JP7345839B2 - チョコレートの製造方法 - Google Patents
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<第1実施形態に係るチョコレートの製造方法の特徴および効果>
以下、本発明に係るチョコレートの製造方法の主要な特徴について説明する。図1は、第1実施形態に係るチョコレートの製造方法における製造工程を示すフローである。図2は、第1実施形態に係る製造工程中、デザイン型形成工程の一部を示す模式図である。図3は、図2に続くデザイン型形成工程の一部を示す模式図である。図4は、第1実施形態に係る製造工程中、チョコレート溶融工程を示す模式図である。図5は、第1実施形態に係る製造工程中、チョコレート調温工程を示す模式図である。図6は、第1実施形態に係る製造工程中、チョコレート充填工程の一部を示す模式図である。図7は、第1実施形態に係る製造工程中、チョコレート充填工程の一部を示す模式図である。図8は、第1実施形態に係る製造工程中、チョコレート密着工程の一部を示す模式図である。図9は、図8に続くチョコレート密着工程の一部を示す模式図である。図10は、第1実施形態に係る製造工程中、チョコレート冷却工程の一部を示す模式図である。図11は、第1実施形態に係る製造工程中、チョコレート取出工程を示す模式図である。
[第1実施形態に係るチョコレートの製造工程の概要]
図1に示すように、第1実施形態に係るチョコレートの製造方法は、デザイン型形成工程S1と、チョコレート溶融工程S2と、チョコレート調温工程S3と、チョコレート充填工程S4と、チョコレート密着工程S5と、チョコレート冷却工程S6と、チョコレート取出工程S7と、を含む。なお、ここで説明するチョコレートの製造工程は、一例であり、前述した本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部の工程を省略したり、適宜別の工程を含めたりすることが可能であることはいうまでもない。また、第1実施形態に係るチョコレートの製造工程に係る効果のうち、既に説明したものについては省略する。以下、第1実施形態に係るチョコレートの各製造工程を説明する。
図1に示す第1実施形態に係るデザイン型形成工程S1は、図2に示すように、デザインの原板30を通過した光32によって感光性樹脂21aを露光させる工程と、この工程の後に、露光させた感光性樹脂のうちの一部を除去し、凹凸を形成することによって、第1型20を形成する工程と、を含む。
図1に示す第1実施形態に係るチョコレート溶融工程S2は、図4に示すように、チョコレート溶融装置40に、ホワイトチョコレート(第1チョコレート)の原材料11aを投入して溶融し、ホワイトチョコレートの生地11bを準備する工程を含む。また、図1に示す第1実施形態に係るチョコレート溶融工程S2は、図4に示すように、別のチョコレート溶融装置に、ダークチョコレート(第2チョコレート)の原材料12aを投入して溶融し、ダークチョコレートの生地12bを準備する工程を含む。ホワイトチョコレートの原材料11aを溶融する温度は、例えば30℃~35℃であり、好ましくは32℃である。ダークチョコレートの原材料12aを溶融する温度は、例えば40℃以上50℃以下であり、好ましくは44℃以上45℃以下である。図4に示すチョコレート溶融装置40は、一般的なものであればよく、特に限定されない。
図1に示す第1実施形態に係るチョコレート調温工程S3は、図5に示すように、チョコレート調温装置50に、図4に示すホワイトチョコレートの生地11bを投入し、撹拌しながら、ココアバターのIII型多形の融点以上であり、かつ、ココアバターのIV型多形の融点以下である第1調温温度に冷却して、ホワイトチョコレートの生地中にココアバターのIV型多形の微結晶を生成する工程と、この工程の後、ホワイトチョコレートの生地を、ココアバターのIV型多形の融点以上であり、かつ、ココアバターのV型多形の融点以下である第2調温温度に加熱して、ホワイトチョコレートの生地中のココアバターのIV型多形をココアバターのV型多形に融液媒介転移させる工程と、を含む。また、図1に示す第1実施形態に係るチョコレート調温工程S3は、図5に示すように、別のチョコレート調温装置に、ダークチョコレートの生地12bを投入し、撹拌しながら、ココアバターのIII型多形の融点以上であり、かつ、ココアバターのIV型多形の融点以下である第1調温温度に冷却して、ダークチョコレートの生地中にココアバターのIV型多形の微結晶を生成する工程と、この工程の後、ダークチョコレートの生地を、ココアバターのIV型多形の融点以上であり、かつ、ココアバターのV型多形の融点以下である第2調温温度に加熱して、ダークチョコレートの生地中のココアバターのIV型多形をココアバターのV型多形に融液媒介転移させる工程と、を含む。図5に示すチョコレート調温装置50は、一般的なものであればよく、特に限定されない。
図1に示す第1実施形態に係るチョコレート充填工程S4は、図6に示すように、第2型25の凹部25cに、チョコレート調温工程S3を経たダークチョコレートの生地12cを充填する工程を含む。また、図1に示す第1実施形態に係るチョコレート充填工程S4は、図7に示すように、第1型20の凹部21cに、チョコレート調温工程S3を経たホワイトチョコレートの生地11cを充填する工程を含む。
図1に示す第1実施形態に係るチョコレート密着工程S5は、図8に示すように、ホワイトチョコレートの生地11cが充填された第1型20と、ダークチョコレートの生地12cが充填された第2型25とを接合させる工程と(以下、チョコレートを充填させた状態で接合させた第1型20および第2型25を、接合させた型100aという。)、図9に示すように、振動装置60に接合させた型100aを載置して、接合させた型100aを振動させる工程と、を含む。ここで、前述したように、第1実施形態にあっては、これらの工程において、ホワイトチョコレートの生地11cおよびダークチョコレートの生地12cが溶融している状態を維持する。
まず、図1に示す第1実施形態に係るチョコレート冷却工程S6で用いる冷却装置の一例について説明する。
図1に示す第1実施形態に係るチョコレート取出工程S7は、図11に示すように、冷却後の接合させた型100eをチョコレートから剥がす(図8で第1型20および第2型25を接合させた方向と逆方向にこれらの型を剥がす)ことによって、デザインチョコレート10を取り出す工程を含む。以上の工程によって、デザインチョコレート10が完成する。
11a,12a 原材料
11b,11c,12b,12c 生地
20 第1型
21a,21b 感光性樹脂
21c 凹部
22 基板
25 第2型
25c 凹部
30 原板
32 光
40 チョコレート溶融装置
50 チョコレート調温装置
60 振動装置
70 冷却装置
71 振動ベルトコンベア
72 冷却部
100a,100b,100c,100d,100e 接合させた型
Claims (12)
- デザインが表された第1チョコレートと、前記第1チョコレートと異なる色を有する第2チョコレートとにより構成されたチョコレートの製造方法であって、
(a1)溶融している前記第1チョコレートの生地を第1型に充填する工程、
(a2)溶融している前記第2チョコレートの生地を第2型に充填する工程、
(b)前記第1チョコレートの生地が充填された前記第1型と前記第2チョコレートの生地が充填された前記第2型とを、前記第1チョコレートの生地および前記第2チョコレートの生地が溶融している状態で接合させる工程、
(c)前記(b)工程の後に、接合させた前記第1型および前記第2型を、前記第1チョコレートの生地および前記第2チョコレートの生地が溶融している状態で振動させる工程、
(d)前記(c)工程の後に、接合させた前記第1型および前記第2型を冷却し、前記第1チョコレートの生地および前記第2チョコレートの生地を固化する工程、
を含む、チョコレートの製造方法。 - 請求項1に記載のチョコレートの製造方法において、
前記(a1)工程の前に、
(e1)ココアバターを含む前記第1チョコレートの原材料を溶融して前記第1チョコレートの生地を準備する工程、
(f1)前記(e1)工程の後、前記第1チョコレートの生地を前記ココアバターのIII型多形の融点以上であり、かつ、前記ココアバターのIV型多形の融点以下である第1調温温度に冷却して、前記第1チョコレートの生地中に前記ココアバターのIV型多形の微結晶を生成する工程、
(g1)前記(f1)工程の後、前記第1チョコレートの生地を、前記ココアバターのIV型多形の融点以上であり、かつ、前記ココアバターのV型多形の融点以下である第2調温温度に加熱して、前記第1チョコレートの生地中の前記ココアバターのIV型多形を前記ココアバターのV型多形に融液媒介転移させる工程、
を含む、チョコレートの製造方法。 - 請求項2に記載のチョコレートの製造方法において、
前記(a1)工程の前に、
(h1)前記第1型を予熱する工程、
を含み、
前記(a1)工程では、
前記第1型の温度と、溶融している前記第1チョコレートの生地の温度とを一致させる、チョコレートの製造方法。 - 請求項2または3に記載のチョコレートの製造方法において、
前記(a1)工程では、
溶融している前記第1チョコレートの生地の温度は、前記第2調温温度である、チョコレートの製造方法。 - 請求項1に記載のチョコレートの製造方法において、
前記(a2)工程の前に、
(e2)ココアバターを含む前記第2チョコレートの原材料を溶融して前記第2チョコレートの生地を準備する工程、
(f2)前記(e2)工程の後、前記第2チョコレートの生地を前記ココアバターのIII型多形の融点以上であり、かつ、前記ココアバターのIV型多形の融点以下である第1調温温度に冷却して、前記第2チョコレートの生地中に前記ココアバターのIV型多形の微結晶を生成する工程、
(g2)前記(f2)工程の後、前記第2チョコレートの生地を、前記ココアバターのIV型多形の融点以上であり、かつ、前記ココアバターのV型多形の融点以下である第2調温温度に加熱して、前記第2チョコレートの生地中の前記ココアバターのIV型多形を前記ココアバターのV型多形に融液媒介転移させる工程、
を含む、チョコレートの製造方法。 - 請求項5に記載のチョコレートの製造方法において、
前記(a2)工程の前に、
(h2)前記第2型を予熱する工程、
を含み、
前記(a2)工程では、
前記第2型の温度と、溶融している前記第2チョコレートの生地の温度とを一致させる、チョコレートの製造方法。 - 請求項5または6に記載のチョコレートの製造方法において、
前記(a2)工程では、
溶融している前記第2チョコレートの生地の温度は、前記第2調温温度である、チョコレートの製造方法。 - 請求項2~7のいずれか1項に記載のチョコレートの製造方法において、
前記(b)工程では、
前記第1チョコレートの生地の温度と、前記第2チョコレートの生地の温度とを一致させる、チョコレートの製造方法。 - 請求項1に記載のチョコレートの製造方法において、
前記(d)工程では、
接合させた前記第1型および前記第2型を振動させながら冷却する、チョコレートの製造方法。 - 請求項1に記載のチョコレートの製造方法において、
前記(d)工程は、
(d1)接合させた前記第1型および前記第2型を、第1温度において冷却する工程、
(d2)前記(d1)工程の後に、接合させた前記第1型および前記第2型を、第2温度において冷却する工程、
を含み、
前記第2温度は、前記第1温度よりも高い、チョコレートの製造方法。 - 請求項10に記載のチョコレートの製造方法において、
前記(d)工程は、
(d3)前記(d2)工程の後に、接合させた前記第1型および前記第2型を、第3温度において冷却する工程、
をさらに含み、
前記第3温度は、前記第2温度よりも高い、チョコレートの製造方法。 - 請求項1に記載のチョコレートの製造方法において、
前記(a1)工程の前に、
(i)前記デザインの原板を通過した光によって感光性樹脂を露光させる工程、
(j)前記(i)工程の後に、露光させた前記感光性樹脂のうちの一部を除去し、凹凸を形成することによって、前記第1型を形成する工程、
を含む、チョコレートの製造方法。
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