JP7353101B2 - 栄養補助組成物及びその製造方法、動物抽出物又は栄養補助組成物の不快臭の抑制方法、並びに動物抽出物又は栄養補助組成物の不快臭抑制用組成物 - Google Patents

栄養補助組成物及びその製造方法、動物抽出物又は栄養補助組成物の不快臭の抑制方法、並びに動物抽出物又は栄養補助組成物の不快臭抑制用組成物 Download PDF

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本発明は、動物抽出物を含有する栄養補助組成物及びその製造方法、動物抽出物又は動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭の抑制方法、並びに動物抽出物又は動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭抑制用組成物に関する。
近年、不規則な食生活や美容への意識の高まりなどに伴い、必要な栄養素を効率的に補給するため、アミノ酸、ビタミン、ミネラル等の栄養素や、様々な栄養素を含む動物原料由来の抽出物(以下、「動物抽出物」と称することがある。)などを含有する栄養補助食品やサプリメントといった栄養補助組成物の需要が高まっている。
前記栄養補助組成物には、様々な成分(以下、「原料」と称することがある。)が含まれており、前記原料の中には、原料自体が好ましくない臭い(ヒトが不快と感じる臭い、以下、「不快臭」と称することがある。)を呈するものがあることが知られている。このような臭いは、栄養補助組成物の製品価値を低下させてしまうという問題がある。
前記原料自体の不快臭が問題となる成分として、例えば、ビタミンB1が知られている。前記ビタミンB1の臭いを低減する技術としては、例えば、発酵セルロースを配合する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、天然由来の原料の中にも原料自体の不快臭が問題となる成分があり、例えば、プロポリス抽出物、コンドロイチン硫酸含有抽出物、プラセンタ抽出物が知られており、これらの臭いを低減する技術として、パルミチン酸の含有量が8質量%以上である植物油を用いる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、栄養補助組成物には様々な原料が配合されるため、原料自体の不快臭のみならず、栄養補助組成物とした場合の不快臭をも抑制することができる技術の速やかな開発が強く求められているのが現状である。
なお、苦味などの不快味を有する薬物の不快な味を低減する技術として、薬物を水不溶性コーティング剤の溶液に懸濁又は溶解し、その懸濁液又は溶液をケイ酸類に加え造粒する技術が提案されているが(例えば、特許文献3参照)、前記提案は、不快臭を抑制する技術ではない。
特開2011-250716号公報 特開2016-214215号公報 特開2002-363066号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、動物抽出物の不快臭を抑制することができ、また、動物抽出物を含有する栄養補助組成物の製造後から保管中に生じる不快臭をも抑制することができる栄養補助組成物及びその製造方法、動物抽出物又は栄養補助組成物の不快臭の抑制方法、並びに動物抽出物又は栄養補助組成物の不快臭抑制用組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、動物抽出物を含有する栄養補助組成物に、ケイ酸塩を含有させるという簡易な手段により、動物抽出物の不快臭のみならず、栄養補助組成物の製造後から保管中に生じる不快臭をも低減することができることを知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> (A)動物抽出物と、
(B)ケイ酸塩とを含有することを特徴とする栄養補助組成物である。
<2> 前記栄養補助組成物中の油脂の含有量が、18質量%以下である前記<1>に記載の栄養補助組成物である。
<3> 前記(B)ケイ酸塩が、ケイ酸カルシウムである前記<1>から<2>のいずれかに記載の栄養補助組成物である。
<4> 前記(A)動物抽出物が、豚、馬、鳥類、魚類、すっぽん、えび、及びカニからなる群から選択される少なくとも1種の動物の抽出物である前記<1>から<3>のいずれかに記載の栄養補助組成物である。
<5> 前記(A)動物抽出物と、前記(B)ケイ酸塩との質量比{(B)/(A)}が、0.005以上である請求項1から4のいずれかに記載の栄養補助組成物である。
<6> (A)動物抽出物と、(B)ケイ酸塩とを混合する混合工程を含むことを特徴とする栄養補助組成物の製造方法である。
<7> 動物抽出物の不快臭の抑制方法であって、
前記動物抽出物と、ケイ酸塩とを混合する混合工程を含むことを特徴とする動物抽出物の不快臭の抑制方法である。
<8> 動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭の抑制方法であって、
前記動物抽出物と、ケイ酸塩とを混合する混合工程を含むことを特徴とする栄養補助組成物の不快臭の抑制方法である。
<9> 動物抽出物の不快臭を抑制するために用いられ、
ケイ酸塩を含有することを特徴とする不快臭抑制用組成物である。
<10> 動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭を抑制するために用いられ、
ケイ酸塩を含有することを特徴とする不快臭抑制用組成物である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、動物抽出物の不快臭を抑制することができ、また、動物抽出物を含有する栄養補助組成物の製造後から保管中に生じる不快臭をも抑制することができる栄養補助組成物及びその製造方法、動物抽出物又は栄養補助組成物の不快臭の抑制方法、並びに動物抽出物又は栄養補助組成物の不快臭抑制用組成物を提供することができる。
(栄養補助組成物)
本発明の栄養補助組成物は、(A)動物抽出物(以下、「(A)成分」と称することがある。)と、(B)ケイ酸塩(以下、「(B)成分」と称することがある。)とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
<(A)動物抽出物>
前記動物抽出物は、動物由来の原料の抽出物である。前記動物抽出物としては、飲食品に用いることができるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記動物抽出物の動物の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、豚、馬、牛、羊等の哺乳類、鶏等の鳥類、マグロ、カツオ、サメ等の魚類や、すっぽん、えび、カニ、イカ等の水産動物などが挙げられる。
前記動物抽出物の抽出原料(「抽出部位」と称することもある。)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、胎盤、内臓、肉、皮、骨、軟骨、卵、卵殻、乳、軟甲、鱗などが挙げられる。前記動物抽出物としては、プラセンタ抽出物、コラーゲンを含有する抽出物(以下、「コラーゲン含有抽出物」と称することがある。)が好ましく挙げられる。
前記動物抽出物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記動物抽出物の中でも、豚、馬、鳥類、魚類、すっぽん、えび、及びカニからなる群から選択される少なくとも1種の動物の抽出物が好ましい。
前記動物抽出物の具体例として、豚プラセンタ抽出物、魚肉抽出物、鶏軟骨抽出物、豚コラーゲン含有抽出物、豚抽出物(ポークエキス、レバーエキス)、魚油などが挙げられ、豚プラセンタ抽出物、魚肉抽出物、鶏軟骨抽出物、豚コラーゲン含有抽出物が好ましく、豚プラセンタ抽出物、豚コラーゲン含有抽出物がより好ましく挙げられる。
なお、本発明において、コラーゲンには、コラーゲンの分解により生じたペプチド(以下、「コラーゲンペプチド」と称することがある。)も含まれる。
前記動物抽出物は、市販品を使用してもよいし、動物原料(以下、「抽出原料」と称することがある。)から調製したものを使用してもよい。
前記動物抽出物の調製方法としては、特に制限はなく、抽出物の種類に応じて公知の方法を適宜選択することができ、例えば、抽出原料より抽出溶媒を用いて調製する方法などが挙げられる。
前記抽出溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、親水性有機溶媒、水と親水性有機溶媒との混合溶媒などが挙げられる。前記親水性有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エタノール、メタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、アセトン、エーテル類、クロロホルムなどが挙げられる。前記親水性有機溶媒は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記抽出溶媒の使用量、抽出温度、抽出時間などの抽出条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、抽出原料を中性塩液で処理し抽出する中性塩処理法、抽出原料をアルカリ性の溶液中で分解した後に抽出するアルカリ処理法、抽出原料をプロテアーゼ等のタンパク質分解酵素で処理した後に抽出する酵素法、抽出原料を熱水で処理する熱水抽出法、抽出原料を酸性の溶液中で分解した後に抽出する酸加水分解法、抽出原料の凍結と融解を繰り返して進出するエキスを得る凍結融解法なども挙げられる。
前記調製された動物抽出物は、濃縮工程や精製工程など付されたものであってもよい。
前記(A)成分の前記栄養補助組成物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記栄養補助組成物100質量部に対して、前記(A)成分の合計量として、5質量部以上が好ましく、25質量部以上がより好ましく、50質量部~99質量部が特に好ましい。前記含有量が好ましい範囲内であると、成分補給目的での摂取量を満たせる点で、有利である。
前記栄養補助組成物に前記動物抽出物が2種以上含まれる場合の各動物抽出物の含有割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<(B)ケイ酸塩>
前記ケイ酸塩は、前記動物抽出物の不快臭及び前記動物抽出物を含有する栄養補助組成物の製造後から保管中に生じる不快臭を抑制するために配合される。
前記ケイ酸塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、メタケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。
前記ケイ酸塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ケイ酸塩の中でも、一般食品に使用できる点で、ケイ酸カルシウムが好ましい。
前記ケイ酸塩は、市販品を適宜使用することができる。
前記ケイ酸カルシウムのメジアン径(d50)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm~200μmが好ましく、10μm~100μmがより好ましく、18μm~32μmが特に好ましい。
前記ケイ酸カルシウムのゆるみ嵩密度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.04g/mL~0.30g/mLが好ましく、0.05g/mL~0.20g/mLがより好ましく、0.07g/mL~0.15g/mLが特に好ましい。
前記ケイ酸カルシウムの吸油量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、300mL/100g~550mL/100gが好ましい。
前記メジアン径(d50)、ゆるみ嵩密度、及び吸油量を満たすケイ酸カルシウムとしては、例えば、下記式(1)で表されるケイ酸カルシウムが挙げられる。
2CaO・mSiO・nHO ・・・ 式(1)
ただし、前記式(1)中、1<m<2であり、2<n<3である。
前記ケイ酸カルシウムの市販品としては、例えば、フローライトR(富田製薬株式会社製)が挙げられる。
前記(B)成分の前記栄養補助組成物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記栄養補助組成物100質量部に対して、前記(B)成分の合計量として、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましく、3質量部~20質量部が特に好ましい。前記含有量が好ましい範囲内であると、前記不快臭の抑制効果がより優れる点で、有利である。
前記栄養補助組成物に前記ケイ酸塩が2種以上含まれる場合の各ケイ酸塩の含有割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記(A)成分と、前記(B)成分との質量比{(B)/(A)}としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.005以上が好ましく、0.01以上がより好ましく、0.1以上が特に好ましい。前記質量比が好ましい範囲内であると、前記不快臭の抑制効果がより優れる点で、有利である。
<その他の成分>
前記栄養補助組成物におけるその他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ヘスペリジン、イノシトール等のビタミン類;アミノ酸又はその塩;マカエキス、ゴマエキス等の植物由来ペプチドを含有するペプチド含有物、わかめエキス、こんぶエキス等の海藻由来ペプチドを含有するペプチド含有物等のペプチド含有物;カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、マンガン、銅、セレン、クロム、モリブデン等のミネラル;コエンザイムQ10、α-リポ酸、L-カルニチン、ウコン等の機能性成分;各種ポリフェノール類;ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、植物油脂、硬化油等の滑沢剤;部分α化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム等の崩壊剤;乳糖、ビール酵母、デキストリン、コーンスターチ等の賦形剤;プルラン、アラビアガム、キサンタンガム、グアーガム、アルギン酸等の天然多糖類;粉末セルロース;結晶セルロース;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマー;還元麦芽糖水あめ、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール等の糖アルコール;トレハロース、パラチノース、イソマルト等の二糖類;大豆多糖類;とうもろこしタンパク等の結合剤;固着剤;酸化チタン、酸化鉄等の着色剤;フィチン酸、クエン酸、コハク酸、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL-リンゴ酸、リン酸、リン酸二ナトリウム等のpH調整剤又は緩衝剤;酸化防止剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分は、市販品を適宜使用することができる。
前記栄養補助組成物におけるその他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記栄養補助組成物中の油脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、18質量%以下が好ましく、16質量%以下がより好ましく、12質量%以下が更に好ましく、10質量%以下が特に好ましい。前記好ましい範囲内であると、前記栄養補助組成物の製造後から保管中に生じる不快臭をより抑制することができる点で、有利である。
前記油脂とは、動物抽出物由来の油脂をいう。
前記栄養補助組成物の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粉末、顆粒、錠剤などが挙げられる。
前記粉末、顆粒、及び錠剤の形状、構造、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記栄養補助組成物は、栄養補助食品やサプリメントとして用いてもよいし、顆粒や錠剤の製造用原料として用いてもよい。
本発明によれば、動物抽出物の不快臭を抑制することができ、また、動物抽出物を含有する栄養補助組成物の製造後から保管中に生じる不快臭をも抑制することができる。特に、夏場のような高温多湿の環境下などに保存した場合であっても、前記栄養補助組成物に含まれる栄養素の生理活性機能を害することなく、栄養補助組成物に生じる不快臭の発生を抑制することができる。また、不快臭の中でも特に獣臭のような臭いを好適に抑制することができ、更に、ケイ酸塩を含有しない栄養補助組成物で生じる不快臭とは異なる、好ましくない異臭の発生も抑制することができる。
また、本発明の栄養補助組成物は、後述する本発明の栄養補助組成物の製造方法により好適に製造することができ、製造コスト面でも優れる。
(栄養補助組成物の製造方法)
本発明の栄養補助組成物の製造方法は、混合工程を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
<混合工程>
前記混合工程は、(A)動物抽出物と、(B)ケイ酸塩とを混合する工程である。前記混合工程では、必要に応じて更にその他の成分を混合してもよい。
前記混合工程における、前記(A)動物抽出物、前記(B)ケイ酸塩、及び前記その他の成分は、上記した本発明の(栄養補助組成物)の項目に記載したものと同様であり、好ましい態様も同様である。
前記混合工程は、前記(A)動物抽出物と、前記(B)ケイ酸塩と、必要に応じて前記その他の成分とを1回でまとめて混合してもよいし、任意の成分ごとに複数回に分けて混合してもよい。
前記混合工程で得られる混合物は、粉末であってもよいし、造粒した顆粒であってもよい。
前記混合工程により、粉末又は顆粒の形状の栄養補助組成物とすることができる。
前記混合は公知の装置を用いて行うことができ、該装置としては、例えば、コンテナタンブラー、V型混合機、ボーレ コンテナミキサーなどが挙げられる。
前記混合の温度、時間等の条件としては、特に制限はなく、適宜選択することができる。
前記造粒の方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができ、例えば、流動層造粒法、攪拌造粒法、乾式造粒法などが挙げられる。
前記造粒の方法の具体例としては、前記各成分を練合、捏和、及び/又は攪拌し、適宜選択した結合剤を噴霧する方法が挙げられる。
前記結合剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、プルラン、グアーガム等の増粘多糖類、イソマルトース、キシリトール、マルチトール、ソルビトール等の糖アルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記結合剤は、市販品を適宜使用することができる。
前記結合剤は、噴霧するために、溶解液乃至分散液(以下、「噴霧液」と称することがある。)とすることが好ましい。
前記結合剤を溶解乃至分散するために用いる溶媒としては、特に制限はなく、使用する結合剤の種類などに応じて適宜選択することができ、例えば、水、エタノール、これらの混合溶媒などが挙げられる。
前記噴霧液の粘度、噴霧液中の結合剤の濃度(固形分濃度)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記噴霧液を噴霧する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、使用する造粒装置に設けられた噴霧手段、例えば、スプレーガン、噴霧ノズル等から噴霧する方法などが挙げられる。
前記噴霧の条件(噴霧量、噴霧する霧粒子(ミスト)の大きさ、噴霧時間、噴霧間隔等)としては、特に制限はなく、公知の条件を適宜選択することができる。
前記造粒は公知の装置を用いて行うことができ、該装置としては、例えば、噴霧造粒装置、流動層造粒装置、撹拌造粒装置などが挙げられる。
前記造粒の温度、時間等の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、打錠工程などが挙げられる。
前記打錠工程は、前記混合工程で得られた粉末又は顆粒と、必要に応じて前記その他の成分とを混合した打錠末を打錠する工程であり、これにより、錠剤の形状の栄養補助組成物とすることができる。
前記打錠は公知の装置を用いて行うことができ、該装置としては、例えば、打錠機(例えば、HT-APSS型、HT-AP-MS型、HT-X-SS型、HT-X-MS型(以上、株式会社畑鉄工所製);VEL5、VIRGO、AQUARIUS、LIBRA(以上、株式会社菊水製作所製))などが挙げられる。
前記打錠における打錠圧等の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明の栄養補助組成物の製造方法によれば、ケイ酸塩を動物抽出物と混合するという簡易な方法で、上記した本発明の栄養補助組成物を効率良く製造することができるので、製造コストの面でも優れる。
(動物抽出物の不快臭の抑制方法)
本発明の動物抽出物の不快臭の抑制方法は、混合工程を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
<混合工程>
前記混合工程は、動物抽出物と、ケイ酸塩とを混合する工程であり、上記した本発明の(栄養補助組成物の製造方法)の<混合工程>の項目に記載したものと同様にして行うことができ、好ましい態様も同様とすることができる。
また、前記動物抽出物中の油脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、18質量%以下が好ましく、16質量%以下がより好ましく、12質量%以下が更に好ましく、10質量%以下が特に好ましい。前記好ましい範囲内であると、前記動物抽出物の不快臭をより抑制することができる点で、有利である。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した本発明の(栄養補助組成物の製造方法)の<その他の工程>の項目に記載したものと同様のものが挙げられる。
本発明の動物抽出物の不快臭の抑制方法によれば、ケイ酸塩を動物抽出物と混合するという簡易な方法で、動物抽出物の不快臭を抑制することができる。
(動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭の抑制方法)
本発明の動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭の抑制方法は、混合工程を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
<混合工程>
前記混合工程は、動物抽出物と、ケイ酸塩とを混合する工程であり、上記した本発明の(栄養補助組成物の製造方法)の<混合工程>の項目に記載したものと同様にして行うことができ、好ましい態様も同様とすることができる。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した本発明の(栄養補助組成物の製造方法)の<その他の工程>の項目に記載したものと同様のものが挙げられる。
本発明の動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭の抑制方法によれば、ケイ酸塩を動物抽出物と混合するという簡易な方法で、栄養補助組成物の製造後から保管中、特に、夏場のような高温多湿の環境下などに保存した場合であっても、前記栄養補助組成物に含まれる栄養素の生理活性機能を害することなく、栄養補助組成物に生じる不快臭の発生を抑制することができる。また、不快臭の中でも特に獣臭のような臭いを好適に抑制することができ、更に、ケイ酸塩を含有しない栄養補助組成物で生じる不快臭とは異なる、好ましくない異臭の発生も抑制することができる。
(動物抽出物の不快臭抑制用組成物)
本発明の動物抽出物の不快臭抑制用組成物は、動物抽出物の不快臭を抑制するために用いられ、ケイ酸塩を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
<ケイ酸塩>
前記ケイ酸塩は、上記した本発明の(栄養補助組成物)の<(B)ケイ酸塩>の項目に記載したものと同様であり、好ましい態様も同様である。
前記ケイ酸塩の前記動物抽出物の不快臭抑制用組成物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記動物抽出物の不快臭抑制用組成物は、前記ケイ酸塩のみからなるものであってもよい。
前記動物抽出物中の油脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、18質量%以下が好ましく、16質量%以下がより好ましく、12質量%以下が更に好ましく、10質量%以下が特に好ましい。前記好ましい範囲内であると、前記動物抽出物の不快臭をより抑制することができる点で、有利である。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した本発明の(栄養補助組成物)の<その他の成分>の項目に記載したものと同様のものが挙げられる。
前記動物抽出物の不快臭抑制用組成物によれば、動物抽出物の不快臭を抑制することができる。
(動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭抑制用組成物)
本発明の動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭抑制用組成物は、動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭を抑制するために用いられ、ケイ酸塩を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
<ケイ酸塩>
前記ケイ酸塩は、上記した本発明の(栄養補助組成物)の<(B)ケイ酸塩>の項目に記載したものと同様であり、好ましい態様も同様である。
前記ケイ酸塩の前記動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭抑制用組成物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭抑制用組成物は、前記ケイ酸塩のみからなるものであってもよい。
前記動物抽出物を含有する栄養補助組成物中の油脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、18質量%以下が好ましく、16質量%以下がより好ましく、12質量%以下が更に好ましく、10質量%以下が特に好ましい。前記好ましい範囲内であると、前記栄養補助組成物の製造後から保管中に生じる不快臭をより抑制することができる点で、有利である。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した本発明の(栄養補助組成物)の<その他の成分>の項目に記載したものと同様のものが挙げられる。
本発明の動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭抑制用組成物によれば、栄養補助組成物の製造後から保管中、特に、夏場のような高温多湿の環境下などに保存した場合であっても、前記栄養補助組成物に含まれる栄養素の生理活性機能を害することなく、栄養補助組成物に生じる不快臭の発生を抑制することができる。また、不快臭の中でも特に獣臭のような臭いを好適に抑制することができ、更に、ケイ酸塩を含有しない栄養補助組成物で生じる不快臭とは異なる、好ましくない異臭の発生も抑制することができる。
以下に試験例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの試験例に何ら限定されるものではない。
(試験例1)
ポリエチレン袋に、下記表1-1~1-3に記載した量の動物抽出物(豚プラセンタ抽出物)と、ケイ酸塩、モミガラ活性炭、結晶セルロース、又はデキストリンとを加え、袋内で均一になるように混合し、5gの混合物(試験例番号1-1~1-12)を得た。
なお、使用した原料の詳細は、以下の通りである。以下の消臭剤、結晶セルロース、及びデキストリンはコントロールとして使用した。
・ 動物抽出物 : 豚プラセンタ抽出物(Pプラセンタエキス、日本ハム株式会社製、以下同様)
・ ケイ酸塩 : ケイ酸カルシウム(フローライトR、富田製薬株式会社製、以下同様。)
・ 消臭剤 : モミガラ活性炭(BC-FA-01TS、デクセリアルズ株式会社製、以下同様。)
・ 結晶セルロース : セオラス UF-F711、旭化成株式会社製、以下同様。
・ デキストリン : パインデックス#100、松谷化学株式会社製、以下同様。
<官能評価>
前記混合物を含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したサンプルを作製した。前記サンプルを60℃の恒温槽に1日間静置した後、発生する不快臭に対する官能評価を以下のようにして実施した。
-官能評価-
前記豚プラセンタ抽出物5gを含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したコントロールのサンプルを作製した。前記コントロールのサンプルを60℃の恒温槽に1日間静置した後、発生した不快臭を10点(コントロール)とし、前記各混合物のサンプルについて、不快臭の強さに応じて0点(不快臭がしない)~10点(不快臭が強い)の11段階で評価した。評価は6名で行い、その平均値を下記表1-1~1-3に示した。
Figure 0007353101000001
Figure 0007353101000002
Figure 0007353101000003
(試験例2)
ポリエチレン袋に、下記表2-1~2-2に記載した量の動物抽出物(魚肉抽出物)と、ケイ酸塩、モミガラ活性炭、結晶セルロース、又はデキストリンとを加え、袋内で均一になるように混合し、5gの混合物(試験例番号2-1~2-8)を得た。
なお、使用した原料の詳細は、以下の通りである。
・ 動物抽出物 : 魚肉抽出物(マリンアクティブ10、焼津水産化学工業株式会社製、以下同様。)
<官能評価>
前記混合物を含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したサンプルを作製した。前記サンプルを60℃の恒温槽に1日間静置した後、発生する不快臭に対する官能評価を以下のようにして実施した。
-官能評価-
前記魚肉抽出物5gを含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したコントロールのサンプルを作製した。前記コントロールのサンプルを60℃の恒温槽に1日間静置した後、発生した不快臭を10点(コントロール)とし、前記各混合物のサンプルについて、不快臭の強さに応じて0点(不快臭がしない)~10点(不快臭が強い)の11段階で評価した。評価は7名で行い、その平均値を下記表2-1~2-2に示した。
Figure 0007353101000004
Figure 0007353101000005
(試験例3)
ポリエチレン袋に、下記表3-1~3-2に記載した量の動物抽出物(鶏軟骨抽出物)と、ケイ酸塩、モミガラ活性炭、結晶セルロース、又はデキストリンとを加え、袋内で均一になるように混合し、5gの混合物(試験例番号3-1~3-8)を得た。
なお、使用した原料の詳細は、以下の通りである。
・ 動物抽出物 : 鶏軟骨抽出物(にわとり軟骨エキスパウダー(C-mucolla)、日本ハム株式会社製、以下同様。)
<官能評価>
前記混合物を含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したサンプルを作製した。前記サンプルを60℃の恒温槽に1日間静置した後、発生する不快臭に対する官能評価を以下のようにして実施した。
-官能評価-
前記鶏軟骨抽出物5gを含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したコントロールのサンプルを作製した。前記コントロールのサンプルを60℃の恒温槽に1日間静置した後、発生した不快臭を10点(コントロール)とし、前記各混合物のサンプルについて、不快臭の強さに応じて0点(不快臭がしない)~10点(不快臭が強い)の11段階で評価した。評価は8名で行い、その平均値を下記表3-1~3-2に示した。
Figure 0007353101000006
Figure 0007353101000007
(試験例4)
ポリエチレン袋に、下記表4-1~4-2に記載した量の動物抽出物(豚コラーゲン含有抽出物)と、ケイ酸塩、モミガラ活性炭、又は結晶セルロースとを加え、袋内で均一になるように混合し、5gの混合物(試験例番号4-1~4-9)を得た。
なお、使用した原料の詳細は、以下の通りである。
・ 動物抽出物 : 豚コラーゲン含有抽出物(豚コラーゲン2000P、フィトファーマ株式会社製、以下同様。)
<官能評価>
前記混合物を含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したサンプルを作製した。前記サンプルを60℃の恒温槽に1日間静置した後、発生する不快臭に対する官能評価を以下のようにして実施した。
-官能評価-
前記豚コラーゲン含有抽出物5gを含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したコントロールのサンプルを作製した。前記コントロールのサンプルを60℃の恒温槽に1日間静置した後、発生した不快臭を10点(コントロール)とし、前記各混合物のサンプルについて、不快臭の強さに応じて0点(不快臭がしない)~10点(不快臭が強い)の11段階で評価した。評価は6名で行い、その平均値を下記表4-1~4-2に示した。
Figure 0007353101000008
Figure 0007353101000009
(試験例5)
ポリエチレン袋に、下記表5-1~5-2に記載した量の動物抽出物(豚抽出物)と、ケイ酸塩、モミガラ活性炭、結晶セルロース、又はデキストリンとを加え、袋内で均一になるように混合し、2gの混合物(試験例番号5-1~5-8)を得た。
なお、使用した原料の詳細は、以下の通りである。
・ 動物抽出物 : 豚抽出物(ポークパウダーMKS、日研フード株式会社製、抽出部位:内臓以外のすべての部位、以下同様。)
<官能評価>
前記混合物を含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したサンプルを作製した。前記サンプルを60℃の恒温槽に1日間静置した後、発生する不快臭に対する官能評価を以下のようにして実施した。
-官能評価-
前記豚抽出物2gを含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したコントロールのサンプルを作製した。前記コントロールのサンプルを60℃の恒温槽に1日間静置した後、発生した不快臭を10点(コントロール)とし、前記各混合物のサンプルについて、不快臭の強さに応じて0点(不快臭がしない)~10点(不快臭が強い)の11段階で評価した。評価は6名で行い、その平均値を下記表5-1~5-2に示した。
Figure 0007353101000010
Figure 0007353101000011
(試験例6)
ポリエチレン袋に、下記表6-1~6-2に記載した量の動物抽出物(魚油加工粉末)と、ケイ酸塩、モミガラ活性炭、結晶セルロース、又はデキストリンとを加え、袋内で均一になるように混合し、5gの混合物(試験例番号6-1~6-8)を得た。
なお、使用した原料の詳細は、以下の通りである。
・ 動物抽出物 : 魚油加工粉末(ドライn-3 DHA 11-D、BASFジャパン株式会社製、以下同様。)
<官能評価>
前記混合物を含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したサンプルを作製した。前記サンプルを60℃の恒温槽に1日間静置した後、発生する不快臭に対する官能評価を以下のようにして実施した。
-官能評価-
前記魚油加工粉末5gを含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したコントロールのサンプルを作製した。前記コントロールのサンプルを60℃の恒温槽に1日間静置した後、発生した不快臭を10点(コントロール)とし、前記各混合物のサンプルについて、不快臭の強さに応じて0点(不快臭がしない)~10点(不快臭が強い)の11段階で評価した。評価は6名で行い、その平均値を下記表6-1~6-2に示した。
Figure 0007353101000012
Figure 0007353101000013
試験例1~6の結果から、ケイ酸塩を用いることで、様々な種類の動物抽出物を含有する栄養補助組成物に生じる不快臭を抑制できることが確認された。また、栄養補助組成物中の油脂の含有量少ない試験例1~4では、より不快臭を低減できることが確認された。
なお、試験例6では、消臭剤として公知であるモミガラ活性炭を用いた場合に、異臭が生じているとの評価や、コントロールよりも臭くなっているとの評価もあった。一方、ケイ酸塩を用いた場合では、モミガラ活性炭を用いた場合に生じたような異臭の発生は認められなかった。
(試験例7)
ポリエチレン袋に、下記表7に記載した量の動物抽出物(豚抽出物、豚プラセンタ抽出物)と、ケイ酸塩とを加え、袋内で均一になるように混合し、5gの混合物(試験例番号7-2、7-3)を得た。また、コントロールとして、下記表7に記載した量の動物抽出物(豚抽出物、豚プラセンタ抽出物)を加え、袋内で均一になるように混合し、5gの混合物(試験例番号7-1)を得た。
<官能評価>
前記混合物を含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したサンプルを作製した。前記サンプルを室温(25℃)にて1日間静置した後、発生する不快臭に対する官能評価を以下のようにして実施した。
-官能評価-
前記コントロールの混合物5gを含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したコントロールのサンプルを作製した。前記コントロールのサンプルを室温(25℃)にて1日間静置した後、発生した不快臭を10点(コントロール)とし、前記各混合物のサンプルについて、不快臭の強さに応じて0点(不快臭がしない)~10点(不快臭が強い)の11段階で評価した。評価は6名で行い、その平均値を下記表7に示した。
Figure 0007353101000014
試験例1~7の結果から、ケイ酸塩を用いることで、混合物中の油脂の含有量が少ないほど、動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭をより低減できることが確認された。
(試験例8)
-打錠末の調製-
下記表8-1に記載した成分のうち、ステアリン酸カルシウム以外の各成分を下記表8-1に記載した量で混合し、混合末を得た。前記混合末を造粒し顆粒とした後、下記表8-1に記載した量のステアリン酸カルシウムを添加、混合し、各打錠末とした。
なお、使用した各成分の詳細は、以下の通りである。
・ ステアリン酸カルシウム(ステアリン酸カルシウム、堺化学工業株式会社製)
Figure 0007353101000015
-打錠・評価-
ロータリー式打錠機(VEL5、株式会社菊水製作所製)を用い、前記表8-1に記載の組成の打錠末を12kNの圧力で充填加圧して打錠加工し、直径10mm、曲率半径(R)8.5mm、460mg/錠の錠剤を得た。
また、前記錠剤をアルミパウチに入れ、室温(25℃)にて、密封状態で1日間又は4か月間静置した後、発生する不快臭に対する官能評価を以下のようにして実施した。
[官能評価]
前記豚プラセンタ抽出物10質量%、結晶セルロース90質量%からなる混合末を含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したコントロールのサンプルを作製した。前記コントロールのサンプルを室温(25℃)にて、1日間静置した後、発生した不快臭を10点(コントロール)とし、前記各錠剤について、不快臭の強さに応じて0点(不快臭がしない)~10点(不快臭が強い)の11段階で評価した。評価は6名で行い、その平均値を下記表8-2に示した。
Figure 0007353101000016
(試験例9)
-打錠末の調製-
下記表9-1に記載した成分のうち、ステアリン酸カルシウム以外の各成分を下記表9-1に記載した量で混合し、混合末を得た。前記混合末を造粒し顆粒とした後、下記表9-1に記載した量のステアリン酸カルシウムを添加、混合し、各打錠末とした。
なお、使用した各成分の詳細は、以下の通りである。
・ マルチトール(Sweet Pearl-P150FD、ロケットジャパン社製)
Figure 0007353101000017
-打錠・評価-
ロータリー式打錠機(VEL5、株式会社菊水製作所製)を用い、前記表9-1に記載の組成の打錠末を14kNの圧力で充填加圧して打錠加工し、直径9mm、曲率半径(R)7.5mm、340mg/錠の錠剤を得た。
また、前記錠剤をアルミパウチに入れ、室温(25℃)にて、密封状態で1日間又は4か月間静置した後、発生する不快臭に対する官能評価を以下のようにして実施した。
[官能評価]
前記魚肉抽出物82質量%、結晶セルロース8質量%からなる混合末を含むポリエチレン袋を更にアルミ袋に入れ密封したコントロールのサンプルを作製した。前記コントロールのサンプルを室温(25℃)にて、1日間静置した後、発生した不快臭を10点(コントロール)とし、前記各錠剤について、不快臭の強さに応じて0点(不快臭がしない)~10点(不快臭が強い)の11段階で評価した。評価は6名で行い、その平均値を下記表9-2に示した。
Figure 0007353101000018
試験例8~9の結果から、ケイ酸塩を用いることで、錠剤とした場合でも動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭を抑制できることが確認された。

Claims (7)

  1. (A)豚プラセンタ抽出物、魚肉抽出物、鶏軟骨抽出物、及び豚コラーゲン含有抽出物からなる群から選択される少なくとも1種の動物抽出物と、
    (B)ケイ酸カルシウムとを含有し、
    前記(A)成分の含有量が、栄養補助組成物100質量部に対して、50質量部~99質量部であり、
    前記(A)成分と、前記(B)成分との質量比{(B)/(A)}が、0.1以上であることを特徴とする栄養補助組成物。
  2. 前記栄養補助組成物中の油脂の含有量が、18質量%以下である請求項1に記載の栄養補助組成物。
  3. (A)豚プラセンタ抽出物、魚肉抽出物、鶏軟骨抽出物、及び豚コラーゲン含有抽出物からなる群から選択される少なくとも1種の動物抽出物と、(B)ケイ酸カルシウムとを混合する混合工程を含み、
    前記(A)成分の含有量が、栄養補助組成物100質量部に対して、50質量部~99質量部であり、
    前記(A)成分と、前記(B)成分との質量比{(B)/(A)}が、0.1以上であることを特徴とする栄養補助組成物の製造方法。
  4. 豚プラセンタ抽出物、魚肉抽出物、鶏軟骨抽出物、及び豚コラーゲン含有抽出物からなる群から選択される少なくとも1種の動物抽出物の不快臭の抑制方法であって、
    前記動物抽出物と、ケイ酸塩とを混合する混合工程を含むことを特徴とする動物抽出物の不快臭の抑制方法。
  5. 豚プラセンタ抽出物、魚肉抽出物、鶏軟骨抽出物、及び豚コラーゲン含有抽出物からなる群から選択される少なくとも1種の動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭の抑制方法であって、
    前記動物抽出物と、ケイ酸塩とを混合する混合工程を含むことを特徴とする栄養補助組成物の不快臭の抑制方法。
  6. 豚プラセンタ抽出物、魚肉抽出物、鶏軟骨抽出物、及び豚コラーゲン含有抽出物からなる群から選択される少なくとも1種の動物抽出物の不快臭を抑制するために用いられ、
    ケイ酸塩を含有することを特徴とする不快臭抑制用組成物。
  7. 豚プラセンタ抽出物、魚肉抽出物、鶏軟骨抽出物、及び豚コラーゲン含有抽出物からなる群から選択される少なくとも1種の動物抽出物を含有する栄養補助組成物の不快臭を抑制するために用いられ、
    ケイ酸塩を含有することを特徴とする不快臭抑制用組成物。
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