NRでは、ユーザ端末(UE:User Equipment)は、下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel(PDSCH)等ともいう)に対する送達確認情報(Hybrid Automatic Repeat reQuest-ACKnowledge(HARQ-ACK)、ACKnowledge/Non-ACK(ACK/NACK)、HARQ-ACK情報又は、A/N等ともいう)をフィードバック(報告(report)又は送信等ともいう)するメカニズムが検討されている。
例えば、NRでは、PDSCHのスケジューリングに用いられるDCI(例えば、DCIフォーマット1_0又は1_1)内の所定フィールドの値が、当該PDSCHに対するHARQ-ACKのフィードバックタイミングを示す。UEがスロット#nで受信するPDSCHに対するHARQ-ACKをスロット#n+kで送信する場合、当該所定フィールドの値は、kの値にマッピングされてもよい。当該所定フィールドは、例えば、PDSCH-HARQフィードバックタイミング指示(PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator)フィールド等と呼ばれる。
また、NRでは、PDSCHのスケジューリングに用いられるDCI(例えば、DCIフォーマット1_0又は1_1)内の所定フィールドの値に基づいて、当該PDSCHに対するHARQ-ACKのフィードバックに用いるPUCCHリソースを決定する。当該所定フィールドは、例えば、PUCCHリソース指示(PUCCH resource indicator(PRI))フィールド、ACK/NACKリソース指示(ACK/NACK resource indicator(ARI))フィールド等と呼ばれてもよい。当該所定フィールドの値は、PRI、ARI等と呼ばれてもよい。
当該所定フィールドの各値にマッピングされるPUCCHリソースは、上位レイヤパラメータ(例えば、PUCCH-ResourceSet内のResourceList)によって予めUEに設定(configure)されてもよい。また、当該PUCCHリソースは、一以上のPUCCHリソースを含むセット(PUCCHリソースセット)毎にUEに設定されてもよい。
また、NRでは、UEは、単一のスロット内で、HARQ-ACK用に一つ又は複数の上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel(PUCCH))を送信可能とすることが検討されている。
また、NRでは、一以上のHARQ-ACKは、HARQ-ACKコードブックにマッピングされ、当該HARQ-ACKコードブックが、所定のDCI(例えば、直近の(last)DCI)によって指示されるPUCCHリソースで送信されてもよい。
ここで、HARQ-ACKコードブックは、時間領域(例えば、スロット)、周波数領域(例えば、コンポーネントキャリア(Component Carrier(CC)))、空間領域(例えば、レイヤ)、トランスポートブロック(Transport Block(TB))、及び、TBを構成するコードブロックのグループ(コードブロックグループ(Code Block Group(CBG)))の少なくとも一つの単位でのHARQ-ACK用のビットを含んで構成されてもよい。なお、CCは、セル、サービングセル(serving cell)、キャリア等とも呼ばれる。また、当該ビットは、HARQ-ACKビット、HARQ-ACK情報又はHARQ-ACK情報ビット等とも呼ばれる。
HARQ-ACKコードブックは、PDSCH-HARQ-ACKコードブック(pdsch-HARQ-ACK-Codebook)、コードブック、HARQコードブック、HARQ-ACKサイズ等とも呼ばれる。
HARQ-ACKコードブックに含まれるビット数(サイズ)等は、準静的(semi-static)又は動的に(dynamic)決定されてもよい。準静的にサイズが決定されるHARQ-ACKコードブックは、準静的HARQ-ACKコードブック、タイプ-1 HARQ-ACKコードブック、準静的コードブック等とも呼ばれる。動的にサイズが決定されるHARQ-ACKコードブックは、動的HARQ-ACKコードブック、タイプ-2 HARQ-ACKコードブック、動的コードブック等とも呼ばれる。
準静的HARQ-ACKコードブック又は動的HARQ-ACKコードブックのいずれを用いるかは、上位レイヤパラメータ(例えば、pdsch-HARQ-ACK-Codebook)によりUEに設定されてもよい。
準静的HARQ-ACKコードブックの場合、UEは、所定範囲において、PDSCHのスケジューリングの有無に関係なく、当該所定範囲に対応するHARQ-ACKビットをフィードバックしてもよい。当該所定範囲は、HARQ-ACKウィンドウ、HARQ-ACKバンドリングウィンドウ、HARQ-ACKフィードバックウィンドウ、バンドリングウィンドウ、フィードバックウィンドウ、等とも呼ばれる。
<スロットレベルの準静的コードブック決定動作>
スロットレベルの準静的HARQ-ACKコードブックは、以下のa)~d)の少なくとも一つのパラメータに基づいて決定されてもよい:
a)HARQ-ACKのタイミングを示す値(HARQ-ACKタイミング値)K1、
b)PDSCHに割り当てられる時間領域(time domain)リソースの決定に用いられるテーブル(PDSCH時間領域リソース割り当て(RA)テーブル(PDSCH time domain resource allocation table))、
c)下りと上りとで異なるサブキャリア間隔が設定される場合、下り(又は下りBWP)のサブキャリア間隔の構成μDLと上り(又は上りBWP)のサブキャリア間隔の構成μULとの比2の(μDL-μUL)乗、
d)セル固有のTDD UL/DL構成(例えば、TDD-UL-DL-ConfigurationCommon)、及び、セル固有のTDD UL/DL構成を上書きするスロット固有の構成(例えば、TDD-UL-DL-ConfigDedicated)。
具体的には、UEは、上記少なくとも一つのパラメータに基づいて、サービングセルc(又は、サービングセルcのアクティブな下りBWP及び上りBWP)において、スロットnで送信されるPUCCH内でHARQ-ACKビットを送信可能な候補PDSCHの受信機会MA、cのセットを決定してもよい。例えば、UEは、以下のステップ1)2)に従って、候補PDSCHの受信機会MA、cのセットを決定してもよい。
ステップ1)
UEは、スロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1に基づいて、HARQ-ACKウィンドウを決定する。例えば、図1Aでは、スロット#nで送信されるHARQ-ACKビット用のHARQ-ACKウィンドウがスロット#n-K1(K1=2、3、4)に決定される。HARQ-ACKウィンドウは、HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)のカーディナリティ(cardinality)ともいえる。例えば、図1Aでは、C(K1)={7,6,5}である。
なお、一以上のHARQ-ACKタイミング値K1を含むC(K1)は、DCI内の所定フィールド値及び上位レイヤパラメータ(例えば、dl-DataToUL-ACK)の少なくとも一つに基づいて決定されてもよい。
ステップ2)
UEは、C(K1)内のHARQ-ACKタイミング値K1毎に、各スロット内の候補PDSCHの受信機会MA、cを決定してもよい。UEは、C(K1)内のHARQ-ACKタイミング値K1毎に下記ステップ2-1)、2-2)を繰り返して、スロット#nで送信する準静的HARQ-ACKコードブックを決定してもよい。
ステップ2-1)
UEは、PDSCH時間領域RAテーブルと、HARQ-ACKタイミング値K1に対応するスロット#n-K1のフォーマットとの少なくとも一つに基づいて、スロット#n-K1で利用可能な候補PDSCH受信機会MA、cを決定してもよい。候補PDSCH受信機会は、PDSCHの受信用の一以上の候補となる期間(機会、候補機会等ともいう)であってもよい。
具体的には、UEは、PDSCH時間領域RAテーブルに基づいてスロット#n-K1の候補PDSCH受信機会MA、cを決定し、その後、スロット#n-K1のフォーマットに基づいて当該候補PDSCH受信機会MA、cの少なくとも一部を利用不可能として除外してもよい(或いは、スロット#n-K1のフォーマットに基づいて当該候補PDSCH受信機会MA、cの少なくとも一部を利用可能として抽出してもよい)。
なお、スロット#n-K1のフォーマットは、セル固有のTDD UL/DL構成(例えば、上記TDD-UL-DL-ConfigurationCommon)、スロット個別のTDD UL/DL構成(例えば、TDD-UL-DL-ConfigDedicated)及びDCIの少なくとも一つに基づいて、決定されてもよい。
ステップ2-2)
UEは、ステップ2-1)で決定された候補PDSCHの受信機会MA、cに対してインデックスを付与する。UEは、少なくとも一部のシンボルが重複する複数の候補PDSCH受信機会MA、cに対しては同一のインデックス(値)を付与し、候補PDSCH受信機会のインデックス(値)毎にHARQ-ACKビットを生成してもよい。
以下、図1B、1C及び2~4を参照して、HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)が、7,6,5を含む場合(図1A参照)における静的HARQ-ACKコードブックの決定の一例を例示する。
図1Bでは、PDSCH時間領域RAテーブルの一例が示される。図1Bに示すように、PDSCH時間領域RAテーブルでは、例えば、行インデックス(row index(RI))が、オフセットK0と、PDSCHが割り当てられる開始シンボルのインデックスSと、PDSCHに割り当てられるシンボル数(割り当て長)Lと、PDSCHのマッピングタイプとの少なくとも一つと関連付けられてもよい。当該PDSCH時間領域RAテーブルの各行は、PDSCHに対するPDSCH時間領域RA(すなわち、候補PDSCH受信機会)を示してもよい。
図1Cでは、図1BのPDSCH時間領域RAテーブルに基づいて決定される候補PDSCH受信機会MA、cの一例が示される。例えば、図1BのPDSCH時間領域RAテーブルにおいて、RI=0の場合、K0=0、S=2、L=4であるので、RI=0に基づいて決定される候補PDSCH受信機会は、スロット#n-K1のシンボル#2から4シンボル(すなわち、シンボル#2~#5)で構成される。同様に、図1Cでは、RI=1~8に基づいて決定される候補PDSCH受信機会が示される。
≪K1=7の場合≫
図2では、スロット#n-K1が全て下りシンボル(D)で構成されるフォーマットである場合が示される。UEは、全て下りシンボルで構成されるスロット#n-K1(例えば、図1Aのスロット#n-7)では、RI=0~8それぞれに基づいて決定される全ての候補PDSCH受信機会MA、cを利用可能である。
したがって、図2に示されるように、RI=0~8それぞれに基づいて決定される全ての候補PDSCH受信機会MA、cが抽出され、抽出された候補PDSCH受信機会MA、cにインデックス(識別子又はID)が与えられる。ここで、少なくとも一部のシンボルが重複(衝突する)複数の候補PDSCH受信機会MA、cには同じインデックスが与えられてもよい。
例えば、図2では、RI=0、3、4に基づいて決定される3つの候補PDSCH受信機会MA、cの一部のシンボルが重複するので、これらの候補PDSCH受信機会MA、cには、同一のインデックス「0」が付与される。同様に、RI=2、7に基づいて決定される2つの候補PDSCH受信機会MA、cの一部のシンボルが重複するので、これらの候補PDSCH受信機会MA、cには、同一のインデックス「3」が付与される。
スロット#n-K1における候補PDSCH受信機会MA、cには、異なるインデックス(値)「0」~「4」で識別される候補PDSCH受信機会が含まれる。UEは、各インデックスの候補PDSCH受信機会に対して、所定数(例えば、1ビット)のHARQ-ACKビットを生成してもよい。
例えば、図2では、一つのUEは、スロット#n-K1において5つの候補PDSCH受信機会MA、cを利用可能であるため、5ビットのHARQ-ACKビットを含む準静的HARQ-ACKコードブックを生成してもよい。
≪K1=6の場合≫
図3では、スロット#n-K1が下りシンボル(D)、上りシンボル(U)、ガード期間(G)を含んで構成されるフォーマットである場合が示される。例えば、図3では、スロット#n-K1(例えば、図1Aのスロット#n-5)のシンボル#0~#9が下りシンボルであり、シンボル#12及び#13が上りシンボルであり、シンボル#10及び#11がガード期間である。
図3に示す場合、上りシンボル#12及び#13を含む候補PDSCH受信機会(例えば、RI=2、3、8に基づいて決定される候補PDSCH受信機会)は、スロット#n-K1で利用できない。上りシンボル#12及び#13では、UEは、PDSCHを受信できないためである。
したがって、図3に示されるように、RI=2、3、8に基づいて決定される候補PDSCH受信機会を除いた、RI=0、1、4~7それぞれに基づいて決定される全ての候補PDSCH受信機会MA、cが抽出され、抽出された候補PDSCH受信機会MA、cにインデックス(識別子又はID)が与えられる。
なお、当該インデックスは、HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)内で通番に付与されてもよい。例えば、図2で説明したように、K1=7の場合、スロット#n-K1内の候補PDSCH受信機会MA、cには、インデックス「0」~「4」が付与される。このため、図3に示すK1=6の場合、スロット#n-K1内の候補PDSCH受信機会MA、cには、後続のインデックス「5」~「8」が付与されてもよい。
また、上述のように、少なくとも一部のシンボルが重複(衝突する)複数の候補PDSCH受信機会MA、cには同じインデックスが与えられてもよい。例えば、図3では、RI=0、4に基づいて決定される2つの候補PDSCH受信機会MA、cの一部のシンボルが重複するので、これらの候補PDSCH受信機会MA、cには、同一のインデックス「5」が付与される。同様に、RI=1、5に基づいて決定される2つの候補PDSCH受信機会MA、cには、同一のインデックス「6」が付与される。
このように、UEは、スロット#n-K1(K1=7、6)における候補PDSCH受信機会MA、cに対応する準静的HARQ-ACKコードブックは、異なるインデックス(値)「0」~「8」で識別される候補PDSCH受信機会に対応する所定数(例えば、9ビット)のHARQ-ACKビットを含んでもよい。
≪K1=5の場合≫
図4では、スロット#n-K1が全て上りシンボル(U)で構成されるフォーマットである場合が示される。例えば、図4では、スロット#n-K1(例えば、図1Aのスロット#n-5)の全シンボル#0~#13が上りシンボルである。
図4に示す場合、RI=0~8に基づいて決定される全候補PDSCH受信機会は、スロット#n-K1で利用できない。したがって、図4に示されるように、スロット#n-K1で利用可能な候補PDSCH受信機会は抽出されなくともよい。この場合、図4に示すスロット#n-K1(K1=5)に対応するHARQ-ACKビットは、C(K1)=7、6、5に対応する準静的HARQ-ACKコードブックに含まれなくともよい。
以上のように、準静的HARQ-ACKコードブックは、スロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1に基づいて決定することが検討されている。一方で、NRでは、超高信頼及び低遅延のサービス(例えば、Ultra Reliable and Low Latency Communications(URLLC)に関連する(related)サービス(URLLCサービス))の要求条件を満たすため、スロットより短い(finer)時間単位(time unit)を用いたHARQ-ACKタイミング値K1をサポート(導入)することも検討されている。
しかしながら、スロットより短い時間単位を用いたHARQ-ACKタイミング値K1を導入する場合、準静的HARQ-ACKコードブックをどのように決定(構成(construct)又は生成(generate))するかが問題となる。そこで、本発明者らは、スロットより短い時間単位を用いたHARQ-ACKタイミング値K1に基づいて準静的HARQ-ACKコードブックを適切に決定する方法(第1の態様)を検討し、本発明に至った。
また、NRでは、要求条件の異なる複数のサービス(例えば、URLLCサービス及び高速及び大容量のサービス(例えば、enhanced Mobile Broad Band(eMBB)に関連するサービス(eMBBサービス)))を同一のUEがサポートすることも想定される。
しかしながら、同一のUEが複数のサービスをサポートする場合、準静的HARQ-ACKコードブックの決定(構成又は生成)及びフィードバックの少なくとも一つをどのように制御するかも問題となる。そこで、本発明者らは、複数のサービスをサポートするUEが準静的HARQ-ACKコードブックを決定及びフィードバックの少なくとも一つを適切に制御する方法(第2の態様)を検討し、本発明に至った。
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下では、単一のPDSCHによって単一のトランスポートブロック(Transport Block(TB))(コードワード(Code word(CW))等ともいう)が伝送される場合を想定するが、本実施形態は、単一のPDSCHによって複数のTBが伝送される場合にも適宜適用可能である。
また、以下では、単一のTBに対して単一のHARQ-ACKビットが生成される場合を想定するが、本実施形態は、単一のコードブロックグループ(Code Block Group(CBG))に対して単一のHARQ-ACKビットが生成される場合にも適宜適用可能である。1TBは一以上のコードブロック(Code Block(CB))に分割(segment)される。1TBは一以上のCBGを含み、1CBGは一以上のCBを含んでもよい。
(第1の態様)
スロットよりも短い時間単位レベルのHARQ-ACKタイミング値に基づく準静的コードブック決定について説明する。
第1の態様では、例えば、UEが、特定のサービス(例えば、URLLCサービス)をサポートし、他のサービス(例えば、eMBBサービス)しない場合を想定するが、これに限られない。第1の態様は、UEが、双方のサービスをサポートするが、特定のサービス(例えば、URLLCサービス)以外のサービス(例えば、eMBBサービス)をアクティブ化していない場合や、異なる複数のサービスを、共通の無線インターフェースで収容する場合等にも適用可能である。
<前提条件>
第1の態様では、UEは、スロットより短い(スロットより少ないシンボル数で構成される)時間単位を用いたHARQ-ACKタイミング値K1をサポートする。当該時間単位は、ハーフスロット、サブスロット又はミニスロット等と呼ばれ、所定数のシンボル(例えば、2、3、4又は7シンボル)で構成されてもよい。
図5Aでは、スロットより短い時間単位の一例が示される。図5Aに示すように、ハーフスロットは7シンボルで構成され、1スロット内に2ハーフスロットが含まれてもよい。なお、ハーフスロットは、7シンボルのサブスロットと言い換えられてもよい。
また、サブスロットは、3又は4シンボルで構成され、1スロット内に4サブスロットが含まれてもよい。或いは、サブスロットは、2シンボルで構成され、1スロット内に7サブスロットが含まれてもよい。なお、ハーフスロットは、7シンボルのサブスロットと呼ばれてもよい。
HARQ-ACKタイミング値K1の粒度(granularity)(例えば、図5Aのスロット、ハーフスロット(7シンボルのサブスロット)、3/4シンボルのサブスロット、2シンボルのサブスロットのいずれか)は、上位レイヤパラメータ及びDCIの少なくとも一つを用いてUEに通知(inform)されてもよい。例えば、UEは、(1)SIB又は(2)UE個別のRRCパラメータ(個別RRC)に基づいて、HARQ-ACKタイミング値K1の粒度を決定してもよい。
(1)SIBを用いる場合
例えば、HARQ-ACKタイミング値K1の粒度は、SIB内の所定パラメータによって設定(configure)されてもよい。この場合、スロットより短いHARQ-ACKタイミング値K1の粒度をサポートしないUE(すなわち、スロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1だけをサポートするUE)は、当該SIBが伝送されるセルにアクセスできない。
また、初期アクセスでは、HARQ-ACKタイミング値K1の粒度に基づいて、ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel(PRACH))用のリソース(PRACHリソース)が分類されてもよい。
例えば、スロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1だけをサポートするUEと、スロットよりも短い時間単位のHARQ-ACKタイミング値K1をサポートするUEとは、それぞれ、異なるPRACHリソース用プールを利用してもよい。
このように、PRACHリソースを分けることにより、基地局は、ランダムアクセス手順における衝突解決(contention resolution)メッセージ(メッセージ4)に対するHARQ-ACK(初回のHARQ-ACK)送信前に、UEがスロットよりも短い時間単位(例えば、上記ハーフスロット又は上記サブスロット)のHARQ-ACKタイミング値K1をサポートか否かを認識できる。
(2)個別RRCを用いる場合
或いは、HARQ-ACKタイミング値K1の粒度は、UE個別のRRCパラメータによって設定(configure)されてもよい。この場合、UEは、スロットより短いHARQ-ACKタイミング値K1をサポートすることを示す情報(能力情報(capability information))を基地局に送信してもよい。
また、UEは、当該基地局から当該HARQ-ACKタイミング値K1の粒度(例えば、ハーフスロット、3/4シンボルのサブスロット又は2シンボルのサブスロットのいずれか等)を示す情報を受信して、スロットより短いHARQ-ACKタイミング値K1を設定されてもよい。
図5Bでは、スロットより短いHARQ-ACKタイミング値K1の粒度の一例が示される。図5Bでは、当該粒度が7シンボルのサブスロット(ハーフスロット)であるものとするが、これに限られない。当該粒度は、上述のように、3/4シンボルのサブスロット又は2シンボルのサブスロット等であってもよい。
なお、以下において、「サブスロット」とは、7シンボルのサブスロット(ハーフスロット)、3/4シンボルのサブスロット又は2シンボルのサブスロットを総称するものとする。
また、図5Bでは、サブスロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)が3、2、1を含むものとする。図5Bに示すように、サブスロット#nのPUCCHを用いてHARQ-ACKを送信する場合、HARQ-ACKウィンドウは、サブスロット#n-K1(K1=3、2、1)で構成されてもよい。
このようなスロットより短いHARQ-ACKタイミング値K1の粒度は、単一のスロット内におけるHARQ-ACK用の複数のPUCCH送信を可能としてもよい。
第1の態様において、サブスロットレベルの動作は、HARQ-ACKタイミング値K1だけでなく、以下の少なくとも一つにも適用されてもよい:
・PUSCHの送信タイミング値(上りグラントに対するスロットオフセット)K2の粒度、
・PUSCHに割り当てられる時間領域リソースの決定に用いられるテーブル(PUSCH時間領域リソース割り当て(RA)テーブル、
・HARQ-ACKコードブックの構成、
・PDSCH又はPUSCHの繰り返し(repetition)、
・PDCCHのブラインド復号回数、又は、PDCCHを構成する制御チャネル要素(Control Channel Element(CCE))数のカウント。
例えば、PUSCH時間領域RAテーブル内の開始シンボルS、時間長L、開始及び時間長の識別子SLIVの少なくとも一つは、スロットより短い時間単位(例えば、ハーフスロット又はサブスロット)を基準に規定されてもよい。例えば、サブスロット長をLmax(例えば7)とし、SLIVは、(L-1)<=Floor(Lmax/2)または(L-1)>=Ceil(Lmax/2)の場合はLmax(L-1)+S、そうでない場合はLmax(Lmax-L+14)+(14-1-S)で与えられるものとしてもよい。端末は、あたえられたサブスロット長Lmaxと、SLIVの値から、サブスロット内におけるPUSCHの開始シンボルSと時間長Lを識別することができる。
また、HARQ-ACKコードブックは、サブスロット内で一つまでであってもよい(すなわち、1スロットに対しては1より多いHARQ-ACKコードブックが決定されてもよい)。
また、PDSCH又はPUSCHは、サブスロットを基準に繰り替えされてもよい。例えば、複数のサブスロット内で同じ時間リソース割り当てに基づいて、PDSCH又はPUSCHが繰り返して送信されてもよい。
また、PDCCHのブラインド復号回数又はPDCCHを構成するCCE数は、サブスロットを基準にカウントされてもよい。
<サブスロットレベルの準静的HARQ-ACKコードブック決定動作>
第1の態様では、サブスロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1の粒度に基づく準静的HARQ-ACKコードブックの決定について説明する。
第1の態様において、UEは、サブスロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1に基づいて準静的HARQ-ACKコードブックを決定する場合、スロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1に基づいて準静的HARQ-ACKコードブックを決定する場合と同様に、上記a)~d)の少なくとも一つのパラメータを用いてもよい。また、UEは、以下のステップ1)~3)に従って、候補PDSCHの受信機会MA、cのセットを決定してもよい。
ステップ1)
UEは、サブスロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1に基づいて、HARQ-ACKウィンドウを決定する。例えば、図5Bでは、サブスロット#nで送信されるHARQ-ACKビット用のHARQ-ACKウィンドウがサブスロット#n-3、#n-2、#n-1に決定される。HARQ-ACKウィンドウは、HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)(のカーディナリティ)ともいえる。例えば、図5Bでは、C(K1)={3,2,1}である。
ステップ2)
PDSCH時間領域RAテーブル(図1B参照)は、HARQ-ACKタイミング値K1の粒度に基づいて、複数のサブテーブルに分割されてもよい。サブテーブルの数は、スロットの期間(スロット内のシンボル数)及びHARQ-ACKタイミング値K1の粒度に対応する期間(サブスロット内のシンボル数)に基づいて決定されてもよい。例えば、サブテーブルの数は、スロット内のシンボル数をサブスロット内のシンボル数で除算した結果を床関数又は天井関数で丸めた値であってもよい。
例えば、HARQ-ACKタイミング値K1の粒度が7シンボルのサブスロット(ハーフスロット)の場合、PDSCH時間領域RAテーブルは、2つのサブテーブルに分割されてもよい。また、HARQ-ACKタイミング値K1の粒度が3又は4シンボルのサブスロットの場合、PDSCH時間領域RAテーブルは、4つのサブテーブルに分割されてもよい。また、HARQ-ACKタイミング値K1の粒度が2シンボルのサブスロットの場合、PDSCH時間領域RAテーブルは、7つのサブテーブルに分割されてもよい。
このように、スロット内の各サブスロットと、PDSCH時間領域RAテーブルの各サブスロットは、1対1で対応してもよい。
PDSCH時間領域RAテーブル(図1B参照)で示される各行(又は各行が示す候補PDSCH受信機会)がどのサブテーブル(どのサブスロット)に属するかは、所定のルールに基づいて決定されればよい。例えば、UEは、当該各候補PDSCH受信機会がどのサブテーブルに属するかを、以下の少なくとも一つに基づいて決定してもよい:
・候補PDSCH受信機会の開始シンボル、
・候補PDSCH受信機会の最終シンボル、
・候補PDSCH受信機会がスロット内の複数の時間単位(例えば、複数のハーフスロット又はサブスロット)に跨る(span)場合、どの時間単位が当該候補PDSCH受信期間内のより多くのシンボル数を含むか。
なお、一つの候補PDSCH受信機会の開始及び終了シンボルが複数のサブスロットに跨る場合、当該候補PDSCH受信機会は、当該複数のサブスロット(又は、当該複数のサブスロットそれぞれ対応する複数のサブテーブル)に属してもよいし、当該複数のサブスロット(又は当該複数のサブテーブル)のいずれかに属してもよい。すなわち、一つの候補PDSCH受信機会を示す行(row)は、複数のサブテーブルそれぞれに含まれてもよいし、いずれか一つのサブテーブルのみで含まれてもよい。
ステップ3)
UEは、C(K1)内のHARQ-ACKタイミング値K1毎に、サブスロット内の候補PDSCHの受信機会MA、cを決定してもよい。UEは、C(K1)内のHARQ-ACKタイミング値K1毎に下記ステップ3-1)、3-2)を繰り返して、サブスロット#nで送信する静的HARQ-ACKコードブックを決定してもよい。
ステップ3-1)
UEは、PDSCH時間領域RAテーブルが分割されたサブテーブルと、HARQ-ACKタイミング値K1に対応するサブスロット#n-K1のフォーマットとの少なくとも一つに基づいて、サブスロット#n-K1で利用可能な候補PDSCH受信機会MA、cを決定してもよい。
具体的には、UEは、サブスロット#n-K1のフォーマットに基づいて、サブスロット#n-K1に対応するサブテーブルに属するPDSCH受信機会MA、cの少なくとも一部を利用不可能として除外してもよい(或いは、サブスロット#n-K1のフォーマットに基づいて当該候補PDSCH受信機会MA、cの少なくとも一部を利用可能として抽出してもよい)。
なお、サブスロット#n-K1のフォーマットは、セル固有のTDD UL/DL構成(例えば、上記TDD-UL-DL-ConfigurationCommon)、スロット個別のTDD UL/DL構成(例えば、TDD-UL-DL-ConfigDedicated)及びDCIの少なくとも一つに基づいて、決定されてもよい。
ステップ3-2)
UEは、ステップ3-1)で決定された候補PDSCHの受信機会MA、cに対してインデックスを付与する。UEは、少なくとも一部のシンボルが重複する複数の候補PDSCH受信機会MA、cに対しては同一のインデックス(値)を付与し、候補PDSCH受信機会のインデックス(値)毎にHARQ-ACKビットを生成してもよい。
以下、図6A~6C及び7~9を参照して、サブスロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)が、3,2,1を含む場合(図5B参照)における静的HARQ-ACKコードブックの決定の一例を例示する。
図6Aでは、図1BのPDSCH時間領域RAテーブルに基づいて決定される所定スロット内の候補PDSCH受信機会MA、cの一例が示される。例えば、図6Aでは、図1BのPDSCH時間領域RAテーブルのRI=0~8の行に基づいて決定される候補PDSCH受信機会が示される。
このように、図1BのPDSCH時間領域RAテーブルは、上記所定のルールに従って複数のサブテーブルに分割されてもよい。例えば、図6B及び6Cでは、候補PDSCH受信機会の最終シンボルがどのハーフスロットに属するかによって、当該候補PDSCH受信機会がどのサブテーブルに属するかが決定される。
図6Bに示すように、図1BのPDSCH時間領域RAテーブルのRI=0、4の行に基づいて決定される候補PDSCH受信機会の最終シンボルは、サブスロット#n-K1(K1=3)に属するので、当該RI=0、4の行は、サブスロット#n-K1(K1=3)に対応するサブテーブル1に含まれる。なお、図6BのRI=0、1の行は、図1BのRI=0、4の行に対応する。
図6Cに示すように、図1BのPDSCH時間領域RAテーブルのRI=1~3、5~8の行に基づいて決定される候補PDSCH受信機会の最終シンボルは、サブスロット#n-K1(K1=2)に属するので、当該RI=1~3、5~8の行は、サブスロット#n-K1(K1=2)に対応するサブテーブル2に含まれる。なお、図6CのRI=0~2、3~6の行は、図1BのRI=1~3、5~8の行に対応する。
図6B、6Cに示すように、サブテーブル毎にRIは再付与されてもよいし、或いは、図1BのPDSCH時間領域RAテーブルと同一のRIがサブテーブルでも用いられてもよい。後者の場合、サブテーブルを設けずに、図1BのPDSCH時間領域RAテーブル内の行のセットがサブスロット毎のサブセットにグループ化されてもよい。
≪K1=3の場合≫
図7では、サブスロット#n-K1が全て下りシンボル(D)で構成されるフォーマットである場合が示される。UEは、当該サブスロット#n-K1(例えば、図5Bのサブスロット#n-3)では、図6Bに例示するサブテーブル1に属する全ての候補PDSCH受信機会MA、cを利用可能である。
したがって、図7に示されるように、図6Bのサブテーブル1のRI=0、1それぞれに基づいて決定される全ての候補PDSCH受信機会MA、cが抽出され、抽出された候補PDSCH受信機会MA、cにインデックス(識別子又はID)が与えられる。ここで、少なくとも一部のシンボルが重複(衝突する)複数の候補PDSCH受信機会MA、cには同じインデックスが与えられてもよい。
例えば、図7では、図6Bのサブテーブル1のRI=0、1に基づいて決定される2つの候補PDSCH受信機会MA、cの一部のシンボルが重複するので、これらの候補PDSCH受信機会MA、cには、同一のインデックス「0」が付与される。
サブスロット#n-K1に属する各インデックスの候補PDSCH受信機会に対して、所定数(例えば、1ビット)のHARQ-ACKビットを生成してもよい。例えば、図7では、一つのUEは、サブスロット#n-K1において一つの候補PDSCH受信機会MA、cに対応する所定数のHARQ-ACKビットを含む準静的HARQ-ACKコードブックを生成してもよい。
≪K1=2の場合≫
図8では、サブスロット#n-K1が下りシンボル(D)、上りシンボル(U)、ガード期間(G)を含んで構成されるフォーマットである場合が示される。UEは、当該サブスロット#n-K1(例えば、図5Bのサブスロット#n-2)では、図6Cに例示するサブテーブル2に属する全ての候補PDSCH受信機会MA、cを利用可能である。
図8に示す場合、上りシンボルを含む候補PDSCH受信機会(例えば、図6Cのサブテーブル2のRI=1、2、6に基づいて決定される候補PDSCH受信機会)は、サブスロット#n-K1で利用できない。上りシンボルでは、UEは、PDSCHを受信できないためである。
したがって、図8に示されるように、図6Cのサブテーブル2のRI=1、2、6に基づいて決定される候補PDSCH受信機会を除いた、RI=0、3~5それぞれに基づいて決定される全ての候補PDSCH受信機会MA、cが抽出され、抽出された候補PDSCH受信機会MA、cにインデックス(識別子又はID)が与えられる。
なお、当該インデックスは、HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)内で通番に付与されてもよい。例えば、図7で説明したように、K1=3の場合、サブスロット#n-K1内の候補PDSCH受信機会MA、cには、インデックス「0」が付与される。このため、図8に示すK1=2の場合、サブスロット#n-K1内の候補PDSCH受信機会MA、cには、後続のインデックス「1」~「3」が付与されてもよい。
また、上述のように、少なくとも一部のシンボルが重複(衝突する)複数の候補PDSCH受信機会MA、cには同じインデックスが与えられてもよい。例えば、図8では、図6Cのサブテーブル2のRI=0、3に基づいて決定される2つの候補PDSCH受信機会MA、cの一部のシンボルが重複するので、これらの候補PDSCH受信機会MA、cには、同一のインデックス「1」が付与される。
このように、UEは、サブスロット#n-K1(K1=3、2)における候補PDSCH受信機会MA、cに対応する準静的HARQ-ACKコードブックは、異なるインデックス(値)「0」~「3」で識別される候補PDSCH受信機会に対応する所定数(例えば、4ビット)のHARQ-ACKビットを含んでもよい。
≪K1=1の場合≫
図9では、サブスロット#n-K1が全て上りシンボル(U)で構成されるフォーマットである場合が示される。UEは、当該サブスロット#n-K1(例えば、図5Bのサブスロット#n-1)では、図6Bに例示するサブテーブル1に属する全ての候補PDSCH受信機会MA、cを利用できない。
したがって、図9に示されるように、サブスロット#n-K1で利用可能な候補PDSCH受信機会は抽出されなくともよい。この場合、図9に示すサブスロット#n-K1(K1=1)に対応するHARQ-ACKビットは、C(K1)=3、2、1に対応する準静的HARQ-ACKコードブックに含まれなくともよい。
以上のように、第1の態様では、サブスロットレベルのHARQ-ACKタイミングK1に基づいて、PDSCH時間領域RAテーブル内の各行で示される候補PDSCH受信機会がサブスロット毎にグループ化される。したがって、UEは、サブスロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1に基づいて準静的HARQ-ACKコードブックを適切に決定できる。
(第2の態様)
第2の態様では、UEが、要求条件が異なる複数のサービス(例えばeMBBサービス及びURLLCサービスの双方)をサポートする場合を想定するが、これに限られない。
<前提条件>
第2の態様では、UEは、1スロット内でHARQ-ACK用の複数のPUCCHの送信をサポートしてもよい。
また、第2の態様では、UEは、所定のルールに従って、複数のサービス(例えば、eMBBサービス及びURLLCサービス)を識別できる。例えば、UEは、以下の少なくとも一つのパラメータに基づいて、トラフィックがどのサービスに属するかを識別してもよい:
・DCIフォーマット、
・DCI内の所定フィールド値、
・DCIのCRCスクランブルに用いられる無線ネットワーク一時識別子(Radio Network Temporary Identifier(RNTI)、
・下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel(PDCCH))のモニタリング機会(monitoring occasion)。
例えば、UEは、PDSCHをスケジューリングするDCIがMCS-C-RNTIでCRCスクランブルされる場合、当該PDSCHで伝送されるデータがURLLCサービスに対応すると認識してもよい。
なお、以下では、UEが、同一のキャリア(セル、コンポーネントキャリア、サービスセル等ともいう)(又は、同一のBWP)において、要求条件が異なる複数のサービスとして、eMBBサービス及びURLLCサービスをサポートする例を説明するがこれに限られない。また、UEは、所定レイヤより下位のレイヤ(例えば、物理レイヤ等)においては、サービスの種別自体を認識せず、上記少なくとも一つのパラメータに基づいて異なる動作(例えば、異なる準静的HARQ-ACKコードブック決定動作)を適用してもよい。
図10は、第2の態様の前提条件に係るスロットの一例を示す図である。図10では、異なるサービス(例えば、eMBBサービス及びURLLCサービス)に対応する複数のPDSCHが同一スロット内にスケジュールされる一例が示される。例えば、図10では、eMBBサービスに対応するPDSCH#0及びURLLCサービスに属するPDSCH#1及び#2が同一スロット内にスケジュールされる。
また、図10では、UEは、同一スロット内に割り当てられる複数のPUCCHリソースでそれぞれ複数のPUCCHを送信してもよい。例えば、図10では、PDSCH#1に対するURLLC用のPUCCHリソース#0、PDSCH#2に対するURLLC用のPUCCHリソース#1、及び、PDSCH#0に対するeMBB用のPUCCHリソース#2が割り当てられる。
図10に示すように、UEは、異なるサービスに対応する複数のPUCCHリソースは、少なくとも時間領域で直交(orthogonal)する(重複(overlap)しない、又は、異なるシンボルに割り当てられる)と想定してもよい。
或いは、UEは、異なるサービスに対応する複数のPUCCHリソースが時間領域及び周波数領域の少なくとも一方で重複する場合、特定のサービス(例えば、eMBBサービス)に対応するPUCCHリソースをドロップしてもよい、又は、特定のサービスに対応するUCI(例えば、eMBBサービス用のHARQ-ACK)を、他のサービス(例えば、URLLCサービス)用のPUCCHに多重してもよい。
<サービス毎の準静的HARQ-ACKコードブック決定>
第2の態様では、サービス毎の準静的HARQ-ACKコードブックの決定について説明する。具体的には、第1~第4の方法のいずれかが用いられてもよい。
≪第1の方法≫
第1の方法では、複数のサービス(例えば、eMBBサービス及びURLLCサービス)間で、同一のHARQ-ACKタイミング値K1の粒度、及び、同一のPDSCH時間領域RAテーブルが用いられてもよい。
HARQ-ACKタイミング値K1の粒度は、スロットレベルであってもよし、サブスロットレベルであってもよい。
UEは、当該複数のサービス間で共通にHARQ-ACKウィンドウ(HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1))を決定してもよい。UEは、HARQ-ACKタイミング値K1毎に、PDSCH時間領域RAテーブルと所定の時間単位(例えば、スロット又はサブスロット)のフォーマットとに基づいて、当該複数のサービス間で共通の候補PDSCH受信機会のセットを決定してもよい。また、HARQ-ACKウィンドウ内の各候補PDSCH受信機会に対して、当該複数のサービス間で共通にインデックスを付与してもよい。
一方、UEは、当該複数のサービス間で別々に準静的HARQ-ACKコードブックを生成(構成、決定)してもよい。UEは、サービス毎の準静的HARQ-ACKコードブックのサイズを、当該複数のサービス間で共通にHARQ-ACKウィンドウ内の各候補PDSCH受信機会に付されるインデックス(の総数)に基づいて決定してもよい。
UEは、サービス毎に生成される準静的HARQ-ACKコードブックをサービス毎に決定されるPUCCHリソースを用いて送信してもよい。サービス毎に決定されるPUCCHリソースは、同一の時間単位(例えば、スロット又はサブスロット)内に含まれてもよい。この場合、UEは、当該同一の時間単位内において複数のPUCCHを送信できる。
また、UEは、サービス毎に、HARQ-ACKウィンドウ内の直近の(latest)DCI内の所定フィールドの値に基づいて、PUCCHリソースを決定してもよい。当該所定フィールドは、PUCCHリソース識別子(PUCCH resource indicator/indication(PRI))フィールド、ACK/NACKリソース識別子(ACK/NACK Resource Indicator(ARI))フィールド、ACK/NACKリソースオフセット(ACK/NACK Resource Offset(ARO))フィールド等と呼ばれてもよい。当該所定フィールドの値は、PRI、ARI、ARO等とも呼ばれる。
[スロットレベル]
図11は、第2の態様の第1の方法に係るスロットレベルの準静的HARQ-ACKコードブック決定動作の一例を示す図である。図11では、UEは、上記スロットレベルの準静的HARQコードブック決定動作(例えば、図1A~1C、2~4参照)に従って、HARQ-ACKタイミング値K1毎に、スロット#n-K1における候補PDSCHの受信機会MA、cのセットを決定してもよい。
図11に示す場合、HARQ-ACKウィンドウ内で(HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)={7,6,5}に対応して)、インデックス「0」~「8」の候補PDSCH受信機会MA、cが利用可能となる。なお、インデックス「0」~「8」の付与方法については、図2~4で説明した通りである。
図11では、レイヤ数1でCBG単位の再送制御がUEに設定されていない場合を想定する。この場合、URLLC用HARQ-ACKコードブック及びeMBB用HARQ-ACKコードブックは、それぞれ、HARQ-ACKウィンドウ内の異なるインデックスを有する候補PDSCH受信機会MA、cの数Mc(=9)のビットで構成されてもよい。
例えば、図11では、スロット#n-K1(K1=7)内のシンボル#0~#13を含む候補PDSCH受信機会#0に対してeMBB用のPDSCH#0が割り当てられる。また、スロット#n-K1(K1=7)内のシンボル#2~#5、#6~#9を含む候補PDSCH受信機会#5、#6に対して、それぞれ、URLLC用のPDSCH#1及び#2が割り当てられる。
UEは、DCI内の所定フィールド(例えば、時間領域リソース割り当て(Time domain resource assignment)フィールド)値及び上位レイヤパラメータ(例えば、RRC制御要素の「pdsch-TimeDomainAllocationList」)の少なくとも一つに基づいて、PDSCH時間領域RAテーブル(例えば、図1B)内のRIを決定し、当該RIの行に基づいて、PDSCH#0~#2が割り当てられる候補PDSCH受信機会#0、#5、#6を決定してもよい。
また、図11では、eMBB用のPDSCH#0をスケジュールするDCI内のARI=2である。このため、UEは、当該ARIに基づいて、eMBB用の準静的HARQ-ACKコードブック(eMBB用HARQ-ACKコードブック)の送信に用いるPUCCHリソース#2を決定してもよい。
また、スロット#n-K1(K1=7)において、eMBB用のPDSCH#0は、シンボル#0~#13を含む候補PDSCH受信機会#0に割り当てられる。このため、当該PDSCH#0に対するHARQ-ACKビットは、eMBB用HARQ-ACKコードブック内の候補PDSCH受信機会インデックス「0」に対応する位置に配置される。
一方、図11では、URLLC用のPDSCH#1、2をスケジュールするDCI内のARI=0、1である。このように、同一のHARQ-ACKウィンドウ内で同一のサービス用の複数のARIが検出される場合、UEは、直近に検出されるARI(例えば、図11では、PDSCH#2をスケジュールするDCI内のARI=1)に基づいて、URLLC用の準静的HARQ-ACKコードブック(URLLC用HARQ-ACKコードブック)の送信に用いるPUCCHリソース#1を決定してもよい。
また、スロット#n-K1(K1=6)において、URLLC用のPDSCH#1、#2は、それぞれ、シンボル#2~#5、#6~#9を含む候補PDSCH受信機会#5、#6に割り当てられる。このため、当該PDSCH#1、#2に対するHARQ-ACKビットは、URLLC用HARQ-ACKコードブック内の候補PDSCH受信機会インデックス「5」、「6」に対応する位置に配置される。
[サブスロットレベル]
図12は、第2の態様の第1の方法に係るサブスロットレベルの準静的HARQ-ACKコードブック決定動作の一例を示す図である。図12では、UEは、上記サブスロットレベルの準静的HARQコードブック決定動作(例えば、図5B、6A~6C、7~9参照)に従って、HARQ-ACKタイミング値K1毎に、サブスロット#n-K1における候補PDSCH受信機会MA、cのセットを決定してもよい。なお、図12では、図11との相違点を中心に説明する。
図12に示す場合、HARQ-ACKウィンドウ(HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)={3,2,1})内で、インデックス「0」~「3」の候補PDSCH受信機会MA、cが利用可能となる。なお、インデックス「0」~「3」の付与方法については、図7~9で説明した通りである。
図12では、レイヤ数1でCBG単位の再送制御がUEに設定されていない場合を想定するため、URLLC用HARQ-ACKコードブック及びeMBB用HARQ-ACKコードブックは、それぞれ、HARQ-ACKウィンドウ内で利用可能な候補PDSCH受信機会MA、cの数Mc(=4)のビットで構成されてもよい。
例えば、図12では、サブスロット#n-K1(K1=3)に属するシンボル#2~#5を含む候補PDSCH受信機会#0に対してeMBB用のPDSCH#0が割り当てられる。また、サブロット#n-K1(K1=2)に属する候補PDSCH受信機会#1~#3に対して、それぞれ、URLLC用のPDSCH#1~#3が割り当てられる。
UEは、DCI内の所定フィールド(例えば、時間領域リソース割り当てフィールド)値及び上位レイヤパラメータ(例えば、RRC制御要素の「pdsch-TimeDomainAllocationList」)の少なくとも一つに基づいて、PDSCH時間領域RAテーブル(例えば、図1B)内のRIを決定し、当該RIの行に基づいてPDSCH#0~#3がスケジュールされる候補PDSCH受信機会#0~#3を決定してもよい。
例えば、図12では、eMBB用のPDSCH#0をスケジュールするDCI内のARI=0である。このため、UEは、当該ARIに基づいて、eMBB用HARQ-ACKコードブックの送信に用いるPUCCHリソース#0を決定してもよい。なお、HARQ-ACKタイミング値K1によって定まるサブスロット#nには、当該PUCCHリソース#0の少なくとも一部のシンボルが含まれていればよい(一部のシンボルは、サブスロット#nに含まれていなくともよい)。
また、サブスロット#n-K1(K1=3)において、eMBB用のPDSCH#0は、シンボル#2~#5を含む候補PDSCH受信機会#0に割り当てられる。このため、当該PDSCH#0に対するHARQ-ACKビットは、eMBB用HARQ-ACKコードブック内の候補PDSCH受信機会インデックス「0」に対応する位置に配置される。
一方、図12では、URLLC用のPDSCH#1~#3をスケジュールするDCI内のARI=1~3である。このように、同一のHARQ-ACKウィンドウ内で同一のサービス用の複数のARIが検出される場合、UEは、直近に検出されるARI(例えば、図12では、PDSCH#3をスケジュールするDCI内のARI=3)に基づいて、URLLC用HARQ-ACKコードブックの送信に用いるPUCCHリソース#3を決定してもよい。
また、スロット#n-K1(K1=2)において、URLLC用のPDSCH#1~#3は、それぞれ、候補PDSCH受信機会#1~#3に割り当てられる。このため、当該PDSCH#1~#3に対するHARQ-ACKビットは、URLLC用HARQ-ACKコードブック内の候補PDSCH受信機会インデックス「1」~「3」に対応する位置に配置される。
以上のように、第1の方法では、複数のサービス間で同一のHARQ-ACKタイミング値K1の粒度及び同一のPDSCH時間領域RAテーブルが用いられるので、複数のサービス間で同一サイズの準静的HARQ-ACKコードブックを生成できる。
≪第2の方法≫
第2の方法では、複数のサービス(例えば、eMBBサービス及びURLLCサービス)間で、同一のHARQ-ACKタイミング値K1の粒度、及び、異なるPDSCH時間領域RAテーブル、又は、共通のPDSCH時間領域RAテーブル内の異なる行が用いられる。なお、第2の方法では、第1の方法との相違点を中心に説明する。
図13A及び13Bは、第2の態様の第2の方法に係るサービス毎のPDSCH時間領域RAの一例を示す図である。複数のサービス間で異なる候補PDSCH受信機会のセットは、当該複数のサービス間で共通のPDSCH時間領域RAテーブル内の異なる行によって示されてもよいし(図13A)、当該複数のサービスに個別のPDSCH時間領域RAテーブルによって示されてもよい(図13B)。
例えば、図13Aでは、URLLCサービス及びeMBBサービスに共通のPDSCH時間領域RAテーブル内のRI=0~8の行によってURLLC用の候補PDSCH受信機会のセットが示される。一方、当該PDSCH時間領域RAテーブル内のRI=9~11の行によってURLLC用の候補PDSCH受信機会のセットが示される。
一方、図13Bでは、eMBBサービス用のPDSCH時間領域RAテーブルと、URLLCサービス用のPDSCH時間領域RAテーブルとが設定(configure)又は予め定められてもよい。図13Bでは、eMBBサービス用のPDSCH時間領域RAテーブルの行によってURLLC用の候補PDSCH受信機会のセットが示される。一方、URLLCサービス用のPDSCH時間領域RAテーブルの行によってURLLC用の候補PDSCH受信機会のセットが示される。
UEは、サービス毎の候補PDSCH受信機会MA、cのセットに基づいて、サービス毎の準静的HARQ-ACKコードブックを生成(構成、決定)してもよい。UEは、サービス毎の準静的HARQ-ACKコードブックのサイズを、サービス毎の候補PDSCH受信機会インデックス(の総数)に基づいて決定してもよい。
UEは、サービス毎に生成される準静的HARQ-ACKコードブックをサービス毎に決定されるPUCCHリソースを用いて送信してもよい。UEは、第1の方法で説明したように、サービス毎のPUCCHリソースを決定できる。
[スロットレベル]
図14は、スロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1に基づいて決定されるサービス毎の候補PDSCH受信機会のセットの一例を示す図である。図14では、図13Aに示されるサービス間で共通のPDSCH時間領域RAテーブル又は図13Bに示されるサービス毎のPDSCH時間領域RAテーブルと、スロットのフォーマットに基づいて決定されるサービス毎の候補PDSCH受信機会が示される。
具体的には、UEは、当該複数のサービス間で共通にHARQ-ACKウィンドウ(HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1))を決定してもよい。UEは、HARQ-ACKタイミング値K1毎に、図13A又は図13BのPDSCH時間領域RAテーブルと所定の時間単位のフォーマットとに基づいて、サービス毎の候補PDSCH受信機会のセットを決定してもよい。また、HARQ-ACKウィンドウ内の各候補PDSCH受信機会に対して、サービス毎のインデックスを付与してもよい。
例えば、図14では、HARQ-ACKウィンドウ内でURLLCサービスに利用可能な候補PDSCH受信機会MA、cのセットには、インデックス「0」~「8」の候補PDSCH受信機会が含まれる。一方、HARQ-ACKウィンドウ内でeMBBサービスに利用可能な候補PDSCH受信機会MA、cのセットには、インデックス「0」~「2」の候補PDSCH受信機会が含まれる。
図15は、第2の態様の第2の方法に係るスロットレベルの準静的HARQ-ACKコードブック決定動作の一例を示す図である。図15では、UEは、上記スロットレベルの準静的HARQコードブック決定動作(例えば、図1A~1C、2~4参照)に従って、サービス毎に、かつ、HARQ-ACKタイミング値K1毎に、スロット#n-K1における候補PDSCHの受信機会MA、cのセットを決定してもよい。
図14で説明したように、HARQ-ACKウィンドウ内で(HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)={7,6,5}に対応して)、URLLCサービスにはインデックス「0」~「8」の候補PDSCH受信機会MA、cが利用可能となる。このため、レイヤ数1でCBG単位の再送制御がUEに設定されていない場合、URLLC用HARQ-ACKコードブックは、9ビットで構成されてもよい。
一方、HARQ-ACKウィンドウ内で(HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)={7,6,5}に対応して)、eMBBサービスにはインデックス「0」~「2」の候補PDSCH受信機会MA、cが利用可能となる。このため、レイヤ数1でCBG単位の再送制御がUEに設定されていない場合、eMBB用HARQ-ACKコードブックは、3ビットで構成されてもよい。
このように、サービス毎にHARQ-ACKウィンドウ内で利用可能な候補PDSCH受信機会MA、cを決定する場合、少なくとも一つのサービスのHARQ-ACKコードブックのサイズを小さくできる。
例えば、図15では、スロット#n-K1(K1=7)内のシンボル#0~#13を含むeMBB用の候補PDSCH受信機会#0に対してeMBB用のPDSCH#0が割り当てられる。当該PDSCH#0に対するHARQ-ACKビットは、eMBB用HARQ-ACKコードブック内の候補PDSCH受信機会インデックス「0」に対応する位置に配置される。
また、当該PDSCH#0をスケジュールするDCI内のARI=2である。このため、UEは、当該ARIに基づいて、eMBB用HARQ-ACKコードブックの送信に用いるPUCCHリソース#2を決定してもよい。
また、スロット#n-K1(K1=6)において、URLLC用のPDSCH#1、#2は、それぞれ、シンボル#2~#5、#6~#9を含む候補PDSCH受信機会#5、#6に割り当てられる。このため、当該PDSCH#1、#2に対するHARQ-ACKビットは、URLLC用HARQ-ACKコードブック内の候補PDSCH受信機会インデックス「5」、「6」に対応する位置に配置される。
また、URLLC用のPDSCH#1、2をスケジュールするDCI内のARI=0、1である。このように、同一のHARQ-ACKウィンドウ内で同一のサービス用の複数のARIが検出される場合、UEは、直近に検出されるARI(例えば、図15では、PDSCH#2をスケジュールするDCI内のARI=1)に基づいて、URLLC用HARQ-ACKコードブックの送信に用いるPUCCHリソース#1を決定してもよい。
[サブスロットレベル]
図16は、サブスロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1に基づいて決定されるサービス毎の候補PDSCH受信機会のセットの一例を示す図である。図16では、図13Aに示されるサービス間で共通のPDSCH時間領域RAテーブル又は図13Bに示されるサービス毎のPDSCH時間領域RAテーブルは、スロット内のサブスロット数に基づいて複数のサブテーブルに分割されてもよい。
各サービスの各候補PDSCH受信機会がサービス毎のどのサブテーブルに属するかを定める所定のルールについては、第1の態様で述べた通りである。例えば、図16では、各サービスの各候補PDSCH受信機会の最終シンボルがどのサブスロットに属するかによって、各候補PDSCH受信機会を示す行を含むサブテーブルが決定されてもよい。
UEは、HARQ-ACKタイミング値K1毎に、図13A又は図13BのPDSCH時間領域RAテーブルのサブテーブルと所定の時間単位(例えば、サブスロット)のフォーマットとに基づいて、サービス毎の候補PDSCH受信機会のセットを決定してもよい。また、HARQ-ACKウィンドウ内の各候補PDSCH受信機会に対して、サービス毎のインデックスを付与してもよい。
例えば、図16では、HARQ-ACKウィンドウ内でURLLCサービスに利用可能な候補PDSCH受信機会MA、cのセットには、インデックス「0」~「3」の候補PDSCH受信機会が含まれる。一方、HARQ-ACKウィンドウ内でeMBBサービスに利用可能な候補PDSCH受信機会MA、cのセットには、インデックス「0」の候補PDSCH受信機会が含まれる。
図17は、第2の態様の第2の方法に係るサブスロットレベルの準静的HARQ-ACKコードブック決定動作の一例を示す図である。図17では、UEは、上記サブスロットレベルの準静的HARQコードブック決定動作(例えば、図5B、6A~6C、7~9参照)に従って、サービス毎に、かつ、HARQ-ACKタイミング値K1毎に、サブスロット#n-K1における候補PDSCHの受信機会MA、cのセットを決定してもよい。
図16で説明したように、HARQ-ACKウィンドウ内で(HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)={3,2,1}に対応して)、URLLCサービスにはインデックス「0」~「3」の候補PDSCH受信機会MA、cが利用可能となる。このため、レイヤ数1でCBG単位の再送制御がUEに設定されていない場合、URLLC用HARQ-ACKコードブックは、4ビットで構成されてもよい。
一方、HARQ-ACKウィンドウ内で(HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)={3,2,1}に対応して)、eMBBサービスにはインデックス「0」の候補PDSCH受信機会MA、cが利用可能となる。このため、レイヤ数1でCBG単位の再送制御がUEに設定されていない場合、eMBB用HARQ-ACKコードブックは、1ビットで構成されてもよい。
例えば、図17では、サブスロット#n-K1(K1=3)内のeMBB用の候補PDSCH受信機会#0に対してeMBB用のPDSCH#0が割り当てられる。当該PDSCH#0に対するHARQ-ACKビットは、eMBB用HARQ-ACKコードブック内の候補PDSCH受信機会インデックス「0」に対応する位置に配置される。
また、当該PDSCH#0をスケジュールするDCI内のARI=0である。このため、UEは、当該ARIに基づいて、eMBB用HARQ-ACKコードブックの送信に用いるPUCCHリソース#0を決定してもよい。
また、サブスロット#n-K1(K1=2)において、URLLC用のPDSCH#1~#3は、それぞれ、シンボル#6~#7、#8~#9、#10~#11を含む候補PDSCH受信機会#1、#2、#3に割り当てられる。このため、当該PDSCH#1、#2、#3に対するHARQ-ACKビットは、URLLC用HARQ-ACKコードブック内の候補PDSCH受信機会インデックス「1」、「2」、「3」に対応する位置に配置される。
また、URLLC用のPDSCH#1、2、3をスケジュールするDCI内のARI=1、2、3である。このように、同一のHARQ-ACKウィンドウ内で同一のサービス用の複数のARIが検出される場合、UEは、直近に検出されるARI(例えば、図17では、PDSCH#2をスケジュールするDCI内のARI=3)に基づいて、URLLC用HARQ-ACKコードブックの送信に用いるPUCCHリソース#3を決定してもよい。
以上のように、第2の方法では、複数のサービス間で同一のHARQ-ACKタイミング値K1の粒度と、異なるPDSCH時間領域RAテーブル又は共通のPDSCH時間領域RAテーブル内の異なる行によってサービス毎の候補PDSCH受信機会のセットが与えられる。このため、サービス毎の候補PDSCH受信機会MA、cのセットに基づいて、少なくとも一つのサービスのHARQ-ACKコードブックのサイズを小さくできる。
≪第3の方法≫
第3の方法では、複数のサービス(例えば、eMBBサービス及びURLLCサービス)間で、異なるHARQ-ACKタイミング値K1の粒度、及び、同一のPDSCH時間領域RAテーブルが用いられる。なお、第3の方法では、第1及び第2の方法の少なくとも一つとの相違点を中心に説明する。
第3の方法では、同一のPDSCH時間領域RAテーブルが用いられるが、異なるHARQ-ACKタイミング値K1の粒度に基づくため、当該複数のサービス間で異なる候補PDSCH受信機会のセットが用いられる。
図18は、第2の態様の第3の方法に係るサービス毎の候補PDSCH受信機会のセットの一例を示す図である。図18では、eMBBサービスのHARQ-ACKタイミング値K1の粒度がスロットレベルであり、URLLCサービスのHARQ-ACKタイミング値K1の粒度がサブスロットレベルである一例を示すが、これに限られない。
例えば、eMBBサービスのHARQ-ACKタイミング値K1の粒度がサブスロットレベルであり、URLLCサービスのHARQ-ACKタイミング値K1の粒度がサブスロットレベルであってもよい。また、eMBBサービス及びURLLCサービスのHARQ-ACKタイミング値K1の粒度が異なるシンボル数のサブスロット(例えば、7シンボルのサブスロット、2シンボルのサブスロット)等であってもよい。
図18では、図1Bに示されるPDSCH時間領域RAテーブルと、所定の時間単位(例えば、スロット)のフォーマットに基づいて決定されるサービス毎の候補PDSCH受信機会が示される。
具体的には、UEは、サービス毎にHARQ-ACKウィンドウ(HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1))を決定してもよい。UEは、サービス毎に、かつ、HARQ-ACKタイミング値K1毎に、図1BのPDSCH時間領域RAテーブルと所定の時間単位(例えば、スロット又はサブスロット)のフォーマットとに基づいて、サービス毎の候補PDSCH受信機会のセットを決定してもよい。また、サービス毎のHARQ-ACKウィンドウ内の各候補PDSCH受信機会に対して、サービス毎のインデックスを付与してもよい。
例えば、図18では、URLLC用のHARQ-ACKウィンドウ内で利用可能な候補PDSCH受信機会MA、cのセットには、インデックス「0」~「5」の候補PDSCH受信機会が含まれる。一方、eMBB用のHARQ-ACKウィンドウ内で利用可能な候補PDSCH受信機会MA、cのセットには、インデックス「0」~「8」の候補PDSCH受信機会が含まれる。
[eMBBサービス]
図19は、第2の態様の第3の方法に係るeMBB用準静的HARQ-ACKコードブック決定動作の一例を示す図である。図19では、eMBBサービスにスロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1が用いられるので、UEは、上記スロットレベルの準静的HARQコードブック決定動作(例えば、図1A~1C、2~4参照)に従って、HARQ-ACKタイミング値K1毎に、スロット#n-K1におけるeMBBサービス用の候補PDSCHの受信機会MA、cのセットを決定してもよい。
図18で説明したように、HARQ-ACKウィンドウ内で(HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)={7,6,5}に対応して)、eMBBサービスにはインデックス「0」~「8」の候補PDSCH受信機会MA、cが利用可能となる。このため、レイヤ数1でCBG単位の再送制御がUEに設定されていない場合、eMBB用HARQ-ACKコードブックは、9ビットで構成されてもよい。
例えば、図19では、スロット#n-K1(K1=7)内のシンボル#0~#13を含む候補PDSCH受信機会#0と、スロット#n-K1(K1=6)内のシンボル#2~#5を含む候補PDSCH受信機会#5とに対してeMBB用のPDSCH#0、#1が割り当てられる。当該PDSCH#0、#1に対するHARQ-ACKビットは、eMBB用HARQ-ACKコードブック内の候補PDSCH受信機会インデックス「0」「5」に対応する位置に配置される。
また、eMBBサービス用のHARQ-ACKウィンドウ内で直近のDCI(PDSCH#1をスケジュールするDCI)内のARI=0である。このため、UEは、当該ARIに基づいて、eMBB用HARQ-ACKコードブックの送信に用いるPUCCHリソース#0を決定してもよい。
なお、図示しないが、eMBBサービスにサブスロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1が用いられる場合、UEは、上記サブスロットレベルの準静的HARQコードブック決定動作(例えば、図5B、6A~6C、7~9参照)に従って、eMBBサービス用の候補PDSCHの受信機会MA、cのセットを決定してもよい。
[URLLCサービス]
図20は、第2の態様の第3の方法に係るURLLC用準静的HARQ-ACKコードブック決定動作の一例を示す図である。図20では、URLLCサービスにサブスロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1が用いられるので、UEは、上記サブスロットレベルの準静的HARQコードブック決定動作(例えば、図5B、6A~6C、7~9参照)に従って、HARQ-ACKタイミング値K1毎に、スロット#n-K1におけるURLLCサービス用の候補PDSCHの受信機会MA、cのセットを決定してもよい。
図18で説明したように、HARQ-ACKウィンドウ内で(HARQ-ACKタイミング値K1のセットC(K1)={7,6,5}に対応して)、URLLCサービスにはインデックス「0」~「5」の候補PDSCH受信機会MA、cが利用可能となる。このため、レイヤ数1でCBG単位の再送制御がUEに設定されていない場合、URLLC用HARQ-ACKコードブックは、4ビットで構成されてもよい。
例えば、図20では、サブスロット#n-K1(K1=7)内のシンボル#2~#5を含む候補PDSCH受信機会#0とサブスロット#n-K1(K1=6)に少なくとも一部が属する候補PDSCH受信機会#1、#3とに対して、それぞれ、URLLC用のPDSCH#2、#3、#4が割り当てられる。当該PDSCH#2、#3、#4に対するHARQ-ACKビットは、eMBB用HARQ-ACKコードブック内の候補PDSCH受信機会インデックス「0」「1」「3」に対応する位置に配置される。
また、URLLCサービス用のHARQ-ACKウィンドウ内で直近のDCI(PDSCH#4をスケジュールするDCI)内のARI=3である。このため、UEは、当該ARIに基づいて、URLLC用HARQ-ACKコードブックの送信に用いるPUCCHリソース#3を決定してもよい。
なお、図示しないが、URLLCサービスにスロットレベルのHARQ-ACKタイミング値K1が用いられる場合、UEは、上記スロットレベルの準静的HARQコードブック決定動作(例えば、図1A~1C、2~4参照)に従って、URLLCサービス用の候補PDSCHの受信機会MA、cのセットを決定してもよい。
以上のように、第3の方法では、複数のサービス間で異なるHARQ-ACKタイミング値K1の粒度が用いられるので、同一のPDSCH時間領域RAテーブルに基づいて、サービス毎に候補PDSCH受信機会のセットが決定され得る。
≪第4の方法≫
第4の方法では、複数のサービス(例えば、eMBBサービス及びURLLCサービス)間で、異なるHARQ-ACKタイミング値K1の粒度、及び、異なるPDSCH時間領域RAテーブルが用いられる。なお、第4の方法では、第1~第3の方法の少なくとも一つとの相違点を中心に説明する。
第4の方法では、図13A又は13Bに例示するように、サービス毎に異なるPDSCH時間領域RA用の行又はテーブルが与えられる。UEは、当該行又はテーブルと、サービス毎に異なるHARQ-ACKタイミング値K1の粒度に基づいて、当該複数のサービス間で異なる候補PDSCH受信機会のセットが用いることができる。
例えば、eMBBサービスのHARQ-ACKタイミング値K1の粒度がスロットレベルであり、URLLCサービスのHARQ-ACKタイミング値K1の粒度がサブスロットレベルである場合、UEは、eMBB用に図14のインデックス「0」~「2」の候補PDSCH受信機会MA、cを決定してもよい。一方、URLLC用に図16のインデックス「0」~「3」の候補PDSCH受信機会MA、cを決定してもよい。なお、決定動作の詳細は、図14、16で説明した通りである。
例えば、eMBBサービスのHARQ-ACKタイミング値K1の粒度がサブスロットレベルであり、URLLCサービスのHARQ-ACKタイミング値K1の粒度がスロットレベルである場合、UEは、eMBB用に、図16のインデックス「0」の候補PDSCH受信機会MA、cを決定してもよい。一方、URLLC用に、図14のインデックス「0」~「8」の候補PDSCH受信機会MA、cを決定してもよい。なお、決定動作の詳細は、図14、16で説明した通りである。
以上のように、第4の方法では、サービス毎に異なるPDSCH時間領域RA用の行又はテーブルを用いてサービス毎の候補PDSCH受信機会のセットが用いられるので、少なくとも一つのサービスのHARQ-ACKコードブックのサイズを小さくできる。
<準静的HARQ-ACKコードブックのフィードバック>
第2の態様では、上記第1~第4の方法のいずれかを用いて、サービス毎に準静的HARQ-ACKコードブックを決定できる。第1~第4の方法では、UEは、サービス毎の準静的HARQ-ACKコードブックを同一の時間単位(例えば、スロット又はサブスロット)内でサービス毎のPUCCHを用いて送信する例を説明したが、これに限られない。
≪オプション1≫
ある時間単位(例えば、スロット又はサブスロット)において、UEは、異なるサービスに対応するHARQ-ACKビットを単一の準静的HARQ-ACKコードブック内で送信してもよい。この場合、UEは、サービス毎に準静的HARQ-ACKコードブックを決定してから(第1~第4の方法参照)、各サービスのHARQ-ACKビットの位置に基づいて、単一の準静的HARQ-ACKコードブックを生成してもよい。
例えば、eMBB用HARQ-ACKコードブックは、上記第1~第4の方法で説明したように、eMBB用のPDSCHに対するHARQ-ACKビットを含み、URLLC用のPDSCHに対するHARQ-ACKビットを含まなくともよい(例えば、図11、12等)。この場合、上記第1~第4の方法が適用されてもよい。
或いは、eMBB用HARQ-ACKコードブックは、URLLC用に十分なPDSCH処理時間があるなら、当該URLLC用のPDSCHの復号結果に基づくHARQ-ACKビットを、当該URLLC用のPDSCHを受信する候補PDSCH受信機会インデックスに対応する位置で含んでもよい。なお、URLLC用に十分なPDSCH処理時間が無い場合、当該候補PDSCH受信機会インデックスに対応する位置には、NACKビットが含まれてもよい。この場合、上記第1の方法が適用されてもよい。
或いは、eMBB用HARQ-ACKコードブックは、URLLC用のPDSCH処理時間を満たすか否かに関係なく、URLLC用のPDSCHに対するHARQ-ACKビットを(ACKビット又はNACKビットをバーチャルCRCとして)、当該URLLC用のPDSCHを受信する候補PDSCH受信機会インデックスに対応する位置で含んでもよい。この場合、上記第1の方法が適用されてもよい。
また、URLLC用HARQ-ACKコードブックは、上記第1~第4の方法で説明したように、URLLC用のPDSCHに対するHARQ-ACKビットを含み、eMBB用のPDSCHに対するHARQ-ACKビットを含まなくともよい(例えば、図11、12等)。この場合、上記第1~第4の方法が適用されてもよい。
或いは、URLLC用HARQ-ACKコードブックは、URLLC用のPDSCHに対するHARQ-ACKビット及びeMBB用のPDSCHに対するHARQ-ACKビットの双方を含んでもよい。eMBB用のHARQ-ACKビットは、復号結果に基づくHARQ-ACKビットであってもよいし、NACKビットであってもよいし、バーチャルCRCであってもよい。この場合、上記第1の方法が適用されてもよい。
図21は、第2の態様のオプション1に係る複数のサービスに共通の準静的HARQ-ACKコードブック(共通HARQ-ACKコードブック)の一例を示す図である。図21では、図11と同様に、複数のサービス間で同一の粒度(例えば、スロットレベル)のHARQ-ACKタイミング値K1を用いる例が示される。
図11では、eMBB用のPDSCHに対するHARQ-ACKビットを含むeMBB用HARQ-ACKコードブックと、URLLC用のPDSCHに対するHARQ-ACKビットを含むeMBB用HARQ-ACKコードブックと、がそれぞれ、異なるPUCCCHリソース#1、#2でフィードバックされる。
一方、図21では、eMBB用のPDSCHに対するHARQ-ACKビットと、URLLC用のPDSCHに対するHARQ-ACKビットと、を含むeMBB及びURLLCに共通の共通HARQ-ACKコードブックがフィードバックされてもよい。当該共通HARQ-ACKコードブックは、図21に示すように、スロット#n内の複数のPUCCHリソースで送信されてもよいし、又は、単一のPUCCHリソースで送信されてもよい。
図22は、第2の態様のオプション1に係る複数のサービスに共通の準静的HARQ-ACKコードブック(共通HARQ-ACKコードブック)の他の例を示す図である。図22では、図12と同様に、複数のサービス間で同一の粒度(例えば、サブスロットレベル)のHARQ-ACKタイミング値K1を用いる例が示す以外は、図21と同様である。
≪オプション2≫
ある時間単位(例えば、スロット又はサブスロット)において、UEは、複数のサービスの準静的HARQ-ACKコードブックを送信せずに、UEは、特定のサービスの準静的HARQ-ACKコードブックを送信してもよい。この場合、UEは、残りのサービスの準静的HARQ-ACKコードブックをドロップしてもよい。
例えば、UEは、URLLC用のPDCCH及びPDSCHの少なくとも一つを受信する場合、UEは、当該URLLC用の候補PDSCH受信機会のインデックスに対応する位置にHARQ-ACKビットを含むURLLC用HARQ-ACKコードブックを送信してもよい。
UEは、上記以外の場合、UEは、当該eMBB用の候補PDSCH受信機会のインデックスに対応する位置にHARQ-ACKビットを含むeMBB用HARQ-ACKコードブックを送信してもよい。
≪フィードバック方法の決定≫
UEは、ある時間単位内でどの準静的HARQ-ACKコードブック(例えば、eMBB用HARQ-ACKコードブック及びURLLC用HARQコードブックの少なくとも一つ、又は、共通HARQ-ACKコードブック)をフィードバックするかを、上位レイヤシグナリング及びDCIの少なくとも一つによって決定してもよい。
或いは、UEは、ある時間単位内でどの準静的HARQ-ACKコードブックをフィードバックするかを、他のパラメータ(例えば、UEの能力情報)によって導出してもよい。例えば、UEは、サービス毎のHARQ-ACKコードブックを生成できるか否かに基づいて、ある時間単位内においてフィードバックする準静的HARQ-ACKコードブックを決定してもよい。
第2の態様では、UEが、要求条件が異なる複数のサービスをサポートする場合に、所定の時間単位(例えば、スロット又はサブスロット)レベルのHARQ-ACKタイミング値に基づく準静的HARQ-ACKコードブックの決定及びフィードバックの少なくとも一つを適切に制御できる。
(無線通信システム)
以下、本開示の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、本開示の上記各実施形態に係る無線通信方法のいずれか又はこれらの組み合わせを用いて通信が行われる。
図23は、一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1は、Third Generation Partnership Project(3GPP)によって仕様化されるLong Term Evolution(LTE)、5th generation mobile communication system New Radio(5G NR)などを用いて通信を実現するシステムであってもよい。
また、無線通信システム1は、複数のRadio Access Technology(RAT)間のデュアルコネクティビティ(マルチRATデュアルコネクティビティ(Multi-RAT Dual Connectivity(MR-DC)))をサポートしてもよい。MR-DCは、LTE(Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA))とNRとのデュアルコネクティビティ(E-UTRA-NR Dual Connectivity(EN-DC))、NRとLTEとのデュアルコネクティビティ(NR-E-UTRA Dual Connectivity(NE-DC))などを含んでもよい。
EN-DCでは、LTE(E-UTRA)の基地局(eNB)がマスタノード(Master Node(MN))であり、NRの基地局(gNB)がセカンダリノード(Secondary Node(SN))である。NE-DCでは、NRの基地局(gNB)がMNであり、LTE(E-UTRA)の基地局(eNB)がSNである。
無線通信システム1は、同一のRAT内の複数の基地局間のデュアルコネクティビティ(例えば、MN及びSNの双方がNRの基地局(gNB)であるデュアルコネクティビティ(NR-NR Dual Connectivity(NN-DC)))をサポートしてもよい。
無線通信システム1は、比較的カバレッジの広いマクロセルC1を形成する基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する基地局12(12a-12c)と、を備えてもよい。ユーザ端末20は、少なくとも1つのセル内に位置してもよい。各セル及びユーザ端末20の配置、数などは、図に示す態様に限定されない。以下、基地局11及び12を区別しない場合は、基地局10と総称する。
ユーザ端末20は、複数の基地局10のうち、少なくとも1つに接続してもよい。ユーザ端末20は、複数のコンポーネントキャリア(Component Carrier(CC))を用いたキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation(CA))及びデュアルコネクティビティ(DC)の少なくとも一方を利用してもよい。
各CCは、第1の周波数帯(Frequency Range 1(FR1))及び第2の周波数帯(Frequency Range 2(FR2))の少なくとも1つに含まれてもよい。マクロセルC1はFR1に含まれてもよいし、スモールセルC2はFR2に含まれてもよい。例えば、FR1は、6GHz以下の周波数帯(サブ6GHz(sub-6GHz))であってもよいし、FR2は、24GHzよりも高い周波数帯(above-24GHz)であってもよい。なお、FR1及びFR2の周波数帯、定義などはこれらに限られず、例えばFR1がFR2よりも高い周波数帯に該当してもよい。
また、ユーザ端末20は、各CCにおいて、時分割複信(Time Division Duplex(TDD))及び周波数分割複信(Frequency Division Duplex(FDD))の少なくとも1つを用いて通信を行ってもよい。
複数の基地局10は、有線(例えば、Common Public Radio Interface(CPRI)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線(例えば、NR通信)によって接続されてもよい。例えば、基地局11及び12間においてNR通信がバックホールとして利用される場合、上位局に該当する基地局11はIntegrated Access Backhaul(IAB)ドナー、中継局(リレー)に該当する基地局12はIABノードと呼ばれてもよい。
基地局10は、他の基地局10を介して、又は直接コアネットワーク30に接続されてもよい。コアネットワーク30は、例えば、Evolved Packet Core(EPC)、5G Core Network(5GCN)、Next Generation Core(NGC)などの少なくとも1つを含んでもよい。
ユーザ端末20は、LTE、LTE-A、5Gなどの通信方式の少なくとも1つに対応した端末であってもよい。
無線通信システム1においては、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM))ベースの無線アクセス方式が利用されてもよい。例えば、下りリンク(Downlink(DL))及び上りリンク(Uplink(UL))の少なくとも一方において、Cyclic Prefix OFDM(CP-OFDM)、Discrete Fourier Transform Spread OFDM(DFT-s-OFDM)、Orthogonal Frequency Division Multiple Access(OFDMA)、Single Carrier Frequency Division Multiple Access(SC-FDMA)などが利用されてもよい。
無線アクセス方式は、波形(waveform)と呼ばれてもよい。なお、無線通信システム1においては、UL及びDLの無線アクセス方式には、他の無線アクセス方式(例えば、他のシングルキャリア伝送方式、他のマルチキャリア伝送方式)が用いられてもよい。
無線通信システム1では、下りリンクチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel(PDSCH))、ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast Channel(PBCH))、下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel(PDCCH))などが用いられてもよい。
また、無線通信システム1では、上りリンクチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel(PUSCH))、上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel(PUCCH))、ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel(PRACH))などが用いられてもよい。
PDSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報、System Information Block(SIB)などが伝送される。PUSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報などが伝送されてもよい。また、PBCHによって、Master Information Block(MIB)が伝送されてもよい。
PDCCHによって、下位レイヤ制御情報が伝送されてもよい。下位レイヤ制御情報は、例えば、PDSCH及びPUSCHの少なくとも一方のスケジューリング情報を含む下り制御情報(Downlink Control Information(DCI))を含んでもよい。
なお、PDSCHをスケジューリングするDCIは、DLアサインメント、DL DCIなどと呼ばれてもよいし、PUSCHをスケジューリングするDCIは、ULグラント、UL DCIなどと呼ばれてもよい。なお、PDSCHはDLデータで読み替えられてもよいし、PUSCHはULデータで読み替えられてもよい。
PDCCHの検出には、制御リソースセット(COntrol REsource SET(CORESET))及びサーチスペース(search space)が利用されてもよい。CORESETは、DCIをサーチするリソースに対応する。サーチスペースは、PDCCH候補(PDCCH candidates)のサーチ領域及びサーチ方法に対応する。1つのCORESETは、1つ又は複数のサーチスペースに関連付けられてもよい。UEは、サーチスペース設定に基づいて、あるサーチスペースに関連するCORESETをモニタしてもよい。
1つのサーチスペースは、1つ又は複数のアグリゲーションレベル(aggregation Level)に該当するPDCCH候補に対応してもよい。1つ又は複数のサーチスペースは、サーチスペースセットと呼ばれてもよい。なお、本開示の「サーチスペース」、「サーチスペースセット」、「サーチスペース設定」、「サーチスペースセット設定」、「CORESET」、「CORESET設定」などは、互いに読み替えられてもよい。
PUCCHによって、チャネル状態情報(Channel State Information(CSI))、送達確認情報(例えば、Hybrid Automatic Repeat reQuest ACKnowledgement(HARQ-ACK)、ACK/NACKなどと呼ばれてもよい)及びスケジューリングリクエスト(Scheduling Request(SR))の少なくとも1つを含む上り制御情報(Uplink Control Information(UCI))が伝送されてもよい。PRACHによって、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送されてもよい。
なお、本開示において下りリンク、上りリンクなどは「リンク」を付けずに表現されてもよい。また、各種チャネルの先頭に「物理(Physical)」を付けずに表現されてもよい。
無線通信システム1では、同期信号(Synchronization Signal(SS))、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal(DL-RS))などが伝送されてもよい。無線通信システム1では、DL-RSとして、セル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal(CRS))、チャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal(CSI-RS))、復調用参照信号(DeModulation Reference Signal(DMRS))、位置決定参照信号(Positioning Reference Signal(PRS))、位相トラッキング参照信号(Phase Tracking Reference Signal(PTRS))などが伝送されてもよい。
同期信号は、例えば、プライマリ同期信号(Primary Synchronization Signal(PSS))及びセカンダリ同期信号(Secondary Synchronization Signal(SSS))の少なくとも1つであってもよい。SS(PSS、SSS)及びPBCH(及びPBCH用のDMRS)を含む信号ブロックは、SS/PBCHブロック、SS Block(SSB)などと呼ばれてもよい。なお、SS、SSBなども、参照信号と呼ばれてもよい。
また、無線通信システム1では、上りリンク参照信号(Uplink Reference Signal(UL-RS))として、測定用参照信号(Sounding Reference Signal(SRS))、復調用参照信号(DMRS)などが伝送されてもよい。なお、DMRSはユーザ端末固有参照信号(UE-specific Reference Signal)と呼ばれてもよい。
(基地局)
図24は、一実施形態に係る基地局の構成の一例を示す図である。基地局10は、制御部110、送受信部120、送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース(transmission line interface)140を備えている。なお、制御部110、送受信部120及び送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース140は、それぞれ1つ以上が備えられてもよい。
なお、本例では、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。以下で説明する各部の処理の一部は、省略されてもよい。
制御部110は、基地局10全体の制御を実施する。制御部110は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路などから構成することができる。
制御部110は、信号の生成、スケジューリング(例えば、リソース割り当て、マッピング)などを制御してもよい。制御部110は、送受信部120、送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース140を用いた送受信、測定などを制御してもよい。制御部110は、信号として送信するデータ、制御情報、系列(sequence)などを生成し、送受信部120に転送してもよい。制御部110は、通信チャネルの呼処理(設定、解放など)、基地局10の状態管理、無線リソースの管理などを行ってもよい。
送受信部120は、ベースバンド(baseband)部121、Radio Frequency(RF)部122、測定部123を含んでもよい。ベースバンド部121は、送信処理部1211及び受信処理部1212を含んでもよい。送受信部120は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、RF回路、ベースバンド回路、フィルタ、位相シフタ(phase shifter)、測定回路、送受信回路などから構成することができる。
送受信部120は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。当該送信部は、送信処理部1211、RF部122から構成されてもよい。当該受信部は、受信処理部1212、RF部122、測定部123から構成されてもよい。
送受信アンテナ130は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるアンテナ、例えばアレイアンテナなどから構成することができる。
送受信部120は、上述の下りリンクチャネル、同期信号、下りリンク参照信号などを送信してもよい。送受信部120は、上述の上りリンクチャネル、上りリンク参照信号などを受信してもよい。
送受信部120は、デジタルビームフォーミング(例えば、プリコーディング)、アナログビームフォーミング(例えば、位相回転)などを用いて、送信ビーム及び受信ビームの少なくとも一方を形成してもよい。
送受信部120(送信処理部1211)は、例えば制御部110から取得したデータ、制御情報などに対して、Packet Data Convergence Protocol(PDCP)レイヤの処理、Radio Link Control(RLC)レイヤの処理(例えば、RLC再送制御)、Medium Access Control(MAC)レイヤの処理(例えば、HARQ再送制御)などを行い、送信するビット列を生成してもよい。
送受信部120(送信処理部1211)は、送信するビット列に対して、チャネル符号化(誤り訂正符号化を含んでもよい)、変調、マッピング、フィルタ処理、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform(DFT))処理(必要に応じて)、逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform(IFFT))処理、プリコーディング、デジタル-アナログ変換などの送信処理を行い、ベースバンド信号を出力してもよい。
送受信部120(RF部122)は、ベースバンド信号に対して、無線周波数帯への変調、フィルタ処理、増幅などを行い、無線周波数帯の信号を、送受信アンテナ130を介して送信してもよい。
一方、送受信部120(RF部122)は、送受信アンテナ130によって受信された無線周波数帯の信号に対して、増幅、フィルタ処理、ベースバンド信号への復調などを行ってもよい。
送受信部120(受信処理部1212)は、取得されたベースバンド信号に対して、アナログ-デジタル変換、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform(FFT))処理、逆離散フーリエ変換(Inverse Discrete Fourier Transform(IDFT))処理(必要に応じて)、フィルタ処理、デマッピング、復調、復号(誤り訂正復号を含んでもよい)、MACレイヤ処理、RLCレイヤの処理及びPDCPレイヤの処理などの受信処理を適用し、ユーザデータなどを取得してもよい。
送受信部120(測定部123)は、受信した信号に関する測定を実施してもよい。例えば、測定部123は、受信した信号に基づいて、Radio Resource Management(RRM)測定、Channel State Information(CSI)測定などを行ってもよい。測定部123は、受信電力(例えば、Reference Signal Received Power(RSRP))、受信品質(例えば、Reference Signal Received Quality(RSRQ)、Signal to Interference plus Noise Ratio(SINR)、Signal to Noise Ratio(SNR))、信号強度(例えば、Received Signal Strength Indicator(RSSI))、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部110に出力されてもよい。
伝送路インターフェース140は、コアネットワーク30に含まれる装置、他の基地局10などとの間で信号を送受信(バックホールシグナリング)し、ユーザ端末20のためのユーザデータ(ユーザプレーンデータ)、制御プレーンデータなどを取得、伝送などしてもよい。
なお、本開示における基地局10の送信部及び受信部は、送受信部120、送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース140の少なくとも1つによって構成されてもよい。
なお、送受信部120は、コードブック(準静的HARQ-ACKコードブック)を受信してもよい。送受信部120は、PUCCH又はPUSCHを用いて当該コードブックを受信してもよい。
なお、送受信部120は、HARQ-ACKタイミング値の粒度(時間単位)を示す情報を送信してもよい。当該情報は、システム情報又はRRCパラメータに含まれてもよい。また、送受信部120は、ある時間単位内でどの準静的HARQ-ACKコードブック(例えば、eMBB用HARQ-ACKコードブック及びURLLC用HARQコードブックの少なくとも一つ、又は、共通HARQ-ACKコードブック)をフィードバックするかを示す、上位レイヤシグナリング及びDCIの少なくとも一つを送信してもよい。
なお、制御部110は、受信したコードブックに基づいてPDSCHの送信を制御してもよい。
(ユーザ端末)
図25は、一実施形態に係るユーザ端末の構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、制御部210、送受信部220及び送受信アンテナ230を備えている。なお、制御部210、送受信部220及び送受信アンテナ230は、それぞれ1つ以上が備えられてもよい。
なお、本例では、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。以下で説明する各部の処理の一部は、省略されてもよい。
制御部210は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部210は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路などから構成することができる。
制御部210は、信号の生成、マッピングなどを制御してもよい。制御部210は、送受信部220及び送受信アンテナ230を用いた送受信、測定などを制御してもよい。制御部210は、信号として送信するデータ、制御情報、系列などを生成し、送受信部220に転送してもよい。
送受信部220は、ベースバンド部221、RF部222、測定部223を含んでもよい。ベースバンド部221は、送信処理部2211、受信処理部2212を含んでもよい。送受信部220は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、RF回路、ベースバンド回路、フィルタ、位相シフタ、測定回路、送受信回路などから構成することができる。
送受信部220は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。当該送信部は、送信処理部2211、RF部222から構成されてもよい。当該受信部は、受信処理部2212、RF部222、測定部223から構成されてもよい。
送受信アンテナ230は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるアンテナ、例えばアレイアンテナなどから構成することができる。
送受信部220は、上述の下りリンクチャネル、同期信号、下りリンク参照信号などを受信してもよい。送受信部220は、上述の上りリンクチャネル、上りリンク参照信号などを送信してもよい。
送受信部220は、デジタルビームフォーミング(例えば、プリコーディング)、アナログビームフォーミング(例えば、位相回転)などを用いて、送信ビーム及び受信ビームの少なくとも一方を形成してもよい。
送受信部220(送信処理部2211)は、例えば制御部210から取得したデータ、制御情報などに対して、PDCPレイヤの処理、RLCレイヤの処理(例えば、RLC再送制御)、MACレイヤの処理(例えば、HARQ再送制御)などを行い、送信するビット列を生成してもよい。
送受信部220(送信処理部2211)は、送信するビット列に対して、チャネル符号化(誤り訂正符号化を含んでもよい)、変調、マッピング、フィルタ処理、DFT処理(必要に応じて)、IFFT処理、プリコーディング、デジタル-アナログ変換などの送信処理を行い、ベースバンド信号を出力してもよい。
なお、DFT処理を適用するか否かは、トランスフォームプリコーディングの設定に基づいてもよい。送受信部220(送信処理部2211)は、あるチャネル(例えば、PUSCH)について、トランスフォームプリコーディングが有効(enabled)である場合、当該チャネルをDFT-s-OFDM波形を用いて送信するために上記送信処理としてDFT処理を行ってもよいし、そうでない場合、上記送信処理としてDFT処理を行わなくてもよい。
送受信部220(RF部222)は、ベースバンド信号に対して、無線周波数帯への変調、フィルタ処理、増幅などを行い、無線周波数帯の信号を、送受信アンテナ230を介して送信してもよい。
一方、送受信部220(RF部222)は、送受信アンテナ230によって受信された無線周波数帯の信号に対して、増幅、フィルタ処理、ベースバンド信号への復調などを行ってもよい。
送受信部220(受信処理部2212)は、取得されたベースバンド信号に対して、アナログ-デジタル変換、FFT処理、IDFT処理(必要に応じて)、フィルタ処理、デマッピング、復調、復号(誤り訂正復号を含んでもよい)、MACレイヤ処理、RLCレイヤの処理及びPDCPレイヤの処理などの受信処理を適用し、ユーザデータなどを取得してもよい。
送受信部220(測定部223)は、受信した信号に関する測定を実施してもよい。例えば、測定部223は、受信した信号に基づいて、RRM測定、CSI測定などを行ってもよい。測定部223は、受信電力(例えば、RSRP)、受信品質(例えば、RSRQ、SINR、SNR)、信号強度(例えば、RSSI)、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部210に出力されてもよい。
なお、本開示におけるユーザ端末20の送信部及び受信部は、送受信部220、送受信アンテナ230及び伝送路インターフェース240の少なくとも1つによって構成されてもよい。
なお、送受信部220は、コードブック(準静的HARQ-ACKコードブック)を送信してもよい。送受信部220は、PUCCH又はPUSCHを用いて当該コードブックを送信してもよい。
なお、送受信部220は、HARQ-ACKタイミング値の粒度(時間単位)を示す情報を受信してもよい。当該情報は、システム情報又はRRCパラメータに含まれてもよい。また、送受信部220は、ある時間単位内でどの準静的HARQ-ACKコードブック(例えば、eMBB用HARQ-ACKコードブック及びURLLC用HARQコードブックの少なくとも一つ、又は、共通HARQ-ACKコードブック)をフィードバックするかを示す、上位レイヤシグナリング及びDCIの少なくとも一つを受信してもよい。
制御部210は、スロットよりも短い時間単位を用いたHARQ-ACKタイミング値と、前記時間単位のフォーマットとに基づいて、前記時間単位で利用可能な下り共有チャネルの受信用の一以上の候補機会(候補PDSCH受信機会)のセットを決定してもよい(第1の態様)。
制御部210は、前記候補機会のセットに基づくコードブックの決定を制御してもよい。
制御部210は、前記スロット内の時間単位毎の時間領域リソース割り当てに基づいて、前記候補機会のセットを決定してもよい。
制御部210は、前記スロット内の各時間領域リソース割り当てに基づいて決定される各候補機会が前記スロット内のどの時間単位に属するかを、前記各候補機会の開始シンボル又は最終シンボルの位置に基づいて決定してもよい(第1の態様)。
前記時間単位毎の時間領域リソース割り当ては、スロットオフセット値、開始シンボルのインデックス、時間長、マッピングタイプの少なくとも一つと行インデックスとを関連付ける行を含むテーブルで規定されてもよい。
制御部210は、複数のサービス間で同一又は異なる時間単位を用いたHARQ-ACKタイミング値と、前記時間単位のフォーマットとに基づいて、前記時間単位で利用可能な下り共有チャネルの受信用の一以上の候補機会のセットを決定してもよい(第2の態様)。
制御部210は、前記複数のサービス間で同一又は異なる時間領域リソース割り当てに基づいて、前記候補機会のセットを決定してもよい(第2の態様)。
制御部210は、前記複数のサービス間で個別又は共通に前記候補機会のセットを決定してもよい(第2の態様)。
制御部210は、前記候補機会のセットに基づいて、前記複数のサービス間で個別又は共通に前記コードブックを決定してもよい(第2の態様)。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
ここで、機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、みなし、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)、送信機(transmitter)などと呼称されてもよい。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施形態における基地局、ユーザ端末などは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図26は、一実施形態に係る基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、本開示において、装置、回路、デバイス、部(section)、ユニットなどの文言は、互いに読み替えることができる。基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、2以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004を介する通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(Central Processing Unit(CPU))によって構成されてもよい。例えば、上述の制御部110(210)、送受信部120(220)などの少なくとも一部は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、制御部110(210)は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Read Only Memory(ROM)、Erasable Programmable ROM(EPROM)、Electrically EPROM(EEPROM)、Random Access Memory(RAM)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(Compact Disc ROM(CD-ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(Frequency Division Duplex(FDD))及び時分割複信(Time Division Duplex(TDD))の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信部120(220)、送受信アンテナ130(230)などは、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部120(220)は、送信部120a(220a)と受信部120b(220b)とで、物理的に又は論理的に分離された実装がなされてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、Light Emitting Diode(LED)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor(DSP))、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、Programmable Logic Device(PLD)、Field Programmable Gate Array(FPGA)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアを用いて各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
(変形例)
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル、シンボル及び信号(シグナル又はシグナリング)は、互いに読み替えられてもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号(reference signal)は、RSと略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(Component Carrier(CC))は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)によって構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
ここで、ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SubCarrier Spacing(SCS))、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(Transmission Time Interval(TTI))、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM)シンボル、Single Carrier Frequency Division Multiple Access(SC-FDMA)シンボルなど)によって構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(PUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(PUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。なお、本開示におけるフレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット、シンボルなどの時間単位は、互いに読み替えられてもよい。
例えば、1サブフレームはTTIと呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(3GPP Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(Resource Block(RB))は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックによって構成されてもよい。
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(Physical RB(PRB))、サブキャリアグループ(Sub-Carrier Group(SCG))、リソースエレメントグループ(Resource Element Group(REG))、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(Resource Element(RE))によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
帯域幅部分(Bandwidth Part(BWP))(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
BWPには、UL BWP(UL用のBWP)と、DL BWP(DL用のBWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix(CP))長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスによって指示されてもよい。
本開示においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本開示において明示的に開示したものと異なってもよい。様々なチャネル(PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ及び下位レイヤから上位レイヤの少なくとも一方へ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、本開示における情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(Downlink Control Information(DCI))、上り制御情報(Uplink Control Information(UCI)))、上位レイヤシグナリング(例えば、Radio Resource Control(RRC)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(Master Information Block(MIB))、システム情報ブロック(System Information Block(SIB))など)、Medium Access Control(MAC)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、Layer 1/Layer 2(L1/L2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC Control Element(CE))を用いて通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(Digital Subscriber Line(DSL))など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。「ネットワーク」は、ネットワークに含まれる装置(例えば、基地局)のことを意味してもよい。
本開示において、「プリコーディング」、「プリコーダ」、「ウェイト(プリコーディングウェイト)」、「擬似コロケーション(Quasi-Co-Location(QCL))」、「Transmission Configuration Indication state(TCI状態)」、「空間関係(spatial relation)」、「空間ドメインフィルタ(spatial domain filter)」、「送信電力」、「位相回転」、「アンテナポート」、「アンテナポートグル-プ」、「レイヤ」、「レイヤ数」、「ランク」、「リソース」、「リソースセット」、「リソースグループ」、「ビーム」、「ビーム幅」、「ビーム角度」、「アンテナ」、「アンテナ素子」、「パネル」などの用語は、互換的に使用され得る。
本開示においては、「基地局(Base Station(BS))」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNB(eNodeB)」、「gNB(gNodeB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(Transmission Point(TP))」、「受信ポイント(Reception Point(RP))」、「送受信ポイント(Transmission/Reception Point(TRP))」、「パネル」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(Remote Radio Head(RRH)))によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(Mobile Station(MS))」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(User Equipment(UE))」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、無線通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのInternet of Things(IoT)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、Device-to-Device(D2D)、Vehicle-to-Everything(V2X)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」、「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を基地局10が有する構成としてもよい。
本開示において、基地局によって行われるとした動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)を含むネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、Mobility Management Entity(MME)、Serving-Gateway(S-GW)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において説明した各態様/実施形態は、Long Term Evolution(LTE)、LTE-Advanced(LTE-A)、LTE-Beyond(LTE-B)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4th generation mobile communication system(4G)、5th generation mobile communication system(5G)、Future Radio Access(FRA)、New-Radio Access Technology(RAT)、New Radio(NR)、New radio access(NX)、Future generation radio access(FX)、Global System for Mobile communications(GSM(登録商標))、CDMA2000、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、Ultra-WideBand(UWB)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム、これらに基づいて拡張された次世代システムなどに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE又はLTE-Aと、5Gとの組み合わせなど)適用されてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
本開示に記載の「最大送信電力」は送信電力の最大値を意味してもよいし、公称最大送信電力(the nominal UE maximum transmit power)を意味してもよいし、定格最大送信電力(the rated UE maximum transmit power)を意味してもよい。
本開示において使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的であっても、論理的であっても、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。
本開示において、2つの要素が接続される場合、1つ以上の電線、ケーブル、プリント電気接続などを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域、光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びこれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
以上、本開示に係る発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示に係る発明が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示に係る発明は、請求の範囲の記載に基づいて定まる発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に係る発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。