JP7361401B2 - バルブとこれを用いた減圧弁 - Google Patents

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Description

本発明は、流体の通路に設けられて通路を開閉するバルブとこれを用いた減圧弁に関する。
流体の通路には、通路内の圧力を調節するために種々の弁装置が配置される(例えば、特許文献1)。特許文献1のような減圧弁では、使用に伴いエロージョンや摩耗によってシール面が劣化すると、蒸気漏れが発生する恐れがある。このため、適度なメンテナンスによって状態を確認し、部品を交換する必要がある。
特開2020-029872号公報
しかしながら、バルブをメンテナンス、交換する際には蒸気の流れを止める必要があるので、機会損失が生じる。そのため、耐久性に優れ、交換頻度を少なくできることが望まれる。
本発明は、耐久性に優れ、交換頻度を少なくできるバルブとこれを用いた減圧弁を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のバルブは、流体の流入路と流出路との間を開閉する弁体と、前記弁体を摺動自在に保持する弁ホルダと、前記弁体をばね力によって弁シートに着座させるばね体と、前記弁体を開弁方向に押圧して前記弁シートから離間させるピストンとを備えている。前記弁体は、前記弁ホルダの内面に沿って移動する筒形状の摺動部と、前記弁シートに着座するシール部とを有している。前記弁シートは複数のシート段差を有し、前記シール部が前記シート段差に対応する弁体段差を有している。各シート段差のシール面と弁体段差のシール面との間の距離が、前記ピストンの径方向の内側から外側に向かって大きくなるかあるいは小さくなっている。各シート段差のシール面と弁体段差のシール面との間の距離は、例えば、前記弁体段差における前記シール部の高さを変えることで、変えられている。シール部の高さとは、ピストンの軸方向に沿った高さである。
この構成によれば、初期時は、シール面間の距離が最も小さい段差のシール面同士によりシールされる。使用に伴いシール面が圧縮されると、最も小さい段差と、これに隣接する2番目に小さい段差でシールされる。以降、使用に伴い段差の数だけシール面が形成される。したがって、使用に伴いシール面が増え、シール性の向上が期待できる。また、仮にシール面に傷などが入った場合でも、新たに形成されるシール面によりカバーできるので、流体漏れを防ぐことができる。このように、上記構成では、シール部の耐久性が優れ、交換頻度を少なくできる。
本発明において、前記摺動部と前記シール部との間に、多孔質材料からなる中間部材が設けられていてもよい。ここで、多孔質材料とは、表面および内部に多数の細孔を有する材料のことをいう。多孔質材料は圧縮性がよいので、このような多孔質材料を中間部材に用いることで、シール部が圧縮され易くなる。したがって、シール部の耐久性が向上しやすい。
この場合、前記弁体段差ごとに、中間部材の密度が異なっていてもよい。この構成によれば、例えば、早い段階でシール面となる段差に該当する中間部材に密度が小さい多孔質材料を使用し、遅い段階でシール面となる段差に該当する中間部材に密度が大きい多孔質材料を使用することで、順次効率よくシール部を圧縮させて、シール部の耐久性が向上しやすくなる。
本発明の減圧弁は、主弁体として、本発明のバルブを備えている。この場合、さらに、前記主弁体を開閉させるパイロット弁ユニットを備えていてもよい。
本発明のバルブおよび減圧弁によれば、シール部の耐久性が優れ、交換頻度を少なくできる。
本発明の対象である減圧弁の基本構成を示す縦断面図である。 同減圧弁の減圧前の状態を模式的に示す縦断面図である。 同減圧弁の圧力調整状態を模式的に示す縦断面図である。 同減圧弁の減圧保持状態を模式的に示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係るバルブの要部を示す縦断面図である。 図5のVI部を拡大して示す展開図である。 同バルブの使用状態の時間経過を示す断面図である。
本発明の実施形態を説明するのに先立って、蒸気通路に用いる減圧弁について説明する。様々な産業において、コスト、利便性、安全性の観点から、蒸気は、熱媒体として用いられている。その最大のメリットとして、単位重量当たりの潜熱量が大きいこと、圧力をコントロールすれば温度も一定に保持できることがあげられる。
蒸気を使用する場合、必要な圧力ごとに蒸気を発生させるのではなく、ボイラーで高圧の蒸気を発生させておいて、その蒸気を生産物や用途に応じて必要な圧力に下げて使用する。その場合、蒸気の圧力をほぼ一定に保つ自動弁が減圧弁である。圧力を下げる目的は、蒸気温度を下げて所望の加熱温度に保つためである。
減圧の基本原理は、絞り現象と呼ばれるもので、蒸気が管内を流れるとき、蒸気が流れる通路を絞ると、絞られた箇所よりも下流側の蒸気圧力が低くなる。これが蒸気の減圧である。単に絞るだけであれば、バルブを中間開度に固定したり、オリフィスプレートを設けたりする方法があるが、この方法では、流量が変化した際に圧力も変わるという問題がある。そこで、流量や、一次側の圧力(絞り箇所の上流側の圧力)が変わっても、二次側の圧力(絞り箇所の下流側の圧力)が変動しないように、弁を通過する流体のエネルギーを直接利用して自動的に弁開度が変化するように設定されたバルブが減圧弁である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の対象である弁装置を用いた減圧弁の一種であるパイロット作動式の減圧弁の基本構成を示す。図1において、減圧弁は流体の一種である蒸気Sが流れる主通路1に配置されている。減圧弁PRVのケーシング2は、本体ケース4と、上ケース6と下ケース8とを連結してなる。本体ケース4の内部に、一次側通路10と、二次側通路12と、その間にある弁室14とが形成されている。一次側通路10および二次側通路12が、蒸気Sが流れる主通路1の一部を形成する。弁室14には、弁ホルダ16と、その内部を摺動する主弁体18とが配置されている。つまり、一次側通路10および二次側通路12が、主弁体18に対する流入路と流出路をそれぞれ形成している。弁ホルダ16は、その上部が本体ケース4にねじ連結により支持されている。
主弁体18は、コイルスプリングからなる主ばね体20により、弁ホルダ16に形成された主弁シート22に接触して閉弁する方向にばね力が付加されている。弁室14の上方には、主弁体18を駆動する主弁駆動部24が配置されている。この主弁駆動部24は、主弁体18に当接するピストン26が、本体ケース4に支持されたシリンダ28に摺動自在に挿入されている。ピストン26の上方が、後述する主弁体駆動室27となっている。ピストン26には主弁体駆動室27の圧力を逃がす逃がし孔29が設けられている。
ピストン26は、シリンダ28に対して摺動するスライド部26aと、スライド部26aから主弁体18に向かって延びるロッド部26bを有している。ロッド部26bは、主弁体18に当接し、主弁体18を開弁方向に押圧して主弁シート22から離間させる。これら主弁体18、弁ホルダ16、主ばね体20およびピストン26により、主弁装置であるバルブVAが構成されている。
上ケース6の上部に、パイロット弁ユニット30が配置されている。つまり、上ケース6が、パイロット弁ユニット30のケーシングを形成する。このパイロット弁ユニット30は、弁体32を含むパイロット弁装置34と、このパイロット弁装置34を開閉させるパイロット弁駆動部36とを有する。本実施形態では、弁体32は、ボール形(球体)であるが、これに限定されない。パイロット弁装置34は、弁座ブロック37を有し、その先端部(図1の左端部)に弁シート40が形成されている。弁シート40の中央部に、弁体32により開閉される弁口41が開口している。
弁座ブロック37に、シャフト部材42が前後方向(図1の左右方向)に貫通して挿入されている。シャフト部材42の先端部42aが弁体32に接触し、後端部42bがパイロット弁駆動部36の後述する先端板38に対向している。弁体32は、コイルスプリングからなる第1のばね体44によって弁シート40に押し付けられている。第1のばね体44は、上ケース6に設けた第1のばね受け48との間に介装されている。
パイロット弁駆動部36は、先端(図1の左端)の先端板38が、後方(図1の右方)から前方(図1の左方)へ向かって、コイルスプリングからなる第2のばね体54によって押圧されている。第2のばね体54は、先端板38に接触する先端部材56と、カバー部材50の内側に配置された第2のばね受け58との間に介装されている。カバー部材50は、上ケース6(ケーシング)にねじ連結されている。カバー部材50と先端部材56との間にプッシュロッド60が配置され、このプッシュロッド60は第2のばね体54の内側空間を通っている。
パイロット弁駆動部36は、圧力調整手段49を有している。圧力調整手段49は、前記先端板38とベローズ43とを有し、第2のばね体54を閉弁方向(右方向)に後退させる。つまり、圧力調整手段49は、第2のばね体54をそのばね力に抗して閉弁方向に後退させる閉弁力付加部材を構成する。
先端板38にベローズ43の先端部43aが接続されており、ベローズ43の基端部43bが、上ケース6とカバー部材50との間で固定支持されている。カバー部材50に、圧力調整用の調整ハンドル52が回動自在にねじ連結されている。
パイロット弁装置34の前側(左側)には第1のばね体44を収納するパイロット室62が配置されている。このパイロット室62に、一次導通路64を介して一次側通路10が連通している。パイロット室62には、異物除去用のスクリーン66が配置されている。また、パイロット弁装置34における弁体32の下流側に、弁口41に連通する貫通路68が形成されている。圧力付加手段49が収納されている圧力導入室70には、二次導通路72を介して二次側通路12が連通している。
つぎに上記構成の作動を説明する。
[減圧前]
図2は減圧動作の開始前を示し、主弁体18が閉弁状態にある。この減圧弁に蒸気Sが通気されると、蒸気Sは一次側通路10から一次導通路64を通ってパイロット室62に達する。
[圧力調整]
調整ハンドル52を減圧方向(左回り)に回転させると、図3に示すように、圧力付加手段49のプッシュロッド60が前方(左方向)へ移動する。これに伴い、ベローズ43が伸長して先端板38によりシャフト部材42を前方(左方向)へ移動させ、弁体32を開く。これにより、流出路(貫通路)68に蒸気Sが流れ、ピストン26を押し下げて主弁体18を開弁させる。このとき、圧力付加手段49の先端の押圧板38と弁座ブロック37の背面との間には若干の隙間Gが存在する。主弁体18の開弁により、一次側通路10内の蒸気Sが二次側通路12に流入して減圧される。
[減圧の保持]
二次側通路12に流入した蒸気Sの一部が、図4に示すように、二次導通路72を通って圧力導入室70に達する。圧力導入室70内の蒸気圧力によって圧力付加手段49のベローズ43が押し縮められ、先端板38が右方向へ後退する。これにより、シャフト部材42の後方(右方向)への移動を許容して弁体32を閉弁方向に移動させる。このようにして主弁体駆動室27の圧力が調整されることで、主弁体18の開度が調整され、二次側通路12の圧力が一定に保たれる。
つぎに、本発明の第1実施形態の要部であるバルブVAについて図5~7により説明する。図5に示すように、主弁体18は、摺動部80と、シール部82とを有している。摺動部80は、筒形状(本実施形態では円筒形状)であり、弁ホルダ16の内面に沿って(図5の上下方向に)移動する。シール部82は、弁シート22に着座するシール面を有している。
主弁体18は、さらに、多孔質材料からなる中間部材84を有している。中間部材84は、摺動部80とシール部82との間に設けられている。多孔質材料は、例えば、多孔質セラミック、多孔質金属等である。ただし、中間部材84の材質はこれらに限定されない。
主弁シート22は、複数のシート段差86を有している。詳細には、主弁シート22は、主ばね体20に向かってロッド部26bの径方向外側に段階的に延びている。図6に示すように、本実施形態では、5つのシート段差86が設けられている。ただし、シート段差86は複数であればよく、シート段差86の数はこれに限定されない。なお、説明のために、図6では、主弁シート22と主弁体18を離して示している。以降の説明において、ロッド部26bの軸心AXに近い方から順に、第1のシート段差86-1、第2のシート段差86-2、第3のシート段差86-3、第4のシート段差86-4および第5のシート段差86-5と称する。
本実施形態では、シート段差86の高さS1~S4は同じに設定されている。詳細には、第1のシート段差86-1と第2のシート段差86-2との間の第1シート段差高さS1、第2のシート段差86-2と第3のシート段差86-3との間の第2シート段差高さS2、第3のシート段差86-3と第4のシート段差86-4との間の第3シート段差高さS3および第4のシート段差86-4と第5のシート段差86-5との間の第4シート段差高さS4は同じである(S1=S2=S3=S4)。
図5に示すように、主弁体18のシール部82は、シート段差86に対応する弁体段差88を有している。詳細には、シール部82は、主ばね体20に向かってロッド部26bの径方向外側に段階的に延びている。つまり、シール部82は、主ばね体20に向かって段階的に拡径している。
図6に示すように、本実施形態では、シート段差86と同じ5つの弁体段差88が設けられている。ただし、弁体段差88の数は、シート段差86と同じであればよく、これに限定されない。以降の説明において、ロッド部26bの軸心AXに近い方から順に、第1の弁体段差88-1、第2の弁体段差88-2、第3の弁体段差88-3、第4の弁体段差88-4および第5の弁体段差88-5と称する。
本実施形態では、弁体段差88の高さV1~V4は、径方向外側に向かって順次大きくなるように設定されている。詳細には、第1の弁体段差88-1と第2の弁体段差88-2との間の第1弁体段差高さV1が最も小さく、第2の弁体段差88-2と第3の弁体段差88-3との間の第2弁体段差高さV2が2番目に小さく、第3の弁体段差88-3と第4の弁体段差88-4との間の第3弁体段差高さV3が2番目に大きく、第4の弁体段差88-4と第5の弁体段差88-5との間の第4弁体段差高さV4が最も大きい(V1<V2<V3<V4)。また、第1弁体段差高さV1は、各シート段差高さS1~S4よりも大きく設定されている(S1=S2=S3=S4<V1<V2<V3<V4)。
シール部82は、複数の、詳細には、弁体段差88と同数のシール部材90を有している。各シール部材90は、環状に形成され、主弁シート22側の一端面90aがシール面を構成し、他端面90bが中間部材84に当接している。本実施形態では、各シール部材90の高さ(ロッド部26bの軸心方向AXの長さ)は同一である。
図5に示すように、中間部材84は、弁体段差88に対応する中間段差92を有している。詳細には、中間部材84は、主ばね体20に向かってロッド部26bの径方向外側に段階的に延びている。つまり、中間部材84も、主ばね体20に向かって段階的に拡径している。
図6に示すように、本実施形態では、弁体段差88と同じ5つの中間段差92が設けられている。ただし、中間段差92の数は、弁体段差88と同じであればよく、これに限定されない。以降の説明において、ロッド部26bの軸心AXに近い方から順に、第1の中間段差92-1、第2の中間段差92-2、第3の中間段差92-3、第4の中間段差92-4および第5の中間段差92-5と称する。
本実施形態では、中間段差92の高さI1~I4は、径方向外側に向かって大きく設定されている。詳細には、第1の中間段差92-1と第2の中間段差92-2との間の第1中間段差高さI1が最も小さく、第2の中間段差92-2と第3の中間段差92-3との間の第2中間段差高さI2が2番目に小さく、第3の中間段差92-3と第4の中間段差92-4との間の第3中間段差高さI3が2番目に大きく、第4の中間段差92-4と第5の中間段差92-5との間の第4中間段差高さI4が最も大きい(I1<I2<I3<I4)。
本実施形態では、このように中間段差92の高さI1~I4の大きさを異ならせることで、弁体段差88の高さV1~V4の高さを異ならせている。ただし、中間段差92の高さI1~I4を同一とし、シール部材90の高さを異ならせることで、弁体段差88の高さV1~V4の高さを異ならせてもよい。
中間部材84は、複数の、詳細には、中間段差92と同数の第1~第5の中間部材84-1,84-2,84-3,84-4,84-5を有している。以降の説明において、ロッド部26bの軸心AXに近い方から順に、第1の中間部材84-1、第2の中間部材84-2、第3の中間部材84-3、第4の中間部材84-4および第5の中間部材84-5と称する。
各中間部材84-1~84-5は、筒状に形成され、主弁シート22側の一端面84aがシール部材90の他端面90bに当接し、他端面84bが摺動部80に当接している。上述のように、本実施形態では、各中間部材84-1~84-5の高さ(ロッド部26bの軸心方向AXの長さ)は異なっている。詳細には、第1の中間部材84-1が最も長く、第2の中間部材84-2が2番目に長く、第3の中間部材84-3がその次に長く、第4の中間部材84-4が2番目に短く、第5の中間部材84-5が一番短い。
本実施形態では、各中間部材84-1~84-5の密度が異なっている。ここで、密度は単位体積当たりの重量であるから、孔の体積、すなわち気孔率(空隙率)が大きいほど、中間部材84の密度は小さくなる。弁体段差88の小さい径方向内側から外側に向かって密度が大きくなっている。つまり、第1の中間部材84-1の密度が最も小さく、第2の中間部材84-2の密度が2番目に小さく、第3の中間部材84-3の密度がその次に小さく、第4の中間部材84-4の密度が2番目に大きく、第5の中間部材84-5の密度が一番大きい。
上述のように、シート段差86の高さS1~S4が同じであり、弁体段差88の高さV1~V4が異なっているので、図7(A)に示す各シート段差86のシール面86aと弁体段差88のシール面90aとの間の距離Dが異なっている。詳細には、距離Dは、ロッド部26bの径方向の内側から外側に向かって大きくなっている。
つまり、第1のシート段差86-1と第1の弁体段差88-1との間の距離D1が最も小さく、第2のシート段差86-2と第2の弁体段差88-2との間の距離D2が2番目に小さく、第3のシート段差86-3と第3の弁体段差88-3との間の距離D3が3番目に小さく、第4のシート段差86-4と第4の弁体段差88-4との間の距離D4が4番目に小さく(2番目に大きく)、第5のシート段差86-5と第5の弁体段差88-5との間の距離D5が5番目に小さい(最も大きい)(D1<D2<D3<D4<D5)。
本実施形態では、シート段差86と弁体段差88との間の距離Dは、弁体段差88の高さ、詳細には、中間段差92の高さを変えることで異ならせている。ただし、これに代えて、シート段差86の高さを変えることで、距離Dを異ならせてもよい。
つぎに、図7(A)~(F)を用いて、本実施形態のバルブの作用を説明する。なお、図7(A)~(F)の中で、説明のために、各シート段差86の高さS1~S4を高さSと表示している(S=S1=S2=S3=S4)。
図7(A)に示す初期段階では、第1のシート段差86-1と第1の弁体段差88-1との間のシール部材90でシールされる。使用に伴い、第1の中間部材84-1が矢印A1の方向に圧縮されて、主弁体18の位置が上がる(図7(B))。
図7(A)に示す初期段階では、第1のシート段差86-1と第1の弁体段差88-1との間のシール部材90でシールされる。使用に伴い、第1の中間部材84-1が矢印A1の方向(図7(B))に圧縮されて、主弁体18の位置が上がる結果、第1のシート段差86-1と第1の弁体段差88-1との間のシール部材90と、第2のシート段差86-2と第2の弁体段差88-2との間のシール部材90の両方でシールされる(図7(C))。
さらに、使用が進むと、第1および第2の中間部材84-1,84-2が矢印A2の方向に圧縮されて、主弁体18の位置がさらに上がる(図7(C))。その結果、第1のシート段差86-1と第1の弁体段差88-1との間のシール部材90と、第2のシート段差86-2と第2の弁体段差88-2との間のシール部材90と、第3のシート段差86-3と第3の弁体段差88-3との間のシール部材90の3つでシールされる(図7(D))。
さらに、使用が進むと、第1~第3の中間部材84-1~84-3が矢印A3の方向に圧縮されて、主弁体18の位置がさらに上がる(図7(D))。その結果、第1のシート段差86-1と第1の弁体段差88-1との間のシール部材90と、第2のシート段差86-2と第2の弁体段差88-2との間のシール部材90と、第3のシート段差86-3と第3の弁体段差88-3との間のシール部材90と、第4のシート段差86-4と第4の弁体段差88-4との間のシール部材90の4つでシールされる(図7(E))。
さらに、使用が進むと、第1~第4の中間部材84-1~84-4が矢印A4の方向に圧縮されて、主弁体18の位置がさらに上がる(図7(E))。その結果、第1のシート段差86-1と第1の弁体段差88-1との間のシール部材90と、第2のシート段差86-2と第2の弁体段差88-2との間のシール部材90と、第3のシート段差86-3と第3の弁体段差88-3との間のシール部材90と、第4のシート段差86-4と第4の弁体段差88-4との間のシール部材90と、第5のシート段差86-5と第5の弁体段差88-5との間のシール部材90の5つでシールされる(図7(F))。
上記構成によれば、図7(A)に示す初期時は、シール面間の距離Dが最も小さい第1のシート段差86-1と第1の弁体段差88-1との間のシール部材90でシールされる。使用に伴いシール面が圧縮されると、最も小さい第1のシート段差86-1と第1の弁体段差88-1との間のシール部材90と、これに隣接する2番目に小さい第2のシート段差86-2と第2の弁体段差88-2との間のシール部材90でシールされる。以降、使用に伴い段差の数だけシール面が形成される。
このように、使用に伴いシール面が増え、シール性の向上が期待できる。また、仮にシール面に傷などが入った場合でも、新たに形成されるシール面によりカバーできるので、蒸気漏れを防ぐことができる。このように、上記構成では、シール部82の耐久性が優れ、交換頻度を少なくできる。
また、摺動部80とシール部82との間に、多孔質材料からなる中間部材84が設けられている。多孔質材料は圧縮性がよいので、このような多孔質材料を中間部材84に用いることで、シール部82が圧縮され易くなる。したがって、シール部82の耐久性が向上しやすい。
さらに、弁体段差88ごとに中間部材84の密度が異なっている。具体的には、早い段階でシール面となる弁体段差88に該当する中間部材84に密度が小さい(粗くて潰れやすい)多孔質材料を使用し、遅い段階でシール面となる弁体段差88に該当する中間部材84に密度が大きい(詰まって潰れ難い)多孔質材料を使用している。これにより、順次効率よくシール部82を圧縮させて、シール部82の耐久性が向上しやすくなる。
上記実施形態では、各シート段差86のシール面と弁体段差88のシール面との間の距離Dがロッド部26bの径方向の内側から外側に向かって大きくなっているが、これとは逆に、径方向の内側から外側に向かって小さくなっていてもよい。その場合、径方向の外側から内側に向かって順番にシール面が形成される。したがって、中間部材84は、外側に密度が小さい(粗くて潰れやすい)多孔質材料を使用し、内側に密度が大きい(詰まって潰れ難い)多孔質材料を使用する。また、上記実施形態では、各中間部材84の密度を変えて圧縮性を異ならせているが、圧縮性の異なる多孔質材料を用いてもよい。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。例えば、本発明のバルブは、弁体18を弁シート22に着座させるばね体20と、弁体18を弁シート22から離間させるピストン26を有していればよく、減圧弁のバルブVAに限定されない。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
10 一次側通路(流入路)
12 二次側通路(流出路)
16 弁ホルダ
18 主弁体(弁体)
20 主ばね体(ばね体)
22 主弁シート(弁シート)
26 ピストン
30 パイロット弁ユニット
80 摺動部
82 シール部
84 中間部材
86 シート段差
86a シール面
88 弁体段差
90 シール部材
S 蒸気(流体)
VA バルブ

Claims (5)

  1. 流体の流入路と流出路との間を開閉する弁体と、
    前記弁体を摺動自在に保持する弁ホルダと、
    前記弁体をばね力によって弁シートに着座させるばね体と、
    前記弁体を開弁方向に押圧して前記弁シートから離間させるピストンと、を備えたバルブであって、
    前記弁体は、前記弁ホルダの内面に沿って移動する筒形状の摺動部と、前記弁シートに着座するシール部とを有し、
    前記弁シートは複数のシート段差を有し、前記シール部が前記シート段差に対応する弁体段差を有し、
    各シート段差のシール面と弁体段差のシール面との間の距離が、前記ピストンの径方向の内側から外側に向かって大きくなるかあるいは小さくなっており、
    前記摺動部と前記シール部との間に、多孔質材料からなる中間部材が設けられているバルブ。
  2. 請求項1に記載のバルブにおいて、前記弁体段差ごとに、中間部材の密度が異なっているバルブ。
  3. 請求項1または2に記載のバルブにおいて、前記弁体段差における前記シール部の高さを変えることで、各シート段差のシール面と弁体段差のシール面との間の距離が変えられているバルブ。
  4. 流体の主通路に配置されて一次側の圧力を二次側の圧力に減圧する減圧弁であって、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のバルブを構成する主弁体を備えた減圧弁。
  5. 請求項4に記載の減圧弁において、さらに、前記主弁体を開閉させるパイロット弁ユニットを備えた減圧弁。
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