JP7356077B2 - 定着装置、および画像形成装置 - Google Patents

定着装置、および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7356077B2
JP7356077B2 JP2019042481A JP2019042481A JP7356077B2 JP 7356077 B2 JP7356077 B2 JP 7356077B2 JP 2019042481 A JP2019042481 A JP 2019042481A JP 2019042481 A JP2019042481 A JP 2019042481A JP 7356077 B2 JP7356077 B2 JP 7356077B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing belt
fixing
fixing device
nip
belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019042481A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020144311A (ja
Inventor
有信 吉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2019042481A priority Critical patent/JP7356077B2/ja
Publication of JP2020144311A publication Critical patent/JP2020144311A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7356077B2 publication Critical patent/JP7356077B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、定着装置、および画像形成装置に関する。
従来から、定着ベルト保持部材に溝を設けて定着ベルト端部からの潤滑剤の漏れを抑制する技術がある(例えば、特許文献1)。
特許文献1では、定着ベルト保持部材に溝を設けることにより、ベルト端部からの潤滑剤の漏れを抑制している。しかしながら、定着ベルト保持部材近傍に潤滑剤を留めるだけであり、摺動シート上の潤滑剤の枯渇に対しては改良の余地がある。
本発明は、摺動シート上の潤滑剤の枯渇を抑制することを目的とする。
本発明にかかる定着装置は、無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトの外周面に当接する加圧部材と、前記定着ベルトの内部に配置され、前記定着ベルトを介して前記加圧部材に当接してニップを形成するニップ形成部材と、前記定着ベルトと前記ニップ形成部材の摩擦摺動抵抗を低減させる摺動シートと、前記摺動シートに塗布する潤滑剤と、前記定着ベルトを保持する定着ベルト保持部材と、前記定着ベルト保持部材に設けた複数の溝部とを備えた定着装置において、前記定着ベルト保持部材は、長手方向の中央に向かってテーパ形状を有し、前記テーパ形状の一部は、前記ニップ形成部材とオーバーラップし、複数の前記溝部は、前記テーパ形状に設けられ、一端が前記摺動シートよりも外側に配置され、前記ニップ形成部材とオーバーラップしないように配置された第一の溝部と、前記テーパ形状に設けられ、前記長手方向において前記ニップ形成部材とオーバーラップするよう配置された第二の溝部と、を有することを特徴とする定着装置として構成される。
本発明によれば、摺動シート上の潤滑剤の枯渇を抑制することができる。
従来構成の定着装置の一実施の形態を示す説明図である。 定着装置の一実施形態を示す説明図である。 別の実施形態の定着装置を示す説明図(複数のヒータを用いた構成)である。 さらなる別の実施形態の定着装置を示す説明図(遮光部材を用いた構成)である。 遮光部材の動作の一実施形態を示す説明図である。 遮光部材の一実施形態を示す説明図である。 別の実施形態の定着装置を示す説明図(熱伝達部材を用いた構成)である。 定着装置を用いる画像形成装置の構成を説明するための模式図(側面図)である。 定着装置を用いる画像形成装置の構成を説明するための模式図(斜視図)である。 溝部と各部材の位置関係を説明した説明図である。 定着ベルト保持部材の溝部を示す説明図である。
以下、添付図面を参照して、定着装置、および画像形成装置の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本実施例の定着装置100を示す構成図である。定着装置100は、当該装置内に加圧回転体(図1の場合は加圧ローラ3)と定着ベルト1を有し、熱源(図1の例ではハロゲンヒータ2)により定着ベルト1が内周側から直接加熱される。このとき、図1の定着ベルト1内には、定着ベルト1を介して対向する加圧ローラ3とニップを形成するニップ形成部材6があり、定着ベルト内面と直接(もしくは、図示しない摺動シートを介して間接的に)摺動するようになっている。図1では、ニップ部の形状が平坦状であるが、凹形状やその他の形状であっても良い。ニップの形状が凹形状であることにより、記録紙先端の排出方向が加圧ローラ寄りになり、分離性が向上するのでジャムの発生が抑制される。
定着ベルト1は、ニッケルやSUSなどの金属ベルトやポリイミドなどの樹脂材料を用いた無端ベルト(もしくはフィルム)とする。ベルトの表層はPFAまたはPTFE層などの離型層を有し、トナーが付着しないように離型性を持たせている。ベルトの基材とPFAまたはPTFE層の間にはシリコーンゴムの層などで形成する弾性層があっても良い。シリコーンゴム層がない場合は熱容量が小さくなり、定着性が向上するが、未定着画像を押し潰して定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部にユズ肌状の光沢ムラ(ユズ肌画像)が残るという不具合が生じる。これを改善するにはシリコーンゴム層を100[μm]以上設ける必要がある。シリコーンゴム層の変形により、微小な凹凸が吸収されユズ肌画像が改善する。
定着ベルト1の内部にはニップ部を支持するための支持部材7(ステー)を設け、加圧ローラにより圧力を受けるニップ形成部材6の撓みを防止し、軸方向で均一なニップ幅を得られるようにしている。この支持部材7は両端部で定着ベルト保持部材8(フランジ)に保持固定され位置決めされている。また、熱源2と支持部材7の間に反射部材9を備え、熱源2からの輻射熱などにより支持部材7が加熱されてしまうことによる無駄なエネルギー消費を抑制している。ここで反射部材9を備える代わりに支持部材7表面に断熱もしくは鏡面処理を行っても同様の効果を得ることか可能となる。熱源2は、図示したハロゲンヒータでも良いが、IHであっても良いし、抵抗発熱体、カーボンヒータ等であっても良い。
加圧ローラ3は、芯金5に弾性ゴム層4があり、離型性を得るために表面に離型層(PFAまたはPTFE層)が設けてある。加圧ローラ3は画像形成装置に設けられたモータなどの駆動源からギヤを介して駆動力が伝達され回転する。また、加圧ローラ3はスプリングなどにより定着ベルト1側に押し付けられており、弾性ゴム層4が押し潰されて変形することにより、所定のニップ幅を有している。加圧ローラ3は中空のローラであっても良く、加圧ローラ3にハロゲンヒータなどの加熱源を有していても良い。弾性ゴム層4はソリッドゴムでも良いが、加圧ローラ3内部にヒータが無い場合は、スポンジゴムを用いても良い。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着ベルトの熱が奪われにくくなるので、より望ましい。
定着ベルト1は、加圧ローラ3により連れ回り回転する。図1の場合は加圧ローラ3が図示しない駆動源により回転し、ニップ部Nでベルトに駆動力が伝達されることにより定着ベルト1が回転する。定着ベルト1はニップ部Nで挟み込まれて回転し、ニップ部以外では両端部で定着ベルト保持部材8(フランジ)にガイドされ、走行する。上記のような構成により安価で、ウォームアップが速い定着装置を実現することが可能となる。
図2は、定着装置の別の実施例を示す構成図である。図1の定着装置では、熱源2がハロゲンヒータ1本で構成されているのに対し、図2の定着装置では、熱源2が用紙幅に対応するため、ハロゲンヒータ3本で構成されている点が異なる。用紙幅に対応したヒータを設けることで過度の熱量供給を抑制でき、省エネ性の向上に繋がる。
図3は、定着装置のさらなる別の実施例を示す構成図である。図3の定着装置では、図2の定着装置の構成に加え、遮光部材10を備えた構成である。遮光部材10の形状は各紙幅に合わせた遮光面積が設けられた段付き形状となっており(図5)、定着ベルト1の内側に沿って、非接触で回動するように配置され、各紙幅に対応した位置に回動して加熱に不必要な領域を遮光する(図4)。これにより紙幅の狭い転写紙を連続通紙した場合でも、非通紙領域が過昇温状態になることがなく、過昇温領域をキャンセルするために生産性を落とす等の制御を行う必要がない。またこれに伴い、ハロゲンヒータの本数は、図2に示した定着装置が備える3本のハロゲンヒータから1本少ない2本に低減することが可能となっている。
図6は、ニップ形成部材6を説明する分解斜視図である。本構成は前述の非通紙領域の過昇温低減を目的としており、ハロゲンヒータを2本に低減しつつ、遮光部材10の代用機能を有しているため、遮光部材10およびそれを駆動させる駆動部材一式を削除でき、大幅なコスト低減が可能となる。
図6に示すように、ニップ形成部材6は第1の熱移動手段としての均熱部材66と、均熱部材66に備わる摺動シート13を有している。定着ベルト1が回転する際は低摩擦特性の材料からなる摺動シート13により摩擦負荷が軽減され、駆動トルクが低減される。均熱部材66は熱伝導率の高い材料、例えば銅から成り、定着ベルト1の長手方向に亘って形成され、定着ベルト1の非通紙部に過剰に蓄積する熱を吸熱し、長手方向へ移動させる。
均熱部材66は曲げ部66bと66cを有しており、定着ニップの上流側の曲げ部66bの先端は鋭利な形状を有している。定着ベルト1が回転すると摺動シート13は摺動方向に引っ張られるが、曲げ部66bの先端が摺動シート13に引っ掛り、強固に保持される。定着ベルト1が逆回転する場合は曲げ部66cの先端に鋭利な形状を設けると有効である。
第1の断熱部材83a(幅方向両端部)および83b(幅方向中央部)は均熱部材66より熱伝導率の低い、例えば樹脂からなり、第1の吸熱部材81が定着ベルト1から過剰に吸熱することを防止している。その結果、通紙部の温度落ち込みを防止し、定着不良、ウォームアップ時間、消費電力の悪化を抑制している。
第2の断熱部材83cも同様、例えば樹脂からなり、均熱部材66から第2の吸熱部材82を介して第1の吸熱部材81に移動する熱量を調整する役割を担う。第2の断熱部材83cの厚みや長さは発生する非通紙部温度上昇の大きさに応じて最適化される。
第1の吸熱部材81および第2の吸熱部材82は熱伝導率の高い材料からなり、第2の吸熱部材82は非通紙温度上昇の発生位置に配置され、第2の断熱部材83c同様、その大きさに応じて厚みや長さが最適化される。
次に、上述した構成を用いる画像形成装置1000の構成を図7により説明すると次の通りである。
図7に示した画像形成装置は、複数の色画像を形成する作像部がベルトの展張方向に沿って並置されたタンデム方式を用いるカラープリンタあるが、本発明はこの方式に限ることはなく、またプリンタだけではなく複写機やファクシミリ装置などを対象とすることも可能である。
図7において画像形成装置100は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な像担持体としての感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkを並設したタンデム構造が採用されている。
図7に示す構成の画像形成装置1000は、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成された可視像が、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに対峙しながら矢印A1方向に移動可能な無端ベルトが用いられる中間転写体(以下、転写ベルトという)11に対して1次転写行程を実行してそれぞれの画像が重畳転写され、その後、記録シートなどが用いられる記録紙Sに対して2次転写行程を実行することで一括転写されるようになっている。
各感光体ドラムの周囲には、感光体ドラムの回転に従い画像形成処理するための装置が配置されており、いま、ブラック画像形成を行う感光体ドラム20Bkを対象として説明すると、感光体ドラム20Bkの回転方向に沿って画像形成処理を行う帯電装置30Bk、現像装置40Bk、1次転写ローラ12Bkおよびクリーニング装置50Bkが配置されている。帯電後に行われる書き込みは、光書込装置8が用いられる。
転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11がA1方向に移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成された可視像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるよう、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに対向して配設された1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。
各感光体ドラム感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkは、A1方向の上流側からこの順で並んでいる。各感光体ドラム感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの画像をそれぞれ形成するための画像ステーションに備えられている。
画像形成装置1000は、色毎の画像形成処理を行う4つの画像ステーションと、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの上方に対向して配設され、転写ベルト11及び1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkを備えた転写ベルトユニット10と、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11に従動し、連れ回りする転写部材としての転写ローラである2次転写ローラ5と、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11上をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置130と、これら4つの画像ステーションの下方に対向して配設された光書き込み装置としての光書込装置8とを有している。
光書込装置8は、光源としての半導体レーザ、カップリングレンズ、fθレンズ、トロイダルレンズ、折り返しミラーおよび偏向手段としての回転多面鏡などを装備しており、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20Bkに対して色毎に対応した書き込み光Lb(便宜上、ブラック画像の画像ステーションのみを対象として符号が付けてあるが、その他の画像ステーションも同様である)を出射して感光体ドラム20Y,20C,20M,20Bkに静電潜像を形成する構成とされている。
画像形成装置1000には、感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkと転写ベルト11との間に向けて搬送される記録紙Sを積載した給紙カセットとしてのシート給送装置61と、シート給送装置61から搬送されてきた記録紙Sを、画像ステーションによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkと転写ベルト11との間の転写部に向けて繰り出すレジストローラ対4と、記録紙Sの先端がレジストローラ対4に到達したことを検知する図示しないセンサとが設けられている。
画像形成装置1000には、トナー像が転写された記録紙Sにトナー像を定着させるためのローラ定着方式の定着ユニットとしての定着装置100と、定着済みの記録紙Sを画像形成装置1000の本体外部に排出する排紙ローラ7と、画像形成装置1000の本体上部に配設されて排出ローラ7により画像形成装置1000の本体外部に排出された記録紙Sを積載する排紙トレイ17と、排紙トレイ17の下側に位置し、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを充填されたトナーボトル9Y、9C、9M、9Bkとが備えられている。
転写ベルトユニット10は、転写ベルト11、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkの他に、転写ベルト11が掛け回されている駆動ローラ72及び従動ローラ73を有している。
従動ローラ73は、転写ベルト11に対する張力付勢手段としての機能も備えており、このため、従動ローラ73には、バネなどを用いた付勢手段が設けられている。このような転写ベルトユニット10と、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkと、2次転写ローラ5と、クリーニング装置130とで転写装置71が構成されている。
シート給送装置61は、画像形成装置1000の本体下部に配設されており、最上位の記録紙Sの上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ3を有しており、給送ローラ3が反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の記録紙Sをレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。
転写装置71に装備されているクリーニング装置130は、詳細な図示を省略するが、転写ベルト11に対向、当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有しており、転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニングブラシとクリーニングブレードとにより掻き取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングするようになっている。
クリーニング装置130はまた転写ベルト11から除去した残留トナーを搬出し廃棄するための図示しない排出手段を有している。
一般的に、摺動シート13は定着ベルト1の耐久性を向上させるため、低摩擦特性の材料で構成されており、潤滑剤を塗布することが多い。潤滑剤は、定着ベルト1との摺動抵抗を低減させるため、低粘度の材料が使用されるが、流動性が高いため、定着ベルト1から流れ出て、別部材を汚すという課題がある。また、潤滑剤の枯渇により摺動負荷(トルク)が増大するという課題がある。
前述の課題に対し、例えば、特許文献1では、定着ベルト保持部材8に溝部を設け、この溝部に潤滑剤を保持させて定着ベルト1からの漏れを抑制しているが、当該技術は、定着ベルト1の端部から漏れようとした潤滑剤を定着ベルト保持部材8の溝部に留める(潤滑剤の漏れによる別部材の汚れを防止する)ことが主機能であり、摺動シート13上の潤滑剤の枯渇は抑制できず、摺動負荷(トルク)の増大や定着ベルト1の線速変動(スリップ)による搬送不良を招くという課題がある。
図8A、8Bおよび図9は、本実施例に係る定着ベルト保持部材8の溝部(図9では8a1~8a3の3つの溝部)と各部材の位置関係を説明した説明図である。図8Aは、定着ベルト保持部材8近傍の側面図(オーバーラップなしの場合)であり、図8Bは、定着ベルト保持部材8の斜視図(オーバーラップなしの場合)である。図9は、定着ベルト保持部材8近傍の側面図(オーバーラップありの場合)である。
図8Bに示すように、定着ベルト1の両端部の内周側には、定着ベルト保持部材8の保持部401が挿入されている。定着ベルト1は、その両端部側で定着ベルト保持部材8によって回転可能に支持されており、基本的に定着ベルト保持部材8以外に定着ベルト1を支持する部材は存在しない。つまり、定着ベルト1は、ローラ等に架け渡されていない無張架の状態にある。定着ベルト保持部材8は、ハロゲンヒータ及びステーと共に、定着ベルト1の軸方向両側に設けられた一対の側板に固定支持されている。
定着ベルト保持部材8は、定着ベルト1を回転可能に保持する保持部401と、定着ベルト1の軸方向の寄りを規制する規制部402と、定着装置の側板にネジなどの締結具で固定される固定部403とを有する。保持部401は、周方向の一部に開口部404を有する部分円筒状に形成されている。この保持部401が定着ベルト1の端部内に挿入されることで、定着ベルト1が保持部401によって回転可能に保持される。
ここで、図8Aのように定着ベルト保持部材8(保持部401)の溝部とニップ形成部材6に隙間があり、両者が定着ベルト1の軸方向にオーバーラップしていない場合は、摺動シート13から漏れた潤滑剤が定着ベルト保持部材8の溝部に留まり、定着ベルト1端部からの漏れは抑制されるが、摺動シート13上(ニップ部)の潤滑剤は枯渇することになる。一方、図9のL1のように、定着ベルト保持部材8の溝部とニップ形成部材6とを、定着ベルト1の軸方向にオーバーラップするよう配置した場合、摺動シート13の端部から漏れようとした潤滑剤が定着ベルト保持部材8の溝部を介して摺動シート13(ニップ部)に戻され、摺動シート13上の潤滑剤の枯渇を抑制できる。その結果、摺動負荷(トルク)の低減や線速変動(定着スリーブスリップ)による搬送不良を防止できる。本実施例では、部品の寸法公差のばらつきを考慮し、オーバーラップ量を2mm以上とした。また、定着ベルト保持部材8のフランジ部となる保持部401は潤滑剤を長手方向の中央に戻せるようテーパ形状としている。
図10は、本実施例に係る定着ベルト保持部材8の溝部8aを示す説明図である。本実施例では、溝部8aを、潤滑剤を長手方向の中央に戻しやすいよう斜め形状やクサビ形状としている。図10(a)は、溝部8aを斜め形状とした構成、図10(b)は、溝部8aをクサビ形状として構成を示している。斜め形状の溝部8aは、定着ベルト1の回転で潤滑剤が長手方向の中央に戻りやすい(図中赤線)方向に傾いている。クサビ形状の溝部8aは、長手方向の中央に向かってテーパ形状になっており、断面方向も同様にテーパ形状になっている。このテーパによって潤滑剤が長手方向の中央に戻るよう作用する(図中X方向)。
一方、本実施例では、図9のL2のように、定着ベルト保持部材8の溝部の一端を摺動シート13よりも外側に配置した。一般的に、ニップ形成部材6のエッジの露出による定着ベルト1の破損を防止するため、摺動シート13はニップ形成部材6よりも長い。また、潤滑剤は摺動シート13の織り目方向やニップ圧偏差のばらつきで摺動シート13の端部から漏れ出る。例えば、図9のL3のような位置関係で定着ベルト保持部材8の溝部すべてが摺動シート13より内側に配置されると、摺動シート13と溝部が接していないL3の領域から潤滑剤が漏れる。本実施例のように、定着ベルト保持部材8の溝部の一端を摺動シート13よりも外側に配置することで、摺動シート13の端部から漏れる潤滑剤の回収機能を向上することができる。
また、本実施例では、溝部を定着ベルト1の回転方向においてニップ上流から下流に向かって長手方向の中央寄りに配置した。溝部とニップ形成部材6がオーバーラップするよう定着ベルト保持部材8を延長すると定着ベルト1の内面の摩耗領域が広がり、定着ベルト1の破損や寿命が短くなるという課題がある。そこで、溝部を定着ベルト1の回転方向においてニップ上流から下流に向かって長手方向の中央寄りに配置することで、第1の溝部8a1から長手中央方向に戻された潤滑剤が第2の溝部8a2に達し、更に第3、第4と段階的に長手中央方向に戻される。潤滑剤を段階的に長手中央方向に戻す構成であれば溝部単体の潤滑剤戻し機能は最小限に抑えることができ、結果、溝部を最小化、簡易形状化することができ、定着ベルト1の内面も摩耗領域も小さくできるため、各部材の破損や短寿命化を抑制することができる。
また、本実施例では、反駆動側のみに定着ベルト保持部材8の溝部を設けた。片側駆動の場合、駆動ギヤ12を回転させる際に定着または加圧部材をニップ方向に押し込む力が作用するため、長手方向で荷重偏差が生じる。その結果、潤滑剤が荷重の大きい方(駆動側)から小さい方(反駆動側)に流れ、潤滑剤の枯渇で摺動負荷(トルク)の増大や線速変動(定着スリーブスリップ)による搬送不良が発生するという課題がある。本実施例では図9の右側を駆動側としており、潤滑剤の漏れが多い反駆動側の定着ベルト保持部材8にのみ溝部を設けた。結果、摺動シート13上の潤滑剤の枯渇を抑制しつつ、駆動側の定着ベルト保持部材8を簡易形状化でき、コストアップを抑制することができる。
以上、本発明を好適な実施例に基づき説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
1000 画像形成装置
1 定着ベルト
2 熱源
3 加圧ローラ
4 弾性体
5 芯金
6 ニップ形成部材
7 支持部材
8 保持部材
9 反射部材
10 遮光部材
12 駆動ギヤ
13 摺動シート
66 均熱部材
81 第1の吸熱部材
82 第2の吸熱部材
83 断熱部材
P 用紙
T トナー
特開2010-230711号公報

Claims (5)

  1. 無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトの外周面に当接する加圧部材と、前記定着ベルトの内部に配置され、前記定着ベルトを介して前記加圧部材に当接してニップを形成するニップ形成部材と、前記定着ベルトと前記ニップ形成部材の摩擦摺動抵抗を低減させる摺動シートと、前記摺動シートに塗布する潤滑剤と、前記定着ベルトを保持する定着ベルト保持部材と、前記定着ベルト保持部材に設けた複数の溝部とを備えた定着装置において、
    前記定着ベルト保持部材は、長手方向の中央に向かってテーパ形状を有し、
    前記テーパ形状の一部は、前記ニップ形成部材とオーバーラップし、
    複数の前記溝部は、
    前記テーパ形状に設けられ、一端が前記摺動シートよりも外側に配置され、前記ニップ形成部材とオーバーラップしないように配置された第一の溝部と、
    前記テーパ形状に設けられ、前記長手方向において前記ニップ形成部材とオーバーラップするよう配置された第二の溝部と、を有する
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置において
    記摺動シートは、前記ニップ形成部材より長ことを特徴とする定着装置。
  3. 請求項2に記載の定着装置において、
    複数の前記溝部は、前記定着ベルトの回転方向においてニップ上流から下流に向かって長手方向の中央寄りに配置され、
    前記第一の溝部は、前記第二の溝部より上流に配置されることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の定着装置において、前記溝部は反駆動側のみに配置されることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2019042481A 2019-03-08 2019-03-08 定着装置、および画像形成装置 Active JP7356077B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019042481A JP7356077B2 (ja) 2019-03-08 2019-03-08 定着装置、および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019042481A JP7356077B2 (ja) 2019-03-08 2019-03-08 定着装置、および画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020144311A JP2020144311A (ja) 2020-09-10
JP7356077B2 true JP7356077B2 (ja) 2023-10-04

Family

ID=72354121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019042481A Active JP7356077B2 (ja) 2019-03-08 2019-03-08 定着装置、および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7356077B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002357968A (ja) 2001-06-01 2002-12-13 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2005300983A (ja) 2004-04-13 2005-10-27 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置および画像形成装置
JP2008275755A (ja) 2007-04-26 2008-11-13 Canon Inc 加熱装置
JP2010230711A (ja) 2009-03-25 2010-10-14 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2014178405A (ja) 2013-03-14 2014-09-25 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2016177193A (ja) 2015-03-20 2016-10-06 富士ゼロックス株式会社 ベルト部材、定着装置および画像形成装置
JP2016177078A (ja) 2015-03-19 2016-10-06 株式会社リコー 定着装置および画像形成装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002357968A (ja) 2001-06-01 2002-12-13 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2005300983A (ja) 2004-04-13 2005-10-27 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置および画像形成装置
JP2008275755A (ja) 2007-04-26 2008-11-13 Canon Inc 加熱装置
JP2010230711A (ja) 2009-03-25 2010-10-14 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2014178405A (ja) 2013-03-14 2014-09-25 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2016177078A (ja) 2015-03-19 2016-10-06 株式会社リコー 定着装置および画像形成装置
JP2016177193A (ja) 2015-03-20 2016-10-06 富士ゼロックス株式会社 ベルト部材、定着装置および画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020144311A (ja) 2020-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8472855B2 (en) Fixing device and image forming apparatus incorporating same
US8364052B2 (en) Fixing device and image forming apparatus incorporating same
JP6268979B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5034478B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2014186211A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6492945B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2020016740A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2017083520A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7119903B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7413759B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2015038550A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6822117B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6578754B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7356077B2 (ja) 定着装置、および画像形成装置
JP6682840B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP7293734B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7115092B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7388040B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2017107121A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6828583B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2016099590A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2014199409A (ja) 画像形成装置
JP2014174381A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6221269B2 (ja) 画像形成装置
JP7139891B2 (ja) 定着装置、および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230714

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20230726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230905

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7356077

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151