以下、図面を参照して、袋収納装置及び商品販売データ処理装置について説明する。本実施形態は、袋収納装置及び商品販売データ処理装置を、客自身が売上登録及び会計処理に係る操作を行うセルフチェックアウト装置に適用した例である。なお、以下に説明する実施形態により、この発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態にかかるセルフチェックアウト装置100の外観を示す正面図である。図1に示すように、セルフチェックアウト装置100は、商品販売データ処理装置1と、籠置き棚2と、袋詰め棚3と、袋収納装置7とを有する。ここで、セルフチェックアウト装置100は、商品販売データ処理システムの一例である。
商品販売データ処理装置1は、第1筐体11と第2筐体12とを備える。第1筐体11は、入出金部4と読取部5とを備える。第2筐体12は、内部に、後述する制御部200(図5参照)を収納する。
入出金部4は、金銭の入金及び出金を行う装置である。入出金部4は、第1筐体11の内部に収納された紙幣釣銭機及び硬貨釣銭機(何れも図示せず)によって構成される。
読取部5は、商品読取部51、プリンタ52及びカードリーダ53を備える。商品読取部51は、商品に付されたバーコードや2次元コード等のコードシンボルを読み取る。商品読取部51は、例えば、バーコードスキャナや、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary MOS)イメージセンサ等の撮像装置で構成される。
プリンタ52は、制御部200が実行する商品の売上登録及び会計処理に係るレシートを印字する。カードリーダ53は、商品の代金の支払いに係るクレジットカードの読み取りを行う。
ここで、売上登録は、商品に付されたコードシンボルから読み取られた商品識別コードを一時記憶したり、当該商品識別コードに基づいて、商品マスタ252(図5を参照)から該当する商品の商品情報(商品名、価格等)を読み出し、読み出した商品情報をRAM23等に一時記憶したりする処理等を意味する。また、会計処理は、売上登録された商品コードや商品情報に基づいて、取引に係る合計金額等の表示、客から預かった預り金に基づいて釣銭を計算して表示する処理、商品情報や決済情報(合計金額、預り金額、釣銭額等)を印字したレシートを発行する処理等を意味する。
また、第1筐体11の上部には、表示操作部6が設けられている。表示操作部6は、表示部61と、操作部62とを備える。
表示部61は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスであり、制御部200の制御に従って情報を表示する。操作部62は、例えば表示部61の表面に設けられたタッチパネルであり、オペレータの操作に応じたキー情報を制御部200に出力する。例えば、操作部62は、表示部61と協働することで、置数キーや小計キー等の各種キー操作子として表示部61に表示させる。ここで、置数キーは、数値を入力する際に顧客が操作する操作子である。小計キーは、操作受付部の一例であり、売上登録部202が行う売上登録(売上登録処理)の終了を指示するための操作子である。
籠置き棚2は、籠内に収容した商品を取り出して読取部5にかざす動作を行う際に、籠の置き場とする物置台である。籠置き棚2は、商品販売データ処理装置1の一側方に設けられている。
袋詰め棚3は、商品読取部51による読み取りが完了した商品を袋詰めするための台である。袋詰め棚3は、商品販売データ処理装置1の他側方(籠置き棚2の反対側)に設けられている。袋詰め棚3は、後述する袋B(図3、図4参照)を収納する袋収納装置7を保持するための置台31や、袋収納装置7から取り出された袋Bを掛けるためのフック32を備える。
次に、上述した袋収納装置7の構成について説明する。図2は、袋収納装置7の一例を示す外観斜視図である。図3は、図2に示した袋収納装置7の縦断側面図である。図4は、図2に示した袋収納装置7の内部における袋読取部73の配置位置を説明するための図である。
袋収納装置7は、袋Bを収納する空間(収納部)を内部に有した箱状の筐体71を備えている。筐体71は、オペレータと対峙する正面側に設けられた横長の開口部である取出口72を有する。なお、筐体71の形状は、箱状に限定されるものではない。
筐体71内には、袋Bが収納される。袋Bは、一例としてビニール袋であり、一対のもち手を有した所謂レジ袋であってもよい。ここで、本実施形態で使用する袋Bの表面には、袋Bに関する情報を保持する媒体として、バーコードや2次元コード等のコードシンボルB1が付されている。コードシンボルB1には、袋Bの種別を識別する袋識別子の一例として袋識別コードが保持される。なお、図3及び図4において、袋Baは、袋Bbの上方に重畳した袋Bを意味する。
セルフチェックアウト装置100を操作するオペレータ(客)は、取出口72から袋Bを引き出すことで、筐体71内に収納された袋Bを一枚ずつ取り出すことが可能となっている。ここで、袋Bの収納及び取り出しに係る構造は特に問わず、公知の技術を用いることができる。例えば、袋Bは、折り畳まれた(例えば二つ折りされた)状態で筐体71内に収納されてもよい。また、例えば、袋Bは、筐体71から引出可能に構成されたトレイ等の容器に載置された状態で筐体71内に収納されてもよい。
また、筐体71の内部には、袋Bに付された媒体であるコードシンボルB1を読み取るための袋読取部73が設けられる。ここで、袋読取部73は、袋読取部及び出力部の一例である。袋読取部73は、例えば、商品読取部51と同様のバーコードスキャナや、CCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサ等の撮像装置で構成される。
袋読取部73は、図3及び図4に示すように、袋Bが取出口72から引き出される際に通過する袋Bの搬送経路上に配置される。より具体的には、袋読取部73は、袋Bの搬送経路上において、図中A方向に搬送される袋BのコードシンボルB1が通過する位置に設けられる。
ここで、袋読取部73は、引き出しが行われる前の状態の袋B上でのコードシンボルB1の配置位置よりも搬送方向下流側、例えば取出口72の近傍に設けられる。かかる位置に袋読取部73を配置することで、取出口72から引き出される袋BのコードシンボルB1を読み取りの対象とすることができる。袋読取部73は、コードシンボルB1から袋識別コードを読み取ると、図示しない接続線等を介して商品販売データ処理装置1の制御部200に出力する。
次に、上述したセルフチェックアウト装置100のハードウェア構成について説明する。図5は、セルフチェックアウト装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図5に示すように、商品販売データ処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23を備えている。
CPU21は、プロセッサの一例であり、商品販売データ処理装置1の動作を統括的に制御する。ROM22は、各種プログラムを記憶する。RAM23は、プログラムや各種データを展開するワークスペースである。CPU21、ROM22、RAM23は、互いにバス24を介して接続されている。CPU21、ROM22及びRAM23は、制御部200を構成する。制御部200では、CPU21がROM22や記憶部25に記憶されRAM23に展開された制御プログラムに従って動作することによって、各種の処理を実行する。
また、CPU21は、バス24を介して記憶部25に接続される。記憶部25は、HDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部25は、例えば、制御プログラム251と、商品マスタ252と、袋マスタ253とを記憶する。
制御プログラム251は、商品販売データ処理装置1を制御するための制御プログラムである。商品マスタ252は、店舗内で販売される各商品に関する商品情報を記憶する。袋マスタ253は、袋収納装置7に収納された袋Bに関する袋情報を記憶する。
図6は、商品マスタ252のデータ構成の一例を示す図である。図6に示すように、商品マスタ252は、商品識別コードに関連付けて、商品名、価格等の商品情報を記憶する。ここで、商品識別コードは、各商品を識別することが可能な商品識別子の一例である。商品名は、商品識別コードで特定される商品の名称を記憶する。価格は、商品識別コードで特定される商品の単価を記憶する。
図7は、袋マスタ253のデータ構成の一例を示す図である。図7に示すように、袋マスタ253は、袋識別コードに関連付けて、種別名、価格等の袋情報を記憶する。ここで、種別名は、袋識別コードで特定される袋のサイズ等を記憶する。価格は、袋コードで特定される袋の単価を記憶する。つまり、セルフチェックアウト装置100が置かれた本実施形態に係る店舗では、袋Bを有料としている。
図5に戻り、制御部200には、バス24を介して、通信部26が接続される。通信部26は、LAN(Local Area network)等のネットワークに接続可能な通信インタフェースである。通信部26は、商品販売データ処理装置1の上位機器である店舗サーバ(図示せず)や、店舗のサービスカウンタに設置された情報処理装置等と通信を行う。
また、制御部200には、バス24及び入出力コントローラ27を介して、上述した表示部61、操作部62、商品読取部51、プリンタ52及びカードリーダ53等が接続される。
また、制御部200には、バス24と入出力コントローラ27を介して、袋収納装置7(袋読取部73)が接続される。袋読取部73は、袋収納装置7から袋Bが引き出された際に当該袋Bから読み取った袋識別コードを制御部200に出力する。
次に、セルフチェックアウト装置100(商品販売データ処理装置1)の機能構成について説明する。図8は、商品販売データ処理装置1の機能構成の一例を示す図である。
図8に示すように、商品販売データ処理装置1は、情報取得部201と、売上登録部202と、会計処理部203と、割込制御部204とを機能部として備える。これら機能部の一部又は全ては、プロセッサ(CPU21)とメモリ(ROM22、記憶部25)に記憶された各種プログラム(例えば、制御プログラム251)との協働により実現されるソフトウェア構成であってもよい。また、これら機能部の一部又は全ては、専用回路等で実現されるハードウェア構成であってもよい。
情報取得部201は、第1の受付部及び第2の受付部の一例である。情報取得部201は、商品読取部51から入力される商品識別コードを受け付け、当該商品識別コードを取得する。また、情報取得部201は、袋収納装置7の袋読取部73から入力される袋識別コードを受け付け、当該袋識別コードを取得する。以下、商品識別コード及び袋識別コードを総称して「識別コード」とも表記する。
売上登録部202は、売上登録部の一例である。売上登録部202は、情報取得部201が取得した識別コードに基づき、当該識別コードに対応する物品の売上登録処理を行う。
例えば、売上登録部202は、情報取得部201が取得した識別コードが商品識別コードの場合、その商品識別コードを商品マスタ252の商品識別コードと照合することで、当該商品識別コードに該当する商品の商品情報を取得する。そして、売上登録部202は、取得した商品情報をRAM23等に一時記憶すること商品の売上登録を行う。また、例えば、売上登録部202は、情報取得部201が取得した識別コードが袋識別コードの場合、その袋識別コードを袋マスタ253の袋識別コードと照合することで、当該袋コードに該当する袋Bの袋情報を取得する。そして、売上登録部202は、取得した袋情報をRAM23等に一時記憶することで袋Bの売上登録を行う。
また、売上登録部202は、小計キーの操作に応じて売上登録を終了する。具体的には、売上登録部202は、取引の開始を指示する操作を受け付けてから、小計キーが操作されるまでの間、売上登録を実行可能な状態を維持する。
なお、売上登録部202は、袋収納装置7から取り出された袋BのコードシンボルB1が、商品読取部51で読み取られることで発生する重複登録を防止するための機能を備えてもよい。具体的には、売上登録部202は、袋識別コードが商品読取部51で読み取られた場合には、当該袋識別コードに基づく売上登録を抑制することで、商品読取部51で読み取られた袋識別コードを読み捨てる構成としてもよい。かかる構成により、売上登録部202は、袋Bの重複登録を防止することができる。
会計処理部203は、会計処理部の一例である。会計処理部203は、小計キーの操作後、売上登録された商品情報及び袋情報に基づいて会計処理を実行する。具体的には、会計処理部203は、売上登録された商品情報及び袋情報に含まれる価格に基づいて、客が購入する商品及び袋Bの合計価格を算出する。そして、会計処理部203は、入出金部4等を介して支払金額が入金されると、その支払金額から合計価格を減算して釣銭額を算出し、算出した金額を釣銭として入出金部4から排出させる。
割込制御部204は、売上登録部202と協働することで、小計キーの操作後に袋識別コードが入力された場合の売上登録を実行する。
具体的には、割込制御部204は、小計キーの操作後、入出金部4に支払金額が入金されるまでの間に、袋読取部73から袋識別コードが入力されたことを検出すると、売上登録部202の売上登録処理を再開させることで、小計キーの操作を一旦取り消す。次いで、割込制御部204は、売上登録部202を制御することで、入力された袋識別コードに基づく売上登録を行わせる。そして、割込制御部204は、袋識別コードの売上登録が完了すると、売上登録部202による売上登録処理を終了させ、小計キーが操作された状態に再び戻す。
このように、商品販売データ処理装置1では、小計キーの操作により売上登録処理の終了が指示された後であっても、会計処理が終了するまでの間は、袋収納装置7から取り出された袋Bの売上登録を許容する。これにより、商品販売データ処理装置1では、小計キーの操作後に袋Bが袋収納装置7から引き出された場合であっても、その袋Bの代金を商品と同一取引の合計価格に含めて会計処理を行うことができる。したがって、商品販売データ処理装置1では、袋Bを利用する客の利便性を向上させることができる。
なお、割込制御部204は、売上登録部202と一体的に構成してもよい。具体的には、売上登録部202が、割込制御部204の機能を具備する構成としてもよい。
次に、上述した商品販売データ処理装置1の動作例について説明する。図9は、商品販売データ処理装置1が行う商品販売データ処理の一例を示すフローチャートである。なお、本処理の前提として、情報取得部201による識別コードの取得がバックグラウンドで行われているものとする。
まず、売上登録部202は、情報取得部201により識別コードが取得されたか否かを判定する(ステップS11)。識別コードが取得されてない場合(ステップS11;No)、売上登録部202は、ステップS17に移行させる。
また、売上登録部202は、情報取得部201により識別コードが取得された場合(ステップS11;Yes)、商品マスタ252及び袋マスタ253の識別コードと照合することで、取得された識別コードが商品識別コードか袋識別コードかを判別する。ここで、取得された識別コードが商品識別コードであった場合(ステップS12;Yes)、売上登録部202は、その商品識別コードに対応する商品情報を商品マスタ252から読み出して売上登録を行った後(ステップS13)、ステップS17に移行する。
また、取得された識別コードが袋識別コードであった場合(ステップS12;No→ステップS14;Yes)、売上登録部202は、その袋識別コードの取得元が袋読取部73か否かを判定する(ステップS15)。取得元が袋読取部73である場合(ステップS15;Yes)、売上登録部202は、その袋識別コードに対応する袋情報を袋マスタ253から読み出して売上登録を行った後(ステップS16)、ステップS17に移行する。
なお、取得された識別コードが、商品識別コード及び袋識別コードの何れでもない場合(ステップS12;No→ステップS14;No)、売上登録部202は、売上登録を行わず、ステップS17に移行させる。また、ステップS15で、袋識別コードの取得元が商品読取部51であった場合(ステップS15;No)、売上登録部202は、売上登録を行わず、ステップS17に移行させる。
続いて、売上登録部202は、小計キーの操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS17)。小計キーが操作されない場合(ステップS17;No)、売上登録部202は、ステップS11に処理を戻す。また、ステップS17において小計キーの操作を受け付けると(ステップS17;Yes)、売上登録部202は、売上登録処理を終了し(ステップS18)、ステップS19に移行させる。
続いて、会計処理部203は、売上登録された各物品(商品、袋)の価格に基づき当該物品の合計価格を算出する(ステップS19)。ここで、会計処理部203は、算出した合計価格を表示部61に表示させたりすることで、オペレータに対し支払金額の入金を促す。
続いて、会計処理部203は、入出金部15等を介して支払金額が入金されたか否かを判定する(ステップS20)。ここで、支払金額が入金された場合(ステップS20;Yes)、会計処理部203は、その支払金額とステップS19で算出した合計金額とに基づいて会計処理を実行する(ステップS21)。
一方、支払金額が入金されない場合(ステップS20;No)、会計処理部203は、ステップS21に移行させる。続くステップS21において、割込制御部204は、袋読取部73から入力された袋識別コードが情報取得部201によって取得されたか否かを判定する(ステップS22)。袋識別コードが取得されない場合(ステップS22;No)、割込制御部204は、ステップS20に処理を戻す。
一方、ステップS22において、情報取得部201により袋識別コードが取得された場合(ステップS22;Yes)、割込制御部204は、売上登録部202の売上登録処理を再開させる(ステップS23)。次いで、売上登録部202は、ステップS22で取得された袋識別コードに対応する袋情報を袋マスタ253から読み出して売上登録を行う(ステップS24)。そして、売上登録部202は、ステップS18に処理を戻すことで、売上登録処理を終了させる。
以上、本実施形態のセルフチェックアウト装置100によれば、袋収納装置7は、袋Bの取り出し(引き出し)操作に応じて、袋Bの売上登録に係る袋識別コードを商品販売データ処理装置1に送信する。また、商品販売データ処理装置1は、袋収納装置7から入力される袋識別コードに応じて、袋識別コードに基づいた売上登録を行う。これにより、オペレータである客は、袋収納装置7から袋Bを取り出す(引き出す)ことで、当該袋Bの売上登録を行うことができる。したがって、セルフチェックアウト装置100(商品販売データ処理装置1、袋収納装置7)は、袋Bの売上登録に係る利便性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態は、商品販売データ処理装置1が有する構成又は機能の一部を変更することで、適宜に変形して実施することも可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係るいくつかの変形例を他の実施形態として説明する。なお、以下では、上述した実施形態と異なる点を主に説明することとし、既に説明した内容と共通する点については詳細な説明を省略する。また、以下で説明する変形例は、個別に実施されてもよいし、適宜組み合わせて実施されてもよい。
(変形例1)
上述の実施形態では、袋Bの袋識別コードを保持する媒体として、コードシンボルB1を用いる形態を説明した。しかしながら、袋識別コードを保持する媒体はこれに限定されない。
例えば、袋識別コードを保持する媒体は、RFID(radio frequency identification)タグ(無線タグ、ICタグ等とも呼ばれる)等であってもよい。この場合、袋収納装置7の袋読取部73は、RFIDタグを読み取ることが可能なRFIDアンテナやRFIDリーダライタ等によって実現することができる。
なお、袋収納装置7内でのRFIDアンテナは、上述した袋読取部73と同様の位置に配置されるものとするが、RFIDアンテナのサイズや、当該RFIDアンテナから照射される電波の範囲は、袋収納装置7から引き出される袋BのRFIDタグにのみ電波が作用するよう、その大きさを制限することが好ましい。
また、例えば、袋識別コードを保持する媒体は、文字列やマーク等の画像であってもよい。この場合、袋収納装置7の袋読取部73は、撮像装置によって実現することができる。具体的には、袋読取部73は、公知の文字認識やパターン認識、画像認識等の技術を用いることで、袋Bの撮像によって得られた撮像画像から、袋識別コードを表す文字列やマーク等の画像を認識する。そして、袋読取部73は、認識した画像に対応する袋識別コードを出力する。
なお、袋読取部73は、認識した画像自体を袋識別コードとして出力する形態としてもよい。この場合、袋種別マスタ243は、袋種別を示す文字列、マーク等の画像や当該画像の特徴を示す特徴情報を袋識別コードとして記憶する。そして、制御部200では、袋読取部73から入力される画像と袋種別マスタ243に記憶された画像とを照合することで、袋識別コードに対応する情報を特定することができる。
(変形例2)
上述の実施形態では、袋収納装置7から袋Bを引き出す際に、当該袋Bに付されたコードシンボルB1が袋読取部73の読み取り範囲を通過することで、袋読取部73によりコードシンボルB1が読み取られる形態を説明した。この場合、例えば、先行する袋Bの引き出しに引きずられ、次の袋Bが袋収納装置7内で途中まで引き出された状態となる可能性がある。この場合、袋収納装置7内での袋Bの位置によっては、袋読取部73は、袋Bが袋収納装置7から取り出されていないにも関わらず、当該袋BのコードシンボルB1を読み取ってしまう可能性がある。
そこで、例えば、袋Bに付加するコードシンボルB1の位置を、袋Bの搬送方向における終端部、つまり引き出しによって搬送される方向の袋Bの終端部とすることで、袋収納装置7から確実に取り出される袋Bを、読み取りの対象とすることができる。
また、例えば、図10に示すように、袋識別コードを保持するコードシンボルB1の前後(搬送方向の前後)に、スタートシンボルB2とエンドシンボルB3とを付加してもよい。ここで、図10は、本変形例に係る袋Bを説明するための図である。なお、図10において、袋Baは、図4と同様、袋Bbの上方に重畳した袋Bを意味する。
スタートシンボルB2とエンドシンボルB3とで規定される搬送方向の範囲は、袋識別コードの出力に際して袋読取部73が読み取りを開始する位置と、読み取りを終了する位置とを規定するものである。ここで、エンドシンボルB3は、例えば、袋Bの終端付近、つまり引出方向に搬送される袋Bの終端付近等に配置することが好ましい。なお、スタートシンボルB2には、例えば開始を指示する開始情報が保持され、エンドシンボルB3には終了を指示する終了情報が保持される。
図10に示した袋Bの構成において、袋Bの引き出しに伴い図中A方向に搬送されると、袋読取部73は、スタートシンボルB2、コードシンボルB1、エンドシンボルB3の順で読み取りを行う。そして、本変形例の袋読取部73は、コードシンボルB1から袋識別コードを読み取った段階で袋識別コードを出力せず、スタートシンボルB2及びエンドシンボルB3の組、又はエンドシンボルB3を読み取ったことを条件に袋識別コードを出力する。
このように、図10の構成では、コードシンボルB1の前後に配置したスタートシンボルB2及びエンドシンボルB3の組により、袋識別コードの出力条件を規定することができる。これにより、袋収納装置7は、袋収納装置7から袋Bが取り出された場合にのみ袋識別コードを出力することができるため、途中まで引き出された状態の袋Bが売上登録されてしまうことを防ぐことができる。
なお、スタートシンボルB2及びエンドシンボルB3は、コードシンボルB1と同様の形態のバーコードや二次元コードで表してもよいし、ライン等の図形や、文字列やマーク等の画像で表してもよい。
また、図10では、スタートシンボルB2とエンドシンボルB3とを用いたが、袋識別子を保持するコードシンボルB1が、スタートシンボルB2の機能を兼ねることで、エンドシンボルB3のみを用いる構成としてもよい。
なお、スタートシンボルB2のみ、又はスタートシンボルB2とコードシンボルB1とが読み取られ、残りのエンドシンボルB3が読み取られないまま停止した場合には、袋読取部73(情報取得部201)は、袋Bが途中まで引き出された状態であることを、商品販売データ処理装置1や他の装置等に報知する形態としてもよい。
(変形例3)
上述の実施形態では、単一種別の袋Bを袋収納装置7に収納する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、袋収納装置7は、互いに異なる種別(サイズ)の袋Bを収納可能な構成としてもよい。具体的には、袋収納装置7は、異なるサイズの袋Bを載置したトレイを多段に収納し、各トレイに応じた取出口72から袋Bを取り出すことが可能な構成としてもよい。この場合、袋読取部73は、袋Bの種別毎に用意され、上述した実施形態と同様に、袋Bの搬送経路上に配置される。なお、袋Bには、種別(サイズ)毎に異なる袋識別コードが付されるものとする。
このような構成により、商品販売データ処理装置1では、袋収納装置7から何れかの種別の袋Bが取り出されると、その袋Bの種別に応じた価格を商品と同一取引の合計価格に含めて会計処理を行うことができる。
(変形例4)
上述の実施形態では、袋収納装置及び商品販売データ処理システムをセルフチェックアウト装置に適用した形態について説明した。しかしながら、適用先の装置及びシステムは、これに限定されるものではない。例えば、袋収納装置及び商品販売データ処理システムは、売上登録及び会計処理に係る操作を店員が行う通常の商品販売データ処理装置に適用してもよい。また、袋収納装置及び商品販売データ処理システムは、売上登録に係る操作を店員が行い、会計処理に係る操作を客自身が行う、セミセルフ方式の商品販売データ処理装置(会計装置)に適用してもよい。
なお、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。