JP7360922B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、スパークプラグに関する。
スパークプラグは、車両用エンジン等の内燃機関における着火手段として用いられる。特許文献1には、絶縁碍子から突出した中心電極をプラグカバーで覆い、プラグカバーの内側に副燃焼室を形成したスパークプラグが開示されている。
特許文献1に記載されたプラグカバーは、副燃焼室をプラグ先端側から覆う接地端部と、接地端部の全周からハウジングに向かって延設された側壁部とを備え、全体としてカップ状を呈している。また、特許文献1に記載されたプラグカバーは、側壁部に複数の貫通孔を有するとともに接地端部に開口部を有する。接地端部の開口部内には、中心電極の先端部が挿入されている。そして、特許文献1に記載のスパークプラグは、中心電極とプラグカバーの開口部の内周面との間を、火花放電を発生させるための放電ギャップとしている。
特開2016-95986号公報
特許文献1に記載のスパークプラグにおいては、開口部の開口面積を、プラグカバーに形成された他の開口である前記貫通孔よりも大きく形成する必要が生じる。これは、中心電極と開口部の内周面との間の放電ギャップの長さを所定の長さに保つために、開口部の内周面を中心電極の先端部から外周側に離す必要があるからである。
しかしながら、開口部の開口面積が他の貫通孔よりも大きく形成された場合、プラグカバーに形成された開口部及び貫通孔から噴出される火炎ジェットの量にばらつきが生じるおそれがある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、プラグカバーの各噴孔からの火炎ジェットの噴射量にばらつきが生じることを抑制することができるスパークプラグを提供しようとするものである。
本発明の第1の態様は、筒状の絶縁碍子(2)と、
前記絶縁碍子の内側に保持されるとともに、前記絶縁碍子から突出する電極突出部(31)を有する中心電極(3)と、
前記絶縁碍子の外周側に配されたハウジング(4)と、
前記電極突出部が配される副燃焼室(6)を覆うよう前記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を備え、
前記プラグカバーは、前記副燃焼室と前記プラグカバーの外部とを連通する複数の噴孔(50)を有し、
複数の前記噴孔のうちの1つは、前記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成するギャップ形成噴孔(51)であり、
前記電極突出部の全体は、前記副燃焼室内に収まるよう配されており、
前記電極突出部は、前記ギャップ形成噴孔側へ向かうにつれて縮径する形状を有し、
前記ギャップ形成噴孔は、前記副燃焼室側から前記プラグカバーの外部側へ向かうにつれて縮径する形状を有する、スパークプラグ(1)にある。
本発明の第2の態様は、筒状の絶縁碍子(2)と、
前記絶縁碍子の内側に保持されるとともに、前記絶縁碍子から突出する電極突出部(31)を有する中心電極(3)と、
前記絶縁碍子の外周側に配されたハウジング(4)と、
前記電極突出部が配される副燃焼室(6)を覆うよう前記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を備え、
前記プラグカバーは、前記副燃焼室と前記プラグカバーの外部とを連通する複数の噴孔(50)を有し、
複数の前記噴孔のうちの1つは、前記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成するギャップ形成噴孔(51)であり、
前記電極突出部の全体は、前記副燃焼室内に収まるよう配されており、
前記電極突出部は、前記ギャップ形成噴孔側へ向かうにつれて縮径する形状を有し、
前記ギャップ形成噴孔の内側領域における前記ギャップ形成噴孔の軸方向に直交する面積の最小値は、前記絶縁碍子の軸孔(20)の先端側の開口面積よりも小さい、スパークプラグ(1)にある。
本発明の第3の態様は、筒状の絶縁碍子(2)と、
前記絶縁碍子の内側に保持されるとともに、前記絶縁碍子から突出する電極突出部(31)を有する中心電極(3)と、
前記絶縁碍子の外周側に配されたハウジング(4)と、
前記電極突出部が配される副燃焼室(6)を覆うよう前記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を備え、
前記プラグカバーは、前記副燃焼室と前記プラグカバーの外部とを連通する複数の噴孔(50)を有し、
複数の前記噴孔のうちの1つは、前記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成するギャップ形成噴孔(51)であり、
前記電極突出部の少なくとも一部は、前記ギャップ形成噴孔内に配されており、
前記ギャップ形成噴孔における前記副燃焼室側の端部よりも前記プラグカバーの外部側に配された前記電極突出部の先端部位は、前記副燃焼室側から前記プラグカバーの外部側へ向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されており、
前記ギャップ形成噴孔は、前記副燃焼室側から前記プラグカバーの外部側へ向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている、スパークプラグ(1)にある。
前記第1又は第2の態様のスパークプラグにおいて、電極突出部の全体は、副燃焼室内に収まるよう配されている。これにより、ギャップ形成噴孔の開口面積を大きくしなくとも、電極突出部とギャップ形成噴孔との並び方向におけるこれらの間の距離を稼ぐことで、放電ギャップの長さを所定長さ確保することができる。それゆえ、本態様のスパークプラグにおいては、放電ギャップの長さを所定長さ確保しつつ、ギャップ形成噴孔の開口面積を小さくしやすい。
さらに、前記第1又は第2の態様のスパークプラグにおいて、電極突出部は、ギャップ形成噴孔側へ向かうにつれて縮径する形状を有する。それゆえ、電極突出部の先端部を細くすることができる。これにより、ギャップ形成噴孔の開口面積を大きくしなくとも、電極突出部とギャップ形成噴孔の内周面との間に形成される放電ギャップの長さを所定長さ確保することができる。それゆえ、本態様のスパークプラグにおいては、放電ギャップの長さを所定長さ維持しつつ、ギャップ形成噴孔の開口面積を小さくしやすい。
そして、前述のごとく、ギャップ形成噴孔の開口面積を小さくできることにより、ギャップ形成噴孔と他の噴孔との間で、開口面積の大きさにばらつきが生じ、これに起因して各噴孔から噴射される火炎ジェットの噴射量がばらつくことを抑制することができる。
また、前記第3の態様のスパークプラグにおいては、電極突出部の少なくとも一部がギャップ形成噴孔内に配されている。そして、ギャップ形成噴孔における副燃焼室側の端部よりもプラグカバーの外部側に配された電極突出部の先端部位は、副燃焼室側からプラグカバーの外部側へ向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている。さらに、ギャップ形成噴孔は、副燃焼室側からプラグカバーの外部側へ向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている。これにより、放電ギャップは、電極突出部の縮径する側の端部と、ギャップ形成噴孔の縮径する側の端部とにおいて形成されやすい。そして、電極突出部の縮径する側の端部は、細く形成されやすいため、これとの間に放電ギャップを形成するギャップ形成噴孔の縮径する側の端部の開口面積を大きくしなくとも、所定長さの放電ギャップを確保することができる。これに伴い、ギャップ形成噴孔から噴出する火炎ジェットの量と他の噴孔から噴射される火炎ジェットの量との間にばらつきが生じることを抑制することができる。
以上のごとく、前記態様によれば、プラグカバーの各噴孔からの火炎ジェットの噴射量にばらつきが生じることを抑制することができるスパークプラグを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、スパークプラグの断面図。 実施形態1における、スパークプラグをプラグ先端側から見た平面図。 実施形態1における、スパークプラグの先端部を拡大した断面図。 実施形態1における、膨張行程での放電火花の引き伸ばされ方を示すスパークプラグの先端部を拡大した断面図。 実施形態1における、圧縮行程での放電火花の引き伸ばされ方を示すスパークプラグの先端部を拡大した断面図。 (a)実施形態1における電極突出部の断面図、(b)~(h)実施形態1の変形形態における電極突出部の断面図。 実施形態2における、スパークプラグの先端部を拡大した断面図。 実施形態3における、スパークプラグの先端部を拡大した断面図。 実施形態3の変形形態における、スパークプラグの先端部を拡大した断面図。 実施形態4における、スパークプラグの先端部を拡大した断面図。 実施形態5における、スパークプラグの断面図。 実施形態5における、スパークプラグをプラグ先端側から見た平面図。 実施形態5における、スパークプラグの先端部を拡大した断面図。 実施形態6における、スパークプラグの先端部を拡大した断面図。
(実施形態1)
スパークプラグの実施形態につき、図1~図5を用いて説明する。
本形態のスパークプラグ1は、図1に示すごとく、絶縁碍子2と中心電極3とハウジング4とプラグカバー5とを備える。
絶縁碍子2は、筒状に形成されている。中心電極3は、絶縁碍子2の内側に保持されている。中心電極3は、絶縁碍子2から突出する電極突出部31を有する。ハウジング4は、絶縁碍子2の外周側に配されている。プラグカバー5は、電極突出部31が配される副燃焼室6を覆うようハウジング4の先端部に設けられている。
プラグカバー5は、副燃焼室6とプラグカバー5の外部とを連通する複数の噴孔50を有する。複数の噴孔50のうちの1つは、中心電極3との間に放電ギャップGを形成するギャップ形成噴孔51である。電極突出部31の全体は、副燃焼室6内に収まるよう配されている。電極突出部31は、ギャップ形成噴孔51側へ向かうにつれて縮径する形状を有する。
以後、本形態につき詳説する。
本明細書において、スパークプラグ1の中心軸が延びる方向をX方向という。また、X方向におけるスパークプラグ1の副燃焼室6が形成された側(例えば図1の下側)をプラグ先端側、その反対側(例えば図1の上側)をプラグ基端側という。スパークプラグ1の周方向をプラグ周方向といい、スパークプラグ1の径方向をプラグ径方向という。
スパークプラグ1は、例えば、自動車、コージェネレーション等の内燃機関における着火手段として用いることができる。スパークプラグ1のプラグ基端側は、図示しない点火コイルと接続され、スパークプラグ1のプラグ先端側は内燃機関の燃焼室内に配される。燃焼室は、図示しない内燃機関のシリンダブロック、ピストン、シリンダヘッドに囲まれた領域であり、燃焼室のうち、プラグカバー5の外部側を主燃焼室、プラグカバー5の内側を副燃焼室6という。スパークプラグ1は、ハウジング4において内燃機関のシリンダヘッドに取り付けられる。
図1に示すごとく、ハウジング4は、金属等を略円筒状に形成してなる。ハウジング4の外周部には、取付ネジ部41が形成されている。取付ネジ部41は、図示しないシリンダヘッドに設けられた雌ネジ穴に螺合される部位である。スパークプラグ1がシリンダヘッドに取り付けられた状態においては、スパークプラグ1における取付ネジ部41のプラグ先端側の部位が燃焼室内に曝される。図示は省略するが、ハウジング4は、その内周部において絶縁碍子2を保持している。
図1、図3に示すごとく、絶縁碍子2は、例えば電気的絶縁性を有する材料を円筒状に形成してなる。図1に示すごとく、絶縁碍子2は、X方向から見たときの中央部をX方向に貫通するよう形成された軸孔20を有する。絶縁碍子2におけるプラグ先端側の端部は、ハウジング4のプラグ先端側の端部よりもプラグ基端側に収まるよう配されている。絶縁碍子2は、その内周部において中心電極3を保持している。
図1、図3に示すごとく、中心電極3は、例えば金属をX方向に長尺に形成してなる。中心電極3は、絶縁碍子2からプラグ先端側に突出した電極突出部31を備える。電極突出部31の全体は、プラグ先端側に向かうにつれて縮径する形状を有する。
図3に示すごとく、電極突出部31は、プラグ基端側から順に、柱状部311、基端テーパ部312、先端テーパ部313を有する。柱状部311は、中心電極3における絶縁碍子2内に配された部位と同径に形成されており、X方向に形成された円柱状を呈している。基端テーパ部312は、プラグ先端側に向かうほど縮径するテーパ状に形成されている。先端テーパ部313は、電極突出部31における絶縁碍子2からの突出側(つまりプラグ先端側)の端部に形成されている。先端テーパ部313は、プラグ先端側に向かうほど縮径するテーパ状に形成されている。すなわち、基端テーパ部312及び先端テーパ部313のそれぞれは、プラグ先端側へ向かうにつれて逐次縮径する形状を有する。基端テーパ部312の側面及び先端テーパ部313の側面のそれぞれは、X方向に平行な断面が直線状である。
図3に示すごとく、先端テーパ部313は、基端テーパ部312よりもX方向の寸法が長い。また、先端テーパ部313のテーパ角αは、基端テーパ部312のテーパ角γよりも小さい。ここで、テーパ状物体のテーパ角は、当該テーパ状物体の中心軸を通るとともに当該中心軸に平行な断面において表れる当該テーパ状物体の一対の側面を直線状に延長した延長線同士がなす角度である。
図3に示すごとく、電極突出部31の全体は、副燃焼室6内に収まるよう配されている。つまり、電極突出部31の先端面313aは、ギャップ形成噴孔51よりもプラグ基端側に離れた位置に形成されている。そして、電極突出部31は、その先端面313aの周縁とプラグカバー5のギャップ形成噴孔51との間に火花放電を生じさせる放電ギャップGを形成している。
図3に示すごとく、プラグカバー5は、プラグ基端側に開口するカップ状を呈している。プラグカバー5は、その開放端の全周がハウジング4の先端面の全周に、溶接等により接合されている。ハウジング4及びプラグカバー5は、導電性及び熱伝導性を有する材料からなる。ハウジング4及びプラグカバー5は、互いに電気的及び熱的に接続されている。なお、ハウジング4とプラグカバー5とは、互いに別体としたが、一体で形成してもよい。プラグカバー5は、電極突出部31とX方向に対向する領域にギャップ形成噴孔51を有する。
図3に示すごとく、ギャップ形成噴孔51は、プラグカバー5をその厚み方向に貫通してなる。本形態において、ギャップ形成噴孔51の内周面は、X方向に平行にまっすぐな筒状に形成されている。ギャップ形成噴孔51の内側領域におけるギャップ形成噴孔51の軸方向(すなわちX方向)に直交する面積の最小値は、絶縁碍子2の軸孔20の先端側の開口部201の開口面積よりも小さい。また、ギャップ形成噴孔51の内側領域のX方向に直交する面積の最小値は、電極突出部31における電極突出部31の軸方向に直交する断面積の最大値よりも小さい。具体的には、ギャップ形成噴孔51の内側領域のX方向に直交する面積の最小値は、先端テーパ部313のX方向に直交する断面積の最大値よりも大きく、基端テーパ部312及び柱状部311のX方向に直交する断面積の最大値よりも小さい。なお、本形態においては、前述のごとくギャップ形成噴孔51はX方向にまっすぐ形成されており、X方向のいずれにおいてもギャップ形成噴孔51の内側領域のX方向に直交する面積は同等である。
図3に示すごとく、電極突出部31とプラグカバー5とは、電極突出部31の先端面313aとギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端縁511との間が最も近接しており、電極突出部31の先端面313aとギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端縁511との間が放電ギャップGを構成している。放電ギャップGは、大きくし過ぎると放電を生じさせるための要求電圧が上がり、短くし過ぎると着火性が低下するため、これらを考慮して所望の長さに設定される。
図1~図3に示すごとく、プラグカバー5は、ギャップ形成噴孔51以外にも、プラグカバー5を貫通する複数の噴孔50を有する。複数の噴孔50は、ギャップ形成噴孔51よりもプラグ径方向の外周側に形成されている。各噴孔50は、プラグ先端側へ向かうにつれてプラグ径方向の外周側に向かうよう傾斜して形成されている。図2に示すごとく、複数の噴孔50は、プラグ周方向に等間隔に形成されている。なお、噴孔50の数、形状、配置箇所等は、要請に応じて適宜決定される。
次に、図4、図5を用いて、本形態のスパークプラグ1において放電ギャップGに形成される放電火花Sが引き伸ばされる様子につき説明する。本形態のスパークプラグ1は、内燃機関の膨張行程(すなわち上死点後;ATDC)又は圧縮行程(すなわち上死点前;BTDC)において放電を生じさせるよう制御されている。膨張行程において放電を生じさせた場合と、内燃機関の圧縮行程において放電を生じさせた場合とで、スパークプラグ1の放電の引き伸ばされ方が異なる。
まず、図4を用いて、膨張行程において火花放電を放電ギャップGに生じさせる場合につき説明する。膨張行程においては、ギャップ形成噴孔51周辺では副燃焼室6側から主燃焼室側に向かって流れる気流Fが生じている。放電ギャップGに生じる初期の放電火花Sは、例えば、中心電極3とプラグカバー5とが最も近くなる電極突出部31の先端面313aの周縁とギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端縁511との間に生じる。図4において、初期の放電火花Sを破線にて表している。
初期の放電火花Sは、ギャップ形成噴孔51周辺において、前述の気流Fに押され、その両起点間の部位がプラグ先端側に向かって大きく引き伸ばされる。この際、放電火花Sのギャップ形成噴孔51側の起点がギャップ形成噴孔51の内周面上をプラグ先端側に移動し、放電ギャップGの両起点間の直線距離を拡大することもある。そして、引き伸ばされた放電火花Sは、ギャップ形成噴孔51からプラグ先端側、すなわち主燃焼室内に形成され、主燃焼室内の混合気に直接着火する。
自動車エンジン等の内燃機関が冷えている状態で稼働させる冷間始動時等においては、膨張行程で火花放電を発生させることで、以下のメリットがある。冷間始動時などは、プラグカバー5、ハウジング4、絶縁碍子2等の副燃焼室6に面する部材が低温となっていることがある。したがって、特に冷間始動時等においては、主燃焼室に向かって放電火花Sを伸長させ、初期火炎とプラグカバー5等との接触面積を抑制する。これにより、初期火炎の熱がプラグカバー5等に奪われる冷損を抑えやすい。その結果、冷間始動時等における着火性を向上させることができる。
次に、図5を用いて、圧縮行程において火花放電を放電ギャップGに生じさせる場合につき説明する。圧縮行程においては、ギャップ形成噴孔51周辺では主燃焼室側から副燃焼室6側に向かって流れる気流Fが生じている。放電ギャップGに生じる初期の放電火花Sは、膨張行程での場合と同様、例えば、中心電極3とプラグカバー5とが最も近くなる電極突出部31の先端面313aの周縁とギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端縁511との間に生じる。図5において、初期の放電火花Sを破線にて表している。
初期の放電火花Sは、ギャップ形成噴孔51周辺において、前述の気流Fに押され、その両起点間の部位がプラグ基端側に向かって大きく引き伸ばされる。この際、放電火花Sのギャップ形成噴孔51側の起点が電極突出部31の側面をプラグ基端側に移動し、放電火花Sの両起点間の直線距離を拡大することもある。そして、放電火花Sは、副燃焼室6内に大きく引き伸ばされ、副燃焼室6内の混合気に直接着火し、副燃焼室6内に火炎を形成する。副燃焼室6で成長した火炎は、ギャップ形成噴孔51を含む噴孔50から主燃焼室に火炎ジェットとして噴出される。これにより、内燃機関の燃焼期間を短くすることができる。
例えば、冷間始動時以外のプラグカバー5、ハウジング4、絶縁碍子2等の副燃焼室6に面する部材が冷えていないとき、圧縮行程において火花放電を生じさせる。
次に、本形態の作用効果につき説明する。
本形態のスパークプラグ1において、電極突出部31の全体は、副燃焼室6内に収まるよう配されている。これにより、ギャップ形成噴孔51の開口面積を大きくしなくとも、電極突出部31とギャップ形成噴孔51との並び方向におけるこれらの間の距離を稼ぐことで、放電ギャップGの長さを所定長さ確保することができる。それゆえ、本態様のスパークプラグ1においては、放電ギャップGの長さを所定長さ確保しつつ、ギャップ形成噴孔51の開口面積を小さくしやすい。
さらに、スパークプラグ1において、電極突出部31は、ギャップ形成噴孔51側へ向かうにつれて縮径する形状を有する。それゆえ、電極突出部31の先端部を細くすることができる。これにより、ギャップ形成噴孔51の開口面積を大きくしなくとも、電極突出部31とギャップ形成噴孔51の内周面との間に形成される放電ギャップGの長さを所定長さ確保することができる。それゆえ、本態様のスパークプラグ1においては、放電ギャップGの長さを所定長さ維持しつつ、ギャップ形成噴孔51の開口面積を小さくしやすい。
そして、前述のごとく、ギャップ形成噴孔51の開口面積を小さくできることにより、ギャップ形成噴孔51と他の噴孔50との間で開口面積の大きさにばらつきが生じることを抑制し、各噴孔50から噴射される火炎ジェットの噴射量がばらつくことを抑制することができる。
また、ギャップ形成噴孔51からプラグ先端側に向かってまっすぐ噴射する火炎ジェットの量が多くなると、ギャップ形成噴孔51から噴射された火炎ジェットが内燃機関のピストン等に衝突し、ピストンの消耗や、火炎ジェットの冷却損失を招き、燃費が低下するおそれがある。そこで、本形態のように、各噴孔50から噴射される火炎ジェットの噴射量のばらつきを抑制することで、ピストンの寿命、燃費の向上を図ることができる。
また、本形態のように、各噴孔50からの噴射される火炎ジェットの噴射量のばらつきを抑制することで、ギャップ形成噴孔51以外の噴孔50から噴射される火炎ジェットの量が減少することを防止することができる。これにより、燃焼室の横方向(ピストンの往復方向に直交する平面方向)に噴射される火炎ジェットを確保でき、燃焼促進効果が得られやすい。
また、各噴孔50の火炎ジェットの吹き出しタイミングがばらつくと、内燃機関の各サイクルにおける燃焼にばらつきが生じ、車両排ガスの浄化性能や車両の快適性が悪化するおそれがある。しかしながら、本形態のように、各噴孔50からの噴射される火炎ジェットの噴射量のばらつきを抑制することで、各サイクルの燃焼が安定し、車両排ガスの浄化性能や車両の快適性が向上する。
また、電極突出部31における絶縁碍子2からの突出側の端部は、ギャップ形成噴孔51側に向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている。それゆえ、図4、図5に示すごとく、放電ギャップG周辺及びギャップ形成噴孔51を通過する気流Fを滑らかに形成しやすい。
また、ギャップ形成噴孔51の内側領域におけるギャップ形成噴孔51の軸方向に直交する面積の最小値は、絶縁碍子2の軸孔20のプラグ先端側の開口部201の面積よりも小さい。それゆえ、他の噴孔50との間に比べてギャップ形成噴孔51の開口面積が過度に大きくなり、これに起因して各噴孔50から噴射される火炎ジェットの噴射量がばらつくことを抑制することができる。
以上のごとく、本形態によれば、プラグカバーの各噴孔からの火炎ジェットの噴射量にばらつきが生じることを抑制することができるスパークプラグを提供することができる。
なお、図6(b)~(h)に示すごとく、電極突出部31の長手方向(X方向)に直交する断面形状を変更してもよい。電極突出部31は、X方向の全体において図6(b)~(h)に示す断面形状を有していてもよいし、例えば先端面を含む部位(例えば先端テーパ部313)のみに図6(b)~(h)に示す断面形状を有していてもよい。なお、図6(a)は、本形態で示した電極突出部31の断面形状を表している。
図6(b)は、電極突出部31の断面形状を楕円形とした例を表している。本例は、電極突出部31の楕円形の先端面の周縁のうち楕円の長軸の両端部31bが放電ギャップGを形成する。
図6(c)は、電極突出部31の断面形状を角丸正方形とした例を表している。本例は、電極突出部31の角丸正方形の先端面の周縁のうち、丸まった四隅の角部31cが放電ギャップGを形成する。
図6(d)は、電極突出部31の断面形状を正方形状とした例を表している。本例は、電極突出部31の正方形の先端面の周縁のうち、四隅の角部31dが放電ギャップGを形成する。
図6(e)は、電極突出部31の断面形状を六角形とした例を表している。本例は、電極突出部31の六角形の先端面の周縁のうち、6つの角部31eが放電ギャップGを形成する。
図6(f)は、電極突出部31の断面形状を、凸部31fが設けられた円形とした例を表している。凸部31fは、一対、互いに円形の反対側に形成されており、互いに遠ざかるほど細くなるよう尖っている。本例は、電極突出部31の先端面313aの周縁のうち、各凸部31fの突出先端部が放電ギャップGを形成する。なお、凸部31fは、例えば凸部31f以外の部位とは別体に形成することも可能である。この場合、例えば、凸部31fを消耗しにくい貴金属にすることも可能である。
図6(g)は、電極突出部31の断面形状を、凹部31gが設けられた円形とした例を表している。凹部31gは、一対、互いに円形の反対側に形成されている。凹部は、円形の内側に向かうほど幅が狭まるよう尖って形成されている。本例は、電極突出部31の先端面313aの周縁のうち、各凹部の開口端縁31aが放電ギャップGを形成する。
図6(h)は、電極突出部31の断面形状を、凹凸形状とした例を表している。本例においては、電極突出部31の断面形状を星型多角形、具体的には六芒星形状としている。本例は、電極突出部31の六芒星形状の先端面のうちの6つの突出部31hの先端が放電ギャップGを形成する。
(実施形態2)
本形態は、図7に示すごとく、実施形態1に対して、電極突出部31の形状を変更した実施形態である。
本形態の電極突出部31は、プラグ基端側から順に、柱状部311、基端テーパ部312、先端段状部314を備える。柱状部311、基端テーパ部312については、実施形態1で示したものと同様の構成を有する。先端段状部314は、基端テーパ部312からプラグ先端側にまっすぐ形成された円柱状の基端円柱部314aと、基端円柱部314aの中心からプラグ先端側にまっすぐ延設された円柱状の先端円柱部314bとを備える。これにより、先端段状部314は、先端円柱部314bと基端円柱部314aとの境界部を境に直径が変動する段状に形成されている。先端円柱部314bとギャップ形成噴孔51の内周面との間の最短距離は、基端円柱部314aとギャップ形成噴孔51の内周面との間の最短距離よりも短い。そして、先端円柱部314bとギャップ形成噴孔51の内周面との間に放電ギャップGが形成されている。
その他は、実施形態1と同様である。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本形態において、放電ギャップGを形成する電極突出部31の先端部は、先端段状部314となっている。そして、先端段状部314の先端円柱部314bは、円柱状に形成されている。それゆえ、先端円柱部314bとギャップ形成噴孔51との間の最短距離(すなわち放電ギャップGの長さ)を管理しやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態3)
本形態は、図8に示すごとく、実施形態1に対して、ギャップ形成噴孔51の形状を変更した実施形態である。
ギャップ形成噴孔51は、副燃焼室6側からプラグカバー5の外部側(すなわちプラグ先端側)へ向かうにつれて縮径する形状を有する。本形態において、ギャップ形成噴孔51は、プラグ先端側へ向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている。これにより、ギャップ形成噴孔51のプラグ先端側の開口端の直径φ1は、ギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端の直径φ2よりも小さくなる。これにより、ギャップ形成噴孔51は、プラグ先端側の開口面積が、プラグ基端側の開口面積よりも小さく形成されている。
本形態において、中心電極3の先端テーパ部313のテーパ角をα、ギャップ形成噴孔51のテーパ角をβとしたとき、β≧αを満たす。本形態においては、β>αを満たす。電極突出部31とギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端縁511との間の最短距離は、電極突出部31とギャップ形成噴孔51のプラグ先端側の開口端縁512との間の最短距離よりも短い。そして、電極突出部31の先端面313aの周縁と、ギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端縁511との間が、放電ギャップGとなっている。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態において、ギャップ形成噴孔51は、副燃焼室6側からプラグカバー5の外部側(すなわちプラグ先端側)へ向かうにつれて縮径する形状を有する。それゆえ、ギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端縁511において放電ギャップGを形成しつつ、ギャップ形成噴孔51のプラグ先端側の部位においてはギャップ形成噴孔51の開口面積を狭めることができる。これにより、ギャップ形成噴孔51と他の噴孔50との間で、開口面積の大きさにばらつきが生じ、これに起因して各噴孔50から噴射される火炎ジェットの噴射量がばらつくことを抑制することができる。
また、ギャップ形成噴孔51は、プラグ先端側へ向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている。それゆえ、気流Fがギャップ形成噴孔51を滑らかに通過することができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
なお、例えば図9に示すごとく、電極突出部31の先端に形成された先端テーパ部313やギャップ形成噴孔51の内周面を湾曲形状にすることも可能である。このような湾曲したテーパ状物体のテーパ角は、当該テーパ状物体の中心軸を通るとともに当該中心軸な平行な断面において表れる当該テーパ状物体の一対の側面のそれぞれの両端を結ぶ直線同士がなす角度である。
(実施形態4)
本形態は、図10に示すごとく、実施形態3と同様、実施形態1に対してギャップ形成噴孔51の形状を変更した実施形態である。
本形態においても、ギャップ形成噴孔51は、副燃焼室6側からプラグカバー5の外部側(すなわちプラグ先端側)へ向かうにつれて縮径する形状を有する。本形態において、ギャップ形成噴孔51は、副燃焼室6側からプラグカバー5の外部側へ向かうにつれて段階的に縮径する段状に形成されている。つまり、本形態において、ギャップ形成噴孔51は、段部513のプラグ先端側の部位の直径φ3が、段部513のプラグ基端側の部位の直径φ4よりも小さくなる段状に形成されている。これにより、ギャップ形成噴孔51は、段部513のプラグ先端側の部位の内側領域におけるX方向に直交する面積が、段部513のプラグ基端側の部位の内側領域におけるX方向に直交する面積よりも小さく形成されている。
ギャップ形成噴孔51の段部513は、ギャップ形成噴孔51のX方向の略中央に形成されている。電極突出部31とギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端縁511との間の最短距離は、電極突出部31とギャップ形成噴孔51の段部513のエッジとの間の最短距離、及び、電極突出部31とギャップ形成噴孔51のプラグ先端側の開口端縁512との間の最短距離のそれぞれよりも短い。そして、電極突出部31の先端面313aと、ギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端縁511との間が、放電ギャップGとなっている。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態において、ギャップ形成噴孔51は、副燃焼室6側からプラグカバー5の外部側(すなわちプラグ先端側)へ向かうにつれて縮径する形状を有する。それゆえ、ギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端縁511において放電ギャップGを形成しつつ、ギャップ形成噴孔51のプラグ先端側の部位においてはギャップ形成噴孔51の開口面積を狭めることができる。これにより、ギャップ形成噴孔51と他の噴孔50との間で、開口面積の大きさにばらつきが生じ、これに起因して各噴孔50から噴射される火炎ジェットの噴射量がばらつくことを抑制することができる。
また、ギャップ形成噴孔51は、プラグ先端側へ向かうにつれて段階的に縮径する段状に形成されている。それゆえ、ギャップ形成噴孔51の内側領域におけるX方向に直交する面積は、ギャップ形成噴孔51における段部513からプラグ先端側の部位(すなわちある程度X方向に長さを有する部位)が最小となる。これにより、ギャップ形成噴孔51における最小面積部の管理がしやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態5)
本形態は、図11~図13に示すごとく、実施形態3を基本構造としつつ、ギャップ形成噴孔51に対する電極突出部31の先端の位置を変更した実施形態である。
図11、図12に示すごとく、電極突出部31の先端面313aは、ギャップ形成噴孔51の内側に位置している。すなわち、電極突出部31の少なくとも一部は、ギャップ形成噴孔51の内側に配されている。なお、電極突出部31の少なくとも一部がギャップ形成噴孔51の内側に配されている、とは、例えば電極突出部31の先端面313aとギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端とがX方向の同位置にある場合も含む。
本形態においては、電極突出部31の先端テーパ部313の先端部がギャップ形成噴孔51の内側に挿入されている。電極突出部31におけるギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端の位置からプラグ先端側の部位(すなわち先端テーパ部313の先端部)は、プラグ先端側に向かうほど縮径するテーパ状に形成されている。
図13に示すごとく、ギャップ形成噴孔51は、プラグ先端側へ向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている。これにより、ギャップ形成噴孔51のプラグ先端側の開口端の直径φ5は、ギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端の直径φ6よりも小さくなる。これにより、ギャップ形成噴孔51は、プラグ先端側の開口面積が、プラグ基端側の開口面積よりも小さく形成されている。
本形態において、中心電極3の先端テーパ部313のテーパ角αと、ギャップ形成噴孔51のテーパ角をβとは、β≧αを満たす。本形態においては、β>αを満たす。電極突出部31とギャップ形成噴孔51のプラグ先端側の開口端縁512との間の最短距離は、電極突出部31とギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の開口端縁511との間の最短距離よりも短い。そして、電極突出部31の先端面313aの周縁と、ギャップ形成噴孔51のプラグ先端側の開口端縁512との間が、放電ギャップGとなっている。
その他は、実施形態3と同様である。
本形態において、電極突出部31の少なくとも一部がギャップ形成噴孔51内に配されている。そして、ギャップ形成噴孔51における副燃焼室6側の端部よりもプラグカバー5の外部側に配された電極突出部31の先端部位は、副燃焼室6側からプラグカバー5の外部側へ向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている。さらに、ギャップ形成噴孔51は、副燃焼室6側からプラグカバー5の外部側へ向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている。これにより、放電ギャップGは、電極突出部31の縮径する側の端部と、ギャップ形成噴孔51の縮径する側の端部とにおいて形成されやすい。そして、電極突出部31の縮径する側の端部は、細く形成されやすいため、これとの間に放電ギャップGを形成するギャップ形成噴孔51の縮径する側の端部の開口面積を大きくしなくとも、所定長さの放電ギャップGを確保することができる。これに伴い、ギャップ形成噴孔51から噴出する火炎ジェットの量と他の噴孔50から噴射される火炎ジェットの量との間にばらつきが生じることを抑制することができる。
また、電極突出部31の先端部位のテーパ角αと、ギャップ形成噴孔51のテーパ角βとは、α≦βの関係を満たす。それゆえ、電極突出部31の側面部とギャップ形成噴孔51のプラグ基端側の部位とが近接してしまい、放電火花Sの起点が、電極突出部31の先端面313aとギャップ形成噴孔51との間に定まらなくなることを防止することができる。
その他、実施形態3と同様の作用効果を有する。
(実施形態6)
本形態は、図14に示すごとく、実施形態5と基本構造を同様にしつつ、電極突出部31の先端をギャップ形成噴孔51よりもプラグ先端側まで突出させた形態である。つまり、スパークプラグ1が内燃機関に取り付けられた状態において、電極突出部31の先端は、主燃焼室に配される。本形態においても、電極突出部31の先端面313aの周縁とギャップ形成噴孔51のプラグ先端側の開口端縁512との間が放電ギャップGとなる。
その他は、実施形態5と同様であり、実施形態5と同様の作用効果を有する。
本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
例えば、前記各形態において、電極突出部はX方向に長尺であり、ギャップ形成噴孔は、プラグカバーにおける絶縁碍子の中心軸上に形成したが、これに限られない。例えば、電極突出部を屈曲形状とすることにより、プラグカバーの側面部にギャップ形成噴孔を形成することも可能である。
また、電極突出部における放電ギャップを形成する部位、及び、ギャップ形成噴孔における放電ギャップを形成する部位に、消耗し難い貴金属等のチップを設けることも可能である。
1 スパークプラグ
2 絶縁碍子
3 中心電極
31 電極突出部
4 ハウジング
5 プラグカバー
50 噴孔
51 ギャップ形成噴孔
6 副燃焼室
G 放電ギャップ

Claims (8)

  1. 筒状の絶縁碍子(2)と、
    前記絶縁碍子の内側に保持されるとともに、前記絶縁碍子から突出する電極突出部(31)を有する中心電極(3)と、
    前記絶縁碍子の外周側に配されたハウジング(4)と、
    前記電極突出部が配される副燃焼室(6)を覆うよう前記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を備え、
    前記プラグカバーは、前記副燃焼室と前記プラグカバーの外部とを連通する複数の噴孔(50)を有し、
    複数の前記噴孔のうちの1つは、前記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成するギャップ形成噴孔(51)であり、
    前記電極突出部の全体は、前記副燃焼室内に収まるよう配されており、
    前記電極突出部は、前記ギャップ形成噴孔側へ向かうにつれて縮径する形状を有し、
    前記ギャップ形成噴孔は、前記副燃焼室側から前記プラグカバーの外部側へ向かうにつれて縮径する形状を有する、スパークプラグ(1)。
  2. 前記ギャップ形成噴孔は、前記燃焼室側から前記プラグカバーの外部側へ向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている、請求項に記載のスパークプラグ。
  3. 前記ギャップ形成噴孔は、前記副燃焼室側から前記プラグカバーの外部側へ向かうにつれて段階的に縮径する段状に形成されている、請求項に記載のスパークプラグ。
  4. 前記ギャップ形成噴孔の内側領域における前記ギャップ形成噴孔の軸方向に直交する面積の最小値は、前記絶縁碍子の軸孔(20)の先端側の開口面積よりも小さい、請求項1~3のいずれか一項に記載のスパークプラグ。
  5. 筒状の絶縁碍子(2)と、
    前記絶縁碍子の内側に保持されるとともに、前記絶縁碍子から突出する電極突出部(31)を有する中心電極(3)と、
    前記絶縁碍子の外周側に配されたハウジング(4)と、
    前記電極突出部が配される副燃焼室(6)を覆うよう前記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を備え、
    前記プラグカバーは、前記副燃焼室と前記プラグカバーの外部とを連通する複数の噴孔(50)を有し、
    複数の前記噴孔のうちの1つは、前記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成するギャップ形成噴孔(51)であり、
    前記電極突出部の全体は、前記副燃焼室内に収まるよう配されており、
    前記電極突出部は、前記ギャップ形成噴孔側へ向かうにつれて縮径する形状を有し、
    前記ギャップ形成噴孔の内側領域における前記ギャップ形成噴孔の軸方向に直交する面積の最小値は、前記絶縁碍子の軸孔(20)の先端側の開口面積よりも小さい、スパークプラグ(1)。
  6. 前記電極突出部における前記絶縁碍子からの突出側の端部は、前記ギャップ形成噴孔側に向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のスパークプラグ。
  7. 筒状の絶縁碍子(2)と、
    前記絶縁碍子の内側に保持されるとともに、前記絶縁碍子から突出する電極突出部(31)を有する中心電極(3)と、
    前記絶縁碍子の外周側に配されたハウジング(4)と、
    前記電極突出部が配される副燃焼室(6)を覆うよう前記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を備え、
    前記プラグカバーは、前記副燃焼室と前記プラグカバーの外部とを連通する複数の噴孔(50)を有し、
    複数の前記噴孔のうちの1つは、前記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成するギャップ形成噴孔(51)であり、
    前記電極突出部の少なくとも一部は、前記ギャップ形成噴孔内に配されており、
    前記ギャップ形成噴孔における前記副燃焼室側の端部よりも前記プラグカバーの外部側に配された前記電極突出部の先端部位は、前記副燃焼室側から前記プラグカバーの外部側へ向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されており、
    前記ギャップ形成噴孔は、前記副燃焼室側から前記プラグカバーの外部側へ向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている、スパークプラグ(1)。
  8. 前記電極突出部の前記先端部位のテーパ角αと、前記ギャップ形成噴孔のテーパ角βとは、α≦βの関係を満たす、請求項7に記載のスパークプラグ。
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