JP7341761B2 - 屋根ユニット及び屋根構造の構築方法 - Google Patents

屋根ユニット及び屋根構造の構築方法 Download PDF

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Description

本発明は、屋根ユニット及び屋根構造の構築方法に関するものである。
従来から、屋根構造として、正方形枠状のフレーム体の内側に束材を配置して、束材の上下両端とフレーム体の頂点との間にケーブルで張設してケーブルに所定の張力を付与っするとともに、隣接する束材の上下端部どうしをそれぞれ上部ケーブル及び下部ケーブルで張設して上部ケーブル及び下部ケーブルに所定の張力を付与したテンセグリッド構造が提案されている(下記の特許文献1参照)。
特開2000-54492号公報
しかしながら、上記の屋根構造では、束材どうしの間に張設された上部ケーブル及び下部ケーブルに所定の張力を導入する作業が難しいという問題点がある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、束材どうしを連結する連結材に張力を容易に導入可能な屋根ユニット及び屋根構造の構築方法を提供する。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る屋根ユニットは、複数の支持材が屋根面に沿って格子状に配置されて構成された格子材と、前記複数の支持材で形成される複数の空間部のうち第一空間部に配置され、前記屋根面と交差する交差方向に沿って延び、上下端部が前記屋根面を挟んで両側に突出する第一束材と、前記複数の空間部のうち第二空間部に配置され、前記交差方向に沿って延び、上下端部が前記屋根面を挟んで両側に突出するように配置され、前記第一束材よりも短い第二束材と、前記第一束材の上下端部及び前記第二束材の上下端部と前記格子材とを連結する斜材と、前記第一束材の上端部と前記第二束材の上端部とを連結し、前記第一束材の下端部と前記第二束材の下端部とを連結し、張力が導入された弦材と、を備え、前記第二束材は、前記交差方向に沿って延びる束本体と、該束本体の上下端部から前記交差方向に突出して設けられたガイド部と、を有し、前記弦材の端部には、前記ガイド部に沿って前記交差方向に移動可能にジョイント部が設けられていることを特徴とする。
このように構成された屋根ユニットでは、第一束材の上端部と第二束材の上端部とは弦材で連結され、第一束材の下端部と第二束材の下端部とは弦材で連結されている。第二束材は第一束材よりも短いため、弦材は屋根面に対して傾斜して配置されている。よって、弦材の端部と第二束材の上下端部との連結部分を交差方向に(上端部では下方に、下端部では上方に)引き込むようにすれば弦材に張力を導入されるため、弦材に張力を容易に導入することができる。
また、弦材の端部に設けられたジョイント部をガイド部に沿って交差方向に移動させれば、弦材に張力を導入されるため、弦材に張力を容易に導入することができる。
また、本発明に係る屋根ユニットは、前記ジョイント部には、前記ガイド部が挿通されるガイド孔が形成されていてもよい。
このように構成された屋根ユニットでは、弦材の端部に設けられたジョイント部に交差方向に力を加えると、ジョイント部のガイド孔がガイド部に案内されるため、ジョイント部を所定の位置に配置さて、弦材に適切な張力を導入することができる。
また、本発明に係る屋根構造の構築方法は、複数の支持材が屋根面に沿って格子状に配置されて構成された格子材と、前記複数の支持材で形成される複数の空間部のうち第一空間部に配置され、前記屋根面と交差する交差方向に沿って延び、上下端部が前記屋根面を挟んで両側に突出する第一束材と、前記複数の空間部のうち第二空間部に配置され、前記交差方向に沿って延び、上下端部が前記屋根面を挟んで両側に突出するように配置され、前記第一束材よりも短い第二束材と、前記第一束材の上下端部及び前記第二束材の上下端部と前記格子材とを連結する斜材と、前記第一束材の上端部と前記第二束材の上端部とを連結し、前記第一束材の下端部と前記第二束材の下端部とを連結し、張力が導入された弦材と、を備えた屋根ユニットが複数設置された屋根構造の構築方法であって、前記格子材、前記第一束材、前記第二束材、前記斜材及び前記弦材をユニット化して屋根ユニットを構築するユニット化工程と、支保工を設置する支保工設置工程と、複数の前記屋根ユニットを前記支保工に支持させるように隣り合って配置する屋根ユニット設置工程と、隣り合う前記屋根ユニットの前記格子材どうしを連結する格子材連結工程と、隣り合う前記屋根ユニットの前記格子材の間に、前記交差方向に沿って延び、上下端部が前記屋根面を挟んで両側に突出するようにユニット間束材を設置するユニット間束材設置工程と、前記ユニット間束材の上下端部と前記格子材とを連結するユニット間斜材を設置するユニット間斜材設置工程と、前記ユニット間束材を伸長して、前記ユニット間斜材に張力を導入するユニット間斜材張力導入工程と、前記第一束材または前記第二束材の上端部と前記ユニット間束材の上端部とを連結し、前記第一束材または前記第二束材の下端部と前記ユニット間束材の下端部とユニット間弦材で連結するユニット間弦材設置工程と、前記ユニット間弦材に張力を導入するユニット間弦材張力導入工程と、を備えることを特徴とする。
このように構成された屋根構造の構築方法では、弦材の端部と第二束材の上下端部との連結部分を第二束材の交差方向に引き込むようにすれば弦材に張力を導入されるため、弦材に張力を容易に導入することができる。
また、屋根ユニットはユニット化されているため、屋根ユニットを設置した後に、隣り合う屋根ユニットどうしを連結して、ユニット間斜材及びユニット間弦材に張力を導入すればよいため、屋根構造の施工性がよい。
本発明に係る屋根ユニット及び屋根構造の構築方法によれば、束材どうしを連結する連結材に張力を容易に導入することができる。
本発明の一実施形態に係る屋根ユニットを備えた屋根体を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る屋根ユニットを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る屋根ユニットを示す概略平面図である。 本発明の一実施形態に係る屋根ユニットを示す概略側面図である。 本発明の一実施形態に係る屋根ユニットの弦材への張力の導入方法を示す図であり、(a)弦材に設けられたジョイント部を下方に変位させる前の状態の平面図であり、(b)図5(a)のA矢視図であり、(c)ジョイント部を下方に変位させた後の状態をA方向から見た図である。 本発明の一実施形態に係る屋根構造の構築方法の斜材に張力を導入する工程を示す概略側面図である。 本発明の一実施形態に係る屋根構造の構築方法の斜材のうち一部の斜材に張力を導入する工程を示し、(a)概略平面図であり、(b)概略側面図である。 本発明の一実施形態に係る屋根構造の構築方法の斜材のうち残りの斜材に張力を導入する工程を示し、(a)概略平面図であり、(b)概略側面図である。 本発明の一実施形態に係る屋根構造の構築方法の屋根ユニット設置工程を示し、(a)斜視図であり、(b)概略平面図であり、(c)概略側面図である。 本発明の一実施形態に係る屋根構造の構築方法の格子材連結工程、ユニット間束材設置工程及びユニット間斜材設置工程を示し、(a)概略平面図であり、(b)概略側面図である。 本発明の一実施形態に係る屋根構造の構築方法のユニット間弦材設置工程を示し、(a)概略平面図であり、(b)概略側面図である。
本発明の一実施形態に係る屋根ユニット及び屋根構造の構築方法について、図面を用いて説明する。
まず、屋根構造について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る屋根ユニットを備えた屋根体を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る屋根体1は、屋根構造2と、リング体11と、複数の柱12と、を備えている。
屋根構造2は、複数の屋根ユニット3が隣接配置されて構成されている。屋根構造2は、上方に膨らむ曲面に沿って配置されている。平面視で、屋根構造2は、長円形状をなしている。
図2は、屋根ユニット3を示す斜視図である。
図2に示すように、屋根ユニット3は、格子材30と、複数の長束材(第一束材)40Aと、複数の短束材(第二束材)40Bと、複数の斜材51と、複数の弦材52と、を備えている。
格子材30は、上方に膨らむ曲面をなす屋根面2aに沿って配置されている。
図3は、屋根ユニット3を示す概略平面図(屋根面2aに直交する方向から見た図)である。
図3に示すように、格子材30は、複数の支持材31が屋根面2aに沿って格子状に配置されて構成されている。
ここで、屋根面2aに沿う一方向を、X方向と称する。屋根面2aに沿うとともに一方向と直交する方向を、Y方向と称する。
支持材31のうち、X方向に沿って配置されるものを支持材31Aとし、Y方向に離間して配置されるものを支持材31Bとする。支持材31Aは、Y方向に離間して複数配置されている。支持材31Bは、X方向に離間して複数配置されている。本実施形態では、支持材31は、鋼製の丸管で構成されているが、鋼製の角管等やH鋼等で構成されていてもよい。
直交する支持材31どうしは、連結されている。例えば、直交する支持材31の各端部が不図示の鋳鋼製等の連結部材に接合されて構成されている。
ここで、直交する支持材31で形成される1つの正方形を、単位グリッド32と称する。単位グリッド32の内部の空間部を、単位空間部33と称する。本実施形態では、格子材30には、単位グリッド32がX方向に5つ並び、Y方向に5つ並んでいるが、その個数は5つ以外の複数個であってもよい。
本実施形態では、支持材31は、単位グリッド32の一辺の長さで形成された単位支持材31aが、(単位支持材31aの)長手方向に連結されて構成されている。本実施形態では、単位支持材31aの長さは約4mとされているが、その長さは適宜設定可能である。なお、単位支持材31aは、単位グリッド32の一辺分の長さで形成されていなくて、二辺分の長さで形成されていてもよく、単位支持材31aの長さは適宜設定可能である。
長束材40A及び短束材40Bを総称して、束材40と称することがある。束材40は、それぞれ単位空間部33の略中央に配置されている。
ここで、単位空間部33のうち、長束材40Aが配置されるものを第一空間部33Aと称する。単位空間部33のうち、短束材40Bが配置されるものを第二空間部33Bと称する。
第一空間部33Aは、X方向及びY方向に、単位空間部33分空けて配置されている。換言すると、X方向及びY方向に隣り合う長束材40Aの間には、束材40が配置されていない単位空間部33が配置されている。
第二空間部33Bは、X方向及びY方向に、単位空間部33分空けて配置されている。換言すると、X方向及びY方向に隣り合う短束材40Bの間には、束材40が配置されていない単位空間部33が配置されている。
図4は、屋根ユニット3を示す概略平面図(Y方向から見た図)である。
図4に示すように、束材40は、屋根面2aと交差する上下方向(交差方向)に沿って延びている。束材40の上端部40uは、屋根面2aよりも上方の高さに位置している。束材40の下端部40dは、屋根面2aよりも下方の高さに位置している。束材40は、上下方向に伸長可能に構成されている。
短束材40Bは、長束材40Aよりも短い。短束材40Bの上端部40uは、長束材40Aの上端部40uよりも下方の高さに位置している。短束材40Bの下端部40dは、長束材40Aの下端部40dよりも上方の高さに位置している。
本実施形態では、束材40は、軸線方向を上下方向に向けた丸管で主に構成されている。なお、長束材40Aは、丸管に限られず、角管やH型鋼等であってもよい。
図2に示すように、斜材51は、束材40の上下端部40u,40dと格子材30とを連結している。本実施形態では、斜材51は、束材40の上下端部40u,40dと当該束材40が配置される格子材30の単位グリッド32の頂点とを連結している。
図4に示すように、弦材52は、上弦材52Aと、下弦材52Bと、を有している。弦材52には、張力が導入されている。
上弦材52Aは、長束材40Aの上端部40uと当該長束材40Aと隣り合う短束材40Bの上端部40uとを連結している。下弦材52Bは、長束材40Aの下端部40dと当該長束材40Aと隣り合う短束材40Bの下端部40dとを連結している。
図2に示すように、本実施形態では、弦材52は、一対のケーブル52aにより構成されている。
次に、弦材52への張力の導入方法について説明する。
図5は、弦材52への張力の導入方法を示す図であり、(a)弦材52に設けられたジョイント部を下方に変位させる前の状態の平面図であり、(b)図5(a)のA矢視図であり、(c)ジョイント部を下方に変位させた後の状態をA方向から見た図である。なお、図5は短束材40Bの上部を示しているが、短束材40Bの下部は、短束材40Bの上部を上下反転した構成であり、説明を省略する。
図5(c)に示すように、短束材40Bは、束本体42と、ガイドボルト(ガイド部)43と、を有している。
束本体42は、上下方向に延びている。本実施形態では、束本体42は、軸線方向を上下方向に向けた丸管で構成されている。なお、束本体42は、丸管に限られず、角管やH型鋼等であってもよい。
束本体42の外周には、側方に向かって延びる延出プレート44が設けられている。斜材51の端部には、連結具45が設けられている。連結具45は、延出プレート44に連結されている。
束本体42の上端部には、支持プレート(支持部)46が設けられている。図5(a)に示すように、支持プレート46は、平面視で略矩形状をなしている。図5(b)に示すように、支持プレート46の四隅近傍には、上下方向に貫通するボルト孔46hが形成されている。
ガイドボルト43は、支持プレート46に設けられている。本実施形態では、ガイドボルト43は、支持プレート46の略中央に設けられている。ガイドボルト43は支持プレート46から上方に延びている。
ガイドボルト43は、連結プレート(ジョイント部)47に形成された上下方向を向くガイド孔47hに挿通されている。図5(b),(c)に示すように、連結プレート47は、ガイドボルト43に沿って上下方向に移動可能とされている。
図5(a)に示すように、連結プレート47は、略矩形状に形成されている。ガイド孔47hは、連結プレート47の略中央に形成されている。連結プレート47の四隅近傍には、上下方向に貫通するボルト孔47jが形成されている。
図5(c)に示すように、支持プレート46のボルト孔46h及び連結プレート47のボルト孔47jには、ボルト48aが挿通され、ナット48bで締結されている。
上弦材52Aの端部には、連結具49が設けられている。連結具49は、連結プレート47に連結されている。
図11に示すように、X方向及びY方向に隣り合う屋根ユニット3どうしは、格子連結部材63で連結されている。屋根ユニット3の間には、ユニット間束材64が配置されている。ユニット間束材64と屋根ユニット3とは、ユニット間斜材65、ユニット間上弦材66及びユニット間下弦材67で連結されている。
図1に示すように、リング体11は、屋根構造2の外周に沿って配置されている。リング体11は、板状に形成されている。リング体11の板厚方向は、上下方向を向いている。
柱12は、リング体11に沿って配置されている。柱12は、周方向に間隔を有して配置されている。
次に、上記の屋根構造2の構築方法について説明する。
まず、ユニット化工程を行う。
図2に示すように、格子材30、長束材40A、短束材40B、斜材51、上弦材52A及び下弦材52Bを組み立てて、ユニット化して屋根ユニット3を構築する。各部材を初期長さの状態で組み立てておく。ロッドは手締め程度で、斜材51、上弦材52A及び下弦材52B等には最低限の張力を導入しておく。この段階では、短束材40Bは、図5(b)に示すように、連結プレート47は、短束材40Bに設けられた支持プレート46と離間して配置された状態で、ガイドボルト43にナット43bが螺合されている。
図6は、屋根構造2の構築方法の斜材51に張力を導入する工程を示す概略側面図である。
図6に示すように、長束材40A及び短束材40Bの長手方向の中央部を所定長さに伸長することにより、主に斜材51に張力を導入(図6では、長束材40Aを伸長する場合を示している)。
図7は、屋根構造2の構築方法の斜材51のうち一部の弦材52に張力を導入する工程を示し、(a)概略平面図であり、(b)概略側面図である。なお、図7(b)では、作業対象となる短束材40B及び短束材40Bに連結された弦材52を実線で示し、他の部材を二点鎖線で示している。
図7(a)に示す屋根ユニット3の対角に位置する一対の短束材40Bにおいて、図5(c)に示すように連結プレート47をガイドボルト43に沿って引き込み(短束材40Bの長手方向の中央側に移動させて)、連結プレート47と短束材40Bに設けられた支持プレート46とをボルト48a及びナット48bで締結する。これにより、図7(b)に示すように、短束材40Bに連結された弦材52に張力が導入される。
図8は、屋根構造2の構築方法の斜材51のうち残りの弦材52に張力を導入する工程を示し、(a)概略平面図であり、(b)概略側面図である。なお、図8(b)では、作業対象となる短束材40B及び短束材40Bに連結された弦材52を実線で示し、他の部材を二点鎖線で示している。
図8(a)に示す屋根ユニット3の対角に位置する他の一対の短束材40Bにおいて、上記同様に、図5(b)に示すように連結プレート47をガイドボルト43に沿って引き込み(短束材40Bの長手方向の中央側に移動させて)、連結プレート47と短束材40Bに設けられた支持プレート46とをボルト48a及びナット48bで締結する。これにより、図8(b)に示すように、短束材40Bに連結された上弦材52A及び下弦材52Bに張力が導入される。
以上により、屋根ユニット3がユニット化される。
図9は、屋根構造2の構築方法の屋根ユニット設置工程を示し、(a)斜視図であり、(b)概略平面図であり、(c)概略側面図である。
次に、支保工設置工程を行う。
図9に示すように、X方向及びY方向に隣り合う配置される屋根ユニット3の角部分に、支保工61を設置しておく。
次に、屋根ユニット設置工程を行う。
図9に示すように、ユニット化された屋根ユニット3を支保工61に支持させ(吊り下げ)て、屋根ユニット3をX方向及びY方向に隣り合って配置する。屋根ユニット3間に1つの単位空間部33の幅分のスペースSが形成されるように、屋根ユニット3を配置する。
図10は、屋根構造2の構築方法の格子材連結工程、ユニット間束材設置工程及びユニット間斜材設置工程を示し、(a)概略平面図であり、(b)概略側面図である。
次に、格子材連結工程を行う。
図10に示すように、隣り合う屋根ユニット3の格子材30どうしを、格子連結部材63で連結する。
次に、ユニット間束材設置工程を行う。
隣り合う屋根ユニット3の格子材30の間に、ユニット間束材64を設置する。ユニット間束材64を、1つの単位空間部33分のスペースを空けて配置していく。ユニット間束材64は、上下方向に延びている。ユニット間束材64の上端部は、屋根面2aよりも上方の高さに位置している。ユニット間束材64の下端部は、屋根面2aよりも下方の高さに位置している。本実施形態では、ユニット間束材64は長束材40Aの間に配置され、ユニット間束材64の長さは短束材40Bの長さと略同一である。
次に、ユニット間斜材設置工程を行う。
ユニット間束材64の上下端部と格子材30とを、ユニット間斜材65で連結する。
次に、ユニット間斜材張力導入工程を行う。
ユニット間束材64を所定長さに伸長することにより、ユニット間斜材65に張力を導入する。
図11は、本発明の一実施形態に係る屋根構造2の構築方法のユニット間弦材設置工程を示し、(a)概略平面図であり、(b)概略側面図である。
次に、ユニット間弦材設置工程を行う。
図11に示すように、長束材40Aの上端部とユニット間束材64の上端部とを、ユニット間上弦材(ユニット間弦材)66で連結する。長束材40Aの下端部とユニット間束材64の下端部とを、ユニット間下弦材(ユニット間弦材)67で連結する。
次に、ユニット間弦材張力導入工程を行う。
ユニット間束材64において、短束材40Bと同様にして、ユニット間束材64に連結されたユニット間上弦材66及びユニット間下弦材67に張力を導入する。
このように構成された屋根構造2では、長束材40Aの上端部40uと短束材40Bの上端部40uとは上弦材52Aで連結され、長束材40Aの下端部40dと短束材40Bの下端部40dとは下弦材52Bで連結されている。短束材40Bは長束材40Aよりも短いため、弦材52は屋根面2aに対して傾斜して配置されている。よって、弦材52の端部と短束材40Bの上下端部40u,40dとの連結部分である連結プレート47を上下方向に(上端部40uでは下方に、下端部40dでは上方に)引き込むようにすれば弦材52に張力を導入されるため、弦材52に張力を容易に導入することができる。
また、弦材52の端部に設けられた連結プレート47をガイドボルト43に沿って上下方向に移動させれば、弦材52に張力を導入されるため、弦材52に張力を容易に導入することができる。
また、弦材52の端部に設けられた連結プレート47に上下方向に力を加えると、連結プレート47のガイド孔47hがガイドボルト43に案内されるため、連結プレート47を所定の位置に配置さて、弦材52に適切な張力を導入することができる。
また、屋根ユニット3はユニット化されているため、屋根ユニット3を設置した後に、隣り合う屋根ユニット3どうしを連結して、ユニット間斜材65及びユニット間弦材52に張力を導入すればよいため、屋根構造2の施工性がよい。
なお、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記に示す実施形態では、格子材30は略正方形をなしているが、本発明はこれに限られない。単位グリッドが略正三角形をなして、単位グリッドが6つ並んで略正六角形をなす格子材であってもよく、格子材の形状は適宜設定可能である。
また、上記に示す実施形態では、格子材30の外周に沿って長束材40Aが配置されているが、本発明はこれに限られない。格子材30の外周に沿って短束材40Bが配置されていてもよく、この場合には、ユニット間束材の長さを長束材40Aの長さと略同一とすることが好ましい。
1…屋根体
2…屋根構造
2a…屋根面
3…屋根ユニット
11…リング体
12…柱
30…格子材
31…支持材
33…単位空間部(空間部)
33A…第一空間部
33B…第二空間部
40…束材
40A…長束材(第一束材)
40B…短束材(第二束材)
42…束本体
43…ガイドボルト(ガイド部)
45…連結具
46…支持プレート(支持部)
47…連結プレート(ジョイント部)
47h…ガイド孔
51…斜材
52…弦材
52A…上弦材
52B…下弦材
61…支保工
63…格子連結部材
64…ユニット間束材
65…ユニット間斜材
66…ユニット間上弦材(ユニット間弦材)
67…ユニット間下弦材(ユニット間弦材)

Claims (3)

  1. 複数の支持材が屋根面に沿って格子状に配置されて構成された格子材と、
    前記複数の支持材で形成される複数の空間部のうち第一空間部に配置され、前記屋根面と交差する交差方向に沿って延び、上下端部が前記屋根面を挟んで両側に突出する第一束材と、
    前記複数の空間部のうち第二空間部に配置され、前記交差方向に沿って延び、上下端部が前記屋根面を挟んで両側に突出するように配置され、前記第一束材よりも短い第二束材と、
    前記第一束材の上下端部及び前記第二束材の上下端部と前記格子材とを連結する斜材と、
    前記第一束材の上端部と前記第二束材の上端部とを連結し、前記第一束材の下端部と前記第二束材の下端部とを連結し、張力が導入された弦材と、を備え
    前記第二束材は、
    前記交差方向に沿って延びる束本体と、
    該束本体の上下端部から前記交差方向に突出して設けられたガイド部と、を有し、
    前記弦材の端部には、前記ガイド部に沿って前記交差方向に移動可能にジョイント部が設けられていることを特徴とする屋根ユニット。
  2. 前記ジョイント部には、前記ガイド部が挿通されるガイド孔が形成されていることを特徴とする請求項に記載の屋根ユニット。
  3. 複数の支持材が屋根面に沿って格子状に配置されて構成された格子材と、
    前記複数の支持材で形成される複数の空間部のうち第一空間部に配置され、前記屋根面と交差する交差方向に沿って延び、上下端部が前記屋根面を挟んで両側に突出する第一束材と、
    前記複数の空間部のうち第二空間部に配置され、前記交差方向に沿って延び、上下端部が前記屋根面を挟んで両側に突出するように配置され、前記第一束材よりも短い第二束材と、
    前記第一束材の上下端部及び前記第二束材の上下端部と前記格子材とを連結する斜材と、
    前記第一束材の上端部と前記第二束材の上端部とを連結し、前記第一束材の下端部と前記第二束材の下端部とを連結し、張力が導入された弦材と、を備えた屋根ユニットが複数設置された屋根構造の構築方法であって、
    前記格子材、前記第一束材、前記第二束材、前記斜材及び前記弦材をユニット化して屋根ユニットを構築するユニット化工程と、
    支保工を設置する支保工設置工程と、
    複数の前記屋根ユニットを前記支保工に支持させるように隣り合って配置する屋根ユニット設置工程と、
    隣り合う前記屋根ユニットの前記格子材どうしを連結する格子材連結工程と、
    隣り合う前記屋根ユニットの前記格子材の間に、前記交差方向に沿って延び、上下端部が前記屋根面を挟んで両側に突出するようにユニット間束材を設置するユニット間束材設置工程と、
    前記ユニット間束材の上下端部と前記格子材とを連結するユニット間斜材を設置するユニット間斜材設置工程と、
    前記ユニット間束材を伸長して、前記ユニット間斜材に張力を導入するユニット間斜材張力導入工程と、
    前記第一束材または前記第二束材の上端部と前記ユニット間束材の上端部とを連結し、前記第一束材または前記第二束材の下端部と前記ユニット間束材の下端部とユニット間弦材で連結するユニット間弦材設置工程と、
    前記ユニット間弦材に張力を導入するユニット間弦材張力導入工程と、を備えることを特徴とする屋根構造の構築方法。
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