JP7338641B2 - 撮像装置、撮像装置の駆動方法および駆動装置 - Google Patents

撮像装置、撮像装置の駆動方法および駆動装置 Download PDF

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Description

本技術は、撮像装置、撮像装置の駆動方法および駆動装置に関する。詳しくは、操作量と可動体の移動速度を線形関係となるように補正して駆動特性の安定化を図る撮像装置等に関する。
従来、圧電インパクト機構において、Hブリッジ回路を用いて矩形波の駆動信号のデューティ比(Duty ratio)を変更することにより、簡素な構成で可動体の速度調整を行いつつ、位置決め制御を行う方法が知られている。駆動信号波形は、1周期中に充電と逆方向充電の一対の組み合わせからなる矩形波であり、デューティ比変更により充電、逆方向充電の時間幅を調節して、可動体の速度の調節を行うことが可能である。
サーボ位置決め制御と組み合わせる場合には、サーボ演算結果に基づくサーボ操作量(駆動操作量)に応じてデューティ比を変更することになる。デューティ比に対する可動体の速度特性、すなわち、サーボ操作量に対する速度特性が線形な関係となると、駆動特性が安定するため制御が行いやすくなる。
矩形波の駆動信号のデューティ比の他、その駆動信号の波高値の制御も同時に行うことがある。低速駆動時の波高値を高速駆動時より下げると、充電から逆方向充電の切り替え時の突入電流が下がり、消費電力と動作音を低減できる。
しかし、波高値の制御を行う場合、行わない場合と同様に駆動操作量からデューティ比への変換を行うと、波高値を下げたことにより可動体の駆動速度が低下して、駆動操作量に対する可動体の速度特性が線形とならない。この場合、低速駆動域で理想の特性からのずれが大きくなり、低速駆動、微小駆動での駆動の安定性に悪影響がある。
また、圧電素子(ピエゾ素子)の特性でも、駆動操作量に対する可動体の速度の不感帯や理想線形特性からのずれがある。例えば、特許文献1には、不感帯の境界の駆動操作量で駆動の開始、停止を行う技術が、開示されている。
特開2017-123708号公報
本技術の目的は、操作量と可動体の移動速度を線形関係となるように補正して駆動特性の安定化を図ることにある。
本技術の概念は、
矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する駆動部と、
操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生するパルス発生部を備え、
上記パルス発生部は、
上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行う
撮像装置にある。
本技術においては、駆動部およびパルス発生部を備えるものである。駆動部では、矩形波の駆動信号により圧電素子が伸縮されて可動体が移動される。例えば、可動体はレンズである、ようにされてもよい。また、この場合、例えば、レンズはフォーカスレンズである、ようにされてもよい。パルス発生部により、操作量に基づいて矩形波の駆動信号が発生される。例えば、操作量は、可動体の目標位置と現在位置との差に応じたサーボ操作量である、ようにされてもよい。
パルス発生部では、操作量と可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数が調整されることにより線形化補正が行われる。例えば、パルス発生部は、操作量とデューティ比または周波数との対応関係を示すテーブルまたは式に基づいて線形化補正を行う、ようにされてもよい。
このように本技術においては、操作量と可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行うものである。そのため、駆動特性の安定化を図ることが可能となる。
なお、本技術において、例えば、非線形性は、矩形波の駆動信号の波高値制御に伴う非線形性である、ようにされてもよい。これにより、矩形波の駆動信号の波高値制御に伴う非線形性があっても、それに対する線形化補正が行われることから、例えば、電力と駆動音の低減と、駆動安定性を両立させることができる。
そして、この場合、例えば、パルス発生部は、バッテリー残量に応じて波高値プロファイルを切り替えると共に、この波高値プロファイルの切り替えに応じて線形化補正の特性を切り替える、ようにされてもよい。この場合、バッテリー残量に応じて波高値プロファイルを切り替えても、駆動特性が損なわれないようになる。
また、この場合、例えば、パルス発生部は、撮像モードに応じて波高値プロファイルを切り替えると共に、この波高値プロファイルの切り替えに応じて線形化補正の特性を切り替える、ようにされてもよい。この場合、撮像モードに応じて波高値プロファイルを切り替えても、駆動特性が損なわれないようになる。
また、例えば、非線形特性は、圧電素子の非線形性に伴う非線形性である、ようにされてもよい。これにより、圧電素子の非線形性があっても、それに対する線形化補正が行われることから、良好な駆動特性を得ることができる。
そして、この場合、例えば、パルス発生部は、温度および/または可動体の姿勢に応じて線形化補正の特性を切り替える、ようにされてもよい。この場合、温度や可動体の姿勢が変化しても、駆動特性が損なわれないようになる。
また、本技術の他の概念は、
矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する駆動部と、
操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生するパルス発生部を備え、
上記パルス発生部は、
上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行う
駆動装置にある。
カメラの前面側外観を示す概略斜視図である。 カメラの可動体の一つであるフォーカスレンズのレンズ駆動機構を示す斜視図である。 レンズ駆動機構により駆動されるレンズ枠を示す斜視図である。 カメラのレンズ駆動機構の平面断面図である。 圧電インパクト機構の駆動原理を説明するための図である。 駆動信号と圧電素子の変位の一例を示す図である。 カメラの回路構成例を概略的に示すブロック図である。 レンズCPU131の構成例を示すブロック図である。 Hブリッジを用いたモータドライバの構成例を示す図である。 駆動波形を示す図である。 駆動信号の波高値を変更した場合のデューティ比と電力の関係の一例を示す図である。 サーボ操作量と駆動速度、波高値、ディーティ比の関係の一例を示す図である。 PAM制御におけるサーボ操作量に対する波高値の一例と、そのときの、サーボ操作量に対する補正前デューティ比、補正量、補正後デューティ比の補正テーブルの一例を示す図である。 PWM周波数の補正によって線形化補正を行うことを説明するための図である。 従来と本技術における低速ランプ駆動時の応答を比較して示す図である。 従来と本技術における動画時に使われるウォブリング駆動の指示と応答を比較して示す図である。 サーボ操作量と駆動速度、波高値の関係の一例を示す図である。 PAM制御におけるサーボ操作量に対する波高値の一例と、そのときの、サーボ操作量に対する補正前デューティ比、補正量、補正後デューティ比の補正テーブルの一例を示す図である。 カメラCPUおよびレンズCPUにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。 カメラCPUおよびレンズCPUにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。 圧電素子の非線形性に伴う非線形性に対する線形化補正を説明するための図である。 サーボ操作量に対する補正前デューティ比、補正量、補正後デューティ比の補正テーブルの一例を示す図である。 レンズCPUにおける補正テーブルの更新フローを示すフローチャートである。 現在の温度、姿勢に対応した補正テーブルの補間生成方法を説明するための図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
<1.実施の形態>
[撮像装置の構成]
図1~図4は、実施の形態としての、静止画おおび動画の撮影が可能なカメラ(撮像装置)100の構成例を示している。なお、図1は、カメラ100の前面側外観を示す概略斜視図である。図2は、カメラ100の可動体の一つであるフォーカスレンズ121のレンズ駆動機構を示す斜視図である。図3は、レンズ駆動機構により駆動されるレンズ枠300を示す斜視図である。図4は、カメラ100のレンズ駆動機構の平面断面図である。
カメラ100は、カメラ全体を制御する制御部や、撮像素子、撮像素子によって取得された画像信号を処理する信号処理部等を備える本体部110と、ズームレンズ、フォーカスレンズ、補正レンズ部等を備えるレンズ部120とから構成される。例えば、レンズ部120は、本体部110に対して、着脱自在とされている。
本体部110は、撮像装置全体を制御する制御部や、撮像素子、当該撮像素子で得られた画像信号を処理する信号処理部等を備える。撮像素子としては、例えばCCD(Charge Coupled Devices)型イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型イメージセンサなどの撮像素子を用いることができる。
撮像素子で得られた画像信号は、ノイズ除去処理や利得制御処理がされ、さらにアナログ信号からデジタル信号に変換されて信号処理部に送られる。信号処理部は、画像信号に対して、撮像素子における欠陥画素の信号を補正する欠陥補正処理、レンズの周辺光量低下を補正するシェーディング補正処理、ホワイトバランス調整や輝度補正等の処理を行う。信号処理部で処理された画像信号は、例えばディスプレイ等の出力部へ送られる。
レンズ部120は、例えば変倍を行うズームレンズ、フォーカシングを行うフォーカスレンズ、撮像素子の撮像面上に形成される光学像の位置を撮像面上で移動させる補正レンズ部等を有して構成されている。ズームレンズ、フォーカスレンズおよび補正レンズ部は、制御部からのレンズ制御信号に基づいて駆動されてもよく、ユーザが操作して駆動することもできる。また、レンズ部120は、撮像素子の撮像面への露光量を機械的に調節するメカニカルシャッターと、撮像素子の撮像面上に形成される光学像の光量を調節する絞り機構を備えている。
ズームレンズやフォーカスレンズのレンズ位置、補正レンズ部の変位状態、絞り機構の設定位置等は光学系センサによって検出され、位置信号として制御部へ出力される。また、レンズ部120には、制御部からの制御信号に基づいて、ズームレンズやフォーカスレンズ、補正レンズ部、絞り機構等を駆動するドライバが設けられる。
また、カメラ100は、可動体としてのレンズや撮像素子を所定の位置に移動させる駆動機構を備えており、フォーカシング用や撮像素子のぶれ補正用として用いられる。駆動機構の一構成例として、フォーカスレンズ121を駆動するレンズ駆動機構について、図2~図4に基づき説明する。
フォーカスレンズ121を駆動するレンズ駆動機構は、図2に示すように、カメラ100に対して固定される固定部材200と、フォーカスレンズ121を支持し、固定部材200に光軸方向に移動可能に設けられたレンズ枠300とからなる。なお、フォーカスレンズ121およびレンズ枠300は、可動体を構成する。
固定部材200は、略円筒形状の部材であって、開口部の両端には中心軸に向かってせり出す環状面200a、200bを備える。固定部材200の中空部分にはレンズ枠300が配置される。固定部材200は、径方向にほぼ対向する位置に、それぞれ光軸に平行に設けられた圧電アクチュエータ210の駆動軸212と副軸240とを備える。駆動軸212および副軸240により、レンズ枠300は光軸方向に移動可能に支持されている。なお、光軸方向は固定部材200の中心軸方向と同一である。
圧電アクチュエータ210は、印加される電圧に応じて伸縮する圧電素子214と、圧電素子214の伸縮方向一端側に接続された駆動軸212と、圧電素子214の伸縮方向他端側に接続された錘216とから構成される。圧電素子214と駆動軸212、圧電素子214と錘216とは、例えば接着剤によって固定されている。
駆動軸212は、例えば細形の丸軸部材である。駆動軸212は、固定部材200の環状面200a、200bにそれぞれ形成された図示されていない駆動軸支持孔に挿通され、摺動可能に支持されている。また、駆動軸212には、環状面200a、200bにそれぞれ形成された駆動軸支持孔の間でレンズ枠300の摺接面302が接している。
駆動軸212は、レンズ枠300にねじ等の固定部材232により固定された付勢部材230によって摺接面302に向かって付勢され、レンズ枠300と摩擦結合されている。駆動軸212とレンズ枠300の摺接面302とが摩擦結合されていることで、圧電素子214に応じて移動する駆動軸212とともにレンズ枠300を移動させることができる。付勢部材230には、例えば板ばね等を用いることができる。付勢部材230は、駆動軸212を付勢する付勢力の向きが副軸240の配置された方を向くように配置される。付勢部材230により、レンズ枠300の傾きや駆動方向以外へのレンズ枠300の移動を抑制できる。
付勢部材230の付勢力により駆動軸212と摺接面302との間で発生している摩擦力によって、圧電アクチュエータ210の通電をオフにした状態でも、駆動軸212と摺接面302との位置がずれないように保持可能な構成となっている。これにより、駆動軸212をガタつきなく設けることができる。この摩擦力は、フォーカスレンズ121およびレンズ枠300からなる可動体の重量に対して十分に大きな値に設定される。すなわち、カメラをぶつけた際の衝撃力や可動体が高速で駆動中に急停止した際に発生する慣性力に対しても、駆動軸212とレンズ枠300との位置はずれずに保持できる値に設定される。このように、駆動軸212は、可動体を駆動する振動部材として機能するとともに、レンズ枠300を軸方向に支持する支持部材としても機能する。
圧電素子214は、電極間に印加される矩形波の駆動信号により伸縮し、速度の異なる往復振動を発生する。圧電素子214の往復振動が駆動軸212に伝達されると、駆動軸212に摩擦結合したレンズ枠300が駆動軸212の往復振動の非対称性により速度の遅い振動方向に移動される。これは、圧電インパクト機構の駆動原理を利用したものである。
図5(a)~(c)は、圧電インパクト機構の駆動原理を示している。また、図6(b)は駆動信号(駆動電圧)Vsの一例を示し、図6(a)は圧電素子の変位の一例を示している。圧電インパクト機構は、固定部11、圧電素子12、軸13および可動部(可動体)14により構成され、可動部14は軸13とバネによる摩擦力で結合されている。
圧電インパクト機構では、圧電素子12に矩形波の駆動信号Vsを印加することにより、圧電素子12がゆっくり伸びる時に可動部14が一緒に移動し、素早く縮むときに可動部14は滑って置き去りになることを利用する。図5(a)~(c)のサイクルを数10kHz程度で高速に繰り返すことにより、可動部14の移動が可能である。
駆動信号Vsの波形は、図6(b)に示すように、矩形波による充電と放電を1周期とするPWM (Pulse Width Modulation)により構成され、1周期中に、図6(a)に示すように、圧電素子12が変位することで、図5(a)~(c)の伸縮のサイクルを行う。1周期中の充電と放電の時間幅を選択することにより、圧電素子12の伸縮の速度が変わり、滑り、滑りなしの状態が調節される。
図2~図4に戻って、錘216は、所定の重量を有する部材であり、圧電アクチュエータ210はこの錘216を介して固定部材200に固定される。錘216は、例えばブロック状に形成されている。副軸240は、例えば細形の丸軸部材である。副軸240は、固定部材200の環状面200a、200bにそれぞれ形成された駆動軸支持孔202、204に挿通され固定されている。また、駆動軸212は、駆動軸支持孔202、204の間でレンズ枠300のガイド孔332に挿通している。レンズ枠300は副軸240に沿って光軸方向に移動可能に設けられている。
駆動軸212および副軸240は、フォーカスレンズ121およびレンズ枠300を含む可動体の重心を挟むように配置される。このように、駆動軸212と副軸240を結ぶ直線上に可動体の重心を配置することにより、可動体にかかる力やモーメントを駆動軸212と副軸240とによって最小の力で支持することができる。なお、レンズ駆動機構は、上述の構成例に限定されず、例えば駆動軸212と副軸240とを隣接して配置する構成であってもよい。
また、固定部材200には、フォーカスレンズ121を保持するレンズ枠300の位置、つまりレンズ位置を検出するための位置センサとして、例えば磁気センサ224が設けられている。磁気センサ224は、光軸方向に沿ってレンズ枠300に設けられたマグネット222と対向するように設けられる。圧電アクチュエータ210の振動に応じてレンズ枠300が光軸方向に移動すると、レンズ枠300とともにマグネット222の位置も移動する。磁気センサ224は、マグネット222の位置により変化する磁界の強さを検出することで、レンズ枠300の位置を特定する。
レンズ枠300は、図2~図4に示すように、固定部材200の中空部分に配置され、フォーカスレンズ121を支持する部材である。レンズ枠300は、フォーカスレンズ121を保持するレンズ保持部310と、レンズ保持部310から駆動軸212側に向かって延設された第1のアーム部320と、レンズ保持部310から副軸240側に向かって延設された第2のアーム部330とからなる。
第1のアーム部320には、駆動軸212に接触し、その軸方向に沿って支持する摺接面302が形成されている。このとき摺接面302は、図4に示すように、平面から見て駆動軸212と副軸240との間に挟まれるように配置される。摺接面302は、付勢部材230によって副軸240の配置されている方向に向かって付勢されている駆動軸212と摩擦結合されている。また、摺接面302は、駆動軸212の外周面に複数箇所で接しており、光軸に直交する方向における断面形状が例えば略V形状や略U形状となるように形成されている。
このように、駆動軸212の外周面に複数箇所で接する形状の摺接面302を駆動軸212と副軸240との間に配置することで、衝撃等によってレンズ枠300が駆動軸212の駆動方向(すなわち、光軸方向)以外へ大きく移動するのを防止できる。なお、通常のレンズ枠300の位置規制は、付勢部材230および後述する突起部334、334によって行われる。また、付勢部材230の付勢力に対する反力の発生を軽減することもできる。なお、第1のアーム部320には、レンズ枠300の位置を検出する磁気センサ224と対向するように、マグネット222が設けられている。
第2のアーム部330には、副軸240が挿通されるガイド孔332が形成されている。ガイド孔332は、カメラ100の落下等によってレンズ枠300が傾いて圧電素子214に衝撃を与えるのを防止するために設けられている。なお、本開示に係るレンズ駆動機構において、ガイド孔332は必ずしも設けなくともよい。ガイド孔332の内径は、副軸240の外径より大きく、本来平行に配置される駆動軸212と副軸240とが、部品の寸法公差内で発生する副軸240の傾きを考慮しても副軸240とガイド孔332とが接触しない程度のクリアランスを有するように形成される。
また、第2のアーム部330には、副軸240を挟むように副軸240の外周面に接触する一対の突起部334、334が設けられている。突起部334、334は、図2に示すように、正面からみた形状が例えば副軸240に対して突出する略半円形状のブロック状に形成されている。これにより、副軸240を少ない接触部分で確実に支持することができる。なお、突起部334、334の形状はかかる例に限定されず、例えば正面からみた形状が副軸240に対して突出するV形状であってもよい。
突起部334、334は、駆動軸212を回転中心としたレンズ枠300の回転方向から副軸240を挟み込むように設けられている。これにより、レンズ枠300が駆動軸212を中心に回転する動きを規制している。なお、本実施形態では、一対の突起部334、334は、図2に示すようにガイド孔332に対してz軸負方向側に設けられているが、本開示はかかる例に限定されず、ガイド孔332に対してz軸正方向側に設けられてもよい。
本実施形態に係るレンズ駆動機構は、フォーカスレンズ121を保持するレンズ枠300を圧電アクチュエータ210によって光軸方向に移動させる。このレンズ駆動機構において、レンズ枠300に保持されるフォーカスレンズ121の光軸、駆動軸212および副軸240は平行となるように構成されている。
圧電アクチュエータ210の圧電素子214に電圧が印加されると、圧電素子214が伸縮し往復振動する。圧電素子214の往復振動が駆動軸212に伝達されると、駆動軸212に摩擦結合したレンズ枠300が駆動軸212の往復振動の非対称性により速度の遅い振動方向に移動する。このように、レンズ枠300は、圧電素子214に印加される電圧に応じて光軸方向に移動される。
図7は、カメラ100の回路構成例を概略的に示している。カメラ100は、本体部110とレンズ部120から構成されている。本体部110は、カメラCPU(Central Processing Unit)111と撮像素子112を有している。カメラCPU111は、本体部110の各部の動作を制御する。また、カメラCPU111は、レンズ部120との間で必要な情報の通信をする。撮像素子112は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサなどで構成されている。
レンズ部120は、フィーカスレンズ121と、圧電素子124と、磁気センサ224を有している。また、レンズ部120は、レンズCPU131と、モータドライバ(駆動回路)132と、センサ133と、メモリ134を有している。レンズCPU131は、レンズ部120の各部の動作を制御する。また、レンズCPU131は、本体部110との間で必要な情報の通信をする。
また、センサ133は、環境温度や姿勢等を検出するセンサである。メモリ134は、線形化補正情報(テーブルまたは式)を格納する。本体部110のカメラCPU111は、レンズ部120のレンズCPU131に駆動命令やカメラ情報を送る。ここで、駆動命令には、フォーカスレンズ121の目標位置情報が含まれる。また、カメラ情報には、カメラの動画/静止画などのモード情報、フォーカス制御方法の情報、さらにバッテリー残量や被写体情報などが含まれる。また、レンズ部120のレンズCPU131は、本体部110のカメラCPU111にレンズ位置情報を送る。
レンズCPU131は、本体部110から送られてくる駆動命令やカメラ情報、磁気センサ224で検出されたレンズ位置情報、センサ133で検出された環境温度や姿勢の情報、メモリ134に格納されている線形化補正情報に基づいて矩形波の駆動信号を生成する。モータドライバ132は、レンズCPU131で生成された駆動信号に基づいて、圧電素子124に矩形波の駆動信号Vsを印加し、可動体であるフォーカスレンズ121を駆動する。
図8は、レンズCPU131の構成例を示している。レンズCPU131は、減算器141と、制御器142と、駆動パルス発生器143と、パラメータ計算部144を有している。減算器141は、駆動命令に含まれる目標位置情報とレンズ位置情報に基づいて、目標位置に対するレンズ位置の差情報を取得する。
制御器142は、例えばPID制御器(Proportional-Integral-Differential Controller)などである。パラメータ計算部144は、カメラ情報に基づいて、PIDゲインなどのサーボパラメータを計算し、そのサーボパラメータを制御器142に設定する。制御器142は、減算器141で得られた差情報に基づいてサーボ操作量(駆動操作量)を発生する。
また、パラメータ計算部144は、カメラ情報等に基づいて、サーボ操作量と駆動速度の非線形性に対する補正パラメータを計算し、駆動パルス発生器143に設定する。ここで、サーボ操作量と駆動速度の非線形性には、矩形波の駆動信号の波高値制御、いわゆるPAM(pulse-amplitude modulation)制御に伴う非線形性、あるいは圧電素子の非線形性に伴う非線形性などがある。駆動パルス発生器143は、制御器142で発生されるサーボ操作量に基づいて、矩形波の駆動信号を発生し、モータドライバ132に送る。この場合、駆動パルス発生器143では、パラメータ計算部144で計算された補正パラメータにより、矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数が調整されて線形可補正が行われる。
図9は、モータドライバ132の構成例を示している。図10は、駆動波形を示している。駆動パルス発生器143からの矩形波の駆動信号がモータドライバ132に送られ、Hブリッジのトランジスタ(FET:Field effect transistor)のオン/オフの切り替えにより、圧電素子124が接続される2つのドライバ出力端子に、駆動信号AOUT,BOUTがそれぞれ出力される。
Hブリッジへの供給電圧を+Vp[V]とすると、駆動信号AOUT,BOUTは、Lo(0[V])、Hi(Vp[V])の2値からなる矩形波となる。このときの振幅Vp[V]を駆動信号の波高値と呼ぶ。圧電素子124は2つのドライバ出力端子の間に接続され、差動電圧Vsが駆動信号として印加される。Hブリッジにより簡素な構成で、正方向、逆方向に通電方向の切り替えと、+-Vpの振幅の矩形波の駆動信号の印加が可能となる。
駆動信号Vsは、駆動周期中に正負の電圧印加区間を持つ。1駆動周期中における正方向通電の時間幅の割合がデューティ比[%]である。デューティ比を調節することにより、駆動方向と速度を調節することが可能である。例えば、50%であれば、正負の区間幅が同じで速度がゼロであり、デューティ比を増加させると正方向に速度が増していき、約67%で正方向の速度が最高となる。一方で、50%からデューティ比を減少させると負方向に速度が増していき、約33%で逆方向の速度が最高となる。
Hブリッジへの供給電圧+Vp[V]を可変とすることにより、波高値の調節も可能となる。波高値を小さくすることにより、通電方向反転時の突入電流が小さくなり、消費電力を削減できる一方で、圧電素子124の伸縮量も小さくなり速度が低下する。このように、矩形波の駆動信号に対して、PWM周期(=1/周波数)、デューティ比、波高値の3パラメータを調整することにより、消費電力や駆動速度を調節することが可能である。
[線形化補正]
「PAM制御に伴う非線形性に対する線形化補正」
駆動パルス発生器143(図8参照)における線形化補正について説明する。まず、駆動パルス発生器143における、PAM制御に伴う非線形性に対する線形化補正について説明する。
従来は、サーボ操作量(駆動操作量)に対して線形にデューティ比を変更している。図11は、駆動信号の波高値を変更した場合のデューティ比と電力の関係の一例を示している。図12(a)~(c)は、それぞれ、サーボ操作量と駆動速度、波高値、ディーティ比の関係の一例を示している。
PAM制御なしの場合、図11に破線で示すように、デューティ比50%付近で速度ゼロ付近の消費電力が高く、位置決め制御で目標位置付近に留まっているときの電力が高いことになる。そのため、図12(b)に実線で示すように、サーボ操作量がゼロ、すなわち、デューティ比50%を中心として波高値を下げるPAM制御を行った場合、図11に実線で示すようにデューティ比50%を中心として電力を削減することが可能になる。また圧電素子124の伸縮量も小さくなり、静音化にも効果がある。
従来は、図12(c)に破線で示すように、サーボ操作量に比例するデューティ比を生成している。電力が下がると駆動速度も低下するため、図12(a)に実線で示すように、図12(a)に破線で示すPAM制御なしに対して、波高値を下げた区間の速度の絶対値が低下して、サーボ操作量に対する駆動速度の非線形性が強くなる。サーボ操作量に対して、駆動速度が線形である方が制御し易く好適であるので、本技術では、駆動パルス発生器143において、非線形性の改善、つまり線形化補正を行う。
駆動パルス発生器143は、パラメータ計算部144で計算された補正パラメータに基づいて、線形化補正を行う。この場合、駆動パルス発生器143は、図12(c)に実線で示すように、図12(c)の破線で示すPAM制御なしのデューティ比に対して、PAM制御により速度低下した分の速度を上乗せして補正するようにデューティ比の補正を行って、サーボ操作量に対する駆動速度の線形化補正を行う。以下に補正の一例を示す。
PAM制御なしの場合、波高値は、図12(b)に破線で示すように、サーボ操作量によらず、一律emax[V]であって、駆動速度は、図12(a)に破線で示すようになり、デューティ比は、図12(c)に破線で示すようになる。
ここで、駆動速度をv、サーボ操作量をu、変換係数をa,bとすると、駆動速度vは、以下の数式(1)で表され、デューティ比は、以下の数式(2)で表される。
v=a*u ・・・(1)
デューティ比=b*u+50 ・・・(2)
一方、PAM制御ありの場合、波高値は、図12(b)に実線で示すように、emax[V]を上限として、サーボ操作量ゼロを中心にemin[V]まで下げており、サーボ操作量uの関数e(u)となる。波高値の電圧が高いほど駆動速度が速くなる。そのため、線形化補正を行わないとき、駆動速度vは、以下の数式(3)で表され、PAM制御で波高値を下げている分駆動速度が低下する。
v=a*u*e(u)/emax ・・・(3)
そこで、以下の数式(4)で表されるように、デューティ比を補正する。この数式(4)の右辺第三項がPAM制御による速度落ちの補正項である。補正係数cにより補正効果を調節できる。なお、sign(u)は、uの符号を示し、正であるときは+1となり、負であるときは-1となる。なお、この補正項は一例であって、より次数の高い複雑な補正項であってもよい。
デューティ比=b*u+50+c*emax/e(u)*sign(u) ・・・(4)
図13(a)は、PAM制御における、サーボ操作量に対する波高値の一例を示している。また、図13(b)は、そのときの、サーボ操作量に対する補正前デューティ比、補正量、補正後デューティ比の補正テーブルの一例を示している。なお、サーボ操作量は、正規化した値で示している。
駆動パルス発生器143は、この補正テーブルを参照して、サーボ操作量に対する補正後デューティ比を取得し、発生する矩形波の駆動信号のデューティ比をその補正後デューティ比に合わせる。なお、駆動パルス発生器143は、補正テーブルに存在しないサーボ操作量に対応する補正後デューティ比については、そのサーボ操作量の前後の、補正テーブルに存在するサーボ操作量に対応する補正後デューティ比に基づいて、補間演算を行って求める。
図13(b)に示すような補正テーブルは、メモリ134(図7参照)に格納されており、パラメータ計算部144により、駆動パルス発生器143に補正パラメータとして設定される。なお、メモリ134が補正テーブルの代わりに補正式(補正関数)を格納している場合は、その補正式が、パラメータ計算部144により、駆動パルス発生器143に補正パラメータとして設定される。
「PWM周波数による線形化補正」
なお、上述では、デューティ比の補正によって線形化補正を行う例を説明した。しかし、PWM周波数の補正によって同様の線形化補正を行うことも可能である。図14(a)は、PMW周波数と最高速度との関係の一例を示している。周波数f0で最高速度のピーク値が得られる。個体ばらつき、電力などの都合により、速度ピーク値より低い周波数f1で使用する場合には、周波数をf0方向へ近づけることにより駆動速度を増加させて、駆動速度低下分を補正することができる。
駆動パルス発生器143は、PWM周波数の補正によって線形化補正を行う場合、図14(b)に実線で示すように、サーボ操作量に対して、PWM周波数、つまり矩形波の駆動信号の周波数を調節する。なお、図14(b)の破線は、サーボ操作量に対してPWM周波数が一定である場合を示している。
上述したような線形化補正の効果について説明する。従来手法、つまり線形化補正を行わない場合においては、低速駆動、小振幅駆動では、低速付近の非線形な速度落ち込み領域の使用頻度が高く、非線形性の影響を受けやすい。
図15は、低速ランプ駆動時の応答を示している。破線はレンズ位置決め制御系に対する目標位置を示し、実線はレンズ位置(レンズ現在位置)を示している(図8参照)。従来においては、図15(a)に実線で示すように、目標位置に対してサーボの応答が安定せず、レンズ位置が目標位置に追従せず、近接、遅れを繰り返し、階段状の応答となってしまう。一方、本技術においては、図15(b)に実線で示すように、応答性が改善し、階段状の応答が改善され、目標位置とレンズ位置の偏差の変動が小さくなる。
図16は、カメラ100の動画時に使われるウォブリング(Wobbling)駆動の指示と応答を示している。ここで、破線は指示を示し、実線は応答を示している。F値が小さく被写界深度が浅い場合は小振幅、大きく深い場合は大振幅の指示が来る。
従来手法、つまり線形化補正を行わない場合においても、大振幅時では、低速域の非線形性の影響を受けにくいので、図16(a)に示すように、指示に近い応答となる。しかし、従来手法では、図16(b)に示すように、小振幅時には低速域の非線形性の影響を受け易く、目標位置に追従しきれず、指示振幅に対して振幅が小さくなったり、応答が遅くなったりする。本技術では、低速域でも速度落ち込みが改善されるので、図16(c)に示すように、大振幅時と同様に、目標位置への追従が可能となる。
このように、線形化補正を行うことで、動画時の微小ウォブリング、マニュアルフォーカスでの微調整、スローズーム時のフォーカストラッキング性能が改善する。これにより、PAM制御による電力削減と、低速、微小駆動時の性能の両立が可能となる。
「バッテリー残量に基づくPAM制御のプロファイル変更に伴う線形化補正の変更」
カメラ100の本体部110のバッテリー残量に応じて、PAM制御のプロファイルを変更することが考えられる。バッテリー残量が少なくなった際には、図17(b)に実線で示すように、高頻度に使用され電力削減効果の高いサーボ操作量ゼロ付近の波高値電圧をさらに下げ、消費電力をさらに削減して、スタミナを改善して撮影時間を延長し、あるいは撮影枚数の増加など撮影機会を損失しないようにする。
上述したように、本技術の線形化補正により、バッテリー残量が少ないときでも性能低下を最小限に抑えつつスタミナを改善することができる。一方、バッテリー残量が多いときには、上述の図12(b)に実線で示すようなPAM制御を用いて性能を優先することができる。なお、図17(a)は、図12(a)と同様に、サーボ操作量と駆動速度の対応関係を示している。
図18(a)は、図17(b)の実線に対応したPAM制御における、サーボ操作量に対する波高値の一例を示している。また、図18(b)は、そのときの、サーボ操作量に対する補正前デューティ比、補正量、補正後デューティ比のテーブルの一例を示している。なお、サーボ操作量は、正規化した値で示している。
駆動パルス発生器143は、バッテリー残量が多いとき(このとき、図13(a)に示すようなPAM制御がされている)、例えば図13(b)に示すテーブルを参照して、サーボ操作量に対する補正後デューティ比を取得し、発生する矩形波の駆動信号のデューティ比をその補正後デューティ比に合わせる。一方、駆動パルス発生器143は、バッテリー残量が少ないとき(このとき、図18(a)に示すようなPAM制御がされている)、例えば図18(b)に示すテーブルを参照して、サーボ操作量に対する補正後デューティ比を取得し、発生する矩形波の駆動信号のデューティ比をその補正後デューティ比に合わせる。
なお、図13(b)および図18(b)に示すような補正テーブルは、メモリ134(図7参照)に格納されており、パラメータ計算部144により、PAM制御に応じた補正テーブルが駆動パルス発生器143に補正パラメータとして設定される。なお、メモリ134が補正テーブルの代わりに補正式(補正関数)を格納している場合は、その補正式が、パラメータ計算部144により、駆動パルス発生器143に補正パラメータとして設定される。
図19のフローチャートは、カメラCPU111およびレンズCPU131における処理手順の一例を示している。カメラCPU111は、ステップST1において、カメラ駆動命令の計算を開始する。次に、カメラCPU111は、ステップST2において、バッテリー残量を確認する。次に、カメラCPU111は、ステップST3において、バッテリー残量が多いか否かを判断する。この場合、カメラCPU111は、バッテリー残量を予め設定された閾値と比較することで判断する。
バッテリー残量が多いとき、カメラCPU111は、ステップST4において、残量フラグを“0”に設定し、その後にステップST6の処理に進む。一方、バッテリー残量が多くないとき、つまりバッテリー残量が少ないとき、カメラCPU111は、ステップST5において、残量フラグを“1”に設定し、その後にステップST6の処理に進む。
ステップST6において、カメラCPU111は、バッテリー残量情報(残量フラグ)を含む駆動コマンドを、レンズCPU131に対して送る。
次に、ステップST7において、レンズCPU131は、カメラCPU111からの駆動コマンドを受領する。次に、レンズCPU131は、ステップST8において、残量フラグが“0”であるか否かを判断する。残量フラグが“0”であるとき、レンズCPU131は、ステップST9において、バッテリー残量が多い場合におけるテーブル(図13(a),(b))を参照することに決定し、その後にステップST11の処理に進む。一方、残量フラグが“0”でないとき、つまり残量フラグが“1”であるとき、レンズCPU131は、ステップST10において、バッテリー残量が少ない場合におけるテーブル(図18(a),(b))を参照することに決定し、その後にステップST11の処理に進む。
ステップST11において、レンズCPU131は、PAMテーブル(図13(a)あるいは図18(a))を、メモリ134に設定する。このPAMテーブルに基づいて、サーボ操作量に応じて、駆動信号の波高値が制御される。この場合、モータドライバ132のHブリッジへの供給電圧+Vp[V]がサーボ操作量に応じて可変されることになる。
次に、ステップST12において、レンズCPU131は、補正テーブル(図13(b)あるいは図18(b))を、メモリ134に設定する。この補正テーブルに基づいて、サーボ操作量に応じて、矩形波の駆動信号のデューティ比が制御される。次に、レンズCPU131は、ステップST13において、設定されたPAMテーブルおよび補正テーブルに基づいて、駆動を開始する。PAMテーブルおよび補正テーブルが一度RAMに設定されると、制御周期毎の矩形波の駆動信号の発生において、それらのテーブルに基づいたPAM制御および線形化補正が行われる。
「動画/静止画モードに基づくPAM制御のプロファイル変更に伴う線形化補正の変更」
カメラ100の本体部110の動画/静止画モードに応じて、PAM制御のプロファイルを変更することが考えられる。動画時には、消費電力の削減の他、動画録画時のレンズの駆動音が小さくなるようにする。静止画の高速での性能や応答性を優先しつつ、動画録画時のレンズ駆動の静音化と低消費電力が両立するように、PAM制御プロファイルを切り替え、それに対応して線形化補正も切り替える。
PAM制御により、PAM制御プロファイル(図12(b)、図17(b))の形状により駆動音が変わるので、最高速度を多少犠牲にしてもよいモードであれば、さらに最高速度側の波高値を下げることにより静音化のメリットを享受できる。
図20のフローチャートは、カメラCPU111およびレンズCPU131における処理手順の一例を示している。カメラCPU111は、ステップST21において、カメラ駆動命令の計算を開始する。次に、カメラCPU111は、ステップST22において、動画モードか静止画モードかを確認する。次に、カメラCPU111は、ステップST23において、動画モードかを判断する。
動画モードであるとき、カメラCPU111は、ステップST24において、動画フラグを設定し、その後にステップST26の処理に進む。一方、動画モードでないとき、つまり静止画モードであるとき、カメラCPU111は、ステップST25において、静止画フラグを設定し、その後にステップST26の処理に進む。
ステップST26において、カメラCPU111は、付随フラグ(動画フラグあるいは静止画フラグ)を含む駆動コマンドを、レンズCPU131に対して送る。
次に、ステップST27において、レンズCPU131は、カメラCPU111からの駆動コマンドを受領する。次に、レンズCPU131は、ステップST28において、動画フラグが設定されているか否かを判断する。動画フラグが設定されているとき、レンズCPU131は、ステップST29において、動画用テーブル(例えば、図18(a),(b))を参照することに決定し、その後にステップST31の処理に進む。一方、静止画フラグが設定されているとき、レンズCPU131は、ステップST30において、静止画用テーブル(例えば、図13(a),(b))を参照することに決定し、その後にステップST31の処理に進む。
ステップST31において、レンズCPU131は、PAMテーブル(図18(a)あるいは図13(a))を、メモリ134に設定する。このPAMテーブルに基づいて、サーボ操作量に応じて、駆動信号の波高値が制御される。この場合、モータドライバ132のHブリッジへの供給電圧+Vp[V]がサーボ操作量に応じて可変されることになる。
次に、ステップST32において、レンズCPU131は、補正テーブル(図18(b)あるいは図13(b))を、メモリ134に設定する。この補正テーブルに基づいて、サーボ操作量に応じて、矩形波の駆動信号のデューティ比が制御される。次に、レンズCPU131は、ステップST33において、設定されたPAMテーブルおよび補正テーブルに基づいて、駆動を開始する。PAMテーブルおよび補正テーブルが一度RAMに設定されると、制御周期毎の矩形波の駆動信号の発生において、それらのテーブルに基づいたPAM制御および線形化補正が行われる。
上述したように、バッテリー残量や動作/静止画モードに応じてPAM制御のプロファイルを変更すると共に、それに伴う線形化補正も変更することで、駆動性能の低下を抑制しつつ、電力削減と駆動音を小さくすることができる。なお、上述では、バッテリー残量や動作/静止画モードに応じてPAM制御のプロファイルを変更する例を説明したが、さらに環境温度や姿勢などのその他の条件に応じて、PAM制御プロファイルを切り替えることも考えられる。
「圧電素子の非線形性に伴う非線形性に対する線形化補正」
次に、圧電素子124の非線形性に伴う非線形性に対する線形化補正について説明する。圧電素子124そのものも少なからず非線形性をもっている。上述の図5(a)~(c)で説明したように、圧電インパクト機構では、ゆっくり伸びる時に可動部が一緒に移動し、素早く縮む時には可動部が滑ることにより駆動するというように、原理的に摩擦を利用しているが、圧電インパクト機構(駆動装置)の個体差、姿勢、環境温度などにより、摩擦力が変化して、線形とならない場合がある。
特に、低速域では、図21(a)に一点鎖線で示すように、速度が低下して、図21(a)に破線で示すような理想直線から乖離し、速度ゼロ付近ではサーボ操作量に対して速度がゼロで変化しない不感帯が発生しやすくなる。これに対して、本技術では、図21(b)に実線で示すようにデューティ比を補正することにより、低速域で、図21(a)に実線で示すように、理想直線からのずれ量を改善することにより、不感帯を軽減する。
具体的には、完全に速度ゼロとなる不感帯(1)を除き、図21(a)に破線で示すようなサーボ操作量と速度の折れ曲がり直線を補正狙いとして、それからの速度ずれ分を補正するようにデューティ比を補正する。摩擦を利用した機構のため、不感帯はゼロとはできないが、固着の発生しやすい駆動速度ゼロ付近の超低速域に対応するサーボ操作量の範囲を、(3)から(2)へ狭めることができ、超低速域で応答性能の不安定な領域に陥りにくくなる。
図22は、サーボ操作量に対する補正前デューティ比、補正量、補正後デューティ比の補正テーブルの一例を示している。なお、サーボ操作量は、正規化した値で示されている。この補正テーブルは、サーボ操作量ゼロ付近に不感帯があり、さらに中速にかけて速度補正狙いより速度落ちがある場合(図21(a)に一点鎖線で示される)における例を示している。
この補正テーブルにより、中速の速度落ちに対する分のデューティ比補正が行われ、狙い速度に近づけられる。操作量ゼロ付近は不感帯であり、不感帯を脱出するデューティ比が印加されない限り駆動できないため補正できない。補正量ゼロとして補正前のデューティ比と同じ値を出力してもよいが、制御サイクルで不感帯を超えるサーボ操作量が指示されるまで物理的に動き出すことができないことになるので、予め+駆動方向であれば+側の不感帯を脱出するデューティ比を、-駆動方向であれば-側の不感帯を脱出するデューティ比を指示すると、駆動開始を早めることができる。
図示の例では、不感帯(1)に対応する補正量は0.00[%]とされて、-駆動方向への駆動は46.04[%]から開始し、+駆動方向への駆動は53.96[%]から開始するようにされ、駆動開始を早めるようにされている。
駆動パルス発生器143は、この補正テーブルを参照して、サーボ操作量に対する補正後デューティ比を取得し、発生する矩形波の駆動信号のデューティ比をその補正後デューティ比に合わせる。なお、駆動パルス発生器143は、補正テーブルに存在しなしサーボ操作量に対応する補正後デューティ比については、そのサーボ操作量の前後の補正テーブルに存在するサーボ操作量に対応する補正後デューティ比に基づいて補間演算を行って求める。
図22に示すような補正テーブルは、メモリ134(図7参照)に格納されており、パラメータ計算部144により、駆動パルス発生器143に補正パラメータとして設定される。なお、メモリ134が補正テーブルの代わりに補正式(補正関数)を格納している場合は、その補正式が、パラメータ計算部144により、駆動パルス発生器143に補正パラメータとして設定される。
なお、上述では、デューティ比の補正によって線形化補正を行う例を説明した。詳細説明は省略するが、上述したPAM制御に伴う非線形性に対する線形化補正と同様に、PWM周波数の補正によって線形化補正を行うことも可能である(図14参照)。
このように、線形化補正を行うことで、圧電素子124の非線形性に対しても、低速、微小駆動性能を改善することができる(図11、図12参照)。
「環境温度、姿勢に応じた補正テーブルへの変更」
次に、環境温度、姿勢に応じた補正テーブルの変更について説明する。不感帯の幅や駆動最高速度は、環境温度、姿勢により変化する。常温、高温より低温の方が駆動速度の低下が大きく、不感帯が生じやすくなる。姿勢については、被駆動体の重力方向と駆動方向が直交する場合は、サーボ操作量に対する速度の特性は駆動方向によらず同等である。
また、重力方向と駆動方向は同一直線上で、木登り方向(駆動方向と被駆動体の重力が反対方向)の場合は、被駆動体の自重の分推力が不利になるため駆動速度が低くなり、不感帯が生じやすくなる。一方、その反対方向(駆動方向と重力方向が一致)の場合は、自重の分推力が有利になるため駆動速度が高くなり、不感帯が生じにくくなる。そのため、環境温度、姿勢を検出して、補正テーブルを更新すると効果的である。
環境温度や姿勢に応じて補正テーブルを更新するため、メモリ134(図7参照)には、代表的な、姿勢についての補正テーブルが保持される。この補正テーブルは、例えば図22に示すように、サーボ操作量と補正後デューティ比から構成される。
以下の説明では、代表的なテーブルとして、温度は、-5°C、25°C、55°Cの3種類とし、姿勢は、駆動方向と被駆動物の重力方向のなす角が-90°、0°、90°(交換レンズの場合、前玉上向き、セット水平、前玉下向きに相当)の3種類として、3×3の9通りの補正テーブルを、メモリ134に保持していると想定する。姿勢回転角-180°<=θ<=+180°のうち、-90°<=θ<=+90°を超える範囲については、θ’=180-θ(θ>90°)、θ’=-180-θ(θ<-90°)のθ’に読み替える。
図23のフローチャートは、レンズCPU131における補正テーブルの更新フローを示している。レンズCPU131は、ステップST41において、カメラCPU111からの駆動コマンドを受領する。次に、レンズCPU131は、ステップST42において、センサ133(姿勢センサ、温度センサを含む)から、姿勢情報および温度情報を取得する。
次に、レンズCPU131は、ステップST43において、温度がテーブル範囲内か否かを判断する。温度がテーブル範囲内であるとき、レンズCPU131は、ステップST44において、メモリ134から前後の姿勢および前後の温度の補正テーブルを参照するものとし、その後に、ステップST46の処理に進む。一方、温度がテーブル範囲内でないとき、レンズCPU131は、ステップST45において、メモリ134から前後の姿勢および最近接の温度の補正テーブルを参照するものとし、その後に、ステップST46の処理に進む。
ステップST46において、レンズCPU131は、参照補正テーブルに基づいて、現在の温度、姿勢に対応した補正テーブルを補間生成する。次に、レンズCPU131は、ステップST47において、生成された補正テーブルをメモリ134RAMに設定する。そして、レンズCPU131は、ステップST48において、設定された補正テーブルに基づいて、駆動を開始する。
以下に、現在の温度、姿勢に対応した補正テーブルの補間生成方法を説明する。図24(a)は、温度5°C、姿勢回転角10°の場合の補間生成の一例を示している(ステップST44およびステップST46による処理に対応)。5°Cが補正テーブルの上下限の範囲内のため、前後の姿勢、前後の温度のテーブルとして、-5°C/0°、-5°C/90°、25°C/0°、25°C/90°(温度/姿勢回転角)の4個のテーブルが参照される。
まず、-5°C/0°、-5°C/90°の補正テーブルから、各サーボ操作量に対する補正後デューティ比のエントリーの値が姿勢回転角10°になるように、姿勢について線形補間が行われ、-5°C/10°の補正テーブルがワークメモリ上に生成される。次に、25°C/0°、25°C/90°の補正テーブルから、25°C/10°の補正テーブルがワークメモリ上に生成される。
そして、これら中間的に生成された-5°C/10°、25°C/10°の補正テーブルから、各サーボ操作量に対する補正後デューティ比のエントリーの値を温度5°Cになるように、温度について線形補間が行われ、結果として、5°C/10°の補正テーブルがワークメモリ上に生成される。
図24(b)は、温度-10°C、姿勢回転角10°の場合の補間生成の一例を示している(ステップST45およびステップST46による処理に対応)。-10°Cが補正テーブルの上下限の範囲外のため、例外処理として、最近接の温度、すなわち-5°Cの前後の姿勢のテーブルとして、-5°C/0°、-5°C/90°(温度/姿勢回転角)の2個のテーブルが参照される。
そして、これら-5°C/0°、-5°C/90°の補正テーブルから、各サーボ操作量に対する補正後デューティ比のエントリーの値が姿勢回転角10°になるように、姿勢について線形補間が行われ、-5°C/10°の補正テーブルがワークメモリ上に生成され、これが-10°C/10°の補正テーブルとして用いられる。
なお、補正テーブルの補間計算を簡素化するために、温度、姿勢の変化量を参考に必要なテーブル数を決めてもよい。また、前回の姿勢や温度からの差分が閾値を超えた時のみ補間テーブルが更新されるようにしてもよく、閾値は温度と姿勢でそれぞれ異なっていてもよい。また、上述は補正テーブルでの実装例であるが、補正関数(式)であってもよい。
上述したように、本技術においては、低速駆動時に電圧波高値を低減することによる電力と駆動音の低減と、低速駆動や微小駆動における駆動安定性を両立させることができる。また、カメラ(撮像装置)に適用した場合の具体的な効果としては、以下の効果がある。
(1)動画時の微小ウォブリング、マニュアルフォーカス、スローズーム時のトラッキング性能を向上させることができる。
(2)ボディのバッテリー残量により、電圧波高値のプロファイルを切り替えて、撮影枚数や撮影時間を増やしても、駆動性能が損なわれないようにできる。
(3)静止画と動画で、電圧波高値のプロファイルを切り替えても、駆動性能が損なわれないようにできる。この場合、静止画は応答性を優先することが可能となり、動画録画時は消費電力の削減と、レンズ駆動音を小さくすることが可能となる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また付加的な効果があってもよい。
<2.変形例>
なお、上述の実施の形態においては、本技術をカメラ100に適用した例を示したが、カメラ100以外の機器、例えばモバイル機器などにも同様に適用できる。また、上述の実施の形態においては、可動体がフォーカスレンズである例を示したが、ズームレンズやその他のレンズを同様に駆動することもできる。
また、上述実施の形態においては、PAM制御に伴う非線形性に対する線形化補正と圧電素子の非線形性に伴う非線形性に対する線形化補正をそれぞれ別個に行う例を示したが、詳細説明は省略するが、これらを組み合わせた線形化補正も同様に行うことができ、より高い効果を期待できる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、本技術は、以下のような構成もとることができる。
(1)矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する駆動部と、
操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生するパルス発生部を備え、
上記パルス発生部は、
上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行う
撮像装置。
(2)上記操作量は、上記可動体の目標位置と現在位置との差に応じたサーボ操作量である
前記(1)に記載の撮像装置。
(3)上記可動体は、レンズである
前記(1)または(2)に記載の撮像装置。
(4)上記レンズは、フォーカスレンズである
前記(3)に記載の撮像装置。
(5)上記非線形性は、上記矩形波の駆動信号の波高値制御に伴う非線形性である
前記(1)から(4)のいずれかに記載の撮像装置。
(6)上記パルス発生部は、バッテリー残量に応じて波高値プロファイルを切り替えると共に、該波高値プロファイルの切り替えに応じて上記線形化補正の特性を切り替える
前記(5)に記載の撮像装置。
(7)上記パルス発生部は、撮像モードに応じて波高値プロファイルを切り替えると共に、該波高値プロファイルの切り替えに応じて上記線形化補正の特性を切り替える
前記(5)または(6)に記載の撮像装置。
(8)上記非線形特性は、上記圧電素子の非線形性に伴う非線形性である
前記(1)から(4)のいずれかに記載の撮像装置。
(9)上記パルス発生部は、温度および/または上記可動体の姿勢に応じて上記線形化補正の特性を切り替える
前記(8)に記載の撮像装置。
(10)上記パルス発生部は、上記操作量と上記デューティ比または上記周波数との対応関係を示すテーブルまたは式に基づいて上記線形化補正を行う
前記(1)から(9)のいずれかに記載の撮像装置。
(11)矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する手順と、
操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生する手順を有し、
上記矩形波の駆動信号を発生する際に、上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行う
撮像装置の駆動方法。
(12)矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する駆動部と、
操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生するパルス発生部を備え、
上記パルス発生部は、
上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行う
駆動装置。
11・・・固定部
12・・・圧電素子
13・・・軸
14・・・可動部(可動体)
100・・・カメラ
110・・・本体部
111・・・カメラCPU
112・・・撮像素子
120・・・レンズ部
121・・・フォーカスレンズ
124・・・圧電素子
131・・・レンズCPU
132・・・モータドライバ
133・・・センサ
134・・・メモリ
141・・・減算器
142・・・制御器
143・・・駆動パルス発生器
144・・・パラメータ計算部
200・・・固定部材
200a,200b・・・環状面
202,204・・・駆動軸指示孔
210・・・圧電アクチュエータ
212・・・駆動軸
216・・・錘
222・・・マグネット
224・・・磁気センサ
230・・・付勢部材
232・・・固定部材
240・・・副軸
300・・・レンズ枠
302・・・摺接面
332・・・ガイド孔

Claims (12)

  1. 矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する駆動部と、
    操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生するパルス発生部を備え、
    上記パルス発生部は、上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行い、
    上記非線形性は、上記矩形波の駆動信号の波高値制御に伴う非線形性であり、
    上記パルス発生部は、バッテリー残量に応じて波高値プロファイルを切り替えると共に、該波高値プロファイルの切り替えに応じて上記線形化補正の特性を切り替える
    撮像装置。
  2. 矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する駆動部と、
    操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生するパルス発生部を備え、
    上記パルス発生部は、上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行い、
    上記非線形性は、上記矩形波の駆動信号の波高値制御に伴う非線形性であり、
    上記パルス発生部は、撮像モードに応じて波高値プロファイルを切り替えると共に、該波高値プロファイルの切り替えに応じて上記線形化補正の特性を切り替える
    撮像装置。
  3. 矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する駆動部と、
    操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生するパルス発生部を備え、
    上記パルス発生部は、上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行い、
    上記非線形特性は、上記圧電素子の非線形性に伴う非線形性であり、
    上記パルス発生部は、上記可動体の姿勢に応じて上記線形化補正の特性を切り替える
    撮像装置。
  4. 上記操作量は、上記可動体の目標位置と現在位置との差に応じたサーボ操作量である
    請求項1から3のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 上記可動体は、レンズである
    請求項1から3のいずれかに記載の撮像装置。
  6. 上記レンズは、フォーカスレンズである
    請求項に記載の撮像装置。
  7. 上記パルス発生部は、上記操作量と上記デューティ比または上記周波数との対応関係を示すテーブルまたは式に基づいて上記線形化補正を行う
    請求項1から3のいずれかに記載の撮像装置。
  8. 矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する手順と、
    操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生する手順を有し、
    上記矩形波の駆動信号を発生する際に、上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行い、
    上記非線形性は、上記矩形波の駆動信号の波高値制御に伴う非線形性であり、
    上記矩形波の駆動信号を発生する際に、バッテリー残量に応じて波高値プロファイルを切り替えると共に、該波高値プロファイルの切り替えに応じて上記線形化補正の特性を切り替える
    撮像装置の駆動方法。
  9. 矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する手順と、
    操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生する手順を有し、
    上記矩形波の駆動信号を発生する際に、上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行い、
    上記非線形性は、上記矩形波の駆動信号の波高値制御に伴う非線形性であり、
    上記矩形波の駆動信号を発生する際に、撮像モードに応じて波高値プロファイルを切り替えると共に、該波高値プロファイルの切り替えに応じて上記線形化補正の特性を切り替える
    撮像装置の駆動方法。
  10. 矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する手順と、
    操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生する手順を有し、
    上記矩形波の駆動信号を発生する際に、上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行い、
    上記非線形特性は、上記圧電素子の非線形性に伴う非線形性であり、
    上記矩形波の駆動信号を発生する際に、上記可動体の姿勢に応じて上記線形化補正の特性を切り替える
    撮像装置の駆動方法。
  11. 矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する駆動部と、
    操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生するパルス発生部を備え、
    上記パルス発生部は、
    上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行い、
    上記非線形性は、上記矩形波の駆動信号の波高値制御に伴う非線形性であり、
    上記パルス発生部は、バッテリー残量に応じて波高値プロファイルを切り替えると共に、該波高値プロファイルの切り替えに応じて上記線形化補正の特性を切り替える
    駆動装置。
  12. 矩形波の駆動信号により圧電素子を伸縮させて可動体を移動する駆動部と、
    操作量に基づいて上記矩形波の駆動信号を発生するパルス発生部を備え、
    上記パルス発生部は、上記操作量と上記可動体の移動速度との対応関係の非線形性に対して、上記矩形波の駆動信号のデューティ比または周波数を調整することにより線形化補正を行い、
    上記非線形特性は、上記圧電素子の非線形性に伴う非線形性であり、
    上記パルス発生部は、上記可動体の姿勢に応じて上記線形化補正の特性を切り替える
    駆動装置。
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