JP7350363B2 - スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合及びその製造方法 - Google Patents

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Description

〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2020年11月20日付の韓国特許出願第10-2020-0156790号と2021年08月09日付の韓国特許出願第10-2021-0104332号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として組み込まれる。
本発明は、スピン軌道トルク(spin-orbit torque、SOT)ベースの磁気トンネル接合及びその製造方法に関し、より詳細には、スピン軌道結合(spin-orbit coupling)が大きいW-X合金(ここで、Wはタングステンであり、前記Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)薄膜をスピントルク活性層として用いることで、スピン軌道トルク(spin-orbit torque)スイッチングが可能であり、低い比抵抗で高いスピン軌道トルクの効率を有するスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合及びその製造方法に関する。
磁気トンネル接合は、基本的に強磁性体/酸化物/強磁性体の3重層構造からなっており、それぞれ、磁化自由層(free layer、FL)、トンネルバリア(tunnel barrier、TB)及び磁化固定層(pinned layer、PL)を含み、自由層と固定層の位置は互いに入れ替わってもよい。トンネルバリアを挟んで隣り合う自由層と固定層のスピン方向が平行(parallel)又は反平行(antiparallel)に配列された状態に応じてトンネルバリアを通過するトンネル電流の値が変わる性質を用いる。このときの抵抗差をトンネル磁気抵抗(TMR)比という。固定層のスピン方向は固定されており、自由層のスピン方向を磁場又は電流を流して操作することによって、情報を入力することができる。
スピン軌道トルク(spin-orbit torque、SOT)スイッチングベースのMRAM(magnetic random access memory)の核心素子である磁気トンネル接合(magnetic tunnel junction、MTJ)は、非磁性のスピントルク活性層/第1磁性層(磁化自由層、以下、「自由層」という)/トンネルバリア層/第2磁性層(磁化固定層、以下、「固定層」という)で構成されており、自由層と固定層の相対的な磁化方向に応じて絶縁層を通過するトンネル電流の電気抵抗値が変わるトンネル磁気抵抗(tunneling magnetoresistance、TMR)現象を用いて情報を読み出す(reading)。
高いトンネル磁気抵抗比、高い書き込み安定性、低い書き込み電流、高集積化を実現するためには、磁気トンネル接合は、必ず垂直磁気異方性(perpendicular magnetic anisotropy、PMA)の特性を有しなければならない。垂直磁気異方性とは、磁性層の磁化方向が磁性層面に垂直であることを意味する。
最近は、自由層に隣接するスピントルク活性層の面内の平行な方向に電流が流れるときに発生するスピンホール効果(spin Hall effect)又はラシュバ効果(Rashba effect)を用いて自由層のスイッチングを誘導するスピン軌道トルク(spin-orbit torque、SOT)現象が見出され、既存のスピン伝達トルク(spin-transfer torque、STT)書き込み(writing)方式よりも高速、低電流消耗で情報の書き込みが可能な技術として関心を集めている。
したがって、スピントルク活性層として、低い比抵抗及び高いスピン軌道トルクの効率を示す物理量であるスピンホール角度(spin Hall angle、SHA)が大きい物質を利用しようとする研究が求められている。
大韓民国公開特許第10-2020-0030277号、“スピン-軌道トルクラインを有する半導体素子及びその動作方法” 大韓民国公開特許第10-2020-0066848号、“スピン-軌道トルクラインを有する半導体素子”
本発明のひとつの課題は、スピン軌道結合(spin-orbit coupling)が大きいW-X合金(ここで、Wはタングステンであり、前記Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)薄膜をスピントルク活性層として用いることで、スピン軌道トルク(spin-orbit torque)スイッチングが可能であり、低い比抵抗で高いスピン軌道トルク(spin-orbit torque)の効率を示すスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合及びその製造方法を提供することである。
本発明の別の課題は、W-X合金のXの組成を調節してスイッチング電流を制御することができるスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合及びその製造方法を提供することである。
本発明のさらに別の課題は、スピントルク活性層としてタングステン-シリコン合金を用いることで、様々な熱処理温度範囲で垂直磁気異方性(perpendicular magnetic anisotropy、PMA)が維持され得るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合及びその製造方法を提供することである。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルク(spin-orbit torque、SOT)ベースの磁気トンネル接合は、基板上に形成されるスピントルク活性層(spin-orbit active layer)と;前記スピントルク活性層上に形成される自由層と;前記自由層上に形成されるトンネルバリア層と;前記トンネルバリア層上に形成される固定層と;を含み、前記スピントルク活性層は、W-X合金(ここで、Wはタングステンであり、前記Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)を含む。
前記スピントルク活性層は、前記自由層と接触して面内電流を提供する電極であってもよい。
前記W-X合金内に含まれるXの組成の含量が増加するにつれて、スイッチング電流が減少することができる。
前記W-X合金内に含まれるXの組成の含量は0.1at%~10.6at%であってもよい。
前記スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、垂直磁気異方性が発現される熱処理温度が増加するにつれて、スイッチング電流が減少することができる。
前記垂直磁気異方性が発現される熱処理温度は300℃~500℃であってもよい。
前記垂直磁気異方性が発現される熱処理温度に応じて、前記W-X合金内に含まれるXの組成の含量が調節されてもよい。
前記スピントルク活性層、前記自由層、前記トンネルバリア層及び前記固定層は、平面視で十字(cross)形状であってもよい。
前記スピントルク活性層は、平面視で十字(cross)形状であり、前記自由層、前記トンネルバリア層及び前記固定層は、前記十字形状のスピントルク活性層の中心部に島(island)状に配置されてもよい。
前記基板は、前記スピントルク活性層と当接する表面に自然酸化層を含むことができる。
前記スピントルク活性層は、下段にバッファ(buffer)層をさらに含むことができる。
前記スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、前記固定層上にキャッピング層をさらに含むことができる。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法は、基板上にスピントルク活性層を形成するステップと;前記スピントルク活性層上に自由層を形成するステップと;前記自由層上にトンネルバリア層を形成するステップと;前記トンネルバリア層上に固定層を形成するステップと;前記自由層及び前記固定層に垂直磁気異方性を発現させるために熱処理を行うステップと;を含み、前記基板上にスピントルク活性層を形成するステップは、真空チャンバ内でWターゲットとXターゲットを同時にスパッタリングして、前記真空チャンバ内に配置された前記基板上にW-X合金薄膜(ここで、Wはタングステンであり、前記Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)を形成する。
前記Wターゲット及び前記Xターゲットのパワーに応じて前記W-X合金薄膜の組成が調節されてもよい。
前記W-X合金内に含まれるXの組成の含量は0.1at%~10.6at%であってもよい。
前記熱処理温度が増加するにつれて、スイッチング電流が減少することができる。
前記熱処理温度は300℃~500℃であってもよい。
前記熱処理温度に応じて、前記W-X合金内に含まれるXの組成の含量が調節されてもよい。
前記基板上にスピントルク活性層を形成するステップは、前記W-X合金薄膜を十字形状にパターニングするステップをさらに含むことができる。
本発明の実施例によれば、スピン軌道結合(spin-orbit coupling)が大きいW-X合金薄膜をスピントルク活性層として用いることで、スピン軌道トルク(spin-orbit torque)スイッチングが可能であり、低い比抵抗で高いスピン軌道トルク(spin-orbit torque)の効率を示すスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合及びその製造方法を提供することができる。
本発明の実施例によれば、W-X合金のXの組成を調節してスイッチング電流を制御できるスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合及びその製造方法を提供することができる。
本発明の実施例によれば、スピントルク活性層としてタングステン-シリコン合金を用いることで、様々な熱処理温度範囲で垂直磁気異方性(perpendicular magnetic anisotropy、PMA)が維持され得るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合及びその製造方法を提供することができる。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合を示した断面図である。 本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合を示した平面図である。 本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法を示したフローチャートである。 本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合のスピン軌道トルクの効率を測定するための構造を示した断面図である。 300℃で1時間熱処理が行われた図4に示された本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合(以下、実施例1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体と称する)に薄膜面垂直(out-of-plane)方向に磁場を印加したとき、スピントルク活性層のシリコン含量(0at%~10.6at%)による磁気履歴曲線を示したグラフである。 薄膜面内(in-plane)方向に磁場を印加したとき、スピントルク活性層のシリコン含量(0at%~10.6at%)による磁気履歴曲線を示したグラフである。 400℃で1時間熱処理が行われた実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に薄膜面垂直方向に磁場を印加したとき、スピントルク活性層のシリコン含量(0at%~10.6at%)による磁気履歴曲線を示したグラフである。 薄膜面内方向に磁場を印加したとき、スピントルク活性層のシリコン含量(0at%~10.6at%)による磁気履歴曲線を示したグラフである。 500℃で1時間熱処理が行われた実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に薄膜面垂直方向に磁場を印加したとき、スピントルク活性層のシリコン含量(0at%~10.6at%)による磁気履歴曲線を示したグラフである。 薄膜面内方向に磁場を印加したとき、スピントルク活性層のシリコン含量(0at%~10.6at%)による磁気履歴曲線を示したグラフである。 垂直磁気異方性を有する実施例1-2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を示した概略図である。 300℃及び500℃で1時間真空熱処理を行って、図11Aに示された垂直磁気異方性を有する実施例1-2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に、タングステン-シリコン合金層の組成範囲でハーモニックス(harmonics)測定法を用いて測定した素子のスピン軌道トルクの効率を示したグラフである。 300℃及び500℃で1時間真空熱処理を行って、図11Aに示された垂直磁気異方性を有する実施例1-2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に、タングステン-シリコン合金層の組成範囲で4点プローブ法(four-point probe)を用いて測定した合金の電気比抵抗値を示したグラフである。 300℃で1時間真空熱処理を行って、垂直磁気異方性を有する実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に+100Oeの外部磁場が加えられるとき、タングステン-シリコン合金層の組成(単位:at%)によるスイッチング特性を示したグラフである。 -100Oeの外部磁場が加えられるとき、タングステン-シリコン合金層の組成(単位:at%)によるスイッチング特性を示したグラフである。 500℃で1時間真空熱処理を行って、垂直磁気異方性を有する実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に+100Oeの外部磁場が加えられるとき、タングステン-シリコン合金層の組成(単位:at%)によるスイッチング特性を示したグラフである。 -100Oeの外部磁場が加えられるとき、タングステン-シリコン合金層の組成(単位:at%)によるスイッチング特性を示したグラフである。 垂直磁気異方性を有する実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を示した概略図である。 300℃及び500℃で1時間真空熱処理を行って、垂直磁気異方性を有する実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に±100Oeの外部磁場が加えられるとき、スピントルク活性層であるタングステン-シリコン合金層の組成によるスイッチング電流密度の変化を示したグラフである。 シリコン含量が0at%であるスピントルク活性層を含む実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を300℃で1時間熱処理した後、外部磁場の変化によるスイッチング電流(電流密度)を測定したグラフである。 シリコン含量が7.4at%であるスピントルク活性層を含む実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を300℃で1時間熱処理した後、外部磁場の変化によるスイッチング電流(電流密度)を測定したグラフである。 シリコン含量が9.1at%であるスピントルク活性層を含む実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を300℃で1時間熱処理した後、外部磁場の変化によるスイッチング電流(電流密度)を測定したグラフである。 シリコン含量が0at%であるスピントルク活性層を含む実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間熱処理した後、外部磁場の変化によるスイッチング電流(電流密度)を測定したグラフである。 シリコン含量が7.4at%であるスピントルク活性層を含む実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間熱処理した後、外部磁場の変化によるスイッチング電流(電流密度)を測定したグラフである。 シリコン含量が9.1at%であるスピントルク活性層を含む実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間熱処理した後、外部磁場の変化によるスイッチング電流(電流密度)を測定したグラフである。 タングステン-シリコン合金層のシリコン組成が3.0at%である実施例2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間真空熱処理を行った後、ラザフォード後方散乱(Rutherford Backscattering)を用いたW内のSi含量を示したグラフである。 タングステン-シリコン合金層のシリコン組成が4.0at%である実施例2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間真空熱処理を行った後、ラザフォード後方散乱(Rutherford Backscattering)を用いたW内のSi含量を示したグラフである。 タングステン-シリコン合金層のシリコン組成が7.4at%である実施例2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間真空熱処理を行った後、ラザフォード後方散乱(Rutherford Backscattering)を用いたW内のSi含量を示したグラフである。 タングステン-シリコン合金層のシリコン組成が9.1at%である実施例2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間真空熱処理を行った後、ラザフォード後方散乱(Rutherford Backscattering)を用いたW内のSi含量を示したグラフである。 垂直磁気異方性を有する実施例3に係るCoFeB/W-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を示した概略図である。 500℃で1時間真空熱処理を行って、実施例3に係るCoFeB/W-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に、薄膜面垂直(out-of-plane)方向及び薄膜面内(in-plane)方向に磁場を印加したときの磁気履歴曲線を示したグラフである。 電流印加無磁場磁化反転を測定した履歴曲線を示したグラフである。 電流印加無磁場磁化反転を測定した履歴曲線を示したグラフである。 電流印加無磁場磁化反転を測定した履歴曲線を示したグラフである。 500℃で1時間真空熱処理を行って、垂直磁気異方性を有する実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体のタングステン-シリコン合金層のシリコンの組成(0.0、4.0、9.1at%)によるX線回折分析(X-ray Diffraction、XRD)の結果を示したグラフである。 300℃で1時間真空熱処理を行って、垂直磁気異方性を有する実施例2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体のタングステン-シリコン合金層のシリコンの組成(0.0、4.0、9.1at%)による薄膜面内(in-plane)の透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope、TEM)を用いて薄膜の相を示したイメージである。 500℃で1時間真空熱処理を行って、垂直磁気異方性を有する実施例2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体のタングステン-シリコン合金層のシリコンの組成(0.0、4.0、9.1at%)による薄膜面内(in-plane)の透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope、TEM)を用いて薄膜の相を示したイメージである。
以下、添付の図面及び添付の図面に記載された内容を参照して、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明が実施例によって制限又は限定されるものではない。
本明細書で使用される用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は、で特に言及しない限り、複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、言及された構成要素、段階は、一つ以上の他の構成要素、段階の存在又は追加を排除しない。
本明細書で使用される「実施例」、「例」、「側面」、「例示」などは、記述された任意の態様(aspect)又は設計が他の態様又は設計よりも良好であるか、または利点があるものと解釈すべきものではない。
また、「又は」という用語は、排他的論理和「exclusive or」ではなく、包含的な論理和「inclusive or」を意味する。すなわち、特に言及しない限り、または文脈から明らかでない限り、「xがa又はbを用いる」という表現は、包含的な自然順列(natural inclusive permutations)のいずれか一つを意味する。
また、本明細書及び特許請求の範囲で使用される単数表現(「a」又は「an」)は、特に言及しない限り、または単数形態に関するものであることが文脈から明らかでない限り、一般的に「一つ以上」を意味するものと解釈しなければならない。
以下の説明で使用される用語は、関連する技術分野で一般的かつ普遍的なものが選択されたが、技術の発達及び/又は変化、慣例、技術者の選好などに応じて他の用語があり得る。したがって、以下の説明で使用される用語は、技術的思想を限定するものと理解されてはならず、実施例を説明するための例示的な用語として理解されなければならない。
また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、該当する説明部分で詳細にその意味を記載する。したがって、以下の説明で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味、及び明細書全般にわたる内容に基づいて理解されなければならない。
他の定義がなければ、本明細書で使用される全ての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に共通に理解される意味として使用され得る。また、一般的に使用される辞書に定義されている用語は、明らかに特に定義されていない限り、理想的又は過度に解釈されない。
一方、本発明を説明するにおいて、関連する公知の機能又は構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にすると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。そして、本明細書で使用される用語(terminology)は、本発明の実施例を適切に表現するために使用された用語であって、これは、使用者、運用者の意図、または本発明の属する分野の慣例などによって変わり得る。したがって、本用語に対する定義は、本明細書全般にわたる内容に基づいて行われるべきである。
図1は、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合を示した断面図である。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルク(spin-orbit torque、SOT)ベースの磁気トンネル接合は、基板110上に形成されるスピントルク活性層(spin-orbit active layer)120と、スピントルク活性層120上に形成される自由層130と、自由層130上に形成されるトンネルバリア層140と、トンネルバリア層140上に形成される固定層150とを含み、スピントルク活性層120はW-X合金(ここで、Wはタングステンであり、前記Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)を含む。
したがって、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、スピン軌道結合が大きいW-X合金をスピントルク活性層120として用いることで、スピン軌道トルクスイッチングが可能であり、低い比抵抗で高いスピン軌道トルクの効率を有することができる。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、基板110上に形成されるスピントルク活性層120を含む。
基板110は半導体基板を含むことができ、半導体基板は、シリコン(Si)、シリコンオンインシュレーター(SOI)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウムヒ素(GaAs)などを含むことができる。
基板110は、スピントルク活性層120と当接する表面に自然酸化層を含むことができ、基板110の表面に形成された自然酸化層は非晶質であってもよい。
実施例に応じて、基板110上にシード層(seed layer)及びバッファ層(buffer layer)のうちの少なくともいずれか1つをさらに含むことができる。
したがって、シード層及びバッファ層は、基板110とスピントルク活性層120との間に形成され得る。
シード層は、基板110上に形成されてもよく、またはスピントルク活性層120上に形成されてもよい。シード層は、結晶成長できるようにする物質であって、磁性物質が望む結晶方向に成長し得るようにすることができる。
シード層は、タンタル(Ta)、ルテニウム(Ru)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、マグネシウム(Mg)、コバルト(Co)、アルミニウム(Al)及びタングステン(W)のうちの少なくともいずれか1つを含むことができるが、これに制限されるものではない。好ましくは、シード層は、5nmのタンタル(Ta)であってもよい。
バッファ層は、スピントルク活性層120の下段に形成され得、バッファ層がスピントルク活性層120の下段に形成されてスピントルク活性層120の結晶性を向上させることができる。
また、バッファ層は、層同士の格子定数の不一致を解消するために形成され得る。
また、シード層及びバッファ層は、互いに区分されずに単一層で形成されてもよい。例えば、バッファ層がシード層の機能も含むことができる。
バッファ層は、Ta、W及びPdのうちの少なくともいずれか1つを含むことができるが、これに制限されない。好ましくは、バッファ層は、10nmのPd又は2nmのTaであってもよい。
スピントルク活性層120は、自由層130と接触して面内電流を提供する電極として使用され得、面内電流を提供してスピンホール効果又はラシュバ効果を誘発することができる。
スピントルク活性層120は、スピン分極電流を提供し、スピントルク活性層120のスピンホール効果又はラシュバ効果によって自由層130にスピン軌道トルクを印加して自由層130の磁化反転を誘導することができる。また、スピントルク活性層120は、自由層130にスピントルク活性層120の磁化方向に整列されたスピン蓄積を提供し、スピン蓄積は、決定論的なスイッチング(deterministic switching)効果または追加的なトルクを提供する効果を提供することができる。
また、スピントルク活性層120を介して面内で駆動される電流及び伴われるスピン軌道相互作用は、スピン軌道磁場(H)をもたらし得る。このスピン軌道磁場(H)は、磁化上のスピン軌道トルク(T)と同等である。したがって、トルク及び磁場は、スピン軌道磁場及びスピン軌道トルクとして相互交換的に称されてもよい。これは、スピン軌道相互作用が、スピン軌道トルク及びスピン軌道磁場の根源であるという事実を反映する。スピン軌道トルクは、スピントルク活性層120の平面で駆動される電流及びスピン軌道相互作用に対して発生することができる。
スピントルク活性層120は、強力なスピン-軌道相互作用を有し、自由層130の磁気モーメントのスイッチング時に使用できる電極であり得る。
また、スピントルク活性層120は、自由層130内の磁場をスイッチングすることを容易にすることができ、スピントルク活性層120は、自由層130での磁場の極性の方向を変更することによってスピントランスファートルクメモリを実現することができる。
したがって、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、MRAMメモリセルを動作させるために、スピン電流を用いて自由層130をスイッチングするためのスピン軌道トルク(spin orbit torque、SOT)を用いることができる。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、スピントルク活性層120として、W-X合金(ここで、Wはタングステンであり、前記Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)を用いることができ、これによって、様々な熱処理温度範囲で垂直磁気異方性(perpendicular magnetic anisotropy、PMA)が維持され得る。
好ましくは、4族半導体は、炭素(C)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、錫(Sn)、またはこれらの合金のうちの少なくともいずれか1つを含むことができ、3-5族半導体は、GaAs、GaP、InP、InGaAlN及びGaNのうちの少なくともいずれか1つを含むことができるが、これに制限されるものではない。
好ましくは、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、スピントルク活性層120として、タングステン(W)-シリコン(Si)合金(Alloy)が用いられてもよい。
より具体的には、スピン軌道トルク(SOT)は、スピン軌道相互作用によるスピンホール効果(Spin-Hall Effect)及びラシュバ効果(Rashba Effect)によって現れ、このような現象は、原子番号に比例して強く現れ得る。これによって、従来は重金属材料(W、Ta、Ptなど)を中心とした研究が進められており、重金属の単一の材料の特性及び効率をさらに向上させるために、様々な材料の合金又は挿入などの研究が行われている。
したがって、スピントロニクスの観点で、タングステンは、スピン-軌道トルク(SOT)の発現に優れた物質であるため、スピン-軌道相互作用によるスピンホール効果が強いのでSOT-MRAMの素材として使用し易く、X(SiとGe、Ga-Asなどの4族、3-5族)半導体物質は、スピン-軌道トルクの原因として知られているスピンホール効果とラシュバ効果が存在するので、W-X合金をスピントルク活性層120として用いる場合、スピン軌道トルクスイッチングが可能であり、低い比抵抗で高いスピン軌道トルクの効率を有することができる。
好ましくは、タングステン(W)及びシリコン(Si)は、半導体工程に必須の物質であり、W-Si合金もまた、高温で熱処理を行えば、低い接触抵抗を有し、半導体工程に非常に親和的な物質であるので、スピントルク活性層120としてW-Si合金を用いることができる。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合のスピントルク活性層120に含まれるX元素は半導体物質であって、X元素は、外因性(extrinsic)スピンホール効果を示すことができる。
したがって、タングステンの内部に部分的に不純物(impurity)として存在するXの外因性(extrinsic)スピンホール効果によって、タングステンにX(例;シリコン)の組成の含量が増加するほど、スピン軌道トルクの効率と呼ばれるスピンホール角度(spin hall angle)が増加することができる。
また、タングステンの内部に部分的に不純物(impurity)として存在するXによって電子散乱が増加することで、タングステンにXの組成の含量が増加するにつれて、W-X合金薄膜の比抵抗が増加することができる。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、W-X合金内に含まれるXの組成の含量が増加するにつれて、スイッチング電流が減少することができる。
スピン軌道トルク(spin-orbit torque、SOT)によるスイッチング電流は、下記式1で表すことができる。
式1において、
は、スピン軌道トルクによるスイッチング電流、θSHは、スピンホール角度と呼ばれるスピントルクの効率、Msは、飽和磁化、tFMは、磁性層の厚さ、ANMは、電流が印加される非磁性層の断面積、Hk,effは、一軸異方性磁場の大きさ、Hxは、スイッチングの実験時に必要な外部磁場の大きさを意味する。
W-X合金内にXの組成の含量が増加するにつれて、スピントルクの効率であるθSHが増加し、一軸異方性磁場の大きさであるHk,effが減少して、スイッチング電流が減少することができる。
また、W-X合金内に含まれるXの組成の含量は0.1at%~10.6at%であってもよい。但し、W-X合金においてXの組成の含量は、これに制限されず、X物質に応じて調節することができる。
W-X合金においてXの組成の含量が増加するにつれて、垂直磁気異方性が弱くなり得、特定の組成の含量(例;10.6at%)の範囲を外れると、垂直磁気異方性を失うことになるという問題がある。
好ましくは、W-X合金においてXの組成は、以降に行われる熱処理の温度に応じて調節され得、熱処理の温度が300℃又は400℃である場合、Xの組成が0.1at%~9.6at%であるとき、垂直磁気異方性が発現され、500℃である場合、0.1at%~8.6at%であるとき、垂直磁気異方性が発現され得る。但し、熱処理温度によるW-X合金におけるXの組成の含量は、これに制限されず、X物質に応じて調節することができる。
W-X合金においてXの組成の含量が0.1at%未満である場合、タングステンの100at%の組成の場合と同じく、Xを含まない従来のタングステンベースのスピン軌道トルクの素材であるため、スピン軌道トルクの効率が低下することがある。
熱処理の温度が300℃又は400℃である場合、W-X合金におけるXの組成の含量が9.6at%を超えると、垂直磁気異方性を失うだけでなく、W-X合金薄膜上に形成される磁性層(自由層及び固定層)が磁性特性を失ってしまい、磁気トンネル接合素子として用いることができないという問題がある。
また、熱処理の温度が500℃である場合、W-X合金におけるXの組成の含量が8.6at%を超えると、垂直磁気異方性を失うだけでなく、W-X合金薄膜上に形成される磁性層(自由層及び固定層)が磁性特性を失うことで、磁気トンネル接合素子として用いることができないという問題がある。
例えば、スピントルク活性層120としてタングステン(W)-シリコン(Si)合金が用いられる場合に、垂直磁気異方性が発現されるシリコンの組成比率は、熱処理温度が300℃である場合、シリコンの組成比率(x)(ここで、xは実数)が0.1at%≦x≦9.6at%であってもよく、熱処理温度が400℃である場合、シリコンの組成比率(x)が0.1at%≦x≦9.6at%であってもよく、熱処理温度が500℃である場合、シリコンの組成比率(x)が0.1at%≦x≦8.6at%であってもよい。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、垂直磁気異方性が発現される熱処理温度が増加するにつれて、スイッチング電流が減少することができる。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、熱処理温度が増加するにつれて、スピントルクの効率であるθSHが増加し、一軸異方性磁場の大きさであるHk,effが減少するので、スイッチング電流が減少することができる。
また、熱処理温度が増加すると、タングステンの内部に部分的に不純物(impurity)として存在していたX(例;シリコン)原子がタングステン構造に溶け込みながら金属間化合物をなすことで、構造的に安定化され、比抵抗が減少することができる。
垂直磁気異方性が発現される熱処理温度は300℃~500℃であってもよい。
半導体素子の工程に含まれているBEOL(Back End Of Line)工程は、300℃~400℃の熱処理が含まれるため、当該温度でも磁性特性を維持できる素子を開発することは必須である。
したがって、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、CoFeB/MgO(自由層/トンネルバリア層)構造で垂直磁気異方性が発現されるためには、少なくとも250℃~300℃の熱処理を行ってCoFeB(自由層)の結晶化が進行しなければならないため、300℃以上で熱処理を行わなければならず、熱処理温度が500℃を超える場合、磁性層として活用されたCoFeB(自由層)が耐えられる温度範囲を外れてしまい、磁性層の特性を失うという問題がある。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、スピントルク活性層120の厚さに応じて、スピントルクの効率が調節され得、スピントルク活性層120の厚さが1nmから増加するにつれて、スピントルクの効率が増加した後飽和するので、スピントルク活性層120の厚さは、5nm~7nmで最大のスピントルク効率を有することができる。
好ましくは、Wの場合、スピントルク効率が高いβ(beta)相を維持するためには、5nmで最適の厚さを有することができるので、スピントルク活性層120の厚さは5nmであり得る。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、スピントルク活性層120上に形成される自由層130を含む。
自由層130は、磁化が一方向に固定されず、一方向から、これと対向する他方向に変化し得る。自由層130は、固定層150と磁化方向が同一(即ち、平行)であってもよく、または反対(即ち、反平行)であってもよい。
磁気トンネル接合は、自由層130と固定層150の磁化配列によって変わる抵抗値に情報を対応させることによって、メモリ素子として活用することができる。
例えば、自由層130の磁化方向が固定層150と平行であるとき、磁気トンネル接合の抵抗値は小さくなり、この場合をデータ‘0’と規定することができる。また、自由層130の磁化方向が固定層150と反平行であるとき、磁気トンネル接合の抵抗値は大きくなり、この場合をデータ‘1’と規定することができる。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、自由層130が垂直磁気異方性(perpendicular magnetic anisotropy、PMA)を有することができる。
例えば、自由層130の磁化方向が負のz軸方向である場合、正のz軸方向に磁化反転させるために、電流の回転方向は時計方向であり得る。面内電流から起因して自由層130の磁気モーメントに加えられるトルクは、スピン軌道トルクと命名することができる。
自由層130は、界面垂直磁気異方性(interface perpendicular magnetic anisotropy)を有する物質を含むことができる。界面垂直磁気異方性は、内在的水平磁化特性を有する磁性層が、それに隣接する他の層との界面からの影響によって垂直磁化方向を有する現象をいう。
自由層130は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及びニッケル(Ni)のうちの少なくとも1つを含むことができる。また、自由層130は、ボロン(B)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ルテニウム(Ru)、タンタル(Ta)、シリコン(Si)、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、炭素(C)、及び窒素(N)のような非磁性物質のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
例えば、自由層130は、CoFe又はNiFeを含み、ボロン(B)をさらに含むことができる。これに加えて、 固定層150及び自由層130は、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、タンタル(Ta)及びシリコン(Si)のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
実施例に応じて、自由層130は、L10結晶構造を有する物質、稠密六方格子(Hexagonal Close Packed lattice;HCP)を有する物質、及び非晶質RE-TM(Rare-Earth Transition Metal)合金のうちの少なくとも1つを含むことができる。
自由層130の厚さは、垂直磁気異方性が発現されるために0.9nmであってもよいが、これに制限されない。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、自由層130上に形成されるトンネルバリア層140を含む。
トンネルバリア層140は、自由層130と固定層150を分離し、自由層130と固定層150との間に量子力学的トンネリング(quantum mechanical tunneling)を可能にする。
トンネルバリア層140は、自由層130と固定層150との間に介在することができる。トンネルバリア層140は、マグネシウム(Mg)の酸化物、チタン(Ti)の酸化物、アルミニウム(Al)の酸化物、マグネシウム-亜鉛(MgZn)の酸化物、マグネシウム-ボロン(MgB)の酸化物、チタン(Ti)の窒化物、及びバナジウム(V)の窒化物のうちの少なくとも1つを含むことができる。例えば、トンネルバリア層140は、結晶性の酸化マグネシウム(MgO)を含むことができる。
トンネルバリア層140の厚さは、垂直磁気異方性が発現されるために1.0nmであってもよいが、これに制限されない。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、トンネルバリア層140上に形成される固定層150を含む。
固定層150は、磁気メモリ素子の書き込み動作時に固定された磁気モーメントを有することができる。例えば、固定層150の磁気モーメントは、スピントルク活性層120を流れる電流によるスピン軌道トルクによってスイッチされないことができる。
固定層150は、界面垂直磁気異方性(interface perpendicular magnetic anisotropy)を有する物質を含むことができる。
界面垂直磁気異方性は、内在的水平磁化特性を有する磁性層が、それに隣接する他の層との界面からの影響によって垂直磁化方向を有する現象をいう。固定層150は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及びニッケル(Ni)のうちの少なくとも1つを含むことができる。
また、固定層150は、ボロン(B)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ルテニウム(Ru)、タンタル(Ta)、シリコン(Si)、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、炭素(C)、及び窒素(N)のような非磁性物質のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
例えば、固定層150は、CoFe又はNiFeを含み、ボロン(B)をさらに含むことができる。これに加えて、自由層130は、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、タンタル(Ta)及びシリコン(Si)のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
固定層150は、単一層構造を有することができる。実施例に応じて、固定層150は、非磁性層によって分離された強磁性層を有する合成反強磁性体を含むことができる。
実施例に応じて、固定層150は、L10結晶構造を有する物質、稠密六方格子(Hexagonal Close Packed lattice;HCP)を有する物質、及び非晶質RE-TM(Rare-Earth Transition Metal)合金のうちの少なくとも1つを含むことができる。
固定層150は、自由層130よりも厚く形成されることで、スイッチングが容易に起こらないように形成され得る。
スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、固定層150上にキャッピング層160をさらに含むことができ、好ましくは、キャッピング層160はTaが使用されてもよい。
キャッピング層160は、酸化防止膜として用いることができ、自然酸化によって磁性層(自由層及び固定層)の特性が低減されることを防止するために、2nmで蒸着されてもよい。
キャッピング層160の厚さが2nmよりも厚く形成されると、酸化防止効果は増加し得るが、キャッピング層160の蒸着時に、トンネルバリア層140に影響を及ぼすため、垂直磁気異方性の条件(自由層130及びトンネルバリア層140の厚さ)を調節しなければならない。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、スピントルク活性層120、自由層130、トンネルバリア層140及び固定層150が、平面視で十字(cross)形状であってもよい。
また、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合のスピントルク活性層120は、平面視で十字(cross)形状であり、自由層130、トンネルバリア層140及び固定層150は、十字形状のスピントルク活性層120の中心部に島(island)状に配置されてもよい。
図2を参照すると、スピントルク活性層120は、平面視で十字(cross)形状であり、自由層130、トンネルバリア層140及び固定層150は、十字形状のスピントルク活性層120の中心部に島(island)状に配置される、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合について詳細に説明する。
スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、磁性層の磁化方向による抵抗の変化を電気的に計測するようになるが、全ての層が十字形状(スピントルク活性層120、自由層130、トンネルバリア層140及び固定層150は、平面視で十字(cross)形状)である場合、磁性層の体積が大きくなって信号(シグナル)が良く出るので、特性の分析に容易であり得る。
これに対して、スピントルク活性層120は、平面視で十字(cross)形状であり、自由層130、トンネルバリア層140及び固定層150は、十字形状のスピントルク活性層120の中心部に島(island)状に配置する場合、スピン-軌道トルクを用いたスイッチング時にのみ活用するもので、自由層の磁化方向がスピン-軌道トルクではなく磁区壁の拡散(domain wall propagation)によって変わることを防止し、完全にスピン-軌道トルクによる磁化反転を観測することができる。
また、自由層130、トンネルバリア層140及び固定層150を島状に配置する場合、全ての層を十字形状に製造した後、エッチング段階をもう一度行わなければならず、エッチングの進行中にスピントルク活性層が露出し始めれば、直ちにエッチングを止めなければならないので、素子の作製にノウハウが必要である。
図2は、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合を示した平面図である。
十字形状のスピントルク活性層120は、第1導電ライン121及び第2導電ライン122を含むことができ、第1導電ライン121及び第2導電ライン122は、互いに交差するように形成され得る。
したがって、磁化スイッチング方法は、第1周波数を有する交流形態の第1電流(jx)を第1導電ライン121に印加し、第1周波数を有し、交流形態の第2電流(jy)を第2導電ライン122に印加して、自由層130は磁化反転を行うことができる。
第1導電ライン121に第1角周波数(ω)を有する第1電流を注入し、第2導電ライン122に第1角周波数(ω)を有する第2電流を注入する場合、自由層130、トンネルバリア層140及び固定層150が配置された位置で、総電流ベクトルは、時間の経過に伴って回転することができる。
総電流ベクトルの位相のように、回転する座標系の立場で問題を見ると、交流電流は直流電流の問題に変わる。一方、回転する座標系の立場では、回転角速度に対応する垂直方向の有効磁場が現れる。すなわち、交流電流の効果は、垂直方向の有効磁場があるシステムでの直流電流の問題に変換される。この場合、垂直方向の有効磁場の効果のため、自由層の磁化は非常に容易に反転することができる。
第1導電ライン121及び第2導電ライン122は、スピンホール効果又はラシュバ効果を誘発する物質であってもよい。第1導電ライン121に第1電流が流れる場合、第1導電ライン121の進行する方向に垂直なスピン分極が発生し、スピン電流は、前記自由層の方向(z軸方向)に進行する。
第1導電ライン121は、x方向に沿って延びるライン形状を有することができる。第2導電ライン122は、第1導電ライン121に交差するライン形状を有することができる。例えば、第2導電ライン122は、y方向に沿って延びるライン形状を有することができる。
第1導電ライン121と第2導電ライン122は、一地点で互いに交差することができ、互いに接続され得る。例えば、第1導電ライン121及び第2導電ライン122は、同じ平面(即ち、x-y平面)上に位置することができる。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、スピントルク活性層120を十字形状にパターニングすることによって、スピンホール効果による特性を電気的に測定することができ、スピントルクによる磁化の動きを、電流注入方向と垂直な方向に電圧を測定することができる。
図3は、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法を示したフローチャートである。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法は、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合と同じ構成要素を含んでいるので、同じ構成要素に対しては省略する。
まず、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法は、基板上にスピントルク活性層を形成するステップ(S110)を行う。
基板は、シリコン基板であってもよく、シリコン基板の表面には自然酸化層が形成されてもよく、実施例に応じて、自然酸化層は、CVD、PVDまたは熱酸化することによって形成されてもよい。
実施例に応じて、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法は、基板上にスピントルク活性層を形成する前に、基板上にシード層を形成するステップ及び基板上にバッファ層を形成するステップのうちの少なくともいずれか1つのステップを行うことができる。
シード層及びバッファ層は、スパッタリングを含む物理的気相蒸着(PVD、physical vapor deposition)、分子ビームエピタキシー(MBE、molecular beam epitaxy)、パルスレーザー堆積(PLD、pulsed laser deposition)、原子層堆積(ALD、atomic layer deposition)、電子ビーム(e-beam)エピタキシー、化学的気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、または低圧CVD(LPCVD、low pressure CVD)、超高真空CVD(UHVCVD、ultrahigh vacuum CVD)又は減圧CVD(RPCVD、reduced pressure CVD)を含む派生CVD工程、電気めっき、コーティングまたはこれらの任意の組み合わせを含む方法により形成されてもよい。
基板上にスピントルク活性層を形成するステップ(S110)は、真空チャンバ内でWターゲットとXターゲットを同時にスパッタリングして、真空チャンバ内に配置された基板上にW-X合金(ここで、Wはタングステンであり、Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)薄膜を形成する。
好ましくは、真空チャンバ内でWターゲットとXターゲットを同時にスパッタリングする同時蒸着法(Co-deposition)により、真空チャンバ内に配置された基板上にタングステン-シリコン合金薄膜を形成することができる。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法は、Wターゲット及びXターゲットのパワー及び厚さに応じて、W-X合金薄膜の組成が調節され得る。
まず、Wターゲット及びXターゲットのパワーに応じてW-X合金薄膜の組成が調節され得る。
Wターゲットのパワーは0.1W~85W(0W/cm2~4.19W/cm2)であってもよく、0.1W未満であると、Wが蒸着されない問題があり、Wターゲットのパワーが85Wを超えると、Wターゲットに過度のエネルギーが加えられて亀裂が生じる問題がある。
Xターゲットのパワーは0.1W~86.2W(0.1W/cm2~4.25W/cm2)であってもよく、0.1W未満であると、Xが蒸着されない問題があり、Xターゲットのパワーが86.2Wを超えると、Xターゲットに過度のエネルギーが加えられて亀裂が生じる問題がある。
例えば、各物質(W及びX)の物性値(密度、原子量)を用いてモル(mole)当たりの体積(mol/cm3)を計算し、これを厚さで割って特定の厚さを蒸着するとき、蒸着されるモルの値を計算した後、全W-X合金薄膜の厚さを固定させ、各物質(W及びX)の厚さを調節すると、各物質(W及びX)のモル値が計算され、これを用いてW-X合金薄膜の組成(at%)を決定することができる。
WターゲットとXターゲットのパワーは、各ターゲットの蒸着パワーと蒸着速度が正比例するという仮定下で、50W(2.47W/cm2)で蒸着するときの蒸着速度を用いて2つの物質の蒸着時間が同一になるパワーで蒸着することができる。
例えば、Xとしてシリコンを用いて、W-Si合金薄膜を形成するとき、スパッタリング装備の場合、50Wのパワーでタングステン(W)及びシリコン(Si)の蒸着速度はそれぞれ0.045778nm/s及び0.013678nm/sであるので、タングステンとシリコンの原子比を50:50に合わせるために、W-Si合金薄膜の厚さを5nmと固定したとき、タングステンとシリコンの厚さが、それぞれ3.72nm及び1.28nmとなり得る。
蒸着速度を考慮して、2つの物質をいずれも50Wで蒸着を行うと、各厚さを蒸着するのに81.3秒と93.6秒がかかるが、この場合、蒸着時間が異なるので、W-Si合金薄膜が均一に形成されないため、各物質のパワーを調節して、タングステン3.72nmとシリコン1.28nmを蒸着するのに同じ時間がかかるパワーを設定して蒸着を行うことができる。
このとき、タングステンターゲットのパワーは60W(2.96W/cm2)であってもよく、シリコンターゲットのパワーは69.1W(3.41W/cm2)であってもよい。
また、W-Si合金薄膜の厚さが5nmである場合、タングステンの厚さは1.2nm~4.9nmであってもよく、シリコンの厚さは0.1nm~3.8nmであってもよい。
また、タングステンターゲットとシリコンターゲットを同時にスパッタリングする蒸着時間は、59秒~231秒であってもよい。
スパッタリングチャンバの初期真空度は5×10-9Torrであってもよく、39sccmのアルゴンを流したとき、作業圧力(working pressure)は1.4mTorrであってもよい。
したがって、W-X合金内に含まれるXの組成の含量は0.1at%~10.6at%であり得る。
例えば、W-X合金としてタングステン(W)-シリコン(Si)合金が用いられる場合に、垂直磁気異方性が発現されるシリコンの組成比率は、熱処理温度が300℃である場合、シリコンの組成比率(x)(ここで、xは実数)が0.1at%≦x≦9.6at%であってもよく、熱処理温度が400℃である場合、シリコンの組成比率(x)が0.1at%≦x≦9.6at%であってもよく、熱処理温度が500℃である場合、シリコンの組成比率(x)が0.1at%≦x≦8.6at%であってもよい。
基板上にスピントルク活性層を形成するステップは、W-X合金薄膜を十字形状にパターニングするステップをさらに含むことができる。
W-X合金薄膜は、フォトリソグラフィ及びエッチングを行って十字形状にパターニングされ得る。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法は、スピントルク活性層上に自由層を形成するステップ(S120)、自由層上にトンネルバリア層を形成するステップ(S130)、及びトンネルバリア層上に固定層を形成するステップ(S140)を行う。
自由層、トンネルバリア層及び固定層は、それぞれ、スパッタリングを含む物理的気相蒸着(PVD、physical vapor deposition)、分子ビームエピタキシー(MBE、molecular beam epitaxy)、パルスレーザー堆積(PLD、pulsed laser deposition)、原子層堆積(ALD、atomic layer deposition)、電子ビーム(e-beam)エピタキシー、化学的気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、または低圧CVD(LPCVD、low pressure CVD)、超高真空CVD(UHVCVD、ultrahigh vacuum CVD)又は減圧CVD(RPCVD、reduced pressure CVD)を含む派生CVD工程、電気めっき、またはこれらの任意の組み合わせを含む方法により形成されてもよい。
実施例に応じて、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法は、トンネルバリア層上に固定層を形成するステップ(S140)を行った後、固定層上にキャッピング層を形成するステップを行うことができる。
キャッピング層は、スパッタリングを含む物理的気相蒸着(PVD、physical vapor deposition)、分子ビームエピタキシー(MBE、molecular beam epitaxy)、パルスレーザー堆積(PLD、pulsed laser deposition)、原子層堆積(ALD、atomic layer deposition)、電子ビーム(e-beam)エピタキシー、化学的気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、または低圧CVD(LPCVD、low pressure CVD)、超高真空CVD(UHVCVD、ultrahigh vacuum CVD)又は減圧CVD(RPCVD、reduced pressure CVD)を含む派生CVD工程、電気めっき、コーティング、またはこれらの任意の組み合わせを含む方法により形成されてもよい。
自由層及び固定層に垂直磁気異方性を発現させるために熱処理を行うステップ(S150)を行う。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法は、自由層及び固定層に垂直磁気異方性を発現させるために熱処理を行うステップ(S150)を行う。
本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法は、熱処理温度が増加するにつれて、スピントルクの効率であるθSHが増加し、一軸異方性磁場の大きさであるHk,effが減少するので、スイッチング電流が減少することができる。
また、熱処理温度が増加すると、タングステンの内部に部分的に不純物(impurity)として存在していたX(例;シリコン)原子がタングステン構造に溶け込みながら金属間化合物をなすことで、構造的に安定化され、比抵抗が減少することができる。
垂直磁気異方性が発現される熱処理温度は300℃~500℃であってもよい。
半導体素子の工程に含まれているBEOL(Back End Of Line)工程は、300℃~400℃の熱処理が含まれるため、当該温度でも磁性特性を維持できる素子を開発することは必須である。
したがって、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法は、CoFeB/MgO(自由層/トンネルバリア層)構造で垂直磁気異方性が発現されるためには、少なくとも250℃~300℃の熱処理を行ってCoFeB(自由層)の結晶化が進行しなければならないため、300℃以上で熱処理を行わなければならず、熱処理温度が500℃を超える場合、磁性層として活用されたCoFeB(自由層)が耐えられる温度範囲を外れてしまい、磁性層の特性を失うという問題がある。
実験例1:素子の製造
[実施例1-1]:Si/SiO/W-Si/CoFeB/MgO/Ta(多層薄膜構造)の製造
表面に非晶質の自然酸化層が形成されたSi基板(Si/SiO2)上にタングステン(W)ターゲットをスパッタリングすると同時に、シリコン(Si)ターゲットを共にスパッタリングして5nmのタングステン-シリコン合金層(W-Si、スピントルク活性層)を形成した。このとき、タングステンターゲットとシリコンターゲットは、それぞれ、直流、交流マグネトロンスパッタリングを用い、アルゴン気体の流量を固定させた状態で同時にスパッタリングする元素のそれぞれのスパッタリングパワーを調節して、タングステン系合金薄膜の組成を調節し、タングステン-シリコン合金層の作製に用いたターゲットの大きさは直径2インチである。
タングステン-シリコン合金層上に、Co40Fe4020(at%)ターゲットを用いて0.9nmのCoFeB自由層を形成した後、1nmのMgO絶縁層及び2nmのTaキャッピング層を形成した。
これによって、図4に示したようなSi/SiO2/W-Si/CoFeB/MgO/Ta(基板/自然酸化層/スピントルク活性層/自由層/トンネルバリア層/キャッピング層)を形成した。
スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造時に、金属層を積層するときは直流(dc)マグネトロンスパッタリング(sputtering)を用い、絶縁体を積層するときは交流(ac)マグネトロンスパッタリングを用い、初期真空(base pressure)は、それぞれ5×10-9Torr以下であり、アルゴン(Ar)雰囲気で蒸着した。各層の厚さは、蒸着時間及びスパッタリングパワーを用いて調節した。
図4は、本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合のスピン軌道トルクの効率を測定するための構造を示した断面図である。
[実施例1-2]:Si/SiO2/W-Si/CoFeB/MgO/Ta(十字パターン構造)の製造
スピントルク活性層、CoFeB自由層及びMgO絶縁層を含む多層薄膜構造は、全て実施例1-1と同様に製造された。図11Aのように、素子の全体構造を十字形状にパターニングして、スピン軌道トルクの効率及び比抵抗を測定した。
[実施例1-3]:Si/SiO2/W-Si/CoFeB/MgO/Ta(自由層磁気トンネル接合構造)の製造
スピントルク活性層、CoFeB自由層及びMgO絶縁層を含む多層薄膜構造は、全て実施例1-1と同様に製造された。図17Aのように、素子の全体構造を十字形状にパターニングした後、スピントルク活性層を除いた全ての層をスピン軌道トルク活性層上に島状に形成した。当該試片を用いて、電流-印加スピン軌道トルクによる磁化反転を測定した。
[実施例2]
25nmのタングステン-シリコン合金層(W-Si、スピントルク活性層)の単一膜を形成し、パターニング工程以外は、実施例1-1と同様に製造された。
[実施例3]:CoFeB4/W96Si4.01.5/CoFeB0.9/MgO1/Ta2(単位:nm)
表面に非晶質の自然酸化層が形成されたSi基板(Si/SiO2)上に、Co40Fe4020(at%)ターゲットを用いて4nmの面内方向に磁化容易軸を有する磁性層を直流マグネトロンスパッタリングを用いて蒸着する。このとき、磁性層の厚さは、磁化容易軸が面内方向である状態で変わり得る。
タングステン(W)ターゲットをスパッタリングすると同時に、シリコン(Si)ターゲットを共にスパッタリングして1.5nmのタングステン-シリコン合金層(W-Si、スピントルク活性層)を形成した。このとき、タングステンターゲットとシリコンターゲットは、それぞれ、直流、交流マグネトロンスパッタリングを用い、アルゴン気体の流量を固定させた状態で同時にスパッタリングする元素のそれぞれのスパッタリングパワーを調節して、タングステン系合金薄膜の組成を調節し、タングステン-シリコン合金層の作製に用いたターゲットの大きさは直径2インチである。タングステン-シリコン合金層の厚さも変化し得る(1nm、1.5nm、2nm、3nmの厚さ)。
タングステン-シリコン合金層上に、Co40Fe4020(at%)ターゲットを用いて0.9nmのCoFeB自由層を形成した後、1nmのMgO絶縁層及び2nmのTaキャッピング層を形成した。
これによって、図4に示したものとほぼ同一であるが、SiO2とW-Siとの間にCoFeBが追加されたSi/SiO2/CoFeB/W-Si/CoFeB/MgO/Ta(基板/面内方向に磁化容易軸を有する磁性層/自然酸化層/スピントルク活性層/自由層/トンネルバリア層/キャッピング層)を形成した。
スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造時に、金属層を積層するときは直流(dc)マグネトロンスパッタリング(sputtering)を用い、絶縁体を積層するときは交流(ac)マグネトロンスパッタリングを用い、初期真空(base pressure)は、それぞれ5×10-9Torr以下であり、アルゴン(Ar)雰囲気で蒸着した。各層の厚さは、蒸着時間及びスパッタリングパワーを用いて調節した。
本発明の実施例1-2のように、スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、スピン軌道トルクの効率を測定するために、全体の薄膜構造を十字パターン状にパターニングした。
その後、電流-印加スピン軌道トルクによる磁化反転を測定するために、実施例1-3のようにスピントルク活性層を除いた全ての層をスピントルク活性層上に島状に形成した。
[実験例4]:熱処理
図4に示したようなSi/SiO2/W-Si/CoFeB/MgO/Taを全て形成した後、300℃、400℃及び500℃の温度で1時間熱処理を行い、熱処理時の初期真空は10-6Torr帯域であり、熱処理中に、6kOeの外部磁場がSi/SiO2/W-Si/CoFeB/MgO/Ta(スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合)に垂直な方向に加えられた。
300℃、400℃及び500℃で熱処理を行った後、垂直磁気異方性が維持される試片に対してスピン軌道トルクの効率を確認するために、フォトリソグラフィ(photolithography)工程により5×35μm2の大きさの十字形状のホールバー(Hall bar)を作製した。同じ試片を用いて十字形状のホールバーを作製した後、CoFeB/MgO/Ta層は、直径4μmの島(island)状に作製して、スピン-軌道トルクによる磁化反転を測定した。
図5乃至図10は、振動試片磁力計(vibrating sample magnetometer、VSM)で測定した熱処理温度による磁気履歴(magnetic hysteresis)曲線である。
図5は、300℃で1時間熱処理が行われた図4に示されたような本発明の実施例に係るスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合(以下、実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体と称する)に薄膜面垂直(out-of-plane)方向に磁場を印加したとき、スピントルク活性層のシリコン含量(0at%~10.6at%)による磁気履歴曲線を示したグラフであり、図6は、薄膜面内(in-plane)方向に磁場を印加したとき、スピントルク活性層のシリコン含量(0at%~10.6at%)による磁気履歴曲線を示したグラフである。
図5及び図6は、振動試片磁力計(vibrating sample magnetometer、VSM)を用いて薄膜面垂直(out-of-plane)方向、薄膜面内(in-plane)方向に磁場を印加して測定した磁気履歴曲線である。
図5及び図6を参照すると、300℃で熱処理が行われた実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体において、タングステン-シリコン合金の厚さを5nmと固定した場合、シリコンの組成が0at%から10.6at%まで垂直磁気異方性が発現されることが分かる。
図7は、400℃で1時間熱処理が行われた実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に薄膜面垂直方向に磁場を印加したとき、スピントルク活性層のシリコン含量(0at%~10.6at%)による磁気履歴曲線を示したグラフであり、図8は、薄膜面内方向に磁場を印加したとき、スピントルク活性層のシリコン含量(0at%~10.6at%)による磁気履歴曲線を示したグラフである。
図7及び図8を参照すると、400℃で熱処理が行われた実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体において、タングステン-シリコン合金の厚さを5nmと固定した場合、シリコンの組成が0at%から10.6at%まで垂直磁気異方性が維持され、それ以上からは垂直磁気異方性が消えることが分かる。
また、シリコンの組成が10.6at%以上である組成範囲では、シリコンの組成範囲が増えるほど、異方性を有さず、磁性特性が減少することがある。
図9は、500℃で1時間熱処理が行われた実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に薄膜面垂直方向に磁場を印加したとき、スピントルク活性層のシリコン含量(0at%~10.6at%)による磁気履歴曲線を示したグラフであり、図10は、薄膜面内方向に磁場を印加したとき、スピントルク活性層のシリコン含量(0at%~10.6at%)による磁気履歴曲線を示したグラフである。
図9及び図10を参照すると、500℃で熱処理が行われた実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体において、タングステン-シリコン合金の厚さを5nmと固定した場合、シリコンの組成が0at%から10.6at%まで垂直磁気異方性が維持され、それ以上からは垂直磁気異方性が消えることが分かる。
図11Aは、垂直磁気異方性を有する実施例1-2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を示した概略図であり、図11Bは、300℃及び500℃で1時間真空熱処理を行って、図11Aに示された垂直磁気異方性を有する実施例1-2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に、タングステン-シリコン合金層の組成範囲でハーモニックス(harmonics)測定法を用いて測定した素子のスピン軌道トルクの効率を示したグラフである。このとき、DLWS3、FLWS3、DLWS5及びFLWS5は、それぞれ、300℃で熱処理した試片のdamping-likeトルク、300℃で熱処理した試片のfield-likeトルク、500℃で熱処理した試片のdamping-likeトルク、500℃で熱処理した試片のfield-likeトルクの効率である。
図11Aを参照すると、実施例1-2に係るW-Si/CoFeB/MgO層を十字形状にパターニングを行った後に、ハーモニックス測定法を用いて測定した。
実施例1-2に係るW-Si/CoFeB/MgO層を十字形状にパターニングして製造された多層薄膜構造は、電流をx方向に流すとき、x、y方向に電圧を測定することができ、x方向の電圧は、素材の比抵抗を測定することができ、y方向の電圧は、素材のスピン軌道トルクの効率を測定することができる。
図11Bを参照すると、タングステン-シリコン合金層において500℃で熱処理を行ったとき、全てのシリコンの組成において、タングステンの単一層を用いた場合(30%)よりも増加したことが分かる。
特に、Siの組成が4.0at%である場合、タングステンの単一層よりも約100%増加した0.58のスピン軌道トルクの効率を示すことが分かる。
図12は、300℃(WS3)及び500℃(WS5)で1時間真空熱処理を行って、図11Aに示された垂直磁気異方性を有する実施例1-2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に、タングステン-シリコン合金層の組成範囲で4点プローブ法(four-point probe)を用いて測定した合金の電気比抵抗値を示したグラフである。
図12は、W-Si層を十字形状にパターニングを行った後に、ハーモニックス測定法を用いて測定した。
電流をW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に流したとき、絶縁層(MgO)とキャッピング層(Ta)には電流が流れないという仮定に基づいて、スピントルク活性層(電極)W-Si層と自由層CoFeB(ρ=170μΩ・cm)を並列抵抗の計算を行ってタングステン-シリコン合金層の比抵抗を計算した結果である。
図12を参照すると、300℃及び500℃の熱処理条件に対して、シリコンの組成が増加するにつれて比抵抗が増加するが、500℃で熱処理を行った場合、シリコンの組成7.6at%まで、300℃で熱処理を行ったタングステンの単一層の比抵抗よりも低い値を示すことが分かる。
図13乃至図22は、実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体のスイッチング特性を測定したもので、スピントルク活性層を除いた層(自由層、トンネルバリア層など)が十字形状のスピントルク活性層の中心部に島(island)状にパターニングされた後、測定が行われた。
図13は、300℃で1時間真空熱処理を行って、垂直磁気異方性を有する実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に+100Oeの外部磁場が加えられるとき、タングステン-シリコン合金層の組成(単位:at%)によるスイッチング特性を示したグラフであり、図14は、-100Oeの外部磁場が加えられるとき、タングステン-シリコン合金層の組成(単位:at%)によるスイッチング特性を示したグラフである。
図13及び図14を参照すると、タングステン-シリコン合金層の組成によるスピン軌道トルクスイッチング特性は、全てのシリコンの組成に対して、タングステンの単一層よりも小さい電流でスイッチングが起こることが分かる。
図15は、500℃で1時間真空熱処理を行って、垂直磁気異方性を有する実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に+100Oeの外部磁場が加えられるとき、タングステン-シリコン合金層の組成(単位:at%)によるスイッチング特性を示したグラフであり、図16は、-100Oeの外部磁場が加えられるとき、タングステン-シリコン合金層の組成(単位:at%)によるスイッチング特性を示したグラフである。
図15及び図16を参照すると、タングステン-シリコン合金層の組成によるスピン軌道トルクスイッチング特性は、全てのシリコンの組成に対して、タングステンの単一層よりも小さい電流でスイッチングが起こることが分かる。
図17Aは、垂直磁気異方性を有する実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を示した概略図あり、図17Bは、300℃及び500℃で1時間真空熱処理を行って、垂直磁気異方性を有する実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に±100Oeの外部磁場が加えられるとき、スピントルク活性層であるタングステン-シリコン合金層の組成によるスイッチング電流密度の変化を示したグラフである。
スイッチング電流密度は、シリコンの組成の増加による比抵抗の変化を考慮し、並列抵抗計算をしてタングステン-シリコン合金層に実際に流れる電流の大きさを用いて計算した。
図17Aを参照すると、W-Si層を十字形状にパターニングを行った後、CoFeB/MgOは、W-Si層の十字形状の交差部にのみ形成された。
W-Si層を十字形状にパターニングを行った後、CoFeB/MgOをW-Si層の十字形状の交差部にのみ形成して製造された多層薄膜構造は、電流をx方向に、電圧をy方向に測定すると、電流の注入によるスピン軌道トルクによる磁化反転を観測することができ、同じ構造において磁場をx方向にかければ、有磁場磁化反転を、磁場を加えなければ、無磁場磁化反転を測定することができる。
図17Bを参照すると、シリコンの組成が増加するほど、スイッチング電流が減少することが分かる。
より具体的には、300℃で熱処理が行われた場合、シリコンが含まれないとき、スイッチング電流密度が43.5MA/cm2であったが、シリコン(Si)の組成が9.6at%であるとき、14.0MA/cm2まで減少した。
500℃で熱処理が行われた場合、シリコンが含まれないとき、スイッチング電流密度が33.2MA/cm2であったが、シリコン(Si)の組成が7.4at%であるとき、10.8MA/cm2まで減少した。
したがって、500℃で熱処理が行われた場合、300℃で熱処理が行われた場合よりも、スイッチング電流密度が全ての組成に対して低い値を有することが分かる。
図18は、シリコン含量が0at%であるスピントルク活性層を含む実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を300℃で1時間熱処理した後、外部磁場の変化によるスイッチング電流(電流密度)を測定したグラフであり、図19は、シリコン含量が7.4at%であるスピントルク活性層を含む実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を300℃で1時間熱処理した後、外部磁場の変化によるスイッチング電流(電流密度)を測定したグラフであり、図20は、シリコン含量が9.1at%であるスピントルク活性層を含む実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を300℃で1時間熱処理した後、外部磁場の変化によるスイッチング電流(電流密度)を測定したグラフである。
図18乃至図20を参照すると、10Oeから150Oeまで大きさを増加させながら印加した外部磁場に応じて、磁化反転に必要なスイッチング電流又は電流密度の値が減少し、印加された全ての外部磁場下でスピン軌道トルクスイッチング現象が現れることが分かる。
図21は、シリコン含量が0at%であるスピントルク活性層を含む実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間熱処理した後、外部磁場の変化によるスイッチング電流(電流密度)を測定したグラフであり、図22は、シリコン含量が7.4at%であるスピントルク活性層を含む実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間熱処理した後、外部磁場の変化によるスイッチング電流(電流密度)を測定したグラフであり、図23は、シリコン含量が9.1at%であるスピントルク活性層を含む実施例1-3に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間熱処理した後、外部磁場の変化によるスイッチング電流(電流密度)を測定したグラフである。
図21乃至図23を参照すると、10Oeから150Oeまで大きさを増加させながら印加した外部磁場に応じて、磁化反転に必要なスイッチング電流又は電流密度の値が減少することが分かる。
また、印加された全ての外部磁場下でスピン軌道トルクスイッチング現象が現れ、図18乃至図23と比較したとき、熱処理温度が増加すると、スイッチング電流の値が減少することが分かる。
図24は、タングステン-シリコン合金層のシリコン組成が3.0at%である実施例2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間真空熱処理を行った後、ラザフォード後方散乱(Rutherford Backscattering)を用いたW内のSi含量を示したグラフであり、図25は、タングステン-シリコン合金層のシリコン組成が4.0at%である実施例2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間真空熱処理を行った後、ラザフォード後方散乱(Rutherford Backscattering)を用いたW内のSi含量を示したグラフであり、図26は、タングステン-シリコン合金層のシリコン組成が7.4at%である実施例2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間真空熱処理を行った後、ラザフォード後方散乱(Rutherford Backscattering)を用いたW内のSi含量を示したグラフであり、図27は、タングステン-シリコン合金層のシリコン組成が9.1at%である実施例2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を500℃で1時間真空熱処理を行った後、ラザフォード後方散乱(Rutherford Backscattering)を用いたW内のSi含量を示したグラフである。
図24乃至図27を参照すると、タングステン-シリコン合金層のシリコン組成が3.0at%、4.0at%、7.4at%及び9.1at%であることが分かる。
図28は、垂直磁気異方性を有する実施例3に係るCoFeB/W-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体を示した概略図であり、図29は、500℃で1時間真空熱処理を行って、実施例3に係るCoFeB/W-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体に、薄膜面垂直(out-of-plane)方向及び薄膜面内(in-plane)方向に磁場を印加したときの磁気履歴曲線を示したグラフであり、図30乃至図32は、電流印加無磁場磁化反転を測定した履歴曲線を示したグラフである。
図28を参照すると、薄膜面垂直方向と薄膜面内方向の両方とも、磁場を印加したときに残留磁化が残っているという点で、両方向(例;x方向及びy方向)のいずれにも対して磁化容易方向が存在するということが分かる。
また、実施例3に係るCoFeB/W-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体は、スピントルク活性化層の下部に面内方向に磁化容易軸を有する磁性層を蒸着して無磁場磁化反転が可能であり、下部の磁性層とスピントルク活性化層の厚さに応じて特性が調節され得る。したがって、デザインに応じて、W-Si合金層の下部の磁性層が面内方向に磁化容易軸を有し、W-Si合金層上の磁性層の裏面に垂直方向に磁化容易軸を有することが分かる。
図30及び図31は、それぞれ、W-Si合金層の下部に存在する磁性層の初期磁化方向が-x又は+x方向に存在するとき、外部磁場を印加していない状態でスピン軌道トルクによって磁化反転が起こる状況であり、図30及び図31を参照すると、下部の磁性層の初期磁化がスイッチング方向を決定するということが分かる。
図32を参照すると、外部磁場を-200Oeから+200Oeまで変化させたときのスピン軌道トルクによる磁化反転であって、0Oeでも磁化反転が起こることが分かる。また、+30Oeでスイッチングの方向が変わることは、下部の磁性層の磁化の方向が30Oe付近で変わるためである。このとき、30Oeは、下部の磁性層の保磁力を意味する。
図33は、500℃で1時間真空熱処理を行って、垂直磁気異方性を有する実施例1-1に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体のタングステン-シリコン合金層のシリコンの組成(0.0at%、3.0at%、4.0at%、7.4at%、9.1at%、100at%)によるX線回折分析(X-ray Diffraction、XRD)の結果を示したグラフである。
図33の下部にバーグラフで表記されているデータは標準データであって、それぞれの標準データコードはグラフ内に明示されている。
図33を参照すると、X線回折分析法を用いてタングステン-シリコン合金層の相を確認した結果、シリコン(Si)の含量が増加するにつれて、7.4at%まではβ-W(beta-W)相が維持されるが(40度付近の三叉ピーク)、9.1at%からはα-W(alpha-W)相に変化し、これは、シリコン(Si)が初期にはβ(beta)相を安定化させるが、シリコン(Si)の含量が増加するほど、β-W(beta-W)相の形成を妨げることが分かる。
図34は、300℃で1時間真空熱処理を行って、垂直磁気異方性を有する実施例2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体のタングステン-シリコン合金層のシリコンの組成(0.0、4.0、9.1at%)による薄膜面内(in-plane)の透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope、TEM)を用いて薄膜の相を示したイメージであり、図35は、500℃で1時間真空熱処理を行って、垂直磁気異方性を有する実施例2に係るW-Si/CoFeB/MgO/Ta構造体のタングステン-シリコン合金層のシリコンの組成(0.0、4.0、9.1at%)による薄膜面内(in-plane)の透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope、TEM)を用いて薄膜の相を示したイメージである。
図34及び図35において、W-Siの厚さは25nmである。
図34及び図35を参照すると、厚さが25nmと厚いか、または熱処理温度が300℃以上である場合、タングステン(W)は、α(alpha)相を好むことが分かる。
また、図34及び図35の1番目のイメージであるシリコン(Si)の含量が0at%である場合には、タングステン(W)がα(alpha)相として存在することが分かり、シリコン(Si)の含量が4.0at%に増加することによって、25nmの厚い薄膜であるにもかかわらず、β-W(beta-W)相が現れることが分かり、9.1at%にシリコン(Si)の含量が増加するや、再びα-W(alpha-W)相に変化することから見て、相分離が起こることが分かる。
以上のように、本発明は、たとえ限定された実施例と図面によって説明されたが、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者なら、このような記載から様々な修正及び変形が可能である。したがって、本発明の範囲は説明された実施例に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって定められなければならない。
110 基板
120 スピントルク活性層
121 第1導電ライン
122 第2導電ライン
130 自由層
140 トンネルバリア層
150 固定層
160 キャッピング層

Claims (17)

  1. 基板上に形成されるスピントルク活性層(spin-orbit active layer)と、
    前記スピントルク活性層上に形成される自由層と、
    前記自由層上に形成されるトンネルバリア層と、
    前記トンネルバリア層上に形成される固定層とを含み、
    前記スピントルク活性層は、W-X合金を含(ここで、Wはタングステンであり、前記Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)
    前記W-X合金内に含まれるXの組成の含量は0.1at%~10.6at%であることを特徴とする、スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合。
  2. 前記スピントルク活性層は、前記自由層と接触して面内電流を提供する電極であることを特徴とする、請求項1に記載のスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合。
  3. 前記W-X合金内に含まれるXの組成の含量が増加するにつれて、スイッチング電流が減少することを特徴とする、請求項1に記載のスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合。
  4. 基板上に形成されるスピントルク活性層(spin-orbit active layer)と、
    前記スピントルク活性層上に形成される自由層と、
    前記自由層上に形成されるトンネルバリア層と、
    前記トンネルバリア層上に形成される固定層とを含み、
    前記スピントルク活性層は、W-X合金を含み(ここで、Wはタングステンであり、前記Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)、
    スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、垂直磁気異方性が発現される熱処理温度が増加するにつれて、スイッチング電流が減少することを特徴とする、スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合。
  5. 前記垂直磁気異方性が発現される熱処理温度は300℃~500℃であることを特徴とする、請求項に記載のスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合。
  6. 前記垂直磁気異方性が発現される熱処理温度に応じて、前記W-X合金内に含まれるXの組成の含量が調節されることを特徴とする、請求項に記載のスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合。
  7. 前記スピントルク活性層、前記自由層、前記トンネルバリア層及び前記固定層は、平面視で十字(cross)形状であることを特徴とする、請求項1に記載のスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合。
  8. 前記スピントルク活性層は、平面視で十字(cross)形状であり、
    前記自由層、前記トンネルバリア層及び前記固定層は、前記十字形状のスピントルク活性層の中心部に島(island)状に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合。
  9. 前記基板は、前記スピントルク活性層と当接する表面に自然酸化層を含むことを特徴とする、請求項1に記載のスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合。
  10. 前記スピントルク活性層は、下段にバッファ(buffer)層をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合。
  11. 前記スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合は、前記固定層上にキャッピング層をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合。
  12. 基板上にスピントルク活性層を形成するステップと、
    前記スピントルク活性層上に自由層を形成するステップと、
    前記自由層上にトンネルバリア層を形成するステップと、
    前記トンネルバリア層上に固定層を形成するステップと、
    前記自由層及び前記固定層に垂直磁気異方性を発現させるために熱処理を行うステップとを含み、
    前記基板上にスピントルク活性層を形成するステップは、
    真空チャンバ内でWターゲットとXターゲットを同時にスパッタリングして、前記真空チャンバ内に配置された前記基板上にW-X合金薄膜(ここで、Wはタングステンであり、前記Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)を形成し、
    前記W-X合金内に含まれるXの組成の含量は0.1at%~10.6at%であることを特徴とする、スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法。
  13. 前記Wターゲット及び前記Xターゲットのパワーに応じて前記W-X合金薄膜の組成が調節されることを特徴とする、請求項12に記載のスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法。
  14. 基板上にスピントルク活性層を形成するステップと、
    前記スピントルク活性層上に自由層を形成するステップと、
    前記自由層上にトンネルバリア層を形成するステップと、
    前記トンネルバリア層上に固定層を形成するステップと、
    前記自由層及び前記固定層に垂直磁気異方性を発現させるために熱処理を行うステップとを含み、
    前記基板上にスピントルク活性層を形成するステップは、
    真空チャンバ内でWターゲットとXターゲットを同時にスパッタリングして、前記真空チャンバ内に配置された前記基板上にW-X合金薄膜(ここで、Wはタングステンであり、前記Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)を形成し、
    前記熱処理温度が増加するにつれて、スイッチング電流が減少することを特徴とする、スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法。
  15. 基板上にスピントルク活性層を形成するステップと、
    前記スピントルク活性層上に自由層を形成するステップと、
    前記自由層上にトンネルバリア層を形成するステップと、
    前記トンネルバリア層上に固定層を形成するステップと、
    前記自由層及び前記固定層に垂直磁気異方性を発現させるために熱処理を行うステップとを含み、
    前記基板上にスピントルク活性層を形成するステップは、
    真空チャンバ内でWターゲットとXターゲットを同時にスパッタリングして、前記真空チャンバ内に配置された前記基板上にW-X合金薄膜(ここで、Wはタングステンであり、前記Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)を形成し、
    前記熱処理温度は300℃~500℃であることを特徴とする、スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法。
  16. 基板上にスピントルク活性層を形成するステップと、
    前記スピントルク活性層上に自由層を形成するステップと、
    前記自由層上にトンネルバリア層を形成するステップと、
    前記トンネルバリア層上に固定層を形成するステップと、
    前記自由層及び前記固定層に垂直磁気異方性を発現させるために熱処理を行うステップとを含み、
    前記基板上にスピントルク活性層を形成するステップは、
    真空チャンバ内でWターゲットとXターゲットを同時にスパッタリングして、前記真空チャンバ内に配置された前記基板上にW-X合金薄膜(ここで、Wはタングステンであり、前記Xは、4族半導体及び3-5族半導体のうちの少なくとも1つを含む)を形成し、
    前記熱処理温度に応じて、前記W-X合金内に含まれるXの組成の含量が調節されることを特徴とする、スピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法。
  17. 前記基板上にスピントルク活性層を形成するステップは、
    前記W-X合金薄膜を十字形状にパターニングするステップをさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載のスピン軌道トルクベースの磁気トンネル接合の製造方法。
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