JP7335684B2 - 絆創膏 - Google Patents
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Description
図1~図3に示すように、本実施形態に係る絆創膏10は、主として足裏に貼付けられ、足裏に生じた魚の目、タコ、イボ等を治療するものである。具体的には、この絆創膏10は、偏平状に形成されたクッション部材1と、その上面を覆い、さらにクッション部材1の左右に延びるカバー部材2と、薬剤5と、を備えている。また、クッション部材1とカバー部材2の下面には、足に貼り付けるための粘着剤(図示省略)が塗布されており、この粘着剤を覆うための剥離紙3,4が貼り付けられている(図4~図6参照)。以下、各部材について説明する。
図2に示すように、クッション部材1は、前後方向が左右方向よりも長い矩形状に形成され、前後方向に並ぶ第1領域11と第2領域12とを有している。第1領域11及び第2領域12は、ともに矩形状に形成されているが、第1領域11の前後方向の長さは第2領域12よりも長く形成されている。また、第1領域11の左右方向の長さも第2領域12よりもやや長く形成されている。
次に、カバー部材2について説明する。カバー部材2は、シート状に形成されており、下面に粘着剤が塗布されている。また、カバー部材2は、クッション部材1が貼り付けられる中央部21と、この中央部21の両側に設けられ、クッション部材1から左右にはみ出す一対の固定部22,23と、を備えている。以下では、説明の便宜上、図2の左側の固定部を第1固定部22、右側の固定部を第2固定部23と称することとする。
次に、薬剤5について説明する。上記のように、クッション部材1には貫通孔13が形成されており、さらにクッション部材1の上面にはカバー部材2が貼り付けられている。そのため、貫通孔13の上部開口はカバー部材2によって閉じられ、下部開口は開放した状態となっている。そして、この下部開口から薬剤5が注入され、上部開口を塞ぐカバー部材2の粘着剤に固定されている。
次に、剥離紙について、図4~図6を参照しつつ説明する。図4は第1剥離紙の平面図、図5は第2剥離紙の平面図、図6は剥離紙が取り付けられた絆創膏の断面図である。
次に、上記のように構成された絆創膏を足裏の患部(魚の目、タコなど)に貼り付ける場合の使用方法について説明する。まず、第2剥離紙4の第2取っ手部42を把持し、第2剥離紙4を取り外し、クッション部材1及びカバー部材2の第2固定部23の粘着剤を露出させる。次に、クッション部材1の前端縁がつま先側、後端縁が踵側を向くように向きを調整しつつ、貫通孔13から露出する薬剤5が、患部に配置されるように絆創膏10を位置決めする。そして、クッション部材1及び第2固定部23の粘着剤を足に貼り付ける。これに続いて、第1取っ手部32を把持して、第1剥離紙3を取り外す。そして、露出した第1固定部22の粘着剤を足裏に貼り付ける。こうして、絆創膏10の取り付けが完了する。
上記絆創膏10によれば、次の効果を得ることができる。
上記のように足裏に絆創膏10を貼り付けた場合、使用者が歩行したときには、つま先側から踵側に力が作用するため、絆創膏10にも同様の力が作用し、足裏から剥がれやすいという問題がある。特に、ヒールを履いた場合には、つま先側に体重が集中するため、上記の力がより大きくなる。また、絆創膏10のクッション部材1と固定部22,23との間には段差が形成されているため、図7に示すように、絆創膏10を足裏に貼り付けた場合には、この段差により隙間が形成され、この隙間から固定部22,23が剥がれやすくなるという問題がある。
上記のように、固定部22,23の前縁部がつま先側から踵側に向かって斜めに延びる傾斜部分を有しているため、図9に示すように、つま先側から作用する力(矢印)を垂直に受けず、踵側に向かって受け流すことができる。これにより、つま先側から固定部22,23に作用する力を緩和することができ、その結果、歩行中に固定部22,23が足裏から剥がれるのを防止することができる。
クッション部材1の前端縁から、各固定部22,23の傾斜部分に亘っては、凹凸のない直線または曲線で構成されているため、つま先側から作用する力をなめらかに受け流すことができる。例えば、両者の間に段のような凹凸が形成されていると、この部分に力が作用しやすくなり、剥がれやすくなる。したがって、上記のように構成することで、クッション部材1及び固定部22,23が剥がれるのを、より防止することができる。
上記実施形態では、クッション部材1の後端縁側の両側と、各固定部22,23との間に隙間が形成されている。すなわち、クッション部材1の後端縁側と固定部22,23とは切り離されているため、クッション部材1の後端縁側が動きやすくなる。そのため、力が作用したときに、クッション部材1の後端縁が,その力に追従しながら動くため、クッション部材1が固定部22,23とともに剥がれるのをより防止することができる。また、クッション部材1を、足の側面や指など、曲面を有する部分に貼り付けやすくなるという利点もある。
クッション部材1と固定部22,23との連結部分の後縁を挟み、クッション部材1から固定部22,23に亘る縁部が円弧状に形成されているため、連結部分の後縁に力が集中するのを防止することができる。そのため、固定部22,23が剥がれるのをより防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は、適宜組合せ可能である。
貫通孔13の形状は、特には限定されないが、少なくとも前後方向の長さが、左右方向の幅よりも大きければよい。したがって、例えば、図10に示すような形状にすることができる。すなわち、長方形状(a)、前後方向に長く、且つ前端及び後端が円弧状(b)、前後方向に長く、且つ前端及び後端が三角形状(c)、前後方向に長く、且つ前端が円弧状で後端が直線状(d)、前後方向に長く、且つ前端が三角形状で後端が直線状(e)、前後方向に長く、且つ前端が円弧状で後端が三角形状(f)、など、種々の形状にすることができる。なお、貫通孔が前後方向に長い形状であれば、前後方向の長さと左右方向の幅の比、及びこれらの長さは、上述したものとすることができる。
上記実施形態では、クッション部材1に1つの貫通孔13を形成しているが、2以上の貫通孔を形成することもできる。貫通孔13の位置は特には限定されず、クッション部材1において、前後方向の前側に配置されていればよい。また、貫通孔13の形状も特には限定されず、円形以外であってもよい。
クッション部材1及びカバー部材2の形状は特には限定されず、例えば、図11(a)に示すように、カバー部材2をクッション部材1に対して左右方向に直線状に延びるように形成することもできる。また、図11(b)に示すように、カバー部材2をクッション部材1の前後方向の中間付近から左右に延びるように配置してもよい。
但し、上述したように、固定部22,23の前端縁に、上述したような傾斜部分が形成されていれば、固定部22,23の足からの剥がれを、より防止することができる。したがって、クッション部材1及びカバー部材2は、例えば、図12のような形状にすることができる。
上記実施形態では、本発明に係る絆創膏を足裏に貼付けているが、これに限定されず、足の甲、足の指、足の側面など、歩行時に履き物によって力を受ける箇所であれば、いずれの場所に貼付けても上述した効果を得ることができる。
13 貫通孔
2 カバー部材
22,23 固定部
Claims (3)
- 足裏を含む足に貼り付けられる絆創膏であって、
つま先側を向く前端縁及び踵側を向く後端縁を有し、偏平状に形成されているクッション部材と、
前記クッション部材を覆うように取り付けられ、少なくとも、当該クッション部材の両側からそれぞれ延びる一対の固定部を有するシート状のカバー部材と、
を備え、
前記クッション部材及び固定部には、当該絆創膏を前記足に貼り付けるための粘着剤が塗布されており、
前記クッション部材には、少なくとも1つの貫通孔が形成されており、
前記貫通孔は、前後方向の長さが、これと直交する左右方向の長さよりも長くなるように形成されており、
前記貫通孔の全体が、前記両固定部の間に配置されており、
前記各固定部は、前記踵側にいくにしたがって、前記クッション部材から離れるように斜めに延び、
前記各固定部において前記つま先側を向く縁部は、つま先側から踵側にいくにしたがって前記クッション部材から離れる方向に延びる傾斜部分を有している、絆創膏。 - 前記貫通孔は、前後方向に延びる長軸を有する楕円状に形成されている、請求項1に記載の絆創膏。
- 前記貫通孔には、薬剤が収容されている、請求項1または2に記載の絆創膏。
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