JP7337582B2 - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
このとき、低帯電トナーは、現像装置内の現像剤担持体から離れて画像形成装置内を漂う所謂トナークラウドとなりやすく、このトナークラウドは画像形成装置の不良原因となる。また、逆極性トナーは、像担持体上の静電潜像のうち、本来トナーが付着しない背景部に引きつけられ、背景部の一様な汚れ(以下かぶりと称する)を発生させる。更に、この種の摩擦帯電方法にあっては、環境変化や経時変化の影響を受けやすく、トナーや攪拌部材等の摩擦帯電機構の表面状態が変化し、結果的に、トナーの帯電状態が不安定になり易い。
そこで、このような不具合を解消するために、現像剤として絶縁性トナーではなく導電性トナーを使用する方法、具体的には、導電性トナーへ電荷を注入して帯電させ、現像に供する方法が知られている。この方法は、摩擦帯電を利用しないため、種々の利点がある。特に、導電性トナーは電荷が移動し易く、均一な電荷をトナーに与えることができるため、トナークラウドやかぶりを防止でき、環境変化や経時劣化の影響を受けにくいことは最大の特長である。また、摩擦帯電機構が不要なため、構造が簡単で、小型化、低価格化が可能であることも、大きな魅力である。
なお、導電性トナーを用いた従来技術として例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。
例えば、転写プロセスにおいては、転写材の一例である吸湿して電気抵抗が低下した紙に導電性トナーを静電転写する場合、トナーと紙が接触するとトナー電荷が紙にリークするためクーロン力に基づく静電転写が困難になる。またカラー画像を形成する場合も、転写材(紙や中間転写体)上に形成された下地となるトナーの上に、別色のトナーを転写する際、トナー電荷が下地となるトナーにリークするため、カラー画像の形成も困難になる。
導電性トナーは自身の電気抵抗が低いため、他の導電性部材と接触すると導電パスが形成され、電荷授受をし易い特性がある。注入帯電方式はこの特性を利用したものであり、導電性の注入帯電部材と導電性トナーを接触させた状態で注入帯電部材に所定の電圧を印加すると、注入帯電部材から導電性トナーへ電荷が流れ込み(電荷注入し)、導電性トナーは電荷を得ることができる。導電性トナーで現像プロセスを成立させるためには、導電性トナーがこのとき得た電荷と部材間電位差に基づくクーロン力により、ゴムローラ等の現像剤担持体から感光ドラム等の像担持体へと移動する必要がある。そのためには、導電性トナーが現像剤担持体上で注入帯電部材から得た電荷を、少なくとも像担持体への移動を終えるまでの間保持し続けることが求められる。
導電性を有する現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持された前記現像剤と接触して該現像剤に電荷を注入する電荷注入部材と、
を有する現像装置において、
前記現像剤は、
体積抵抗率が1.0×105Ω・cm以上かつ1.0×1011Ω・cm以下であり、且つ、
前記現像剤が含有するトナー母粒子の表面には、絶縁性を有する複数の突起部が形成されており、
前記現像剤の表面における最大山高さSp1が、前記現像剤担持体の表面における最大山高さSp2よりも大きいことを特徴とする。
静電潜像が形成される像担持体と、
上記の現像装置と、
前記電荷注入部材に電圧を印加する電圧印加手段と、
を備え、
前記現像装置が前記静電潜像を現像して形成された現像剤像を前記像担持体から記録材に転写することで記録材に画像を形成することを特徴とする。
も大きくし、表面に絶縁性の突起部を有する導電性トナーの非突起部(導電部)と、表面に高抵抗層を持たない現像剤担持体表面が直接接触しないように構成する。そうすることで導電性トナーが保持する電荷が現像剤担持体を介してリークするのを抑制することができる。
図2は、本発明の一実施の形態である電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置と称する)の画像形成装置本体(以下、装置本体Aと称する)及びプロセスカートリッジ(以下、カートリッジBと称する)の断面図である。
図2において、画像形成装置は、カートリッジBを装置本体Aに着脱自在とした電子写真技術を利用したレーザビームプリンタである。カートリッジBが装置本体Aに装着されたとき、カートリッジBの上側に露光装置3(レーザスキャナユニット)が配置される。また、カートリッジBの下側に画像形成対象となる記録材(以下、シート材Pと称する)を収容したシートトレイ4が配置されている。更に、装置本体Aには、シート材Pの搬送方向Dに沿って、ピックアップローラ5a、給送ローラ対5b、搬送ローラ対5c、転写ガイド6、転写ローラ7、搬送ガイド8、定着装置9、排出ローラ対10、排出トレイ11等が順次配置されている。なお、定着装置9は、加熱ローラ9a及び加圧ローラ9bにより構成されている。
次にカートリッジBの全体構成について図3を用いて説明する。図3は、カートリッジBの構成を説明する断面図である。カートリッジBは、クリーニングユニット60と現像装置としての現像装置ユニット20を互いに回動可能に結合することによって構成される。クリーニングユニット60は、クリーニング枠体71、像担持体としての電子写真感光ドラム62(以下、ドラム62と称する)、帯電ローラ66およびクリーニングブレード77等からなる。一方、現像装置ユニット20は、底部材22、現像容器23、電荷注入部材42、現像剤担持体としての現像ローラ32、供給ローラ34、搬送部材43、現像剤としての導電性トナーT(以下、トナーT)、等からなる。
次に、図2および図3を用いて画像形成プロセスの概略を説明する。プリントスタート信号に基づいて、ドラム62は矢印R方向に所定の周速で回転駆動される。電圧が印加された帯電ローラ66は、ドラム62の外周面に接触し、ドラム62の外周面を均一に帯電する。露光装置3は、画像情報に応じたレーザ光Lを出力する。レーザ光Lはカートリッ
ジBの上面の露光窓部73を通り、ドラム62の外周面を走査露光する。これにより、ドラム62の外周面には画像情報に対応した静電潜像が形成される。一方、図3に示すように、現像装置ユニット20において、トナー室29内の現像剤であるトナーTは、搬送部材43の回転によって撹拌、搬送され、トナー供給室28に送り出される。トナー供給室28内で発泡性樹脂からなる現像剤供給手段としての供給ローラ34に担持されたトナーTは、現像ローラ32との当接部において現像ローラ32の表面に供給される。現像ローラ32は図3中矢印Rcの方向に回転駆動し、トナーTは、電荷注入ユニット42からの注入帯電によって電荷付与されつつ、現像ローラ32周面の層厚が規制される。トナーTへの電荷注入については詳細に後述する。
本実施形態における現像剤としての導電性トナーTについて図4を用いて説明する。導電性トナーTの粒子の形状は略球体であり、図4(a)はその半球部分を拡大した模式図である。導電性を有する導電性トナー母粒子(導電性コア)81を有し、その表面には複数の絶縁性突起82(突起部)を有している。図中で網掛け部が導電性微粒子81bで形成された導電層からなる導電部を、非網掛け部が前述の絶縁性突起82による絶縁部を示しており、トナー表面は導電部と絶縁部が混在した構成となっている。
図4(b)は図4(a)の断面を示す模式図である。導電性コア81はトナー母粒子81aの表面を導電性微粒子81bで被覆し導電層を形成して構成されており、前述の絶縁性突起82は球形の絶縁粒子をトナー母粒子に埋没させることで形成されている。埋没の深さは、ISO25178で平均面からの高さの最大値で定義される最大山高さSpを用いてトナー表面の最大山高さをSp1と定義し、Sp1(絶縁性突起82により形成されるSp1)が50nmとなるよう形成した。最大山高さSp1は30nm以上かつ300nm以下の範囲とするのが良好な注入帯電性を得るのにより好ましい。最大山高さSp1の測定方法については別途後述する。
トナー製造方法として公知技術である懸濁重合法でトナー母粒子を作成した。
懸濁重合法でトナー母粒子を得る方法を以下に述べる。
まず、結着樹脂を生成しうる重合性単量体、着色剤、ワックス、荷電制御剤、重合開始剤を混合し、分散機として、ホモジナイザーを用いて各材料の分散を行った。次いで、重
合性単量体組成物を、難水溶性の無機微粒子を含有する水系媒体中に投入し、高速分散機を用いて、重合性単量体組成物の液滴を調製する(造粒工程)。前記液滴中の重合性単量体を重合してトナー母粒子の水分散液を得る(重合工程)。その後、トナー母粒子の水分散液を濾過して固液分離し、固形分を乾燥することでトナー母粒子を得た。
手順1で作成したトナー母粒子の表面を導電性微粒子(平均粒径10nm程度の酸化チタン粒子)で覆うことでトナー母粒子に導電性を付与し導電性コアを作成した。具体的には、トナー母粒子100重量部と酸化チタン粒子0.2重量部を撹拌混合器(日本コークス工業株式会社 FMミキサ)に混入し、12000rpmで30秒撹拌混合することでトナー母粒子の表面を覆うように酸化チタン粒子を付着させ導電層を形成した。
手順1~2で作成した導電性コアの表面に絶縁性の球形二酸化ケイ素(平均粒径100nm程度)を埋没させることで、前述の突起部である絶縁性突起82を形成した。具体的には手順2同様、導電性コア100重量部と球形二酸化ケイ素3.0重量部を撹拌混合器(日本コークス工業株式会社 FMミキサ)に混入し、12000rpmで10分間撹拌混合することでトナー母粒子に球形二酸化ケイ素を埋没させた。トナーT表面の最大山高さSp1は、ここで添加する二酸化ケイ素の大きさを変更するなどの手段で調整可能である。また、後述するトナー表面の凹凸平均間隔Zsm1は、ここで添加する二酸化ケイ素の添加量を変更するなどの手段で調整可能である。
例えば、トナー母粒子の作製方法としては懸濁重合法以外にも混練粉砕法や乳化凝集法、溶解懸濁法などが挙げられるが、いずれの方法で作製してもよい。また、トナー母粒子への導電性付与方法として本実施例ではトナー母粒子を作製した後に、別途撹拌混合器で表面に導電性微粒子を付着させたが、トナー母粒子を作製する一連の過程で導電性を付与する方法でもよい。
乳化凝集法の製造プロセスは分散液を一度に混合して凝集してもよいし、凝集工程を複数段階的に行わせ、第1段階の母体凝集を形成した後、凝集形成の第2段階で加えた粒子を第1段階の母体凝集粒子の表面に付着させるようにしてもよい。したがって、第1段階で形成した母体凝集に対し第2段階で導電性微粒子を形成することも可能である。また或いは、第1段階の際に導電性微粒子分散液を加えて母体凝集の際に導電性を付与することも可能である。
装置としては6430型サブフェムトアンペア・リモートソースメーター(ケースレーインスツルメンツ社製)を用いる。前記装置のFORCE端子にSH2-Z 4端子測定可能サンプルホルダ(Bio-Logic社製)を接続し、電極部に金属化合物を0.20g乗せてトルクレンチを用いて123.7kgfの荷重をかけた状態で、電極間の距離を測定する。
サンプルに20Vの電圧を1分間印加した時の抵抗値を測定し、下記式を用いて体積抵抗率を算出する。
体積抵抗率(Ω・cm)=R×S/L
(R:抵抗値(Ω)、L:電極間距離(cm)、S:電極面積(cm2))
本実施例で用いる現像剤担持体としての現像ローラ32について図5を用いて説明する。図5(a)は現像ローラ32の斜視図、(b)は断面図である。現像ローラ32、はSUS製の軸芯体32aの外周に2層構造の弾性層(シリコーンゴムからなる基層32bとウレタン樹脂からなる表層32c)を設けて構成される。以下、現像ローラ32の作成方法を説明する。
軸芯体32aには、SUS製のΦ8芯金の表面にニッケルメッキを施しさらにプライマ-DY35-051(商品名、東レダウコーニングシリコーン社製)を塗布、焼付けしたものを用いた。ついで、軸芯体32aを金型に配置し、以下に示す材料を金型内に形成されたキャビティに注入した。注入する材料は、まず、液状シリコーンゴム材料SE6724A/B(商品名、東レ・ダウコーニングシリコーン社製)100質量部に対し、カーボンブラックトーカブラック#7360SB(商品名、東海カーボン社製)を35質量部混合する。それに加えて、耐熱性付与剤としてシリカ粉体を0.2質量部、および白金触媒0.1質量部を混合した付加型シリコーンゴム組成物である。続いて、金型を加熱してシリコーンゴムを150℃、15分間加硫硬化し、脱型した後、さらに180℃、1時間加熱し硬化反応を完結させ、弾性層を軸芯体の外周に設けた。
現像ローラ32は特段電気的に高抵抗とする必要はなく、体積抵抗率が1.0×106Ω・cm以上かつ1.0×109Ω・cm未満で本発明の効果を得ることができる。本実施例の現像ローラ32の体積抵抗率(測定方法は後述)は1.0×107Ω・cmとなっている。また、現像ローラ表面32表面の最大山高さSp2は、表層の導電性樹脂層にアートパールC-400(商品名、根上工業社製)等の形状調整粒子を添加することで調整することが可能である。本実施例で現像ローラ32表面のSp2は、30nmとなっている。
図6を用いて現像ローラ32の体積抵抗率の測定方法を説明する。図6は現像ローラの体積抵抗率測定装置の概念図である。測定準備として、測定対象の現像ローラ32を直径30mmの金属円筒E(SUS製)と軸方向が平行になるよう当接配置する。そして現像ローラ32の軸芯体32aの長手方向両側端部それぞれに4.9Nの荷重Fをかけ、現像ローラ32と金属円筒Eを密着させる。
現像ローラ32の軸芯体32aには高圧電源(Trek社製MODEL615-3)が接続されており、金属円筒Eは抵抗値R1(=10kΩ)の抵抗体Rを介してアースに接続されている。また、抵抗体Rの両端にはデジタルマルチメータ(FLUKE社製80シリーズ)が接続されており、抵抗体R両端の電圧値を測定可能になっている。
測定にあたっては、まず金属円筒Eを60rpmで任意方向に回転させ、現像ローラ32が金属円筒Eに対して従動回転した状態とする。次に高圧電源からV0(=-50V)の直流電圧を軸芯体32aに10秒間印加し、このときデジタルマルチメータで検出される電圧の平均値V1からオームの法則を用いて抵抗体Rに流れる電流Iを算出する(I=V1/R1)。ここで算出される電流Iは現像ローラ32を流れる電流に等しいので、この電流Iを用いて現像ローラ32の体積抵抗値Rdをオームの法則(Rd=V0/I)から算出することができる。この体積抵抗値Rdから下式を用いて体積抵抗率ρdを算出することができる。なお式中のSは現像ローラ32の表面積(周長×長手幅)を、tは弾性層(基層+表層)の厚みを示している。
ρd(Ω・cm)=Rd(Ω)×S(cm2)/t(cm)
ISO25178で定義される最大山高さSpは、表面の平均面からの高さの最大値で定義され、走査型プローブ顕微鏡(以下、SPMと称する)で測定することができる。本実施例では、トナーTの表面において絶縁性突起82により形成される最大山高さをSp1、現像ローラ32表面における最大山高さをSp2とし、下記条件でトナーTおよび現像ローラ32表面の測定を行った。
走査型プローブ顕微鏡:日立ハイテクサイエンス(株)製
測定ユニット :E-sweep
測定モード :DFM(共振モード)形状像
解像度 :Xデータ数 256、Yデータ数 128
測定エリア :1μm四方(1μm×1μm)
Sp算出の際は、測定データを「3次元傾き補正」モードの「表面粗さ解析」画面より解析した。
本実施例で用いる電荷注入ユニット42について図7を用いて説明する。図7(a)は電荷注入ユニット42全景斜視図、図7(b)は、図7(a)を図中矢印方向から見た断面図である。電荷注入ユニット42は、厚さ1mmのSUS板をL字曲げ加工した支持板金42a、厚さ100μmのSUS板からなるブレード42b、ブレード42b表面に貼りつけられた電荷注入部材42c(図中網掛けで示す)から構成される。電荷注入部材42cは、厚さが100μm程度で、導電性アクリル樹脂で形成されている。電荷注入部材42cの体積抵抗率は1.0×106Ω・cm以下とすることでより良好な注入帯電性能を得ることができる。体積抵抗率は前述のトナーの体積抵抗率と同様の方法で測定することができる。
ブレード42bは支持板金42aに対して、長手5か所に左右対称に配された固定点42gにおいてレーザ溶接で接合されている。電荷注入ユニット42は、支持板金42aの長手両端部近傍に設けられたビス穴を介して現像容器23にビス42eで組み付けられている。
本実施例では電荷注入部材としてブレード形状の部材を用いたが、電荷注入部材の形状は導電性を有してトナーに電荷注入を行うことが可能であれば、この形状および材質に限定するものではない。例えばローラ形状、チューブ形状など他の形状でも同様の効果を得ることができる。
図1~3を用いて、電荷注入ユニット42を用いた導電性トナーTへの電荷付与について説明する。図1(a)は現像装置ユニット20内の電荷注入ユニット42と現像ローラ32の当接部を拡大した模式図である。トナーTは両者の当接部を通過する際、電荷注入ユニット42からの電荷注入により画像形成に必要な電荷を獲得するとともに画像形成に適した層厚に規制される。以下詳細に説明する。
画像形成動作中、現像ローラ32は図中矢印Rcの方向に400rpmで回転し、芯金32aには装置本体が持つ不図示の高圧電源から-300Vのバイアスが印加され現像ローラ32の表面電位は略-300Vとなっている。このとき、電荷注入ユニット42には電圧印加手段である高圧電源50から-500Vの電荷注入バイアスが印加され、注入帯電部材42cと現像ローラ32表面間には200Vの電位差が形成される。トナー供給室28内のトナーTは供給ローラ34により現像ローラ32表面に供給され、現像ローラ32の回転に伴い電荷注入ユニット42と現像ローラ32の当接部に突入する。このとき、トナー供給室28内のトナーTは、供給ローラ34の表面に付着しており、図2に示すように供給ローラ34の表面が現像ローラ32の表面と摺擦することで、現像ローラ32の表面に付着する。すなわち、供給ローラ34と現像ローラ32とトナーT、3者の機械的摺擦でトナーTを現像ローラ32表面に付着させることで当接部内に安定して必要なトナー量を供給することが可能となる。当接部に突入したトナーTには、高圧電源50から供給された負極性の電荷が支持板金42a、ブレード42b、電荷注入部材42cを介して注入される。
図1(b)は現像ローラ32とトナーTの当接部の一部を拡大した模式図であり、導電部を網掛けで示している。ここで、現像ローラ32表面の最大山高さSp2は前述の通り30nm、トナーT表面の最大山高さSp1は50nmとなっており、下記関係式を満たすよう構成されている。
現像ローラ32表面の最大山高さSp2 < トナー表面の最大山高さSp1
この関係を満たすよう現像ローラ32とトナーTの表面形状を構成することで、トナーTが現像ローラ32表面と接する箇所は絶縁性突起82にほぼ限定され、導電性微粒子81bで形成された導電部は、現像ローラ32の表面とは接触しにくくなる。そのため、導電部と現像ローラ32の直接接触で両者間に導電パスが形成されにくくなり、トナーTに注入した電荷が現像ローラ32にリークするのを抑制することが可能となる。その結果トナーTは現像ローラ32上で電荷保持し続けることが可能となり、ドラム62上の静電潜像に対しクーロン力で移動し可視像化することが可能となる。
ここで、トナーTの表面における要素の平均長さをZsm1とし、現像ローラ32の表面における要素の平均長さをZsm2と定義し、Zsm1とZsm2が下記関係式を満たすように構成する。すると、トナーTの導電性微粒子81bによる導電部と現像ローラ32表面の接触確率を低減し、トナーTから現像ローラ32への電荷リークを更に効果的に抑制することができる。
トナー表面のZsm1 < 現像ローラ32表面のZsm2
Zsm1、Zsm2は前述のSPMを用いて下記条件で測定可能である。
走査型プローブ顕微鏡:日立ハイテクサイエンス(株)製
測定ユニット :E-sweep
測定モード :DFM(共振モード)形状像
解像度 :Xデータ数 256、Yデータ数 128
測定エリア :1μm長
Zsm1、Zsm2算出の際は、測定データを「3次元傾き補正」モードの「表面粗さ解析」画面より解析した。
Claims (11)
- 導電性を有する現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持された前記現像剤と接触して該現像剤に電荷を注入する電荷注入部材と、
を有する現像装置において、
前記現像剤は、
体積抵抗率が1.0×105Ω・cm以上かつ1.0×1011Ω・cm以下であり、且つ、
前記現像剤が含有するトナー母粒子の表面には、絶縁性を有する複数の突起部が形成されており、
前記現像剤の表面における最大山高さSp1が、前記現像剤担持体の表面における最大山高さSp2よりも大きいことを特徴とする現像装置。 - 前記現像剤の表面において前記突起部により形成される最大山高さSp1が、30nm以上かつ300nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体の体積抵抗率が1.0×106Ω・cm以上かつ1.0×109Ω・cm未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
- 前記現像剤の表面において前記突起部により形成される要素の平均長さZsm1が、前記現像剤担持体の表面における要素の平均長さZsm2よりも小さいことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の現像装置。
- 前記現像剤の表面における前記突起部同士の平均間隔が、前記現像剤担持体の表面における凹凸平均間隔よりも小さいことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の現像装置。
- 前記電荷注入部材の体積抵抗率が1.0×106Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の現像装置。
- 前記現像剤は、前記トナー母粒子の表面に、導電層と前記突起部とが混在して形成されていることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の現像装置。
- 前記導電層は、前記トナー母粒子の表面を被覆する導電性微粒子により形成されることを特徴とする請求項7に記載の現像装置。
- 前記突起部は、球形の二酸化ケイ素を用いて形成されることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体の表面に接触して前記現像剤を前記表面に供給する現像剤供給手段をさらに有することを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の現像装置。
- 静電潜像が形成される像担持体と、
請求項1~10のいずれか1項に記載の現像装置と、
前記電荷注入部材に電圧を印加する電圧印加手段と、
を備え、
前記現像装置が前記静電潜像を現像して形成された現像剤像を前記像担持体から記録材に転写することで記録材に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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