JP7355502B2 - ポンプ装置 - Google Patents

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本発明は、流体を流動させるポンプ装置に関する。
患者の血液(流体)を流動させる人工心肺装置において、ポンプ装置は血液循環の動力源として使用される。例えば、特許文献1には、ハウジング内に設けられたインペラを回転させ、この回転に伴う遠心力によりハウジング内に血液を引き込むと共に、ハウジングから血液を吐出する遠心式ポンプ装置が開示されている。
特許文献1に開示のポンプ装置は、モータ室とインペラの間で磁気カップリングを形成して、インペラの磁石(永久磁石)を下側に吸引しつつインペラを回転させる。また、このポンプ装置は、ハウジングの上部及びインペラの上部(磁気カップリングの形成箇所と反対側)に磁石を各々備える。これにより、インペラの上下において磁石の吸引力が発生し、血液室の略中央付近においてインペラが釣り合った状態で回転する。
特開2012-21413号公報
ところで、この種のポンプ装置は、血液の流動時に、ハウジング内の血液の圧力分布が変化する(例えば、流出口付近の血液の陰圧が高くなる)ことで、インペラの回転時の姿勢が傾斜する可能性がある。このように、インペラが傾斜すると血液の流動に悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明は、上記のポンプ装置の技術に関連してなされたものであり、簡単な構成によってインペラを一層安定的に回転させることで、流体を良好に流動させることができるポンプ装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の一態様は、インペラと、前記インペラを回転自在に収容する内部空間、前記内部空間に流体を流入させる流入口、及び前記内部空間から流体を流出させる流出口を有するハウジングとを備えるポンプ装置であって、前記インペラに設けられる環状のインペラ側反発磁石と、前記インペラ側反発磁石の外側で当該インペラ側反発磁石と反発し合う第1反発機構を形成する第1反発磁石と、前記インペラ側反発磁石の内側で当該インペラ側反発磁石と反発し合う第2反発機構を形成する第2反発磁石とを備え、前記インペラ側反発磁石は、外周部の全周にわたって第1極性を有し、且つ内周部の全周にわたって前記第1極性と反対の第2極性を有するリング状の永久磁石であり、前記第1反発磁石は、外周部の全周にわたって前記第2極性を有し、内周部の全周にわたって前記第1極性を有するリング状の永久磁石であり、前記第2反発磁石は、外周部の全周にわたって前記第2極性を有し、内周部の全周にわたって前記第1極性を有するリング状の永久磁石であり、前記ポンプ装置は、前記インペラを有するポンプ本体と、前記ポンプ本体に着脱自在に装着され、駆動源の駆動下に回転して前記インペラを追従回転させる回転体を有する駆動装置とを含み、前記第1及び第2反発磁石のうち一方は、前記ポンプ本体に設けられ、前記第1及び第2反発磁石のうち他方は、前記駆動装置に設けられる。
上記のポンプ装置は、インペラ側反発磁石、第1及び第2反発磁石を有することで、インペラの外側の第1反発機構と内側の第2反発機構とからインペラ側反発磁石に反発力をかけることができる。これにより、インペラは、第1及び第2反発機構から強い力を受けることになり、例えばハウジング内の流体に圧力差が生じても、回転姿勢を安定化させることが可能となる。その結果、ポンプ装置は、インペラを一層円滑に回転させ、流体を良好に流動させることができる。
本発明の第1実施形態に係るポンプ装置の全体構成を示す斜視図である。 ポンプ本体と駆動装置の分離状態を示す図1のII-II線断面図である。 ポンプ装置の要部を示す側面断面図である。 図4Aは、インペラのシース及び軸芯部を拡大して示す側面断面図である。図4Bは、インペラの回転時のシースの浮上状態を示す側面断面図である。 図5Aは、駆動磁石と従動磁石の磁気カップリング機構を示す図3のVA-VA線断面図である。図5Bは、第1及び第2反発磁石とインペラ側反発磁石の反発機構を示す図3のVB-VB線断面図である。 インペラを回転した際のポンプ装置の血液の流動を示す側面断面図である。 本発明の第2実施形態に係るポンプ装置の要部を示す側面断面図である。 本発明の第3実施形態に係るポンプ装置の要部を示す側面断面図である。
以下、本発明について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係るポンプ装置10Aは、患者の心肺機能を補助する(又は心肺を代替する)人工心肺装置12において、患者の血液を体外に脱血させ、また体内に送血する動力源として用いられる。図1に示すように、ポンプ装置10Aは、インペラ14を装置内に有し、インペラ14の回転に伴う遠心力によって流体を流動させる遠心ポンプに構成されている。
人工心肺装置12は、脱血チューブ16及び送血チューブ18をポンプ装置10Aに接続して、患者との間で血液を循環する循環回路を形成している。脱血チューブ16は、脱血ルーメン16aを内部に有する。脱血チューブ16の先端開口が適宜の生体器官(例えば、心臓の左心室)に留置されることで、ポンプ装置10Aは、脱血ルーメン16aを通して患者の血液を吸引する。送血チューブ18は、送血ルーメン18aを内部に有する。送血チューブ18の先端開口が適宜の生体器官(例えば、鎖骨下動脈)に留置されることで、ポンプ装置10Aは、送血ルーメン18aを通して患者に血液を送血する。なお、人工心肺装置12は、ポンプ装置10Aの他にリザーバ、人工肺等(共に不図示)を循環回路(脱血チューブ16や送血チューブ18)の途中位置に接続した構成でもよい。これにより、人工心肺装置12は、体外に脱血した血液の異物の除去や酸素化等を行い、この血液を患者の体内に戻す。
そして図2に示すように、ポンプ装置10Aは、上記のインペラ14を収容したポンプ本体20と、インペラ14を回転させる駆動装置22と、駆動装置22の駆動を制御する制御部24(Controller)とを備える。ポンプ装置10Aのハウジング26は、樹脂材料等により形成され、ポンプ本体20の外形を構成する本体側ハウジング28と、駆動装置22の外形を構成する駆動側ハウジング30とを含む。
本体側ハウジング28と駆動側ハウジング30とは、着脱自在に構成され、使用時に相互に組み付けることで、駆動装置22の駆動力をポンプ本体20のインペラ14に伝達可能とする。そして使用後に、ポンプ本体20は駆動装置22から取り外されて廃棄される。つまり、ポンプ本体20は、1回の使用毎に取り替えられて、使い捨て又は滅菌処理されるディスポーザブルタイプに構成される。その一方で、駆動装置22は、リユースタイプに構成され、次の使用機会において、新たなポンプ本体20が取り付けられてこのポンプ本体20のインペラ14を動作させる。
ポンプ本体20の本体側ハウジング28は、インペラ14が回転自在に収容されると共に、血液の流入及び流出がなされる内部空間32を有する。本体側ハウジング28は、上部側が略円錐状で、下部側が略円筒状に形成されている。
本体側ハウジング28の上部側の天井部且つ中心には、脱血チューブ16に接続される血液流入ポート34が設けられる。血液流入ポート34の内部には、内部空間32に連通する流入路34aが設けられている。流入路34aは、血液流出ポート36の突出端に設けられた開口34a1に連通すると共に、内部空間32との境界に設けられた流入口34a2に連通する。
また、本体側ハウジング28の略円筒状の上部側には、送血チューブ18に接続される血液流出ポート36が設けられている。血液流出ポート36は、略円筒状の外周壁40から接線方向に突出している。血液流出ポート36の内部には、内部空間32に連通する流出路36aが設けられている。流出路36aは、血液流出ポート36の突出端に設けられた開口36a1に連通すると共に、内部空間32との境界に設けられた流出口36a2に連通する。
図3に示すように、内部空間32は、本体側ハウジング28の外形(略円錐状、略円筒状)に応じた形状となっている。内部空間32の上部側(以下、上空間32aという)には、インペラ14のフィン部60が配置される。上空間32aは、本体側ハウジング28の円錐部分の内面と円筒部分の上側部分の内面とで構成される。また、上空間32aの下部側中心部は、血液流入ポート34の流入口34a2に向かって突出した軸状部38により構成される。
本体側ハウジング28の略円筒状部分は、円筒状の外周壁40と、本体側ハウジング28の下端部を構成する底壁42と、外周壁40の内側に設けられた上記の軸状部38とを含む。これにより、内部空間32の下部側(以下、下空間32bという)は、円筒状に形成され、後述するインペラ14の従動回転構造部62を回転自在に収容する。
外周壁40の下部寄りには、第1反発磁石44が設置されている。第1反発磁石44は、インペラ14に設けられた後記のインペラ側反発磁石76との間で相互に反発し合う第1反発機構84を形成する。この第1反発磁石44の構成については、後に詳述する。
軸状部38は、円筒状の内周壁48と、内周壁48の上端部に連結される山形部50とを有し、内周壁48及び山形部50の内側に挿入穴52を形成している。下空間32bは、この挿入穴52の側方を周回している。挿入穴52は、下端側が開口しており、ポンプ本体20と駆動装置22の組付け時に駆動側ハウジング30が挿入される。
軸状部38の山形部50は、円錐状を呈し、その中心部にはインペラ14を回転自在に軸支する軸芯部54が設けられている。軸芯部54は、金属材料により構成され、山形部50に固定される基部56と、基部56から上方向に突出し基部56よりも細く形成されたピン部58とを有する。軸芯部54は、その軸心を延長した場合に、血液流入ポート34の流入口34a2の中心と重なり、この軸心は本体側ハウジング28(軸状部38、外周壁40)の軸心Stとも一致する。
図1及び図3に示すように、インペラ14は、円筒状に形成され、本体側ハウジング28内で、上空間32aと下空間32bの両方にわたって収容される。インペラ14は、フィン部60を上部に有すると共に 、従動回転構造部62を下部に有する。フィン部60及び従動回転構造部62の内側は、軸状部38が配置される空間部64となっている。
フィン部60は、従動回転構造部62の上端に連なる円錐壁部66と、円錐壁部66の中心で軸芯部54に軸支されるシース68と、円錐壁部66の上面から上方向に突出する複数の突出壁部70とを備え、回転時に上空間32aに遠心力を生じさせる。円錐壁部66と一対の突出壁部70とで囲われる空間は、血液が流動する流通路60aとなる。この流通路60aの上部は開放している。なお、フィン部60の形状は、これに限定されず、例えば、突出壁部70の上部に図示しないシュラウドが設けられ、流通路60aが覆われる構成でもよい。
図4A及び図4Bに示すように、円錐壁部66は、本体側ハウジング28の山形部50よりも急に傾斜し、且つその上面が弓形に湾曲している。そのため、山形部50と円錐壁部66の間には、隙間(以下、上側隙間66aという)が形成される。シース68の周囲の円錐壁部66には、円錐壁部66を貫通する複数(3つ)のウオッシュアウトホール67が設けられている。ウオッシュアウトホール67は、円錐壁部66よりも上側の上空間32aと上側隙間66aとを連通して血液を流動させる。
シース68は、円錐壁部66に滑らかに連なると共に、円錐壁部66よりも上方に向かって急激に傾斜する円錐状に形成されることで、突出壁部70よりも上側に突出している。シース68の下部側も、本体側ハウジング28にピン部58が固定される部分(基部56)に向かってテーパ状に突出するテーパ突出部69となっている。テーパ突出部69は、ポンプ本体20の持ち運び時に、その先細り端部69aが軸芯部54の基部56の上面に狭い範囲で接触する。そしてインペラ14の回転時には、基部56の上面から先細り端部69aが浮上する。
シース68の中心部には、シース68の軸方向に沿って中空部72が形成されている。中空部72は、ピン部58が挿入されると共に、インペラ14の一方面側の上空間32aと当該一方面と反対面側の上側隙間66aを連通する。
中空部72は、ピン部58が延在方向全体にわたって挿入される第1中空72aと、第1中空72aの上端に連通すると共に第1中空72aよりも大きな断面積を有する第2中空72bとを有する。ピン部58は、インペラ14の回転停止時に、第1中空72aよりも上方に突出している。
第1中空72aの直径は、軸芯部54のピン部58の直径よりも若干大径に設計されている。このため、ピン部58の外周面58aと、第1中空72aを構成するシース68(インペラ14)の内周面68aとの間には、連通用隙間59が形成される。詳細には、第1中空72aの直径が0.8mm~1mmの範囲に設定される一方で、ピン部58の直径が0.7mm~0.9mmの範囲に設定されることが好ましい。また、ピン部58の外周面58aとインペラ14の内周面68aとの間隔は、0.1mm~0.2mmの範囲に設定されるとよい。これにより、連通用隙間59を通して血液をスムーズに流動させることができる。
第1中空72aの連通用隙間59は、シース68の内側の上側隙間66aと第2中空72bとを連通する。また、第2中空72bは、シース68の上端の開口まで延在する。従って、中空部72は、インペラ14の回転時に、ピン部58の外周面58aとシース68の内周面68aとの間にすべり軸受を形成し、血液を流動させることができる。
なお、軸芯部54とインペラ14の中空部72の構成は、上記に限定されず種々の構成をとり得る。例えば、インペラ14の内周面68aとピン部58の外周面58aのうち少なくとも一方には、親水性コーティングが施されていてもよい。これにより、血液が中空部72(連通用隙間59)に入り込み易くなる。
図3に示すように、複数の突出壁部70は、ウオッシュアウトホール67の外側近傍位置から円錐壁部66の外縁付近まで延在している。各突出壁部70は、平面視で、若干湾曲して延在しており、これによりインペラ14の回転時には、流通路60aに入り込んだ血液を径方向外側にスムーズに流動させる。
インペラ14の従動回転構造部62は、フィン部60の円錐壁部66に連なり、インペラ14の径方向に所定の厚みを有する円筒状に形成されている。インペラ14の平面視で、従動回転構造部62の直径は、例えば、20mm~50mmの範囲に設定される。本実施形態では、直径が30mmのインペラ14を適用している。
従動回転構造部62は、インペラ14の軸心Siに平行に延在する側周面63(内周面63a、外周面63b)と、本体側ハウジング28の底壁42に対して非接触に対向する下端面とを有する。この従動回転構造部62の内部には、従動磁石74及びインペラ側反発磁石76が設置されている。
従動磁石74は、ポンプ本体20と駆動装置22の装着状態で、駆動装置22の駆動磁石92と同一高さ位置に配置され、駆動磁石92との間で磁気カップリング機構104を形成する。より具体的には、従動磁石74は、従動回転構造部62の上部側で、径方向内側(内周面63a)寄りに固定される。また、従動磁石74の軸心に平行な軸方向長さ(厚み)は、駆動磁石92の軸方向長さと略同一に設計されている。
図5Aに示すように、本実施形態に係る従動磁石74は、インペラ14の軸心Siに対し一定の半径R1で周回する従動側多極着磁リング磁石75に構成されている。従動側多極着磁リング磁石75は、複数のN極及びS極が周方向に沿って交互に並ぶように着磁される。従動側多極着磁リング磁石75の極性数は、図5A中において6つ(すなわち3つの対極)に設定されているが、これに限定されるものではない。
従動磁石74(従動側多極着磁リング磁石75)を構成する材料としては、例えば、アルニコ、フェライト、ネオジム等の硬質磁性材料があげられる。なお、従動磁石74は、多極着磁リングとして構成されることに限定されず、対極(N極、S極)を有する円弧状の磁石を、周方向に複数並べることでリング状に形成されていてもよい。
図3及び図5Bに示すように、インペラ側反発磁石76は、従動回転構造部62の下部側で、若干径方向外側(外周面63b)寄りに固定される。つまり、従動磁石74の半径R1に対しインペラ側反発磁石76の半径R2のほうが長い。また、従動磁石74とインペラ側反発磁石76とは、相互の磁界の影響が抑制されるように従動回転構造部62内で上下に大きく離間している。
インペラ側反発磁石76は、インペラ14の軸心Siから一定の半径R2で周回するインペラ側内外周単極着磁リング磁石77に構成されている。インペラ側内外周単極着磁リング磁石77は、外周部の全周にわたって第1極性(図3中ではS極)を有し、内周部の全周にわたって第1極性と反対の第2極性(図3中ではN極)を有するように着磁されたリング体である。インペラ側反発磁石76(インペラ側内外周単極着磁リング磁石77)を構成する材料は、特に限定されず、従動磁石74であげた材料を適用し得る。
ここで上記したように、インペラ14の従動回転構造部62に対向する外周壁40には、第1反発磁石44が設置される。第1反発磁石44は、インペラ側反発磁石76よりも径方向外側且つ多少上方(流入口34a2に近づく方向にオフセットした位置)に配置されている。第1反発磁石44の下端は、インペラ側反発磁石76の上端よりも上側に位置している。
第1反発磁石44は、本体側ハウジング28の軸心Stから最も離れた位置を、一定の半径R3で周回する外側内外周単極着磁リング磁石45に構成されている。外側内外周単極着磁リング磁石45は、外周部の全周にわたって第1極性(図3中ではN極)を有し、内周部の全周にわたって第1極性と反対の第2極性(図3中ではS極)を有するように着磁されたリング体である。この第1反発磁石44を構成する材料も特に限定されず、従動磁石74であげた材料を適用し得る。
インペラ側反発磁石76と、このインペラ側反発磁石76よりも流入口34a2側に形成された第1反発磁石44とは、第1反発磁石44に対し径方向内側且つ下方向にインペラ側反発磁石76を押し出す反発力(斥力)を生じさせる。つまりインペラ14は、第1反発機構84により、流入口34a2から離れる方向に押し付けられると共に、周方向全体から径方向内側に押し付けられる力を受ける。第1反発機構84の反発力は、インペラ14の軸心Siが本体側ハウジング28の軸心Stに一致している場合に、磁気カップリング機構104の引力よりも大きく設定されている。
図2及び図3に示すように、ポンプ装置10Aの駆動装置22は、駆動側ハウジング30と、駆動側ハウジング30内に収容されるモータ機構90とを備える。さらに、駆動装置22は、モータ機構90に設けられてインペラ14との間で引き合う駆動磁石92及び第2反発磁石106を有する。
駆動側ハウジング30は、ポンプ本体20(本体側ハウジング28)を装着する円環状の装着溝94を上面に有する上側筐体30aと、上側筐体30aの下側に連結される下側筐体30bとで構成されている。また、駆動側ハウジング30の装着溝94よりも径方向内側部分は、本体側ハウジング28の挿入穴52に挿入される中央凸部96となっている。
ポンプ本体20の本体側ハウジング28と、駆動装置22の駆動側ハウジング30とは、相互に着脱自在に位置決め固定可能な係合構造98を有する。本実施形態において、係合構造98は、本体側ハウジング28の挿入穴52に中央凸部96を挿入し、且つ本体側ハウジング28の底壁42を装着溝94に挿入することで、両装置を係合させる。なお、係合構造98は、種々の構成を採用してよいことは勿論である。
下側筐体30bの内部には、モータ機構90のモータ本体90aが設けられ、モータ本体90aは、制御部24の制御下に回転体100を適宜の回転速度で回転させる。回転体100は、モータ本体90aから突出して中央凸部96内の突出空間に挿入され、その上端部には径方向外側に膨出する保持部102が設けられている。ポンプ本体20と駆動装置22の装着状態では、インペラ14の軸心Siと回転体100の軸心Ssが相互に重なる。
保持部102は、側面断面視で、径方向外側の外周面の上部及び下部が切り欠かれることで、この部分に駆動磁石92及び第2反発磁石106を保持している。具体的には、保持部102の上部(回転体100の突出端)に駆動磁石92が固定される一方で、保持部102の下部に第2反発磁石106が固定される。駆動磁石92及び第2反発磁石106は、回転体100の回転に連れて回転する。
図5Aに示すように、駆動磁石92は、回転体100の軸心Ssに対し従動磁石74よりも短い半径R4で周回する駆動側多極着磁リング磁石93に構成されている。駆動側多極着磁リング磁石93は、従動磁石74と同様に、複数(6つ)の極性(N極、S極)が周方向に沿って交互に並ぶように着磁されている。駆動磁石92は、ポンプ本体20と駆動装置22の装着状態で、従動磁石74の内側で従動磁石74と対向配置されることで、従動磁石74との間に磁気カップリング機構104を形成する。
駆動磁石92を構成する材料は、従動磁石74であげた材料を適宜選択し得る。また、駆動磁石92も、多極着磁リングとして構成されることに限定されず、対極(N極、S極)を有する円弧状の磁石を、周方向に複数並べることでリング状に形成されていてもよい。
また図5Bに示すように、第2反発磁石106は、回転体100の軸心Ssに対し駆動磁石92と同じ半径R4で周回する内側内外周単極着磁リング磁石107に構成されている。内側内外周単極着磁リング磁石107は、外周部の全周にわたって第1極性(図3中ではN極)を有し、内周部の全周にわたって第1極性と反対の第2極性(図3中ではS極)を有するように着磁されたリング体である。この第2反発磁石106を構成する材料も特に限定されず、従動磁石74であげた材料を適用し得る。
なお、第1反発磁石44、インペラ側反発磁石76、第2反発磁石106は、単極着磁リングとして構成されることに限定されず、内周部と外周部とに対極を有する円弧状の磁石を、周方向に複数並べることでリング状に形成されていてもよい。
第2反発磁石106は、ポンプ本体20と駆動装置22の装着状態で、インペラ側反発磁石76よりも若干下方(流入口34a2から離れる方向にオフセットした位置)に配置される。詳細には、第2反発磁石106の上端は、インペラ側反発磁石76の上端よりも下側に位置している。
このため、インペラ側反発磁石76と第2反発磁石106とは、第2反発磁石106に対し径方向外側且つ上方向にインペラ側反発磁石76を押し出す反発力(斥力)を生じさせる。つまりインペラ14は、第2反発機構108により流入口34a2に近づく方向に押し出されると共に、周方向全体で径方向外側に押し出される力を受ける。
インペラ側反発磁石76と第1反発磁石44の第1距離D1(最短距離)は、インペラ側反発磁石76と第2反発磁石106の第2距離D2(最短距離)よりも短い。その一方で、第2反発磁石106の軸方向長さは、第1反発磁石44の軸方向長さよりも長く形成され、インペラ側反発磁石76との間で多くの磁束密度を生じさせる。このように構成された第2反発機構108は、インペラ14の回転停止時に、インペラ14に上方向へ向かう反発力をかけるが、軸芯部54(基部56)からインペラ14が浮き上がらない程度でバランスさせるように構成される。
図2に戻り、ポンプ装置10Aの制御部24(Controller)は、図示しない入出力インタフェース、メモリ及びプロセッサを有する周知のコンピュータにより構成され、モータ機構90の駆動を制御する。制御部24の外面には、図示しないモニタ、スピーカ、操作ボタン等が設けられており、医師や看護士等のユーザは、操作ボタンを操作することで、ポンプ装置10Aの駆動内容を設定する。制御部24は、ユーザの設定情報に基づき、バッテリの電力の供給を制御して、例えば0~10000rpmの範囲で回転体100を回転させる。
本実施形態に係るポンプ装置10Aは、基本的には以上のように構成されるものであり、以下その動作について説明する。
ポンプ装置10Aを含む人工心肺装置12は、心肺機能を補助する患者に対して構築される。人工心肺装置12の構築時に、ユーザは、ポンプ本体20の血液流入ポート34に脱血チューブ16を接続し、ポンプ本体20の血液流出ポート36に送血チューブ18を接続する。ここで、ポンプ本体20の第1反発磁石44とインペラ側反発磁石76とは、相互に反発し合う第1反発機構84を構成している。このため、ポンプ本体20単体では、本体側ハウジング28の流入口34a2から離れる方向にインペラ14が押し付けられ、持ち運び時等にインペラ14のシース68が軸芯部54から抜けることが抑制される。
そして図2に示すように、ポンプ装置10Aは、駆動装置22に対しポンプ本体20を装着することで組み立てられる。この際、係合構造98はポンプ本体20と駆動装置22を相互に位置決め固定する。図3に示すように、装着状態では、径方向に隣接する従動磁石74(従動側多極着磁リング磁石75)と駆動磁石92(駆動側多極着磁リング磁石93)が、異なる極性同士を相互に対向させて磁気カップリング機構104を形成する。つまり、従動側多極着磁リング磁石75と駆動側多極着磁リング磁石93は、磁気的結合力を生じさせ、回転体100の回転力をインペラ14に伝達可能とする。
さらに装着状態では、インペラ14のインペラ側反発磁石76と駆動装置22の第2反発磁石106とが近接位置に配置され、相互に反発し合う第2反発機構108を形成する。第2反発機構108は、インペラ14の内側の斜め下方(流入口34a2の反対側)の第2反発磁石106から、外側且つ上方向(流入口34a2に近づく方向)に向かうようにインペラ側反発磁石76を押し出す。
このため、インペラ14は、装着状態でインペラ14の下端を底壁42から浮かせる力を受けることになる。これによりインペラ14の先細り端部69a(テーパ突出部69)は、軸芯部54の基部56から浮き上がり易くなる(図5Bも参照)。なお本実施形態において、インペラ14は、装着状態且つ回転停止中に基部56に接触しているが、これに限定されず、回転停止中にインペラ14が基部56から微量に浮くように第2反発機構108の反発力を設定してもよい。
上記したように、第1反発機構84(第1反発磁石44、インペラ側反発磁石76)は、インペラ14の外側の側方から内側方向且つ周方向全体に均等的な反発力をかける。さらに、第2反発機構108(インペラ側反発磁石76、第2反発磁石106)は、インペラ14の内側の側方から外側方向且つ周方向全体に均等的な反発力をかける。従って、インペラ14は、周方向全体の側方の内外から反発力を受け、本体側ハウジング28の軸心Stにインペラ14の軸心Siが一致するように姿勢が矯正される。
ポンプ装置10Aは、駆動装置22のモータ機構90が回転体100を回転させると、磁気カップリング機構104を介して本体側ハウジング28内でインペラ14を回転させる。これにより上空間32a内で回転するフィン部60は、遠心力を生じさせて血液を流動させる。
図6に示すように、インペラ14の回転時に、流入路34aから内部空間32に流入した血液は、上空間32aの径方向外側から下空間32bに回り込む。この血液は、外周壁40と従動回転構造部62の間の第2隙間82を下方に流動すると、下空間32bの下端側で径方向内側に向かう。さらに血液は、軸状部38と従動回転構造部62との間の第1隙間80を上方に流動して上側隙間66aに至る。
ここで図5Bに示すように、第2反発機構108により上方向に反発力を受けたインペラ14は、回転時に、基部56からテーパ突出部69が容易に(低速回転でも)浮上する。そのため上側隙間66aに流動した血液の一部は、シース68の中空部72(第1中空72a、第2中空72b)を通って上空間32aに移動する。つまり、軸芯部54とシース68とは、回転時に非接触状態をスムーズに形成することで、摩擦熱の発生を抑制(血液により軸芯部54を冷却)して血液を流動させる。なお、上側隙間66aに流動した血液の他部は、複数のウオッシュアウトホール67を通って上空間32aに移動する。
また、ポンプ本体20の内部空間32は、流出路36aからの血液の流出に伴い、内部空間32の流出口36a2側の圧力が低くなる。しかしながら、ポンプ装置10Aは、第1及び第2反発機構84、108によって、インペラ14のラジアル方向に強い反発力をかけている。このため、インペラ14は、流出口36a2付近が低くなる姿勢変化が抑制され、本体側ハウジング28との非接触状態を保ちつつ安定的に回転して、血液を良好に流動させることができる。また、インペラ14は、高速回転時等におけるインペラ14の下部側に回り込む血液によって、流入口34a2側にインペラ14が浮上しようとしても、第1反発機構84(第1反発磁石44)の反発力を受けることで、インペラ14の浮上が確実に抑制される。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されず、発明の要旨に沿って種々の改変が可能である。例えば、ポンプ装置10Aは、インペラ14の回転中に、ポンプ本体20の本体側ハウジング28とインペラ14との間の隙間にラジアル方向の動圧軸受を形成する構成としてもよい。これによりインペラ14の回転姿勢を一層安定的に保って、インペラ14の軸心Siを本体側ハウジング28の軸心Stに一致させることができ、軸芯部54にかかる負担を軽減することが可能となる。
また、磁気カップリング機構104、第1反発機構84又は第2反発機構108の位置関係は特に限定されるものではない。一例として、第1反発機構84又は第2反発機構108は、磁気カップリング機構104の上側(流入口34a2に近い位置)に形成されてもよい。
さらに、第1反発磁石44は、ポンプ本体20(本体側ハウジング28)に設けられるだけでなく、駆動装置22(駆動側ハウジング30)に設けられてもよい。逆に、第2反発磁石106は、駆動装置22(回転体100)に設けられるだけでなく、ポンプ本体20(本体側ハウジング28)に設けられてもよい。
以下、他の実施形態について幾つか例示する。なお、以降の説明において、上記の実施形態と同じ構成又は同じ機能を有する要素には、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
〔第2実施形態〕
第2実施形態に係るポンプ装置10Bは、インペラ側反発磁石76に対して第2反発磁石106を若干上方に配置した点で、上記のポンプ装置10Aと異なる。また、ポンプ装置10Bは、インペラ14を軸支する軸受部としてピボット軸受110を適用し、インペラ14を接触支持して回転させる構成としている。
具体的には、ピボット軸受110は、本体側ハウジング28に設けられた受け部112と、インペラ14に固定された軸ピン114とで構成される。受け部112の上面には、軸ピン114の半球形端部よりも曲率半径が大きな円弧状の受面112aが形成されている。この軸ピン114は、中空部72(図3参照)を備えないシース68内に固定され、シース68の下部から短く延出している。
第2反発磁石106は、回転体100の軸方向に短く形成された保持部102において駆動磁石92の下方に固定され、保持部102を環状に周回している。駆動磁石92の下端と第2反発磁石106の上端との間隔は、従動磁石74の下端とインペラ側反発磁石76の上端との間隔よりも短い。すなわち、インペラ14のインペラ側反発磁石76と第2反発磁石106とで構成される第2反発機構108Aは、第2反発磁石106に対してインペラ側反発磁石76を径方向外側且つ下方向(流入口34a2から離れる方向)に反発力を生じさせる。
以上のように構成されるポンプ装置10Bは、第1反発機構84によりインペラ14の外側から内側方向且つ周方向全体に均等的な反発力をかける一方で、第2反発機構108Aによりインペラ14の内側から外側方向且つ周方向全体に均等的な反発力をかける。従って、インペラ14は、周方向全体の側方の内外から強い反発力を受けるため、回転姿勢が安定化する。
さらに、第1及び第2反発機構84、108Aは、第1及び第2反発磁石44、106に対し下方向(流入口34a2から離れる方向)に向かう反発力をインペラ14に付与する。これによりインペラ14の回転時でも、軸ピン114は、受け部112の受面112aに押さえ付けられるようになり、ピボット軸受110はインペラ14を良好に軸支することができる。
以上のように、ポンプ装置10Bでも、ポンプ装置10Aと同様に、インペラ14の回転時に、インペラ14の姿勢を安定化させることができる。特に、ポンプ装置10Bは、インペラ側反発磁石76に対し第2反発磁石106を上方向にオフセットしていることで、下方向に向かう反発力をインペラ14にかけることができる。よって軸浮上型ではないインペラ14と本体側ハウジング28との軸受構造を良好に維持することが可能となる。
〔第3実施形態〕
第3実施形態に係るポンプ装置10Cは、インペラ側反発磁石76の外側に配置される第1反発磁石44が駆動装置22に設けられている一方で、インペラ側反発磁石76の内側に配置される第2反発磁石106がポンプ本体20に設けられている点で、上記のポンプ装置10A、10Bと異なる。
すなわち、第1反発磁石44は、駆動磁石92と共に駆動装置22の回転体120に設けられる。回転体120は、ポンプ本体20の外側の側方を回転する筒状に形成され、ポンプ本体20の外側の筒壁122に保持されている。第1反発磁石44は、ポンプ本体20と駆動装置22の装着状態で、インペラ側反発磁石76との間で第1反発機構84を形成する。第1反発機構84は、第1反発磁石44からインペラ側反発磁石76に対し、径方向内側且つ上方向(又は第2実施形態のようにピボット軸受110が適用されている場合は下方向)に反発力をかける。
第2反発磁石106は、ポンプ本体20の本体側ハウジング28(軸状部38)内に設けられ、インペラ側反発磁石76との間で定常的に第2反発機構108を形成する。第2反発機構108は、第2反発磁石106からインペラ側反発磁石76に対し径方向内側且つ下方向に反発力をかける。
以上のように、第3実施形態に係るポンプ装置10Cでも、ポンプ装置10Aと同様の効果を得ることができる。なお、第1反発磁石44は、回転体120に設けられるだけでなく、ポンプ本体20の外周面を囲う駆動側ハウジング30内に設けられてもよい。
上記の実施形態から把握し得る技術的思想及び効果について、以下に記載する。
ポンプ装置10A~10Cは、インペラ側反発磁石76、第1及び第2反発磁石44、106を有することで、インペラ14の外側の第1反発機構84と内側の第2反発機構108、108Aとからインペラ側反発磁石76に反発力をかけることができる。これにより、インペラ14は、第1及び第2反発機構84、108、108Aから強い力を受けることになり、例えばハウジング26内の流体(血液)に圧力差が生じても、回転姿勢を安定化させることが可能となる。その結果、ポンプ装置10A~10Cは、インペラ14を一層円滑に回転させ、流体を良好に流動させることができる。
また、ポンプ装置10A~10Cは、インペラ14を有するポンプ本体20と、ポンプ本体20に着脱自在に装着され、駆動源(モータ機構90)の駆動下に回転してインペラ14を追従回転させる回転体100、120を有する駆動装置22とを含み、第1及び第2反発磁石44、106のうち一方は、ポンプ本体20に設けられ、第1及び第2反発磁石44、106のうち他方は、駆動装置22に設けられる。これにより、ポンプ本体20に設けられた第1又は第2反発磁石44、106の一方は、インペラ側反発磁石76との距離が短くなり、反発力を一層強くすることができる。またポンプ本体20は、1つの反発磁石を有することで構造の簡素化が図られる。
また、第1及び第2反発磁石44、106のうち他方は、回転体100、120に設けられる。これにより、ポンプ本体20と駆動装置22を装着した際には、回転体100、120とインペラ14の間に反発力を生じ、回転体100、120は、ラジアル方向の荷重を安定的に付与してインペラ14を回転させることができる。
また、ポンプ本体20のハウジング26(本体側ハウジング28)が第1反発磁石44を保持する一方で、回転体100は、インペラ14の内側に配置されると共に、第2反発磁石106を保持する。これにより、ポンプ装置10A、10Bは、回転体100を有する駆動装置22をコンパクトにすることができ、ポンプ装置10A、10B全体として小型化を図ることが可能となる。
また、回転体100、120は、当該回転体100、120と一体的に回転する駆動磁石92を有し、インペラ14は、駆動磁石92との間で引き合う磁気カップリング機構104を構成する従動磁石74を備え、第1及び第2反発磁石44、106は、流入口34a2に対して磁気カップリング機構104よりも離れた位置に設けられる。このように第1及び第2反発磁石44、106が流入口34a2に対して磁気カップリング機構104よりも離れた位置にあることで、ハウジング26に対するインペラ14の重心が低くなる。よってポンプ装置10A~10Cは、インペラ14をさらに安定的に回転させることができる。
また、第1及び第2反発磁石44、106のうち一方は、インペラ側反発磁石76よりも流入口34a2に近づく方向にオフセットした位置に配置される。これにより、ポンプ装置10A~10Cは、インペラ側反発磁石76を有するインペラ14を、流入口34a2側から離れる方向に押しつけることが可能となる。そのため、インペラ14の回転時に、インペラ14が流入口34a2側に向かって変位してハウジング26に接触することを防止することができる。
また、インペラ14は、回転時にハウジング26から流入口34a2側に浮上して回転する構成であり、第1及び第2反発磁石44、106のうち他方は、インペラ側反発磁石76よりも流入口34a2から離れる方向にオフセットした位置に設けられる。このように、ポンプ装置10A~10Cは、流入口34a2から離れる方向にオフセットした第1及び第2反発磁石44、106の他方により、インペラ14を流入口34a2側に浮上させる力を付与することができる。これにより、インペラ14が低速回転でも、インペラ14の軸受箇所付近に血液を良好に流動させ、この流体によりインペラ14の軸受箇所を冷却することができる。
また、インペラ14は、回転時にハウジング26の軸受部(ピボット軸受110)に接触支持されて回転する構成であり、第1及び第2反発磁石44、106のうち他方は、インペラ側反発磁石76よりも流入口34a2に近づく方向にオフセットした位置に設けられてもよい。ポンプ装置10Cは、流入口34a2に近づく方向にオフセットした第1又は第2反発磁石44、106により、インペラ14が流入口34a2から離れる方向に強い力を付与することができる。これにより、インペラ14は、ハウジング26のピボット軸受110に良好に接触支持され、より一層安定的に回転することができる。
10A~10C…ポンプ装置 14…インペラ
20…ポンプ本体 22…駆動装置
26…ハウジング 32…内部空間
34a2…流入口 36a2…流出口
44…第1反発磁石 74…従動磁石
76…インペラ側反発磁石 84…第1反発機構
90…モータ機構 92…駆動磁石
100、120…回転体 104…磁気カップリング機構
106…第2反発磁石 108、108A…第2反発機構
110…ピボット軸受

Claims (7)

  1. インペラと、
    前記インペラを回転自在に収容する内部空間、前記内部空間に流体を流入させる流入口、及び前記内部空間から流体を流出させる流出口を有するハウジングとを備えるポンプ装置であって、
    前記インペラに設けられる環状のインペラ側反発磁石と、
    前記インペラ側反発磁石の外側で当該インペラ側反発磁石と反発し合う第1反発機構を形成する第1反発磁石と、
    前記インペラ側反発磁石の内側で当該インペラ側反発磁石と反発し合う第2反発機構を形成する第2反発磁石とを備え、
    前記インペラ側反発磁石は、外周部の全周にわたって第1極性を有し、且つ内周部の全周にわたって前記第1極性と反対の第2極性を有するリング状の永久磁石であり、
    前記第1反発磁石は、外周部の全周にわたって前記第2極性を有し、内周部の全周にわたって前記第1極性を有するリング状の永久磁石であり、
    前記第2反発磁石は、外周部の全周にわたって前記第2極性を有し、内周部の全周にわたって前記第1極性を有するリング状の永久磁石であり、
    前記ポンプ装置は、前記インペラを有するポンプ本体と、
    前記ポンプ本体に着脱自在に装着され、駆動源の駆動下に回転して前記インペラを追従回転させる回転体を有する駆動装置とを含み、
    前記第1及び第2反発磁石のうち一方は、前記ポンプ本体に設けられ、
    前記第1及び第2反発磁石のうち他方は、前記駆動装置に設けられ
    ポンプ装置。
  2. 請求項記載のポンプ装置において、
    前記第1及び第2反発磁石のうち他方は、前記回転体に設けられる
    ポンプ装置。
  3. 請求項記載のポンプ装置において、
    前記ポンプ本体の前記ハウジングが前記第1反発磁石を保持する一方で、
    前記回転体は、前記インペラの内側に配置されると共に、前記第2反発磁石を保持する
    ポンプ装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のポンプ装置において、
    前記回転体は、当該回転体と一体的に回転する駆動磁石を有し、
    前記インペラは、前記駆動磁石との間で引き合う磁気カップリング機構を構成する従動磁石を備え、
    前記第1及び第2反発磁石は、前記流入口に対して前記磁気カップリング機構よりも離れた位置に設けられる
    ポンプ装置。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載のポンプ装置において、
    前記第1及び第2反発磁石のうち一方は、前記インペラ側反発磁石よりも前記流入口に近づく方向にオフセットした位置に配置される
    ポンプ装置。
  6. インペラと、
    前記インペラを回転自在に収容する内部空間、前記内部空間に流体を流入させる流入口、及び前記内部空間から流体を流出させる流出口を有するハウジングとを備えるポンプ装置であって、
    前記インペラに設けられる環状のインペラ側反発磁石と、
    前記インペラ側反発磁石の外側で当該インペラ側反発磁石と反発し合う第1反発機構を形成する第1反発磁石と、
    前記インペラ側反発磁石の内側で当該インペラ側反発磁石と反発し合う第2反発機構を形成する第2反発磁石とを備え、
    前記第1及び第2反発磁石のうち一方は、前記インペラ側反発磁石よりも前記流入口に近づく方向にオフセットした位置に配置され、
    前記インペラは、回転時に前記ハウジングから流入口側に浮上して回転する構成であり、
    前記第1及び第2反発磁石のうち他方は、前記インペラ側反発磁石よりも前記流入口から離れる方向にオフセットした位置に設けられる
    ポンプ装置。
  7. インペラと、
    前記インペラを回転自在に収容する内部空間、前記内部空間に流体を流入させる流入口、及び前記内部空間から流体を流出させる流出口を有するハウジングとを備えるポンプ装置であって、
    前記インペラに設けられる環状のインペラ側反発磁石と、
    前記インペラ側反発磁石の外側で当該インペラ側反発磁石と反発し合う第1反発機構を形成する第1反発磁石と、
    前記インペラ側反発磁石の内側で当該インペラ側反発磁石と反発し合う第2反発機構を形成する第2反発磁石とを備え、
    前記第1及び第2反発磁石のうち一方は、前記インペラ側反発磁石よりも前記流入口に近づく方向にオフセットした位置に配置され、
    前記インペラは、回転時に前記ハウジングの軸受部に接触支持されて回転する構成であり、
    前記第1及び第2反発磁石のうち他方は、前記インペラ側反発磁石よりも前記流入口に近づく方向にオフセットした位置に設けられる
    ポンプ装置。
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