(繰り返し送信)
NRでは、チャネル及び信号の少なくとも一方(「チャネル/信号」と表記されてもよい。以下、「A/B」は同様に、「A及びBの少なくとも一方」で読み替えられてもよい)を1回だけでなく、複数回繰り返して(with repetition)送信することが検討されている。
例えば、NRでは、1つ以上の送信機会(transmission occasion)において、UE又は基地局が、同一のデータに基づくトランスポートブロック(Transport Block(TB))(同一のTBで読み替えられてもよい)を送信することが検討されている。各送信機会は所定の時間ユニットに該当してもよい。
所定の時間ユニットは、例えば、スロットであってもよいし、スロットよりも短い時間ユニット(例えば、ミニスロット)であってもよい。ミニスロットは、7シンボル、3又は4シンボル、又は、2シンボルで構成されてもよい。ミニスロットは、サブスロット又はハーフスロット等と呼ばれてもよい。
例えば、繰り返し送信が適用されるチャネルは、上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel(PUCCH))、上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel(PUSCH))、下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel(PDCCH))、下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel(PDSCH))などの少なくとも1つであってもよい。
例えば、UEは、上位レイヤシグナリング、物理レイヤシグナリング又はこれらの組み合わせを用いてあるチャネル/信号の繰り返し送信が設定又は指定された場合、当該チャネル/信号を繰り返し送信してもよいし、繰り返し送信されたチャネル/信号を受信(繰り返し受信と呼ばれてもよい)してもよい。UEは、繰り返し回数が設定又は指定されたチャネル/信号について、繰り返し送信又は繰り返し受信を行ってもよい。
なお、本開示において、上位レイヤシグナリングは、例えば、Radio Resource Control(RRC)シグナリング、Medium Access Control(MAC)シグナリング、ブロードキャスト情報などのいずれか、又はこれらの組み合わせであってもよい。
MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC Control Element(MAC CE))、MAC Protocol Data Unit(PDU)などを用いてもよい。ブロードキャスト情報は、例えば、マスタ情報ブロック(Master Information Block(MIB))、システム情報ブロック(System Information Block(SIB))、最低限のシステム情報(Remaining Minimum System Information(RMSI))、その他のシステム情報(Other System Information(OSI))などであってもよい。
物理レイヤシグナリングは、例えば、下り制御情報(Downlink Control Information(DCI))であってもよい。
繰り返し送信は、スロットアグリゲーション(slot aggregation)送信、マルチスロット送信、マルチミニスロット送信などと呼ばれてもよい。
なお、PDSCHの繰り返しは、「複数の時間ユニット(例えば、複数のスロット、サブスロット又はミニスロット)それぞれの複数のPDSCH」、「PDSCHブラインド再送信(PDSCH blind retransmission)」、「マルチスロットPDSCH」、「マルチサブスロットPDSCH」、「マルチミニスロットPDSCH」、「同一のTBを含む複数のPDSCH」などと言い換えられてもよい。他のチャネルについても同様の言い換えが用いられてもよい。
本開示において、送信機会、受信機会(reception occasion)、繰り返し(又は繰り返しの単位)、スロット、ミニスロットなどは、互いに読み替えられてもよい。また、本開示において、繰り返し(repetition)は、繰り返し送信、繰り返し受信の少なくとも一方で読み替えられてもよい。
なお、本開示において、繰り返し回数、繰り返し数(repetition number)、繰り返し因数(repetition factor)、繰り返し係数、Kなどは、互いに読み替えられてもよい。なお、あるチャネル/信号の繰り返し回数が1であることは、当該チャネル/信号を1回送信する(繰り返しなしである)ことを示してもよい。
K個の時間ユニット(例えば、スロット又はミニスロット)間では、同一のシンボル割り当てが適用されてもよい。例えば、UEは、DCI内の所定フィールド(例えば、時間領域リソース割り当て(Time domain Resource Allocation(TDRA))フィールド)の値に基づいて決定される開始シンボルインデックス及びシンボル数に基づいて、各時間ユニットにおけるシンボル割り当てを決定してもよい。
K個の時間ユニット間では、同一データに基づくTBに適用される冗長バージョン(Redundancy Version(RV))は、同一であってもよいし、又は、少なくとも一部が異なってもよい。例えば、n番目の時間ユニットで当該TBに適用されるRVは、DCI内の所定フィールド(例えば、RVフィールド)の値に基づいて決定されてもよい。
Rel-16以降のNRにおいて、高信頼かつ低遅延通信(Ultra-Reliable and Low-Latency Communications(URLLC))サービスへの繰り返し送信の適用が検討されている。例えば、繰り返し送信に、複数の送信構成指示状態(Transmission Configuration Indication state(TCI状態))を適用することが検討されている。複数の送受信ポイント(Transmission/Reception Point(TRP))(マルチTRP)を用いてPDSCHが繰り返し送信される場合には、各繰り返しが異なるTCI状態に対応することが考えられるためである。
例えば、シングルスロット内で、重複しない時間リソースを用いて1つのTBの繰り返し送信が行われる場合、当該TBの各送信機会(それぞれ、ミニスロットの粒度)は、1つのTCI状態及び1つのRVに対応してもよい。また、例えば、異なるスロットにわたって1つのTBの繰り返し送信が行われる場合、当該TBの各送信機会は、1つのTCI状態及び1つのRVに対応してもよい。
しかしながら、繰り返し送信に対するTCI状態及びRVを、UEがどのように判断して各送信機会にマップするかについては、検討が進んでいない。繰り返しの処理が適切に行われない場合、通信スループットの増大が抑制されるおそれがある。
そこで、本発明者らは、繰り返しの処理を適切に制御するための方法を着想した。
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。各実施形態に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
なお、本開示において、パネル、Uplink(UL)送信エンティティ、TRP、空間関係、制御リソースセット(COntrol REsource SET(CORESET))、PDSCH、コードワード、基地局、所定のアンテナポート(例えば、復調用参照信号(DeModulation Reference Signal(DMRS))ポート)、所定のアンテナポートグループ(例えば、DMRSポートグループ)、所定のグループ(例えば、符号分割多重(Code Division Multiplexing(CDM))グループ、所定の参照信号グループ、CORESETグループ)などは、互いに読み替えられてもよい。
また、パネルIdentifier(ID)とパネルは互いに読み替えられてもよい。つまり、TRP IDとTRP、CORESETグループIDとCORESETグループなどは、互いに読み替えられてもよい。ID及びインデックスは、互いに読み替えられてもよい。
また、本開示において、シーケンス、リスト、セット、グループなどは、互いに読み替えられてもよい。
複数のTCI状態及び複数のRVの少なくとも一方を利用する繰り返し送信は、URLLCベースでマルチTRPのPDSCHがシングルDCIによってスケジュールされるケースへの利用が主に検討されている。しかしながら、本開示の各実施形態の適用は、このケースに限定されない。
以下の実施形態の説明は、PDSCHの繰り返しを想定するが、これに限られない。各実施形態は、PDSCHを他のチャネル/信号(例えば、PUSCH、PUCCH、PDCCH)に置き換えた内容を含んでもよい。
(無線通信方法)
<第1の実施形態>
第1の実施形態においては、PDSCHの繰り返しに関して、TCI状態とRVシーケンスとを、DCIのそれぞれ別のフィールドに基づいて指示されてもよい。PDSCHの繰り返し(送信機会)及びTCI状態のマッピング関係と、PDSCHの繰り返し及びRVシーケンスのマッピング関係と、は別々に定義されてもよい。
[PDSCHの繰り返しのためのTCI状態]
第1の実施形態においては、UEは、各繰り返し単位に適用するTCI状態(以下、単にTCIとも書く)のセットを、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)によって設定されてもよい。
なお、TCIのセット(TCIセット)は、繰り返しに適用されるTCIのシーケンス、TCIのグループ、TCIのパターンなどと互いに読み替えられてもよい。本開示において、TCIセットは、1つ又は複数のTCIから構成されてもよい。
UEは、RRCシグナリングによって、TCIセットのインデックスと、当該TCIセットに対応する1つ又は複数のTCIインデックスと、の対応関係を設定されてもよい。
図1は、TCIセットの一例を示す図である。本例では、TCIセットとしてTCIセット0から7の8つのTCIセットが示されている。なお、UEに設定されるTCIセットの数は、8に限られない。
図1に示されるように、TCIセットごとに、含まれる(又は対応する)TCIの数は、異なってもよい。例えば、TCIセット0は1つのTCI(TCI#1)に対応し、TCIセット7は4つのTCI(TCI#1-#4)に対応する。なお、本開示では、簡単のため、TCIインデックス#xを単にTCI#xとも表す。
なお、RRCシグナリングによって設定されたTCIセットのうち1つ又は複数のTCIセットが、MACシグナリング(例えば、MAC CE)によってアクティベートされてもよい。
例えば、図1に示した8つのTCIセットは、8つより多く設定されたTCIセットのうち、MAC CEによってアクティベートされたTCIセットに該当してもよい。当該MAC CEは、例えば、TCIセットのインデックス、アクティベートする1つ以上のTCIインデックスなどの情報を含んでもよい。
UEは、RRCシグナリング及びMAC CEの少なくとも一方によって設定、アクティベートなどされたTCIセットから、DCI(例えば、DCIフォーマット1_1)の特定のフィールドに基づいて1つのTCIセットを決定してもよい。当該DCIは、PDSCHの繰り返しを指示するDCIに該当してもよい。なお、特定のフィールドは、繰り返しに適用するTCIを識別するためのフィールドであってもよく、TCIフィールド、TCIセットフィールドなどと呼ばれてもよい。
TCIフィールドのビット数は、設定されたTCIセット又はアクティベートされるTCIセットの候補数(又は最大数)に応じて変動してもよい。
図2A及び2Bは、TCIフィールドとTCIセットの対応関係の一例を示す図である。本例では、DCIに含まれるTCIフィールドの値(コードポイントと呼ばれてもよい)と、対応するTCIセットと、が示されている。本例では、3ビットのTCIフィールドの例が示されている。
図2Aは、RRCによってTCIセット0-7が設定されるケースの対応関係を示し、図2Bは、MAC CEによってTCIセット0-7がアクティベートされるケースの対応関係を示す。
TCIフィールドの値に応じて異なるTCIセットが指定されている。例えば、図2Aにおいて、TCIフィールドの値=000、001及び010には、それぞれRRCによって設定されたTCIセット0、1及び2が関連付けられている。
なお、UEは、図1のようにTCIセットを設定されてもよいし、TCIセットを介さずに、直接図2Aに示すTCIフィールドのコードポイントに対応する1つ又は複数のTCIを設定又は指定されてもよい。
各TCIセットに含まれる(対応する)TCI状態の最大数は、上位レイヤシグナリングによってUEに設定されてもよいし、UE能力に基づいてもよいし、仕様によって予め定められてもよい。
UEは、DCIに含まれる複数のTCIフィールドによって、それぞれ別々のTCIを指定されてもよい。例えば、DCIに2つのTCIフィールド(TCIフィールド1、2)が含まれる場合、UEは、TCIフィールド1が示すTCI1と、TCIフィールド2が示すTCI2と、が1つのTCIセットを構成する(PDSCHの繰り返しに適用される)と想定してもよい。
[各送信機会へのTCI状態のマッピング]
UEは、PDSCHの時間ドメインの繰り返し回数と異なる(例えば、より小さい、より大きい)TCI状態の数を示すDCIを受信することを予期しなくてもよい。この場合、UEは、K回の繰り返しのうちのn番目の送信機会(n=1、2、…、K)は、DCIによって示されるn番目のTCI状態に関連すると想定してもよい。
言い換えると、UEは、繰り返し回数と同じTCI状態の数を示すDCIを受信すると想定してもよい。このような構成によれば、UE処理を簡単化できる。
図3は、繰り返し回数と異なるTCI状態の数を示すDCIを受信することをUEが予期しない場合の一例を示す図である。図3の下部には、DCIに含まれるTCIフィールドの値(コードポイント)とTCI(TCIセット)との対応関係の一例が示されている。各コードポイントは、図1で示したTCIセットに対応する1つ又は複数のTCI状態に対応している。
図3の上部は、DCIと当該DCIによってスケジュールされるPDSCH繰り返しの一例を示している。本例では、繰り返しが時間的に間隔を空けて(離散的に)行われる例を示すが、繰り返しは連続した時間リソースを用いて行われてもよい。以降の図面でも同様である。
1つのDCIによって示されるTCI状態の数をY(言い換えると、Yは、DCIに対応するTCIセットを構成するTCI状態の数)とおくと、図3の左上に示すように、UEは、K=4、Y=4(コードポイント=111)のDCIを受信し得る。この場合、UEは、n番目の繰り返し(nth PDSCH)は対応するTCIセットのn番目のTCI状態であると決定してもよい。例えば、UEは、1番目の繰り返し(1st PDSCH)は対応するTCIセットの1番目のTCI状態(TCI#1)であると決定してもよい。
一方、図3の右上に示すように、UEは、K=4、Y=3(コードポイント=110)のDCIを受信することを予期しなくてもよい。仮にそのようなDCIを受信したUEは、当該DCIがスケジュールするPDSCH繰り返しの受信を行わなくてもよい(スキップしてもよい)。
なお、繰り返し数Kは、上述したように、DCIによって指示されてもよいし、上位レイヤシグナリングによって設定されてもよい。つまり、本開示において、K=X(X>0)のDCI(K=Xを示すDCI)は、Kを通知するDCIを意味してもよいし、上位レイヤシグナリングによって設定されたKの繰り返しが適用されるPDSCHをスケジュールするDCIを意味してもよい。
図4は、繰り返し回数と異なるTCI状態の数を示すDCIを受信することをUEが予期しない場合の別の一例を示す図である。DCIに対応するK、Y、TCIコードポイントなどの値が異なる以外は図3と同様であるため、重複した説明は繰り返さない。
図4の左上に示すように、UEは、K=2、Y=2(例えば、コードポイント=001)のDCIを受信し得る。この場合、UEは、n番目の繰り返し(nth PDSCH)は対応するTCIセットのn番目のTCI状態であると決定してもよい。例えば、UEは、1番目の繰り返し(1st PDSCH)は対応するTCIセットの1番目のTCI状態(TCI#1)であると決定してもよい。
一方、図4の右上に示すように、UEは、K=2、Y=3(コードポイント=110)のDCIを受信することを予期しなくてもよい。仮にそのようなDCIを受信したUEは、当該DCIがスケジュールするPDSCH繰り返しの受信を行わなくてもよい(スキップしてもよい)。
なお、UEは、PDSCHの時間ドメインの繰り返し回数と異なるTCI状態の数を示すDCIを受信することを許容してもよい。この場合、UEは、TCI状態とPDSCH送信機会との間の統一的なマッピングルールを用いて各送信機会に対応するTCI状態を判断してもよい。例えば、UEは、K回の繰り返しのうちのn番目の送信機会(n=1、2、…、K)は、DCIによって示されるY個のTCI状態のうち、mod(n-1,Y)+1番目のTCI状態に関連すると想定してもよい。
なお、mod(A、B)はAをBで割った余り(モジュロ演算)に該当してもよい。
このような構成によれば、TCI状態の指示を柔軟に行うことができる。
図5は、繰り返し回数と異なるTCI状態の数を示すDCIを受信することをUEが許容する場合の一例を示す図である。DCIに対応するK、Y、TCIコードポイントなどの値が異なる以外は図3と同様であるため、重複した説明は繰り返さない。
図5の上部に示すように、UEは、K=4、Y=2(例えば、コードポイント=001)のDCIを受信し得る。この場合、UEは、n番目の繰り返し(nth PDSCH)は対応するTCIセットのmod(n-1,Y)+1番目のTCI状態であると決定してもよい。
例えば、UEは、1番目の繰り返し(1st PDSCH)は対応するTCIセットのmod(1-1,2)+1(=1)番目のTCI状態(TCI#1)であると決定してもよい。この例では、1、2、3、4番目の繰り返しは、それぞれTCI#1、#2、#1、#2に対応する。このように、TCIコードポイントに対応するTCIセットのサイズ(TCIセットに含まれるTCIの数)が、繰り返し回数よりも小さい場合には、UEは、TCIセットのTCIの少なくとも1つを複数の送信機会に適用してもよい。
図6は、繰り返し回数と異なるTCI状態の数を示すDCIを受信することをUEが許容する場合の別の一例を示す図である。DCIに対応するK、Y、TCIコードポイントなどの値が異なる以外は図3と同様であるため、重複した説明は繰り返さない。
繰り返し回数と異なるTCI状態の数を示すDCIを受信することをUEが許容する場合でも、UEは、図6に示すような、繰り返し回数と同じTCI状態の数を示すDCIを受信してもよい。図6の上部に示すように、UEは、K=4、Y=4(例えば、コードポイント=111)のDCIを受信し得る。この場合、UEは、n番目の繰り返し(nth PDSCH)は対応するTCIセットのmod(n-1,Y)+1番目のTCI状態であると決定してもよい。この例では、1、2、3、4番目の繰り返しは、それぞれTCI#1、#2、#3、#4に対応する。
図7は、繰り返し回数と異なるTCI状態の数を示すDCIを受信することをUEが許容する場合のさらに別の一例を示す図である。DCIに対応するK、Y、TCIコードポイントなどの値が異なる以外は図3と同様であるため、重複した説明は繰り返さない。
図7の上部に示すように、UEは、K=2、Y=4(例えば、コードポイント=111)のDCIを受信し得る。この場合、UEは、n番目の繰り返し(nth PDSCH)は対応するTCIセットのmod(n-1,Y)+1番目のTCI状態であると決定してもよい。この例では、1、2番目の繰り返しは、それぞれTCI#1、#2に対応する。このように、TCIコードポイントに対応するTCIセットのサイズ(TCIセットに含まれるTCIの数)が、繰り返し回数よりも大きい場合には、UEは、TCIセットの一部のみをPDSCHの繰り返しに適用してもよい。
なお、n番目の送信機会とY個のTCI状態とのマッピングは、これまでの例に限定されない。例えば、UEは、K回の繰り返しのうちのn番目の送信機会(n=1、2、…、K)は、DCIによって示されるY個のTCI状態のうち、Y-(mod(n-1,Y)+1)+1番目のTCI状態に関連すると想定してもよい。この場合、例えば図7においては、1、2番目の繰り返しは、それぞれTCI#4、#3に対応する。
[各送信機会へのRVのマッピング]
<<第1のマッピング>>
PDSCHの繰り返しについては、特定のRVシーケンスのみがサポートされてもよい。当該特定のRVシーケンスは、互いに異なるRVインデックスを含む(同じRVインデックスを含まない)RVシーケンス(例えば、RVシーケンス{#0、#2、#3、#1})であってもよい。
なお、本開示において、RVシーケンスは、1つ又は複数のRVインデックスから構成されてもよい。
UEは、PDSCHの繰り返しをスケジュールするDCI内の所定フィールド(例えば、RVフィールド)の値に基づいて、n番目の繰り返しに対応するRV(RVインデックス、RV値などと読み替えられてもよい)を決定してもよい。なお、本開示においては、n番目の繰り返しはn-1番目の繰り返しと互いに読み替えられてもよい(例えば、1番目の繰り返しは、0番目の繰り返しと表現されてもよい)。
UEは、2ビットのRVフィールドに基づいて、1番目の繰り返しに適用するRVインデックスを決定してもよい。例えば、RVフィールドの値が“00”、“01”、“10”、“11”であることは、それぞれ1番目の繰り返しのRVインデックスが‘0’、‘1’、‘2’、‘3’であることに対応してもよい。
図8は、各送信機会に対するRVのマッピングの一例を示す図である。図8の表の一番左の列は、RVフィールドによって示されるRVインデックス(rvid)を示す。UEは、この値に応じて、n番目の繰り返し(送信機会)に適用されるRVインデックスを判断してもよい。
例えば、UEは、RVフィールドによって示されるrvidが0の場合、n mod 4(mod(n,4)と等価)=0、1、2、3が、それぞれrvid=0、2、3、1に対応すると判断してもよい。
つまり、UEは、RVシーケンス{#0、#2、#3、#1}について、RVフィールドによって示されたRVを開始位置として、繰り返しごとに1つ右のRVを適用してもよい。
<<第2のマッピング>>
PDSCHの繰り返しについては、1より多いRVシーケンスがサポートされてもよい。当該1より多いRVシーケンスは、例えば、RVシーケンス{#0、#2、#3、#1}、{#0、#3、#0、#3}、{#0、#0、#0、#0}などを含んでもよい。
UEは、PDSCHの繰り返しのために、1より多いRVシーケンスの少なくとも1つを、上位レイヤシグナリングによって設定されてもよい。例えば、UEは、2ビットのRVフィールドに基づいて、設定されたRVシーケンスから、1番目の繰り返しに適用するRVインデックスを決定してもよい。UEは、1番目の繰り返しに適用するRVインデックスに基づいて、第1のマッピングで上述したように、n番目の繰り返し(送信機会)に適用されるRVインデックスを判断してもよい。
第2のマッピングは、DCIのRVフィールドをどのように構成するかによって、以下の3つに大別されてもよい:
(マッピング2-1)RVフィールドのビット数が固定、
(マッピング2-2)RVフィールドのビット数が可変、
(マッピング2-3)RVフィールドを含まない。
<<マッピング2-1>>
DCIのRVフィールドのサイズ(ビット数)は、UEに設定されるRVシーケンスに関わらず固定のビット数(例えば、2ビット)であってもよい。ここで、1番目の繰り返しに適用され得るRVインデックスの数が、当該固定のビット数で表現できる値の数未満であれば、RVフィールドの取り得る値の数は上記1番目の繰り返しに適用され得るRVインデックスの数に制限されると想定されてもよい。
設定されたRVシーケンスが、互いに異なるRVインデックスを含む(同じRVインデックスを含まない)RVシーケンス(例えば、{#0、#2、#3、#1})である場合、第1のマッピングで上述した、図8のような関係に基づいて、UEは各繰り返しに適用されるRVインデックスを判断してもよい。
図9A及び9Bは、マッピング2-1における各送信機会に対するRVのマッピングの一例を示す図である。表の見方は、図8と同じであるため、重複する説明は繰り返さない。
マッピング2-1において、設定されたRVシーケンスが、一部に同じRVインデックスを含むRVシーケンス(例えば、{#0、#3、#0、#3})である場合、図9Aのような関係に基づいて、UEは各繰り返しに適用されるRVインデックスを判断してもよい。
また、マッピング2-1において、設定されたRVシーケンスが、全て同じRVインデックスから構成されるRVシーケンス(例えば、{#0、#0、#0、#0})である場合、図9Bのような関係に基づいて、UEは各繰り返しに適用されるRVインデックスを判断してもよい。
図9A及び9Bでは、設定されたRVシーケンスに含まれるRVインデックスに対応するRVフィールド以外(図9AではRVフィールドによって示されるRVインデックス=1及び2、図9Bでは当該RVインデックス=1-3)は、予約(”Reserved”)と記載されている。このため、UEは、予約に該当するRVフィールドの値を指示されることはないと想定してもよい。この場合、RVフィールドの取り得る値が制限されるため、UEの処理負荷の低減が期待できる。また、UEは、RVフィールドの一部を仮想巡回冗長検査(Virtual Cyclic Redundancy Check(V-CRC))ビットとして扱ってもよく、これによりDCIの受信性能の向上が期待できる。
図10A-10Cは、繰り返しに適用するRVの一例を示す図である。本例では、UEは、PDSCHの繰り返しのためのRVシーケンス{#0、#2、#3、#1}を設定されたと想定する。
図10Aでは、UEは、K=8及びrvid=0を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図8のマッピングに基づいて、1-8番目の繰り返しが、それぞれrvid=0、2、3、1、0、2、3、1に対応すると判断してもよい。
図10Bでは、UEは、まず、K=4及びrvid=0を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図8のマッピングに基づいて、1-4番目の繰り返しが、それぞれrvid=0、2、3、1に対応すると判断してもよい。図10Bでは、UEは、次に、K=4及びrvid=2を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図8のマッピングに基づいて、1-4番目の繰り返しが、それぞれrvid=2、3、1、0に対応すると判断してもよい。
図10Cでは、UEは、まず、K=2及びrvid=0を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図8のマッピングに基づいて、1-2番目の繰り返しが、それぞれrvid=0、2に対応すると判断してもよい。図10Cでは、UEは、次に、K=2及びrvid=3を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図8のマッピングに基づいて、1-2番目の繰り返しが、それぞれrvid=3、1に対応すると判断してもよい。
<<マッピング2-2>>
DCIのRVフィールドのサイズ(ビット数)は、UEに設定されるRVシーケンスに応じて可変のビット数(例えば、0-2ビット)であってもよい。
例えば、RVシーケンス{#0、#2、#3、#1}を設定されたUEは、DCIのRVフィールドが2ビットであると想定してもよい。
一部に同じRVインデックスを含むRVシーケンス(例えば、{#0、#3、#0、#3})を設定されたUEは、DCIのRVフィールドが1ビットであると想定してもよい。
全て同じRVインデックスから構成されるRVシーケンス(例えば、{#0、#0、#0、#0})を設定されたUEは、DCIのRVフィールドが0ビットであると想定してもよい。
マッピング2-2においては、UEにRVシーケンスが明示的に設定されてもよいし、RVシーケンスが設定される代わりにRVフィールドのビット数が設定されてもよい。後者の場合、UEは、設定されたRVフィールドのビット数に応じて、特定のRVシーケンスが設定されたと想定してもよい(例えば、上述のRVシーケンスのセットからRVフィールドサイズを想定する例の逆)。
マッピング2-2において、設定されたRVシーケンスが、互いに異なるRVインデックスを含むRVシーケンス(例えば、{#0、#2、#3、#1})である場合、第1のマッピングで上述した、図8のような関係に基づいて、UEは各繰り返しに適用されるRVインデックスを判断してもよい。
図11A及び11Bは、マッピング2-2における各送信機会に対するRVのマッピングの一例を示す図である。表の見方は、図8と同じであるため、重複する説明は繰り返さない。
マッピング2-2において、設定されたRVシーケンスが、一部に同じRVインデックスを含むRVシーケンス(例えば、{#0、#3、#0、#3})である場合、図11Aのような関係に基づいて、UEは各繰り返しに適用されるRVインデックスを判断してもよい。
また、マッピング2-2において、設定されたRVシーケンスが、全て同じRVインデックスから構成されるRVシーケンス(例えば、{#0、#0、#0、#0})である場合、図11Bのような関係に基づいて、UEは各繰り返しに適用されるRVインデックスを判断してもよい。
図11A及び11Bは、図9A及び9Bの「予約」に対応する行を除いて構成されている。なお、図11Aについては、図9AではDCIによってrvid=3が指示される場合のRVシーケンス({#3、#0、#3、#0})が、DCIによってrvid=1が指示される場合に適用される。
図11Bについては、UEは、RVフィールドが含まれないDCIを受信した場合、当該DCIによってrvid=0が示されたと想定してもよい。
図12A-12Cは、繰り返しに適用するRVの一例を示す図である。本例では、UEは、PDSCHの繰り返しのためのRVシーケンス{#0、#3、#0、#3}を設定されたと想定する。
図12Aでは、UEは、K=8及びrvid=0を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図11Aのマッピングに基づいて、1-8番目の繰り返しが、それぞれrvid=0、3、0、3、0、3、0、3に対応すると判断してもよい。
図12Bでは、UEは、まず、K=4及びrvid=0を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図11Aのマッピングに基づいて、1-4番目の繰り返しが、それぞれrvid=0、3、0、3に対応すると判断してもよい。図12Bでは、UEは、次に、K=4及びrvid=1を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図11Aのマッピングに基づいて、1-4番目の繰り返しが、それぞれrvid=3、0、3、0に対応すると判断してもよい。
図12Cでは、UEは、まず、K=2及びrvid=0を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図11Aのマッピングに基づいて、1-2番目の繰り返しが、それぞれrvid=0、3に対応すると判断してもよい。図12Cでは、UEは、次に、K=2及びrvid=1を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図11Aのマッピングに基づいて、1-2番目の繰り返しが、それぞれrvid=3、0に対応すると判断してもよい。
<<マッピング2-3>>
マッピング2-3においては、繰り返しをスケジュールするDCIは、RVフィールドを含まない。UEは、他のフィールド(例えば、TCIフィールド)に基づいて繰り返しに適用するRVシーケンスを決定してもよい。
マッピング2-3は、DL DCI(PDSCHをスケジュールするDCI)の受信と、対応するPDSCH(当該DCIによってスケジュールされるPDSCH)と、の間のスケジューリングオフセット(言い換えると、時間オフセット)が閾値未満であるケースにおいて、利用されると想定されてもよい。Rel-15 NRでは、当該ケースのTCIフィールドは無視される(デフォルトのQuasi-Co-Location(QCL)想定がPDSCHに適用される)ためである。
なお、本開示において、繰り返しPDSCHについてのスケジューリングオフセットは、DCIと、当該DCIに対応する特定のPDSCH送信機会(例えば、最初又は最後の繰り返しの送信機会)とのオフセットを意味してもよい。
当該閾値は、QCL用時間長、「Threshold」、「Threshold for offset between a DCI indicating a TCI state and a PDSCH scheduled by the DCI」、RRCパラメータ「timeDurationForQCL」、「Threshold-Sched-Offset」、スケジュールオフセット閾値、スケジューリングオフセット閾値、などと呼ばれてもよい。当該閾値は、上位レイヤシグナリングによって設定されてもよい。
UEは、他のフィールド(例えば、TCIフィールド)の先頭又は最後のxビット(x>0)を、マッピング2-1、2-2などで上述したRVフィールドとして利用してもよい。ここで、xは所定数のビット(例えば、2ビット)に固定されてもよいし、上位レイヤシグナリングによって設定(例えば、0-2ビットのいずれか)されてもよい。
なお、UEは、上記スケジューリングオフセットが閾値以上であるケースにおいては、PDSCHの繰り返しが行われないと想定してもよい。言い換えると、UEは、上記スケジューリングオフセットが閾値未満であるケースにのみ、PDSCHの繰り返しが行われると想定してもよい。当該PDSCHの繰り返しには、第2の実施形態で後述するような特定のTCIセットが用いられてもよいし、固定のTCI状態が用いられてもよい。
なお、他のマッピング(例えば、上述の第1のマッピング、後述する第3のマッピング)についても、RVフィールドの代わりに又はRVフィールドに加えて、他のフィールド(例えば、TCIフィールド)に基づいて、繰り返しに適用するRVシーケンスを決定してもよい。
<<第3のマッピング>>
PDSCHの繰り返しについては、1より多いRVシーケンスがサポートされてもよい。当該1より多いRVシーケンスは、例えば、RVシーケンス{#0、#2、#3、#1}、{#0、#3、#0、#3}、{#0、#0、#0、#0}などを含んでもよい。
UEは、PDSCHの繰り返しのために、1より多いRVシーケンスを、上位レイヤシグナリングによって設定されてもよい。UEは、例えば2ビットのRVフィールドに基づいて、設定されたRVシーケンスから、繰り返しに適用するRVシーケンスを決定してもよい。なお、設定されたRVシーケンスの数に応じて、DCIに含まれるRVフィールドのビット数は変動してもよい。
UEは、決定したRVシーケンスのn番目のRVインデックスをn番目の繰り返し(送信機会)に適用してもよい。例えば、決定したRVシーケンスのサイズ(RVシーケンスに含まれるRVインデックスの数)をZとおくと、UEは、n番目の繰り返しには、決定したRVシーケンスのmod(n-1,Z)+1番目のRVを用いると決定してもよい。なお、例えばZは4であってもよい。
図13A及び13Bは、第3のマッピングにおける各送信機会に対するRVのマッピングの一例を示す図である。本例は、図8と類似しているが、表の右部分がRVシーケンスを示す点が異なる。
図13Aは、4つのRVシーケンス(第1-第4のRVシーケンス)を設定される場合であり、図13Bは、3つのRVシーケンス(第1-第3のRVシーケンス)を設定される場合である。図13Bのように、設定されるRVシーケンスの数が4未満の場合、利用されないRVフィールドの値は、予約に該当してもよい。
図14A-14Cは、繰り返しに適用するRVの一例を示す図である。本例では、UEは、第1のRVシーケンスとして{#0、#2、#3、#1}、第2のRVシーケンスとして{#0、#3、#0、#3}、第3のRVシーケンスとして{#0、#0、#0、#0}を設定されたと想定する。
図14Aでは、UEは、K=8及びrvid=0を示すDCIを受信する。この場合、UEは、例えば図13Aのマッピングと第1のRVシーケンスに基づいて、1-8番目の繰り返しが、それぞれrvid=0、2、3、1、0、2、3、1に対応すると判断してもよい。
図14Bでは、UEは、まず、K=4及びrvid=0を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図13Aのマッピングと第1のRVシーケンスに基づいて、1-4番目の繰り返しが、それぞれrvid=0、2、3、1に対応すると判断してもよい。図14Bでは、UEは、次に、K=4及びrvid=1を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図13Aのマッピングと第2のRVシーケンスに基づいて、1-4番目の繰り返しが、それぞれrvid=0、3、0、3に対応すると判断してもよい。
図14Cでは、UEは、まず、K=2及びrvid=0を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図13Aのマッピングと第1のRVシーケンスに基づいて、1-2番目の繰り返しが、それぞれrvid=0、2に対応すると判断してもよい。図14Cでは、UEは、次に、K=2及びrvid=1を示すDCIを受信する。この場合、UEは、図13Aのマッピングと第3のRVシーケンスに基づいて、1-2番目の繰り返しが、それぞれrvid=0、0に対応すると判断してもよい。
以上説明した第1の実施形態によれば、PDSCHの繰り返しに関するTCIとRVを、DCIのそれぞれ別のフィールドに基づいて適切に決定できる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態においては、PDSCHの繰り返しに関して、TCI状態とRVシーケンスとを、DCIの1つのフィールドに基づいてジョイントで(まとめて)指示されてもよい。当該1つのフィールドは、TCI-RVフィールド、ジョイントフィールドなどと呼ばれてもよい。PDSCHの繰り返し(送信機会)及びTCI状態のマッピング関係と、PDSCHの繰り返し及びRVシーケンスのマッピング関係と、は同じルールが定義されてもよい。
[PDSCHの繰り返しのためのTCI、RV]
第2の実施形態においては、UEは、各繰り返し単位に適用する1つ又は複数のTCIと、RVシーケンスと、の組み合わせ(以下、TCI-RVセットなどとも呼ぶ)を、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)によって設定されてもよい。
ここで、1つ又は複数のTCIは、TCIセットのインデックスと関連付けて設定されてもよいし、RVシーケンスは、RVシーケンスのインデックスと関連付けて設定されてもよい。
TCI-RVセットは、TCIセットのインデックス、RVセットのインデックス、TCIインデックス、RVインデックスなどの少なくとも1つに関連付けて設定されてもよい。TCI-RVセットは、TCI-RVセットを識別するためのTCI-RVセットインデックスに関連付けて設定されてもよい。
なお、RRCシグナリングによって設定されたTCI-RVセットのうち1つ又は複数のTCI-RVセットが、MACシグナリング(例えば、MAC CE)によってアクティベートされてもよい。
当該MAC CEは、例えば、アクティベートする1つ以上のTCI-RVインデックスなどの情報を含んでもよい。
UEは、RRCシグナリング及びMAC CEの少なくとも一方によって設定、アクティベートなどされたTCI-RVセットから、DCI(例えば、DCIフォーマット1_1)の特定のフィールドに基づいて1つのTCI-RVセットを決定してもよい。当該DCIは、PDSCHの繰り返しを指示するDCIに該当してもよい。なお、特定のフィールドは、繰り返しに適用するTCI-RVセットを識別するためのフィールドであってもよく、TCI-RVセットフィールドなどと呼ばれてもよい。
TCI-RVセットフィールドのビット数は、設定されたTCI-RVセット又はアクティベートされるTCI-RVセットの候補数(又は最大数)に応じて変動してもよい。
図15は、TCI-RVセットフィールドとTCI-RVセットの対応関係の一例を示す図である。本例では、DCIに含まれるTCI-RVセットフィールドの値(ジョイントコードポイントと呼ばれてもよい)と、対応するTCI(TCIセット)と、対応するRVシーケンスと、が示されている。本例では、3ビットのTCI-RVセットフィールドの例が示されている。コードポイントの値はTCI-RVセットインデックスに対応してもよい。
例えば、ジョイントコードポイント=000のDCIを受信したUEは、繰り返しPDSCHに適用するTCI状態が{#0、#1、#2、#3}であり、RVシーケンスが{#0、#0、#0、#0}と判断してもよい。
UEは、DCIによって指示されたジョイントコードポイントに対応する1又は複数のTCI状態の数(例えば、TCIセットに含まれるTCIインデックスの数)をZ1とおくと、UEは、n番目の繰り返しには、対応する1又は複数のTCIのうち、mod(n-1,Z1)+1番目のTCIを適用すると決定してもよい。なお、例えばZ1は4であってもよい。
UEは、DCIによって指示されたジョイントコードポイントに対応するRVシーケンスのサイズ(RVシーケンスに含まれるRVインデックスの数)をZ2とおくと、UEは、n番目の繰り返しには、対応するRVシーケンスの、mod(n-1,Z2)+1番目のRVを適用すると決定してもよい。なお、例えばZ2は4であってもよい。Z2はZ1と同じでもよいし、異なってもよい。
図16A-16Cは、繰り返しに適用するTCI及びRVの一例を示す図である。本例では、UEは、図15のコードポイントとTCI-RVセットとの対応関係を設定されたと想定する。
図16Aでは、UEは、K=8及びジョイントコードポイント=000を示すDCIを受信する。この場合、UEは、例えば図15のマッピングに基づいて、1-8番目の繰り返しが、それぞれ(TCI、rvid)=(0、0)、(1、0)、(2、0)、(3、0)、(0、0)、(1、0)、(2、0)、(3、0)に対応すると判断してもよい。
図16Bでは、UEは、まず、K=4及びジョイントコードポイント=000を示すDCIを受信する。この場合、UEは、例えば図15のマッピングに基づいて、1-4番目の繰り返しが、それぞれ(TCI、rvid)=(0、0)、(1、0)、(2、0)、(3、0)に対応すると判断してもよい。図16Bでは、UEは、次に、K=4及びジョイントコードポイント=111を示すDCIを受信する。この場合、UEは、例えば図15のマッピングに基づいて、1-4番目の繰り返しが、それぞれ(TCI、rvid)=(0、0)、(0、2)、(0、3)、(0、1)に対応すると判断してもよい。
図16Cでは、UEは、まず、K=2及びジョイントコードポイント=000を示すDCIを受信する。この場合、UEは、例えば図15のマッピングに基づいて、1-2番目の繰り返しが、それぞれ(TCI、rvid)=(0、0)、(1、0)に対応すると判断してもよい。図16Cでは、UEは、次に、K=2及びジョイントコードポイント=001を示すDCIを受信する。この場合、UEは、例えば図15のマッピングに基づいて、1-2番目の繰り返しが、それぞれ(TCI、rvid)=(0、0)、(1、3)に対応すると判断してもよい。
[スケジューリングオフセット]
DCIの受信と、当該DCIに対応する繰り返しPDSCHと、の間のスケジューリングオフセットが閾値未満であるケースにおいて、UEは、各繰り返しに適用されるTCI状態は、デフォルトQCL想定(例えば、Rel-15 NRで規定される最新のスロットの最小のCORESET IDのQCL想定)に従うと想定してもよいし、当該DCIを受信するPDCCH(CORESET)と同じQCLであると想定してもよい。
上記スケジューリングオフセットが上記閾値未満であるケースにおいて、UEは、各繰り返しに適用されるTCI状態は、上位レイヤシグナリングによって設定されたTCIセットのうち、特定のTCIセットに基づくと想定してもよい。
当該特定のTCIセットは、特定のTCI-RVセット(又はTCIセット)インデックス(例えば、最大又は最小のTCI-RVセット(又はTCIセット)インデックス)に対応するTCIセットであってもよいし、特定のDCIコードポイント(例えば、000)に対応するTCIセットであってもよい。
上記スケジューリングオフセットが上記閾値未満であるケースにおいて、UEは、繰り返しPDSCHに適用されるRVシーケンスは、仕様によって予め定められると想定してもよいし、上位レイヤシグナリングによって設定又はアクティベートされたRVシーケンスのうち、特定のRVシーケンスに基づくと想定してもよい。
当該特定のRVシーケンスは、特定のTCI-RVセット(又はTCIセット)インデックス(例えば、最大又は最小のTCI-RVセット(又はTCIセット)インデックス)に対応するRVシーケンスであってもよいし、特定のDCIコードポイント(例えば、000)に対応するRVシーケンスであってもよい。
例えば、上記スケジューリングオフセットが上記閾値未満であるケースにおいて、UEは、各繰り返しに適用されるTCI状態はデフォルトQCL想定に従い、RVは上記特定のRVシーケンスに従うと想定してもよい。
なお、他の実施形態においても、上記スケジューリングオフセットが上記閾値未満であるケースにおいて、これらの少なくとも1つの想定が用いられてもよい。
以上説明した第2の実施形態によれば、PDSCHの繰り返しに関するTCIとRVを、DCIの同じフィールドに基づいて適切に決定できる。
<その他の実施形態>
なお、UEは、あるチャネル/信号の繰り返し数を明示的に設定、指示などされない場合であっても、当該チャネル/信号に適用するTCI状態の数(例えば、利用するTCIセットのサイズ)及びRVシーケンスの数の少なくとも一方に基づいて、当該チャネル/信号の繰り返し数を判断してもよい。
(無線通信システム)
以下、本開示の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、本開示の上記各実施形態に係る無線通信方法のいずれか又はこれらの組み合わせを用いて通信が行われる。
図17は、一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1は、Third Generation Partnership Project(3GPP)によって仕様化されるLong Term Evolution(LTE)、5th generation mobile communication system New Radio(5G NR)などを用いて通信を実現するシステムであってもよい。
また、無線通信システム1は、複数のRadio Access Technology(RAT)間のデュアルコネクティビティ(マルチRATデュアルコネクティビティ(Multi-RAT Dual Connectivity(MR-DC)))をサポートしてもよい。MR-DCは、LTE(Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA))とNRとのデュアルコネクティビティ(E-UTRA-NR Dual Connectivity(EN-DC))、NRとLTEとのデュアルコネクティビティ(NR-E-UTRA Dual Connectivity(NE-DC))などを含んでもよい。
EN-DCでは、LTE(E-UTRA)の基地局(eNB)がマスタノード(Master Node(MN))であり、NRの基地局(gNB)がセカンダリノード(Secondary Node(SN))である。NE-DCでは、NRの基地局(gNB)がMNであり、LTE(E-UTRA)の基地局(eNB)がSNである。
無線通信システム1は、同一のRAT内の複数の基地局間のデュアルコネクティビティ(例えば、MN及びSNの双方がNRの基地局(gNB)であるデュアルコネクティビティ(NR-NR Dual Connectivity(NN-DC)))をサポートしてもよい。
無線通信システム1は、比較的カバレッジの広いマクロセルC1を形成する基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する基地局12(12a-12c)と、を備えてもよい。ユーザ端末20は、少なくとも1つのセル内に位置してもよい。各セル及びユーザ端末20の配置、数などは、図に示す態様に限定されない。以下、基地局11及び12を区別しない場合は、基地局10と総称する。
ユーザ端末20は、複数の基地局10のうち、少なくとも1つに接続してもよい。ユーザ端末20は、複数のコンポーネントキャリア(Component Carrier(CC))を用いたキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation(CA))及びデュアルコネクティビティ(DC)の少なくとも一方を利用してもよい。
各CCは、第1の周波数帯(Frequency Range 1(FR1))及び第2の周波数帯(Frequency Range 2(FR2))の少なくとも1つに含まれてもよい。マクロセルC1はFR1に含まれてもよいし、スモールセルC2はFR2に含まれてもよい。例えば、FR1は、6GHz以下の周波数帯(サブ6GHz(sub-6GHz))であってもよいし、FR2は、24GHzよりも高い周波数帯(above-24GHz)であってもよい。なお、FR1及びFR2の周波数帯、定義などはこれらに限られず、例えばFR1がFR2よりも高い周波数帯に該当してもよい。
また、ユーザ端末20は、各CCにおいて、時分割複信(Time Division Duplex(TDD))及び周波数分割複信(Frequency Division Duplex(FDD))の少なくとも1つを用いて通信を行ってもよい。
複数の基地局10は、有線(例えば、Common Public Radio Interface(CPRI)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線(例えば、NR通信)によって接続されてもよい。例えば、基地局11及び12間においてNR通信がバックホールとして利用される場合、上位局に該当する基地局11はIntegrated Access Backhaul(IAB)ドナー、中継局(リレー)に該当する基地局12はIABノードと呼ばれてもよい。
基地局10は、他の基地局10を介して、又は直接コアネットワーク30に接続されてもよい。コアネットワーク30は、例えば、Evolved Packet Core(EPC)、5G Core Network(5GCN)、Next Generation Core(NGC)などの少なくとも1つを含んでもよい。
ユーザ端末20は、LTE、LTE-A、5Gなどの通信方式の少なくとも1つに対応した端末であってもよい。
無線通信システム1においては、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM))ベースの無線アクセス方式が利用されてもよい。例えば、下りリンク(Downlink(DL))及び上りリンク(Uplink(UL))の少なくとも一方において、Cyclic Prefix OFDM(CP-OFDM)、Discrete Fourier Transform Spread OFDM(DFT-s-OFDM)、Orthogonal Frequency Division Multiple Access(OFDMA)、Single Carrier Frequency Division Multiple Access(SC-FDMA)などが利用されてもよい。
無線アクセス方式は、波形(waveform)と呼ばれてもよい。なお、無線通信システム1においては、UL及びDLの無線アクセス方式には、他の無線アクセス方式(例えば、他のシングルキャリア伝送方式、他のマルチキャリア伝送方式)が用いられてもよい。
無線通信システム1では、下りリンクチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel(PDSCH))、ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast Channel(PBCH))、下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel(PDCCH))などが用いられてもよい。
また、無線通信システム1では、上りリンクチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel(PUSCH))、上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel(PUCCH))、ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel(PRACH))などが用いられてもよい。
PDSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報、System Information Block(SIB)などが伝送される。PUSCHによって、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報などが伝送されてもよい。また、PBCHによって、Master Information Block(MIB)が伝送されてもよい。
PDCCHによって、下位レイヤ制御情報が伝送されてもよい。下位レイヤ制御情報は、例えば、PDSCH及びPUSCHの少なくとも一方のスケジューリング情報を含む下り制御情報(Downlink Control Information(DCI))を含んでもよい。
なお、PDSCHをスケジューリングするDCIは、DLアサインメント、DL DCIなどと呼ばれてもよいし、PUSCHをスケジューリングするDCIは、ULグラント、UL DCIなどと呼ばれてもよい。なお、PDSCHはDLデータで読み替えられてもよいし、PUSCHはULデータで読み替えられてもよい。
PDCCHの検出には、制御リソースセット(COntrol REsource SET(CORESET))及びサーチスペース(search space)が利用されてもよい。CORESETは、DCIをサーチするリソースに対応する。サーチスペースは、PDCCH候補(PDCCH candidates)のサーチ領域及びサーチ方法に対応する。1つのCORESETは、1つ又は複数のサーチスペースに関連付けられてもよい。UEは、サーチスペース設定に基づいて、あるサーチスペースに関連するCORESETをモニタしてもよい。
1つのサーチスペースは、1つ又は複数のアグリゲーションレベル(aggregation Level)に該当するPDCCH候補に対応してもよい。1つ又は複数のサーチスペースは、サーチスペースセットと呼ばれてもよい。なお、本開示の「サーチスペース」、「サーチスペースセット」、「サーチスペース設定」、「サーチスペースセット設定」、「CORESET」、「CORESET設定」などは、互いに読み替えられてもよい。
PUCCHによって、チャネル状態情報(Channel State Information(CSI))、送達確認情報(例えば、Hybrid Automatic Repeat reQuest ACKnowledgement(HARQ-ACK)、ACK/NACKなどと呼ばれてもよい)及びスケジューリングリクエスト(Scheduling Request(SR))の少なくとも1つを含む上り制御情報(Uplink Control Information(UCI))が伝送されてもよい。PRACHによって、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送されてもよい。
なお、本開示において下りリンク、上りリンクなどは「リンク」を付けずに表現されてもよい。また、各種チャネルの先頭に「物理(Physical)」を付けずに表現されてもよい。
無線通信システム1では、同期信号(Synchronization Signal(SS))、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal(DL-RS))などが伝送されてもよい。無線通信システム1では、DL-RSとして、セル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal(CRS))、チャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal(CSI-RS))、復調用参照信号(DeModulation Reference Signal(DMRS))、位置決定参照信号(Positioning Reference Signal(PRS))、位相トラッキング参照信号(Phase Tracking Reference Signal(PTRS))などが伝送されてもよい。
同期信号は、例えば、プライマリ同期信号(Primary Synchronization Signal(PSS))及びセカンダリ同期信号(Secondary Synchronization Signal(SSS))の少なくとも1つであってもよい。SS(PSS、SSS)及びPBCH(及びPBCH用のDMRS)を含む信号ブロックは、SS/PBCHブロック、SS Block(SSB)などと呼ばれてもよい。なお、SS、SSBなども、参照信号と呼ばれてもよい。
また、無線通信システム1では、上りリンク参照信号(Uplink Reference Signal(UL-RS))として、測定用参照信号(Sounding Reference Signal(SRS))、復調用参照信号(DMRS)などが伝送されてもよい。なお、DMRSはユーザ端末固有参照信号(UE-specific Reference Signal)と呼ばれてもよい。
(基地局)
図18は、一実施形態に係る基地局の構成の一例を示す図である。基地局10は、制御部110、送受信部120、送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース(transmission line interface)140を備えている。なお、制御部110、送受信部120及び送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース140は、それぞれ1つ以上が備えられてもよい。
なお、本例では、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。以下で説明する各部の処理の一部は、省略されてもよい。
制御部110は、基地局10全体の制御を実施する。制御部110は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路などから構成することができる。
制御部110は、信号の生成、スケジューリング(例えば、リソース割り当て、マッピング)などを制御してもよい。制御部110は、送受信部120、送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース140を用いた送受信、測定などを制御してもよい。制御部110は、信号として送信するデータ、制御情報、系列(sequence)などを生成し、送受信部120に転送してもよい。制御部110は、通信チャネルの呼処理(設定、解放など)、基地局10の状態管理、無線リソースの管理などを行ってもよい。
送受信部120は、ベースバンド(baseband)部121、Radio Frequency(RF)部122、測定部123を含んでもよい。ベースバンド部121は、送信処理部1211及び受信処理部1212を含んでもよい。送受信部120は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、RF回路、ベースバンド回路、フィルタ、位相シフタ(phase shifter)、測定回路、送受信回路などから構成することができる。
送受信部120は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。当該送信部は、送信処理部1211、RF部122から構成されてもよい。当該受信部は、受信処理部1212、RF部122、測定部123から構成されてもよい。
送受信アンテナ130は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるアンテナ、例えばアレイアンテナなどから構成することができる。
送受信部120は、上述の下りリンクチャネル、同期信号、下りリンク参照信号などを送信してもよい。送受信部120は、上述の上りリンクチャネル、上りリンク参照信号などを受信してもよい。
送受信部120は、デジタルビームフォーミング(例えば、プリコーディング)、アナログビームフォーミング(例えば、位相回転)などを用いて、送信ビーム及び受信ビームの少なくとも一方を形成してもよい。
送受信部120(送信処理部1211)は、例えば制御部110から取得したデータ、制御情報などに対して、Packet Data Convergence Protocol(PDCP)レイヤの処理、Radio Link Control(RLC)レイヤの処理(例えば、RLC再送制御)、Medium Access Control(MAC)レイヤの処理(例えば、HARQ再送制御)などを行い、送信するビット列を生成してもよい。
送受信部120(送信処理部1211)は、送信するビット列に対して、チャネル符号化(誤り訂正符号化を含んでもよい)、変調、マッピング、フィルタ処理、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform(DFT))処理(必要に応じて)、逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform(IFFT))処理、プリコーディング、デジタル-アナログ変換などの送信処理を行い、ベースバンド信号を出力してもよい。
送受信部120(RF部122)は、ベースバンド信号に対して、無線周波数帯への変調、フィルタ処理、増幅などを行い、無線周波数帯の信号を、送受信アンテナ130を介して送信してもよい。
一方、送受信部120(RF部122)は、送受信アンテナ130によって受信された無線周波数帯の信号に対して、増幅、フィルタ処理、ベースバンド信号への復調などを行ってもよい。
送受信部120(受信処理部1212)は、取得されたベースバンド信号に対して、アナログ-デジタル変換、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform(FFT))処理、逆離散フーリエ変換(Inverse Discrete Fourier Transform(IDFT))処理(必要に応じて)、フィルタ処理、デマッピング、復調、復号(誤り訂正復号を含んでもよい)、MACレイヤ処理、RLCレイヤの処理及びPDCPレイヤの処理などの受信処理を適用し、ユーザデータなどを取得してもよい。
送受信部120(測定部123)は、受信した信号に関する測定を実施してもよい。例えば、測定部123は、受信した信号に基づいて、Radio Resource Management(RRM)測定、Channel State Information(CSI)測定などを行ってもよい。測定部123は、受信電力(例えば、Reference Signal Received Power(RSRP))、受信品質(例えば、Reference Signal Received Quality(RSRQ)、Signal to Interference plus Noise Ratio(SINR)、Signal to Noise Ratio(SNR))、信号強度(例えば、Received Signal Strength Indicator(RSSI))、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部110に出力されてもよい。
伝送路インターフェース140は、コアネットワーク30に含まれる装置、他の基地局10などとの間で信号を送受信(バックホールシグナリング)し、ユーザ端末20のためのユーザデータ(ユーザプレーンデータ)、制御プレーンデータなどを取得、伝送などしてもよい。
なお、本開示における基地局10の送信部及び受信部は、送受信部120、送受信アンテナ130及び伝送路インターフェース140の少なくとも1つによって構成されてもよい。
なお、送受信部120は、ユーザ端末20に対して、チャネル/信号(例えば、PDSCH)を繰り返し送信してもよい。制御部110は、当該繰り返し送信のための制御情報(RRCシグナリング、MAC CE、DCIなど)の生成、送信を制御してもよい。
(ユーザ端末)
図19は、一実施形態に係るユーザ端末の構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、制御部210、送受信部220及び送受信アンテナ230を備えている。なお、制御部210、送受信部220及び送受信アンテナ230は、それぞれ1つ以上が備えられてもよい。
なお、本例では、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有すると想定されてもよい。以下で説明する各部の処理の一部は、省略されてもよい。
制御部210は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部210は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路などから構成することができる。
制御部210は、信号の生成、マッピングなどを制御してもよい。制御部210は、送受信部220及び送受信アンテナ230を用いた送受信、測定などを制御してもよい。制御部210は、信号として送信するデータ、制御情報、系列などを生成し、送受信部220に転送してもよい。
送受信部220は、ベースバンド部221、RF部222、測定部223を含んでもよい。ベースバンド部221は、送信処理部2211、受信処理部2212を含んでもよい。送受信部220は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、RF回路、ベースバンド回路、フィルタ、位相シフタ、測定回路、送受信回路などから構成することができる。
送受信部220は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。当該送信部は、送信処理部2211、RF部222から構成されてもよい。当該受信部は、受信処理部2212、RF部222、測定部223から構成されてもよい。
送受信アンテナ230は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるアンテナ、例えばアレイアンテナなどから構成することができる。
送受信部220は、上述の下りリンクチャネル、同期信号、下りリンク参照信号などを受信してもよい。送受信部220は、上述の上りリンクチャネル、上りリンク参照信号などを送信してもよい。
送受信部220は、デジタルビームフォーミング(例えば、プリコーディング)、アナログビームフォーミング(例えば、位相回転)などを用いて、送信ビーム及び受信ビームの少なくとも一方を形成してもよい。
送受信部220(送信処理部2211)は、例えば制御部210から取得したデータ、制御情報などに対して、PDCPレイヤの処理、RLCレイヤの処理(例えば、RLC再送制御)、MACレイヤの処理(例えば、HARQ再送制御)などを行い、送信するビット列を生成してもよい。
送受信部220(送信処理部2211)は、送信するビット列に対して、チャネル符号化(誤り訂正符号化を含んでもよい)、変調、マッピング、フィルタ処理、DFT処理(必要に応じて)、IFFT処理、プリコーディング、デジタル-アナログ変換などの送信処理を行い、ベースバンド信号を出力してもよい。
なお、DFT処理を適用するか否かは、トランスフォームプリコーディングの設定に基づいてもよい。送受信部220(送信処理部2211)は、あるチャネル(例えば、PUSCH)について、トランスフォームプリコーディングが有効(enabled)である場合、当該チャネルをDFT-s-OFDM波形を用いて送信するために上記送信処理としてDFT処理を行ってもよいし、そうでない場合、上記送信処理としてDFT処理を行わなくてもよい。
送受信部220(RF部222)は、ベースバンド信号に対して、無線周波数帯への変調、フィルタ処理、増幅などを行い、無線周波数帯の信号を、送受信アンテナ230を介して送信してもよい。
一方、送受信部220(RF部222)は、送受信アンテナ230によって受信された無線周波数帯の信号に対して、増幅、フィルタ処理、ベースバンド信号への復調などを行ってもよい。
送受信部220(受信処理部2212)は、取得されたベースバンド信号に対して、アナログ-デジタル変換、FFT処理、IDFT処理(必要に応じて)、フィルタ処理、デマッピング、復調、復号(誤り訂正復号を含んでもよい)、MACレイヤ処理、RLCレイヤの処理及びPDCPレイヤの処理などの受信処理を適用し、ユーザデータなどを取得してもよい。
送受信部220(測定部223)は、受信した信号に関する測定を実施してもよい。例えば、測定部223は、受信した信号に基づいて、RRM測定、CSI測定などを行ってもよい。測定部223は、受信電力(例えば、RSRP)、受信品質(例えば、RSRQ、SINR、SNR)、信号強度(例えば、RSSI)、伝搬路情報(例えば、CSI)などについて測定してもよい。測定結果は、制御部210に出力されてもよい。
なお、本開示におけるユーザ端末20の送信部及び受信部は、送受信部220及び送受信アンテナ230の少なくとも1つによって構成されてもよい。
なお、制御部210は、繰り返し送信されるチャネル(例えば、PDSCH)について適用するTransmission Configuration Indication state(TCI状態)のセットを、当該チャネルをスケジュールする下りリンク制御情報(Downlink Control Information(DCI))のフィールドに基づいて決定してもよい。当該フィールドは、TCI用のフィールド(TCIフィールド)であってもよいし、TCI及びRV用のジョイントフィールド(TCI-RVフィールド)であってもよい。
送受信部220は、前記セットに基づいて前記チャネルを受信してもよい。当該チャネルの受信は、当該チャネルの受信処理(例えば、復号など)を含んでもよい。
制御部210は、前記チャネルの繰り返し回数と異なるTCI状態の数を有する前記セットを指示する前記DCIを受信することを予期しなくてもよい。
制御部210は、前記チャネルのn番目の送信機会が、前記セットが有するY個のTCI状態のうち、mod(n-1,Y)+1番目のTCI状態に関連すると想定してもよい。
制御部210は、前記制御部は、前記DCIの受信と前記チャネルの受信(例えば、前記チャネルの1番目の繰り返しの受信)との間のスケジューリングオフセットが閾値(例えば、QCL用時間長)より小さい場合、前記フィールドに関わらず前記セットが特定のTCI状態のセットであると想定してもよい。
また、制御部210は、繰り返し送信されるチャネル(例えば、PDSCH)について適用する冗長バージョン(Redundancy Version(RV))のシーケンスの各送信機会へのマッピングを、当該チャネルをスケジュールする下りリンク制御情報(Downlink Control Information(DCI))のフィールドに基づいて判断してもよい。当該フィールドは、RV用のフィールド(RVフィールド)であってもよいし、TCI及びRV用のジョイントフィールド(TCI-RVフィールド)であってもよい。
送受信部220は、前記マッピングに基づいて前記チャネルを受信してもよい。当該チャネルの受信は、当該チャネルの受信処理(例えば、復号など)を含んでもよい。
制御部210は、前記DCIのフィールドのサイズを、当該ユーザ端末20に設定される前記シーケンスに基づいて判断してもよい。
制御部210は、前記DCIの受信と前記チャネルの受信(例えば、前記チャネルの1番目の繰り返しの受信)との間のスケジューリングオフセットが閾値より小さい場合、前記DCIに含まれるTransmission Configuration Indication state(TCI状態)のためのフィールドに基づいて、前記マッピングを判断してもよい。
制御部210は、前記DCIの受信と前記チャネルの受信との間のスケジューリングオフセットが閾値より小さい場合、前記フィールドに関わらず前記シーケンスが特定のRVのシーケンスであると想定してもよい。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
ここで、機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、みなし、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)、送信機(transmitter)などと呼称されてもよい。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施形態における基地局、ユーザ端末などは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図20は、一実施形態に係る基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、本開示において、装置、回路、デバイス、部(section)、ユニットなどの文言は、互いに読み替えることができる。基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、2以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004を介する通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(Central Processing Unit(CPU))によって構成されてもよい。例えば、上述の制御部110(210)、送受信部120(220)などの少なくとも一部は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、制御部110(210)は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Read Only Memory(ROM)、Erasable Programmable ROM(EPROM)、Electrically EPROM(EEPROM)、Random Access Memory(RAM)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(Compact Disc ROM(CD-ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(Frequency Division Duplex(FDD))及び時分割複信(Time Division Duplex(TDD))の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信部120(220)、送受信アンテナ130(230)などは、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部120(220)は、送信部120a(220a)と受信部120b(220b)とで、物理的に又は論理的に分離された実装がなされてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、Light Emitting Diode(LED)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor(DSP))、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、Programmable Logic Device(PLD)、Field Programmable Gate Array(FPGA)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアを用いて各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
(変形例)
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル、シンボル及び信号(シグナル又はシグナリング)は、互いに読み替えられてもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号(reference signal)は、RSと略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(Component Carrier(CC))は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)によって構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
ここで、ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SubCarrier Spacing(SCS))、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(Transmission Time Interval(TTI))、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM)シンボル、Single Carrier Frequency Division Multiple Access(SC-FDMA)シンボルなど)によって構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(PUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(PUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。なお、本開示におけるフレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット、シンボルなどの時間単位は、互いに読み替えられてもよい。
例えば、1サブフレームはTTIと呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(3GPP Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(Resource Block(RB))は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックによって構成されてもよい。
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(Physical RB(PRB))、サブキャリアグループ(Sub-Carrier Group(SCG))、リソースエレメントグループ(Resource Element Group(REG))、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(Resource Element(RE))によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
帯域幅部分(Bandwidth Part(BWP))(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
BWPには、UL BWP(UL用のBWP)と、DL BWP(DL用のBWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix(CP))長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスによって指示されてもよい。
本開示においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本開示において明示的に開示したものと異なってもよい。様々なチャネル(PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ及び下位レイヤから上位レイヤの少なくとも一方へ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、本開示における情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(Downlink Control Information(DCI))、上り制御情報(Uplink Control Information(UCI)))、上位レイヤシグナリング(例えば、Radio Resource Control(RRC)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(Master Information Block(MIB))、システム情報ブロック(System Information Block(SIB))など)、Medium Access Control(MAC)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、Layer 1/Layer 2(L1/L2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC Control Element(CE))を用いて通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(Digital Subscriber Line(DSL))など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。「ネットワーク」は、ネットワークに含まれる装置(例えば、基地局)のことを意味してもよい。
本開示において、「プリコーディング」、「プリコーダ」、「ウェイト(プリコーディングウェイト)」、「擬似コロケーション(Quasi-Co-Location(QCL))」、「Transmission Configuration Indication state(TCI状態)」、「空間関係(spatial relation)」、「空間ドメインフィルタ(spatial domain filter)」、「送信電力」、「位相回転」、「アンテナポート」、「アンテナポートグル-プ」、「レイヤ」、「レイヤ数」、「ランク」、「リソース」、「リソースセット」、「リソースグループ」、「ビーム」、「ビーム幅」、「ビーム角度」、「アンテナ」、「アンテナ素子」、「パネル」などの用語は、互換的に使用され得る。
本開示においては、「基地局(Base Station(BS))」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNB(eNodeB)」、「gNB(gNodeB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(Transmission Point(TP))」、「受信ポイント(Reception Point(RP))」、「送受信ポイント(Transmission/Reception Point(TRP))」、「パネル」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(Remote Radio Head(RRH)))によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(Mobile Station(MS))」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(User Equipment(UE))」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、無線通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのInternet of Things(IoT)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、Device-to-Device(D2D)、Vehicle-to-Everything(V2X)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」、「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を基地局10が有する構成としてもよい。
本開示において、基地局によって行われるとした動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)を含むネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、Mobility Management Entity(MME)、Serving-Gateway(S-GW)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において説明した各態様/実施形態は、Long Term Evolution(LTE)、LTE-Advanced(LTE-A)、LTE-Beyond(LTE-B)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4th generation mobile communication system(4G)、5th generation mobile communication system(5G)、Future Radio Access(FRA)、New-Radio Access Technology(RAT)、New Radio(NR)、New radio access(NX)、Future generation radio access(FX)、Global System for Mobile communications(GSM(登録商標))、CDMA2000、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、Ultra-WideBand(UWB)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム、これらに基づいて拡張された次世代システムなどに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE又はLTE-Aと、5Gとの組み合わせなど)適用されてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
本開示において使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的であっても、論理的であっても、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。
本開示において、2つの要素が接続される場合、1つ以上の電線、ケーブル、プリント電気接続などを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域、光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びこれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
以上、本開示に係る発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示に係る発明が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示に係る発明は、請求の範囲の記載に基づいて定まる発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に係る発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。