JP7356389B2 - 在庫評価実行装置、在庫評価実行方法および在庫評価実行プログラム - Google Patents

在庫評価実行装置、在庫評価実行方法および在庫評価実行プログラム Download PDF

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Description

本発明は、在庫評価実行装置、在庫評価実行方法および在庫評価実行プログラムに関する。
特許文献1には、サーバが、POS売上情報を単品単位に先入れ先出し方式で取得して当該POS売上情報を含む伝票を引き当てて入庫情報と出庫情報とを機械的に紐付けして入出庫伝票に係る伝票紐付情報とする伝票紐付処理を行う伝票紐付処理機能部を備えることが開示されている(特許文献1の0007段落参照)。
特開2014-127177号公報
先入先出法(FIFO)による期末在庫評価を行うためには、上記特許文献1に記載のように、商品を個品単位で管理することが一般的には必要である。
しかしながら、個品単位で受払の管理を行うことが困難な商品(例えば、大量の在庫を抱え、かつ、在庫回転が早い商品)の場合、在庫管理が非常に煩雑になってしまうという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、個品単位での在庫管理を行わずとも、先入先出法による期末在庫評価を行うことができる在庫評価実行装置、在庫評価実行方法および在庫評価実行プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る在庫評価実行装置は、制御部を備える在庫評価実行装置であって、前記制御部が、所定期間中の入庫数および入庫金額を含む受払データに基づいて、前記所定期間中の前記入庫数の合計値である入庫合計数および前記所定期間中の前記入庫金額の合計値である入庫合計金額を算出し、当該算出した入庫合計金額を当該算出した入庫合計数で割ることにより、前記所定期間についての平均入庫単価を算出する処理を、前記所定期間の分だけ実行する平均入庫単価算出手段と、前記所定期間ごとに、前記入庫合計数および前記算出した平均入庫単価を紐付けて含む入庫実績データを生成する入庫実績生成手段と、直近の前記所定期間の前記入庫合計数からより古い前記所定期間の前記入庫合計数へと流れる順番で、前記入庫実績データ中の前記入庫合計数を、在庫評価を行う時点での在庫数に達するまで当該在庫数に割り当てる割当手段と、前記割当手段で割り当てた前記入庫合計数に当該割り当てた入庫合計数と紐付く前記入庫実績データ中の前記平均入庫単価を乗じた値または当該乗じた値に基づく値を、前記在庫評価を行う時点での在庫評価金額として算出する在庫評価算出手段と、を備えること、を特徴とする。
また、本発明に係る在庫評価実行装置は、前記在庫評価算出手段が、前記乗じた値を前記在庫数で割った値を四捨五入した値に、前記在庫数を乗じることにより、前記乗じた値に基づく値を算出すること、を特徴とする。
また、本発明に係る在庫評価実行装置は、前記所定期間が、月であること、を特徴とする。
また、本発明に係る在庫評価実行装置は、前記在庫評価の対象となる商品が、個品単位で受払の管理を行うことが困難な商品であること、を特徴とする。
また、本発明に係る在庫評価実行方法は、制御部を備える情報処理装置で実行される在庫評価実行方法であって、前記制御部で実行される、所定期間中の入庫数および入庫金額を含む受払データに基づいて、前記所定期間中の前記入庫数の合計値である入庫合計数および前記所定期間中の前記入庫金額の合計値である入庫合計金額を算出し、当該算出した入庫合計金額を当該算出した入庫合計数で割ることにより、前記所定期間についての平均入庫単価を算出する処理を、前記所定期間の分だけ実行する平均入庫単価算出ステップと、前記所定期間ごとに、前記入庫合計数および前記算出した平均入庫単価を紐付けて含む入庫実績データを生成する入庫実績生成ステップと、直近の前記所定期間の前記入庫合計数からより古い前記所定期間の前記入庫合計数へと流れる順番で、前記入庫実績データ中の前記入庫合計数を、在庫評価を行う時点での在庫数に達するまで当該在庫数に割り当てる割当ステップと、前記割当ステップで割り当てた前記入庫合計数に当該割り当てた入庫合計数と紐付く前記入庫実績データ中の前記平均入庫単価を乗じた値または当該乗じた値に基づく値を、前記在庫評価を行う時点での在庫評価金額として算出する在庫評価算出ステップと、を含むこと、を特徴とする。
また、本発明に係る在庫評価実行プログラムは、制御部を備える情報処理装置に実行させるための在庫評価実行プログラムであって、前記制御部に実行させるための、所定期間中の入庫数および入庫金額を含む受払データに基づいて、前記所定期間中の前記入庫数の合計値である入庫合計数および前記所定期間中の前記入庫金額の合計値である入庫合計金額を算出し、当該算出した入庫合計金額を当該算出した入庫合計数で割ることにより、前記所定期間についての平均入庫単価を算出する処理を、前記所定期間の分だけ実行する平均入庫単価算出ステップと、前記所定期間ごとに、前記入庫合計数および前記算出した平均入庫単価を紐付けて含む入庫実績データを生成する入庫実績生成ステップと、直近の前記所定期間の前記入庫合計数からより古い前記所定期間の前記入庫合計数へと流れる順番で、前記入庫実績データ中の前記入庫合計数を、在庫評価を行う時点での在庫数に達するまで当該在庫数に割り当てる割当ステップと、前記割当ステップで割り当てた前記入庫合計数に当該割り当てた入庫合計数と紐付く前記入庫実績データ中の前記平均入庫単価を乗じた値または当該乗じた値に基づく値を、前記在庫評価を行う時点での在庫評価金額として算出する在庫評価算出ステップと、を含むこと、を特徴とする。
本発明によれば、個品単位での在庫管理を行わずとも、先入先出法による期末在庫評価を行うことができるという効果を奏する。
図1は、在庫評価実行装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、2018年11月度における在庫評価の具体例を示す図である。 図3は、2018年12月度における在庫評価の具体例を示す図である。 図4は、2019年1月度における在庫評価の具体例を示す図である。 図5は、資産在庫一覧表中の項目と在庫評価の具体例中の項目との対応関係を示す図である。 図6は、2018年12月度における在庫評価の具体例に基づいて作成された資産在庫一覧表を示す図である。
以下に、本発明に係る在庫評価実行装置、在庫評価実行方法および在庫評価実行プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
[1.構成]
本実施形態に係る在庫評価実行装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、在庫評価実行装置100の構成の一例を示すブロック図である。
在庫評価実行装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、在庫評価実行装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
在庫評価実行装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。在庫評価実行装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、在庫評価実行装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、在庫評価実行装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する各種マスタ等のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
記憶部106は、例えば、受払データ106aと、入庫実績データ106bと、割当データ106cと、を備えている。受払データ106a、入庫実績データ106bおよび割当データ106cは、それぞれ、所定期間ごとの受払情報、所定期間ごとの入庫実績情報および所定期間ごとの割当情報を管理する。当該所定期間は、特に限定されず、例えば、年、月、週および日等であるが、以下の説明においては、当該所定期間が月であるものと仮定して説明を進める。
受払データ106aは、例えば、前月末の在庫数量(図3では、前月末の列における「数量300」に相当)と、前月末の在庫単価(図3では、前月末の列における「単価1,301」に相当)と、前月末の在庫金額(図3では、前月末の列における「金額390,300」に相当)と、当月の入庫数(図3では、入庫の列における12/05の「数量50」と12/20の「数量60」に相当)と、当月の前記入庫数の合計値である入庫合計数(図3では、入庫の列における12/31の「数量110」に相当)と、当月の入庫金額(図3では、入庫の列における12/05の「金額75,000」と12/20の「金額66,000」に相当)と、当月の前記入庫金額の合計値である入庫合計金額(図3では、入庫の列における12/31の「金額141,000」に相当)と、当月の出庫数(図3では、出庫の列における12/01の「数量210」に相当)と、当月の前記出庫数の合計値である出庫合計数(図3では、出庫の列における12/31の「数量210」に相当)と、当月の出庫金額(図3では、出庫の列における12/01の「金額273,000」に相当)と、当月の前記出庫金額の合計値である出庫合計金額(図3では、出庫の列における12/31の「金額273,000」に相当)と、等を含む。
入庫実績データ106bは、月ごとに、前記入庫合計数および後述する平均入庫単価算出部102aで算出する平均入庫単価を紐付けて含む。
割当データ106cは、月ごとに、在庫割当残数と、入庫割当数と、入庫割当残数と、月次割当在庫金額と、等を含む。
制御部102は、在庫評価実行装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
制御部102は、機能概念的に、例えば、(1)所定期間中の入庫数および入庫金額を含む受払データに基づいて、前記所定期間中の前記入庫数の合計値である入庫合計数および前記所定期間中の前記入庫金額の合計値である入庫合計金額を算出し、当該算出した入庫合計金額を当該算出した入庫合計数で割ることにより、前記所定期間についての平均入庫単価を算出する処理を、前記所定期間の分だけ実行する平均入庫単価算出手段としての平均入庫単価算出部102aと、(2)前記所定期間ごとに、前記入庫合計数および前記算出した平均入庫単価を紐付けて含む入庫実績データを生成する入庫実績生成手段としての入庫実績生成部102bと、(3)直近の前記所定期間の前記入庫合計数からより古い前記所定期間の前記入庫合計数へと流れる順番で、前記入庫実績データ中の前記入庫合計数を、在庫評価を行う時点での在庫数に達するまで当該在庫数に割り当てる割当手段としての割当部102cと、(4)前記割当手段で割り当てた前記入庫合計数に当該割り当てた入庫合計数と紐付く前記入庫実績データ中の前記平均入庫単価を乗じた値または当該乗じた値に基づく値を、前記在庫評価を行う時点での在庫評価金額として算出する在庫評価算出手段としての在庫評価算出部102dと、を備えている。
平均入庫単価算出部102aは、月の入庫数および入庫金額を含む受払データ106aに基づいて、月中の前記入庫数の合計値である入庫合計数および月中の前記入庫金額の合計値である入庫合計金額を算出する。例えば、受払データ106aが図3に示す内容である場合、平均入庫単価算出部102aは、12月の入庫合計数として、12/05の入庫数50と12/20の入庫数60の合計値である110を算出し、また、12月の入庫合計金額として、12/05の入庫金額75,000円と12/20の入庫金額66,000円の合計値である141,000円を算出する。
平均入庫単価算出部102aは、当該算出した入庫合計金額を当該算出した入庫合計数で割ることにより、月についての平均入庫単価を算出する処理を、月の分だけ実行する。前段落の例でいえば、平均入庫単価算出部102aは、12月の平均入庫単価として、12月の入庫合計金額141,000円を12月の入庫合計数110で割ることにより、1,282円を算出する。
入庫実績生成部102bは、月ごとに、入庫合計数および平均入庫単価算出部102aで算出した平均入庫単価を紐付けて含む入庫実績データ106bを生成する。例えば、10月度については入庫合計数300および平均入庫単価1,300円であり、11月度については入庫合計数1および平均入庫単価1,500円であり、12月度については入庫合計数110および平均入庫単価1,282円であるとすると、入庫実績生成部102bは、図3に示す入庫実績データ106bを生成する。
割当部102cは、直近の月の入庫合計数からより古い月の入庫合計数へと流れる順番で、入庫実績データ106b中の入庫合計数を、在庫評価を行う時点での在庫数に達するまで当該在庫数に割り当てる。例えば、入庫実績データ106bが図3に示す内容であり、在庫評価を行う12月末時点での在庫数が200であるとする。まず、割当部102cは、12月の入庫合計数110を、前記在庫数200のうちの110に割り当てる。これにより、在庫割当残数は、200-110=90となる。次に、割当部102cは、11月の入庫合計数1を、当該在庫割当残数90のうち1に割り当てる。これにより、在庫割当残数は、90-1=89となる。最後に、割当部102cは、10月の入庫合計数300のうち89を、当該在庫割当残数89のうち89すべてに割り当てる。これにより、割当の対象となった入庫合計数の数が、12月末時点での在庫数200に達したこととなるので、割当の処理は終了する。
在庫評価算出部102dは、割当部102cで割り当てた前記入庫合計数に当該割り当てた入庫合計数と紐付く入庫実績データ106b中の前記平均入庫単価を乗じた値を、前記在庫評価を行う時点での在庫評価金額として算出する。例えば、図3の入庫実績データ106bを参照すると、割当の対象となった12月の入庫合計数110についての平均入庫単価は1,282円であり、割当の対象となった11月の入庫合計数1についての平均入庫単価は1,500円であり、割当の対象となった10月の入庫合計数89についての平均入庫単価は1,300円である。この場合、在庫評価算出部102dは、12月末時点での在庫評価金額として、110×1,282円+1,500円×1+1,300円×89=141,020円+1,500円+115,700円=258,220円を算出する。
在庫評価算出部102dは、前記乗じた値に基づく値を、前記在庫評価を行う時点での在庫評価金額として算出してもよい。当該基づく値は、前記乗じた値を、在庫評価を行う時点での在庫数で割った値を四捨五入して、当該四捨五入して求めた値に在庫評価を行う時点での在庫数を乗じることにより算出することができる。例えば、前記乗じた値が前段落で算出した258,220円であり、在庫評価を行う12月末時点での在庫数が200であるとすると、在庫評価算出部102dは、258,220円÷200の計算結果を四捨五入した値として1,291円を求め、当該四捨五入して求めた1,291円に12月末時点での在庫数200を乗じることにより、12月末時点での在庫評価金額として、258,200円を算出する。
[2.処理の具体例]
本項目では、本実施形態における処理の具体例を説明する。具体的には、2018年11月~2019年1月のそれぞれの月末時点での在庫評価額の算出の仕方を説明する。本項目においては、以下に示すFIFO計算の手順に従い、計算が実行される。なお、より詳細な計算手順については、以下の[3.詳細な計算手順]で説明する。
(FIFO計算の手順)
(1)当月入庫実績の生成
(2)当月在庫数の割当
(3)FIFO在庫評価額の算出(FIFO単価算出用)
(4)FIFO在庫単価の算出(小数点以下四捨五入)およびFIFO在庫評価額の算出
(5)原価差額((4)-(前月在庫金額+当月受入金額-当月払出金額))の算出
(6)標準原価金額(単価マスタより取得した標準原価×在庫数)の算出
(7)FIFO差額((4)-(6))の算出
(8)FIFO単価差額(当月の(4)-前月の(4))の算出
[2-1.2018年11月の処理]
まず、2018年11月の処理について説明する。説明の前提として、2018年10月末時点において、在庫数は300個であり、在庫単価は1,300円であり、在庫評価額は300×1,300円=390,000円であるとする。また、2018年11月の受払データ106aは、図2に示す内容とする。
(1)当月入庫実績の生成
2018年10月度について、入庫数量は、前段落で説明した前提より300個となり、入庫単価は、前段落で説明した前提より1,300円となる。このため、入庫実績生成部102bは、入庫合計数300および平均入庫単価1,300円を、2018年10月度についてのデータとして初期セットする。
2018年11月度について、図2の受払データ106aを参照すると、11/10に、単価1,500円の在庫が1個入庫しているため、2018年11月度の入庫合計金額は、1,500円×1=1,500円となる。平均入庫単価算出部102aは、2018年11月度の入庫合計金額1,500円÷2018年11月度の入庫合計数1という計算により、2018年11月の平均入庫単価1,500円を算出する。このため、入庫実績生成部102bは、入庫合計数1および平均入庫単価1,500円を、2018年11月度についてのデータとしてセットする。当該データは、11月末月次処理にて生成される。
以上、本項目(1)で説明した方法により、入庫実績生成部102bは、図2に示す入庫実績データ106bを生成する。
(2)当月在庫数の割当
続いて、2018年11月末時点での在庫評価額の算出を行うために、割当部102cは、以下のようにして、(1)で説明した2018年10月度の入庫合計数300および2018年11月度の入庫合計数1を、2018年11月末時点での在庫数に割り当てる。なお、図2の受払データ106aを参照すると、11/10に1個の在庫が入庫し、11/03に1個の在庫が出庫しているため、2018年11月末時点での在庫数は、2018年10月末時点での在庫数300+入庫分1-出庫分1=300となる。
まず、割当部102cは、直近の2018年11月の入庫合計数1を、2018年11月末時点での在庫数300のうちの1に割り当てる。これにより、在庫割当残数は、300-1=299となる。次に、割当部102cは、より古い2018年10月の入庫合計数300のうち299を、前記在庫割当残数299のうちの299すべてに割り当てる。割当部102cが行った割当により、図2の割当データ106cが生成される。
(3)FIFO在庫単価算出用の当月末在庫金額の算出
続いて、在庫評価算出部102dは、FIFO評価単価算出用の当月(11月)末在庫金額を以下のようにして算出する。
2018年11月度の平均入庫単価は、(1)で説明したように「1,500円」であり、2018年11月度の入庫合計数1のうち割当の対象となった数量は、(2)で説明したように「1」である。2018年10月度の平均入庫単価は、(1)で説明したように「1,300円」であり、2018年10月度の入庫数量300のうち割当の対象となった数量は、(2)で説明したように「299」である。このため、在庫評価算出部102dは、FIFO在庫単価算出用の11月末在庫金額を、1,500円×1+1,300円×299=1,500円+388,700円=390,200円と算出する。
(4)FIFO在庫単価およびFIFO在庫評価額の算出
続いて、在庫評価算出部102dは、2018年11月度のFIFO在庫単価を次のように算出する。すなわち、(3)で算出した2018年11月度のFIFO在庫単価算出用の390,200円を、2018年11月末時点での在庫数300で割った値を四捨五入した値である1,301円が、2018年11月度のFIFO在庫単価となる。
続いて、在庫評価算出部102dは、2018年11月度のFIFO在庫評価額を次のように算出する。すなわち、前段落で算出したFIFO在庫単価1,301円に、2018年11月末時点での在庫数300を乗じた値である390,300円が、2018年11月度のFIFO在庫評価額となる。このようにして、本実施形態に係る在庫評価実行装置100によれば、商品の個品管理を行わずとも、先入先出法に基づいた2018年11月末時点の在庫評価額390,300円を算出することができる。
(5)原価差額の算出
続いて、原価差額が、(4)で算出したFIFO在庫評価額390,300円-(前月在庫金額+当月受入金額-当月払出金額)という式により算出される。当該前月在庫金額は、2018年10月度の在庫評価額であるため、本項目[2-1]の冒頭部で説明したように390,000円である。当該当月受入金額は、2018年11月度の入庫金額であるため、(1)で説明したように1,500円である。当該当月払出金額は、2018年11月度の出庫金額であるが、図2の受払データ106aを参照すると、11/03に単価1,300円の在庫が1個出庫されているため、出庫金額は、1,300×1=1,300円となる。以上より、390,300円-(390,000円+1,500円-1,300円)=390,300円-(390,200円)=100円が、前記原価差額となる。
(6)標準原価金額の算出
続いて、単価マスタより取得した標準原価1,300×2018年11月末時点での在庫数300=390,000円が、標準原価金額として算出される。
(7)FIFO差額の算出
続いて、(4)で算出した2018年11月末時点の在庫評価額390,300円-(6)で算出した標準原価金額390,000円=300円が、FIFO差額として算出される。
(8)FIFO単価差額の算出
最後に、(4)で算出した2018年11月度のFIFO在庫単価1,301円-本項目[2-1]の冒頭部で説明した2018年10月度の在庫単価1,300円=1円が、FIFO単価差額として算出される。
[2-2.2018年12月の処理]
続いて、2018年12月の処理について説明する。説明の前提として、[2-1]で説明したように、2018年11月末時点において、在庫数は300個であり、在庫単価は1,301円であり、在庫評価額は300×1,301円=390,300円であるとする。また、2018年12月の受払データ106aは、図3に示す内容とする。
(1)当月入庫実績の生成
2018年10月度および11月度についてのデータは、[2-1]の(1)と同様であるため詳細な説明は省略するが、2018年10月度については、入庫合計数300および平均入庫単価1,300円となり、2018年11月度については、入庫合計数1および平均入庫単価1,500円となる。
2018年12月度について、図3の受払データ106aを参照すると、12/05に、単価1,500円の在庫が50個入庫しており、また、12/20に、単価1,100円の在庫が60個入庫しているため、2018年12月度の入庫合計金額は、1,500円×50+1,100円×60=141,000円となる。平均入庫単価算出部102aは、2018年12月度の入庫合計金額141,000円÷2018年12月度の入庫合計数110という計算により、2018年12月度の平均入庫単価1,282円を算出する。このため、入庫実績生成部102bは、入庫合計数110および平均入庫単価1,282円を、2018年12月度についてのデータとしてセットする。当該データは、12月末月次処理にて生成される。
以上、本項目(1)で説明した方法により、入庫実績生成部102bは、図3に示す入庫実績データ106bを生成する。
(2)当月在庫数の割当
続いて、2018年12月末時点での在庫評価額の算出を行うために、割当部102cは、以下のようにして、(1)で説明した2018年10月度の入庫合計数300、2018年11月度の入庫合計数1および2018年12月度の入庫合計数110を、2018年12月末時点での在庫数に割り当てる。なお、図3の受払データ106aを参照すると、12/05に50個の在庫が入庫し、12/20に60個の在庫が入庫し、12/01に210個の在庫が出庫しているため、2018年12月末時点での在庫数は、2018年11月末時点での在庫数300+入庫分50+入庫分60-出庫分210=200となる。
まず、割当部102cは、直近の2018年12月の入庫合計数110を、2018年12月末時点での在庫数200のうちの110に割り当てる。これにより、在庫割当残数は、200-110=90となる。次に、割当部102cは、2018年11月の入庫合計数1を、前記在庫割当残数90のうち1に割り当てる。これにより、在庫割当残数は、90-1=89となる。最後に、割当部102cは、2018年10月の入庫合計数300個のうち89を、前記在庫割当残数89のうちの89すべてに割り当てる。割当部102cが行った割当により、図3の割当データ106cが生成される。
(3)FIFO在庫単価算出用の当月末在庫金額の算出
続いて、在庫評価算出部102dは、FIFO評価単価算出用の当月(12月)末在庫金額を以下のようにして算出する。
2018年12月度の平均入庫単価は、(1)で説明したように「1,282円」であり、2018年12月度の入庫合計数110のうち割当の対象となった数量は、(2)で説明したように「110」である。2018年11月度の平均入庫単価は、(1)で説明したように「1,500円」であり、2018年11月度の入庫合計数1のうち割当の対象となった数量は、(2)で説明したように「1」である。2018年10月度の入庫単価は、(1)で説明したように「1,300円」であり、2018年10月度の入庫合計数300のうち割当の対象となった数量は、(2)で説明したように「89」である。このため、在庫評価算出部102dは、FIFO在庫単価算出用の12月末在庫金額を、1,282円×110+1,500円×1+1,300円×89=141,020円+1,500円+115,700円=258,220円と算出する。
(4)FIFO在庫単価およびFIFO在庫評価額の算出
続いて、在庫評価算出部102dは、2018年12月度のFIFO在庫単価を次のように算出する。すなわち、(3)で算出した2018年12月度のFIFO在庫単価算出用の258,220円を、2018年12月末時点での在庫数200で割った値を四捨五入した値である1,291円が、2018年12月度のFIFO在庫単価となる。
続いて、在庫評価算出部102dは、2018年12月度のFIFO在庫評価額を次のように算出する。すなわち、前段落で算出したFIFO在庫単価1,291円に、2018年12月末時点での在庫数200を乗じた値である258,200円が、2018年12月度のFIFO在庫評価額となる。このようにして、本実施形態に係る在庫評価実行装置100によれば、商品の個品管理を行わずとも、先入先出法に基づいた2018年12月末時点の在庫評価額258,200円を算出することができる。
(5)原価差額の算出
続いて、原価差額が、(4)で算出したFIFO在庫評価額258,200円-(前月在庫金額+当月受入金額-当月払出金額)という式により算出される。当該前月在庫金額は、2018年11月度の在庫評価額であるため、本項目[2-2]の冒頭部で説明したように390,300円である。当該当月受入金額は、2018年12月度の入庫金額であるため、(1)で説明したように141,000円である。当該当月払出金額は、2018年12月度の出庫金額であるが、図3の受払データ106aを参照すると、12/01に単価1,300円の在庫が210個出庫されているため、出庫金額は、1,300×210=273,000円となる。以上より、258,200円-(390,300円+141,000円-273,000円)=258,200円-(258,300円)=-100円が、前記原価差額となる。
(6)標準原価金額の算出
続いて、単価マスタより取得した標準原価1,300×2018年12月末時点での在庫数200=260,000円が、標準原価金額として算出される。
(7)FIFO差額の算出
続いて、(4)で算出した2018年12月末時点の在庫評価額258,200円-(6)で算出した標準原価金額260,000円=-1,800円が、FIFO差額として算出される。
(8)FIFO単価差額の算出
最後に、(4)で算出した2018年12月度のFIFO在庫単価1,291円-本項目[2-2]の冒頭部で説明した2018年11月度の在庫単価1,301円=-10円が、FIFO単価差額として算出される。
なお、図5に、資産在庫一覧表中の項目と、図3の具体例中の項目と、の対応関係を示している、また、図6に、本項目[2-2]の計算結果を出力した資産在庫一覧表を示している。
[2-3.2019年1月の処理]
続いて、2019年1月の処理について説明する。説明の前提として、[2-2]で説明したように、2018年12月末時点において、在庫数は200個であり、在庫単価は1,291円であり、在庫評価額は200×1,291円=258,200円であるとする。また、2019年1月の受払データ106aは、図4に示す内容とする。
(1)当月入庫実績の生成
2018年10月度、11月度および12月度についてのデータは、[2-2]の(1)と同様であるため詳細な説明は省略するが、2018年10月度については、入庫合計数300および平均入庫単価1,300円となり、2018年11月度については、入庫合計数1および平均入庫単価1,500円となり、2018年度12月度については、入庫合計数110および平均入庫単価1,282円となる。
2019年1月度について、図4の受払データ106aを参照すると、1/10に、単価1,350円の在庫が50個入庫しており、また、1/16に、単価1,400円の在庫が80個入庫しているため、2019年1月度の入庫合計金額は、1,350円×50+1,400円×80=179,500円となる。なお、1/13の入庫分は、移動分であるため、入庫合計金額の計算には入れていない。平均入庫単価算出部102aは、2019年1月度の入庫合計金額179,500円÷2019年1月度の入庫合計数130という計算により、2019年1月度の平均入庫単価1,381円を算出する。このため、入庫実績生成部102bは、入庫合計数130および平均入庫単価1,381円を、2019年1月度についてのデータとしてセットする。当該データは、1月末月次処理にて生成される。
以上、本項目(1)で説明した方法により、入庫実績生成部102bは、図4に示す入庫実績データ106bを生成する。
(2)当月在庫数の割当
続いて、2019年1月末時点での在庫評価額の算出を行うために、割当部102cは、以下のようにして、(1)で説明した2018年10月度の入庫合計数300、2018年11月度の入庫合計数1および2018年12月度の入庫合計数110および2019年1月度の入庫合計数130を、2019年1月末時点での在庫数に割り当てる。なお、図4の受払データ106aを参照すると、1/10に50個の在庫が入庫し、1/16に80個の在庫が入庫し、1/1に200個の在庫が出庫し、1/11に30個の在庫が出庫し、1/29に-1個の在庫が出庫しているため、2019年1月末時点での在庫数は、2018年12月末時点での在庫数200+入庫分50+入庫分80-出庫分200-出庫分30-出庫分-1=101となる。
割当部102cは、直近の2019年1月の入庫合計数130のうち101を、2019年1月末時点での在庫数101のうち101すべてに割り当てる。すなわち、直近の2019年1月の入庫合計数のみをもって、2019年1月末時点での在庫数101すべてに割当を行うことができているため、2018年12月、11月および10月の入庫合計数は、割当の対象とはならない。
(3)FIFO在庫単価算出用の当月末在庫金額の算出
続いて、在庫評価算出部102dは、FIFO評価単価算出用の当月(1月)末在庫金額を以下のようにして算出する。
2019年1月度の入庫単価は、(1)で説明したように「1,381円」であり、2019年1月度の入庫合計数130のうち割当の対象となった数量は、(2)で説明したように「101」である。2018年12月、11月および10月の入庫合計数のうち割当の対象となった数量は、(2)で説明したように「0」である。このため、在庫評価算出部102dは、FIFO在庫単価算出用の1月末在庫金額を、1,381円×101=139,481円と算出する。
(4)FIFO在庫単価およびFIFO在庫評価額の算出
続いて、在庫評価算出部102dは、2019年1月度のFIFO在庫単価を次のように算出する。すなわち、(3)で算出した2019年1月度のFIFO在庫単価算出用の139,481円を、2019年1月末時点での在庫数101で割った値である1,381円が、2019年1月度のFIFO在庫単価となる。
続いて、在庫評価算出部102dは、2019年1月度のFIFO在庫評価額を次のように算出する。すなわち、前段落で算出したFIFO在庫単価1,381円に、2019年1月末時点での在庫数101を乗じた値である139,481円が、2019年1月度のFIFO在庫評価額となる。このようにして、本実施形態に係る在庫評価実行装置100によれば、商品の個品管理を行わずとも、先入先出法に基づいた2019年1月末時点の在庫評価額139,481円を算出することができる。
(5)原価差額の算出
続いて、原価差額が、(4)で算出したFIFO在庫評価額139,481円-(前月在庫金額+当月受入金額-当月払出金額)という式により算出される。当該前月在庫金額は、2018年12月度の在庫評価額であるため、本項目[2-3]の冒頭部で説明したように258,200円である。当該当月受入金額は、2019年1月度の入庫金額であるため、(1)で説明したように179,500円である。当該当月払出金額は、2019年1月度の出庫金額であるが、図4の受払データ106aを参照すると、1/1に単価1,300円の在庫が200個出庫されており、1/11に単価1,290円の在庫が30個出庫されており、1/29に単価1,290円の在庫が-1個出庫されているため、出庫金額は、1,300円×200+1,290円×30+1,290円×(-1)=260,000円+38,700円-1,290円=297,410円となる。以上より、139,481円-(258,200円+179,500円-297,410円)=139,481円-(140,290円)=-809円が、前記原価差額となる。
(6)標準原価金額の算出
続いて、単価マスタより取得した標準原価1,290×2019年1月末時点での在庫数101=130,290円が、標準原価金額として算出される。
(7)FIFO差額の算出
続いて、(4)で算出した2019年1月末時点の在庫評価額139,481円-(6)で算出した標準原価金額130,290円=9,191円が、FIFO差額として算出される。
(8)FIFO単価差額の算出
最後に、(4)で算出した2019年1月度のFIFO在庫単価1,381円-本項目[2-3]の冒頭部で説明した2018年12月度の在庫単価1,291円=90円が、FIFO単価差額として算出される。
[3.詳細な計算手順]
本項目では、FIFO計算のより詳細な計算手順を説明する。なお、本項目では、月次単位でのFIFOを想定している。
[3-1.各在庫評価計算方法に従った在庫評価額の算出]
まず、各商品を対象にFIFO在庫評価計算が行われる(在庫金額および在庫単価の算出)。
(1)FIFO用商品別単価別月別受入実績データ生成
・当月末在庫数の算出
・当月受入実績の集計および当月受入平均単価の算出(四捨五入)
(2)当月末在庫数の割当
・(1)の(当月末在庫数)-(1)の(当月受入数)≦0(当月末在庫は全て当月入庫分とみなす)
・(1)の(当月末在庫数)-(1)の(当月受入数)>0(当月在庫分は全て当月+前月以前入庫分とみなす)→次月Loopへ
(3)FIFO在庫評価額の算出(FIFO単価算出用)
(2)において次月Loopされるデータがなくなるまで対象年月を遡り、入庫金額×当月受入数を受入金額として加算する。
・(1)の(当月末在庫数)-(1)の(当月受入数)-(当月-1ヵ月)の受入数>0→次月Loopへ
・(1)の(当月末在庫数)-(1)の(当月受入数)-(当月-1ヵ月)の受入数-(当月-2ヵ月)の受入数>0→次月Loopへ
・(1)の(当月末在庫数)-(1)の(当月受入数)-(当月-1ヵ月)の受入数-(当月-2ヵ月の)受入数・・・>0→次月Loopへ
(4)当月在庫評価単価の算出
・(3)で算出されたFIFO対象金額÷当月末在庫数にて単価を算出(四捨五入)
[3-2.資産在庫一覧表の元となる資産受払実績データ作成]
次に、FIFO差額、標準原価評価額およびFIFO単価差異が算出される。
(5)原価差額((4)-(前月在庫金額+当月受入金額-当月払出金額))の算出
(6)標準原価金額(標準原価×在庫数)の算出
(7)FIFO差額((4)-(6))の算出
(8)FIFO単価差額(当月の(4)-前月の(4))の算出
[4.本実施形態のまとめ]
このように、本実施形態に係る在庫評価実行装置100によれば、個品単位での在庫管理を行わずとも、先入先出法による期末在庫評価を行うことができる。このため、例えば、個品単位で受払の管理を行うことが困難な商品であっても、先入先出法による期末在庫評価を簡便かつ正確に行うことができる。
ここで、在庫管理を行う際に、先入先出法(FIFO)による在庫評価を採用する場合は、個品レベル(個品単位)で商品の受払を管理する必要がある。このため、先入先出法による在庫評価を実現するためには、例えば、ロット管理等の個品管理機能を利用した受払管理を行うことが要求される。
しかしながら、商品在庫を一定量確保して在庫回転させて受払を行う性質を持つ商品の場合、個品レベルで管理を行うと業務が非常に煩雑となり、在庫受払を先入先出に基づいて運用している場合であっても、在庫評価は移動平均法評価とする等の運用を従来はとっていた。
そこで、本実施形態においては、例えば、従来の商品コード単位での受払運用を維持しつつ、在庫評価計算を先入先出法に準じた計算式で行う方法を確立することで、先入先出法を採用した期末在庫評価を行えるようにした。言い換えると、本実施形態においては、例えば、日常の商品受払運用を先入先出に基づいて行う場合に、個品管理を行わずに、先入先出法による期末在庫評価を行えるようにした。これにより、例えば、個品管理を行うことが困難な商品に対しても、先入先出法による期末在庫評価を実現することができる。
また、本実施形態においては、例えば、払出金額(標準原価)に対する先入先出法に基づいた評価指標の提供が可能となった。そして、当該標準原価については、月次単位で差異評価を行い、払出評価額の妥当性を担保することができる。
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、在庫評価実行装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、在庫評価実行装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて在庫評価実行装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、在庫評価実行装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、在庫評価実行装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、在庫評価実行装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
本発明は、例えば、物販卸売業界および製造機械販売業界等において有用である。
100 在庫評価実行装置
102 制御部
102a 平均入庫単価算出部
102b 入庫実績生成部
102c 割当部
102d 在庫評価算出部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 受払データ
106b 入庫実績データ
106c 割当データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク

Claims (6)

  1. 制御部を備える在庫評価実行装置であって、
    前記制御部は、
    所定期間中の入庫数および入庫金額を含む受払データに基づいて、前記所定期間中の前記入庫数の合計値である入庫合計数および前記所定期間中の前記入庫金額の合計値である入庫合計金額を算出し、当該算出した入庫合計金額を当該算出した入庫合計数で割ることにより、前記所定期間についての平均入庫単価を算出する処理を、前記所定期間の分だけ実行する平均入庫単価算出手段と、
    前記所定期間ごとに、前記入庫合計数および前記算出した平均入庫単価を紐付けて含む入庫実績データを生成する入庫実績生成手段と、
    直近の前記所定期間の前記入庫合計数からより古い前記所定期間の前記入庫合計数へと流れる順番で、前記入庫実績データ中の前記入庫合計数を、在庫評価を行う時点での在庫数に達するまで当該在庫数に割り当てる割当手段と、
    前記割当手段で割り当てた前記入庫合計数に当該割り当てた入庫合計数と紐付く前記入庫実績データ中の前記平均入庫単価を乗じた値または当該乗じた値に基づく値を、前記在庫評価を行う時点での在庫評価金額として算出する在庫評価算出手段と、
    を備えること、
    を特徴とする在庫評価実行装置。
  2. 前記在庫評価算出手段は、
    前記乗じた値を前記在庫数で割った値を四捨五入した値に、前記在庫数を乗じることにより、前記乗じた値に基づく値を算出すること、
    を特徴とする請求項1に記載の在庫評価実行装置。
  3. 前記所定期間が、月であること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の在庫評価実行装置。
  4. 前記在庫評価の対象となる商品が、個品単位で受払の管理を行うことが困難な商品であること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の在庫評価実行装置。
  5. 制御部を備える情報処理装置で実行される在庫評価実行方法であって、
    前記制御部で実行される、
    所定期間中の入庫数および入庫金額を含む受払データに基づいて、前記所定期間中の前記入庫数の合計値である入庫合計数および前記所定期間中の前記入庫金額の合計値である入庫合計金額を算出し、当該算出した入庫合計金額を当該算出した入庫合計数で割ることにより、前記所定期間についての平均入庫単価を算出する処理を、前記所定期間の分だけ実行する平均入庫単価算出ステップと、
    前記所定期間ごとに、前記入庫合計数および前記算出した平均入庫単価を紐付けて含む入庫実績データを生成する入庫実績生成ステップと、
    直近の前記所定期間の前記入庫合計数からより古い前記所定期間の前記入庫合計数へと流れる順番で、前記入庫実績データ中の前記入庫合計数を、在庫評価を行う時点での在庫数に達するまで当該在庫数に割り当てる割当ステップと、
    前記割当ステップで割り当てた前記入庫合計数に当該割り当てた入庫合計数と紐付く前記入庫実績データ中の前記平均入庫単価を乗じた値または当該乗じた値に基づく値を、前記在庫評価を行う時点での在庫評価金額として算出する在庫評価算出ステップと、
    を含むこと、
    を特徴とする在庫評価実行方法。
  6. 制御部を備える情報処理装置に実行させるための在庫評価実行プログラムであって、
    前記制御部に実行させるための、
    所定期間中の入庫数および入庫金額を含む受払データに基づいて、前記所定期間中の前記入庫数の合計値である入庫合計数および前記所定期間中の前記入庫金額の合計値である入庫合計金額を算出し、当該算出した入庫合計金額を当該算出した入庫合計数で割ることにより、前記所定期間についての平均入庫単価を算出する処理を、前記所定期間の分だけ実行する平均入庫単価算出ステップと、
    前記所定期間ごとに、前記入庫合計数および前記算出した平均入庫単価を紐付けて含む入庫実績データを生成する入庫実績生成ステップと、
    直近の前記所定期間の前記入庫合計数からより古い前記所定期間の前記入庫合計数へと流れる順番で、前記入庫実績データ中の前記入庫合計数を、在庫評価を行う時点での在庫数に達するまで当該在庫数に割り当てる割当ステップと、
    前記割当ステップで割り当てた前記入庫合計数に当該割り当てた入庫合計数と紐付く前記入庫実績データ中の前記平均入庫単価を乗じた値または当該乗じた値に基づく値を、前記在庫評価を行う時点での在庫評価金額として算出する在庫評価算出ステップと、
    を含むこと、
    を特徴とする在庫評価実行プログラム。
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