JP7352494B2 - 生産情報管理システム - Google Patents

Description

本発明は、生産情報管理システムに関する。

特許文献１に記載の生産管理システムは、データサーバと、情報処理装置とを備える。データサーバには、生産に関わるデータが保管されている。情報処理装置は、データサーバに保管されたデータに対して所定の処理を行うことにより、データを生産ラインの生産性向上に活用している。

特開２０２０－４０９８号公報

しかしながら、特許文献１に記載の生産管理システムでは、データサーバに保管されたデータに対して所定の処理を行うには、オペレーターが情報処理装置を操作する必要がある。したがって、生産情報管理業務の効率化を図ることができなかった。

本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は生産情報管理業務の効率化を図ることができる生産情報管理システムを提供することにある。

本発明に係る生産情報管理システムは、記憶装置と、検索ツールと、データ処理ツールと、統合ツールとを備える。前記記憶装置は、生産情報を記憶する。前記生産情報は、生産対象物を生産するための生産システムにて収集された情報である。前記生産情報は、前記生産対象物の生産に関する。前記検索ツールは、前記記憶装置に記憶された前記生産情報にアクセス可能である。前記検索ツールは、入力された検索条件に基づいて、前記生産情報の中から前記検索条件に合致するデータを検索して取得する。前記データ処理ツールは、前記検索ツールと直接的に連携して動作するための機能を備えていない他のツールである。前記データ処理ツールは、入力されたデータに基づくデータ処理を行う。前記統合ツールは、予め定められた処理手順を示す処理手順情報に基づいて、前記検索ツールと前記データ処理ツールとを含む複数の個別ツールを利用して前記処理手順に応じた一連の処理を実行する。前記統合ツールは、前記検索ツールに対して、前記処理手順情報に基づく検索条件を入力して、前記生産情報の中から前記検索条件に合致するデータを取得させる。前記統合ツールは、前記データ処理ツールに対して、前記検索ツールが取得した検索結果データを入力して、前記検索結果データに基づくデータ処理を行わせる。

本発明に係る生産情報管理システムによれば、生産情報管理業務の効率化を図ることができる。

実施形態１に係る生産情報管理システムのブロック図である。 本発明の実施形態１に係る生産情報管理システムの動作を示すフローチャートである。 検索結果データの一例を示す表である。 加工データの一例を示す表である。 実施形態２に係る生産情報管理システムのブロック図である。 本発明の実施形態２に係る生産情報管理システムの動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態２に係る生産情報管理システムの動作を示すフローチャートである。 第２検索結果データの一例を示す表である。 第２加工データの一例を示す表である。 関連付けデータの一例を示す表である。

以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。

［実施形態１］
図１を参照して、本発明の実施形態１に係る生産情報管理システム３００について説明する。図１は、実施形態１に係る生産情報管理システム３００のブロック図である。

図１に示すように、生産情報管理システム３００は、生産情報データベース２０と、生産情報検索装置１００と、情報処理装置２００とを備える。なお、生産情報データベース２０は、「記憶装置」の一例である。生産情報管理システム３００は、生産システム１０の生産情報を管理するシステムである。

生産システム１０は、生産対象物を生産するためのシステムである。生産システム１０は、例えば、液晶ＴＶを生産するためのシステムであり、１つ以上の装置から構成される。例えば、生産対象物が表示パネルである場合、生産システム１０は、搬送装置、搬送ロボット、洗浄装置、成膜装置、露光装置、エッチング装置、液晶滴下装置、貼合装置、監視装置、検査装置などを備える。

生産情報データベース２０は、例えば、サーバーである。生産情報データベース２０は、生産システム１０と接続される。生産情報データベース２０は、生産情報を記憶する。生産情報は、生産システム１０から出力される。生産情報は、生産システム１０において収集された情報である。生産システム１０において収集された情報とは、生産システム１０を構成する複数の装置の少なくとも１以上から得られた情報を示す。生産情報は、生産対象物の生産に関する情報である。生産情報は、例えば、生産対象物の生産に関するプロセスデータ、処理履歴データおよび生産システム１０の検査結果データのうち少なくとも１つを含む。生産情報データベース２０は、例えば、製品毎の製品番号、処理履歴データおよび検査結果データを記憶する。

生産情報検索装置１００は、生産情報検索ツール１１０を有する。生産情報検索ツール１１０は、生産情報データベース２０に記憶された生産情報にアクセス可能である。生産情報検索ツール１１０は、検索条件に基づいて、生産情報の中から検索条件に合致するデータを検索して取得する。検索条件は、例えば、製品検査時刻の範囲、対象となる検査工程番号、および、検査データ項目である。抽出されるデータは、例えば、製品毎の製品番号、検査結果データのような生産情報データである。生産情報検索ツール１１０は、例えば、市販の検索ツールまたは各工場専用の基幹システムである。生産情報検索ツール１１０と、データ処理ツール２２０とは、アプリケーション構造が異なる。すなわち、その一方が他方の動作を制御することができない。詳しくは、生産情報検索ツール１１０は、データ処理ツール２２０を制御することができない。また、データ処理ツール２２０は、生産情報検索ツール１１０を制御することができない。なお、生産情報検索ツール１１０は、「検索ツール」の一例である。

生産情報検索ツール１１０は、ユーザーインターフェース１１２を備える。ユーザーインターフェース１１２は、例えば、キャラクターユーザーインターフェースまたはグラフィカルユーザーインターフェースである。キャラクターユーザーインターフェースは、キーボードのような入力装置から文字を入力する。グラフィカルユーザーインターフェースは、アイコンまたは画像をマウスのようなポインティングデバイスによって指示する。

情報処理装置２００は、ＲＰＡ（ロボティック・プロセス・オートメーション）ツール２１０と、データ処理ツール２２０と、開始制御部２３０と、警告部２４０と、表示部２５０とを有する。なお、ＲＰＡツール２１０は、「統合ツール」の一例である。

ＲＰＡツール２１０は、ＲＰＡシナリオ３０に基づいて、生産情報検索ツール１１０と、データ処理ツール２２０とを含む個別ツールを利用して処理手順に応じた一連の処理を実行する。例えば、ＲＰＡシナリオ３０は、予め定められた処理手順を示す。詳しくは、ＲＰＡシナリオ３０は、例えば、ユーザーが生産情報検索ツール１１０に対して行うべき操作と、ユーザーがデータ処理ツール２２０に対して行うべき操作とを予め記憶している。なお、ＲＰＡシナリオ３０は、「処理手順情報」の一例である。

ＲＰＡツール２１０は、ＲＰＡシナリオ３０に基づき、個別ツール（本実施形態では、生産情報検索ツール１１０およびデータ処理ツール２２０）を動作させることにより、ＲＰＡシナリオ３０に示された処理手順に応じた一連の処理を実行する。具体的には、ＲＰＡツール２１０は、生産情報検索ツール１１０に対して、ＲＰＡシナリオ３０に基づく検索条件を入力して、生産情報の中から検索条件に合致するデータを取得させる。そして、ＲＰＡツール２１０は、データ処理ツール２２０に対して、生産情報検索ツール１１０が取得した検索結果データを入力して、検索結果データに基づくデータ処理を行わせる。したがって、ＲＰＡツール２１０は、ＲＰＡシナリオ３０に示された処理手順に基づいて、生産情報検索ツール１１０と、データ処理ツール２２０とを含む個別ツールを利用して処理手順に応じた一連の処理を実行することによって、人を介することなく、ユーザーが生産情報検索ツール１１０に対して行った操作と、ユーザーがデータ処理ツール２２０に対して行った操作とを自動的に行うことができる。

ＲＰＡツール２１０およびＲＰＡシナリオ３０は、情報処理装置２００の記憶部に記憶されている。記憶部は、例えば、ＨＤＤ（Ｈａｒｄ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）またはＳＳＤ（Ｓｏｌｉｄ Ｓｔａｔｅ Ｄｒｉｖｅ）である。記憶部は、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）、およびＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）を含んでもよい。ＲＰＡツール２１０は、互いに直接的に連携して動作する機能を備えていない生産情報検索ツール１１０とデータ処理ツール２２０とを連携させることができる。

データ処理ツール２２０は、入力されたデータに基づくデータ処理を行う。詳しくは、データ処理ツール２２０は、検索結果データを処理する。データ処理ツール２２０は、生産情報検索ツール１１０と直接的に連携して動作するための機能を備えていない他のツールである。ここで、「直接的に連携して動作するための機能」とは、生産情報検索ツール１１０と直接的にデータの受け渡しをしながら動作するための機能であり、間接的なデータの受け渡しのための機能またはデータの受け渡しをしながら動作できないような機能（例えば、ファイルのインポートまたはファイルのエクスポート機能）は含まない。データ処理ツール２２０は、例えば、表計算ソフトである。データ処理ツール２２０が行うデータ処理は、加工処理を含む。加工処理とは、入力されたデータを加工する処理であり、例えば、入力されたデータの一部を抜き出す処理、入力されたデータに新たなデータを追加する処理、入力されたデータに含まれる一部のデータを別のデータに置き換える処理、入力されたデータに含まれる一部のデータの配置を変更する処理等である。本実施形態では、検索結果データに対して加工処理が行われる。ＲＰＡツール２１０は、データ処理ツール２２０に対して、検索結果データおよび加工方法情報を入力して、加工方法情報が示す加工方法に従って検索結果データを加工させる。加工方法情報は、入力されたデータをどのように加工するかを示す情報、すなわち加工方法を示す情報であり、ＲＰＡシナリオ３０に記憶されている。

データ処理ツール２２０は、ユーザーインターフェース２２２を備える。ユーザーインターフェース２２２は、例えば、キャラクターユーザーインターフェースまたはグラフィカルユーザーインターフェースである。キャラクターユーザーインターフェースは、キーボードのような入力装置から文字を入力する。グラフィカルユーザーインターフェースは、アイコンまたは画像をマウスのようなポインティングデバイスによって指示する。

ＲＰＡツール２１０は、個別ツールが備えるユーザーインターフェースを介して個別ツールを動作させる。なお、本実施形態において、ＲＰＡツール２１０がユーザーインターフェースを介して個別ツールを動作させるとは、ＲＰＡツール２１０がキーボードやポインティングデバイス等の入力装置を利用して個別ツールを動作させるという意味ではなく、個別ツールが入力装置から入力情報を受け取る際の受け口（インターフェース）を利用してＲＰＡツール２１０が個別ツールを動作させるという意味である。従って、ＲＰＡツール２１０は、個別ツールを動作させるための入力情報を個別ツールのインターフェースを介して入力することで、個別ツールに対して所望の動作を行わせる。例えば、ＲＰＡツール２１０は、生産情報検索ツール１１０が備えるユーザーインターフェース１１２を介して生産情報検索ツール１１０を動作させる。また、例えば、ＲＰＡツール２１０は、データ処理ツール２２０が備えるユーザーインターフェース２２２を介してデータ処理ツール２２０を動作させる。

開始制御部２３０は、ＲＰＡツール２１０がＲＰＡシナリオ３０に応じた一連の処理の実行を開始するタイミングを制御する。例えば、開始制御部２３０は、タイマーを有し、所定の時間毎にＲＰＡシナリオ３０に応じた一連の処理を実行するように、所定の時間毎にＲＰＡツール２１０の起動、ＲＰＡシナリオ３０のロードおよび実行を指示する。詳しくは、開始制御部２３０は、例えば、情報処理装置２００のタスクスケジューラの機能によって、所定の時間毎にＲＰＡツール２１０を起動する。所定の時間は、例えば、２時間である。なお、開始制御部２３０は、不定期的なタイミング、例えば所定の事象が発生したタイミングで、ＲＰＡツール２１０を起動してもよい。

警告部２４０は、ＲＰＡツール２１０の指示に基づき警告を発する。詳しくは、ＲＰＡツール２１０は、検索結果データ、またはデータ処理ツール２２０によるデータ処理の後のデータに基づいて、生産対象物の生産に関する異常の有無を判定する。警告部２４０は、ＲＰＡツール２１０が生産対象物の生産に関し異常があると判定した場合に、ＲＰＡツール２１０からの指示を受けて警告を発する。例えば、警告部２４０は、ＲＰＡツール２１０が生産対象物の生産に関する異常があると判定した場合に、警告画面を表示する。あるいは、警告部２４０は、ＲＰＡツール２１０が生産対象物の生産に関する異常があると判定した場合に、ブザー音を発するようにしてもよい。

表示部２５０は、ＲＰＡツール２１０の指示に基づき画像を表示する。表示部２５０は、例えば、液晶ディスプレイである。ＲＰＡツール２１０は、例えば、検索結果データ、またはデータ処理ツール２２０によるデータ処理の後のデータの全部または一部を表示部２５０に表示させる。

図１～図３Ｂを参照して、本発明の実施形態１に係る生産情報管理システム３００の動作について説明する。図２は、本発明の実施形態１に係る生産情報管理システム３００の動作を示すフローチャートである。図３Ａは、検索結果データＤ１の一例を示す表である。図３Ｂは、加工データＤ２の一例を示す表である。

ステップＳ１０２：開始制御部２３０が、ＲＰＡ処理実行時刻であるか否かを判定する。すなわち、開始制御部２３０が、予め設定された時刻（例えば、２時間毎の時刻）に、ＲＰＡ処理を実行するように、ＲＰＡツール２１０の起動の要否を判定する。開始制御部２３０が、ＲＰＡ処理実行時刻で無いと判定した場合（ステップＳ１０２：Ｎｏ）、処理は、ステップＳ１０２に戻る。開始制御部２３０が、ＲＰＡ処理実行時刻であると判定した場合（ステップＳ１０２：Ｙｅｓ）、処理は、ステップＳ１０４に進む。

ステップＳ１０４：開始制御部２３０が、所定の時刻にＲＰＡツール２１０を起動する。処理は、ステップＳ１０６に進む。

ステップＳ１０６：ＲＰＡツール２１０に、ＲＰＡシナリオ３０をロードする。ＲＰＡツール２１０にＲＰＡシナリオ３０がロードされることによって、ＲＰＡシナリオ３０に基づいて、ステップＳ１０８～ステップＳ１２２の処理が行われる。処理は、ステップＳ１０８に進む。

ステップＳ１０８：ＲＰＡツール２１０は、生産情報検索ツール１１０の起動を指示する。処理は、ステップＳ１１０に進む。

ステップＳ１１０：生産情報検索ツール１１０が起動する。処理は、ステップＳ１１２に進む。

ステップＳ１１２：ＲＰＡツール２１０が、生産情報検索ツール１１０の起動を確認する。処理は、ステップＳ１１４に進む。

ステップＳ１１４：ＲＰＡツール２１０が、生産情報検索ツール１１０への検索条件を指示する。詳しくは、ＲＰＡツール２１０が、生産情報検索ツール１１０に対して、ＲＰＡシナリオ３０に基づく検索条件を入力する。検索条件は、例えば、製品検査時刻の範囲、対象となる検査工程番号および対象となる検査データ項目である。処理は、ステップＳ１１６に進む。

ステップＳ１１６：生産情報検索ツール１１０が、ＲＰＡツール２１０から指示された検索条件に基づいて、検索処理を実行する。詳しくは、ＲＰＡツール２１０が、生産情報の中から検索条件に合致するデータを取得させる。その結果、生産情報検索ツール１１０は、検索結果データＤ１を抽出する。処理は、ステップＳ１１８に進む。

ステップＳ１１８：ＲＰＡツール２１０が、生産情報検索ツール１１０から検索結果データＤ１を取得する。処理は、ステップＳ１２０に進む。

ステップＳ１２０：ＲＰＡツール２１０が、検索結果データＤ１をデータ処理ツール２２０が処理するようにデータ処理ツール２２０を制御する。詳しくは、ＲＰＡツール２１０が、データ処理ツール２２０に対して、生産情報検索ツール１１０が取得した検索結果データＤ１を入力して、検索結果データＤ１に基づくデータ処理を行わせる。より詳しくは、ＲＰＡツール２１０が有するデータ処理ツール２２０に対しての操作機能を用いて、検索結果データＤ１の演算処理が行われる。検索結果データＤ１の演算処理が行われた結果、データ処理ツール２２０は、加工データＤ２を出力する。処理は、ステップＳ１２２に進む。

ステップＳ１２２：ＲＰＡツール２１０は、検索結果データＤ１または加工データＤ２（データ処理後のデータ）に基づいて生産対象物の生産に関する異常の有無を判定する。ＲＰＡツール２１０が生産対象物の生産に関する異常があると判定した場合（ステップＳ１２２：ＮＧ）、処理は、ステップＳ１２４に進む。ＲＰＡツール２１０が生産対象物の生産に関する異常がないと判定した場合（ステップＳ１２２：ＯＫ）、処理は、ステップＳ１０２に戻る。

ステップＳ１２４：警告部２４０が警報を発する。処理は、ステップＳ１０２に戻る。

図３Ａを参照して、検索結果データＤ１について説明する。図３Ａに示すように、検索結果データＤ１は、生産情報検索ツール１１０が検索条件に基づいて、生産情報データベース２０に記憶されている生産情報の中から合致するデータを検索して取得したデータを示す。

図３Ａは、検索結果データＤ１の一例を示しており、検索条件Ａに合致するデータを検索して、生産情報データベース２０から抽出したときの検索結果データを示している。一例としての検索条件Ａは、検索対象として「ＴＶ検査品」、検索範囲として「検査日が２０２０年１月１日から２０２０年１月２日まで」、抽出項目として「ＴＶ製品番号」、「ＴＶ検査日」、「ＴＶ検査判定」、「ＴＶ不良モード」、「ＴＶ不良座標」および「使用パネル番号」を含む。検索条件Ａが入力された生産情報検索ツール１１０は、２０２０年１月１日から２０２０年１月２日までの間に検査が行われたＴＶ検査品それぞれに関するデータであって抽出項目のそれぞれを含むデータを、生産情報の中から検索して取得する。この検索により得られたデータが検索結果データＤ１である。検索条件Ａは、ＲＰＡシナリオ３０において、例えば「（検索対象）ＴＶ検査品、（検索範囲）ＴＶ検査日２０２０／１／１～２０２０／１／２、（検索項目）ＴＶ製品番号、ＴＶ検査日、ＴＶ検査判定、ＴＶ不良モード、ＴＶ不良座標、使用パネル番号」と記載される。

検索結果データＤ１は、「ＴＶ製品番号」、「ＴＶ検査日」、「ＴＶ検査判定」、「ＴＶ不良モード」、「ＴＶ不良座標」および「使用パネル番号」を含む。「ＴＶ製品番号」は、ＴＶ製品毎に付与されている番号を示す。「ＴＶ検査日」は、ＴＶの検査工程が行われた日を示す。「ＴＶ検査判定」は、ＴＶの検査工程の検査結果を示す。「ＴＶ検査判定」の「ＯＫ」は、ＴＶの検査工程の検査結果に問題が無かった事を示す。「ＴＶ検査判定」の「ＮＧ」は、ＴＶの検査工程の検査結果に問題があった事を示す。「ＴＶ不良モード」は、「ＴＶ検査判定」で「ＮＧ」となった場合の、不良の種類を示す。ここでは、モード１は、「ＴＶ検査判定」が「ＮＧ」であり、例えば、ムラ状の欠陥があるＴＶ製品であることを示す。また、モード２は、「ＴＶ検査判定」が「ＮＧ」であり、例えば、点状の欠陥があるＴＶ製品であることを示す。「使用パネル番号」は、ＴＶ製品の部品として使用されたパネルの番号を示す。

図３Ｂを参照して、加工データＤ２について説明する。図３Ｂに示すように、加工データＤ２は、データ処理ツール２２０が、加工方法情報に基づき、検索結果データＤ１を加工したデータを示す。加工方法情報は、ＲＰＡシナリオ３０に記憶されている。

図３Ｂは、加工データＤ２の一例を示しており、加工方法情報Ａが示す加工方法に従って検索結果データＤ１を加工したときの加工データを示している。一例としての加工方法情報Ａは、入力されたデータから条件に合致するデータレコードを抽出するという加工方法を示しており、条件として「「ＴＶ検査判定」がＮＧであること」および「「不良モード」がモード１であること」を含む。検索結果データＤ１および加工方法情報Ａが入力されたデータ処理ツール２２０は、「ＴＶ検査判定」がＮＧであり且つ「不良モード」がモード１であるデータレコードを検索結果データＤ１から抽出することにより、加工データＤ２を作成する。加工方法情報Ａは、ＲＰＡシナリオ３０において、例えば「（加工方法）データ抽出、（抽出条件）ＴＶ検査判定＝ＮＧ、不良モード＝モード１」と記載される。図３Ｂに示すように、加工データＤ２は、「ＴＶ検査判定がＮＧ」かつ「不良モードがモード１」であるデータレコードを、検索結果データＤ１から抽出することにより得られたデータである。

なお、加工データＤ２として、例えば、検査データの数値範囲に応じたパネルのランク分け、欠陥座標の位置分類またはデータの基準値との比較演算結果をさらに含んでもよい。加工データＤ２としてパネルのランク分けを含む場合、ＲＰＡツール２１０は、ランク分けした結果を、表示部２５０に表示するようにしてもよい。

以上、図１～図３Ｂを参照して説明したように、生産情報管理システム３００において、ＲＰＡツール２１０（統合ツール）は、生産情報検索ツール１１０（検索ツール）に対して、ＲＰＡシナリオ３０（処理手順情報）に基づく検索条件を入力して、生産情報検索ツール１１０（検索ツール）が生産情報データベース２０（記憶装置）に記憶されている生産情報の中から検索条件に合致するデータ（検索結果データＤ１）を取得する。ＲＰＡツール２１０（統合ツール）は、データ処理ツール２２０に対して、生産情報検索ツール１１０（検索ツール）が取得した検索結果データＤ１を入力して、検索結果データＤ１に基づくデータ処理を行わせる。したがって、生産情報管理システム３００は、自動的に生産情報データベース２０（記憶装置）から検索結果データＤ１を抽出し、抽出した検索結果データＤ１に対して所望のデータ処理を行うことができる。このように、生産情報管理システム３００によれば、互いに直接的に連携して動作する機能を備えていない生産情報検索ツール１１０（検索ツール）とデータ処理ツール２２０とを連携させて一連の処理を実行することができ、その結果、生産情報管理業務の効率化を図ることができる。

一般的に、アプリケーション構造の異なる複数のツール（検索ツールとデータ処理ツール）を連携させることが容易でないため、アプリケーション構造の異なる複数のツールを自動的に動作させることは困難である。一方、本実施形態に係る生産情報管理システム３００では、ＲＰＡツール２１０（統合ツール）を介して、アプリケーション構造の異なる複数のツールを連携させることができる。したがって、アプリケーション構造の異なる複数のツールを自動的に動作させることができる。

一般的に、生産情報検索ツールは、膨大なデータ量のデータを含む生産情報データベースからのデータ検索を行う大掛かりなツールである。したがって、生産情報検索ツールでの機能変更および機能追加は困難である。一方、本実施形態に係る生産情報管理システム３００では、ＲＰＡシナリオ３０（処理手順情報）を変更することで、検索条件および処理内容を容易に変更することができる。したがって、コストを掛けることなく短時間で、機能変更および機能追加をすることができる。このように、本実施形態に係る生産情報管理システム３００では、機能が固定化された生産情報検索ツール１１０に融通性を持たせることができる。

また、一般的に生産工程で発生する不良内容は定型的なものではなく、新種の不良が発生することがある。すなわち、不良内容の状況に応じて検索条件の変更を余儀なくされる場合がある。このような場合においても、本実施形態に係る生産情報管理システム３００では、ＲＰＡシナリオ３０（処理手順情報）の内容を変更することによって、容易に検索条件を変更することができる。

また、生産情報管理システム３００は、開始制御部２３０を備える。開始制御部２３０は、ＲＰＡツール２１０（統合ツール）が処理手順に応じた一連の処理の実行を開始するタイミングを制御する。したがって、所定のタイミングで自動的に、ＲＰＡツール２１０（統合ツール）が処理手順の実行をする。したがって、生産情報検索装置１００の設置場所に人が拘束されない。その結果、生産情報管理業務の効率化を図ることができる。

また、生産情報管理システム３００は、警告部２４０を備える。ＲＰＡツール２１０（統合ツール）は、検索結果データＤ１、またはデータ処理の後のデータに基づいて、生産対象物の生産に関する異常の有無を判定する。警告部２４０は、ＲＰＡツール２１０（統合ツール）が生産対象物の生産に関し異常があると判定した場合に警告を発する。したがって、生産対象物の生産に異常があることを容易に確認することができる。

また、データ処理ツール２２０が行うデータ処理は、入力されたデータを加工する加工処理を含む。ＲＰＡシナリオ３０（処理手順情報）は、加工処理に関し、入力されたデータの加工方法を示す加工方法情報を含む。ＲＰＡツール２１０（統合ツール）は、データ処理ツール２２０に対して、検索結果データＤ１および加工方法情報を入力して、加工方法情報に示す加工方法に従って検索結果データＤ１を加工させる。したがって、加工方法情報に基づいて、自動的に検索結果データＤ１を加工することができる。その結果、生産情報管理業務の効率化を図ることができる。また、ＲＰＡシナリオ３０（処理手順情報）の内容を変更することによって、容易に加工方法を変更することができる。

［実施形態２］
図４を参照して、本発明の実施形態２に係る生産情報管理システム３００について説明する。図４は、実施形態２に係る生産情報管理システム３００のブロック図である。生産情報データベース２０が２つある点と、生産情報検索ツール１１０が２つある点とで、実施形態２に係る生産情報管理システム３００は、実施形態１に係る生産情報管理システム３００と主に異なる。以下、実施形態２が実施形態１と異なる点を主に説明する。第１実施形態との重複部分については説明を省略する。

実施形態２では、生産対象物の生産に関する生産情報が、異なる複数のサーバー（ここでは、第１生産情報データベース２０ａおよび第２生産情報データベース２０ｂの２つのサーバー）に分かれて管理される。具体的には、生産情報の一部の第１生産情報が第１生産情報データベース２０ａで管理され、生産情報の他の一部の第２生産情報が第２生産情報データベース２０ｂで管理される。実施形態２では、生産対象物を生産するためのシステムは、当該システムを構成する一部の装置を含む第１生産システム１０ａと、当該システムを構成する他の一部の装置を含む第２生産システム１０ｂとにより構成される。生産情報のうち、上記一部の装置の少なくとも１以上の装置にて収集された情報が第１生産情報であり、上記他の一部の装置の少なくとも１以上の装置にて収集された情報が第２生産情報である。

図４に示すように、生産情報管理システム３００は、２つの生産情報データベース２０と、２つの生産情報検索装置１００と、情報処理装置２００とを備える。２つの生産情報データベース２０は、第１生産情報データベース２０ａと、第２生産情報データベース２０ｂとを含む。２つの生産情報検索装置１００は、第１生産情報検索装置１００ａと、第２生産情報検索装置１００ｂとを含む。生産情報管理システム３００は、第１生産システム１０ａの生産情報と、第２生産システム１０ｂの生産情報とを管理するシステムである。

第１生産情報データベース２０ａおよび第２生産情報データベース２０ｂは、例えば、サーバーである。第１生産情報データベース２０ａは、生産情報の一部の第１生産情報を記憶する。第１生産情報は、第１生産システム１０ａから出力される。第２生産情報データベース２０ｂは、生産情報の他の一部の第２生産情報を記憶する。第２生産情報は、第２生産システム１０ｂから出力される。なお、第１生産情報データベース２０ａは、「第１記憶装置」の一例である。第２生産情報データベース２０ｂは、「第２記憶装置」の一例である。

第１生産情報検索装置１００ａは、第１生産情報検索ツール１１０ａを有する。第１生産情報検索ツール１１０ａは、生産情報の一部の第１生産情報にアクセス可能である。第１生産情報検索ツール１１０ａは、入力された検索条件に基づいて、第１生産情報の中から検索条件に合致するデータを検索して取得する。第１生産情報検索ツール１１０ａは、ユーザーインターフェース１１２を備える。

第２生産情報検索装置１００ｂは、第２生産情報検索ツール１１０ｂを有する。第２生産情報検索装置１００ｂは、生産情報の他の一部の第２生産情報にアクセス可能である。第２生産情報検索ツール１１０ｂは、第２生産情報データベース２０ｂから生産情報を検索する。入力された検索条件に基づいて、第２生産情報の中から検索条件に合致するデータを検索して取得する。第２生産情報検索ツール１１０ｂは、ユーザーインターフェース１１２を備える。

ＲＰＡツール２１０は、第１生産情報検索ツール１１０ａに対して、ＲＰＡシナリオ３０に基づく第１検索条件を入力して、第１生産情報の中から第１検索条件に合致するデータを取得させる。

ＲＰＡツール２１０は、データ処理ツール２２０に対して、第１生産情報検索ツール１１０ａが取得した第１検索結果データＤ１ａおよびＲＰＡシナリオ３０に基づく第１加工方法情報を入力して、第１加工方法情報に基づき第１検索結果データＤ１ａを加工した第１加工データＤ２ａを作成させる。第１加工方法情報は、第１検索結果データＤ１ａを加工する方法を示す。第１加工方法情報は、ＲＰＡシナリオ３０に記憶されている。

ＲＰＡツール２１０は、第１加工データＤ２ａに基づいて、第２検索条件を決定する。例えば、ＲＰＡツール２１０は、第１加工データＤ２ａに含まれるデータ値を第２検索条件の一つとして設定する。本実施形態では、第１加工データＤ２ａにおける「使用パネル番号」に含まれるデータ値（Ｐ２、Ｐ３、Ｐ１１、Ｐ１３）を第２検索条件における検索対象に設定する。第１加工データＤ２ａに含まれるデータ値が第２検索条件の一つとして設定される場合、第１加工データＤ２ａのどの項目のデータ値をどのような検索条件にするかという情報が、ＲＰＡシナリオ３０に含まれる。

ＲＰＡツール２１０は、第２生産情報検索ツール１１０ｂに対して、第２検索条件を入力する。ＲＰＡツール２１０は、第２生産情報検索ツール１１０ｂに対して、第２生産情報の中から第２検索条件に合致するデータ（第２検索結果データＤ１ｂ）を取得させる。

ＲＰＡツール２１０は、データ処理ツール２２０に対して、第２生産情報検索ツール１１０ｂが取得した第２検索結果データＤ１ｂおよびＲＰＡシナリオ３０に基づく第２加工方法情報を入力して、第２加工方法情報に基づき第２検索結果データＤ１ｂを加工した第２加工データＤ２ｂを作成させる。第２加工方法情報は、第２検索結果データＤ１ｂを加工する方法を示す。第２加工方法情報は、ＲＰＡシナリオ３０に記憶されている。

データ処理ツール２２０が行うデータ処理は、入力された複数のデータを関連付ける処理を含む。詳しくは、ＲＰＡツール２１０は、データ処理ツール２２０に対して、第１加工データＤ２ａおよび第２加工データＤ２ｂを入力して、関連付けデータＤ３を作成させる。関連付けデータＤ３は、第１加工データＤ２ａおよび第２加工データＤ２ｂを、それぞれに含まれる対応するデータに基づき関連付けたデータである。

図５～図８を参照して、本発明の実施形態２に係る生産情報管理システム３００の動作について説明する。図５および図６は、本発明の実施形態２に係る生産情報管理システム３００の動作を示すフローチャートである。図７Ａは、第２検索結果データＤ１ｂの一例を示す表である。図７Ｂは、第２加工データＤ２ｂの一例を示す表である。図８は、関連付けデータＤ３の一例を示す表である。

ステップＳ２０２～ステップＳ２２０において、図２を参照して説明したステップＳ１０２～ステップＳ１２０の処理と同様の処理が行われる。詳しくは、ステップＳ２０２～ステップＳ２２０が実行されることによって、第１検索結果データＤ１ａと、第１加工データＤ２ａとが出力される。なお、第１検索結果データＤ１ａは、図３Ａに示す検索結果データＤ１と同じである。また、第１加工データＤ２ａは、図３Ｂに示す加工データＤ２と同じである。

ステップＳ２２２：ＲＰＡツール２１０は、第１加工データＤ２ａに基づいて第２検索条件を決定する。処理は、ステップＳ２２４に進む。

ステップＳ２２４：ＲＰＡツール２１０が、第２生産情報検索ツール１１０ｂへの第２検索条件を指示する。詳しくは、ＲＰＡツール２１０が、第２生産情報検索ツール１１０ｂに対して、ステップＳ２２２において決定された第２検索条件を入力する。処理は、ステップＳ２２６に進む。

ステップＳ２２６：第２生産情報検索ツール１１０ｂが、ＲＰＡツール２１０から指示された第２検索条件に基づいて、検索処理を実行する。詳しくは、ＲＰＡツール２１０が、第２生産情報の中から第２検索条件に合致するデータを取得させる。その結果、第２生産情報検索ツール１１０ｂは、第２検索結果データＤ１ｂを抽出する。処理は、ステップＳ２２８に進む。

ステップＳ２２８：ＲＰＡツール２１０が、第２生産情報検索ツール１１０ｂから第２検索結果データＤ１ｂを取得する。処理は、ステップＳ２３０に進む。

ステップＳ２３０：ＲＰＡツール２１０が、第２検索結果データＤ１ｂをデータ処理ツール２２０が処理するようにデータ処理ツール２２０を制御する。詳しくは、データ処理ツール２２０に対して、第２生産情報検索ツール１１０ｂが取得した第２検索結果データＤ１ｂおよびＲＰＡシナリオ３０に基づく第２加工方法情報を入力して、第２加工方法情報に基づき第２検索結果データＤ１ｂを加工した第２加工データＤ２ｂを作成させる。詳しくは、ＲＰＡツール２１０が有するデータ処理ツール２２０に対しての操作機能を用いて、第２検索結果データＤ１ｂの演算処理が行われる。第２検索結果データＤ１ｂの演算処理が行われた結果、データ処理ツール２２０は、第２加工データＤ２ｂを出力する。処理は、ステップＳ２３２に進む。

ステップＳ２３２：ＲＰＡツール２１０は、データ処理ツール２２０が第１加工データＤ２ａと、第２加工データＤ２ｂとに対して関連付け処理を行い関連付けデータＤ３を作成するように、データ処理ツール２２０を制御する。詳しくは、ＲＰＡツール２１０は、データ処理ツール２２０に対して、第１加工データＤ２ａおよび第２加工データＤ２ｂを入力して、第１加工データＤ２ａおよび第２加工データＤ２ｂを、それぞれに含まれる対応するデータに基づき関連付けた関連付けデータＤ３を作成させる。処理は、ステップＳ２３４に進む。

ステップＳ２３４：ＲＰＡツール２１０は、関連付けデータＤ３に基づいて生産対象物の生産に関する異常の有無を判定する。ＲＰＡツール２１０が生産対象物の生産に関する異常があると判定した場合（ステップＳ２３４：ＮＧ）、処理は、ステップＳ２３６に進む。ＲＰＡツール２１０が生産対象物の生産に関する異常がないと判定した場合（ステップＳ２３４：ＯＫ）、処理は、ステップＳ２０２に戻る。

ステップＳ２３６：警告部２４０が警報を発する。処理は、ステップＳ２０２に戻る。

図７Ａを参照して、第２検索結果データＤ１ｂについて説明する。図７Ａに示すように、第２検索結果データＤ１ｂは、第２生産情報検索ツール１１０ｂが検索条件に基づいて、第２生産情報データベース２０ｂに記憶されている第２生産情報の中から合致するデータを検索して取得したデータを示す。

図７Ａは、第２検索結果データＤ１ｂの一例を示しており、検索条件Ｂに合致するデータを検索して、第２生産情報データベース２０ｂから抽出したときの検索結果データを示している。一例としての検索条件Ｂは、検索対象として「パネル工程処理品」および「パネル番号がＰ２、Ｐ３、Ｐ１１、Ｐ１３のパネル」、抽出項目として「パネル番号」、「パネル工程検査結果」、「成膜装置号機」、「成膜処理日」、「成膜圧力」、「エッチング装置号機」、「エッチング処理日」および「エッチング圧力」を含む。検索条件Ｂが入力された第２生産情報検索ツール１１０ｂは、パネル番号がＰ２、Ｐ３、Ｐ１１、Ｐ１３のいずれかでありパネル工程処理が完了したパネルに関するデータであって抽出項目のそれぞれを含むデータを、生産情報の中から検索して取得する。この検索により得られたデータが第２検索結果データＤ１ｂである。検索条件Ｂは、ＲＰＡシナリオ３０において、例えば「（検索対象）パネル工程処理品、パネル番号＝Ｐ２、Ｐ３、Ｐ１１、Ｐ１３（検索項目）パネル番号、パネル工程検査結果、成膜装置号機、成膜処理日、成膜圧力、エッチング装置号機、エッチング処理日、エッチング圧力」と記載される。なお、図７Ａにおいて、「パネル工程検査結果」には、「ＯＫ」と示されているが、例えば「ＯＫ（ＯＫ基準内で軽度の欠陥あり）」というように、より詳細な情報が含まれてもよい。

図７Ｂを参照して、第２加工データＤ２ｂについて説明する。図７Ｂに示すように、第２加工データＤ２ｂは、データ処理ツール２２０が、第２加工方法情報に基づき、第２検索結果データＤ１ｂを加工したデータを示す。第２加工方法情報は、ＲＰＡシナリオ３０に記憶されている。第２加工データＤ２ｂは、共通性のある「成膜装置号機」、「成膜処理日」および「成膜圧力」を第２検索結果データＤ１ｂから抽出したデータを示す。

図７Ｂは、第２加工データＤ２ｂの一例を示しており、加工方法情報Ｂが示す加工方法に従って第２検索結果データＤ１ｂを加工したときの加工データを示している。一例としての加工方法情報Ｂは、入力されたデータから共通性のある項目を抽出するという加工方法を示しており、抽出項目として「パネル番号」、共通性の探索結果に基づく項目（「パネル工程検査結果」、「成膜装置号機」、「成膜処理日」および「成膜圧力」）を含む。第２検索結果データＤ１ｂおよび加工方法情報Ｂが入力されたデータ処理ツール２２０は、第２検索結果データＤ１ｂから抽出項目を抽出することにより、第２加工データＤ２ｂを作成する。加工方法情報Ｂは、ＲＰＡシナリオ３０において、例えば「（加工方法）データ抽出、（抽出項目）パネル番号、共通性の探索結果に基づく項目」と記載される。

図８を参照して、関連付けデータＤ３について説明する。図８に示すように、関連付けデータＤ３は、「ＴＶ製品番号」、「ＴＶ検査日」、「ＴＶ検査判定」、「ＴＶ不良モード」、「ＴＶ不良座標」、「パネル番号」、「パネル工程検査結果」、「成膜装置号機」、「成膜処理日」および「成膜圧力」を含む。関連付けデータＤ３は、第１加工データＤ２ａおよび第２加工データＤ２ｂを、それぞれに含まれる対応するデータ、すなわち「使用パネル番号」および「パネル番号」に基づき関連付けたデータを示す。関連付けデータＤ３から、成膜装置の３号機で、２０１９年１１月２６日に処理されたパネル（成膜圧力がやや高め）は、パネル工程検査で良品基準内の軽度の欠陥があり、そのＸ１Ｙ１座標で、ＴＶ製品においてモード１の不良となる可能性がある。

ＲＰＡツール２１０は、関連付けデータＤ３に基づいて生産対象物の生産に関する異常の有無を判定する。詳しくは、ＲＰＡツール２１０は、関連付けデータＤ３に異常傾向が発見されているか否かを判定する。例えば、ＲＰＡツール２１０は、同一の履歴の不良が全体の不良のうち所定の割合以上発生した場合に、関連付けデータＤ３に異常傾向が発見されていると判定する。ＲＰＡツール２１０は、関連付けデータＤ３で異常傾向が発見された際に、警告部２４０が警告を発するように警告部２４０を制御する。

なお、ＲＰＡツール２１０は、関連付けデータＤ３で異常傾向が発見された際に、情報処理装置２００とは別の装置に警告を発するように指示してもよい。例えば、関連付けデータＤ３で異常傾向が発見された際に、異常傾向が発見された処理履歴と同じ傾向を示すＴＶを検査する際に、ＲＰＡツール２１０は検査装置に対して警告を発するように指示してもよい。あるいは、例えば、関連付けデータＤ３で異常傾向が発見された際に、異常傾向が発見された処理履歴を示す工程の装置に対して警告を発するように指示してもよい。

図４～図８を参照して説明したように、生産情報管理システム３００は、第１生産情報検索ツール１１０ａ（第１検索ツール）と、第２生産情報検索ツール１１０ｂ（第２検索ツール）とを含む。ＲＰＡツール２１０（統合ツール）は、第１加工データＤ２ａに基づいて、第２検索条件を決定する。ＲＰＡツール２１０（統合ツール）は、第２生産情報検索ツール１１０ｂに対して、第２検索条件を入力して、第２生産情報の中から第２検索条件に合致するデータを取得させる。したがって、自動的に第２検索条件を出力し、第２検索結果データＤ１ｂを抽出することができる。その結果、第１生産情報検索ツール１１０ａ（第１検索ツール）と、第２生産情報検索ツール１１０ｂ（第２検索ツール）とを連携することによって、生産情報管理業務の効率化を図ることができる。

なお、第１生産情報検索ツール１１０ａ（第１検索ツール）と、第２生産情報検索ツール１１０ｂ（第２検索ツール）とは、別の拠点に設置されていてもよい。例えば、第１生産情報データベース２０ａは、第１生産工場に属している。Ａ工場（第１生産工場）には、生産システム１０を構成する一部の装置が配置されている。第１生産情報データベース２０ａは、上記一部の装置の少なくとも１以上の装置にて収集された第１生産情報を記憶する。また、第２生産情報データベース２０ｂは、第２生産工場に属している。Ｂ工場（第２生産工場）には、生産システム１０を構成する他の一部の装置が配置されている。第２生産情報データベース２０ｂは、上記他の一部の装置の少なくとも１以上の装置にて収集された第２生産情報を記憶する。また、第１生産情報検索ツール１１０ａ（第１検索ツール）は、Ａ工場（第１生産工場）に設置されており、第２生産情報検索ツール１１０ｂ（第２検索ツール）は、Ｂ工場（第２生産工場）に設置されていてもよい。この場合、仕様の異なる第１生産情報検索ツール１１０ａと、第２生産情報検索ツール１１０ｂとを仮想的に統合することができる。したがって、第１生産情報検索ツール１１０ａ（第１検索ツール）と、第２生産情報検索ツール１１０ｂ（第２検索ツール）によって、情報の検索および情報の分析をシームレスに行うことができる。その結果、新たな工場展開または他社工場との連携を行う際にも、柔軟に対応することができる。

また、ＲＰＡツール２１０（統合ツール）は、データ処理ツール２２０に対して、第１加工データＤ２ａおよび第２加工データＤ２ｂを入力して、第１加工データＤ２ａおよび第２加工データＤ２ｂを、それぞれに含まれる対応するデータに基づき関連付けた関連付けデータＤ３を作成させる。したがって、異なる工程の生産情報データを関連付けることができる。

以上、図面（図１～図８）を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である（例えば、下記に示す（１）～（２））。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

（１）実施形態２では、生産情報管理システム３００は、２つの生産情報データベース２０を備えていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、生産情報管理システム３００は、第１生産情報データベース２０ａと第２生産情報データベース２０ｂとが同一である１つの生産情報データベース２０を備えていてもよい。

（２）実施形態２では、生産情報管理システム３００は、２つの生産情報検索ツール１１０を備えていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、生産情報管理システム３００は、第１生産情報検索ツール１１０ａと第２生産情報検索ツール１１０ｂとが同一である１つの生産情報検索ツール１１０を備えていてもよい。

１０ 生産システム
１０ａ 第１生産システム
１０ｂ 第２生産システム
２０ 生産情報データベース（記憶装置）
２０ａ 第１生産情報データベース（第１記憶装置）
２０ｂ 第２生産情報データベース（第２記憶装置）
３０ ＲＰＡシナリオ（処理手順情報）
１１０ 生産情報検索ツール（検索ツール）
１１０ａ 第１生産情報検索ツール（第１検索ツール）
１１０ｂ 第２生産情報検索ツール（第２検索ツール）
２１０ ＲＰＡツール（統合ツール）
２２０ データ処理ツール
２３０ 開始制御部
２４０ 警告部
３００ 生産情報管理システム
Ｄ１ 検索結果データ
Ｄ１ａ 第１検索結果データ
Ｄ１ｂ 第２検索結果データ
Ｄ２ 加工データ
Ｄ２ａ 第１加工データ
Ｄ２ｂ 第２加工データ
Ｄ３ 関連付けデータ

Claims (12)

1. 生産対象物を生産するための生産システムにて収集された情報であって前記生産対象物の生産に関する生産情報を記憶する記憶装置と、
   前記記憶装置に記憶された前記生産情報にアクセス可能であり、入力された検索条件に基づいて、前記生産情報の中から前記検索条件に合致するデータを検索して取得する検索ツールと、
   前記検索ツールと直接的に連携して動作するための機能を備えていない他のツールであって、入力されたデータに基づくデータ処理を行うデータ処理ツールと、
   予め定められた処理手順を示す処理手順情報に基づいて、前記検索ツールと前記データ処理ツールとを含む複数の個別ツールを利用して前記処理手順に応じた一連の処理を実行する統合ツールと
   を備え、
   前記統合ツールは、
   前記検索ツールに対して、前記処理手順情報に基づく検索条件を入力して、前記生産情報の中から前記検索条件に合致するデータを取得させ、
   前記データ処理ツールに対して、前記検索ツールが取得した検索結果データを入力して、前記検索結果データに基づくデータ処理を行わせる、生産情報管理システム。
2. 前記統合ツールが前記処理手順に応じた一連の処理の実行を開始するタイミングを制御する開始制御部をさらに備える、請求項１に記載の生産情報管理システム。
3. 警告を発する警告部をさらに備え、
   前記統合ツールは、前記検索結果データ、または前記データ処理の後のデータに基づいて、前記生産対象物の生産に関する異常の有無を判定し、
   前記警告部は、前記統合ツールが前記生産対象物の生産に関し異常があると判定した場合に警告を発する、請求項１または請求項２に記載の生産情報管理システム。
4. 表示部をさらに備え、
   前記統合ツールは、前記検索結果データ、または前記データ処理の後のデータの全部または一部を前記表示部に表示させる、請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の生産情報管理システム。
5. 前記データ処理は、入力されたデータを加工する加工処理を含み、
   前記処理手順情報は、前記加工処理に関し、入力されたデータの加工方法を示す加工方法情報を含み、
   前記統合ツールは、前記データ処理ツールに対して、前記検索結果データおよび前記加工方法情報を入力して、前記加工方法情報が示す加工方法に従って前記検索結果データを加工させる、請求項１から請求項４のいずれか１項に記載の生産情報管理システム。
6. 前記検索ツールは、
   前記生産情報の一部の第１生産情報にアクセス可能であり、入力された検索条件に基づいて、前記第１生産情報の中から前記検索条件に合致するデータを検索して取得する第１検索ツールと、
   前記生産情報の他の一部の第２生産情報にアクセス可能であり、入力された検索条件に基づいて、前記第２生産情報の中から前記検索条件に合致するデータを検索して取得する第２検索ツールと
   を含み、
   前記統合ツールは、
   前記第１検索ツールに対して、前記処理手順情報に基づく第１検索条件を入力して、前記第１生産情報の中から前記第１検索条件に合致するデータを取得させ、
   前記データ処理ツールに対して、前記第１検索ツールが取得した第１検索結果データおよび前記処理手順情報に基づく第１加工方法情報を入力して、前記第１加工方法情報に基づき前記第１検索結果データを加工した第１加工データを作成させ、
   前記第１加工データに基づいて、第２検索条件を決定し、
   前記第２検索ツールに対して、前記第２検索条件を入力して、前記第２生産情報の中から前記第２検索条件に合致するデータを取得させる、請求項５に記載の生産情報管理システム。
7. 前記統合ツールは、
   前記データ処理ツールに対して、前記第２検索ツールが取得した第２検索結果データおよび前記処理手順情報に基づく第２加工方法情報を入力して、前記第２加工方法情報に基づき前記第２検索結果データを加工した第２加工データを作成させる、請求項６に記載の生産情報管理システム。
8. 前記データ処理は、入力された複数のデータを関連付ける処理を含み、
   前記統合ツールは、前記データ処理ツールに対して、前記第１加工データおよび前記第２加工データを入力して、前記第１加工データおよび前記第２加工データをそれぞれに含まれる対応するデータに基づき関連付けた関連付けデータを作成させる、請求項７に記載の生産情報管理システム。
9. 前記記憶装置は、前記第１生産情報を記憶する第１記憶装置と、前記第２生産情報を記憶する第２記憶装置とを含む、請求項６から請求項８のいずれか１項に記載の生産情報管理システム。
10. 前記第１記憶装置は、前記生産システムを構成する一部の装置が配置された第１生産工場に属し、前記一部の装置にて収集された前記第１生産情報を記憶し、
    前記第２記憶装置は、前記生産システムを構成する他の一部の装置が配置された第２生産工場に属し、前記他の一部の装置にて収集された前記第２生産情報を記憶する、請求項９に記載の生産情報管理システム。
11. 前記個別ツールは、ユーザーインターフェースを備え、
    前記統合ツールは、前記個別ツールが備えるユーザーインターフェースを介して前記個別ツールを動作させる、請求項１から請求項１０のいずれか１項に記載の生産情報管理システム。
12. 前記生産情報は、前記生産対象物の生産に関するプロセスデータ、処理履歴データおよび検査結果データのうち少なくとも１つを含む、請求項１から請求項１１のいずれか１項に記載の生産情報管理システム。

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