JP7355771B2 - 個別に屈曲可能な補強部材を備えたソール、このようなソールを備えたシューズ、およびこのようなアイテムを製造する方法 - Google Patents

個別に屈曲可能な補強部材を備えたソール、このようなソールを備えたシューズ、およびこのようなアイテムを製造する方法 Download PDF

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Description

本発明は、シューズ、特にランニングシューズ用のソールに関する。また、本発明は、このようなソールを備えたシューズ、特にランニングシューズに関する。さらに、本発明は、このようなアイテムを製造する方法に関する。
シューズソールは通常、着地に際して発生する衝撃力の緩衝および着用者の足のスリップを回避する摩擦の提供等、多くの異なる機能を果たす。シューズソールが通常果たす別の機能は、着用者の足にある程度の安定性を与えることにより、足首の捻挫または他の種類の負傷(たとえば、足底筋膜の負傷または筋肉の過負荷等)の危険性が抑えられるようにすることである。シューズソール(特に、ランニングシューズのような高性能靴用)のさらに別の機能は、運動選手の足を通じた脚からの力の地面への良好な伝達および効率的なランニングスタイルの促進によって、運動選手のパフォーマンスを向上させることである。
ランニングシューズにおける前述の安定性およびパフォーマンスの問題に対処するため、シャンク要素、トーションシステム、補強プレート等が考慮されている。ただし、これらの構成の弱点として、シューズの硬直性および剛性が高くなり、ランニングの体験がそれほど人間工学的なものではなくなってしまう。また、当技術分野において公知の靴の構成では、足の特定の解剖学的ランドマークに対応しないことも分かっている。このような構成は、足を平面に対して人工的に制限および拘束する傾向にあるため、ランニング中の移動の程度が固定されて、不自然な蹴り出ししかできなくなってしまう。これにより、長い間には不快感ひいては負傷の原因となり得るような脚および足の関節の拘束または使用に至る可能性がある。
一方、米国特許第6968637号明細書により、接続部材から延びた5つの安定化部材を備えた安定化要素が知られている。ただし、この安定化要素は、主として中足領域に位置付けられる。これには当然、ソールの足趾離地エリアにおける不十分な支持の問題を伴い、たとえば、ランニング中の足の動的かつエネルギー効率の良い蹴り出しに関しては、重要な因子である。
米国特許出願公開第2005/0268489号明細書は、バーにより安定化され、シューズソールの構造に一体成型された一連のレバーロッドを内蔵した弾性シューズリフトを記載する。
欧州特許第1906783号明細書は、ソールであって、当該ソールの水平面内で長手方向に配向し、当該ソールの長手方向張力の増加に応じて硬直性が増大するように構成された少なくとも3つの細長要素を備えた、ソールを記載する。
米国特許第6502330号明細書は、踵が置かれるゾーンを囲み、少なくとも第1および第5中足骨頭部のゾーンまで2つの縁部に沿って延びた2つの枝部の形態で前方に延伸された閉ループの形態の強化部を含むソールを記載する。
この先行技術に基づいて、本発明の課題は、前述の公知の構成の欠点の少なくとも一部を改善および克服するシューズ、特にランニングシューズ用のソールの補強構造を提供することである。本発明の特定の目標は、着用者の足の生理学をより深く考慮するとともに、自然で楽しいランニング体験の容易化および負傷のリスクの低下に役立ち得る補強構造を提供することである。本発明が対処する別の課題は、このような補強構造および/またはシューズソールを製造する方法を提供することである。
米国特許第6968637号明細書 米国特許出願公開第2005/0268489号明細書 欧州特許第1906783号明細書 米国特許第6502330号明細書
以上のように概説される問題は、本発明のさまざまな(ただし、組合せ可能な)態様により対処され、少なくとも部分的に解決される。
本発明の第1の態様によれば、シューズ用のソールが提供される。
このソールは、特にランニングシューズに使用可能である。ただし、このソールは、異なる種類のシューズ、特に他の種類のスポーツシューズにも使用可能であり、その使用は、ランニングシューズに限定されない。たとえば、このソールは、陸上競技用のシューズ、走り幅跳び用のシューズ、短距離走または短距離トラック走用のシューズ、ハードル走用のシューズ、中距離または長距離トラック走用のシューズ等に使用可能である。
一実施形態において、このソールは、当該ソールの前半分において延びた少なくとも2つの補強部材であり、足運びサイクル中に当該ソールに作用する力によって独立屈曲するように構成された、補強部材を備える。
足の足先エリアの周りには、十分な剛性および緩衝性を与えることによって動きおよび疲労を抑制し、また、中足指節関節(MTP関節)および第1中足骨では、応力過負荷を回避するのが望ましいと考えられる。ソールの前半分における延伸により、補強部材は、ランニング中に高負荷下に置かれる足先および足指関節を適正に支持ならびに安定化することによって、重要な解剖学的ランドマークおよび筋群に対する過負荷の抑制に役立ち得る。
補強部材は、ランニング中に生じる偏心作用の抑制にさらに役立ち、このため、運動選手が失うエネルギーの抑制に役立ち得ることで、MTP関節、膝関節、足首関節、および股関節でなされる仕事を低減可能である。仕事の低減は、このようなシューズの着用者の疲労の低減および過負荷または使い過ぎによる負傷の低減を意味する。また、補強部材は、過去に公知の先行技術の硬直性または単一要素とは異なり、足の生体構造および生理学に対応することも可能である。
また、一体的な作用に際して、補強部材は、足を載せる安定化プラットフォームを提供することにより、ユーザに滑らかなランニング体験を与え得る。安定性は、たとえば補強部材の硬いロッド状またはチューブ状構造により実現されるようになっていてもよい。
要するに、本発明に係る補強部材は、人間の足構造およびその生体構造を考慮することにより、生体力学的な保護、運動、および緩和を与える。言い換えると、本発明は、人間の足自体にその着想を得ている。足の自然な形状および生体構造を補完することによって、足と地面との接触部分を改善し、足運びの滑らかさの向上および衝撃力の低減によって、足および筋群の構造に対する過負荷を抑える。これは、着用者がより滑らかで自然な走行を実現するのに役立ち得る。
さらに、複数の補強部材を有するとともに、足運びサイクル中に生じる力に対して個々の補強部材に反応および応答させることにより、単純な単一の補強要素を使用する場合よりも詳細に、ランナーの特定のニーズに合わせて補強機能を制御および調整することができる。個々の補強部材は、個々の中足骨構造等、足の特定の解剖学的ランドマークを対象とすることも可能である。たとえば、各補強部材の剛性は、このような解剖学的ランドマークに対応することも可能である。全体として、個々の補強部材の使用(単独作用および/または相互組合せ作用)により、ソールおよびシューズを長手方向に安定化させ得る一方で、ランニング時の足運びサイクルの立脚期における足、足首、および周囲の部分的構造の生体力学的に好ましい動きも可能となる。
好ましくは軟質発泡材料等のミッドソール材料中に分散し得る開示の補強部材を使用する別の利点として、外側から内側およびその反対方向へとより正確に足を移動可能である。各補強部材要素が他方から独立して移動可能であることから、足が高速に移動して捻じ曲がる代わりに、「制御された自由」が与えられる。この効果を詳述するために、以下の例えを使用可能である。すなわち、5本の指でピアノを弾く場合、各指は、その他の鍵盤を押さずに1つの鍵盤を叩くことができるため、各鍵盤に対して、より低速かつ正確に左右への移動が可能となる。一方、5本の個々の指の代わりに、単一の構造(たとえば、平らなバーまたはプレート)を使用すると、押す鍵盤の数を正確に制御できなくなるため、現実的には、さまざまな鍵盤を同時に押すことしかできなくなってしまう可能性が最も高い。同様に、本発明の個々の補強部材を利用することにより、ランニング中に外側から内側へと各部材を個別に駆動することによって、滑らかで安定した履き心地をもたらし得る一方、単一構造は瞬時に駆動するため、安定性および制御性に劣ることになる。
この見解によりすでに、補強部材には、さまざまな外形および断面形状が可能であることが強調される。また、断面形状は、所与の補強部材の異なる断面に沿った変化および/または異なる補強部材間の変化が可能である。補強部材または補強部材の断面の考え得る断面形状の例としては、円形、楕円形、三角形、台形、四角形、矩形が挙げられるが、これらに限定されない。また、補強部材は、本明細書の以下でより詳しく論じる通り、ロッド/チューブ状またはプレート状であってもよい(または、このような形状の断面を含んでいてもよい)。
補強部材はそれぞれ、非線形部を備えていてもよい。
この文脈において、「非線形(non-linear)」は、直線に沿って延びていないことを意味する。言い換えると、補強部材はそれぞれ、湾曲または屈曲した部分を有し得る。たとえば、捩れや鋭い屈曲も考えられるが、一般的には好ましくない。
たとえば円形断面を有する補強部材の場合は、直線に従うか否かの判定方法が明らかである。ただし、異なる断面を有する補強部材(たとえば、以下に詳しく論じる通り、プレート状補強部材)の場合、以下では、補強部材の全体形状および外形を記述するのに、用語「補強部材の流線(flow-line of the reinforcing member)」を使用する。所与の補強部材の流線は、補強部材の「中心」(補強部材の断面形状が補強部材の断面ごとに異なる場合は、補強部材の各断面の中心)を通る線と考えられる。
数学的な観点で、断面形状に関わらず、補強部材の流線を規定するより正確な方法は、たとえば補強部材を縦方向に、複数の一定の厚さ(たとえば、所望の精度に応じて、厚さ1mm、2mm、または5mm等)のスライスに分割し、各スライスの重心を決定して点をマークし、補強部材を一体に戻した後、このように決定したすべての点を接続することである。そして、得られる線が補強部材の流線と考えられる。上述のプロセスは原理上、補強部材を実際に小片へと切り分けることによって「物理的に」実行可能であるが、通例は、コンピュータシミュレーションの採用によって「仮想的に」実行することで、補強部材を破壊する必要がないようにする。この目的に適う好適なプロセスおよびデバイス(たとえば、3Dスキャナ)は、当業者には公知であるため、ここで詳しく論じることはしない。
そして、補強部材の断面に関わらず、非線形補強部材の中心線すなわち流線は、直線に従わない。
ただし、所与の補強部材が1つまたは複数の非線形部に加えて、1つまたは複数の線形部(すなわち、直線部)を備えていてもよいし、補強部材全体が非線形であってもよい。また、線形部および非線形部が交互になっていてもよい。さらに、ソール内では、このような直線部の有無に関わらず、補強部材の組合せも可能である。これらの記述内容は、再度明示的に繰り返していなくても、補強部材のより具体的な形状および外形を論じる以下の議論にも同じく適用可能である。
補強部材に非線形部を使用することにより、補強部材は、たとえば足の全体形状および生体構造に従うことで、足および周囲の部分的構造の適正な支持、安定性、ならびにガイドを与えることによって、負傷、関節の過負荷、および疲労を防止するのに役立ち得るとともに、ソールの良好なロールオフ挙動を大略促進し得る。
たとえば、補強部材はそれぞれ、ソールの側面視で(屈曲も捻じれもなく、力が掛からない状態で平らな地面またはテーブルにソールが置かれ、内側または外側から見た場合に)凹形状の部分を備えていてもよい。
本開示の文脈において、「凹形状」は、椀、皿、またはおたまに類似の形状、すなわち、水が集まってこぼれない形状として了解される。
したがって、図式的な観点で、補強部材は、足の前半分に「椀形状」、「皿形状」、または「おたま形状」を与えていてもよく、そこに足先、特に中足骨および中足指節関節(MTP関節)が納まることで、たとえば圧点を回避し得る。さらに、この外形は特に、立脚期を通して、中足骨および指骨構造を解剖学的に効率的な位置でガイド可能なように促進するとともに、足趾離地時には足首と地面との間のモーメントアームを増大し得る。また、この外形は、各MTP関節で減衰される制動力を抑えるとともに、ランニング中の足運びサイクルの立脚期における負傷の防止に役立ち得る。
これらの効果をさらに促進するため、補強部材は、足の前半分全体にわたり滑らかに連続して湾曲していてもよい。たとえば、(それぞれの流線により規定される)それぞれの外形は、少なくとも近似的に円弧に従っていてもよい(場合により、円弧/円は補強部材ごとに異なる)。これにより、踵から足先まで、ランニング中の非常に滑らかなロールオフまたはストライドすなわち足運び移動が可能であってもよい。円は、足運びが容易であることから、移動に対して非常に効率的な形状であり、非常に効率的な移動経路を与えるためである。
補強部材はそれぞれ、水平面に対して局所化された低点であって、ソールの前半分にそれぞれ位置付けられた、低点を含む形状を有し得る。
用語「水平面(horizontal plane)」の使用により、屈曲も捻じれもない状態すなわち力が掛からない状態でソールが置かれる平らな地面に平行な平面を指定する。
たとえば、上記規定の補強部材の流線を再び考えると、ここに論じるオプションによれば、これらの流線がそれぞれ、ソールの前半分の局所化低点を通過する。「局所化(localized)」は、低点が拡張領域ではなく、識別可能点であることを意味する。言い換えると、低点の両側において、補強部材は上方に移動する。
前記低点はそれぞれ、ソールの中足エリアと足先エリアとの間の領域に位置付け可能である。より詳細に、前記低点はそれぞれ、MTP関節の領域に位置付け可能である。
補強部材の低点を再び、足の骨構造および生体構造の低点に対応付けさせることは、足の適正な支持を与えるとともに、安定構造の生成によって、ランニング中の筋肉および腱の過負荷を低減するのに役立つ。
前記低点はそれぞれ、補強部材により形成された構造の上面の接線方向の平面の直下に少なくとも5mm、好ましくは少なくとも8mmの距離で位置付け可能である。
この(概念上の)平面からの距離は、足の前半分において補強部材により形成された「皿」の「深さ」を表す。この深さは、多くの因子(たとえば、ソールの全体サイズ)に応じて選定可能である(一般的に、ソールが大きいと、深さが増す)。ただし、本発明では個々の補強部材を使用することから、個々の補強部材の深さについても独立して選定および適応可能であり、これによって、ソールの特性の特にきめ細かな制御が可能となり得る。前述の最小値は、たとえば良好な履き心地を保証するとともに疲労を回避するのに十分な深さをもたらし得る。また、補強部材が提供する補強構造に前足の生体構造が「馴染む」ことも可能にし得る。また、低点の深さは、ソールおよびシューズの提供に対して意図する活動に応じて調整可能である。たとえば、より安定性が必要または好都合な活動の場合は、大きな深さが選定されるようになっていてもよい。低点の深さは、ミッドソールの所望のスタック高さに対応するように、さらに調整されるようになっていてもよい。たとえば、薄いミッドソールが求められる場合は、低点の深さを若干小さく選定可能である。
接線方向平面と前記低点それぞれとの間の距離は、同一または少なくとも略同一として、ソールの幅全体にわたり一定のロールオフ挙動を与えることができる。これにより、ロールオフおよび蹴り出し時の安定性が向上するとともに、たとえば前足関節の負傷および疲労を回避するのに役立ち得る。
ただし、接線方向平面と前記低点それぞれとの間の距離は、ソールの外側または内側縁部に対する各低点の位置によっても決まり得る。
言い換えると、各低点の深さは、内側から外側に向かって、ソール全体で変化し得る。
一例において、ソールの内側および外側縁部上の低点の深さは、ソールの真ん中よりも小さくすることができるため、補強部材が提供する補強構造は、ソールの側面視で長手方向に曲率を有するのみならず、内外方向にも曲率が存在する。
別の例において、低点の深さは、内側から外側に向かって徐々に大きくなる。このような構成は、外側の腰回転角を大きくすることで、最後の地面接触点を通じた殿筋駆動を増大可能であることから、好都合と考えられる。これにより、下肢から上方への積極的な仕事寄与を再分配することによって、ランニング効率を向上可能である。また、このような成形によれば、前足をもう少し外転させるようにガイド可能であり、第一趾の駆動を改善可能であるとともに、足趾離地時には、圧力中心が運動方向へとより線形に平行移動し得る。
要約すると、前述の通り、低点の位置が足の解剖学的ランドマーク(たとえば、MTP関節の位置)と合うのが好ましいと考えられ、また、一般的にはこれらの場所および/または深さが人によって異なることから、各低点の場所および/または深さを別個に独立して選定するオプションは、大きなカスタマイズ性をもたらすが、これが不可能な場合は、当技術分野において知られるような単一安定化構造を用いて実現するのが非常に難しい。
非線形形状を有する各補強部材の部分は、少なくともソールの中足エリアから足先エリアまで延伸可能である。
足先から中足までのエリアは、足趾離地または足の蹴り出しに対して特に重要であるため、本発明に係るソールの補強構造によって特に支持される。このエリアにおいて、直線すなわち線形の補強部材を回避することは、足の自然なロールオフおよび蹴り出しを促進するのに役立つ一方、依然として、下肢に対する応力および疲労の低減を可能にするために必要な安定性および剛性を与えており、運動選手による偏心作用を軽減する。
また、補強部材またはその少なくとも一部は、ソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延びていてもよい(この可能性に関する詳細については、以下の本発明の第2の態様の議論も参照)。
また、踵エリアにおいては、後足エリアが通例は中足および足先エリアほどは曲がらないため、補強部材は、湾曲かつ非線形であってもよいし、直線または少なくとも直線的であってもよい。したがって、ここで補強部材に略直線部を使用することは有益であり、踵の着地時に高度の安定性をもたらし得る。
ただし、場合によっては(たとえば、ソールの意図する利用分野に応じて)、足先に比べて踵の方がより確かな支持を必要とするため、補強部材が踵骨の突起を越えて後方に延びることのないようにすることが好ましいとも考えられる。踵エリアにおいて、立脚期には主として1つの骨すなわち踵骨が接触する一方、前足エリアへの移行時には、骨が一般的に、互いに独立して動作する。したがって、中足、特に前足エリアを支持する個々の補強部材は、相互に独立して移動するように構成される一方、より確かな支持構造(たとえば、以下に論じる負荷分散部材)のための場所を踵エリアに作るようにしてもよい。
補強部材としては、プレート状部材が可能である。
この文脈において、「プレート状(plate-like)」は、部材の長手方向および横方向延伸に比べて小さな垂直方向厚さを有することを意味し得る。プレート状補強部材は、足を載せ得る大きな表面積を与えることにより、足に対して良好な安定化フレームとなるため有益となり得る。
また、補強部材としては、ロッド状および/またはチューブ状部材も可能である。
ロッド状またはチューブ状部材は、たとえば(略)円形、楕円形、三角形、台形、四角形、または矩形の断面を有する部材であり、その断面は、部材の長手方向延伸に比べて小さい。ロッド状部材は、大略中実の(すなわち、主に中実部で構成された)部材と考えられる一方、チューブ状部材は、大略中空の(すなわち、主に中空部で構成された)部材と考えられる。
また、ロッド/チューブ状とプレート状との間のハイブリッド形状も可能であり、その断面形状は、所与の補強部材に沿って変化するようになっていてもよい(たとえば、所与の部材が1つまたは複数のロッド/チューブ状部および1つまたは複数のプレート状部を有していてもよい)。さらに、所与のソール内の補強部材すべてが同じ種類および形状である必要はなく、混合も可能である。
上記に示した通り、補強部材は、中実部を備えるとともに、中空部も備え得る。繰り返しになるが、これは所与の補強部材に沿って変化するようになっていてもよく、この点、所与のソール内の補強部材すべてが同じ構成である必要はない。
特に円形または楕円形チューブ状補強部材の場合に、中空部を使用することによって、ソールの必要程度の補強(すなわち、剛性)は維持しつつ、特に低重量の構成をもたらし得ると考えられる。
一方、中実部を使用することによって、たとえばソールの特定の領域または部分の重量を意図的に増加させることができ、これにより、さまざまな方向への多段階の加速に際して、ソールの釣り合いを保つとともに、足運びサイクル中のソールの動的な挙動を改善するようにしてもよい。
また、補強部材の直径が補強部材のうちの少なくとも2つで異なること、および/または、補強部材のうちの少なくとも1つの直径が当該補強部材に沿って変化することが可能である。
言い換えると、直径は、ソールの動的挙動を要求通りに修正するように変更および適応可能な補強部材の別のパラメータである。たとえば、足趾離地時に大きな力が加わる場所(たとえば、第1および第3趾ならびに対応する中足骨の直下)に位置決めされた補強部材は、より大きな直径を有することにより、このような力に耐えて、これらの領域で特に高い補強を与えることができる。
円形断面の場合は、直径の意味が明確である。ロッドまたはチューブ状部材の他の種類の外形の場合、直径としては、たとえばこのような部材の断面全体の最小(あるいは、最大)距離が可能である。たとえば、楕円形断面の場合、直径としては、楕円の短軸(あるいは、長軸)の長さが可能である。プレート状補強部材の場合は、それぞれの直径の尺度として、垂直方向厚さを採用可能である。
さらに、対象部材の直径がそれぞれの延伸方向に沿って変化する場合、直径に関する上記記述内容は、たとえば各部材の直径をその長手方向延伸に対して平均化することにより求められる平均直径、または、(たとえば、ソールを通る特定の断面により規定された)ソール内の特定の位置における各部材の直径に当てはまり得る。
チューブ状部を含む補強部材の場合は、それぞれの直径の変化もしくは変動の追加または代替として、それぞれの壁厚の修正および調整によって、それぞれの物理的特性(たとえば、それぞれの変形および剛性特性ならびにそれぞれの重量)に影響を及ぼすようにしてもよい。
本発明の特定の一実施形態においては、各中足骨にそれぞれ対応する5つの補強部材が存在する。これは、足運びによる外側から内側への足趾離地時に解剖学的支持を与え得る。
たとえば、5つの補強部材は、足の中足骨の略直下に延伸可能である。ただし、厳密にこれらの骨の直下である必要はなく、(少なくとも一部が)一方側へとわずかにシフトすることにより、たとえば母趾側にシフトするソールの重心を支えて蹴り出し効率を最大化することも可能であるし、足の全体生体構造に良好に従うより自然な流線を与えることも可能である。
この場合、第1および第3中足骨に対応する補強部材は、その他3つの補強部材よりも高い屈曲剛性を有し得る。
これは、たとえばその他3つの補強部材よりも直径および/または壁厚(チューブ状の場合)が大きな第1ならびに第3中足骨に対応する補強部材によって実現されるようになっていてもよい。
第1中足骨に対する剛性の増大は、通常、足の5つの中足骨のうちの最大かつ最強の構造であり、ランニング中の最大の力を与えるとともに、これに耐える必要があることから、有益となる。一方、足の中心の第3中足骨は、ランニング中の足運びサイクルの立脚期における圧力中心の周りに自然と置かれることから、同じく支持が増大して有益である。
本発明が与える有益な支持をさらに大きくするため、第1中足骨の直下の補強部材は、ミッドソールユニットの縁部まで延伸することにより、足首関節と足趾離地場所との間の距離を大きくして、前後方向軸(すなわち、長手方向軸)におけるモーメントアームを増大可能である。第1中足骨の直下の補強部材は、母趾の直下のエリアに扁平またはテーパ状先端をさらに有することにより、この効果をさらに促進可能である。
補強部材は、炭素繊維、炭素繊維複合材、および/またはガラス繊維複合材を含み得る。好適な炭素繊維複合材の一例は、たとえば炭素繊維が注入されたポリアミド材料であり、好適なガラス繊維複合材の一例は、たとえばガラス繊維が注入されたポリアミド材料である。
これらの材料は、比較的低重量でありながら高い安定性および剛性を与えるため、好ましいと考えられる。
ただし、補強部材には、金属、木材、または射出成型プラスチック材料等の他の種類の材料も可能であり、本発明により網羅される。
また、材料組成は、補強部材ごとおよび/または所与の補強部材に沿って異なっていてもよく、これによっても、異なる補強部材または所与の補強部材の異なる部分に異なる物理的特性を与え得る。
補強部材は、多くの製造方法で製造されるようになっていてもよい。このような方法の好ましいオプションとしては、たとえば成型(たとえば、射出成型)、積層造形(たとえば、3D印刷)、または炭素押し出しが挙げられる。
中空のチューブ状補強部材の製造を可能にする本発明の一態様に係る製造方法の詳細を以下に示す。
補強部材のうちの少なくとも2つを接続部材によってさらに接続可能である。
これは、たとえば着地が通例発生する踵領域において、補強部材が与える全体補強構造に何らかの付加的な安定性を付与するのに役立ち得る。ただし、この接続部材がもたらす接続は、特に足の前半分以外で、足運びサイクル中に作用する力に独立して反応および応答する補強部材の能力を妨害しない、または、少なくとも完全には無効化しない意味において、補完的としか考えられない。
接続部材は、たとえば補強部材の端部領域またはその近くに配置されていてもよい。接続部材は、たとえば後端に近い補強部材のうちの複数または全部を接続することにより、このエリア(たとえば、補強部材の後方延伸に応じて、中足エリアであってもよいし、踵エリアであってもよい)の安定性を向上させるようにしてもよい。
また、この接続は、中足エリア、特に土踏まずの直下のエリアに設けられていてもよい。たとえば負傷または疲労を防止するために、特定の支持を必要とし得る足の非常に高感度な領域だからである。
別の可能性としては、ソールの内側に最も近い2つの補強部材(たとえば、母趾および第2趾に対応する補強部材)間および(たとえば、前述の足先の直下のエリアにおける)これら2つの補強部材の前端に近い接続を有する。このような接続の好適な位置決めおよび設計により、これら2つの足趾での安定した蹴り出しのための何らかの付加的な支持が与えられ得る一方、これら2つの接続された補強部材は依然として、足先の先端での実際の蹴り出しに先立つ足運びサイクルの段階に作用する力に対する応答に関する大きな独立性を維持可能である。いずれの場合も、一対の補強部材のみを接続させることにより、その他の補強部材(存在する場合)の動きの独立性は損なわれない。
補強部材は、ソールの長手方向に沿って実質的に延伸可能である。
これにより、補強部材の流線は、足の自然な流線および生体構造に従い得るため、下肢の過負荷を低減する特に良好な支持を与え得る。また、足のロールオフは、主にこの方向に沿って起きるため、補強部材をこの方向に沿わせることにより、それぞれの形状および設計によって、自然なロールオフ移動を考慮することも可能となる。
この文脈において、単語「実質的に(substantially)」は、補強部材の流線の長手方向からの逸脱が補強部材の長さに比べて小さいことを意味するものと了解され得る。具体例として、20cm長の補強部材の場合、最大1cm、最大2cm、または最大5cmの当該部材の流線の長手方向からの逸脱(すなわち、「横方向移動」)は依然として、当該部材の「実質的に」長手方向の延伸と考えられる。
補強部材は、内外方向に隣り合って配置可能である。
これは、着用者の足を載せて十分に支持可能な支持フレームを提供するのに役立ち得る。また、たとえばソールの厚さを許容範囲内に維持可能であることから、構成の観点で有益と考えられる。
また、補強部材をメッシュ状材料に接続し得るオプションも容易化される。
このようなメッシュ状材料は、補強部材が与える補強構造の全体的な安定性をさらに向上させ得る一方、依然として、少なくとも補強部材が個別に屈曲する能力すなわち作用力に対して個別に反応および応答する能力を大きく維持する。
補強部材は、着用者のニーズ(たとえば、運動選手のランニングスピード、ランニングスタイルおよび生体構造のほか、ランニングの距離)に応じてさらに設計され、これに適応され得るのが好都合である。このようなカスタマイズは、個々の補強部材の剛性、長さ、材料組成、断面、弾性、可塑性等の変更と必要に応じて関連していてもよい。
たとえば、より可塑的な材料を補強部材の構成に使用することにより、ランナーの足運びパターンに合わせたそれぞれの形状のカスタマイズによって、補強部材を含むミッドソールの構造をランナーの実際の個々の解剖学的特性に適応させ得ると考えられる。
別の例において、より弾性な補強部材では、それぞれの元の形状を維持するとともに、エネルギーの回復がより良好となるため、離地段階が滑らかに促進されて、下肢関節(具体的には、MTP関節および足首関節)における負荷および応力が低減されることになる。
ソールは、ソールの後半分、好ましくはソールの踵エリアに配置された負荷分散部材をさらに備えていてもよい。
その名の通り、このような負荷分散部材は、たとえば踵の着地時に足およびソールの大面積に生じる大きな力を分散させることによって、ランナーの関節を使わせず、また、踵の着地の安定性を向上させることにより、負傷および足首の捻挫を回避するように機能し得る。より具体的に、負荷分散部材は、下肢からの衝撃時に踵骨からシューズソールに生じる力を分散させることにより、足底筋膜の起始の直下にすべての力が分散することを防止するとともに、踵骨の表面積全体にわたる力の分散を容易化させるのに役立ち得る。この効果を促進するため、負荷分散部材は、完全に平坦ではなく、わずかに湾曲させることができる。これにより、足がより人間工学的な様態で負荷分散部材に置かれるとともに、内側/外側の力が負荷分散部材(の上方曲率)によって吸収され、そこからミッドソール材料中に分散され得るためである。
負荷分散部材は特に、負荷分散プレートを備えていてもよいし、負荷分散プレートとして解釈されるようになっていてもよく、これにより、重量を抑えつつ、特に高い負荷分散をもたらす。プレートは、この直前に論じた理由から、湾曲していてもよい(たとえば、その縁部が上方に湾曲していてもよい)。
たとえば、踵プレートの形態の負荷分散部材は、ランニング中の着地時の地面反力における足首関節の安定性を確保するのに役立ち、これが足首の過負荷を低減するのに役立ち得る。
また、重量を抑えるため、負荷分散部材は、炭素繊維、炭素繊維複合材、および/またはガラス繊維複合材を含んでいてもよい。好適な炭素繊維複合材の一例は、たとえば炭素繊維が注入されたポリアミド材料であり、好適なガラス繊維複合材の一例は、たとえばガラス繊維が注入されたポリアミド材料である。前述の通り、これらの材料は、高安定性・剛性および低重量の特に有益な組合せを提供する。
また、負荷分散部材は、さらに延びて、ソールの中足エリアに達していてもよい。
これにより、負荷分散部材は、足の特に高感度な領域である土踏まずを支持するとともに、そこに作用する力および圧力負荷を分散させることによって、疲労および負傷を回避するとともに、良好な履き心地およびソールの全体安定性を促進するのに役立ち得る。
また、補強部材および負荷分散部材は、少なくとも部分的に重なり得る。
この文脈において、用語「重なる(overlap)」は、ソールの垂直投影または上面図を表す。このような視点から見た場合、補強部材の部品は、負荷分散部材の下方または上方に存在する。用語「重なる(overlap)」は、補強部材と負荷分散部材とが相互に接触していることも、互いに接続されていることさえも、暗示するものではないが、一般的にはこれも可能である。
一方において、この重なりは、足の後半分と前半分との間のある程度の連動をもたらし、これが再び、高い全体安定性および所望の補強に寄与することで、動的なランニング移動を容易化し得る。言い換えると、補強部材および負荷分散部材は、必ずしも物理的に接続されている必要はないが、この重なりは、負荷が掛かった負荷分散部材が(たとえば、中間のミッドソール材料によって)力を補強部材へと均等に移すことで、長手方向の適正な支持を維持するとともに、中足エリアにおいて高レベルの安定性を生成する(これは、たとえば足の捻じれを原因とする負傷のリスクを低減することにつながる)のに役立つ、という効果をもたらし得る。さらに強力な力の伝達が必要な場合は、たとえば1つまたは複数のコネクタまたは接続ウィングもしくはフラップによって、補強部材および負荷分散部材が物理的に接続されていてもよい。
他方において、この重なりは、踵領域の踵プレートから前足領域の補強部材に向かう足の移行にも役立つため、土踏まず領域における快適なフィットにつながる可能性がある。
場合によっては(たとえば、ソールまたはシューズの意図する応用分野に応じて)、上記説明の通り、物理的な接続が原理上可能であっても、補強部材および負荷分散部材が独立した要素であることが好ましいと考えられる。
これにより、前述の連動は小さくなると考えられるが、作用する力に反応および応答する個々の補強部材の独立性を維持するのに役立つ点は、本発明の1つの有益な特徴として上記で論じた通りである。
ソールの後半分に配置された負荷分散部材の代替または追加として、ソールは、足の前半分、好ましくはソールの足先エリアに配置された前足支持プレートを備えていてもよい。
前足支持プレートは、湾曲していてもよい(たとえば、その縁部が上方に湾曲していてもよい)。また、炭素繊維、炭素繊維複合材、および/またはガラス繊維複合材を含んでいてもよい。好適な炭素繊維複合材の一例は、たとえば炭素繊維が注入されたポリアミド材料であり、好適なガラス繊維複合材の一例は、たとえばガラス繊維が注入されたポリアミド材料である。これらの材料は、高安定性・剛性および低重量の特に有益な組合せを提供する。
また、前足支持プレートは、さらに延びて、ソールの中足エリア、特に土踏まず領域に達していてもよく、補強部材および前足支持プレートは、少なくとも部分的に重なり得る。
特に、前足支持プレートは、底プレートとして設けられ、アウトソールの一部またはソールの地面接触面を構成し、補強部材の直下に配置され得るとともに、たとえば装着するクリートまたはスパイクのソケットを提供し得る。
前足支持プレートは、1つまたは複数のコネクタまたはウィングによって、補強部材のうちの1つまたは複数に接続可能である。たとえば、ソールの内側および外側縁部の2つの補強部材を前足支持プレートに接続することも可能であるし、4つまたは5つの補強部材を前足支持プレートに接続することも可能である。
前足支持プレートと補強部材との間には、発泡緩衝層(または、さまざまな材料から成る複数のこのような層)が存在し得るが、以下にこれを論じる。
補強部材は、ソールのミッドソール内に少なくとも一部を埋め込み可能である。ミッドソールは、プラスチック発泡材料をさらに含んでいてもよい。補強部材は、ミッドソール内に完全に埋め込むことも可能である。
ミッドソール、特に発泡ミッドソール内に補強部材を(部分的または完全に)埋め込むことには、多くの利点がある。
第一に、補強部材を埋め込むことにより、補強部材が周囲のミッドソール材料によって適所に簡単に保持されることから、付加的な締結手段または構成が不要となり、結合剤または接着剤の使用すら不要となり得る(ただし、これは、本発明の範囲内でも可能である)。これにより製造が容易化され、ソール全体がより環境に配慮したものになる。補強部材がミッドソール材料により多く囲まれるほど、一般的にはその固定も良好となる。すなわち、補強部材がミッドソール内に完全に埋め込まれている場合は、ミッドソール材料による固定が一般的には最良となる。
第二に、補強部材の少なくとも一部をミッドソール内に埋め込むことにより、着用者の足および地面の両者と補強部材が直接接触しなくなる。前者は、不愉快かつ不快である一方、後者は、補強部材が比較的硬直性であることから、摩擦が減り、たとえば根または石を踏んだ場合にソールがスリップする原因となり得る。この観点から、たとえば補強部材のいくつかの部分をソールの側壁で露出させることが許容範囲内となり得る一方、補強部材をソールの上面または底面で露出させることは、望ましくないと考えられる。ただし、審美的、技術的、またはフィッティングの理由で必要な場合は、補強部材の少なくとも一部をソールの上面または底面から見せるようにすることも可能である。
ミッドソールに発泡材料を使用することは、ソールの重量を抑える一方、良好な緩衝性および衝撃吸収特性を与えるのに役立つ。
ミッドソールは、粒子発泡を含んでいてもよい。ミッドソールは特に、膨張熱可塑性ポリウレタン(eTPU)、膨張ポリアミド(ePA)、膨張ポリエーテルブロックアミド(ePEBA)、膨張熱可塑性ポリエステルエーテルエラストマ(eTPEE)といった材料のうちの1つまたは複数の粒子を含む粒子発泡を含んでいてもよい。
これらの材料は、重量が比較的少なく、寿命が長く、温度安定性に優れ(すなわち、広い温度範囲にわたって、緩衝性およびエネルギー回復特性を維持する)、ランナーに対して高い緩衝性およびエネルギー回復を示すことから、ランニングシューズのような高性能靴に特に適している。特に、ePEBAの粒子発泡を使用するオプションに関して、このような粒子発泡の具体的な利点としては、他の粒子発泡と同様の性能レベルをより少ない重量で実現可能な点が挙げられる。
代替または追加として、粒子発泡ミッドソールの粒子には、膨張ポリラクチド(ePLA)、膨張ポリエチレンテレフタレート(ePET)、膨張ポリブチレンテレフタレート(ePBT)、および膨張熱可塑性オレフィン(eTPO)といった材料を個別に使用することも可能であるし、組み合わせて使用することも可能である。
また、粒子発泡材料の代替または追加として、ミッドソールは、均質な発泡材料を含んでいてもよい。
このような材料の例は、エチレン酢酸ビニル(EVA)、射出成型TPU、TPEE、または他の好適な材料である。これらの材料を使用可能であるのは、粒子発泡よりもある程度、安価および/または処理が容易なためである。たとえば、液体材料が高圧下で成型キャビティ中に射出される射出成型では、詰まる可能性のある微粒子ベースの材料を使用する場合よりも、補強部材の周りでミッドソール材料を一様に分散させることが容易である。
ここで再度、ミッドソールにおいては、粒子発泡および均質な発泡材料が組み合わされるようになっていてもよく、特に、ミッドソールの異なる場所および/または層における異なる材料の使用により、異なる特性を各領域/層に与えるようにしてもよい。
ミッドソールに発泡材料を使用することの代替または追加として、他の材料および製造オプションが用いられるようになっていてもよく、このような他のミッドソールオプションに対しても、物理的かつ技術的に実現可能な限りは、発泡ミッドソール内への補強部材の埋め込みに関して上述した内容が同様に当てはまり得る。たとえば、ミッドソールは、格子構造(たとえば、積層造形格子構造(たとえば、3D印刷法、レーザ焼結法、またはステレオリソグラフィ法を用いて構成された構造))を含んでいてもよいし、格子構造で構成されていてもよく、これは、高い緩衝性が好ましい長距離ランニングシューズならびに高い緩衝性は不要であるものの、地面との接触時の高い剛性および足の解剖学的ガイドが有益となる短距離走スパイクまたは短距離ランニングシューズの両者に合わせて調整されるようになっていてもよい。
ミッドソールは、下側ミッドソール部および上側ミッドソール部を含むことができ、補強部材は、下側ミッドソール部と上側ミッドソール部との間に位置決めされる。
これにより、まずは上側部および下側部が別個に製造された後、両者間に補強部材が配置される点において、ソールの組み立てを容易化可能である。これは、たとえば粒子発泡が用いられる場合に関連し得る。製造中、特に補強部材がミッドソール内で「高密度」であり、金型装填時に粒子が通過する十分な開口を提供できない場合は、補強部材の周りでの粒子の一様な分布の実現が必ずしも容易とは考えられないためである。上側ミッドソール部および下側ミッドソール部を個別に製造することによって、このような問題を回避可能である。ただし、このような手法は、たとえば前述の格子構造等、他の材料および/または製造オプションがミッドソールに用いられる場合にも有益となり得る。
さらに、別個の上側部および下側部の使用によって、ミッドソールの異なる部分に異なる物理的および性能特性を与えることも可能である。たとえば、下側部をより耐摩耗かつ安定に構成する一方、上側部を緩衝性および衝撃吸収性に合わせて具体的に調整することにより、考え得る唯一の例を指定することも可能である。
また、この上側ミッドソール部および下側ミッドソール部を備えた構成の使用によって、補強部材および負荷分散部材を上側ミッドソール部(同様に必要に応じて、前足支持プレートの場合は、たとえば下側ミッドソール部)により分離可能である点で、さらに有利となり得る。
たとえば、上側ミッドソール部は、補強部材の上に大略配置可能であり、負荷分散部材は、上側ミッドソール部の上に置くことも可能であるし、上側ミッドソール部の上面に一部または全部を埋め込むことも可能である。前述の通り、特定の用途の場合は、ある程度の機能的連動を依然として提供しつつ、補強部材および負荷分散部材を別個の要素として保つのが好ましいと考えられ、上側ミッドソール部を中間要素として使用することにより、両要件の釣り合いが取れるため有益である。
ここでも再度繰り返しとして、負荷分散部材は、上側ミッドソール部内に少なくとも一部を埋め込み可能である。
ただし、ここでも再度、補強部材と負荷分散部材/前足支持プレートとの間の機能的連動を他の方法でも実現可能であることが強調される。たとえば、負荷分散部材/前足支持プレートは、補強部材のうちの一部もしくは全部の間の空間に延入する部分および/または補強部材のうちの一部もしくは全部につながる部分を有していてもよい。
また、前述の補強部材との機能的連動とは別に、負荷分散部材を上側ミッドソール部内に埋め込むことは、負荷分散部材を適所に保つとともに、ランナーの足と直接接触しないように保つこと、または、少なくともソールから突き出さないように保つことに役立ち得る(ここでも、同様の記述内容が前足支持プレートおよび下側ミッドソール部にも当てはまる)。
ただし、これらの構成のすべてにおいて、補強部材は、その他の補強部材に対して独立的に移動可能であり、個々の着用者の足の解剖学的および生体力学的特性に「付随」可能な能力を維持し得ると言える。
上側ミッドソール部内に負荷分散部材を(部分的または完全に)埋め込むことの代替または追加として、ソールは、中敷きも備え得る。
中敷きは、上側ミッドソール部の上に配置するとともに、負荷分散部材を少なくとも部分的に覆って、直前に述べた利益(上側ミッドソール部における負荷分散部材の埋め込みでは実現されていない場合)を実現することができる。
また、負荷分散部材を有さない本発明に係るソールにおいても、中敷きを使用可能であることが強調される。また、中敷きはより一般的に、上側ミッドソール部の目的を果たすことによって、たとえばミッドソール内の補強部材の埋め込みにつながる製造の複雑性を抑えることができる。たとえば下側ミッドソール「シェル」に補強部材を配置した後、「蓋」として作用するように中敷きをその上に単純に追加することにより、ソールの内側に補強部材を覆って含めることができる。中敷きを使用する別の利点として、上側ミッドソール部またはミッドソールの厚さを低減可能であるとともに緩衝性の喪失を補償可能であり、また、良好な緩衝特性を有する高い中敷き(たとえば、eTPU粒子発泡を用いた中敷き)を具備可能である。言い換えると、中敷きは、さらなる緩衝性をソールに与え得る。あるいは、さらなる安定性をソールに与え得る。さらに別のオプションとして、中敷きは単純に、一対のシューズに交換可能な要素を有するために望ましいと考えられる。たとえば、シューズが雨または汗で濡れた場合は、一対のシューズ全体を変更する必要なく、中敷きを乾いたものと交換可能である。中敷きは、長期使用後(たとえば、長距離走後)の偏心力および筋損傷を抑えることにもさらに役立ち得る。
ソールは、アウトソールをさらに備え得る。
これは、摩擦の増大のほか、ソールおよびシューズの耐摩耗性の向上ひいては寿命延長にも役立ち得る。
以上、本発明の第1の態様に係るソールに関する考え得る特徴、オプション、および改良を特定の順序で説明したが、これは、(別段の定めのない限り)上記特徴とオプションとの間の特定の依存関係を表現するためのものではないことが強調される。むしろ、さまざまな特徴およびオプションをさまざまな順序および配列で互いに組み合わせることも可能であり(物理的かつ技術的に実現可能な限り)、このような特徴または部分的特徴の組合せについても本発明により網羅される。上述の個々の特徴または部分的特徴は、所望の技術的結果を得るのに必要でなければ、省略可能である。
以上論じた本発明の態様、実施形態、およびオプションを簡単に要約するとともに、さらに詳しく説明するなら、本発明は、特に、不要となり得るシューズソールの支持材料を取り除くとともに、靴の底部または上部に対する異なる効果が望ましいと考えられるエリアを開放するのに役立ち得るチューブ/ロッド状部材を備えた軽量補強構造を可能にする。中空または中実すなわちチューブまたはロッド状部材に異なる複合物を使用することにより、これらの部材は、使用材料の変形および反応性に応じた使用によって、ソールの前進力または衝撃吸収性を増強可能である。
また、軽量の中空または中実すなわちチューブまたはロッド状部材は、サイズおよびプロファイルを調節可能であるとともに、プロファイルの配向および部材の幅を変更することにより、ソールおよびシューズのさまざまなニーズに合わせて大きく調整可能である。また、それぞれの外形を変更するとともに、軟質材料から硬質材料まで使用することによる高剛性から高柔軟性までの設計により、用途体系を生成可能である。また、このように生成された補強構造の見た目もその意味に対応するため、顧客にとって一意かつ直観的に理解可能となる。本発明は、たとえば可捻性、踵衝撃、衝撃吸収、前足前進、圧力中心に沿ったガイド、制動、踵上方支持、足首/中足支持、および封鎖を検討するのに役立つとともに、フットボールまたは滑り止め付きシューズの懸架スタッド技術等、さまざまなカテゴリの新たな懸架/緩衝技術ともなり得るし、そのような技術を可能にし得る。
また、チューブまたはロッド状部材を備えた本発明に係る補強構造に付加的な可撓性または弾性繊維/織物/複合物を追加することによって、シューズに「トランポリン効果」を生成可能となり、これの採用によって、(たとえば、より多くの可撓性材料がチューブ/ロッド状部材に用いられる場合に)新たな種類のミッドソール上部構成を提供するようにしてもよい。
また、本発明の第2の態様は、シューズ用のソールに関する。
ここで再び、このソールは、ランニングシューズに使用可能である。ただし、このソールは、異なる種類のシューズ、特に他の種類のスポーツシューズにも使用可能であり、その使用は、ランニングシューズに限定されない。たとえば、このソールは、陸上競技用のシューズ、走り幅跳び用のシューズ、短距離走または短距離トラック走用のシューズ、ハードル走用のシューズ、中距離または長距離トラック走用のシューズ等に使用可能である。
さらに、明示的な記述がなくても、本発明の第1の態様に関して本明細書に論じるすべてのオプション、改良、および実施形態は、(技術的かつ物理的に可能な限り)本発明の第2の態様のありとあらゆる実施形態の背景における使用および本発明の第2の態様のありとあらゆる実施形態との組合せが可能であり、その逆もまた同様であることが強調される。したがって、以下では簡略化のため、このようなオプションおよび組合せをいくつか選択して言及および説明するに留めて、本発明および本開示の範囲のより深い理解を得られるようにする。対応する技術的利点に関しては、本発明の第2の態様の背景でも同様に当てはまる上記記述内容に言及する。
一実施形態において、第2の態様に係るソールは、その前半分において延びた少なくとも2つの補強部材を備え、少なくともこれら補強部材のうちの第1のもの(明瞭化のため、以下では「第1の補強部材」と称する)はさらに、当該ソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込む。
また、これら補強部材のうちの第2のもの(明瞭化のため、以下では「第2の補強部材」と称する)はさらに、当該ソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込むのが好ましい。
この本発明の第2の態様は特に、中空および/または中実すなわちチューブおよび/またはロッド状補強部材を備えた補強構造の提供可能性を与えるが、これは、たとえば炭素繊維複合材または炭素注入ポリアミド材料から製造されるようになっていてもよく、中足骨の直下でシューズのミッドソール中に位置付けられ、後足に向かって延びるとともに足首/踵骨領域の後方部に回り込むことで、高速ランニングにおける最適な足首てこ機構を生成可能な均質剛性を提供可能である。
このような本発明の第2の態様に係る補強構造の重要な機能として、シューズ全体の長手方向屈曲剛性が向上するとともに、ランニング時の足運びサイクルの立脚期における足、足首、および周囲の部分的構造の生体力学的に好ましい動きが可能となる。補強部材は、同様の剛性で外形は等しくなくてもよく(直径/壁厚が調節可能)、前述の通り、中空または中実であってもよいし、このような断面を有していてもよい。また、第1中足骨の直下の補強部材は、ミッドソールユニットの縁部まで延伸することにより、足首関節と足趾離地場所との間の距離を大きくして、前後方向軸におけるモーメントアームを増大可能である。
補強構造は、滑らかに連続してさらに湾曲していてもよい。すなわち、(たとえば、補強部材の流線により規定される)その外形は、後足から中足骨頭部の直下まで、円弧に少なくとも大略従っていてもよく、足および周囲の部分的構造の適正な支持ならびにガイドを可能にする。また、この外形は、中足指節関節で減衰される制動力を抑えるとともに、ランニング中の足運びサイクルの立脚期においてこの関節でなされる全仕事を低減可能である。したがって、このような外形によれば、立脚期を通して、中足骨および指骨構造を解剖学的に効率的な位置でガイド可能になるとともに、足趾離地時には足首と地面との間のモーメントアームが増大し得る。また、このような本発明による改良は、回復時間の短縮および負傷リスク/負傷率の低下によって、運動選手の寿命を延ばすことにもなり得る。
提供する補強構造の別の利点としては、旧来のモデルと比較して、それ自体の重量ひいては製品全体の重量が低下する。公知の技術および構成と比較して、シューズ構成およびミッドソールへの適合の簡略化も別の利点である。また、足首/踵骨領域から足趾離地領域までの均質剛性(既知の構造ではそれほど均質でなかった)を提供可能であることも別の利点である。
また、この第2の態様によって、補強部材は、特にソールの前半分において、足運びサイクル中にソールに作用する力により独立して屈曲するように構成されていてもよい。
特に、第1の補強部材としては内側補強部材が可能であり、第2の補強部材としては外側補強部材が可能である。
第1の補強部材および第2の補強部材は、特に踵の後ろで一体的に接合可能である。
第1の補強部材は、第1中足指節関節骨頭/母趾の直下の領域に延入する扁平先端をさらに備え得る。
補強部材としては、ロッド状および/またはチューブ状部材が可能である。また、中実部/中空部から成ることも可能であるし、中実部/中空部を備えることも可能である。
補強部材の直径が補強部材のうちの少なくとも2つで異なること、および/または、補強部材のうちの少なくとも1つの直径が当該補強部材に沿って変化することが可能である。
代替または追加として、補強部材の一部または全部が中空部を備える場合、中空部の壁厚は、補強部材のうちの少なくとも2つの間および/または補強部材のうちの1つもしくは複数に沿って異なり得る。
特に、各中足骨にそれぞれ対応する5つの補強部材が存在可能であり、第1の補強部材が第1中足骨/母趾に対応するのが好ましい。
第1および第3中足骨に対応する補強部材は、その他3つの補強部材よりも高い屈曲剛性を有し得る。第1および第3中足骨に対応する補強部材は、その他3つの補強部材よりも大きな直径および/または大きな壁厚を有し得る。
本発明の第3の態様は、本明細書において上述または後述する第1および/または第2の態様のオプションならびに実施形態のうちの1つに係るソールを備えたシューズ、特にランニングシューズにより提供される。ただし、最初に述べた通り、本発明に係るソールは、さまざまな種類のシューズ、特に他の種類のスポーツシューズ(たとえば、陸上競技用のシューズ、走り幅跳び用のシューズ、短距離走もしくは短距離トラック走用のシューズ、ハードル走用のシューズ、または中距離もしくは長距離トラック走用のシューズ)にも使用可能である。
本発明の第4の態様は、中空部を有する少なくとも1つの補強部材を備えたシューズソール用の補強構造または補強構造の一部を製造する方法により提供される。
一実施形態において、この方法は、(a)中空部を有する補強部材の外形寸法に対応する形状を有する金型の成型キャビティ中に液体成型材料を射出するステップと、(b)圧力下で置換ガスを成型キャビティ中に注入するステップと、(c)ステップ(a)および(b)において、成型キャビティを出口ウェルに接続する退出経路を閉じるステップとを含む。この方法は、(d)退出経路を開いて、加圧置換ガスを解放するとともに、成型キャビティの中心から液体成型材料を除去して中空部を構成するステップをさらに含む。
この方法は、本発明の第1および/もしくは第2の態様の任意のオプションまたは実施形態に係るソールならびに本発明の第3の態様の一実施形態に係るシューズの製造に使用可能である。
以下、図面を参照して、本発明の考え得る実施形態をより詳細に説明する。
各中足骨にそれぞれ対応する可変直径の5つのロッド/チューブ状補強部材を備えたソールを示した図である。 各中足骨にそれぞれ対応する可変直径の5つのロッド/チューブ状補強部材を備えたソールを示した図である。 各中足骨にそれぞれ対応する可変直径の5つのロッド/チューブ状補強部材を備えたソールを示した図である。 各中足骨にそれぞれ対応する可変直径の5つのロッド/チューブ状補強部材を備えたソールを示した図である。 各中足骨にそれぞれ対応する可変直径の5つのロッド/チューブ状補強部材を備えたソールを示した図である。 各中足骨にそれぞれ対応する可変直径の5つのロッド/チューブ状補強部材を備えたソールを示した図である。 各中足骨にそれぞれ対応する可変直径の5つのロッド/チューブ状補強部材を備えたソールを示した図である。 4つのロッド/チューブ状補強部材を備えたソールを示した図である。 4つのロッド/チューブ状補強部材を備えたソールを示した図である。 4つのロッド/チューブ状補強部材を備えたソールを示した図である。 2つのプレート状補強部材を備えたソールを示した図である。 2つのプレート状補強部材を備えたソールを示した図である。 4つのプレート状補強部材を備えたソールを示した図である。 4つのプレート状補強部材を備えたソールを示した図である。 4つのプレート状補強部材を備えたソールを示した図である。 4つのプレート状補強部材を備えたソールを示した図である。 プレート状とロッド/チューブ状との間のハイブリッド形状を有する4つの補強部材を備えたソールを示した図である。 プレート状とロッド/チューブ状との間のハイブリッド形状を有する4つの補強部材を備えたソールを示した図である。 プレート状とロッド/チューブ状との間のハイブリッド形状を有し、メッシュ状材料により接続された4つの補強部材を備えたソールを示した図である。 プレート状とロッド/チューブ状との間のハイブリッド形状を有し、メッシュ状材料により接続された4つの補強部材を備えたソールを示した図である。 各中足骨にそれぞれ対応する可変直径の5つのロッド/チューブ状補強部材を備えたソールを示した図である。 各中足骨にそれぞれ対応する可変直径の5つのロッド/チューブ状補強部材を備えたソールを示した図である。 ロッド/チューブ状補強部材の構成を有するソールを示した図である。 ロッド/チューブ状補強部材の構成を有するソールを示した図である。 ロッド/チューブ状補強部材の構成を有するソールを示した図である。 ロッド/チューブ状補強部材の構成を有するソールを示した図である。 5つのロッド/チューブ状補強部材および前足支持プレートを備えたソールを示した図である。 5つのロッド/チューブ状補強部材および前足支持プレートを備えたソールを示した図である。 5つのロッド/チューブ状補強部材および前足支持プレートを備えたソールを示した図である。 5つのロッド/チューブ状補強部材および前足支持プレートを備えたソールを示した図である。 5つのロッド/チューブ状補強部材および前足支持プレートを備えたソールを示した図である。 5つのロッド/チューブ状補強部材および前足支持プレートを備えたソールを示した図である。 5つの補強部材のうちの2つがソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込み、踵の後ろで接続されて踵支持部を構成するソールを示した図である。 5つの補強部材のうちの2つがソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込み、踵の後ろで接続されて踵支持部を構成するソールを示した図である。 5つの補強部材のうちの2つがソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込み、踵の後ろで接続されて踵支持部を構成するソールを示した図である。 5つの補強部材のうちの2つがソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込み、踵の後ろで接続されて踵支持部を構成するソールを示した図である。 5つの補強部材のうちの2つがソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込み、踵の後ろで接続されて踵支持部を構成するソールを示した図である。 5つの補強部材のうちの2つがソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込み、踵の後ろで接続されて踵支持部を構成するソールを示した図である。 5つの補強部材のうちの2つがソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込み、踵の後ろで接続されて踵支持部を構成するソールを示した図である。 5つの補強部材のうちの2つがソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込み、踵の後ろで接続されて踵支持部を構成するソールを示した図である。 5つの補強部材のうちの2つがソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込み、踵の後ろで接続されて踵支持部を構成するソールを示した図である。 5つの補強部材のうちの2つがソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込み、踵の後ろで接続されて踵支持部を構成するソールを示した図である。 5つの補強部材のうちの2つがソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込み、踵の後ろで接続されて踵支持部を構成するソールを示した図である。 中空部を備えた補強部材を製造する方法を示した図である。 中空部を備えた補強部材を製造する方法を示した図である。
以下、主にランニングシューズに関して、本発明のさまざまな態様の考え得る実施形態を説明する。ただし、本発明のさまざまな態様は、異なる種類のシューズにおいて実施されるようになっていてもよく、以下に示す特定の実施形態には限定されないことが改めて強調される。
以下では、本発明の個々の実施形態のみをより詳細に説明可能である、という事実をさらに述べておく。ただし、当業者であれば、これら特定の実施形態を参照して説明する特徴および考え得る改良は、本発明の範囲から逸脱することなく、さらなる改良および/または異なる様態もしくは異なる部分的組合せでの相互組合せも可能であることが了解されよう。また、個々の特徴または部分的特徴は、所望の結果を得るのに必須でなければ、省略可能である。したがって、冗長を回避するため、以下の詳細な説明にも当てはまる場合は、前項の説明を参照する。
図1a~図1fは、本発明に係るソールをさまざまな視角から見た一実施形態100またはその一部を示している。
図1aは、ソール100全体の分解図である。ソール100は、上側ミッドソール部111および下側ミッドソール部112を備えたミッドソール110を備える。上側ミッドソール部111と下側ミッドソール部112との間には、5つの補強部材(図1aにおいては、参照番号121~125によって個別に参照される)を備えた補強構造120が完全に埋め込まれている。ソール100は、上側ミッドソール部111の上面内に部分的に埋め込まれた負荷分散部材140をさらに備える。このように、上側ミッドソール部111は、補強部材121~125を負荷分散部材140から分離する。すなわち、一方では補強部材121~125が、他方では負荷分散部材140が別個の個々の要素として設けられている。負荷分散部材140および上側ミッドソール部111は、交換可能または負荷分散部材140および上側ミッドソール部111に永久接続され得る中敷き150によってさらに覆われている。また、他の実施形態においては、中敷き150が存在していなくてもよい。また、ソール100は、摩擦および耐摩耗性を向上させるアウトソール(図示せず)を備えていてもよい。また、ソール100には、クリートおよび/またはスパイクが取り付けられて、たとえば陸上競技活動に適したものとなっていてもよい。
ソール100は、スポーツシューズ、特にランニングシューズにおいて用いられるようになっていてもよい。
上側および下側ミッドソール部111、112は、プラスチック発泡材料を含んでいてもよいし、プラスチック発泡材料で構成されていてもよい。上側および下側ミッドソール部111、112は、同じ材料を含むことも可能であるし、同じ材料で構成することも可能であるし、異なる材料を含むことも可能であるし、異なる材料で構成することも可能である。また、所与のミッドソール部においては、材料組成が局所的に変化し得る。すなわち、異なる領域に異なる材料を使用することにより、たとえば上側および/または下側ミッドソール部111、112の機械的特性に局所的な影響を及ぼすことも可能である。プラスチック発泡材料としては、エチレン酢酸ビニル(EVA)、射出成型熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性ポリエステルエーテルエラストマ(TPEE)、または他の好適な材料等、均質な発泡材料が挙げられる。また、プラスチック発泡材料は、粒子発泡を含み得る。たとえば、高性能靴での使用には、膨張熱可塑性ポリウレタン(eTPU)、膨張ポリアミド(ePA)、膨張ポリエーテルブロックアミド(ePEBA)、および/または膨張熱可塑性ポリエステルエーテルエラストマ(eTPEE)の粒子で構成された粒子発泡またはこのような粒子を含む粒子発泡が特に好適である。これらは、着用者に対して高い緩衝性およびエネルギー回復をもたらすためである。たとえば、eTPUの粒子発泡は、広い温度範囲(たとえば、-20℃~40℃)にわたって、それぞれの有益な特性を維持する。膨張ポリラクチド(ePLA)、膨張ポリエチレンテレフタレート(ePET)、膨張熱可塑性オレフィン(eTPO)、および/または膨張ポリブチレンテレフタレート(ePBT)の粒子を含む粒子発泡も考えられる。1つの具体例を与えるなら、下側ミッドソール部112は、均質なEVA、TPU、またはTPEE発泡材料により構成されて、ソール100の良好な全体安定性および耐摩耗性を与えていてもよく、一方、上側ミッドソール部111は、eTPU、ePA、ePEBA、および/またはeTPEEの粒子を含む粒子発泡により構成されて、偏心力を低減するとともに快適な履き心地を与える良好な緩衝性、高いエネルギー回復、およびより滑らかな移行を与えていてもよい。
ただし、ミッドソール110に発泡材料を使用することの代替または追加として、他の材料および製造オプションも使用可能であることが強調される。たとえば、ミッドソール110またはその一部は、格子構造(たとえば、積層造形格子構造(たとえば、3D印刷法、レーザ焼結法、またはステレオリソグラフィ法を用いて構成された構造))を含んでいてもよいし、格子構造で構成されていてもよく、これは、前述の通り、高い緩衝性が好ましい長距離ランニングシューズならびに高い緩衝性は不要であるものの、地面との接触時の高い剛性および足の解剖学的ガイドが有益となる短距離走スパイクまたは短距離ランニングシューズの両者に使用可能である。
さらに、本発明は、ソールが別個の上側および下側ミッドソール部を備えず、一体化された1つのミッドソール構成要素のみを備える実施形態も網羅することが強調される。また、このようなミッドソールは、たとえば前述の格子構造等、前述の均質な発泡材料、粒子発泡、および/もしくは非発砲材料のうちの1つまたは複数を含んでいてもよいし、そのような材料のうちの1つまたは複数で構成されていてもよい。負荷分散部材140は、主に着地が発生する踵エリアにおいて、ソール100の後半分に位置付けられている。また、ソール100の垂直投影において、5つの補強部材121~125が与える補強構造120と負荷分散部材140が部分的に重なるように、ソール100の中心すなわち中足エリアに向かってある距離だけ延びている(詳細は後述)。負荷分散部材140は、ここに示す実施形態では実質的に平面状の負荷分散プレートとして設けられているが、潜在的にヒールカウンタを含む他の外形(わずかな椀状またはカップ状等)も可能である。重量を抑えつつも所望の負荷分散を提供するため、負荷分散部材140は、たとえば炭素繊維、炭素繊維複合材、および/またはガラス繊維複合材(たとえば、炭素繊維が注入されたポリアミド材料および/またはガラス繊維が注入されたポリアミド材料)を含んでいてもよいし、このような材料で構成されていてもよい。
5つの補強部材121~125が与える補強構造120の例示的な実施形態を参照して、補強部材121~125は、ソール100の前半分において延びる。より具体的に、補強部材121~125は、中足エリア(ここでは、土踏まずの下方のエリア)から足先まで延びる。補強部材121~125は、ソール100を通って実質的に長手方向に延びる。すなわち、それぞれの長手方向の(すなわち、ソール100の後方から前方への)延伸は、ソール100を通るそれぞれの外側および内側の延伸よりもはるかに長い。さらに、補強部材121~125は、ソール100の内側の補強部材121からソール100の外側の補強部材125まで連続して、内外方向に隣り合って配置されている。図示の実施形態の補強部材121~125は、円形断面のものであり、それぞれの中心対称軸が、本明細書において「流線」と称するものを規定する。ただし、他の断面形状についても本発明により網羅される。別の考え得る断面形状の例としては、楕円形、三角形、台形、四角形、または矩形断面が挙げられる。
前述の通り、補強部材121~125は、上側および下側ミッドソール部111、112間に位置決めされており、ミッドソール110内に完全に埋め込まれていてもよい。必要な場合または有益と考えられる場合、補強部材121~125は、たとえば結合剤もしくは接着剤または何らかの機械的締結手段によって、ミッドソール110の材料に接続されていてもよい。ただし、ミッドソール110の材料内に完全に埋め込まれていることから、これは不要と考えられる。また、他の実施形態において、補強部材121~125は、ミッドソール材料から部分的に突き出て、たとえば内側または外側の側壁でソール100の外側に露出していてもよい。ただし、一般的には、ソールの履き心地および摩擦を損なうことのないように、ソール100の上面および底面それぞれに補強部材121~125が露出していないのが好ましい。
補強部材121~125は、足運びサイクル中に作用する力により互いに独立して移動するように構成されている。特に、足運びサイクル中に作用する力により相互に独立して屈曲することで、たとえば当技術分野において公知の単純な単一構造では実現され得ない局所的に微調節された支持および補強機能を提供するように構成されている。このように、ソール100のさまざまな領域、特にソール100の前半分および足先領域を異なる程度に支持ならびに補強可能とすることで、人間の足の複雑な生体構造およびランニングまたは短距離走運動に伴う複雑な移動パターンに対応する。これによって、先行技術により知られるよりも生体力学的に決定された解決手段がもたらされる。補強部材121~125は、足のより滑らかな着地および滑らかな移行を与えることによって、偏心力を抑えるとともに筋肉、骨、および関節の過負荷を低減するのに役立つ。これは、スポーツ中の負傷の全体的なリスクを低減するのに役立つ。
補強部材121~125は、非線形である。すなわち、それぞれの流線が直線に従わないため、人体構造にさらに対応する。図示の実施形態において、補強部材121~125は、直線部を含むことがないものの、これは一般的に、本発明の範囲内で可能である。図1dおよび図1eの内側図において最も良く見られるように、補強部材121~125は、中足エリアと足先との間の領域において、足の全体形状および生体構造に対応する凹構造(すなわち、椀または皿の形状の構造)を構成する。また、この形状によって、足の滑らかなロールオフ移動が促進されるため、自然な移動パターンが促進される。
より数学的な表現をすると、(たとえば、流線により規定される)補強部材121~125それぞれの形状は、水平面に対して最小すなわち局所化された低点を含む。なお、この記述内容は、力が掛からない状態(すなわち、屈曲も捻じれもない状態)で水平かつ平らな地面にソールが置かれることを前提としている(ソールが傾いた場合は、基準平面も同様に傾く必要がある)。図1aおよび図1bにおいて、これら低点の位置は、5つすべての補強部材121~125に関して×印で示すとともに、参照番号131~135で指定している。図1dおよび図1eの側面視においては、図面が繁雑にならないように、これら低点のうちの2つだけを示している。低点131~135はすべて、ソール100の前半分に位置付けられている。より具体的に、低点はそれぞれ、ソール100の中足エリアと足先との間(ここでは、MTP関節の領域)に位置付けられている。他の実施形態においては、たとえばランナーの足の特定の生体構造、それぞれのランニングスタイル、および移動パターン等に対応するため、正確な位置が図示の位置と異なる場合もある。また、低点131~135の位置は、対象となる点を示すために図1a、図1b、図1d、および図1e(また、本出願の後続のすべての図)においてのみ大略示しており、(たとえば、コンピュータシミュレーションを用いた)最高精度で決定されるものではないことが強調される。
前述の通り、補強部材121~125は、中足エリアと足先との間の領域において、凹構造(すなわち、椀または皿の形状の構造)を構成する。低点131~135に関して、これは、補強部材121~125が構成する補強構造120の上面の接線方向の平面の下方の特定距離にこれらの点が置かれることを意味する。この概念は図3bにより明示されており(平面339および距離d参照)、詳細および説明については、この図に関する記述を参照する。このことを考える説明方法として、形状および構造が完全なままで補強構造120がソール100から分離された後、1枚の厚紙または薄い金属板が当該構造の上に置かれる状況を想像する。そして、この平面からの低点131~135の(垂直方向)距離が決定される。補強構造120がより「椀状」になると、この距離は一般的により大きくなる。
代表的な人体構造に対応するため、低点131~135がすべて、上記規定の接線方向基準平面の下方で少なくとも5mmの距離、または少なくとも8mmの距離にあってもよい。前述の通り、深さは、ソールおよびシューズの提供に対して意図する活動に応じて調整可能である。たとえば、より安定性が必要または好都合な活動の場合は、大きな深さが選定されるようになっていてもよい。ただし、前述の通り、たとえば特に薄いミッドソールが求められる場合は、深さを小さく選定することも可能である。
また、補強部材121~125が規定する構造の深さの下限に従うことの代替または追加として、前述の接線方向基準平面までの低点131~135の距離は、内外方向に関する各低点の位置に応じて調整または変更されるようになっていてもよい。たとえば、人間の足の一般的な生体構造に従って、「中心点」133が最も深く、基準平面までの距離(すなわち、低点の深さ)が外側および内側縁部に向かって小さくなっていてもよい。ただし、たとえば特定の生体構造特徴または何らかの個々の移動パターンを考慮するため、他の構成も可能である。
補強部材121~125は、重量、安定性、剛性等の因子間の所望のトレードオフに応じて、中実(すなわち、ロッド状部材)であってもよいし、中空(すなわち、チューブ状部材)であってもよいし、部分的に中実および部分的に中空であってもよい。この点、補強部材121~125のすべてが同じ構成である必要はない。
図1bおよび図1cに示すソール100の構成要素のうちのいくつかの垂直方向投影(すなわち、上面図)において見られるように、補強部材121~125はそれぞれ、1つの足趾/1つの中足骨に対応する。これをより可視化するため、図1bおよび図1cにおいては、代表的な人間の足のX線写真の模式図に対して、補強部材121~125から成る補強構造120を重ね合わせている。この重ね合わせ図から、補強部材121~125が必ずしも人間の骨構造の各「捩れおよび曲がり」に正確には従わないことが了解されるものの、5つの補強部材121~125と5つの中足骨との間の対応は、依然として鮮明に視認可能である。したがって、補強部材121~125はそれぞれ、足趾のうちの1つに対する優位な支持源となる。補強部材121が第1中足骨(すなわち、「母趾」)に対応し、補強部材122が第2中足骨に対応し、補強部材123が第3中足骨に対応し、補強部材124が第4中足骨に対応し、補強部材125が第5中足骨に対応する。
また、図1bおよび図1aにおいて(ソール100に関するその他の図1a~図1fのすべてにおいても)鮮明に見られるように、第1および第3中足骨にそれぞれ対応する補強部材121および123は、その他3つの補強部材122、124、および125よりも大きな直径を有する。補強部材121および123は直径が大きいため、足運びサイクル中に作用する力の下では、その他3つの補強部材122、124、および125に比べて屈曲剛性が高くなり、第1および第3中足骨ならびに第1および第3趾の支持が増す。
また、異なる直径を有することの代替または追加として、補強部材121および123は、チューブ状に提供されるか、または少なくとも中空部を有する場合に、補強部材122、124、および125よりも壁厚を大きくすることも可能である。
補強部材121は、延伸前部126をさらに有し、母趾の先端の下方で「湾曲」することにより、この領域でさらに良好な支持を与えるのが好ましい。この補強部材121および123の特定の形状ならびに設計の理由としては、第1中足骨に対する剛性の増大が通常、足の5つの中足骨のうちの最大かつ最強の構造であり、ランニング中の最大の力を与えるとともに、これに耐える必要があることから有益となる点が挙げられる。一方、足の中心の第3中足骨は、ランニング中の足運びサイクルの立脚期における圧力中心の周りに自然と置かれることから、同じく支持が増大して有益である。これはさらに、負荷を生体力学的に駆動して、異なるMTP骨間で一様に分散させることに役立つ。これにより、負傷のリスクが低くなる。
補強部材122、124、および125に比べて異なる補強部材121および123の直径が図1fにおいても見られるが、この図は、その左半分において、MTP関節の下方の領域で内側から外側までソール100を通る断面を示している。また、図1fは、上側ミッドソール部111と下側ミッドソール部112との間に5つの補強部材121~125が埋め込まれている様子を改めて良好に示している。
より一般的に言えば、補強部材121~125の直径および/または壁厚(中空または一部中空の部材の場合)は、図1a~図1fに示すソール100において当てはまる場合であっても、それぞれの間で異なる様態にて変更および適応可能であり、また、所与の補強部材に沿って一定を保つ必要はないと言える。このように、異なる補強部材間および/または所与の補強部材に沿って直径/壁厚を変更することにより、補強構造120が与える支持および補強に関する一連の具体的要件の微調節が可能となる。
ロッド/チューブ状補強部材の構成が異なるシューズソール900および1000a~1000dの他の例については、図9a、図9b、および図10a~図10dに関して後述する。
補強部材121~125は、多くの材料を含むことも可能であるし、多くの材料で構成することも可能である。ただし、一方では剛性と補強との間の有益なトレードオフ、他方では低重量を実現するため、補強部材121~125の構成に好ましい材料は、炭素繊維、炭素繊維複合材、および/またはガラス繊維複合材(たとえば、炭素繊維が注入されたポリアミド材料および/またはガラス繊維が注入されたポリアミド材料)である。これらは、剛性対重量比が優れるほか、構成可能な補強部材の外形および形状の種類に関して非常に高い適応性を有しており、人間の足と同じように複雑な物体に対する良好なフィッティングのためには特に重要である。他の考え得る材料は、たとえば金属、木材、または射出成型プラスチック材料である。
補強部材121~125を製造する潜在的な方法としては、たとえば成型(たとえば、射出成型)、積層造形(たとえば、3D印刷)、または炭素押し出しが挙げられる。
中空すなわちチューブ状部を含む補強部材または構造を製造する方法に関する詳細については、図15aおよび図15bに関して後述する。
ソール100の別の特徴は、上記で簡単に触れる一方、図1cの上面視ならびに図1dおよび図1eの内側図からより鮮明に視認可能となるが、負荷分散部材140および補強部材121~125の後端が(図1cにおいて最も良く見られるソールの垂直方向投影において)少なくとも部分的に重なっている点である。重なり領域は、図1c~図1eにおいて参照番号145により示される。この重なりにより、補強部材121~125および負荷分散部材140がソール100の個々の部品として設けられ、上側ミッドソール部111により分離されている場合であっても(ただし、一般的には、これらの部品間の物理的な接続も可能となる点に留意する)、上側ミッドソール部111の材料が両者を一体的に結合し、如何なる急激な跳躍も作用力に対するソールの応答の中断もなく、(蹴り出しのため、主要な圧点が通常、踵エリアから中足エリアを通って足先まで移動する場合の)足運びサイクル全体を通したソールの全体安定性が改善される意味において、両者間には依然として何らかの相互作用または連動が存在する。
また、このような負荷分散部材140を有することの代替または追加として、ソールは、図11a~図11fに関して後述する通り、前足支持プレートを備えていてもよい。
図2(分解図)に示す本発明に係るソールの実施形態200は、図1a~図1fに酷似する。したがって、ソール100の対応する部材、要素、および構成要素に関して上述した内容はすべて、(当然のことながら、物理的にも技術的にも逸脱しない限り)図2の実施形態にも当てはまるため、再び繰り返すことはしない。
ソール200は、上側ミッドソール部211および下側ミッドソール部212を備えたミッドソール210を備えており、両者間に5つの補強部材220が位置決めされている。これらは、ミッドソール210内に完全に埋め込まれている。補強部材220はこの場合もロッド/チューブ状であり、第1および第3中足骨に対応する補強部材は、その他3つの補強部材よりも大きな直径を有する。また、ソールは、主に踵エリアにおいて上側ミッドソール部211の上に配置された負荷分散部材240のほか、図示の実施形態では複数の個々の副部品を含む(ただし、必ずしも当てはまらない)アウトソール260を備える。
ソール200の注目すべき特徴として、下側ミッドソール部212が5つの補強部材220にそれぞれ対応する5つの溝215を備える。これは、補強部材220をそれぞれの適所に固定するのに役立つため、たとえば結着剤または接着剤の使用を回避または制限することに役立つとともに、ソール200の組み立てを大略容易化するのに役立ち得る。
図3aおよび図3bに示す本発明に係るソールの実施形態300もまた、図1a~図1fおよび図2に酷似する。したがって、ソール100および200の対応する部材、要素、および構成要素に関して上述した内容はすべて、(当然のことながら、物理的にも技術的にも逸脱しない限り)図3aおよび図3bの実施形態にも当てはまるため、再び繰り返すことはしない。
図3aはソール300の分解図であり、図3bはソール300の側面視である。
ソール300は、上側ミッドソール部311および下側ミッドソール部312を備えたミッドソール310を備えるが、ここでは、両者間に4つの補強部材321~324のみが位置決めされて、補強構造320を構成する。この構造についても、ミッドソール310内に完全に埋め込まれている。
個々の補強部材の数を減らすことで、たとえば構成が簡素化され、重量およびコストが低減され得る。一方、たとえば5つの個々の部材121~125を備えた構造120に比べて、補強構造320が与える補強機能に対する制御をある程度妥協することになり得る。他方、当然のことながら、特定の活動の場合は、たとえば第5中足骨および第5趾の支持が不要となり得るため、1つの補強部材を単純に省略しつつ、その他4つの補強部材321~324を依然として第1~第4中足骨に対応させることも見出される。あるいは、4つの補強部材のうちの最も外側すなわち補強部材324が第4および第5中足骨の両者の支持と関連付けられる一方、最初の3つの補強部材321~323が各中足骨に対応していてもよい。この点、当業者であれば、他の配列も考えられる。図示の実施形態において、補強部材321~323はこの場合も、ロッド/チューブ状である。
また、ソール300は、主に踵エリアにおいて上側ミッドソール部311の上に配置された負荷分散部材340のほか、複数の個々の副部品を含むアウトソール360を備える。
ここで再び、図3bは、補強部材の低点および補強部材321~324が構成する補強構造320の上面の接線方向の平面339までの距離の意味を示している。図3bには、低点のうちの1つ、具体的には補強部材324の低点334を示している。その他の補強部材321~323の場合も、状況は類似する。低点334は、地面すなわち水平面に最も近い補強部材324の流線の点と考えられる。一方、基準平面339は、補強部材321~324が構成する構造の上面の接線方向の平面である(この平面339は、構造の上に置かれる「蓋」と考えられる)。この平面からの距離dは、各低点(ここでは、低点334)の深さと称する。
図4は、分解された状態の本発明に係るソールの別の実施形態400を示しており、図3aおよび図3bに酷似する。ここでも、たとえばソール300に関する上記と類似の記述内容が当てはまるため、再び繰り返すことはしない。
ソールは、上側ミッドソール部411および下側ミッドソール部412を備えたミッドソール410を備える。図4に示す実施形態においては、両部品が均質なTPEE発泡材料により構成されている。ただし、部品411および412は一般的に、本明細書の全体を通して述べる材料のすべてから構成可能である。たとえば、上側ミッドソール部411は、ePEBAの粒子を含む粒子発泡を含んでいてもよく、下側ミッドソール部412は、eTPEEの粒子を含む粒子発泡を含んでいてもよく、その逆もまた同様である。
また、ソールは、ミッドソール部411、412間に位置決めされ、ミッドソール410に完全に埋め込まれる4つの補強部材421~424を備えた補強構造420を含む。
補強構造420の特定の特徴として、4つの補強部材421~424は、個々の補強部材421~424間の小さな接続バーとして設けられた接続部材428により中足エリアにおいて接続されている。これにより、個々の補強部材が単一の(部分的に)接続されたユニットとして製造または成型され得ることから、ソール400の組み立てのほか、4つの補強部材421~424自体の製造が容易化され得る。また、接続部材428は、中足エリアにおけるソール400の安定性を向上させ得る。ソールの前半分、特に前足エリアにおいては、足運びサイクル中に作用する力により個別に屈曲する能力を妨害しないように、補強部材421~424が接続されていない点は注目すべきである。
また、部材428のような接続部材の使用により、図4に示すソール400の場合のように、ソールの踵エリアに負荷分散部材を使用しない点が(少なくとも部分的に)補償され得る。一方、このような負荷分散部材のソール400への追加によって、さらに良好な安定性を踵エリアにもたらすようにしてもよい。
図5aおよび図5bは、本発明に係るソールの別の実施形態500を示している。図5aはソール500全体の分解図であり、図5bは部品のうちの一部のみの上面図である。
この場合も、ソール500は、上側ミッドソール部511および下側ミッドソール部512を備えたミッドソール510のほか、複数の個々の小片を含むアウトソール560を備える。実施形態100、200、300、および400の文脈でこれらの構成要素に関して上述した内容がすべて、(物理的かつ技術的に適合する限りは)ここにも当てはまるため、再び繰り返すことはしない。
上述の実施形態100、200、300、および400との差異は、補強構造520の形状および構造にあって、この場合は、2つのプレート状補強部材521および522により与えられる。これら2つの補強部材は、上述の補強部材と異なる形状を有するものの、依然として、足運びサイクル中に作用する力により独立して屈曲するように構成されている。また、これらのプレート状の形状にも関わらず、補強部材521および522は、たとえば中空コアまたは中空部を有していてもよい。また、中実部材であってもよい。
上述の実施形態との別の差異として、補強部材521および522は、踵骨まで、中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延びている。これにより、前半分のみならず、ソール全体の剛性が向上し得る。
図5aおよび図5bには、補強部材521、522それぞれの流線521a、522aをさらに示している。非円形(または、より一般的に非対称)断面の補強部材について上記第3項にて論じた通り、流線を規定する方法では、(概念的に)部材を等距離スライスに分割し、各スライスの重心を決定し、これらの点を一体に戻して流線を得る。上述の低点131~135の場合と同様に、ここでも、流線521a、522aの位置は、絶対的な数学的精度では決まっておらず、対象となる点を示すために大略的に示しているに過ぎない。
流線から分かるように、両補強部材521および522は、ソール500の前半分全体に延びた非線形部を含む。ソール500の後半分において、補強部材521および522は、直線部または少なくとも略直線部を含む。より具体的に、ソール500の前半分において、補強部材521および522は、補強構造520に凹形状を与える(両低点531および532は、補強構造520の上面の接線方向の平面の下方の特定距離に置かれる)。この距離の下限に好適な値はすでに論じているため、再び繰り返すことはしない。部材521および522のようなプレート状補強部材にも、上記論じた値が当てはまり得るためである。
図6a~図6dは、ソール500が与える基本的構成の他の変形例を示している。図6aは、本発明に係るソールの一実施形態600の分解図であり、図6bは、ソール600の部品のうちの一部の上面図および線A-Aに沿った対応する断面図である。図6cおよび図6dは、補強構造の考え得る改良を示している。
この場合も、ソール600は、上側ミッドソール部611および下側ミッドソール部612を備えたミッドソール610のほか、複数の個々の部品を含むアウトソール660を備える。これらの構成要素については、すでに広く論じているため、上述の内容がすべて、ここでも当てはまる。
ソール600においては、ソール500の2つに比べて、4つのプレート状補強部材621~624が補強構造620に設けられている。ソール600の具体的な特徴として、補強部材621~624は、大略土踏まずの後端から足先エリアまで前方に、中心長手方向軸に沿って(すなわち、少なくとも流線に大略従って)わずかに隆起した部分を有する。たとえば、図6bの左下に示す切断線A-Aに沿った断面において、これらのわずかに隆起した部分を識別可能である。このような隆起部は、たとえばそれぞれの適用部分において、補強部材621~624の剛性を高め得る。
図6cは、ここでは2つの隣り合う補強部材を接続するバーの形態の接続部材628により、ソール600の後半分(たとえば、土踏まずのエリア)において補強部材621~624が接続され得る点において、補強部材621~624が与える補強構造620の別の考え得る改良を示している。この接続は、ソール600の前半分において作用する力に独立して応答および反応する補強部材の能力を損なうことのないように、ソール600の後半分に限定されるのが好ましいと考えられる。
個々の補強部材621~624の移動の独立性を過度に損なうことなく、ソール600の全体安定性を向上させる別のオプションを図6dに示す。ここでは、補強部材621~624を互いに接続する代わりに、補強部材621~624をメッシュ状材料680に積層(または、接続)している。このような材料は、耐破断性が高くなる一方、依然として十分な可撓性を有するため、個々の補強部材621~624の安定性と移動の独立性とを良好にトレードオフ可能である。また、ソール600の組み立てが容易化されるとともに、その寿命および耐久性が向上し得る。
図7aおよび図7bならびに図8aおよび図8bは、本発明の他の構成を示している。図7aおよび図8aは、本発明に係るシューズソールの実施形態700、800の分解図であり、図7bおよび図8bは、ソール700、800のいくつかの部品の対応する上面図である。
ソール700および800は、たとえば上述のソール300に酷似する。両ソールは、上側ミッドソール部711、811および下側ミッドソール部712、812を備えたミッドソール710、810のほか、アウトソール760、860をそれぞれ備える。また、両ソール700、800は、4つの補強部材721~724および821~824を備えた補強構造720、820をそれぞれ備える。
したがって、これらの実施形態700、800にも当てはまる上記対応する要素および構成要素に関するすべての記述内容を繰り返さないことで、冗長性が回避される。
ただし、差異として、補強部材721~724および821~824の断面が挙げられる。これらはプレート状とロッド/チューブ状との「ハイブリッド」であり、断面も補強部材に沿って変化する。補強部材721~724および821~824の前後先端は扁平になっているが、中央部は断面が円形または楕円形である。特にソール700、800の前方への先端の扁平化は、ソールが通常は前端に向かって薄くなり、補強部材を収容する余地がなくなるため有益と考えられる。したがって、前端に向かって薄くすることは、ソールの前半分が過度に厚くなって嵩張ることを回避するのに役立ち得る。
さらに、補強部材721~724および821~824は、それぞれ個々の長さが異なる。一般的には、補強部材が長くなるほど、立脚期の移行支持が大きくなるほか、設計された動きの中でより良好なガイドが得られる。また、補強部材721~724および821~824に異なる長さを選定することによって、先行技術により公知の単一構造に比べて、異なる中足骨に沿った力の分散をより解剖学的/人間工学的にカスタマイズ可能となる。
なお、ここで明らかなこととして、異なる補強部材に異なる長さを選定することは、(別段の明示的な定めのない限り)本明細書に記載のその他すべての実施形態にも関連するため、図7a、図7b、図8a、および図8bの特定の実施形態700および800に限定されるものではない。
また、ソール800は、補強部材821~824の積層あるいは接続によって、たとえば全体安定性の向上、ソール800の組み立ての容易化、および/または寿命の延長が図られるメッシュ状材料880を含む。
図9a、図9b、および図10a~図10dは、ロッド/チューブ状補強部材の構成が異なるシューズソール900、1000a~1000dの他の実施形態を示している。
図9a、図9b、および図10a~図10dに示す本発明に係るソールの実施形態900および1000a~1000dもまた、たとえば図1a~図1fおよび図2の実施形態100および200に類似する。したがって、上記対応する部材、要素、および構成要素、特にソール100および200に関して上述した内容はすべて、(当然のことながら、物理的にも技術的にも逸脱しない限り)図9a、図9b、および図10a~図10dの実施形態にも当てはまるため、再び繰り返すことはしない。
まず、図9aに示すソール900は、下側ミッドソール部912を備えたミッドソール910を備える。補強構造920の上に配置される対応する上側ミッドソール部911は、図9aの右側に示している。上側ミッドソール部911は、ソールの後半分に凹部を有しており、上述の通り、ここに負荷分散部材(図示せず)を配置可能である。図示の場合、両ミッドソール部911、912は、均質な発泡材料により構成されているが、本発明に係るソールのミッドソールでの使用に適した前述の材料のいずれかを採用することも可能である。図9aは、右足用のソールを示している。
補強構造920を図9bの右側に分離した形態で改めて示すが、これは、1つの足趾/中足骨にそれぞれ対応する5つのチューブ状/ロッド状補強部材921~925を備える(図9bの左側には、対応する「鏡像」すなわち左足の対応する構造も示している)。内側の補強部材921は、母趾/第1中足骨に対応し、母趾の直下で「カール」(領域926参照)することによって、足趾離地の場合の付加的な支持をこのエリアで与える。
第1および第3趾/中足骨に対応する補強部材921および923は、その他3つの補強部材922、924、および925よりも大きな直径を有することにより、それぞれの高い剛性による付加的な支持を第1および第3趾/中足骨に与える。チューブ状に(すなわち、中空または中空部を有するように)成形された場合、補強部材921および923は、代替または追加として、その他3つの補強部材922、924、および925よりも壁厚が大きくなる。
5つの補強部材921~925は、ソール900の前半分全体を通り、土踏まず領域の後縁まで大略延び、この場合は同じくロッド/チューブ状部材として提供される接続部材928により接続される。5つの補強部材921~925はそれぞれ、直径の小さな短い通路929によって部材928に接続されている。この土踏まず領域の後縁における接続によって、この足の敏感な領域に付加的な安定性がもたらされるため、たとえば着用者の負傷または疲労を回避するのに役立ち得る。
図10a~図10dに示すソール1000a~1000dもまた、ミッドソール1010a~1010dを備えるが、この点に関して本開示で述べた構成および/または材料のいずれか(たとえば、粒子および/または均質な発泡材料)であってもよい。各図の右側の写真は、各ソール1000a~1000dの上面図であり、左側の写真は外側図である。ミッドソール1010a~1010dには、各補強構造1020a~1020dが少なくとも部分的に埋め込まれている。特に、ソールの足趾端では、各補強構造1020a~1020dがミッドソールの底面から部分的に突き出ていてもよいし、たとえばミッドソールの底面に露出していてもよいし(図10aおよび図10b参照)、少なくともミッドソールの底面に密接して配置されていてもよい(図10cおよび図10d参照)。
補強構造1020a~1020dはそれぞれ、ソール1000a~1000dの前半分全体を通って延び、各足趾/中足骨に対応する5つの補強部材1021a~1025a、1021b~1025b、1021c~1025c、および1021d~1025dを備える。また、補強部材1021a~1025a、1021b~1025b、1021c~1025c、および1021d~1025dは、土踏まず領域を越えて、ソールの後半分へと延びている。
補強構造1020a~1020dの特異な点として、補強部材1021a~1025a、1021b~1025b、1021c~1025c、および1021d~1025dの一部あるいは全部が、連続したロッドまたはチューブの材料により形成されている。すなわち、補強部材は、ソールの特定の領域、特に後足/踵の直下の領域において接続され、互いに一体となっている。さらに、各ソール1000a~1000dの補強部材のうちの少なくとも2つは、特にソールの前半分において、ウォーキングまたはランニング中の圧力負荷下で独立して反応および変形し得る点において、互いに独立している(たとえば、図10bの場合の補強部材1022b、1024b、および1025bならびに図10dの場合の補強部材1021dおよび1023d参照)。図10aおよび図10cにおいては、ソールの前半分において、5つの補強部材がすべて独立して、接続されていない。
補強構造1020a、1020b、および1020cにおいて、内側、外側、および中央の補強部材(すなわち、補強部材1021a、1023a、1025a、1021b、1023b、1025b、1021c、1023c、および1025c)は、各構造のその他2つの補強部材よりも大きな直径を有し、中空のチューブとして設けられている一方、細い方の2つの補強部材は、中実のロッドとして設けられている(図示のソール1000a~10000cそれぞれの土踏まず領域における断面10a~10cも参照)。
図10dの補強構造1020dにおいては、5つの補強部材1021d~1025dがすべて、同じ直径および壁厚のチューブとして設けられている(断面10d参照)。ここで、部材1022dおよび1023dならびに1024dおよび1025dについても、第2および第3ならびに第4および第5中足骨の直下の足先領域で接続されて、これらの(母趾/第1中足骨に比べて)「弱い」足先に付加的な支持を与えている。この構造の別の特定の特徴として、土踏まず領域で補強部材1022dおよび1024dを接続する「ループ」は、補強部材1021dおよび1025dを接続する「ループ」よりもミッドソール1010d内で下側に存在するため(図10dの左側の写真参照)、中心が低い踵支持部および隆起した側方リムによって、踵を固定可能なある種のヒールカップを提供している。
図10a~図10dには、ミッドソール1010a~1010dに取り付け可能なアウトソール1060a~1060dも模式的に示している。
図11a~図11fは、本発明に係るソール(たとえば、この詳細な説明において論じてきたソール100~900または1000a~1000dのうちの1つ)の一実施形態に組み入れ可能な補強構造1120および前足支持プレート1190の実施形態を示している。
図11aは、コネクタ1195aおよび1195bを間に備えた補強構造1120および前足支持プレート1190の上面図、図11bは底面図、図11cは外側図、図11dは後面図、図11eは傾斜外側図である。図11fは、より多くのコネクタ1195a~1195dを間に備えた補強構造1120および前足支持プレート1190の改良の傾斜内側図である。
補強構造1120は、1つの足趾/中足骨にそれぞれ対応する5つの補強部材1121~1125を有する。母趾/第1中足骨に対応する補強部材1121は、母趾の直下で「カール」(領域1126参照)することによって、何度も上述した通り、足趾離地の場合の付加的な支持を与える。図示の例示的な実施形態において、補強部材1121~1125はすべて、程度の差はあるが(たとえば、数パーセント以内(たとえば、10%、5%、または2%以内))、同じ直径を有する(たとえば、ソールに沿う特定の断面もしくは長手方向位置における直径またはそれぞれの延伸に沿う平均直径として理解される)。ただし、他の場合には、異なっていてもよい。また、補強部材1121~1125がチューブ状で設けられている場合すなわち少なくともいくつかの中空部を有する場合は、それぞれの壁厚が異なっていてもよい。たとえば、上述の通り、部材1121および1123の壁厚を大きくして、その他の部材よりも高い剛性を有するようにしてもよい。
他の点では、補強構造1120が、たとえば補強構造120、220、または920に類似することから、簡略化のため、対応する記述内容を参照する。
上記の場合、前足支持プレート1190は、補強構造1120の直下に配置されており(原理上は、上方にも配置可能である)、図示の例においては、ソールの前足領域でアウトソールまたはアウトソールの一部として作用する。前足支持プレート1190は、たとえば繊維強化軽量材料による構成または繊維強化軽量材料の包含によって、たとえばランニングまたは短距離走シューズの場合に、動的かつ効率的な蹴り出しのために剛性を高めるようにしてもよい。
このような動的な蹴り出しおよび高速移動をさらに促進するため、図示の例の前足支持プレート1190は、摩擦を向上させるプロファイル要素1199のほか、スパイクもしくはクリート(図示せず)を(取り外し可能または永久に)装着可能なグロメットまたはソケット1198の両者を備える。図11fに示す実施形態においては、このようなスパイクまたはクリートを取り外し可能にねじ込むための(たとえば、プラスチックまたは金属の)ねじ山1198aが各ソケット1198にさらに設けられている。
図11a~図11eにおいて、内側および外側の補強部材1121および1125はそれぞれ、2つのコネクタまたはウィング1195aおよび1195bによって前足支持プレート1190に接続されている。図11fに示す改良実施形態においては、補強部材1122および1124それぞれと前足支持プレート1190との間に、付加的なコネクタ1195cおよび1195dが存在する。これらのコネクタは、たとえば補強構造1120および前足支持プレート1190が与える前足支持構成の機械的結合および全体硬直性をさらに高める目的で機能することにより、脚および足から地面への大きな蹴り出し力の伝達を促進する。
図11a~図11fにおいては、説明の明瞭化のため、上述の通り一般的には前足支持プレート1190と補強部材1121~1125との間に配置され、一般的には補強部材1121~1125が少なくとも部分的に埋め込まれることになるミッドソール材料を示していない。したがって、この点に関しては簡略化のため、本明細書に記載済みの説明を参照する。
図12a~図12iは、前半分において延びた少なくとも2つの補強部材を有するソール1200(または、その一部)の一実施形態を示しており、少なくともこれら補強部材のうちの第1のものはさらに、当該ソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込む。
図12aおよび図12bはこのソール1200の補強構造1220の上面図、図12cは傾斜外側図、図12dは前面図、図12eは別の傾斜外側図、図12fはミッドソール1210に埋め込まれた補強構造1220の一例を示した図であり、図12g、図12h、および図12iは、図示の実施形態に関する構成図である。
ここでも、特に図1a~図11fの実施形態および例に関して上述または開示したすべての内容は、詳細ごとに明示がなくても、(当然のことながら、物理的かつ技術的に不可能でなければ)以下に説明および開示する実施形態および例にも当てはまる点に留意する。
ソール1200は、その前半分において延び、1つの足趾/中足骨にそれぞれ対応する5つの補強部材1221~1225を含む補強構造1220を備える(ただし、他の実施形態においては、より少ない補強部材またはより多くの補強部材(たとえば、2つ、3つ、4つ、6つ、または7つの補強部材)も可能である)。
内側の第1の補強部材1221は、母趾/第1中足骨に対応する。外側の第2の補強部材1225は、第5中足骨に対応する。両者間には、第2、第3、および第4中足骨にそれぞれ対応する3つの補強部材1222、1223、および1224が配置されている。
内側の第1の補強部材1221は、ソール1200の前縁/前端に向かって延び(たとえば、図12hおよび図12i参照)、母趾の直下で「カール」することにより(領域1226参照)、足趾離地の場合の付加的な支持を与える扁平またはテーパ状先端を備える。
第1および第3中足骨に対応する補強部材1221および1223は、その他3つの補強部材1222、1224、および1225よりも大きな直径を有する。これは、補強構造1220を通る複数の断面を示した図12gにより見られる。内側から外側に向かって(すなわち、部材1221から部材1225に向かって)、5つの補強部材に示した直径は、断面B-B’の直前の先端では4mm、3mm、4mm、3mm、および3mm、断面C-C’の領域の周りでは6mm、5mm、6mm、5mm、および5mm、断面D-D’の直前では6mm、5mm、6mm、5mm、および5mmである。したがって、ソール1200に沿ったすべての長手方向位置において、補強部材1221および1223は太いため、その他の部材よりも剛性および耐変形性が高い(図12gにおいては、補強部材のいくつかの部分について、1mmの壁厚も示している)。ただし、壁厚は、直径と異なる別のパラメータであり、補強部材1221~1225間での相違および/または所与の補強部材に沿った変化によって、それぞれの物理特性を変化させるとともに影響を及ぼし得る。
土踏まずの領域において、補強部材1222~1225は、中心表面が隆起した中空の接続領域1228によってさらに接続され(図12gの断面n-n’参照)、ソール1200のこの領域に付加的な支持および安定性を与える。
中空の接続領域1228において、楕円1299が示すエリアでは、破線が別個のチューブ状部材ではなく、この中空の中足接続領域1228のその他の部分(5mm)よりもわずかに高い中空の接続領域1228上の表面隆起(6mm)を示していることに留意する(断面n-n’も参照)。
内側の第1の補強部材1221および外側の第2の補強部材1225は、ソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方にさらに延び、足首領域の後方部に回り込んで領域1227(この領域の3次元構成の詳細については、図12c、図12d、図12e、図12f、および図12h参照)の踵の後ろで一体化する部分1221aおよび1225aを構成する。このように、着用者の踵の支持構造が提供され、「踵を適所に係止」するとともに、力の良好な伝達、蹴り出し時のてこ機構の増強、および足の十分な安定化を可能にする。
この効果をさらに促進するため、補強部材のほとんどが中空の部材すなわちチューブ状で設けられるのが好ましいとは言え(図12gの断面参照)、第1の補強部材1221は、中実の部材すなわちロッド状で設けることができる。これを破線1221bによって図12bに示すが、これは、補強構造1220の中実部の(略)延伸部を示している。前述の通り、その他の部品は、たとえば重量の低減のため、中空構造として設けられるのが好ましい(ただし、絶対的に必要なことではない)。
部分1221aおよび1225aならびに両者が領域1227で結合される踵支持部が与える付加的な支持にも関わらず、補強部材1221~1225は依然として、足運びサイクル中にソール1200の前半分に作用する力により独立して屈曲するように構成されているため、詳述済みの対応する利点が損なわれることはない。
最後に、前述の通り、図12f、図12h、および図12iは、補強構造1220をソールのミッドソール1210内に実装および埋め込み可能な方法ならびにミッドソール1210および潜在的なアウトソール1260に対して配置可能な方法の例を示している。
図13は、補強構造1220に酷似する補強構造1320の別の例を傾斜内側図にて示している。これは、5つの補強部材1321~1325を含み、補強構造1221~1225に関して上述した記述内容がすべて、補強部材1321~1325にも大略当てはまる。ただし、図13に示す実施形態1320において、補強部材1322~1325のコアには、図13において補強部材1321と異なる色で示されるように、充填(たとえば、プラスチックまたは金属)材料が充填されている。
ソール1400の別の実施形態を分解図として図14に示す。この実施形態は、補強構造1420を含むが、これは、たとえば上述した補強構造1220または1320であってもよい。したがって、補強構造1220および1320の対応する部材、要素、ならびに構成要素に関して上述した内容はすべて、(当然のことながら、物理的にも技術的にも逸脱しない限り)補強構造1420にも当てはまるため、再び繰り返すことはしない。
ソール1400は、上側ミッドソール部1411および下側ミッドソール部1412を備えたミッドソール1410を備えており、両者間に補強構造1420が位置決めされている。これは、ミッドソール1410内に完全に埋め込まれている。また、ソールは、図示の実施形態では複数の個々の副部品を含む(ただし、必ずしも当てはまらない)アウトソール1460を備える。
異なるミッドソール部1411、1412、アウトソール1460、ならびにこの点で使用可能な考え得る詳細および材料に関しては、図1a~図1f、図2、図3a、図3b、図4、図5a、図5b、図6a~図6d、図7a、図7b、図8a、図8b、および図9aに関するこれらの構成要素について示した対応する記述内容および説明を特に参照するが、これらは同様に当てはまるため、再び繰り返すことはしない。
図15aおよび図15bは、中空部を有する少なくとも1つの補強部材を備えたシューズソールの補強構造または補強構造の一部の製造(たとえば、本明細書において上述した補強構造120、220、320、420、720、820、1020、1120、1220、1320、1420またはその中空部のうちのいずれかの製造)のための方法の実施形態1500aおよび1500bを示している。
以下の議論では、説明の明瞭化のため、このような補強構造の単一の中空部の製造に焦点を当てるが、当業者であれば、単一の機械上で単一の工程により、潜在的には中実/非中空部との組合せによって、このような複数の中空部の製造にもこの方法を拡張可能であることが了解されるであろう。この方法により得られる構成要素は、当然のことながら、必要に応じて補強構造の他の構成要素または部品となるように、後工程で接合、接着、接続等を行うようにしてもよい。ただし、以下の議論では、このようなステップの詳細に焦点を当てることはない。
方法1500aは、製造対象の中空部を有する補強部材の外形寸法に対応する形状を有する金型の成型キャビティ15中に液体成型材料を射出するステップを含む(前述の通り、説明の明瞭化のため、ここでは1つの中空補強部材が製造される単純な場合を議論するとともに図15aおよび図15bに示すが、当業者には、より複雑な構成への一般化およびそれに要する改良が明らかである)。このステップの結果を図15aの参照番号1510aに示しており、成型キャビティ15には、(液体状態の)成型材料が充填されている。
液体成型材料は、射出成型に適したプラスチック材料(たとえば、EVA、TPU、またはこの目的で当業者が把握するその他何らかの材料)であってもよい。
この方法は、圧力下で置換ガスを成型キャビティに注入するステップをさらに含む(図15aの参照番号1520a参照)。図15bに関して以下に説明する通り、置換ガスの代わりとして置換液体を挙げることも可能である。置換ガスとしては、たとえば空気もしくは窒素、または液体射出材料と反応せず単に置換して、射出材料を成型キャビティ15の壁に押し付ける意味において不活性であることが好ましい別のガスが可能である。
この射出材料の置換の実現のため、上記2つのステップにおいては、ガス圧が上昇して成型キャビティ15内に維持され得るように、出口ウェル30につながる退出経路20を閉鎖する。
十分な量のガスが注入されて十分なガス圧が得られたら、退出経路20を開放して、加圧置換ガスが依然として液体の材料を成型キャビティ15の中心から出口ウェル30へと「洗い流す」ようにする(図15aの参照番号1530a参照)。これにより、成型キャビティ15に射出材料の中空チューブを形成した後、固化によって、補強部材の中空部を構成する。
図15bは、この方法の改良版1500bを示しており、成型キャビティから置換媒体を除去する退出経路20を媒体の注入経路としても利用することにより、圧力下での成型キャビティ15への注入時に媒体自体が退出経路20を閉鎖することによって、機械の動作を簡素化可能にしている。
参照番号1510bにおいては、射出成型機40によって、製造対象の中空部を有する補強部材の外形寸法に対応する形状を有する成型キャビティ15へと液体材料を射出成型する。
参照番号1520bにおいて、この方法1500bは、圧力下で置換ガスまたは液体(たとえば、水)を成型キャビティ15に注入するステップを含む。この場合のステップは、成型キャビティ15の中心から液体材料を洗い流す退出経路としても利用される入口経路20を介して実現される。置換媒体が圧力下で経路20を介して成型キャビティ15に注入されるため、注入圧力が高く保たれる限りは媒体自体が経路20を封鎖するため、この場合、付加的なバルブまたは出口ラインは不要となる。
これは、参照番号1530bにおいて実行される。この場合も、置換ガスまたは液体が成型キャビティ15から経路20を介して、対応するユニット50の出口ウェル30へと除去され、この時点で成型キャビティ15の中心に依然として存在する液体材料も「併せて取り去られる」。
参照番号1530bでの除去に先立って、(たとえば、この目的のために加熱可能な)成型キャビティ15内、特に成型キャビティ15の壁において、射出成型材料の少なくとも一部を固化または硬化可能である一方、中心の材料は依然として液相に保たれる。これにより、置換媒体の除去と併せて、成型キャビティの中心における不要な成形材料の除去が容易化される(このオプションは、上述の実施形態1500aにも当てはまる)。
その後、(たとえば、能動的に冷却しつつ)構成要素を固化および硬化させた後、離型可能である(図15bの参照番号1540b参照)。
以下、本発明の理解を容易化する他の例を説明する。
1.シューズ、特にランニングシューズ用のソールであって、
a.当該ソールの前半分において延びた少なくとも2つの補強部材を備え、
b.補強部材が、足運びサイクル中に当該ソールに作用する力により独立して屈曲するように構成された、ソール。
2.補強部材がそれぞれ、非線形部を備えた、例1に記載のソール。
3.補強部材がそれぞれ、当該ソールの側面視で凹形状の部分を備えた、例2に記載のソール。
4.補強部材がそれぞれ、水平面に対して局所化された低点を含む形状を有し、
前記低点がそれぞれ、当該ソールの前半分に位置付けられた、例2または3に記載のソール。
5.前記低点がそれぞれ、当該ソールの中足エリアと足先エリアとの間の領域に位置付けられた、例4に記載のソール。
6.前記低点がそれぞれ、中足指節関節(MTP関節)の領域に位置付けられた、例5に記載のソール。
7.前記低点がそれぞれ、補強部材により形成された構造の上面の接線方向の平面の直下に少なくとも5mm、好ましくは少なくとも8mmの距離で位置付けられた、例4~6のいずれか一項に記載のソール。
8.接線方向平面と前記低点それぞれとの間の距離が、当該ソールの外側または内側縁部に対する各低点の位置によって決まる、例7に記載のソール。
9.非線形形状を有する各補強部材の部分が、少なくとも当該ソールの中足エリアから足先エリアまで延びた、例2~8のいずれか一項に記載のソール。
10.補強部材が、当該ソールの中足エリアを越えて踵エリアへと後方に延びた、例1~9のいずれか一項に記載のソール。
11.補強部材が、プレート状部材である、例1~10のいずれか一項に記載のソール。
12.補強部材が、ロッド状および/またはチューブ状部材である、例1~10のいずれか一項に記載のソール。
13.補強部材が、中実部を備えた、例11または12に記載のソール。
14.補強部材が、中空部を備えた、例11~13のいずれか一項に記載のソール。
15.補強部材の直径が、補強部材のうちの少なくとも2つで異なる、および/または、補強部材のうちの少なくとも1つの直径が、当該補強部材に沿って変化する、例11~14のいずれか一項に記載のソール。
16.各中足骨にそれぞれ対応する5つの補強部材が存在する、例11~15のいずれか一項に記載のソール。
17.第1および第3中足骨に対応する補強部材が、その他3つの補強部材よりも高い屈曲剛性を有する、例16に記載のソール。
18.第1および第3中足骨に対応する補強部材が、その他3つの補強部材よりも大きな直径を有する、例16または17に記載のソール。
19.補強部材が、炭素繊維、炭素繊維複合材、ガラス繊維複合材のうちの1つまたは複数を含む、例1~18のいずれか一項に記載のソール。
20.補強部材のうちの少なくとも2つが、接続部材により接続された、例1~19のいずれか一項に記載のソール。
21.補強部材が、当該ソールの長手方向に沿って実質的に延びた、例1~20のいずれか一項に記載のソール。
22.補強部材が、内外方向に隣り合って配置された、例1~21のいずれか一項に記載のソール。
23.補強部材が、メッシュ状材料に接続された、例22に記載のソール。
24.当該ソールの後半分、好ましくは当該ソールの踵エリアに配置された負荷分散部材をさらに備えた、例1~23のいずれか一項に記載のソール。
25.負荷分散部材が、負荷分散プレートを備えた、例24に記載のソール。
26.負荷分散部材が、炭素繊維、炭素繊維複合材、ガラス繊維複合材のうちの1つまたは複数を含む、例24または25に記載のソール。
27.負荷分散部材が、当該ソールの中足エリアに延入した、例24~26のいずれか一項に記載のソール。
28.補強部材および負荷分散部材が、少なくとも部分的に重なった、例24~27のいずれか一項に記載のソール。
29.補強部材および負荷分散部材が、独立した要素である、例24~28のいずれか一項に記載のソール。
30.補強部材が、当該ソールのミッドソール内に少なくとも部分的に埋め込まれ、ミッドソールが、プラスチック発泡材料を含む、例1~29のいずれか一項に記載のソール。
31.補強部材が、ミッドソール内に完全に埋め込まれた、例30に記載のソール。
32.ミッドソールが、粒子発泡、特に膨張熱可塑性ポリウレタン(eTPU)の粒子、膨張ポリアミド(ePA)の粒子、膨張ポリエーテルブロックアミド(ePEBA)の粒子、および/または膨張熱可塑性ポリエステルエーテルエラストマ(eTPEE)の粒子を含む粒子発泡を含む、例30または31に記載のソール。
33.ミッドソールが、均質な発泡材料を含む、例30~32のいずれか一項に記載のソール。
34.ミッドソールが、下側ミッドソール部および上側ミッドソール部を含み、補強部材が、下側ミッドソール部と上側ミッドソール部との間に位置決めされた、例30~33のいずれか一項に記載のソール。
35.補強部材および負荷分散部材が、上側ミッドソール部により分離された、例24~29のいずれか一項を組み合わせた例34に記載のソール。
36.負荷分散部材が、上側ミッドソール部内に少なくとも部分的に埋め込まれた、例35に記載のソール。
37.中敷きをさらに備えた、例1~36のいずれか一項に記載のソール。
38.中敷きが、上側ミッドソール部の上に配置され、負荷分散部材を少なくとも部分的に覆う、例35または36を組み合わせた例37に記載のソール。
39.アウトソールをさらに備えた、例1~38のいずれか一項に記載のソール。
40.先行例1~39のいずれか一項に記載のソールを備えたシューズ、特に、ランニングシューズ。
100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000a、1000b、1000c、1000d、1400 ソール
110、210、310、410、510、610、710、810、910、1010a、1010b、1010c、1010d、1410 ミッドソール
111、211、311、411、511、611、711、811、911、1411 上側ミッドソール部
112、212、312、412、512、612、712、812、912、1412 下側ミッドソール部
120、320、420、520、620、720、820、920、1020a、1020b、1020c、1020d、1120、1220、1320、1420 補強構造
121、122、123、124、125、220、321、322、323、324、421、422、423、424、521、522、621、622、623、624、721、722、723、724、821、822、823、824、1021a、1022a、1023a、1024a、1025a、1021b、1022b、1023b、1024b、1025b、1021c、1022c、1023c、1024c、1025c、1021d、1022d、1023d、1024d、1025d、1121、1122、1123、1124、1125、1221、1222、1223、1224、1225、1321、1322、1323、1324、1325 補強部材
126 延伸前部
131、132、133、134、135、334、531、532 低点
140、240、340 負荷分散部材
145 重なり領域
150 中敷き
215 溝
260、360、560、660、760、860、1060a、1060b、1060c、1060d、1260、1460 アウトソール
339 基準平面
428、628、928 接続部材
521a、522a 流線
680、880 メッシュ状材料
926、1126、1226、1227 領域
929 通路
1190 前足支持プレート
1198 グロメットまたはソケット
1199 プロファイル要素
1195a、1195b コネクタまたはウィング
1195c、1195d コネクタ
1198a ねじ山
1228 接続領域

Claims (12)

  1. シューズのソールであって、
    a.当該ソールの前半分において延びた少なくとも2つの補強部材を備え、
    b.前記補強部材のうちの少なくとも第1の補強部材がさらに、当該ソールの中足エリアを越えて、踵エリアへと後方に延び、足首領域の後方部に回り込み、足首領域の後方部の補強部材がロッド状および/またはチューブ状部材であり、
    c.前記ソールは下側ミッドソール部及び上側ミッドソール部をさらに含み、前記少なくとも2つの補強部材は少なくとも部分的に前記下側ミッドソール部及び前記上側ミッドソール部の間に位置する、
    ソール。
  2. 前記補強部材のうちの少なくとも第2の補強部材もさらに同様に、当該ソールの中足エリアを越えて、前記踵エリアへと後方に延び、足首領域の前記後方部に回り込んだ、請求項1に記載のソール。
  3. 前記補強部材が、足運びサイクル中に当該ソール作用する力により独立して屈曲するように構成された、請求項1または2に記載のソール。
  4. 前記第1の補強部材が内側の補強部材であり、前記第2の補強部材が外側の補強部材である、請求項2または3に記載のソール。
  5. 前記第1の補強部材および前記第2の補強部材が、踵の後ろで接合された、請求項2~4のいずれか一項に記載のソール。
  6. 前記補強部材が、ロッド状および/またはチューブ状部材である、請求項1~5のいずれか一項に記載のソール。
  7. 前記補強部材の直径が、前記補強部材のうちの少なくとも2つで異なり、および/または、前記補強部材のうちの少なくとも1つの直径が、当該補強部材に沿って変化する、請求項1~6のいずれか一項に記載のソール。
  8. 前記補強部材の一部または全部が、中空部を備え、前記中空部の壁厚が、前記補強部材のうちの少なくとも2つの間および/または前記補強部材のうちの少なくとも1つに沿って異なる、請求項1~7のいずれか一項に記載のソール。
  9. 各中足骨にそれぞれ対応する5つの補強部材が存在し、好ましくは、前記第1の補強部材が、第1中足骨に対応する、請求項1~8のいずれか一項に記載のソール。
  10. 第1および第3中足骨に対応する前記補強部材が、その他3つの補強部材よりも高い屈曲剛性を有する、請求項9に記載のソール。
  11. 第1および第3中足骨に対応する前記補強部材が、その他3つの補強部材よりも大きな直径および/または大きな壁厚を有する、請求項9または10に記載のソール。
  12. 請求項1~11のいずれか一項に記載のソールを備えたシューズ
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