JP7350374B2 - キナゾリン系化合物の結晶体、塩およびその調製方法 - Google Patents
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Description
本出願は、2019年06月19日に出願された、出願番号がCN201910533240.0である特許出願の優先権を主張する。
したがって、癌の治療のためのPan-HERチロシンキナーゼの不可逆的阻害剤をさらに開発することが必要である。
(1)式(I)で表される化合物を溶媒に溶解させること;
(2)加熱しながら攪拌し、冷却し、濾過し、乾燥させ、式(I)で表される化合物の結晶体Aを得ること;
を含む、式(I)で表される化合物の結晶体Aの製造方法を提供する。
(1)式(I)で表される化合物を溶媒に溶解させること;
(2)マレイン酸を加え、攪拌し、濾過し、乾燥させ、式(II)で表される化合物の結晶体Bを得ること;
を含む、式(II)で表される化合物の結晶体Bの製造方法を提供する。
(1)式(I)で表される化合物を溶媒に溶解させること;
(2)加熱し、マレイン酸を加え、攪拌し、固体を析出させ、冷却し、濾過し、乾燥させ、式(II)で表される化合物の結晶体Bを得ること;
を含む、式(II)で表される化合物の結晶体Bの別の製造方法を提供する。
(1)式(I)で表される化合物およびその塩酸塩を溶媒に加えて懸濁液を得ること;
(2)加熱し、攪拌し、遠心分離し、乾燥させ、式(III)で表される化合物の結晶体Cを得ること;
を含む、式(III)で表される化合物の結晶体Cの製造方法を提供する。
(1)式(I)で表される化合物およびその塩酸塩を溶媒に加えて懸濁液を得ること;
(2)加熱し、攪拌し、遠心分離し、乾燥させ、式(III)で表される化合物の結晶体Dを得ること;
を含む、式(III)で表される化合物の結晶体Dの製造方法を提供する。
特に断らない限り、本明細書で使用される以下の用語および語句は、以下の意味を有する。特定の用語や語句は、特定の定義がなければ、不明瞭または不明確であると見なされるべきではなく、通常の意味で理解されるべきである。本明細書に商品名が記載されている場合、対応する商品またはその有効成分を指すものである。
機器モデル:Bruker D8 advance X線回折計
測定方法:約10~20mgのサンプルをXRPD分析に使用した。
詳細なXRPDパラメータは以下の通りである。
ライトチューブ:Cu、Cu:kα、(λ=1.54179Å)
ライトチューブ電圧:40kV、ライトチューブ電流:40mA
発散スリット:0.60mm
検出器スリット:10.50mm
散乱防止スリット:7.10mm
走査範囲(2θ角):3または4~40deg
スキャン速度:10deg/min
サンプルディスクの回転数:15rpm/0rpm
機器モデル:TA Q2000示差走査熱量計
試験方法:サンプル(0.5~1mg)を採取し、DSCアルミニウムポットに入れ、25mL/minのN2の条件下、10℃/minの昇温速度で30℃から300℃までサンプルを加熱して試験を行った。
サンプル濃度:0.5mg/mL
固体安定性試験におけるHPLC法の条件を以下の表7に示す。
化合物1-1(900.0mg,3.93mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解させ、炭酸カリウム(1.09g,7.85mmol)および化合物Q-1(1.60g,7.07mmol)を加え、反応液を75℃で16時間攪拌した。反応液を20℃に冷却し、水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、水(40mL×2)、飽和食塩水(40mL×2)で順次に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:3)により精製して、化合物1-2を得た。1H NMR (400MHz,CDCl3) δ 7.42(s,1H),6.45(s,1H),4.75(d,J=8.4Hz,1H),4.10-4.40(m,2H),3.87(s,3H),3.86(s,3H),3.75-3.80(m,1H),1.90-2.10(m,4H),1.50-1.70(m,4H),1.41(s,9H)。LC-MS:m/z=458.1[M+Na]+。
化合物1-2(1.50g,3.44mmol)をメタノール(30mL)に溶解させ、湿ったパラジウム/炭素(10%,50.0mg)を加え、水素雰囲気下、20℃で反応液を0.5時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、乾燥させ、化合物1-3を得た。1H NMR (400MHz,CDCl3) δ 7.09(s,1H),6.10(s,1H),5.36 (brs, 2H),4.15-4.40(m,2H),3.85(s,3H),3.82(s,3H),3.65-3.80(m,1H),1.95-2.15(m,4H),1.90-1.85(m,2H),1.47(s,9H),1.30-1.45(m,2H)。LC-MS: m/z=406.2[M+H]+。
化合物1-3(1.30g,3.21mmol)および酢酸アンモニウム(2.47g,32.06mmol)をオルトギ酸トリメチル(31.29g,294.89mmol)に加え、70℃で反応液を10時間攪拌した。20℃まで冷却し、反応液を減圧下で濃縮した。残留物に水(10mL)を添加してスラリー化し、濾過し、固体を乾燥させた後、化合物1-4を得た。1H NMR (400MHz,DMSO-d6) δ 7.83(s,1H),7.08(s,1H),7.00(s,1H),5.17(d,J=8.4Hz,1H),4.10-4.20(m,2H),3.95-4.00(m,1H),3.92(s,3H),1.90-2.00(m,4H),1.75-1.90(m,2H),1.50-1.60(m,2H),1.43(s,9H)。LC-MS:m/z=401.1[M+H]+。
化合物1-4(1.20g,3.00mmol)を塩化水素のジオキサン溶液(4N,10mL)に加え、0℃で反応液を0.4時間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮して、化合物1-5の塩酸塩を得た。LC-MS:m/z=301.0[M+H]+。
0℃で、1-5の塩酸塩(1.10g,3.27mmol)およびトリエチルアミン(4.6mL,32.66mmol)をジクロロメタン(30mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸無水物(1.37g,6.53mmol)を滴下し、20℃で反応液を1時間攪拌した。減圧下で濃縮し、残留物に水(40mL)を添加してスラリー化させ、濾過し、固体を乾燥させて、化合物1-6を得た。1H NMR (400MHz,DMSO-d6) δ 11.90(s,1H),7.80-7.90(m,1H),7.13(m,1H),7.00(m,1H),5.28(d,J=9.2Hz,1H),4.60-4.70(m,1H),4.40-4.50(m,1H),4.00-4.10(m,1H),3.91(s,3H),1.90-2.20(m,6H),1.55-1.75(m,2H)。LC-MS:m/z=397.0[M+H]+。
化合物1-6(500.0mg,1.26mmol)を塩化ホスホリル(24.1mL,260.22mmol)に溶解させ、N,Nジメチルホルムアミド(92.2mg,1.26mmol)を加え、100℃で反応液を5時間攪拌した。減圧下で濃縮し、残留物に3,4-ジクロロ-2-フルオロアニリン(340.6mg,1.89mmol)のイソプロパノール(5mL)溶液を加え、90℃で反応液を1時間攪拌した。反応液を20℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(10mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=2:1)により精製して、化合物1-7を得た。1H NMR (400MHz,CDCl3) δ 8.50-8.65(m,2H),7.40-7.50(m,1H),7.15-7.25(m,2H),6.59(s,1H),4.75-4.85(m,1H),4.55-4.65(m,2H),4.05-4.10(m,1H),3.98(s,3H),2.10-2.40(m,4H),1.90-2.00(m,2H),1.60-1.75(m,2H)。LC-MS:m/z=557.9[M+H]+。
化合物1-7(305.0mg,547.2μmol)をメタノール(15mL)に溶解させ、炭酸カリウム(378.2mg,2.74mmol)を加え、50℃で反応液を14時間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮し、残留物を分取用シリカゲルプレート(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製して、化合物1-8を得た。1H NMR (400MHz,DMSO-d6) δ 9.45(s,1H),8.28(s,1H),7.67(t,J=8.0Hz,1H),7.58(d,J=10.0Hz,1H),7.20(s,1H),7.14(s,1H),5.17(d,J=8.4Hz,1H),4.05-4.10(m,2H),3.98-4.05(m,1H),3.93(s,3H),2.15-2.30(m,4H),1.95-2.10(m,2H),1.70-1.80(m,2H)。LC-MS:m/z=462.0[M+H]+。
0℃で、化合物1-8(220.0mg,475.8μmol)をテトラヒドロフラン(6mL)と水(6mL)との混合溶媒に溶解させ、炭酸水素ナトリウム(119.9mg,1.43mmol)を加え、塩化アクリロイル(38.8mg,428.3μmol)をゆっくりと滴下した。0℃で反応液をさらに0.5時間攪拌し、MeOH(1mL)でクエンチし、減圧下で濃縮し、残留物を分取薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製して、式(I)で表される化合物を得た。1H NMR (400MHz,DMSO-d6) δ 9.35(s,1H),8.24(s,1H),7.66(t,J=8.0Hz,1H),7.57(d,J=8.8Hz,1H),7.14(s,1H),7.06(s,1H),6.72(dd,J1=16.8Hz,J2 =10.4Hz,1H),6.18(dd,J1=16.8Hz,J2=1.6Hz,1H),5.68(dd,J1=10.4Hz,J2=1.6Hz,1H),5.35(d,J=9.2Hz,1H),4.50-4.60(m,2H),4.05-4.15(m,1H),3.92(s,3H),1.85-2.20(m,6H),1.60-1.70(m,1H),1.50-1.60(m,1H)。LC-MS:m/z=538.0[M+Na]+。
式(I)で表される化合物の結晶体Aの製造
式(I)で表される化合物(50g)をメタノールと酢酸エチルとの混合溶液(v:v=50mL:250mL)に加え、得られた懸濁液を80℃~90℃で加熱しながら攪拌し、ゆっくりと冷却し、濾過し、固体を減圧下で乾燥させて、式(I)で表される化合物の結晶体Aを得た。
式(I)で表される化合物(40.9g)をエタノール中(320mL)に溶解させ、混合物を70℃まで加熱し、攪拌しながらマレイン酸(9.4g)のエタノール溶液(80mL)を加えた。反応液が透明になった後、固体が析出した。70℃で混合物を0.5時間攪拌し、酢酸エチル(400mL)を添加し、70℃で混合物をさらに16時間攪拌した。室温に冷却し、濾過し、フィルターケーキを集め、減圧下で乾燥させて、式(II)で表される化合物の結晶体Bを得た。
適量の式(I)で表される化合物、約20-30mgの塩酸塩を秤量し、2.0mLのガラスバイアルに加え、適量の溶媒(下記の表9を参照)を加えて、懸濁液を得た。マグネットバーを追加した後、上記のサンプルをマグネチックスターラーに置いて反応させた。40℃の条件下で2日振盪させた後、遠心分離し、得られた固体サンプルを35℃の真空乾燥オーブンで一晩乾燥させ、式(III)で表される化合物の結晶体Cまたは結晶体Dを得た。
25mgの式(I)で表される化合物、約20-30mgの硫酸塩を秤量し、2.0mLのガラスバイアルに加え、200μLメタノールを添加して懸濁液を得た。マグネットバーを追加した後、上記のサンプルをマグネチックスターラーに置いて反応させた。40℃の条件下で2日振盪させた後、遠心分離し、得られた固体サンプルを35℃の真空乾燥オーブンで一晩乾燥させ、式(IV)で表される化合物の結晶体Eを得た。
50.284mgの式(I)で表される化合物、約50mgの硫酸塩を秤量し、2.0mLのガラスバイアルに加え、200μLエタノールを添加して懸濁液を得た。マグネットバーを追加した後、上記のサンプルをマグネチックスターラーに置いて反応させた。40℃の条件下で2日振盪させた後、遠心分離し、得られた固体サンプルを35℃の真空乾燥オーブンで一晩乾燥させ、式(IV)で表される化合物の結晶体Fを得た。
式(II)で表される化合物の結晶体Bの固体安定性試験
影響因子および加速試験条件に従って、式(II)で表される化合物の結晶体B約5mgを正確に秤量し、乾燥した清潔なガラス瓶に入れて、薄層に広げた。上記の操作を2回繰り返し、正式な試験サンプルをした。影響因子試験条件(60℃,92.5%RH)および加速条件(40℃/75% RHおよび60℃/75% RH)下に置いた。なお、サンプルは完全に露出され、小さな穴が開けられたアルミホイル紙で覆われた。さらに、少量のサンプルを40mLのガラスサンプル瓶に入れ、同じ条件下で結晶状態を測定した。なお、光照(1.2×106Lux・hr/近紫外200w・hr/m2)条件下に置かれたサンプルは、室温で完全に露出された。試験の結果を表10に示す。
実験例1 酵素活性の評価
このアッセイの目的は、HER1(ErbB1)、HER2(ErbB2)、HER4(ErbB4)に対する化合物のインビトロ阻害活性を検出することである。このアッセイで使用された酵素は、ヒトErbB1、ErbB2およびErbB4であった。Eurofins Pharma Discovery Serviceは、活性の検出方法を提供した。HER1、HER2、HER4に対する試験化合物の阻害活性の結果を表11に示す。
5倍で希釈された試験化合物の緩衝液(5μL)、ポリペプチド基質poly(Glu,Tyr)(4:1)(2.5μL)、ErbB(4-20ng,2.5μL)、MnCl2(50mm,1.25μL)、dH2O(3.75μL)、[γ-33P]ATP(10μL)を加え、30℃で10分間インキュベートした。3%リン酸を加えて反応を停止させ、10μLのサンプルをを採取し、Filtermate Aに移した。75mMリン酸でフィルターディスクを3回洗浄し、メタノールで1回洗浄した後、フィルターディスクを密封されたビニール袋に移し、シンチレーション混合物(4mL)を加え、シンチレーションカウンターにより、放出された光子の強度を測定し、酵素サンプルのCPM(回/分)を内部対照サンプルのCPMと比較した。なお、光子強度のレベルは、チロシンキナーゼ活性のレベルを反映した。
実験の目的:細胞増殖に対する試験化合物の阻害活性を検出する。
細胞株:NCI-N87細胞株(ATCC-CRL-5822)、BT-474細胞株(ATCC-HTB-20)、OE21(ECACC-96062201)
細胞培養培地:(RPMI 1640培地(Invitrogen#22400-105; 10%血清Invitrogen #10090148; L-グルタミン1×、Gibco#25030-081;ペニシリン-ストレプトマイシンHyclone# SV30010)
Cell Titer-Glo(登録商標)、発光法細胞生存率アッセイキット(Promega#G7573)
384ウェル細胞培養プレート(Greiner#781090)
化合物プレート(LABCYTE # LP-0200)
CO2インキュベーター(Thermo#371)
Vi-cellセルカウンター(Beckman Coulter)
ピペット(Eppendorf)
ピペッティングチューブ(Greiner)
ピペッティングガン(Eppendorf)
多機能マイクロプレートリーダー(Envision Reader)
ECHO Liquid-handling workstation(Labcyte-ECHO555)
2.1 1日目:
細胞プレートの播種概略図に従って、384または96ウェルプレートに、ウェルあたり1000細胞およびウェルあたり25μLの密度で細胞を播種し、周縁のウェルに細胞を播種せず、25μLのPBSを補充した。
(1)で表される化合物のストック液は10mMであり、初期濃度が4mMになるようにDMSOで化合物を希釈した。化合物のストック液プレートに、ウェルあたり9μLの化合物を添加した。
(2)ECHO液体処理ワークステーションにより化合物を希釈し、細胞プレートの各ウェルに125nLの化合物を加えた。なお、2列目および23列目の細胞ウェルに、ウェルあたり125nLのDMSOを加え、1列目および24列目のPBSウェルに、ウェルあたり125nLのDMSOを加えた。
(3)細胞プレートに、ウェルあたり25μLの培養基を追加し、細胞プレートの最終容量はウェルあたり50μLにした。化合物の濃度は1μMであり、3倍段階希釈して10個の濃度を得た。左右の2つのウェルについて同様の操作を行い、同様に実験を行った。DMSOの最終濃度は0.25%であった。
細胞プレートをインキュベーターから取り出し、室温で30分間平衡化した。各ウェルに25μLのCell-Titer-Gloo試薬を加え、1分間振とうして十分に混合し、1000rpmで1min遠心分離した。10分後、PerkinElmer Envisionでプレートを読み取り、蛍光読み取り時間を0.2秒に設定した。
飽和度が80%~90%に達したOE19細胞をトリプシンで消化し、遠心分離し、再懸濁してカウントした。細胞の濃度を90ml/ウェルに調整し、ウェルあたり8000個になるようにOE19細胞を96ウェル細胞培養プレートに加えた。37℃、5%CO2を含む細胞インキュベーターで、一晩培養した。
阻害百分率%=(ZPE-サンプル検出値)/(ZPE-HPE)×100%
3日目(実験の1日目は化合物を添加した日であり、3日目は読み取りが行われた日である)の10mMのstaurosporineを含むウェルをHPE(100%阻害対照)ウェルとして使用し、3日目の0.1%のDMSOを含むウェルをZPE(0%阻害対照)ウェルとして使用した。試験化合物の各濃度を2回ずつ測定した。
処理されたデータについて、GraphPad Prism 6分析ソフトウェアを利用して非線形回帰分析を実施し、用量反応曲線を作成し、OE19細胞に対するアッセイ化合物の半数阻害濃度(IC50)を算出した。実験の結果を表12に示す。
ヒト胃癌NCI-N87細胞の皮下異種移植腫瘍を用いたBALB/cヌードマウスモデルにおけるインビボ薬力学研究
実験目的:BALB/cヌードマウスモデルにおけるヒト胃癌NCI-N87細胞の皮下異種移植腫瘍に対する本明細書に開示される試験化合物のインビボ有効性を評価する。
実験動物:雌のBALB/cヌードマウス、6~8週齢、体重18~22グラム、仕入先:Shanghai Ling Chang Biotechnology。
3.1 細胞の培養
ヒト胃癌NCI-N87細胞は、インビトロ、単層で培養された。培養は、10%のウシ胎児血清、100U/mLのペニシリン、100U/mLのストレプトマイシンおよび2mMのグルタミンを加えたRPMI-1640培地、37℃、5%CO2の条件下で行った。トリプシン-EDTAによる通常の消化処理によって、週に2回継代を行った。細胞の飽和度が80%~90%に達したとき、細胞を回収し、カウントし、接種した。
0.2mL(10×106)NCI-N87細胞(PBS+Matrigel,1:1)を、各ヌードマウスの右背部に皮下接種した。腫瘍の平均体積が158mm3に達した時、群を分けて投与を開始した。
試験化合物を0.04mg/mLおよび0.08mg/mLの透明溶液に調製した。なお、溶媒は、10%のNMP(N-メチルピロリドン)+10%のステアリン酸エチレングリコール+80%の水であった。
実験の指標は、腫瘍の増殖が阻害されるか、遅延されるか、または治癒されるかを調査するものであった。ノギスを使用して週に2回腫瘍の直径を測定した。腫瘍の体積の計算式:V=0.5a×b2。なお、aとbはそれぞれ腫瘍の長径と短径を表す。
腫瘍増殖率T/C(%)の計算式は以下のとおりである。T/C(%)=ある処理群の投与終了時の平均腫瘍体積/溶媒対照群の治療終了時の平均腫瘍体積×100%。
統計分析は、各群の各時点での腫瘍体積の平均値および標準誤差(SEM)(具体的なデータは表13に示す)を含む。治療群は、試験の終了時、すなわち投与後28日目に最良の治療効果を示した。したがって、このデータに基づいて統計分析を実行し、群の間の差異を評価した。2つの群の間の比較では、T検定によって分析を行い、3つ以上の群の間の比較では、一元配置分散分析(one-way ANOVA)によって分析を行った。検定の結果、F値に有意差が見られ、Games-Howell法で検定した。なお、SPSS 17.0を使用してすべてのデータ分析を行った。p<0.05は有意差があると見なされた。
3.6.1 死亡率、罹患率および体重の変化
実験動物の体重を、医薬品の毒性を間接的に測定するための参照指標として使用した。このモデルでは、治療群のマウスの体重は減少傾向にあり、他の罹患率や死亡率はなかった。
本実験において、ヒト胃癌NCI-N87細胞の皮下異種移植腫瘍モデルにおける式(I)で表される化合物のインビボ有効性を評価した。溶媒対照群と比較して、治療群の式(I)で表される化合物が0.8mg/kgである場合は、参照化合物であるPoziotinibが0.8mg/kgである場合と同等の薬効を示し、両方とも明らかな腫瘍阻害効果を示した。低用量群では、式(I)で表される化合物は、参照化合物であるPoziotinibと同等またはそれ以上の薬効を示した。
ヒト胃癌NCI-N87細胞の皮下異種移植腫瘍を用いたBALB/cヌードマウスモデルにおけるインビボ薬力学研究
実験目的:BALB/cヌードマウスモデルにおけるヒト胃癌NCI-N87細胞の皮下異種移植腫瘍に対する本明細書に開示される試験化合物のインビボ有効性を評価する。
実験動物:雌のBALB/cヌードマウス、6~8週齢、体重18~22グラム、仕入先:Shanghai Sippr Bk Laboratory Animals。
4.1 細胞の培養
ヒト胃癌NCI-N87細胞は、インビトロ、単層で培養された。培養は、10%のウシ胎児血清、100U/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシンを加えたRPMI-1640培地、37℃、5%CO2の条件下で行った。トリプシン-EDTAによる通常の消化処理によって、週に2回継代を行った。細胞の飽和度が80%~90%に達したとき、細胞を回収し、カウントし、接種した。
0.2mL(10×106)NCI-N87細胞(PBS+Matrigel,1:1)を、各ヌードマウスの右背部に皮下接種した。腫瘍の平均体積が156mm3に達した時、群を分けて投与を開始した。
試験化合物を0.05mg/mLの透明溶液に調製した。なお、溶媒は、10%のNMP(N-メチルピロリドン)+10%のステアリン酸エチレングリコール+80%の水であった。
実験の指標は、腫瘍の増殖が阻害されるか、遅延されるか、または治癒されるかを調査するものであった。ノギスを使用して週に2回腫瘍の直径を測定した。腫瘍の体積の計算式:V=0.5a×b2。なお、aとbはそれぞれ腫瘍の長径と短径を表す。
腫瘍増殖率T/C(%)の計算式は以下のとおりである。T/C(%)=ある処理群の投与終了時の平均腫瘍体積/溶媒対照群の治療終了時の平均腫瘍体積×100%。
統計分析は、各群の各時点での腫瘍体積の平均値および標準誤差(SEM)(具体的なデータは表14に示す)を含む。治療群は、試験の終了時、すなわち投与後28日目に最良の治療効果を示した。したがって、このデータに基づいて統計分析を実行し、群の間の差異を評価した。2つの群の間の比較では、T検定によって分析を行い、3つ以上の群の間の比較では、一元配置分散分析(one-way ANOVA)によって分析を行った。検定の結果、F値に有意差が見られ、Games-Howell法で検定した。なお、SPSS 17.0を使用してすべてのデータ分析を行った。p<0.05は有意差があると見なされた。
4.6.1 死亡率、罹患率および体重の変化
実験動物の体重を、医薬品の毒性を間接的に測定するための参照指標として使用した。このモデルでは、治療群のマウスの体重は減少傾向にあり、他の罹患率や死亡率はなかった。
本実験において、ヒト胃癌NCI-N87細胞の皮下異種移植腫瘍モデルにおける式(I)で表される化合物および対照化合物2のインビボ有効性を評価した。溶媒対照群と比較して、治療群の式(I)で表される化合物が0.5mg/kgである場合は、明らかな腫瘍阻害効果を示し、腫瘍阻害率は、T/C=10.69%、TGI=119.41%、p=0.007であり;一方、同じ用量で、対照化合物2の薬効は明らかではなく、T/C=89.35%、TGI=18.83%であった。式(I)で表される化合物の薬効は、対照化合物2の薬効よりも優れた。
ヒト食道癌OE2細胞の皮下異種移植腫瘍を用いたBALB/cヌードマウスモデルにおけるインビボ薬力学研究
実験目的:BALB/cヌードマウスモデルにおけるヒト食道癌OE2細胞の皮下異種移植腫瘍に対する試験化合物のインビボ有効性を評価する。
実験動物:雌のBALB/cヌードマウス、6~8週齢、体重17~23グラム、仕入先:Shanghai Sippr Bk Laboratory Animals。
5.1 細胞の培養
ヒト食道癌OE2細胞は、インビトロ、単層で培養された。培養は、10%のウシ胎児血清、100U/mLのペニシリン、100U/mLのストレプトマイシンおよび2mMのグルタミンを加えたRPMI-1640培地、37℃、5%CO2の条件下で行った。トリプシン-EDTAによる通常の消化処理によって、週に2回継代を行った。細胞の飽和度が80%~90%に達したとき、細胞を回収し、カウントし、接種した。
0.1mL(20.1)のOE2細胞(PBS)を、各ヌードマウスの右背部に皮下接種した。腫瘍の平均体積が112mm3に達した時、群を分けて投与を開始した。
試験化合物を0.15mg/mL~0.3mg/mLの透明溶液または懸濁液に調製した。なお、溶媒は、10%のNMP+10%のステアリン酸エチレングリコール+80%の水であった。
実験の指標は、腫瘍の増殖が阻害されるか、遅延されるか、または治癒されるかを調査するものであった。ノギスを使用して週に2回腫瘍の直径を測定した。腫瘍の体積の計算式:V=0.5a×b2。なお、aとbはそれぞれ腫瘍の長径と短径を表す。
相対腫瘍増殖率T/C(%)の計算式は以下のとおりである。T/C(%)=ある処理群の投与終了時の平均腫瘍体積/溶媒対照群の治療終了時の平均腫瘍体積×100%。
統計分析は、各群の各時点での腫瘍体積の平均値および標準誤差(SEM)を含む。3つ以上の群の間の比較では、一元配置分散分析(one-way ANOVA)によって分析を行った。また、F値に有意差があった場合、ANOVA分析後に多重比較を行った。なお、SPSS 17.0を使用してすべてのデータ分析を行った。p<0.05は有意差があると見なされた。
5.6.1 死亡率、罹患率および体重の変化
このモデルにおいて、Poziotinibが2/1.5mg/kgである投与群の動物および式(I)で表される化合物が2/1.5mg/kgである投与群の動物は、いずれも異なる程度の体重減少および皮屑を示した。Poziotinibが2/1.5mg/kgである場合、群を分けて投与した後6日目と7日目から、順次に1匹と3匹のマウスが15%以上の体重減少を示したため、それらへの投与を中止し、しかも、群全体のマウスの尿は濃い黄色を呈して、毒性を示唆していた。投与した3日目から、Poziotinibを2mg/kgの用量から1.5mg/kgに減らし、式(I)で表される化合物の用量を2mg/kgから1.5mg/kgに減らした。用量調整後、各群の動物の体重は明らかに回復した。
本実験において、OE21異種移植腫瘍モデルにおける式(I)で表される化合物および参照化合物であるPoziotinibのインビボ有効性を評価した。投与21日後、溶媒対照群の担癌マウスの腫瘍体積は948mm3に達した。試験物質Poziotinibが2/1.5mg/kgである群および式(I)で表される化合物が2/1.5mg/kgである群は、溶媒対照群と比較して明らかな腫瘍阻害効果を示した。Poziotinibが2/1.5mg/kgである群の腫瘍抑制率はT/C=6.05%、TGI=106.65%、p=0.008であり、式(I)で表される化合物が2/1.5mg/kgである群の腫瘍阻害率はT/C=5.82%、TGI=106.65%、p=0.008であった。0.5mpkの低用量での式(I)で表される化合物の有効性は、1.5mpkの高用量での参照化合物Poziotnibおよび式(I)で表される化合物の有効性に相当した。
マウスの薬物動態を研究する実験
実験目的:本実験は、単回静脈内注射および胃内投与後の雌のBALB/cマウスにおける本明細書に開示される実施例化合物および参照化合物のインビボ血漿薬物動態を調査することを目的とした。
実験動物:雌のBALB/cヌードマウス、7~9週齢、体重17~23グラム、仕入先:Shanghai Sippr Bk Laboratory Animals。
CYP酵素への阻害活性の評価
ヒト肝ミクロソームにおけるCYP酵素活性のアッセイにおいて、本発明化合物および参照化合物であるPoziotinibの結果は、以下の表に示す(表17)。
[請求項1]
X線粉末回折パターンは、3.3±0.2°、17.4±0.2°、20.8±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
[化1]
式(I)で表される化合物の結晶体A。
[請求項2]
X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、14.6±0.2°、15.2±0.2°、17.4±0.2°、19.0±0.2°、20.8±0.2°、22.1±0.2°、24.1±0.2°、29.5±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
請求項1に記載の結晶体A。
[請求項3]
X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、12.0±0.2°、12.7±0.2°、14.6±0.2°、15.2±0.2°、15.9±0.2°、17.4±0.2°、19.0±0.2°、20.8±0.2°、22.1±0.2°、24.1±0.2°、29.5±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
請求項2に記載の結晶体A。
[請求項4]
X線粉末回折パターンが、3.3°、3.7°、6.9°、11.2°、12.0°、12.7°、14.6°、15.2°、15.9°、16.9°、17.4°、17.9°、18.5°、19.0°、19.4°、20.1°、20.4°、20.8°、22.1°、22.4°、23.5°、24.1°、24.4°、25.4°、25.8°、26.6°、27.1°、28.3°、29.0°、29.5°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
請求項3に記載の結晶体A。
[請求項5]
XRPDパターンが図1に示すとおりである、
請求項4に記載の結晶体A。
[請求項6]
[化2]
式(II)で表される化合物。
[請求項7]
X線粉末回折パターンは、8.0±0.2°、11.4±0.2°、18.7±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
式(II)で表される化合物の結晶体B。
[請求項8]
X線粉末回折パターンが、8.0±0.2°、11.4±0.2°、12.7±0.2°、15.0±0.2°、16.1±0.2°、18.7±0.2°、20.0±0.2°、20.7±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
請求項7に記載の結晶体B。
[請求項9]
X線粉末回折パターンが、8.0±0.2°、11.4±0.2°、12.7±0.2°、15.0±0.2°、16.1±0.2°、18.7±0.2°、20.0±0.2°、20.7±0.2°、22.4±0.2°、23.1±0.2°、24.8±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
請求項8に記載の結晶体B。
[請求項10]
XRPDパターンが図2に示すとおりである、
請求項9に記載の結晶体B。
[請求項11]
示差走査熱量測定曲線が、207.4℃±3.0℃に吸熱ピークの開始点を有する、
請求項7~10のいずれか一項に記載の結晶体B。
[請求項12]
DSCパターンが図3に示すとおりである、
請求項11に記載の結晶体B。
[請求項13]
[化3]
式(III)で表される化合物。
[請求項14]
X線粉末回折パターンは、3.3±0.2°、7.6±0.2°、8.5±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
式(III)で表される化合物の結晶体C。
[請求項15]
X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、7.6±0.2°、8.5±0.2°、11.3±0.2°、13.8±0.2°、15.2±0.2°、17.7±0.2°、18.3±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
請求項14に記載の結晶体C。
[請求項16]
X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、7.6±0.2°、8.5±0.2°、11.3±0.2°、13.8±0.2°、15.2±0.2°、17.7±0.2°、18.3±0.2°、22.6±0.2°、23.7±0.2°、24.9±0.2°、26.6±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
請求項15に記載の結晶体C。
[請求項17]
XRPDパターンが図4に示すとおりである、
請求項16に記載の結晶体C。
[請求項18]
X線粉末回折パターンは、3.5±0.2°、9.5±0.2°、10.5±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
式(III)で表される化合物の結晶体D。
[請求項19]
X線粉末回折パターンが、3.5±0.2°、9.5±0.2°、10.5±0.2°、14.0±0.2°、16.3±0.2°、18.7±0.2°、23.4±0.2°、25.6±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
請求項18に記載の結晶体D。
[請求項20]
XRPDパターンが図5に示すとおりである、
請求項19に記載の結晶体D。
[請求項21]
[化4]
式(IV)で表される化合物。
[請求項22]
X線粉末回折パターンは、3.3±0.2°、12.8±0.2°、13.2±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
式(IV)で表される化合物の結晶体E。
[請求項23]
X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、8.1±0.2°、13.2±0.2°、14.9±0.2°、16.2±0.2°、18.7±0.2°、23.2±0.2°、24.8±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
請求項22に記載の結晶体E。
[請求項24]
XRPDパターンが図6に示すとおりである、
請求項23に記載の結晶体E。
[請求項25]
X線粉末回折パターンは、3.6±0.2°、7.5±0.2°、16.6±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
式(IV)で表される化合物の結晶体F。
[請求項26]
X線粉末回折パターンが、3.6±0.2°、7.5±0.2°、12.2±0.2°、15.1±0.2°、16.6±0.2°、23.6±0.2°、24.6±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、
請求項25に記載の結晶体F。
[請求項27]
XRPDパターンが図7に示すとおりである、
請求項26に記載の結晶体F。
[請求項28]
(1)式(I)で表される化合物を溶媒に溶解させること;
(2)加熱しながら攪拌し、冷却し、濾過し、乾燥させ、式(I)で表される化合物の結晶体Aを得ること;
を含む、式(I)で表される化合物の結晶体Aの製造方法。
[請求項29]
(1)式(I)で表される化合物を溶媒に溶解させること;
(2)加熱し、マレイン酸を加え、攪拌し、固体を析出させ、冷却し、濾過し、乾燥させ、式(II)で表される化合物の結晶体Bを得ること;
を含む、式(II)で表される化合物の結晶体Bの製造方法。
[請求項30]
前記溶媒がテトラヒドロフランである、
請求項28に記載の製造方法。
[請求項31]
前記溶媒がエタノール、酢酸エチルから選択される、
請求項29に記載の製造方法。
[請求項32]
化合物と溶媒との重量-体積比が1g:7~50mLである、
請求項28または29に記載の製造方法。
[請求項33]
Pan-HERチロシンキナーゼ阻害剤に関連する疾患を治療するための医薬品の調製における、請求項6、13または21のいずれか一項に記載の化合物、或いは請求項1~5、7~12、14~20または22~27のいずれか一項に記載の結晶体、或いは請求項28~32のいずれか一項に記載の製造方法により得られた結晶体の使用。
[請求項34]
前記Pan-HERチロシンキナーゼ阻害剤に関する医薬品が、腫瘍に用いられる医薬品である、
請求項33に記載の使用。
Claims (45)
- X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、17.4±0.2°、20.8±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、式(I)で表される化合物の結晶体A
- X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、14.6±0.2°、15.2±0.2°、17.4±0.2°、19.0±0.2°、20.8±0.2°、22.1±0.2°、24.1±0.2°、29.5±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項1に記載の結晶体A。
- X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、12.0±0.2°、12.7±0.2°、14.6±0.2°、15.2±0.2°、15.9±0.2°、17.4±0.2°、19.0±0.2°、20.8±0.2°、22.1±0.2°、24.1±0.2°、29.5±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項1に記載の結晶体A。
- X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、3.7±0.2°、6.9±0.2°、11.2±0.2°、12.0±0.2°、12.7±0.2°、14.6±0.2°、15.2±0.2°、15.9±0.2°、16.9±0.2°、17.4±0.2°、17.9±0.2°、18.5±0.2°、19.0±0.2°、19.4±0.2°、20.1±0.2°、20.4±0.2°、20.8±0.2°、22.1±0.2°、22.4±0.2°、23.5±0.2°、24.1±0.2°、24.4±0.2°、25.4±0.2°、25.8±0.2°、26.6±0.2°、27.1±0.2°、28.3±0.2°、29.0±0.2°、29.5±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項1に記載の結晶体A。
- X線粉末回折パターンの解析データが下表:
- X線粉末回折パターンが、17.4±0.2°、19.0±0.2°、および20.8±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、式(I)で表される化合物の結晶体A
- X線粉末回折パターンが、17.4±0.2°、19.0±0.2°、20.8±0.2°、22.1±0.2°、24.1±0.2°、24.4±0.2°、および29.5±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項6に記載の結晶体A。
-
- X線粉末回折パターンは、8.0±0.2°、11.4±0.2°、18.7±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、式(II)で表される化合物の結晶体B
- X線粉末回折パターンが、8.0±0.2°、11.4±0.2°、12.7±0.2°、15.0±0.2°、16.1±0.2°、18.7±0.2°、20.0±0.2°、20.7±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項9に記載の結晶体B。
- X線粉末回折パターンが、8.0±0.2°、11.4±0.2°、12.7±0.2°、15.0±0.2°、16.1±0.2°、18.7±0.2°、20.0±0.2°、20.7±0.2°、22.4±0.2°、23.1±0.2°、24.8±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項9に記載の結晶体B。
- X線粉末回折パターンの解析データが下表:
- X線粉末回折パターンが、12.7±0.2°、18.7±0.2°、23.1±0.2°、および24.8±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、式(II)で表される化合物の結晶体B
- X線粉末回折パターンが、12.7±0.2°、16.1±0.2°、18.7±0.2°、20.0±0.2°、22.4±0.2°、23.1±0.2°、および24.8±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項13に記載の結晶体B。
- 示差走査熱量測定曲線が、207.4℃±3.0℃に吸熱ピークの開始点を有する、請求項9~14のいずれか一項に記載の結晶体B。
-
- X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、7.6±0.2°、8.5±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、式(III)で表される化合物の結晶体C
- X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、7.6±0.2°、8.5±0.2°、11.3±0.2°、13.8±0.2°、15.2±0.2°、17.7±0.2°、18.3±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項17に記載の結晶体C。
- X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、7.6±0.2°、8.5±0.2°、11.3±0.2°、13.8±0.2°、15.2±0.2°、17.7±0.2°、18.3±0.2°、22.6±0.2°、23.7±0.2°、24.9±0.2°、26.6±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項17に記載の結晶体C。
- X線粉末回折パターンの解析データが下表:
- X線粉末回折パターンが、7.6±0.2°、11.3±0.2°、13.8±0.2°、および17.7±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、式(III)で表される化合物の結晶体C
- X線粉末回折パターンが、7.6±0.2°、11.3±0.2°、13.8±0.2°、17.7±0.2°、23.7±0.2°、24.9±0.2°、および26.6±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項21に記載の結晶体C。
- X線粉末回折パターンが、3.5±0.2°、9.5±0.2°、10.5±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、式(III)で表される化合物の結晶体D
- X線粉末回折パターンが、3.5±0.2°、9.5±0.2°、10.5±0.2°、14.0±0.2°、16.3±0.2°、18.7±0.2°、23.4±0.2°、25.6±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項23に記載の結晶体D。
- X線粉末回折パターンの解析データが下表:
- X線粉末回折パターンが、10.5±0.2°、14.0±0.2°、および18.7±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、式(III)で表される化合物の結晶体D
- X線粉末回折パターンが、9.5±0.2°、10.5±0.2°、14.0±0.2°、16.3±0.2°、18.7±0.2°、および23.4±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項26に記載の結晶体D。
-
- X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、12.8±0.2°、13.2±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、式(IV)で表される化合物の結晶体E
- X線粉末回折パターンが、3.3±0.2°、8.1±0.2°、13.2±0.2°、14.9±0.2°、16.2±0.2°、18.7±0.2°、23.2±0.2°、24.8±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項29に記載の結晶体E。
- X線粉末回折パターンの解析データが下表:
- X線粉末回折パターンが、14.9±0.2°、16.2±0.2°、および23.2±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、式(IV)で表される化合物の結晶体E
- X線粉末回折パターンが、13.2±0.2°、14.9±0.2°、16.2±0.2°、18.7±0.2°、23.2±0.2°、および24.8±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項32に記載の結晶体E。
- X線粉末回折パターンは、3.6±0.2°、7.5±0.2°、16.6±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、式(IV)で表される化合物の結晶体F
- X線粉末回折パターンが、3.6±0.2°、7.5±0.2°、12.2±0.2°、15.1±0.2°、16.6±0.2°、23.6±0.2°、24.6±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項34に記載の結晶体F。
- X線粉末回折パターンの解析データが下表:
- X線粉末回折パターンが、12.2±0.2°、15.1±0.2°、および16.6±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、式(IV)で表される化合物の結晶体F
- X線粉末回折パターンが、12.2±0.2°、15.1±0.2°、16.6±0.2°、23.6±0.2°、および24.6±0.2°の2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項37に記載の結晶体F。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の式(I)で表される化合物の結晶体Aの製造方法であって
(1)式(I)で表される化合物を溶媒に溶解させること;
(2)加熱しながら攪拌し、冷却し、濾過し、乾燥させ、式(I)で表される化合物の結晶体Aを得ること;
を含む、製造方法。 - 請求項9~15のいずれか一項に記載の式(II)で表される化合物の結晶体Bの製造方法であって
(1)式(I)で表される化合物を溶媒に溶解させること
(2)加熱し、マレイン酸を加え、攪拌し、固体を析出させ、冷却し、濾過し、乾燥させ、式(II)で表される化合物の結晶体Bを得ること;
を含む、製造方法。 - 前記溶媒がテトラヒドロフランである、請求項40に記載の製造方法。
- 前記溶媒がエタノールおよび酢酸エチルから選択される、請求項40に記載の製造方法。
- 化合物と溶媒との重量-体積比が1g:7~50mLである、請求項40に記載の製造方法。
- Pan-HERチロシンキナーゼに関連する疾患を治療するための医薬品の調製における、請求項8、16および28のいずれか一項に記載の化合物、或いは請求項1~7、9~15、17~27、および29~38のいずれか一項に記載の結晶体、或いは請求項39~43のいずれか一項に記載の製造方法により得られた結晶体の使用。
- 前記Pan-HERチロシンキナーゼに関連する疾患が、腫瘍である、
請求項44に記載の使用。
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