JP7352974B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
「タイマ演出」を実行することが可能な遊技機が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2019‐205492号公報
本発明が解決しようとする課題は、面白みのあるタイマ演出を実行することが可能な遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、遊技球が進入することが遊技者にとって有利な事象として設定された所定領域と、初期状態から時間の経過とともに変化していく時間画像が表示されるタイマ演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記タイマ演出は、前記所定領域への遊技球の進入を契機として前記初期状態にある前記時間画像が表示され、その後当該時間画像が変化していくものであることを特徴とする。
本発明によれば、面白みのあるタイマ演出を実行することが可能である。
本実施形態にかかる遊技機の全体図である。 (a)は特定領域が閉鎖された状態にある単位遊技(大当たり遊技を構成する単位遊技)における大入賞領域内の様子を示した模式図であり、(b)は特定領域が開放された状態にある単位遊技(小当たり遊技)における大入賞領域内の様子を示した模式図である。 表示領域に表示された装飾図柄、保留図柄を示した図である。 (a)は遊技状態と大当たりの種類(大当たりの種類に応じた遊技状態の移行)を説明するための図であり、(b)は各遊技状態における当否抽選確率を示した図である。 タイマ演出の流れを説明するための図である。 タイマ演出の流れを説明するための図(図5の続き)である。 具体例1-1を説明するための図である。 具体例1-2を説明するための図である。 具体例1-2を説明するための図(図8の続き)である。 具体例1-3を説明するための図である。 具体例1-4を説明するための図である。 具体例1-4を説明するための図(図11の続き)である。 予兆演出を説明するための図である。 予兆演出を説明するための図(図13の続き)である。 予兆演出を説明するための図(図14の続き)である。 具体例2-3を説明するための図である。 具体例2-4を説明するための図である。 停止演出(停止演出(停止演出の煽り)発生時に設定される高速度期間、低速度期間)を説明するための図である。 高速度期間により「早まった時間」および低速度期間により「遅れた時間」が相殺されるように設定されていることを説明するための概念図である。 具体例3-2を説明するための図である。 具体例3-4を説明するための図である。 特殊演出(画像獲得条件、連チャン条件)を説明するための図である。 (a)は演出画像の種類を示した図であり、(b)は表示条件を説明するための図である。 具体例4-2を説明するための図である。 演出モードの概要および獲得したアイテムの表示方法を説明するための図である。 アイテムの種類(アイテムの種類と演出モードの関係)を説明するための図である。 モード変更演出の概要を説明するための図である。 具体例5-1を説明するための図である。 具体例5-1(図28に示した例とは異なる例)を説明するための図である。 具体例5-2(未実行のモードX依存演出および未実行のモードY依存演出のいずれも存在する場合のモード変更演出)を説明するための図である。 具体例5-2(未実行のモードX依存演出は存在するが、未実行のモードY依存演出は存在しない場合のモード変更演出)を説明するための図である。 具体例5-3(現在の演出モードに対応するモード依存演出および非モード依存演出の全てが実行された場合にモード変更演出が発生すること)を説明するための図である。 具体例5-3(現在の演出モードに対応するモード依存演出は全て実行されても、非モード依存演出の全てが実行されていない場合にはモード変更演出が発生しないこと)を説明するための図である。 具体例5-4を説明するための図である。 (a)は可動体が演出位置に位置し、バーサライタが駆動していない状態を示す図((a-1)は可動体およびバーサライタを正面から見た模式図、(a-2)は可動体およびバーサライタを側面から見た模式図)であり、(b)は可動体が演出位置に位置し、バーサライタが駆動している状態を示す図((b-1)は可動体およびバーサライタを正面から見た模式図、(b-2)は可動体およびバーサライタを側面から見た模式図)である。 駆動演出中に扉部材が開放されたときのバーサライタの制御を説明するための図である。 駆動演出を実行すべき時点にて扉部材が開放状態にあるときのバーサライタの制御を説明するための図(比較として扉部材が閉鎖状態にあるときの制御も示す)である。 注意画像を説明するための図である。 待機中画像を説明するための図である。 駆動演出の通常態様(a)と特殊態様(b)を説明するための図である。
1)遊技機の基本構成
以下、本発明にかかるぱちんこ遊技機1(以下、単に遊技機と称する)の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において画像というときは、静止画だけでなく動画も含まれるものとする。また、「○○に遊技球が進入(入賞)」等というときは、厳密には当該○○に設けられたセンサが進入した遊技球を検出したことをいう。
まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。遊技機1は遊技板90を備える。遊技板90は、ほぼ正方形の部材(一の部材であってもよいし、複数の部材が組み合わされてなるものであってもよい)により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。遊技領域902には、始動領域904、大入賞領域906、アウト口907などが設けられている。
表示装置91の表示領域911は、遊技板90に形成された開口901を通じて視認されるものである。なお、一部の図においては、遊技板90に覆われずに露出する表示領域911の形状を簡略化して記載する(方形状に記載する)が、当該部分の大きさや形状は適宜変更可能である。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動領域904や大入賞領域906等の入賞領域に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
2)遊技性(ゲーム性)
2-1)当否抽選
始動領域904への遊技球の進入を契機として乱数源から数値(以下、当否抽選情報と称することもある)が取得される。当該数値を用いて当否抽選が実行される。当該数値が予め定められた当たり用数値と同じであれば当たりとなり、異なる場合にはずれとなる。本実施形態では、当たりの態様(種別)として、大当たりおよび小当たりの二種類が設定されている。つまり、乱数源から取得された数値が大当たり用数値と同じであれば大当たりとなり、小当たり用数値と同じであれば小当たりとなる(それ以外ははずれである)。
本実施形態では、始動領域904として第一始動領域904aと、当該第一始動領域904aとは異なる位置にある第二始動領域904bと、が設けられている(図1参照)。第一始動領域904aに遊技球が進入することを契機として第一当否抽選情報が取得され、それに基づき第一当否抽選(特図1抽選)が実行される。第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機として第二当否抽選情報が取得され、それに基づき第二当否抽選(特図2抽選)が実行される。
大当たりに当選した場合には大当たり遊技が実行される。なお、詳細を後述する小当たりを経た大当たり(遊技)と区別するため、大当たり当選を「直当たり」と称することもある。大当たり遊技は、所定条件成立まで大入賞領域906(常態において閉鎖されている)が開放される単位遊技(いわゆる1「ラウンド」分の遊技のことをいう。以下の説明において「ラウンド」と称することもある)が一または複数回繰り返される。本実施形態では、大入賞領域906に遊技球が10個入賞する入賞条件、および、所定時間が経過する時間条件のいずれか一方が成立することをもって単位遊技が終了(大入賞領域906が閉鎖)する。大当たり遊技が含む単位遊技の数(ラウンド数)が多くなるほど、当該大当たり遊技にて得られる遊技者の利益(利益の期待値)が大きくなる。本実施形態では、大入賞領域906は遊技領域902の右側に設けられており、遊技者は遊技領域902の右側に遊技球が進入するよう遊技する(いわゆる「右打ち」を行う)。
小当たりに当選した場合には小当たり遊技が実行される。小当たり遊技は、大入賞領域906が開放されるとともに、当該大入賞領域906内に設けられた特定領域10が開放されるものである(図2(b)参照)。当該特定領域10の付近には「V」の文字が付されており、当該特定領域10を遊技者に示す文言として当該「V」が用いられる。特定領域10は常態において閉鎖されているものであるところ、小当たり当選時には一時的に開放される(なお、大当たり遊技では特定領域10は開放されない)。なお、大入賞領域906には二つの出口領域が設けられており、大入賞領域906に進入した遊技球は当該二つの出口領域のいずれかを通過することになる。当該二つの出口領域のうちの一方が特定領域10とされている。当該出口領域のそれぞれにはセンサが設けられており、当該出口領域のいずれかを通過した遊技球が大入賞領域906に入賞したものと扱われる。つまり、特定領域10に進入した遊技球は、大入賞領域906にも進入したものでもある。
特定領域10に遊技球が進入したときには、大当たり遊技が実行される。つまり、抽選により大当たりに当選することだけでなく、小当たりを経由して大当たりを獲得することができる(大当たりを獲得するためには、1つの遊技球が特定領域10に進入すればよい)。なお、大入賞領域906外に特定領域10が設けられた構成としてもよい。
小当たり遊技は、それを経て獲得した大当たり遊技の1ラウンド分の単位遊技とみることもできる。例えば、小当たりを経由した10ラウンド大当たり(単位遊技が10回実行される大当たり)とは、小当たり遊技(大入賞領域906が開放されるとともに特定領域10が開放される遊技)が1ラウンド目の遊技として、その後の大当たり遊技として実行される大入賞領域906の開放が2~9ラウンド目の遊技として実行される(特定領域10に遊技球が進入しなかった場合には当該2~9ラウンド目の遊技が実行されず、小当たり遊技のみで終了する)。小当たり遊技は、大当たり遊技を構成する単位遊技と同様、時間条件および入賞条件(本実施形態では10個入賞)の少なくともいずれか一方が成立することにより終了する。継続的に遊技球を発射していれば先に入賞条件が成立することになるから、小当たり遊技においては一回の単位遊技と同様の賞球を得ることができる。なお、本実施形態では、小当たり遊技である単位遊技以外の単位遊技(大当たり遊技を構成する単位遊技)においては、大入賞領域906は開放されるものの特定領域10は閉鎖された状態にある(図2(a)参照)。
本実施形態では、小当たりに当選した場合に大入賞領域906とともに特定領域10が開放されることになるが、その時間は、当該特定領域10に遊技球を進入させるために十分な長さが確保される。特定領域10は遊技領域902の右側に設けられており、特定領域10に遊技球を進入させるためには遊技者は右打ちを行うところ、継続的に右打ちを行っていればほぼ確実に特定領域10に遊技球が進入する。小当たり当選時には表示領域911に右打ちを実行する旨の指示が出されるため、遊技者はそれに従うだけでよい。指示が出されてから10数秒遅れて右打ちを開始しても、ほぼ確実に遊技球が特定領域10に進入するように設定されている。このように、本実施形態では、実質的には「小当たり当選=大当たり当選」となる(小当たり当選が大当たり獲得に結びつく)設定である。
なお、本実施形態にかかる遊技機1のように、大当たり当選時だけでなく、小当たり当選時にも大当たりを獲得できる可能性がある遊技機は「一種二種混合機」等と称される(小当たり経由での大当たりの獲得は「二種」の遊技性である)。
2-2)装飾図柄
当否抽選結果は、表示領域911に表示される装飾図柄80(図3参照)により報知される。本実施形態では、それぞれが複数種の装飾図柄80を含む三つの装飾図柄群80gが設定される。具体的には、表示領域911の左側に表示される左装飾図柄群80gL、右側に表示される右装飾図柄群80gR、左装飾図柄群80gLと右装飾図柄群80gRの間に表示される中装飾図柄群80gCの三つである。各装飾図柄群80gから選択されて表示された三つの装飾図柄80の組み合わせにより抽選結果が報知される。当該三つの装飾図柄群80gが変動を開始してから、当該変動が停止して抽選結果を示す組み合わせが表示されるまでの演出が変動中演出(一変動分の演出)である。なお、一部の図面においては、装飾図柄80の図示を省略する。
なお、装飾図柄80以外の図柄(別図柄;図示せず)が表示されるようにしてもよい。例えば、本実施形態では、後述するように小当たり当選時および大当たり当選時にはいずれも同じ種類の装飾図柄80の三つ揃いが表示される(装飾図柄80の組み合わせによっては小当たりおよび大当たりの区別がつかない)ところ、大当たりに当選したときと小当たりに当選したときとでは、別図柄の態様が異なる(別図柄により大当たりに当選したのか小当たりに当選したのか区別できる)ようにしてもよい。別図柄は、表示領域911に表示されるものであってもよいし、表示領域911外に表示される(表示領域911外に表示されるランプ等の点灯パターン)であってもよい。
2-3)保留
第一始動領域904に遊技球が進入し、新たな第一当否抽選情報が取得されたとき、それよりも先に取得された当否抽選情報に対応する変動中演出が実行されている場合には、当該新たな第一当否抽選情報は第一保留情報(保留)として記憶手段(図示せず)に記憶される。本実施形態では第一保留情報(特図1保留)の最大の記憶数は四つである。記憶手段に記憶されている第一保留情報は保留図柄70として表示される(一部の図面においては当該保留図柄70の図示を省略する)(図3参照)。図示しないが、現在変動中演出が実行されている当否抽選結果に対応する保留図柄(いわゆる当該変動の保留図柄)が表示されるようにしてもよい。遊技状態によっては、保留図柄70が表示されないようにしてもよい。
一方、本実施形態では、第二当否抽選情報については保留情報(第二保留情報)として記憶される領域は設けられていない。つまり、対応する当否抽選結果の報知が完了していない二以上の第二当否判定情報が保留されるという状況は生じない。
2-4)遊技状態
遊技者が大当たり獲得を目指して遊技する遊技状態として、通常遊技状態とこれよりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技状態(いわゆる時短状態である)が設定されている。通常遊技状態は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射させるべき状態である(図4(a)参照)。第一始動領域904aは、遊技領域902の左側を流下する遊技球が進入可能な位置に設けられている。すなわち、通常遊技状態は、遊技者に対し左打ち遊技が促される(左打ち遊技を行うべき)状態であり(右打ちでは第一始動領域904aに遊技球は進入しない)、第一当否抽選を経て大当たり獲得を目指す状態である。第一当否抽選は、その結果が大当たりまたははずれとなる抽選である。つまり、第一当否抽選の結果として小当たりは発生しない。通常遊技状態における大当たり確率(第一当否抽選の大当たり確率)は約1/319.8である(図4(b)参照)。それ以外ははずれである。つまり、通常遊技状態は、小当たり経由で大当たりを獲得することができない状態である。なお、第一当否抽選の結果として小当たりが発生するようにしてもよいが、その小当たりによって特定領域10に遊技球が進入することが無いようにされる。例えば、第一当否抽選にて小当たりに当選した場合は、特定領域10の開放時間が極めて短く、特定領域10に遊技球が進入する可能性はほぼ無い構成とされる。
第一当否抽選の結果が大当たりとなった場合には、三つの装飾図柄80が同じとなることにより大当たり当選が報知される。はずれとなる場合にはそれ以外の組み合わせが表示される。
特別遊技状態は、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射させるべき状態である(図4(a)参照)。第二始動領域904bは、遊技領域902の右側を流下する遊技球が進入可能な位置に設けられている。すなわち、特別遊技状態は、遊技者が右打ち遊技を行うべき状態であり(左打ちでは第二始動領域904bに遊技球は進入しない)、第二当否抽選を経て大当たり獲得を目指す状態である。第二当否抽選は、その結果が大当たりまたは小当たりとなる抽選である。つまり、第二当否抽選の結果としてはずれは発生しない。特別遊技状態における大当たり確率(第二当否抽選の大当たり確率)は約1/319.8であり、通常遊技状態における大当たり確率と同じである(特別遊技状態は、いわゆる確率変動状態(大当たり確率が通常遊技状態よりも高い状態)ではないから、通常遊技状態と同じにする必要がある)。それ以外は小当たりとなる(つまり、小当たり確率は約318.8/319.8である)(図4(b)参照)。なお、第二当否抽選の結果としてはずれが発生しうる設定とすることを否定するわけではない。
第二当否抽選の結果が小当たりや大当たりとなった場合には、三つの装飾図柄80が同じとなることにより小当たりや大当たりに当選したことが報知される。実質的には「小当たり当選=大当たり当選」という設定であるから、小当たりに当選した場合であっても大当たりに当選したかのように遊技者に見せるために、装飾図柄80の組み合わせにおいては小当たり当選と大当たり当選とで差異がない(いずれも同じ図柄の三つ揃いとなる)ように構成されている。ただし、表示領域911の外縁近傍に表示される小さな図柄(小図柄;図示せず)により大当たり当選と小当たり当選が区別できるようにしてもよい。当該小図柄の態様は、大当たり当選時と小当たり当選時とで異なる態様となるものとされる。ただし、当該小図柄は小さく(装飾図柄80よりも小さく)、目立たないため、遊技者は小図柄を意識せずに装飾図柄80のみを見て遊技することができるものとされている。
初期状態(電源ONの状態)においては、通常遊技状態にある。通常遊技状態における第一当否抽選にて当選しうる大当たりとして、通常大当たりおよび特別大当たりが設定されている。通常大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が通常遊技状態となる大当たりである。特別大当たりは、大当たり終了後の遊技状態が特別遊技状態となる大当たりである。なお、各大当たりの単位遊技の数(ラウンド数)はどのようなものであってもよい。第一当否抽選にて大当たりに当選したときにおける大当たり振り分けは適宜設定することができる。本実施形態では、通常大当たりが50%、特別大当たりが50%である(図4(a)参照)。特別大当たりに当選した場合にはその大当たり遊技終了後に遊技者に有利な(通常遊技状態よりも有利な)特別遊技状態に移行することになるところ、当該特別遊技状態に移行する確率が50%であるということである。なお、第一当否抽選を経た大当たり振り分けを、特別大当たりが100%である設定としても(通常大当たりが設定されていない構成しても)よい。
特別大当たりに当選した場合、その大当たり遊技終了後、特別遊技状態に移行する。特別遊技状態においては、遊技者は右打ち遊技を行う(表示領域911には右打ち遊技を促す表示がなされる)。遊技領域902の右側には、普通始動領域905が設けられている。当該普通始動領域905(図1参照)に進入することを契機として普通抽選(普通図柄抽選)が実行される。その抽選に当選することを契機として第二始動領域904b(常態においては閉鎖されている)が開放される。特別遊技状態における普通抽選に当選する確率は極めて高い(100%もしくは100%に近い)。したがって、右打ちすれば容易に第二始動領域904bが開放され、当該第二始動領域904bに遊技球が進入する。つまり、指示通り遊技を行っていれば第二当否抽選が実行される。
なお、通常遊技状態では普通抽選に当選しないように(当選確率が0%である)設定されているため、通常遊技状態にて右打ちしても第二始動領域904bに遊技球が進入することはない。これとは異なり、通常遊技状態においても普通抽選に当選する可能性がある設定としてもよい(例えば、通常遊技状態と特別遊技状態とで普通抽選に当選する確率を同じとする)が、通常遊技状態にて普通抽選に当選した場合でも第二始動領域904bに遊技球が進入することは実質的に不可能とされる。例えば、通常遊技状態にて普通抽選に当選したときにおける第二始動領域904bの開放時間は、第二始動領域904bに遊技球が進入することが実質的に不可能な程度に極めて短いものとされる。このように、通常遊技状態においては、第二始動領域904bに遊技球が進入すること(第二当否抽選を受けること)が不可能な設定であればよく、それを実現する手法は適宜変更可能である。
一回の第二当否抽選の結果が報知されることを条件として特別遊技状態は終了する。つまり、いわゆる「時短回数=1」という設定である。なお、特別遊技状態が開始されてから実行された第一当否抽選の結果の報知は時短回数にカウントされない。つまり、特別遊技状態が開始された時点で第一保留情報が存在していた結果、第一当否抽選結果の変動中演出が実行されたとしても、それによって特別遊技状態は終了しない。換言すれば、基本的には、特別遊技状態に移行した後、遊技者が右打ちを行い、第二始動領域904bに遊技球を進入させない限り、特別遊技状態は終了しないということである。ただし、極めて稀ではあるが、特別遊技状態が開始された時点で存在していた第一保留情報に基づく第一当否抽選の結果が大当たりとなった場合(約1/319.8に当選した場合)は、大当たり遊技が実行されることになる。その大当たりが通常大当たりであれば大当たり遊技終了後は通常遊技状態に移行し、特別大当たりであれば大当たり遊技終了後は特別遊技状態に移行する。特別遊技状態にて第一当否抽選が実行されて大当たりに当選した場合には、大当たり遊技終了後もれなく特別遊技状態に移行する設定としてもよい。なお、本実施形態では、特別遊技状態に移行した際に第一保留情報が存在していた場合、当該第一保留情報に対応する当否抽選結果(はずれ)についての変動中演出に要する時間は最短の時間(最短の変動時間)とされる。つまり、いわゆる特図1保留が「高速消化」される。
上述した通り、特別遊技状態においては、ある程度継続的に右打ちを行っていれば普通抽選に当選して開放された第二始動領域904bに遊技球が進入し、それを契機として第二当否抽選が実行される。上述した通り、第二当否抽選の結果は、大当たりまたは小当たりとなる(はずれが無い)。小当たりは大当たり当選に繋がる(実質的には「小当たり=大当たり」である)ため、特別遊技状態に移行するということは当該第二始動領域904bへの遊技球の進入により一回の大当たり(遊技)の獲得が確約されているということである。
第二当否抽選を経て獲得しうる大当たりは、通常大当たりおよび特別大当たりのいずれかである。本実施形態では、第二当否抽選を経て獲得した大当たりの振分は、通常大当たりが19%、特別大当たりが81%とされている(図4(a)参照)。当該振分は、第二当否抽選が大当たりとなった場合(いわゆる「直当たり」した場合)、第二当否抽選が小当たりとなり特定領域10に遊技球を進入させて大当たりを獲得した場合(小当たり経由の大当たりの場合)のいずれであっても同じである。
特別大当たりとなった大当たり遊技の終了後には、再び特別遊技状態に移行するから、再度第二当否抽選を経た大当たりの獲得が確約されることになる。つまり、特別大当たりはいわゆる連チャン確定の大当たりということになる。一方、通常大当たりとなった大当たり遊技の終了後には、通常遊技状態に移行することになるため、再び第一当否抽選での大当たり当選を目指して遊技する(左打ちする)ことになる。
3)タイマ演出
3-1)タイマ演出の基本的態様
本実施形態にかかる遊技機1は、タイマ演出を実行することが可能である。な当該タイマ演出は、時間画像20(タイマ)が表示された上で、実時間の経過とともに当該時間画像20が変化していき、当該時間画像20が終了時間に到達する(タイムアップする)ことを契機とし、演出の結果として何らかの事象(以下、イベントと称することもある)が発生するものである。なお、当該タイマ演出は、小当たり遊技およびそれを経由して獲得した大当たり遊技中に実行されるものであるが、全ての小当たり遊技および大当たり遊技にて発生するものではない。すなわち、タイマ演出が発生しない小当たり遊技および大当たり遊技が設定されていてもよい。
本実施形態では、時間画像20は時間経過とともに減少する(カウントダウンされる)数字(秒単位で小数第二位まで表示される)を含む。当該数字が0(00:00)となることが終了時間の到達(タイムアップ)とされている。タイマ演出において時間画像20が変化を開始する前の状態を「初期状態」と称する。初期状態の時間画像20は、タイマ演出(カウントダウン)の「初期値」を示すものである。本実施形態におけるタイマ演出は、初期状態にある時間画像20が実時間の経過とともにカウントダウンされていき、タイムアップすることで何らかのイベント(特定事象)が発生するものである。なお、本実施形態では、基本的には、実時間の経過と時間画像20の変化の速度(カウントダウンの速度)は一致するように設定されている。そのため、タイマ演出が開始されることで、遊技者は、イベントが発生するおおよそのタイミングを把握することができる。ただし、時間画像20の変化はあくまで「演出」であるため、実時間とずれることは許容されるものとする。
本実施形態におけるタイマ演出は、特定領域10(所定領域)を利用したものである。上述した通り、特別遊技状態にて当否抽選結果が小当たりとなった場合には小当たり遊技にて特定領域10が開放される。本実施形態では、小当たり当選(小当たり経由で大当たりが獲得できる状態となったこと)が報知された(図5(a)参照)後、特定領域10を狙って遊技球を発射すべきであることを示す指示画像が表示される(図5(b)参照)。その後、当該特定領域10への遊技球の進入(1球目の遊技球の進入)(図5(c)参照)を契機として初期状態にある時間画像20が表示される(図5(d)参照)。本実施形態では、特定領域10から時間画像20が飛び出してきたかのように見せるため、表示領域911における特定領域10側(本実施形態では右側)から中央に向かって移動するように時間画像20が表示される。なお、小当たり遊技中やその後の大当たり遊技中においては、時間画像20以外の演出用の画像(タイマ演出用の画像以外の画像)も表示されるが、当該タイマ演出に関係のない演出用の画像の図示は省略する。
上述したように、小当たり遊技にて開放される特定領域10に遊技球が進入した際には、小当たり遊技(1ラウンド目の単位遊技)終了後に大当たり遊技(2~9ラウンド目の単位遊技)が実行される。大当たり遊技が開始された後、時間画像20の変化(カウントダウン)が開始される(図6(a)参照)。本実施形態では、大当たり遊技の開始(2ラウンド目の遊技の開始)と同時にカウントダウンが開始される。つまり、少なくとも小当たり遊技が終了するまでは、時間画像20は初期状態のままである。特定領域10に遊技球が進入することを条件として獲得された大当たり遊技の開始後、時間画像20の変化が開始されることになる。換言すれば、特定領域10に遊技球が進入し、初期状態の時間画像20が表示されてから、当該時間画像20の変化(カウントダウン)が開始されるまでの時間は一定ではないということである。特定領域10に遊技球が進入するタイミングは不定であるし、小当たり遊技が終了するタイミングも不定である。後述するように、タイマ演出は、時間画像20がタイムアップすることを契機として大当たり遊技終了後の遊技状態が特別遊技状態となるか否か(遊技者に有利な事象が発生するか否か)を示す結果に至るものであるため、大当たり遊技が実行されている最中にタイムアップしなければならない(有利な事象(特別遊技状態)が実際に発生する可能性がある時点に至るよりも前にタイムアップさせなければならない)。そのため、時間画像20の変化が開始される時点は大当たり遊技の開始(2ラウンド目の遊技の開始)を基準として設定され、当該時点に基づき時間画像20の初期状態(初期値)を決定するようにするとよい。これを実現するため、本実施形態では、特定領域10に遊技球が進入して初期状態の時間画像20が表示された後、当該時間画像20の変化(カウントダウン)が開始されるまでの時間(待機時間)は一定ではない設定(特定領域10に遊技球が進入するタイミングや、小当たり遊技の長短によらず、少なくとも大当たり遊技が開始されるまでは待機する設定)としている。
時間画像20が終了時間に到達する(タイムアップする)こと(図6(b)参照)を契機としてイベントが発生する。なお、大当たり遊技が実行されている最中に時間画像20が終了時間に到達するように設定されている。本実施形態では、イベントとして、当該大当たり遊技終了後の遊技状態が特別遊技状態となるか否か(いわゆる連チャン継続となるか否か)を示す演出が発生する。換言すれば、現在実行されている大当たりが、通常大当たり(19%)および特別大当たり(81%)のいずれであるかを報知する演出が実行されるということである。本実施形態では、特別大当たりである場合にはイベントとして特別事象が発生する(図6(c-1)参照)ものの、通常大当たりである場合にはイベントとして通常事象(図6(c-2)参照)が発生する(特別事象が発生しない)ように設定されている。特別事象および通常事象の具体的態様はどのようなものであってもよい。特別事象として発生しうる複数種の事象(演出)が設定されていてもよいし、通常事象として発生しうる複数種の事象(演出)が設定されていてもよい。このように、タイマ演出のタイムアップの時点は、特別遊技状態が継続する(連チャンする)か否かの結果が示される時点であるといえる。
このように、本実施形態にかかる遊技機1は、特定領域10に遊技球が進入することを契機として初期状態にある時間画像20が表示されるという斬新かつ面白みのあるタイマ演出を実行することができる。
小当たり当選にて開放される特定領域10に遊技球が進入するということは、大当たり遊技が実行されるということであるため、当該大当たりが遊技者に有利なものであるか否か(特別大当たりであるか否か)の報知にタイマ演出を利用することができる。
以下、上記タイマ演出の基本的態様に関する事項を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数適用した構成としてもよい。
○具体例1-1
特定領域10(所定領域)に遊技球が進入することを契機として表示される時間画像20の初期状態(初期値)は、毎回変化しうるものとする。つまり、タイマ演出(カウントダウン)が開始されてからタイムアップに至るまでの時間は、毎回変化しうるものとする。例えば、初期状態の候補として「15:00」(15秒)、「20:00」(20秒)、「25:00」(25秒)の三つが設けられており、抽選により決定されたいずれかが初期状態として設定される構成(図7参照)とする。
本例のようにする場合、イベントとして特別事象が発生する(遊技者に有利な事象が発生する)蓋然性が、初期状態とされる時間により示唆されるものとしてもよい。例えば、初期状態とされる時間が長いほど、イベントとして特別事象が発生する蓋然性が高い設定とすることが考えられる(図7参照)。このようにすれば、タイムアップ時点が大当たり遊技の後半になるほど、タイムアップ時点で判明する結果が遊技者に有利なものとなるという遊技性が実現される。
○具体例1-2
特定領域10への遊技球の進入を契機として、初期状態にある時間画像20が複数表示される場合がある設定とする。上記実施形態にて説明したのは、表示される時間画像20が一つである例であるが、時間画像20が二以上表示されることがある設定とする。以下、時間画像20が三つ(第一時間画像21、第二時間画像22、第三時間画像23の三つ)表示される場合(図8(b)参照)を挙げて本例を説明する。
第一時間画像21の初期状態、第二時間画像22の初期状態、第三時間画像23の初期状態は互いに異なるものとされる(図8(b)参照)。各時間画像20の変化の開始(カウントダウンの開始)は、同時に開始される。したがって、各時間画像20がタイムアップする時点は異なる時点となる。つまり、イベントが発生するタイミングとして少なくとも三箇所存在するということである。大当たり遊技終了後の遊技状態が特別遊技状態となる大当たり(特別大当たり)であれば、第一時間画像21~第三時間画像23のいずれかがタイムアップすることを契機として特別事象が発生する(図8(c)、図9(a)、図9(b)参照)。大当たり遊技終了後の遊技状態が通常遊技状態となる大当たり(通常大当たり)であれば、第一時間画像21~第三時間画像23のいずれがタイムアップすることを契機としても通常事象が発生する(特別事象が発生しない)(図8(c)、図9(a)、図9(b)参照)。つまり、遊技者視点でいえば、三回のチャンスのうちのいずれか一つで特別事象が発生することを願う演出形態となる。なお、本実施形態では、第一時間画像21がタイムアップした時点または第二時間画像22がタイムアップした時点にて特別事象が発生した場合、特別遊技状態への移行が確定するから、それ以降の時間画像20のカウントダウンは不要であるとしてそこでタイマ演出は終了する(それ以降のカウントダウンは実行されない)。ただし、特別事象が発生してもタイマ演出が継続する(全ての時間画像20がタイムアップするまで継続する)設定とすることを否定するわけではない。
本例のようにする場合、特定領域10に遊技球が進入することを契機として表示される時間画像20の数が大当たり遊技終了後に特別遊技状態に移行する蓋然性を示唆する設定としてもよい。例えば、時間画像20の数が多いほど、大当たり遊技終了後に特別遊技状態に移行する蓋然性が高い(特別事象が発生する蓋然性が高い)設定とする。表示される時間画像20の数として、「1」「2」「3」のいずれかが発生する設定とするのであれば、「1」である場合よりも「2」である場合の方が、「2」である場合よりも「3」である場合の方が、上記蓋然性が高い設定とする。上述した通り、時間画像20の数は、特別事象が発生しうる「チャンスの回数」を示すものであるといえるから、当該「チャンスの回数」が多いほど、特別遊技状態への移行に期待がもてる設定とする。
○具体例1-3(具体例1-2の変形例)
上記具体例1-2にて説明したように、特定領域10への遊技球の進入を契機として、初期状態にある時間画像20が複数表示される場合があることを前提とした上で、二以上の時間画像20の初期状態が同じとなる可能性がある構成とする。例えば、第一時間画像21~第三時間画像23の三つが表示され、第一時間画像21の初期状態は「15:00」、第二時間画像22と第三時間画像23の初期状態は「25:00」で同じであるとする(図10(b)参照)。このような場合には、初期状態が同じである二以上の時間画像20がタイムアップした際に、イベントとして特別事象が発生する蓋然性が高い(遊技者に有利な結果となる蓋然性が高い)設定とする。具体的には、第一時間画像21~第三時間画像23の初期状態が互いに異なる場合(例えば、第一時間画像21の初期状態は「15:00」、第二時間画像22の初期状態は「20:00」、第三時間画像23の初期状態は「25:00」である場合(図10(a)参照))よりも、二以上の時間画像20の初期状態が同じである場合の方が、大当たり遊技終了後に特別遊技状態に移行する蓋然性が高い設定とする。
時間画像20の数は、「チャンスの回数」を示すものであって、そのうちの一つでも有利な結果(タイムアップを契機とした特別事象の発生)に至れば、遊技者は利益を享受できること(特別遊技状態へ移行すること)が確定するのであるから、二以上の時間画像20によって示される当該「チャンス」の機会が同時に訪れることを示すようなタイマ演出が発生した場合には、遊技者にとって有利な結果となる蓋然性が高い設定とする。
○具体例1-4
当否抽選結果が大当たり(直当たり)となった場合にもタイマ演出が実行される場合があるものとする。基本的には、当否抽選結果が大当たりとなった場合には、特定領域10に遊技球を進入させる必要はない。特定領域10に遊技球を進入させることが大当たり(遊技)獲得の条件ではないし、そもそも大当たり当選時には特定領域10を開放させる必要はない。すなわち、上記実施形態のように特定領域10に遊技球を進入させることを契機として時間画像20が表示される構成とすることは不適当(不可能)である。しかし、小当たり当選で十分なケース(特別遊技状態中)において、大当たり当選(直当たり)したことを知ってしまうと、遊技者が損をしたような気分になってしまうおそれがあるため、大当たり当選時(直当たり時)においても、以下に示すように小当たり当選時と同様のタイマ演出を行い、直当たりが発生したことを遊技者に意識させないようにする。
大当たりの当選(図11(a)参照)後、大入賞領域906(アタッカー)を狙って遊技球を発射すべき状況であることを示す指示画像が表示される。つまり、大当たり当選時(直当たり時)は、小当たり当選時とは異なり、特定領域10(V領域)に遊技球を進入させる必要はないから、特定領域10を狙うべき指示画像(図5(b)参照)とは異なる態様の指示画像(図11(b)参照)が表示される。ただし、大入賞領域906を狙う場合も特定領域10を狙う場合も右打ちすることに変わりはない(発射方法に変わりはない)から、大当たり当選時に表示される指示画像と小当たり当選時に表示される指示画像が同じ態様である設定としてもよい。このようにすれば、大当たりに当選したこと(直当たりが発生したこと)をより意識させにくくすることが可能である。
大当たり当選時には、最初の単位遊技(1ラウンド目の単位遊技)において、大入賞領域906に遊技球が進入すること(図11(c)参照)を契機として時間画像20が表示されるものとする。つまり、小当たり当選時には所定領域(特定領域10)に遊技球が進入する(図11(d)参照)ことを契機として時間画像20が表示されるのであるから、大当たり当選時においてもそれに合わせて所定領域(大入賞領域906)に遊技球が進入することを契機として時間画像20が表示されるものとする。
また、時間画像20の変化(カウントダウン)が開始されるタイミングも小当たり当選時に合わせたものとされる。小当たり当選時には、時間画像20の変化が開始される時点は大当たり遊技の開始(2ラウンド目の遊技の開始)時点を基準として設定されるから、大当たり当選時においても、2ラウンド目の遊技の開始時点を基準として時間画像20の変化が開始されるものとする。上記実施形態のように、小当たり当選時には、大当たり遊技の開始(2ラウンド目の遊技の開始)とともに時間画像20の変化が開始される設定(図6(a)参照)とするのであれば、大当たり当選時においても、2ラウンド目の遊技の開始とともに時間画像20の変化が開始される設定(図12(a)参照)とする。仮に、小当たり当選時には、大当たり遊技の開始(2ラウンド目の遊技の開始)からT秒後に時間画像20の変化が開始される設定とするのであれば、大当たり当選時においても、2ラウンド目の遊技の開始からT秒後に時間画像20の変化が開始される設定とすればよい。
時間画像20の変化(カウントダウン)が開始された後のタイマ演出の進行(図12(b)、(c-1)、(c-2)参照)は、小当たり当選時における態様(図6(b)、(c-1)、(c-2)参照)と基本的には同じである。なお、例えば、大当たり当選(直当たり)時には、大当たり遊技終了後の遊技状態は全て特別遊技状態となる設定とすることも考えられる。この場合には、タイムアップ時に必ず特別事象が発生する(通常事象が発生しない)設定とすればよい。
このように、遊技球の進入が時間画像20の表示の契機となる所定領域を、小当たり当選時には特定領域10と、大当たり当選時(直当たり時)には大入賞領域906とすることで、小当たり当選時および大当たり当選時のいずれにおいても、タイマ演出が同様の流れで発生、進行しているように見えることになる。特に、本実施形態では、特定領域10は大入賞領域906内に設けられたものであり、特定領域10に進入した遊技球は大入賞領域906に進入しているということになるから、小当たり当選時および大当たり当選時のいずれにおいても、遊技球が大入賞領域906に進入することを契機として時間画像20が表示されているといえ、遊技者には両者の区別がつきにくい。
なお、大当たり当選時における最初の単位遊技にて1球目の遊技球の大入賞領域906への進入を契機として時間画像20が表示されるようにしてもよいし、2球目以降の遊技球の大入賞領域906への進入を契機として時間画像20が表示されるようにしてもよい。小当たり当選時には、大入賞領域906に進入した1球目の遊技球が特定領域10に進入するとは限らない(2球目以降の遊技球が最初に特定領域10に進入する可能性がある)から、それに合わせて大当たり当選時においても2球目以降の遊技球の大入賞領域906への進入を契機として時間画像20が表示されるようにしてもよい。
○具体例1-5
上記実施形態にかかる遊技機1は、一種二種混合機(「二種」の機能をもつ遊技機)であり、小当たり当選時における大当たり獲得のための条件とされる特定領域10に遊技球が進入することを契機として時間画像20が表示されることを説明したが、その他の領域を当該契機となる領域として設定することも可能である。例えば、大当たり遊技中に対象の領域に遊技球が進入することで、大当たり遊技終了後の遊技状態が確率変動状態(通常遊技状態よりも大当たり確率が高い状態)となるように構成された「V確変機」が公知であるところ、当該V確変機における上記対象の領域(V領域等と称される)に遊技球が進入することを契機として時間画像20が表示される構成としてもよい。
○具体例1-6
上記実施形態では、特定領域10(所定領域)に遊技球が進入することを契機として時間を表す数値を含む時間画像20が表示されることを説明したが、将来タイマ演出が発生することを示す画像(タイマ予告画像;当該タイマ予告画像も、初期状態にある時間画像20の範囲に含まれるものとする)が表示される設定としてもよい。タイマ予告画像は、タイマ演出が発生するのではないかと遊技者が感じるものであればその態様はどのようなものであってもよい。例えば、「タイマ待機中」といったタイマ予告画像が表示される構成とする。
3-2)タイマ演出の具体的態様
タイマ演出は上記のような基本的態様を有するものであるが、以下のような具体的態様を有する演出として発生する場合がある。なお、以下で説明する具体的態様を有するタイマ演出が全て発生しうるものとしなくてもよい。また、以下で説明する具体的態様を有していないタイマ演出が発生しうるものとしてもよい。
3-2-1)予兆演出
タイマ演出として、予兆演出を含むものが発生しうる(予兆演出が発生しないことがあってもよい)。タイマ演出は、時間画像20が含む数値(時間)が終了時間に向かって変化していくものであるところ、当該時間画像20が終了時間よりも前の予兆時間に到達したときに予兆演出が開始される。当該予兆時間に至ってから終了時間に至る(タイムアップする)までの期間を予兆期間とすれば、当該予兆期間にて予兆演出が実行されるということである。
予兆時間と終了時間の差、すなわち予兆期間の長さは、タイマ演出の結果(イベントの内容)を示唆するものとされる。本実施形態では、予兆期間が長いほど、タイマ演出の結果が遊技者に有利なものとなる蓋然性が高くなるように、すなわちイベントとして特別事象が発生する蓋然性が高くなるように(通常事象が発生する蓋然性が低くなるように)設定されている。予兆演出を結果が出るまでの「煽り」と捉えれば、当該「煽り」の時間が長いほど期待がもてるということである。本実施形態では、予兆期間の長さの候補として、「7秒」、「5秒」、「3秒」の三種類設定されている。
本実施形態では、予兆期間の長さに応じた予兆演出が実行される。つまり、予兆演出の態様(「煽り」の態様)は、予兆期間の長さによって異なる。本実施形態では、予兆期間の長さに応じて、表示領域911に表示される演出映像が異なるものとされる。具体的には、予兆期間が「7秒」である場合にはキャラクタAが表示される予兆演出A(図13(b-1)参照)が、「5秒」である場合にはキャラクタBが表示される予兆演出B(図14(a-1)参照)が、「3秒」である場合にはキャラクタCが表示される予兆演出C(図15(a-1)参照)が実行される。遊技者にとってみれば、キャラクタAが表示される、キャラクタBが表示される、キャラクタCが表示される、の順で結果に期待がもてる(キャラクタAが最も期待がもてる)ことになる。このように、予兆期間の長さだけでなく、当該期間中に実行される予兆演出の態様によってもタイマ演出の結果が示唆されるようにすることで、予兆期間が設定されることによるタイマ演出の結果の示唆が分かりやすいという利点がある。
これとは逆に、予兆期間の長さが違っても、予兆演出の態様は同じ(遊技者から同一視されるものをいう)である設定としてもよい。例えば、予兆演出は、同じ演出映像が繰り返されながら継続的に出力される(または演出映像として静止画が出力される)ものであり、予兆期間の長さの違いは、当該演出映像の出力される時間の違いとして表れる構成としてもよい。予兆期間の長さに応じて予兆演出の態様が異なる構成とした場合、結局のところ予兆演出の態様がタイマ演出の結果を示唆するということになる(予兆期間の長さによる示唆がなされていることに気づかないおそれがある)から、予兆演出の見た目の差がないようにして、予兆期間の長さによる示唆が強調されるようにしてもよい。
本実施形態では、タイマ演出が開始された(初期状態にある時間画像20の変化が開始された)後、予兆演出が開始される前の状態においては、予兆時間に到達するタイミングは全く示唆されない。つまり、遊技者は、予兆演出が開始されるタイミングを予測することはできない。このようにすることで、遊技者にとってみれば突発的に予兆演出が発生する構成とすることができる。予兆期間が長いほど有利な結果となる蓋然性が高い法則を知っている遊技者は、早く突発演出が発生することを願ってタイマ演出を見守ることになる。
なお、予兆演出としてどのような態様の演出が実行される場合であっても、当該予兆演出の態様は、予兆演出が開始される前の演出とは相違する。つまり、予兆時間に到達することを契機として、演出が切り替わったこと(予兆演出が開始されたこと)は遊技者に把握できるようにされる。
また、本実施形態における予兆演出は、時間画像20の態様(当該態様には、時間経過とともに変化する時間画像20が表す数値自体は含まれず、色や大きさ等をいうものとする。以下同じ)の変化ではない。すなわち、予兆演出が開始される前の状態から予兆演出が開始された後の状態にかけて、時間画像20の態様は変化しない。ただし、予兆演出の一部として、時間画像20の態様が変化するものとしてもよい。
残り時間が7秒の時点で予兆演出Aが発生しなかった場合(図13(b-2)参照)、カウントダウンが進行して残り時間が5秒となった時点で予兆演出Bが発生する可能性がある。残り時間が5秒の時点で予兆演出Bが発生しなかった場合(図14(a-2)参照)、カウントダウンが進行して残り時間が3秒となった時点で予兆演出Cが発生する可能性がある。残り時間が3秒の時点で予兆演出Cが発生しなかった場合(図15(a-2)参照)、予兆演出は発生しないことになりそのままタイムアップまでカウントダウンが進行する。上述した通り、予兆時間が長くなるほど遊技者にとっては有利であるところ、予兆演出が発生しうるタイミング(三箇所)は、予兆演出が発生した場合により有利な状況となる箇所から順に訪れることになる。
本実施形態では、予兆演出を経て特別事象が発生する場合、当該特別事象の態様は発生した予兆演出に応じたものとされる。すなわち、発生した予兆演出の種類が異なれば、特別事象の態様も異なることになる。本実施形態では、キャラクタAの予兆演出Aを経た特別事象は、キャラクタAが表示される演出(特別事象A)とされる(図13(c-1)参照)。同様に、キャラクタBの予兆演出Bを経た特別事象は、キャラクタBが表示される演出(特別事象B)(図14(b-1)参照)とされ、キャラクタCの予兆演出Cを経た特別事象は、キャラクタCが表示される演出(特別事象C)(図15(b-1)参照)とされる。このようにすることで、予兆演出と特別事象(タイマ演出の結果としての演出)がリンクした分かりやすい演出形態となる。
特別事象と同様に、通常事象も発生した予兆演出の種類に応じた態様となる構成としてもよい。キャラクタAの予兆演出Aを経た通常事象は、キャラクタAが表示される演出(通常事象A)とされる(図13(c-2)参照)。同様に、キャラクタBの予兆演出Bを経た通常事象は、キャラクタBが表示される演出(通常事象B)(図14(b-2)参照)とされ、キャラクタCの予兆演出Cを経た通常事象は、キャラクタCが表示される演出(通常事象C)(図15(b-2)参照)とされる。
本実施形態では、予兆演出が発生しない場合もある。予兆演出が発生しない場合であっても、タイムアップを契機として特別事象が発生しうる(特別事象(図15(c-1)参照)または通常事象(図15(c-2)参照)が発生する)。また、予兆演出を経た場合の特定事象(特定事象A~C)の態様(図13(c-1)、図14(b-1)、図15(b-1)参照)と、予兆演出を経ない特定事象の態様(図15(c-1)参照)とは異なる。同様に、予兆演出を経た場合の通常事象(通常事象A~C)の態様(図13(c-2)、図14(b-2)、図15(b-2)参照)と、予兆演出を経ない通常事象の態様(図15(c-2)参照)とは異なる。なお、本実施形態とは異なり、予兆演出が発生しない場合には特別事象となる可能性がなくなるタイマ演出(特別事象の発生には、予兆演出の発生が必須条件となる設定)としてもよい。
このように、本実施形態にかかる遊技機1は、予兆時間と終了時間の長さ(予兆期間の長さ)により結果が示唆されるという面白みのあるタイマ演出を実行することが可能である。
なお、上述した通り、本実施形態におけるタイマ演出は、所定領域に遊技球が進入することを契機として時間画像20が表示されるものであり、大当たり遊技中に実行されるものであるが、上記予兆演出に関する構成については、一般的なタイマ演出(変動中演出を構成するものとして実行されるタイマ演出)に適用することも可能である。
以下、上記予兆演出に関する事項を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数適用した構成としてもよい。
○具体例2-1
上述した通り、タイマ演出にて必ず予兆演出が発生するのではなく、予兆演出が発生しないこと(予兆時間が設定されないこと)があってもよい。この場合、予兆演出が発生した場合の方が、予兆演出が発生しなかった場合に比して、タイマ演出の結果が遊技者に有利なものとなる蓋然性が高くなるように、すなわちイベントとして特別事象が発生する蓋然性が高くなるように設定するとよい。このようにすることで、予兆演出が発生することを願いつつ見守る演出形態となる。上記実施形態のように、予兆期間が長いほど結果に期待できる設定とするのであれば、予兆演出が発生することを願いつつ、発生するのであればできるだけ早いタイミングで発生することを願う演出形態となる。
この例とは逆に、予兆演出が発生しなかった場合の方が、予兆演出が発生した場合に比してタイマ演出の結果が遊技者に有利なものとなる蓋然性が高い設定としてもよい。すなわち、予兆演出が発生することを通常(デフォルト)の態様とし、予兆演出が発生しないことをチャンスアップ(イレギュラー)の態様とする。このようにした場合、予兆演出が発生しないことを遊技者が願う演出態様となる。
○具体例2-2
上記実施形態では、予兆期間が長いほどタイマ演出の結果が遊技者に有利なものとなる蓋然性が高い設定であることを説明したが、その逆、すなわち予兆演出が短いほど結果が有利なものとなる蓋然性が高い設定としてもよい。このようにすることで、予兆演出が早くに発生しないことを期待しつつ見守る演出形態となる。
また、具体例2-1にて説明したように、予兆演出が発生した場合の方が、予兆演出が発生しなかった場合に比して結果が有利なものとなる蓋然性が高い設定とすると、予兆演出が発生することを願いつつも、発生するのであればなるべく遅くに発生することを願う演出形態となる。時間画像20が終了時間に近づくにつれて、タイムアップまで予兆演出が発生しないおそれが高まっていくことになるが、予兆演出が発生した場合にはその予兆期間は短いことになるから、タイマ演出の結果に期待がもてるという面白みのある遊技性が実現される。
○具体例2-3
時間画像20の初期状態(初期値)が長いほど、予兆期間が長くなる蓋然性が高い(予兆期間の長さの期待値が大きくなる)設定とする。例えば、時間画像20の初期状態として「15:00(秒)」、「20:00(秒)」、「25:00(秒)」の三種が設定されているのであれば、この順で「7秒」の予兆期間(最も長い予兆期間)が設定される蓋然性が高くなる(「20:00(秒)」の場合が最も高い)構成とする(図16参照)。このようにすることで、時間画像20の初期状態(初期値)が間接的にタイマ演出の結果を示唆する構成となる。
○具体例2-4
上記実施形態では、タイマ演出が開始された後、予兆演出が開始される前の状態においては、予兆時間に到達するタイミングは全く示唆されないことを説明したが、これとは逆に、予兆演出が開始される前の状態にて予兆時間に到達するタイミング(すなわち、予兆期間の長短)が示唆される構成とする。
例えば、時間画像20の態様(「時間画像の態様」の定義については既述)により、予兆時間に到達するタイミングが示唆されるものとする。時間画像20(文字色)として、「青」、「緑」、「赤」のいずれかが設定されるものとし、「青」の場合よりも「緑」の場合の方が、「緑」の場合よりも「赤」の場合の方が、予兆期間が長くなる蓋然性が高い(予兆期間の長さの期待値が大きくなる)設定とする(図17参照)。予兆期間の長さはタイマ演出の結果を示唆するものであるから、時間画像20の態様も間接的に当該結果を示唆するということになる。このようにすることで、遊技者は時間画像20の態様にも注目することになる。
これをさらに具体化して、「青」の場合は予兆期間「3秒」、「緑」の場合は予兆期間「5秒」、「赤」の場合は予兆期間「7」秒となることが確定する、といったように、時間画像20の態様と予兆期間の長さが1:1の関係にあってもよい。このようにすることで、時間画像20の態様が予兆期間の長短そのものを表すことになるから、分かりやすい演出形態となる。
また、時間画像20の態様ではなく、表示領域911に表示されるそれ以外の画像による示唆がなされてもよい。例えば、時間画像20の背景として表示される背景画像の態様(例えば背景画像の色)により、予兆時間に到達するタイミング(予兆期間の長さ)が示唆されるようにしてもよい。予兆期間の長さはタイマ演出の結果を示唆するものであるから、背景画像の態様も間接的に当該結果を示唆するということになる。
なお、本例のような構成とする場合、予兆期間の長さを示唆する画像(時間画像20、背景画像)は、予兆時間に到達するよりも前の状態において、途中で変化(昇格)することがあってもよい。例えば、上述した時間画像20が「青」から「緑」または「赤」に、「緑」から「赤」に途中で変化することがあってもよい。当該変化は、最も長い予兆期間が選ばれるとした場合の予兆時間(上記実施形態では「7秒」)よりも前に発生するものとするとよい。
3-2-2)停止演出
本実施形態におけるタイマ演出は、カウントダウンされていく時間画像20(の数値)が所定の数値で停止した場合には大当たり遊技終了後の遊技状態が特別遊技状態となることが確定する「停止演出」(図18(b-1)参照)が発生することがある。つまり、「停止演出」の発生は、遊技者にとって有利な事象(遊技者にとって有利なタイマ演出の結果)であるといえる。本実施形態では、当該所定の数値は「ゾロ目」とされており、当該停止演出は「ゾロ目停止演出」であるといえる。停止する可能性がある「ゾロ目」の数は一つであってもよいし、二以上であってもよい。本実施形態では、「7:77」(残り7.77秒)で停止する可能性がある(以下、当該停止する可能性がある「ゾロ目」の時間を特定時間と称することもある。厳密には本実施形態では「07:77」で停止する。このような表示態様も「ゾロ目」であるとする)。なお、当該特定時間は、初期状態として複数種の時間が設定された構成とする場合、いずれの時間が選択された場合であっても停止する可能性がある残り秒数が「特定時間」として設定されている(上述した例のように初期状態として「15:00」、「20:00」、「25:00」のいずれが選択される構成とするのであれば、「7:77」は当該条件を満たす)。
タイマ演出における時間画像20(時間画像20が示す値)の変化速度(本実施形態ではカウントダウンの速度)は、基本的には規定速度にある。本実施形態では、当該規定速度は実時間の変化速度と同じである。ただし、時間画像20の変化速度が規定速度とは異なることもある。以下の説明においては、タイマ演出が実行されている(カウントダウンが実行されている)最中における時間画像20の変化速度が規定速度である期間を通常期間と、時間画像20の変化速度が規定速度とは異なる期間を特殊期間と称する(図18(a)参照)。
特殊期間としては、時間画像20の変化速度が規定速度よりも高い(すなわち、実時間の変化速度よりも高い)高速度期間と、規定速度よりも低い(すなわち、実時間の変化速度よりも低い)低速度期間とが設定されている(図18(a)参照)。なお、高速度期間および低速度期間のそれぞれにおける時間画像20の変化速度は一定であってもよいし、変化する(上下する)ものであってもよい。後者のようにするのであれば、高速度期間においては規定速度よりも高い範囲で変化速度が上下するものとし、低速度期間においては規定速度よりも低い範囲で変化速度が上下するものとされる。ゾロ目停止演出が発生する可能性があるタイマ演出(ゾロ目停止演出が発生する可能性を示唆する「煽り」が発生する場合)においては、当該タイマ演出は高速度期間および低速度期間を含むものとされる。具体的には次の通りである。
高速度期間および低速度期間は、時間画像20が上記特定時間に到達するよりも前の状態にて設定される。また、最初に高速度期間が設定され、それに続いて低速度期間が設定される。本実施形態では、時間画像20の表示(残時間の表示)が「12:00」となってから高速度期間が開始され、時間画像20の表示(残時間の表示)が「9:00」となってから低速度期間が開始される。つまり、時間画像20の表示が「12:00」~「9:00」となるまでが高速度期間であり、「9:00」~「7:77」となるまでが低速度期間である(図18(a)参照)。
その後、ゾロ目停止演出が発生する場合には、時間画像20が「7:77」で停止する(図18(b-1)参照)。その後、遊技者を祝福するような演出(特別遊技状態に移行することを祝福する演出)が実行される。一方、ゾロ目停止演出が発生しない場合には、時間画像20は「7:77」で停止せず(図18(b-2)参照)、「7:76」からは規定速度でカウントダウンが継続する(それ以降は通常期間とされる)。なお、ゾロ目停止演出が発生しない場合であっても、時間画像20がタイムアップすることを契機として特別事象が発生する可能性はある。つまり、遊技者に有利な事象が発生する場合、ゾロ目停止演出にてそれが報知されることもあれば、時間画像20がタイムアップした結果として報知されることもある。
このように、時間画像20(の値)が特定時間に近づく際には、時間画像20の変化が通常期間に比して低くなる低速度期間が設定されているから、時間画像20が特定時間(ゾロ目)で停止する可能性があることが示唆される(ゾロ目停止演出の「煽り」が発生する)。つまり、遊技者に対し、時間がゾロ目で停止するのではないかという印象を与えることができる。
しかし、時間画像20が特定時間(ゾロ目)で停止せずカウントダウンが継続するケース(ゾロ目停止演出が発生しないケース)も発生しうるのであり、仮に低速度期間のみが設定された構成とすると、タイムアップする時点が遊技者の当初の目論見(想定)よりも遅くなってしまう。そこで、以下の通り、本実施形態では、低速度期間よりも前に高速度期間を設け、低速度期間によってカウントダウンが遅くなる分が、高速度期間により補われる(相殺される)ようにしている。
本実施形態では、時間画像20の初期状態(初期値)が同じであれば、タイムアップに至るまで通常期間である場合(高速度期間および低速度期間が設定されない場合)、高速度期間および低速度期間が設定される場合、のいずれであっても初期状態からタイムアップに至るまでに要する時間(実時間)は同じとなるようにされている。つまり、例えば初期状態が「15:00」であれば、初期状態からタイムアップまでに要する時間(実時間)は、高速度期間および低速度期間の設定の有無にかかわらず15秒である。これを実現するため、高速度期間および低速度期間が設定される場合、高速度期間および低速度期間を含めた特殊期間に要する時間は、当該特殊期間中も通常期間であったと仮定した場合に要する時間と同じとされる。上記例でいえば、「12:00」から「7:77」に至るまでの期間が通常期間である場合には4.23秒の時間を要するものである(図19(a)参照)一方、当該期間が特殊期間である場合にて、「12:00」~「9:00」となるまでの高速度期間の経過に要する時間をT1と、「9:00」~「7:77」となるまでの低速度期間の経過に要する時間をT2とすれば、T1+T2=4.23秒となるように設定されている(図19(b)参照)。端的にいえば、高速度期間とされることによって(通常期間であると仮定した場合よりも)「早まった時間」と低速度期間とされることによって(通常期間であると仮定した場合よりも)「遅れた時間」とが相殺されるようにして、特殊期間が設定された場合における「12:00」から「7:77」に至るまでに要する時間が、通常期間が設定された場合と同じとなるようにしている(図19参照)。
ただし、高速度期間とされることによって「早まった時間」と低速度期間とされることによって「遅れた時間」とが完全に一致しない設定とすることを否定するわけではない。このようにしても、高速度期間と低速度期間の一方が設定されることによる時間画像20の変化の「早まり」または「遅れ」の度合が、他方によって減少することになる。
このように、本実施形態におけるタイマ演出は、時間画像20の変化速度が通常(規定速度)とは異なる速度となる場合がある(特殊期間が設定される場合がある)という面白みのあるものである。
また、当該特殊期間として、通常よりも変化速度が高い高速度期間と、変化速度が低い低速度期間が設定されるものであるところ、高速度期間により早まった時間と低速度期間により遅れた時間とが相殺されるから、(高速度期間および低速度期間が設定されたもののゾロ目停止演出が発生しなかった場合における)タイムアップまでに要する時間が、(高速度期間および低速度期間が設定されず)通常期間が設定された場合と同じである。
また、時間画像20が特定時間(ゾロ目)で停止させることで遊技者に有利な事象が発生することを示す演出(ゾロ目停止演出)を実行するに際し、その手前で時間画像20の変化(カウントダウン)が遅くなるから、時間画像20が特定時間で停止する可能性があることを分かりやすく示すことが可能である。
以下、上記停止演出に関する事項を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数適用した構成としてもよい。
○具体例3-1
上記実施形態では、特定時間は「ゾロ目」であることを説明したが、当該特定時間として設定する時間は適宜変更可能である。「ゾロ目」で停止することは、遊技者に有利な事象が発生することを示す態様として分かりやすいが、それ以外の時間で停止しうる停止演出としてもよい。
○具体例3-2
高速度期間の範囲や、低速度期間の範囲が変化しうる構成としてもよい。なお、ここでいう「範囲」とは、各期間が設定される時間画像20の変化の範囲をいうものとする。例えば、上記実施形態では、時間画像20の表示が「12:00」~「9:00」となるまでが高速度期間であり、「9:00」~「7:77」となるまでが低速度期間である(図18、図20(a)参照)構成であることを説明したが、これに加え、時間画像20の表示が「13:00」~「10:00」となるまでが高速度期間であり、「10:00」~「7:77」となるまでが低速度期間であるパターン(図20(b)参照)や、それ以外のパターンが発生しうるものとしてもよい。
本例のようにする場合、高速度期間や低速度期間の範囲の大小により、停止演出(ゾロ目停止演出)が発生する蓋然性が示唆されるものとしてもよい。例えば、低速度期間は、停止演出が発生するかもしれないことを示す「煽り」が実行される期間であるところ、当該期間となる範囲が大きいほど(すなわち「煽り」の範囲が大きいほど)、遊技者に有利な事象である停止演出が発生する蓋然性が高い設定とする(図20に示した例でいえば、(a)よりも(b)の方が停止演出が発生する蓋然性が高い設定とする)ことが考えられる。
○具体例3-3
上記実施形態では、一のタイマ演出にて、高速度期間と低速度期間の両方が設定されることを説明したが、高速度期間と低速度期間の一方のみが設定されることがある構成としてもよい。例えば、高速度期間は設定されず、特定時間に到達するよりも前に低速度期間のみが設定される構成とする。このようにしても、停止演出が発生するかもしれないことを示す「煽り」の効果は発現される。
ただし、本例のようにした場合、タイマ演出を通じて通常期間が設定された場合(高速度期間および低速度期間のいずれも設定されない場合)よりも、終了時間に到達するタイミング(タイムアップ時点)が早まる、または遅れてしまうという問題がある。しかし、タイマ演出により示される時間経過は、あくまで演出上のものであって実時間と同じでなければならないという決まりはないため、上記のような問題が生じてしまうことが許容されるのであれば本例のようにしてもよい。
○具体例3-4
上記実施形態では、高速度期間の後に低速度期間が設定された上で、低速度期間の後に時間画像20が特定時間で停止する可能性があることを説明したが、特定時間の後に高速度期間が設定される構成としてもよい。
例えば、時間画像20の表示が「9:00」~「7:77」となるまでが低速度期間とする。その後「7:77」(特定時間)で時間画像20が停止するゾロ目停止演出が発生すれば、タイマ演出は終了する(特別遊技状態に移行することを祝福する演出が実行される)。一方、停止演出が発生しなかった場合には「7:77」~「6:00」となるまでが高速度期間とされる(図21参照)。上記実施形態と同様に、先の低速度期間と後の高速度期間を含めた特殊期間に要する時間は、当該特殊期間中も通常期間であったと仮定した場合に要する時間と同じとされるとよい。これにより、先の低速度期間で生じた「遅れ」が、特定時間を過ぎた後の高速度期間により相殺されることになる。
4)特殊演出
本実施形態にかかる遊技機1は、特殊演出(図22(c)参照)を実行することが可能である。特殊演出は、大当たり遊技中に実行される演出であり、特別な条件(詳細は後述)を満たした場合に表示領域911に特別な映像(以下、当該映像を特殊映像と称することもある)が出力されるものである。特殊映像に合わせた特殊な楽曲がスピーカから出力されるようにしてもよい。
特殊演出が発生する条件として、画像獲得条件(第一条件)(図22(a)参照)および連チャン条件(第二条件)(図22(b)参照)という二つの条件が設定されている。つまり、画像獲得条件および連チャン条件の両方を満たした場合にしか特殊演出は発生しない(一方または両方の条件を満たさない場合には発生することはない)。本実施形態では、画像獲得条件および連チャン条件の両方を満たした後、最初に獲得した特別大当たり(小当たり当選を経て獲得した特別大当たりを含む)の大当たり遊技にて特殊演出が実行される。
画像獲得条件は、所定の表示条件を満たした場合に表示される演出画像40に依存する条件である。演出画像40として複数種の画像(遊技者視点で異なる種類であることが判別できる程度に態様が異なる)が設けられており、当該複数種の演出画像40は、特殊演出画像41および通常演出画像42に区分けされる(図23(a)参照)。本実施形態では、特殊演出画像41に属する二種以上の演出画像40および通常演出画像42に属する二種以上の演出画像40が設定されている。具体的には、各種演出画像40は、互いに異なるキャラクタ(キャラクタA~Hの八種のうちのいずれか)を表したものとされ、キャラクタAおよびキャラクタBを表した二種の演出画像40が特殊演出画像41とされ、それ以外のキャラクタを表した六種の演出画像40が通常演出画像42とされている。
画像獲得条件は、全ての種類の特殊演出画像41が表示されることで成立したものとされる。すなわち、本実施形態では、キャラクタAとキャラクタBの演出画像40が表示された場合に画像獲得条件が成立する(図22(a)参照)。なお、画像獲得条件の成立に、通常演出画像42が表示されることは関係がない(特殊演出画像41が表示されることのみが画像獲得条件に関係する)。通常演出画像42がいくつ表示された場合であっても、それにより画像獲得条件が成立することはない。また、全ての種類のうちの一部の特殊演出画像41が表示されることで画像獲得条件が成立する構成としてもよい。
表示条件は種々の観点から設定することができる。本実施形態では、特別大当たりを獲得することを契機として実行される画像抽選に当選した場合に演出画像40が表示される(図23(b)参照)。なお、当該大当たりには、小当たり当選を経て獲得した大当たりを含む。すなわち、大当たり当選時および小当たり当選時のいずれにおいても画像抽選が実行される。画像抽選に当選した場合には、未だ表示されていない演出画像40のうちの一つが選択され(抽選により選択され)、当該演出画像40が表示されることとなる。つまり、同じ種類の演出画像40が二以上表示されることはない。後述するリセット条件が成立したときには、表示された演出画像40の履歴がリセットされる。つまり、ある種の演出画像40が表示された場合、リセット条件が成立しない限りにおいては、同じ種類の演出画像40が表示されないということである。
表示される演出画像40を遊技者が任意に選択することはできない。全ての種類の演出画像40(未だ表示されていない演出画像40)について、表示条件が成立した際に表示される確率は同じである。すなわち、特殊演出画像41および通常演出画像42のいずれであっても表示条件(表示される確率)は同じである。
連チャン条件は、いわゆる連チャン回数が特定回数に到達した場合に成立したと判断される条件(特定回数未満である場合には成立しない状態)である(図22(b)参照)。なお、本実施形態では、当該特定回数は内部的にカウントされるものに過ぎず、遊技者に対して明示されるものではない。連チャンは、通常遊技状態(低確率、低ベース状態)に移行せずに獲得した大当たり(小当たり経由の大当たりを含む)の回数である。本実施形態では、特別大当たりとなった場合には当該大当たり遊技終了後の遊技状態が特別遊技状態となることから、当該特別大当たりを獲得し続ける限りにおいて連チャンは継続する(通常大当たりを獲得することを契機として連チャンは終了する)ことになる。特別大当たりの獲得(発生)を特定事象とすれば、特定事象の発生回数が特定回数に到達することにより成立するものである。通常遊技状態に移行した際(通常大当たりを獲得した際)には、特定回数はリセットされる(0となる)。つまり、特定遊技状態に移行すること(通常大当たりを獲得すること)がリセット条件として設定されている。なお、電源OFF/ONによっても特定回数はリセットされる。つまり、電源OFF/ONもリセット条件の一つである。また、リセット条件が成立した場合には、演出画像40の履歴(既に表示された演出画像40)もリセットされる。つまり、リセット条件の成立後、未だ表示条件が一回も成立していない状態においては、全ての種類の演出画像40が表示される可能性がある。
なお、本実施形態における遊技機1の遊技性はあくまで一例であるところ、いわゆる確変ループ機やST機等においても同様の考え方に基づき連チャン回数を判断することができる。つまり、通常遊技状態(低確率、低ベース状態)に移行せずに獲得した大当たりの回数が連チャン回数に相当することになる。いわゆる時短状態(低確率、高ベース状態)が搭載されている場合には、当該時短状態は通常遊技状態に含まれないものとするのが通常である。つまり、当該時短状態にて当選した大当たりも連チャン回数に含まれるようにする。
本実施形態では、上記特定回数の初期値(デフォルトの回数)は「15」に設定されている。つまり、少なくとも連チャン回数が15回に到達した場合には連チャン条件が成立する。ただし、当該特定回数は変化することがある。本実施形態では、通常演出画像42が表示された場合には、特定回数が減少する。具体的には、一種の通常演出画像42が表示されることで、特定回数が「1」減少するように設定されている(図22(d)参照)。本実施形態では、六種の通常演出画像42が設定されているのであるから、特定回数は最大で「6」減少することになる。例えば、全ての種類の通常演出画像42が表示された場合には、特定回数=9となり、連チャン回数が9回に到達することをもって連チャン条件が成立することになる。特定回数の初期値をNi(本実施形態ではNi=15)、現時点での連チャン回数をNr、現時点での表示された通常演出画像42の種類の数をNsとすれば、「Ni<Nr+Ns」にある状況は連チャン条件が成立していない状況であり、「Ni≦Nr+Ns」にある状況は連チャン条件が成立している状況であるということである。
特定回数の初期値(本実施形態では15回)は、通常演出画像42の種類の数(本実施形態では6種)よりも少ないから、全ての種類の演出画像40が表示されたとしても、特定回数=0となることはない。すなわち、通常演出画像42がいくら表示されたとしても、全く大当たりを獲得していない状況で連チャン条件が成立することはない。なお、「連チャン」は、一般的には通常遊技状態に移行することなく二回以上連続で大当たりを獲得することに相当するから、「特定回数の初期値-通常演出画像42の種類の数≧2」とすることが好ましい。
このように、本実施形態では、特殊演出が発生する条件として、特殊演出画像41の表示により成立しうる画像獲得条件(第一条件)および連チャン条件(第二条件)という二つの条件が設定されているところ、画像獲得条件の成立には関与しない通常演出画像42が表示されたときには、連チャン条件をクリアするハードルが低下するように設定されているから、通常演出画像42の取得が無意味なものとなってしまうことによる趣向性の低下が抑制される。
以下、上記特殊演出に関する事項を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数適用した構成としてもよい。
○具体例4-1
上記実施形態では、特定事象の発生回数はいわゆる連チャン回数(通常遊技状態に移行せずに連続して獲得した大当たりの回数)であること(第二条件は連チャン回数が特定回数に至ることで成立する条件であること)を説明したが、それ以外の事象が特定事象の発生回数として設定された構成としてもよい。例えば、連チャン回数ではなく、同じ日に獲得した大当たりの回数が特定事象の発生回数として設定された構成としてもよい。換言すれば、電源がOFF/ONをリセット条件とし、電源がONされた後獲得したトータルの大当たり回数が特定事象の発生回数である設定とする。また、全ての大当たりが特定事象に含まれるのではなく、一部の大当たりのみ特定事象に含まれる設定としてもよい。例えば、ラウンド数(単位遊技の数)が異なる複数種の大当たりが設定されている構成において、あるラウンド数以上の大当たりは特定事象に含まれるものの、それ以外の大当たりは特定事象に含まれない(それとは逆にあるラウンド数以下の大当たりは特定事象に含まれるものの、それ以外の大当たりは特定事象に含まれない)設定としてもよい。
また、大当たりの獲得以外の事象が特定事象として設定された構成としてもよい。例えば、変動中演出や大当たり遊技中に、遊技者に押ボタン921(図1参照)等の操作手段92の操作を促すミニゲームが発生するものとする。そして、当該ミニゲームの得点が閾値に至ることが第二条件の成立として設定された構成とする。通常演出画像42が表示されることで、当該閾値が低くなり、第二条件を満たすハードルが下がるものとする。
○具体例4-2
上記実施形態では、一種の通常演出画像42が表示されることで特定回数が「1」減少することを説明したが、特定回数が「2」以上減少する場合がある設定としてもよい。
例えば、通常演出画像42の種類により、特定回数の減少数が異なるものとする。上記実施形態に即していえば、キャラクタC~Hのいずれかを表す通常演出画像42のうち、キャラクタC~Fの通常演出画像42については表示されたときに特定回数が「1」減少するものであるものの、キャラクタG、Hの通常演出画像42については表示されたときに特定回数が「2」減少するものとする(図24参照)。このようにすることで、複数種の通常演出画像42のうちでも、遊技者にとっての価値が異なるという遊技性を実現することができる。
また、別例として、通常演出画像42が表示される際に実行される抽選により、特定回数の減少数が決定されるものとする。例えば、特定回数の減少数は「1」~「3」のいずれかとされるものとし、通常演出画像42が表示される際に実行される抽選により、「1」~「3」のうちのいずれかが減少数として選択されるものとする。
○具体例4-3
特定回数の初期値が、一定ではなく変動である設定とする。例えば、特別大当たりを獲得した際(連チャン回数でいう1回目の大当たりを獲得した際)に、特定回数の初期値が抽選により決定されるものとする。特定回数の初期値が一定であると、第二条件(連チャン条件)を満たす「連チャン回数と通常演出画像42の表示数の和」がいつも一定になってしまい第二条件を満たすタイミングが予測できてしまうから、当該初期値が毎回異なり得るようにして、第二条件を満たすタイミングが予測できないようにする。
○具体例4-4
上記実施形態では、通常演出画像42が表示されることで特定回数が減少する(特殊演出画像41の表示では特定回数は減少しない)ことを説明したが、特殊演出画像41が表示されることによっても特定回数が減少する構成とする。すなわち、特殊演出画像41が表示されることは第一条件(画像獲得条件)と第二条件(連チャン条件)のいずれにも作用する(両条件の成立に近づく作用をもたらす)ものとする。
このようにすることで、通常演出画像42が表示されることの価値と、特殊演出画像41が表示されることの価値の差を大きくすることができる。つまり、通常演出画像42が表示されることは第二条件(連チャン条件)の成立に近づく作用をもたらす一方、特殊演出画像41が表示されることは第一条件(画像獲得条件)と第二条件(連チャン条件)の成立に近づく作用をもたらすことになるから
○具体例4-5
上記実施形態では、通常演出画像42と特殊演出画像41の表示される確率は同じであることを説明したが、通常演出画像42と特殊演出画像41の一方の方が、他方よりも表示されやすい設定とする。つまり、表示条件が成立した場合にある一種の通常演出画像42(未だ表示されていない種類の通常演出画像42)が表示される確率と、ある一種の特殊演出画像41(未だ表示されていない種類の特殊演出画像41)が表示される確率は異なる設定とする。
好ましくは、通常演出画像42よりも特殊演出画像41の方が表示される確率が低い設定とするとよい。第一条件(画像獲得条件)は、特殊演出画像41の表示状況が成立の有無を司る条件であるから、当該第一条件が容易に成立しないようにするため特殊演出画像41が表示されにくい設定とする。一方、第二条件(連チャン条件)は、基本的には連チャン回数が重要となる条件であり、全ての種類の通常演出画像42が表示されても成立するとは限らない条件であるから、通常演出画像42は表示されやすくてもよい。
5)演出モード(モード変更演出)
複数種の演出モード(「モード」という名称はあくまで一例であり、ステージ等と称されるものであってもよい)が用意されているものとする。当該演出モードは、特別遊技状態における変動中演出および特別遊技状態にて獲得した特別大当たり(小当たり経由を含む)の大当たり遊技中に実行される演出の様式を決定するものである。本実施形態では、演出モードとして演出モードX~Zの三種類が用意されており、少なくとも特別遊技状態中においては当該三種のモードのうちのいずれかが設定される。どの種類の演出モードが設定されるかは出玉(遊技者の直接的な利益)に関係するものではないが、当該演出モードの種類により表示される映像等が異なることになる。本実施形態では、設定されている演出モードを示すモード表示画像45(例えば「○○モード」といった文字を含む画像)(図25参照)が表示領域911に表示される。
特別遊技状態にて特別大当たりが獲得された際には、遊技者に対し、演出上の利益(出玉に関係する利益ではない)であるアイテムが付与される(表示領域911に表示される)可能性がある。本実施形態では、アイテムとしてアイテムA~Jの十種類が設定されている(図26参照)。特別遊技状態にて特別大当たりを獲得するということは、いわゆる連チャンが発生するということであるから、基本的には連チャン回数が増加するほど当該アイテムの種類の数が増加することになる。つまり、アイテムの種類が増加するという演出は、連チャンを重ねていることを遊技者に示す作用をもたらす(遊技者はたくさんのアイテムを獲得しようとチャレンジすることになり、遊技の趣向性が向上する)ともいえる。なお、通常遊技状態に移行する(通常大当たりを獲得する)ことをもって、獲得したアイテム(アイテムの履歴)はリセットされることになる。本実施形態では、大当たり遊技中(特別大当たりのラウンド中)にアイテムが付与される演出が実行される。また、特別大当たりが獲得された場合には必ず一つのアイテムが付与される設定としてもよいし、付与されるかとは限られない(アイテムが付与されるか否か、および、付与されるアイテムの種類が抽選により決定される)設定としてもよい。本実施形態は後者の設定としている。
上記複数種のアイテムの少なくとも一部は、複数種の演出モードのうち、特定のモードが設定されているときにしか獲得できないものとされる。具体的には、アイテムA~Cの三種は複数種の演出モードのいずれが設定されている場合であっても獲得できる可能性があり、アイテムD~Fの三種は演出モードXが設定されている場合しか獲得できず(演出モードY、Zが設定されている場合には獲得できず)、アイテムG、Hの二種は演出モードYが設定されている場合しか獲得できず(演出モードX、Zが設定されている場合には獲得できず)、アイテムIの一種は演出モードZが設定されている場合しか獲得できない(演出モードX、Yが設定されている場合には獲得できない)ものとされている(図26(a)参照)。ある種の演出モードが設定されていれば発生しうるものの、それ以外の演出モードが設定されていない場合には発生しない演出を「依存演出」とすれば、アイテムD~Fのそれぞれを獲得する演出は演出モードXが設定されていることを条件とする依存演出(モードX依存演出)であるといえ、アイテムG、Hのそれぞれを獲得する演出は演出モードYが設定されていることを条件とする依存演出(モードY依存演出)であるといえ、アイテムIを獲得する演出は演出モードZが設定されていることを条件とする依存演出(モードZ依存演出)であるといえる。なお、アイテムA~Cを獲得する演出は、設定されている演出モードの種類に依存しない非依存演出であるといえる。このような非依存演出が設定されていない構成としてもよい。つまり、全ての演出がいずれかの演出モードに対応づけられた依存演出である構成としてもよい。
アイテムJは、その他のアイテム全て(アイテムA~I)が獲得されることを条件として獲得される(表示される)ものである(図26(b)参照)。つまり、アイテムJが獲得される演出は、モードX依存演出、モードY依存演出、モードZ依存演出が発生することを条件として発生しうる演出(特別演出)であるということができる。特別演出の発生(アイテムJの獲得)に必要な依存演出を「対象依存演出」とすれば、モードX依存演出、モードY依存演出、モードZ依存演出の全て(アイテムD~Iを獲得する演出の全て)が対象依存演出であるといえる。上述した通り、モードX依存演出、モードY依存演出、モードZ依存演出のそれぞれは、対応する演出モード(演出モードX~Zのいずれか)が設定されていなければ発生しない演出であるから、アイテムJが獲得される特別演出は、同じ演出モードが設定されている限りにおいては(演出モードX~Zの全てが設定されない限りは)発生しない演出であるということができる。
特別遊技状態における変動中演出中および特別大当たり遊技中の少なくともいずれか一方において、表示領域911には、既に獲得したアイテム(発生した演出)が表示される。当該アイテムは、大まかに、「非依存演出」と「依存演出」に分けて表示される。また、「依存演出」は、対応する演出モード毎に分けて表示される。本実施形態(図25参照)では、表示領域911の左側に「非依存演出」であるアイテムA~Cのうちの既に獲得したものが表示される。一方、表示領域911の右側に「依存演出」であるアイテムD~Iのうちの既に獲得したものが表示される。当該表示領域911の右側においては、「モードX依存演出」であるアイテムD~F、「モードY依存演出」であるアイテムG、H、「モードZ依存演出」であるアイテムIのそれぞれが、互いに区別できるようにまとまって(それぞれを区画する区画画像48が表示されて)表示される。未だ獲得していないアイテムが表示される箇所は空欄とされ、対応するアイテムを獲得することで当該空欄を埋めるように当該アイテムを示す画像が表示されることになる。このようにすることで、既に獲得したアイテムを把握することができるとともに、未だ獲得していないアイテム(アイテム数)を把握することができる
各アイテムが表示される箇所に対応付けて、対応する演出モードを直接的または間接的に示す表示がなされているとよい。例えば、アイテムD~Fがまとまって表示される箇所に付随して演出モードXを示す名称(図25の例では「××モード」)を含む文字が表示され、アイテムG、Hがまとまって表示される箇所に付随して演出モードYを示す名称(図25の例では「△△モード」)を含む文字が表示され、アイテムIが表示される箇所に付随して演出モードZを示す名称(図25の例では「□□モード」)を含む文字が表示されるものとする。このようにすることで、アイテム(依存演出)の種類とそれに対応する演出モードの関係が把握しやすくなる。また、本実施形態では、現在設定されている演出モードに対応するアイテムの表示箇所が、他の表示箇所に比べて強調される(図25の例では演出モードY(△△モード)に対応するアイテムの表示箇所が強調されている)。
本実施形態では、特別遊技状態にて獲得した特別大当たり遊技の終了後(最終ラウンドの終了後)である、いわゆる大当たり遊技のエンディング期間(大当たり遊技終了後、特別遊技状態に移行してから最初の変動中演出が開始される前の期間)中に、遊技者に対し演出モードの変更を促すモード変更演出が実行されることがある。当該モード変更演出は、現在設定されている演出モードから、別の演出モード(変更先演出モード)への変更を促すものである。本実施形態では、現在設定されている演出モードとは異なる、一種の演出モードが変更先演出モードとして遊技者に対し変更が促される。変更先演出モードの決定方法については後述する。
本実施形態におけるモード変更演出は、変更先演出モードへの変更を促す表示とともに、操作手段92(例えば、押ボタン921)(図1参照)の操作を促す表示がなされる。例えば、「ボタンを押すと○○モードに移行します」といった表示がなされる(「○○モード」は変更先演出モードを示す)(図27(c)参照)。モード変更演出では操作有効期間が設定され、当該操作有効期間中に操作手段92が操作された場合には変更先演出モードへの移行を実行する。つまり、大当たり遊技終了後の特別遊技状態は変更先演出モードとなる。一方、操作有効期間中に操作手段92が操作されなかった場合には現在の演出モードを維持する。
なお、本実施形態では、モード変更演出が発生しなくても演出モードを変更することができる。すなわち、モード変更演出の発生が、演出モードを変更するための必須条件というわけではない。モード変更演出以外の演出モードの変更方法の具体的態様はどのようなものであってもよい。例えば、変動中演出が実行されている最中に、所定の操作手段92(例えば十字キー922)(図1参照)を操作することで演出モードを変更することが可能である。
モード変更演出は、実行条件が成立した場合に実行される。換言すれば、実行条件が成立しない状況ではモード変更演出が実行されないということである。実行条件は、ある種の演出モードが設定されている状態にて、当該ある種の演出モードに対応する依存演出が発生することで成立しうる条件である。換言すれば、当該ある種の演出モードに対応する依存演出が全く発生していなければ、実行条件は成立せず、モード変更演出が発生しないということである。
本実施形態では、ある種の演出モードが設定されている状態にて、当該ある種の演出モードに対応する依存演出の全てが発生した場合に実行条件が成立するものとされている。例えば、演出モードXが設定されている状態にて、アイテムD、E、Fの全てが獲得された場合、すなわち三種のモードX依存演出の全てが発生した場合には実行演出が成立したものとし、当該実行条件が成立した後、最初に訪れたエンディング期間にてモード変更演出が実行される。一例として、図27に示すように、アイテムD、Fを獲得した状態(図27(a)参照)で特別大当たりに当選し、当該特別大当たりの大当たり遊技中(ラウンド中)にアイテムEが獲得されたことを示す演出が発生したとする(図27(b)参照)。その場合には、当該大当たり遊技のエンディング期間中にモード変更演出が実行される(図27(c)参照)ことになる。
モード変更演出にて変更先演出モードとして変更が促される演出モードは、対応する依存演出のうち、発生していない依存演出の種類の数が最も多いものとされる。例えば、アイテムD~Fを獲得する依存演出(モードX依存演出の全て)が発生した状態にて発生したモード変更演出は、発生していないモードY依存演出の種類の数と、発生していないモードZ依存演出の種類の数とを比較し、その数が多い方に対応する演出モードが変更先演出モードとされる。モードX依存演出以外の依存演出(モードY依存演出、モードZ依存演出)のいずれもが発生していない状況であると仮定すれば、発生していないモードY依存演出の種類の数はアイテムG、Hの二種であり、発生していないモードZ依存演出の種類の数はアイテムIの一種であることから、モードY依存演出の種類の数の方が多い。そのため、モード変更演出においては、変更先演出モードとして演出モードYが示される(図27(c)参照)。
例えば、その後、演出モードYの移行が実行され、アイテムG、Hを獲得する依存演出のいずれもが発生した場合には、変更先演出モードとして演出モードZが示されるモード変更演出が実行される。
なお、現在設定されている演出モード以外の演出モードについて、発生していない依存演出の種類の数が同じである複数の演出モードが存在する場合には、そのうちのいずれかが変更先演出モードとして示される。例えば、アイテムD、E、Gが獲得された状態で、新たにアイテムFを獲得する演出が発生した場合には、モードX依存演出の全てが発生した状態となるから、モード変更演出が実行されることになるところ、発生していないモードY依存演出の種類の数はアイテムHの一種であり、発生していないモードZ依存演出の種類の数はアイテムIの一種であって同じである。この場合には、演出モードYおよび演出モードZのうちのいずれかが変更先演出モードとして示される。本実施形態では、各演出モードには演出モードX、Y、Zの順で低くなる優先度(演出モードXが最も高い)が定められており、変更先演出モードの候補となる演出モードが複数である場合には当該優先度の高いものが変更先演出モードとして実際に示される。上記の例でいえば、演出モードYの方が演出モードZよりも優先度が高いから、演出モードYが変更先演出モードとして示される。ただし、これはあくまで一例である。抽選により定められた一つの演出モードが変更先演出モードとして示されるようにしてもよい。また、発生していない依存演出の種類の数が同じである複数の演出モードの全てが変更先演出モードとして示されるようにしてもよい。
このように、本実施形態にかかる遊技機1では、現在設定されている演出モードに対応する依存演出が発生する(アイテムを獲得する)ことにより成立しうる実行条件が成立した場合には、演出モードの変更が促されるモード変更演出が発生する。そのため、同じ種類の演出モードが継続されることにより、別種の演出モードに対応する依存演出が発生しない(アイテムを獲得できない)といった状況を生じにくくすることができる。
特に、本実施形態では、上記実行条件は、ある種の演出モードが設定されている状態にて、当該ある種の演出モードに対応する全ての種類の依存演出が発生することで成立するものとされている。発生する依存演出の種類の数(獲得アイテムの数)を増加させる(アイテムを集めるという遊技を進行させる)という観点でみて、当該ある種の演出モードを維持していても発生する依存演出の数がこれ以上増加しないという状況となってモード変更演出が実行されるものであるから、発生する依存演出の種類の数を増加させるという遊技の進行に資することになる。
また、本実施形態では、モード変更演出にて変更が促される対象の変更先演出モードは、対応する依存演出のうち、発生していない依存演出の種類の数が最も多いものとされるから、遊技者がそれに従って変更先演出モードとして示された演出モードに移行させた場合には、より多くの依存演出が発生しうる(より多くのアイテムが獲得可能な)状況に移行することになるから、発生する依存演出の種類の数を増加させるという遊技の進行に資することになる。
また、本実施形態では、対象依存演出(アイテムD~Iの獲得)の発生が条件とされた特別演出(アイテムJが獲得される演出(図26(b)参照))が設定されている。そのため、特別演出は、同じ演出モードが設定されている限りにおいては(演出モードX~Zの全てが設定されない限りは)発生しない演出、すなわち演出モードの変更がなされない限り発生しない演出であるといえる。本実施形態のように、モード変更演出により、発生していない依存演出に対応する演出モードへの変更が促されるようにすることで、特別演出の発生に近づくことになる。「アイテムを集める」という遊技性のゴール(目標)が「アイテムJ」の獲得であるところ、モード変更演出は当該ゴールへ遊技者を導くための演出であるといえる。
以下、上記演出モード(モード変更演出)に関する事項を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数適用した構成としてもよい。
○具体例5-1
上記実施形態では、現在設定されている演出モードに対応する全ての種類の依存演出が発生した場合に実行条件が成立してモード変更演出が実行されることを説明したが、全ての種類の依存演出が発生しなくてもモード変更演出が実行されるようにしてもよい。ただし、現在設定されている演出モードに対応する依存演出が全く発生しない状態で実行条件が成立することはない(現在設定されている演出モードに対応する少なくとも一種の依存演出が発生することが実行条件の成立に必要である)ものとされる。なお、実行条件は、現在設定されている演出モードの種類に応じて異なるものであってもよい。
例えば、現在設定されている演出モードに対応する全ての種類の依存演出のうちの一部(一種または複数種)が発生した場合に実行条件が成立してモード変更演出が実行される構成としてもよい。モード変更演出が発生したとしてもそれに従って遊技者がモード変更を行うとは限らないのであるから、全ての種類の依存演出が発生するよりも前にモード変更が促される設定とする。例えば、演出モードXが設定されている状態(図28(a)参照)にて、アイテムD、Eが獲得されたとき(三種のモードX依存演出のうちの二種が実行されたとき)(図28(b)参照)に実行条件が成立したものとしてモード変更演出が実行される(図28(c)参照)ものとする。
別例として、現在設定されている演出モードに対応する依存演出のうち実行されていないものの種類の数が、他の演出モードに対応する依存演出のうち実行されていないものの種類の数未満となることを契機としてモード変更演出が実行される構成としてもよい。例えば、演出モードXが設定されている状態(図29(a)参照)にて、三種のモードX依存演出のうちの二種が実行されたときには、残りのモードX依存演出は一種となる。その場合、演出モードYに対応するモードY依存演出(二種)のいずれも実行されていない場合には、実行されていないモードX依存演出の種類の数が、実行されていないモードY依存演出の種類の数未満となる(図29(b)参照)ため、モードYを変更先演出モードとするモード変更演出が実行される(図29(c)参照)。
○具体例5-2
上記実施形態におけるモード変更演出は、変更先演出モードとして現在設定されている演出モードとは異なる一種の演出モードが示されるものであることを説明したが、変更先演出モードとして現在設定されている演出モードとは異なる二種以上の演出モードが示されるものとしてもよい。その場合、二種以上の変更先演出モードのうちのいずれかを遊技者が選択可能なものとし、当該選択された演出モードに移行する構成としてもよい。
対応する全ての依存演出が実行されている演出モードは、選択肢として提示されないようにすることが好ましい。例えば、現在設定されている演出モードが演出モードZである状態(図30(a)参照)にて、モード変更演出が発生したとする。全ての種類のモードX依存演出が実行されておらず、かつ、全ての種類のモードY依存演出が実行されていない(図30(b)参照)のであれば、変更先演出モードとして演出モードXおよび演出モードYが提示される(図30(c)参照)。一方、現在設定されている演出モードが演出モードZである状態(図31(a)参照)にて、全ての種類のモードX依存演出は実行されていないが、かつ、全ての種類のモードY依存演出が実行されている(図31(b)参照)のであれば、変更先演出モードとして演出モードXが提示されるものの、演出モードYは提示されない(図31(c)参照)ものとする。このようにすることで、実行されていない依存演出に対応する演出モードへの移行が促されることになる。
○具体例5-3
上記実施形態のように、設定されている演出モードに依存せずに発生しうる非依存演出(上記実施形態ではアイテムA~Cを獲得する演出)が設定されているものとする。これを前提とし、現在設定されている演出モードにて発生しうる依存演出および非依存演出を含めた全ての演出(すなわち現在設定されている演出モードで発生しうる全ての演出;以下発生可能演出と称することもある)が発生したときに実行条件が成立したものとする。例えば、現在演出モードYが設定されている状態(図32(a)参照)においては、二種のモードY依存演出(アイテムG、Hの獲得)だけでなく、三種の非依存演出(アイテムA~Cの獲得)の全てが発生した場合に実行条件が成立したものとし(図32(b)参照)、モード変更演出が実行されるものとする(図32(c)参照)。これに対し、現在設定されている演出モード(図33(a)参照)に対応する全ての種類の依存演出が発生したとしても、一部の種類の非依存演出が発生していないのであれば(図33(b)参照)、現在の演出モードが維持されたとしても発生していない非依存演出は発生しうるということになるから、演出モードの変更が促されない(モード変更演出が実行されない)(図33(c)参照)構成とする。
図示しないが、現在設定されている演出モードに対応する依存演出と非依存演出を含めた発生可能演出の全部ではなく、一部(予め定められた数の演出)が発生した場合であっても実行条件が成立しうる設定としてもよい。例えば、演出モードYが設定されている状態においては、二種のモードY依存演出(アイテムG、Hの獲得)と、三種の非依存演出(アイテムA~Cの獲得)とを合わせた五種が発生可能演出であるところ、当該五種の発生可能演出のうちの四種以上が実行された場合に実行条件が成立する設定とする。
○具体例5-4
モード変更演出が実行されたものの、モード変更が実行されなかった場合(操作有効期間中に遊技者が操作手段92を操作しなかった場合)には、次のモード変更演出の実行機会(上記実施形態でいえば特別大当たり遊技のエンディング期間)が訪れたときに、再度モード変更演出(先に実行されたモード変更演出と同じ演出モードを変更先演出モードとして提示する演出)は実行されないものとする。例えば、演出モードXが設定されている状態で、演出モードYを変更先演出モードとして提示するモード変更演出が実行された(図34(a)参照)とする。これに遊技者が従わなかった場合(操作手段92の操作がなされなかった場合)には、遊技者は演出モードYへの移行を望んでいないものとして(演出モードXを維持することを望んでいるものとして)、次の特別大当たり遊技のエンディング期間(ただし、演出モードXが維持されている場合(図34(b)参照)に限る)においては同じ演出モードYを変更先演出モードとするモード変更演出が実行されないものとする(図34(c)参照)。つまり、先のモード変更演出が実行された際の演出モードと、当該先のモード変更演出にて提示された変更先演出モードの種類が同じである場合には、続けて同じモード変更演出が実行されない設定とする。遊技者が苛立ってしまうおそれを低減するために、同じ内容のモード変更演出が連続して発生しないようにする。なお、上記実施形態にて説明したように、モード変更演出によらずとも演出モードの変更は可能であるため、本例のような構成としても問題はない。
なお、仮に、モード変更演出を経ないと演出モードの変更ができない設定とするのであれば、本例のような構成としない方がよい。先のモード変更演出にてモード変更が実行されなかった(操作手段92の操作がなされなかった)のは、単なる見落とし等である可能性があるとして、次の機会においても同じ内容のモード変更演出が実行されるようにするとよい。このようにしなければ演出モードの変更ができず、発生していない依存演出が発生しうる状況に移行しない(アイテムを集めることができない)からである。
○具体例5-5
上記「4)特殊演出」にて説明した、複数種の演出画像40(通常演出画像42、特殊演出画像41)の少なくとも一部の表示が、依存演出として設定された構成としてもよい。つまり、複数種の演出画像40のうちの少なくとも一部は、ある種の演出モードが設定されているときには表示されうるものの、別種の演出モードが設定されているときには表示されないものとしてもよい(「アイテムが表示される」演出を、上記「4)特殊演出」にて説明した「演出画像40が表示される」演出に置き換えて適用した構成としてもよい)。
6)バーサライタ
6-1)バーサライタ接触防止制御
本実施形態にかかる遊技機1は、バーサライタ50を備える(図1、図35参照)。当該バーサライタ自体は公知であるからその機能、作用等についての詳細な説明を省略する。本実施形態におけるバーサライタ50は、回転する駆動部51および駆動部51に固定された発光部(LED)を有する。詳細を後述するように、本実施形態におけるバーサライタ50は、駆動部51における発光部が固定された面(発光面52)が後方を向くように設置されたものである。
遊技機1は、本体(筐体)に対して開閉自在に設けられた扉部材55を備える(図1参照)。当該扉部材55およびその開閉構造自体は周知であるから詳細な説明を省略するが、当該扉部材55は、遊技球が進入可能な遊技領域902(発射された遊技球が流下する領域)を閉鎖状態とする閉位置、開放状態とする開位置に位置することが可能なものである(なお、厳密には、扉部材55が閉位置にない状態を開放状態とする)。遊技領域902が閉鎖状態にあるときには、遊技者(遊技店員)は遊技領域902内に手を差し入れることはできない。遊技領域902が開放状態にあるときには、遊技者(遊技店員)は遊技領域902内に手を差し入れることができる。基本的には、常態においては扉部材55は閉位置にて本体に対しロックされた状態にあり、当該ロックを解消する鍵は遊技店員が管理しているため、遊技者は扉部材55を勝手に開位置に位置させること(遊技領域902を開放状態とすること)はできない。
バーサライタ50は、遊技領域902が閉鎖状態にあるときには遊技者(遊技店員)が接触不可能であり、遊技領域902が開放状態にあるときには遊技者(遊技店員)が接触可能な位置に設けられている。具体的には次の通りである。バーサライタ50は、手前側に遊技領域902が構築された遊技板90(前面側に遊技釘等が固定された板)よりも後方に設けられている。本実施形態におけるバーサライタ50(二つ設けられている)は、遊技板90に形成された開口901(表示領域911を見せるための開口901)の下側部分の後方に位置し、その少なくとも一部(駆動部51の少なくとも)が遊技板90と前後方向に重なる。なお、本実施形態では、バーサライタ50(駆動部51)の一部は開口901を通じて視認可能な位置に位置している(図1、図35参照。なお、図35では開口901の大まかな形状を点線で示す)。
本実施形態におけるバーサライタ50は、駆動部51の後側の発光面52が設けられたものである。つまり、後方に向かって光が出射される(光の出射方向(光軸)が、前後方向に直交する仮想面よりも後向きであることをいう)ものである(図35(b-2)参照)。本実施形態では、原位置(図1に示す位置)と演出位置(図35に示す位置)との間を往復動作可能な可動体56(演出部材)が設けられており、当該可動体56とバーサライタ50を用いた演出が実行される。原位置に位置する可動体56は、遊技板90の上側にその大部分が覆われた状態にある(図1参照)。演出位置は、原位置よりも下方の位置であり、当該得演出位置に位置することで、遊技板90に形成された開口901を通じて可動体56が視認可能となる(図35参照)。演出位置に位置する可動体56は、表示領域911よりも手前に位置し、その大部分が表示領域911に重なることになる。
可動体56の前面はその少なくとも一部が鏡面(反射面)とされている。当該鏡面を構築する手法はどのようなものであってもよい。ベースとなる部材に対し、めっきや蒸着等により鏡面(銀色を呈する面)を形成することが考えられる。演出位置に位置する可動体56は、前後方向で見て、バーサライタ50よりも後方に位置する。上述した通り、バーサライタ50は後方に向かって光を出射するものであるところ、可動体56を演出位置に位置させた上でバーサライタ50を駆動させる(駆動部51を回転させ、発光部を所定の発光パターンで光らせる)ことにより、バーサライタ50が描く画像(発光部の残像)が、可動体56の鏡面にて反射されて遊技者に視認されることになる(以下、可動体56およびバーサライタ50を用いた当該演出を駆動演出と称することもある)(図35(b-1)参照)。なお、バーサライタ50は、厳密にはスポットライトのようにして演出位置に位置する可動体56を照らすような態様で設けられている。すなわち、遊技板90の開口901の下側に配置された左右のバーサライタ50は、その回転中心が幅方向中央かつ上側に向かうようにして配置されている。つまり、発光部(発光面52)から出射される光の光軸も、おおよそ当該光軸に沿うことになる。演出位置に位置する可動体56(可動体56の鏡面)は当該光軸に重なる位置に位置するから、バーサライタ50(発光部)から出射された光は鏡面に反射されて遊技者に視認されることになる。
駆動演出は、通常遊技状態中における変動中演出の一部として発生しうる。ただし、特別遊技状態中に発生するようにすることを否定するわけではない。本実施形態では、変動中演出にて駆動演出が発生した場合の方が、発生しなかった場合に比して、当該変動中演出に対応する当否抽選結果が大当たりとなる蓋然性が高く設定されている。つまり、駆動演出はいわゆるチャンスアップ演出である。
何らかのトラブル(例えば、遊技領域902内での球詰まり)が発生した場合には、遊技店員が扉部材55を閉位置から開位置に変位させて遊技領域902を開放状態とし、当該トラブルの解消を試みる。この種のトラブル解消を試みるときや何らかの理由により、遊技領域902が閉鎖状態にあって駆動演出が実行されている最中に、扉部材55を閉位置から開位置に位置させ、遊技領域902を開放状態とする可能性がある。つまり、バーサライタ50(駆動部51)が駆動(回転)している最中に遊技領域902が開放状態とされる可能性がある。本実施形態では、遊技領域902が開放状態にあると、遊技者や遊技店員がバーサライタ50(駆動部51)に接触してしまうおそれがあるから、駆動演出が実行されている最中(図36(a)参照)に遊技領域902が開放状態とされたこと(扉部材55が閉位置に位置しなくなったこと)(図36(b)参照)が検出されることを契機としてバーサライタ50(駆動部51)の駆動を即座に停止させる(図36(c)参照)。このようにすることで、遊技者や遊技店員が駆動しているバーサライタ50に触れて怪我をしてしまうおそれを低減することができる。
特に、本実施形態におけるバーサライタ50は、後方に向かって光が出射されるものである(遊技者側に光を出射するものではない)から、駆動演出においても遊技者がその存在に気付かないおそれがある。つまり、バーサライタ50の光(画像)が可動体56を通じて間接的に視認されるものであるから、遊技者は可動体56自体が光を発しているのではないかと勘違いしてしまうおそれがある。また、バーサライタ50は少なくとも一部が前後方向に重なるようにして遊技板90の後方に位置するものであるから、より一層その存在に気づかれにくいといえる。そのため、遊技領域902が開放状態とされたときにバーサライタ50の駆動を即座に停止させる意義が極めて大きいといえる。
なお、本実施形態では、駆動演出を実行するために演出位置に位置している可動体56は、遊技領域902が開放状態とされても原位置に戻さず、そのままの状態を維持する(図36(c)参照)。可動体56を原位置に向かって変位させてしまうと遊技者や遊技店員が可動体56に触れて怪我をしてしまうおそれがあるからである。
また、いわゆるチャンスアップ演出である駆動演出を発生させるか否かは、変動中演出が開始される時点で決まっている(当否抽選結果を踏まえて実行の有無が決定される)。ある変動中演出(対象変動中演出)にて駆動演出を発生させることが決定され、当該対象変動中演出が既に開始された(図37(a)参照)ものの、未だ駆動演出が開始されるべき時点(演出開始時点)には到達していないものとする。その後、演出開始時点において遊技領域902が開放状態にあるときには、バーサライタ50(駆動部51)を駆動させない(駆動演出を実行しない)。つまり、演出開始時点において遊技領域902が閉鎖状態にあれば通常通り駆動演出を実行する(図37(b-1)参照)ものの、開放状態にあれば遊技者や遊技店員が駆動しているバーサライタ50に触れて怪我をしてしまうおそれがあるから、駆動演出を実行しない(図37(b-2)参照)ようにする。ただし、演出開始時点において遊技領域902が開放状態にあったとしても、変動中演出(駆動演出以外の演出)はそのまま継続して実行される。つまり、遊技領域902が開放状態とあったとしても、変動中演出全体が停止されるのではなく、駆動演出が実行されないものとされる(駆動中演出を除いた変動中演出は実行される(例えば、駆動演出中に表示領域911に表示されるべき画像はそのまま表示される(図37(b-2)参照)))。なお、本実施形態では、演出開始時点において遊技領域902が開放状態にあるときには、可動体56を演出位置に変位させない(原位置に位置させたままとする)(図37(b-2)参照)。
6-2)注意画像
遊技領域902が開放状態とされたとき(扉部材55が閉位置に位置していないとき)には、表示領域911に注意画像58が表示される(なお、図36(c)、図37(b-2)においては、図を分かりやすくするため注意画像58の表示を省略した)。当該注意画像58は、バーサライタ50に接触しないよう注意を促す注意喚起部581を含む(図38参照)。注意喚起部581としては、「バーサライタに注意してください」といった直接的に注意を促す態様とすることや、「液晶側に手を入れないでください」といった注意すべき行動を示す態様とすることが考えられる。このようにすることで、遊技者や遊技店員がバーサライタ50に触れて怪我をしてしまうおそれが低減される。
また、注意画像58は、バーサライタ50が設けられた位置を示す位置表示部582を含む(図38参照)。本実施形態では、表示領域911の下側の左右に二つのバーサライタ50が設けられているから、当該二つのバーサライタ50を指し示す矢印が位置表示部582として表示される。このようにすることで、遊技者や遊技店員がバーサライタ50に触れて怪我をしてしまうおそれがさらに低減される。特に、本実施形態におけるバーサライタ50は、後方に向かって光が出射されるものである(遊技者側に光を出射するものではない)から遊技者がその存在に気付かないおそれがあるし、少なくとも一部が前後方向に重なるようにして遊技板90の後方に位置するものであるから、その存在に気づかれにくいといえる。そのため、遊技領域902が開放状態とされたときに注意画像58によりその位置を示すことの意義は大きいといえる。
なお、注意画像58に注意喚起部581が含まれていれば十分であるとして、位置表示部582が含まれない構成としてもよい。
本実施形態では、バーサライタ50が駆動しているか否かに関わらず、遊技領域902が開放状態とされたときには上記注意画像58が表示される。このようにすることで、バーサライタ50が駆動中か否かを判別した上で、注意画像58の出力の有無を決定しなくてもよいため、制御が容易になる。ただし、バーサライタ50が駆動している場合や、駆動する予定がある場合(駆動演出が発生する変動中演出が開始されている場合)に限り注意画像58が表示され、それ以外の場合には表示されないように構成してもよい。
本実施形態では、変動中演出が実行されている最中であっても遊技領域902が開放状態とされたときに上記注意画像58が表示される。変動中演出中に開放状態とされた際には、変動中演出が継続されつつ注意画像58が表示される。具体的には、変動中演出の映像が表示領域911に表示されたまま、それに重ねるようにして注意画像58が表示される(図38参照)。注意画像58を構成する画像レイヤは、変動中演出の映像を構成する一または複数の画像レイヤのいずれよりも手前に設定される(注意画像58を構成する画像レイヤが最前とされる)。このようにすることで、どのような変動中演出が実行されていても、注意画像58が見えなくなってしまうことはない。
本実施形態では、変動中演出が実行されていないとき(待機状態中)においても遊技領域902が開放状態とされたときには注意画像58が表示される。なお、当該注意画像58は、注意喚起部581および位置表示部582に相当する構成を含むものであれば、変動中演出中に表示されるものと完全に一致していなくてもよい。ただし、変動中演出が実行されていない最中は、バーサライタ50が駆動することはない(駆動演出が実行されることはない)から、注意を促すことは不要であるとして注意画像58が評されないようにしてもよい。
なお、本実施形態では、待機状態中にて、遊技領域902が開放状態になくても(閉鎖状態にあっても)表示される画像であって、上記注意画像58とは異なる注意を促す画像(以下、待機中画像59と称する)が表示される。当該待機中画像59は、遊技領域902が閉鎖状態にあるときに表示される画像であり、閉鎖状態にあるときにはバーサライタ50がもたらす危険はないから、バーサライタ50に対する注意を促す部分(上述した注意喚起部581や位置表示部582)を含まない(図39参照)。待機中画像59は、遊技領域902が閉鎖状態にあっても存在する危険を表示するものとされる。例えば、遊技機1の筐体に存在する突起(遊技領域902が閉鎖状態にあるか否かにかかわらず遊技者が触れることができる位置に設けられた突起)を注意すべきである旨の表示や、遊技機1の筐体に設けられた可動物(遊技領域902が閉鎖状態にあるか否かにかかわらず遊技者が触れることができる位置に設けられた可動物)に手を挟まないよう注意すべきである旨の表示(図示せず)を含むものとする。
6-3)駆動演出の特殊態様
上述した通り、本実施形態では、通常遊技状態中における変動中演出を構成する演出としてバーサライタ50を用いた駆動演出(バーサライタ演出)を実行することが可能である。当該駆動演出の態様として、通常態様および特殊態様が設定されている。通常態様は上述した通りの演出である。すなわち、可動体56を演出位置に位置させた上で、バーサライタ50の駆動部51を駆動(回転)し、発光部(発光面52)を発光する演出である(図40(a)参照)。
一方、特殊態様は、可動体56を演出位置に位置させた上で、バーサライタ50の駆動部51を駆動(回転)させるものの、演出を通じて発光部(発光面52)は発光させない演出である(図40(b)参照)。バーサライタ50は発光しないため、可動体56の鏡面(反射面)上にバーサライタ50から出力される画像は表現されない。つまり、可動体56がそのままの態様で遊技者に視認される状態にある。バーサライタは、残像効果により映像を表すため駆動部51が駆動する(回転する)ものである。すなわち、本来であれば、発光部(発光面52)を発光させない場合、駆動部51を駆動させる意味はないといえる。特殊態様は、この「意味がない」ように見える状況として遊技者に違和感を覚えさせる特殊な演出である。
変動中演出にて通常態様の駆動演出が発生した場合よりも、特殊態様の駆動演出が発生した場合の方が、当該変動中演出に対応する当否抽選結果が大当たりとなる蓋然性(大当たり信頼度)が高い。つまり、通常態様よりも、特殊態様の方が、発生することが遊技者にとって喜ばしい態様である。特殊態様の駆動演出が発生した場合には、大当たりが確定する設定としてもよい。
本実施形態では、通常態様の駆動演出が発生する確率の方が、特殊態様の駆動演出が発生する確率よりも高い。すなわち、全駆動演出に占める通常態様の割合が50%超である。好ましくは、全駆動演出に占める通常態様の割合が80%超であるとよい。このようにすることで、駆動演出は、通常態様が「基本態様」であり、特殊態様が「イレギュラーな態様」ということになる。上述した通り、特殊態様はバーサライタ50(駆動部51)が駆動しているものの、発光部(発光面52)が発光しないという演出であり、バーサライタ50の機能(特性)を考えればあり得ないような態様の演出である。このような特殊態様の発生頻度を通常態様に比して低くすることで、特殊態様の駆動演出はその発生に遊技者が気づくかどうか(違和感を覚えるかどうか)の演出となる。
なお、本実施形態におけるバーサライタ50(駆動部51)は、大部分が遊技板90に覆われている(前後方向で遊技板90に重なる)ものの、その一部は遊技板90に形成された開口901を通じて視認可能(前後方向で開口901に重なる)である。よって、特殊態様の駆動演出が発生している際にも、駆動しているバーサライタ50の駆動部51は開口901を通じて視認される。そのため、特殊態様の駆動演出が発生していることに遊技者が気付くのは不可能であるということはない。ただし、それでもバーサライタ50(駆動部51)の大部分は遊技板90に覆われているから、特殊態様の駆動演出が発生していることに気付かない遊技者も一定程度生じることが想定される。
本実施形態では、通常態様の駆動演出において表示領域911(可動体56に覆われない領域)に表示される駆動演出用画像60(図40(a)参照)は、特殊態様の駆動演出においても表示される(図40(b)参照)。このようにすることで、通常態様と特殊態様の違いが強調されず、特殊態様の駆動演出が発生していることにより気づきにくくなる。図示しないが、これとは逆に、特殊態様の駆動演出においては駆動演出用画像60が表示されない設定(通常態様と特殊態様とで、表示領域911における可動体56に覆われる領域の画像の態様が異なる設定)としてもよい。このようにした場合、通常態様と特殊態様の違いが強調され、特殊態様の駆動演出が発生していることに気付きやすくなる。
以下、上記バーサライタ50に関する事項を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数適用した構成としてもよい。
○具体例6-1
上記実施形態におけるバーサライタ50は、後方に向かって光を出射する(可動体56の鏡面に画像を表現する)ものであることを説明したが、前方に向かって光を出射するものについて同様の制御(開放状態にて駆動を停止させる制御や、注意画像58に関する制御)を行ってもよい。同様に、上記実施形態におけるバーサライタ50は、遊技板90の後方に位置し、その少なくとも一部が前後方向で遊技板90に重なる、すなわちその少なくとも一部が遊技板90に覆われるものであることを説明したが、その全体が露出したような(直接遊技者に視認される)バーサライタ50について同様の制御を行ってもよい。
ただし、上記実施形態のように、後方に向かって光を出射するものであったり、その少なくとも一部が遊技板90に覆われたものであったりすると、バーサライタ50の存在に気付かないおそれが高まることから、上記実施形態のように危険性を低減するための制御を行うことが極めて重要であるといえる。
○具体例6-2
上記実施形態にかかる遊技機1が実行する制御(開放状態にて駆動を停止させる制御や、注意画像58に関する制御)は、対象をバーサライタ50とするものであるが、バーサライタ50以外の可動物、例えばいわゆる可動役物等を対象として同様の制御を実行してもよい。ただし、バーサライタ50は、残像効果を利用したものであり、駆動部51の駆動速度は可動役物等に比して極めて高く、怪我をする危険性が高いものであるといえるため、上記実施形態のように危険性を低減するための制御を行うことが極めて重要であるといえる。
○具体例6-3
上記実施形態における駆動演出(通常態様、特殊態様)は、可動体56が演出位置に位置した上で、バーサライタ50(駆動部51)が駆動するものであることを説明したが、可動体56が用いられない演出としてもよい。つまり、可動体56(鏡面)を介してバーサライタ50の画像が視認されるというものではなく、バーサライタ50の画像が直接視認できる構成(発光部(発光面52)の光が前方に向かって出射される構成)であることを前提とし、バーサライタ50の駆動部51を駆動させつつ発光部(発光面52)から光が出射される演出(そのまま画像が出力される演出)を通常態様と、バーサライタ50の駆動部51は駆動するものの発光部(発光面52)は発光しない演出を特殊態様とする。
ただし、上記実施形態のように可動体56(鏡面)を介してバーサライタ50の画像が視認される構成とした場合、特殊態様の駆動演出時においても、可動体56は原位置から演出位置に変位するのであるから、遊技者にとってみれば可動体56の可動演出に見えるという作用が奏さされることになる。つまり、本例のようにした場合、特殊態様の駆動演出は、バーサライタ50の故障ではないかと遊技者が勘違いしてしまうおそれが高まることになるところ、上記実施形態のようにすれば(バーサライタ50の画像が直接視認されない構成とすれば)、特殊態様の駆動演出においてもバーサライタ50の故障であると勘違いされてしまうおそれは低いという利点がある。
○具体例6-4
上記実施形態では、通常態様の駆動演出(図40(a)参照)が発生した場合よりも、特殊態様の駆動演出(図40(b)参照)が発生した場合の方が、大当たり信頼度が高い設定であることを説明したが、それとは逆の設定、すなわち特殊態様の駆動演出が発生した場合(図40(b)参照)よりも、通常態様の駆動演出(図40(a)参照)が発生した場合の方が、大当たり信頼度が高い設定としてもよい。
バーサライタ50の発光部(発光面52)から光が出射されることにより、演出位置に位置する可動体56の鏡面にバーサライタ50の画像が表現されるということは、特殊態様よりも通常態様の方が、可動体56が煌びやかな状態となるということである。これを重視し、特殊態様よりも通常態様の方が、大当たり信頼度が高い(可動体56が「目立つ」状態の方が大当たり信頼度が高い)設定とする。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
○手段1-1
遊技球が進入することが遊技者にとって有利な事象として設定された所定領域と、初期状態から時間の経過とともに変化していく時間画像が表示されるタイマ演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記タイマ演出は、前記所定領域への遊技球の進入を契機として前記初期状態にある前記時間画像が表示され、その後当該時間画像が変化していくものであることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、所定領域に遊技球が進入することを契機として初期状態にある時間画像が表示されるという面白みのあるタイマ演出を実行することができる。
○手段1-2
前記所定領域は、当否抽選結果が小当たりとなったときに開放される領域であって、当該領域に遊技球が進入することが大当たり獲得の条件とされている領域であり、前記タイマ演出は、前記所定領域に遊技球が進入することによって実行される大当たり遊技中に実行されるものであることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
このように、大当たり獲得の条件とされる領域を時間画像が表示される契機として設定すれば、タイマ演出を大当たり遊技中に実行される演出として機能させることができる。
○手段1-3
前記所定領域への遊技球の進入を契機として前記初期状態にある前記時間画像が複数表示される場合があることを特徴とする手段1-1または手段1-2に記載の遊技機。
○手段1-4
前記所定領域への遊技球の進入を契機として前記初期状態にある前記時間画像が複数表示される場合、当該各時間画像の当該初期状態は互いに異なるものとされた上で、当該各時間画像の変化が同時に開始され、当該各時間画像がタイムアップする時点が異なるものとされることを特徴とする手段1-3に記載の遊技機。
このようにすることで、遊技者にとっての「チャンスの回数」が複数回訪れるタイマ演出とすることができる。
○手段1-5
前記タイマ演出は、前記時間画像が終了時間に到達することを契機として結果に至るものであり、前記所定領域に遊技球が進入してから前記時間画像の変化が開始されるまでの待機時間は一定でないことを特徴とする手段1-1から手段1-4のいずれかに記載の遊技機。
所定領域に遊技球が進入するタイミングは不定であるから、当該進入の時点を基準としてタイマ演出が進行するものとすると、タイムアップ時点がバラついてしまう。上記のようにすることで、タイムアップ時点のバラつきを低減することができる。
○手段2-1
時間の経過とともに変化していく時間画像が終了時間に到達することを契機として結果に至るタイマ演出を実行する演出実行手段を備え、前記タイマ演出は、前記時間画像が前記終了時間よりも前の予兆時間に到達したときに開始される予兆演出を含むものであり、前記予兆時間と前記終了時間の差により、前記結果が示唆されることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、予兆時間と終了時間の差により結果が示唆されるという面白みのあるタイマ演出を実行することが可能である。
○手段2-2
前記予兆時間と前記終了時間の差が大きいほど、前記結果として遊技者に有利な事象が発生する蓋然性が高いことを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
このようにすることで、予兆演出が長い(「煽り」が長い)ほど、結果に期待がもてる演出形態とすることができる。
○手段2-3
前記予兆演出の態様により、前記結果として遊技者に有利な事象が発生する蓋然性が示唆されることを特徴とする手段2-1または手段2-2に記載の遊技機。
予兆演出の長さだけでなく、予兆演出の態様によっても結果が示唆されるようにすることで、分かりやすいタイマ演出となる。
○手段2-4
前記予兆演出が開始されるよりも前の状態においては、前記予兆時間に到達するタイミングが示唆されないことを特徴とする手段2-1から手段2-3のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、予兆演出が開始されるタイミングが予測できず、当該予兆演出が突発的に発生するという演出形態となる。
○手段2-5
前記予兆演出が開始されるよりも前の状態における前記時間画像の態様により、前記予兆時間に到達するタイミングが示唆されることを特徴とする手段2-1から手段2-3のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、予兆演出が開始されるタイミングを時間画像の態様から予測しつつ楽しむ演出形態となる。
○手段3-1
時間の経過とともに変化していく時間画像が表示されるタイマ演出を実行する演出実行手段を備え、前記タイマ演出は、前記時間画像の変化速度が予め定められた規定速度である通常期間と、前記時間画像の変化速度が前記規定速度とは異なる特殊期間と、を含むことを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、時間画像の変化速度が通常(規定速度)とは異なる速度となる場合があるという面白みのあるタイマ演出を実行することが可能である。
○手段3-2
前記タイマ演出は、前記特殊期間として、前記時間画像の変化速度が前記規定速度よりも高い高速度期間と、前記時間画像の変化速度が前記規定速度よりも低い低速度期間と、を含むことを特徴とする手段3-1に記載の遊技機。
このようにすることで、高速度期間および低速度期間の一方が設定されることによる時間画像の変化の「早まり」または「遅れ」の度合が、他方によって減少する構成とすることができる。
○手段3-3
前記高速度期間および前記低速度期間を含めた前記特殊期間に要する時間は、当該特殊期間中も前記通常期間であったと仮定した場合に要する時間と同じであることを特徴とする手段3-2に記載の遊技機。
このようにすることで、時間画像の初期値(変化が開始される前の値)が同じであると仮定した場合、特殊期間が設定されたときと、特殊期間が設定されていない(タイマ演出を通じて通常期間が設定される)ときとで、時間画像の変化の開始からタイムアップまでに要する時間が同じとなる。
○手段3-4
前記タイマ演出は、前記時間画像が特定時間に到達したときに遊技者に有利な事象が発生する可能性があるものであり、前記高速度期間の後、前記低速度期間とされ、前記特定時間に到達するように設定されていることを特徴とする手段3-2または手段3-3に記載の遊技機。
このようにすることで、特定時間にて時間画像の変化が停止する可能性があることを分かりやすく遊技者に示すことが可能である。
○手段3-5
前記タイマ演出は、前記時間画像が前記特定時間に到達して当該時間画像の変化が停止することが遊技者に有利な事象として設定されたものであることを特徴とする手段3-4に記載の遊技機。
このようにすれば、特定時間で時間画像の変化が停止することを遊技者が願う演出形態となる。
○手段4-1
第一条件および第二条件の両方を満たした場合に発生しうる特殊演出を実行する特殊演出実行手段と、表示条件を満たした場合に複数種の演出画像のいずれかを表示する演出画像表示手段と、を備え、複数種の前記演出画像は、特殊演出画像および通常演出画像に区分けされ、前記第一条件は、前記特殊演出画像が表示されることにより成立するものであり、前記第二条件は、特定事象の発生回数が特定回数に到達することにより成立するものであり、前記通常演出画像が表示された場合には、前記特定回数が減少することを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、特殊演出画像が表示されず、通常演出画像が表示された場合であっても、特殊演出の発生に近づくという遊技性が構築される(通常演出画像が表示されることが無駄ではない)。
○手段4-2
一種の前記通常演出画像が表示されることで、前記特定回数が1減少するように設定されていることを特徴とする手段4-1に記載の遊技機。
このようにすることで、特殊演出の発生までに必要な条件(第二条件)が分かりやすいものとなる。
○手段4-3
既に表示された前記演出画像と同じ種類の前記演出画像は、所定のリセット条件が成立するまでは表示されないように設定されており、前記通常演出画像の種類の数は、前記特定回数の初期値よりも少ないことを特徴とする手段4-2に記載の遊技機。
このようにすることで、全ての種類の通常演出画像が表示されても、第二条件が成立するとは限らない設定とすること(第二条件の成立には特定事象の発生が必要である設定とすること)ができる。
○手段4-4
遊技状態として、通常遊技状態および当該通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態が設定されており、前記特定事象の発生回数は、前記通常遊技状態に移行せずに前記特別遊技状態にて連続して当選した当たりの回数であることを特徴とする手段4-1から手段4-3のいずれかに記載の遊技機。
特定事象の発生回数として、いわゆる連チャン回数を設定することが考えられる。
○手段5-1
複数種の演出モードのうちのいずれかを設定するモード設定手段と、実行条件が成立した場合に、前記演出モードの変更を遊技者に促すモード変更演出を実行する変更演出実行手段と、複数種の前記演出モードのうちある種の前記演出モードが設定されていれば発生するものの、それ以外の前記演出モードが設定されていれば発生しない依存演出を実行する依存演出実行手段と、を備え、前記実行条件は、ある種の前記演出モードが実行されている状態にて前記依存演出が発生することにより成立しうる条件であることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、演出モードの変更が実行されないことで、発生する依存演出の種類が少なくなってしまい、遊技の趣向性が低下してしまうおそれを低減することが可能である。
○手段5-2
前記実行条件は、ある種の前記演出モードが設定されている状態にて、当該演出モードに対応する全ての種類の前記依存演出が発生することにより成立することを特徴とする手段5-1に記載の遊技機。
ある種の演出モードに対応する全ての種類の依存演出が発生した場合には、別の種類の演出モードに対応する依存演出を発生させるため、別の種類の演出モードへの移行を促すモード変更演出が実行されるようにするとよい。
○手段5-3
前記モード変更演出は、一種の前記演出モードを変更先演出モードとして変更を促す演出であり、現在設定されている前記演出モード以外の二種以上の前記演出モードのうち、発生していない前記依存演出の種類の数が最も多いものが前記変更先演出モードとされることを特徴とする手段5-1または手段5-2に記載の遊技機。
このようにすることで、多くの種類の依存演出が発生する状況が生じやすくなる。
○手段5-4
二種以上の前記依存演出が対象依存演出とされ、当該対象依存演出が全て発生することを条件として発生しうる特別演出が設定されており、前記演出モードの変更がなされない限り、全ての前記対象依存演出が発生することがないように設定されていることを特徴とする手段5-1から手段5-3のいずれかに記載の遊技機。
上記のような構成である場合、特別演出が発生するためには演出モードの変更がなされなければならないから、実行条件が満たされた場合にモード変更が促されるようにする意義が大きいといえる。
○手段6-1
遊技球が進入可能な遊技領域を閉鎖状態または開放状態とする扉部材と、前記遊技領域が前記閉鎖状態にあるときには接触不可能であるものの、前記開放状態にあるときには接触可能な位置に設けられたバーサライタと、前記遊技領域が前記閉鎖状態にあって前記バーサライタを駆動する駆動演出が実行されている最中に、前記遊技領域が前記開放状態となったことが検出されることを契機として前記バーサライタの駆動を停止させるバーサライタ制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、バーサライタによる怪我が発生してしまうおそれを低減することが可能である。
○手段6-2
前記駆動演出は、装飾図柄が変動を開始してから当否抽選結果を示す態様で停止するまでの変動中演出の一部として実行されるものであり、前記駆動演出を含む前記変動中演出を実行することが決定された場合であっても当該駆動演出を開始させるべき時点にて前記開放状態にあるときには、当該変動中演出はそのまま継続されるものの前記バーサライタは駆動されないことを特徴とする手段6-1に記載の遊技機。
このようにすることで、変動中演出が実行されている最中にバーサライタによる怪我が発生してしまうおそれを低減することが可能である。
○手段6-3
前記バーサライタの発光部は、後方に向かって光を出射するものであることを特徴とする手段6-1または手段6-2に記載の遊技機。
このようなバーサライタが設けられていると、遊技者がその存在に気付かないおそれが高まるから、開放状態にあるときにはバーサライタが駆動しないようにすることが重要となる。
○手段6-4
手前側に前記遊技領域が構成される遊技板を備え、前記バーサライタは、その少なくとも一部が前記遊技板と前後方向に重なるようにして、当該遊技板の後方に配置されていることを特徴とする手段6-1から手段6-3のいずれかに記載の遊技機。
このような構成であると、遊技板に隠れたバーサライタの存在に遊技者が気付かないおそれが高まるから、開放状態にあるときにはバーサライタが駆動しないようにすることが重要となる。
○手段7-1
遊技球が進入可能な遊技領域を閉鎖状態または開放状態とする扉部材と、前記遊技領域が前記閉鎖状態にあるときには接触不可能であるものの、前記開放状態にあるときには接触可能な位置に設けられたバーサライタと、前記開放状態にあるときに前記バーサライタに接触しないよう注意を促す注意画像を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、バーサライタによる怪我が発生してしまうおそれを低減することが可能である。
○手段7-2
前記注意画像は、前記バーサライタが設けられた位置を示す位置表示部を含むことを特徴とする手段7-1に記載の遊技機。
このようにすることで、遊技者はバーサライタが設けられた位置を把握することができるから、バーサライタによる怪我が発生してしまうおそれをさらに低減することが可能である。
○手段7-3
所定条件の成立を契機として当否抽選を実行する当否抽選手段と、装飾図柄が変動を開始してから前記当否抽選結果を示す態様で停止するまでの変動中演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記変動中演出が実行されている最中に前記開放状態とされた場合であっても、当該変動中演出が継続されつつ前記注意画像が表示されることを特徴とする手段7-1または手段7-2に記載の遊技機。
変動中演出が実行されている最中であっても開放状態とされた場合には注意画像が表示されるようにした方がよい。
○手段8-1
駆動部および当該駆動部に固定された発光部を有するバーサライタと、装飾図柄が変動を開始してから当否抽選結果を示す態様で停止するまでの変動中演出を構成する演出として、前記バーサライタを用いたバーサライタ演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記バーサライタ演出の態様として、前記駆動部を駆動させつつ前記発光部を所定の点灯パターンで発光させる通常態様と、前記駆動部を駆動させるものの演出を通じて前記発光部を非発光状態とする特殊態様と、が設定されていることを特徴とする遊技機。
上記遊技機が実行可能なバーサライタ演出の特殊態様は、残像効果により画像を表現するというバーサライタの本質的機能を発現させず、駆動部のみを駆動させるという斬新で面白みのある演出である。
○手段8-2
前記発光部は、後方に向かって光を出射するものであり、前記通常態様および前記特殊態様のいずれであっても、前記バーサライタ演出時には、前側に反射面を有する演出部材が前記バーサライタよりも後方に位置することを特徴とする手段8-1に記載の遊技機。
このようにすることで、通常態様のバーサライタ演出は、演出部材がバーサライタの画像により彩られる(バーサライタの画像が演出部材を介して視認される)形態となり、特殊態様のバーサライタ演出は、演出部材がそのままの態様で視認される形態となる。
○手段8-3
前記変動中演出にて前記通常態様の前記バーサライタ演出が発生した場合よりも、前記特殊態様の前記バーサライタ演出が発生した場合の方が、当該変動中演出に対応する当否抽選結果が当たりとなる蓋然性が高いことを特徴とする手段8-1または手段8-2に記載の遊技機。
このようにすることで、バーサライタの駆動部は駆動しているものの、発光部は発光していないという「違和感」のある状況がいわゆるチャンスアップに相当するという面白みのある遊技性が実現される。
1 遊技機
10 特定領域
20 時間画像(21~23 第一時間画像~第三時間画像)
40 演出画像(41特殊演出画像、42通常演出画像)
45 モード表示画像
48 区画画像
50 バーサライタ
51 駆動部
52 発光面
55 扉部材
56 可動体(演出部材)
58 注意画像
581 注意喚起部
582 位置表示部
59 待機中画像
60 駆動演出用画像
70 保留図柄
80 装飾図柄
90 遊技板
901 開口
902 遊技領域
904 始動領域(904a 第一始動領域 904b 第二始動領域)
905 普通始動領域
906 大入賞領域
91 表示装置
911 表示領域
92 操作手段(921 押しボタン、921 十字キー)

Claims (2)

  1. 遊技球が進入することが遊技者にとって有利な事象として設定された所定領域と、
    初期状態から時間の経過とともに変化していく時間画像が表示されるタイマ演出を実行する演出実行手段と、
    を備え、
    前記タイマ演出は、前記所定領域への遊技球の進入を契機として前記初期状態にある前記時間画像が表示され、その後当該時間画像が変化していくものであり、
    前記所定領域は、当否抽選結果が小当たりとなったときに開放される領域であって、当該領域に遊技球が進入することが大当たり獲得の条件とされている領域であり、
    前記タイマ演出は、前記所定領域に遊技球が進入することによって実行される大当たり遊技中に実行されるものであることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技球が進入することが遊技者にとって有利な事象として設定された所定領域と、
    初期状態から時間の経過とともに変化していく時間画像が表示されるタイマ演出を実行する演出実行手段と、
    を備え、
    前記タイマ演出は、前記所定領域への遊技球の進入を契機として前記初期状態にある前記時間画像が表示され、その後当該時間画像が変化していくものであり、
    前記タイマ演出は、前記時間画像が終了時間に到達することを契機として結果に至るものであり、
    前記所定領域に遊技球が進入してから前記時間画像の変化が開始されるまでの待機時間は一定でないことを特徴とする遊技機。
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