JP5894039B2 - 斜ケーブルの定着構造 - Google Patents
斜ケーブルの定着構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5894039B2 JP5894039B2 JP2012189739A JP2012189739A JP5894039B2 JP 5894039 B2 JP5894039 B2 JP 5894039B2 JP 2012189739 A JP2012189739 A JP 2012189739A JP 2012189739 A JP2012189739 A JP 2012189739A JP 5894039 B2 JP5894039 B2 JP 5894039B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel plate
- cable
- concrete
- oblique
- steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Bridges Or Land Bridges (AREA)
Description
特許文献2に記載の斜ケーブルの定着構造は、橋軸方向に2枚の鋼側板を配置し、これらの周囲を巻きたてるようにコンクリート部材が形成されている。橋軸方向の双方に張架された斜ケーブルは、2枚の鋼側板の間で鋼からなる位置決め板を介してコンクリート部材に定着される。そして、双方に張架された斜ケーブルの引張力の水平成分は、該コンクリート部材及びコンクリート部材と一体となった鋼側板を介して双方の斜ケーブルの相互間で伝達されるものとなっている。
一方、上記鋼板は、溶接による加工を不要もしくは大幅に低減することができ、橋軸方向の双方に張架された斜ケーブルの引張力を相互間で伝達する鋼部材すなわち鋼板の加工における作業性が良好となる。また、斜ケーブルは、鋼板の両側でコンクリートブロックに定着されるので定着部の側方が開放されており、容易に定着具の装着等の作業を行うことができる。さらに、斜ケーブルの緊張作業を主塔上部で行うことも容易となる。
図1は、本発明の定着構造を好適に採用することができるエクストラドーズド形式の斜張橋を示す概略側面図である。
この斜張橋は、橋台1及び橋脚2の上に架け渡された橋桁3と、橋脚上に立ち上げられた主塔4と、この主塔4の上部から橋桁3の軸線方向の双方へ斜下方に張架され、橋桁3を斜め方向に吊り支持する複数の斜ケーブル8,9とを有するものである。
エクストラドーズド形式の斜張橋は橋桁3の曲げ剛性を比較的大きくするとともに、主塔4の高さを小さく抑えたものであり、斜ケーブル8,9の傾斜角は小さくなっている。
なお、本実施の形態では、上記橋桁3のウェブは、側面形状が蝶形に形成されたプレキャスト板を用いたいわゆるバタフライウェブとなっており、橋桁3の重量を低減した構造としているが、橋桁3の構造はこのような構造に限定されるものではなく、ウェブが現場で打設されるコンクリート又は鋼からなるもの等、他の形態の橋桁であってもよい。また、鋼によって形成された箱桁であっても良い。
この主塔4は、橋脚2と一体となった橋桁3から連続して形成される基部5と、この基部上の橋軸方向に離れた位置からそれぞれ分割して立ち上げられた柱状部6と、この柱状部6に支持されたケーブル定着部7とから構成されている。
これらの斜ケーブル8,9は、コンクリートブロック12,13を貫通するとともにこれらのコンクリートブロック12,13に、他方のコンクリートブロックと対向する面12a,13aで定着されている。つまり、図2に示すように側面視における左側からコンクリートブロック12を貫通する斜ケーブル8は、貫通した左側のコンクリートブロック12に定着され、側面視における右側からコンクリートブロック13を貫通する斜ケーブル9は、貫通した右側のコンクリートブロック13の左側のコンクリートブロック12と対向する面13aに定着されている。
なお、斜ケーブル8,9が貫通する部分には、コンクリートブロック12,13に管部材18が埋め込まれダクトが形成されており、斜ケーブルはこれらのダクト内に挿通されている。
ずれ止め棒鋼14は貫通孔31に挿通されたときに、図6(a)に示すように、貫通孔31内で斜ケーブル8の引張力が作用する方向の内周面に接触するように配置し、この位置でコンクリートに埋め込むのが望ましい。このように配置されていると、コンクリートブロック12に斜ケーブル8の引張力が作用し、鋼板11に対してコンクリートブロック12が斜ケーブル8の引張力が作用する方向にずれようとしたときに、コンクリートブロック12に埋め込まれて一体となったずれ止め棒鋼14が鋼板11に直接に接触し、力を伝達する。したがって、コンクリートブロック12と鋼板11との相対的な変位を有効に拘束することが可能となる。
なお、上記ずれ止め棒鋼14及び緊張材の貫通孔31,32内の位置は、主塔の側面視における左側のコンクリートブロック12に埋め込まれるずれ止め棒鋼14及び緊張材15について説明したが、右側のコンクリートブロック13についても、左右対称にして同様に配置するのが望ましい。
また、柱状部6は橋軸方向に配列された2つの部材6a,6bで構成され、2つの部材間が空間となっており、斜ケーブル8,9の引張力によって鋼板11に水平方向の伸びやねじれが生じたときに、二つに分割された柱状部6のそれぞれに変形が生じる。したがって、鋼板11の下側で下方に伝播するひび割れの発生を防止することができる。
主塔4の基部5及び柱状部6は、鉄筋コンクリート構造となっており、橋脚2上に形成された柱頭部横桁上に順次コンクリートを打設して基部5及び柱状部6を形成する。柱状部6a,6bが所定の高さまで立ち上げられると、この柱状部6a,6bの上に、鋼板11を吊り上げ、架け渡して仮支持する。鋼板11には、予め両側縁付近に複数の貫通孔を形成しておき、柱状部6上に支持させる前に、鋼板11の所定の貫通孔に短棒鋼14aまたは長棒鋼14bを挿通しておく。なお、短棒鋼14a及び長棒鋼14bの挿通は、鋼板11を柱状部6の上に支持した後に行っても良い。
例えば、本実施の形態では、エクストラドーズド形式の斜張橋に適用したが、エクストラドーズド形式の斜張橋に限定されるものではなく、高い主塔と剛性の小さい橋桁を有する斜張橋に適用することもできる。また、鋼板11の両側に1本ずつ斜ケーブルを配置し、鋼板を挟んで2本の斜ケーブルを対として張架したが、鋼板の両側に配置される本数をそれぞれ同数にすればよく、本数には限定されない。さらに、主塔の上下方向には5段にわたって斜ケーブルを張架したが、これらの本数は限定されるものではない。
また、本実施の形態では、鋼板の貫通孔に挿通されるずれ止め棒鋼は、軸線方向の長さが異なる2種類を用いたが、斜ケーブルの定着部の大きさ等により適宜変更することができる。
11:鋼板、 12,13:コンクリートブロック、 14:ずれ止め棒鋼、 15:緊張材、 16:鉄筋、 17:斜ケーブルの定着具、 18:管部材、
21:上部梁、 22:下部梁、 31,32:貫通孔
Claims (3)
- 斜張橋の主塔上部に設けられ、該主塔から斜張橋の軸線方向(以下、橋軸方向)における前方及び後方の双方へ斜め下方に張架されて橋桁を吊支持する複数の斜ケーブルの定着構造であって、
前記主塔の上部に、該斜張橋の軸線と平行で鉛直に支持された一枚の鋼板と、
該鋼板の橋軸方向における両側縁部に沿って該両側縁部を埋め込むように形成された2つのコンクリートブロックと、
前記鋼板の両側縁に沿った位置に設けられた貫通孔に挿通されて該鋼板の両面から突出し、前記コンクリートブロック内に埋め込まれて、該コンクリートブロックと前記鋼板との相対的な変位を拘束する複数のずれ止め棒鋼と、
前記鋼板の、前記ずれ止め棒鋼が挿通された位置より橋軸方向の中心側に設けられた貫通孔に挿通された複数の緊張材と、を有し、
前記斜ケーブルは、前記鋼板の両側で平行に配置されて対をなす2本の斜ケーブルを複数組有するものであり、それぞれの斜ケーブルは、前記コンクリートブロックの一方を貫通して、該コンクリートブロックの他のコンクリートブロックと対向する側面に定着され、
前記緊張材は、前記コンクリートブロックの前記鋼板の両面に接触する部分を該鋼板の両面に押し付けるように、緊張力が導入された状態で両端部が該コンクリートブロックに定着されていることを特徴とする斜ケーブルの定着構造。 - 前記鋼板及び該鋼板と一体となった前記コンクリートブロックは,橋軸方向に配列された2つの柱状部の上に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の斜ケーブルの定着構造。
- 前記鋼板の上側において二つの前記コンクリートブロックの上部を互いに連結するように形成されたコンクリートからなる上部梁と、
前記鋼板の下側において二つの前記コンクリートブロックの下部を互いに連結するように形成されたコンクリートからなる下部梁と、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の斜ケーブルの定着構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012189739A JP5894039B2 (ja) | 2012-08-30 | 2012-08-30 | 斜ケーブルの定着構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012189739A JP5894039B2 (ja) | 2012-08-30 | 2012-08-30 | 斜ケーブルの定着構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014047489A JP2014047489A (ja) | 2014-03-17 |
JP5894039B2 true JP5894039B2 (ja) | 2016-03-23 |
Family
ID=50607458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012189739A Active JP5894039B2 (ja) | 2012-08-30 | 2012-08-30 | 斜ケーブルの定着構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5894039B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018135715A (ja) * | 2017-02-23 | 2018-08-30 | 三井住友建設株式会社 | コンクリート部材と鋼板との接合構造、及びコンクリート部材と鋼板との接合方法 |
CN110184917A (zh) * | 2019-07-02 | 2019-08-30 | 中国十七冶集团有限公司 | 一种插板式钢管混凝土拱桥吊索及其锚固装置和安装施工方法 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6346847B2 (ja) * | 2014-11-11 | 2018-06-20 | 三井住友建設株式会社 | 斜ケーブルの定着構造 |
CN107881914B (zh) * | 2017-12-15 | 2023-09-12 | 中交第二航务工程局有限公司 | 一种分丝管式索鞍后场装配式定位装置及装配方法 |
CN108252215A (zh) * | 2018-03-13 | 2018-07-06 | 中交公路规划设计院有限公司 | 开孔板式索-塔的连接结构及其制作方法 |
CN108286220B (zh) * | 2018-03-28 | 2023-11-10 | 中铁第四勘察设计院集团有限公司 | 一种斜拉桥混凝土箱梁三面压剪承载式索梁锚固结构 |
CN109736183A (zh) * | 2019-02-22 | 2019-05-10 | 华侨大学 | 钢壁箱式钢锚梁组合索塔锚固结构及其施工方法 |
CN114197308B (zh) * | 2021-12-13 | 2022-09-20 | 江苏沪宁钢机股份有限公司 | 一种复杂八边形锚箱桥塔及其制作工艺 |
CN115341467B (zh) * | 2022-08-04 | 2023-06-02 | 中铁四局集团有限公司 | 一种公铁两用跨江a型斜拉索锚固结构及其施工方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5917928Y2 (ja) * | 1980-11-28 | 1984-05-24 | 日本鋼管株式会社 | ケ−ブルの碇着装置 |
JPS595048Y2 (ja) * | 1980-11-28 | 1984-02-15 | 日本鋼管株式会社 | ケ−ブルの碇着装置 |
JPH0216206A (ja) * | 1988-07-04 | 1990-01-19 | Shinkouzou Gijutsu Kk | 斜材ケーブル定着方法及び定着装置 |
JP2774937B2 (ja) * | 1994-08-01 | 1998-07-09 | 株式会社ピー・エス | 既設鋼桁橋の補強方法 |
JP4387071B2 (ja) * | 2001-05-28 | 2009-12-16 | 三井住友建設株式会社 | 斜張橋の主塔構築方法 |
JP4078367B2 (ja) * | 2005-08-16 | 2008-04-23 | 三井住友建設株式会社 | 斜張ケーブルの定着構造 |
-
2012
- 2012-08-30 JP JP2012189739A patent/JP5894039B2/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018135715A (ja) * | 2017-02-23 | 2018-08-30 | 三井住友建設株式会社 | コンクリート部材と鋼板との接合構造、及びコンクリート部材と鋼板との接合方法 |
CN110184917A (zh) * | 2019-07-02 | 2019-08-30 | 中国十七冶集团有限公司 | 一种插板式钢管混凝土拱桥吊索及其锚固装置和安装施工方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014047489A (ja) | 2014-03-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5894039B2 (ja) | 斜ケーブルの定着構造 | |
JP6009778B2 (ja) | 鋼製橋脚とコンクリート製杭基礎との接合構造 | |
US8375676B2 (en) | Half precast slab and method for structuring half precast slab | |
JP4078367B2 (ja) | 斜張ケーブルの定着構造 | |
JP5937898B2 (ja) | 箱桁橋の構築法 | |
JP6491030B2 (ja) | 斜ケーブルの定着構造 | |
JP6346847B2 (ja) | 斜ケーブルの定着構造 | |
JP5118594B2 (ja) | 脚柱の段落し部の構造 | |
ITRM20130722A1 (it) | Connettore antiscorrimento secondo le sollecitazioni prevalenti a trazione e compressione | |
KR101203815B1 (ko) | 프리스트레싱 강판을 이용한 거더 보강방법 | |
JP2008266910A (ja) | 緊張材の定着部または偏向部の突起構造及びその施工方法 | |
JP6308502B2 (ja) | 張出し施工におけるプレテンション床版の構築方法 | |
KR101098688B1 (ko) | 단면감소 철근을 이용한 보-기둥 접합 부분에서의 내진 성능 향상 구조를 가지는 철근 콘크리트 골조 구조물 | |
KR101029613B1 (ko) | 단스팬 보 및 이를 사용한 보 구조 | |
KR20120008667A (ko) | 데크플레이트용 단부보강체를 이용한 보 시공방법 | |
KR101664165B1 (ko) | 임시보강강판에 의해 추가 프리스트레스가 도입된 프리스트레스트 강합성 거더교의 시공방법 | |
JP3856745B2 (ja) | 既存の柱と梁又はスラブの接合部の曲げ補強工法 | |
JP4944679B2 (ja) | トラス構造の施工方法 | |
KR101454144B1 (ko) | 강재 거더에 프리스트레스를 도입하는 방법 | |
JP2007009591A (ja) | フラットプレートのせん断補強構造 | |
JP6511727B2 (ja) | 免震建物、及び、免震装置の交換方法 | |
JP4394048B2 (ja) | コンクリート造梁及びその製造方法 | |
KR101325230B1 (ko) | 턴오버 합성거더의 제조방법 | |
JP6118202B2 (ja) | 柱梁部材の施工方法 | |
JP6162479B2 (ja) | コンクリート梁 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150317 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160128 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160223 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160225 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5894039 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |