JP7349089B2 - 炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

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この発明は、炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
高耐圧、大電流を制御するパワー半導体素子の材料としては、従来シリコン(Si)単結晶が用いられている。シリコンパワー半導体素子にはいくつかの種類があり、用途に合わせてそれらが使い分けられているのが現状である。例えば、PiNダイオード(P-intrinsic-N diode)やバイポーラトランジスタ、さらに、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)は、いわゆるバイポーラ型デバイスである。これらの素子は、電流密度は多く取れるものの高速でのスイッチングができず、バイポーラトランジスタは数kHzが、IGBTでは20kHz程度の周波数がその使用限界である。一方、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:絶縁ゲート型電解効果トランジスタ)は、大電流は取れないものの、数MHzまでの高速で使用できる。しかしながら、市場では大電流と高速性を兼ね備えたパワーデバイスへの要求は強く、シリコンIGBTやパワーMOSFETなどの改良に力が注がれ、現在ではほぼシリコン材料物性限界に近いところまで開発が進んできた。
また、パワー半導体素子の観点からの材料検討も行われ、炭化珪素(SiC)が次世代のパワー半導体素子として、低オン電圧、高速・高温特性に優れた素子であることから、最近特に注目を集めている。というのも、SiCは化学的に非常に安定な材料であり、バンドギャップが3eVと広く、高温でも半導体として極めて安定的に使用できるためである。また、最大電界強度もシリコンより1桁以上大きいからである。SiCはシリコンにおける材料限界を超える可能性大であることから、パワー半導体用途で今後の伸長が大きく期待される。特に、耐圧10kVを超えるような電力ならびにパルスパワーなどの超高耐圧用途では、バイポーラデバイスであるPiNダイオードへの期待も集まっている。
図12は、従来の珪素半導体装置の構造を示す断面図である。図12は、nチャネル炭化珪素IGBT120を示す。図12に示すnチャネル炭化珪素IGBT120は、p型コンタクト層117のおもて面上にエピタキシャル成長により、p-型コレクタ層101、n型FS(Field Stop)層102、n-型ドリフト層103、n型CS層(Carrier Storage:キャリア蓄積)105を順に積層してなる炭化珪素基体を用いて構成される。n型CS層105の内部にp型ベース領域106が設けられる。また、p型ベース領域106の内部に、n+型エミッタ領域107およびp+型コンタクト領域108が設けられている。
また、p型ベース領域106およびn+型エミッタ領域107の表面にわたってゲート絶縁膜109が設けられている。ゲート絶縁膜109の表面上には、ゲート電極110が設けられており、ゲート電極110を覆うように層間絶縁膜111が設けられている。炭化珪素基体のおもて面側に、n+型エミッタ領域107およびp+型コンタクト領域108に接するエミッタ電極112が設けられ、エミッタ電極112上にエミッタ配線113が設けられ、エミッタ配線113上に保護膜114が設けられている。また、裏面にコレクタ電極115が設けられている。
n型FS層102は、窒素(N)が高不純物濃度で添加(ドープ)された、エピタキシャル成長により形成された膜であり、n-型ドリフト層103は、Nが低不純物濃度で添加(ドープ)された、エピタキシャル成長により形成された膜である。p型ベース領域106は、n型CS層105の内部のアルミニウム(Al)が添加された領域である。
また、p型ベース領域106の底面とn-型ドリフト層103との間において、p型ベース領域106の底面に接して水平方向に層状に連続したn型ホールバリア領域104を設けたnチャネル炭化珪素IGBTが知られている(下記、非特許文献1参照)。このn型ホールバリア領域104により、炭化珪素半導体装置のオン抵抗が低減される。
また、複数のp型ベース領域の底面とn-型ドリフト層の間において、p型ベース領域の底面に接して、局所的にn型ホールバリア領域を設けているnチャネルSiC-MOSFETが知られている(下記、特許文献1参照)。このホールバリア領域により、ボディダイオードにおける通電劣化が抑制される。
国際公開第2014/203317号公報
N. Watanabe et al.,"Impact of Cell Layout and Device Structure on On-Voltage Reduction of 6.5-kV n-Channel SiC IGBTs", Materials Science Forum, Vol. 924, pp. 637-640, 2018
しかしながら、nチャネル炭化珪素IGBTに、低抵抗のn型ホールバリア領域を設けることにより、オン抵抗は低減されるが、JFET領域での電界密度が上昇し、ゲート絶縁膜中の電界強度も上昇するという課題がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、低オン抵抗とゲート絶縁膜中の低電界強度を両立できる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる炭化珪素半導体装置は、次の特徴を有する。第1導電型の第1半導体層の一方の主面側に第1導電型の第2半導体層が設けられる。前記第2半導体層の、前記第1半導体層に対して反対側の表面に第2導電型の第1半導体領域が設けられる。前記第1半導体層内に前記第1半導体層より不純物濃度が高い第1導電型の第2半導体領域が設けられる。前記第1半導体領域の、前記第1半導体層に対して反対側の表面に選択的に第1導電型の第3半導体領域が設けられる。前記第1半導体領域の、前記第1半導体層と前記第3半導体領域とに挟まれた領域の表面上にゲート絶縁膜が設けられる。前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極が設けられる。前記第1半導体領域および前記第3半導体領域に接する第1電極が設けられる。前記第1半導体層の他方の主面側に第2導電型の第3半導体層が設けられる。前記第3半導体層の、前記第1半導体層に対して反対側の表面に接する第2電極が設けられる。前記第1半導体領域と前記第2半導体領域とは離間している。前記第2半導体領域は、前記第1半導体領域と深さ方向に対向する領域のみに設けられ、前記第2半導体領域の幅は、前記第1半導体領域の幅より所定の距離狭められ、前記離間の距離および前記所定の距離は、オン抵抗を前記第2半導体領域が設けられていない炭化珪素半導体装置の0.9倍、かつ、前記ゲート絶縁膜中の電界強度を1.9MV/cm以下とする範囲内の値である。
また、前記離間の距離および前記所定の距離は、オン抵抗を前記第2半導体領域が設けられていない炭化珪素半導体装置の0.8倍、かつ、前記ゲート絶縁膜中の電界強度を1.9MV/cm以下とする範囲内の値であることを特徴とする。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法は、次の特徴を有する。まず、第2導電型の第3半導体層の一方の主面側に第1導電型の第1半導体層を形成する第1工程を行う。次に、前記第1半導体層内に、前記第1半導体層より不純物濃度が高い第1導電型の第2半導体領域を形成する第2工程を行う。次に、前記第1半導体層の、前記第3半導体層に対して反対側の表面に第1導電型の第2半導体層を形成する第3工程を行う。次に、前記第2半導体層の、前記第1半導体層に対して反対側の表面に、前記第2半導体領域と離間している第2導電型の第1半導体領域を形成する第4工程を行う。次に、前記第1半導体領域の、前記第1半導体層に対して反対側の表面に選択的に第1導電型の第3半導体領域を形成する第5工程を行う。次に、前記第1半導体領域の、前記第1半導体層と前記第3半導体領域とに挟まれた領域の表面上にゲート絶縁膜を形成する第6工程を行う。次に、前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成する第7工程を行う。次に、前記第1半導体領域および前記第3半導体領域に接する第1電極を形成する第8工程を行う。次に、前記第3半導体層の、前記第1半導体層に対して反対側の表面に接する第2電極を形成する第9工程を行う。前記第2工程では、前記第2半導体領域を、前記第1半導体領域と深さ方向に対向する領域のみに形成し、前記第2半導体領域の幅を、前記第1半導体領域の幅より所定の距離狭め、前記離間の距離および前記所定の距離を、オン抵抗を前記第2半導体領域が設けられていない炭化珪素半導体装置の0.9倍、かつ、前記ゲート絶縁膜中の電界強度を1.9MV/cm以下とする範囲内の値にする。
上述した発明によれば、炭化珪素半導体装置において、n-型ドリフト層(第1導電型の第1半導体層)の内部に、p型ベース領域(第2導電型の第1半導体領域)と離間したn型ホールバリア領域(第1導電型の第2半導体領域)を設け、n型ホールバリア領域とp型ベース領域との離間距離およびn型ホールバリア領域のセットバック幅を適切な範囲に選択することで、オン抵抗を、n型ホールバリア領域を設けない炭化珪素半導体装置の0.9倍、より好ましくは0.8倍にすることと、ゲート絶縁膜中の電界強度を1.9MV/cm以下にすることを両立させることができる。
本発明にかかる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法によれば、低オン抵抗とゲート絶縁膜中の低電界強度とを両立できるという効果を奏する。
実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の構造を示す断面図である。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の構造を示す他の断面図である。 n型ホールバリア領域のセットバック幅に対するオン抵抗とゲート絶縁膜の電界強度とを示すグラフである。 n型ホールバリア領域とp型ベース領域との離間距離に対するオン抵抗とゲート絶縁膜の電界強度とを示すグラフである。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置におけるn型ホールバリア領域のセットバック幅と、n型ホールバリア領域とp型ベース領域との離間距離の適切な範囲での値を示すグラフである。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その1)。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その2)。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その3)。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その4)。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その5)。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の構造を示す他の断面図である。 従来の珪素半導体装置の構造を示す断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および-は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。+および-を含めたnやpの表記が同じ場合は近い濃度であることを示し濃度が同等とは限らない。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施の形態)
本発明にかかる炭化珪素半導体装置として、nチャネル炭化珪素IGBT20を例に説明する。図1は、実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の構造を示す断面図である。
図1に示すように、nチャネル炭化珪素IGBT20は、p型コンタクト層(第2導電型の第3半導体層)17のおもて面に、p-型コレクタ層(第2導電型の第3半導体層)1と、n型FS層2と、n-型ドリフト層(第1導電型の第1半導体層)3と、n型CS層(Carrier Storage:キャリア蓄積)(第1導電型の第2半導体層)5と、を順に積層してなる炭化珪素基体を用いて構成される。n型CS層5の表面にp型ベース領域(第2導電型の第1半導体領域)6が選択的に設けられる。また、n-型ドリフト層3の内部にn型ホールバリア領域(第1導電型の第2半導体領域)4が設けられ、p型ベース領域6の底面から距離Y離間している。
p型コンタクト層17は、例えばアルミニウム(Al)がドーピングされた炭化珪素単結晶基板である。p-型コレクタ層1は、p型コンタクト層17より低い不純物濃度で設けられた層である。n型FS層2は、n-型ドリフト層3よりも高い不純物濃度で設けられた層である。n型FS層2により、オフ時に高抵抗のn-型ドリフト層3中に伸びる空乏層が抑えられるため、n-型ドリフト層3を薄くしてもパンチスルーを防ぐことができる。n型FS層2は単層でも良いし多層でも良く、多層の場合は同じ設定膜厚と設定キャリア濃度で多層としても良いし、異なる設定膜厚と設定キャリア濃度で積層しても良い。
ここで、IGBTは、伝導度変調効果によりオン抵抗が低いという利点を有する。従来、伝導度変調効果による低オン抵抗化を効率よく図るために、上述のようにn-型ドリフト層3の内部の基体おもて面側に、n-型ドリフト層3と同導電型で、かつn-型ドリフト層3よりも不純物濃度の高いn型CS層5を設けている。n型CS層5が少数キャリアの障壁となり、少数キャリアの蓄積効果が高くなるため、コレクタ-エミッタ間の電流密度が増大され、伝導度変調効果が高くなる。
n型ホールバリア領域4は、n-型ドリフト層3およびn型CS層5よりも不純物濃度が高く、例えば1.0×1017/cm3である。理由は後述するが、p型ベース領域6と所定の距離離間したn型ホールバリア領域4を設けることで、低オン抵抗とゲート絶縁膜中の低電界強度を両立させることができる。
炭化珪素基体のおもて面側(p型ベース領域6側)には、MOSゲート(金属-酸化膜-半導体からなる絶縁ゲート)構造(素子構造)が設けられている。MOSゲートは、p型ベース領域6、n+型エミッタ領域(第1導電型の第3半導体領域)7、p+型コンタクト領域(第2導電型の第4半導体領域)8、ゲート絶縁膜9およびゲート電極10からなる。具体的には、p型ベース領域6は、n型CS層5上に設けられ、イオン注入により形成される。p型ベース領域6の内部には、p型ベース領域6を深さ方向(y軸の負の方向)に貫通してn-型ドリフト層3に達するn型のJFET領域(Junction Field Effect Transistor)16が設けられている。JFET領域16の不純物濃度は、n-型ドリフト層3の不純物濃度よりも高い。JFET領域16は、JFET抵抗を低減させ、オン抵抗を低下させる機能を有する。p型ベース領域6の、JFET領域16以外の部分に、ゲート電極9に沿ってチャネルが形成される。
また、p型ベース領域6の内部には、n+型エミッタ領域7およびp+型コンタクト領域8がそれぞれ選択的に設けられている。n+型エミッタ領域7およびp+型コンタクト領域8は、JFET領域16と離して配置されている。p+型コンタクト領域8は、n+型エミッタ領域7よりもJFET領域16から離れた位置に配置され、かつn+型エミッタ領域7に接する。p型ベース領域6の、JFET領域16とn+型エミッタ領域7とに挟まれた部分の表面上には、JFET領域16の表面からn+型エミッタ領域7の表面にわたってゲート絶縁膜9が設けられている。ゲート絶縁膜9の表面上には、ゲート電極10が設けられている。ゲート電極10を覆うように層間絶縁膜11が設けられている。
層間絶縁膜11は、炭化珪素基体のおもて面上に設けられている。層間絶縁膜11を深さ方向に貫通するコンタクトホールには、n+型エミッタ領域7およびp+型コンタクト領域8が露出されている。エミッタ電極12は、層間絶縁膜11を深さ方向に貫通するコンタクトホールを介してn+型エミッタ領域7およびp+型コンタクト領域8に接するとともに、層間絶縁膜11によってゲート電極10と電気的に絶縁されている。p+型コンタクト領域8が設けられていない場合、エミッタ電極12は、n+型エミッタ領域7およびp型ベース領域6に接する。エミッタ電極12の表面に、エミッタ配線13が設けられ、エミッタ配線13を保護するため、ポリイミドからなる保護膜14が設けられている。炭化珪素基体の裏面(すなわちp型コンタクト層17の裏面)には、コレクタ電極15が設けられている。
このような炭化珪素IGBTでは、ゲート電極10に正の電圧を印加した場合には、ゲート絶縁膜9と接するp型ベース領域6(p型炭化珪素チャネル層)の界面近傍付近に反転層が形成され、IGBTがオン状態になる。チャネルから流れ出た電子はp型ベース領域6間のn型CS層5から、n型ホールバリア領域4を通り、n-型ドリフト層3に到達すると、p型ベース領域6とn-型ドリフト層3とp-型コレクタ層1とで形成されるPNPトランジスタがオンされp-型コレクタ層1からホール(空孔)がn-型ドリフト層3に注入されて伝導変調により低抵抗化する。
一方、逆方向印加時には、p型ベース領域6からn型CS層5、n型ホールバリア領域4を経由してn-型ドリフト層3に空乏層が広がる。このとき、p型ベース領域6の角部あるいは側部に電界が集中するとアバランシェが発生し耐圧が下がる。
図2は、実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の構造を示す他の断面図である。図2に示すように、実施の形態にかかるIGBTは、n型ホールバリア領域4をp型ベース領域6より距離X(セットバック幅)狭めた形態となって、p型ベース領域6の下部の一部のみに選択的に設けられている形態でもよい。また、例えば、p型ベース領域6は、JFET領域16の中心を通る対称軸A-A’からX’(例えば、0.8μm)離れている。
図3は、n型ホールバリア領域のセットバック幅に対するオン抵抗とゲート絶縁膜の電界強度とを示すグラフである。図3において、横軸は、n型ホールバリア領域4のセットバック幅Xを示し、単位はμmである。左縦軸は、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置のJFET領域のオン抵抗に対する実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置のJFET領域のオン抵抗の比率(実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置のJFET領域のオン抵抗/n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置のJFET領域のオン抵抗)を示す。それぞれ、炭化珪素半導体装置に100A/cm2の電流を流した際のJFET領域のオン抵抗である。
また、右縦軸は、20kVの電圧を印加させた際のゲート絶縁膜9の電界強度を示し、単位はMV/cmである。図3において、太線は、n型ホールバリア領域4のセットバック幅Xに対するオン抵抗を示し、細線は、n型ホールバリア領域4のセットバック幅Xに対するゲート絶縁膜の電界強度を示す。それぞれ、n型ホールバリア領域4とp型ベース領域6との離間距離Yを0μm(n型ホールバリア領域がp型ベース領域と接する従来の炭化珪素半導体装置(図12))から、1.2μmまで変化させた場合を示す。
図4は、n型ホールバリア領域とp型ベース領域との離間距離に対するオン抵抗とゲート絶縁膜の電界強度とを示すグラフである。図4において、横軸は、n型ホールバリア領域4とp型ベース領域6との離間距離Yを示し、単位はμmである。左縦軸は、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置のJFET領域のオン抵抗に対する実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置のJFET領域のオン抵抗の比率(実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置のJFET領域のオン抵抗/n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置のJFET領域のオン抵抗)を示す。それぞれ、炭化珪素半導体装置に100A/cm2の電流を流した際のオン抵抗である。
また、右縦軸は、20kVの電圧を印加させた際のゲート絶縁膜9の電界強度を示し、単位はMV/cmである。図4において、太線は、n型ホールバリア領域4とp型ベース領域6との離間距離Yに対するオン抵抗を示し、細線は、n型ホールバリア領域4とp型ベース領域6との離間距離Yに対するゲート絶縁膜の電界強度を示す。それぞれ、n型ホールバリア領域4のセットバック幅Xを-0.8μm(n型ホールバリア領域が全面に設けられた従来の炭化珪素半導体装置(図12))から、5.3μmまで変化させた場合を示す。
図3および図4に示すように、n型ホールバリア領域4を設けない場合から、n型CS層5の膜厚を2μmにして、実施の形態の図1のように、n型ホールバリア領域4を設けた場合、図3および図4の矢印(1)のようになる。矢印(1)が示すように、JFET領域16のオン抵抗(RonJFET)は、n型ホールバリア領域4を設けない場合より低下するが、ゲート絶縁膜9の電界強度が増加し、ゲート絶縁膜9の絶縁破壊電界強度(2MV/cm)を超えるようになる。
一方、n型ホールバリア領域4をp型ベース領域6に近づけた[(X,Y)=(-0.8,1.2)→(X,Y)=(-0.8,0)]場合は、図3および図4の矢印(2)のようになる。矢印(2)が示すように、p型ベース領域6に近づくにつれて、ゲート絶縁膜9中の電界強度が低下するが、JFET領域16のオン抵抗(RonJFET)は増加するようになる。
また、実施の形態の図2のように、セットバック幅Xを設けて、n型ホールバリア領域4の幅を短くする(X:-0.8→6.4)と、図3および図4の矢印(3)のように、とゲート絶縁膜9の電界強度が低下し、JFET領域16のオン抵抗(RonJFET)は増加するようになる。
このため、実施の形態では、n型ホールバリア領域4とp型ベース領域6との離間距離Yとn型ホールバリア領域4のセットバック幅Xを適切な範囲(例えば、図3および図4の領域S)を選択する。これにより、JFET領域16のオン抵抗(RonJFET)を、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置の0.9倍、より好ましくは0.8倍にすることと、ゲート絶縁膜9中の電界強度を1.9MV/cm以下にすることを両立させることができる。
適切な範囲の具体的な例を以下に示す。図5は、実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置におけるn型ホールバリア領域のセットバック幅と、n型ホールバリア領域とp型ベース領域との離間距離の適切な範囲での値を示すグラフである。図5において、横軸は、n型ホールバリア領域4のセットバック幅XをJFET領域16の幅で割った値xを示し、縦軸は、n型ホールバリア領域4とp型ベース領域6との離間距離Yをn型ホールバリア領域4の膜厚で割った値yを示す。
図5のグラフA(x=0.07y3-0.2y2+0.4y-0.5)は、JFET領域16のオン抵抗が、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置の0.9倍となる条件を示す。グラフAより矢印S側の領域の(x、y)では、JFET領域16のオン抵抗が、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置の0.9倍以下となる。また、図5のグラフB(x=0.055y3-0.2y2+0.4y-0.5)は、JFET領域16のオン抵抗が、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置の0.8倍となる条件を示す。グラフBより矢印S側の領域の(x、y)では、JFET領域のオン抵抗が、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置の0.8倍以下となる。
また、図5のグラフC(x=0.045y3-0.2y2+0.4y-0.5)は、ゲート絶縁膜9中の電界強度が、1.9MV/cmより小さくなる条件を示す。グラフCより矢印T側の領域の(x、y)では、ゲート絶縁膜9中の電界強度が、1.9MV/cmより小さくなる。
このため、図5のグラフAとグラフCで囲まれた領域W1の(x、y)では、JFET領域16のオン抵抗を、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置の0.9倍以下とすることと、ゲート絶縁膜9中の電界強度を、1.9MV/cmより小さくすることを両立できる。同様に、図5のグラフBとグラフCで囲まれた領域W2の(x、y)では、JFET領域16のオン抵抗を、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置の0.8倍以下とすることと、ゲート絶縁膜9中の電界強度が、1.9MV/cmより小さくすることを両立できる。
具体的に、JFET領域16のオン抵抗を、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置の0.9倍以下とすることと、ゲート絶縁膜9中の電界強度を1.9MV/cmより小さくすることを両立するための条件は以下のようになる。なお、括弧内は、JFET領域16の幅を1.6μm、n型ホールバリア領域4の膜厚0.3μmにした場合の値である。
y=2(Y=0.6μm)のとき、x=-0.2~0.2(X=-0.3~0.3μm)
y=3(Y=0.9μm)のとき、x=0~0.9(X=0~1.4μm)
y=4(Y=1.2μm)のとき、x=0.5~2.5(X=0.9~3.9μm)
また、JFET領域16のオン抵抗を、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置の0.8倍以下とすることと、ゲート絶縁膜9中の電界強度を1.9MV/cmより小さくすることを両立するための条件は以下のようになる。なお、括弧内は、JFET領域16の幅を1.6μm、n型ホールバリア領域4の膜厚0.3μmにした場合の値である。
y=2(Y=0.6μm)のとき、x=-0.2~0(X=-0.3~0μm)
y=3(Y=0.9μm)のとき、x=0~0.6(X=0~0.9μm)
y=4(Y=1.2μm)のとき、x=0.5~1.5(X=0.9~2.4μm)
ここでは、オン抵抗としてJFET領域16のオン抵抗を説明したが、他の領域(例えば、n-型ドリフト層3、型FS層2)でも同様であり、上記に示した値を用いることにより、炭化珪素半導体装置のオン抵抗を、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置の0.9倍以下または0.8倍以下とすることと、ゲート絶縁膜9中の電界強度を1.9MV/cmより小さくすることを両立させることが可能である。
(実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法)
実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法について、半導体材料として炭化珪素を用い、nチャネル型IGBTを作製(製造)する場合を例に説明する。図6~図10は、実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
まず、p型の炭化珪素でできた、p型コンタクト層17となるp型基板を用意する。次に、p型基板(p型コンタクト層17)の第1主面(おもて面)の上に、エピタキシャル成長により、p-型コレクタ層1、n型FS層2およびn-型ドリフト層3を堆積させる。ここまでの状態が図6に記載される。
次に、n-型ドリフト層3の表面に、n型不純物をイオン注入することにより、膜厚0.3μm、不純物濃度が1.0×1017/cm3のn型ホールバリア領域4を形成する。また、エピタキシャル成長により、n-型ドリフト層3の表面にn型ホールバリア領域4を堆積させることで形成することも可能である。ここまでの状態が図7に記載される。
次に、n型ホールバリア領域4の表面に、エピタキシャル成長により、n型CS層5を堆積させる。次に、p型基板を裏面から研磨して、p型コンタクト層17を10μm程度の膜厚とする。ここまでの状態が図8に記載される。次に、n型CS層5の表面にp型ベース領域6の形成領域に対応する部分を開口したイオン注入用マスクを形成する。次に、このイオン注入用マスクをマスクとしてp型不純物イオン注入により、p型ベース領域6を形成する。n型CS層5のp型ベース領域6に挟まれた領域がJFET領域16となる。次に、イオン注入用マスクを除去する。
次に、フォトリソグラフィおよびp型不純物のイオン注入によりp型ベース領域6の表面層に、p+型コンタクト領域8を選択的に形成する。次に、フォトリソグラフィおよびn型不純物のイオン注入により、p型ベース領域6の表面層に、n+型エミッタ領域7を選択的に形成する。
上述したn+型エミッタ領域7およびp+型コンタクト領域8を形成するための各イオン注入の順序は種々変更可能である。次に、各イオン注入によってそれぞれ形成された拡散領域を活性化させるための活性化アニール(熱処理)を行う。ここまでの状態が図9に記載される。
次に、炭化珪素基体のおもて面(p+型ベース層6側の面)を熱酸化して、ゲート絶縁膜9を形成する。次に、ゲート絶縁膜9上にゲート電極10として、例えば多結晶シリコン(poly-Si)層を形成し、パターニングする。
次に、ゲート電極10を覆うように層間絶縁膜11を形成し、パターニングしてから熱処理(リフロー)する。層間絶縁膜11のパターニング時、コンタクトホールを形成するとともに、コンタクトホールに露出されたゲート絶縁膜9も除去して、n+型エミッタ領域7およびp+型コンタクト領域8を露出させる。次に、例えばスパッタ法により、コンタクトホールを埋め込むようにエミッタ電極12を形成する。ここまでの状態が図10に記載される。
次に、p型コンタクト層17の裏面にコレクタ電極15を形成する。次に、エミッタ電極12上に、エミッタ配線13を形成する。次に、炭化珪素基体のおもて面に保護膜14を形成する。その後、炭化珪素基体をチップ状に切断(ダイシング)することで、図1に示したIGBTが完成する。
以上、説明したように、実施の形態によれば、n-型ドリフト層の内部に、p型ベース領域と離間したn型ホールバリア領域を設け、n型ホールバリア領域とp型ベース領域との離間距離およびn型ホールバリア領域のセットバック幅を適切な範囲に選択することで、オン抵抗を、n型ホールバリア領域を設けない炭化珪素半導体装置の0.9倍、より好ましくは0.8倍にすることと、ゲート絶縁膜中の電界強度を1.9MV/cm以下にすることを両立させることができる。
図11は、実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の構造を示す他の断面図である。実施の形態の炭化珪素半導体装置は、nチャネル炭化珪素MOSFET30にも適用可能である。図11に示すように、nチャネル炭化珪素MOSFET30は、n型半導体基板31のおもて面上にエピタキシャル成長により、n型FS層2、n-型ドリフト層3、n型CS層5を順に積層してなる炭化珪素基体を用いて構成される。n型CS層5の内部にp型ベース領域6が設けられる。また、p型ベース領域6の内部に、n+型ソース領域37およびp+型コンタクト領域8が設けられている。
また、p型ベース領域6の底面とn-型ドリフト層3との間において、p型ベース領域6の底面と離間距離Yだけ離して、水平方向に層状に連続したn型ホールバリア領域4が設けられている。また、n型ホールバリア領域4をp型ベース領域6より距離X(セットバック幅)狭めた形態としてもよい。この場合、nチャネル炭化珪素MOSFET30でも、nチャネル炭化珪素IGBT20のように、n型ホールバリア領域4とp型ベース領域6との離間距離Yとn型ホールバリア領域4のセットバック幅Xの適切な範囲を選択することにより、JFET領域16のオン抵抗を、n型ホールバリア領域4を設けない炭化珪素半導体装置の0.9倍、より好ましくは0.8倍にすることと、ゲート絶縁膜9中の電界強度を1.9MV/cm以下にすることを両立させることができる。
また、p型ベース領域6およびn+型ソース領域37の表面にわたってゲート絶縁膜9が設けられている。ゲート絶縁膜9の表面上には、ゲート電極10が設けられており、ゲート電極10を覆うように層間絶縁膜11が設けられている。炭化珪素基体のおもて面側に、ソース領域37およびp+型コンタクト領域8に接するソース電極42が設けられ、ソース電極42上にソース配線43が設けられ、ソース配線43上に保護膜14が設けられている。また、裏面にドレイン電極45が設けられている。
以上において本発明は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であり、上述した各実施の形態において、例えば各部の寸法や不純物濃度等は要求される仕様等に応じて種々設定される。また、本発明では、各実施の形態では第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としたが、本発明は第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としても同様に成り立つ。
以上のように、本発明にかかる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法は、インバータなどの電力変換装置や種々の産業用機械などの電源装置や自動車のイグナイタなどに使用されるパワー半導体装置に有用である。
1、101 p-型コレクタ層
2、102 n型FS層
3、103 n-型ドリフト層
4、104 n型ホールバリア領域
5、105 n型CS層
6、106 p型ベース領域
7、107 n+型エミッタ領域
8、108 p+型コンタクト領域
9、109 ゲート絶縁膜
10、110 ゲート電極
11、111 層間絶縁膜
12、112 エミッタ電極
13、113 エミッタ配線
14、114 保護膜
15、115 コレクタ電極
16 JFET領域
17、117 p型コンタクト層
20、120 nチャネル炭化珪素IGBT
30 nチャネル炭化珪素MOSFET
31 n型半導体基板
37 n+型ソース領域
42 ソース電極
43 ソース配線
45 ドレイン電極

Claims (3)

  1. 第1導電型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の一方の主面側に設けられた第1導電型の第2半導体層と、
    前記第2半導体層の、前記第1半導体層に対して反対側の表面に設けられた第2導電型の第1半導体領域と、
    前記第1半導体層内に設けられた前記第1半導体層より不純物濃度が高い第1導電型の第2半導体領域と、
    前記第1半導体領域の、前記第1半導体層に対して反対側の表面に選択的に設けられた第1導電型の第3半導体領域と、
    前記第1半導体領域の、前記第1半導体層と前記第3半導体領域とに挟まれた領域の表面上に設けられたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と、
    前記第1半導体領域および前記第3半導体領域に接する第1電極と、
    前記第1半導体層の他方の主面側に設けられた第2導電型の第3半導体層と、
    前記第3半導体層の、前記第1半導体層に対して反対側の表面に接する第2電極と、
    を備え、
    前記第1半導体領域と前記第2半導体領域とは離間し
    前記第2半導体領域は、前記第1半導体領域と深さ方向に対向する領域のみに設けられ、
    前記第2半導体領域の幅は、前記第1半導体領域の幅より所定の距離狭められ、
    前記離間の距離および前記所定の距離は、オン抵抗を前記第2半導体領域が設けられていない炭化珪素半導体装置の0.9倍、かつ、前記ゲート絶縁膜中の電界強度を1.9MV/cm以下とする範囲内の値であることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  2. 前記離間の距離および前記所定の距離は、オン抵抗を前記第2半導体領域が設けられていない炭化珪素半導体装置の0.8倍、かつ、前記ゲート絶縁膜中の電界強度を1.9MV/cm以下とする範囲内の値であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
  3. 第2導電型の第3半導体層の一方の主面側に第1導電型の第1半導体層を形成する第1工程と、
    前記第1半導体層内に、前記第1半導体層より不純物濃度が高い第1導電型の第2半導体領域を形成する第2工程と、
    前記第1半導体層の、前記第3半導体層に対して反対側の表面に第1導電型の第2半導体層を形成する第3工程と、
    前記第2半導体層の、前記第1半導体層に対して反対側の表面に、前記第2半導体領域と離間している第2導電型の第1半導体領域を形成する第4工程と、
    前記第1半導体領域の、前記第1半導体層に対して反対側の表面に選択的に第1導電型の第3半導体領域を形成する第5工程と、
    前記第1半導体領域の、前記第1半導体層と前記第3半導体領域とに挟まれた領域の表面上にゲート絶縁膜を形成する第6工程と、
    前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成する第7工程と、
    前記第1半導体領域および前記第3半導体領域に接する第1電極を形成する第8工程と、
    前記第3半導体層の、前記第1半導体層に対して反対側の表面に接する第2電極を形成する第9工程と、
    を含み、
    前記第2工程では、前記第2半導体領域を、前記第1半導体領域と深さ方向に対向する領域のみに形成し、前記第2半導体領域の幅を、前記第1半導体領域の幅より所定の距離狭め、前記離間の距離および前記所定の距離を、オン抵抗を前記第2半導体領域が設けられていない炭化珪素半導体装置の0.9倍、かつ、前記ゲート絶縁膜中の電界強度を1.9MV/cm以下とする範囲内の値にすることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
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