JP7341372B2 - 信号処理装置、信号処理方法及びレーダ装置 - Google Patents

信号処理装置、信号処理方法及びレーダ装置 Download PDF

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Description

本開示は、信号処理装置、信号処理方法及びレーダ装置に関するものである。
自己から測距対象の物体までの距離を算出するレーダ装置として、FM-CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式のレーダ装置がある。従来のFM-CW方式のレーダ装置(以下「従来のレーダ装置」という)は、一般的に、信号送信部、信号受信部、ミクサ及び距離算出部を備えている。信号送信部は、時間の経過に伴って周波数が変化する送信信号を空間に放射する。信号受信部は、測距対象の物体による反射後の送信信号である反射信号を受信する。ミクサは、信号送信部から送信される送信信号と信号受信部により受信された反射信号とからビート信号を生成する。距離算出部は、ビート信号に基づいて、当該レーダ装置から物体までの距離を算出する。
ところで、距離分解能を高める技術として、MUSIC(MUltiple SIgnal Classification)法がある(非特許文献1を参照)。
O. Schmidt, "Multiple Emitter Location Signal Parameter Estimation" IEEE Trans. Antennas and Propagation, vol. AP-34, No.3. 1986.
従来のレーダ装置に対して、仮に、非特許文献1に開示されているMUSIC法を適用することが可能であるとすれば、距離算出部により算出される距離の分解能が高められる可能性がある。しかしながら、MUSIC法の計算量は、膨大であるという課題があった。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、MUSIC法よりも少ない計算量で、従来のレーダ装置よりも算出距離の分解能を高めることができる信号処理装置及び信号処理方法を得ることを目的とする。
本開示に係る信号処理装置は、時間の経過に伴って周波数が変化する送信信号と測距対象の物体による反射後の送信信号とから生成されたビート信号に対して、偶関数で表される第1の窓関数を乗算する偶関数乗算部と、ビート信号に対して、奇関数で表される第2の窓関数を乗算する奇関数乗算部と、偶関数乗算部による第1の窓関数乗算後のビート信号を周波数領域の信号である第1の周波数領域信号に変換する第1のフーリエ変換部と、奇関数乗算部による第2の窓関数乗算後のビート信号を周波数領域の信号である第2の周波数領域信号に変換する第2のフーリエ変換部と、第1の周波数領域信号に含まれている第1の周波数成分に対する、第2の周波数領域信号に含まれている第2の周波数成分の比が閾値未満になるときの、送信信号の変調帯域幅、又は、第1の窓関数及び第2の窓関数におけるそれぞれの有限区間の区間幅を探索し、変調帯域幅の探索結果、又は、区間幅の探索結果に基づいて、レーダ装置から物体までの距離を算出する距離算出部とを備えるものである。
本開示によれば、MUSIC法よりも少ない計算量で、従来のレーダ装置よりも、算出距離の分解能を高めることができる。
実施の形態1に係る信号処理装置10を含むレーダ装置1を示す構成図である。 実施の形態1に係る信号処理装置10のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る信号処理装置10の距離算出部15を示す構成図である。 信号処理装置10が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。 信号処理装置10の処理手順である信号処理方法を示すフローチャートである。 送信信号Txの波形例を示す説明図である。 第1の窓関数wΣ(k)の一例を示す説明図である。 第2の窓関数wΔ(k)の一例を示す説明図である。 第1の周波数領域信号sの一例を示す説明図である。 変調帯域幅Δfと信号強度比Eとの関係を示す説明図である。 距離算出処理部34により算出される距離Rの距離分解能ΔRを示す説明図である。 ビート信号B(t)のSNRと距離分解能ΔRとの関係を示す説明図である。 実施の形態2に係る信号処理装置10を含むレーダ装置1を示す構成図である。 実施の形態2に係る信号処理装置10のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 実施の形態2に係る信号処理装置10の距離算出部16を示す構成図である。 信号処理装置10の処理手順である信号処理方法を示すフローチャートである。 第1の窓関数wΣ(k)の一例を示す説明図である。 第2の窓関数wΔ(k)の一例を示す説明図である。 可変量ΔKと信号強度比Eとの関係を示す説明図である。 実施の形態3に係る信号処理装置10を含むレーダ装置1を示す構成図である。 奇関数乗算部12の具体的な構成例を示す構成図である。 スイッチ54a~54d,55a~55d,56a~56hのオンオフを示す説明図である。
以下、本開示をより詳細に説明するために、本開示を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る信号処理装置10を含むレーダ装置1を示す構成図である。
図2は、実施の形態1に係る信号処理装置10のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図1に示すレーダ装置1は、信号送信部2、信号受信部6、ミクサ8、アナログデジタル変換器(以下「AD変換器」という)9及び信号処理装置10を備えている。
信号送信部2は、送信信号発生器3及び送信アンテナ4を備えている。
信号送信部2は、時間の経過に伴って周波数fが変化する送信信号Txを測距対象の物体5に向けて送信する。
送信信号発生器3は、送信信号Txを発生し、送信信号Txを送信アンテナ4及びミクサ8のそれぞれに出力する。
送信アンテナ4は、送信信号Txを空間に放射する。
送信アンテナ4によって空間に放射された送信信号Txは、測距対象の物体5によって反射される。
信号受信部6は、受信アンテナ7を備えている。
信号受信部6は、物体5による反射後の送信信号Tx’である反射信号を受信する。
信号受信部6は、受信した反射信号を受信信号Rxとしてミクサ8に出力する。
受信アンテナ7は、物体5による反射後の送信信号Tx’である反射信号を受信するためのアンテナである。
ミクサ8は、信号送信部2から送信される送信信号Txと信号受信部6により受信された反射信号とからビート信号B(t)を生成する。tは、時間を示す変数である。
即ち、ミクサ8は、送信信号発生器3から出力された送信信号Txと信号受信部6から出力された受信信号Rxとを乗算することによって、ビート信号B(t)を生成する。
ミクサ8は、ビート信号B(t)をAD変換器9に出力する。
AD変換器9は、ミクサ8から出力されたビート信号B(t)をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
AD変換器9は、デジタル信号をデジタルのビート信号BDig(t)として信号処理装置10に出力する。
信号処理装置10は、偶関数乗算部11、奇関数乗算部12、第1のフーリエ変換部13、第2のフーリエ変換部14及び距離算出部15を備えている。
偶関数乗算部11は、例えば、図2に示す偶関数乗算回路21によって実現される。
偶関数乗算部11は、AD変換器9から出力されたビート信号BDig(t)に対して、偶関数で表される第1の窓関数wΣ(k)を乗算する。kは、整数である。
偶関数乗算部11は、第1の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΣ(k)を第1のフーリエ変換部13に出力する。
奇関数乗算部12は、例えば、図2に示す奇関数乗算回路22によって実現される。
奇関数乗算部12は、AD変換器9から出力されたビート信号BDig(t)に対して、奇関数で表される第2の窓関数wΔ(k)を乗算する。
奇関数乗算部12は、第2の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΔ(k)を第2のフーリエ変換部14に出力する。
第1のフーリエ変換部13は、例えば、図2に示す第1のフーリエ変換回路23によって実現される。
第1のフーリエ変換部13は、偶関数乗算部11による第1の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΣ(k)を周波数領域の信号である第1の周波数領域信号sに変換する。nは、第1の周波数領域信号sに含まれている複数の周波数成分の周波数を識別するための識別番号(以下「周波数ナンバー」という)である。
第1のフーリエ変換部13は、第1の周波数領域信号sを距離算出部15に出力する。
第2のフーリエ変換部14は、例えば、図2に示す第2のフーリエ変換回路24によって実現される。
第2のフーリエ変換部14は、奇関数乗算部12による第2の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΔ(k)を周波数領域の信号である第2の周波数領域信号dに変換する。
第2のフーリエ変換部14は、第2の周波数領域信号dを距離算出部15に出力する。
距離算出部15は、例えば、図2に示す距離算出回路25によって実現される。
距離算出部15は、第1のフーリエ変換部13から第1の周波数領域信号sを取得し、第2のフーリエ変換部14から第2の周波数領域信号dを取得する。
距離算出部15は、第1の周波数領域信号sに含まれている第1の周波数成分に対する、第2の周波数領域信号dに含まれている第2の周波数成分の比が閾値未満になるときの、送信信号Txの変調帯域幅Δfを探索する。
距離算出部15は、変調帯域幅Δfの探索結果に基づいて、レーダ装置1から物体5までの距離Rを算出する。
距離算出部15は、第1の窓関数wΣ(k)及び第2の窓関数wΔ(k)におけるそれぞれの有限区間の区間幅K-ΔKを探索する代わりに、第1の窓関数wΣ(k)及び第2の窓関数wΔ(k)におけるそれぞれの有限区間の区間幅K-ΔKを探索するようにしてもよい。有限区間の区間幅K-ΔKを探索する距離算出部16については、後述の実施の形態2で説明する。
図3は、実施の形態1に係る信号処理装置10の距離算出部15を示す構成図である。
距離算出部15は、周波数特定部31、比較部32、変調帯域幅調整部33及び距離算出処理部34を備えている。
周波数特定部31は、第1の周波数領域信号sに含まれている複数の周波数成分の大きさを互いに比較する。
周波数特定部31は、大きさの比較結果に基づいて、第1の周波数成分|smaxを探索する。即ち、周波数特定部31は、第1の周波数成分|smaxとして、第1の周波数領域信号sに含まれている複数の周波数成分の中で、最も大きい周波数成分を探索する。
周波数特定部31は、第1の周波数成分|smaxの周波数fmaxとして、第1の周波数成分|smaxの周波数ナンバーnmaxを特定する。
周波数特定部31は、周波数ナンバーnmaxを比較部32及び距離算出処理部34のそれぞれに出力する。
比較部32は、第2の周波数成分|dmaxとして、第2の周波数領域信号dに含まれている複数の周波数成分の中で、周波数特定部31により特定された周波数ナンバーnmaxに対応する周波数成分を特定する。比較部32により特定された周波数成分の周波数は、周波数fmaxである。
比較部32は、第1の周波数成分|smaxに対する第2の周波数成分|dmaxの比(以下「信号強度比E」という)を算出する。
比較部32は、信号強度比Eと強度閾値Ethとを比較し、信号強度比Eと強度閾値Ethとの比較結果を変調帯域幅調整部33に出力する。強度閾値Ethは、例えば、3[dB]である。強度閾値Ethは、比較部32の内部メモリに格納されていてもよいし、信号処理装置10の外部から与えられるものであってもよい。
変調帯域幅調整部33は、比較部32から出力された比較結果が、信号強度比Eが強度閾値Eth以上である旨を示していれば、比較結果が、信号強度比Eが強度閾値Eth未満である旨を示すまで、変調帯域幅Δfを繰り返し調整する。
変調帯域幅調整部33は、比較結果が、信号強度比Eが強度閾値Eth未満である旨を示しているときの変調帯域幅ΔfをΔfoptとして距離算出処理部34に出力する。
距離算出処理部34は、変調帯域幅調整部33から出力された変調帯域幅Δfoptに基づいて、レーダ装置1から物体5までの距離Rを算出する。
即ち、距離算出処理部34は、周波数特定部31から出力された周波数ナンバーnmaxと、送信信号の伝搬速度cと、変調帯域幅Δfoptとから、レーダ装置1から物体5までの距離Rを算出する。
図1では、信号処理装置10の構成要素である偶関数乗算部11、奇関数乗算部12、第1のフーリエ変換部13、第2のフーリエ変換部14及び距離算出部15のそれぞれが、図2に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、信号処理装置10が、偶関数乗算回路21、奇関数乗算回路22、第1のフーリエ変換回路23、第2のフーリエ変換回路24及び距離算出回路25によって実現されるものを想定している。
偶関数乗算回路21、奇関数乗算回路22、第1のフーリエ変換回路23、第2のフーリエ変換回路24及び距離算出回路25のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
信号処理装置10の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、信号処理装置10が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
図4は、信号処理装置10が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
信号処理装置10が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、偶関数乗算部11、奇関数乗算部12、第1のフーリエ変換部13、第2のフーリエ変換部14及び距離算出部15におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ41に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ42がメモリ41に格納されているプログラムを実行する。
また、図2では、信号処理装置10の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアによって実現される例を示し、図4では、信号処理装置10がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、信号処理装置10における一部の構成要素が専用のハードウェアによって実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェア等によって実現されるものであってもよい。
次に、図1に示すレーダ装置1の動作について説明する。
図5は、信号処理装置10の処理手順である信号処理方法を示すフローチャートである。
送信信号発生器3は、図6に示すように、時間の経過に伴って周波数fが変化する送信信号Txを発生する。
図6は、送信信号Txの波形例を示す説明図である。
図6において、横軸は時間を示し、縦軸は周波数を示している。
送信信号Txは、チャープ変調信号である。Δfは送信信号Txの変調帯域幅であり、Tは送信信号Txの繰り返し周期である。
図1に示すレーダ装置1では、変調帯域幅Δfの初期値が、Δfinitに設定されている。したがって、初期状態では、送信信号発生器3は、変調帯域幅がΔfinitの送信信号Txを発生する。
送信信号発生器3は、送信信号Txを送信アンテナ4及びミクサ8のそれぞれに出力する。
送信アンテナ4は、送信信号発生器3から出力された送信信号Txを空間に放射する。
送信アンテナ4によって空間に放射された送信信号Txは、レーダ装置1による測距対象の物体5によって反射される。
信号受信部6の受信アンテナ7は、物体5による反射後の送信信号Tx’である反射信号を受信する。
信号受信部6は、受信した反射信号を受信信号Rxとしてミクサ8に出力する。
ミクサ8は、送信信号発生器3から出力された送信信号Txと信号受信部6から出力された受信信号Rxとを乗算することによって、ビート信号B(t)を生成する。
ミクサ8は、ビート信号B(t)をAD変換器9に出力する。
AD変換器9は、ミクサ8からビート信号B(t)を受けると、サンプリング周期Tで、ビート信号B(t)をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
AD変換器9は、デジタル信号をデジタルのビート信号BDig(t)として、偶関数乗算部11及び奇関数乗算部12のそれぞれに出力する。
図7は、第1の窓関数wΣ(k)の一例を示す説明図である。
図7に示す第1の窓関数wΣ(k)は、偶関数で表される矩形窓の窓関数である。
図8は、第2の窓関数wΔ(k)の一例を示す説明図である。
図8に示す第2の窓関数wΔ(k)は、奇関数で表される符号関数の窓関数である。
図7及び図8において、第1の窓関数wΣ(k)及び第2の窓関数wΔ(k)におけるそれぞれの有限区間は、-(K/2)~(K/2)であり、有限区間の区間幅は、Kである。
有限区間の区間幅Kは、以下の式(1)に示すように、送信信号Txの繰り返し周期Tと、AD変換器9のサンプリング周期Tとによって表される。Kは整数である。

Figure 0007341372000001
第1の窓関数wΣ(k)の関数値は、以下の式(2)に示すように、有限区間である-(K/2)≦k≦(K/2)の区間では“1”であり、有限区間以外の区間では“0”である。
第2の窓関数wΔ(k)の関数値は、以下の式(3)に示すように、有限区間のうち、-(K/2)≦k<0の区間では“+j”であり、k=0では“0”であり、0<k≦(K/2)の区間では“-j”である。第2の窓関数wΔ(k)の関数値は、有限区間以外の区間では“0”である。

Figure 0007341372000002
偶関数乗算部11は、AD変換器9からデジタルのビート信号BDig(t)を受けると、デジタルのビート信号BDig(t)に対して、第1の窓関数wΣ(k)を乗算する(図5のステップST1)。
偶関数乗算部11は、第1の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΣ(k)を第1のフーリエ変換部13に出力する。
奇関数乗算部12は、AD変換器9からデジタルのビート信号BDig(t)を受けると、デジタルのビート信号BDig(t)に対して、第2の窓関数wΔ(k)を乗算する(図5のステップST2)。
奇関数乗算部12は、第2の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΔ(k)を第2のフーリエ変換部14に出力する。
第1のフーリエ変換部13は、偶関数乗算部11から第1の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΣ(k)を取得する。
第1のフーリエ変換部13は、ビート信号BDig(t)wΣ(k)を周波数領域の信号である第1の周波数領域信号sに変換する(図5のステップST3)。
第1のフーリエ変換部13は、第1の周波数領域信号sを距離算出部15に出力する。
図9は、第1の周波数領域信号sの一例を示す説明図である。
図9において、横軸は周波数ナンバーnを示し、縦軸は第1の周波数領域信号sの信号強度|s|を示している。
maxは、第1の周波数領域信号sに含まれている複数の周波数成分の中で、最も大きい周波数成分の周波数、即ち、第1の周波数領域信号sの信号強度|s|が最大となる周波数を示す周波数ナンバーである。
第2のフーリエ変換部14は、奇関数乗算部12から第2の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΔ(k)を取得する。
第2のフーリエ変換部14は、ビート信号BDig(t)wΔ(k)を周波数領域の信号である第2の周波数領域信号dに変換する(図5のステップST4)。
第2のフーリエ変換部14は、第2の周波数領域信号dを距離算出部15に出力する。
距離算出部15の周波数特定部31は、第1のフーリエ変換部13から第1の周波数領域信号sを取得する。
周波数特定部31は、第1の周波数領域信号sに含まれている複数の周波数成分の大きさを互いに比較する。
周波数特定部31は、第1の周波数成分|smaxとして、第1の周波数領域信号sに含まれている複数の周波数成分の中で、最も大きい周波数成分、即ち、第1の周波数領域信号sにおける最大の信号強度|s|を探索する。
ここでは、周波数特定部31が、第1の周波数成分|smaxとして、第1の周波数領域信号sに含まれている複数の周波数成分の中で、最も大きい周波数成分を探索している。しかし、第1の周波数成分|smaxは、雑音成分と比べて十分に大きい周波数成分であればよく、最も大きい周波数成分に限るものではない。したがって、周波数特定部31は、第1の周波数成分|smaxとして、第1の周波数領域信号sに含まれている複数の周波数成分の中で、例えば、2番目に大きい周波数成分、又は、3番目に大きい周波数成分を探索するようにしてもよい。
周波数特定部31は、第1の周波数成分|smaxの周波数fmaxとして、第1の周波数成分|smaxの周波数ナンバーnmaxを特定する(図5のステップST5)。
周波数特定部31は、第1の周波数成分|smax及び周波数ナンバーnmaxのそれぞれを比較部32に出力する。
また、周波数特定部31は、周波数ナンバーnmaxを距離算出処理部34に出力する。
比較部32は、周波数特定部31から、第1の周波数成分|smax及び周波数ナンバーnmaxのそれぞれを取得し、第2のフーリエ変換部14から第2の周波数領域信号dを取得する。
比較部32は、第2の周波数成分|dmaxとして、第2の周波数領域信号dに含まれている複数の周波数成分の中で、周波数ナンバーnmaxに対応する周波数成分を特定する。
比較部32は、以下の式(4)に示すように、第1の周波数成分|smaxに対する第2の周波数成分|dmaxの比である信号強度比Eを算出する。
比較部32は、信号強度比Eと閾値Ethとを比較し、信号強度比Eと強度閾値Ethとの比較結果を変調帯域幅調整部33に出力する。

Figure 0007341372000003
変調帯域幅調整部33は、比較部32から出力された比較結果が、信号強度比Eが強度閾値Eth以上である旨を示していれば(図5のステップST6:YESの場合)、変調帯域幅Δfの変更を指示する制御信号Cを送信信号発生器3に出力する(図5のステップST7)。
送信信号発生器3は、変調帯域幅調整部33から制御信号Cを受けると、送信信号Txの変調帯域幅Δfを例えばδfだけ大きくし、変調帯域幅が(Δf+δf)の送信信号Txを発生し、送信信号Txを送信アンテナ4及びミクサ8のそれぞれに出力する。
変調帯域幅調整部33から制御信号Cが出力されると、送信アンテナ4、信号受信部6、ミクサ8及びAD変換器9は、上記と同様の動作を再度行う。信号処理装置10は、ステップST1~ST6の処理を再度行う。
比較部32から出力された比較結果が、信号強度比Eが強度閾値Eth未満である旨を示すまで、変調帯域幅調整部33から送信信号発生器3に、制御信号Cが繰り返し出力される。
変調帯域幅調整部33は、比較結果が、信号強度比Eが強度閾値Eth未満である旨を示していれば(図5のステップST6:NOの場合)、調整済みの変調帯域幅Δfoptとして、現時点の変調帯域幅Δfを距離算出処理部34に出力する。
図10Aは、変調帯域幅Δfと信号強度比Eとの関係を示す説明図である。
図10Aにおいて、横軸は変調帯域幅Δfを示し、縦軸は信号強度比Eを示している。Δfoptは、信号強度比Eが強度閾値Eth未満であるときの変調帯域幅である。
信号強度比Eは、図10Aに示すように、変調帯域幅Δfの変化に伴って変動する。変調帯域幅Δfの変化に伴う信号強度比Eの変動は、ビート信号B(t)の信号対雑音比であるSNRが小さいほど、緩やかになる。
図10Aには、SNR=10[dB]、SNR=20[dB]、SNR=30[dB]、SNR=40[dB]、SNR=50[dB]の例が示されている。
図10Bは、距離算出処理部34により算出される距離Rの距離分解能ΔRを示す説明図である。図10Bにおいて、横軸は距離Rを示し、縦軸は信号強度比Eを示している。
距離分解能ΔRは、信号強度比Eの一定幅に対応する距離幅である。
図10Bより、信号強度比Eが強度閾値Eth未満であるときの距離分解能ΔRは、信号強度比Eが強度閾値Eth以上であるときの距離分解能ΔRよりも小さいことが分かる。距離分解能ΔRが小さいほど、距離算出処理部34による距離Rの算出精度が高くなる。
距離算出処理部34は、周波数特定部31から周波数ナンバーnmaxを取得し、変調帯域幅調整部33から変調帯域幅Δfoptを取得する。
距離算出処理部34は、以下の式(5)に示すように、周波数ナンバーnmaxと、送信信号の伝搬速度cと、変調帯域幅Δfoptとから、レーダ装置1から物体5までの距離Rを算出する(図5のステップST8)。伝搬速度cは、送信信号TXである電波が伝わる媒質中の光速である。

Figure 0007341372000004
距離算出処理部34は、算出した距離Rを、例えば、図示せぬ信号処理部に出力する。当該信号処理部は、例えば、距離Rが距離閾値以下であれば、アラーム信号を出力する等の処理を実施する。
距離算出処理部34により算出される距離Rの距離分解能ΔRは、以下の式(6)のように表される。

Figure 0007341372000005
図11は、ビート信号B(t)のSNRと距離分解能ΔRとの関係を示す説明図である。
図11において、横軸はビート信号B(t)のSNR[dB]を示し、縦軸は距離分解能ΔR[mm]を示している。
図11は、変調帯域幅Δfの初期値Δfinitが、例えば、3[GHz]であるとき、ビート信号B(t)のSNRが10[dB]以上になれば、距離分解能ΔRが20[mm]以下になることを示している。
MUSIC法を実施する信号処理装置は、ビート信号B(t)を周波数領域の信号に変換した後、周波数領域の信号の相関行列を算出する処理のほか、相関行列を固有展開して、固有ベクトルを算出する処理を行う必要がある。相関行列の算出処理及び固有ベクトルの算出処理におけるそれぞれの計算量は、相関行列を構成する行列要素の数が多いほど多くなり、それぞれの計算量は、例えば、1つの掛け算の処理、1つの割り算の処理、又は、1つの比較の処理と比べて、極めて膨大である。
図1に示す信号処理装置10は、MUSIC法を実施する代わりに、ビート信号BDig(t)に対して、第1の窓関数wΣ(k)を乗算する処理と、ビート信号BDig(t)に対して、第2の窓関数wΔ(k)を乗算する処理とを行っている。また、図1に示す信号処理装置10は、信号強度比Eが強度閾値Eth未満となる変調帯域幅Δfを探索する処理を行っている。
第1の窓関数wΣ(k)を乗算する処理と第2の窓関数wΔ(k)を乗算する処理とは、単なる掛け算の処理に過ぎないため、計算量は僅かである。変調帯域幅Δfを探索する処理は、単なる割り算の処理と比較の処理とに過ぎないため、計算量は僅かである。したがって、第1の窓関数wΣ(k)を乗算する処理、第2の窓関数wΔ(k)を乗算する処理及び変調帯域幅Δfを探索する処理におけるそれぞれの計算量は、相関行列の算出処理及び固有ベクトルの算出処理におけるそれぞれの計算量と比べて極めて少ない。
以上の実施の形態1では、時間の経過に伴って周波数が変化する送信信号と測距対象の物体5による反射後の送信信号とから生成されたビート信号に対して、偶関数で表される第1の窓関数を乗算する偶関数乗算部11と、ビート信号に対して、奇関数で表される第2の窓関数を乗算する奇関数乗算部12と、偶関数乗算部11による第1の窓関数乗算後のビート信号を周波数領域の信号である第1の周波数領域信号に変換する第1のフーリエ変換部13と、奇関数乗算部12による第2の窓関数乗算後のビート信号を周波数領域の信号である第2の周波数領域信号に変換する第2のフーリエ変換部14とを備えるように、信号処理装置10を構成した。また、信号処理装置10は、第1の周波数領域信号に含まれている第1の周波数成分に対する、第2の周波数領域信号に含まれている第2の周波数成分の比が閾値未満になるときの、送信信号の変調帯域幅を探索し、変調帯域幅の探索結果に基づいて、レーダ装置1から物体5までの距離を算出する距離算出部15を備えている。したがって、信号処理装置10は、MUSIC法よりも少ない計算量で、従来のレーダ装置よりも算出距離の分解能を高めることができる。
実施の形態2.
実施の形態2では、距離算出部16が、信号強度比Eが強度閾値Eth未満になるときの、第1の窓関数wΣ(k)及び第2の窓関数wΔ(k)におけるそれぞれの有限区間の区間幅K-ΔKを探索し、区間幅K-ΔKの探索結果に基づいて、レーダ装置1から物体5までの距離Rを算出する信号処理装置10について説明する。
図12は、実施の形態2に係る信号処理装置10を含むレーダ装置1を示す構成図である。
図13は、実施の形態2に係る信号処理装置10のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図14は、実施の形態2に係る信号処理装置10の距離算出部16を示す構成図である。
図12、図13及び図14において、図1、図2及び図3と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
距離算出部16は、例えば、図13に示す距離算出回路26によって実現される。
距離算出部16は、第1のフーリエ変換部13から第1の周波数領域信号sを取得し、第2のフーリエ変換部14から第2の周波数領域信号dを取得する。
距離算出部16は、第1の周波数領域信号sに含まれている第1の周波数成分に対する、第2の周波数領域信号dに含まれている第2の周波数成分の比である信号強度比Eが強度閾値Eth未満になるときの、第1の窓関数wΣ(k)及び第2の窓関数wΔ(k)におけるそれぞれの有限区間の区間幅K-ΔKを探索する。
距離算出部16は、区間幅K-ΔKの探索結果に基づいて、レーダ装置1から物体5までの距離Rを算出する。
距離算出部16は、図14に示すように、周波数特定部31、比較部32、区間幅調整部35及び距離算出処理部36を備えている。
区間幅調整部35は、比較部32から出力された比較結果が、信号強度比Eが強度閾値Eth以上である旨を示していれば、比較結果が、信号強度比Eが強度閾値Eth未満である旨を示すまで、区間幅K-ΔKを繰り返し調整する。
区間幅調整部35は、比較結果が、信号強度比Eが強度閾値Eth未満である旨を示しているときの区間幅K-ΔKを距離算出処理部36に出力する。
距離算出処理部36は、区間幅調整部35から出力された区間幅K-ΔKに基づいて、レーダ装置1から物体5までの距離Rを算出する。
即ち、距離算出処理部36は、周波数特定部31から出力された周波数ナンバーnmaxと、送信信号の伝搬速度cと、区間幅調整部35から出力された区間幅K-ΔKと、区間幅調整部35による調整前の区間幅Kと、変調帯域幅Δfとから、レーダ装置1から物体5までの距離Rを算出する。
図12では、信号処理装置10の構成要素である偶関数乗算部11、奇関数乗算部12、第1のフーリエ変換部13、第2のフーリエ変換部14及び距離算出部16のそれぞれが、図13に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、信号処理装置10が、偶関数乗算回路21、奇関数乗算回路22、第1のフーリエ変換回路23、第2のフーリエ変換回路24及び距離算出回路26によって実現されるものを想定している。
偶関数乗算回路21、奇関数乗算回路22、第1のフーリエ変換回路23、第2のフーリエ変換回路24及び距離算出回路26のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
信号処理装置10の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、信号処理装置10が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
信号処理装置10が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、偶関数乗算部11、奇関数乗算部12、第1のフーリエ変換部13、第2のフーリエ変換部14及び距離算出部16におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図4に示すメモリ41に格納される。そして、図4に示すプロセッサ42がメモリ41に格納されているプログラムを実行する。
また、図13では、信号処理装置10の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアによって実現される例を示し、図4では、信号処理装置10がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、信号処理装置10における一部の構成要素が専用のハードウェアによって実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェア等によって実現されるものであってもよい。
次に、図12に示すレーダ装置1の動作について説明する。
図15は、信号処理装置10の処理手順である信号処理方法を示すフローチャートである。
送信信号発生器3は、図6に示すように、時間の経過に伴って周波数fが変化する送信信号Txを発生する。
図12に示すレーダ装置1では、送信信号Txの変調帯域幅Δfが、初期値Δfinitに固定されており、距離算出部16によって調整されない。
送信信号発生器3は、送信信号Txを送信アンテナ4及びミクサ8のそれぞれに出力する。
送信アンテナ4は、送信信号発生器3から出力された送信信号Txを空間に放射する。
送信アンテナ4によって空間に放射された送信信号Txは、レーダ装置1による測距対象の物体5によって反射される。
信号受信部6の受信アンテナ7は、物体5による反射後の送信信号Tx’である反射信号を受信する。
信号受信部6は、受信した反射信号を受信信号Rxとしてミクサ8に出力する。
ミクサ8は、送信信号発生器3から出力された送信信号Txと信号受信部6から出力された受信信号Rxとを乗算することによって、ビート信号B(t)を生成する。
ミクサ8は、ビート信号B(t)をAD変換器9に出力する。
AD変換器9は、ミクサ8からビート信号B(t)を受けると、サンプリング周期Tで、ビート信号B(t)をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
AD変換器9は、デジタル信号をデジタルのビート信号BDig(t)として、偶関数乗算部11及び奇関数乗算部12のそれぞれに出力する。
図16は、第1の窓関数wΣ(k)の一例を示す説明図である。
図16に示す第1の窓関数wΣ(k)は、偶関数で表される矩形窓の窓関数である。
図17は、第2の窓関数wΔ(k)の一例を示す説明図である。
図17示す第2の窓関数wΔ(k)は、奇関数で表される符号関数の窓関数である。
図16及び図17において、第1の窓関数wΣ(k)及び第2の窓関数wΔ(k)におけるそれぞれの有限区間は、-(K/2)~(K/2)-ΔKであり、有限区間の区間幅は、K-ΔKである。
距離算出部16によって、可変量ΔKが調整されることにより、有限区間の区間幅K-ΔKが調整される。
第1の窓関数wΣ(k)の関数値は、以下の式(7)に示すように、有限区間である-(K/2)≦k≦(K/2)-ΔKの区間では“1”であり、有限区間以外の区間では“0”である。
第2の窓関数wΔ(k)の関数値は、以下の式(8)に示すように、有限区間のうち、-(K/2)≦k<0の区間では“+j”であり、k=0では“0”であり、0<k<(K/2)-ΔKの区間では“-j”である。第2の窓関数wΔ(k)の関数値は、有限区間以外の区間では“0”である。

Figure 0007341372000006
偶関数乗算部11は、AD変換器9からデジタルのビート信号BDig(t)を受けると、デジタルのビート信号BDig(t)に対して、第1の窓関数wΣ(k)を乗算する(図15のステップST11)。
偶関数乗算部11は、第1の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΣ(k)を第1のフーリエ変換部13に出力する。
奇関数乗算部12は、AD変換器9からデジタルのビート信号BDig(t)を受けると、デジタルのビート信号BDig(t)に対して、第2の窓関数wΔ(k)を乗算する(図15のステップST12)。
奇関数乗算部12は、第2の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΔ(k)を第2のフーリエ変換部14に出力する。
第1のフーリエ変換部13は、偶関数乗算部11から第1の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΣ(k)を取得する。
第1のフーリエ変換部13は、ビート信号BDig(t)wΣ(k)を周波数領域の信号である第1の周波数領域信号sに変換する(図15のステップST13)。
第1のフーリエ変換部13は、第1の周波数領域信号sを距離算出部16に出力する。
第2のフーリエ変換部14は、奇関数乗算部12から第2の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΔ(k)を取得する。
第2のフーリエ変換部14は、ビート信号BDig(t)wΔ(k)を周波数領域の信号である第2の周波数領域信号dに変換する(図15のステップST14)。
第2のフーリエ変換部14は、第2の周波数領域信号dを距離算出部16に出力する。
距離算出部16の周波数特定部31は、第1のフーリエ変換部13から第1の周波数領域信号sを取得する。
周波数特定部31は、第1の周波数領域信号sに含まれている複数の周波数成分の大きさを互いに比較する。
周波数特定部31は、第1の周波数成分|smaxとして、第1の周波数領域信号sに含まれている複数の周波数成分の中で、最も大きい周波数成分、即ち、第1の周波数領域信号sにおける最大の信号強度|s|を探索する。
ここでは、周波数特定部31が、第1の周波数成分|smaxとして、第1の周波数領域信号sに含まれている複数の周波数成分の中で、最も大きい周波数成分を探索している。しかし、第1の周波数成分|smaxは、雑音成分と比べて十分に大きい周波数成分であればよく、最も大きい周波数成分に限るものではない。したがって、周波数特定部31は、第1の周波数成分|smaxとして、第1の周波数領域信号sに含まれている複数の周波数成分の中で、例えば、2番目に大きい周波数成分、又は、3番目に大きい周波数成分を探索するようにしてもよい。
周波数特定部31は、第1の周波数成分|smaxの周波数fmaxとして、第1の周波数成分|smaxの周波数ナンバーnmaxを特定する(図15のステップST15)。
周波数特定部31は、第1の周波数成分|smax及び周波数ナンバーnmaxのそれぞれを比較部32に出力する。
また、周波数特定部31は、周波数ナンバーnmaxを距離算出処理部36に出力する。
比較部32は、周波数特定部31から、第1の周波数成分|smax及び周波数ナンバーnmaxのそれぞれを取得し、第2のフーリエ変換部14から第2の周波数領域信号dを取得する。
比較部32は、第2の周波数成分|dmaxとして、第2の周波数領域信号dに含まれている複数の周波数成分の中で、周波数ナンバーnmaxに対応する周波数成分を特定する。
比較部32は、式(4)に示すように、第1の周波数成分|smaxに対する第2の周波数成分|dmaxの比である信号強度比Eを算出する。
比較部32は、信号強度比Eと強度閾値Ethとを比較し、信号強度比Eと強度閾値Ethとの比較結果を区間幅調整部35に出力する。
区間幅調整部35は、比較部32から出力された比較結果が、信号強度比Eが強度閾値Eth以上である旨を示していれば(図15のステップST16:YESの場合)、有限区間の区間幅K-ΔKの変更を指示する制御信号Cを偶関数乗算部11及び奇関数乗算部12のそれぞれに出力する(図15のステップST17)。
偶関数乗算部11は、区間幅調整部35から制御信号Cを受けると、可変量ΔKを変えることで、第1の窓関数wΣ(k)における有限区間の区間幅K-ΔKを調整する。
奇関数乗算部12は、区間幅調整部35から制御信号Cを受けると、可変量ΔKを変えることで、第2の窓関数wΔ(k)における有限区間の区間幅K-ΔKを調整する。
区間幅調整部35から制御信号Cが出力されると、信号処理装置10は、ステップST11~ST16の処理を再度行う。
比較部32から出力された比較結果が、信号強度比Eが強度閾値Eth未満である旨を示すまで、区間幅調整部35から偶関数乗算部11及び奇関数乗算部12のそれぞれに、制御信号Cが繰り返し出力される。
区間幅調整部35は、比較結果が、信号強度比Eが強度閾値Eth未満である旨を示していれば(図15のステップST16:NOの場合)、調整済みの区間幅K-ΔKsoptとして、現時点の区間幅K-ΔKを距離算出処理部36に出力する。
図18は、可変量ΔKと信号強度比Eとの関係を示す説明図である。
図18において、横軸は可変量ΔKを示し、縦軸は信号強度比Eを示している。ΔKsoptは、信号強度比Eが強度閾値Eth未満であるときの可変量である。
信号強度比Eは、図18に示すように、可変量ΔKの変化に伴って変動する。また、可変量ΔKの変化に伴う信号強度比Eの変動は、ビート信号B(t)のSNRが小さいほど、緩やかになる。
図18には、SNR=10[dB]、SNR=20[dB]、SNR=30[dB]、SNR=40[dB]、SNR=50[dB]の例が示されている。
距離算出処理部36は、区間幅調整部35から、区間幅K-ΔKsopt、又は、可変量ΔKsoptを取得する。
距離算出処理部36は、以下の式(9)に示すように、周波数特定部31から出力された周波数ナンバーnmaxと、送信信号の伝搬速度cと、区間幅K-ΔKと、区間幅調整部35により調整される前の初期の区間幅Kと、変調帯域幅Δfinitとから、レーダ装置1から物体5までの距離Rを算出する(図15のステップST18)。
距離算出処理部36は、算出した距離Rを、例えば、図示せぬ信号処理部に出力する。

Figure 0007341372000007
図12に示すレーダ装置1では、区間幅調整部35が、調整済みの区間幅K-ΔKsoptを距離算出処理部36に出力し、距離算出処理部36が、調整済みの区間幅K-ΔKsoptに基づいて距離Rを算出している。しかし、これは一例に過ぎず、区間幅調整部35が、調整済みの可変量ΔKsoptを距離算出処理部36に出力し、距離算出処理部36が、調整済みの可変量ΔKsoptに基づいて距離Rを算出するようにしてもよい。
以上の実施の形態2では、時間の経過に伴って周波数が変化する送信信号と測距対象の物体5による反射後の送信信号とから生成されたビート信号に対して、偶関数で表される第1の窓関数を乗算する偶関数乗算部11と、ビート信号に対して、奇関数で表される第2の窓関数を乗算する奇関数乗算部12と、偶関数乗算部11による第1の窓関数乗算後のビート信号を周波数領域の信号である第1の周波数領域信号に変換する第1のフーリエ変換部13と、奇関数乗算部12による第2の窓関数乗算後のビート信号を周波数領域の信号である第2の周波数領域信号に変換する第2のフーリエ変換部14とを備えるように、信号処理装置10を構成した。また、信号処理装置10は、第1の周波数領域信号に含まれている第1の周波数成分に対する、第2の周波数領域信号に含まれている第2の周波数成分の比が閾値未満になるときの、第1の窓関数及び第2の窓関数におけるそれぞれの有限区間の区間幅を探索し、区間幅の探索結果に基づいて、レーダ装置1から物体5までの距離Rを算出する距離算出部16を備えている。したがって、信号処理装置10は、MUSIC法よりも少ない計算量で、従来のレーダ装置よりも算出距離の分解能を高めることができる。
実施の形態2に係る信号処理装置10では、距離算出部16が、送信信号発生器3を制御する必要がない。このため、信号処理装置10の内部処理だけで、算出距離の分解能を高めることができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、偶関数乗算部11及び奇関数乗算部12のそれぞれが、アナログ回路によって実現されている信号処理装置10について説明する。
図19は、実施の形態3に係る信号処理装置10を含むレーダ装置1を示す構成図である。図19において、図1及び図12と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図19に示す信号処理装置10は、第1のフーリエ変換部13及び第2のフーリエ変換部14を備える代わりに、フーリエ変換部50及び振幅比較器57を備えている。
フーリエ変換部50は、AD変換器9から出力されたビート信号BDig(t)を周波数領域の信号である周波数領域信号fftに変換する。
フーリエ変換部50は、周波数領域信号fftを距離算出部58に出力する。
偶関数乗算部11は、第1の積分器51を備えている。
第1の積分器51は、ミクサ8から出力されたビート信号B(t)のうち、第1の窓関数wΣ(k)の有限区間に含まれているビート信号を積分する。
第1の積分器51は、ビート信号の積分結果qを振幅比較器57に出力する。
奇関数乗算部12は、90度移相器52、180度移相器53、第2の積分器54、第3の積分器55及び加算器56を備えている。
90度移相器52は、ミクサ8から出力されたビート信号B(t)を90度移相させる。
90度移相器52は、90度移相後のビート信号B(t)’を180度移相器53及び第2の積分器54のそれぞれに出力する。
180度移相器53は、90度移相器52による90度移相後のビート信号B(t)’を180度移相させる。
180度移相器53は、180度移相後のビート信号B(t)”を第3の積分器55に出力する。
第2の積分器54は、90度移相器52による90度移相後のビート信号B(t)’のうち、前半区間のビート信号を積分する。
第2の積分器54は、ビート信号の積分結果Sを加算器56に出力する。
第3の積分器55は、180度移相器53による180度移相後のビート信号”のうち、後半区間のビート信号を積分する。
第3の積分器55は、ビート信号の積分結果Sを加算器56に出力する。
加算器56は、第2の積分器54によるビート信号の積分結果Sと第3の積分器55によるビート信号の積分結果Sとを加算する。
加算器56は、ビート信号の積分結果Sとビート信号の積分結果Sとの加算結果q(=S+S)を振幅比較器57に出力する。
振幅比較器57は、第1の積分器51によるビート信号の積分結果qに対する、加算器56による加算結果qの比q/qと振幅閾値Athとを比較する。振幅閾値Athは、強度閾値Ethに相当する閾値である。振幅閾値Athは、振幅比較器57の内部メモリに格納されていてもよいし、信号処理装置10の外部から与えられるものであってもよい。
振幅比較器57は、比q/qと振幅閾値Athとの比較結果を距離算出部58に出力する。
距離算出部58は、例えば、図2に示す距離算出回路25によって実現される。
距離算出部58は、振幅比較器57の比較結果が、比q/qが振幅閾値Ath未満である旨を示しているときの、送信信号Txの変調帯域幅Δfを探索する。
距離算出部58は、変調帯域幅Δfの探索結果に基づいて、レーダ装置1から物体5までの距離Rを算出する。
次に、図19に示すレーダ装置1の動作について説明する。
送信信号発生器3は、図6に示すように、時間の経過に伴って周波数fが変化する送信信号Txを発生する。
図19に示すレーダ装置1では、変調帯域幅Δfの初期値が、Δfinitに設定されている。したがって、初期状態では、送信信号発生器3は、変調帯域幅がΔfinitの送信信号Txを発生する。
送信信号発生器3は、送信信号Txを送信アンテナ4及びミクサ8のそれぞれに出力する。
送信アンテナ4は、送信信号発生器3から出力された送信信号Txを空間に放射する。
送信アンテナ4によって空間に放射された送信信号Txは、レーダ装置1による測距対象の物体5によって反射される。
信号受信部6の受信アンテナ7は、物体5による反射後の送信信号Tx’である反射信号を受信する。
信号受信部6は、受信した反射信号を受信信号Rxとしてミクサ8に出力する。
ミクサ8は、送信信号発生器3から出力された送信信号Txと信号受信部6から出力された受信信号Rxとを乗算することによって、ビート信号B(t)を生成する。
ミクサ8は、ビート信号B(t)をAD変換器9、第1の積分器51及び90度移相器52のそれぞれに出力する。
AD変換器9は、ミクサ8からビート信号B(t)を受けると、サンプリング周期Tで、ビート信号B(t)をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
AD変換器9は、デジタル信号をデジタルのビート信号BDig(t)として、フーリエ変換部50に出力する。
フーリエ変換部50は、AD変換器9からビート信号BDig(t)を受けると、ビート信号BDig(t)を周波数領域の信号である周波数領域信号fftに変換する。
フーリエ変換部50は、周波数領域信号fftを距離算出部58に出力する。
第1の積分器51は、ミクサ8からビート信号B(t)を受けると、ビート信号B(t)のうち、前半区間のビート信号を積分する。即ち、第1の積分器51は、第1の窓関数wΣ(k)の有限区間である-(K/2)~(K/2)の区間に含まれているビート信号を積分する。
第1の積分器51は、ビート信号の積分結果qを振幅比較器57に出力する。ビート信号の積分結果qは、第1の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΣ(k)に相当する。
90度移相器52は、ミクサ8からビート信号B(t)を受けると、ビート信号B(t)を90度移相させる。
90度移相器52は、90度移相後のビート信号B(t)’を180度移相器53及び第2の積分器54のそれぞれに出力する。
ミクサ8から出力されたビート信号B(t)が、I(In phase)相のI信号であるとすれば、90度移相後のビート信号B(t)’は、Q(Quadrature)相のQ信号に相当する。
180度移相器53は、90度移相器52から90度移相後のビート信号B(t)’を受けると、90度移相後のビート信号B(t)’を180度移相させる。
180度移相器53は、180度移相後のビート信号B(t)”を第3の積分器55に出力する。
ミクサ8から出力されたビート信号B(t)が、I相のI信号であるとすれば、180度移相後のビート信号B(t)”は、Q相のQ信号に相当する。
第2の積分器54は、90度移相器52から90度移相後のビート信号B(t)’を受けると、90度移相後のビート信号B(t)’のうち、前半区間のビート信号を積分する。
即ち、第2の積分器54は、90度移相後のビート信号B(t)’のうち、第2の窓関数wΔ(k)の有限区間の中で、-(K/2)~0の区間に含まれているビート信号を積分する。
第2の積分器54は、ビート信号の積分結果Sを加算器56に出力する。
第3の積分器55は、180度移相器53から180度移相後のビート信号”を受けると、180度移相後のビート信号”のうち、後半区間のビート信号を積分する。
即ち、第3の積分器55は、180度移相後のビート信号”のうち、第2の窓関数wΔ(k)の有限区間の中で、0~(K/2)の区間に含まれているビート信号を積分する。
第3の積分器55は、ビート信号の積分結果Sを加算器56に出力する。
加算器56は、第2の積分器54からビート信号の積分結果Sを取得し、第3の積分器55からビート信号の積分結果Sを取得する。
加算器56は、ビート信号の積分結果Sとビート信号の積分結果Sとを加算する。
加算器56は、ビート信号の積分結果Sとビート信号の積分結果Sとの加算結果q(=S+S)を振幅比較器57に出力する。
加算器56による加算結果qは、第2の窓関数乗算後のビート信号BDig(t)wΔ(k)に相当する。
振幅比較器57は、第1の積分器51からビート信号の積分結果qを取得し、加算器56から加算結果qを取得する。
振幅比較器57は、ビート信号の積分結果qに対する加算結果qの比q/qを算出する。
振幅比較器57は、比q/qと振幅閾値Athとを比較する。
振幅比較器57は、比q/qと振幅閾値Athとの比較結果を距離算出部58に出力する。
距離算出部58は、フーリエ変換部50から周波数領域信号fftを取得する。
距離算出部58は、周波数領域信号fftに含まれている複数の周波数成分の大きさを互いに比較する。
距離算出部58は、周波数領域信号fftに含まれている複数の周波数成分の中で、最も大きい周波数成分、即ち、周波数領域信号fftにおける最大の信号強度|fftmaxを探索する。
ここでは、距離算出部58が、周波数領域信号fftに含まれている複数の周波数成分の中で、最も大きい周波数成分を探索している。しかし、探索する周波数成分は、雑音成分と比べて十分に大きい周波数成分であればよく、最も大きい周波数成分に限るものではない。したがって、距離算出部58は、波数領域信号fftに含まれている複数の周波数成分の中で、例えば、2番目に大きい周波数成分、又は、3番目に大きい周波数成分を探索するようにしてもよい。
距離算出部58は、最大の信号強度|fftmaxの周波数ナンバーnmaxを特定する。
距離算出部58は、振幅比較器57から、比q/qと振幅閾値Athとの比較結果を取得する。
距離算出部58は、比較結果が、比q/qが振幅閾値Ath以上である旨を示していれば、変調帯域幅Δfの変更を指示する制御信号Cを送信信号発生器3に出力する。
送信信号発生器3は、距離算出部58から制御信号Cを受けると、送信信号Txの変調帯域幅Δfを例えばδfだけ大きくし、変調帯域幅が(Δf+δf)の送信信号Txを発生し、送信信号Txを送信アンテナ4及びミクサ8のそれぞれに出力する。
距離算出部58から制御信号Cが出力されると、送信アンテナ4、信号受信部6、ミクサ8、AD変換器9及び信号処理装置10は、上記と同様の動作を再度行う。
比較結果が、比q/qが振幅閾値Ath未満である旨を示すまで、距離算出部58から送信信号発生器3に、制御信号Cが繰り返し出力される。
距離算出部58は、比較結果が、比q/qが振幅閾値Ath未満である旨を示していれば、現時点の変調帯域幅Δfが調整済みの変調帯域幅Δfoptであるとする。
距離算出部58は、式(5)に示すように、周波数ナンバーnmaxと、送信信号の伝搬速度cと、変調帯域幅Δfoptとから、レーダ装置1から物体5までの距離Rを算出する。
距離算出部58は、算出した距離Rを、例えば、図示せぬ信号処理部に出力する。
以上より、偶関数乗算部11及び奇関数乗算部12のそれぞれが、アナログ回路によって実現されている信号処理装置10であっても、図1に示す信号処理装置10と同様に、MUSIC法よりも少ない計算量で、従来のレーダ装置よりも算出距離の分解能を高めることができる。
図20は、奇関数乗算部12の具体的な構成例を示す構成図である。
奇関数乗算部12に含まれている90度移相器52は、90度移相後のビート信号B(t)’として、位相が互いに90度異なっている4つの信号、即ち、I信号、I信号、Q信号及びQ信号のそれぞれを出力する。
奇関数乗算部12に含まれている第2の積分器54は、スイッチ54a~54d及びコンデンサ54e~54fを備えている。
奇関数乗算部12に含まれている第3の積分器55は、スイッチ55a~55d及びコンデンサ55e~55fを備えている。
奇関数乗算部12に含まれている加算器56は、スイッチ56a~56hを備えている。
90度移相器52のI端子は、スイッチ54a及びスイッチ54bにおけるそれぞれの一端と接続されている。
90度移相器52のI端子は、スイッチ54c及びスイッチ54dにおけるそれぞれの一端と接続されている。
90度移相器52のQ端子は、スイッチ55c及びスイッチ55dにおけるそれぞれの一端と接続されている。
90度移相器52のQ端子は、スイッチ55a及びスイッチ55bにおけるそれぞれの一端と接続されている。
スイッチ54aの一端は、90度移相器52のI端子と接続されている。スイッチ54aの他端は、コンデンサ54e及びスイッチ56e,56fにおけるそれぞれの一端と接続されている。
スイッチ54bの一端は、90度移相器52のI端子と接続されている。スイッチ54bの他端は、コンデンサ54f及びスイッチ56g,56hにおけるそれぞれの一端と接続されている。
スイッチ54cの一端は、90度移相器52のI端子と接続されている。スイッチ54cの他端は、コンデンサ54e及びスイッチ56e,56fにおけるそれぞれの一端と接続されている。
スイッチ54dの一端は、90度移相器52のI端子と接続されている。スイッチ54dの他端は、コンデンサ54f及びスイッチ56g,56hにおけるそれぞれの一端と接続されている。
コンデンサ54eの一端は、スイッチ54a,54cにおけるそれぞれの他端と接続され、かつ、スイッチ56e,56fにおけるそれぞれの一端と接続されている。コンデンサ54eの他端は、グランドと接続されている。
コンデンサ54fの一端は、スイッチ54b,54dにおけるそれぞれの他端と接続され、かつ、スイッチ56g,56hにおけるそれぞれの一端と接続されている。コンデンサ54fの他端は、グランドと接続されている。
スイッチ55aの一端は、90度移相器52のQ端子と接続されている。スイッチ55aの他端は、コンデンサ55e及びスイッチ56a,56bにおけるそれぞれの一端と接続されている。
スイッチ55bの一端は、90度移相器52のQ端子と接続されている。スイッチ55bの他端は、コンデンサ55f及びスイッチ56c,56dにおけるそれぞれの一端と接続されている。
スイッチ55cの一端は、90度移相器52のQ端子と接続されている。スイッチ55cの他端は、コンデンサ55e及びスイッチ56a,56bにおけるそれぞれの一端と接続されている。
スイッチ55dの一端は、90度移相器52のQ端子と接続されている。スイッチ55dの他端は、コンデンサ55f及びスイッチ56c,56dにおけるそれぞれの一端と接続されている。
コンデンサ55eの一端は、スイッチ55a,55cにおけるそれぞれの他端と接続され、かつ、スイッチ56a,56bにおけるそれぞれの一端と接続されている。コンデンサ55eの他端は、グランドと接続されている。
コンデンサ55fの一端は、スイッチ55b,55dにおけるそれぞれの他端と接続され、かつ、スイッチ56c,56dにおけるそれぞれの一端と接続されている。コンデンサ55fの他端は、グランドと接続されている。
スイッチ56aの一端は、スイッチ55a,55cにおけるそれぞれの他端と接続され、かつ、コンデンサ55e及びスイッチ56bにおけるそれぞれの一端と接続されている。スイッチ56aの他端は、振幅比較器57と接続されている。
スイッチ56bの一端は、スイッチ55a,55cにおけるそれぞれの他端と接続され、かつ、コンデンサ55e及びスイッチ56aにおけるそれぞれの一端と接続されている。スイッチ56bの他端は、グランドと接続されている。
スイッチ56cの一端は、スイッチ55b,55dにおけるそれぞれの他端と接続され、かつ、コンデンサ55f及びスイッチ56dにおけるそれぞれの一端と接続されている。スイッチ56cの他端は、グランドと接続されている。
スイッチ56dの一端は、スイッチ55b,55dにおけるそれぞれの他端と接続され、かつ、コンデンサ55f及びスイッチ56cにおけるそれぞれの一端と接続されている。スイッチ56dの他端は、振幅比較器57と接続されている。
スイッチ56eの一端は、スイッチ54a,54cにおけるそれぞれの他端と接続され、かつ、コンデンサ54e及びスイッチ56fにおけるそれぞれの一端と接続されている。スイッチ56eの他端は、振幅比較器57と接続されている。
スイッチ56fの一端は、スイッチ54a,54cにおけるそれぞれの他端と接続され、かつ、コンデンサ54e及びスイッチ56eにおけるそれぞれの一端と接続されている。スイッチ56fの他端は、グランドと接続されている。
スイッチ56gの一端は、スイッチ54b,54dにおけるそれぞれの他端と接続され、かつ、コンデンサ54f及びスイッチ56hにおけるそれぞれの一端と接続されている。スイッチ56gの他端は、グランドと接続されている。
スイッチ56hの一端は、スイッチ54b,54dにおけるそれぞれの他端と接続され、かつ、コンデンサ54f及びスイッチ56gにおけるそれぞれの一端と接続されている。スイッチ56hの他端は、振幅比較器57と接続されている。
90度移相器52と第3の積分器55との配線がクロスしている。即ち、90度移相器52のQ端子がスイッチ55c,55dと接続され、90度移相器52のQ端子がスイッチ55a,55bと接続されている。したがって、当該配線は、図19に示す180度移相器53に相当する。
次に、図20に示す奇関数乗算部12の動作について説明する。
図21は、スイッチ54a~54d,55a~55d,56a~56hのオンオフを示す説明図である。
図21において、φの信号レベルがHレベルである期間中、スイッチ56b,56c,56f,56gがオンになり、φの信号レベルがLレベルである期間中、スイッチ56b,56c,56f,56gがオフになる。
φの信号レベルがHレベルである期間中、スイッチ54a,54d,55a,55dがオンになり、φの信号レベルがLレベルである期間中、スイッチ54a,54d,55a,55dがオフになる。
φバーの信号レベルがHレベルである期間中、スイッチ54b,54c,55b,55cがオンになり、φバーの信号レベルがLレベルである期間中、スイッチ54b,54c,55b,55cがオフになる。明細書中では、電子出願である関係上、「φ」の上に“-”の記号を付することができないため、「φバー」のように表記している。
φの信号レベルがHレベルである期間中、スイッチ56a,56d,56e,56hがオンになり、φの信号レベルがLレベルである期間中、スイッチ56a,56d,56e,56hがオフになる。
まず、φの信号レベルがHレベルになることで、スイッチ56b,56c,56f,56gがオンになり、コンデンサ54e,54f,55e,55fに蓄えられている電荷が放電される。
次に、φの信号レベルが、T/2の期間中、Hレベルになることで、スイッチ54a,54d,55a,55dがオンになる。これにより、I信号によって、コンデンサ54eに電荷が充電され、I信号によって、コンデンサ54fに電荷が充電される。また、Q信号によって、コンデンサ55eに電荷が充電され、Q信号によって、コンデンサ55fに電荷が充電される。
次に、φバーの信号レベルが、T/(2×nmax)の期間中、スイッチ54b,54c,55b,55cがHレベルになる。これにより、I信号によって、コンデンサ54fに電荷が充電され、I信号によって、コンデンサ54eに電荷が充電される。また、Q信号によって、コンデンサ55fに電荷が充電され、Q信号によって、コンデンサ55eに電荷が充電される。
次に、φの信号レベルが、Tの期間中、Hレベルになることで、スイッチ56a,56c,56e,56hがオンになり、奇関数乗算部12からd(t)の電圧が振幅比較器57に出力される。
電圧d(t)は、距離算出処理部34により算出される距離Rの距離分解能ΔRが高くなる変調帯域幅Δfであるほど、小さな値になる。
なお、本開示は、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
本開示は、信号処理装置、信号処理方法及びレーダ装置に適している。
1 レーダ装置、2 信号送信部、3 送信信号発生器、4 送信アンテナ、5 物体、6 信号受信部、7 受信アンテナ、8 ミクサ、9 AD変換器、10 信号処理装置、11 偶関数乗算部、12 奇関数乗算部、13 第1のフーリエ変換部、14 第2のフーリエ変換部、15 距離算出部、16 距離算出部、21 偶関数乗算回路、22 奇関数乗算回路、23 第1のフーリエ変換回路、24 第2のフーリエ変換回路、25 距離算出回路、26 距離算出回路、31 周波数特定部、32 比較部、33 変調帯域幅調整部、34 距離算出処理部、35 区間幅調整部、36 距離算出処理部、41 メモリ、42 プロセッサ、50 フーリエ変換部、51 第1の積分器、52 90度移相器、53 180度移相器、54 第2の積分器、54a~54d スイッチ、54e~54f コンデンサ、55 第3の積分器、55a~55d スイッチ、55e~55f コンデンサ、56 加算器、56a~56h スイッチ、57 振幅比較器、58 距離算出部。

Claims (9)

  1. 時間の経過に伴って周波数が変化する送信信号と測距対象の物体による反射後の送信信号とから生成されたビート信号に対して、偶関数で表される第1の窓関数を乗算する偶関数乗算部と、
    前記ビート信号に対して、奇関数で表される第2の窓関数を乗算する奇関数乗算部と、
    前記偶関数乗算部による第1の窓関数乗算後のビート信号を周波数領域の信号である第1の周波数領域信号に変換する第1のフーリエ変換部と、
    前記奇関数乗算部による第2の窓関数乗算後のビート信号を周波数領域の信号である第2の周波数領域信号に変換する第2のフーリエ変換部と、
    前記第1の周波数領域信号に含まれている第1の周波数成分に対する、前記第2の周波数領域信号に含まれている第2の周波数成分の比が閾値未満になるときの、前記送信信号の変調帯域幅、又は、前記第1の窓関数及び前記第2の窓関数におけるそれぞれの有限区間の区間幅を探索し、前記変調帯域幅の探索結果、又は、前記区間幅の探索結果に基づいて、レーダ装置から前記物体までの距離を算出する距離算出部と
    を備えた信号処理装置。
  2. 前記距離算出部は、
    前記第1の周波数領域信号に含まれている複数の周波数成分の大きさを互いに比較し、前記大きさの比較結果に基づいて、前記第1の周波数成分を探索し、前記第1の周波数成分の周波数を特定する周波数特定部と、
    前記第2の周波数成分として、前記第2の周波数領域信号に含まれている複数の周波数成分の中で、前記周波数特定部により特定された周波数を有する周波数成分を特定し、前記第1の周波数成分に対する前記第2の周波数成分の比と前記閾値とを比較する比較部と、
    前記比較部の比較結果が、前記比が前記閾値以上である旨を示していれば、前記比較部の比較結果が、前記比が前記閾値未満である旨を示すまで、前記変調帯域幅を繰り返し調整し、前記比が前記閾値未満である旨を示しているときの変調帯域幅を出力する変調帯域幅調整部と、
    前記変調帯域幅調整部から出力された変調帯域幅に基づいて、前記レーダ装置から前記物体までの距離を算出する距離算出処理部と
    を備えていることを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  3. 前記距離算出部は、
    前記第1の周波数領域信号に含まれている複数の周波数成分の大きさを互いに比較し、前記大きさの比較結果に基づいて、前記第1の周波数成分を探索し、前記第1の周波数成分の周波数を特定する周波数特定部と、
    前記第2の周波数成分として、前記第2の周波数領域信号に含まれている複数の周波数成分の中で、前記周波数特定部により特定された周波数を有する周波数成分を特定し、前記第1の周波数成分に対する前記第2の周波数成分の比と前記閾値とを比較する比較部と、
    前記比較部の比較結果が、前記比が前記閾値以上である旨を示していれば、前記比較部の比較結果が、前記比が前記閾値未満である旨を示すまで、前記区間幅を繰り返し調整し、前記比が前記閾値未満である旨を示しているときの区間幅を出力する区間幅調整部と、
    前記区間幅調整部から出力された区間幅に基づいて、前記レーダ装置から前記物体までの距離を算出する距離算出処理部と
    を備えていることを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  4. 前記周波数特定部は、
    前記第1の周波数成分として、前記第1の周波数領域信号に含まれている複数の周波数成分の中で、最も大きい周波数成分を探索することを特徴とする請求項2又は請求項3記載の信号処理装置。
  5. 前記距離算出処理部は、
    前記周波数特定部により特定された周波数と、前記送信信号の伝搬速度と、前記変調帯域幅調整部から出力された変調帯域幅とから、前記レーダ装置から前記物体までの距離を算出することを特徴とする請求項2記載の信号処理装置。
  6. 前記距離算出処理部は、
    前記周波数特定部により特定された周波数と、前記送信信号の伝搬速度と、前記区間幅調整部から出力された区間幅と、前記区間幅調整部による調整前の区間幅と、前記送信信号の変調帯域幅とから、前記レーダ装置から前記物体までの距離を算出することを特徴とする請求項3記載の信号処理装置。
  7. 前記偶関数乗算部は、
    前記生成されたビート信号のうち、前記第1の窓関数の有限区間に含まれているビート信号を積分する第1の積分器を備えており、
    前記奇関数乗算部は、
    前記生成されたビート信号を90度移相させる90度移相器と、
    前記90度移相器による90度移相後のビート信号を180度移相させる180度移相器と、
    前記90度移相器による90度移相後のビート信号のうち、前半区間のビート信号を積分する第2の積分器と、
    前記180度移相器による180度移相後のビート信号のうち、後半区間のビート信号を積分する第3の積分器と、
    前記第2の積分器によるビート信号の積分結果と前記第3の積分器によるビート信号の積分結果とを加算する加算器とを備えており、
    前記第1のフーリエ変換部及び前記第2のフーリエ変換部を備える代わりに、前記第1の積分器によるビート信号の積分結果に対する前記加算器による加算結果の比と前記閾値とを比較する振幅比較器を備え、
    前記距離算出部は、
    前記振幅比較器の比較結果が、前記比が前記閾値未満である旨を示しているときの、前記送信信号の変調帯域幅を探索し、前記変調帯域幅の探索結果に基づいて、前記レーダ装置から前記物体までの距離を算出することを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  8. レーダ装置が実行する信号処理方法であって、
    偶関数乗算部が、時間の経過に伴って周波数が変化する送信信号と測距対象の物体による反射後の送信信号とから生成されたビート信号に対して、偶関数で表される第1の窓関数を乗算し、
    奇関数乗算部が、前記ビート信号に対して、奇関数で表される第2の窓関数を乗算し、
    第1のフーリエ変換部が、前記偶関数乗算部による第1の窓関数乗算後のビート信号を周波数領域の信号である第1の周波数領域信号に変換し、
    第2のフーリエ変換部が、前記奇関数乗算部による第2の窓関数乗算後のビート信号を周波数領域の信号である第2の周波数領域信号に変換し、
    距離算出部が、前記第1の周波数領域信号に含まれている第1の周波数成分に対する、前記第2の周波数領域信号に含まれている第2の周波数成分の比が閾値未満になるときの、前記送信信号の変調帯域幅、又は、前記第1の窓関数及び前記第2の窓関数におけるそれぞれの有限区間の区間幅を探索し、前記変調帯域幅の探索結果、又は、前記区間幅の探索結果に基づいて、レーダ装置から前記物体までの距離を算出する
    信号処理方法。
  9. 時間の経過に伴って周波数が変化する送信信号を送信する信号送信部と、
    測距対象の物体による反射後の送信信号である反射信号を受信する信号受信部と、
    前記信号送信部から送信される送信信号と前記信号受信部により受信された反射信号とからビート信号を生成するミクサと、
    前記ミクサにより生成されたビート信号に対して、偶関数で表される第1の窓関数を乗算する偶関数乗算部と、
    前記ミクサにより生成されたビート信号に対して、奇関数で表される第2の窓関数を乗算する奇関数乗算部と、
    前記偶関数乗算部による第1の窓関数乗算後のビート信号を周波数領域の信号である第1の周波数領域信号に変換する第1のフーリエ変換部と、
    前記奇関数乗算部による第2の窓関数乗算後のビート信号を周波数領域の信号である第2の周波数領域信号に変換する第2のフーリエ変換部と、
    前記第1の周波数領域信号に含まれている第1の周波数成分に対する、前記第2の周波数領域信号に含まれている第2の周波数成分の比が閾値未満になるときの、前記送信信号の変調帯域幅、又は、前記第1の窓関数及び前記第2の窓関数におけるそれぞれの有限区間の区間幅を探索し、前記変調帯域幅の探索結果、又は、前記区間幅の探索結果に基づいて、レーダ装置から前記物体までの距離を算出する距離算出部と
    を備えたレーダ装置。
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