JP7338962B2 - 電気音響変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばイヤホンあるいはヘッドホン、携帯情報端末等に適用可能な電気音響変換装置に関する。
圧電素子によって振動板を振動させる圧電式発音体は、簡易な電気音響変換手段として広く利用されており、例えば、イヤホンあるいはヘッドホンのような音響機器、さらには携帯情報端末のスピーカなどとして多用されている。圧電発音体は、典型的には、振動板の片面あるいは両面に圧電素子を貼り合わせた構成を有する(例えば特許文献1参照)。
近年では、圧電式発音体を電磁式発音体(ダイナミック型スピーカ)と組み合わせた電気音響変換装置も開発されている。例えば、特許文献2には、ダイナミック型ドライバと圧電型ドライバとを備え、これら2つのドライバを並列駆動させることで帯域幅の広い再生を可能としたヘッドホンが記載されている。
上記圧電型ドライバは、ダイナミック型ドライバの前面を閉塞し振動板として機能するフロントカバーの内面中央部に設けられており、この圧電型ドライバを高音域用ドライバとして機能させるように構成されている。
特開2013-150305号公報 実開昭62-68400号公報
近年、例えばイヤホンやヘッドホン等の音響機器においては、音質の更なる向上が求められている。特に、電磁式発音体と圧電式発音体を組み合わせた電気音響変換装置では、主に低周波数帯域を電磁式発音体が発音し、主に高周波数帯域を圧電式発音体が発音することで広い周波数帯域で音質の向上が実現可能である。
しかしながら、圧電式発音体と電磁式発音体を組み合わせる場合、2種類の発音体の音圧のバランスが整っていないと、いずれかの帯域のみが強調され、音質の向上が実現できないおそれがある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、低域と高域の音圧のバランスがよく、高音質の音を生成することが可能な電気音響変換装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る電気音響変換装置は、筐体と、電磁式発音体と、圧電式発音体と、音質調整部材とを具備する。
上記筐体は、導音口を有する。
上記電磁式発音体は、前記筐体に収容され、台座部と振動体を含む機構部とを備えている。
上記圧電式発音体は、前記筐体に収容され、前記電磁式発音体よりも前記導音口側に配置されている。
第2マウント部材は、前記筐体と前記電磁式発音体のうち前記台座部との間に配置されている。
上記音質調整部材は、前記電磁式発音体と前記圧電式発音体との間の空間である第1の空間と、前記電磁式発音体のうち前記導音口側の面より前記導音口と反対側の部分と前記筐体と前記第2マウント部材との間の空間である第2の空間と、を連通させる連通路を有する。
前記機構部は、前記台座部の前記圧電式発音体側に設けられる。
この構成によれば、電磁式発音体で生成された音波の一部は、音質調整部材が有する連通路を通過して第1の空間から第2の空間に進行する。これにより、電磁式発音体が生成する音のうち特に低域の音圧が抑制され、電磁式発音体と圧電式発音体の音圧バランスが調整されることにより、電気音響変換装置から出力される音の音質を向上させることが可能である。
前記音質調整部材は前記連通路を形成する切り欠きが設けられたCリングであってもよい。
前記音質調整部材は、PET(Polyethyleneterephthalate)フィルムからなるものであってもよい。
前記圧電式発音体は、振動板と、前記振動板の主面に接合された圧電素子と、を備え、
上記電気音響変換装置は、
前記電磁式発音体と前記圧電式発音体を前記筐体にマウントし、前記圧電式発音体の前記振動板と前記電磁式発音体の前記導音口側の面とで前記第1の空間を形成する第1マウント部材をさらに具備し、
前記音質調整部材は、前記第1マウント部材と前記電磁式発音体の間に配置されていてもよい。
前記圧電式発音体は、振動板と、前記振動板の主面に接合された圧電素子と、を備え、
前記音質調整部材は、前記電磁式発音体と前記圧電式発音体を前記筐体にマウントし、前記圧電式発音体の前記振動板と前記電磁式発音体の前記導音口側の面とで前記第1の空間を形成する第1マウント部材であってもよい。
前記第2マウント部材は、前記筐体と前記第1マウント部材と前記機構部と前記台座部のうち一部とで前記第2の空間を形成してもよい。
以上のように本発明によれば、低域と高域の音圧のバランスがよく、高音質の音を生成することが可能な電気音響変換装置を提供することが可能である。
本発明の実施形態に係る電気音響変換装置の断面図である。 同電気音響変換装置の拡大断面図である。 同電気音響変換装置の分解断面図である。 同電気音響変換装置が備える圧電発音体の断面図である。 同電気音響変換装置が備える音質調整部材及び電磁式発音体の平面図である。 同電気音響変換装置が備える音質調整部材の平面図である。 同電気音響変換装置の動作を示す模式図である。 本発明の実施例に係る電気音響変換装置と比較例に係る電気音響変換装置の音圧レベルを示すグラフである。 本発明の比較例に係る電気音響変換装置の音圧レベルを示すグラフである。 本発明の実施例に係る電気音響変換装置の音圧レベルを示すグラフである。 本発明の変形例に係る電気音響変換装置の拡大断面図である。 同電気音響変換装置が備える音質調整部材の平面図である。 同電気音響変換装置が備える音質調整部材の断面図である。
本発明の実施形態に係る電気音響変換装置としてのイヤホン100について説明する。
[イヤホンの全体構成]
図1は、イヤホン100の構成を示す断面図である。図2は図1の一部を拡大した断面図であり、図3は、イヤホン100の一部の構成を分解して示す断面図である。なお、以下の各図においてX方向、Y方向及びZ方向を相互に直交する3方向とする。
イヤホン100は、イヤホン本体10と、イヤピース20とを有する。イヤピース20は、イヤホン本体10の導音路41に取り付けられ、ユーザの耳に装着可能に構成されている。
イヤホン本体10は、発音ユニット30と、発音ユニット30を収容する筐体40とを有する。発音ユニット30は、電磁式発音体31と、圧電式発音体32とを有する。
[筐体]
筐体40は、発音ユニット30を収容する内部空間を有し、Z軸方向に分離可能な2分割構造で構成される。
図1に示すように、筐体40は、第1の筐体部401と第2の筐体部402との結合体で構成される。第1の筐体部401は、発音ユニット30を内部に収容する収容空間を形成する。また、第1の筐体部401は、発音ユニット30により生成される音波を外部へ導く導音路41を備える。
導音路41は、その基端部(イヤピース20が装着される先端部とは反対の端部)に導音口41aを有する。発音ユニット30により生成された音波は、導音口41aを介して導音路41を進行し、イヤピース20を通過して放出される。
第2の筐体部402には、管状のリード部42が設けられている。リード部42には、電磁式発音体31及び圧電式発音体32に音声信号を伝達するための図示しない配線が挿通される。
[電磁式発音体]
電磁式発音体31は、低音域を再生するウーハ(Woofer)として機能するダイナミック型スピーカユニットで構成される。本実施形態では、例えば7kHz以下の音波を主として生成するダイナミックスピーカで構成され、図2及び図3に示すように、ボイスコイルモータ(電磁コイル)等の振動体を含む機構部311と、機構部311を振動可能に支持する台座部312とを有する。
機構部311は振動板、永久磁石及びボイスコイル等から構成されている。ボイスコイルに電流(音声信号)を印加すると、ボイスコイルに電磁力が作用し、ボイスコイルは信号波形に合わせて振動する。この振動はボイスコイルに連結された振動板に伝達され、音波が発生する。
台座部312には、発音ユニット30の電気回路を構成する回路基板33が固定されている。回路基板33は、リード部42を介して導入された配線と電気的に接続され、図示しない配線を介して電磁式発音体31及び圧電式発音体32へそれぞれ音声信号を出力する。
[圧電式発音体]
圧電式発音体32は、高音域を再生するツイータ(Tweeter)として機能するスピーカユニットを構成する。本実施形態では、例えば7kHz以上の音波を主として生成するようにその発振周波数が設定される。図3に示すように圧電式発音体32は、振動板321と、圧電素子322とを有する。
振動板321は、金属(例えば42アロイ)等の導電材料または樹脂(例えば液晶ポリマー)等の絶縁材料で構成され、その平面形状は略円形に形成される。「略円形」とは、円形だけでなく、実質的に円形のものも意味する。振動板321の外径や厚みは特に限定されず、筐体40の大きさ、再生音波の周波数帯域などに応じて適宜設定される。本実施形態では、直径約8~12mm、厚み約0.1~0.175mmの振動板が用いられる。
振動板321は、必要に応じ、その外周から内周側に向けてくぼむ凹状やスリット状などに形成された切欠き部を有していてもよい。なお、振動板321の平面形状は、概形が円形であれば、上記切欠き部が形成されることなどにより厳密には円形でない場合にも、実質的に円形として扱うものとする。また、振動板321には、電磁式発音体31が生成した音波が通過する孔が設けられてもよい。
振動板321は、導音口41aに臨む第1の主面32aと、電磁式発音体31に臨む第2の主面32bとを有する。本実施形態において圧電式発音体32は、振動板321の第1の主面32aにのみ圧電素子322が接合されたユニモルフ構造を有する。なお、これに限られず、圧電素子322は、振動板321の第2の主面32bに接合されてもよい。また、圧電式発音体32は、振動板321の両主面32a,32bに圧電素子がそれぞれ接合されたバイモルフ構造で構成されてもよい。
図4は、圧電素子322の内部構造を示す概略断面図である。圧電素子322は、素体328と、X-Y方向において対向する第1の外部電極326a及び第2の外部電極326bとを有する。また、圧電素子322は、相互に対向するZ方向に垂直な第1の主面322a及び第2の主面322bを有する。圧電素子322の第2の主面322bは、振動板321の第1の主面32aに対向する実装面として構成される。
素体328は、セラミックシート323と、内部電極層324a,324bとがZ方向に積層された構造を有する。つまり、内部電極層324a,324bは、セラミックシート323を挟んで交互に積層されている。セラミックシート323は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、アルカリ金属含有ニオブ酸化物等の圧電材料によって形成されている。内部電極層324a,324bは各種金属材料などの導電性材料によって形成されている。
素体328の第1の内部電極層324aは、第1の外部電極326aに接続されるとともに、セラミックシート323のマージン部によって第2の外部電極326bから絶縁されている。また、素体328の第2の内部電極層324bは、第2の外部電極326bに接続されるとともに、セラミックシート323のマージン部によって第1の外部電極326aから絶縁されている。
図4において、第1の内部電極層324aの最上層は、素体328の表面(図4において上面)を部分的に被覆する第1の引出電極層325aを構成し、第2の内部電極層324bの最下層は、素体328の裏面(図4において下面)を部分的に被覆する第2の引出電極層325bを構成する。
第1の引出電極層325aは、回路基板33(図1)と電気的に接続される一方の極の端子部327aを有し、第2の引出電極層325bは、適宜の接合材を介して振動板321の第1の主面32aに電気的かつ機械的に接続される。振動板321が導電性材料で構成される場合、接合材には、導電性接着剤、はんだ等の導電性接合材が用いられてもよく、この場合には他方の極の端子部を振動板321に設けることができる。
第1及び第2の外部電極326a,326bは、素体328のX方向の両端面の略中央部に各種金属材料などの導電性材料によって形成されている。第1の外部電極326aは、第1の内部電極層324a及び第1の引出電極層325aと電気的に接続され、第2の外部電極326bは、第2の内部電極層324b及び第2の引出電極層325bと電気的に接続される。
このような構成により、第1及び第2の外部電極326a、326b間に交流電圧が印加されると、各内部電極層324a,324b間にある各セラミックシート323が所定周波数で伸縮する。これにより、圧電素子322は振動板321に付与する振動を発生させることができる。
[支持構造と音質調整部材]
イヤホン本体10は、電磁式発音体31及び圧電式発音体32に加え、図3に示すように第1マウント部材51、音質調整部材52及び第2マウント部材53を備える。
第1マウント部材51は、電磁式発音体31及び圧電式発音体32を筐体40に固定する。第1マウント部材51は、当接部51aと支持部51bを備える環状の部材であり、金属等の材料からなる。
図2に示すように、当接部51aの導音口41a側の面には、振動板321の第2の主面32bが接合される。当接部51aの導音口41aとは反対側の面には、音質調整部材52を介して機構部311が接合されている。各部の接合は例えば、粘着テープによる接着とすることができる。
支持部51bは、当接部51aから突出し、第1の筐体部401に接合される。支持部51bは例えば、第1の筐体部401に設けられた溝に嵌合することによって第1の筐体部401に接合される。
音質調整部材52は、第1マウント部材51と電磁式発音体31の間に配置される。図2に示すように、圧電式発音体32と電磁式発音体31の間には、圧電式発音体32、電磁式発音体31、第1マウント部材51及び音質調整部材52によって囲まれた空間が形成される。以下、この空間を第1の空間S1とする。
第2マウント部材53は、電磁式発音体31の台座部312と第1の筐体部401の間に配置される。図2に示すように、電磁式発音体31と第1の筐体部401の間には、電磁式発音体31、第1の筐体部401、第1マウント部材51、音質調整部材52及び第2マウント部材53によって囲まれた空間が形成される。以下、この空間を第2の空間S2とする。
図5は、音質調整部材52及び電磁式発音体31の平面図であり、図6は、音質調整部材52の平面図である。なお、図1及び図2は図5のA-A線での断面図である。これらの同図に示すように、音質調整部材52には切り欠き52aが設けられており、音質調整部材52はCリング形状を有する。この切り欠き52aによって、第1の空間S1と第2の空間S2は連通し、即ち、切り欠き52aは第1の空間S1と第2の空間S2の連通路として機能する。
音質調整部材52の直径は、振動板321の直径に合わせて直径約8~12mmとすることができる。切り欠き52aの幅(図6中、D1)は例えば0.8mmとすることができる。
なお、音質調整部材52はCリング形状に限られず、第1の空間S1と第2の空間S2の連通路を有するものであればよい。例えば、切り欠き52aに代えて一つ又は複数の孔を設けてもよく、表面に一つ又は複数の溝を設けてもよい。また、音質調整部材52はスポンジ状の多孔質部材からなるものであってもよい。さらに、音質調整部材52は複数の部材からなるであってもよく、例えば複数のCリングを積層したものであってもよい。
第2マウント部材53は、環状部材であってもよく、音質調整部材52と同様にCリング形状を有するものであってもよい。この場合、Cリングの切り欠きを介して、リード部42から電磁式発音体31及び圧電式発音体32に延びる配線を通過させることができる。なおこの場合、第2の空間S2の密閉を保つため、配線を通過させる部分を接着剤等で封止してもよい。
第2マウント部材53は、上記のように第2の空間S2を形成する部材であり、第2の空間S2を所望の容積とすることができる。電磁式発音体31や筐体40の形状によっては第2マウント部材53は設けられなくてもよい。この場合、電磁式発音体31と筐体40によって囲まれた空間が第2の空間S2となる。
音質調整部材52の材料は特に限定されないが、金属又は合成樹脂からなるものとすることができる。特に柔軟性を有するものが好適であり、例えばCリング形状に形成されたPET(Polyethyleneterephthalate)フィルムであるものとすることができる。
第2マウント部材53の材料も特に限定されず、金属又はPET等の合成樹脂からなるものとすることができる。
[音質調整部材による音質調整]
音質調整部材52による効果について説明する。図7は、音質調整部材52の効果を示す模式図である。電磁式発音体31及び圧電式発音体32に音声信号を印加すると、両発音体で生成された音波は、図7に白矢印で示すように、導音口41aを介して導音路41を進行し、イヤホン本体10から放出される。
ここで、電磁式発音体31で生成された音波の一部は、図7に黒矢印で示すように、音質調整部材52に設けられた切り欠き52aを介して第1の空間S1から第2の空間S2に進行する。
これにより、電磁式発音体31で生成された音のうち低域の音圧が抑制される。さらに、音質調整部材52を柔軟性を有する部材とすることにより、音質調整部材52にダンパー効果が生じ、圧電式発音体32で生成された音のQ値(音圧ピークの鋭さ)が減少し、ブロード化される。
このため、イヤホン100から放出される音が低域から高域までフラット化され、音質の向上効果が得られる。
図8は第1の実施例及び第1の比較例に係るイヤホンの音圧レベル(SPL)を示すグラフである。第1の実施例に係るイヤホンは上記イヤホン100の構成を有し、第1の比較例に係るイヤホンはイヤホン100の構成から音質調整部材52を除いた構成を有する。
同図においてR1で示すように、第1の実施例に係るイヤホンでは低域において音圧レベルが抑制されていることがわかる。さらに、R2で示すように、第1の実施例に係るイヤホンでは高域においてQ値が減少し、音圧レベルがブロード化されていることがわかる。
図9は第2の比較例に係るイヤホンの音圧レベルを示すグラフであり、図10は第2の実施例に係るイヤホンの音圧レベルを示すグラフである。第2の実施例に係るイヤホンは、上記イヤホン100の構成を有するが、第1の実施例とは電磁式発音体の構成が異なる。第2の比較例に係るイヤホンは、第2の実施例に係るイヤホンの構成から音質調整部材52を除いた構成を有する。
図9及び図10には、電磁式発音体のみ駆動した場合の音圧レベル、(図中、「電磁式のみ」)、圧電式発音体のみ駆動した場合の音圧レベル(図中、「圧電式のみ」)、両者を駆動した場合の音圧レベル(図中、「複合駆動」)及び簡易複合計算値(図中、「簡易計算値」)をそれぞれ示す。
図9に示すように、第2の比較例に係るイヤホンでは、低域から高域に向かって電磁式発音体の音圧レベルが減少し始め、圧電式発音体の音圧レベルが上昇始める帯域(図中、矢印近傍)において複合駆動の音圧レベルが減少している。
これに対し、図10に示すように、第2の実施例に係るイヤホンでは同帯域(図中、矢印近傍)において複合駆動の音圧レベルの低減が防止されており、即ち、電磁式発音体と圧電式発音体の音の繋がりが向上していることがわかる。
以上のように、イヤホン100では、音質調整部材52を設けることにより、電磁式発音体31と圧電式発音体32の音圧レベルのバランスを調整し、音質を向上させることが可能である。
なお、一般的には、イヤホンの低域音質制御のため、イヤホンの筐体に小径の孔を設け、あるいはメッシュによる空気抵抗制御等が行われるが、イヤホン100では導音口41aを除いて孔を設ける必要がない。このため、イヤホン100では防水性の向上効果も得られる。
[変形例]
上記のように、イヤホン100は音質調整部材52を備えるものとしたが、音質調整部材52に代えて、第1マウント部材51によって音質を調整してもよい。図11は本発明の変形例に係るイヤホン200が備えるイヤホン本体210の構造を示す断面図である。
同図に示すように、イヤホン本体210は、音質調整部材52に代えて第1マウント部材251を備える。なお、イヤホン200の構成のうち、第1マウント部材251以外の構成はイヤホン100の構成と同一である。
図12は、第1マウント部材251の平面図であり、図13は第1マウント部材251の断面図である。これらの図に示すように第1マウント部材251は、当接部251aと支持部251bを備える環状の部材であり、金属又は合成樹脂等の材料からなる。
図11に示すように、当接部251aの導音口41a側の面には、振動板321の第2の主面32bが接合される。当接部251aの導音口41aとは反対側の面には、機構部311が接合されている。各部の接合は例えば、粘着テープによる接着とすることができる。
圧電式発音体32と電磁式発音体31の間には、圧電式発音体32、電磁式発音体31及び第1マウント部材51によって囲まれた第1の空間S1が形成される。
また、電磁式発音体31と第1の筐体部401の間には、電磁式発音体31、第1の筐体部401、第1マウント部材51及び第2マウント部材53によって囲まれた第2の空間S2が形成される。
図12及び図13に示すように、第1マウント部材251には貫通孔251cが設けられている。この貫通孔251cによって、第1の空間S1と第2の空間S2は連通し、即ち、貫通孔251cは第1の空間S1と第2の空間S2の連通路として機能する。
第1マウント部材251の直径は、振動板321の直径に合わせて直径約8~12mmとすることができる。貫通孔251cの幅(図中、D2)は例えば0.8mmとすることができる。
このように、第1マウント部材251に貫通孔251cを設けることによっても、電磁式発音体31で生成された音波を貫通孔251cを介して第1の空間S1から第2の空間S2に進行させることができる。これにより、第1マウント部材251を音質調整部材として利用し、電磁式発音体31で生成された音のうち低域の音圧を抑制し、音質を向上させることができる。
また、第1マウント部材251も形状又は材料によって柔軟性を持たせることにより、ダンパー効果を生じさせ、圧電式発音体32で生成された音をブロード化させることが可能である。
10,210…イヤホン本体
20…イヤピース
30…発音ユニット
31…電磁式発音体
32…圧電式発音体
40…筐体
41…導音路
41a…導音口
51,251…第1マウント部材
52…音質調整部材
53…第2マウント部材
100、200…イヤホン

Claims (6)

  1. 導音口を有する筐体と、
    前記筐体に収容され、台座部と振動体を含む機構部とを備える電磁式発音体と、
    前記筐体に収容され、前記電磁式発音体よりも前記導音口側に配置された圧電式発音体と、
    前記筐体と前記電磁式発音体のうち前記台座部との間に配置された第2マウント部材と、
    前記電磁式発音体と前記圧電式発音体との間の空間である第1の空間と、前記電磁式発音体のうち前記導音口側の面より前記導音口と反対側の部分と前記筐体と前記第2マウント部材との間の空間である第2の空間と、を連通させる連通路を有する音質調整部材と
    を具備し、
    前記機構部は、前記台座部の前記圧電式発音体側に設けられる電気音響変換装置。
  2. 請求項1に記載の電気音響変換装置であって、
    前記音質調整部材は前記連通路を形成する切り欠きが設けられたCリングである
    電気音響変換装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電気音響変換装置であって、
    前記音質調整部材は、PET(Polyethyleneterephthalate)フィルムからなる
    電気音響変換装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の電気音響変換装置であって、
    前記圧電式発音体は、振動板と、前記振動板の主面に接合された圧電素子と、を備え、
    前記電気音響変換装置は、前記電磁式発音体と前記圧電式発音体を前記筐体にマウントし、前記圧電式発音体の前記振動板と前記電磁式発音体の前記導音口側の面とで前記第1の空間を形成する第1マウント部材をさらに具備し、
    前記音質調整部材は、前記第1マウント部材と前記電磁式発音体の間に配置されている
    電気音響変換装置。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載の電気音響変換装置であって、
    前記圧電式発音体は、振動板と、前記振動板の主面に接合された圧電素子と、を備え、
    前記音質調整部材は、前記電磁式発音体と前記圧電式発音体を前記筐体にマウントし、前記圧電式発音体の前記振動板と前記電磁式発音体の前記導音口側の面とで前記第1の空間を形成する第1マウント部材である
    電気音響変換装置。
  6. 請求項4または5に記載の電気音響変換装置であって、
    前記第2マウント部材は、前記筐体と前記第1マウント部材と前記機構部と前記台座部のうち一部とで前記第2の空間を形成する電気音響変換装置。
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