(マルチセグメント送信)
既存システム(例えば、3GPP Rel.15)では、UEは、ある送信機会(transmission occasion)(期間、機会等ともいう)の上り共有チャネル(例えば、PUSCH)又は下り共有チャネル(例えば、PDSCH)に対して、単一のスロット内で時間領域リソース(例えば、所定数のシンボル)を割り当てることが検討されてきた。
UEは、ある送信機会において、スロット内の連続する所定数のシンボルに割り当てられるPUSCHを用いて、一つ又は複数のトランスポートブロック(Transport Block(TB))を送信してもよい。また、UEは、ある送信機会において、スロット内の連続する所定数のシンボルに割り当てられるPDSCHを用いて、一つ又は複数のTBを送信してもよい。
一方、将来の無線通信システム(例えば、Rel.16以降)では、ある送信機会のPUSCH又はPDSCHに対して、スロット境界を跨って(又は、複数のスロットに渡って)時間領域リソースを割り当てることも想定される(図1参照)。図1では、1スロット内の連続する所定数(ここでは、7シンボル)に割当てられるPUSCHに加えて、スロット境界を跨いで(又は、クロスして)PUSCHが割当てられる場合を示している。
具体的には、スロット#nのシンボル#10~#13及びスロット#n+1のシンボル#0~#3に割り当てられるPUSCHは、スロット境界を跨って送信される。また、図1に示すように、複数の送信機会に渡ってPUSCHの繰り返し送信が行われる場合、少なくとも一部の送信機会又は繰り返し送信がスロット境界を跨って送信されることも想定される。
スロット境界を跨いで(複数のスロットに渡って)割り当てられる時間領域リソースを利用したチャネル/信号の送信は、マルチセグメント送信、2セグメント送信、クロススロット境界送信、不連続送信、複数分割送信等とも呼ばれる。同様に、スロット境界を跨いで送信されるチャネル/信号の受信は、マルチセグメント受信、2セグメント受信、クロススロット境界受信、不連続受信、複数分割受信等とも呼ばれる。
図2は、マルチセグメント送信の一例を示す図である。なお、図2では、PUSCHのマルチセグメント送信を例示するが、他の信号/チャネル(例えば、PDSCH等)に置き換えてもよい。以下の説明では、スロット境界に基づいて各セグメントに分割される場合を示すが、各セグメントに分割される基準はスロット境界に限られない。また、以下の説明では、PUSCHのシンボル長が7シンボルである場合を示すが、これに限られず2シンボル長より長いシンボルであれば同様に適用できる。
図2において、UEは、所定数のセグメントに基づいて、一つのスロット内で割当て(又は、スケジュール)されるPUSCH、又は複数のスロットに跨って割当てられるPUSCHの送信を制御してもよい。UEは、ある送信機会において一以上のスロットにわたる時間領域リソースがPUSCHに割り当てられる場合、当該PUSCHを複数のセグメントに分けて(又は、分割、split)して送信処理を制御してもよい。例えば、UEは、スロット境界を基準に分割した各セグメントを、当該各セグメントが対応するスロット内の所定数の割り当てシンボルにマッピングしてもよい。
ここで、「セグメント」は、一つの送信機会に割り当てられる各スロット内の所定数のシンボル又は当該所定数のシンボルで送信されるデータであってもよい。例えば、一つの送信機会で割り当てられるPUSCHの先頭シンボルが第一のスロット、末尾シンボルが第二のスロットにある場合、当該PUSCHについて、第一のスロットに含まれる一以上のシンボルを第一のセグメント、第二のスロットに含まれる一以上のシンボルを第二のセグメント、としてもよい。
なお、「セグメント」は、所定のデータユニットであり、一つ又は複数のTBの少なくとも一部であってもよい。例えば、各セグメントは、一つ又は複数のTB、一つ又は複数のコードブロック(Code Block(CB))、又は、一つ又は複数のコードブロックグループ(Code Block Group(CBG))で構成されてもよい。なお、1CBは、TBの符号化用のユニットであり、TBが一つ又は複数に分割(CB segmentation)されたものであってもよい。また、1CBGは、所定数のCBを含んでもよい。なお、分割されたセグメントは、ショートセグメント(short segment)と呼ばれてもよい。
各セグメントのサイズ(ビット数)は、例えば、PUSCHが割り当てられるスロット数、各スロットにおける割り当てシンボル数、及び、各スロットにおける割り当てシンボル数の割合の少なくとも一つに基づいて決定されてもよい。また、セグメントの数は、PUSCHが割り当てられるスロット数に基づいて決定されてもよい。
例えば、スロット#nのシンボル#5~#11に割り当てられるPUSCHは、単一のスロット内(単一のセグメント)でスロット境界を跨がずに送信される。このように、スロット境界を跨がずにPUSCHの送信(単一のスロット内に割り当てられる所定数のシンボルを用いたPUSCHの送信)は、シングルセグメント(single-segment)送信、1セグメント(one-segment)送信、非セグメント(non-segmented)送信等と呼ばれてもよい。
一方、スロット#nのシンボル#10~#13及びスロット#n+1のシンボル#0~#2に割り当てられるPUSCHは、スロット境界を跨って送信される。このように、スロット境界を跨るPUSCHの送信(複数のスロット内に割り当てられる所定数のシンボルを用いたPUSCHの送信)は、マルチセグメント(multi-segment)送信、2セグメント(two-segment)送信、クロススロット境界送信等と呼ばれてもよい。
また、図2に示すように、複数の送信機会にわたってPUSCHの繰り返し送信が行われる場合、少なくとも一部の送信機会にマルチセグメント送信が適用されてもよい。例えば、図2では、PUSCHが2回繰り返され、1回目のPUSCH送信にはシングルセグメント送信が適用され、2回目のPUSCH送信にはマルチセグメント送信が適用される。
また、繰り返し送信は、一以上の時間ユニットで行われてもよい。各送信機会が各時間ユニットに設けられてもよい。各時間ユニットは、例えば、スロットであってもよいし、スロットよりも短い時間ユニット(例えば、ミニスロット、サブスロット又はハーフスロット等ともいう)であってもよい。例えば、図2では、7シンボルのミニスロットを用いた繰り返し送信が示されるが、繰り返し送信の単位(例えば、シンボル長)は図2に示すものに限られない。
また、繰り返し回数が1であることは、PUSCH又はPDSCHを1回送信する(繰り返し無しである)ことを示してもよい。
また、繰り返し送信は、スロットアグリゲーション(slot-aggregation)送信、マルチスロット送信等と呼ばれてもよい。当該繰り返し回数(アグリゲーション数、アグリゲーションファクター)Nは、上位レイヤパラメータ(例えば、RRC IEの「pusch-AggregationFactor」又は「pdsch-AggregationFactor」)及びDCIの少なくとも一つによってUEに指定されてもよい。また、送信機会、繰り返し、スロット又はミニスロット等は相互に言い換え可能である。
このように、割当て(又は、スケジュール)が指示されるPUSCH(nominal PUSCHとも呼ぶ)がスロット境界をクロスする場合、又は1送信(例えば、7シンボル)の範囲にPUSCH送信に利用できないシンボル(例えば、DL又はフレキシブル)が存在する場合が想定される。かかる場合、UEは、当該PUSCHを複数のセグメント(又は、repetition)に分割して送信を制御することが考えられる。
しかしながら、PUSCHを複数のセグメントに分割して送信を行う場合、どのように送信を制御するかが問題となる。例えば、UEがPUSCHを送信する場合、所定の送信条件又は送信パラメータを用いて送信を行うが、分割されたセグメントの送信条件又は送信パラメータをどのように制御するかが問題となる。送信条件の一例としては、トランスポートブロックサイズ(TBS)及び冗長バージョン(Redundancy Version(RV))の少なくとも一つが考えられる。
<トランスポートブロックサイズ>
図3は、上記将来の無線通信システムにおけるMCSテーブルの一例を示す図である。なお、図3は、例示にすぎず、図示される値に限られないし、一部の項目(フィールド)が削除されてもよいし、図示されない項目が追加されてもよい。
図3に示すように、当該将来の無線通信システムでは、変調次数(Modulation order)と、符号化率(想定される符号化率、ターゲット符号化率等ともいう)と、当該変調次数及び符号化率を示すインデックス(例えば、MCSインデックス)と、を関連付けるテーブル(MCSテーブル)が規定されてもよい(ユーザ端末に記憶されてもよい)。なお、当該MCSテーブルでは、上記3項目に加えて、スペクトル効率(Spectral efficiency)が関連付けられてもよい。
ユーザ端末は、PDSCHのスケジューリング用のDCI(DLアサインメント、DCIフォーマット1_0及び1_1の少なくとも一つ)を受信し、MCSテーブル(図3)及び当該DCIに含まれるMCSインデックスに基づいて、PDSCH用の変調次数(Qm)及び符号化率(R)を決定してもよい。
また、ユーザ端末は、PUSCHのスケジューリング用のDCI(ULグラント、DCIフォーマット0_0及び0_1の少なくとも一つ)を受信し、MCSテーブル(図3)及び当該DCIに含まれるMCSインデックスに基づいて、PUSCH用の変調次数(Qm)及び符号化率(R)を決定してもよい。
当該将来の無線通信システムでは、ユーザ端末は、下記のステップ1)~4)の少なくとも一つを用いてTBSを決定してもよい。なお、下記のステップ1)~4)は、PDSCH用のTBSの決定を一例として説明するが、PUSCH用のTBSの決定にも、下記ステップ1)~4)における“PDSCH”を“PUSCH”に置き換えて適宜適用可能である。
ステップ1)
ユーザ端末は、スロット内のREの数(NRE)を決定する。
具体的には、ユーザ端末は、1PRB内でPDSCHに割り当てられるREの数(N’
RE)を決定してもよい。例えば、ユーザ端末は、下記式(1)に示される少なくとも一つのパラメータに基づいて、1PRB内でPDSCHに割り当てられるREの数(N’
RE)を決定してもよい。
ここで、NRB
SCは、1RBあたりのサブキャリアの数であり、例えば、NRB
SC=12であってもよい。Nsh
symbは、スロット内でスケジューリングされたシンボル(例えば、OFDMシンボル)の数である。
NPRB
DMRSは、スケジューリングされた期間内における1PRBあたりのDMRS用のREの数である。当該DMRS用のREの数は、DCI(例えば、DCIフォーマット1_0、1_1、0_0及び0_1の少なくとも一つ)によって示されるDMRSの符号分割多重(CDM:Code Division Multiplexing)に関するグループのオーバーヘッドを含んでもよい。
NPRB
ohは、上位レイヤパラメータによって設定(configure)される値であってもよい。例えば、NPRB
ohは、上位レイヤパラメータ(Xoh-PDSCH)が示すオーバーヘッドであり、0、6、12又は18のいずれかの値であってもよい。Xoh-PDSCHがユーザ端末に設定(通知)されない場合、Xoh-PDSCHは0に設定されてもよい。また、ランダムアクセス手順におけるメッセージ3(msg3)では、Xoh-PUSCHは0に設定される。
また、ユーザ端末は、PDSCHに割り当てられるREの総数(N
RE)を決定してもよい。ユーザ端末は、1PRB内でPDSCHに割り当てられるREの数(N’
RE)及びユーザ端末に割り当てられるPRBの総数(n
PRB)に基づいて、当該PDSCHに割り当てられるREの総数(N
RE)を決定してもよい(例えば、下記式(2))。
なお、ユーザ端末は、1PRB内でPDSCHに割り当てられるREの数(N’RE)を所定のルールに従って量子化し、当該量子化されたRE数とユーザ端末に割り当てられるPRBの総数(nPRB)とに基づいて、PDSCHに割り当てられるREの総数(NRE)を決定してもよい。
ステップ2)
ユーザ端末は、情報ビットの中間数(intermediate number)(N
info)を決定する。具体的には、ユーザ端末は、下記式(3)に示される少なくとも一つのパラメータに基づいて、当該中間数(N
info)を決定してもよい。なお、当該中間数(N
info)は、一時的なTBS(TBS
temp)等と呼ばれてもよい。
ここで、NREは、PDSCHに割り当てられるREの総数である。Rは、MCSテーブル(例えば、図3)においてDCIに含まれるMCSインデックスに関連付けられる符号化率である。Qmは、当該MCSテーブルにおいて当該DCIに含まれるMCSインデックスに関連付けられる変調次数である。vは、PDSCHのレイヤの数である。
ステップ3)
ステップ2)で決定される情報ビットの中間数(N
info)が所定の閾値(例えば、3824)以下(又は未満)である場合、ユーザ端末は、当該中間数を量子化し、量子化された中間数(N’info)を決定してもよい。ユーザ端末は、例えば、式(4)を用いて、量子化された中間数(N’info)を算出してもよい。
また、ユーザ端末は、所定のテーブル(例えば、TBSとインデックスとを関連づけるテーブル(量子化(quantization)テーブル又はTBSテーブル等ともいう))を用いて、量子化された中間数(N’info)以上の(not less than)最も近いTBSを見つけ(find)てもよい。
ステップ4)
一方、ステップ2)で決定される情報ビットの中間数(N
info)が所定の閾値(例えば、3824)より大きい(又は以上)である場合、ユーザ端末は、当該中間数(N
info)を量子化し、量子化された中間数(N’info)を決定してもよい。ユーザ端末は、例えば、式(5)を用いて、量子化された中間数(N’info)を算出してもよい。なお、ラウンド関数は、端数を切り上げてもよい。
ここで、上記MCSテーブル(例えば、図3)でDCI内のMCSインデックスに関連付けられる符号化率(R)が所定の閾値(例えば、1/4)以下(又は未満)である場合、ユーザ端末は、下記式(6)に示される少なくとも一つのパラメータに基づいて(例えば、式(6)を用いて)、TBSを決定してもよい。
N’infoは、量子化された中間数であり、例えば、上記式(5)を用いて算出されてもよい。また、Cは、TBが分割されるコードブロック(CB:code bock)の数であってもよい。
一方、上記符号化率(R)が所定の閾値(例えば、1/4)より大きい(又は以上)であり、かつ、情報ビットの量子化された中間数(N’info)が所定の閾値(例えば、8424)より大きい(又は以上)である場合、ユーザ端末は、下記式(7)に示される少なくとも一つのパラメータに基づいて(例えば、式(7)を用いて)、TBSを決定してもよい。
また、上記符号化率(R)が所定の閾値(例えば、1/4)以下(又は未満)であり、かつ、量子化された中間数(N’info)が所定の閾値(例えば、8424)以下(又は未満)である場合、ユーザ端末は、下記式(8)に示される少なくとも一つのパラメータに基づいて(例えば、式(8)を用いて)、TBSを決定してもよい。
このように、当該将来の無線通信システムでは、ユーザ端末は、スロット内でPDSCH又はPUSCHに利用可能なRE数(NRE)、符号化率(R)、変調次数(Qm)、レイヤ数の少なくとも一つに基づいて情報ビットの中間数(Ninfo)を決定し、当該中間数(Ninfo)が量子化された中間数(N’info)に基づいてPDSCH用又はPUSCH用のTBSを決定することが検討されている。
<冗長バージョン>
複数の共有チャネル(例えば、PUSCH)の送信又はPUSCHの繰り返し送信を行う場合、各PUSCH送信において所定の冗長バージョン(RV)が適用される。
複数の送信機会にわたってPUSCH(又は、TB)の繰り返し送信が行われる場合、当該TBのn番目の送信機会に適用されるRVは、所定ルールに基づいて決定されてもよい。例えば、所定のRNTIを利用してCRCスクランブルされたPDCCH(又は、DCI)によりスケジュールされたPUSCHの繰り返し送信に対して、DCIで通知される情報と送信機会のインデックスに基づいてRVが決定されてもよい。
UEは、PDSCHの繰り返しをスケジュールするDCI内の所定フィールド(例えば、RVフィールド)の値に基づいて、n番目の繰り返しに対応するRV(RVインデックス、RV値などと読み替えられてもよい)を決定してもよい。なお、本開示においては、n番目の繰り返しはn-1番目の繰り返しと互いに読み替えられてもよい(例えば、1番目の繰り返しは、0番目の繰り返しと表現されてもよい)。
例えば、UEは、2ビットのRVフィールドに基づいて、1番目の繰り返しに適用するRVインデックスを決定してもよい。例えば、RVフィールドの値が“00”、“01”、“10”、“11”であることは、それぞれ1番目の繰り返しのRVインデックスが‘0’、‘1’、‘2’、‘3’であることに対応してもよい。
図4は、各送信機会に対するRVのマッピングの一例を示す図である。図4の表の一番左の列は、RVフィールドによって示されるRVインデックス(rvid)を示す。UEは、この値に応じて、n番目の繰り返し(送信機会)に適用されるRVインデックスを判断してもよい。
例えば、UEは、RVフィールドによって示されるrvidが0の場合、n mod 4(mod(n,4)と等価)=0、1、2、3が、それぞれrvid=0、2、3、1に対応すると判断してもよい。つまり、UEは、RVシーケンス{#0、#2、#3、#1}について、RVフィールドによって示されたRVを開始位置として、繰り返しごとに1つ右のRVを適用してもよい。
PUSCHの繰り返しについては、特定のRVシーケンスのみがサポートされてもよい。当該特定のRVシーケンスは、互いに異なるRVインデックスを含む(同じRVインデックスを含まない)RVシーケンス(例えば、RVシーケンス{#0、#2、#3、#1})であってもよい。なお、本開示において、RVシーケンスは、1つ又は複数のRVインデックスから構成されてもよい。
また、PUSCHの繰り返しについては、1より多いRVシーケンスがサポートされてもよい。当該1より多いRVシーケンスは、例えば、RVシーケンス{#0、#2、#3、#1}、{#0、#3、#0、#3}、{#0、#0、#0、#0}などを含んでもよい。適用されるRVシーケンスの数は、送信タイプに応じて設定されてもよい。例えば、DCIでPUSCHがスケジュールされるダイナミックベースのPUSCH送信には1つのRVシーケンスを適用し、設定グラントベースのPUSCH送信には複数のRVシーケンスが適用されてもよい。
UEは、PUSCHの繰り返しのために、1より多いRVシーケンスの少なくとも1つを、上位レイヤシグナリングによって設定されてもよい。例えば、UEは、2ビットのRVフィールドに基づいて、設定されたRVシーケンスから、1番目の繰り返しに適用するRVインデックスを決定してもよい。UEは、1番目の繰り返しに適用するRVインデックスに基づいて、第1のマッピングで上述したように、n番目の繰り返し(送信機会)に適用されるRVインデックスを判断してもよい。
例えば、設定グラントベースのPUSCH送信において、上位レイヤシグナリングにより、RVシーケンス{#0、#2、#3、#1}、{#0、#3、#0、#3}、及び{#0、#0、#0、#0}の少なくとも一つが設定されてもよい。
上述したように、PUSCHを送信する場合、所定のトランスポートブロックサイズ(TBS)を用いて送信を行うが、分割されたセグメントのTBSをどのように制御するかが問題となる。あるいは、PUSCHを送信する場合、所定の冗長バージョン(RV)を用いて送信を行うが、分割された複数のセグメントの冗長バージョンをどのように制御するかが問題となる。
本発明者等は、共有チャネルの複数のセグメントに対して送信条件又はパラメータ等をどのように適用するかについて検討し、本発明に至った。
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の第1の態様~第3の態様はそれぞれ単独で用いられてもよいし、少なくとも2つを組み合わせて適用されてもよい。以下の説明は、上り共有チャネル(例えば、PUSCH)を例に挙げて説明するが、適用可能な信号/チャネルはこれに限られない。例えば、PUSCHをPDSCH、送信を受信に読み替えて本実施の形態を適用してもよい。
また、以下に示す態様は、繰り返し送信(repetition、又はnominal repetitionとも呼ぶ)を適用する共有チャネル(PUSCH又はPDSCH)、及び繰り返し送信を適用しない(又は、繰り返し数が1である)共有チャネルの少なくとも一つに対して適用できる。
(第1の態様)
第1の態様では、PUSCHを複数のセグメントに分割して送信を行う場合に、各セグメントに適用するトランスポートブロックサイズ(TBS)について説明する。
UEは、所定領域又は所定送信機会にスケジュール又は割当てられたPUSCH(nominal PUSCHとも呼ぶ)を複数のセグメントに分割して送信する場合、分割後の各セグメントのTBSを所定条件に基づいて決定する。所定条件は、時間(time)、周波数(freq)、変調符号化方式(MCS)、及びレイヤ数(layer)の少なくとも一つを含む送信条件又は送信パラメータであってもよい。変調符号化方式(MCS)は、変調次数(Modulation order)及び符号化率(target code rate)の少なくとも一つであってもよい。
UEは、分割された複数のセグメントのTBSが同一となるように制御してもよい。また、分割前のPUSCHのTBS(オリジナルTBSとも呼ぶ)と、分割後の各セグメントのTBSが同一となるように制御してもよい。複数のPUSCH送信の間で同じTBSを利用してTBを送信することにより、複数のTBを受信側(例えば、上りでは基地局)で適切に合成(combine)することが可能となる。
UEは、各PUSCH送信(例えば、シングルセグメントPUSCH、又はマルチセグメントPUSCH)のTBSについて、時間(time)、周波数(freq)、変調符号化方式(MCS)、及びレイヤ数(layer)等の条件に基づいて決定してもよい。例えば、上述したステップ1)-ステップ4)に基づいてTBSを決定してもよい。
PUSCHが複数のセグメントに分割される場合、各セグメントの時間方向の割当て(例えば、シンボル数)はオリジナルPUSCHより少なくなる。そのため、各セグメントのTBSをオリジナルTBSと同一とする場合、他の送信条件又は送信パラメータ(例えば、周波数、MCS及びレイヤの少なくとも一つ)を変更する、又は所定のMCSインデックスを適用するように制御してもよい。例えば、UEは、以下のオプション1-1~オプション1-5の少なくとも一つに基づいて各セグメントに適用する送信条件又は送信パラメータを変更してもよい。
<オプション1-1>
複数のセグメントの少なくとも一つについて、割当てを行う周波数リソース(例えば、RB数又はPRB数)を増加してもよい。つまり、TBSを決定するパラメータにおいて、分割により時間(time)パラメータに相当するシンボル数が減少するため、周波数(freq)パラメータに相当する周波数リソースを増加させる(図5A、図6参照)。
例えば、UEは、複数のセグメントの少なくとも一つの割当てPRB数を分割前のPUSCHの割当てPRB数(オリジナルPRB数とも呼ぶ)より増やして割当てを行ってもよい。分割前のPUSCHの割当てPRB数は、PUSCHをスケジュールするDCIで指定されてもよい。
各セグメントの割当てPRB数をそれぞれ同じ数だけ増加するように制御してもよい。例えば、PUSCHを第1のセグメント及び第2のセグメントに分割する場合、第1のセグメントの割当てPRB数と、第2のセグメントの割当てPRB数の変更(例えば、増加)を共通に行ってもよい。
あるいは、各セグメントの割当てPRB数をそれぞれ別々に増加するように制御してもよい。例えば、各セグメントの時間リソース(例えば、シンボル数)に基づいて、増加する周波数リソース(例えば、PRB数)が決定されてもよい。一例として、シンボル数が少ない第1のセグメントのPRB数を、第1のセグメントよりシンボル数が多い第2のセグメントのPRB数より多くなるように変更してもよい(図6の繰り返し送信参照)。
各セグメントに適用される周波数リソース(例えば、増加するPRB数)に関する情報は、仕様であらかじめ定義されてもよいし、基地局からUEに上位レイヤシグナリング及びDCIの少なくとも一つを利用して通知してもよい。
このように各セグメントに割当てる周波数リソース(例えば、PRB数)を増加することにより、符号化率(coding rate)を維持しつつ又は増加することなく、オリジナルPUSCH(例えば、最初に割当てられたPUSCH)と同じTBSを維持することができる。
<オプション1-2>
複数のセグメントの少なくとも一つについて、MCS(例えば、変調次数及び符号化率の少なくとも一つ)を増加してもよい。つまり、TBSを決定するパラメータにおいて、分割により時間(time)パラメータに相当するシンボル数が減少するため、MCSを増加させる(図5B参照)。当該、MCSは、変調次数及び符号化率の少なくとも一つであってもよいし、MCSインデックスであってもよい。
例えば、UEは、複数のセグメントの少なくとも一つのMCSを分割前のPUSCHのMCS(オリジナルMCSとも呼ぶ)より増やして割当てを行ってもよい。分割前のPUSCHのMCSは、PUSCHをスケジュールするDCIで指定されてもよい。
各セグメントのMCSをそれぞれ同じ数だけ増加するように制御してもよい。例えば、PUSCHを第1のセグメント及び第2のセグメントに分割する場合、第1のセグメントのMCSと、第2のセグメントのMCSの変更(例えば、増加)を共通に行ってもよい。
あるいは、各セグメントのMCSをそれぞれ別々に増加するように制御してもよい。例えば、各セグメントの時間リソース(例えば、シンボル数)に基づいて、増加するMCSが決定されてもよい。一例として、シンボル数が少ない第1のセグメントのMCSを、第1のセグメントよりシンボル数が多い第2のセグメントのMCSより大きくなるように変更してもよい。
各セグメントに適用されるMCS(例えば、増加するMCS)に関する情報は、仕様であらかじめ定義されてもよいし、基地局からUEに上位レイヤシグナリング及びDCIの少なくとも一つを利用して通知してもよい。
このように各セグメントに適用するMCSを増加することにより、周波数リソースの割当てを維持しつつ又は増加することなく、オリジナルPUSCH(例えば、最初に割当てられたPUSCH)と同じTBSを維持することができる。また、周波数リソースは変更されないため、セグメントPUSCHの割当て制御が複雑になることを抑制できる。
<オプション1-3>
複数のセグメントの少なくとも一つについて、特定のMCSインデックス、又は特定の変調次数を適用してもよい。特定のMCSインデックスは、予約されたMCSインデックス(reserved MCS index)であってもよい。また、特定の変調次数は、仕様であらかじめ定義された固定値、又は基地局から通知又は設定された値であってもよい。
特定のMCSインデックス(例えば、reserved MCS index)を利用する場合、UEは、上述した4ステップを利用せず、最新のPDCCH(latest PDCCH)で送信されるDCI(MCSインデックスが0以上27以下)に基づいて決定される。つまり、特定のMCSインデックス又は特定の変調次数を適用することにより、再計算(re-calculate)を行うことなくオリジナルTBSを維持することができる。
<オプション1-4>
複数のセグメントの少なくとも一つについて、空間リソース(例えば、レイヤ数)を増加してもよい。つまり、TBSを決定するパラメータにおいて、分割により時間(time)パラメータに相当するシンボル数が減少するため、空間リソースを増加させる(図5D、図7参照)。
例えば、UEは、複数のセグメントの少なくとも一つの空間リソース(例えば、レイヤ数)を分割前のPUSCHの空間リソース(例えば、オリジナルレイヤ数)より増やして割当てを行ってもよい。分割前のPUSCHの空間リソース(例えば、レイヤ数)は、PUSCHをスケジュールするDCIで指定されてもよい。
各セグメントのレイヤ数をそれぞれ同じ数だけ増加するように制御してもよい。例えば、PUSCHを第1のセグメント及び第2のセグメントに分割する場合、第1のセグメントのレイヤ数と、第2のセグメントのレイヤ数の変更(例えば、増加)を共通に行ってもよい。
あるいは、各セグメントのMCSをそれぞれ別々に増加するように制御してもよい。例えば、各セグメントの時間リソース(例えば、シンボル数)に基づいて、増加するレイヤ数が決定されてもよい。一例として、シンボル数が少ない第1のセグメントのレイヤ数を、第1のセグメントよりシンボル数が多い第2のセグメントのレイヤ数より多くなるように変更してもよい(図7の繰り返し送信参照)。
各セグメントに適用されるレイヤ数(例えば、増加するレイヤ数)に関する情報は、仕様であらかじめ定義されてもよいし、基地局からUEに上位レイヤシグナリング及びDCIの少なくとも一つを利用して通知してもよい。
このように各セグメントに適用するレイヤ数を増加することにより、周波数リソースの割当て及びMCSを維持しつつ又は増加することなく、オリジナルPUSCH(例えば、最初に割当てられたPUSCH)と同じTBSを維持することができる。また、周波数リソースは変更されないため、セグメントPUSCHの割当て制御が複雑になることを抑制できる。
<オプション1-5>
上記オプション1-1~オプション1-4のうち、少なくとも2つのオプションを組み合わせて適用してもよい。例えば、複数のセグメントの少なくとも一つについて、周波数リソース(例えば、PRB数)及びMCSを増加してもよい。つまり、TBSを決定するパラメータにおいて、分割により時間(time)パラメータに相当するシンボル数が減少するため、周波数リソース及びMCSを増加させる(図5E参照)。
その他にも、周波数リソース及び空間リソースを増加してもよいし、MCS及び空間リソースを増加してもよいし、周波数リソース、MCS及び空間リソースを増加してもよい。また、複数のセグメントに対して、増加するパラメータは共通としてもよい。あるいは、セグメントごとに増加するパラメータを別々に設定してもよい。
<UE動作>
PUSCHを複数セグメントに分割して送信を行う場合、UEは自律的(例えば、automatically)に各セグメントの送信条件又はパラメータを調整してもよい。例えば、スケジュール又は設定されたPUSCHがスロット境界を跨ぐ場合、スロット境界を基準としてPUSCHを分割し、分割されたセグメントに上記オプション1-1~オプション1-5の少なくとも一つを適用してもよい。
例えば、UEは、オプション1-1を適用する場合、各セグメントのPRB数を調整する。UEは、オプション1-2を適用する場合、各セグメントのMCSを調整する。UEは、オプション1-4を適用する場合、各セグメントのレイヤ数を調整する。UEは、オプション1-5を適用する場合、各セグメントのPRB数、MCS及びレイヤ数の少なくとも2つを調整する。
UEは、オプション1-3を適用する場合、所定のMCSインデックス(例えば、MCS=28、29、30、又は31)を適用してもよい。どのMCSインデックスを適用するかは上位レイヤシグナリングで設定されてもよいし、符号化率に基づいて選択されてもよい。また、オプション1-3を適用する場合、変調次数として、DCIに含まれるMCSフィールドで通知された変調次数と同じ値を適用してもよい。
あるいは、PUSCHを複数セグメントに分割して送信を行う場合、UEは基地局から通知される情報に基づいて各セグメントの送信条件又はパラメータを調整してもよい。例えば、UEは、DCIの所定フィールド(例えば、新規フィールド)及び上位レイヤシグナリングの少なくとも一つを利用して明示的に通知される情報に基づいて各セグメントに適用する送信条件又はパラメータを決定してもよい。
あるいは、スケジュール状況(又は、通信状況)に基づいて、各セグメントに適用する送信条件又はパラメータが制御されてもよい。例えば、UEは、各セグメントの周波数方向に利用可能なリソースが存在する場合に、オプション1-1を適用するように制御してもよい。また、UEは、オリジナルPUSCHの周波数リソース(例えば、割当てPRB数)が所定値以上の場合、周波数リソースの増加は行わず他の方法(例えば、オプション1-2~オプション1-4のいずれか)を適用するように制御してもよい。
また、UEは、オリジナルPUSCHのMCSが所定値以下の場合、MCSの増加は行わず他の方法(例えば、オプション1-1、1-3、1-4のいずれか)を適用するように制御してもよい。
また、オリジナルPUSCHと同じTBS及びMCSを維持するためにオプション1-1が選択された場合であっても、増加するPRB数が見つからない場合も考えられる。かかる場合、オプション1-5を利用し、MCSインデックを変更してもよい。この場合、変更後のMCSインデックスは、オリジナルMCSインデックスと近い範囲となるように変更してもよい。
また、UEは、各セグメントに適用する符号化率(例えば、effective coding rate)が所定値(例えば、0.95)より高くなる場合、PUSCH(又は、各セグメント)の送信を行わない(例えば、スキップする)ように制御してもよい。復号の可能性が低いPUSCHのセグメントの送信をスキップすることにより、UEの消費電力の増加を抑制(例えば、バッテリーセービング)すると共に、他セルへの干渉の影響を低減することが可能となる。
なお、複数セグメントのうち、符号化率が所定値以下となる第1のセグメントと、所定値より高くなる第2のセグメントがある場合、第1のセグメントのみ送信する(第2のセグメントは送信しない)ように制御してもよいし、第1のセグメント及び第2のセグメントの両方を送信しないように制御してもよい。
あるいは、UEは、各セグメントに適用する符号化率に関わらず、PUSCH(又は、各セグメント)の送信を行うように制御してもよい。つまり、各セグメントに適用する符号化率が所定値より高くなる場合であっても送信するように制御してもよい。この場合、基地局は、他のPUSCHと結合(例えば、ソフトコンバイニング)することにより、符号化率が高いPUSCHの復号を適切に行うことができる。
<送信電力制御>
PUSCHを複数のセグメント(segmented PUSCH)に分割して送信を行う場合、分割前のPUSCH(例えば、オリジナルPUSCH)に設定された送信電力と同じ送信電力を用いて各セグメントの送信を行ってもよい。この場合、UEは、各セグメントに対して同一の送信電力を適用する。
あるいは、PUSCHを複数のセグメント(segmented PUSCH)に分割して送信を行う場合、分割前のPUSCH(例えば、オリジナルPUSCH)に設定された送信電力と異なる送信電力を用いて各セグメントの送信を行ってもよい。例えば、オリジナルPUSCHに設定された送信電力が所定値を超えない場合(例えば、パワーリミテッドされない場合)、各セグメントの送信電力を増加(又は、ブースト)してもよい。
所定値は、許容最大送信電力(Pcmax)であってもよく、オリジナルPUSCHの送信電力が許容最大電力以下となるPPUSCH,b,f,c(I,j,qd,l)≦PCMAX,f,c(i)となる場合に(又は、PCMAX,f,c(i)を超えない範囲で)送信電力が増加されてもよい。
送信電力を増加する値(Boosted power value)は、UE側で自律的に決定してもよいし(UE implementation)、仕様で定義されてもよいし、基地局からUEに上位レイヤシグナリング等で通知されてもよい。例えば、セグメントPUSCHの符号化率がオリジナルPUSCHより高くなる(例えば、2倍となる)場合、送信電力が所定値(例えば、3dB)ブーストされてもよい。これにより、各セグメントの符号化率が高くなる場合でも通信品質の低下を抑制することができる。
(第2の態様)
第2の態様では、PUSCHを複数のセグメントに分割して送信を行う場合に、各セグメントに適用する冗長バージョン(RV)について説明する。
UEは、所定領域又は所定送信機会にスケジュール又は割当てられたPUSCH(nominal PUSCHとも呼ぶ)を複数のセグメントに分割して送信する場合、分割後の各セグメントに適用するRVを所定条件に基づいて決定する。例えば、UEは、以下のオプション2-1~2-4の少なくとも一つに基づいて各セグメントに適用するRVを決定してもよい。
<オプション2-1>
複数のセグメントに対して同じRVを適用してもよい。例えば、UEは、PUSCHを複数のセグメントに分割して送信する場合、各セグメントに対して同じRVを適用する。また、各セグメントに適用するRVは、分割前のPUSCH(例えば、オリジナルPUSCH)に設定されるRV(例えば、オリジナルRV)であってもよい。
オリジナルPUSCHのRVは、当該オリジナルPUSCHをスケジュールするDCIで通知されてもよい。例えば、UEは、PUSCHをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVが0である場合、当該PUSCHを分割して送信する複数のセグメントに対するRVとして0を適用する。
このように、あらかじめPUSCHに設定されるRVに基づいて各セグメントに適用するRVを決定することにより、スケジューリングの複雑性を抑制することができる。
<オプション2-2>
複数のセグメントに対して異なるRVを適用してもよい。例えば、UEは、PUSCHを複数のセグメントに分割して送信する場合、複数のセグメントのうち少なくとも2つのセグメント同士に対して異なるRVを適用する。また、複数のセグメントの少なくとも一つに適用するRVは、分割前のPUSCH(例えば、オリジナルPUSCH)に設定されるRVであってもよい。その他のセグメントに適用されるRVは、所定条件に基づいて選択されてもよい。
例えば、PUSCHを2つのセグメント(第1のセグメント及び第2のセグメント)に分割する場合、第1のセグメントと第2のセグメントの一方にオリジナルRVを適用し、他方にオリジナルRVと異なる他のRVを適用してもよい。オリジナルRVと異なるRVは、所定条件(例えば、以下に示す所定条件1~4のいずれか)に基づいて決定してもよい。
オリジナルPUSCHのRVは、当該オリジナルPUSCHをスケジュールするDCIで通知されてもよい。例えば、UEは、PUSCHをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVが0である場合、当該PUSCHを分割して送信する複数のセグメントの少なくとも一つにRV=0を適用し、他のセグメントに対して異なるRV(例えば、2)を適用してもよい。複数のセグメントの少なくとも一つは、時間方向において最初に送信されるセグメント(例えば、第1のセグメント)であってもよい。
<オプション2-3>
複数のセグメントに対して分割前のPUSCH(例えば、オリジナルPUSCH)に設定されるRVと異なるRVを適用してもよい。この場合、当該複数のセグメントに同一のRVを適用してもよいし、異なるRVを適用してもよい。
例えば、PUSCHを2つのセグメント(第1のセグメント及び第2のセグメント)に分割する場合、第1のセグメントと第2のセグメントの両方にオリジナルRVと異なるRVを適用してもよい。オリジナルRVと異なるRVは、所定条件(例えば、以下に示す所定条件1~4のいずれか)に基づいて決定してもよい。
各セグメントに対して同一のRV(オリジナルPUSCHに設定されるRVと異なるRV)が設定される場合、所定条件に基づいて適用するRVが選択されてもよい。例えば、UEは、PUSCHをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVが0である場合、当該PUSCHを分割して送信する複数のセグメントに0以外のRV(例えば、RV=2)を適用してもよい。
各セグメントに対して異なるRVが設定される場合、所定条件に基づいて適用するRVが選択されてもよい。例えば、UEは、PUSCHをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVが0である場合、各セグメントについて0以外のRVを適用してもよい。例えば、セグメントが2つの場合、第1のセグメント(例えば、時間方向に最初に送信されるセグメント)のRVを2、第2のセグメントのRVを3としてもよい。
<オプション2-4>
複数のセグメントに対して特定のRVシーケンスを適用してもよい。RVシーケンスは、{#0、#2、#3、#1}、{#0、#3、#0、#3}、及び{#0、#0、#0、#0}の少なくとも一つであってもよい。
上述したように、分割前のオリジナルPUSCHに設定されるRVと異なるRVをセグメントPUSCHに適用する場合、UEは、所定条件に基づいて変更後のRVを決定してもよい。なお、PUSCHを繰り返し送信又はマルチプル送信の一部PUSCHを分割する場合、分割されたセグメントPUSCHのRVのみ変更してもよいし、セグメントPUSCHと他の分割しないPUSCH(例えば、分割されたセグメントPUSCH以降に送信されるPUSCH)のRVを変更してもよい。
<セグメントPUSCHのRVのみ変更する場合>
[所定条件1]
UEは、オリジナルPUSCHから分割される複数のセグメントに適用するRVを、所定のRVシーケンスに基づいて決定してもよい。例えば、RVシーケンスが{#0、#2、#3、#1}、分割されるセグメント数が2(第1のセグメント及び第2のセグメント)である場合を想定する。この場合、UEは、PUSCHをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVを第1のセグメントに適用し、RVシーケンスにおいて当該RVの右隣のRVを第2のセグメントに適用してもよい。
例えば、PUSCHをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVが0である場合、UEは、第1のセグメントのRVを0と判断し、第2のセグメントのRVを2と判断してもよい。
なお、利用するRVシーケンスは、{#0、#2、#3、#1}に限られない。{#0、#3、#0、#3}又は{#0、#0、#0、#0}等の他のRVシーケンスを利用してもよい。利用するRVシーケンスは、仕様であらかじめ定義されてもよいし、基地局からUEに上位レイヤシグナリング等を利用して通知してもよい。
このように、分割されたPUSCHのセグメントのRVを所定のRVシーケンスに基づいて決定する場合、全てのセグメントを受信することにより復号ゲインを得ることができる。
[所定条件2]
UEは、オリジナルPUSCHから分割される複数のセグメントに適用するRVを、特定のRV値から選択してもよい。特定のRV値は、セルフデコーダブル(Self-decodable)のRVであってもよい。セルフデコーダブルのRVは、システム情報に関するビット(systematic bit)を多く含むRV(例えば、RV=0、3)であってもよい(図8参照)。セルフデコーダブルのRVが適用されたPUSCHを受信することにより、当該RVが適用されたPUSCHに基づいて復号できる確率を高くすることができる。
例えば、分割されるセグメント数が2(第1のセグメント及び第2のセグメント)である場合を想定する。この場合、UEは、PUSCHをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVが特定のRVであれば、通知されたRV(又は、通知されたRVと他の特定のRV)を適用してもよい。例えば、PUSCHをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVが0である場合、UEは、第1のセグメントのRVを0と判断し、第2のセグメントのRVを他の特定のRVである3と判断してもよい。
一方で、UEは、PUSCHをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVが特定のRVでなければ、通知されたRVと特定のRVをそれぞれ2つのセグメントに適用してもよい。例えば、PUSCHの繰り返し送信において、2番目のPUSCH送信が複数のセグメントに分割される場合を想定する。PUSCHの繰り返しをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)に基づいて、2番目のPUSCH送信(分割されるPUSCH)のRVが2である場合、UEは、第1のセグメントのRVを2と判断し、第2のセグメントのRVを特定のRVである0又は3と判断してもよい(図9参照)。
あるいは、UEは、PUSCHをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVが特定のRVでなければ、通知されたRVは適用せずに特定のRVを複数のセグメントに適用してもよい。
このように、セルフでコーダブルであるRVを適用することにより、当該RVが適用されたPUSCHの復号確率を向上することができるため、通信品質(例えば、SNR)を改善することができる。
<セグメントPUSCHと他のPUSCHのRVを変更する場合>
繰り返し送信されるPUSCHの一部のPUSCHを複数のセグメントに分割する場合、UEは、当該分割されるセグメントのRVをオリジナルPUSCHに設定されるRVから変更するとともに、その後に送信を行うPUSCHのRVも変更してもよい。例えば、複数セグメントに分割されたPUSCH送信後に送信されるPUSCHについて、セグメントと同様の方法でRVを決定してもよい。
[所定条件3]
分割されたセグメントに適用されるRVを考慮して、分割を行わないPUSCHに適用するRVを決定してもよい。例えば、所定のRVシーケンスに基づいて分割されたセグメントに適用するRV(例えば、オリジナルPUSCHと異なるRV)を選択する場合、セグメントPUSCH以降の残りの繰り返しPUSCHについても当該所定のRVシーケンスに基づいて適用するRVを決定してもよい。
例えば、RVシーケンスが{#0、#2、#3、#1}、分割されるセグメント数が2(第1のセグメント及び第2のセグメント)である場合を想定する。この場合、UEは、PUSCHをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVを第1のセグメントに適用し、RVシーケンスにおいて当該RVに隣接する(例えば、右隣の)RVを第2のセグメントに適用してもよい。
例えば、PUSCHの繰り返し送信において、2番目のPUSCH送信が複数のセグメントに分割される場合を想定する。PUSCHの繰り返しをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)に基づいて、2番目のPUSCH送信のRVが2である場合、UEは、第1のセグメントのRVを2と判断し、第2のセグメントのRVを3と判断してもよい。さらに、UEは、当該セグメントに続くPUSCH送信に適用するRVを1とする。この場合、UEは、当該PUSCH用のオリジナルRVが3であっても、異なるRVを適用するように制御する(図10参照)。
なお、利用するRVシーケンスは{#0、#2、#3、#1}に限られない。{#0、#3、#0、#3}又は{#0、#0、#0、#0}等の他のRVシーケンスを利用してもよい。利用するRVシーケンスは、仕様であらかじめ定義されてもよいし、基地局からUEに上位レイヤシグナリング等を利用して通知してもよい。
このように、分割されたPUSCHのセグメントのRVを所定のRVシーケンスに基づいて決定する場合、全てのセグメントを受信することにより復号ゲインを得ることができる。
[所定条件4]
分割されたセグメントに適用されるRVは考慮せず、分割を行わないPUSCHに適用するRVを決定してもよい。つまり、分割されたセグメントPUSCHと、分割しないPUSCHにおいてそれぞれ別々にRVを決定する。
例えば、所定のRVシーケンスに基づいて分割されたセグメントに適用するRV(例えば、オリジナルPUSCHと異なるRV)を選択する場合、複数セグメントに分割するPUSCHと、分割を行わないPUSCHについて、それぞれ所定のRVシーケンスに基づいて適用するRVを決定してもよい。
例えば、RVシーケンスが{#0、#2、#3、#1}、分割されるセグメント数が2(第1のセグメント及び第2のセグメント)である場合を想定する。この場合、UEは、PUSCHをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVを第1のセグメントに適用し、RVシーケンスにおいて当該RVに隣接する(例えば、右隣の)RVを第2のセグメントに適用してもよい。また、複数セグメントに分割されないPUSCH(複数セグメントに分割されるPUSCHを除いたPUSCH)についてRVシーケンスを適用してもよい。
例えば、PUSCHの繰り返し送信において、2番目のPUSCH送信が複数のセグメントに分割される場合を想定する。PUSCHの繰り返しをスケジュールするPDCCH(又は、DCI)で通知されるRVが0である場合、UEは、1番目のPUSCH送信に適用するRVを0とする。
一方で、複数セグメントに分割される2番目のPUSCH送信において、第1のセグメントのRVを0と判断し、第2のセグメントのRVを2と判断してもよい。さらに、UEは、当該セグメントに続くPUSCH送信に適用するRVを2とする(図11参照)。この場合、UEは、3番目のPUSCH用のオリジナルRVが3であっても、2番目のPUSCHを除いてRVシーケンスを適用する(例えば、異なるRVを適用する)ように制御する。
なお、利用するRVシーケンスは{#0、#2、#3、#1}に限られない。{#0、#3、#0、#3}又は{#0、#0、#0、#0}等の他のRVシーケンスを利用してもよい。利用するRVシーケンスは、仕様であらかじめ定義されてもよいし、基地局からUEに上位レイヤシグナリング等を利用して通知してもよい。
<バリエーション>
PUSCH送信に適用するRVの決定方法は、所定条件に基づいて選択されてもよい。UEは、以下のオプションA~Dのいずれかに基づいてRVの決定方法を選択してもよい。
[オプションA]
PUSCHのスケジューリングタイプに基づいてRVの決定方法が設定されてもよい。例えば、UEは、DCIで動的にスケジュールされるダイナミックグラントベースのPUSCHと、DCIで動的にスケジュールされない設定グラントベースのPUSCHで異なるRV決定方法を適用してもよい。RV決定方法は、仕様で定義されてもよいし、上位レイヤシグナリング等により基地局からUEに設定されてもよい。
[オプションB]
基地局からUEに、L1シグナリングを利用してRV決定方法が通知されてもよい。例えば、UEは、基地局から送信されるDCIの所定フィールド、DCIフォーマット、及び適用されるRNTIの少なくとも一つに基づいてRV決定方法を選択してもよい。
[オプションC]
TBSの決定方法に基づいてRV決定方法が選択されて(又は、TBSの決定方法とRVの決定方法が関連づけられて)いてもよい。例えば、UEは、第1のTBS決定方法(オプション1-1)を利用する場合に、第1のRV決定方法(例えば、2-2の所定条件2)を適用してもよい。
[オプションD]
基地局からUEに、上位レイヤシグナリングを利用してRV決定方法が通知されてもよい。あるいは、仕様であらかじめRV決定方法が定義されてもよい。
(第3の態様)
第3の態様では、PUSCHを複数のセグメントに分割して送信を行う場合に、各セグメントに適用するオーバーヘッドに関するパラメータ(例えば、NPRB
oh)について説明する。
オーバーヘッドに関するパラメータ(例えば、NPRB
oh)は、他の信号(例えば、CSI-RS、PT-RS等)からのオーバーヘッドを示す。例えば、NPRB
ohによりPRBにおける他の信号のリソースエレメント(RE)数が示され、NPRB
ohは上位レイヤパラメータによって設定(configure)される値であってもよい。例えば、NPRB
ohは、上位レイヤパラメータ(Xoh-PUSCH)が示すオーバーヘッドであり、0、6、12又は18のいずれかの値であってもよい。Xoh-PUSCHがユーザ端末に設定(通知)されない場合、Xoh-PUSCHは0に設定されてもよい。UEは、NPRB
ohに基づいてTBS等を決定してもよい。
UEは、所定領域又は所定送信機会にスケジュール又は割当てられたPUSCH(nominal PUSCHとも呼ぶ)を複数のセグメントに分割して送信する場合、分割後の各セグメントに適用するNPRB
ohを所定条件に基づいて決定する。例えば、UEは、以下のオプション3-1~3-4の少なくとも一つに基づいて各セグメントに適用するNPRB
ohを決定してもよい。
<オプション3-1>
複数のセグメントに対して同じNPRB
ohを適用してもよい。例えば、UEは、PUSCHを複数のセグメントに分割して送信する場合、各セグメントに対して同じNPRB
ohであると想定する。また、各セグメントに適用するNPRB
ohは、分割前のPUSCH(例えば、オリジナルPUSCH)に設定されるNPRB
ohであってもよい。
オリジナルPUSCHのNPRB
ohは、上位レイヤシグナリング(例えば、xOverhead)で通知されてもよい。例えば、UEは、上位レイヤシグナリングで通知されるNPRB
ohがXで0である場合、当該PUSCHを分割して送信する複数のセグメントに対するNPRB
ohとしてXを適用する。
このように、あらかじめPUSCHに設定されるNPRB
ohに基づいて各セグメントに適用するNPRB
ohを決定することにより、スケジューリングの複雑性を抑制することができる。
<オプション3-2>
複数のセグメントに対して異なるNPRB
ohを適用してもよい。例えば、UEは、PUSCHを複数のセグメントに分割して送信する場合、複数のセグメントのうち少なくとも2つのセグメントに対して異なるNPRB
ohが設定されると想定する。また、複数のセグメントの少なくとも一つに適用するNPRB
ohは、分割前のPUSCH(例えば、オリジナルPUSCH)に設定されるNPRB
oh(オリジナルNPRB
oh)であってもよい。
その他のセグメントに適用されるNPRB
ohは、オリジナルNPRB
ohと異なるNPRB
ohであってもよい。オリジナルNPRB
ohと異なるNPRB
ohは、所定条件に基づいて選択されてもよい。例えば、UEは、スケジューリング条件、所定のDCIフィールド、及び上位レイヤシグナリングの少なくとも一つに基づいてオリジナルNPRB
ohと異なるNPRB
ohを決定してもよい。
例えば、UEは、上位レイヤシグナリングで通知されるNPRB
ohが6である場合、当該PUSCHを分割して送信する複数のセグメントの少なくとも一つにNPRB
oh=6を適用し、他のセグメントに対して異なるNPRB
oh(例えば、0)を適用してもよい。複数のセグメントの少なくとも一つ(例えば、第1のセグメント)は、時間方向において最初に送信されるセグメントであってもよい。
<オプション3-3>
複数のセグメントに対して分割前のPUSCH(例えば、オリジナルPUSCH)に設定されるNPRB
ohと異なるNPRB
ohを適用してもよい。この場合、当該複数のセグメントに同一のNPRB
ohを適用してもよいし、異なるNPRB
ohを適用してもよい。
各セグメントに対して同一のNPRB
oh(オリジナルPUSCHに設定されるNPRB
ohと異なるNPRB
oh)が設定される場合、所定条件に基づいて適用するNPRB
ohが選択されてもよい。例えば、UEは、上位レイヤシグナリングで通知されるNPRB
ohが0である場合、当該PUSCHを分割して送信する複数のセグメントに0以外のNPRB
oh(例えば、NPRB
oh=6)を適用してもよい。
各セグメントに対して異なるNPRB
ohが設定される場合、所定条件に基づいて適用するNPRB
ohが選択されてもよい。例えば、UEは、上位レイヤシグナリングで通知されるNPRB
ohが0である場合、各セグメントについて0以外のNPRB
ohを適用してもよい。例えば、セグメントが2つの場合、第1のセグメント(例えば、時間方向に最初に送信されるセグメント)のNPRB
ohを6、第2のセグメントのNPRB
ohを12としてもよい。
このように、分割後のセグメントに対してオリジナルNPRB
ohより高いNPRB
ohを想定することにより、NPRB
ohのミスマッチにより生じる過度のリソース割当て、又はターゲット符号化率より高い符号化率の適用を抑制することができる。
<オプション3-4>
複数のセグメントに対して特定のNPRB
ohを適用してもよい。特定のNPRB
ohは、0であってもよい。
(無線通信システム)
以下、本開示の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、本開示の上記各実施形態に係る無線通信方法のいずれか又はこれらの組み合わせを用いて通信が行われる。
図12は、一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1は、Third Generation Partnership Project(3GPP)によって仕様化されるLong Term Evolution(LTE)、5th generation mobile communication system New Radio(5G NR)などを用いて通信を実現するシステムであってもよい。
また、無線通信システム1は、複数のRadio Access Technology(RAT)間のデュアルコネクティビティ(マルチRATデュアルコネクティビティ(Multi-RAT Dual Connectivity(MR-DC)))をサポートしてもよい。MR-DCは、LTE(Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA))とNRとのデュアルコネクティビティ(E-UTRA-NR Dual Connectivity(EN-DC))、NRとLTEとのデュアルコネクティビティ(NR-E-UTRA Dual Connectivity(NE-DC))などを含んでもよい。
EN-DCでは、LTE(E-UTRA)の基地局(eNB)がマスタノード(Master Node(MN))であり、NRの基地局(gNB)がセカンダリノード(Secondary Node(SN))である。NE-DCでは、NRの基地局(gNB)がMNであり、LTE(E-UTRA)の基地局(eNB)がSNである。
無線通信システム1は、同一のRAT内の複数の基地局間のデュアルコネクティビティ(例えば、MN及びSNの双方がNRの基地局(gNB)であるデュアルコネクティビティ(NR-NR Dual Connectivity(NN-DC)))をサポートしてもよい。
無線通信システム1は、比較的カバレッジの広いマクロセルC1を形成する基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する基地局12(12a-12c)と、を備えてもよい。ユーザ端末20は、少なくとも1つのセル内に位置してもよい。各セル及びユーザ端末20の配置、数などは、図に示す態様に限定されない。以下、基地局11及び12を区別しない場合は、基地局10と総称する。
ユーザ端末20は、複数の基地局10のうち、少なくとも1つに接続してもよい。ユーザ端末20は、複数のコンポーネントキャリア(Component Carrier(CC))を用いたキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation(CA))及びデュアルコネクティビティ(DC)の少なくとも一方を利用してもよい。
各CCは、第1の周波数帯(Frequency Range 1(FR1))及び第2の周波数帯(Frequency Range 2(FR2))の少なくとも1つに含まれてもよい。マクロセルC1はFR1に含まれてもよいし、スモールセルC2はFR2に含まれてもよい。例えば、FR1は、6GHz以下の周波数帯(サブ6GHz(sub-6GHz))であってもよいし、FR2は、24GHzよりも高い周波数帯(above-24GHz)であってもよい。なお、FR1及びFR2の周波数帯、定義などはこれらに限られず、例えばFR1がFR2よりも高い周波数帯に該当してもよい。
また、ユーザ端末20は、各CCにおいて、時分割複信(Time Division Duplex(TDD))及び周波数分割複信(Frequency Division Duplex(FDD))の少なくとも1つを用いて通信を行ってもよい。
複数の基地局10は、有線(例えば、Common Public Radio Interface(CPRI)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線(例えば、NR通信)によって接続されてもよい。例えば、基地局11及び12間においてNR通信がバックホールとして利用される場合、上位局に該当する基地局11はIntegrated Access Backhaul(IAB)ドナー、中継局(リレー)に該当する基地局12はIABノードと呼ばれてもよい。
基地局10は、他の基地局10を介して、又は直接コアネットワーク30に接続されてもよい。コアネットワーク30は、例えば、Evolved Packet Core(EPC)、5G Core Network(5GCN)、Next Generation Core(NGC)などの少なくとも1つを含んでもよい。
ユーザ端末20は、LTE、LTE-A、5Gなどの通信方式の少なくとも1つに対応した端末であってもよい。
無線通信システム1においては、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM))ベースの無線アクセス方式が利用されてもよい。例えば、下りリンク(Downlink(DL))及び上りリンク(Uplink(UL))の少なくとも一方において、Cyclic Prefix OFDM(CP-OFDM)、Discrete Fourier Transform Spread OFDM(DFT-s-OFDM)、Orthogonal Frequency Division Multiple Access(OFDMA)、Single Carrier Frequency Division Multiple Access(SC-FDMA)などが利用されてもよい。
無線アクセス方式は、波形(waveform)と呼ばれてもよい。なお、無線通信システム1においては、UL及びDLの無線アクセス方式には、他の無線アクセス方式(例えば、他のシングルキャリア伝送方式、他のマルチキャリア伝送方式)が用いられてもよい。
無線通信システム1では、下りリンクチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel(PDSCH))、ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast Channel(PBCH))、下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel(PDCCH))などが用いられてもよい。
また、無線通信システム1では、上りリンクチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel(PUSCH))、上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel(PUCCH))、ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel(PRACH))などが用いられてもよい。
PDSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報、System Information Block(SIB)などが伝送される。PUSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報などが伝送されてもよい。また、PBCHによって、Master Information Block(MIB)が伝送されてもよい。
PDCCHによって、下位レイヤ制御情報が伝送されてもよい。下位レイヤ制御情報は、例えば、PDSCH及びPUSCHの少なくとも一方のスケジューリング情報を含む下り制御情報(Downlink Control Information(DCI))を含んでもよい。
なお、PDSCHをスケジューリングするDCIは、DLアサインメント、DL DCIなどと呼ばれてもよいし、PUSCHをスケジューリングするDCIは、ULグラント、UL DCIなどと呼ばれてもよい。なお、PDSCHはDLデータで読み替えられてもよいし、PUSCHはULデータで読み替えられてもよい。
PDCCHの検出には、制御リソースセット(COntrol REsource SET(CORESET))及びサーチスペース(search space)が利用されてもよい。CORESETは、DCIをサーチするリソースに対応する。サーチスペースは、PDCCH候補(PDCCH candidates)のサーチ領域及びサーチ方法に対応する。1つのCORESETは、1つ又は複数のサーチスペースに関連付けられてもよい。UEは、サーチスペース設定に基づいて、あるサーチスペースに関連するCORESETをモニタしてもよい。
1つのサーチスペースは、1つ又は複数のアグリゲーションレベル(aggregation Level)に該当するPDCCH候補に対応してもよい。1つ又は複数のサーチスペースは、サーチスペースセットと呼ばれてもよい。なお、本開示の「サーチスペース」、「サーチスペースセット」、「サーチスペース設定」、「サーチスペースセット設定」、「CORESET」、「CORESET設定」などは、互いに読み替えられてもよい。
PUCCHによって、チャネル状態情報(Channel State Information(CSI))、送達確認情報(例えば、Hybrid Automatic Repeat reQuest ACKnowledgement(HARQ-ACK)、ACK/NACKなどと呼ばれてもよい)及びスケジューリングリクエスト(Scheduling Request(SR))の少なくとも1つを含む上り制御情報(Uplink Control Information(UCI))が伝送されてもよい。PRACHによって、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送されてもよい。
なお、本開示において下りリンク、上りリンクなどは「リンク」を付けずに表現されてもよい。また、各種チャネルの先頭に「物理(Physical)」を付けずに表現されてもよい。
無線通信システム1では、同期信号(Synchronization Signal(SS))、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal(DL-RS))などが伝送されてもよい。無線通信システム1では、DL-RSとして、セル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal(CRS))、チャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal(CSI-RS))、復調用参照信号(DeModulation Reference Signal(DMRS))、位置決定参照信号(Positioning Reference Signal(PRS))、位相トラッキング参照信号(Phase Tracking Reference Signal(PTRS))などが伝送されてもよい。
同期信号は、例えば、プライマリ同期信号(Primary Synchronization Signal(PSS))及びセカンダリ同期信号(Secondary Synchronization Signal(SSS))の少なくとも1つであってもよい。SS(PSS、SSS)及びPBCH(及びPBCH用のDMRS)を含む信号ブロックは、SS/PBCHブロック、SS Block(SSB)などと呼ばれてもよい。なお、SS、SSBなども、参照信号と呼ばれてもよい。
また、無線通信システム1では、上りリンク参照信号(Uplink Reference Signal(UL-RS))として、測定用参照信号(Sounding Reference Signal(SRS))、復調用参照信号(DMRS)などが伝送されてもよい。なお、DMRSはユーザ端末固有参照信号(UE-specific Reference Signal)と呼ばれてもよい。
(基地局)
図13は、一実施形態に係る基地局の構成の一例を示す図である。基地局10は、制御部110、送受信部120、送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース(transmission line interface)140を備えている。なお、制御部110、送受信部120及び送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース140は、それぞれ1つ以上が備えられてもよい。
なお、本例では、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。以下で説明する各部の処理の一部は、省略されてもよい。
制御部110は、基地局10全体の制御を実施する。制御部110は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路などから構成することができる。
制御部110は、信号の生成、スケジューリング(例えば、リソース割り当て、マッピング)などを制御してもよい。制御部110は、送受信部120、送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース140を用いた送受信、測定などを制御してもよい。制御部110は、信号として送信するデータ、制御情報、系列(sequence)などを生成し、送受信部120に転送してもよい。制御部110は、通信チャネルの呼処理(設定、解放など)、基地局10の状態管理、無線リソースの管理などを行ってもよい。
送受信部120は、ベースバンド(baseband)部121、Radio Frequency(RF)部122、測定部123を含んでもよい。ベースバンド部121は、送信処理部1211及び受信処理部1212を含んでもよい。送受信部120は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、RF回路、ベースバンド回路、フィルタ、位相シフタ(phase shifter)、測定回路、送受信回路などから構成することができる。
送受信部120は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。当該送信部は、送信処理部1211、RF部122から構成されてもよい。当該受信部は、受信処理部1212、RF部122、測定部123から構成されてもよい。
送受信アンテナ130は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるアンテナ、例えばアレイアンテナなどから構成することができる。
送受信部120は、上述の下りリンクチャネル、同期信号、下りリンク参照信号などを送信してもよい。送受信部120は、上述の上りリンクチャネル、上りリンク参照信号などを受信してもよい。
送受信部120は、デジタルビームフォーミング(例えば、プリコーディング)、アナログビームフォーミング(例えば、位相回転)などを用いて、送信ビーム及び受信ビームの少なくとも一方を形成してもよい。
送受信部120(送信処理部1211)は、例えば制御部110から取得したデータ、制御情報などに対して、Packet Data Convergence Protocol(PDCP)レイヤの処理、Radio Link Control(RLC)レイヤの処理(例えば、RLC再送制御)、Medium Access Control(MAC)レイヤの処理(例えば、HARQ再送制御)などを行い、送信するビット列を生成してもよい。
送受信部120(送信処理部1211)は、送信するビット列に対して、チャネル符号化(誤り訂正符号化を含んでもよい)、変調、マッピング、フィルタ処理、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform(DFT))処理(必要に応じて)、逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform(IFFT))処理、プリコーディング、デジタル-アナログ変換などの送信処理を行い、ベースバンド信号を出力してもよい。
送受信部120(RF部122)は、ベースバンド信号に対して、無線周波数帯への変調、フィルタ処理、増幅などを行い、無線周波数帯の信号を、送受信アンテナ130を介して送信してもよい。
一方、送受信部120(RF部122)は、送受信アンテナ130によって受信された無線周波数帯の信号に対して、増幅、フィルタ処理、ベースバンド信号への復調などを行ってもよい。
送受信部120(受信処理部1212)は、取得されたベースバンド信号に対して、アナログ-デジタル変換、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform(FFT))処理、逆離散フーリエ変換(Inverse Discrete Fourier Transform(IDFT))処理(必要に応じて)、フィルタ処理、デマッピング、復調、復号(誤り訂正復号を含んでもよい)、MACレイヤ処理、RLCレイヤの処理及びPDCPレイヤの処理などの受信処理を適用し、ユーザデータなどを取得してもよい。
送受信部120(測定部123)は、受信した信号に関する測定を実施してもよい。例えば、測定部123は、受信した信号に基づいて、Radio Resource Management(RRM)測定、Channel State Information(CSI)測定などを行ってもよい。測定部123は、受信電力(例えば、Reference Signal Received Power(RSRP))、受信品質(例えば、Reference Signal Received Quality(RSRQ)、Signal to Interference plus Noise Ratio(SINR)、Signal to Noise Ratio(SNR))、信号強度(例えば、Received Signal Strength Indicator(RSSI))、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部110に出力されてもよい。
伝送路インターフェース140は、コアネットワーク30に含まれる装置、他の基地局10などとの間で信号を送受信(バックホールシグナリング)し、ユーザ端末20のためのユーザデータ(ユーザプレーンデータ)、制御プレーンデータなどを取得、伝送などしてもよい。
なお、本開示における基地局10の送信部及び受信部は、送受信部120、送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース140の少なくとも1つによって構成されてもよい。
なお、送受信部120は、上り共有チャネルの送信を指示する情報を送信する。また、送受信部120は、繰り返し数、TBSに関する情報、RVに関する情報、及びオーバーヘッドに関する情報の少なくとも一つを送信してもよい。
制御部110は、UEが上り共有チャネルを複数セグメントに分割して送信する場合、少なくとも一つのセグメントに対して上り共有チャネルの送信用に設定される送信条件と異なる送信条件が適用されるように制御してもよい。
制御部110は、UEが上り共有チャネルを複数セグメントに分割して送信する場合、少なくとも一つのセグメントに対して上り共有チャネルの送信用に設定される冗長バージョンと異なる冗長バージョン又は同一の冗長バージョンが適用されるように制御してもよい。
(ユーザ端末)
図14は、一実施形態に係るユーザ端末の構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、制御部210、送受信部220及び送受信アンテナ230を備えている。なお、制御部210、送受信部220及び送受信アンテナ230は、それぞれ1つ以上が備えられてもよい。
なお、本例では、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。以下で説明する各部の処理の一部は、省略されてもよい。
制御部210は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部210は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路などから構成することができる。
制御部210は、信号の生成、マッピングなどを制御してもよい。制御部210は、送受信部220及び送受信アンテナ230を用いた送受信、測定などを制御してもよい。制御部210は、信号として送信するデータ、制御情報、系列などを生成し、送受信部220に転送してもよい。
送受信部220は、ベースバンド部221、RF部222、測定部223を含んでもよい。ベースバンド部221は、送信処理部2211、受信処理部2212を含んでもよい。送受信部220は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、RF回路、ベースバンド回路、フィルタ、位相シフタ、測定回路、送受信回路などから構成することができる。
送受信部220は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。当該送信部は、送信処理部2211、RF部222から構成されてもよい。当該受信部は、受信処理部2212、RF部222、測定部223から構成されてもよい。
送受信アンテナ230は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるアンテナ、例えばアレイアンテナなどから構成することができる。
送受信部220は、上述の下りリンクチャネル、同期信号、下りリンク参照信号などを受信してもよい。送受信部220は、上述の上りリンクチャネル、上りリンク参照信号などを送信してもよい。
送受信部220は、デジタルビームフォーミング(例えば、プリコーディング)、アナログビームフォーミング(例えば、位相回転)などを用いて、送信ビーム及び受信ビームの少なくとも一方を形成してもよい。
送受信部220(送信処理部2211)は、例えば制御部210から取得したデータ、制御情報などに対して、PDCPレイヤの処理、RLCレイヤの処理(例えば、RLC再送制御)、MACレイヤの処理(例えば、HARQ再送制御)などを行い、送信するビット列を生成してもよい。
送受信部220(送信処理部2211)は、送信するビット列に対して、チャネル符号化(誤り訂正符号化を含んでもよい)、変調、マッピング、フィルタ処理、DFT処理(必要に応じて)、IFFT処理、プリコーディング、デジタル-アナログ変換などの送信処理を行い、ベースバンド信号を出力してもよい。
なお、DFT処理を適用するか否かは、トランスフォームプリコーディングの設定に基づいてもよい。送受信部220(送信処理部2211)は、あるチャネル(例えば、PUSCH)について、トランスフォームプリコーディングが有効(enabled)である場合、当該チャネルをDFT-s-OFDM波形を用いて送信するために上記送信処理としてDFT処理を行ってもよいし、そうでない場合、上記送信処理としてDFT処理を行わなくてもよい。
送受信部220(RF部222)は、ベースバンド信号に対して、無線周波数帯への変調、フィルタ処理、増幅などを行い、無線周波数帯の信号を、送受信アンテナ230を介して送信してもよい。
一方、送受信部220(RF部222)は、送受信アンテナ230によって受信された無線周波数帯の信号に対して、増幅、フィルタ処理、ベースバンド信号への復調などを行ってもよい。
送受信部220(受信処理部2212)は、取得されたベースバンド信号に対して、アナログ-デジタル変換、FFT処理、IDFT処理(必要に応じて)、フィルタ処理、デマッピング、復調、復号(誤り訂正復号を含んでもよい)、MACレイヤ処理、RLCレイヤの処理及びPDCPレイヤの処理などの受信処理を適用し、ユーザデータなどを取得してもよい。
送受信部220(測定部223)は、受信した信号に関する測定を実施してもよい。例えば、測定部223は、受信した信号に基づいて、RRM測定、CSI測定などを行ってもよい。測定部223は、受信電力(例えば、RSRP)、受信品質(例えば、RSRQ、SINR、SNR)、信号強度(例えば、RSSI)、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部210に出力されてもよい。
なお、本開示におけるユーザ端末20の送信部及び受信部は、送受信部220、及び送受信アンテナ230の少なくとも1つによって構成されてもよい。
なお、送受信部220は、上り共有チャネルの送信を指示する情報を受信する。また、送受信部220は、繰り返し数、TBSに関する情報、RVに関する情報、及びオーバーヘッドに関する情報の少なくとも一つを受信してもよい。
制御部210は、上り共有チャネルを複数セグメントに分割して送信する場合、少なくとも一つのセグメントに対して上り共有チャネルの送信用に設定される送信条件と異なる送信条件を適用するように制御してもよい。
例えば、制御部210は、少なくとも一つのセグメントの送信に利用する周波数リソースを、上り共有チャネルの送信用に設定される周波数リソースより増加するように制御してもよい。あるいは、制御部210は、少なくとも一つのセグメントの送信に利用する変調符号化方式及び変調次数の少なくとも一つを、上り共有チャネルの送信用に設定される変調符号化方式及び変調次数の少なくとも一つから変更するように制御してもよい。あるいは、制御部210は、少なくとも一つのセグメントの送信に利用する空間リソースを、上り共有チャネルの送信用に設定される空間リソースより増加するように制御してもよい。複数のセグメントは、異なるスロットに配置されてもよい。
また、制御部210は、上り共有チャネルを複数セグメントに分割して送信する場合、少なくとも一つのセグメントに対して、上り共有チャネルに設定される冗長バージョンと異なる冗長バージョン、及び上り共有チャネルに設定されるオーバーヘッドに関するパラメータ値と異なる値の少なくとも一つを適用するように制御してもよい。あるいは、制御部210は、上り共有チャネルを複数セグメントに分割して送信する場合、複数のセグメントに対して、上り共有チャネルに設定される冗長バージョンと同一の冗長バージョン、及び上り共有チャネルに設定されるオーバーヘッドに関するパラメータ値と同じ値の少なくとも一つを適用するように制御してもよい。
例えば、制御部210は、複数のセグメントの少なくとも一つに対して特定の冗長バージョン及び特定のオーバーヘッドに関するパラメータ値の少なくとも一つを適用してもよい。また、制御部210は、繰り返し送信される複数の上り共有チャネルのうち、一部の上り共有チャネルを複数セグメントに分割して送信する場合、複数セグメントに分割せずに送信する上り共有チャネルに対して上り共有チャネルの送信用に設定される冗長バージョンと同一の冗長バージョンを適用してもよい。あるいは、制御部210は、繰り返し送信される複数の上り共有チャネルのうち、一部の上り共有チャネルを複数セグメントに分割して送信する場合、複数セグメントに分割せずに送信する上り共有チャネルに対して上り共有チャネルの送信用に設定される冗長バージョンと異なる冗長バージョンを適用してもよい。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
ここで、機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、みなし、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)、送信機(transmitter)などと呼称されてもよい。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施形態における基地局、ユーザ端末などは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図15は、一実施形態に係る基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、本開示において、装置、回路、デバイス、部(section)、ユニットなどの文言は、互いに読み替えることができる。基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、2以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004を介する通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(Central Processing Unit(CPU))によって構成されてもよい。例えば、上述の制御部110(210)、送受信部120(220)などの少なくとも一部は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、制御部110(210)は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Read Only Memory(ROM)、Erasable Programmable ROM(EPROM)、Electrically EPROM(EEPROM)、Random Access Memory(RAM)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(Compact Disc ROM(CD-ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(Frequency Division Duplex(FDD))及び時分割複信(Time Division Duplex(TDD))の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信部120(220)、送受信アンテナ130(230)などは、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部120(220)は、送信部120a(220a)と受信部120b(220b)とで、物理的に又は論理的に分離された実装がなされてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、Light Emitting Diode(LED)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor(DSP))、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、Programmable Logic Device(PLD)、Field Programmable Gate Array(FPGA)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアを用いて各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
(変形例)
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル、シンボル及び信号(シグナル又はシグナリング)は、互いに読み替えられてもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号(reference signal)は、RSと略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(Component Carrier(CC))は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)によって構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
ここで、ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SubCarrier Spacing(SCS))、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(Transmission Time Interval(TTI))、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM)シンボル、Single Carrier Frequency Division Multiple Access(SC-FDMA)シンボルなど)によって構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(PUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(PUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。なお、本開示におけるフレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット、シンボルなどの時間単位は、互いに読み替えられてもよい。
例えば、1サブフレームはTTIと呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(3GPP Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(Resource Block(RB))は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックによって構成されてもよい。
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(Physical RB(PRB))、サブキャリアグループ(Sub-Carrier Group(SCG))、リソースエレメントグループ(Resource Element Group(REG))、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(Resource Element(RE))によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
帯域幅部分(Bandwidth Part(BWP))(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
BWPには、UL BWP(UL用のBWP)と、DL BWP(DL用のBWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix(CP))長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスによって指示されてもよい。
本開示においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本開示において明示的に開示したものと異なってもよい。様々なチャネル(PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ及び下位レイヤから上位レイヤの少なくとも一方へ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、本開示における情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(Downlink Control Information(DCI))、上り制御情報(Uplink Control Information(UCI)))、上位レイヤシグナリング(例えば、Radio Resource Control(RRC)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(Master Information Block(MIB))、システム情報ブロック(System Information Block(SIB))など)、Medium Access Control(MAC)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、Layer 1/Layer 2(L1/L2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC Control Element(CE))を用いて通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(Digital Subscriber Line(DSL))など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。「ネットワーク」は、ネットワークに含まれる装置(例えば、基地局)のことを意味してもよい。
本開示において、「プリコーディング」、「プリコーダ」、「ウェイト(プリコーディングウェイト)」、「擬似コロケーション(Quasi-Co-Location(QCL))」、「Transmission Configuration Indication state(TCI状態)」、「空間関係(spatial relation)」、「空間ドメインフィルタ(spatial domain filter)」、「送信電力」、「位相回転」、「アンテナポート」、「アンテナポートグル-プ」、「レイヤ」、「レイヤ数」、「ランク」、「リソース」、「リソースセット」、「リソースグループ」、「ビーム」、「ビーム幅」、「ビーム角度」、「アンテナ」、「アンテナ素子」、「パネル」などの用語は、互換的に使用され得る。
本開示においては、「基地局(Base Station(BS))」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNB(eNodeB)」、「gNB(gNodeB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(Transmission Point(TP))」、「受信ポイント(Reception Point(RP))」、「送受信ポイント(Transmission/Reception Point(TRP))」、「パネル」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(Remote Radio Head(RRH)))によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(Mobile Station(MS))」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(User Equipment(UE))」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、無線通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのInternet of Things(IoT)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、Device-to-Device(D2D)、Vehicle-to-Everything(V2X)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」、「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を基地局10が有する構成としてもよい。
本開示において、基地局によって行われるとした動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)を含むネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、Mobility Management Entity(MME)、Serving-Gateway(S-GW)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において説明した各態様/実施形態は、Long Term Evolution(LTE)、LTE-Advanced(LTE-A)、LTE-Beyond(LTE-B)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4th generation mobile communication system(4G)、5th generation mobile communication system(5G)、Future Radio Access(FRA)、New-Radio Access Technology(RAT)、New Radio(NR)、New radio access(NX)、Future generation radio access(FX)、Global System for Mobile communications(GSM(登録商標))、CDMA2000、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、Ultra-WideBand(UWB)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム、これらに基づいて拡張された次世代システムなどに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE又はLTE-Aと、5Gとの組み合わせなど)適用されてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
本開示において使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的であっても、論理的であっても、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。
本開示において、2つの要素が接続される場合、1つ以上の電線、ケーブル、プリント電気接続などを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域、光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びこれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
以上、本開示に係る発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示に係る発明が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示に係る発明は、請求の範囲の記載に基づいて定まる発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に係る発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。