JP7357693B2 - 基板処理方法 - Google Patents

基板処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7357693B2
JP7357693B2 JP2021565452A JP2021565452A JP7357693B2 JP 7357693 B2 JP7357693 B2 JP 7357693B2 JP 2021565452 A JP2021565452 A JP 2021565452A JP 2021565452 A JP2021565452 A JP 2021565452A JP 7357693 B2 JP7357693 B2 JP 7357693B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
etching
wafer
liquid
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021565452A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021124900A1 (ja
Inventor
康三 立花
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Publication of JPWO2021124900A1 publication Critical patent/JPWO2021124900A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7357693B2 publication Critical patent/JP7357693B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/31Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to form insulating layers thereon, e.g. for masking or by using photolithographic techniques; After treatment of these layers; Selection of materials for these layers
    • H01L21/3105After-treatment
    • H01L21/311Etching the insulating layers by chemical or physical means
    • H01L21/31105Etching inorganic layers
    • H01L21/31111Etching inorganic layers by chemical means
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/67Apparatus specially adapted for handling semiconductor or electric solid state devices during manufacture or treatment thereof; Apparatus specially adapted for handling wafers during manufacture or treatment of semiconductor or electric solid state devices or components ; Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67005Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67011Apparatus for manufacture or treatment
    • H01L21/67017Apparatus for fluid treatment
    • H01L21/67063Apparatus for fluid treatment for etching
    • H01L21/67075Apparatus for fluid treatment for etching for wet etching
    • H01L21/6708Apparatus for fluid treatment for etching for wet etching using mainly spraying means, e.g. nozzles
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/02041Cleaning
    • H01L21/02082Cleaning product to be cleaned
    • H01L21/02087Cleaning of wafer edges
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/67Apparatus specially adapted for handling semiconductor or electric solid state devices during manufacture or treatment thereof; Apparatus specially adapted for handling wafers during manufacture or treatment of semiconductor or electric solid state devices or components ; Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67005Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67011Apparatus for manufacture or treatment
    • H01L21/67017Apparatus for fluid treatment
    • H01L21/67028Apparatus for fluid treatment for cleaning followed by drying, rinsing, stripping, blasting or the like
    • H01L21/6704Apparatus for fluid treatment for cleaning followed by drying, rinsing, stripping, blasting or the like for wet cleaning or washing
    • H01L21/67051Apparatus for fluid treatment for cleaning followed by drying, rinsing, stripping, blasting or the like for wet cleaning or washing using mainly spraying means, e.g. nozzles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Weting (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Description

本開示は、基板処理方法に関する。
半導体装置の製造には、半導体ウエハ等の基板の表面に形成された薄膜をウエットエッチングするエッチング工程が含まれる。特許文献1には、周縁部において膜厚が厚い膜厚分布を有する薄膜をエッチングするエッチング方法が記載されている。このエッチング方法は、基板を回転させながら外周部に形成された中心部より厚い膜にエッチング液を供給するとともにエッチング液が供給される位置よりも基板の中心側にエッチング液による膜のエッチングを阻害するエッチング阻害液を供給して外周部の膜をエッチングする第1の工程と、第1の工程の後に、回転する基板にエッチング液を供給して予め設定された膜厚までエッチングする第2の工程と、を備えている。この方法によれば、エッチング後に均一な膜厚分布を得ることができる。
国際公開2018/079494号パンフレット
本開示は、全体として高いエッチングレートを確保しつつ基板全体のエッチング量の分布の均一化を図ることができる技術を提供する。
基板処理方法の一実施形態は、基板を回転させながら前記基板の表面にエッチング液を供給して、前記基板の表面の周縁側の領域である第2領域にあるエッチング対象膜のエッチング量が前記基板の表面の中心側の領域である第1領域にあるエッチング対象膜のエッチング量よりも大きくなるような条件でエッチングを行う第1エッチング工程と、前記第1エッチング工程の後に、前記基板を回転させながら前記基板の表面に前記エッチング液を供給して、前記基板の表面の前記第2領域にある前記エッチング対象膜のエッチング量が前記基板の表面の前記第1領域にある前記エッチング対象膜のエッチング量よりも小さくなるような条件でエッチングを行う第2エッチング工程と、を備え、前記第1エッチング工程は前記第2エッチング工程よりも先に行われ、前記第2エッチング工程は、前記基板の裏面の中心部に温調用液体を供給することにより前記温調用液体が供給されない場合よりも前記基板の温度が高くなるような条件で行われ、前記温調用液体が前記基板に熱を奪われながら前記基板の周縁に向けて広がることにより、前記基板の表面の前記第1領域の温度が前記第2領域の温度よりも高くなる、基板処理方法。
上記実施形態によれば、全体として高いエッチングレートを確保しつつ基板全体のエッチング量の分布の均一化を図ることができる。
一実施形態に係る基板処理装置の横断面図である。 処理ユニットの構成を示す概略縦断面図である。 基板処理の一工程を説明するための作用図である。 基板処理の一工程を説明するための作用図である。 基板処理の一工程を説明するための作用図である。 基板処理の一工程を説明するための作用図である。 第1エッチング工程終了後のエッチング対象膜の膜厚分布を説明するための概略断面図である。 エッチング量の分布を説明するためのグラフである。 第2エッチング工程を実施しているときのウエハの温度分布の経時変化を示すグラフである。 ウエハの温度分布とエッチング量分布との関係を説明するグラフである。
基板処理装置の一実施形態を、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。以下では、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
図1に示すように、基板処理システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2と処理ステーション3とは隣接して設けられる。
搬入出ステーション2は、キャリア載置部11と、搬送部12とを備える。キャリア載置部11には、複数枚の基板、本実施形態では半導体ウエハ(以下ウエハW)を水平状態で収容する複数のキャリアCが載置される。
搬送部12は、キャリア載置部11に隣接して設けられ、内部に基板搬送装置13と、受渡部14とを備える。基板搬送装置13は、ウエハWを保持するウエハ保持機構を備える。また、基板搬送装置13は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウエハ保持機構を用いてキャリアCと受渡部14との間でウエハWの搬送を行う。
処理ステーション3は、搬送部12に隣接して設けられる。処理ステーション3は、搬送部15と、複数の処理ユニット16とを備える。複数の処理ユニット16は、搬送部15の両側に並べて設けられる。
搬送部15は、内部に基板搬送装置17を備える。基板搬送装置17は、ウエハWを保持するウエハ保持機構を備える。また、基板搬送装置17は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウエハ保持機構を用いて受渡部14と処理ユニット16との間でウエハWの搬送を行う。
処理ユニット16は、基板搬送装置17によって搬送されるウエハWに対して所定の基板処理を行う。
また、基板処理システム1は、制御装置4を備える。制御装置4は、たとえばコンピュータであり、制御部18と記憶部19とを備える。記憶部19には、基板処理システム1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部18は、記憶部19に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板処理システム1の動作を制御する。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御装置4の記憶部19にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
上記のように構成された基板処理システム1では、まず、搬入出ステーション2の基板搬送装置13が、キャリア載置部11に載置されたキャリアCからウエハWを取り出し、取り出したウエハWを受渡部14に載置する。受渡部14に載置されたウエハWは、処理ステーション3の基板搬送装置17によって受渡部14から取り出されて、処理ユニット16へ搬入される。
処理ユニット16へ搬入されたウエハWは、処理ユニット16によって処理された後、基板搬送装置17によって処理ユニット16から搬出されて、受渡部14に載置される。そして、受渡部14に載置された処理済のウエハWは、基板搬送装置13によってキャリア載置部11のキャリアCへ戻される。
次に、図2を参照して処理ユニット16の構成について説明する。
処理ユニット16は、チャンバ20と、基板保持回転機構30と、第1処理流体供給部40と、第2処理流体供給部50と、回収カップ60とを備えている。
チャンバ20は、基板保持回転機構30および回収カップ60を収容する。チャンバ20の天井部には、FFU(Fan Filter Unit)21が設けられる。FFU21は、チャンバ20内にダウンフローを形成する。
基板保持回転機構30は、基板保持部31と、支柱部32と、回転駆動部33とを備えている。基板保持部31は、円盤状のベース31aと、ベース31aの外周縁部に円周方向に間隔を空けて設けられた複数の把持爪31bとを有するメカニカルチャックとして構成されている。基板保持部31は把持爪31bによりウエハWを水平に保持する。把持爪31bが基板を把持しているとき、ベース31aの上面とウエハWの下面との間に隙間が形成される。
支柱部32は鉛直方向に延在する中空部材である。支柱部32の上端はベース31aに連結されている。回転駆動部33が支柱部32を回転させることにより、基板保持部31およびこれに保持されたウエハWが鉛直軸線回りに回転する。
回収カップ60は、基板保持部31を取り囲むように配置されている。回収カップ60は、基板保持部31に保持されて回転するウエハWから飛散する処理液を捕集する。回収カップ60の底部には、排液口61が形成されている。回収カップ60によって捕集された処理液は、排液口61から処理ユニット16の外部へ排出される。回収カップ60の底部には、排気口62が形成されている。回収カップ60の内部空間は排気口62を介して吸引されている。FFU21から供給された気体は、回収カップ60の内部に引き込まれた後に、排気口62を介して、処理ユニット16の外部へ排出される。
第1処理流体供給部40は、基板保持部31に保持されたウエハWの上面(通常はデバイスが形成されたウエハWの表面)に様々な処理流体(液体、ガス、気液混合流体等)を供給する。第1処理流体供給部40は、ウエハWの上面(第1面)に向けて処理流体を吐出する1つ以上の表面ノズル41を有する。表面ノズル41の数は、処理ユニット16で実行される処理を行うために必要な数だけ設けられる。図2には5つの表面ノズル41が描かれているが、この数に限定されるものではない。
第1処理流体供給部40は、1つ以上(図示例では2つ)のノズルアーム42を有する。各ノズルアーム42は、複数の表面ノズル41のうちの少なくとも1つを担持している。各ノズルアーム42は、担持した表面ノズル41を、ウエハWの回転中心の概ね真上の位置(処理位置)と、回収カップ60の上端開口よりも外側の退避位置との間で移動させることができる。
表面ノズル41の各々には、対応する処理流体供給機構43から処理流体が供給される。処理流体供給機構43は、タンク、ボンベ、工場用力等の処理流体供給源と、処理流体供給源から表面ノズル41に処理流体(処理液または処理ガス)を供給する供給管路と、供給管路に設けられた開閉弁、および流量制御弁等の流量調節機器と、から構成することができる。表面ノズル41およびその近傍の供給管路内に滞留する処理流体(特に処理液)を排出するために、供給管路にドレン管路を接続することができる。このような処理流体供給機構43は、半導体製造装置の技術分野において広く知られており、構造の図示および詳細な説明は省略する。各表面ノズル41が退避位置にあるときにダミーディスペンスが可能となるように、処理ユニット16には液受け(図示せず)が設けられている。
第2処理流体供給部50は、基板保持部31に保持されたウエハWの下面(通常はデバイスが形成されていないウエハWの裏面)に様々な処理流体(処理液、処理ガス等)を供給する。第2処理流体供給部50は、ウエハWの下面(第2面)に向けて処理流体を吐出する1つ以上の(図示例では2つの)裏面ノズル51を有する。図2に概略的に示したように、中空の支柱部32の内部に、処理液供給管52が鉛直方向に延びている。処理液供給管52内に上下方向に延びる2つの流路の各々の上端開口部が、裏面ノズル51としての役割を果たす。処理液供給管52は、基板保持部31および支柱部32が回転しているときも、非回転状態を維持できるように支柱部32内に設置されている。
裏面ノズル51の各々には、対応する処理流体供給機構53から処理流体が供給される。処理流体供給機構53は、前述した表面ノズル41用の処理流体供給機構43と同様の構成を有する。
次に、処理ユニット16を用いて1枚のウエハWに対して行われる液処理の各工程について説明する。ここではウエハWの表面に形成されたエッチング対象膜が酸化膜(熱酸化膜またはTEOS)であるとする。そして、下記の液処理の各工程の実施にあたっては、1つ以上の表面ノズル41として、エッチング液としてのDHF(希フッ酸)とNガス(窒素ガス)との混合流体を吐出する二流体ノズル(以下、「二流体ノズル41A」と記す)と、2つのDIWノズル(以下、「DIWノズル41B」、「DIWノズル41C」と記す)とが用いられる。
また、下記の液処理の各工程の実施にあたっては、1つ以上のノズルアーム42として、第1ノズルアーム(以下「第1ノズルアーム42A」と記す)および第2ノズルアーム(以下「第2ノズルアーム42B」と記す)が用いられる。
また、下記の液処理の各工程の実施にあたっては、1つ以上の裏面ノズル51として、DHFおよびDIWのうちの一方を選択的に吐出する裏面液ノズル(以下、「裏面液ノズル51A」と呼ぶ)と、Nガスを吐出する裏面ガスノズル(以下、「裏面ガスノズル51B」と呼ぶ)とが用いられる。
なお、二流体ノズル41Aは、ノズル内においてガス(例えばNガス)の流れに処理液(例えばエッチング液としてのDHF)の流れを合流させることにより処理液をミスト化して、処理液の液滴とガスとの混合物からなる二流体を吐出することができるように構成されている。二流体ノズル41Aにガスが供給されていないときには、二流体ノズル41Aは処理液のみを液柱の形態で吐出する通常のノズルとして機能する。このような二流体ノズルそれ自体は当該技術分野において周知のものであり、構造の詳細な説明は省略する。
<プリウエット工程>
ウエハWを高速(例えば1000rpm程度)で回転させた状態で、DIWノズル41BがウエハWの中心部の上方に位置して、常温(例えば25℃程度)のDIW(純水)をウエハWの表面の中心部に着液するように吐出する。なお、液を吐出する場合において、「中心部に着液するように吐出する」とは、吐出された液によって少なくともウエハWの表面の回転中心が濡らされればよい。また、裏面液ノズル51Aから、常温(例えば25℃程度)のDIWをウエハWの裏面の中心部に吐出する。ウエハWの表面および裏面の中心部に供給されたDIWは、遠心力により表面および裏面の全域に広がり、表面および裏面の全域がDIWの液膜に覆われる。その後、ウエハWの回転速度が低速(例えば200rpm程度)まで下げられる。その後、DIWノズル41Bおよび裏面液ノズル51AからのDIWの吐出は停止される。
また、第1ノズルアーム42Aに担持されたDIWノズル41BがウエハWの中心部の上方から退避しウエハWの周縁部の上方に位置し、代わりに第2ノズルアーム42Bに担持されたDIWノズル41CがウエハWの中心部の上方に位置する。
ウエハの回転速度を一旦低下させてから後述の第2エッチング工程が終了するまでの間、ウエハWの回転速度は300rpm以下、例えば200rpm程度の低速に維持される。ウエハWの回転速度は、第2エッチング工程が終了するまで一定に維持されるが、多少変化させてもかまわない。ウエハWの回転速度を低く抑えることにより、ウエハWの表面への液の供給量が少なくても(二流体ノズルからの液の吐出流量は例えば0.1L/min程度である)、ウエハWの表面に乾燥領域が形成されることを防止することができる。
<第1エッチング工程>
次に、DIWノズル41Cから、常温(例えば23℃程度)のDIWがウエハWの表面の中心部に吐出される。これにより、ウエハWの表面全域に形成されているDIWの液膜が引き続き確実に維持される。このDIWの吐出は短時間(例えば1秒未満)で停止される。その直後の状態が図3Aに示されている。その後DIWノズル41CはウエハWの上方から退避する。
DIWの液膜は、二流体ノズル41Aから吐出されたDHFのミストが後述の第1領域に付着することにより第1領域に意図しないエッチングが生じること、あるいは第1領域にパーティクルが生成されること防止するための保護膜としての役割を有する。第1領域とは、後述するウエハWの表面の半径方向位置R3よりも内側の円形の領域である。従って、二流体ノズル41AからウエハWの周縁部に二流体を吐出しているときにも引き続きDIWノズル41Cから少量のDIWを吐出し続けても構わない。但し、二流体ノズル41AからウエハWの周縁部に二流体を吐出しているときに後述の第2領域(半径方向位置R3よりも外側の円環形の領域)に厚いDIWの液膜が存在すると二流体によるエッチング効果が損なわれる。このため、第1領域が液膜で覆われ続けることが保証されるのであれば、DIWノズル41CからDIWを吐出し続ける場合でも、吐出流量は少ない方が好ましい。また、二流体ノズル41AからウエハWの第2領域に二流体を吐出しているときに上記第1領域に先のプリウエット工程で供給したDIWの液膜が十分に維持されるなら、DIWノズル41CからのDIWの吐出を省略することもできる。
次に、第1ノズルアーム42Aに担持された二流体ノズル41AからウエハWの周縁部、具体的にはウエハWの周縁(エッジ)よりも僅かに内側の半径方向位置(以下、この半径方向位置を「半径方向位置R1」と記す)に向けてDHFが吐出される。その後、二流体ノズル41AにDHFに加えてNガスが供給され、これにより、DHFのミストとNガスとの混合流体である二流体が半径方向位置R1に向けて吐出される。その直後の状態が図3Bに示されている。なお、二流体ノズル41Aからは例えば円錐状に、つまりある程度の幅をもって二流体が吐出されるため、二流体はウエハWのエッジにも衝突する。二流体ノズル41Aに供給されるDHFの流量は、例えば0.1L/minとすることができるが、これには限定されない。
また、二流体ノズル41AへのNガスの供給が開始されるとほぼ同時に(やや前、あるいはやや後でもよい)、裏面液ノズル51Aから、第1温度(例えば25℃程度)の温調用液体、本例では洗浄用薬液としての役割も有するDHFの吐出を開始する。裏面液ノズル51Aから吐出されたDHFはウエハWの裏面のエッジに向けて広がり、これにより、ウエハWの裏面の全体がDHFの液膜により覆われた状態となる。温調用液体の吐出流量は例えば1.5L/minとすることができるが、これには限定されない。第1エッチング工程の終了までの間、裏面液ノズル51AからのDHFの吐出は継続される。
次に、二流体ノズル41Aから二流体を吐出したまま、二流体ノズル41AをウエハWの回転中心WCに近づくように第1移動速度で移動させてゆく。その状態が図3Cに示されている。二流体ノズル41Aは、二流体が半径方向位置R1よりも内側の半径方向位置R2に向けて吐出されるような位置まで移動する。
次に、引き続き二流体ノズル41Aから二流体を吐出したまま、二流体ノズル41Aを引き続きウエハWの回転中心に近づくように第1移動速度よりも大きい第2移動速度で移動させてゆく。二流体ノズル41Aは、二流体が半径方向位置R2よりも内側の半径方向位置R3に向けて吐出されるような位置まで移動し、その後、二流体ノズル41Aからの二流体の吐出が停止される。その後、二流体ノズル41AはウエハWの回転中心の上方に移動する。
ウエハWの回転中心の半径方向位置を0(ゼロ)mm、ウエハWのエッジの半径方向位置を150mmと表示することとした場合、半径方向位置R1は例えば146mm、半径方向位置R2は例えば100mm、半径方向位置R3は例えば75mmである(これらの値に限定されるものではない)。また、第1移動速度は例えば15mm/sec、第1移動速度は例えば150mm/secである(これらの値に限定されるものではない)。
この第1エッチング工程により、ウエハWの表面の半径方向位置R3よりも外側のリング(円環)形の領域がエッチングされる。ウエハWの回転中心から半径方向位置R3までの円形の領域はエッチングされない。
詳細には、第1エッチング工程によりウエハWの表面の半径方向位置R2よりも外側の領域が比較的大きくエッチングされ、半径方向位置R3からR2の間の領域が比較的小さくエッチングされる。ウエハWの半径方向外側にゆくほどDHFに触れている時間が長いため、エッチング対象膜である酸化膜は、図4に概略的に示すように、ウエハWのエッジに近い部位ほど大きく削られる。
なお、本実施形態では、後述するように第1エッチング工程によるエッチング量と第2エッチング工程によるエッチング量の和をウエハWの表面全体において半径方向位置にかかわらず概ね一定にすることが最終的な目的である。この目的を達成することができるように第1エッチング工程が実施されてさえいれば、第1エッチング工程の条件は上述したものに限定されない。例えば、第1エッチング工程の全てにおいて二流体ノズル41Aの移動速度は一定であってもかまわない。あるいは、二流体ノズル41Aの移動速度をさらに多段階に変化させてもよいし、無段階に変化させてもよい。
二流体ノズル41Aから吐出されたDHFは、ミスト(微小液滴)の形態となっているため気化し易く、このため温度が低下しやすい。例えば25℃程度のDHFが二流体ノズル41Aに供給される場合、二流体ノズルから吐出されたDHFのミストがウエハの表面に着液する瞬間の温度(以下、簡便のため「着液時二流体温度」とも称する)は例えば18℃程度まで低下する。従って、二流体によりウエハWが冷却され、その結果、エッチングレートが低下する。しかしながら、着液時二流体温度(例えば約18℃)よりも高温(例えば約25℃)のDHFがウエハWの裏面の全体を覆っているため、ウエハWの温度低下は抑制される。従って、二流体ノズル41Aから吐出されたDHFによるウエハWの表面のエッチングレートの低下も抑制され、第1エッチング工程の所要時間の増加を防止することができる。
第1エッチング工程が終了したら裏面液ノズル51Aからの温調用液体(DHF)の吐出を一旦停止する。また、二流体ノズル41Aからの二流体(DHF+Nガス)の吐出も一旦停止し、二流体ノズル41AをウエハWの回転中心の上方に移動させる。裏面液ノズル51Aからの温調用液体の吐出停止期間および二流体ノズル41Aからの二流体の吐出停止期間は、ウエハWの表面および裏面に乾燥領域が生じない程度の短時間である。
<第2エッチング工程>
次に、二流体ノズル41AからウエハWの回転中心WCに向けてDHFが吐出される。その後、二流体ノズル41AにDHFに加えてNガスが供給され、これにより、DHFのミストとNガスとの混合流体である二流体がウエハWの中心部に向けて吐出される。二流体ノズル41Aに供給されるDHFの流量は、例えば0.1L/minとすることができるが、これには限定されない。
また、二流体ノズル41AへのNガスの供給が開始されるとほぼ同時に(やや前、あるいはやや後でもよい)、裏面液ノズル51Aから、第1温度(例えば25℃程度)の温調用液体、本例では洗浄用薬液としての役割も有するDHFの吐出を開始し、ウエハWの裏面を温調用液体で覆う。温調用液体の吐出流量は例えば1.5L/minとすることができるが、これには限定されない。第2エッチング工程の終了までの間、裏面液ノズル51AからのDHFの吐出は継続される。
二流体ノズル41Aは、二流体を吐出しながら、二流体がウエハWの表面の回転中心WCに向けて吐出される第1位置から二流体がウエハWの表面の半径方向位置R3に向けて吐出される第2位置まで移動する。このときの状態が図3Dに示されている。二流体ノズル41Aは、第1位置から第2位置まで移動した後に二流体の吐出を一時的に停止し、その後第1位置に戻って第1位置で二流体の吐出を開始し、第1位置から第2位置まで移動する、という動作を複数回繰り返してもよい。これに代えて、二流体ノズル41Aは、二流体と吐出しながら第1位置から第2位置との間を複数回往復移動してもよい。これにより、ウエハWの表面にあるエッチング対象膜がエッチングされる。二流体ノズル41Aの移動速度が低すぎると、特に二流体ノズル41Aが第2位置にあるときにウエハWの回転中心付近に乾燥領域が生じるおそれがある。このため、二流体ノズル41Aの移動速度はそのような事象が生じないように設定される。
裏面液ノズル51Aからの温調用液体(DHF)の吐出は継続的に行ってもよいが、ウエハWの裏面に乾燥領域が生じないのであれば、第2エッチング工程の途中で中断してもよい。例えば、二流体ノズル41Aからの二流体の吐出を一時的に停止して二流体ノズル41Aを第2位置から第1位置まで戻すときに、裏面液ノズル51Aからの温調用液体の吐出を停止してもよい。このように裏面液ノズル51Aからの温調用液体の吐出の一時的中断を利用して、ウエハWの温度分布を調節することも可能である。また、裏面液ノズル51Aからの温調用液体の吐出流量を吐出途中で変化させることにより、ウエハWの温度分布を調節することも可能である。
第2エッチング工程におけるエッチング量の分布について、図5のグラフを参照して、比較例と比較しながら説明する。図5のグラフにおいて、横軸はウエハWの表面の半径方向位置R(0mmが回転中心、150mmがエッジである)、縦軸がTh-Ox(酸化膜)のエッチングレート(Th-Ox ER)(単位はオングストローム/min)である。
比較例1(図5中のカーブC1を参照)では、ウエハ表面の回転中心のみに25℃のDHFを1.5L/minの流量で連続的に供給し、また、ウエハ裏面の回転中心に温調用液体として25℃のDIWを1.0L/minの流量で連続的に供給した。エッチングレートの平均は31.3オングストローム/min、エッチングレートのレンジ(最大値と最小値の差は0.7オングストローム/min)であった。エッチングレートの面内均一性は高かった。なお、図5のグラフには表示していないが、比較例1において、ウエハ裏面への温調用液体の供給を行わなくてもエッチングレートおよびその分布はほとんど変わらないことが確認されている。
比較例2(図5中のカーブC2を参照)では、ウエハ表面に、二流体(DHF+Nガス)の吐出位置をウエハ中心と周縁との間で往復移動させながら二流体を連続的に供給し、また、ウエハ裏面には温調用液体は供給しなかった。二流体ノズルへのDHFの供給流量は0.1L/minとした。着液時二流体温度は18℃であった。エッチングレートの平均は21.6オングストローム/minであった。比較例2でのエッチングレートのレンジは1.2オングストローム/minでありエッチングレートの面内均一性は比較例1よりも低かった。
第2エッチング工程の実施例(図5中のカーブC3を参照)では、二流体ノズルからの二流体(DHF+Nガス)の吐出位置をウエハ中心と周縁との間で往復移動させながら二流体を連続的に供給し、ウエハ裏面の回転中心に温調用液体として25℃のDIWを1.5L/minの流量で連続的に供給した。着液時二流体温度は18℃であった。エッチングレートの平均は31.9オングストローム/minであった。エッチングレートのレンジは4.2オングストローム/minであり、エッチングレートの面内均一性は最も低かった。
第2エッチング工程の実施例は、比較例2に対して、ウエハ裏面の中心部に常温(25℃程度)の温調用液体を供給した点のみが異なる。温調用液体の温度は25℃であり、着液時二流体温度である18℃より高い。このため、ウエハの温度が比較例2と比較して全体的に上昇するため、エッチングレートは全体的に上昇する。ウエハ裏面の中心部に供給された温調用液体は、二流体により冷却されているウエハにより熱を奪われながらウエハ裏面の周縁に向けて広がる。このため、ウエハの回転中心付近の温度が最も高く、エッジに近づくに従って温度が低くなるような温度分布が生じる。
図6の5つのグラフは、第2エッチング工程の実施例におけるウエハ表面温度分布の2秒毎の経時変化を示している。横軸はウエハの半径方向位置R(回転中心WCからの距離(mm))、縦軸は温度T(℃)である。黒三角は二流体ノズルの位置を示している。二流体ノズルの真下にあるウエハの部分が二流体により冷却され、二流体ノズルが通過した後に裏面に供給された温調用液体の影響により温度が上昇していることがわかる。
また、図5に示すように比較例2ではエッチングレートの分布を示すカーブC2がW字型(中心から50mm程度離れた位置のエッチングレートが最小)となっていたが、第2エッチング工程の実施例では逆U字形となっており、W字型の形状は現れていない。これは、温調用液体による加熱効果が、二流体による冷却効果よりかなり大きいためと考えられる。
上記の試験結果からは、エッチングレート(大きさおよび均一性)だけを考慮すれば、比較例2の結果が最も好ましい。しかしながら、二流体をウエハ表面に供給することにより、二流体の持つ物理的エネルギー(運動エネルギー)により、エッチング処理前にウエハ表面に付着していたパーティクル、異物等を強力に除去することができるため、エッチング処理後のウエハの清浄度を大幅に高くすることができるという大きな利点がある。
このため、第2エッチング工程では、二流体をウエハ表面に供給することに伴う欠点、すなわち二流体の冷却効果によるエッチングレートの低下をカバーするためにウエハ裏面に温調用液体を供給している。そして、ウエハ裏面中央部に温調用液体を供給することに伴うエッチグレートの不均一という欠点(ウエハ中心部のエッチレートが周縁部よりもかなり高くなる)をカバーするために、ウエハ周縁部を選択的にエッチングする第1エッチング工程を設けている。このように、第1エッチング工程と第2エッチング工程とを組み合わせることにより、エッチングレートのウエハ面内での均一性を問題無いレベルに高めている。
なお、ウエハ裏面中央部に温調用液体を供給することに伴うエッチグレートの不均一という欠点は、所謂バーノズルをウエハ裏面の下方に設けることにより解消できるかもしれない。(なお、当該技術分野において周知の通り、バーノズルとはウエハ中心の下方からウエハ周縁の下方まで延びる棒状ノズルであり、ウエハの異なる半径方向位置に異なる条件で液を供給することができるタイプのものもある。)このようなバーノズルを設けることは処理ユニットのコストアップにつながる。従って、ウエハWの裏面への液供給が必要な場合には、スピンチャックの中空回転軸を貫通する液供給管の先端からウエハWの裏面の回転中心またはその近傍に液を供給することが一般的である。上記実施形態では、このような一般的な構成の処理ユニットを用いた場合にも、装置の運用方法の変更のみで所望のエッチング結果を得ることが可能となる。
装置コストおよび装置運用コスト低減の観点からは、第2エッチング工程において裏面液ノズルから吐出される温調用液体の温度を常温にすることが最も好ましい。しかしながら、温調用液体の温度は、少なくとも着液時二流体温度よりも高ければよい。温調用液体の温度は、常温より高い温度、例えば30℃程度であってもよい。
以下に、上記実施形態に関連した参考データについて説明する。図7は、第2エッチング工程におけるエッチング量分布と温度分布との関係を調べた実験結果を示すグラフである。実験は、裏面液ノズル51Aから1.5L/minで25℃のDIWを吐出させながら、二流体を供給している二流体ノズル41AをウエハWの回転中心と前述した半径方向位置R1との間を複数回往復させることにより行った。横軸にウエハWの表面の半径方向位置(RP)(0mmが回転中心、150mmがエッジである)、左縦軸がTh-Ox(酸化膜)のエッチングレート(Th-Ox ER)(オングストローム/min)、実際温度の時間積分値(IT)でる。エッチングレートおよび実際温度は、0mm,9mm,37mm,74mm,110mm,147mmの半径方向位置で測定した。実線がエッチングレート、点線が実際温度の時間積分値を示している。図7より、ウエハWの表面におけるエッチングレート(すなわちエッチング量)が中心部で最も大きく周縁部にゆくに従って小さくなること、およびエッチング量分布が温度分布に概ね対応していること、が明らかである。
以下に、第2エッチング工程以降の工程について簡単に説明しておく。
<リンス工程>
第2エッチング工程における二流体ノズル41Aからの二流体の吐出および裏面液ノズル51Aからの温調用液体としてのDHFの吐出が停止され第2エッチング工程が終了すると、リンス工程が行われる。具体的には例えば、DIWノズル41Cからリンス液としてのDIWがウエハWの表面の中心部に吐出され、裏面液ノズル51AからDIWがウエハWの裏面に吐出される。このときウエハWの回転速度を例えば1000rpm等に増大させる。これにより、ウエハWの表面および裏面にリンス処理が施される。
<乾燥工程>
次に、ウエハWの表面および裏面へのDIWの供給を停止し、ウエハWを引き続き高速で回転させることにより、ウエハWの振り切り乾燥が行われる。以上により乾燥工程が終了し、また、1枚のウエハに対する一連の液処理が終了する。このとき、裏面ガスノズル51BからNガスを吐出してもよい。
なお、一変形例において、リンス工程の後、ウエハWの表面上にあるDIWをIPA(イソプロピルアルコール)等の低表面張力かつ高揮発性の乾燥用有機溶剤に置換する置換工程を行い、その後で乾燥工程を行ってもよい。乾燥工程において、窒素ガス等の低酸素濃度かつ低湿度の乾燥用ガスをウエハWの表面に供給してもよい。この場合、前述した表面ノズル41として、IPAノズルとおよびNノズルとをさらに設けることができる。この場合、ウエハWの裏面側のリンス工程および乾燥工程は、先に説明したものと同じでよい。
[他の実施形態]
第1エッチング工程を、低温の温調用液体を裏面液ノズル51Aから吐出させながら、二流体(DHF+N)を吐出している二流体ノズル41Aを前述した第1位置と第2位置との間で移動させる(例えば往復運動させる)ことにより行ってもよい。この場合、温調用液体の温度は二流体ノズル41Aからの二流体の「着液時二流体温度」よりも低い温度とする。裏面液ノズル51Aから吐出された低温の温調用液体はウエハWから熱を奪いながらウエハWの周縁部に向けて広がる。このため、図5のカーブC3とは逆の、中心部が低く周縁部が高い温度分布が生じる。先に説明したようにエッチング量の分布は温度分布に概ね対応しているため、先に説明した第1エッチング工程と類似するエッチング量の分布が得られる。この場合、第2エッチング工程は、先に説明した実施形態における第2エッチング工程と同様でよく、この場合も、先に説明した実施形態と同様の効果を得ることができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
例えば、第2エッチング工程におけるウエハ表面のエッチング処理は、二流体を用いることなく(つまりNガスを混合しない薬液により)行ってもよい。ウエハ表面に供給される薬液が二流体であるか否かに関わらず、第2エッチング工程において、ウエハ中心部のエッチング量がウエハ周縁部のエッチング量より大きくなる場合がありうる。例えば、ウエハ表面に着液点をウエハ半径方向に移動させながら供給される薬液の温度よりもウエハ裏面の中央部に供給される温調用液体の温度が高い場合には、そのようなエッチング量分布が生じ得る。また、ウエハ表面に供給される薬液の流量よりも、ウエハ裏面の中央部に供給される温調用液体の流量が大きい場合にも、そのようなエッチング量分布が生じ得る。このような場合にも、第2エッチング工程におけるエッチング量分布の不均一を打ち消すような条件で第1エッチング工程を実施することは有益である。
例えば、第2エッチング工程の前半期間に、二流体ノズル41Aから二流体を吐出しながら二流体ノズル41Aをウエハ中心部から周縁部との間を往復移動させ、後半期間に、二流体ノズル41AからNガスを含まない(ミスト状ではない)DHFを供給してもよい。またこの場合、後半期間において、二流体ノズル41Aは第1位置と第2位置との間で移動させてもよいし、第1位置に固定してもよい。
第1エッチング工程の少なくとも一期間において、エッチング液としてミスト化されていないDHFを用いてもよい。
エッチング液はDHFに限定されるものではなく、エッチングレートに温度依存性がある任意のエッチング液を用いることができる。
処理対象の基板は、半導体ウエハには限定されず、ガラス基板、セラミック基板等、半導体装置製造の分野で使用される様々な基板であってもよい。

Claims (9)

  1. 基板を回転させながら前記基板の表面にエッチング液を供給して、前記基板の表面の周縁側の領域である第2領域にあるエッチング対象膜のエッチング量が前記基板の表面の中心側の領域である第1領域にあるエッチング対象膜のエッチング量よりも大きくなるような条件でエッチングを行う第1エッチング工程と、
    前記第1エッチング工程の後に、前記基板を回転させながら前記基板の表面に前記エッチング液を供給して、前記基板の表面の前記第2領域にある前記エッチング対象膜のエッチング量が前記基板の表面の前記第1領域にある前記エッチング対象膜のエッチング量よりも小さくなるような条件でエッチングを行う第2エッチング工程と、
    を備え、
    前記第1エッチング工程は前記第2エッチング工程よりも先に行われ、
    前記第2エッチング工程は、前記基板の裏面の中心部に温調用液体を供給することにより前記温調用液体が供給されない場合よりも前記基板の温度が高くなるような条件で行われ、前記温調用液体が前記基板に熱を奪われながら前記基板の周縁に向けて広がることにより、前記基板の表面の前記第1領域の温度が前記第2領域の温度よりも高くなる、基板処理方法。
  2. 前記第1エッチング工程は、前記第1領域内にあるエッチング対象膜のエッチング量が前記基板の周縁に近づくに従って大きくなるような条件で行われる、請求項1記載の基板処理方法。
  3. 前記第1エッチング工程は、前記基板の表面への前記エッチング液の着液位置を前記第1領域内において前記基板の周縁側から前記基板の中心側に移動させながら行われる、請求項2記載の基板処理方法。
  4. 前記第1エッチング工程において、前記基板の前記第1領域にのみエッチング液が供給され、前記第2領域内にある前記エッチング対象膜のエッチング量がゼロである、請求項1記載の基板処理方法。
  5. 前記第1エッチング工程は、前記基板の表面の全域に、エッチング液とは異なる保護液の液膜が形成された状態で行われ、前記保護液の液膜により前記エッチング液が前記基板の表面の少なくとも前記第1領域に直接着液することが防止される、請求項4記載の基板処理方法。
  6. 前記保護液は純水である、請求項5記載の基板処理方法。
  7. 前記第2エッチング工程において、前記エッチング液はミスト化されるとともにガスと混合された二流体の形態で前記基板の表面に供給され、前記基板の表面への前記エッチング液の着液位置を前記基板の中心部から周縁部まで移動させることまたは前記基板の周縁部から中心部まで移動させることが一回以上行われる、請求項1記載の基板処理方法。
  8. 前記第2エッチング工程において、前記基板の裏面の中心部に供給される前記温調用液体の温度は、前記二流体が前記基板の表面に着液する時点の温度よりも高くなるように設定される、請求項7記載の基板処理方法。
  9. 前記第2エッチング工程は、前記基板の表面の前記エッチング対象膜のエッチング量が前記基板の中心から周縁に近づくに従って小さくなるような条件で行われる、請求項1記載の基板処理方法。
JP2021565452A 2019-12-16 2020-12-03 基板処理方法 Active JP7357693B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019226490 2019-12-16
JP2019226490 2019-12-16
PCT/JP2020/044980 WO2021124900A1 (ja) 2019-12-16 2020-12-03 基板処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2021124900A1 JPWO2021124900A1 (ja) 2021-06-24
JP7357693B2 true JP7357693B2 (ja) 2023-10-06

Family

ID=76478735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021565452A Active JP7357693B2 (ja) 2019-12-16 2020-12-03 基板処理方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20230023792A1 (ja)
JP (1) JP7357693B2 (ja)
KR (1) KR20220115980A (ja)
CN (1) CN114787971A (ja)
WO (1) WO2021124900A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007266302A (ja) 2006-03-28 2007-10-11 Tokyo Electron Ltd 液処理装置および液処理方法ならびにコンピュータ読取可能な記憶媒体
JP2013029402A (ja) 2011-07-28 2013-02-07 Toshiba Corp レーダ装置及び受信データ処理方法
JP2014038978A (ja) 2012-08-20 2014-02-27 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置、および基板処理方法
JP2015167161A (ja) 2014-03-03 2015-09-24 東京エレクトロン株式会社 液処理装置、液処理方法及び記憶媒体
US20160314994A1 (en) 2015-04-27 2016-10-27 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. Method for etching etch layer and wafer etching apparatus
WO2018079494A1 (ja) 2016-10-26 2018-05-03 東京エレクトロン株式会社 液処理方法及び液処理装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6632292B1 (en) * 1998-03-13 2003-10-14 Semitool, Inc. Selective treatment of microelectronic workpiece surfaces
US8657963B2 (en) * 2011-09-22 2014-02-25 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. In-situ backside cleaning of semiconductor substrate
JP5832329B2 (ja) * 2012-02-21 2015-12-16 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置および基板処理方法
JP6914138B2 (ja) * 2017-07-26 2021-08-04 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法及び基板処理装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007266302A (ja) 2006-03-28 2007-10-11 Tokyo Electron Ltd 液処理装置および液処理方法ならびにコンピュータ読取可能な記憶媒体
JP2013029402A (ja) 2011-07-28 2013-02-07 Toshiba Corp レーダ装置及び受信データ処理方法
JP2014038978A (ja) 2012-08-20 2014-02-27 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置、および基板処理方法
JP2015167161A (ja) 2014-03-03 2015-09-24 東京エレクトロン株式会社 液処理装置、液処理方法及び記憶媒体
US20160314994A1 (en) 2015-04-27 2016-10-27 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. Method for etching etch layer and wafer etching apparatus
WO2018079494A1 (ja) 2016-10-26 2018-05-03 東京エレクトロン株式会社 液処理方法及び液処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021124900A1 (ja) 2021-06-24
JPWO2021124900A1 (ja) 2021-06-24
KR20220115980A (ko) 2022-08-19
US20230023792A1 (en) 2023-01-26
CN114787971A (zh) 2022-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1583136B1 (en) Control of ambient environment during wafer drying using proximity head
US7803230B2 (en) Substrate cleaning apparatus, substrate cleaning method, and medium for recording program used for the method
KR101047821B1 (ko) 향상된 웨이퍼 세정 방법
KR101801987B1 (ko) 기판 처리 방법 및 유체 노즐의 이동 속도 제어 방법
US9852933B2 (en) Substrate processing apparatus, substrate processing method, and recording medium
US20170084470A1 (en) Substrate processing apparatus and cleaning method of processing chamber
US10847387B2 (en) Substrate processing apparatus, substrate processing method and recording medium
KR101887696B1 (ko) 액처리 장치 및 액처리 방법
KR20140023212A (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
US11869777B2 (en) Substrate processing method and substrate processing apparatus
US10707098B2 (en) Substrate processing apparatus, substrate processing method and memory medium
JP7357693B2 (ja) 基板処理方法
WO2023136200A1 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
US10685858B2 (en) Substrate processing method and substrate processing apparatus
JP2009194090A (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2020096012A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP7138493B2 (ja) 基板液処理方法、記憶媒体および基板液処理装置
US11430662B2 (en) Substrate processing method and substrate processing apparatus
WO2023068136A1 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
TW202200273A (zh) 基板處理裝置及基板處理方法
KR20230159266A (ko) 기판 처리 장치 및 액받이 용기의 세정 방법
KR20220162329A (ko) 기판 처리 방법 및 장치
KR20230099585A (ko) 기판 처리 장치 및 방법
JP2019160890A (ja) 基板処理装置、基板液処理方法およびノズル
CN113751230A (zh) 用于处理基板的方法和装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230616

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230628

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230829

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7357693

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150