JP7346952B2 - ロータリースクリーン - Google Patents
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Description
除塵装置は、取水路を幅方向に横切るように水流に対して垂直もしくは所定角度の傾斜をつけて設置されており、取水量の多い発電所等ではスクリーン(金網ともいう)を周回転させて連続的に塵芥等を捕捉している連続回転式のトラベリングスクリーンが利用されている。図4は連続回転式除塵装置の説明図である。図示のように除塵装置1は、駆動装置2から上下左右のスプロケットホイール3を介して、左右一対の無端状のキャリングチェーン4を周回転させており、このキャリングチェーン4にスクリーン5が接合した網枠6が、取水路を横切るように取り付けられている。
またキャリングチェーンは2枚のリンクプレートをブッシュと、ローラと、ピンで平行に接合したものを1組とし、この接合箇所を起点としてさらにリンクプレート1組(平行に接合した2枚)を繋いでおり、ブッシュと、ローラと、ピンで2枚のリンクプレートを繰り返し繋ぐことで無端状の構造に形成している。このとき、平行に接合した2枚のリンクプレート間の距離は接合部のローラ幅によって決まる。
このように除塵装置は、多数の機器、パーツ等から構成された複合体であることから、装置の機能維持や、長寿命化を図るためには定期的な点検及びメンテナンスが必須となる。
発電プラントに設置した連続回転式の除塵装置は、点検又はメンテナンスで動作を停止すると供給電力量に大きな影響を与える。特に電力消費量の多い夏場に動作を停止することは供給量に支障を与えてしまう。そのため点検及びメンテナンスは可能な限り簡便で短時間で行うことが望ましい。
しかしながら、スクリーンの交換を水路内で行うことは構造上困難であった。スクリーンを接合した網枠を固定しているボルトナットは水路壁面との隙間が少なく取り外す作業が非常に困難であり、仮に取り外せたとしても重い網枠を吊り上げるための吊り具を設置することは不可能であった。そのため、この作業は地上で行う必要があり、まず上部スプロケットホイールを覆うように設置されているハウジングの分割カバー(下流側)をクレーンによって取り外した後に、下流側からスクリーンが取り付けられた網枠を交換していたため手間がかかっていた。このとき網枠を外す枚数は、キャリングチェーンの回転バランスを考慮すると2枚が最適である。
さらに、水中で起こる金属腐食を防ぐために犠牲陽極としてアルミ陽極が複数個所取り付けられており、定期的(例えば2年毎)に交換作業が必要となる。そのうち、スクリーンフレーム内側に取り付けられているものは、スクリーンが取り付けられた網枠を取り外さないと交換作業ができないため、前述したような事前に地上で網枠を取り外す作業が必要となる。
このように点検・メンテナンスにはクレーンが必須であるうえ、手間もかかり、作業に長時間を要していた。
前記網枠に取り付けて水中の塵芥を捕捉するスクリーンパネルを有し、
前記スクリーンパネルは前記網枠の幅方向に複数分割し、前記網枠の塵芥捕捉面側から少なくとも一部取り外し可能とし、
前記網枠の幅方向の両端部に前記網枠の背面側から締結手段により固定した固定スクリーンと、
前記網枠の幅方向の中央部の内周に沿って設けた取付金具に、前記塵芥捕捉面側に突出した締結手段を取り付けて着脱可能に設けた着脱スクリーンと、を有することを特徴とするロータリースクリーンを提供することにある。
上記第1の手段によれば、スクリーンの点検時においては、網枠内で部分的に損傷している対象箇所のスクリーンパネルのみを選択的に交換することができる。
また除塵装置の点検時においては、点検対象箇所の近くのスクリーンパネルのみを選択的に取り外すことができる。このため従来のようにクレーン等を用いるなど地上での前処理作業が必要なく点検時間の大幅な短縮化及び効率化が図れる。
また水流によって塵芥が集中する水路の中央部を着脱スクリーンとし、これ以外を取り外しができない固定スクリーンの組み合わせ等が可能となり、水路の中央部のスクリーンの損傷が激しい箇所のメンテナンス・取り外し・交換作業を容易に行うことができ、網枠のスクリーン全部を交換する必要がない。さらにアルミ電極の定期的な交換作業の際にも電極近くの着脱スクリーンを取り外すことにより容易に交換作業が行える。
上記第2の手段によれば、水路幅に応じて設定される網枠幅に合わせて着脱スクリーンの幅方向の長さを変更できるため、除塵装置の設置作業時の時間短縮が図れる。
本発明のロータリースクリーン10は、連続回転式除塵装置のキャリングチェーン12に取り付ける網枠14と、網枠14に取り付けて水中の塵芥を捕捉するスクリーンパネル20を有している。
網枠14は、キャリングチェーン12を構成する平行に接合した2枚のリンクプレートの水路の両端の左右2組により挟み込まれるように網枠14の左右両端をボルトナット4か所でリンクプレートに締結している。
スクリーンパネル20は、網枠14に取り付けて水中の塵芥を捕捉する金網であり、網枠14の幅方向(本実施形態では網枠14の長手方向と同じ)、換言すると水路の幅方向に複数分割している。そして網枠14にボルトナット等の締結手段により取り付けて、一部を塵芥捕捉面側から着脱可能としている。
固定スクリーン22は、網枠14の幅方向の両端側の2か所に取付金具23を用いて網枠14の背面側から締結手段により固定している(図3参照)。
着脱スクリーン24は、固定スクリーン22の間で網枠14の中央部に網枠14の内周に沿って設けた取付金具25に塵芥捕捉面側から締結手段により着脱可能に取り付けている(図2参照)。
なお着脱スクリーン24の高さサイズは、キャリングチェーンを構成するプレート同士を接合するリンク間距離に相当し、一般的には300mm~600mmの範囲にある。また幅サイズは、吊り具を使用しないで人手によりスクリーンの交換作業が行える適正重量を考慮して、高さサイズの2倍のサイズであることが好ましい。
このような構成のスクリーンパネル20は、従来の地上での作業(スクリーンが取り付けられた網枠の取り外し)は不要であり、止水した後、水流によって塵芥が集まりやすい水路の中央部でスクリーンの損傷が激しい箇所の着脱スクリーン24を容易に取り外して交換作業が行える。このとき着脱スクリーン24の締結手段は、塵芥捕捉面側に突出しているため、容易に取り外すことができる。
また本発明のスクリーンパネル20は、網枠の幅サイズに応じて幅方向の長さを任意に設定変更可能としている。網枠14に固定スクリーン22を取り付けた後の残りのスペースに嵌めるように、標準化した規定サイズの着脱スクリーン24の取り付け枚数を調整することで幅方向の長さを変更できる。このためスクリーンパネル設置時の時間の短縮化と、メンテナンス等においても部品交換のコスト削減が図れる。
本発明のスクリーンパネル20は、網枠の幅方向に沿って複数分割可能な構成であれば良く、この他、着脱スクリーン24のみの構成であっても良い。この場合、網枠内全てのスクリーンについて容易に交換できる。
また、本発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
2 駆動装置
3 スプロケットホイール
4 キャリングチェーン
5 スクリーン
6 網枠
10 ロータリースクリーン
12 キャリングチェーン
14 網枠
20 スクリーンパネル
22 固定スクリーン
23 取付金具
24 着脱スクリーン
25 取付金具
Claims (2)
- 連続回転式除塵装置のキャリングチェーンに取り付ける網枠と、
前記網枠に取り付けて水中の塵芥を捕捉するスクリーンパネルを有し、
前記スクリーンパネルは前記網枠の幅方向に複数分割し、前記網枠の塵芥捕捉面側から少なくとも一部取り外し可能とし、
前記網枠の幅方向の両端部に前記網枠の背面側から締結手段により固定した固定スクリーンと、
前記網枠の幅方向の中央部の内周に沿って設けた取付金具に、前記塵芥捕捉面側に突出した締結手段を取り付けて着脱可能に設けた着脱スクリーンと、を有することを特徴とするロータリースクリーン。 - 請求項1に記載されたロータリースクリーンであって、
前記着脱スクリーンは、前記網枠の幅サイズに応じて幅方向の長さを任意に設定変更可能なことを特徴とするロータリースクリーン。
Priority Applications (1)
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JP2019129137A JP7346952B2 (ja) | 2019-07-11 | 2019-07-11 | ロータリースクリーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019129137A JP7346952B2 (ja) | 2019-07-11 | 2019-07-11 | ロータリースクリーン |
Publications (2)
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JP2021014708A JP2021014708A (ja) | 2021-02-12 |
JP7346952B2 true JP7346952B2 (ja) | 2023-09-20 |
Family
ID=74530398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019129137A Active JP7346952B2 (ja) | 2019-07-11 | 2019-07-11 | ロータリースクリーン |
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2019
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