JP7336982B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description
また本発明の課題は、外観が良好な吸収性物品を提供することに関する。
前記伸縮性シートの一実施形態では、前記2枚のシートどうしの接合部が、前記弾性部材を挟んで該弾性部材の幅方向両側に該弾性部材に対して近接配置されて接合部対を構成し、該接合部対が、該弾性部材の延在方向に複数間欠配置されている。
前記伸縮性シートの一実施形態では、前記弾性部材が、該弾性部材の延在方向に所定の伸長率で伸長された状態で、複数の前記接合部対によって挟圧されている。
本発明の伸縮性シートの製造方法の一実施形態では、2枚のシート間に弾性部材を一方向に伸長させた状態で配置し、その伸長状態の弾性部材を挟んで該弾性部材の幅方向両側の複数箇所にて、該2枚のシートどうしを接合して複数の接合部対を形成する、接合部形成工程を有する。
本発明の伸縮性シートの製造方法の一実施形態では、前記弾性部材の伸長状態を解除して該弾性部材を弛緩させ、その弛緩に伴う該弾性部材の幅方向長さの増加により、該弾性部材における前記接合部対に挟まれた部分の該接合部対との密着性を弛緩前に比べて高めることで、所定の伸長率で伸長された状態の該弾性部材を該接合部対によって挟圧する、弾性部材弛緩工程とを有する。
本発明の伸縮性シートの製造方法の一実施形態では、前記弾性部材について、前記接合部形成工程における伸長状態での伸長率を、製造結果物である前記伸縮性シートが自然状態にあるときの伸長率に比べて高くする。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記横方向に伸縮性を有する伸縮性シートを含む。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記伸縮性シートは、相対向する2枚のシートと、両シート間に配置され、前記横方向に延在する弾性部材とを具備する。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記2枚のシートどうしの接合部が、前記弾性部材を挟んで該弾性部材の幅方向両側に該弾性部材と接触するように配置されて接合部対を構成し、該接合部対が、前記横方向に複数間欠配置されている。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記弾性部材が、前記横方向に所定の伸長率で伸長された状態で、複数の前記接合部対によって挟圧されている。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記伸縮性シートの前記横方向の端部に、前記弾性部材が配置されていない弾性部材非配置領域が存在している。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記弾性部材非配置領域は、前記横方向に間欠配置された複数の前記接合部対のうち、少なくとも該横方向の最外方に位置する横方向最外方接合部対と、該横方向最外方接合部対と該横方向において最も近接する接合部対とを含む。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記弾性部材の前記横方向の端部が、前記接合部対に位置している。
本発明の他の特徴、効果及び実施形態は、以下に説明される。
前記伸縮性シートは、2枚のシート(図中符号「11」又は「12」で示す部材)間に弾性部材(図中符号「13」で示す部材)が一方向に延在し、該弾性部材の延在方向(図中符号「X」で示す方向)に伸縮性を有する。
前記伸縮性シートの一実施形態では、前記2枚のシートどうしの接合部(図中符号「15a」又は「15b」で示す部材)が、前記弾性部材を挟んで該弾性部材の幅方向(図中符号「Y」で示す方向)の両側に該弾性部材に対して近接配置されて接合部対(図中符号「15」で示す部材)を構成し、該接合部対が、該弾性部材の延在方向に複数間欠配置されている。
前記伸縮性シートの一実施形態では、前記弾性部材が、該弾性部材の延在方向に所定の伸長率で伸長された状態で、複数の前記接合部対によって挟圧されている。
図1には、前記伸縮性シートの一実施形態である伸縮性シート10が示されており、伸縮性シート10は前記の構成を備えている。
このように、伸縮性シート10に、弾性部材13の固定とは無関係な第2接合部対16が形成されていると、伸縮性シート10の両面(第1シート11側の表面及び第2シート12側の表面)において後述する襞構造を形成することが容易になる。
なお本発明では、第2接合部対16(弾性部材13と非接触の接合部対)は必須ではなく、無くてもよい。後述する使い捨ておむつ1(図10参照)を構成する伸縮性シート10Aは、第2接合部対16(第2接合部16a,16b)を有していない。
Y方向に沿って隣り合う2本の弾性部材13間の間隔Le(図1参照)に対する、Y方向に沿う第2接合部対16の長さL16(図1参照)の比率(L16/Le)は、好ましくは0.25以上、より好ましくは0.50以上、更に好ましくは0.70以上である。L16/Leの値は、接合強度の確保の点から、1に近いほど好ましい。
Y方向に沿って隣り合う2本の弾性部材13間の間隔Leは、1mm以上であることが好ましい。またLeの値は、10mm以下であることが好ましく、8mm以下であることがより好ましく、6mm以下であることが更に好ましい。Leの値は、1mm以上10mm以下であることが好ましく、1mm以上8mm以下であることがより好ましく、1mm以上6mm以下であることが更に好ましい。
X方向に沿って隣り合う2つの接合部対15,15(16,16)の間隔Lf(図1参照)は、好ましくは6mm以下、より好ましくは5mm以下、更に好ましくは3mm以下である。Lfの下限値に特に制限はないが、該下限値はなるべく小さい方が、汗の拡散面積が大きくなるため好ましい。
第1接合部対15及び第2接合部対16それぞれのX方向の長さ(幅)は、好ましくは3mm以下、より好ましくは2mm以下、更に好ましくは1mm以下である。当該幅の下限値に特に制限はなく、小さいほど好ましい。
製造装置20は、超音波処理部21を備えている。
超音波処理部21は、超音波ホーン31を備えた超音波処理機30と、超音波ホーン31の先端部の振動印加面31tと対向する位置に配置された受けロール40とを備えており、処理対象物である第1シート11と第2シート12と弾性部材13との積層体14を、超音波ホーン31の振動印加面31tと、受けロール40の周面部40t(具体的には、後述する凸部対41,42の先端面)との間に挟んで超音波振動を印加することで、積層体14に融着部である第1接合部15a,15b(第1接合部対15)及び第2接合部16a,16b(第2接合部対16)を形成し、両シート11,12を接合する。
前記超音波発振器は、前記コンバーターと電気的に接続されており、該超音波発振器により発生された周波数15~50kHz程度の波長の高電圧の電気信号が、該コンバーターに入力される。
前記コンバーターは、ピエゾ圧電素子等の圧電素子を内蔵し、前記超音波発振器から入力された電気信号を、圧電素子により機械的振動に変換する。
前記ブースターは、前記コンバーターから発せられた機械的振動の振幅を調整、好ましくは増幅して超音波ホーン31に伝達する。
超音波ホーン31は、アルミ合金やチタン合金などの金属でできており、使用する周波数帯で正しく共振するように設計されている。超音波ホーン31の先端部の振動印加面31tは、処理対象物の一方の面(本実施形態では第2シート12)に当接する。
前記ブースターから超音波ホーン31に伝達された超音波振動は、超音波ホーン31の内部においても増幅、又は減衰されて、処理対象物に印加される。
超音波処理機30としては、市販の超音波ホーン、コンバーター、ブースター、超音波発振器を組み合わせて用いることができる。
複数の第1凸部対41は、それぞれ、CDに間隔を置いて配置された一対の第1凸部41a,41bと、両凸部41a,41b間に位置する第1凹部43とを有する。
複数の第2凸部対42は、それぞれ、CDに間隔を置いて配置された一対の第2凸部42a,42bと、両凸部42a,42b間に位置する第2凹部44とを有する。
第1凸部対41の第1凹部43は、第2凸部対42の第2凹部44に比べて、幅(CDの長さ)が短い。また第1凹部43は、第2凹部44に比べて、受けロール40の径方向外方に突出しており、すなわち受けロール40の回転中心から遠い(図7参照)。
第1凸部対41の第1凹部43には、弾性部材13が導入される。第2凸部対42の第2凹部44には弾性部材13は導入されない。
なお図5では、説明のために第1シート11の記載を省いており、第1凹部43に弾性部材13が直接導入され、弾性部材13と受けロール40の周面部40tとが接触しているが、伸縮性シート10の製造時には、図6に示すように、第1凹部43には弾性部材13に先立って第1シート11が導入されるため、弾性部材13は受けロール40と非接触である。
また、製造装置20を用いた伸縮性シート10の製造方法は、弾性部材13の伸長状態を解除して該弾性部材13を弛緩させ、その弛緩に伴う該弾性部材13の幅方向長さ(直径)の増加により、該弾性部材13における接合部対15,16に挟まれた部分の該接合部対15,16との密着性を弛緩前に比べて高めることで、所定の伸長率で伸長された状態の該弾性部材13を該接合部対15,16によって挟圧する、弾性部材弛緩工程を有する。
これに対し本発明では、弾性部材の抜けをある程度許容する代わりに、従来問題視されてきた、伸縮性シートの製造時における弾性部材の切断や蛇行の問題を解決するべく、前述のとおり、弾性部材について搬送伸長率>製品伸長率を採用し、搬送伸長率を、製品伸長率のみならず、従来の伸縮性シートの製造方法における搬送伸長率よりも大きくしている。
弾性部材13の搬送伸長率は、前記大小関係(搬送伸長率>製品伸長率)が成立することを前提として、好ましくは200%以上、より好ましくは220%以上、更に好ましくは240%以上である。弾性部材13の搬送伸長率の上限については、特に制限されないが、高伸長を原因とする弾性部材13の切断を防止する観点から、好ましくは440%以下、より好ましくは420%以下、更に好ましくは400%以下である。
弾性部材13の製品伸長率は、特に制限されず、伸縮性シート10の用途等に応じて適宜設定することができる。例えば伸縮性シート10を使い捨ておむつ等の吸収性物品の構成部材として使用する場合、弾性部材13の製品伸長率は、好ましくは150%以上、より好ましくは170%以上、そして、好ましくは400%以下、より好ましくは380%以下である。
第1接合部対15の間隔Dを設定するに当たっては、弾性部材13の製品伸長率と間隔Dとの対応関係を示す検量線を予め作成しておき、該検量線に基づいて、所望の製品伸長率に対応する間隔Dを設定する方法を採用することができる。
また、第1接合部対15の間隔Dは、前記接合部形成工程における弾性部材13の伸長状態での幅方向長さすなわち直径a(図8参照)に対して、好ましくは1.0倍超2.0倍以下である。
伸長状態の弾性部材13の直径aは、第1凹部43の深さb(図8参照)に対して、好ましくは1.1倍以上1.5倍以下、より好ましくは1.2倍以上1.5倍以下、更に好ましくは1.3倍以上1.5倍以下である。
前記吸収性物品は、着用者の前後方向、すなわち腹側から股間部を介して背側に延びる方向に対応する縦方向(図中符号「X1」で示す方向)と、該縦方向に直交する横方向(図中符号「Y1」で示す方向)とを有する。
以下の説明において、特に言及しない限り、縦方向は、吸収性物品の縦方向又はその構成部材(例えば吸収体)における縦方向に沿う方向であり、横方向は、吸収性物品の横方向又はその構成部材における横方向に沿う方向である。
前記吸収性物品の一実施形態では、着用者の股間部に配され、着用者の陰茎等の排泄部に対向する排泄部対向部(図示せず)を含む股下部(図中符号「B」で示す部分)と、該股下部よりも着用者の腹側(前側)に配される腹側部(図中符号「A」で示す部分)と、該股下部よりも着用者の背側(後側)に配される背側部(図中符号「C」で示す部分)との3つに区分される。
前記吸収性物品の一実施形態では、尿等の排泄液を吸収保持する吸収体(図中符号「5」で示す部材)を具備する。
図10及び図11には、本発明の吸収性物品の一実施形態である使い捨ておむつ1が示されており、おむつ1は前記の構成を備えている。
本発明において、腹側部A、股下部B及び背側部Cは、展開且つ伸長状態のおむつ1を縦方向X1に三等分した場合の各領域であり得る。
吸収性本体2の縦方向X1に沿う両側には、一対の防漏カフ6,6が設けられている。各防漏カフ6は、それぞれ、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性の防漏カフ形成用シート60と、該シート60に伸長状態で固定された弾性部材61とを含んで構成されている。
前述の各部材3~6としては、この種の吸収性物品において通常使用されているものを特に制限なく用いることができる。
本実施形態では、外装体7を構成する伸縮性シート10Aが具備する2枚のシート11,12のうち、第1シート11が、吸収体5(吸収性本体2)から相対的に遠い位置に配置されておむつ1の外面を形成し、第2シート12が、吸収体5(吸収性本体2)から相対的に近い位置に配置されておむつ1の内面を形成している。
なお、図示の形態とは逆に、第2シート12が吸収体5から相対的に遠い位置に配置され、第1シート11が、吸収体5から相対的に近い位置に配置されてもよい。
吸収体5から相対的に遠い位置に配置された第1シート11は、吸収体5から相対的に近い位置に配置された第2シート12よりも縦方向X1の長さが長く、第2シート12の縦方向X1の端縁から延出する延出部11Eを有し、該延出部11Eが、第2シート12の肌対向面側に折り返されて、吸収性本体2の縦方向X1の端部を被覆している。
図示の形態では、弾性部材非配置領域13Nは更に、2番目の接合部対15と3番目の接合部対15との間も含む。
また、伸縮性シート10Aにおいては、弾性部材13のシート11,12に対する固定方法が、接着剤による接着や融着ではなく、「かしめ」を利用した接合部対15(接合部15a,15b)による挟圧であるため、仮に、弾性部材13の横方向Y1の端部(切断端部)が、前記の「接合部対に位置」の定義の範囲で、接合部対15から横方向Y1の外方に多少延出したとしても、接合部対15がその弾性部材13の切断端部の位置を規制するガイドとして機能するため、複数の弾性部材13それぞれの切断端部が整然と配置された状態となりやすく、おむつ1の外観が向上し得る。
弾性部材13の抜け長さ13NLは、好ましくは10mm以上、より好ましくは20mm以上、そして、好ましくは100mm以下、より好ましくは80mm以下である。
例えば、前記実施形態では、接合部対15,16の形成手段として、超音波処理による融着を利用したが、熱を伴うエンボス加工による融着を利用してもよい。
また、前記実施形態のおむつ1では、外装体7が、腹側部A(前身頃)を構成する部材と背側部C(後身頃)を構成する部材とをそれぞれ独立に有し、吸収性本体2が両部材に架け渡して固定された形態であった、これに代えて、腹側部Aから背側部Cにわたって連続的に延在する形態であってもよい。
前述した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
相対向する2枚のシート間に弾性部材が一方向に延在し、該弾性部材の延在方向(X)に伸縮性を有する伸縮性シートであって、
前記2枚のシートどうしの接合部(第1接合部15a,15b)が、前記弾性部材を挟んで該弾性部材の幅方向(Y)両側に該弾性部材に対して近接配置されて接合部対(第1接合部対15)を構成し、該接合部対が、該弾性部材の延在方向に複数間欠配置され、
前記弾性部材が、該弾性部材の延在方向に所定の伸長率で伸長された状態で、複数の前記接合部対によって挟圧されている、伸縮性シートの製造方法であって、
2枚のシート間に弾性部材を一方向に伸長させた状態で配置し、その伸長状態の弾性部材を挟んで該弾性部材の幅方向両側の複数箇所にて、該2枚のシートどうしを接合して複数の接合部対を形成する、接合部形成工程と、
前記弾性部材の伸長状態を解除して該弾性部材を弛緩させ、その弛緩に伴う該弾性部材の幅方向長さの増加により、該弾性部材における前記接合部対に挟まれた部分の該接合部対との密着性を弛緩前に比べて高めることで、所定の伸長率で伸長された状態の該弾性部材を該接合部対によって挟圧する、弾性部材弛緩工程とを有し、
前記弾性部材について、前記接合部形成工程における伸長状態での伸長率(搬送伸長率)を、製造結果物である前記伸縮性シートが自然状態にあるときの伸長率(製品伸長率)に比べて高くする、伸縮性シートの製造方法。
<2>
前記弾性部材は、前記2枚のシートとの摩擦のみによって、該2枚のシートに固定されている、前記<1>に記載の伸縮性シートの製造方法。
<3>
前記接合部形成工程の実施後で且つ前記弾性部材弛緩工程の実施前において、伸長状態前記弾性部材と該弾性部材に対して近接配置された前記接合部対との間に、隙間が生じている、前記<1>又は<2>に記載の伸縮性シートの製造方法。
<4>
前記接合部形成工程における前記弾性部材の伸長状態での幅方向長さに対する、前記接合部対を構成する一方の前記接合部と他方の前記接合部との間の長さの割合が、1.3以上3.5以下である、前記<1>~<3>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<5>
前記接合部形成工程における前記弾性部材の伸長状態での幅方向長さに対する、前記接合部対を構成する一方の前記接合部と他方の前記接合部との間の長さの割合が、1.5以上3.3以下である、前記<1>~<4>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
前記接合部形成工程における前記弾性部材の伸長状態での伸長率を、該弾性部材の幅方向長さ(直径)が、前記接合部対を構成する一方の前記接合部と他方の前記接合部との間の長さに対して80%未満となるようにする、前記<1>~<5>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<7>
前記接合部形成工程における前記弾性部材の伸長状態での伸長率を、該弾性部材の幅方向長さ(直径)が、前記接合部対を構成する一方の前記接合部と他方の前記接合部との間の長さに対して、好ましくは75%以下、より好ましくは70%以下であり、また、好ましくは30%以上、より好ましくは35%以上、更に好ましくは40%以上となるようにする、前記<1>~<6>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<8>
前記接合部形成工程における前記弾性部材の伸長状態での幅方向長さが、0.1mm以上0.5mm以下である、前記<1>~<7>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<9>
前記接合部形成工程における前記弾性部材の伸長状態での幅方向長さが、0.2mm以上0.4mm以下である、前記<1>~<8>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
前記接合部対を構成する一方の接合部と他方の接合部との間の長さ(D)が、好ましくは0.12mm以上、より好ましくは0.2mm以上、そして、好ましくは0.7mm以下、より好ましくは0.6mm以下である、前記<1>~<9>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<11>
前記接合部対を構成する一方の接合部と他方の接合部との間の長さ(D)に対する、前記伸縮性シートの弛緩状態における前記弾性部材の幅方向長さ(直径)(d2)の比率(d2/D)が、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.2以上、更に好ましくは1.3以上である、前記<1>~<10>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<12>
前記接合部形成工程では、周面部に前記接合部対形成用の凸部対(第1凸部対41)が複数設けられたロール(受けロール40)の該周面部上にて、前記2枚のシートの間に伸長状態の前記弾性部材が配置された積層体を形成するとともに、該2枚のシートのうちの一方と該弾性部材とを、該凸部対を構成する一対の凸部(第1凸部41a,41b)間に位置する凹部(第1凹部43)に収容し、その状態で該積層体における該2枚のシートどうしを接合して複数の前記接合部対を形成し、
前記接合部形成工程における伸長状態の前記弾性部材の幅方向長さ(直径)(a)が、前記凹部の深さ(b)、又は前記接合部対を構成する一方の接合部と他方の接合部との間の長さ(D)に対して、好ましくは1.1倍以上1.5倍以下、より好ましくは1.2倍以上1.5倍以下、更に好ましくは1.3倍以上1.5倍以下である、前記<1>~<11>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<13>
前記接合部形成工程における前記弾性部材の伸長状態での伸長率(搬送伸長率)と、前記伸縮性シートが自然状態(非伸長状態)にあるときの該弾性部材の伸長率(製品伸長率)との比率が、前者>後者を前提として、前者/後者として、好ましくは1.2以上、より好ましくは1.5以上、そして、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.7以下である、前記<1>~<12>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<14>
前記接合部形成工程における前記弾性部材の伸長状態での伸長率(搬送伸長率)が、好ましくは200%以上、より好ましくは220%以上、更に好ましくは240%以上、そして、好ましくは440%以下、より好ましくは420%以下、更に好ましくは400%以下である、前記<1>~<13>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
前記伸縮性シートは、前記2枚のシートどうしの接合部として、前記弾性部材を挟んで前記幅方向(Y)両側に該弾性部材に対して近接配置された第1接合部対(15)と、該幅方向に間欠配置された複数の該弾性部材どうし間に配置されて該弾性部材とは接触しておらず、該幅方向に対向配置された一対の接合部(第2接合部16a,16b)からなる第2接合部対(16)とを有し、
前記幅方向に沿って隣り合う2本の前記弾性部材間の間隔(Le)に対する、該幅方向に沿う前記第2接合部対の長さ(L16)の比率(L16/Le)が、好ましくは0.25以上、より好ましくは0.50以上、更に好ましくは0.70以上である、前記<1>~<14>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<16>
前記幅方向に沿って隣り合う2本の前記弾性部材13間の間隔(Le)が、好ましくは1mm以上10mm以下、より好ましくは1mm以上8mm以下、更に好ましくは1mm以上6mm以下である、前記<1>~<15>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<17>
前記延在方向(X)に沿って隣り合う2つの前記接合部対(第1接合部対15、第2接合部対16)の間隔(Lf)が、好ましくは6mm以下、より好ましくは5mm以下、更に好ましくは3mm以下である、前記<1>~<16>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<18>
前記接合部対(第1接合部対15、第2接合部対16)の前記延在方向(X)の長さ(幅)が、好ましくは3mm以下、より好ましくは2mm以下、更に好ましくは1mm以下である、前記<1>~<17>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<19>
前記接合部形成工程では、ロール(受けロール40)の周面部上にて、前記2枚のシートの間に伸長状態の前記弾性部材が配置された積層体を形成し、該ロールを回転させて該積層体を所定の押圧位置に搬送し、該押圧位置にて、該積層体を該周面部と超音波ホーンの先端部の振動印加面との間に挟んで超音波振動を印加することで、前記接合部対を形成し、
前記積層体の前記押圧位置への搬送途中で、前記ロールが内蔵する加熱手段により該積層体を予め加熱する、前記<1>~<18>の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法。
<20>
前記<1>~<19>の何れか1項に記載の製造方法によって製造された伸縮性シート。
着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、排泄液を吸収保持する吸収体を具備する吸収性物品であって、
前記横方向に伸縮性を有する伸縮性シートを含み、
前記伸縮性シートは、相対向する2枚のシートと、両シート間に配置され、前記横方向に延在する弾性部材とを具備し、
前記2枚のシートどうしの接合部が、前記弾性部材を挟んで該弾性部材の幅方向両側に該弾性部材と接触するように配置されて接合部対を構成し、該接合部対が、前記横方向に複数間欠配置され、
前記弾性部材が、前記横方向に所定の伸長率で伸長された状態で、複数の前記接合部対によって挟圧されており、
前記伸縮性シートの前記横方向の端部に、前記弾性部材が配置されていない弾性部材非配置領域が存在し、
前記弾性部材非配置領域は、前記横方向に間欠配置された複数の前記接合部対のうち、少なくとも該横方向の最外方に位置する横方向最外方接合部対と、該横方向最外方接合部対と該横方向において最も近接する接合部対とを含み、
前記弾性部材の前記横方向の端部が、前記接合部対に位置している、吸収性物品。
<22>
前記弾性部材の前記横方向の端部が、前記接合部対(第1接合部対15)と重なっているか、又は該接合部対から好ましくは5mm以内、より好ましくは3mm以内に位置している、前記<21>に記載の吸収性物品。
<23>
更に、前記吸収体の非肌対向面側に配された外装体を具備し、
前記吸収性物品の前身頃及び後身頃それぞれにおける前記外装体の前記縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されており、
前記外装体が前記伸縮性シートを含み、前記弾性部材非配置領域が前記サイドシール部を含む、前記<21>又は<22>に記載の吸収性物品。
<24>
前記外装体の前記横方向の端部(前記縦方向に沿う側縁)から前記弾性部材の該横方向の端部にわたる長さ」(弾性部材13の抜け長さ13NL)が、該外装体の該横方向の全長に対して、好ましくは5%以上、より好ましくは8%以上、そして、好ましくは15%以下、より好ましくは12%以下である、前記<23>に記載の吸収性物品。
<25>
前記外装体の前記横方向の端部(前記縦方向に沿う側縁)から前記弾性部材の該横方向の端部にわたる長さ」(弾性部材13の抜け長さ13NL)が、好ましくは10mm以上、より好ましくは20mm以上、そして、好ましくは100mm以下、より好ましくは80mm以下である、前記<23>又は<24>に記載の吸収性物品。
<26>
前記弾性部材非配置領域における前記弾性部材の仮想延長線上に接着剤が存在しない、前記<21>~<25>の何れか1項に記載の吸収性物品。
11 第1シート
12 第2シート
13 弾性部材
15 第1接合部対
15a,15b 第1接合部
16 第2接合部対
16a,16b 第2接合部
17 凸条部
20 製造装置
21 超音波処理部
30 超音波処理機
31 超音波ホーン
40 受けロール40
41 第1凸部対
41a,41b 第1凸部
42 第2凸部対
42a,42b 第2凸部
43 第1凹部
44 第2凹部
22 切断部
1,1Z パンツ型使い捨ておむつ(吸収性物品)
2 吸収性本体
3 表面シート
4 裏面シート
5 吸収体
6 防漏カフ
7 外装体
7A 腹側外装体(伸縮性シート)
7C 背側外装体(伸縮性シート)
13N 弾性部材非配置領域
X1 縦方向
Y1 横方向
A 腹側部
B 股下部
C 背側部
Claims (3)
- 着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、排泄液を吸収保持する吸収体を具備する吸収性物品であって、
前記横方向に伸縮性を有する伸縮性シートを含み、
前記伸縮性シートは、相対向する2枚のシートと、両シート間に配置され、前記横方向に延在する弾性部材とを具備し、
前記2枚のシートどうしの接合部が、前記弾性部材を挟んで該弾性部材の幅方向両側に該弾性部材と接触するように配置されて接合部対を構成し、該接合部対が、前記横方向に複数間欠配置され、
前記弾性部材が、前記横方向に所定の伸長率で伸長された状態で、複数の前記接合部対によって挟圧されており、
前記伸縮性シートの前記横方向の端部に、前記弾性部材が配置されていない弾性部材非配置領域が存在し、
前記弾性部材非配置領域は、前記横方向に間欠配置された複数の前記接合部対のうち、少なくとも該横方向の最外方に位置する横方向最外方接合部対と、該横方向最外方接合部対と該横方向において最も近接する接合部対とを含み、
前記弾性部材の前記横方向の端部が、前記接合部対に位置しており、
更に、前記吸収体の非肌対向面側に配された外装体を具備し、
前記吸収性物品の前身頃及び後身頃それぞれにおける前記外装体の前記縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されており、
前記外装体が前記伸縮性シートを含み、前記弾性部材非配置領域が前記サイドシール部を含む、吸収性物品。 - 前記弾性部材非配置領域における前記弾性部材の仮想延長線上に接着剤が存在しない、請求項1に記載の吸収性物品。
- 前記伸縮性シートは、前記縦方向に対向配置された一対の第2接合部からなる第2接合部対を更に有し、
前記第2接合部対は、前記横方向に複数間欠配置され、且つ前記弾性部材と非接触であり、
前記伸縮性シートは、弛緩状態において、前記接合部対及び前記第2接合部対を折曲の起点として襞構造を形成する、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
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