本発明による充電給電装置について、好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
[一実施形態]
一実施形態による充電給電装置について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態による充電給電装置を示す斜視図である。
図1に示すように、充電給電装置10には、筐体(ケーシング)12が備えられている。筐体12の形状は、略多面体状、より具体的には、略直方体状である。図1に示すように、筐体12の各々の頂点及び各々の辺は、面取りされたような形状、即ち、湾曲形状をなしている。
図2は、本実施形態による充電給電装置の筐体に対応する直方体のモデルを示す図である。図2に示すように、筐体12に対応する直方体23には、下面(底面)18Aと、上面18Bと、左側面(側面)18Cと、右側面(側面)18Dと、前面(前側面、側面)18Eと、後面(後側面、側面)18Fとが備えられている。面一般について説明する際には、符号18を用い、個々の面について説明する際には、符号18A~18Fを用いる。
左側面18C、右側面18D、前面18E、及び、後面18Fは、下面18Aから折曲されて連なっている。また、左側面18C、右側面18D、前面18E、及び、後面18Fは、上面18Bから折曲されて連なっている。下面18Aと上面18Bとは、互いに沿っている、即ち、互いに平行になっている。即ち、下面18Aの法線方向と、上面18Bの法線方向とは、互いに沿っている。左側面18Cと右側面18Dとは、互いに沿っている。換言すれば、左側面18Cの法線方向と、右側面18Dの法線方向とは、互いに沿っている。前面18Eと後面18Fとは、互いに沿っている。換言すれば、前面18Eの法線方向と、後面18Fの法線方向とは、互いに沿っている。
左側面18Cから右側面18Dに向かう方向、又は、右側面18Dから左側面18Cに向かう方向を、幅方向、即ち、X方向とする。前面18Eから後面18Fに向かう方向、又は、後面18Fから前面18Eに向かう方向を、奥行き方向、即ち、Y方向とする。下面18Aから上面18Bに向かう方向、又は、上面18Bから下面18Aに向かう方向を、高さ方向、即ち、Z方向とする。
筐体12に対応する直方体23には、12個の辺20A~20Lが備えられている。辺20Aは、上面18Bと後面18Fとが交わる部位(部分、箇所)に位置している。辺20Bは、上面18Bと前面18Eとが交わる部位に位置している。辺20Cは、下面18Aと前面18Eとが交わる部位に位置している。辺20Dは、下面18Aと後面18Fとが交わる部位に位置している。辺20A~20Dは、互いに沿っている。
辺20Eは、上面18Bと左側面18Cとが交わる部位に位置している。辺20Fは、下面18Aと左側面18Cとが交わる部位に位置している。辺20Gは、下面18Aと右側面18Dとが交わる部位に位置している。辺20Hは、右側面18Dと上面18Bとが交わる部位に位置している。辺20E~20Hは、互いに沿っている。
辺20Iは、前面18Eと左側面18Cとが交わる部位に位置している。辺20Jは、左側面18Cと後面18Fとが交わる部位に位置している。辺20Kは、後面18Fと右側面18Dとが交わる部位に位置している。辺20Lは、前面18Eと右側面18Dとが交わる部位に位置している。辺20I~20Lは、互いに沿っている。
図3は、本実施形態による充電給電装置を示す斜視図である。図3に示すように、筐体12には、収容室14(収容部)が備えられている。収容室14内には、バッテリ(収容物)16が収容され得る。バッテリ16は、収容室14に対して挿抜し得る。
図1及び図3に示すように、筐体12の上部には、収容室14に連なる開口14aを覆う覆蓋部(覆蓋部材、カバー)32が備えられている。覆蓋部32には、開ボタン33が備えられている。開ボタン33がユーザによって押されると、覆蓋部32を開くようになっている。図1には、覆蓋部32が閉じられた状態が示されている。図3には、覆蓋部32が開かれた状態が示されている。図1に示すように、覆蓋部32には、バッテリ16の残量を示すためのインジケータ30が備えられている。覆蓋部32は、上面18Bに備えられた回動軸31(図8参照)を中心として回動可能である。かかる回動軸31は、後述する凹部24側に備えられている。覆蓋部32が回動軸31を中心として回動することにより、収容室14を開閉し得る。図3に示すように、覆蓋部32が開かれている際、ユーザは、バッテリ16を収容室14に対して挿抜し得る。図1に示すように、覆蓋部32が閉じられている際、覆蓋部32の一端は、後面18Fの上端に近接する。換言すれば、覆蓋部32が閉じられている際、覆蓋部32の一端は、辺20Aに対応する部位の近傍に位置する。覆蓋部32には、湾曲部32aが備えられている。覆蓋部32が閉じられている際、湾曲部32aは辺20Aに対応する部位に位置する。
図2に示すように、辺20Aは、後面18Fのうちの一方の側、即ち、上側に位置している。換言すれば、辺20Aは、上面18Bのうちの一方の側、即ち、後ろ側に位置している。図2及び図3に示すように、辺20Aに対応する部位には、収容室14に連なる開口14a、又は、収容室14に連なる開口14aの周縁部14bが位置している。
図2に示すように、辺20Bは、前面18Eのうちの一方の側、即ち、上側に位置している。換言すれば、辺20Bは、上面18Bのうちの他方の側、即ち、前側に位置している。辺20Bは、上述したように、辺20Aに沿っている。図1に示すように、辺20Bに対応する部位には、取手部(第1取手部、把持部、バー、支持部、グリップ)22Bが備えられている。取手部22Bは、幅方向、即ち、X方向に延在している。
図2に示すように、辺20Cは、前面18Eのうちの他方の側、即ち、下側に位置している。換言すれば、辺20Cは、下面18Aのうちの一方の側、即ち、前側に位置している。辺20Cは、上述したように、辺20Aに沿っている。図1に示すように、辺20Cに対応する部位には、取手部(第2取手部、把持部、バー、支持部、グリップ)22Cが備えられている。取手部22Cは、幅方向、即ち、X方向に延在している。
辺20Dは、後面18Fのうちの他方の側、即ち、下側に位置している。換言すれば、辺20Dは、下面18Aのうちの他方の側、即ち、後ろ側に位置している。辺20Dは、上述したように、辺20Aに沿っている。図4は、本実施形態による充電給電装置を示す斜視図である。図4に示すように、辺20Dに対応する部位には、取手部(第3取手部、支持部、手掛かり部、凹部)22Dが備えられている。取手部22Dは、幅方向、即ち、X方向に延在するとともに、前面18E側に向かって陥没している。即ち、取手部22Dは、上面18B側に向かう凹部空間54(図4参照)を筐体12に形成することによって構成されている。凹部空間54は、後述する部分56f(図7参照)によって画定されている。図7に示すように、当該部分56fの上部は、後面18F側に向かって折れ曲がっている。当該部分56fのうちの後面18F側に折れ曲がっている部分は、取手部22Dの下端の部位に対して上面18B側に位置している。なお、取手部一般について説明する際には、符号22を用い、個々の取手部について説明する際には符号22B~22Dを用いる。
図1に示すように、辺20Bに対応する部位の近傍には、上面18B及び前面18Eの一部を切り欠くような形状の凹部24が形成されている。凹部24の底部は部材25によって画定されており、凹部24の一方の側部は後述する外縁部材44Cの一部によって構成されており、凹部24の他方の側部は後述する外縁部材44Dの一部によって構成されている。凹部24の底部を構成する部材25の面は、上面18Bに対して斜めになっている。凹部24がこのように構成されているため、辺20Bに対応する部位に取手部22Bを備え得る。凹部24の底部を構成する部材25には、USB電力出力端子(出力端子、コネクタ)26とAC電力出力端子(出力端子、コネクタ)28とが備えられている。USB電力出力端子26とAC電力出力端子28とは、充電給電装置10から外部機器に対して電力を供給するためのものである。USB電力出力端子26は、直流電力を出力し得る。USB電力出力端子26は、例えば、USBケーブルを接続し得るUSB端子、即ち、USBケーブルを接続し得る差し込み口である。USB電力出力端子26には、直流電力を受ける負荷が接続され得る。AC電力出力端子28は、交流電力を出力し得る。AC電力出力端子28は、例えば、商用電源プラグを接続し得る差し込み口である。AC電力出力端子28には、交流電力を受ける負荷が接続され得る。ここでは、2つのUSB電力出力端子26と、2つのAC電力出力端子28とが備えられている場合を例に説明するが、USB電力出力端子26の数及びAC電力出力端子28の数は、これに限定されるものではない。図1には、USB電力出力端子26とAC電力出力端子28とにキャップ27、29がそれぞれ被せられている状態が示されている。キャップ27、29は、USB電力出力端子26とAC電力出力端子28とをそれぞれ保護するためのものである。
図5A~図5Fは、本実施形態による充電給電装置を示す六面図である。図5Aは、下面図であり、図5Bは、上面図であり、図5Cは、左側面図であり、図5Dは、右側面図であり、図5Eは、前面図であり、図5Fは、後面図である。なお、図5C、図5D、図5E及び図5Fにおいては、後述する接地用突起38が図示されているが、図5Aにおいては、後述する接地用突起38の図示が省略されている。
図5Fに示すように、凹部空間54には、AC電力入力端子(入力端子、コネクタ)34AとDC電力入力端子(入力端子、コネクタ)34Bとが備えられている。AC電力入力端子34AとDC電力入力端子34Bとは、充電給電装置10に対して電力を供給するためのものである。AC電力入力端子34Aは、商用の交流電源から供給される電力を充電給電装置10に入力するための不図示の電源ケーブルが接続され得る差し込み口である。DC電力入力端子34Bは、直流電力を充電給電装置10に入力するための不図示の電源ケーブルが接続され得る差し込み口である。
図5Aに示すように、筐体12の下面18Aには、接地用突起38(図3参照)を取り付け得るためのネジ穴40Aが備えられている。図6は、本実施形態による充電給電装置を示す断面図である。図6に示すように、接地用突起38は、ネジ42を用いて筐体12の下面18Aに取り付けられ得る。接地用突起38が下面18Aに取り付けられている状態で筐体12を起立姿勢にすると、接地用突起38が床(床面、載置面、配置面)に向かって突出している状態となる。図5Cに示すように、後述する外縁部材44Cの四隅には、接地用突起38を取り付け得るためのネジ穴40Cが備えられている。また、図5Dに示すように、後述する外縁部材44Dの四隅には、接地用突起38を取り付け得るためのネジ穴40Dが備えられている。筐体12の下面18Aから接地用突起38を取り外し、外縁部材44Cの四隅又は外縁部材44Dの四隅に接地用突起38を取り付けることも可能である。
図5A及び図6に示すように、下面18Aには、通気路(通気口、吸気口、吸気路、隙間)36A(図5参照)が備えられている。通気路36Aは、部分通気路36Acと部分通気路36Adとによって構成されている。図5C及び図6に示すように、左側面18Cには、通気路(通気口、吸気口、吸気路、隙間)36Cが備えられている。図5D及び図6に示すように、右側面18Dには、通気路(通気口、吸気口、吸気路、隙間)36Dが備えられている。
図7は、本実施形態による充電給電装置を示す断面斜視図である。図7においては、後述するスリット59(図10参照)及び後述する開口57d(図10参照)の図示が省略されている。図8は、本実施形態による充電給電装置の一部を示す断面図である。図8には、前面18E側の断面が示されている。図9は、本実施形態による充電給電装置の一部を示す断面図である。図9には、後面18F側の断面が示されている。図7に示すように、前面18Eには、通気路(通気口、排気口、排気路、隙間)36Eが備えられている。通気路36Eは、部分通気路36Eaと部分通気路36Ebとによって構成されている。図7に示すように、後面18F側には、通気路(通気口、吸気口、吸気路、隙間)36Fが備えられている。通気路36Fは、部分通気路36Faと部分通気路36Fbとによって構成されている。通気路一般について説明する際には、符号36を用い、個々の通気路について説明する際には、符号36A、36C、36D、36E、36Fを用いる。本実施形態によれば、下面18A、左側面18C、右側面18D、前面18E及び後面18Fに通気路36A、36C、36D、36E、36Fが備えられている。このため、後述する送風機52を用いて送風することにより、例えば通気路36A、36C、36D、36Fを介して筐体12内に空気を流入し得るとともに、例えば通気路36Eを介して筐体12内から空気を排出し得る。従って、本実施形態によれば、筐体12内を良好に冷却することができる。
図10は、筐体の下面側に備えられている部材を示す図である。部材56は、筐体12の下面18A側に備えられる。部材56には、下面18Aに対応する板状の部分56aが備えられている。当該部分56aの一方の側、即ち、後面18F側には、当該部分56aから屈曲されて連なる部分56fが備えられている。当該部分56aの他方の側、即ち、前面18E側には、当該部分56aから屈曲されて連なる部分56eが備えられている。部分56fは、後面18F側に位置し、部分56eは前面18E側に位置する。部分56fには、AC電力入力端子34Aが取り付けられる開口57cと、DC電力入力端子34Bが取り付けられる開口57dとが備えられている。部分56fには、複数のスリット59が形成されている。ここでは、5本のスリット59が形成されている場合が例として示されているが、スリット59の数は5本に限定されるものではない。
図5C、図5D及び図6に示すように、筐体12には、外縁部材(フレーム)44C、44Dと、内側部材(サイドカバー、パネル)46C、46Dとが備えられている。
外縁部材44Cは、例えば環状(枠状)の部材によって構成されている。内側部材46Cは、例えば板状の部材によって構成されている。外縁部材44Cのうちの左側面18Cに位置する部分は、左側面18Cのうちの外縁側を構成する。内側部材46Cは、外縁部材44Cの内側に備えられている。通気路36Cは、外縁部材44Cの内端と内側部材46Cの外端との間に形成されている。内側部材46Cの外縁は、外縁部材44Cの内縁より大きい。内側部材46Cは、はめ込み式の固定機構(固定構造)47を用いて筐体12に固定されている。固定機構47は、例えば内側部材46Cの四隅に対応するように備えられている。固定機構47による固定を解除することによって、内側部材46Cを筐体12から取り外すことが可能である。内側部材46Cのうちの外縁部材44Cと重なり合っている部分は、外縁部材44Cのうちの内側部材46Cと重なり合っている部分に対して、筐体12の外側に位置している。このため、外縁部材44Cが筐体12に固定されている状態で、内側部材46Cを取り外すことが可能である。
図6に示すように、外縁部材44Cには、内側部材46Cと外縁部材44Cとが重なり合っている部位において内側部材46Cに向かって突出する突出部(突起部、かえし)48Cが備えられている。突出部48Cは、外縁部材44Cの内縁に備えられている。図11A~図11Cは、水の流れを概念的に示す図である。図11Aは、左側面図である。図11Bは、左側面18Cの断面図である。突出部48Cは、図11Aに示すように、内側部材46Cの外周に沿うように環状に形成されている。環状に形成された突出部48Cのうちの角部は、図11Aに示すように湾曲している。即ち、突出部48Cは、直線状部位48CLA、48CLB、48CLE、48CLFと、湾曲部位48CCA、48CCB、48CCC、48CCDとによって構成されている。直線状部位48CLAは、下面18Aに沿う部位である。直線状部位48CLBは、上面18Bに沿う部位である。直線状部位48CLEは、前面18Eに沿う部位である。直線状部位48CLFは、後面18Fに沿う部位である。湾曲部位48CCAは、辺20Aに対応する部位の近傍に位置する。湾曲部位48CCBは、辺20Bに対応する部位の近傍に位置する。湾曲部位48CCCは、辺20Cに対応する部位の近傍に位置する。湾曲部位48CCDは、辺20Dに対応する部位の近傍に位置する。内側部材46Cに向かって突出する突出部48Cが外縁部材44Cの内縁に備えられているため、通気路36Cを介して筐体12内に入り込む水は、以下のように流れ得る。例えば、通気路36Cのうちの直線状部位48CLBに対応する部位に入り込む水は、突出部48Cに衝突した後に、内側部材46Cの内面に達し、内側部材46Cの内面を伝って鉛直方向に流れ得る(図11B参照)。また、通気路36Cのうちの湾曲部位48CCAに対応する部位に入り込む水は、湾曲部位48CCAの形状に沿うように外縁部材44Cの表面を伝って流れ、更に、直線状部位48CLFの形状に沿うように外縁部材44Cの表面を伝って流れ得る。また、通気路36Cのうちの湾曲部位48CCBに対応する部位に入り込む水は、湾曲部位48CCBの形状に沿うように外縁部材44Cの表面を伝って流れ、更に、直線状部位48CLEの形状に沿うように外縁部材44Cの表面を伝って流れ得る。このように、突出部48Cは、樋のような役割を果たす。
右側面18Dから左側面18Cに向かう方向における内側部材46Cと外縁部材44Cとの位置関係は、以下のようになっている。即ち、外縁部材44Cのうちの最も当該方向側に位置する部分は、内側部材46Cのうちの最も当該方向側に位置する部分に対して、当該方向側に位置している。換言すれば、左側面18Cの法線方向において、内側部材46Cの最突出部は、外縁部材44Cの最突出部に対して後退している。このため、左側面18C側が床に接するように筐体12を配した際、外縁部材44Cは床に接する一方、内側部材46Cは床に接しない。図11Cは、左側面18Cが下側になるように筐体12が配された際の状態が示されている。筐体12内に水が入り込んだ場合、図11Cに示すように、当該水は通気路36Cを介して筐体12の外部に排出され得る。
外縁部材44Dと外縁部材44Cとは、筐体12の左右中心に対して鏡面対称となっている。また、内側部材46Dと内側部材46Cとは、筐体12の左右中心に対して鏡面対称となっている。外縁部材44Dが筐体12に固定されている状態で、内側部材46Dを取り外すことが可能である。通気路36Dを介して筐体12内に水が入り込んだ際の水の流れは、通気路36Cを介して筐体12内に水が入り込んだ際の水の流れと同様である。
図7及び図8に示すように、前面18E側には、板状の部材46Eが備えられている。部材46Eのうちの上面18B側に位置する部分46Ebは、部材25のうちの前面18E側の部分25Eと重なり合っている。部材46Eのうちの部材25と重なり合っている部分46Ebは、部材25のうちの部材46Eと重なり合っている部分25Eに対して、筐体12の内側に位置している。部分通気路36Ebは、部材46Eのうちの上面18B側に位置する部分46Ebと、部材25のうちの前面18E側に位置する部分25Eとの間に形成されている。上述したように、部分通気路36Eaと部分通気路36Ebとによって通気路36Eが構成されている。
後面18Fから前面18Eに向かう方向における部材46Eと外縁部材44C、44Dとの位置関係は、以下のようになっている。即ち、外縁部材44C、44Dのうちの最も当該方向側に位置する部分は、部材46Eのうちの最も当該方向側に位置する部分に対して、当該方向側に位置している。換言すれば、前面18Eの法線方向において、部材46Eの最突出部は、外縁部材44C、44Dの最突出部に対して後退している。このため、前面18E側が床に接するように筐体12を配した際、外縁部材44C、44Dは床に接する一方、部材46Eは床に接さず、通気路36Eが床によって塞がれてしまうことはない。このため、本実施形態によれば、前面18E側が床に接するように筐体12を配した場合であっても、後述する送風機52によって排気される空気が、通気路36Eを介して筐体12の外部に排出され得る。
図7及び図9に示すように、後面18F側には、板状の部材46Fが備えられている。部分通気路36Faは、上述した部分56fと部材46Fとの間に形成されている。部分通気路36Faは、上述した凹部空間54に備えられている。部分通気路36Faが筐体12の表面ではなく凹部空間54内に備えられているため、異物は部分通気路36Faを介して筐体12内に侵入しにくい。部分通気路36Fbは、部材46Fのうちの上面18B側に位置する部分と、部材46Fに対して上面18B側に備えられた部材49との間に形成されている。部材49は、覆蓋部32と部材46Fとの間に位置している。上述したように、部分通気路36Faと部分通気路36Fbとにより通気路36Fが構成されている。
図6に示すように、部分通気路36Acは、部分56aと外縁部材44Cとの間に形成されている。また、部分通気路36Adは、部分56aと外縁部材44Dとの間に形成されている。上述したように、部分通気路36Acと部分通気路36Adとによって通気路36Aが構成されている。上面18Bが床に対向するように筐体12が配されることはないため、通気路36Aが形成された下面18Aが上向きになるように筐体12が配されることはない。このため、通気路36Aを介して異物が筐体12内に侵入する可能性は低く、従って、当該異物が後述する電力変換装置17に到達する可能性は低い。上述したように、部分通気路36Acと部分通気路36Adとにより通気路36Aが構成されている。
図7及び図10に示すように、部材46Eのうちの下面18A側に位置する部分46Eaは、部材56のうちの前面18E側の部分56exと重なり合っている。部材46Eのうちの部材56と重なり合っている部分46Eaは、部材56のうちの部材46Eと重なり合っている部分56exに対して、筐体12の内側に位置している。部分通気路36Eaは、部材46Eのうちの下面18A側に位置する部分46Eaと、部材56のうちの前面18E側に位置する部分56exとの間に形成されている。
通気路36Eの断面積(開口サイズ)と、通気路36Aの断面積とは、互いに異なっている。より具体的には、通気路36Aの断面積は、通気路36Eの断面積より小さい。通気路36Cの断面積と、通気路36Dの断面積とは、同等である。通気路36Cの断面積と、通気路36Eの断面積とは、互いに異なっている。より具体的には、通気路36Cの断面積は、通気路36Eの断面積より小さい。通気路36Dの断面積と、通気路36Eの断面積とは、互いに異なっている。通気路36Dの断面積は、通気路36Eの断面積より小さい。通気路36Eの断面積と、通気路36Fの断面積とは、互いに異なっている。より具体的には、通気路36Fの断面積は、通気路36Eの断面積より小さい。このように、本実施形態では、後述する送風機52を用いて吸気を行うための通気路36A、36C、36D、36Fの断面積が比較的小さく設定されている。このため、本実施形態によれば、通気路36A、36C、36D、36Fを介して筐体12内に異物が侵入するのを抑制することができる。一方、本実施形態では、後述する送風機52を用いて排気を行うための通気路36Eの断面積が比較的大きく設定されている。このため、本実施形態によれば、万が一、筐体12内に異物が侵入した場合であっても、当該異物を効果的に排出することができる。
図12A及び図12Bは、本実施形態による充電給電装置を示す図である。図12Aは、上面18B側から見た水平断面図である。図12Bに、右側面18D側から見た鉛直断面図である。図12A及び図12Bにおいて、ハッチングが付された矢印は、空気の流れを概念的に示している。
図12A及び図12Bに示すように、複数の発熱体50A、50Bが備えられている。発熱体一般について説明する際には符号50を用い、個々の発熱体について説明する際には符号50A、50Bを用いる。また、筐体12内には、発熱体50A、50Bを冷却するための送風機(ファン)52が更に備えられている。送風機52は、図12A及び図12Bにおける右側から左側に向かって空気を送る。発熱体50A、50Bは、通気路36A、36C、36D、36Fに対して下流側に位置している。発熱体50A、50Bは、送風機52に対して上流側に位置している。発熱体50Aは、例えばバッテリ16である。発熱体50Bは、例えば電力変換装置(インバータ・コンバータ・ユニット)17である。発熱体50Bは、発熱体50Aよりも高温になる。発熱体50Aは、発熱体50Bに対して上流側に配されている。発熱体50Aが収容されている収容室14と、発熱体50Bが収容されている部位(収容室)との間には、隔壁51Aが存在している。発熱体50Bが収容されている部位と、送風機52が収容されている部位との間には、隔壁51Bが存在している。図12Aに示すように、発熱体50Aのうちの前面18E側の部位と左側面18Cとの間には、障壁部材(シール材)53C1が備えられている。発熱体50Aのうちの前面18E側の部位と右側面18Dとの間には、障壁部材53D1が備えられている。発熱体50Bと左側面18Cとの間には、障壁部材53C2が備えられている。発熱体50Bと右側面18Dとの間には、障壁部材53D2が備えられている。図12Bに示すように、隔壁51Aの下端部と発熱体50Bとの間には、障壁部材53A1が備えられている。発熱体50Bのうちの前面18E側の部位と部分56eとの間には、障壁部材53A2が備えられている。障壁部材53C1、53D1、53C2、53D2、53A1、53A2は、空気の流れを遮断するためのものである。障壁部材53C1、53D1、53C2、53D2、53A1、53A2は、例えば発泡シール材によって構成され得るが、これに限定されるものではない。発熱体50A、50B、送風機52、隔壁51A、51B、及び、障壁部材53A1、53A2、53C1、53C2、53D1、53D2がこのように配されているため、空気は、矢印で示されたように、筐体12内を流れる。
図13A~図13Fは、本実施形態による充電給電装置を示す六面図である。図13Aは、下面図であり、図13Bは、上面図であり、図13Cは、左側面図であり、図13Dは、右側面図であり、図13Eは、前面図であり、図13Fは、後面図である。図13には、接地用突起38(図5C~図5F参照)が取り外されている状態が示されている。
下面18Aが床に接するように筐体12を配した場合、上面18Bから下面18Aに向かう方向における外縁部材44C、44Dと床との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Cのうちの最も当該方向側に位置する部位(部分)58Ac(図14参照)と、外縁部材44Dのうちの最も当該方向側に位置する部位58Adとが、床に接する。当該部位58Ac、58Adは、図13Aに示すように線状である。下面18A全体が床に接するわけではなく、線状の部位58Ac、58Adが床に接するため、当該部位58Ac、58Adの長手方向に筐体12をスライドさせる場合の摩擦力は比較的小さい。従って、図13Aに示す矢印60Aの方向に筐体12をスライドさせる場合には、比較的小さい力で筐体12をスライドさせることが可能である。このように、下面18Aが床に接するように筐体12を配した場合、前面18Eから後面18Fに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、下面18Aが床に接するように筐体12を配した場合、後面18Fから前面18Eに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。
左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合、右側面18Dから左側面18Cに向かう方向における外縁部材44Cと床との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Cのうちの最も当該方向側に位置する部位58C(図11C参照)が、床に接する。図14は、本実施形態による充電給電装置の一部を示す断面図である。図14には、接地用突起38が下面18A側に取り付けられている状態が示されている。部位58Cは、図13Cに示すように、略長方形の枠状、即ち、略長方形の環状である。左側面18C全体が床に接するわけではなく、環状の部位58Cが床に接するため、筐体12をスライドさせる場合の摩擦力は比較的小さい。従って、図13Cに示す矢印60Cの方向に筐体12をスライドさせる場合には、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。このように、左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合、前面18Eから後面18Fに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合、後面18Fから前面18Eに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合、下面18Aから上面18Bに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合、上面18Bから下面18Aに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。
左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合、環状の部位58Cが床に接するため、左側面18Cに備えられた通気路36Cを介しての吸気が抑制される。このため、このような場合には、通気路36Cを介して異物が筐体12内に侵入することが抑制される。
右側面18Dが床に接するように筐体12を配した場合、左側面18Cから右側面18Dに向かう方向における外縁部材44Dと床との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Dのうちの最も当該方向側に位置する部位58Dが、床に接する。右側面18Dと左側面18Cとは、筐体12の左右中心に対して鏡面対称となっている。従って、右側面18Dが床に接するように筐体12を配した場合にも、左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合と同様に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、右側面18Dが床に接するように筐体12を配した場合にも、左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合と同様に、通気路36Dを介して異物が筐体12内に侵入することが抑制される。
前面18Eが床に接するように筐体12を配した場合、後面18Fから前面18Eに向かう方向における外縁部材44C、44Dと床との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Cのうちの最も当該方向側に位置する部位58Ecと、外縁部材44Dのうちの最も当該方向側に位置する部位58Edとが、床に接する。当該部位58Ec、58Edは、図13Eに示すように線状である。前面18E全体が床に接するわけではなく、線状の部位58Ec、58Edが床に接するため、当該部位58Ec、58Edの長手方向に筐体12をスライドさせる場合の摩擦力は比較的小さい。従って、図13Eに示す矢印60Eの方向に筐体12をスライドさせる場合には、比較的小さい力で筐体12をスライドさせることが可能である。このように、前面18Eが床に接するように筐体12を配した場合、下面18Aから上面18Bに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、前面18Eが床に接するように筐体12を配した場合、上面18Bから下面18Aに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。
後面18Fが床に接するように筐体12を配した場合、前面18Eから後面18Fに向かう方向における外縁部材44C、44Dと床との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Cのうちの最も当該方向側に位置する部位58Fcと、外縁部材44Dのうちの最も当該方向側に位置する部位58Fdとが、床に接する。当該部位58Fc、58Fdは、図13Fに示すように線状である。後面18F全体が床に接するわけではなく、線状の部位58Fc、58Fdが床に接するため、当該部位58Fc、58Fdの長手方向に筐体12をスライドさせる場合の摩擦力は比較的小さい。従って、図13Fに示す矢印60Fの方向に筐体12をスライドさせる場合には、比較的小さい力で筐体12をスライドさせることが可能である。このように、後面18Fが床に接するように筐体12を配した場合、下面18Aから上面18Bに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、後面18Fが床に接するように筐体12を配した場合、上面18Bから下面18Aに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。
図15は、筐体を傾けた状態を示す図である。図15には、下面18Aと右側面18Dとが交わる部位に位置する辺20Gに対応する部位のみが床62と接するように筐体12が傾けられた状態が示されている。筐体12をこのように傾けた場合、筐体12から床62に向かう方向における外縁部材44Dと床62との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Dのうちの最も当該方向側に位置する部位58Xが床62に接する。当該部位58Xは、線状である。床62に接する部位58Xが線状であるため、当該部位58Xの長手方向に交差する方向に筐体12をスライドさせる場合には摩擦力が比較的小さい。従って、図15に示す矢印60Xの方向に筐体12をスライドさせる場合には、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。
図16は、本実施形態による充電給電装置を搬送する場合の例を示す図である。図16には、右側面18Dが下側になるように筐体12が床62に配されている場合の例が示されている。図16に示されている床62は、例えば自動車の荷台等であるが、これに限定されるものではない。図16には、筐体12が配されている床62の高さが、ユーザ64が立っている不図示の床の高さに対して高い場合の例が示されている。図16には、取手部22Bがユーザ64の右手66Rによって掴まれ、取手部22Cがユーザ64の左手66Lによって掴まれている場合の例が示されている。ユーザ64は、取手部22B、22Cを掴んだ状態で、充電給電装置10を自動車の荷台等から引き出すことができる。
図17は、本実施形態による充電給電装置を搬送する場合の例を示す図である。図17には、ユーザ64が充電給電装置10を一人で持ち運ぶ際の例が示されている。図17には、取手部22Bがユーザ64の右手66Rによって掴まれ、取手部22Dがユーザ64の左手66Lによって掴まれている場合の例が示されている。ユーザ64は、取手部22B、22Dを掴んだ状態で、充電給電装置10を持ち運ぶことができる。
図18は、本実施形態による充電給電装置を搬送する場合の例を示す図である。図18には、2人のユーザ64A、64Bが協力して充電給電装置10を持ち運ぶ際の例が示されている。図18には、階段を上る際に、ユーザ64Aが前方に位置し、ユーザ64Bが後方に位置している場合の例が示されている。図18には、取手部22Bがユーザ64Aの右手64ARによって掴まれ、取手部22Dがユーザ64Bの右手64BRによって掴まれている場合の例が示されている。ユーザ64A、64Bは、このようにして、充電給電装置10を持ち運ぶこともできる。
図19は、収容室に対するバッテリの挿抜の例を示す図である。図19には、下面18Aが床62に対向するように筐体12が配されている場合の例が示されている。図19には、収容室14の深さ方向、即ち、鉛直方向に沿うようにバッテリ16を収容室14内に対して挿抜する場合の例が示されている。ユーザは、このようにしてバッテリ16を収容室14に対して挿抜し得る。
図20は、収容室に対するバッテリの挿入の例を示す図である。図20には、下面18Aが床62に対向するように筐体12が配されている場合の例が示されている。上述したように、辺20Aに対応する部位には、収容室14に連なる開口14a、又は、収容室14に連なる開口14aの周縁部14bが位置している。辺20Aに対応する部位には、取手部22B~22Dは設けられていない。辺20Aに対応する部位に、収容室14に連なる開口14a、又は、収容室14に連なる開口14aの周縁部14bが位置しているため、収容室14内の側面のうちの後面18F側の部分は、バッテリ16を挿入する際にガイド部(案内部)として機能し得る。このように、収容室14の深さ方向に対して斜めの方向から、バッテリ16を収容室14内に挿入することができる。即ち、収容室14の深さ方向以外の方向からバッテリ16を収容室14内に挿入することができる。
図21は、収容室に対するバッテリの挿入の例を示す図である。図21には、前面18Eが床62に対向するように筐体12が配されている場合の例が示されている。上述したように、辺20Aに対応する部位には、収容室14に連なる開口14a、又は、収容室14に連なる開口14aの周縁部14bが位置している。辺20Aに対応する部位には、取手部22は設けられていない。辺20Aに対応する部位に、収容室14に連なる開口14a、又は、収容室14に連なる開口14aの周縁部14bが位置しているため、収容室14内の側面のうちの後面18F側の部分は、バッテリ16を挿入する際にガイド部として機能し得る。このように、収容室14の深さ方向に対して斜めの方向から、バッテリ16を収容室14内に挿入することができる。即ち、収容室14の深さ方向以外の方向からバッテリ16を収容室14内に挿入することができる。
このように、本実施形態によれば、通気路36A、36C、36D、36Fの断面積と通気路36Eの断面積とが互いに異なる。このため、本実施形態によれば、通気路36A、36C、36D、36Fの断面積と通気路36Eの断面積とが適切に設定されているため、通気路36を介して筐体12内に異物が侵入するのを抑制することができる。万が一、異物が筐体12内に侵入した場合であっても、通気路36A、36C、36D、36Fの断面積と通気路36Eの断面積とが適切に設定されているため、本実施形態によれば、通気路36を介して異物を良好に排出することができる。
また、本実施形態によれば、筐体12の各々の面18A、18C、18D、18E、18Fに通気路36A、36C、36D、36E、36Fがそれぞれ備えられているため、様々な設置態様を実現することが可能である。例えば、下面18Aが床に対向するように設置することもできるし、左側面18Cが床に対向するように設置することもできるし、右側面18Dが床に対向するように設置することもできる。また、前面18Eが床に対向するように設置することもできるし、後面18Fが床に対向するように設置することもできる。
また、本実施形態によれば、側面18C、18Dが床62に接するように筐体12を配した場合には、環状の部位58C、58Dが床に接するため、側面18C、18Dに備えられた通気路36C、36Dを介しての吸気が抑制される。このため、このような場合には、通気路36C、36Dを介して異物が筐体12内に侵入するのを抑制することができる。
本発明についての好適な実施形態を上述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
例えば、上記実施形態では、通気路36A、36C、36D、36Fが吸気路であり、通気路36Eが排気路である場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、通気路36A、36C、36D、36Fを排気路とし、通気路36Eを吸気路としてもよい。この場合、送風機52は、図12A、図12Bにおける左側から右側に向かって空気を送る。
また、上記実施形態では、バッテリ16が収容室14に対して挿抜される場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。バッテリ16が収容室14に対して挿抜不能であってもよい。
また、上記実施形態では、充電給電装置10が、バッテリ16に対する充電を行い得るとともに、バッテリ16に蓄えられた電力を外部機器に対して給電し得る場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、充電給電装置10が、バッテリ16に対して充電を行い得る一方、バッテリ16に蓄えられた電力を外部機器に出力し得なくてもよい。また、充電給電装置10が、バッテリ16に蓄えられた電力を外部機器に対して給電し得る一方、バッテリ16に対して充電を行い得なくてもよい。即ち、充電給電装置10は、充電と給電の両方を行い得る装置を意味するのみならず、充電のみを行い得る装置、及び、給電のみを行い得る装置をも意味し得る。
また、上記実施形態では、筐体12が充電給電装置10に適用されている場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。筐体12は、充電給電装置10以外のあらゆる装置に適用し得る。例えば、筐体12を、パーソナルコンピュータ等に適用するようにしてもよい。
上記実施形態をまとめると以下のようになる。
充電給電装置(10)は、略多面体状に形成された筐体(12)と、前記筐体の複数の面(18A~18F)のうちのいずれかである第1面(18A、18C、18D、18F)に形成された第1通気路(36A、36C、36D、36F)と、前記第1面と異なる第2面(18E)に形成された第2通気路(36E)とを備え、前記第1通気路の断面積と前記第2通気路の断面積とが互いに異なっている。このような構成によれば、第1通気路の断面積と第2通気路の断面積とが適切に設定されているため、第1通気路又は第2通気路を介して異物が侵入するのを抑制することができる。万が一、異物が筐体12内に侵入した場合であっても、第1通気路の断面積と第2通気路の断面積とが適切に設定されているため、このような構成によれば、第1通気路又は第2通気路を介して異物を良好に排出することができる。
前記第1通気路は、吸気路であり、前記第2通気路は、排気路であり、前記第1通気路の前記断面積は、前記第2通気路の前記断面積より小さいようにしてもよい。このような構成によれば、吸気路の断面積が比較的小さく設定されているため、吸気路を介して筐体内に異物が侵入するのを抑制することができる。また、排気路が比較的大きく設定されているため、万が一、筐体内に異物が侵入した場合であっても、当該異物を効果的に排出することができる。
前記筐体内に備えられた発熱体(50A、50B)と、前記発熱体を冷却するための送風機(52)とを更に備えるようにしてもよい。このような構成によれば、送風機を用いて発熱体を良好に冷却することができる。
前記発熱体は、前記第1通気路に対して下流側に位置しているとともに、前記送風機に対して上流側に位置しているようにしてもよい。このような構成によれば、送風機を用いて発熱体を良好に冷却することができる。
前記筐体内には、複数の前記発熱体が備えられており、前記複数の発熱体は、第1発熱体(50A)と、前記第1発熱体よりも高温になる第2発熱体(50B)とを含み、前記第1発熱体は、前記第2発熱体よりも上流側に位置しているようにしてもよい。このような構成によれば、万が一、第1通気路を介して筐体内に異物等が入り込んだとしても、当該異物等が第2発熱体に到達するのを抑制し得るともに、第1発熱体が第2発熱体によって加熱されてしまうのを防止し得る。
前記第1面は、前記第1面のうちの外縁側を構成する外縁部材(44C、44D)と、前記外縁部材の内側に配された内側部材(46C、46D)とを備え、前記第1通気路(36C、36D)は、前記外縁部材の内端と前記内側部材の外端との間に形成されているようにしてもよい。
前記内側部材の外縁は、前記外縁部材の内縁より大きいようにしてもよい。このような構成によれば、筐体の内部に水(雨滴)、ゴミ(塵)等の異物が入り込むのを効果的に防止することができる。
前記内側部材のうちの前記外縁部材と重なり合っている部分は、前記外縁部材のうちの前記内側部材と重なり合っている部分に対して、前記筐体の外側に位置している。このような構成によれば、外縁部材が筐体に固定されている状態で、内側部材を取り外すことができる。
前記外縁部材は、前記内側部材と前記外縁部材とが重なり合っている部位において前記内側部材に向かって突出する突出部を有するようにしてもよい。このような構成によれば、突出部に沿うように水が流れ得るため、筐体の内部に水が入り込むのを効果的に防止することができる。
前記第1面(18C)に対向する第3面(18D)から前記第1面に向かう方向が第1方向(X)であり、前記外縁部材のうちの最も前記第1方向側に位置する部分は、前記内側部材のうちの最も前記第1方向側に位置する部分に対して、前記第1方向側に位置しているようにしてもよい。このような構成によれば、第1面が床に対向するように筐体が配された際に、内側部材が床に接するのを防止することができ、第1通気路を介して筐体の外部に水を排出することができる。
前記略多面体状は、略直方体状であるようにしてもよい。