JP7344653B2 - 多孔質シート及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多孔質シート及びその製造方法に関する。
液晶用ガラス板や積層セラミックコンデンサ用のグリーンシート等、薄膜もしくは板状、フィルム状の物を固定または搬送するための手段のひとつに、薄膜等の被吸着体を減圧吸引により吸着ステージに吸着させて固定する方法(吸着固定)や搬送する方法(吸着搬送)がある。その際、被吸着体に傷や接触痕が生じることを防ぐために、吸着ステージには、吸着面に吸着緩衝材として通気性を有する樹脂多孔質体が装着される。このような樹脂多孔質体としては、剛性やクッション性などの観点から、ポリエチレン粉末を焼結成形して得られる焼結成形体が用いられることがある。
近年、液晶や積層セラミックコンデンサは小型化および高性能化が急激に進行しており、その原料であるガラス板やセラミックグリーンシートの薄型化が進んでいる。このため非常に精密な吸着固定または吸着搬送を行う必要が生じている。したがって、減圧吸引での吸着ステージに装着する吸着緩衝材としても、優れた表面平滑性や強度剛性などが求められている。
例えば、特許文献1には、グリーンシートの軽薄化に対応可能な吸着固定搬送用シートを提供することを目的として、シート全体の厚み方向の通気度、表面の開孔率、表面粗さを規定したシートが提案されている。しかしながら、特許文献1に記載の多孔質シートは焼結多孔質体の表面に平滑性の高いPETシートなどを載置し、加熱・加圧することにより表面の平滑性を担保しようとするものである。そのため、厚み方向全体の空隙率が小さくなり、シートの厚みを薄くしなければ高い通気度を得ることが難しく、吸着力に劣る。一方で、シートの厚みが薄くなれば吸着固定や吸着搬送用途に求められる強度が確保し難くなる点について、補強のために、別の通気性の高いシートを被吸着体が接触する面と逆側に積層する方法も教示されているが、結果としてシート全体の厚みが増加することとなり、根本的な課題解決に至っているとは言い難い。
また、特許文献2では、無端コンベアベルト等のベルト状の搬送用基体上に粉体を供給する方法及びその装置が開示されており、搬送用基体上の樹脂粉体を加熱することで焼結成形体を形成してもよいことが開示されている。しかしながら、気孔を連続気孔に調製することや、焼結体の表面形状については一切記載がない。
さらに、特許文献1のように、表面粗さは小さく、開口率が小さいシートは、被吸着体を平面で支持し、平滑性を維持しながら固定、搬送が可能であるが、被吸着体との接触面積が大きくなる傾向があり、被吸着体仮に特許文献1のようなシートを積層セラミックコデンサー等の生産工程に用いた場合には汚れの付着が多く、交換頻度が高くなる。しかしながら、特許文献1には被吸着体から転写される汚れに影響する表面の形状については一切記載がない。
特開2001-28390号公報 特開平3-143821号公報
本発明は、上記のような状況に鑑みてなされたものであって、吸着固定搬送用シートにおいて、より多くの点で支え、接触面積をより小さくすることで、被吸着部材から転写される汚れを低減し、被吸着部材へのダメージを小さくする多孔質シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、樹脂粒子を焼結して得られる、連続気孔を有する多孔質シートにおいて、少なくとも一方の表面の負荷長さ率を所定範囲とすることにより、上記課題を解決し得ることを見出して、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
樹脂粒子を焼結してなる多孔質シートであって、
連続気孔を有し、
少なくとも一方の表面の、JIS B 0601:2001で定義される、切断レベル5μmにおける負荷長さ率が、0.5%以上10%未満である、
多孔質シート。
〔2〕
前記表面の表面粗さRaが、3μm以上30μm以下である、
〔1〕に記載の多孔質シート。
〔3〕
前記表面の、JIS B 0601:2001で定義される粗さ曲線から求められる、不感帯幅5%におけるピークカウントが測定長さ6284μmあたり15個以上であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の多孔質シート。
〔4〕
前記樹脂粒子を構成する樹脂が、ポリオレフィン系樹脂を含む、
〔1〕~〔3〕いずれか一項に記載の多孔質シート
〔5〕
前記ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂を含む、
〔4〕に記載の多孔質シート。
〔6〕
前記ポリエチレン系樹脂の粘度平均分子量Mvが、1.0×105以上である、
〔5〕に記載の多孔質シート。
〔7〕
前記樹脂粒子が、粒径75μm以下の粒子を5質量%以上含む、
〔1〕~〔6〕いずれかに記載の多孔質シート。
〔8〕
前記樹脂粒子が、ポリエチレン粒子の合計を100質量部として、粘度平均分子量Mvが1.0×105以上1.0×106未満であるポリエチレン粒子を10質量部以上50質量部未満と、粘度平均分子量Mvが1.0×106以上であるポリエチレン粒子を50質量部以上90質量部未満とを含む、
〔1〕~〔7〕いずれかに記載の多孔質シート。
〔9〕
厚みが、0.15mm以上5mm以下である、
〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の多孔質シート。
〔10〕
樹脂粒子が充填された原料ホッパーを振動させることにより、搬送用基体上に前記樹脂粒子をシート状に堆積させる堆積工程と、
シート状に堆積させた前記樹脂粒子を焼結することにより多孔質シートを得る焼結工程と、を有する、多孔質シートの製造方法。
〔11〕
〔1〕~〔9〕に記載の多孔質シートを有する、
吸着固定搬送用シート。
〔12〕
通気孔を有する吸着冶具に、〔11〕に記載の吸着固定搬送用シートを配置し、
当該吸着固定搬送用シートと被吸着体を接触させ、
前記通気孔を介して減圧することにより前記被吸着体を固定搬送する、
吸着固定搬送方法。
本発明によれば、吸着固定搬送用シート用途において、より多くの点で支え、接触面積をより小さくすることで、被吸着部材から転写される汚れを低減し、被吸着部材へのダメージを小さくする多孔質シート及びその製造方法を提供することができる。
汚れ易さ評価:〇の場合の概念図 汚れ易さ評価:×の場合の概念図 実施例1の多孔質シートの表面形状の断面プロファイル。 比較例1の多孔質シートの表面形状の断面プロファイル。 堆積法を実施するための装置の模式図。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔多孔質シート〕
本実施形態の多孔質シートは、樹脂粒子を焼結してなる多孔質シートであって、連続気孔を有し、少なくとも一方の表面の、JIS B 0601:2001で定義される、切断レベル5μmにおける負荷長さ率が、0.5%以上、10%未満である。なお、本実施形態における「連続気孔」とは、多孔質シートのある面から他の面へ気孔が連続している物をいう。この気孔は直線的でも、曲線的でもよい。また、気孔の寸法は、例えば表層と内部、或いは一つの表層と他の表層とで異なっていてもよい。
〔樹脂粒子〕
多孔質シートは樹脂粒子を焼結してなるものである。樹脂粒子を構成する樹脂としては、特に制限されないが、例えば、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂が挙げられる。樹脂粒子を構成する樹脂は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
熱可塑性樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、液晶ポリエステル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体系樹脂、ポリアクリレート系樹脂、ポリメタアクリレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂などが挙げられる。
また、熱硬化性樹脂としては、特に制限されないが、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アリル樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、賦形性、二次加工性等の観点から熱可塑性樹脂が好ましい。更に熱可塑性樹脂の中でも、安価であること、耐薬品性に優れること、加工性に優れること、素材の吸湿性・吸水性が低いこと等からポリオレフィン系樹脂が好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂の中でも、安価であること、焼結成形が容易であること、成形後の加工性に優れること、耐薬品性に優れること、素材自身の吸湿吸水性が低いこと等の理由から、ポリエチレン系樹脂が最も好ましい。
上記ポリエチレン系樹脂としては、特に制限されないが、例えば、エチレンの単独重合体;エチレンとプロピレン、ブテン-1、ヘキセン-1、オクテン-1のような1種以上のα-オレフィンとの共重合体;エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸、メタアクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステルなどとの共重合体が挙げられる。このような樹脂を用いることにより、焼結成形後のサイズ調整など加工時に取り扱いやすい適度な剛性と、被吸着体にダメージを与えにくい適度な柔らかさを合わせもった多孔質シートが得られ、吸着状態がより向上する傾向にある。
また、上記ポリプロピレン系樹脂としては、特に制限されないが、例えば、プロピレンの単独重合体;プロピレンとエチレン、ブテン-1の様な1種以上のα-オレフィンとの共重合体等が挙げられる。
さらに、ポリエチレン系樹脂の密度の下限は、好ましくは890kg/m3以上であり、より好ましくは920kg/m3以上であり、さらに好ましくは930kg/m3以上であり、特に好ましくは940kg/m3以上である。ポリエチレン系樹脂の密度の下限が上記範囲内であることにより、多孔質シートの剛性がより向上する傾向にある。また、ポリエチレン系樹脂の密度の上限は、好ましくは970kg/m3以下であり、より好ましくは960kg/m3以下である。ポリエチレン系樹脂の密度の上限が上記範囲内であることにより、多孔質シートの製造時における取扱い性や、成形後の加工性がより向上する傾向にある。
ポリエチレン系樹脂の嵩密度は、好ましくは0.20~0.60g/ccであり、より好ましくは0.25~0.55g/ccであり、さらに好ましくは0.30~0.50g/ccである。ポリエチレン系樹脂の嵩密度が0.20g/cc以上であることにより、機械的強度がより向上し、取り扱い性もより向上する傾向にある。また、ポリエチレン系樹脂の嵩密度が0.60g/cc以下であることにより、気孔詰まりが抑制され通気度がより向上する傾向にある。
ポリエチレン系樹脂の密度は、エチレンと共重合する他のモノマー、例えば、α-オレフィンの量を調節すること、分子量を調節すること、又は、密度の異なる2種以上のポリエチレンを混合すること等で調整することができる。尚、ポリエチレン系樹脂の密度は、JIS K 7112:1999に準拠し、密度勾配管法(23℃)により測定して得ることができる。
また、ポリエチレン系樹脂の粘度平均分子量Mvの下限は、好ましくは1.0×103以上であり、より好ましくは1.0×104以上であり、さらに好ましくは1.0×105以上であり、よりさらに好ましくは1.0×106以上である。ポリエチレン系樹脂の粘度平均分子量の上限は、好ましくは1.0×107以下であり、より好ましくは5.0×106以下である。ポリエチレン系樹脂の粘度平均分子量が上記範囲内であることにより、後述する焼結成形時において樹脂が流動することに起因する連続気孔の形成阻害が生じにくくなり、かつ、隣り合う樹脂粒子の融着性がより向上する傾向にある。
ポリエチレン系樹脂の粘度平均分子量は、重合条件等を適宜調整することで制御することができる。具体的には、重合系に水素を存在させるか、又は重合温度を変化させること等によって粘度平均分子量を調節することができる。なお、粘度平均分子量は従来公知の方法により測定することができ、より具体的には実施例で記載した方法により求めることができる。
樹脂粒子を構成するにあたっては、ポリエチレン系樹脂は、密度及び/又は粘度平均分子量等が異なるポリエチレンを混合して用いてもよいし、ポリエチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂以外の樹脂とを混合して用いてもよい。
粘度平均分子量が異なるポリエチレンを混合する場合、樹脂粒子は、ポリエチレン粒子の合計を100質量部として、粘度平均分子量Mvが1.0×105以上1.0×106未満であるポリエチレン粒子を10質量部以上50質量部未満と、粘度平均分子量Mvが1.0×106以上であるポリエチレン粒子を50質量部以上90質量部未満と、を含むことが好ましい。粘度平均分子量Mvが1.0×105以上1.0×106未満であるポリエチレン粒子の含有量が10質量部以上であることにより、多孔質シートの強度がより向上する傾向にある。また、粘度平均分子量Mvが1.0×105以上1.0×106未満であるポリエチレン粒子の含有量が90質量部以下であることにより、成型時に金型等の表面転写性が低下し、JIS B 0601:2001で定義される、切断レベル5μmにおける負荷長さ率が小さくなる傾向にある。
樹脂粒子中のポリエチレン粒子の含有量は、樹脂粒子の総量に対して、好ましくは70~100質量%であり、より好ましくは80~100質量%であり、さらに好ましくは90~100質量%である。樹脂粒子中のポリエチレン粒子の含有量が上記範囲内であることにより、焼結成形性、成形後の加工性、及び耐薬品性に優れ、また素材自身の吸湿吸水性がより低下する傾向にある。
樹脂粒子は、粒径75μm以下の粒子を5質量%以上含むことが好ましく、より好ましくは10質量%以上であり、さらに好ましくは15質量%以上である。粒径の小さい粒子を、一定以上含むことにより、JIS B 0601:2001で定義される、切断レベル5μmにおける負荷長さ率を所定の範囲に制御することが容易になる。
これらのポリオレフィンは、親水基を持ったモノマーとの共重合、親水基を持ったモノマーのグラフト、界面活性剤の添加等、公知の手段を用いて帯電防止処理されていても良い。尚、帯電防止処理は、粉末の状態で帯電防止処理された物を多孔質体に成形して帯電防止性多孔質シートを得ても良いし、予め多孔質シートに成形した物を公知の方法で帯電防止処理しても良い。
本実施形態におけるJIS B 0601:2001で定義される、切断レベル5μmにおける負荷長さ率(以下、単に「負荷長さ率」ということもある。)は、0.5%以上10%未満であり、好ましくは0.5%以上5%未満であり、より好ましくは0.5%以上1%未満である。負荷長さ率が上記範囲内であることにより、吸着固定搬送用シートにおいて、接触面積をより小さくすることで、被吸着部材から転写される汚れを低減する傾向にある。
なお、負荷長さ率は、粘度平均分子量が異なる樹脂粒子を用いることや、粒径75μm以下の粒子の含有量などの樹脂粒子の粒度分布を調整すること、後述する製造方法の条件によって調整することができる。
本発明形態におけるJIS B 0601:2001で定義される粗さ曲線から求められる、不感帯幅5%におけるピークカウント2:RPc(以下、単に「ピークカウント」ということもある。)が測定長さ6284μmあたり、好ましくは15個以上であり、より好ましくは20個以上である。ピークカウントの上限は、好ましくは40個以下であり、より好ましくは30個以下である。ピークカウントとは粗さ曲線の測定長さあたりの、凹凸の数を表すパラメータであり、ピークカウントが上記範囲内であることにより、より多くの点で被吸着体を支持することが可能となる。
ピークカウントは、平均線の両側に不感帯を設け、不感帯より下に出た点からいったん不感帯の上に出た後、もう一度不感帯より下に出るまでを1つのピークとし、その数を表したものと定義される。不感帯幅は粗さ曲線の高さ%で指定される。
なお、ピークカウントは、負荷長さ率と同様に粘度平均分子量が異なる樹脂粒子を用いることや、粒径75μm以下の粒子の含有量などの樹脂粒子の粒度分布を調整すること、後述する製造方法の条件によって調整することができる。
負荷長さ率及びピークカウントは、形状測定レーザーマイクロスコープ(キーエンス社製「VK―X100」)用い、測定することができる。
通常、多孔質シートの表面形状は表面粗さRaの指標も用いて評価される。しかしながら、この指標は高さ方向の情報のみで評価するものであるため、同じ表面粗さRaを有する多孔質シートであっても、一方は表面に存在する突起状の形状が相対的に少なく、他方は表面に存在する突起状の形状が相対的に多くなるということが生じる。当然、表面に多くの突起を有する多孔質シートは、吸着固定や吸着搬送における吸着緩衝材として用いた場合、より多くの点で支え、接触面積をより小さくすることができる。
そこで、本実施形態においては、負荷長さ率を0.5%以上10%未満にすることによって、仮に表面粗さRaの値が同じ場合であっても被吸着部材から転写される汚れを低減し、被吸着部材へのダメージを小さくする多孔質シートを提供する。これにより、吸着緩衝材の汚れによる交換頻度を軽減することができる。
負荷長さ率が0.5%以上10%未満である多孔質シートを作製する方法としては、特に限定されないが、例えば、後述する堆積法を採用する。より具体的には、堆積法において、原料ホッパーにバイブレーターで振動を与え、ローラー5による無端コンベアベルト等の搬送用基体の移動速度に対して原料ホッパー下の供給ローラーの移動速度を3%~5%遅くして樹脂粒子をフィードすること、焼結温度を190℃~230℃に調整すること、圧縮ローラーを使用する場合は、その温度を樹脂の融点-30℃以下の温度範囲に設定すること、圧縮ローラー通過後20秒以内に無端コンベアベルト等の搬送用基体から多孔質シートを剥がして両面から空冷すること等の方法が挙げられる(図5参照)。
一般的に、分子量の低い樹脂粒子を使用する場合、金型や無端コンベアベルトの表面の転写性が良くなり、表面に平らな形状が見られる。これらは、いずれも負荷長さ率が10%以上となる要因となる。なお、金型法による成形、高分子量の樹脂粒子を用いた場合であっても、粒径の細かい粒子を一定の割合で存在させることや、高分子量成分を一定の割合で混合すること、さらに金型を水平に載置し、振動を与えて、一方の面に小粒子を偏在させることで、その負荷長さ率を0.5%以上10%未満に調整することも可能である。
負荷長さ率が上記所定値以上である表面の表面粗さRaは、好ましくは3μm以上30μm以下であり、より好ましくは5μm以上25μm以下であり、さらに好ましくは10μm以上20μm以下である。表面粗さが上記範囲内であることにより、吸着緩衝材として使用した際に、被吸着体に傷や接触痕が生じることを防ぐことができる。多孔質シートの表面粗さ(Ra)は、後述する堆積法を経て多孔質シートを作製すること、得られた多孔質シートをプレス成形すること、得られた多孔質シートを切削すること等により調整することができる。尚、表面粗さ(Ra)は、従来公知の方法で測定することができ、より具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態の多孔質シートの厚みは、好ましくは0.15mm以上5mm以下であり、より好ましくは0.15mm以上3mm以下であり、さらに好ましくは0.15mm以上2mm以下であり、好ましくは0.15mm以上1mm以下である。厚みが上記範囲内であることにより、多孔質シートの機械強度を維持しつつ、通気性がより向上する傾向にある。なお、多孔質シートの厚みは実施例に記載の方法により測定することができる。
〔多孔質シートの製造方法〕
本実施形態の多孔質シートの製造方法は、樹脂粒子を焼結させることにより連続気孔を有する多孔質シートを得る方法であれば、特に制限されないが、樹脂粒子が充填された原料ホッパーを振動させることにより、無端コンベアベルト等の搬送用基体上に樹脂粒子をシート状に堆積させる堆積工程と、シート状に堆積させた樹脂粒子を焼結することにより多孔質シートを得る焼結工程と、を有する方法が挙げられる。
なお、本実施形態においては、上記堆積工程と焼結工程とを経て多孔質シート(多孔質焼結体)を得る方法を「堆積法」ともいう。堆積法は、移動する搬送用基体(無端コンベアベルト)上に連続して樹脂粒子を堆積させるとともに、搬送用基体に堆積された樹脂粒子が順次焼結室に搬送されるような連続的な工程で行うこともできる。このような堆積法は、多孔質シートの連続生産性や厚みの自由度の点から好ましい。図5に、堆積法を実施するための装置の模式図を示す。
その他、堆積法によらない場合の焼結成形法としては、金型に樹脂粒子を充填する方法が挙げられる。例えば、シート状の焼結多孔質体を成形する場合、シートが所望の厚さになるよう調整された2枚の金属(例えばアルミニウム)の板の隙間に樹脂粒子を充填する方法が好ましい。さらに好ましくは、樹脂粒子を充填した後、金型を水平に載置し、バイブレーターで振動を与えることで、より細かい粒子がシートの片面に偏在させることもできる。その後、融点以上に温度維持された加熱炉内に投入して焼結させ、その後冷却し、金型から連続気孔を有する多孔質焼結体を取り出す方法が挙げられる。その後、得られた多孔質焼結体をスライス加工、またはスカイブ加工することにより、多孔質シートを得ることができる。
〔堆積工程〕
堆積工程は、樹脂粒子が充填された原料ホッパーを振動させることにより、無端コンベアベルト上に樹脂粒子をシート状に堆積させる工程である。無端コンベアベルト上に樹脂粒子を供給する際に、樹脂粒子が充填された原料ホッパーを振動させることにより、原料樹脂粒子の堆積を均一に行うことができる。なお、原料ホッパー1下の供給ローラー3の移動速度は、無端コンベアベルト4の移動速度に対して、3%~5%遅いことが好ましい。
本実施形態の多孔質シートの製造方法において用いる樹脂粒子の平均粒径は、好ましくは30μm~300μmであり、より好ましくは40μm~250μmであり、さらに好ましくは50μm~200μmであり、特に好ましくは60μm~180μmである。樹脂粒子の平均粒径が上記範囲内であることにより、得られる多孔質シートの通気性がより向上するとともに、その強度と剛性のバランスも優れるものとなる。また、原料樹脂粒子が粒径75μm以下の粒子を5質量%以上含むことで、表面により細かな形状を形成することが可能となる。なお、本実施形態において樹脂粒子の平均粒径は、累積重量が50%となる粒子径、すなわちメディアン径であり、レーザ回析式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製「SALD-2100」)を用い、メタノールを分散媒として測定することができる。
また、樹脂粒子は、堆積前に界面活性剤と混合してから用いてもよい。界面活性剤としては、特に制限されないが、例えば、ポリオキシソルビタンモノラウレートなどが挙げられる。
〔焼結工程〕
焼結工程は、シート状に堆積させた樹脂粒子を焼結することにより多孔質シートを得る工程である。焼結温度は、特に制限されないが、用いる樹脂の融点Tmを基準として、好ましくはTm~Tm+80℃であり、より好ましくはTm~Tm+70℃であり、さらに好ましくはTm~Tm+60℃である。より具体的な焼結温度は、樹脂種にもよるが、好ましくは190℃~230℃である。焼結時間は、樹脂の流動性にもよるが、好ましくは1分~30分であり、より好ましくは3分~20分であり、さらに好ましくは5分~15分である。
〔圧縮工程〕
本実施形態の多孔質シートの製造方法は、焼結工程後、加温した加圧ローラーを用いて、多孔質シートを圧縮する圧縮工程をさらに有してもよい。また、加圧ローラーに代えて、加圧板や無端ベルト状の加圧装置などの加圧部材により、加圧圧縮することもできる。
圧縮工程後は、速やかに多孔質シートを加圧部材から剥離させて、冷却することが好ましい。
[用途]
本実施形態の多孔質シートは、通気性が高く表面付近に突起状の形状が少ない為、吸着固定搬送用シートなどの吸着緩衝材として好適に用いることができる。液晶用ガラス板や積層セラミックコンデンサ用のシート等、薄膜もしくは板状、フィルム状の物を固定または搬送するための手段のひとつに、減圧吸引での吸着ステージで吸着固定または吸着搬送する吸着固定搬送方法がある。吸着緩衝材とは、その吸着ステージの吸着面に装着するものである。より具体的には、通気孔を有する吸着冶具に、本実施形態の多孔質シートを有する吸着固定搬送用シートを配置し、当該吸着固定搬送用シートと被吸着体を接触させ、通気孔を介して減圧することにより被吸着体を固定搬送することができる。
薄膜としては、セラミックグリーンシートが挙げられる。セラミックグリーンシートは、通常、セラミック粉体、バインダ(アクリル系樹脂、ブチラール系樹脂等)、可塑剤(フタル酸エステル類、グリコール類、アジピン酸、燐酸エステル類)および有機溶剤(トルエン、MEK、アセトン等)からなるセラミック塗料を準備し、このセラミック塗料を、ドクターブレード法などによりキャリアシート上に塗布し、加熱乾燥させたものである。
次に、実施例及び比較例を挙げて本実施形態をより具体的に説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
各材料の各物性の測定は以下のとおりに行った。
[負荷長さ率]
多孔質シートの表面を、形状測定レーザーマイクロスコープ(キーエンス社製「VK―X100」)を用いて、対物レンズ10倍で測定し、5×5の画像連結を行い、幅6284μm×縦3658μmの視野を得た。この視野にて装置付属の解析アプリケーション(VK-H1X4A:Ver.3.4)を用い、横水平方向の断面プロファイルを3点測定(例えば図3)し、切断レベル5μmにおける負荷長さ率をJIS B 0601:2001で定義される方法で計算し、3点の平均値を多孔質シートの負荷長さ率とした。なお、図3及び4中のBACは負荷曲線(グレー)を意味し、ADFは確率密度関数(ブラック)を意味する。BACはADFの積分曲線であり、ADFのピークがより表面に近い(上の)方にあると、負荷長さ率が大きくなる傾向にある。
[ピークカウント]
上記「負荷長さ率」の測定により得られる断面プロファイルより、不感帯幅5%におけるピークカウントを装置付属の解析アプリケーション(VK-H1X4A:Ver.3.4)で得た。
[表面粗さ(Ra)]
触針式表面粗さ計(株式会社東京精密社製「ハンディサーフE-35B」)を用い、先端径R:5μm、速度:0.6mm/s、測定長:12.5mm、カットオフ値λc:2.5mmの条件にて、負荷長さ率を測定した面と同じ面の表面粗さRaを測定した。測定位置は、多孔質シートの面の中心1箇所と、面を出来るだけ同じ形状になるように4等分した際、その4等分された面の中心1箇所ずつ、合計5箇所を測定した。
[厚み]
多孔質シートの厚みの測定は、マイクロメーターを用いて測定した。
[通気性]
通気度測定機(TEXTEST社製「FX3360PORTAIR」)を用い、測定範囲20cm2、測定差圧125Paの条件にて通気度を測定した。得られた通気度に基づいて、以下の評価基準により通気性を評価した。
〇:通気度が0.1cm3/cm2/sec以上
×:通気度が0.1cm3/cm2/sec未満
[汚れ易さの評価]
PETシートに「マジックインキNo.500(細書き用)黒」で、30mmの直線を描き、すぐに多孔質シートを押さえつけて転写させた。多孔質シート表面上に転写されたインク部分を10倍のルーペで観察し、以下の評価基準により汚れ易さを評価した。
〇:黒く汚れたインク部分が独立した点である状態(図1に概念図を示す。)
×:黒く汚れたインク部分が連続した状態(図2に概念図を示す。)
[粘度平均分子量(Mv)の測定方法]
ポリエチレン系樹脂をデカリン(デカヒドロナフタレン)に溶解させ、濃度(C)の異なる複数の溶液を作製した。それらの溶液を135℃の恒温槽に静置し、ウベローデタイプの粘度計を用いて、各溶液の還元粘度(ηsp/C)を測定した。その後、溶液ごとの濃度(C)と還元粘度(ηsp/C)とをプロットして、直線式を導き、濃度0に外挿した極限粘度([η])を求めた。この極限粘度([η])から以下の式に従い、ポリエチレン系樹脂の粘度平均分子量(Mv)を求めた。
Mv=5.34×104×[η]1.49
[平均粒径の測定方法]
メタノールを分散媒として樹脂粒子を分散させた溶液を調製した。得られた溶液をレーザ回析式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製「SALD-2100」)を用いて測定することにより、累積重量が50%となる粒子径(メディアン径)を平均粒子径として得た。
[粒径75μm以下の粒子]
JIS試験篩200メッシュ(目開き75μm)を用いて、50gの樹脂粒子を分級し、篩を通過した粒子の割合を質量%で求めた。
[実施例1]
粘度平均分子量(Mv)が4.0×106、平均粒径が142μm、75μm以下の粒子を21.1質量%含む超高分子量ポリエチレン100質量部に対して、ポリオキシソルビタンモノラウレート0.3質量部を添加して、ブレンダーで混合した。得られた樹脂粒子2をバイブレーターで振動を与えた原料ホッパー1に投入して原料ホッパー1下部の供給ローラー3を移動速度(円周)0.3rpmで回転させ樹脂粒子2を無端コンベアベルト4上に供給した。供給された樹脂粒子2は、移動速度10cm/minで移動している無端コンベアベルト4上に厚み0.500mmになるように堆積した。
次に、無端コンベアベルト4上にシート状に堆積した樹脂粒子2を、230℃にセットされた加熱ゾーン6を15分間かけて通過させた。加熱ゾーン6の出口の樹脂温度は145℃であった。続いて、無端コンベアベルトから多孔質シートを剥がし、両面から空冷し、ロールに巻きつけて多孔質シートの原反を得た。得られた多孔質シートの特性を表1に示す。また、断面のプロファイルを図3に示す。
[実施例2]
粘度平均分子量(Mv)が3.3×106、平均粒径が154μm、75μm以下の粒子を7.5質量%含む超高分子量ポリエチレン樹脂を使用し、クリアランス2.0mmに調整されたアルミニウム製の金型に30秒間バイブレーターで振動を与えながら樹脂を充填した後、金型を水平に載置し、さらに1分間バイブレーターで振動を与えた。その後、金型温度が200℃になるまで加熱、冷却後離形し、厚み2.0mmの多孔質シートを得た。得られた多孔質シートの特性を表1に示す。
[実施例3]
粘度平均分子量(Mv)が3.3×106、平均粒径が150μm、超高分子量ポリエチレン、30質量部と、粘度平均分子量(Mv)が4.0×105、平均粒径が95μm、超高分子量ポリエチレン、70質量部の合計100質量部に対して、ポリオキシソルビタンモノラウレート0.3質量部を添加して、ブレンダーで混合した。得られた樹脂粒子を、実施例2と同様にして、厚み2.0mmの多孔質シートを得た。
[実施例4]
実施例1で用いた超高分子量ポリエチレン、55質量部と、粘度平均分子量(Mv)が4.0×105、平均粒径が95μm、超高分子量ポリエチレン、45質量部の合計100質量部を用いた以外は実施例3と同様にして、厚み2.0mmの多孔質シートを得た。
[比較例1]
粘度平均分子量(Mv)が4.0×105、平均粒径が175μm、嵩密度が0.53g/ccであり、75μm以下の粒子を3.5質量%含む超高分子量ポリエチレン100質量部に対して、ポリオキシソルビタンモノラウレート0.3質量部を添加して、ブレンダーで混合した。得られた樹脂粒子2をバイブレーターで振動を与えた原料ホッパー1に投入して原料ホッパー1下部の供給ローラー3を移動速度(円周)0.3rpmで回転させ樹脂粒子2を無端コンベアベルト4上に供給した。供給された樹脂粒子2は、移動速度15cm/minで移動している無端コンベアベルト4上に厚み0.505mmになるように堆積した。
次に、無端コンベアベルト4上にシート状に堆積した樹脂粒子2を、200℃にセットされた加熱ゾーン6を10分間かけて通過させた。加熱ゾーン6の出口の樹脂温度は140℃であった。続いて、温度を115℃に調整した圧縮ローラーにより、多孔質シートを圧縮率1%で圧縮した。圧縮ローラーによる圧縮から15秒後に無端コンベアベルトから多孔質シートを剥がし、両面から空冷し、ロールに巻きつけて多孔質シートの原反を得た。得られた多孔質シートの特性を表1に示す。また、断面のプロファイルを図4に示す。
[比較例2]
粘度平均分子量(Mv)が4.0×105、平均粒径が75μm、75μm以下の粒子を17.9質量%含む超高分子量ポリエチレンを用いたこと以外は、比較例1と同様にして、多孔質シートを得た。得られた多孔質シートの特性を表1に示す。
[比較例3]
実施例4で用いた樹脂粒子を使用し、金型を水平に載置し、さらに1分間バイブレーターで振動を与えなかった以外は、実施例4と同様な方法で多孔質シートを得た。
表1に示す通り、少なくとも一方の表面の、負荷長さ率が0.5%以上10%未満とすることで、より多くの点で支え、接触面積をより小さくすることで、被吸着部材から転写される汚れを低減し、被吸着部材へのダメージを小さくすることができ、通気性があり、吸着緩衝材として有効である。
本発明の多孔質シートは、吸着固定搬送用シート用途において産業上の利用可能性を有する。
1…原料ホッパー、2…樹脂粒子、3…供給ローラー、4…無端コンベアベルト、5…搬送ローラー、6…加熱ゾーン

Claims (11)

  1. 樹脂粒子を焼結してなる多孔質シートであって、
    連続気孔を有し、
    少なくとも一方の表面の、JIS B 0601:2001で定義される、切断レベル5μmにおける負荷長さ率が、0.5%以上10%未満であり、
    前記樹脂粒子が、ポリエチレン粒子の合計を100質量部として、粘度平均分子量Mvが1.0×105以上1.0×106未満であるポリエチレン粒子を10質量部以上50質量部未満と、粘度平均分子量Mvが1.0×106以上であるポリエチレン粒子を50質量部以上90質量部未満とを含む、
    多孔質シート。
  2. 前記表面の表面粗さRaが、3μm以上30μm以下である、
    請求項1に記載の多孔質シート。
  3. 前記表面の、JIS B 0601:2001で定義される粗さ曲線から求められる、不感帯幅5%におけるピークカウントが測定長さ6284μmあたり15個以上である、
    請求項1又は2に記載の多孔質シート。
  4. 前記樹脂粒子を構成する樹脂が、ポリオレフィン系樹脂を含む、
    請求項1~3のいずれかに記載の多孔質シート。
  5. 前記ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂を含む、
    請求項4に記載の多孔質シート。
  6. 前記ポリエチレン系樹脂の粘度平均分子量Mvが、1.0×105以上である、
    請求項5に記載の多孔質シート。
  7. 前記樹脂粒子が、粒径75μm以下の粒子を5質量%以上含む、
    請求項1~6いずれかに記載の多孔質シート。
  8. 厚みが、0.15mm以上5mm以下である、
    請求項1~のいずれかに記載の多孔質シート。
  9. 請求項1~8に記載の多孔質シートの製造方法であって、
    樹脂粒子が充填された原料ホッパーを振動させることにより、搬送用基体上に前記樹脂粒子をシート状に堆積させる堆積工程と、
    シート状に堆積させた前記樹脂粒子を焼結することにより多孔質シートを得る焼結工程と、を有する、多孔質シートの製造方法。
  10. 請求項1~に記載の多孔質シートを有する、
    吸着固定搬送用シート。
  11. 通気孔を有する吸着冶具に、請求項10に記載の吸着固定搬送用シートを配置し、
    当該吸着固定搬送用シートと被吸着体を接触させ、
    前記通気孔を介して減圧することにより前記被吸着体を固定搬送する、
    吸着固定搬送方法。
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