JP7347546B2 - 水中光通信装置および水中検査システム - Google Patents

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Description

本発明は、水中光通信装置および水中検査システムに関する。
従来、水中探査を行う水中ビークルなどからデータを送信させるための水中無線通信手段として、水中における減衰が小さい音波を利用した通信が用いられていた。このような音波による無線通信は、音波の水中伝播速度の低さおよび音波の周波数の低さに起因して、数十kbps程度の低い通信速度しか実現できないという問題があった。
そこで近年では水中無線通信手段として、可視光を利用した光通信装置を用いた光無線通信システムが提案されている。光通信装置は、可視光からなるレーザ光を出射するレーザ光源と、レーザ光源から出射されたレーザ光を受光する受光部とを備えている。光無線通信システムの一例として、水中に設置された観測装置に設けられている第1の光通信装置と、水中を航行する潜水艇に設けられている第2の光通信装置との間で通信光を互いに伝送することによって無線通信を行う構成が挙げられる(例えば、特許文献1、2)。
可視光は音波に比べて、水中における減衰が比較的小さい。そして可視光は音波と比べて伝播速度および周波数が高いので、可視光を用いる光無線通信により数十Mbpsレベルの高い通信速度を実現できる。
従来の光無線通信装置は、耐水圧容器と、耐水圧容器内部の一端側に設けられているレーザ発生源と、耐水圧容器内部の他端側に設けられている光出射窓と、耐水圧容器内部の一端側から他端側に向けて配設された光ファイバとを備えている。レーザ発生源において発生したレーザ光は、光ファイバの基端部に入射されて光ファイバの先端部へと伝送される。そして光ファイバの先端部へ伝送されたレーザ光は、光出射窓を通して耐水圧容器の外部(水中)へと出射される(例えば、特許文献3)。
特開2018-007069号公報 特開2019-186595号公報 特開2019-176046号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
光ファイバは一端側から他端側へと光信号を伝送するものであるので、1本の光ファイバを用いて光信号を伝送する場合、光ファイバの先端部である1箇所にしか光信号は伝送されない。従って、レーザ発生源において発生した光信号を複数箇所へ伝送する場合、光信号を伝送させる場所の数に応じて複数本の光ファイバが必要となるので、光通信装置における光ファイバの回線が複雑化するという問題が懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、構成を単純化しつつ、より多様な場所へ光信号を伝送できる水中光通信装置および水中検査システムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、通信対象である移動体に対して通信光を発光させる発光素子と、所定方向へ延びる水中構造体に沿って配設され、前記移動体に対して発光された通信光を入光させる入光端部を有しており前記入光端部に入光された前記通信光を先端部に向けて伝送させる光ファイバと、を備え、前記光ファイバは、前記通信光を前記入光端部から前記先端部に向けて伝送させるコア部と、前記コア部を被覆しており、前記コア部を伝送する前記通信光の少なくとも一部を前記光ファイバの側面から出光させるクラッド部と、を備え、前記移動体は前記水中構造体における検査ポイントを検査する移動検査装置であり、前記光ファイバは、前記検査ポイントの各々に対応する位置に孔部が配置される水中光通信装置に関する
本発明に係る水中光通信装置では、発光素子で発光された通信光は光ファイバの入光端部から先端部へ向けて伝送されるとともに、光ファイバの側面から出光される。そのため、1本の光ファイバによって先端部側と側面側との複数方向へ伝送できる。よって、多様な場所へ光通信を行う光通信装置をより単純な構成で実現できる。
第1実施形態に係る光通信装置を備える水中検査システムの概略構成を説明する図である。 第1実施形態に係る光通信装置の要部を説明する断面図である。 第1実施形態に係る光通信装置の特徴を説明する断面図である。 第1実施形態に係るステップS1の工程を説明する図である。 第1実施形態に係るステップS2の工程を説明する図である。 第1実施形態に係るステップS3の工程を説明する図である。 第1実施形態に係るステップS4の工程を説明する図である。 第2実施形態に係る光通信装置の要部を説明する断面図である。 第2実施形態に係る光通信装置の特徴を説明する断面図である。 第2実施形態に係る光通信装置を使用している状態を示す図である。 第3実施形態に係る光通信装置の要部を説明する断面図である。 第3実施形態に係る光通信装置を使用している状態を示す図である。 変形例に係る構成を示す図である。
第1実施形態
<全体構成の説明>
図1を用いて、第1実施形態による光通信装置を備える水中検査システム100の概略構成について説明する。なお、図1などに示すように、互いに直交する2つの水平方向をそれぞれx方向およびy方向とする。x方向は図面における左右の水平方向に相当するものとする。また、鉛直方向をz方向とする。
図1に示すように、水中検査システム100は、固定局101に設けられている第1の光通信装置1と、第2の光通信装置2を備えている移動体102とを備えている。固定局101の例として、水上を航行する艦船、または地上に設置された地上基地などが挙げられる。
移動体102は水中WAを移動することにより、水中構造物103の検査を行う。移動体102の例としては潜水艇、特にROV(Remotely Operated Vehicle)またはAUV(Autonomous Underwater Vehicle)などが挙げられる。水中構造物103の例として、水底WBに沿って配設されているパイプラインなどが挙げられる。本実施形態では、x方向に延びるように配設されているパイプラインを水中構造物103として用いる。
なお、本実施形態において、移動体102のx方向における初期位置を符号L1で示している。さらに水中構造物103において、移動体102による検査の対象となる位置(検査ポイント)が3カ所あるものとする。各々の検査ポイントのx方向における位置を符号L2~L4で示している。以下、3つの検査ポイントについては、検査ポイントL2~L4として区別する。
図1に示すように、第1の光通信装置1はレーザ光源3、制御部4、および複数の受光素子5を備えている。第2の光通信装置2はレーザ光源7、制御部8、受光素子9、および観測装置10を備えている。第1の光通信装置1は、本発明における水中光通信装置に相当する。
レーザ光源3およびレーザ光源7は、それぞれ発光素子およびコリメートレンズを備えており、発光素子によって発生されたレーザ光をコリメートレンズで平行光に調整して外部へと出射する。レーザ光源3またはレーザ光源7によって出射される光として、通信情報を含む通信光CLなどが挙げられる。通信光CLは、水中WAにおける減衰を低減するという点において、青色波長の可視光または緑色波長の可視光であることが好ましい。
受光素子5は、第2の光通信装置2に設けられているレーザ光源7から出射されたレーザ光を受光する。受光素子9は、第1の光通信装置1に設けられているレーザ光源3から出射されたレーザ光を受光する。観測装置10は一例として水中カメラであり、検査ポイントL2~L4において水中構造体103を観測し、静止画または動画などの情報を取得する。
受光素子5および受光素子9の各々が受光した光は電気信号に変換され、図示しない情報処理部が各種情報処理を行うことにより、動画を例とする通信情報が生成される。本実施形態において、受光素子5は複数の検査ポイントL2~L4に対応するように設けられている。すなわち本実施形態において、3つの受光素子5が設けられており、各々の受光素子5を受光素子5a~5cとして区別する。
制御部4は一例として中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)を備えており、情報処理部を有している。制御部4は、受光素子5によって受信された光に含まれる情報に対して各種処理を行うとともに、第1の光通信装置1に設けられる各構成を統括制御する。
制御部8は一例として中央演算処理装置を備えており、情報処理部を有している。制御部4は、制御部8は、受光素子9によって受信された光に含まれる情報に対して各種処理を行うとともに、第2の光通信装置2に設けられる各構成を統括制御する。
第1の光通信装置1は、送信用光ファイバ11と、複数の受信用光ファイバ13とをさらに備えている。送信用光ファイバ11は水中構造体103に沿って配設されており、基端部14と先端部15とを備えている。基端部14は、レーザ光源3と対向または接触するように配設されている。先端部15は水中WAに配置されている。レーザ光源3から出射されたレーザ光は送信用光ファイバ11の基端部14に入光し、当該レーザ光は先端部15へ向けて伝送される。基端部14は本発明における入光端部に相当する。
複数の受信用光ファイバ13は送信用光ファイバ11と同様に、それぞれ水中構造体103に沿って配設されている。複数の受信用光ファイバ13は、複数の受光素子5に対応するように設けられており、受光素子5の各々に光を導くように構成されている。すなわち、受光素子5が3つ設けられている本実施形態では3本の受信用光ファイバ13が設けられており、1つの受光素子5に対して1本の受信用光ファイバ13が配設されている。
複数の受信用光ファイバ13について、受光素子5aに対応する受信用光ファイバ13については符号13aを付して区別する。すなわち、受光素子5a~5cの各々には、光ファイバ13a~13cの各々が対応するように配設されている。
受信用光ファイバ13の各々は、第1端部17と第2端部18とを備えている。第1端部17は水中WAに配置されている。第2端部18は受光素子5に対向または接触するように配設されている。すなわち、第2の光通信装置のレーザ光源7から水中WAへと出射された光は第1端部17に入光されて第2端部18へと伝送され、受光素子5に導かれる。なお、受信用光ファイバ13a~13cの第1端部17の各々については、第1端部17a~17cとの符号を付すことによって区別する。
受信用光ファイバ13aの第1端部17aは、x方向において検査ポイントL2に対応する位置に配置されている。受信用光ファイバ13bの第1端部17bは、検査ポイントL3に対応する位置に配置されている。受信用光ファイバ13cの第1端部17cは、検査ポイントL4に対応する位置に配置されている。すなわち、一例として検査ポイントL4においてレーザ光源7から受信用光ファイバ13へと向けて出射された光は、第1端部17cに入光されて受光素子5cへと導かれる。
このように、水中検査システム100は、第1の光通信装置1および第2の光通信装置2がレーザ光を一方から他方に出射することによって互いに通信情報を送信し、水中WAにおいて光無線通信を行うことができるように構成されている。
<送信用光ファイバの構成>
ここで、第1実施形態に係る送信用光ファイバ11の構成について説明する。図2に示すように、送信用光ファイバ11は、送信用光ファイバ11の中心部を構成するコア部21と、コア部21の側周部を覆うクラッド部23とを備えている。コア部21はクラッド部23と比べて光屈折率が高い材料で構成されており、レーザ光源3において発生した光Pは、主にコア部21の内部を通ることにより先端部15に向けて伝送される。
第1実施形態の特徴として、クラッド部23は、コア部21を伝送する光の少なくとも一部を、送信用光ファイバ11の側面から出光させるように構成される。具体的には、クラッド部23を構成する材料の光屈折率と、コア部21を構成する材料の光屈折率との差が小さくなるように設定する。
クラッド部23を構成する材料の光屈折率を適宜設定することにより、コア部21とクラッド部23との境界面において光の一部がコア部21からクラッド部23へと進入し、さらにクラッド部23の側面を介して送信用光ファイバ11の外部へと出光される。すなわち図3に示すように、レーザ光源3において発生してコア部21を伝送される光P1はクラッド部23との境界面に到達することによって、光P1の一部が進入光S1としてクラッド部23へ進入する。
光P1の残りの一部は、光P2としてコア部21の内部へ反射される。以下、光P2および光P3はコア部21とクラッド部23との境界面に到達する度に、その一部が進入光S2およびS3としてクラッド部23へと進入する。クラッド部23に進入することなく基端部14から先端部15へ伝送された光P4は、先端部15から出光される。
一方、コア部21からクラッド部23へと進入した進入光S1~S3の各々は、クラッド部23の側面を介して送信用光ファイバ11の外部(すなわち、水中WA)へと出光される。その結果、第1実施形態に係る送信用光ファイバ11では、レーザ光源3において出射された光Pの少なくとも一部が側面から出光される。
よって、送信用光ファイバ11は、レーザ光源3において発生した光Pを先端部15の方向へ導くとともに、側面の方向へと導くこともできる。光Pが側面方向へと導かれるので、送信用光ファイバ11を側面から見ることにより、レーザ光源3が光信号を発信するタイミングに応じて、送信用光ファイバ11の側面全体から出射される光を確認できる。従って、1本の送信用光ファイバ11を用いることによって、レーザ光源3から発生された光を複数の地点へと伝送することが可能となる。
<第1実施形態の使用例>
次に、第1実施形態に係る水中検査システム100の使用例について説明する。本実施形態では図4ないし図7に示すように、移動体102は水中構造体103に沿って初期位置L1から検査ポイントL4へと移動しながら3つの検査ポイントにおいて検査を行う。そして移動体102は当該移動および検査を行いつつ、第2の光通信装置2を用いて第1の光通信装置1と光無線通信を行う。以下、水中検査システム100を使用する動作の一連の工程について、説明する。
ステップS1(移動体の移動)
まず、移動体102を初期位置L1から第1の検査ポイントL2へと移動させるために、第1の光通信装置1から第2の光通信装置2へ向けて光無線通信を行う。そこで固定局101において、第1の光通信装置1に設けられているレーザ光源3を制御し、検査ポイントL2へと移動する旨の指令を含む通信光CL(以下、「通信光CL1」とする)を発光させる。発光された通信光CL1は送信用光ファイバ11の基端部14に入光する。
基端部14に入光した通信光CL1は、送信用光ファイバ11のコア部21に沿って先端部15へ向けて伝送される。当該伝送が行われる際に、通信光CL1の少なくとも一部がコア部21からクラッド部23へと進入し、さらにクラッド部23の側周部から水中WAへと出光される(図3を参照)。
すなわち図4に示すように、送信用光ファイバ11の側面から通信光CL1の少なくとも一部が出射される。移動体102は水中構造体103に沿って移動するので、移動体102は送信用光ファイバ11の側面近傍に位置している。従って、送信用光ファイバ11の側面から出射された通信光CL1の少なくとも一部は、第2の光通信装置2に設けられている受光素子9によって受光される。
受光素子9に受光された通信光CL1は、受光素子9および図示しない情報処理部によって光電変換および各種情報処理を受け、移動体102を検査ポイントL2へ移動する旨の通信情報が生成される。移動体102は当該通信情報に従って、初期位置L1から検査ポイントL2への移動を開始する。移動体102の移動方向は矢印Vで示されている。
ステップS2(水中構造体の検査)
ステップS1に係る光無線通信によって、移動体102が図5に示すように検査ポイントL2へ移動した後、検査ポイントL2における検査を実行させる必要がある。そこで、再び第1の光通信装置1から第2の光通信装置2へ向けて光無線通信を行う。すなわち、再び固定局101においてレーザ光源3を制御し、観測装置10を用いて検査ポイントL2を検査するに旨の指令を含む通信光CL(以下、「通信光CL2」とする)を発光させる。発光された通信光CL2は、基端部14に入光する。
送信用光ファイバ11は、通信光CL2を先端部15へ向けて伝送させるとともに、通信光CL2の少なくとも一部をクラッド部23の側面から水中WAへと出光させる。図5に示すように、送信用光ファイバ11の側方へと出光された通信光CL2は、移動体102の内部にある受光素子9によって受光される。受光素子9に受光された通信光CL2は、検査ポイントL2を検査する旨の通信情報に変換される。移動体102は当該通信情報に基づいて観測装置10を作動させ、検査ポイントL2における水中構造体103を検査する(符号Caを参照)。検査によって得られた情報は、移動体102に設けられている図示しない記憶装置に記憶される。
ステップS3(検査情報の送信)
移動体102によって水中構造体103が検査された後、水中構造体103の検査によって得られた情報を移動体102から固定局101へと送信する必要がある。そこで、第2の光通信装置2から第1の光通信装置1へ向けて光無線通信を行う。移動体102は第2の光通信装置2に設けられているレーザ光源7を制御し、水中構造体103の検査データの内容を含む通信光CL(以下、「通信光CL3」とする)を送信用光ファイバ13に向けて出射させる。
発光された通信光CL3は、図6に示すように水中WAを伝播し、検査ポイントL2に対応して配設されている受信用光ファイバ13aの第1端部17aに入光する。第1端部17aに入光された通信光CLは、受信用光ファイバ13aによって第2端部18へと伝送されて受光素子5aに受光される。受光素子5に受光された通信光CL3が、光電変換および各種情報処理を受けることによって、検出ポイントL2における水中構造体103の検出データを示す通信情報が生成される。水中構造体103の検出データを示す通信情報は、固定局101に配設されている記憶装置に記憶される。
以下、ステップS1ないしS3に係る工程を繰り返すことにより、検査ポイントL3および検査ポイントL4における水中構造体103の検査を行う。すなわち第1の光通信装置1から第2の光通信装置2に向けて光無線通信を行い、検査ポイントL3への移動および検査ポイントL3における水中構造体103の検査を行う旨の指令を送信する。移動体102が検査ポイントL3へ移動して水中構造体103の検査を行った後、第2の光通信装置2から第1の光通信装置1に向けて光無線通信を行い、水中構造体103の検査データを送信する。図6は、検査ポイントL2からL3へと移動した移動体102が、検査ポイントL3において水中構造体103を検査するとともに、通信光CL3を送信用光ファイバ13bの第1端部17bへと出射している状態を示している。
検査ポイントL3における水中構造体103の検査データが送信された後、第1の光通信装置1と第2の光通信装置2との光無線通信によって、検査ポイントL4への移動、検査ポイントL4における水中構造体103の検査、および水中構造体103の検査データの送信が行われる。
<第1実施形態による効果>
本実施形態に係る第1の光通信装置1では、通信光CLを発光させるレーザ光源3と、水中WAに配設され、通信光CLを入光させる入光端部14を有しており入光端部14に入光された通信光CLを先端部15に向けて伝送させる送信用光ファイバ11と、を備え、送信用光ファイバ11は、通信光CLを入光端部14から先端部15に向けて伝送させるコア部21と、コア部21を被覆しており、コア部21を伝送する通信光CLの少なくとも一部を送信用光ファイバ11の側面から出光させるクラッド部23と、を備える。
当該構成により、送信用光ファイバ11は先端部15の方向のみならず側面の方向へ通信光CLを伝送できる。当該構成により、1本の送信用光ファイバ11を用いて、複数の場所に通信光CLを出射することが可能となる。本実施形態にて説明した使用例では、1本の送信用光ファイバ11を用いて、少なくとも初期位置L1および検査ポイントL2~L4の各々へと通信光CLを送信可能となっている。従って、複数の場所に対して光無線通信を行う第1の光通信装置1において、送信用光ファイバ11の数を減らすことができるので、回線の単純化および装置の低コスト化などが可能となる。
また、コア部21を伝送する通信光CLの少なくとも一部がクラッド部23を介して送信用光ファイバ11の側面から出光されるように、コア部21を構成する材料の光屈折率とクラッド部23を構成する材料の光屈折率とが設定されている。この場合、クラッド部23の側面全体から通信光CLの少なくとも一部を出射できるので、1本の送信用光ファイバ11を用いて、より多くの場所へと通信光CLを送信できる。また、適切な光屈折率を有する材料を選択することによって側面へ光を出光させるクラッド部23を実現できるので、送信用光ファイバ11の製造が容易となる。
さらに本実施形態に係る水中検査システム100では、第1の光通信装置1を備えるとともに、検査対象でありx方向へ延びる水中構造体103をx方向へ移動しながら検査する移動体102を備え、送信用光ファイバ11は水中構造体103に沿って配設されており、移動体102は、クラッド部23の側面から出光される通信光CLを受光する受光素子9と、受光素子9が受光する通信光CLに基づいて移動体102を制御する制御部8と、を備える。
当該構成により、移動体102はx方向へ移動しながら水中構造体103を検査する際に、複数の位置において送信用光ファイバ11の側面から出光される通信光CLを受信できる。すなわち、1本の送信用光ファイバ11を用いる第1の光通信装置1を送信側として、移動体102は複数の場所において通信光CLを受信できる。従って、光無線通信を行いつつ複数箇所の水中構造体101を検査できる水中検査システム100を、1本の送信用光ファイバ11を用いることによって実現できる。
また、本実施形態に係る水中検査システム100では、水中構造体103はパイプラインであり、移動体102は潜水艇である。当該構成により、水底WBなどに配設されるパイプラインの複数箇所を、所定方向に沿って移動する潜水艇で検査する水中検査システムが低コストで実現できる。
第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、送信用光ファイバ11の構成が第1実施形態の構成と異なる。従って、第2実施形態に係る送信用光ファイバについては符号11Aを付して第1実施形態と区別する。また、第2実施形態に係るクラッド部については符号23Aを付して第1実施形態と区別する。一方、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付して図示し、その説明を省略する。
<送信用光ファイバの構成>
第2実施形態に係る送信用光ファイバ11Aの特徴として、図8に示すように、クラッド部23Aに1または2以上の孔部31が設けられている。孔部31はクラッド部23Aを側面方向に貫通している。孔部31の形状は、円形、矩形など適宜変更してよい。孔部31が配設される位置および孔部の数は、送信用光ファイバ11Aの側方へと光を出射させる位置に応じて適宜設定される。
クラッド部23Aに孔部31を配設することにより、コア部21を伝送する光の少なくとも一部を、送信用光ファイバ11Aの側面から出光させることができる。すなわち図9に示すように、レーザ光源3において発生してコア部21を伝送される光P1は、コア部21とクラッド部23Aとの境界面のうち孔部31が形成されている部分に到達することによって、光P1の一部が進入光S1として孔部31へと進入し、さらに孔部31を通って送信用光ファイバ11の外部へと出光される。光P1の残りの一部は、光P2としてコア部21の内部へ反射される。
なお第1実施形態と異なり、第2実施形態に係るクラッド部23Aを構成する材料の光屈折率とコア部21を構成する材料の光屈折率との差は大きく設定される。すなわち、レーザ光源3において発生する光Pは、コア部21とクラッド部23Aとの境界面のうち孔部31が形成されていない部分に到達した場合、コア部21の内部へと全反射される(図8を参照)。
従って、送信用光ファイバ11Aの側面のうち、孔部31が形成されている部分からは進入光S1~S3が側方へと出光される一方、クラッド部23Aによって被覆されている部分からは光が出光されない。よって、孔部31を形成させる位置を適宜選択することにより、送信用光ファイバ11Aの側面から光が出射される部分を適宜調整できる。
<第2実施形態の使用例>
次に、第2実施形態に係る水中検査システム100の使用例について説明する。検査ポイントL2~L4にわたって水中構造体103の検査を行うための一連の動作については、第1実施形態と共通するので説明を省略する。
第2実施形態では図10に示すように、第1の光通信装置1が第2の光通信装置2に対して光無線送信を行う位置に応じて、孔部31が配置される。すなわち、初期位置L1および検査ポイントL2~L4の各々に対応する4つの位置に孔部31が配置されるように、送信用光ファイバ11Aが配設される。よって、移動体102は、初期位置L1および検査ポイントL2~L4の各々に移動することによって、孔部31を通して送信用光ファイバ11の側面から出射される通信光CLを受信できる。図10は、初期位置L1において、孔部31を通して出射される通信光CLが、移動体102に設けられている第2の光通信装置2によって受信されている状態を示している。
<第2実施形態による効果>
本実施形態に係る第1の光通信装置1では、クラッド部23Aは、1または2以上の孔部31を備え、通信光CLの少なくとも一部は孔部31を介して送信用光ファイバ11Aの側面から出光される。
当該構成によって、送信用光ファイバ11Aは第1実施形態と同様に、先端部15の方向のみならず側面の方向へ通信光CLを伝送できる。当該構成により、1本の送信用光ファイバ11Aを用いて、複数の場所に通信光CLを出射することが可能となる。
また本実施形態では、送信用光ファイバ11Aの側面から通信光CLが出射される部分を孔部31が形成されている部分に限定できる。従って、送信用光ファイバ11の側面方向に漏れ出る光の量を限定できるので、送信用光ファイバ11Aのコア部21を伝送される光が無用に減衰することを回避できる。また、孔部31の位置を適宜選択することにより、通信光CLが出射される部分を、光無線通信を行う所望の位置に限定できる。よって、通信光CLが傍受される事態をより確実に回避できるので、光無線通信の信頼性を向上できる。
第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態では、受信用光ファイバ13の構成が第1実施形態および第2実施形態の構成と異なる。従って、第3実施形態に係る受信用光ファイバについては符号61を付して他の実施形態と区別する。
<受信用光ファイバの構成>
第3実施形態に係る受信用光ファイバ61の構成は図11に示す通りである。受信用光ファイバ61は、受信用光ファイバ61の中心部を構成するコア部65と、コア部65の側周部を覆うクラッド部67とを備えている。受信用光ファイバ61に入光した光は、主にコア部65の内部を通ることにより第2端部18に向けて伝送される。
そして第3実施形態に係る受信用光ファイバ61の特徴として、複数箇所から光を入光できるように構成されている。具体的な構成として、クラッド部67に1または2以上の孔部69が設けられている。孔部69はクラッド部67の層を貫通するように構成されており、各々の孔部69には集光レンズ71が嵌入されている。すなわち受信用光ファイバ61は、1または2以上の集光レンズ71を側周部に備えている。集光レンズ71は本発明における入光部に相当する。
集光レンズ71の各々は、受信用光ファイバ61の側面方向から受信用光ファイバ61へと向かう光を集光させてコア部65へと導く。従って、受信用光ファイバ61は第1端部17から光を入光させるのみならず、集光レンズ71が形成されている側面の部分からも光を入光させることができる。
第1端部17から受信用光ファイバ61に入光した光Qと、集光レンズ71を介して側面から入光した光Q1およびQ2とは、それぞれコア部65を通って第2端部18へと伝送され、第1の光通信装置1が備える受光素子5によって受光される。このように、受信用光ファイバ61の側面に集光レンズ71を配設する構成により、1本の受信用光ファイバ61を用いて複数箇所から通信光CLを例とする光を入光させることができる。また、クラッド部67において集光レンズ71が形成される位置を適宜選択することにより、送信用光ファイバ11Aの側面から光を入射できる部分の位置を適宜調整できる。
<第3実施形態の使用例>
次に、第3実施形態に係る水中検査システム100Bの使用例について説明する。検査ポイントL2~L4にわたって水中構造体103の検査を行うための一連の動作については、第1実施形態と共通するので説明を省略する。
第3実施形態に係る水中検査システム100Bでは図12に示すように、複数本の受信用光ファイバ13の代わりに、1本の受信用光ファイバ61を用いる。そして、移動体102に設けられている第2の光通信装置2が第1の光通信装置1に対して光無線送信を行う位置に応じて、集光レンズ71が配置される。すなわち、初期位置L1および検査ポイントL2~L4の各々に対応する4つの位置に集光レンズ71が配置されるように、受信用光ファイバ61が配設される。よって、移動体102は、初期位置L1および検査ポイントL2~L4の各々に移動することによって、レーザ光源7から出射させた通信光CLを受信用光ファイバ61に入光させることができる。
図12は、移動体102が検査ポイントL4に移動した後、レーザ光源7から通信光CLを出射させた状態を示している。当該通信光CLは水中WAを伝播し、検査ポイントL4に相当する位置に配設されている集光レンズ71に集光されて受信用光ファイバ61に入光する。受信用光ファイバ61に入光した通信光CLは、第2端部18へ伝送されて受光素子5に受光される。
<第3実施形態による効果>
本実施形態に係る第1の光通信装置1では、通信光CLを受光する受光素子5と、水中WAに配設され、受光素子5に通信光CLを導く受信用光ファイバ61と、を備え、受信用光ファイバ61は、通信光CLを伝送させるコア部65と、コア部65を被覆するクラッド部67と、を備え、クラッド部67の側周部には、通信光CLを入光させる1または2以上の集光レンズ71が備えられている。
当該構成によって、受信用光ファイバ61は側面から通信光CLを入光させることができる。そのため、1本の受信用光ファイバ61を用いて、複数の場所から通信光CLを受信することが可能となる。
また本実施形態では、受信用光ファイバ61の側面から通信光CLを入射させる部分を集光レンズ71が形成されている部分に限定できる。従って、側面方向から通信光CLを受信する部分を、光無線通信を行う所望の位置に限定できる。よって、集光レンズ71が形成されていない部分のクラッド部67に光が照射された場合に、当該光が通信光CLと混同して受信される事態をより確実に回避できるので、光無線通信の信頼性を向上できる。
<態様>
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1項)
一態様に係る水中光通信装置は、通信光を発光させる発光素子と、水中に配設され、前記通信光を入光させる入光端部を有しており前記入光端部に入光された前記通信光を先端部に向けて伝送させる光ファイバと、を備え、前記光ファイバは、前記通信光を前記入光端部から前記先端部に向けて伝送させるコア部と、前記コア部を被覆しており、前記コア部を伝送する前記通信光の少なくとも一部を前記光ファイバの側面から出光させるクラッド部と、を備えていてよい。
第1項に記載の水中光通信装置によれば、発光素子で発光された通信光は光ファイバの入光端部から先端部へ向けて伝送されるとともに、光ファイバの側面から出光される。そのため、1本の光ファイバによって先端部側と側面側との複数方向へ伝送できる。よって、多様な場所へ光通信を行う光通信装置をより単純な構成で実現できる。
(第2項)
第1項に記載の水中光通信装置において、前記コア部を伝送する前記通信光の少なくとも一部が前記クラッド部を介して前記光ファイバの側面から出光されるように、前記コア部を構成する材料の光屈折率と前記クラッド部を構成する材料の光屈折率とが設定されてもよい。
第2項に記載の水中光通信装置によれば、クラッド部の側面全体から通信光の少なくとも一部を出射できるので、1本の光ファイバを用いて、より多くの場所へと通信光を送信できる。また、適切な光屈折率を有する材料を選択することによって側面へ光を出光させるクラッド部を実現できるので、光ファイバの製造が容易となる。
(第3項)
第1項または第2項に記載の水中光通信装置において、前記クラッド部は、1または2以上の孔部を備え、前記通信光の少なくとも一部は前記孔部を介して前記光ファイバの側面から出光されてもよい。
第3項に記載の光通信装置によれば、孔部を介して光ファイバの側面の方向へ通信光を伝送できる。当該構成により、1本の光ファイバを用いて、複数の場所に通信光を出射することが可能となる。また、光ファイバの側面から通信光が出射される部分を孔部が形成されている部分に限定できる。従って、光ファイバの側面方向に漏れ出る光の量を限定できるので、光ファイバを伝送される光が無用に減衰することを回避できる。また、孔部の位置を適宜選択することにより、通信光が出射される部分を、光無線通信を行う所望の位置に限定できる。よって、通信光が傍受される事態をより確実に回避できるので、光無線通信の信頼性を向上できる。
(第4項)
一態様に係る水中光通信装置は、通信光を受光する受光素子と、水中に配設され、前記受光素子に前記通信光を導く光ファイバと、を備え、前記光ファイバは、前記通信光を伝送させるコア部と、前記コア部を被覆するクラッド部と、を備え、前記クラッド部の側周部には、前記通信光を入光させる1または2以上の入光部が備えられていてよい。
第4項に記載の光通信装置によれば、光ファイバは側面から通信光を入光させることができる。そのため、1本の光ファイバを用いて、複数の場所から通信光を受信することが可能となる。また、光ファイバの側面から通信光を入射させる部分を入光部が形成されている部分に限定できる。従って、側面方向から通信光を受信する部分を、光無線通信を行う所望の位置に限定できる。よって、入光部が形成されていない部分のクラッド部に光が照射された場合に、当該光が通信光と混同して受信される事態をより確実に回避できるので、光無線通信の信頼性を向上できる。
(第5項)
第1項ないし第3項のいずれかに係る水中光通信装置を備える水中検査システムにおいて、検査対象であり所定方向へ延びる構造体を前記所定方向へ移動しながら検査する移動検査体を備え、前記光ファイバは前記構造体に沿って配設されており、前記移動検査体は、前記クラッド部の側面から出光される前記通信光を受光する受光部と、前記受光部が受光する前記通信光に基づいて前記移動検査体を制御する制御部と、を備えていてよい。
第5項に記載の水中検査システムによれば、移動検査体は所定方向へ移動しながら構造体を検査する際に、複数の位置において光ファイバの側面から出光される通信光を受信できる。すなわち、1本の光ファイバを用いる光通信装置1を送信側として、移動検査体は複数の場所において通信光を受信できる。従って、光無線通信を行いつつ複数箇所の構造体を検査できる水中検査システムを、1本の光ファイバを用いることによって実現できる。
(第6項)
第5項に係る水中検査システムにおいて、前記構造体はパイプラインであり、前記移動検査体は潜水艇であってもよい。
第6項に記載の水中検査システムによれば、水底などに配設されるパイプラインの複数箇所を、所定方向に沿って移動する潜水艇で検査する水中検査システムが低コストで実現される。
また、コア部21を伝送する通信光CLの少なくとも一部がクラッド部23を介して送信用光ファイバ11の側面から出光されるように、コア部21を構成する材料の光屈折率とクラッド部23を構成する材料の光屈折率とが設定されている。この場合、
さらに本実施形態に係る水中検査システム100では、第1の光通信装置1を備えるとともに、検査対象でありx方向へ延びる水中構造体103をx方向へ移動しながら検査する移動体102を備え、送信用光ファイバ11は水中構造体103に沿って配設されており、移動体102は、クラッド部23の側面から出光される通信光CLを受光する受光素子9と、受光素子9が受光する通信光CLに基づいて移動体102を制御する制御部8と、を備える。
当該構成により、移動体102はx方向へ移動しながら水中構造体103を検査する際に、複数の位置において送信用光ファイバ11の側面から出光される通信光CLを受信できる。すなわち、1本の送信用光ファイバ11を用いる第1の光通信装置1を送信側として、移動体102は複数の場所において通信光CLを受信できる。従って、光無線通信を行いつつ複数箇所の水中構造体101を検査できる水中検査システム100を、1本の送信用光ファイバ11を用いることによって実現できる。
また、本実施形態に係る水中検査システム100では、水中構造体103はパイプラインであり、移動体102は潜水艇である。当該構成により、水底WBなどに配設されるパイプラインの複数箇所を、所定方向に沿って移動する潜水艇で検査する水中検査システムが低コストで実現される。
<他の実施形態>
なお、今回開示された実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲、並びに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。例として、本発明は下記のように変形実施することができる。
(1)上述の各実施形態において、送信用光ファイバ11は先端部15から光を出光できる構成に限ることはない。すなわち先端部15を光反射材などで被覆し、先端部15に伝送された光が先端部15から出射することを防止する構成としてもよい。この場合、レーザ光源3から基端部14を介してコア部21に入光した光の全てが、クラッド部23を介して送信用光ファイバ11の側面から出光されることとなる。
(2)上述の各実施形態において、送信用光ファイバ11の側面から通信光CLのみを出光させる構成に限ることはない。すなわち図13に示すように、通信光CLを構成する青色光Bおよび緑色光Gに加えて、赤色光Rを送信用光ファイバ11の側面から出光させて第2の光通信装置2と光無線通信を行ってもよい。青色光Bおよび緑色光Gに赤色光Rを加えることにより、全体として白色光である照明光SLとなる。
照明光SLを送信用光ファイバ11の側面から出光させることにより、当該照明光SLは送信用光ファイバ11の経路を示す道標となる。すなわち、移動体102は照明光SLに含まれる通信光CLによる制御を受けつつ、送信用光ファイバ11の側面から出射される照明光SLを利用して水中構造体103の撮影または次の検査ポイントへの移動を行うことができる。この場合、移動体102に照明装置を搭載させる必要がないので、移動体102の小型化および軽量化を容易に実現できる。
(3)上述の各実施形態において、第1の光通信装置1を備える固定局101は水中に配設されてもよい。また、第1の光通信装置1が備える構成を第2の光通信装置2に適用してもよい。さらに、第1の光通信装置1は固定配置された構造体に配設される構成に限ることはなく、移動する構造体に配設してもよい。
(4)上述の各実施形態において、水中検査システム100は2つの光通信装置の間で光無線通信を行う構成であったが、3以上の光通信装置の間で光無線通信を行ってもよい。
1 … 第1の光通信装置
2 … 第2の光通信装置
3 … レーザ光源
4 … 制御部
5 … 受光素子
7 … レーザ光源
8 … 制御部
9 … 受光素子
10 … 観測装置
11 … 送信用光ファイバ
13 … 受信用光ファイバ
14 … 基端部
15 … 先端部
21 … コア部
23 … クラッド部
31 … 孔部
61 … 受信用光ファイバ
65 … コア部
67 … クラッド部
69 … 孔部
71 … 集光レンズ
100 … 水中検査システム
101 … 固定局
102 … 移動体
103 … 水中構造体

Claims (6)

  1. 通信対象である移動体に対して通信光を発光させる発光素子と、
    所定方向へ延びる水中構造体に沿って配設され、前記移動体に対して発光された通信光を入光させる入光端部を有しており前記入光端部に入光された前記通信光を先端部に向けて伝送させる光ファイバと、
    を備え、
    前記光ファイバは、
    前記通信光を前記入光端部から前記先端部に向けて伝送させるコア部と、
    前記コア部を被覆しており、前記コア部を伝送する前記通信光の少なくとも一部を前記光ファイバの側面から出光させるクラッド部と、
    を備え
    前記移動体は前記水中構造体における検査ポイントを検査する移動検査装置であり、
    前記光ファイバは、前記検査ポイントの各々に対応する位置に孔部が配置される水中光通信装置。
  2. 請求項1に記載の水中光通信装置において、
    前記コア部を伝送する前記通信光の少なくとも一部が前記クラッド部を介して前記光ファイバの側面から出光されるように、前記コア部を構成する材料の光屈折率と前記クラッド部を構成する材料の光屈折率とが設定されている水中光通信装置。
  3. 請求項1に記載の水中光通信装置において、
    前記クラッド部は、1または2以上の孔部を備え、
    前記通信光の少なくとも一部は前記孔部を介して前記光ファイバの側面から出光される水中光通信装置。
  4. 通信対象である移動体から発光された通信光を受光する受光素子と、
    所定方向へ延びる水中構造体に沿って配設され、前記受光素子に前記通信光を導く光ファイバと、
    を備え、
    前記光ファイバは、
    前記通信光を伝送させるコア部と、
    前記コア部を被覆するクラッド部と、を備え、
    前記クラッド部の側周部には、前記通信光を入光させる1または2以上の入光部が備えられ
    前記移動体は前記水中構造体における検査ポイントを検査する移動検査装置であり、
    前記光ファイバは、前記検査ポイントの各々に対応する位置に孔部が配置される水中光通信装置。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の水中光通信装置を備える水中検査システムであって、
    検査対象であり所定方向へ延びる構造体を前記所定方向へ移動しながら検査する移動検査体を備え、
    前記光ファイバは前記構造体に沿って配設されており、
    前記移動検査体は、
    前記クラッド部の側面から出光される前記通信光を受光する受光部と、
    前記受光部が受光する前記通信光に基づいて前記移動検査体を制御する制御部と、
    を備える水中検査システム。
  6. 請求項5に記載の水中光通信装置を備える水中検査システムであって、
    前記構造体はパイプラインであり、
    前記移動検査体は潜水艇である水中検査システム。
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