JP7337086B2 - スルファメート結合を有するstingモジュレーター化合物、及び製造及び使用の方法 - Google Patents

スルファメート結合を有するstingモジュレーター化合物、及び製造及び使用の方法 Download PDF

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Description

本開示は、新規化合物及びSTING(インターフェロン遺伝子の刺激因子)モジュレーター/アゴニストとしてのそれらの使用に関する。本開示はまた、そのような化合物の合成方法、ならびにがん及び他の疾患の予防または治療のためのそれらの使用方法に関する。
STINGは、環状ジヌクレオチドを認識して、それと結合する、ERに局在する膜貫通型受容体である。STINGによって認識される天然のリガンドの例としては、細菌/原虫由来の環状ジヌクレオチド(CDN)、上流のcGAS(環状GMP-AMPシンターゼ)によって合成される2’,3’-cGAMP等が挙げられる。Trends in Immunology 35,88-93(2014)を参照されたい。天然のリガンドの1つである2’,3’-cGAMPは、ピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼであるENPP1(エクト-ヌクレオチド-ピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ)によって分解されること、及び他のCDNが他のホスホジエステラーゼによって分解されることが報告されている。Nat Chem Biol 10,1043-1048(2014);Cell Res 25,539-550(2015)、及びBiochemistry 55,837-849(2016)を参照されたい。これらの天然リガンドによるSTINGの活性化は、TBK1(TANK結合キナーゼ1)とIRF3(インターフェロン調節因子3)のリン酸化を誘導し、それぞれNFkBとI型インターフェロン(IFN)応答の活性化をもたらす。Trends in Immunology 35,88-93(2014)を参照されたい。
がん細胞の増殖制御に対するSTINGの効果は、遺伝子改変マウスを使用して実証された。野生型マウスと比較して、STING欠損マウスとIRF3欠損マウスは、制御不能の腫瘍増殖を示すことが報告された。Immunity 41,830-842(2014)を参照されたい。さらに、がん細胞増殖は、同種腫瘍移植マウスでは放射線治療によって抑制されたが、STING及びIFNAR1(インターフェロン(アルファ及びベータ)受容体1、すなわち、下流シグナルによって産生されるI型IFNの受容体)の欠損マウスでは、放射線治療による影響が低減されたことも報告されている。Immunity 41,843-852(2014)を参照されたい。上述の証拠をまとめると、STINGはがん細胞増殖を抑制する上で重要な役割を果たすと考えられている。したがって、STINGアゴニストは、抗がん剤として使用され得る。例えば、WO2015/074145、WO2015/077354、WO2015/185565、WO2016/096174、WO2016/096577、WO2016/120305、WO2016/145102、WO2017/027645、WO2017/027646、WO2017/075477、WO2017/093933、WO2017/106740、WO2017/123657、WO2017/123669、及びWO2017/161349を参照されたい。さらに、STINGの活性化は、自然免疫と適応免疫の両方を活性化するSTINGの能力により、従来のワクチンの免疫効果をさらに高めることができる。Ther Adv Vaccines 1,131-143(2013)を参照されたい。したがって、STINGアゴニストは、様々なワクチンのアジュバントとして使用され得る。
Trends in Immunology 35,88-93(2014) Nat Chem Biol 10,1043-1048(2014);Cell Res 25,539-550(2015) Biochemistry 55,837-849(2016) Immunity 41,830-842(2014) Immunity 41,843-852(2014) Ther Adv Vaccines 1,131-143(2013)
国際公開第2015/074145号 国際公開第2015/077354号 国際公開第2015/185565号 国際公開第2016/096174号 国際公開第2016/096577号 国際公開第2016/120305号
本開示は、STING作動活性を有し、がん及び他の疾患の予防または治療のための薬剤として有用であり得る式(I)の新規化合物を提供する。
本開示は、式(I)の化合物:
Figure 0007337086000001
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、
AはBまたは-Y-Bであり、Yは-O-、-S-、-NH-、または-NR-であり、
及びXは、独立して、-O-、-S-、または-CH-であり、
及びLのうちの少なくとも1つは-OS(O)NH-、または-NHS(O)-O-であり、他方は-O-P(O)(R)-O-、-OS(O)NH-、または-NHS(O)-O-であり、
は水素、フルオロ、-OH、-NH、-OR、または-NHRであり、
は水素またはフルオロであり、
は水素またはフルオロであり、Rは水素、フルオロ、-OH、-NH、-OR、もしくは-NHRであるか、またはRとRが一緒になって-CHO-を形成し、
は水素またはフルオロであり、
はC-Cアルキルであり、
はC-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルであり、
は-OHまたは-SHであり、
及びBは独立して、N、O、またはSから選択される2~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環であり、ここで、B及びBは、環内に少なくとも2つのN原子を含み、
は、N、O、またはSから選択される1~4個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている5員または6員の単環式ヘテロアリール環であるか、N、O、またはSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環であり、ここで、Bは環内に少なくとも1つのN原子を含み、YはBの炭素原子に結合している。
本開示はまた、(a)式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩と、(b)薬学的に許容される担体と、を含む医薬組成物も提供する。
本開示は、対象において免疫応答を誘導する方法であって、それを必要としている対象に、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法をさらに提供する。
本開示は、対象においてSTING依存性I型インターフェロン産生を誘導する方法であって、それを必要としている対象に、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法を提供する。
本開示は、対象において細胞増殖性障害を治療する方法であって、それを必要としている対象に、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法を提供する。
本開示はまた、抗原と、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩と、を含むワクチン組成物も提供する。本開示は、対象において疾患を治療する方法であって、それを必要としている対象に、治療有効量のワクチン組成物を投与することを含む、方法をさらに提供する。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
式Iの化合物、
Figure 0007337086000002

またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
AがB または-Y-B であり、Yが-O-、-S-、-NH-、または-NR -であり、
及びX が、独立して、-O-、-S-、または-CH -であり、
及びL のうちの少なくとも1つが-OS(O )NH-、または-NHS(O )-O-であり、他方が-O-P(O)(R )-O-、-OS(O )NH-、または-NHS(O )-O-であり、
が水素、フルオロ、-OH、-NH 、-OR 、または-NHR であり、
が水素またはフルオロであり、
が水素またはフルオロであり、R が水素、フルオロ、-OH、-NH 、-OR 、もしくは-NHR であるか、またはR とR が一緒になって-CH O-を形成し、
が水素またはフルオロであり、
がC -C アルキルであり、
がC -C アルキル、ハロ(C -C )アルキル、またはC -C シクロアルキルであり、
が-OHまたは-SHであり、
及びB が独立して、N、O、またはSから選択される2~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環であり、ここで、B 及びB が、環内に少なくとも2つのN原子を含み、
が、N、O、またはSから選択される1~4個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている5員または6員の単環式ヘテロアリール環であるか、またはN、O、またはSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環であり、ここで、B が環内に少なくとも1つのN原子を含み、YはB の炭素原子に結合している、前記化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目2)
式II
Figure 0007337086000003

を有する、項目1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目3)
が-O-P(O)(SH)-O-または-O-P(O)(OH)-O-であり、
が-OS(O )NH-または-NHS(O )-O-である、項目1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目4)
が-OS(O )NH-または-NHS(O )-O-であり、
が-O-P(O)(SH)-O-または-O-P(O)(OH)-O-である、項目1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目5)
及びX が独立して-O-または-CH -である、項目1~4のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目6)
が水素、フルオロ、-OH、または-OR であり、R が水素またはフルオロである、項目1~5のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目7)
が水素またはフルオロであり、
が水素、フルオロ、または-OHであり、
が水素またはフルオロである、項目1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目8)
が水素であり、
がフルオロであり、
が水素である、項目1~7のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目9)
式III
Figure 0007337086000004

を有する、項目1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目10)
式(IV-A)、(IV-B)、(IV-C)、(IV-D)、(IV-E)、または(IV-F):
Figure 0007337086000005

Figure 0007337086000006

を有し、式中、
及びR が各々独立して、水素、フルオロ、-OH、または-OR であり、
が水素またはフルオロであり、
及びX が独立して-O-または-CH -であり、
Yが-O-または-NH-である、項目1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目11)
式(IV-C)または(IV-D):
Figure 0007337086000007

を有する、項目10に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目12)
式(VII-A)、(VII-B)、(VII-D)、または(VII-D):
Figure 0007337086000008

を有し、式中、
が水素、フルオロ、または-OR であり、
が水素またはフルオロである、項目1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目13)
式(VII-C)または(VII-D):
Figure 0007337086000009

を有し、式中、
が水素、フルオロ、または-OCH CF であり、
がフルオロである、項目12に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目14)
が、1~3個のN原子を含む任意選択で置換されている6員の単環式ヘテロアリール環である、項目1~11のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目15)
AがB である、項目1~9のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目16)
及びB が、3~5個のN原子を含む任意選択で置換されている9員二環式ヘテロアリール環である、項目1~15のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目17)
及びB が独立して:
Figure 0007337086000010

であり、Z 、Z 、及びZ が各々独立してNまたはCR 20 であり、
がNR 21 またはCHR 20 であり、
及びZ が各々独立してC(O)またはNR 21 であり、
21 が水素、またはC -C アルキル、ハロ(C -C )アルキル、もしくはC -C シクロアルキルであり、
23 が水素または-NH であり、
20 、R 22 、及びR 24 が各々独立して、水素、ハロゲン、-OH、-NH 、-CN、C -C アルキル、ハロ(C -C )アルキル、またはC -C シクロアルキルである、項目16に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目18)
、Z 、及びZ が各々独立してN、CH、またはCFであり、
がNHまたはNCH であり、
及びZ のうちの一方がC(O)であり、もう一方がNHまたはNCH であり、
21 が水素または-CH であり、
22 及びR 24 が、各々独立して、水素、-NH 、または-CH である、項目17に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目19)
及びB が独立して:
Figure 0007337086000011

から選択される、項目17に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目20)
が:
Figure 0007337086000012

である、項目19に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目21)
が:
Figure 0007337086000013

である、項目20に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目22)
が:
Figure 0007337086000014

である、項目19~21のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目23)
が:
Figure 0007337086000015

である、項目22に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目24)
、B 、またはB が置換されている場合、前記置換基がハロゲン、-OH、-CN、-NO 、C -C アルキル、ハロ(C -C )アルキル、C -C シクロアルキル、-OR 11 、-SR 12 、-N(R 12 、-NR 12 C(O)R 12 、-C(O)R 12 、-C(O)OR 12 、-C(O)N(R 12 、または-SO N(R 12 であるか、または、2つの隣接する置換基が介在する環原子と一緒になって4~8員環を形成し、
式中、R 11 が、C -C アルキル、ハロ(C -C 6) アルキル、またはC -C シクロアルキルであり、
12 が水素、C -C アルキル、ハロ(C -C )アルキル、またはC -C シクロアルキルである、項目1~23のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目25)
前記化合物が、表1から選択される、項目1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目26)
前記化合物が:
Figure 0007337086000016

Figure 0007337086000017

Figure 0007337086000018

から選択される、項目1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(項目27)
(a)項目1~26のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、(b)薬学的に許容される担体と、を含む医薬組成物。
(項目28)
対象において免疫応答を誘導する方法であって、それを必要としている前記対象に、治療有効量の項目1~26のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、前記方法。
(項目29)
対象においてSTING依存性I型インターフェロン産生を誘導する方法であって、それを必要としている前記対象に、治療有効量の項目1~26のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、前記方法。
(項目30)
対象において細胞増殖性障害を治療する方法であって、それを必要としている前記対象に、治療有効量の項目1~26のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、前記方法。
(項目31)
前記細胞増殖性障害ががんである、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記対象に治療有効量の第2の治療薬を投与することをさらに含む、項目30または31に記載の方法。
(項目33)
抗原と、項目1~26のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、を含む、ワクチン組成物。
(項目34)
対象において疾患を治療する方法であって、それを必要としている前記対象に、治療有効量の項目33に記載のワクチン組成物を投与することを含む、前記方法。
定義
本明細書中、「ハロゲン原子」の例としては、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、「芳香族」という用語は、以下及び本明細書で一般的に記載されているようなアリール基及びヘテロアリール基を含む。
本明細書で使用されるとき、「脂肪族」または「脂肪族基」という用語は、完全に飽和しているか、または1つまたは複数の不飽和単位を含むが芳香族ではない、直鎖または分枝鎖の、C1-12炭化水素、または環状C1-12炭化水素を意味する(本明細書では「炭素環」、「脂環式」、「シクロアルキル」、または「シクロアルケニル」とも呼ばれる)。例えば、適切な脂肪族基には、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、または(シクロアルキル)アルケニルなどの、直鎖、分岐鎖、または環状の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、及びそれらのハイブリッドが含まれる。様々な実施形態では、脂肪族基は、1~12、1~10、1~8、1~6、1~5、1~4、1~3、または1~2の炭素原子を有する。
単独でまたはより大きな部分の一部として使用される「脂環式」、「炭素環」、「カルボシクリル」、「カルボシクロ」、または「炭素環式」という用語は、3~約14の環炭素原子を有する、飽和または部分不飽和の、環状脂肪族環系を指す。
単独で、または大部分の一部として使用される、「アルキル」という用語は、直鎖または分岐鎖の、飽和C-C12炭化水素基を指す。様々な実施形態では、アルキル基は、1~12、1~10、1~8、1~6、1~5、1~4、1~3、または1~2の炭素原子を有し得る。「C-Cアルキル基」の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1-エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、及び2-エチルブチルが挙げられる。
「シクロアルキル」という用語は、約3~約10個の環炭素原子の飽和環系を指す。様々な実施形態では、アルキル基は、3~8、3~7、3~6、または3~5の炭素原子を有し得る。「C-Cシクロアルキル」の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが挙げられる。
「ハロアルキル」という用語は、場合に応じて、1つまたは複数のハロゲン原子で置換されているアルキル基を指す。本明細書で使用されるとき、「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、F、Cl、Br、またはIを意味する。本明細書において「ハロ(C-C)アルキル」の例としては、1~7個、典型的には1~5個のハロゲン原子を有するC1-6アルキル基が挙げられる。その具体例としては、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2-ブロモエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、2,2―ジフルオロプロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、4,4,4-トリフルオロブチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、及び6,6,6-トリフルオロヘキシルが挙げられる。
「ヘテロ原子」という用語は、酸素、硫黄、窒素、リン、またはケイ素(窒素、硫黄、リン、もしくはケイ素の任意の酸化形態、任意の塩基性窒素の四級化形態、または
複素環の置換可能な窒素、例えばN(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおけるものなど)、NH(ピロリジニルにおけるものなどなど)またはNR(N置換ピロリジニルにおけるものなど)を含む)のうちの1つまたは複数を指す。
「アリール」という用語は、1~3個の芳香環を含むC6-14芳香族炭化水素部分を指す。少なくとも1つの実施形態では、アリール基はC6-10アリール基である。アリール基は、任意選択で置換されているフェニル、ナフチル、またはアントラセニルを非限定的に含む。ある特定の実施形態では、アリール基は、本明細書に記載されているように任意選択で置換されていてもよい。本明細書で使用されるとき、「アリール」という用語は、アリール環が1つまたは複数の脂環式または複素環式の環に縮合して、テトラヒドロナフチル、インデニル、インダニル、またはインドリニル環などの任意選択で置換されている環状構造を形成する基も含む。「アリール」という用語は、「アリール基」、「アリール環」、及び「芳香族環」という用語と互換可能に使用することができる。
「ヘテロアリール」及び「ヘテロアラ-(heteroar-)」という用語は、5、6、9、または10個の環原子など、5~14個の環原子を有し、6、10、または14のパイ電子が循環配列で共有され、炭素原子に加えて、1~5個のヘテロ原子を有する基を指す。ヘテロアリール基は、単環式、二環式、三環式、または多環式、例えば単環式、二環式、または三環式、例えば単環式、二環式などであってよい。「ヘテロアラ-」実体の文脈では、「ヘテロ原子」という用語は、窒素、酸素、または硫黄を指し、窒素または硫黄の任意の酸化形態、及び塩基性窒素の任意の四級化形態を含む。例えば、ヘテロアリールの窒素原子は、塩基性窒素原子であり得、そしてまた、対応するN-オキシドへと任意選択で酸化され得る。ヘテロアリールがヒドロキシ基で置換されている場合、それには対応する互変異性体も含まれる。本明細書で使用されるとき、「ヘテロアリール」及び「ヘテロアラ-」という用語は、ヘテロ芳香族環が1つまたは複数のアリール、脂環式、またはヘテロ脂環式環に縮合している基も含む。ヘテロアリール基の非限定的な例としては、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、プテリジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、及びピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンが挙げられる。「ヘテロアリール」という用語は、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、または「ヘテロ芳香族」という用語と互換可能に使用することができる。ある特定の実施形態では、ヘテロアリール基は、本明細書に記載されているように任意選択で置換されていてもよい。
本明細書で使用されるとき、「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式基」、及び「複素環」という用語は互換可能に使用され、飽和または部分的に不飽和のいずれかである安定な3~8員の単環または7~10員の二環複素環部分を指し、炭素原子に加えて、上で定義したように、1つまたは複数、例えば1~4個のヘテロ原子を有する。ヘテロ環の環原子に関して使用されるとき、「窒素」という用語は、置換されている窒素を含む。例として、酸素、硫黄、または窒素から選択される0~3個のヘテロ原子を有する、飽和または部分不飽和の環では、窒素はN(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおけるものなど)、NH(ピロリジニルにおけるものなどなど)、またはNR(N置換ピロリジニルにおけるものなど)であり得る。
複素環は、安定した構造をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子でそのペンダント基に結合することができ、任意の環原子は任意選択で置換されていてもよい。そのような飽和または部分的に不飽和の複素環式基の例としては、非限定的に、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピペリジニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、及びチアモルホリニルが挙げられる。ヘテロシクリル基は、単環式、二環式、三環式、または多環式、例えば単環式、二環式、または三環式、例えば単環式、二環式などであってよい。「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、ヘテロシクリルによって置換されたアルキル基を指し、アルキル部分及びヘテロシクリル部分は、独立して、任意選択で置換されていてもよい。さらに、複素環には、複素環が1つまたは複数のアリール環に縮合している基も含まれる。
本明細書で使用されるとき、「部分的に不飽和」という用語は、環原子間に少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む環部分を指す。「部分的に不飽和」という用語は、不飽和の複数の部位を有する環を包含することを意図するが、本明細書で定義されるような芳香族(例えば、アリールまたはヘテロアリール)部分を含むことを意図しない。「部分的に不飽和」という用語は、環原子間に少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む互変異性体を有する環を包含することを意図する。例えば、カルボニル基を含む環はエノール互変異性体として存在するため、これも「部分的に不飽和」とみなされる。
アリール(アラルキル、アラルコキシ、アリールオキシアルキルなどを含む)基またはヘテロアリール(ヘテロアラルキル及びヘテロアリールアルコキシなどを含む)基は、1つまたは複数の置換基を含むことができ、したがって「任意選択で置換されていてもよい」。上述及び本明細書で定義された置換基に加えて、アリールまたはヘテロアリール基の不飽和炭素原子上の適切な置換基はまた、概して、-ハロ、-NO、-CN、-R、-C(R)=C(R、-C≡C-R、-OR、-SR、-S(O)R、-SO、-SO、-SON(R、-N(R、-NRC(O)R、-NRC(S)R、-NRC(O)N(R、-NRC(S)N(R、-N(R)C(=NR)-N(R、-N(R)C(=NR)-R、-NRCO、-NRSO、-NRSON(R、-O-C(O)R、-O-CO、-OC(O)N(R、-C(O)R、-C(S)R、-CO、-C(O)-C(O)R、-C(O)N(R、-C(S)N(R2、-C(O)N(R)-OR、-C(O)N(R)C(=NR)-N(R、-N(R)C(=NR)-N(R)-C(O)R、-C(=NR)-N(R、-C(=NR)-OR、-N(R)-N(R、-C(=NR)-N(R)-OR、-C(R)=N-OR、-P(O)(R、-P(O)(OR、-O-P(O)-OR、及び-P(O)(NR)-N(Rを含み、またはそれらから選択され、ここで、Rは、独立して、水素または任意選択で置換されている脂肪族、アリール、ヘテロアリール、脂環式、もしくはヘテロシクリル基であるか、または2つの独立したRがそれらの介在原子(複数可)と一緒になって、任意選択で置換されている5~7員のアリール、ヘテロアリール、脂環式、またはヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、Rは、独立して、水素、C1-6脂肪族、またはC3-6脂環式である。各々のRは、独立して、任意選択で置換されている脂肪族、アリール、ヘテロアリール、脂環式、またはヘテロシクリル基である。
脂肪族基もしくはヘテロ脂肪族基、または非芳香族炭素環式環もしくは複素環は、1つまたは複数の置換基を含むことができ、したがって「任意選択で置換されて」いてもよい。上述及び本明細書で特に定義されていない限り、脂肪族基もしくはヘテロ脂肪族基の、または非芳香族炭素環式環もしくは複素環の飽和炭素の上の適切な置換基は、アリール基またはヘテロアリール基の不飽和炭素について上で列挙したものから選択され、さらに以下、=O、=S、=C(R、=N-N(R、=N-OR、=N-NHC(O)R、=N-NHCO=N-NHSO、または=N-Rを含み、ここで、Rは上で定義されており、各々のRは水素または任意選択で置換されているC1-6脂肪族基から独立して選択される。
上及び本明細書で定義された置換基に加えて、非芳香族複素環の窒素上の任意選択の置換基もまた、-R、-N(R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)C(O)R、-C(O)CHC(O)R、-S(O)、-S(O)N(R、-C(S)N(R、-C(=NH)-N(R、もしくは-N(R)S(O)を含むか、または概してそれらから選択され、各々のRは、上で定義されている。またヘテロアリール環または非芳香族複素環の環窒素原子は酸化されて、対応するN-ヒドロキシ化合物またはN-オキシド化合物を形成し得る。酸化された環窒素原子を有するそのようなヘテロアリールの非限定的な例は、N-オキシドピリジルである。
上に詳述されるように、いくつかの実施形態では、2つの独立したR(または本明細書及び特許請求の範囲で同様に定義される他の任意の可変要素)は、それらの介在原子(複数可)と一緒になって、3~13員の脂環式、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~5個のヘテロ原子を有する3~12員のヘテロシクリル、6~10員のアリール、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~5個のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリールから選択される、単環式または二環式環を形成する。
明確にするために、本明細書に記載される全ての二価の基は、左から右に読まれることが意図され、その可変要素が現れる式または構造の対応する左から右への読みを伴う。
2つの独立したR(または本明細書及び特許請求の範囲で同様に定義される任意の他の可変要素)がそれらの介在原子(複数可)と一緒になる場合に形成される例示的な環は、以下を含むがこれらに限定されない:a)同じ原子に結合され、その原子と一緒になって環、例えば、N(Rを形成し、Rが窒素原子と一緒になって、ピペリジン-1-イル、ピペラジン-1-イル、またはモルホリン-4-イル基を形成する、2つの独立したR(または本明細書または特許請求の範囲で同様に定義されている他の任意の可変要素)、及びb)異なる原子に結合し、それらの原子の両方と一緒になって環、例えばフェニル基が2つのORによって置換され
Figure 0007337086000019
、これらの2つのRがそれらが結合している酸素原子と一緒になって、縮合6員酸素含有環:
Figure 0007337086000020
を形成する、2つの独立したR(または本明細書または特許請求の範囲で同様に定義されている他の任意の可変要素)。2つの独立したR(または本明細書または特許請求の範囲で同様に定義されている他の任意の可変要素)が、それらの介在原子(複数可)と一緒になるとき、様々な他の環(例えば、スピロ環及び架橋環)が形成され得、上に詳述される例が、限定することを意図していないことが理解されよう。
特に明記しない限り、本明細書に示される構造は、構造の全ての立体異性(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、及び構造幾何(または配座))形態、例えば、各非対称中心のR及びS構成、(Z)及び(E)二重結合異性体、(Z)及び(E)配座異性体を含むことも意味する。したがって、本発明の化合物の単一の立体化学異性体、ならびにエナンチオマー、ジアステレオマー、及び幾何(または配座)の混合物は、本開示の範囲内である。特に明記しない限り、本明細書に開示される化合物の全ての互変異性形態は、本開示の範囲内である。さらに、特に明記しない限り、本明細書に示される構造はまた、1または複数の同位体濃縮原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことを意味する。例えば、重水素もしくは三重水素による水素の置き換え、または13Cもしくは14C濃縮炭素による炭素の置き換えのある、本発明の構造を有する化合物は、本開示の範囲内である。このような化合物は、非限定的な例として、生物学的アッセイにおける分析ツールまたはプローブとして有用である。
開示された化合物が少なくとも1つのキラル中心を有する場合、本開示は、対応する光学異性体を含まないかまたは実質的に含まない1つのエナンチオマー、化合物のラセミ混合物、及びその対応する光学異性体と比較して1つのエナンチオマーが豊富である混合物を包含することを理解されたい。混合物がその光学異性体と比較して1つのエナンチオマーが豊富である場合、混合物は、例えば、少なくとも50%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、または99.5%のエナンチオマー過剰率を含む。
本開示のエナンチオマーは、当業者に知られている方法によって、例えば、例えば結晶化によって分離することができるジアステレオ異性体塩の形成によって、例えば結晶化、気液クロマトグラフィーもしくは液体クロマトグラフィーによって分離することができるジアステレオ異性体誘導体または錯体の形成によって、1つのエナンチオマーとエナンチオマー特異的試薬との選択的反応、例えば酵素的エステル化によって、または、キラル環境、例えば、キラル担体、例えば、結合したキラル配位子を有するシリカ上、もしくはキラル溶媒の存在下での気液または液体クロマトグラフィーによって、分割することができる。所望のエナンチオマーが上述の分離手順のうちの1つによって別の化合物に変換される場合、所望のエナンチオマー形態を遊離させるためにさらなるステップが必要である。代替的に、特定のエナンチオマーは、光学活性試薬、基質、触媒もしくは溶媒を使用する不斉合成によって、または非対称変換によって一方のエナンチオマーを他方に変換することによって合成することができる。
開示される化合物が少なくとも2つのキラル中心を有する場合、本開示は、他のジアステレオマーを含まないかまたは実質的に含まないジアステレオマー、他のジアステレオマー対を含まないかまたは実質的に含まないジアステレオマー対、ジアステレオマーの混合物、ジアステレオマー対の混合物、1つのジアステレオマーが他のジアステレオマー(複数可)と比較して濃縮されているジアステレオマーの混合物、及び1つのジアステレオマー対が他のジアステレオマー対(複数可)と比較して濃縮されているジアステレオマー対の混合物を包含する。混合物が他のジアステレオマーまたはジアステレオマー対(複数可)と比較して1つのジアステレオマーまたはジアステレオマー対(複数可)で濃縮されている場合、混合物は、化合物について、他のジアステレオマーまたはジアステレオマー対(複数可)と比較して、例えば、少なくとも50%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、または99.5%モル過剰で、示されているかまたは言及されているジアステレオマーまたはジアステレオマーの対(複数可)で濃縮されている。
ジアステレオ異性体対は、当業者に既知の方法、例えば、クロマトグラフィーまたは結晶化によって分離することができ、各対内の個々のエナンチオマーは、上述のように分離することができる。本明細書に開示される化合物の調製に使用される前駆体のジアステレオマー対をクロマトグラフィーで分離するための具体的な手順は、本明細書の実施例に提供される。
式(I)の化合物
本開示は、式(I):
Figure 0007337086000021
の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中:
AはBまたは-Y-Bであり、Yは-O-、-S-、-NH-、または-NR-であり、
及びXは、独立して、-O-、-S-、または-CH-であり、
及びLのうちの少なくとも1つは-OS(O)NH-、または-NHS(O)-O-であり、他方は-O-P(O)(R)-O-、-OS(O)NH-、または-NHS(O)-O-であり、
は水素、フルオロ、-OH、-NH、-OR、または-NHRであり、
は水素またはフルオロであり、
は水素またはフルオロであり、Rは水素、フルオロ、-OH、-NH、-OR、もしくは-NHRであるか、またはRとRが一緒になって-CHO-を形成し、
は水素またはフルオロであり、
はC-Cアルキルであり、
はC-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルであり、
は-OHまたは-SHであり、
及びBは独立して、N、O、またはSから選択される2~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環であり、ここで、B及びBは、環内に少なくとも2つのN原子を含み、
は、N、O、またはSから選択される1~4個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている5員または6員の単環式ヘテロアリール環であるか、またはN、O、またはSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環であり、ここで、Bは環内に少なくとも1つのN原子を含み、YはBの炭素原子に結合している。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(I-A)、(I-B)、(I-C)、または(I-D)によって表され:
Figure 0007337086000022
式中、X、X、A、B、R、R、R、R、及びRは、本明細書に記載されている値を有する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(I-E)、(I-F)、(I-G)、または(I-H)によって表され:
Figure 0007337086000023
Figure 0007337086000024
式中、X、X、A、B、R、R、R、R、及びRは、本明細書に記載されている値を有する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(II)によって表され:
Figure 0007337086000025
またはそれらの薬学的に許容可能な塩であり、式中、
AはBまたは-Y-Bであり、Yは-O-、-S-、-NH-、または-NR-であり、
及びXは、独立して、-O-、-S-、または-CH-であり、
及びLのうちの少なくとも1つは-OS(O)NH-、または-NHS(O)-O-であり、他方は-O-P(O)(R)-O-、-OS(O)NH-、または-NHS(O)-O-であり、
は水素、フルオロ、-OH、-NH、-OR、または-NHRであり、
は水素またはフルオロであり、
は水素またはフルオロであり、Rは水素、フルオロ、-OH、-NH、-OR、もしくは-NHRであるか、またはRとRが一緒になって-CHO-を形成し、
は水素またはフルオロであり、
はC-Cアルキルであり、
はC-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルであり、
は-OHまたは-SHであり、
及びBは独立して、N、O、またはSから選択される2~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環であり、ここで、B及びBは、環内に少なくとも2つのN原子を含み、
は、N、O、またはSから選択される1~4個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている5員または6員の単環式ヘテロアリール環であるか、またはN、O、またはSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環であり、ここで、Bは環内に少なくとも1つのN原子を含み、YはBの炭素原子に結合している。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(II-A)、(II-B)、(II-C)、または(II-D)によって表され:
Figure 0007337086000026
式中、X、X、Y、B、B、B、L、L、R、R、R、R、及びRは、本明細書に記載されている値を有する。いくつかの実施形態では、LまたはLは、-O-P(O)(SH)-O-または-O-P(O)(OH)-O-である。いくつかの実施形態では、LまたはLは-O-P(O)(SH)-O-である。いくつかの実施形態では、LまたはLは、-O-P(O)(OH)-O-である。いくつかの実施形態では、Yは-O-または-NH-である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(II-E)、(II-F)、(II-G)、または(II-H)によって表され:
Figure 0007337086000027
式中、X、X、Y、B、B、B、L、L、R、R、R、R、及びRは、本明細書に記載されている値を有する。いくつかの実施形態では、LまたはLは、-O-P(O)(SH)-O-または-O-P(O)(OH)-O-である。いくつかの実施形態では、LまたはLは-O-P(O)(SH)-O-である。いくつかの実施形態では、LまたはLは、-O-P(O)(OH)-O-である。いくつかの実施形態では、Yは-O-または-NH-である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(III)によって表され:
Figure 0007337086000028
またはそれらの薬学的に許容可能な塩であり、式中、
AはBまたは-Y-Bであり、Yは-O-、-S-、-NH-、または-NR-であり、
及びXは、独立して、-O-、-S-、または-CH-であり、
及びLのうちの少なくとも1つは-OS(O)NH-、または-NHS(O)-O-であり、他方は-O-P(O)(R)-O-、-OS(O)NH-、または-NHS(O)-O-であり、
は水素、フルオロ、-OH、-NH、-OR、または-NHRであり、
は水素またはフルオロであり、
はC-Cアルキルであり、
はC-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルであり、
は-OHまたは-SHであり、
及びBは独立して、N、O、またはSから選択される2~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環であり、ここで、B及びBは、環内に少なくとも2つのN原子を含み、
は、N、O、またはSから選択される1~4個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている5員または6員の単環式ヘテロアリール環であるか、またはN、O、またはSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環であり、ここで、Bは環内に少なくとも1つのN原子を含み、YはBの炭素原子に結合している。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(III-A)によって表され:
Figure 0007337086000029
式中、X、X、A、B、L、L、R、及びRは、本明細書に記載されている値を有する。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(IV-A)、(IV-B)、(IV-C)、または(IV-D)によって表され:
Figure 0007337086000030
式中、X、X、Y、B、B、B、R、R、R、及びRは、本明細書に記載されている値を有する。いくつかの実施形態では、Xは、-O-または-CH-である。いくつかの実施形態では、Xは、-O-または-CH-である。いくつかの実施形態では、Yは-O-または-NH-である。いくつかの実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、水素、フルオロ、または-OHである。いくつかの実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、水素、フルオロ、-OH、または-OCHCFである。いくつかの実施形態では、Rは-SHまたは-OHである。いくつかの実施形態では、Rは-SHである。いくつかの実施形態では、Rは-OHである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(IV-C)または(IV-D)によって表され:
Figure 0007337086000031
式中、X、X、Y、B、B、B、R、R、R、及びRは、本明細書に記載されている値を有する。いくつかの実施形態では、Xは、-O-または-CH-である。いくつかの実施形態では、Xは、-O-または-CH-である。いくつかの実施形態では、Yは-O-または-NH-である。いくつかの実施形態では、R及びRは各々独立して、水素、フルオロ、または-OHである。いくつかの実施形態では、R及びRは各々独立して、水素、フルオロ、-OH、または-OCHCFである。いくつかの実施形態では、Rは-SHまたは-OHである。いくつかの実施形態では、Rは-SHである。いくつかの実施形態では、Rは-OHである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(IV-E)または(IV-F)によって表され:
Figure 0007337086000032
式中、X、X、Y、B、B、B、R、R、R、及びRは、本明細書に記載されている値を有する。いくつかの実施形態では、Xは、-O-または-CH-である。いくつかの実施形態では、Xは、-O-または-CH-である。いくつかの実施形態では、Yは-O-または-NH-である。いくつかの実施形態では、R及びRは各々独立して、水素、フルオロ、または-OHである。いくつかの実施形態では、R及びRは各々独立して、水素、フルオロ、-OH、または-OCHCFである。いくつかの実施形態では、Rは-SHまたは-OHである。いくつかの実施形態では、Rは-SHである。いくつかの実施形態では、Rは-OHである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(V-A)、(V-B)、(V-C)、または(V-D)によって表され:
Figure 0007337086000033
式中、X、X、Y、B、B、B、R、R、R、及びRは、本明細書に記載されている値を有する。いくつかの実施形態では、Xは、-O-または-CH-である。いくつかの実施形態では、Xは、-O-または-CH-である。いくつかの実施形態では、Yは-O-または-NH-である。いくつかの実施形態では、R及びRは各々独立して、水素、フルオロ、または-OHである。いくつかの実施形態では、R及びRは各々独立して、水素、フルオロ、-OH、または-OCHCFである。いくつかの実施形態では、Rは-SHまたは-OHである。いくつかの実施形態では、Rは-SHである。いくつかの実施形態では、Rは-OHである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(VI)によって表され:
Figure 0007337086000034
式中、B、B、R、R、及びRは、本明細書に記載されている値を有する。いくつかの実施形態では、R及びRは水素であり、Rはフルオロである。いくつかの実施形態では、Rは水素であり、R及びRはフルオロである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(VII-A)、(VII-B)、(VII-C)、または(VII-D)によって表され:
Figure 0007337086000035
式中、B、B、R、R、及びRは、本明細書に記載されている値を有する。いくつかの実施形態では、Rは、水素、フルオロ、または-ORである。いくつかの実施形態では、Rは、水素、フルオロ、または-OCHCFである。いくつかの実施形態では、Rは水素またはフルオロである。いくつかの実施形態では、Rはフルオロである。
以下の実施形態は、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(II)、(II-A)、(II-B)、(II-C)、(II-D)、(II-E)、(II-F)、(II-G)、(II-H)、(III)、(III-A)、(IV-A)、(IV-B)、(IV-C)、(IV-D)、(IV-E)、(IV-F)、(V-A)、(V-B)、(V-C)、(V-D)、(VI)、(VII-A)、(VII-B)、(VII-C)、及び(VII-D)のいずれにも適用される。
いくつかの実施形態では、L及びLのうちの少なくとも1つは、-OS(O)NH-または-NHS(O)-O-であり、他方は-O-P(O)(OH)-O-または-O-P(O)(SH)-O-である。いくつかの実施形態では、LまたはLが-O-P(O)(SH)-O-である場合、各ホスホロチオエート結合のリン原子はキラルであり、独立してRまたはSである。いくつかの実施形態では、各ホスホロチオエート結合のリン原子はRである。
いくつかの実施形態では、X及びXは独立して、-O-、-S-、または-CH-である。いくつかの実施形態では、X及びXは独立して-O-または-CH-である。いくつかの実施形態では、XとXは、両方とも-O-である。いくつかの実施形態では、Xは-O-であり、Xは-CH-である。
いくつかの実施形態では、Yは、-O-、-S-、-NH-、または-NR-であり、ここでRはC-Cアルキルである。いくつかの実施形態では、Yは-O-である。いくつかの実施形態において、Yは-NH-である。いくつかの実施形態において、Yは-NMe-である。
いくつかの実施形態では、Rは水素、フルオロ、-OH、-NH、-OR、または-NHRであり、RはC-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、水素、フルオロ、-OH、または-ORである。いくつかの実施形態では、Rは水素である。いくつかの実施形態では、Rはフルオロである。いくつかの実施形態では、Rは-OHである。いくつかの実施形態では、Rは-ORであり、RはC-Cアルキルまたはハロ(C-C)アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、-OCH、-OCF、-OCHCH、またはOCHCFである。
いくつかの実施形態では、Rは水素またはフルオロである。いくつかの実施形態では、Rは水素である。いくつかの実施形態では、Rはフルオロである。
いくつかの実施形態では、RとRは、両方とも水素である。いくつかの実施形態では、RとRは、両方ともフルオロである。いくつかの実施形態では、Rは-OHであり、Rは水素である。いくつかの実施形態では、Rはフルオロであり、Rは水素である。
いくつかの実施形態では、Rは水素またはフルオロであり、Rは水素、フルオロ、-OH、-NH、-OR、または-NHRであり、RはC-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRは、一緒になってCHO-を形成する。いくつかの実施形態では、R及びRは一緒になってCHO-を形成し、-CHO-の炭素原子は、Rが直接結合している炭素原子に結合している。
いくつかの実施形態では、RとRは、両方とも水素である。いくつかの実施形態では、Rは水素であり、Rはフルオロである。いくつかの実施形態では、Rは水素であり、Rは-OHである。いくつかの実施形態では、Rはフルオロであり、Rは水素である。いくつかの実施形態では、RとRは、両方ともフルオロである。いくつかの実施形態では、Rはフルオロであり、Rは-OHである。
いくつかの実施形態では、Rは水素またはフルオロである。いくつかの実施形態では、Rは水素である。いくつかの実施形態では、Rはフルオロである。
いくつかの実施形態では、R、R、Rは、全て水素である。いくつかの実施形態では、Rは水素であり、Rはフルオロであり、Rは水素である。いくつかの実施形態では、Rは水素であり、Rは-OHであり、Rは水素である。いくつかの実施形態では、Rは水素であり、Rは水素であり、Rはフルオロである。いくつかの実施形態では、Rは水素であり、RとRの両方はフルオロである。いくつかの実施形態では、Rはフルオロであり、RとRの両方は水素である。いくつかの実施形態では、RとRの両方はフルオロであり、Rは水素である。いくつかの実施形態では、Rはフルオロであり、Rは-OHであり、Rは水素である。いくつかの実施形態では、Rは水素であり、RとRの両方はフルオロである。いくつかの実施形態では、R、R、及びRは、全てフルオロである。
いくつかの実施形態では、R、R、R、及びRは、水素であり、Rはフルオロである。いくつかの実施形態では、R、R、及びRは、水素であり、そしてR及びRは、フルオロである。
いくつかの実施形態では、AはBまたは-Y-Bであり、Yは-O-、-S-、-NH-、または-NR-であり、RはC-Cアルキルである。B及びBは、本明細書に記載されている値を有する。いくつかの実施形態では、Aは-Y-Bであり、Bは、N、O、またはSから選択される1~4個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている5員または6員の単環式ヘテロアリール環であるか、またはN、O、またはSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環であり、ここで、Bは環内に少なくとも1つのN原子を含み、YはBの炭素原子に結合している。
いくつかの実施形態では、Bは、1~3個のN原子を含む任意選択で置換されている6員の単環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態では、Bは、1個のN原子を含む任意選択で置換されている6員の単環式ヘテロアリール環、例えばピリジニルである。いくつかの実施形態では、Bは、2個のN原子を含む任意選択で置換されている6員の単環式ヘテロアリール環、例えばピリダジニル、ピリミジニル、及びピラジニルである。いくつかの実施形態では、Bは、3個のN原子を含む任意選択で置換された6員単環式ヘテロアリール環、例えば1,2,4-トリアジニル、1,3,5-トリアジニル、チミニル、及びウラシリルである。
いくつかの実施形態では、B
Figure 0007337086000036
、であり
式中、
各R10は独立して水素、ハロゲン、-OH、-NH、C-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、C-Cシクロアルキル、-OR11、-NHR11、-CN、-NO、または-C(O)NHR12であり、
11はC-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルであり、
12は水素、C-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルであり、
mは、0、1、または2である。
いくつかの実施形態では、各R10は、独立して、水素、フルオロ、クロロ、-OH、-NH、-CH、-CF、-OCH、-CN、-NO、または-C(O)NHである。
いくつかの実施形態では、各R10は、独立して、水素、フルオロ、クロロ、-CN、またはC-Cアルキルである。
いくつかの実施形態では、R10はフルオロである。いくつかの実施形態では、R10はクロロである。いくつかの実施形態では、R10は-CNである。いくつかの実施形態では、R10は-CHである。いくつかの実施形態では、R10は-C(O)NHである。
いくつかの実施形態では、B
Figure 0007337086000037
、であり
式中、
各R13は独立して水素、ハロゲン、-OH、-NH、C-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、C-Cシクロアルキル、-OR11、-NHR11、-CN、-NO、または-C(O)NHR12であり、
11はC-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルであり、
12は水素、C-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルであり、
nは、0、1、または2である。
いくつかの実施形態では、各R13は、独立して、水素、フルオロ、クロロ、-OH、-NH、-CH、-CF、-OCH、-CN、-NO、または-C(O)NHである。
任意選択で置換されている6員単環式ヘテロアリール環の例には、以下が含まれるが、これらに限定されない:
Figure 0007337086000038
いくつかの実施形態では、Bは、N、O、またはSから選択される1~4個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている5員単環式ヘテロアリール環である。5員単環式ヘテロアリール環の例としては、ピロリル、フラニル、チオフェニル、オキサゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,5-オキサジザオリル、1,2,3-オキサジザオリル、1,3,4-チアジアゾリル、及び1,2,5-チアジザオリルが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、Bは、N、O、またはSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態では、Bは、少なくとも2個のN原子を含む任意選択で置換されている9員二環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態では、Bは、ピリミジン環を含む任意選択で置換されている9員二環式ヘテロアリール環である。
任意選択で置換されている9員二環式ヘテロアリール環の例には、以下が含まれるが、これらに限定されない:
Figure 0007337086000039
いくつかの実施形態では、Bは、非芳香族環に縮合した6員の単環式ヘテロアリール環(例えば、ピリミジン環)を含むことができ、例えば以下である:
Figure 0007337086000040
いくつかの実施形態では、B及びBは独立して、N、O、またはSから選択される2~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態では、B及びBは、環内に少なくとも2つのN原子を含む。例えば、WO2017/027645及びWO2017/027646は、様々な9員二環式ヘテロアリール環を記載する。WO2017/027645及びWO2017/027646は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、B及びBは独立して、3~5個のN原子を含む任意選択で置換されている9員二環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態では、Xを含む5員環は、Bの窒素原子または炭素原子に結合している。いくつかの実施形態では、Xを含む5員環は、Bの窒素原子または炭素原子に結合している。
いくつかの実施形態では、B及びBは、各々独立して以下であり:
Figure 0007337086000041
式中:
、Z、及びZは各々独立してNまたはCR20であり、
はNR21またはCHR20であり、
及びZは各々独立してC(O)またはNR21であり、
21は水素、またはC-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、もしくはC-Cシクロアルキルであり、
23は水素または-NHであり、
20、R22、及びR24は各々独立して、水素、ハロゲン、-OH、-NH、-CN、C-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルである。
いくつかの実施形態では、Z、Z、及びZは、各々独立して、N、CH、またはCFである。いくつかの実施形態では、ZはNHまたはNCHである。いくつかの実施形態では、Z及びZのうちの一方はC(O)であり、他方はNHである。
いくつかの実施形態では、R21は水素または-CHである。いくつかの実施形態では、R22及びR24は、各々独立して、水素、-NH、または-CHである。
いくつかの実施形態では、B及びBは独立して、以下の構造を有する9員二環式ヘテロアリール環である:
Figure 0007337086000042

式中、R20、R21、R22、R23、及びR24は、本明細書に記載されている値を有する。
いくつかの実施形態では、R20は水素またはフルオロである。いくつかの実施形態では、R21は水素または-CHであり、R22は、水素、-NH、または-CHである。いくつかの実施形態では、R23は水素または-NHであり、R24は水素、-NH、または-CHである。
いくつかの実施形態では、B及びBは、以下から独立して選択される:
Figure 0007337086000043
いくつかの実施形態では、Bは以下である:
Figure 0007337086000044
いくつかの実施形態では、Bは以下である:
Figure 0007337086000045
いくつかの実施形態では、Bは以下である:
Figure 0007337086000046
いくつかの実施形態では、Bは以下である:
Figure 0007337086000047
本明細書に開示されている化合物中のB、B、及びBは、任意選択で置換されていてもよい。B、B、またはBが置換されている場合、置換基は、ハロゲン、-OH、-CN、-NO、C-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、C-Cシクロアルキル、-OR11、-SR12、-N(R12、-NR12C(O)R12、-C(O)R12、-C(O)OR12、-C(O)N(R12、及び-SON(R12からなる群から独立して選択される1つまたは複数の置換基であるか、または、介在する環原子と一緒になって、2つの隣接する置換基が4~8員環を形成し、ここで、R11は、C-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルであり、R12は水素、C-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルである。
いくつかの実施形態では、B、B、及びBは、フルオロ、クロロ、-OH、-CN、-NO、-CH、-OCH、-NH、-NHMe、-NMe、または-C(O)NHから独立して選択される1つまたは複数の置換基によって、任意選択で置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、B、B、またはB上の2つの隣接する置換基は、介在する環原子と一緒になって4~8員環を形成し、4~8員環は、飽和または部分的に不飽和の、脂環式環または複素環であり得る。
式(I)の化合物の代表例を表1に示す。
Figure 0007337086000048
Figure 0007337086000049
Figure 0007337086000050
Figure 0007337086000051
表1の化合物は、次の化学名でも識別できる。
Figure 0007337086000052
Figure 0007337086000053
Figure 0007337086000054
Figure 0007337086000055
Figure 0007337086000056
Figure 0007337086000057
Figure 0007337086000058
Figure 0007337086000059
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、化合物I-1、I-2a、I-2b、I-3、I-4a、I-4b、I-5、I-6、I-7、I-8、I-9、I-10、及びI-11aを含む。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、化合物I-11b、I-12a、I-12b、I-13a、I-13b、I-14、I-15、I-16、I-17、I-18、I-19、及びI-20を含む。
化合物(I)が塩の形態である場合、塩は、典型的には、薬理学的に許容される塩である。例としては、無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、及び塩基性または酸性アミノ酸との塩が挙げられる。
無機塩基との塩の有用な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、及びアンモニウム塩が挙げられる。
有機塩基との塩の有用な例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン]、tert-ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、及びN,N-ジベンジルエチレンジアミンとの塩が挙げられる。
無機酸との塩の有用な例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、及びリン酸との塩が挙げられる。
有機酸との塩の有用な例としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、及びp-トルエンスルホン酸との塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の有用な例としては、アルギニン、リジン、及びオルニチンとの塩が挙げられる。
酸性アミノ酸との塩の有用な例としては、アスパラギン酸及びグルタミン酸との塩が挙げられる。
式(I)の化合物が塩の形態である場合、一実施形態では、塩はトリエチルアミンまたはナトリウムとの塩である。いくつかの実施形態では、塩はナトリウムとの塩である。いくつかの実施形態では、塩はトリエチルアミンとの塩である。
一般的な合成方法と中間体
本開示の化合物は、当業者に知られている方法によって、及び/または、以下に示すスキームと合成例を参照することによって、調製することができる。例えば、Org. Lett.,2010,12(14),pp 3269-3271;WO 2017/075477(A1を)参照されたい。出発物質と中間体は、商業的供給元から購入するか、または公開された手順で調製するか、以下に示す。例示的な合成経路を、以下のスキーム、及び実施例に記載する。
スキーム1:活性化アミノモノマーを調製するための一般的な経路
Figure 0007337086000060
スキーム1は、ヌクレオチドまたはiやiaなどのシクロペンタン類似体から式iii及びiii-aの化合物を調製するための2つの一般的な経路を示し、PGは、トリ-イソプロピルシリルまたはtert-ブチルジ-メチルシリルなどのシリル保護基であり、Xは、酸素、硫黄またはCHであり、Rは、水素またはフルオロであり、Rは、アシル保護ヒドロキシル、水素、フルオロであるか、またはRと一緒になってOCHを形成する。iまたはiaの第一級アルコールのアミンへの変換は、当業者に知られている様々な方法、例えば、アルコールとジフェニルホスホリルアジドとの反応、得られたホスフェートのアジ化ナトリウムへの置換、及び接触水素化によるアミンへの還元により達成できる。スルファメート形成のための、調製で得られたアミンiまたはii-aの活性化は、4-ニトロフェニルスルホクロリデートまたは1-(アジドスルホニル)-2,3-ジメチル-1H-イミダゾール-3-イウムトリフルオロメタンスルホネートのいずれかで処理して、式iiまたはiii-aの化合物を提供することのよって達成され、ここで、LGはアジド部分またはp-ニトロフェニル部分のいずれかである。
スキーム2:活性化アミノモノマーを調製するための追加の一般的な経路
Figure 0007337086000061
スキーム2は、ivまたはiv-aなどの保護ヌクレオチドまたはシクロペンタン誘導体から式vii及びvii-aの化合物を調製するための2つの一般的な経路を示す(PGは、例えばジメトキシトリチル基であり、Rは水素またはフルオロであり、Rはシリル保護ヒドロキシル、水素、フルオロであり、X及びXは、酸素、硫黄、またはCHであり、Rは、水素またはフルオロであり、Rはアシル保護ヒドロキシル、水素、フルオロであるか、またはRと一緒になってOCHを形成する)。保護されていないアルコールの反転は、光延反応とそれに続く脱保護(例えば、安息香酸エステルの加水分解)によって達成でき、vまたはv-aを得る。得られた二級アルコールのアミンへのその後の変換は、当業者に公知の様々な方法によって達成することができ、式viまたはvi-aの化合物を提供する(例えば、アルコールvまたはv-aとメタンスルホニルクロリドなどの活性化試薬との反応、アジ化ナトリウムによる置換、及び接触水素化によるアミンへの還元など)。スルファメート結合の構築のための調製におけるこのアミンの活性化は、スキーム1で上述したように達成することができる。
スキーム3:大環状調製の一般的な経路
Figure 0007337086000062
スキーム3は、2つのモノマーiii及びivから式xiの化合物を調製するための一般的な方法を示す。スルファメートの形成は、iiiの脱離基(LG)をivの第二級アルコールで置換することによって行われ、スルファメートviiiが生成される。例えばフッ化水素-トリエチルアミンまたはTBAFを使用して保護基PGを除去すると、第二級アルコールが遊離してixが得られる。H-ホスホネートの導入、その後の第一級エーテル保護基の除去(例えば、AcOH/HOで処理することによるジメトキシトリチルエーテルの除去)はアルコールxをもたらす。ピリジンの存在下でのxの2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン2-オキシドまたはクロロリン酸ジフェニルによる環化と、それに続くRがOHである場合にはヨウ素による酸化、または硫黄移動試薬(RがSHである場合には、例えば3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシドまたは3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン)による酸化、及びその後の残余の保護基の除去により、式xiの大環状分子が得られる(式中、RはOHまたはSHである)。
スキーム4:大環状分子調製の一般的な経路
Figure 0007337086000063
スキーム4は、スキーム3に記載されている一般的な方法に従って、2つのヌクレオチドモノマーi及びviiから式xvの化合物を調製するための一般的な方法を示す。
スキーム5:大環状分子調製の一般的な経路
Figure 0007337086000064
スキーム5は、スキーム3に記載されている一般的な方法に従って、2つのヌクレオチドまたはシクロペンタン由来のモノマーxvi及びiii-a(xviのPG及びiii-aのPGは、直交保護基である)から式xxiの化合物の調製のための一般的な方法を示す。
スキーム6:大環状分子調製の一般的な経路
Figure 0007337086000065
スキーム6は、スキーム3に記載されている一般的な方法に従って、2つのヌクレオチドモノマーi-a及びvii-aから式xxviの化合物を調製するための一般的な方法を示す。
式(I)の化合物の使用方法
本開示の化合物はSTING調節/拮抗活性を示す。
したがって、本開示の化合物は、哺乳類(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、及びヒト)におけるSTING活性を増加させるために使用できる。
本開示の化合物は、STINGの影響を受け得る疾患(本明細書中、「STING関連疾患」と略すことがある)、例えば、がん、例えば、大腸癌(例えば、結腸直腸癌、直腸癌、肛門癌、家族性結腸直腸癌、遺伝性非ポリポーシス結腸直腸癌、消化管間質腫瘍)、肺癌(例えば、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、悪性中皮腫)、中皮腫、膵臓癌(例えば、膵管癌、膵内分泌腫瘍)、咽頭癌、喉頭癌、食道癌、胃癌(例えば、乳頭腺癌、粘液性腺癌、腺扁平上皮癌)、十二指腸癌、小腸癌、乳癌(例えば、浸潤性乳管癌、非浸潤性乳管癌、炎症性乳癌)、卵巣癌(例えば、上皮性卵巣癌、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣性胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍)、精巣腫瘍、前立腺癌(例えば、ホルモン依存性前立腺癌、ホルモン非依存性前立腺癌、去勢療法抵抗性前立腺癌)、肝臓癌(例えば、肝細胞癌、原発性肝癌、肝外胆管癌)、甲状腺癌(例えば、甲状腺髄様癌)、腎臓癌(例えば、腎細胞癌(例えば、淡明細胞型腎細胞癌)、腎盂と尿管の移行上皮癌)、子宮癌(例えば、子宮頚部癌、子宮体部癌、子宮肉腫)、妊娠性絨毛癌、脳腫瘍(例えば、髄芽細胞腫、神経膠腫、松果体星細胞腫瘍、毛様細胞性星細胞腫、びまん性星細胞腫、退形成性星細胞腫、下垂体腺腫)、網膜芽細胞腫、皮膚癌(例えば、基底細胞腫、悪性黒色腫)、肉腫(例えば、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、軟部組織の肉腫、紡錘細胞肉腫)、悪性骨腫瘍、膀胱癌、血液癌(例えば、多発性骨髄腫、白血病(例えば、急性骨髄性白血病)、悪性リンパ腫、ホジキン病、慢性骨髄増殖性疾患)、原発不明癌の予防または治療用の薬剤、がん増殖阻害剤、がん転移抑制剤、アポトーシス促進剤、前がん病変(例えば、骨髄異型性症候群)の治療用の薬剤等の医薬品として使用され得る。
ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、大腸癌、乳癌、皮膚癌、悪性リンパ腫、または肺癌のための医薬品として使用され得る。
本開示の化合物は、哺乳類(典型的には、ヒト)に対し、医薬品として、そのまま、または薬理学的に許容される担体との混合物で、経口または非経口で投与され得る。
本発明の化合物を含む医薬品(以下、「本開示の医薬品」と略することがある)を以下に詳細に説明する。本開示の医薬品の剤型の例としては、経口剤、例えば、錠剤(例えば、糖衣錠、フィルムコート錠、舌下錠、バッカル、口腔内崩壊錠)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(例えば、軟カプセル剤、マイクロカプセル)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、フィルム(例えば、口腔内崩壊フィルム、口腔粘膜接着フィルム)等が挙げられる。さらに、本開示の医薬品の剤形の例としては、非経口剤、例えば、注射剤、点滴剤、経皮吸収型製剤(例えば、イオントフォレシス経皮吸収型製剤)、坐剤、軟膏剤、経鼻剤、経肺剤、点眼剤等が挙げられる。また、本開示の医薬品は、放出制御製剤、例えば、速放性製剤、徐放性製剤(例えば、徐放性マイクロカプセル)等であってもよい。
本開示の医薬品の剤形として、ナノ粒子製剤及び細菌由来の膜を用いた製剤もまた使用することができる。
本開示の医薬品は、製剤分野で一般的に用いられているそれ自体既知の方法(例えば、米国薬局方などに記載されている方法)により調製され得る。さらに、本開示の医薬品は、必要に応じて、適量の添加剤、例えば、製剤分野において通常用いられる賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤、着色剤、保存剤、芳香剤、矯味剤、安定剤、粘稠剤等を含み得る。薬理学的に許容される担体の例としては、これらの添加剤が挙げられる。
例えば、錠剤は、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等を用いて調製することができ、丸剤または顆粒剤は、賦形剤、結合剤、及び崩壊剤を用いて調製することができる。散剤またはカプセル剤は賦形剤等を用いて調製することができ、シロップ剤は甘味剤等を用いて調製することができ、乳剤または懸濁剤は懸濁化剤、界面活性剤、乳化剤等を用いて調製することができる。
有用な賦形剤の例としては、ラクトース、スクロース、グルコース、デンプン、スクロース、結晶セルロース、カンゾウ末、マンニトール、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、及び硫酸カルシウムが挙げられる。
有用な結合剤の例としては、5~10重量%デンプンのり液、10~20重量%アラビアゴム溶液またはゼラチン溶液、1~5重量%トラガント溶液、カルボキシメチルセルロース溶液、アルギン酸ナトリウム溶液、及びグリセリンが挙げられる。
有用な崩壊剤の例としては、デンプン及び炭酸カルシウムが挙げられる。
有用な滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、及び精製タルクが挙げられる。
有用な甘味剤の例としては、グルコース、フルクトース、転化糖、ソルビトール、キシリトール、グリセリン、及び単シロップが挙げられる。
有用な界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、及びステアリン酸ポリオキシル40が挙げられる。
有用な懸濁化剤の例としては、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、及びベントナイトが挙げられる。
有用な乳化剤の例としては、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、及びポリソルベート80が挙げられる。
例えば、本開示の医薬品が錠剤である場合、例えば、賦形剤(例えば、ラクトース、スクロース、デンプン)、崩壊剤(例えば、デンプン、炭酸カルシウム)、結合剤(例えば、デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース)、または滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000)を本開示の化合物に添加し、その混合物をそれ自体既知の方法に従って圧縮成形し、次いで必要な場合、圧縮成形したものを、味覚のマスキング、腸溶性、または持続性の目的のためにそれ自体既知の方法でコーティングして錠剤を得る。コーティングに用いられるコーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、Tween 80、Pluronic F68、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートスクシネート、オイドラギット(メタアクリル酸-アクリル酸共コポリマー、Rohm,DEによって製造)、及び顔料(例えば、ベンガラ、二酸化チタン)が使用され得る。
注射剤の例としては、静脈注射剤に加えて、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、腹腔内注射剤、点滴注射剤、腫瘍内注射等が挙げられる。
そのような注射剤は、それ自体既知の方法に従って、または、本開示の化合物を滅菌水性液もしくは油性液に溶解、懸濁、または乳化することによって調製される。水性液の例としては、生理食塩水、グルコースや他の補助薬(例えば、D-ソルビトール、D-マンニトール、塩化ナトリウム)を含む等張液等が挙げられる。水性液は適切な溶解補助剤、例えば、アルコール(例えば、エタノール)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソルベート80、HCO-50)等を含んでいてもよい。油性液の例としては、ゴマ油、大豆油等が挙げられる。油性液は、溶解補助剤を含んでもよい。溶解補助剤の例としては、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等が挙げられる。さらに、注射剤は、緩衝剤(例えば、リン酸緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイン)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコール)、保存剤(例えば、ベンジルアルコール、フェノール)等と混合してもよい。調製された注射液は、通常、アンプルに充填できる。
本開示の医薬品中の本開示の化合物の含有量は、製剤の形態に応じて変化するが、通常、製剤全体に対して約0.01~約100重量%、典型的には、約2~約85重量%、または、約5~約70重量%である。
本開示の医薬品中の添加剤の含有量は、製剤の形態に応じて変化するが、通常、製剤全体に対して約1~約99.9重量%、典型的には、約10~約90重量%である。
本開示の化合物の1日用量は、患者の状態及び体重、化合物の種類、投与経路等に応じて変動するが、例えば、がんの治療のため患者に経口投与する場合、成人(体重約60kg)に対する1日用量は、本開示の化合物として約1~約1000mg、典型的には、約3~約300mg、または約10~約200mgであり、これらは1日に単回投与で投与しても、2回または3回に分けて投与してもよい。
本開示の化合物を非経口投与する場合は、通常、液剤(例えば、注射剤)の形態で投与する。本開示の化合物の用量は、投与対象、標的臓器、症状、投与方法等に応じて変動するが、例えば、体重1kg当たり約0.01mg~約100mg、典型的には、約0.01~約50mg、または、約0.01~約20mgであり、典型的には、静脈注射により投与される。
本開示はまた、(a)患者における免疫応答を誘導するため、または(b)患者におけるSTING依存性サイトカイン産生を誘導する、(i)ことにおける、(ii)そのための医薬品として、または(iii)そのための医薬品の調製における、使用のための本開示の化合物を含む。これらの使用において、本開示の化合物は、任意選択で、1つまたは複数の第2の治療薬と組み合わせて使用され得る。
本明細書で使用されるとき、「免疫応答」という用語は、以下のいずれかのうちの1つまたは複数に関する:特異的免疫応答、非特異的免疫応答、特異的と非特異的の応答の両方、自然応答、一次免疫応答、適応免疫応答、二次免疫応答、記憶免疫反応、免疫細胞の活性化、免疫細胞の増殖、免疫細胞の分化、及びサイトカインの発現。
一実施形態では、本明細書に開示されている式(I)の化合物は、対象においてSTING依存性I型インターフェロン産生を誘導するために使用することができる。式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、活性薬剤と薬剤の作用部位との接触をもたらす手段によって投与することができる。それらは、個々の治療薬として、または治療薬の組み合わせとして、医薬品と組み合わせて使用するために利用可能な従来の手段によって投与することができる。それらは単独で投与することができるが、典型的には、選択された投与経路及び標準的な薬務に基づいて選択された医薬担体と共に投与される。
本開示の化合物はまた、任意の所与の抗原に対して引き起こされる免疫応答を改善するため、及び/またはそれを必要とする患者、特にヒトにおいて、反応原性/毒性を低減するためのアジュバントとして使用されてもよい。したがって、本開示の化合物をワクチン組成物と組み合わせて使用して、例えば防御のレベルまたは持続時間を増加させることにより、免疫応答を改変、特に増強することができ、及び/または抗原投与量を減らすことができる。式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩は、ウイルス感染の予防または治療に有用な1つまたは複数のワクチンまたは免疫原性抗原と組み合わせて使用することができる。
本開示はまた、抗原と、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩と、を含むワクチン組成物も提供する。
本開示の化合物は、他の薬物と同時に使用され得る。具体的には、本開示の化合物は、ホルモン療法剤、化学療法剤、免疫療法剤、細胞増殖因子または細胞増殖因子受容体の作用を阻害する医薬品等の医薬品とともに使用され得る。以下、本開示の化合物と組み合わせて使用され得る薬物を併用薬と略する。
「ホルモン療法剤」の例としては、ホスフェストロール、ジエチルスチルベストロール、クロロトリアニセン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロテロン、ダナゾール、アリルエストレノール、ゲストリノン、メパルトリシン、ラロキシフェン、オルメロキシフェン、レボルメロキシフェン、抗エストロゲン(例えば、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン)、丸薬製剤、メピチオスタン、テストロラクトン、アミノグルテチイミド、LH-RHアゴニスト(例えば、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリン、酢酸リュープロレリン)、ドロロキシフェン、エピチオスタノール、スルホン酸エチニルエストラジオール、アロマターゼ阻害薬(例えば、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタン)、抗アンドロゲン(例えば、フルタミド、ビカルタミド、ニルタミド、エンザルタミド)、5α-レダクターゼ阻害薬(例えば、フィナステリド、エプリステリド、デュタステリド)、副腎皮質ホルモン系薬剤(例えば、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン)、アンドロゲン合成阻害薬(例えば、アビラテロン)、レチノイド及びレチノイドの代謝を遅らせる薬物(例えば、リアロゾール)、甲状腺ホルモン、及びそれらのDDS(薬物送達システム)製剤が用いられ得る。
「化学療法剤」の例としては、アルキル化剤、代謝拮抗物質、抗がん性抗生物質、及び植物由来抗がん剤が挙げられる。
「アルキル化剤」の例としては、ナイトロジェンマスタード、塩酸ナイトロジェンマスタード-N-オキシド、クロラムブチル、シクロホスファミド、イホスファミド、チオテパ、カルボコン、トシル酸インプロスルファン、ブスルファン、塩酸ニムスチン、ミトブロニトール、メルファラン、ダカルバジン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウム、トリエチレンメラミン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ピポブロマン、エトグルシド、カルボプラチン、シスプラチン、ミボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、アルトレタミン、アンバムスチン、塩酸ジブロスピジウム、フォテムスチン、プレドニムスチン、プミテパ、リボムスチン、テモゾロミド、トレオスルファン、トロフォスファミド、ジノスタチンスチマラマー、アドゼレシン、システムスチン、ビゼレシン、及びそれらのDDS製剤が挙げられる。
「代謝拮抗剤」の例としては、メルカプトプリン、6-メルカプトプリンリボシド、チオイノシン、メトトレキサート、ペメトレキセド、エノシタビン、シタラビン、シタラビンオクフォスファート、塩酸アンシタビン、5-FU薬(例えば、フルオロウラシル、テガフール、UFT、ドキシフルリジン、カルモフール、ガロシタビン、エミテフール、カペシタビン)、アミノプテリン、ネルザラビン、ロイコボリンカルシウム、タブロイド、ブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォリネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、ペントスタチン、ピリトレキシム、イドキシウリジン、ミトグアゾン、チアゾフリン、アンバムスチン、ベンダムスチン、及びそれらのDDS製剤が挙げられる。
「抗がん性抗生物質」の例としては、アクチノマイシンD、アクチノマイシンC、マイトマイシンC、クロモマイシンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸エピルビシン、ネオカルチノスタチン、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロン、塩酸イダルビシン、及びそれらのDDS製剤(例えば、ドキソルビシン内包PEGリポソーム)が挙げられる。
「植物由来抗がん剤」の例としては、エトポシド、リン酸エトポシド、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、テニポシド、パクリタキセル、ドセタキセル、カバジタキセル、ビノレルビン、及びそれらのDDS製剤が挙げられる。
「免疫療法剤(BRM)」の例としては、ピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、レンチナン、ウベニメクス、インターフェロン、インターロイキン、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポイエチン、リンホトキシン、BCGワクチン、Corynebacterium parvum、レバミゾール、ポリサッカライドK、プロコダゾール、抗CTLA4抗体(例えば、イピリムマブ、トレメリムマブ)、抗PD-1抗体(例えば、ニボルマブ、ペムブロリズマブ)、及び抗PD-L1抗体が挙げられる。
「細胞増殖因子または細胞増殖因子受容体の作用を阻害する医薬品」における「細胞増殖因子」としては、細胞の増殖を促進する任意の物質が挙げられ、通常、受容体との結合により低濃度でそれらの作用を発揮することができる分子量が20,000以下のペプチドであり、(1)EGF(上皮増殖因子)またはEGFと実質的に同一の活性を有する物質[例えば、TGFα]、(2)インスリンまたはインスリンと実質的に同一の活性を有する物質[例えば、インスリン、IGF(インスリン様増殖因子)-1、IGF-2]、(3)FGF(線維芽細胞増殖因子)またはFGFと実質的に同一の活性を有する物質[例えば、酸性FGF、塩基性FGF、KGF(ケラチノサイト増殖因子)、FGF-10]、及び(4)その他の細胞増殖因子[例えば、CSF(コロニー刺激因子)、EPO(エリスロポエチン)、IL-2(インターロイキン-2)、NGF(神経成長因子)、PDGF(血小板由来増殖因子)、TGFβ(形質転換増殖因子β)、HGF(肝細胞増殖因子)、VEGF(血管内皮増殖因子)、ヘレグリン、アンジオポエチン]を含む。
「細胞増殖因子の受容体」の例としては、上述の細胞増殖因子と結合することができる任意の受容体が挙げられ、EGF受容体、ヘレグリン受容体(例えば、HER3)、インスリン受容体、IGF受容体-1、IGF受容体-2、FGF受容体-1またはFGF受容体-2、VEGF受容体、アンジオポエチン受容体(例えば、Tie2)、PDGF受容体等を含む。
「細胞増殖因子または細胞増殖因子受容体の作用を阻害する医薬品」の例としては、EGF阻害剤、TGFα阻害剤、へレグリン阻害剤、インスリン阻害剤、IGF阻害剤、FGF阻害剤、KGF阻害剤、CSF阻害剤、EPO阻害剤、IL-2阻害剤、NGF阻害剤、PDGF阻害剤、TGFβ阻害剤、HGF阻害剤、VEGF阻害剤、アンジオポエチン阻害剤、EGF受容体阻害剤、HER2阻害剤、HER4阻害剤、インスリン受容体阻害剤、IGF-1受容体阻害剤、IGF-2受容体阻害剤、FGF受容体-1阻害剤、FGF受容体-2阻害剤、FGF受容体-3阻害剤、FGF受容体-4阻害剤、VEGF受容体阻害剤、Tie-2阻害剤、PDGF受容体阻害剤、Abl阻害剤、Raf阻害剤、FLT3阻害剤、c-Kit阻害剤、Src阻害剤、PKC阻害剤、Smo阻害剤、ALK阻害剤、ROR1阻害剤、Trk阻害剤、Ret阻害剤、mTOR阻害剤、Aurora阻害剤、PLK阻害剤、MEK(MEK1/2)阻害剤、MET阻害剤、CDK阻害剤、Akt阻害剤、ERK阻害剤、PI3K阻害剤等が挙げられる。より具体的には、抗VEGF抗体(例えば、ベバシズマブ、ラムシルマブ)、抗HER2抗体(例えば、トラスツズマブ、ペルツズマブ)、抗EGFR抗体(例えば、セツキシマブ、パニツムマブ、マツズマブ、ニモツズマブ)、抗HGF抗体、イマチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、ダサチニブ、ラパチニブ、バタラニブ、イブルチニブ、ボスチニブ、カボザンチニブ、クリゾチニブ、アレクチニブ、ビスモデギブ、アキシチニブ、モテサニブ、ニロチニブ、6-[4-(4-エチルピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-N-[1(R)-フェニルエチル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(AEE-788)、バンデタニブ、テムシロリムス、エベロリムス、エンザスタウリン、トザセルチブ、2-[N-[3-[4-[5-[N-(3-フルオロフェニル)カルバモイルメチル]-1H-ピラゾール-3-イルアミノ]キナゾリン-7-イルオキシ]プロピル]-N-エチルアミノ]エチルホスフェート(AZD-1152)、4-[9-クロロ-7-(2,6-ジフルオロフェニル)-5H-ピリミド[5,4-d][2]ベンズアゼピン-2-イルアミノ]安息香酸、N-[2-メトキシ-5-[(E)-2-(2,4,6-トリメトキシフェニル)ビニルスルホニルメチル]フェニル]グリシンナトリウム塩(ON-1910Na)、ボラセルチブ、セルメチニブ、トラメチニブ、N-[2(R),3-ジヒドロキシプロポキシ]-3,4-ジフルオロ-2-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)ベンズアミド(PD-0325901)、ボスチニブ、レゴラフェニブ、アファチニブ、イデラリシブ、セリチニブ、ダブラフェニブ等が使用され得る。
上述の薬物に加えて、L-アスパラギナーゼ、L-アルギナーゼ、アルギニンデイミナーゼ、アセグラトン、塩酸プロカルバジン、プロトポルフィリン・コバルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナトリウム、トポイソメラーゼI阻害剤(例えば、イリノテカン、トポテカン、インドテカン、インジミテカン)、トポイソメラーゼII阻害剤(例えば、ソブゾキサン)、分化誘導剤(例えば、レチノイド、ビタミンD)、他の血管新生阻害剤(例えば、フマギリン、サメ抽出物、COX-2阻害剤)、α-ブロッカー(例えば、塩酸タムスロシン)、ビスホスホン酸(例えば、パミドロネート、ゾレドロネート)、サリドマイド、レナリドマイド、ポマリドマイド、アザシチジン、デシタビン、プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、イクサゾミブ)、NEDD8阻害剤(例えば、ペボネディスタット)、UAE阻害剤、PARP阻害剤(例えば、オラパリブ、ニラパリブ、ベリパリブ)、抗腫瘍性抗体、例えば、抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ、オビヌツズマブ)、抗CCR4抗体(例えば、モガムリズマブ)等、抗体薬物コンジュゲート(例えば、トラスツズマブエムタンシン、ブレンツキシマブベドチン)等も併用薬として使用され得る。
本開示の化合物と併用薬とを組み合わせることにより、(1)本開示の化合物または併用薬を単独で投与する場合に比べて、その用量を低減し得る、(2)患者の状態(軽症、重症等)に応じて、本開示の化合物と組み合わされる薬物が選択され得る、(3)治療期間がより長く設定され得る、(4)治療効果の持続を図ることができる、(5)本開示の化合物と併用薬とを組み合わせることにより相乗効果が得られ得る、等の優れた効果が達成され得る。
本明細書中、組み合わせて使用される本開示の化合物と併用薬を「本開示の組み合わせ剤」と呼ぶ。
本開示の組み合わせ剤の使用に際しては、本開示の化合物と併用薬の投与時間は限定されず、本開示の化合物と併用薬とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、異なる時点で投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、及び投与方法に応じて異なるが、例えば、併用薬を最初に投与する場合、本開示の化合物は併用薬の投与後1分~3日、典型的には、10分~1日、または、15分~1時間の時間範囲内に投与され得る。本開示の化合物を最初に投与する場合、併用薬は、本開示の化合物の投与後1分~1日、典型的には、10分~6時間、または15分~1時間の時間範囲内に投与され得る。併用薬の投与量は、臨床上用いられている投与量に従って決定してもよく、投与対象、投与経路、疾患、組み合わせ等に応じて適切に選択できる。
本開示の化合物と併用薬との組み合わせ使用の投与形態としては、例えば、以下の方法が挙げられる:(1)本開示の化合物と併用薬とが単一の製剤をもたらすように同時に製造され、次いで投与される。(2)本開示の化合物と併用薬を別々に製造し、同じ投与経路で同時に投与される2種類の製剤とする。(3)本開示の化合物と併用薬を別々に製造し、同じ投与経路で異なる時点で投与される2種類の製剤とする。(4)本開示の化合物と併用薬物を別々に製造し、異なる投与経路で同時に投与される2種類の製剤とする。(5)本開示の化合物と併用薬物を別々に製造し、異なる投与経路で異なる時点で投与される2種類の製剤とする(例えば、本開示の化合物と併用薬の順序で、または逆の順序で投与する)。
併用薬の用量は、臨床用量に従って決定してよく、本開示の化合物と併用薬の比は、投与対象、投与経路、標的疾患、症状、組み合わせ等に応じて適切に選択され得る。例えば、投与の対象がヒトである場合、併用薬は、本開示の化合物1重量部に対して、0.01~100(重量部)で使用される。
さらに、本開示の化合物または本開示の併用剤は、非薬物療法と同時に使用され得る。正確には、本開示の化合物または本開示の併用剤は、非薬物療法、例えば、(1)手術、(2)アンジオテンシンII等を用いる高血圧化学療法、(3)遺伝子療法、(4)温熱療法、(5)凍結療法、(6)レーザー焼灼法、及び(7)放射線療法と組み合わせてもよい。
例えば、本開示の化合物または本開示の併用薬を上述の手術等の前または後に、あるいはこれら2種もしくは3種の組み合わせ療法の前または後に使用することによって、耐性発現の防止、無病生存期間の延長、がんの転移または再発の抑制、延命等の効果が得られ得る。
さらに、本開示の化合物または本開示の併用剤による治療と、支持療法:(i)各種感染症の併発に対する抗生物質(例えば、パンスポリン等のβ-ラクタム系、クラリスロマイシン等のマクロライド系)の投与、(ii)栄養不良改善のための高カロリー輸液、アミノ酸製剤、または総合ビタミン剤の投与、(iii)疼痛緩和のためのモルヒネ投与、(iv)悪心、嘔吐、食欲不振、下痢、白血球減少、血小板減少、ヘモグロビン濃度低下、脱毛、肝障害、腎障害、DIC、発熱等のような副作用を改善する薬剤の投与、及び(v)がんの多剤耐性を抑制するための薬剤の投与等を組み合わせることができる。
一実施形態では、本開示は、2つ以上の別個の医薬組成物を含むキットを提供し、その少なくとも1つは、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む。本開示のキットは、異なる投与形態、例えば、経口及び非経口の投与、異なる投与間隔での別個の組成物の投与、または別個の組成物の互いの滴定に使用され得る。服薬順守を支援するために、本開示のキットは、典型的には投与の指示を含む。
例示
以下の実施例に示されるように、ある特定の例示的な実施形態では、化合物は、以下の一般的な手順に従って調製される。一般的な方法は本発明のある特定の化合物の合成を示すが、以下の一般的な方法、及び当業者に知られている他の方法は、本明細書に記載されるこれらの化合物のそれぞれのすべての化合物及びサブクラス及び種に適用できることが理解されよう。
Figure 0007337086000066
Figure 0007337086000067
分析方法
NMR条件:
H NMRスペクトルは、特に明記しない限り、400MHz Bruker分光計で実行した。31P NMRスペクトルは、400MHz Bruker分光計で実行し、特に明記しない限りHデカップリングで取得した。
LCMS条件:
LCMSスペクトルは、逆相C18カラムを使用するMicromass質量分析計に接続されたHewlett-Packard HP1100またはAgilent 1100シリーズLCシステムで記録された。化合物の特性評価を最適化するために、様々な勾配と分析時間を選択した。移動相はACN/水またはMeOH/水の勾配に基づき、0.1%ギ酸(方法はFAとして示す)または10mMの酢酸アンモニウム(方法はAAとして示す)のいずれかを含んだ。使用した溶媒勾配の1つの例は、100%移動相A(移動相A=99%水+1%ACN+0.1%ギ酸)から100%移動相B(移動相B=95%ACN+5%水+0.1%ギ酸)、16.5分間の実行で流量1mL/分であった。
場合によっては、LCMSスペクトルは、逆相C18カラムを使用して、Agilent 6130質量分析計に接続されたAgilent 1290 Infinity UPLCシステム、Waters Acquity SQ質量分析計に接続されたWaters Acquity UPLCシステム、またはWaters Micromass ZQ質量分析計に接続されたAgilent 1100シリーズHPLCシステムで記録された。化合物の特性評価を最適化するために、様々な勾配と分析時間を選択した。移動相はACN/水またはMeOH/水の勾配に基づき、0.1%ギ酸(方法はFAとして示す)または10mMの酢酸アンモニウム(方法はAAとして示す)のいずれかを含んだ。使用した溶媒勾配の1つの例は、95%移動相A(移動相A=99%水+1%ACN+0.1%ギ酸)から100%移動相B(移動相B=95%ACN+5%水+0.1%ギ酸)、5分間の実行で流量0.5mL/分であった。
分取HPLC:
分取HPLCは、322ポンプで作動するGilson装置を使用して、水-ACN勾配で溶出する18×150mm Sunfire C-18カラムを使用して行われ、UV/可視光155検出器トリガーの画分収集が200nmから400nmの間に設定されている。マスゲート画分収集はAgilent 1100 LC/MSD装置で実施される。
当業者は、勾配、カラム長、及び流量の変更が可能であり、分析される化学種に応じて、いくつかの条件が他よりも化合物の特性評価に適している可能性があることを認識するであろう。
分取SFC:
分取SFCは、0.3%ジエチルアミンもしくは0.3%TEAもしくは0.3%ギ酸を含むか、または酸や塩基の添加剤を含まない、適切なパーセンテージの超臨界二酸化炭素によって溶出される、10、20、または30mm×250mmのChiralPakカラム(通常はIA、IB、IC、ID、IE、及びIF)、10または20mm×250mmのPhenomenex Lux Cellulose-4、または2-エチルピリジンカラムを使用して実施される。10~100mL/分の範囲の流量のアイソクラティック条件及び40℃のカラム温度が標準的である。分取SFCは、UV/可視光でトリガーされる画分収集を200nmから400nmに設定し、背圧調整を10MPaに設定したJasco SFC分取精製システムで実施される。
当業者は、勾配、カラム長、及び流量の変更が可能であり、分析される化学種に応じて、いくつかの条件が他よりも化合物の特性評価に適している可能性があることを認識するであろう。
実施例1
2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2-ヒドロキシ-2,10,10-トリオキシドデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-5)
Figure 0007337086000068
ステップ1:N-[9-[(2R,4S,5R)-5-[(アジドスルホニルアミノ)メチル]-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド
無水アセトニトリル(0.47mL)及び無水ジクロロメタン(0.47mL)中の、N-[9-[(2R,4S,5R)-5-(アミノメチル)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド、4-メチルベンゼンスルホン酸(Journal of Organic Chemistry, 57(17), 4569-70, 1992に記載されるように調製された、114mg、0.176mmol)の混合物を、窒素雰囲気下の氷浴中で冷却した。トリエチルアミン(0.040mL、0.27mmol)を加え、溶液を0℃で10分間攪拌した。無水アセトニトリル(0.12mL)中のN-ジアゾ-2,3-ジメチル-イミダゾール-3-イウム-1-スルホンアミド、トリフルオロメタンスルホネート(78.7mg、0.224mmol)の溶液を滴下し、反応混合物を2時間かけて室温まで温めた。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0~5%のEtOH)を使用して精製して、N-[9-[(2R,4S,5R)-5-[(アジドスルホニルアミノ)メチル]-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(0.075g、74%)をもたらした。LCMS (FA): m/z = 574.2 (M+H). H NMR (400 MHz, CDCl) δ 0.15 (s, 6 H), 0.94 (s, 9 H), 2.29 (dd, J=13.36, 5.58 Hz, 1 H), 3.01 - 3.11 (m, 1 H), 3.58 (br d, J=4.39 Hz, 2 H), 4.31 (s, 1 H), 4.69 (br d, J=5.40 Hz, 1 H), 6.34 (dd, J=9.35, 5.46 Hz, 1 H), 7.53 - 7.58 (m, 2 H), 7.62 - 7.67 (m, 1 H), 8.04 (d, J=7.40 Hz, 2 H), 8.08 (s, 1 H), 8.86 (s, 1 H), 8.91 (s, 1 H), 9.96 (br t, J=5.14 Hz, 1 H).
ステップ2:[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル] N-[[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート
無水ジクロロメタン(1.3mL)中のN-[9-[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(中間体1、80.7mg、0.12mmol)の混合物を4Åモレキュラーシーブと共に30分間撹拌した。次いで、固体のN-[9-[(2R,4S,5R)-5-[(アジドスルホニルアミノ)メチル]-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(72.4mg、0.126mmol)を加え、反応混合物を室温で5時間攪拌した。固体を濾過により除去し、追加のジクロロメタンで洗浄し、合わせた有機物を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0~15%EtOH)を使用して精製して、[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(37mg、25%)を白色の固体として得た。LCMS (FA): m/z = 1170.5 (M+H).
ステップ3:[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート
ポリプロピレンチューブ中のテトラヒドロフラン(1.2mL)中の[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(67.0mg、0.057mmol)に、トリエチルアミン三フッ化水素(0.040mL、0.12mmol)とトリエチルアミン(0.016mL、0.12mmol)を加えた。反応溶液を室温で一晩撹拌し、ジクロロメタンで希釈し、飽和NaHCO水溶液及びブラインで順次洗浄した。有機相を無水MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0~10%EtOH)で精製して、[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(60.0mg、99%)を得た。LCMS (FA): m/z = 1056.4 (M+H).
ステップ4:[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[[(2R,3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシスルホニルアミノ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸(中間体2)
亜リン酸ジフェニル(0.025mL、0.13mmol)を、ピリジン(0.12mL)中の[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメートの溶液に添加し、0℃に冷却した。添加の完了時に、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、トリエチルアミン(0.063mL、0.44mmol)及び水(0.061mL、3.43mmol)を加え、室温で30分間撹拌を続けた。反応混合物を濃縮し、トルエンで3回共蒸発させた。残渣を酢酸(0.15mL、2.6mmol)及び水(0.04mL、2.2mmol)に溶解し、室温で1時間攪拌した。トルエン(15mL)を加え、反応混合物を濃縮した。残渣をトルエンに溶解し、濃縮し(2×15mL)、次いで高真空で10分間乾燥した。粗製化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0~70%MeOH)を使用して精製して、[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[[(2R,3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシスルホニルアミノ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸(中間体2、39.6mg、76%)を白色固体として得た。LCMS (FA): m/z = 818.3 (M+H).
ステップ5:N-(9-{(5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2-ヒドロキシ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシドデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド
[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[[(2R,3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシスルホニルアミノ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸(中間体2、38.3mg、0.047mmol)は、使用前に無水アセトニトリルから濃縮した。固体を無水ピリジン(1.0mL、12.4mmol)に溶解し、固体の2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン2-オキシド(31.5mg、0.164mmol)を添加した。反応混合物を室温で、アルゴン雰囲気下で45分間撹拌した。次いで、水(0.03mL、1.7mmol)及びヨウ素(15.5mg、0.0609mmol)を加え、撹拌をさらに10分間続けた。反応混合物を、水(1mL)中のチオ硫酸ナトリウム(10mg、0.06mmol)の溶液の添加によりクエンチした。溶液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0~25%MeOH)を使用して精製して、N-(9-{(5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2-ヒドロキシ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシドデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミドを得たが、それは白色の固体であった(30.0mg、78.5%)。LCMS (FA): m/z = 816.5 (M+H).
ステップ6:2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2-ヒドロキシ-2,10,10-トリオキシドデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-5)
N-(9-{(5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2-ヒドロキシ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシドデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド(27.8mg、0.034mmol)をメチルアミン(EtOH中33%、1.7mL、13.63mmol)の溶液に溶解し、室温で90分間攪拌した。反応混合物を濃縮し、逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸トリエチルアンモニウム水溶液(10mM)中0~100%ACN)によって精製して、2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2-ヒドロキシ-2,10,10-トリオキシドデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンを白色の固体(4.5mg、18%)として得た。LCMS (FA): m/z = 642.1 (M+H), H NMR (400 MHz, DO) δ 1.25 (br t, J=6.90 Hz, 9 H), 2.55 - 2.79 (m, 3 H), 2.83 (br s, 2 H), 3.17 (br d, J=7.15 Hz, 6 H), 3.44 (br d, J=13.05 Hz, 1 H), 3.54 - 3.71 (m, 1 H), 4.05 - 4.14 (m, 1 H), 4.23 (br d, J=9.66 Hz, 1 H), 4.28 - 4.36 (m, 1 H), 4.63 (br d, J=7.91 Hz, 2 H), 5.37 (br s, 1 H), 5.94 - 6.02 (m, 1 H), 6.12 (br d, J=6.78 Hz, 1 H), 6.45 (br s, 1 H), 7.37 (br s, 1 H), 7.93 (br s, 1 H), 8.06 (br s, 1 H). 31P NMR (162 MHz, DO) δ -0.67 (s, 1 P).
実施例1A
以下に列挙した化合物は、表に示されている出発物質をN-[9-[(2R,4S,5R)-5-[(アジドスルホニルアミノ)メチル]-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミドの代わりにして実施例1のステップ2~6に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000069
Figure 0007337086000070
ステップ2で使用される条件は、例8、ステップ2に記載され、40℃で16時間加熱される。
実施例2
2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-3)
Figure 0007337086000071
ステップ1:N-(9-{(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-ピリジンまたはN-(9-{(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-ピリジン
[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[[(2R,3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシスルホニルアミノ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸(中間体2、0.116g、0.13mmol)を使用前にアセトニトリルで蒸発させた。得られた固体をピリジン(2.5mL、31.0mmol)に溶解し、2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン2-オキシド(0.086mg、0.45mmol)を加えた。反応混合物を室温で45分間攪拌した。次いで水(0.080mL、4.5mmol)及び3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシド(0.037g、0.18mmol)を加え、室温で30分間撹拌を続けた。反応混合物を濃縮し、アセトニトリル及びトルエンで2回共蒸発させた。粗製化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc中5~60%MeOH)を使用して精製して、N-(9-{(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-ピリジンまたはN-(9-{(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-ピリジン(ピリジン塩として)(60.3mg、57%)を得た。LCMS (AA): m/z = 832.2 (M+H), H NMR (400 MHz, CDOD) δ 1.00 (d, J=6.90 Hz, 3 H), 1.15 - 1.20 (m, 3 H), 2.66 - 2.77 (m, 2 H), 2.79 - 2.89 (m, 1 H), 2.97 - 3.07 (m, 1 H), 3.11 - 3.16 (m, 1 H), 3.41 (dd, J=14.05, 3.51 Hz, 1 H), 3.53 - 3.69 (m, 2 H), 4.07 - 4.17 (m, 1 H), 4.31 (dt, J=7.78, 3.76 Hz, 1 H), 4.44 - 4.53 (m, 1 H), 4.55 - 4.62 (m, 1 H), 5.43 - 5.50 (m, 2 H), 6.02 - 6.11 (m, 2 H), 6.59 (t, J=6.46 Hz, 1 H), 7.44 - 7.68 (m, 6 H), 7.90 - 8.00 (m, 2 H), 8.00 (d, J=2.01 Hz, 1 H), 8.09 (d, J=7.60 Hz, 2 H), 8.16 (s, 1 H), 8.40 (s, 1 H), 8.49 (s, 1 H).
ステップ2:2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン
N-(9-{(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミドまたはN-(9-{(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド(55.6mg、0.067mmol)をメチルアミン溶液(EtOH中33%、3.3mL、27.0mmol)に取り、反応混合物を室温で90分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸トリエチルアンモニウム水溶液(10mM)中0~20%ACN)によって精製して、2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-3、36mg、71%)を得た。LCMS (FA): m/z = 658.2 (M+H),H NMR (400 MHz, DO) δ 1.25 (t, J=7.34 Hz, 9 H), 2.58 - 2.79 (m, 2 H), 2.83 - 3.00 (m, 2 H), 3.17 (d, J=7.40 Hz, 6 H), 3.42 - 3.52 (m, 1 H), 3.67 (br dd, J=13.18, 3.26 Hz, 1 H), 4.16 (br dd, J=11.54, 4.02 Hz, 1 H), 4.26 - 4.41 (m, 2 H), 4.56 - 4.71 (m, 2 H), 5.52 (五重項, J=7.59 Hz, 1 H), 5.96 - 6.03 (m, 1 H), 6.07 - 6.18 (m, 1 H), 6.49 (br dd, J=7.22, 2.82 Hz, 1 H), 7.32 - 7.46 (m, 2 H), 7.94 (s, 1 H), 8.09 (s, 1 H). 31P NMR (162 MHz, DO) δ 55.58 (s, 1 P).
実施例3
4-({(1R,3R,4S)-3-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-[(トリイソプロピルシリル)オキシ]シクロペンチル}オキシ)ピリミジン(中間体3)
Figure 0007337086000072
(1S,3R,4S)-3-((((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-4-((トリイソプロピルシリル)オキシ)シクロペンタノール(14.6g、36.2mmol)、PPh(10.90g、41.7mmol)及び4(3H)-ピリミドン(4.26g、43.5mmol)をアルゴン雰囲気下でTHF(200mL)中に溶解した。溶液を0℃に冷却した。DEAD(6.28mL、39.9mmol)を添加し、反応混合物を室温で1日間攪拌した。反応混合物を濃縮乾固して、セライトに吸着させた。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0~15%EtOAc)で精製して、4-({(1S,3R,4S)-3-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキヂ}メチル)-4-[(トリイソプロピルシリル)オキシ]シクロペンチル}オキシ)ピリミジン(15.6g、90%)を得た。LCMS (FA): m/z = 481.4 (M+H).
実施例4
[(1R,2S,4R)-4-プリン-9-イル-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタンアミン(中間体5)
Figure 0007337086000073
ステップ1:tert-ブチル-[[(1R,2S,4R)-4-(6-クロロプリン-9-イル)-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メトキシ]-ジメチル-シラン
5つのバイアルにそれぞれN-(4,6-ジクロロピリミジン-5-イル)ホルムアミド(2.0g、9.9mmol)、(1R,3R,4S)-3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-4-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンタンアミン(PCT国際出願第2016004136号で報告されているように調製、2.13g、9.9mmol)及び2-プロパノール(15mL)中のトリエチルアミン(2.76mL、19.8mmol)を入れた。各バイアルを密封し、次いでマイクロ波反応器にて170℃で10分間加熱した。5つの反応混合物を合わせ、減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0~40%EtOAc)を使用して精製し、tert-ブチル-[[(1R,2S,4R)-4-(6-クロロプリン-9-イル)-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メトキシ]-ジメチル-シラン(10.6g、39%)を得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 0.09 (d, J=2.89 Hz, 6 H), 0.92 (s, 9 H), 1.13 (m, 21 H), 1.93 - 2.03 (m, 1 H), 2.26 - 2.35 (m, 2 H), 2.51 - 2.60 (m, 2 H), 3.79 (d, J=5.40 Hz, 2 H), 4.59 - 4.67 (m, 1 H), 5.29 (五重項, J=8.69 Hz, 1 H), 8.60 (s, 1 H), 8.70 (s, 1 H).
ステップ2:[(1R,2S,4R)-4-(6-クロロプリン-9-イル)-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール(中間体4)
エタノール(95mL)中のtert-ブチル-[[(1R,2S,4R)-4-(6-クロロプリン-9-イル)-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メトキシ]-ジメチル-シラン(10.6g、19.6mmol)の溶液に塩酸の水溶液(36%、4.07mL、48.9mmol)を加えた。反応混合物を35℃で1時間撹拌した。室温に冷却したら、反応混合物を飽和NaHCO水溶液で処理し、得られた混合物を濃縮してエタノールを除去し、次いでEtOAcで抽出した。有機層をそれぞれ水とブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0~60%EtOAc)を使用して精製して、[(1R,2S,4R)-4-(6-クロロプリン-9-イル)-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール(中間体4、6.3g、76%)を得た。LCMS (FA): m/z = 425.3 (M+H).
ステップ3:[(1S,2R,4R)-2-(アジドメチル)-4-(6-クロロプリン-9-イル)シクロペントキシ]-トリイソプロピル-シラン
テトラフェニルフラン(12.0mL)中の[(1R,2S,4R)-4-(6-クロロプリン-9-イル)-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール(中間体4、1.30g、3.1mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.13g、4.30mmol)の溶液を氷浴で冷却した。アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.85mL、4.2mmol)をシリンジで10分かけて滴下した。完全に添加したら、テトラヒドロフラン(3.0mL)中のジフェニルホスホリルアジド(0.920mL、4.3mmol)の溶液をシリンジで滴下し、得られた混合物を一晩室温まで温めた。次いで反応混合物を減圧下で濃縮し、粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0~40%EtOAc)を使用して精製して、[(1S,2R,4R)-2-(アジドメチル)-4-(6-クロロプリン-9-イル)シクロペントキシ]-トリイソプロピル-シラン(1.3g、94%)を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 1.10 (m, 21 H), 1.92 - 2.00 (m, 1 H), 2.26 - 2.39 (m, 2 H), 2.48 - 2.56 (m, 1 H), 2.61 - 2.69 (m, 1 H), 3.55 - 3.65 (m, 2 H), 4.46 - 4.51 (m, 1 H), 5.19 (t, J=8.53 Hz, 1 H), 8.18 (s, 1 H), 8.75 (s, 1 H).
ステップ4:[(1R,2S,4R)-4-プリン-9-イル-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタンアミン(中間体5)
エタノール(37mL)中の[(1S,2R,4R)-2-(アジドメチル)-4-(6-クロロプリン-9-イル)シクロペントキシ]-トリイソプロピル-シラン(0.998g、2.22mmol)及びギ酸アンモニウム(2.80g、44.4mmol)の懸濁液を完全に脱気し、パラジウム触媒(炭素上10%、0.15g、0.141mmol)を加えた。反応混合物を60℃に加熱し、アルゴン雰囲気下で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、セライトパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH)を使用して精製して、[(1R,2S,4R)-4-プリン-9-イル-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタンアミン(中間5、0.864g、90%)を得た。LCMS (FA): m/z = 390.3 (M+H).
実施例5
以下に列挙した化合物(中間体6)は、表に示されている出発物質をtert-ブチル-[[(1R,2S,4R)-4-(6-クロロプリン-9-イル)-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メトキシ]-ジメチル-シランの代わりにして実施例4のステップ2~4に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000074
実施例6
{(1R,2S,4R)-4-(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-2-[(トリイソプロピルシリル)オキシ]シクロペンチル}メタノール(中間体18)
Figure 0007337086000075
ステップ1:N-{(1R,3R,4S)-3-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-[(トリイソプロピルシリル)オキシ]シクロペンチル}-6-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-アミン
THF(12.5mL)、DMF(6.0mL)及びトリエチルアミン(0.88mL、6.2mmol)の混合物中の(1R,3R,4S)-3-((((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-4-((トリイソプロピルシリル)オキシ)シクロペンタン-1-アミン(1.05g、2.48mmol)及び4,6-ジクロロ-5-ニトロピリミジン(578mg、2.98mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。反応溶液を飽和NaHCO水溶液(30mL)とEtOAc(50mL)との間で分配した。分離したら、水相を追加のEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相を無水MgSOで乾燥させ、濃縮してN-{(1R,3R,4S)-3-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-4-[(トリイソプロピルシリル)オキシ]シクロペンチル}-6-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-アミン(1.31g、94%)を得て、これをさらに精製することなくステップ2に進めた。LCMS (FA): m/z = 559.2 (M+H).
ステップ2:N4-[(1R,3R,4S)-3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-4-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]ピリミジン-4,5-ジアミン
MeOH(80.0mL)中のN-[(1R,3R,4S)-3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-4-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]-6-クロロ-5-ニトロ-ピリミジン-4-アミン(1.31g、2.34mmol)及びパラジウム(炭素上10%、0.40g、0.36mmol)の脱気混合物をH雰囲気下で1時間攪拌した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、溶媒を蒸発させて粗製物のN4-[(1R,3R,4S)-3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-4-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]ピリミジン-4,5-ジアミン(1.16g、100%)を得て、これをさらに精製せずにステップ3に進めた。LCMS (FA): m/z = 495.3 (M+H).
ステップ3:[(1R,2S,4R)-4-[(5-アミノピリミジン-4-イル)アミノ]-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール
0℃のエタノール(10mL)中のN4-[(1R,3R,4S)-3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-4-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]ピリミジン-4,5-ジアミン(1.16g、2.34mmol)に、塩酸(0.51mL、水中12.0M)とエタノール(15mL)の事前混合溶液をゆっくりと加えた。添加の完了時に、反応混合物を室温に加温し、1時間撹拌した。過剰のHClを飽和NaHCO水溶液(30mL)の添加によりクエンチした。エタノールの大部分を減圧下で除去し、水溶液をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を濃縮して、粗製の[(1R,2S,4R)-4-[(5-アミノピリミジン-4-イル)アミノ]-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール(0.890g、90%)を得て、これをステップ4に進めた。LCMS (FA): m/z = 381.3 (M+H).
ステップ4:[(1R,2S,4R)-4-(トリアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール(中間体18)
EtOAc(10.0mL)、MeOH(10.0mL)及び酢酸(0.75mL)中の[(1R,2S,4R)-4-[(5-アミノピリミジン-4-イル)アミノ]-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール(0.80g、2.1mmol)に亜硝酸ナトリウム(0.22g、3.2mmol)及び水(3.0mL)を加えた。反応混合物を、室温で16時間攪拌した。溶媒を完全に蒸発させ、残渣をトルエン(2×50mL)と共蒸発させて、酢酸を除去した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中10~50%EtOAc)を使用して精製して、[(1R,2S,4R)-4-(トリアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール(0.41g、50%)を得た。LCMS (FA): m/z = 392.3 (M+H).
実施例7
以下に列挙した化合物(中間体19)は、表に示されている出発物質を[(1R,2S,4R)-4-(6-クロロプリン-9-イル)-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール(中間体4)の代わりにして実施例4のステップ3~4に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000076
実施例8
2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-8)
Figure 0007337086000077
ステップ1:4-ニトロフェニル({(1R,2S,4R)-4-(9H-プリン-9-イル)-2-[(トリイソプロピルシリル)オキシ]シクロペンチル}メチル)スルファメート(中間体7)
アルゴン下で-78℃のアセトン/ドライアイス浴中で冷却した脱水ジクロロメタン(26mL)中の、1-{(1R,2S,4R)-4-(9H-プリン-9-イル)-2-[(トリイソプロピルシリル)オキシ]シクロペンチル}メタンアミン(中間体5、1.05g、2.70mmol)、4-ニトロフェノール(3.79g、27.0mmol)及びトリエチルアミン(4.55mL、32.3mmol)の溶液に、脱水ジクロロメタン(3.5mL)中の4-ニトロフェニルスルホクロリデート(1.28mg、5.39mmol)の溶液を5分間かけて滴下した。添加の完了時に、反応混合物を30分間、-78℃で維持し、次いで、室温に温め、ジクロロメタンで希釈し、1MのNaHPO水溶液で3回洗浄した。次いで水相をジクロロメタンで2回再抽出し、合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗製物質を、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0~20%EtOAc)を使用して精製して、4-ニトロフェニル({(1R,2S,4R)-4-(9H-プリン-9-イル)-2-[(トリイソプロピルシリル)オキシ]シクロペンチル}メチル)スルファメート(中間体7、1.21g、76%)を得た。LCMS (FA): m/z = 591.3 (M+H).
ステップ2:(2R,3R,5S)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル ({(1R,2S,4R)-4-(9H-プリン-9-イル)-2-[(トリイソプロピルシリル)オキシ]シクロペンチル}メチル)スルファメート
脱水ジクロロメタン(19mL)中のN-{9-[(2R,3R,5S)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-3-ヒドロキシテトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミド(中間体1、1.10g、1.72mmol)、4-ニトロフェニル({(1R,2S,4R)-4-(9H-プリン-9-イル)-2-[(トリイソプロピルシリル)オキシ]シクロペンチル}メチル)スルファメート(中間体7、1.22g、2.06mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.127g、1.03mmol)及び4Åモレキュラーシーブ(3g)の混合物をアルゴン下でマイクロ波バイアルに密封した。10分間攪拌した後、トリエチルアミン(0.560mL、3.96mmol)を加え、反応混合物を室温で2日間攪拌した。反応混合物を濾過し、濃縮し、得られた残渣を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム水溶液(5mM)中0~100%ACN)による精製に供して、(2R,3R,5S)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル({(1R,2S,4R)-4-(9H-プリン-9-イル)-2-[(トリイソプロピルシリル)オキシ]シクロペンチル}メチル)スルファメート(1.47g、78%)を得た。LCMS (AA): m/z = 1091.6 (M+H).
ステップ3:(2R,3R,5S)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル{[(1R,2S,4R)-2-ヒドロキシ-4-(9H-プリン-9-イル)シクロペンチル]メチル}スルファメート(中間体8)。
0℃に冷却したテトラヒドロフラン(13mL)中の(2R,3R,5S)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル({(1R,2S,4R)-4-(9H-プリン-9-イル)-2-[(トリイソプロピルシリル)オキシ]シクロペンチル}メチル)スルファメート(1.47g、1.35mmol)の溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム水和物(0.828g、2.96mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、ジクロロメタンで希釈し、飽和NaHCO水溶液及びブラインで順次洗浄した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0.5%トリエチルアミンを含むDCM中0~10%MeOH)を使用して精製して、(2R,3R,5S)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル{[(1R,2S,4R)-2-ヒドロキシ-4-(9H-プリン-9-イル)シクロペンチル]メチル}スルファメート(中間体8、1.38g、88%)を得た。LCMS (AA): m/z = 935.4 (M+H).
ステップ4:(1S,2R,4R)-2-({[({(2R,3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル}オキシ)スルホニル]アミノ}メチル)-4-(9H-プリン-9-イル)シクロペンチル水素ホスホネート
氷浴で0℃に冷却したピリジン(2.9mL)中の(2R,3R,5S)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル{[(1R,2S,4R)-2-ヒドロキシ-4-(9H-プリン-9-イル)シクロペンチル]メチル}スルファメート(中間体8、1.38g、1.48mmol)の溶液に、亜リン酸ジフェニル(0.59mL、3.10mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、トリエチルアミン(1.45mL、10.3mmol)及び水(1.4mL、79.7mmol)を加え、室温で30分間撹拌を続けた。反応混合物を濃縮し、トルエンで3回共蒸発させた。残渣を酢酸(3.48mL、60.5mmol)及び水(0.93mL、51.7mmol)に溶解し、室温で1時間攪拌した。トルエン(15mL)を加え、反応混合物を濃縮した。残渣をトルエン(2×15mL)と共蒸発させ、次に高真空下で10分間乾燥した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0~50%MeOH)を使用して精製して、(1S,2R,4R)-2-({[({(2R,3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル}オキシ)スルホニル]アミノ}メチル)-4-(9H-プリン-9-イル)シクロペンチル水素ホスホネート(0.796mg、68%)を得た。LCMS (AA): m/z = 697.2 (M+H).
ステップ5:2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミドまたは2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミド
(1S,2R,4R)-2-({[({(2R,3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル}オキシ)スルホニル]アミノ}メチル)-4-(9H-プリン-9-イル)シクロペンチル水素ホスホネート(0.25g、0.31mmol)を、使用前にアセトニトリルと共蒸発させた。固体をピリジン(6.08mL、75.2mmol)に溶解し、2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン2-オキシド(0.22mg、1.16mmol)を加えた。反応混合物を室温で45分間、窒素下で撹拌した。次いで、水(0.21mL、11.60mmol)及び3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシド(0.10g、0.50mmol)を加えた。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、濃縮し、アセトニトリル及びトルエンとそれぞれ2回共蒸発させた。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0.5%トリエチルアミンを含むDCM中0~30%MeOH)を使用して精製して、2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミド-N,N-ジエチルエタンアミン(157mg、70%)を得た。LCMS (FA): m/z = 711.2 (M+H).
ステップ6:2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-8)
2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミド-N,N-ジエチルエタンアミン(150mg、0.21mmol)をメチルアミン溶液(EtOH中33%、10.5mL、84.4mmol)に取り、得られた混合物を室温で90分間攪拌した。反応混合物を濃縮し、逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(水性トリエチルアンモニウムアセテート(10mM)中10~100%ACN)によって精製して、2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-8)(103mg、66%)を得た。LCMS (FA): m/z = 741.2 (M+H), H NMR (400 MHz, DO) δ 1.13 (t, J=7.3 Hz, 9H), 1.84-1.95 (m, 1H), 2.39-2.72 (m, 6H), 3.05 (q, J=7.3 Hz, 6H), 3.15 (dd, J=13.8, 8.4 Hz, 1H), 3.31 (dd, J=13.8, 3.9 Hz, 1H), 3.98-4.08 (m, 1H), 4.18-4.30 (m, 1H), 4.54 (dd, J=4.8, 2.3 Hz, 1H), 4.97-5.06 (m, 1H), 5.13-5.24 (m, 1H), 5.73-5.87 (m, 1H), 5.92 (d, J=7.2 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 8.95 (s, 1H). 31P NMR (162 MHz, DO) δ 54.60 (s, 1 P).
実施例9
以下に列挙される化合物は、表に示されている出発物質を中間体5の代わりにしてステップ1から始まる実施例8に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000078
Figure 0007337086000079
Figure 0007337086000080
Figure 0007337086000081
Figure 0007337086000082
Figure 0007337086000083
ステップ5では、3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシドの代わりに3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オンを使用した。ステップ6では、実施例18のステップ5に記載されている条件下で脱保護を行った。**ステップ3で使用される条件は、実施例19のステップ2に記載されている。ステップ5で使用される条件は、実施例19のステップ4に記載されている。***ステップ3で使用された条件は、実施例19のステップ2に記載されている。ステップ6では、実施例18のステップ5に記載されている条件下で脱保護を行い、続いて実施例29のステップ6に記載されているようにNa塩形成をした。
実施例10
N-[9-[(2R,3R,5S)-5-(アミノメチル)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド;4-メチルメチルベンゼンスルホン酸(中間体9)
Figure 0007337086000084
ステップ1:N-[9-[(2R,3R,5S)-3-ヒドロキシ-5-(ヨードメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド
無水アセトニトリル(20.0mL)中のN-[9-[(2R,3R,5S)-3-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(1.76g、5.22mmol)の懸濁液にイミダゾール(2.13g、31.3mmol)と1-メチル-2-ピロリジノン(10.0mL、103mmol)をそれぞれ加えた。懸濁液を、ほとんどのアセトニトリルが除去されるまで減圧下で濃縮した。トリフェニルホスフィン(4.38g、16.7mmol)をN雰囲気下で加え、得られた混合物を3分間激しく撹拌した。次いでヨウ素(2.65g、10.4mmol)をN下で4回に分けて加えた。混合物は熱くなり、透明な淡黄色に変わった。20分後、追加のトリフェニルホスフィン(3.31g、11.5mmol)とヨウ素(2.65g、10.4mmol)を加え、反応混合物を60℃で1時間加熱した。粗反応溶液を室温に冷却し、逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(ギ酸水溶液(0.1%)中0~100%ACN)により直接精製して、N-[9-[(2R,3R,5S)-3-ヒドロキシ-5-(ヨードメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(1.39g、50%)を白色の固体として得た。LCMS (FA): m/z = 448.0 (M+H).
ステップ2:N-[9-[(2R,3R,5S)-5-(アジドメチル)-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド
無水N,N-ジメチルホルムアミド(15.0mL)中のN-[9-[(2R,3R,5S)-3-ヒドロキシ-5-(ヨードメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(2.39g、5.35mmol)とアジ化ナトリウム(1.04g、16.05mmol)の懸濁液を、N雰囲気下、50℃で8時間攪拌した。室温に冷却したら、水(2mL)を加えて塩を溶解し、溶液を逆相カラムクロマトグラフィー(ギ酸水溶液(0.1%)中0~100%ACN)で直接精製して、N-[9-[(2R,3R,5S)-5-(アジドメチル)-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(1.12g、57%)白色の固体として得た。LCMS (FA): m/z = 363.2 (M+H).
ステップ3:N-[9-[(2R,3R,5S)-5-(アジドメチル)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド
N-[9-[(2R,3R,5S)-5-(アジドメチル)-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(1.12g、3.10mmol)を、使用前にアセトニトリルと共蒸発させた。アルゴン雰囲気下で、固体を無水DMF(6.0mL)に溶解し、イミダゾール(1.27g、18.6mmol)を加えた。溶液を0℃に冷却し、t-ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(2.14mL、9.30mmol)を5分かけて滴下した。添加の完了時に、反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応溶液を逆相カラムクロマトグラフィー(酢酸アンモニウム水溶液(10mM)中0~100%ACN)で直接精製して、N-[9-[(2R,3R,5S)-5-(アジドメチル)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(1.37g、92%)を得た。LCMS (FA): m/z = 477.2 (M+H).
ステップ4:N-[9-[(2R,3R,5S)-5-(アミノメチル)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド;4-メチルメチルベンゼンスルホン酸(中間体9)
MeOH(25mL)中のN-[9-[(2R,3R,5S)-5-(アジドメチル)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(1.36g、2.86mmol)及び4-メチルベンゼンスルホン酸一水和物(0.55g、2.86mmol)の脱気溶液に水酸化パラジウム(炭素で20%、0.201g、0.286mmol)を加え、混合物を室温で3時間水素のバルーン雰囲気下で攪拌した。反応混合物をセライトで濾過し、濾液を蒸発させて、N-[9-[(2R,3R,5S)-5-(アミノメチル)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド、4-メチルベンゼンスルホン酸(中間体9、1.613g、90%)を白色の固体として得た。LCMS (FA): m/z = 451.3 (M+H). H NMR (400 MHz, CDOD) δ -0.01 (s, 3 H) 0.05 (s, 3 H) 0.86 - 0.90 (m, 9 H) 1.21 (dd, J=8.16, 6.90 Hz, 6 H) 2.19 (ddd, J=13.33, 6.43, 3.20 Hz, 1 H) 2.37 (s, 3 H) 2.57 (ddd, J=13.52, 8.38, 6.21 Hz, 1 H) 2.76 (spt, J=6.76 Hz, 1 H) 3.35 - 3.48 (m, 2 H) 4.57 - 4.67 (m, 1 H) 4.92 (dt, J=5.99, 2.96 Hz, 1 H) 5.89 (d, J=2.64 Hz, 1 H) 7.23 (d, J=8.03 Hz, 2 H) 7.71 (d, J=8.16 Hz, 2 H) 8.16 (s, 1 H).
実施例11
(1S,2R,4R)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-プリン-9-イル-シクロペンタノール(中間体10)
Figure 0007337086000085
ステップ1:[(1R,2S,4R)-4-プリン-9-イル-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール
メタノール(25mL)中の[(1R,2S,4R)-4-(6-クロロプリン-9-イル)-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール(中間体4、0.823g、1.94mmol)及びギ酸アンモニウム(2.44g、38.7mmol)の懸濁液を完全に脱気し、パラジウム(炭素上10%、0.10g、0.097mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、濃縮し、残渣を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(ギ酸水溶液(0.1%)中0~100%ACN)によって精製して、[(1R,2S,4R)-4-プリン-9-イル-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール(0.632g、84%)を得た。LCMS (FA): m/z = 391.3 (M+H)
ステップ2:[(1S,2R,4R)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-プリン-9-イル-シクロペントキシ]-トリイソプロピル-シラン
ピリジン(20mL)中の[(1R,2S,4R)-4-プリン-9-イル-2-トリイソプロピルシリルオキシ-シクロペンチル]メタノール(0.631g、1.62mmol)の溶液に、室温で、4,4’-ジメトキシトリチルクロリド(1.38g、4.04mmol)を加えた。反応溶液を60℃で1時間加熱し、室温まで冷却し、MeOH(5mL)を加えた。得られた混合物を室温で10分間撹拌し、次いで水(30mL)とEtOAc(30mL)との間で分配した。水相を追加のEtOAc(30mL)で抽出した。合わせた有機相を蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中10~100%EtOAc)を使用して精製して、[(1S,2R,4R)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-プリン-9-イル-シクロペントキシ]-トリイソプロピル-シラン(0.940g、76%)を粘着性のある黄色の固体として得た。LCMS (FA): m/z = 693.4 (M+H).
ステップ3:(1S,2R,4R)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-プリン-9-イル-シクロペンタノール(中間体10)
THF(20mL)中の[(1S,2R,4R)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-プリン-9-イル-シクロペントキシ]-トリイソプロピル-シラン(0.940g、1.36mmol)の溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム水和物(0.471g、1.76mmol)を一度に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮し、残渣をシリカゲルに吸着させ、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0~100%EtOAc)を使用して精製して、(1S,2R,4R)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-プリン-9-イル-シクロペンタノール(中間体10、690mg、95%)を白色の固体として得た。LCMS (FA): m/z = 537.3 (M+H).
実施例12
2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-2,2,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-10-スルファニルデカヒドロ-3H-5,8-メタノシクロペンタ[l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オンまたは2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-2,2,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-10-スルファニルデカヒドロ-3H-5,8-メタノシクロペンタ[l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-6)
Figure 0007337086000086
ステップ1:(4-ニトロフェニル)N-[[(2S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート
無水DCM(1.00mL)中のN-[9-[(2R,3R,5S)-5-(アミノメチル)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド、4-メチルベンゼンスルホン酸(中間体9、57mg、0.091mmol)及び4-ニトロフェノール(152mg、1.09mmol)の混合物にDIPEA(164mg、1.27mmol)を加えた。得られた溶液を-78℃に冷却し、無水DCM(0.12mL)中の1-クロロスルホニルオキシ-4-ニトロ-ベンゼン(43mg、0.182mmol)の溶液を滴下した。添加が完了したら、反応混合物を-78℃で30分間攪拌し、次いで、室温に15分間温めた。溶液をDCM(15mL)で希釈し、1MのNaHPO水溶液(3mL×3)で洗浄した。次いで、水相をDCM(20mL×2)で再抽出した。合わせた有機相を濃縮乾固し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0~90%EtOAc)で精製して、(4-ニトロフェニル)N-[[(2S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメートを白色の固体として得た(41mg、69%)。LCMS (FA): m/z = 652.2 (M+H).
ステップ2:[(1S,2R,4R)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-プリン-9-イル-シクロペンチル]N-[[(2S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート
(1S,2R,4R)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-プリン-9-イル-シクロペンタノール(中間体10、519mg、0.97mmol)を脱水THF/アセトニトリルと3回共蒸発させ、次いで無水DCM(12.0mL)中の(4-ニトロフェニル)N-[[(2S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(630mg、0.97mmol)、及び4Åモレキュラーシーブ(6.0g)と混合した。得られた混合物を、アルゴン雰囲気下、室温で45分間攪拌した。DMAP(238mg、1.93mmol)を加え、混合物を室温で16時間攪拌した。MeOHとDCMの混合物(1:1、40mL)を加え、得られた混合物を室温で10分間撹拌し、セライトで濾過した。セライトをMeOHとDCMの混合物(1:1、15mL×5)で洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム水溶液(5mM)中10~100%ACN)で精製して、(4-ニトロフェニル)N-[[(2S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(715mg、69.8%)を得た。LCMS (AA): m/z = 1049.4 (M+H).
ステップ3:[(1S,2R,4R)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-プリン-9-イル-シクロペンチル]N-[[(2S,4R,5R)-4-ヒドロキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート
ポリプロピレンチューブ中で、[(1S,2R,4R)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-プリン-9-イル-シクロペンチル]N-[[(2S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(715mg、0.68mmol)を無水THF(20.0mL)中に溶解した。トリエチルアミン(0.5mL、3.50mmol)を加え、続いてトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(0.56mL、3.41mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。追加のトリエチルアミン(0.5mL、3.4mmol)を加え、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム水溶液(5mM)中10~100%ACN)によって精製して、[(1S,2R,4R)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-プリン-9-イル-シクロペンチル]N-[[(2S,4R,5R)-4-ヒドロキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(587mg、88%)を得た。LCMS (AA): m/z = 935.4 (M+H).
ステップ4:[(2R,3R,5S)-5-[[[(1S,2R,4R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-プリン-9-イル-シクロペントキシ]スルホニルアミノ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸
無水ピリジン(3.0mL)中の[(1S,2R,4R)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-プリン-9-イル-シクロペンチル]N-[[(2S,4R,5R)-4-ヒドロキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(587mg、0.628mmol)の溶液を氷浴で0℃に冷却した。亜リン酸ジフェニル(0.25mL、1.31mmol)を加え、反応混合物を室温で90分間攪拌した。混合物を氷浴で再冷却し、トリエチルアミン(0.60mL、4.3mmol)及び水(0.60mL)をそれぞれ加えた。混合物を室温で20分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮し、続いてアセトニトリルと共蒸発させた(3回)。酢酸(4.0mL)及び水(0.8mL)を残渣に加え、混合物を室温で4時間攪拌した。減圧下で濃縮すると、得られた残渣を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム水溶液(5mM)中10~100%ACN)によって精製して、[(2R,3R,5S)-5-[[[(1S,2R,4R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-プリン-9-イル-シクロペントキシ]スルホニルアミノ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸(277mg、60%)を白色の粉末として得た。LCMS (AA): m/z = 697.2 (M+H).
ステップ5:2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-2,2,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-10-スルファニルデカヒドロ-3H-5,8-メタノシクロペンタ[l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミドまたは2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-2,2,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-10-スルファニルデカヒドロ-3H-5,8-メタノシクロペンタ[l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミド
[(2R,3R,5S)-5-[[[(1S,2R,4R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-プリン-9-イル-シクロペントキシ]スルホニルアミノ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸(67.5mg、0.097mmol)を脱水アセトニトリルと2回共蒸発させ、さらに真空下で乾燥した。この物質をアルゴン雰囲気下で無水ピリジン(1.88mL、23.3mmol)に溶解し、固体の2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン2-オキシド(69mg、0.36mmol)を加えた。反応溶液を室温で45分間、窒素下で撹拌した。水(0.087mL、4.84mmol)を加え、続いて固体の3H-1,2-ベンゾイルジチオール-3-オン1,1-ジオキシド(38.8mg、0.194mmol)を加えた。得られた溶液を室温で30分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残渣を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(ギ酸水溶液(0.1%)中10~100%ACN)によって精製して、2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-2,2,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-10-スルファニルデカヒドロ-3H-5,8-メタノシクロペンタ[l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミドまたは2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-2,2,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-10-スルファニルデカヒドロ-3H-5,8-メタノシクロペンタ[l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミド(40.5mg、58.8%)を得た。LCMS (FA): m/z = 711.2 (M+H).
ステップ6:2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-2,2,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-10-スルファニルデカヒドロ-3H-5,8-メタノシクロペンタ[l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-2,2,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-10-スルファニルデカヒドロ-3H-5,8-メタノシクロペンタ[l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-6)
2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-2,2,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-10-スルファニルデカヒドロ-3H-5,8-メタノシクロペンタ[l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミドまたは2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-2,2,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-10-スルファニルデカヒドロ-3H-5,8-メタノシクロペンタ[l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミド(40.5mg、0.057mmol)にメチルアミン溶液(EtOH中33%、2.84mL、22.8mmol)を加え、得られた混合物を室温で90分間攪拌した。反応物を減圧下で濃縮し、逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸トリエチルアンモニウム水溶液(10mM)中10~100%ACN)によって精製して、2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-2,2,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-10-スルファニルデカヒドロ-3H-5,8-メタノシクロペンタ[l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オンまたは2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-2,2,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-10-スルファニルデカヒドロ-3H-5,8-メタノシクロペンタ[l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オンをトリエチルアミン塩(24.2mg、57%)として得た。LCMS (FA): m/z = 641.1 (M+H). H NMR (400 MHz, DO) δ 1.13 (t, J=7.28 Hz, 9 H), 1.88 - 1.99 (m, 1 H), 2.23 - 2.33 (m, 1 H), 2.45 - 2.79 (m, 5 H), 3.05 (q, J=7.36 Hz, 6 H), 3.35 (br dd, J=14.68, 5.02 Hz, 1 H), 3.49 (br d, J=14.56 Hz, 1 H), 3.90 - 3.97 (m, 1 H), 3.97 - 4.05 (m, 1 H),4.47 (br d, J=4.14 Hz, 1 H), 5.05 (br dd, J=10.79, 5.14 Hz, 1 H), 5.15 (br d, J=8.41 Hz, 1 H), 5.30 - 5.37 (m, 1 H), 5.75 (br d, J=5.27 Hz, 1 H), 7.65 - 7.75 (m, 1 H), 8.44 (s, 1 H), 8.71 (s, 1 H), 8.91 (s, 1 H). 31P NMR (162 MHz, DO) δ 54.01 (s, 1 P).
実施例13
2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-10-ヒドロキシ-2,2,10-トリオキシドオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-9)
Figure 0007337086000087
ステップ1:N-[9-[(2R,3R,5S)-5-[(アジドスルホニルアミノ)メチル]-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド
無水アセトニトリル(5.0mL)及びジクロロメタン(5.0mL)中のN-[9-[(2R,3R,5S)-5-(アミノメチル)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド、4-メチルベンゼンスルホン酸(中間体9、987mg、1.58mmol)の混合物を、N雰囲気下にて氷浴で0℃に冷却した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.280mL、1.59mmol)を加え、混合物を低温で10分間攪拌した。次いで、無水アセトニトリル(1.0mL)中のN-ジアゾ-2,3-ジメチル-イミダゾール-3-イウム-1-スルホンアミド、トリフルオロメタンスルホネート(904mg、2.57mmol)の溶液を滴下した。添加の完了時に、混合物を室温に加温し、4時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、無水ジクロロメタンと1回共蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0~50%EtOAc/DCM)を使用して精製し、N-[9-[(2R,3R,5S)-5-[(アジドスルホニルアミノ)メチル]-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(528mg、60%)を得た。LCMS (AA): m/z = 556.3 (M+H), 554.3 (M-H).
ステップ2:[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート
N6-ベンゾイル-5’-O-(4,4’-ジメトキシトリチル)-2’-デオキシアデノシン(578mg、0.86mmol)を脱水THF/アセトニトリルから3回共蒸発させた。得られた残渣を無水ジクロロメタン(9.0mL)中のN-[9-[(2R,3R,5S)-5-[(アジドスルホニルアミノ)メチル]-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(398mg、0.72mmol)及び4Åモレキュラーシーブ(6.5g)と混合し、アルゴン雰囲気下、室温で45分間攪拌した。無水ジクロロメタン(1.0mL)中のN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.50mL、2.88mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(25mg、0.20mmol)の溶液を加え、混合物を室温で14時間撹拌した。ジクロロメタン(30mL)中の5%メタノールの溶液を加え、得られた混合物を10分間撹拌し、次いでセライトの吸着床を通して濾過した。セライトをジクロロメタン中の5%メタノール(10mL×10)で、濾液がTLCにより生成物を示さなくなるまで、洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0~2%MeOH/ジクロロメタン(0.5%TEA))を使用して精製して、[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(674mg、78%)を得た。LCMS (AA): m/z = 1170.5(M+H).
ステップ3:[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2S,4R,5R)-4-ヒドロキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート
ポリプロピレンコニカルチューブ中で、[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(803mg、0.69mmol)を無水テトラヒドロフラン(10.0mL)中に溶解した。トリエチルアミン(0.39mL、2.77mmol)を加え、続いてトリエチルアミントリヒドロフルオリド(0.450mL、2.71mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。混合物をジクロロメタン(80mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄した。水相をさらにジクロロメタン(10mL×5)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0~5%MeOH/CHCl(0.5%EtN))を使用して精製して、[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2S,4R,5R)-4-ヒドロキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(676mg、89%)を得た。LCMS (AA): m/z = 1056.3(M+H), 1054.2 (M-H).
ステップ4:[(2R,3R,5S)-5-[[[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3-イル]オキシスルホニルアミノ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸、N,N-ジエチルエタンアミン(中間体17)
無水ピリジン(3.0mL)中の[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2S,4R,5R)-4-ヒドロキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(673mg、0.61mmol)の溶液を氷浴で0℃に冷却した。亜リン酸ジフェニル(0.25mL、1.31mmol)を加え、反応混合物を室温で90分間攪拌した。混合物を氷浴で再冷却し、トリエチルアミン(0.60mL、4.3mmol)及び水(0.60mL)を加えた。混合物を室温で20分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮し、アセトニトリルと共蒸発させ(3回)、真空下で1時間乾燥して、油状の残渣を得た。酢酸(2.5mL、44.0mmol)、続いて水(0.40mL)を加え、混合物を室温で90分間撹拌し、減圧下で濃縮し、トルエンと共蒸発乾固して、粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(0-30%MeOH/CHCl(0.5%EtN))を使用する精製は、[(2R,3R,5S)-5-[[[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3-イル]オキシスルホニルアミノ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸、N,N-ジエチルエタンアミン(中間体17、411mg、収率70%)を白色の粉末として得た。LCMS (AA): m/z = 818.1 (M+H), 816.1 (M-H).
ステップ5:N-(9-{(5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-10-ヒドロキシ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシドオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド
[(2R,3R,5S)-5-[[[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3-イル]オキシスルホニルアミノ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸、N,N-ジエチルエタンアミン(51.8mg、0.053mmol)をCHCNと3回共蒸発させ、真空下で一晩乾燥した。次いで材料を無水ピリジン(0.80mL)溶解した。無水ピリジン(0.40mL)中の2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスフィナン2-オキシド(37.9mg、0.20mmol)の溶液を加え、混合物をN雰囲気下にて室温で1時間撹拌した。追加の固体の2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン2-オキシド(45.7mg、0.25mmol)を加え、混合物を室温でさらに2.5時間攪拌した。水(36μL)、続いてヨウ素(18.7mg、0.073mmol)を加え、褐色の溶液を室温で20分間攪拌した。水(0.1mL)中のチオ硫酸ナトリウム(18.0mg、0.11mmol)溶液を加え、得られた溶液を5分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残渣を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム水溶液(5mM)中10~100%ACN)によって精製して、N-(9-{(5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-10-ヒドロキシ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシドオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミドを得た(22mg、収率50%)。LCMS (AA): m/z = 816.1 (M+H).
ステップ6:2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-10-ヒドロキシ-2,2,10-トリオキシドオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-9)
N-(9-{(5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-10-ヒドロキシ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシドオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド(20.7mg、0.25mmol)を、メチルアミン(EtOH中33%、3.0mL、24mmol)の溶液に溶解し混合物を室温で6時間撹拌した。この混合物を減圧下にてセライトで濃縮し、真空乾固した。C18逆相クロマトグラフィー(酢酸トリエチルアンモニウム水溶液(10mM)中0~20%ACN)を使用した精製によって、2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-10-ヒドロキシ-2,2,10-トリオキシドオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-9、15.8mg、82.6%)を得た。LCMS (AA): m/z = 642.1 (M+H). H NMR (400 MHz, CDOD) δ 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 9H), 2.40 - 2.26 (m, 1H), 2.82 - 2.66 (m, 1H), 3.05 (ddd, J = 2.6, 6.1, 14.8 Hz, 1H), 3.13 (q, J = 7.3 Hz, 6H), 3.36 - 3.32 (m, 1H), 3.50 - 3.38 (m, 1H), 3.65 - 3.50 (m, 1H), 4.12 - 3.97 (m, 1H), 4.35 - 4.21 (m, 1H), 4.47 - 4.40 (m, 1H), 4.54 - 4.48 (m, 1H), 5.41 (br d, J = 2.7 Hz, 2H), 5.83 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 6.48 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.32 (s, 1H).P NMR (162 MHz, CDOD) δ -0.78 (s, 1P).
実施例14
2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-2a及び化合物I-2b)
Figure 0007337086000088
ステップ1:N-(9-{(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたはN-(9-{(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミン
[(2R,3R,5S)-5-[[[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3-イル]オキシスルホニルアミノ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸、N,N-ジエチルエタンアミン(中間体17、202mg、0.22mmol)を乾燥CHCNで3回共蒸発させ、真空下で一晩乾燥し、乾燥ピリジンと共蒸発し、真空下で乾燥し、最後に無水ピリジン(5.0mL)中に溶解した。固体の2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスフィナン2-オキシド(148mg、0.77mmol)を加え、混合物をアルゴン雰囲気下にて室温で45分間撹拌した。水(0.14mL)、続いて3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシド(66.2mg、0.33mmol)を加えた。透明な溶液を室温で40分間撹拌し、減圧下で濃縮し、アセトニトリル(3回)及びトルエン(2回)と共蒸発し、真空下で乾燥した。シリカゲルクロマトグラフィー(0~30%MeOH/0.5%のEtNを含むCHCl)を使用した精製によって、2つの不純であるが分離したジアステレオマー及び一連の混合画分を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(0~10%MeOH/0.5%TEAを含むDCM)を使用する初期溶出ピークの再精製によって、N-(9-{(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたはN-(9-{(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンを単一の異性体として得た(175mg、残留EtNを含む、38.5%)。シリカゲルクロマトグラフィー(0~10%MeOH/0.5%TEAを含むDCM)を使用した2番目の溶出ピークの再精製によって、N-(9-{(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたはN-(9-{(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンを、単一のジアステレオマーとして得た(17.0mg、残留EtNを含む、6.81%)。両方の異性体について、LCMS (AA): m/z = 832.1 (M+H), 830.1 (M-H).
ステップ2A:2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(1:1)または2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-2a)
N-(9-{(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたはN-(9-{(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミン(上述のステップ1で分離された2番目の溶出ピーク、15.0mg、純度82%、0.013mmol)をメチルアミンの溶液(EtOH中33%、1.0mL、8.0mmol)中にて室温で一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、MeOHと共蒸発し、MeOH中に再溶解し、セライトで濃縮した。セライトに吸着した粗生成物を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸トリエチルアンモニウム水溶液(10mM)中0~20%ACN)を使用して精製して、2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-2a、7.6mg、76%)を得た。LCMS (AA): m/z = 658.1 (M+H), 656.1 (M-H).H NMR (400 MHz, CDOD) δ 1.30 (t, J = 7.3 Hz, 9H), 2.39 - 2.30 (m, 1H), 2.64 (td, J = 9.4, 12.7 Hz, 1H), 3.15 - 3.08 (m, 1H), 3.19 (q, J = 7.3 Hz, 6H), 3.29 - 3.25 (m, 1H), 3.48 - 3.40 (m, 1H), 3.58 - 3.49 (m, 1H), 3.93 - 3.85 (m, 1H), 4.42 (dd, J = 3.5, 10.3 Hz, 1H), 4.57 - 4.50 (m, 2H), 5.69 - 5.64 (m, 1H), 5.82 - 5.69 (m, 2H), 6.49 (dd, J = 5.7, 8.7 Hz, 1H), 7.80 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.33 (s, 1H). 31P NMR (162 MHz, CDOD) δ 61.44 (s, 1P).
ステップ2B:2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-2b)
N-(9-{(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたはN-(9-{(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミン(上述のステップ1で1番目に溶出するピーク、175mg、純度45%、0.084mmol)をメチルアミンの溶液(EtOH中33%、1.0mL、40.0mmol)中で、室温で一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、MeOHと共蒸発し、MeOH中に再溶解し、セライトで濃縮した。セライトに吸着した粗生成物を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸トリエチルアンモニウム水溶液(10mM)中0~20%ACN)を使用して精製して、2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aR,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルオクタヒドロ-3H,12H-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,11,10,9,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-2b、49.3mg、94.9%)を得た。LCMS (AA): m/z = 658.1 (M+H), 656.1 (M-H). H NMR(400 MHz, DO) δ 1.22 (t, J = 7.3 Hz, 9H), 2.34 - 2.16 (m, 1H), 2.84 - 2.66 (m, 1H), 3.09 - 2.97 (m, 2H), 3.13 (q, J = 7.3 Hz, 6H), 3.48 - 3.37 (m, 1H), 3.58 (br d, J = 13.8 Hz, 1H), 4.14 - 4.05 (m, 1H), 4.26 - 4.16 (m, 1H), 4.43 (br s, 1H), 4.51 (br s, 1H), 5.25 (br d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.37 - 5.29 (m, 1H), 5.83 (br d, J = 4.5 Hz, 1H), 6.39 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 8.24 (s, 1H). 31P NMR (162 MHz, DO) δ 53.99 (s, 1P).
実施例15
4-ニトロフェニル{[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-4-フルオロ-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチル}スルファメート(中間体12)
Figure 0007337086000089
ステップ1:9-[(2R,3R,4R,5R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-3-フルオロテトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-アミン(中間体11)
2’-フルオロ-2’-デオキシアデノシン(15.20g、56.5mmol)をトルエンから真空下で2回濃縮し、真空下で乾燥し、無水DMF(150mL)中に溶解した。溶液にイミダゾール(23.30g、339.0mmol)、DMAP(1.04g、8.47mmol)、及びtert-ブチルジメチルシリルクロリド(21.50g、141.0mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO水溶液を加え、得られた混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をそれぞれ水とブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0~100%EtOAc/ヘキサン)を使用して精製して、9-[(2R,3R,4R,5R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-3-フルオロテトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-アミンを白色固体として得た(24.40g、87%)。LCMS (AA): m/z = 498.3 (M+H).
ステップ2:9-[(2R,3R,4R,5R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-3-フルオロテトラヒドロフラン-2-イル]-6-クロロ-9H-プリン
四塩化炭素(700mL)中の9-[(2R,3R,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-アミン(22.7g、45.6mmol、トルエンから新たに共沸)の脱気溶液に、亜硝酸イソアミル(16.0mL、137.0mmol)を加え、得られた溶液を50℃で一晩撹拌した。室温に冷却し、溶液を減圧下で濃縮した。残渣を最少量のDCM中に溶解し、濾過し、シリカゲルクロマトグラフィー(0~50%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、9-[(2R,3R,4R,5R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-3-フルオロテトラヒドロフラン-2-イル]-6-クロロ-9H-プリン(12.8g、54%)を得た。LCMS (AA): m/z = 517.2 (M+H).
ステップ3:[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-2-イル]メタノール
THF(16mL)と水(4mL)の混合物中のtert-ブチル-[[(2R,3R,4R,5R)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-(6-クロロプリン-9-イル)-4-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]メトキシ]-ジメチル-シラン(692mg、1.34mmol)の溶液を氷浴で0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(4.1mL、53.5mmol)を加えた。反応混合物を0℃で3時間撹拌し、次いでpH紙で塩基性を示すまで飽和NaHCO水溶液を滴下してクエンチした。溶液を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機相をそれぞれ水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0~100%EtOAc/ヘキサン)で精製して、[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-2-イル]メタノール(372.0mg、69%)を得た。LCMS (AA): m/z = 403.1 (M+H).
ステップ4:9-[(2R,3R,4R,5R)-5-(アジドメチル)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3-フルオロテトラヒドロフラン-2-イル]-6-クロロ-9H-プリン
THF(52mL)中の[(2R,3R,4R,5R)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-(6-クロロプリン-9-イル)-4-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]メタノール(5.20g、12.9mmol)及びトリフェニルホスフィン(4.47g、10.6mmol)の溶液を0℃に冷却した。アゾジカルボン酸ジイソプロピル(3.63mL、18.1mmol)をシリンジで滴下した。反応混合物を0℃に10分間維持し、その後、THF(12mL)中のジフェニルホスホリルアジド(3.89mL、18.1mmol)を滴下漏斗により滴下した。添加が完了したら、反応溶液を3時間かけて徐々に室温まで温め、次いで飽和NaHCO水溶液を添加してクエンチし、水とEtOAcで希釈した。分離したら、水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機相をそれぞれ水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0~40%EtOAc/ヘキサン)で精製して、9-[(2R,3R,4R,5R)-5-(アジドメチル)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3-フルオロテトラヒドロフラン-2-イル]-6-クロロ-9H-プリンを無色透明の油状物として得た。LCMS (AA): m/z = 428.2 (M+H).
ステップ5:1-[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-4-フルオロ-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メタンアミン
エタノール(124mL)中の[(2R,3R,4R,5R)-2-(アジドメチル)-5-(6-クロロプリン-9-イル)-4-フルオロ-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシ-tert-ブチル-ジメチル-シラン(4.54g、10.6mmol)及びパラジウム(炭素上10%、677mg、0.63mmol)の脱気混合物を、Hのバルーン雰囲気下で、室温で一晩攪拌した。反応混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、1-[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-4-フルオロ-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メタンアミン(3.90g、100%)を、さらに精製する必要なく得た。LCMS (AA): m/z = 368.2 (M+H).
ステップ6:4-ニトロフェニル{[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-4-フルオロ-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチル}スルファメート(中間体12)
DCM(42mL)中のN-[9-[(2R,3S,4S,5R)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-フルオロ-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(1.60g、2.43mmol)及び4-ニトロフェノール(6.12g、43.5mmol)の混合物にトリエチルアミンを加え、溶液を-78℃に冷却した。DCM(5.5mL)中の1-クロロスルホニル-4-ニトロベンゼン(2.07g、8.70mmol)の溶液を滴下した。添加が完了したら、反応混合物を-78℃に30分間維持し、次いで、室温に温めた。溶液をDCMで希釈し、1MのNaHPO水溶液(3回)で洗浄した。合わせた水相をDCMで抽出し、合わせた有機相を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0~30%EtOAc/ヘキサン)で精製して、4-ニトロフェニル{[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-4-フルオロ-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチル}スルファメート(中間体12、2.48g、69%)を得た。LCMS (FA): m/z = 569.2 (M+H). H NMR (400 MHz, CDCl) δ 0.17 (s, 3H), 0.18 (s, 3 H), 0.96 (s, 9 H), 3.69 (dd, J=5.50, 2.08 Hz, 2 H), 4.42 - 4.47 (m, 1 H), 4.67 - 4.72 (m, 1 H), 5.46 - 5.67 (m, 1 H), 6.16 (dd, J=12.59, 5.99 Hz, 1 H), 7.44 (d, J=8.27 Hz, 2 H), 8.14 - 8.29 (m, 3 H), 8.79 (s, 1 H), 9.15 - 9.25 (m, 2 H).
実施例15A
以下に列挙した化合物(中間体31)は、表に示されている出発物質を[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-2-イル]メタノールの代わりにして実施例15のステップ4~5に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000090
実施例16
N-{9-[(2R,3R,4R,5R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-3-フルオロテトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-イル}ベンズアミド(中間体13)
Figure 0007337086000091
ピリジン(30mL)中のN-[9-[(2R,3R,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(中間体11、5.35g、10.2mmol)の溶液を0℃に冷却した。塩化ベンゾイル(1.25mL、10.8mmol)を10分かけて滴下した。添加が完了したら、反応混合物を0℃に3時間、次いで、室温に一晩維持した。NHOH水溶液(NHに基づいて28~30%、2mL、13mmol)を添加して反応混合物をクエンチし、水(8mL)及びMeOH(10mL)で希釈し、室温で30分間撹拌し、最後に減圧下で濃縮した。得られた残渣をEtOAc中に溶解し、それぞれ水及びブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0~50%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、N-{9-[(2R,3R,4R,5R)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-3-フルオロテトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-イル}ベンズアミド(中間13、4.43g、72%)を得た。LCMS (AA): m/z = 602.5 (M+H).
実施例17
以下に列挙した化合物(中間体14)は、表に示されている出発物質を[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-5-(6-クロロ-9H-プリン-9-イル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-2-イル]メタノールの代わりにしてステップ3で開始する実施例15に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000092
実施例18
2-アミノ-9-[(2S,5R,7R,8S,12aR,14R,15R,15aR,16R)-15,16-ジフルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5R,7R,8S,12aR,14R,15R,15aR,16R)-15,16-ジフルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-10)
Figure 0007337086000093
ステップ1:(2R,3S,4R,5R)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-4-フルオロ-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル{[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-4-フルオロ-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチル}スルファメート
脱水DCM(27mL)中のN-[9-[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(PCT国際出願第2017075477号に記載されるように調製された中間体15、2.514g、3.930mmol)、(4-ニトロフェニル)N-[[(2R,3R,4R,5R)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-4-フルオロ-5-プリン-9-イル-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(中間体12、1.66g、2.92mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.240g、1.95mmol)、及び4Åモレキュラーシーブ(5.0g)の混合物を、アルゴン下でバイアル中に密封した。室温で10分間攪拌した後、トリエチルアミン(0.79mL、5.60mmol)を加え、反応混合物を40℃で一晩加熱した。反応混合物を濾過し、固体を追加のDCMで洗浄し、合わせた濾液を濃縮し、得られた残渣を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(NHHCO(5mM)中0~100%ACN)で精製して、(2R,3S,4R,5R)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-4-フルオロ-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル{[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-4-フルオロ-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチル}スルファメート(2.02g、76%)を得た。LCMS (AA): m/z = 1087.2 (M+H).
ステップ2:(2R,3S,4R,5R)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-4-フルオロ-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル{[(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-3-ヒドロキシ-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチル}スルファメート
0℃に冷却したTHF(14mL)中の[(2R,3S,4R,5R)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-フルオロ-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2R,3R,4R,5R)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-4-フルオロ-5-プリン-9-イル-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(1.60g、1.47mmol)の溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム水和物(0.90g、3.24mmol)を加えた。次いで、反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応物をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液及びブラインで順次洗浄した。有機抽出物を無水MgSOで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗製物質を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム水溶液(5mM)中10~100%ACN)によって精製して、(2R,3S,4R,5R)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-4-フルオロ-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル{[(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-3-ヒドロキシ-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチル}スルファメート(1.17g、82%)を得た。LCMS (AA): m/z = 973.1 (M+H).
ステップ3:(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-2-({[({(2R,3S,4R,5R)-4-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル}オキシ)スルホニル]アミノ}メチル)-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-3-イル水素ホスホネート-N,N-ジエチルエタンアミン
0℃に冷却したピリジン(3mL)中の[(2R,3S,4R,5R)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-フルオロ-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-3-ヒドロキシ-5-プリン-9-イル-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(1.50g、1.54mmol)の溶液に亜リン酸ジフェニル(0.62mL、3.24mmol)を加えた。添加時に、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、トリエチルアミン(1.52mL、10.8mmol)と水(1.5mL、83.3mmol)を加え、室温でさらに30分間攪拌を続けた。反応混合物を濃縮し、トルエンで2回共蒸発させた。残渣を酢酸(3.63mL、63.2mmol)及び水(0.97mL、54.0mmol)に溶解し、室温で1時間攪拌した。トルエン(15mL)を加え、反応混合物を濃縮した。残渣をトルエン(2×15mL)と共蒸発させ、次に高真空下で10分間乾燥した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0.5%EtNを含むDCM中0~30%MeOH)を使用して精製して、(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-2-({[({(2R,3S,4R,5R)-4-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル}オキシ)スルホニル]アミノ}メチル)-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-3-イル水素ホスホネート(1.00g、78%)を得た。LCMS (FA): m/z = 735.1 (M+H).
ステップ4:N-{9-[(2S,5R,7R,8S,12aR,14R,15R,15aR,16R)-15,16-ジフルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミドまたはN-{9-[(2R,5R,7R,8S,12aR,14R,15R,15aR,16R)-15,16-ジフルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミド
(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-2-({[({(2R,3S,4R,5R)-4-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル}オキシ)スルホニル]アミノ}メチル)-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-3-イルスイソホスフェート-N,N-ジエチルエタンアミン(1.0g、1.20mmol)を、使用前にアセトニトリルと共蒸発した。固体をピリジン(23.2mL)中に溶解し、2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン2-オキシド(0.851g、4.43mmol)を加えた。反応混合物を室温で45分間攪拌した。次いで、水(0.80mL、44.3mmol)及び3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシド(0.38g、1.91mmol)を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、濃縮し、アセトニトリル及びトルエンとそれぞれ2回共蒸発した。粗製物質を、シリカゲルクロマトグラフィー(0.5%トリエチルアミンを含むDCM中0~30%MeOH)を使用して精製した。得られた物質を逆相フラッシュクロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム水溶液(5mM)中0~50%ACN)によってさらに精製して、N-{9-[(2S,5R,7R,8S,12aR,14R,15R,15aR,16R)-15,16-ジフルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたはN-{9-[(2R,5R,7R,8S,12aR,14R,15R,15aR,16R)-15,16-ジフルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミド-N,N-ジエチルエタンアミンを単一のジアステレオマーとして得た(167mg、18%)。LCMS (FA): m/z = 749.2 (M+H).
ステップ5:2-アミノ-9-[(2S,5R,7R,8S,12aR,14R,15R,15aR,16R)-15,16-ジフルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5R,7R,8S,12aR,14R,15R,15aR,16R)-15,16-ジフルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン
アセトニトリル(4.0mL)中のN-{9-[(2S,5R,7R,8S,12aR,14R,15R,15aR,16R)-15,16-ジフルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたはN-{9-[(2R,5R,7R,8S,12aR,14R,15R,15aR,16R)-15,16-ジフルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミド-N,N-ジエチルエタンアミン(100mg、0.13mmol)の溶液に、NHOH水溶液(NHに基づいて28~30%、8mL、60mmol)を加えた。反応混合物を密封バイアル中35℃で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸トリエチルアンモニウム水溶液(10mM)中0~35%ACN)によって精製して、2-アミノ-9-[(2S,5R,7R,8S,12aR,14R,15R,15aR,16R)-15,16-ジフルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5R,7R,8S,12aR,14R,15R,15aR,16R)-15,16-ジフルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-10、68.0mg、65%)を得た。LCMS (AA): m/z = 679.0 (M+H), H NMR (DO) δ 1.13 (t, J=7.3 Hz, 9H), 3.05 (d, J=7.4 Hz, 6H), 3.44 (dd, J=13.4, 1.5 Hz, 1H), 3.72 (dd, J=13.4, 2.6 Hz, 1H), 4.00 (br d, J=11.4 Hz, 1H), 4.43-4.55 (m, 2H), 4.67-4.70 (m, 1H), 5.21-5.38 (m, 2H), 5.41-5.51 (m, 1H), 6.18 (s, 2H), 6.51-6.61 (m, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 9.03 (s, 1H). 31P NMR (162 MHz, DO) δ 55.97 (s, 1 P).
実施例18A
以下に列挙される化合物は、表に示されている出発物質を中間体12の代わりにしてステップ1から始まる実施例18に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000094
Figure 0007337086000095
ステップ2で使用した条件は、実施例19のステップ2に記載したように変更した。ステップ4で使用した条件は、実施例19のステップ4に記載したように変更した。
実施例18B
以下に列挙される化合物は、表に示されている出発物質(中間体20)を中間体15の代わりにしてステップ1から始まる実施例18に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000096
実施例19
2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-11a)
Figure 0007337086000097
ステップ1:(2R,3R,5S)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル{[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-4-フルオロ-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチル}スルファメート
脱水DCM(39mL)中のN-[9-[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(中間体1、2.51g、3.93mmol)、(4-ニトロフェニル)N-[[(2R,3R,4R,5R)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-4-フルオロ-5-プリン-9-イル-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(中間体12、1.950g、3.43mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.390g、3.16mmol)、及び4Åモレキュラーシーブ(6.2g)の混合物を、アルゴン下、室温で10分間撹拌した。次いで、トリエチルアミン(1.37mL、9.72mmol)を加え、反応混合物を室温で3日間攪拌した。反応混合物を濾過し、濃縮し、得られた残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム水溶液(5mM)中30~100%ACN)による精製に供して、(2R,3R,5S)-5-{[ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ]メチル}-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル{[(2R,3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-4-フルオロ-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチル}スルファメート(1.88g、51%)を得た。LCMS (AA): m/z = 1069.3 (M+H).
ステップ2:[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-3-ヒドロキシ-5-プリン-9-イル-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート
ポリプロピレンチューブ中のTHF(40mL)中の[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2R,3R,4R,5R)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-4-フルオロ-5-プリン-9-イル-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(2.07g、1.94mmol)の溶液にトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(1.28mL、7.72mmol)及びトリエチルアミン(0.55mL、3.90mmol)を加えた。反応溶液を室温で一晩撹拌し、次いでジクロロメタンで希釈し、飽和NaHCO水溶液及びブラインで順次洗浄した。有機相を無水MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0~10%EtOH)で精製して、[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-3-ヒドロキシ-5-プリン-9-イル-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(1.83g、99%)を得た。LCMS (AA): m/z = 953.3 (M-H).
ステップ3:(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-2-({[({(2R,3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル}オキシ)スルホニル]アミノ}メチル)-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-3-イル水素ホスホネート-N,N-ジエチルエタンアミン(中間体21)
亜リン酸ジフェニル(0.77mL、4.03mmol)を0℃のピリジン(5.0mL)中の[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]N-[[(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-3-ヒドロキシ-5-プリン-9-イル-テトラヒドロフラン-2-イル]メチル]スルファメート(1.83g、1.92mmol)の溶液に加えた。添加の完了時に、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次に、トリエチルアミン(2mL、10mmol)及び水(2mL、100mmol)を加え、反応混合物を室温でさらに30分間撹拌し、濃縮乾固した。残渣を酢酸(3.1mL、53mmol)及び水(0.82mL、45mmol)に溶解し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0~70%MeOH)を使用して精製し、(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-2-({[({(2R,3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル}オキシ)スルホニル]アミノ}メチル)-5-(9H-プリン-9-イル)テトラヒドロフラン-3-イル水素ホスホネート-N,N-ジエチルエタンアミン(0.942g、60%)を得た。LCMS (AA): m/z = 717.3 (M-H).
ステップ4:N-{9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミドまたはN-{9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミド
ジフェニルホスホロクロリデート(0.18mL、0.87mmol)をピリジン(7.3mL)に加え、この溶液を-35℃に冷却した。DCM(8mL)及びピリジン(1.0mL)中の[(2R,3R,4R,5R)-4-フルオロ-2-[[[(2R,3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシスルホニルアミノ]メチル]-5-プリン-9-イル-テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸-N,N-ジエチルエタンアミン(73.1mg、0.089mmol)の溶液を、冷却した反応混合物に15分かけて滴下した。得られた溶液を、-35℃で40分間攪拌した。固体の3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン(30.1mg、0.245mmol)及び水(0.064mL)をそれぞれ低温で反応物に加え、この混合物を室温でさらに1時間撹拌した。次いで、反応溶液を氷浴中で0℃に冷却し、チオ硫酸ナトリウム水溶液(0.3M、3.0mL、0.9mmol)を加えてクエンチした。混合物を室温で5分間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸アンモニウム水溶液(10mM)中0~40%ACN)によって精製して、N-{9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミドまたはN-{9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミドを白色の固体として得た(35mg、53%)。LCMS (AA): m/z = 729.2 (M-H).
ステップ5:2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-11a)
アセトニトリル(1.5mL)中のN-{9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミドまたはN-{9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6-オキソ-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}-2-メチルプロパンアミド(32mg、0.044mmol)にNHOH水溶液(NHに基づいて28~30%、3mL、20mmol)を加えた。反応混合物を密封バイアル中35℃で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、逆相カラムクロマトグラフィー(酢酸トリエチルアンモニウム水溶液(10mM)中0~40%ACN)によって精製して、2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N、N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N、N-ジエチルエタンアミン(化合物I-11a、14.5mg、44%)を得た。LCMS (AA): m/z = 660.9 (M+H). H NMR (400 MHz, DO) δ 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 9 H), 2.59 - 2.71 (m, 1 H), 2.74 - 2.85 (m, 1 H), 3.20 (q, J = 7.3 Hz, 6 H), 3.49 - 3.60 (m, 1 H), 3.84 (dd, J = 13.5, 2.6 Hz, 1 H), 4.12 - 4.21 (m, 1 H), 4.41 (td, J = 11.7, 2.0 Hz, 1 H), 4.67 (br dd, J = 14.6, 9.7 Hz, 2 H), 5.43 - 5.68 (m, 2 H), 6.05 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 6.27 (dt, J = 10.7, 7.6 Hz, 1 H), 6.68 (d, J = 1.0 Hz, 1 H), 7.95 (s, 1 H), 8.06 (s, 1 H), 8.66 (s, 1 H), 9.18 (s, 1 H). 31P NMR (162 MHz, DO) δ 56.24 (s, 1 P). 19F NMR (376 MHz, DO) δ -195.72 (s, 1F).
実施例20
以下に列挙した化合物(中間体16)は、表に示されている出発物質を中間体12の代わりにして実施例19のステップ1~3に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000098
実施例21
2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-4a、化合物I-4b)
Figure 0007337086000099
ステップ1:N-(9-{(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミン及びN-(9-{(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミン
[(2R,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-4-フルオロ-2-[[[(2R,3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシスルホニルアミノ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸、N,N-ジエチルエタンアミン(中間体16、0.282g、0.30mmol)を脱水CHCNで3回共蒸発し、真空下で一晩乾燥し、最後に無水ピリジン(7.0mL)中に溶解した。2-クロロ-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン2-オキシド(140mg、0.72mmol)を加え、混合物をアルゴン雰囲気下にて室温で50分間撹拌した。水(0.20mL)を加え、3H-1,2-ベンゾイルジチオール-3-オン1,1-ジオキシド(100mg、0.50mmol)を加えた。溶液を室温で40分間撹拌し、減圧下で濃縮し、アセトニトリル(3回)及びトルエン(2回)と共蒸発し、真空下で乾燥した。シリカゲルクロマトグラフィー(0~50%MeOH/0.5%のEtNを含むCHCl)を使用した精製によって、2つの不純であるが分離したジアステレオマー及び一連の混合画分を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(0~10%MeOH/0.5%EtNを含むDCM)を使用した初期溶出ピークの再精製によって、N-(9-{(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたはN-(9-{(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンを単一のジアステレオマー(過剰の残留EtNを含む0.111g)として得た。LCMS (AA): m/z = 850.2 (M+H). 31P NMR (162 MHz, CDOD) δ 57.95 (s, 1P).シリカゲルクロマトグラフィー(0~10%MeOH/0.5%EtNを含むDCM)を使用した2番目の溶出ピークの再精製によって、N-(9-{(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたはN-(9-{(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンを単一のジアステレオマー(残留EtNを含む15mg)として得た。LCMS (AA): m/z = 850.2 (M+H). 31P NMR (162 MHz, CDOD) δ 55.30 (s, 1P).
ステップ2A:2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン
N-(9-{(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたはN-(9-{(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミン(上述のステップ1の初期溶出ピーク、114mg、0.031mmol)をメチルアミン(EtOH中33%、2.0mL、16.0mmol)の溶液中にて室温で一晩攪拌した。混合物を減圧下で濃縮し、MeOHと共蒸発し、MeOH中に再溶解し、セライトで濃縮した。セライト上に吸着した粗生成物を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸トリエチルアンモニウム水溶液(10mM)中0~25%ACN)によって精製して2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-4b、19mg、79%)を得た。LCMS (AA): m/z = 776.1(M+H). H NMR (400 MHz, DO) δ 1.13 (t, J = 7.3 Hz, 9H), 2.53 - 2.42 (m, 1H), 2.67 - 2.54 (m, 1H), 3.05 (d, J = 7.3 Hz, 6H), 3.35 (dd, J = 1.3, 13.4 Hz, 1H), 3.67 (dd, J = 2.6, 13.4 Hz, 1H), 4.01 (ddd, J = 1.2, 5.0, 12.1 Hz, 1H), 4.24 (dt, J = 2.0, 11.6 Hz, 1H), 4.46 (br d, J = 9.4 Hz, 1H), 4.56 - 4.49 (m, 1H), 5.41 - 5.22 (m, 2H), 5.87 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.13 - 6.04 (m, 1H), 6.45 - 6.36 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 8.09 (s, 1H). 31P NMR (162 MHz, DO) δ 56.15 (s, 1P).
ステップ2B:2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン
N-(9-{(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミンまたはN-(9-{(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-15-フルオロ-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド-N,N-ジエチルエタンアミン(上述のステップ1の2番目の溶出ピーク、14mg、0.011mmol)をメチルアミン(EtOH中33%、1.5mL、16.0mmol)の溶液中で、室温で4時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、MeOH、アセトニトリル及び水でそれぞれ共蒸発した。粗製物質をMeOHに再溶解し、セライトで濃縮した。セライトに吸着した粗生成物を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸トリエチルアンモニウム水溶液(10mM)中0~50%ACN)によって精製して、2-アミノ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミンまたは2-アミノ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15R,15aR)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-15-フルオロ-2,10,10-トリオキシド-2-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[2,3-m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-N,N-ジエチルエタンアミン(化合物I-4a、6.2mg、72%)を得た。LCMS (AA): m/z = 776.1 (M+H). H NMR (400 MHz, DO) δ 1.13 (t, J = 7.3 Hz, 9H), 2.65 - 2.48 (m, 2H), 3.05 (q, J = 7.3 Hz, 6H), 3.42 (br d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.74 - 3.65 (m, 1H), 4.06 - 3.99 (m, 1H), 4.12 (br dd, J = 3.6, 10.9 Hz, 1H), 4.46 (br d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.56 - 4.54 (m, 1H), 5.08 (td, J = 4.2, 8.8 Hz, 1H), 5.79 - 5.64 (m, 1H), 5.90 - 5.83 (m, 2H), 6.44 - 6.35 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 8.07 (s, 1H). 31P NMR (162 MHz, DO) δ 52.55 (s, 1P).
実施例22
以下に列挙される化合物は、表に示されている出発物質を中間体16の代わりにしてステップ1から始まる実施例21に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000100
実施例23
以下に列挙される化合物は、表に示されている出発物質を中間体12及び1の代わりにしてステップ1から始まる実施例19に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000101
実施例24
[(1R,2R,3S,4R)-2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-4-プリン-9-イル-シクロペンチル]メタノール(中間体22)
Figure 0007337086000102
ステップ1:(1R,2S,3R,5R)-3-[(6-クロロ-5-ニトロ-ピリミジン-4-イル)アミノ]-2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタノール
2-プロパノール(9.0mL)及びDIPEA(1.7mL、9.73mmol)中の[(1R,2S,3R,4R)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-4-(ヒドロキシメチル)シクロペンチル]アンモニウムクロリド(600mg、3.24mmol)(合成に関してBiggadike,K. et al. J.Chem.Soc.Perkin Trans.1988,3,549-554、Borthwick,A.D. et al. J. Med. Chem. 1990, 33, 179-186を参照されたい)及び4,6-ジクロロ-5-ニトロピリミジン(770mg、3.89mmol)の溶液を室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固し、次いでトルエン(2×10mL)から濃縮した。粗化合物をセライトに吸着させ、シリカゲルクロマトグラフィー(0~10%MeOH/DCM)によって精製して、(1R,2S,3R,5R)-3-[(6-クロロ-5-ニトロ-ピリミジン-4-イル)アミノ]-2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタノール(778mg、78%)を得た。LCMS (AA): m/z = 307.0 (M+H).
ステップ2:(1R,2S,3R,5R)-3-[(5-アミノピリミジン-4-イル)アミノ]-2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタノール
(1R,2S,3R,5R)-3-[(6-クロロ-5-ニトロ-ピリミジン-4-イル)アミノ]-2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタノール(776mg、2.53mmol)をメタノール(33mL)に溶解した。パラジウム(炭素上10%、388mg、0.36mmol)を加え、混合物を1気圧の水素下で1日間撹拌した。反応混合物を濾過し、メタノールで洗浄し、濾液を蒸発乾固した。粗生成物をセライトに吸着させ、シリカゲルクロマトグラフィー(0~60%MeOH/DCM)によって精製して、(1R,2S,3R,5R)-3-[(5-アミノピリミジン-4-イル)アミノ]-2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタノール(613mg、定量的)を得た。LCMS (AA): m/z = 243.1 (M+H).
ステップ3:(1R,2S,3R,5R)-2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)-3-プリン-9-イル-シクロペンタノール
(1R,2S,3R,5R)-3-[(5-アミノピリミジン-4-イル)アミノ]-2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)シクロペンタノール(679mg、2.80mmol)を使用前に脱水トルエン(3×10mL)から濃縮し、1時間真空下に置いた。次いで、残渣をオルトギ酸トリエチル(28mL、170mmol)に取った。混合物を、100℃に加熱し、アルゴン下で1日間撹拌した。次いで、溶液を室温に冷却し、濃縮HCl(12M、0.94mL、11.2mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、水(8mL)で希釈し、NaHCOの飽和水溶液(10mL)で処理してpH8とした。混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固し、次いでトルエン(2×10mL)から濃縮した。粗化合物をセライトに吸着させ、シリカゲルクロマトグラフィー(0~40%MeOH/DCM)によって精製して、(1R,2S,3R,5R)-2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)-3-プリン-9-イル-シクロペンタノール(441mg、62%)を得た。LCMS (AA): m/z = 253.1 (M+H). H NMR (DMSO-d) δ 9.18 (s, 1H), 8.95 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 5.40 (dd, J = 6.9, 5.1 Hz, 0.5H), 5.32 - 5.18 (m, 2.5H), 4.80 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 4.15 - 4.07 (m, 1H), 3.61 - 3.47 (m, 2H), 2.44 - 2.34 (m, 1H), 2.19 - 2.09 (m, 1H), 1.93 - 1.83 (m, 1H). 19F NMR (DMSO- d) δ -200.03 (s, 1F).
ステップ4:tert-ブチル-[[(1R,2R,3S,4R)-2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-4-プリン-9-イル-シクロペンチル]メトキシ]-ジメチル-シラン
(1R,2S,3R,5R)-2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)-3-プリン-9-イル-シクロペンタノール(811mg、3.22mmol)を使用前に脱水トルエン(3×10mL)から濃縮し、1時間真空下に置いた。次いで、残渣を脱水DMF(8.1mL)に取り、1H-イミダゾール(1.09g、16.1mmol)及びN,N-ジメチルアミノピリジン(78mg、0.64mmol)を加えた。次いで、tert-ブチルジメチルシリルクロリド(2.42g、16.1mmol)を加え、反応混合物を室温で1日間攪拌した。次いで、反応混合物を水とEtOAcとの間で分配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、蒸発させた。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(0~75%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、tert-ブチル-[[(1R,2R,3S,4R)-2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-4-プリン-9-イル-シクロペンチル]メトキシ]-ジメチル-シラン(1.39g、90%)を得た。LCMS (AA): m/z = 481.3.
ステップ5:[(1R,2R,3S,4R)-2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-4-プリン-9-イル-シクロペンチル]メタノール、中間体22
tert-ブチル-[[(1R,2R,3S,4R)-2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-4-プリン-9-イル-シクロペンチル]メトキシ]-ジメチル-シラン(1.39g、2.89mmol)を0℃まで冷却し、事前に冷却した0℃のHCl(EtOH中1%、24mL)中に溶解した。反応混合物を冷蔵庫(4℃)に入れ、1日間放置した。次いで反応混合物を室温に温め、4時間撹拌した。中性のpHに達するまで、混合物をNaHCOの飽和水溶液でゆっくりとクエンチした。次いで溶媒を除去した。粗製残渣を水とEtOAcとの間で分配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(0~10%MeOH/DCM)によって精製して、[(1R,2R,3S,4R)-2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-4-プリン-9-イル-シクロペンチル]メタノール(788mg、74%)を得た。LCMS (AA): m/z = 367.2.
実施例25
9-[(2R,3R,4R,5R)-5-(アミノメチル)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-1H-プリン-6-オン(中間体23)
Figure 0007337086000103
ステップ1:9-[(2R、3R、4R、5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-1H-プリン-6-オン
表題化合物は、実施例15のステップ1に記載の手順に従って、2’-フルオロ-2’-デオキシイノシンから出発して調製した。LCMS (AA): m/z = 499.1 (M+H).
ステップ2:9-[(2R,3R,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-1H-プリン-6-オン
標題化合物は、実施例15のステップ3に記載されている手順に従って、9-[(2R,3R,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-1H-プリン-6-オンから調製した。LCMS (AA): m/z = 385.2 (M+H).
ステップ3:9-[(2R,3R,4R,5R)-5-(アジドメチル)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-1H-プリン-6-オン
9-[(2R,3R,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-1H-プリン-6-オン(856mg、2.23mmol)をDCM(10mL)、トリエチルアミン(0.8mL、5.68mmol)、及びDMF(22uL)の混合物に懸濁し、次いで0℃に冷却した。混合物に塩化メタンスルホニル(0.38mL、4.89mmol)をシリンジで滴下して、反応混合物を0℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、DCM(2回)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮して粗中間体を得、次いでこれをDMF(6mL)中に溶解した。アジ化二ナトリウム(0.955g、14.7mmol)を加え、反応混合物を70℃に3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、NaHCOの飽和水溶液とDCMとの間で分配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(0~5%MeOH/DCM)によって精製して、9-[(2R,3R,4R,5R)-5-(アジドメチル)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-1H-プリン-6-オン(391mg、43%)を得た。LCMS (AA): m/z = 410.2. H NMR (DMSO-d) δ 12.47 (br s, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.10 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 6.27 (dd, J = 19.3, 2.4 Hz, 1H), 5.67 - 5.52 (m, 1H), 4.88 - 4.81 (m, 1H), 4.11 - 4.08 (m, 1H), 3.74 - 3.70 (m, 1H), 3.54 - 3.48 (m, 1H), 0.90 (s, 9H), 0.16 (s, 3H), 0.14 (s, 3H). 19F NMR (DMSO- d) δ -202.75 (s, 1F).
ステップ4:9-[(2R,3R,4R,5R)-5-(アミノメチル)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-1H-プリン-6-オン、中間体23
9-[(2R,3R,4R,5R)-5-(アジドメチル)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-1H-プリン-6-オン(1.18g、2.88mol)をメタノール(40mL)及び酢酸(0.50mL、8.7mmol)に溶解した。パラジウム(炭素上10%、250mg、0.24mmol)を加え、混合物を1気圧の水素下で5時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液にp-トルエンスルホン酸一水和物(550mg、2.88mmol)を加えた。反応混合物を超音波処理して固体を溶解させ、溶液を蒸発乾固させて、9-[(2R,3R,4R,5R)-5-(アミノメチル)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-1H-プリン-6-オンを4-メチルベンゼンスルホン酸塩として得た(1.54g、91%)。LCMS (AA): m/z = 384.1
実施例25A
以下に列挙した化合物(中間体32)は、表に示されている出発物質を9-[(2R,3R,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-1H-プリン-6-オンの代わりにして実施例25のステップ3~4に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000104
実施例26
N-[9-[(2R,4S,5S)-4-アミノ-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-イル]ベンズアミド(中間体24)
Figure 0007337086000105
ステップ1:[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]4-ニトロベンゾエート
4-ニトロ安息香酸(6.58g、39.4mmol)を脱水THF(300mL)中のN-[9-[(2R,4S,5R)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(25.0g、38.0mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下で加えた。次いで、トリフェニルホスフィン(10.3g、39.4mmol)、続いてアゾジカルボン酸ジエチル(6.85g、39.4mmol)を加えた。次いで反応混合物を室温で4時間撹拌し、濃縮乾固した。粗製残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(30~100%EtOAc/ペンタン)によって精製して、[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]4-ニトロベンゾエートを得た(19.4g、63%)。LCMS (AA): m/z = 807.1 (M+H).
ステップ2:N-[9-[(2R,4R,5R)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド
MeOH(600mL)中の[(2R,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]4-ニトロベンゾエート(18.9g、23.4mmol)に4Åモレキュラーシーブ(5g)及びナトリウムメトキシド(MeOH中30%溶液、3.36mL、18.7mmol)をアルゴン雰囲気下にて0℃で加えた。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。次いで、反応溶液を水素イオン樹脂(Dowex(登録商標)50WX2水素型、100-200メッシュ)でpH7に調整し、溶媒を除去した。粗製残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0~5%MeOH/EtOAc)によって精製して、N-[9-[(2R,4R,5R)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(12.6g、82%)を得た。LCMS (AA): m/z = 658.1 (M+H).
ステップ3:[(2R,3R,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]メタンスルホネート
ピリジン(200mL)中のN-[9-[(2R,4R,5R)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(16.1g、24.4mmol)の溶液に、メタンスルホニルクロリド(11.3mL、146mmol)をアルゴン雰囲気下で加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、溶媒を真空で除去し、残渣を水とEtOAcとの間で分配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮して、[(2R,3R,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]メタンスルホネート(16.8g、94%)を得た。LCMS (AA): m/z = 736.1 (M+H).
ステップ4:N-[9-[(2R,4S,5S)-4-アジド-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-イル]ベンズアミド
DMF(200mL)中の[(2R,3R,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]メタンスルホネート(16.8g、22.8mmol)の溶液に15-クラウン-5(1.5g、6.84mmol)を加え、続いてアルゴン下でアジ化ナトリウム(4.44g、68.4mmol)を加えた。反応混合物を90℃に加熱し、16時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、水とEtOAcとの間で分配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(0~100%EtOAc/ペンタン)によって精製して、N-[9-[(9-[(2R,4S,5S)-4-アジド-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-イル]ベンズアミド(9.8g、63%)を得た。LCMS (AA): m/z = 683.1 (M+H).
ステップ5:N-[9-[(2R,4S,5S)-4-アミノ-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-イル]ベンズアミド、中間体24
N-[9-[(2R,4S,5S)-4-アジド-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-イル]ベンズアミド(10g、14.6mmol)をエタノール(100mL)中に溶解した。パラジウム(炭素上10%、3.09g、2.92mmol)を加え、混合物を40psiの水素下で2日間撹拌した。反応混合物を濾過し、メタノールで洗浄し、濾液を蒸発乾固した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0~10%MeOH/DCM)によって精製して、N-[9-[(2R,4S,5S)-4-アミノ-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-イル]ベンズアミド(7.32g、76%)を得た。H NMR (CDCl) δ 9.00 (br s, 1H), 8.74 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.00 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.63 - 7.56 (m, 1H), 7.55 - 7.47 (m, 2H), 7.39 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.35 - 7.14 (m, 7H), 6.79 (d, J = 8.1 Hz, 4H), 6.43 (dd, J = 7.0, 3.5 Hz, 1H), 3.95 - 3.81 (m, 2H), 3.76 (s, 6H), 3.41 (d, J = 4.2 Hz, 2H), 2.86 - 2.81 (m, 1H), 2.40 - 2.35 (m, 1H).
実施例27
N-[9-[(2R,3R,4R,5S)-4-アミノ-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(中間体25)
Figure 0007337086000106
ステップ1:[(2R,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)テトラヒドロフラン-3-イル]トリフルオロメタンスルホネート
N-[9-[(2R,3R,4S,5R)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3,4-ジヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(13.9g、20.6mmol)及びN,N-ジメチルアミノピリジン(6.37g、51.6mmol)をピリジン(170mL)中に溶解し、反応混合物を0℃に冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(23mL、134mmol)を滴下し、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、反応混合物を室温に温め、さらに90分間撹拌した。反応混合物を0℃に再冷却し、DCMと水との間で分配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(0~75%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、[(2R,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)テトラヒドロフラン-3-イル]トリフルオロメタンスルホネート(16.87、87%)を得た。LCMS (AA): m/z = 938.1 (M+H).
ステップ2:N-[9-[(1S,2R,4R,5S)-4-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3,6-ジオキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド
トルエン(200mL)及び水(9mL)中の[(2R,3R,4R,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-4-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)テトラヒドロフラン-3-イル]トリフルオロメタンスルホネート(11.57g、12.3mmol)及び亜硝酸テトラブチルアンモニウム(14.7g、49.3mmol)を室温で2時間激しく攪拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、有機相を分離した。次いで、水層をEtOAc(2回)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗化合物を逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸アンモニウム水溶液(10mM)中0~100%ACN)によって精製して、N-[9-[(1S,2R,4R,5S)-4-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3,6-ジオキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(4.38g、54%)を得た。LCMS (AA): m/z = 656.3 (M+H).
ステップ3:N-[9-[(2R,3S,4S,5S)-4-アジド-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド
N-[9-[(1S,2R,4R,5S)-4-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3,6-ジオキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(3.76g、5.74mmol)、アジ化ナトリウム(2.26g、34.4mmol)、及び塩化アンモニウム(620mg、11.5mmol)をDMF(37mL)及び水(5.5mL)に溶解した。反応混合物を120℃に加熱し、20分間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcと水との間で分配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(0~80%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、N-[9-[(2R,3S,4S,5S)-4-アジド-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(2.49g、62%)を得た。LCMS (AA): m/z = 699.3 (M+H). H NMR (DMSO-d) δ 11.19 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.05 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 7.67 - 7.62 (m, 1H), 7.58 - 7.53 (m, 2H), 7.38 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.29 - 7.19 (m, 7H), 6.88 - 6.81 (m, 4H), 6.45 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 6.23 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 4.67 - 4.61 (m, 1H), 4.58 - 4.52 (m, 1H), 4.02 - 3.95 (m, 1H), 3.72 (s, 6H), 3.42 - 3.37 (m, 1H), 3.33 - 3.27 (m, 1H).
ステップ4:9-[(2R,3R,4R,5S)-4-アジド-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-アミン
トルエン(53mL)中のN-[9-[(2R,3S,4S,5S)-4-アジド-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(2.88g、4.12mmol)及びピリジン(10mL、124mmol)に、N,N-ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(3.69mL、26.4mmol)を室温で滴下した。反応混合物を30分間撹拌し、その後、80℃に加熱し、さらに60分間攪拌した。反応混合物をEtOAcと水との間で分配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(0~100%EtOAc/DCM)によって精製して、9-[(2R,3R,4R,5S)-4-アジド-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-アミン(1.76g、72%)を得た。LCMS (AA): m/z = 597.3 (M+H).
ステップ5:N-[9-[(2R,3R,4R,5S)-4-アジド-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド
0℃まで冷却したピリジン(32mL)中の9-[(2R,3R,4R,5S)-4-アジド-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-アミン(2.58g、4.3mmol)の溶液に、塩化ベンゾイル(0.90mL、7.8mmol)を滴下した。次いで、反応混合物を0℃で2時間撹拌し、室温まで温め、さらに16時間撹拌した。水(3.35mL)中に希釈した水酸化アンモニウム(30%水溶液、2mL、17.3mmol)の溶液を0℃で滴下した。次いで、メタノール(4.2mL)を加え、反応混合物を室温に温め、2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcと水の間で分配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗製化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(40~100%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、N-[9-[(2R,3R,4R,5S)-4-アジド-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(2.63g、87%)を得た。LCMS (AA): m/z = 701.3 (M+H).
ステップ6:N-[9-[(2R,3R,4R,5S)-4-アミノ-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド、中間体25
N-[9-[(2R,3R,4R,5S)-4-アジド-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(2.62g、3.74mmol)をエタノール(37mL)中に溶解した。パラジウム(炭素上10%、800mg、0.75mmol)を加え、混合物を1気圧の水素下で1日間撹拌した。反応混合物を濾過し、メタノールで洗浄し、濾液を蒸発乾固して、N-[9-[(2R,3R,4R,5S)-4-アミノ-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]プリン-6-イル]ベンズアミド(2.48g、98%)を得た。LCMS (AA): m/z = 675.3 (M+H). H NMR (DMSO-d) δ 11.05 (br s, 1H), 8.74 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.04 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.67 - 7.63 (m, 1H), 7.58 - 7.53 (m, 2H), 7.32 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 7.24 - 7.15 (m, 7H), 6.83 - 6.77 (m, 4H), 6.43 (d, J = 20.2 Hz, 1H), 5.49 (dd, J = 52.6, 4.1 Hz, 1H), 4.12 - 3.93 (m, 2H), 3.71 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 3.34 - 3.27 (m, 2H). 19F NMR (DMSO- d) δ -198.21 (s, 1F).
実施例28
N-[9-[(2R,3R,5S)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(中間体26)
Figure 0007337086000107
ステップ1:N-[9-[(2R,3R,5S)5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド
DCM/DMF混合物(5:1比、180mL)中に溶解したN-[9-[(2R,3R,5S)-3-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(7.0g、20.7mmol)及びトリエチルアミン(6.4mL、45.5mmol)の溶液に、0℃で4,4’-ジメトキシトリチルクロリド(14.0g、41.4mmol)を加えた。反応混合物を、0℃で1時間撹拌し、次いで5℃に温め、16時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、有機相を分離した。次いで、有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。粗製化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(0~10%MeOH/DCM)によって精製し、N-[9-[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(7.65g、58%)を得た。H NMR (DMSO-d) δ12.10 (br s, 1H), 11.69 (br s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.33 - 7.29 (m, 2H), 7.26 - 7.16 (m, 7H), 6.83 - 6.77 (m, 4H), 5.86 - 5.84 (m, 1H), 5.68 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.69 - 4.65 (m, 1H), 4.52 - 4.46 (m, 1H), 3.71 (s, 6H), 3.20 - 3.11 (m, 2H), 2.83 - 2.75 (m, 1H), 2.36 - 2.29 (m, 1H), 1.99 - 1.92 (m, 1H), 1.12 (d, J = 6.6 Hz, 6H).
ステップ2:N-[9-[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド
DMF(200mL)に溶解したN-[9-[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(19.0g、29.7mmol)及び1H-イミダゾール(5.65g、83.1mmol)の溶液に、tert-ブチルジメチルシリルクロリド(11.1g、74.2mmol)を加えた。反応混合物を5℃で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を水とEtOAcとの間で分配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、蒸発させた。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(50~75%EtOAc/ペンタン)によって精製して、N-[9-[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(18.5g、83%)を得た。
ステップ3:N-[9-[(2R,3R,5S)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド、中間体26
AcOH/水(4:1混合物、100mL)中のN-[9-[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(18.2g、24.1mmol)の混合物を10℃で3時間攪拌した。次いで、飽和NaHCO水溶液を加えることにより、反応混合物をpH7に調整した。EtOAcを加え、有機相を分離した。次いで、有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、蒸発させた。粗化合物を、ペンタン/EtOAc混合物(10:1、200mL)で粉末化し、N-[9-[(2R,3R,5S)-3-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6-オキソ-1H-プリン-2-イル]-2-メチル-プロパンアミド(中間体26、9.50g、88%)を得た。LCMS (AA): m/z = 452.1 (M+H). H NMR (CDCl) δ 12.13 (br s, 1H), 8.75 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 5.58 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.95 - 4.85 (m, 1H), 4.77 - 4.73 (m, 1H), 4.54 - 4.49 (m, 1H), 4.00 (dd, J = 12.5, 2.0 Hz, 1H), 3.62 - 3.57 (m, 1H), 2.74 - 2.66 (m, 1H), 2.51 - 2.44 (m, 1H), 2.17 - 2.08 (m, 1H), 1.28 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.27 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.82 (s, 9H), -0.06 (s, 3H), -0.15 (s, 3H).
実施例29
2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aS,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-ナトリウムまたは2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aS,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-ナトリウム(化合物I-12a)
Figure 0007337086000108
ステップ1:(4-ニトロフェニル)N-[(2S,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]スルファメート(中間体27)
標題化合物は、実施例8のステップ1に記載されている手順に従って、N-[9-[(2R,4S,5S)-4-アミノ-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-9H-プリン-6-イル]ベンズアミド(中間体24)から調製した。m/z = 858.3 (M+H).
ステップ2:[(2S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチルN-[(2S,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]スルファメート
表題化合物は、実施例8のステップ2に記載されている手順に従って、40℃で16時間加熱して中間体27及び中間体26から調製した。LCMS (AA): m/z = 1170.5 (M+H).
ステップ3:[(2S,4R,5R)-4-ヒドロキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチルN-[(2S,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]スルファメート
標題化合物は、実施例8のステップ3に記載されている手順に従って、[(2S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチルN-[(2S,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]スルファメートから調製した。LCMS (AA): m/z = 1056.4 (M+H).
ステップ4:[(2R,3R,5S)-5-[[(2S,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3-イル]スルファモイルオキシメチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸
標題化合物は、実施例8のステップ4に記載されている手順に従って、[(2S,4R,5R)-4-ヒドロキシ-5-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]メチルN-[(2S,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]テトラヒドロフラン-3-イル]スルファメートから調製した。m/z = 818.2 (M+H).
ステップ5:N-(9-{(5S,7R,8R,10S,12aS,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミドまたはN-(9-{(5S,7R,8R,10R,12aS,14R,15aS)-7-[2-(イソブチリルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル]-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-14-イル}-9H-プリン-6-イル)ベンズアミド、中間体28a及び中間体28b
標題化合物は、実施例8のステップ5に記載されている手順に従って、[(2R,3R,5S)-5-[[(2S,3S,5R)-5-(6-ベンズアミドプリン-9-イル)-2-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3-イル]スルファモイルオキシメチル]-2-[2-(2-メチルプロパノイルアミノ)-6-オキソ-1H-プリン-9-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]オキシホスフィン酸から調製し、中間体28a(主要な異性体)、LCMS(FA):LCMS (FA): m/z = 832.1 (M+H)及び中間体28b(少量の異性体)、LCMS (FA): m/z = 832.1 (M+H)を得た。
ステップ6:2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10S,12aS,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-ナトリウムまたは2-アミノ-9-[(5S,7R,8R,10R,12aS,14R,15aS)-14-(6-アミノ-9H-プリン-9-イル)-2,2,10-トリオキシド-10-スルファニルデカヒドロ-5,8-メタノフロ[3,2-l][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン-ナトリウム(化合物I-12a)
実施例8のステップ6に記載の手順に従って、中間体28a(250mg、0.268mmol)から標題化合物を調製して、I-12aをN,N-ジエチルエタンアミン塩として得た。Bio-Rad BT AG 50W-X8樹脂、100-200メッシュの水素型(2.4g)を水(13mL)中でスラリー化し、ガラスカラム(0.5”×6”)に入れ、過剰の水を重力で排出した。NaOHの水溶液(1N、24mL)を重力によりカラムに通した。次いで、重力によりカラムを水(48mL)ですすいだ。pH紙を使用して、溶出水の最終的な部分が中性であることを確認した。I-12aのN,Nジエチルエタンアミン塩(120mg、0.183mmol)を水(1mL)中に溶解してカラムに入れ、追加の水(1mL)を使用してバイアルをすすいでカラムに入れた。カラムを水(9mL)で溶出し、約9mLの1番目の画分と、約2mLの2番目の画分の2つの画分に集めた。UPLC/MSによると、1番目の画分(約9mL)のみが、産物を含んでいたので、この画分を一晩凍結乾燥し、I-12aナトリウム塩(111mg、61%)を得た。LCMS (AA): m/z = 658.0 (M+H). H NMR (DO) δ 1.96 - 2.12 (m, 1H), 2.12 - 2.23 (m, 1H), 2.62 - 2.71 (m, 1H), 3.00 (dd, J = 4.0, 13.1 Hz, 1H), 3.60 (t, J = 10.8 Hz, 1H), 3.75 (s, 1H), 3.80 - 3.91 (m, 1H), 3.95 (dd, J = 4.8, 10.6 Hz, 1H), 4.18 - 4.32 (m, 1H), 4.39 (dd, J = 4.2, 11.4 Hz, 1H), 4.80 (s, 1H), 4.84 - 4.97 (m, 1H), 5.92 (s, 1H), 6.27 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 8.41 (s, 1H). 31P NMR (DMSO-d) δ 51.58 (s, 1P).
実施例30
以下の化合物は、表に示されている出発物質を2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(2S,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミド-N、N-ジエチルエタンアミンまたは2-メチル-N-{6-オキソ-9-[(2R,5S,7R,8R,12aR,14R,15aS)-2,10,10-トリオキシド-14-(9H-プリン-9-イル)-2-スルファニルデカヒドロ-11H-5,8-メタノシクロペンタ[m][1,3,6,9,10,11,2]テトラオキサチアザホスファシクロテトラデシン-7-イル]-6,9-ジヒドロ-1H-プリン-2-イル}プロパンアミド-N、N-ジエチルエタンアミンの代わりにして、ステップ6から開始する実施例8に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000109
Figure 0007337086000110
実施例31
以下の化合物は、表に示されている出発物質を中間体24の代わりにしてステップ1から始まる実施例29に記載されているように調製した。
Figure 0007337086000111
Figure 0007337086000112
ステップ5では、環化時に主要な異性体のみが単離された。
実施例32
N-[7-[(2S,3S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ベンズアミド(中間体29)
Figure 0007337086000113
ステップ1:(3R,4R,5R)-4-ベンジルオキシ-5-(ベンジルオキシメチル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-オン
DMSO(1.33L)中の(2RS,3R,4R,5R)-4-ベンジルオキシ-5-(ベンジルオキシメチル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-オール(120g、361mmol、合成についてはWoerpel,K.A.et al.J. Am.Chem.Soc.2005,127,10879-10884を参照されたい)の溶液に、室温でAcO(682mL、7.22mol)を加えた。反応混合物を空気中で、室温で一晩撹拌した。反応混合物を水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機相を分離し、水、NaHCOの飽和水溶液、及びブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(5~25%EtOAc/ペンタン)によって精製して、粗油状物(残留AcOHを含んでいた)を得た。油状物をEtOAcで希釈し、NaHCOの飽和水溶液(2回)、水、及びブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、蒸発させて、(3R,4R,5R)-4-ベンジルオキシ-5-(ベンジルオキシメチル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-オン(100g、84%)を得た。H NMR (CDCl) δ 7.39 - 7.31 (m, 8H), 7.26 - 7.23 (m, 2H), 5.47 (dd, J = 49.3, 5.3 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 4.61 (s, 1H), 4.60 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 4.55 - 4.46 (m, 2H), 4.30 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 3.72 - 3.61 (m, 2H).
ステップ2:(2SR,3R,4R,5R)-4-ベンジルオキシ-5-(ベンジルオキシメチル)-2-(4-クロロ-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-オール
-78℃に冷却した無水THF(220mL)中の7-ブロモ-4-クロロ-5-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(22.3g、90.8mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、36.3mL、90.8mmol)を滴下した。反応混合物を30分間アルゴン下にて-78℃で撹拌した。この混合物に、-78℃の無水THF(300mL)中の(3R,4R,5R)-4-ベンジロキシ-5-(ベンジロキシメチル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-オン(30g、90.8mmol)の溶液を加えた。反応混合物をアルゴン下にて-78℃で30分間撹拌した。反応混合物を0℃まで温め、NHCl飽和水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、真空濃縮した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(20~50%EtOAc/ペンタン)によって精製して、(2SR,3R,4R,5R)-4-ベンジルオキシ-5-(ベンジルオキシメチル)-2-(4-クロロ-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-オール(5g、11%)を得た。
ステップ3:7-[(2S,3S,4R,5R)-4-ベンジルオキシ-5-(ベンジルオキシメチル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-4-クロロ-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
CHCN(100mL)中の(2SR,3R,4R,5R)-4-ベンジルオキシ-5-(ベンジルオキシメチル)-2-(4-クロロ-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-オール(10g、20mmol)の氷浴で冷却した溶液に、トリエチルシラン(19mL、120mmol)及びBFEtO(15.1mL、120mmol)を加えた。反応混合物をAr下で、0℃で16時間撹拌した。冷却した反応混合物をNaHCOの飽和水溶液で処理し、EtOAcで抽出した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、蒸発させた。粗製残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(30~50%EtOAc/ペンタン)によって精製し、7-[(2S,3S,4R,5R)-4-ベンジルオキシ-5-(ベンジルオキシメチル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-4-クロロ-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(7g、73%)を得た。LCMS (AA): m/z = 482.1 (M+H). H NMR (CDCl) δ 8.55 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.29 - 7.17 (m, 10H), 5.52 (d, J = 23.5 Hz, 1H), 5.33 - 5.17 (m, 1H), 4.72 - 4.67 (m, 1H), 4.53 - 4.40 (m, 3H), 4.35 - 4.21 (m, 2H), 3.91 - 3.86 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.68 - 3.62 (m, 1H).
ステップ4:4-アジド-7-[(2S,3S,4R,5R)-4-ベンジルオキシ-5-(ベンジルオキシメチル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン
DMSO(145mL)中の7-[(2S,3S,4R,5R)-4-ベンジルオキシ-5-(ベンジルオキシメチル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-4-クロロ-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(14.5g、30mmol)の溶液にアジ化ナトリウム(3.9g、60mmol)を加えた。溶液をAr下で70℃に温め、2時間撹拌した。TLC分析は反応が不完全であったことを示した。追加のアジ化ナトリウム(0.98g、15mmol)を添加し、70℃での加熱をさらに2時間続けた。反応混合物を室温に冷却し、水で処理し、EtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、真空濃縮した。粗製残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(50%EtOAc/ペンタン)によって精製して、4-アジド-7-[(2S,3S,4R,5R)-4-ベンジルオキシ-5-(ベンジルオキシメチル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(14.8g、100%)を得た。LCMS (AA): m/z = 489.2 (M+H).
ステップ5:(2R,3R,4R,5S)-5-(4-アミノ-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)-4-フルオロ-2-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3-オール
MeOH(604mL)中の4-アジド-7-[(2S,3S,4R,5R)-4-ベンジルオキシ-5-(ベンジルオキシメチル)-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(14.8g、30.2mmol)及びPd(OH)(20%、4.0g、5.73mmol)の混合物を、Hガス50psiの下で、65℃で48時間振盪した。TLC分析は反応が不完全であったことを示した。反応混合物をセライトで濾過し、濾液にPd(OH)(20%、6.0g、8.60mmol)を加えた。次いで、反応混合物をHガス50psiの下で、65℃でさらに48時間振盪した。触媒をセライトで濾過して除去し、濾液を蒸発乾固させて、さらに精製する必要のない、(2R,3R,4R,5S)-5-(4-アミノ-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)-4-フルオロ-2-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3-オール(6.9g、81%)を得た。LCMS (AA): m/z = 283.0 (M+H).
ステップ6:7-[(2S,3S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン
表題化合物は、実施例15のステップ1に記載されている手順に従って、(2R,3R,4R,5S)-5-(4-アミノ-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)-4-フルオロ-2-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-3-オール(6.4g、22.6mmol)から開始して調製し、7-[(2S,3S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(10.8g、94%)を得た。H NMR (CDCl) δ 8.33 (s, 1H), 7.22 (s, 1H), 5.47 - 5.40 (m, 1H), 5.27 - 5.11 (m, 1H), 5.16 (s, 2H), 4.55 - 4.47 (m, 1H), 4.04 - 3.95 (m, 2H), 3.99 (s, 3H), 3.78 - 3.74 (m, 1H), 0.92 (s, 9H), 0.90 (s, 9H), 0.12 (s, 3H), 0.10 (s, 3H), 0.08 (s, 3H), 0.07 (s, 3H).
ステップ7:N-[7-[(2S,3S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ベンズアミド
標題化合物は、実施例16に記載されている手順に従って、DCMを共溶媒として使用して、7-[(2S,3S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(10.8g、21.1mmol)から開始して調製し、N-[7-[(2S,3S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ベンズアミド(11g、85%)を得た。
ステップ8:N-[7-[(2S,3S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ベンズアミド、中間体29
中間体29は、実施例6のステップ3に記載されている手順に従って、0℃で16時間攪拌して、N-[7-[(2S,3S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-3-フルオロ-テトラヒドロフラン-2-イル]-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ベンズアミド(11g、17.8mmol)から調製した。粗化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(50%EtOAc/ペンタン)によって精製して、N-[7-[(2S,3S,4R,5R)-4-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-5-メチル-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]ベンズアミド(8g、90%)を得た。H NMR (CDCl) δ 8.30 - 8.24 (m, 2H), 8.08 (br s, 1H), 7.57 - 7.46 (m, 3H), 7.38 (s, 1H), 5.65 (br s, 1H), 5.35 - 5.19 (m, 2H), 4.59 - 4.56 (m, 1H), 4.37 (br s, 3H), 4.18 - 4.15 (m, 1H), 3.97 - 3.92 (m, 1H), 3.73 - 3.66 (m, 1H), 0.95 (s, 9H), 0.15 (s, 6H).
実施例33
7-[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-5-フルオロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン(中間体30)
Figure 0007337086000114
ステップ1:7-[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(ヒドロキシメチル)-2-メトキシ-2-メチル-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]-5-フルオロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン
オルト酢酸トリメチル(16.8g、140mmol)とジクロロ酢酸(179mg、1.4mmol)を、DMF(40mL)中の7-[(2R,3R,4S,5R)-3,4-ジヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-5-フルオロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン(8.0g、28mmol、合成については、Tetrahedron 2007,63,9850-9861を参照されたい)の懸濁液に加え、反応混合物を60℃で1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、DIPEA(0.2mL、1.15mmol)を加えた。反応混合物を濃縮乾固して、粗製の7-[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(ヒドロキシメチル)-2-メトキシ-2-メチル-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]-5-フルオロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン(9.5g、100%)を得た。
ステップ2:[(2R,3S,4S,5R)-4-アセトキシ-3-ブロモ-5-(5-フルオロ-4-オキソ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチルアセテート
ACN(10mL)中の臭化アセチル(10.1mL、139mmol)の混合物を、0℃に冷却したACN(50mL)中の7-[(3aR,4R,6R,6aR)-6-(ヒドロキシメチル)-2-メトキシ-2-メチル-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]-5-フルオロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン(9.5g、27.8mmol)の懸濁液に2時間かけて加えた。反応混合物を10℃で8時間懸濁し、次いで、溶液のpHが8になるまでNaHCOの飽和水溶液で処理した。反応混合物をEtOAc(2回)で抽出し、合わせた有機相を濃縮乾固させた。粗製残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(15%MeOH/DCM)によって精製して、[(2R,3S,4S,5R)-4-アセトキシ-3-ブロモ-5-(5-フルオロ-4-オキソ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチルアセテート(2.0g、16.6%)を得た。LCMS (AA): m/z = 433.8 (M+H).
ステップ3:[(2S,4R,5R)-4-アセトキシ-5-(5-フルオロ-4-オキソ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチルアセテート
[(2R,3S,4S,5R)-4-アセトキシ-3-ブロモ-5-(5-フルオロ-4-オキソ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチルアセテート(1.6g、3.7mmol)をメタノール(100mL)とトリエチルアミン(1.53mL、11.1mmol)に溶解した。パラジウム(炭素上10%、398mg、0.37mmol)を加え、混合物を1気圧の水素下で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、メタノールで洗浄し、濾液を蒸発乾固させて、[(2S,4R,5R)-4-アセトキシ-5-(5-フルオロ-4-オキソ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチルアセテート(1.3g、100%)を得た。LCMS (AA): m/z = 354.1 (M+H).
ステップ4:5-フルオロ-7-[(2R,3R,5S)-3-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン
15℃に冷却したメタノール(30mL)中の[(2S,4R,5R)-4-アセトキシ-5-(5-フルオロ-4-オキソ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-2-イル]メチルアセテート(1.3g、3.67mmol)に炭酸カリウム(1.51g、11mmol)を加え、反応混合物を15℃で16時間撹拌した。次いで、反応混合物をセライトで濾過し、濾液をHCl(ジオキサン中の4M溶液)の添加によりpH7に酸性化し、濾液を濃縮乾固した。粗製残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(10%MeOH/DCM)によって精製して、5-フルオロ-7-[(2R,3R,5S)-3-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン(700mg、71%)を得た。LCMS (AA): m/z = 270.0 (M+H).
ステップ5:7-[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-5-フルオロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン、中間体30
中間体30は、実施例11のステップ2に記載されている手順に従って、15℃で2日間撹拌して、5-フルオロ-7-[(2R,3R,5S)-3-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン(200mg、0.74mmol)から開始して調製し、7-[(2R,3R,5S)-5-[[ビス(4-メトキシフェニル)-フェニル-メトキシ]メチル]-3-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]-5-フルオロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン(350mg、83%)を得た。LCMS (AA): m/z = 572.2 (M+H). H NMR (DMSO-d) δ 12.15 (br s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.37 - 7.33 (m, 2H), 7.28 - 7.14 (m, 8H), 6.85 - 6.81 (m, 4H), 6.09 - 6.08 (m, 1H), 5.66 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 4.45 - 4.39 (m, 2H), 3.72 (s, 6H), 3.16 - 3.12 (m, 2H), 2.26 - 2.18 (m, 1H), 1.93 - 1.87 (m, 1H).
実施例34
生物学的プロトコール及びSTING結合アッセイデータ
STINGのクローニング、発現、及び精製
残基140~379(H232R)をコードするヒトSTING(受託番号GB:BC047779)のDNAを、N末端HIS及びC末端Aviタグ付き融合タンパク質として、HISタグとSTINGの間にrTEV切断部位を有して、pET28にクローニングした。配列は、E.coli発現システムを使用して組換えタンパク質発現の前に検証された。
発現のために、STING発現ベクターをBL21(DE3)細胞に形質転換した。発現はIPTGを添加することによって誘導され、16℃で20時間発現させた。
精製のために、STINGはニッケルアフィニティ樹脂(Thermo Scientific番号25215)、続いてTEV酵素切断及びSuperdex 200カラム(GE Healthcare番号28-9893-35)精製によって精製された。部位特異的in vitroビオチン化のために、精製されたAviタグ付きSTINGタンパク質をビオチン(SUPELCO番号47868)、ATP(SIGMA番号A-7699)、及びBirA酵素と共にインキュベートし、続いてSuperdex 200カラム(GE Healthcare番号28-9893-35)を通してさらに精製した。質量分析法によって、リン酸化を確認した。
ヒトSTINGのTR-FRETアッセイ
DMSO中の40nLの試験化合物を、白色の384ウェルマイクロタイタープレート(Greiner 784075)のウェルに加えた。フルオレセイン標識リガンド(c[G(2’,5’)p-2’-Fluo-AHC-A(3’,5’)p]-Biolog C 195、最終100nM)及びTb標識ストレプトアビジン(StreptavidinTbクリプテートCisBio 610SATLB)を含む2μLのSTINGアッセイ緩衝液(PBS及び0.01%BSA)を加えた。次いで、STINGタンパク質(最終100nM)を含む2μLのSTINGアッセイ緩衝液を加え、混合物を室温で60分間インキュベートした。次いで、プレートをBMG PheraStar Plusリーダー(LanthaScreenモジュール)で読み取った。
上述のアッセイ法について、様々な濃度での試験化合物の阻害パーセントを、非処理及びDMSOのみで処理した試料と比較して計算した。化合物濃度対阻害パーセント曲線を適合させて、IC50値を生成した。当業者は、単一の濃度での阻害百分率またはIC50値のいずれかとして生成された値が実験的変動の影響を受けることを理解するであろう。
THP-1 Dual Lucia レポーター遺伝子アッセイ条件
THP1-Dual(商標)細胞(InvivoGen番号thpd-nfis)は、ISG54(インターフェロン刺激遺伝子)の最小プロモーターと5つのインターフェロン(IFN)刺激応答エレメントの制御下にある、分泌型ルシフェラーゼレポーター遺伝子であるLuciaルシフェラーゼ遺伝子を安定して組み込むことにより、ヒトTHP-1単球細胞株から得られた。実験当日に、細胞を黒色の384ウェルプレート(Corning 356697)に、増殖培地(RPMI 1640、2 mM L-グルタミン、25mM HEPES、10%熱不活化ウシ胎仔血清、100μg/mL Normocin(商標)、50U/mL-50μg/mL Pen-Strep、10μg/mLブラストサイジン、及び100μg/mLのゼオシン)中のウェル密度あたり7500細胞/25μlで播種した。細胞プレートに62.5nLの試験化合物を投与し、次いで37℃で20時間インキュベートした。インキュベーションの終わりに、15μL/ウェルのQUANTILuc(商標)(InvivoGen番号repqlc1)が加えられ、LeadSeekerを使用して直ちに発光が測定された。
上述のアッセイ法について、様々な濃度での試験化合物の発光シグナル誘導パーセントを、非処理及びDMSOのみで処理した試料と比較して計算した。化合物濃度対シグナル誘導パーセント曲線を適合させて、EC50値を生成した。当業者は、EC50値として生成された値が実験的変動の影響を受けることを理解するであろう。
上で詳述したように、本開示の化合物はSTINGを調節する。ある特定の実施形態では、本開示の化合物は、以下の表に示されるIC50およびEC50値を有するSTINGアゴニストである。
Figure 0007337086000115
Figure 0007337086000116
TR-FRET IC50:A)1.0μM未満、B)1.0μM~10μM、C)10μM~100μM、D)100μMより大きい。
THP1 EC50:A)1.0μM未満、B)1.0μM~10μM、C)10μM~25μM、D)25μMより大きい。
ある特定の実施形態を示して説明してきたが、以下の特許請求の範囲に定義されるそのより広い態様の技術から逸脱することなく、当業者によって変更及び修正を行うことができることを理解されたい。
本開示は、本出願に記載される特定の実施形態の見地から限定されるべきではない。本開示の多くの修正及び変形が、当業者に明らかであるとおり、その趣旨及び範囲から逸脱することなく行うことが可能である。本明細書中列挙されるものだけでなく、本開示の範囲内に含まれる機能的に均等な方法及び組成物が、上述の記載から当業者に明らかであるだろう。そのような修正及び変形は、添付の特許請求の範囲の範囲内に入ることが意図される。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲に付与される権利と均等の範囲全体に加えて特許請求の範囲の条件によってのみ制限されるべきである。本開示は、特定の方法、試薬、化合物、組成物、または生体系に限定されず、これらは、当然、変動することを理解されたい。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明するための目的のものにすぎず、限定することを意図しないことも理解されたい。
本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、発行済み特許、及び他の文書は、個々の刊行物、特許出願、発行済み特許、または他の文書が、参照によりその全体が組み込まれることが具体的かつ個別に示されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる文章に含まれている定義は、それらが本開示の定義と矛盾する限りにおいて除外される。

Claims (30)

  1. の化合物、
    Figure 0007337086000117

    またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
    AがBまたは-Y-Bであり、Yが-O-、-S-、-NH-、または-NR-であり、
    及びXが、独立して、-O-、-S-、または-CH-であり、
    及びLのうちの少なくとも1つが-OS(O)NH-、または-NHS(O)-O-であり、他方が-O-P(O)(R)-O-、-OS(O)NH-、または-NHS(O)-O-であり、
    が水素、フルオロ、-OH、-NH、-OR、または-NHRであり、
    が水素またはフルオロであり、
    が水素またはフルオロであり、Rが水素、フルオロ、-OH、-NH、-OR、もしくは-NHRであるか、またはRとRが一緒になって-CHO-を形成し、
    が水素またはフルオロであり、
    がC-Cアルキルであり、
    がC-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルであり、
    が-OHまたは-SHであり、
    が、独立して以下の式:
    Figure 0007337086000118

    で表される基から選択され、
    が、独立して以下の式:
    Figure 0007337086000119

    で表される基から選択され、
    が、N、O、またはSから選択される1~4個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている5員または6員の単環式ヘテロアリール環であるか、またはN、O、またはSから選択される1~5個のヘテロ原子を含む任意選択で置換されている9員または10員の二環式ヘテロアリール環であり、ここで、Bが環内に少なくとも1つのN原子を含み、YはBの炭素原子に結合し
    ただし、前記化合物は、B が、以下の式:
    Figure 0007337086000120

    で表される基であり、そしてB が、以下の式:
    Figure 0007337086000121

    で表される基である化合物を除く、
    前記化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. II
    Figure 0007337086000122

    で表される化合物であって、A、X 、X 、R 、R 、R 、R 、R 、B 、L 、およびL が、請求項1に規定される通りである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  3. が-O-P(O)(SH)-O-または-O-P(O)(OH)-O-であり、
    が-OS(O)NH-または-NHS(O)-O-である、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  4. が-OS(O)NH-または-NHS(O)-O-であり、
    が-O-P(O)(SH)-O-または-O-P(O)(OH)-O-である、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  5. 及びXが独立して-O-または-CH-である、請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  6. が水素、フルオロ、-OH、または-ORであり、Rが水素またはフルオロである、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  7. が水素またはフルオロであり、
    が水素、フルオロ、または-OHであり、
    が水素またはフルオロである、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  8. が水素であり、
    がフルオロであり、
    が水素である、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  9. III
    Figure 0007337086000123

    で表される化合物であって、A、X 、X 、R 、R 、B 、L 、およびL が、請求項1~6のいずれか1項に規定される通りである、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  10. 式(IV-A)、(IV-B)、(IV-C)、(IV-D)、(IV-E)、または(IV-F):
    Figure 0007337086000124

    Figure 0007337086000125

    で表される化合物であって、式中、
    及びRが各々独立して、水素、フルオロ、-OH、または-ORであり、
    が水素またはフルオロであり、
    及びXが独立して-O-または-CH-であり、
    Yが-O-または-NH-であり、
    、B 、B 、R およびR が、請求項1に規定される通りである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  11. 式(IV-C)または(IV-D):
    Figure 0007337086000126

    で表される化合物であって、X 、X 、R 、R 、R 、R 、B 、B 、YおよびB が、請求項10に規定される通りである、請求項10に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  12. 式(VII-A)、(VII-B)、(VII-D)、または(VII-D):
    Figure 0007337086000127

    で表される化合物であって、式中、
    が水素、フルオロ、または-ORであり、
    が水素またはフルオロであり、
    、B 、およびR が、請求項1に規定される通りである、
    請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  13. 式(VII-C)または(VII-D):
    Figure 0007337086000128

    で表される化合物であって、式中、
    が水素、フルオロ、または-OCHCFであり、
    がフルオロであり、
    およびB が、請求項12に規定される通りである、
    請求項12に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  14. が、1~3個のN原子を含む任意選択で置換されている6員の単環式ヘテロアリール環である、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  15. AがBである、請求項1~9のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  16. 以下の式
    Figure 0007337086000129

    で表される基である、請求項1~15のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  17. 以下の式
    Figure 0007337086000130

    で表される基である、請求項16に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  18. 以下の式
    Figure 0007337086000131

    で表される基である、請求項1~17のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  19. 以下の式
    Figure 0007337086000132

    で表される基である、請求項18に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  20. 、B、またはBが置換されている場合、前記置換基がハロゲン、-OH、-CN、-NO、C-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、C-Cシクロアルキル、-OR11、-SR12、-N(R12、-NR12C(O)R12、-C(O)R12、-C(O)OR12、-C(O)N(R12、または-SON(R12であるか、または、2つの隣接する置換基が介在する環原子と一緒になって4~8員環を形成し、
    式中、R11が、C-Cアルキル、ハロ(C-C6)アルキル、またはC-Cシクロアルキルであり、
    12が水素、C-Cアルキル、ハロ(C-C)アルキル、またはC-Cシクロアルキルである、請求項1~15のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  21. 前記化合物が、以下の式:
    Figure 0007337086000133

    Figure 0007337086000134

    Figure 0007337086000135

    Figure 0007337086000136

    で表される化合物から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  22. 前記化合物が、以下の式
    Figure 0007337086000137

    Figure 0007337086000138

    で表される化合物から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  23. (a)請求項1~22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、(b)薬学的に許容される担体と、を含む医薬組成物。
  24. 対象において免疫応答を誘導するための組成物であって、請求項1~22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物。
  25. 対象においてSTING依存性I型インターフェロン産生を誘導するための組成物であって、請求項1~22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物。
  26. 対象において細胞増殖性障害を治療するための組成物であって、請求項1~22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組成物。
  27. 前記細胞増殖性障害ががんである、請求項26に記載の組成物。
  28. 第2の治療薬と組み合わせて投与されることを特徴とする、請求項26または27に記載の組成物。
  29. 抗原と、請求項1~22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、を含む、ワクチン組成物。
  30. 対象においてウイルス感染を治療するための、請求項29に記載のワクチン組成物。
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