本実施形態における遊戯画像撮影装置は、撮影ブースと編集ブースを備える。ユーザは撮影ブースにて自らを撮影する。以下、撮影ブースにおいて被写体(ユーザ)を撮影した画像のことを「撮影画像」とよぶ。ユーザは、撮影ブースにおいて肌の美白化、髪のつや出しなど任意の画像修正を撮影画像に施すことができる(以下、このような画像修正を「事前修正」とよぶ)。本実施形態における遊戯画像撮影装置は、撮影ブースにおいて静止画像だけでなく動画像も撮影する。撮影画像のうち、動画像として取得されるものを「撮影動画像」、静止画像として取得されるものを「撮影静止画像」とよぶ。
事前修正を施された撮影画像は、編集ブースに送られる。ユーザは、編集ブースにおいて、スタンプ画像の貼付やスタイラスペンによる落書きなど任意の装飾を撮影画像に施すことができる(以下、このような画像の装飾を「装飾加工」または「編集」とよぶ)。編集ブースにおいて編集対象となっている撮影画像のことを「対象画像」とよぶ。また、対象画像のうち、撮影動画像を編集対象としたものを「対象動画像」、撮影静止画像を編集対象としたものを「対象静止画像」とよぶ。
遊戯画像撮影装置は、対象静止画像をシール台紙(外部媒体)に印刷する。また、遊戯画像撮影装置は、対象動画像および対象静止画像をサーバ(外部媒体)にアップロードする。ユーザは、スマートフォンなどのユーザ端末からサーバにアクセスすることにより、対象画像(対象動画像と対象静止画像)をダウンロードすることもできる。以上のように、本実施形態における遊戯画像撮影装置は、撮影機能、編集機能(装飾加工機能)、印刷機能および通信機能を備える。
以下においては、被写体の各種情報に基づく撮影・編集時の設定変更を中心として説明する。
図1は、遊戯画像撮影システム200の全体構成図である。
遊戯画像撮影システム200においては、遊戯画像撮影装置100はインターネット204を介してサーバ202およびユーザ端末206と接続される。遊戯画像撮影装置100においてユーザは自らを撮影する。遊戯画像撮影装置100は、被写体(ユーザ)を含む撮影画像を取得し、必要に応じて事前修正を撮影画像に施し、ユーザによる装飾加工を受け付ける。ユーザは、あらかじめ付与されたユーザIDにより識別される。ユーザは、ユーザIDが登録されたユーザカードを利用して遊戯画像撮影装置100のプレイ予約をする。
装飾加工後の対象画像はユーザIDとともに遊戯画像撮影装置100からサーバ202にアップロードされる。サーバ202は、ユーザID、撮影日時および対象画像(対象動画像と対象静止画像)を対応づけて保存する。ユーザは、ユーザIDおよびパスワード等の認証情報を介してサーバ202にアクセスすることにより、サーバ202から対象画像をダウンロードする。
サーバ202は、ユーザに関連する各種情報(以下、「ユーザ情報」とよぶ)を管理する。本実施形態における遊戯画像撮影装置100は、ユーザ情報に基づいて撮影等の設定変更を自動的に行うが詳細は後述する。
図2は、遊戯画像撮影装置100の外観斜視図である。
遊戯画像撮影装置100は、受付装置102、撮影ブース104、編集ブース106および印刷装置110を備える。ユーザは、受付装置102において遊戯画像撮影装置100の使用を予約する。ユーザは、受付装置102においてユーザIDを入力するとともに、現金または電子マネーにてプレイ料金を支払う。受付装置102は、ユーザに予約番号を発行する。受付装置102は、受付モニタ108において待機人数および呼び出し対象となる予約番号を表示させる。ユーザは、自分の予約番号が受付モニタ108に表示されると、撮影ブース104に入室する。
撮影ブース104においてユーザは写真撮影を行う。撮影終了後、ユーザは編集ブース106に移動する。編集ブース106には、編集装置126が設置される。編集装置126は、編集モニタ120を備える。編集モニタ120には対象画像(装飾加工の対象となる撮影画像)が表示される。本実施形態における編集モニタ120は、静電容量式タッチパネルにより形成される。1つの編集モニタ120に対して、2つのスタイラスペン122a、122bが用意される。ユーザはスタイラスペン122および指を使って対象画像に装飾加工を施す。編集終了後、印刷装置110は対象静止画像をシール台紙に印刷する。また、編集装置126は、対象画像をサーバ202にアップロードする。
図3は、撮影ブース104の外観斜視図である。
撮影ブース104は、カーテン124により外部から遮蔽される。撮影ブース104には、撮影装置128が設置される。撮影装置128は、被写体となるユーザを3方向から照らす3つのライト116、撮影静止画像および撮影動画像を取得するためのカメラ118、第1撮影モニタ112および第2撮影モニタ114を備える。
第1撮影モニタ112は、ユーザの撮影画像(撮影動画像と撮影静止画像)を表示させる。第2撮影モニタ114は、被写体となるユーザ以外の人物、たとえば、モデルの撮影画像(以下、「サンプル画像」とよぶ)を表示させる。ユーザは、第2撮影モニタ114に表示されるサンプル画像を参考にしながら、カメラ118の前で任意の撮影ポーズをとる。第2撮影モニタ114には、撮影方法に関する各種説明も表示される。上述したように、撮影ブース104においては、撮影動画像および撮影静止画像を取得できる。
本実施形態においては、第2撮影モニタ114はサンプル画像により、撮影ポーズも指示する(詳細後述)。
図4は、遊戯画像撮影装置100におけるプレイの流れを示すフローチャートである。図5は、遊戯画像撮影装置100を上から見た平面図である。
ユーザは、受付装置102において使用予約を行うと、受付装置102は受付処理を実行する(S10)。受け付け後、ユーザは撮影ブース104に入室する。撮影装置128は、ユーザの撮影画像を取得する(S12)。撮影ブース104においては、ユーザは所定数の撮影画像を取得できる。撮影動画像と撮影静止画像は同時に取得され(後述)、撮影動画像と撮影静止画像のペアを1セットの撮影画像とカウントする。本実施形態においては、最大6セットの撮影画像(撮影動画像と撮影静止画像のセット)が取得される。撮影に際し、ユーザは撮影装置128が提供する複数の事前修正メニューから事前修正の方法を選択できる。また、ユーザは撮影画像の背景色等も撮影装置128において選択できる。撮影装置128は、撮影画像を取得するごとに事前修正を実行する。なお、事前修正メニューは、受付装置102においてプレイ前に選択できてもよい。撮影処理(S12)の詳細は図11,図12に関連して後述する。
撮影後、第1撮影モニタ112には、2つの編集ブース106のいずれかを指示する指示情報が表示される。ユーザは、2つの編集ブース106a、106bのうち、第1撮影モニタ112により指定された編集ブース106に移動する。撮影装置128からは、編集装置126に撮影画像が転送される。ユーザは、編集装置126において転送された撮影画像(対象画像)に装飾加工を施す(S14)。編集処理(S14)の詳細は図13に関連して後述する。
編集後、編集装置126は対象画像を印刷装置110に送り、印刷装置110は対象画像をシール台紙に印刷する(S16)。また、編集装置126は、インターネット204を介して対象画像をサーバ202にアップロードする(S18)。ユーザは、ユーザIDをアクセスキーとしてサーバ202にアクセスすることにより、対象画像をサーバ202からユーザ端末206にダウンロードできる。
一般的には、撮影作業よりも編集作業に時間がかかる。本実施形態における遊戯画像撮影装置100においては、1つの撮影ブース104に対して2つの編集ブース106a、106b(編集装置126a、126b)を設けることにより、顧客回転率を高めている。
図6は、遊戯画像撮影装置100の機能ブロック図である。
遊戯画像撮影装置100の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。
上述したように、遊戯画像撮影装置100は、撮影装置128、受付装置102、編集装置126および印刷装置110の集合体として構成される。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。図7に示すサーバ202も同様である。
遊戯画像撮影装置100は、ユーザインタフェース処理部130、データ処理部132、通信部134およびデータ格納部136を含む。
ユーザインタフェース処理部130は、受付モニタ108、編集モニタ120等を介したユーザインタフェース処理を担当する。通信部134は、インターネット204を介してサーバ202との通信処理を担当する。通信部134は、近距離無線通信によりユーザ端末206とダイレクトに通信してもよい。たとえば、通信部134からユーザ端末206に対象画像を直接送信してもよい。データ格納部136は各種データを格納する。データ処理部132は、通信部134により取得されたデータおよびデータ格納部136に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部132は、ユーザインタフェース処理部130、通信部134およびデータ格納部136のインタフェースとしても機能する。
ユーザインタフェース処理部130は、ユーザによる操作入力を受け付ける入力部140と、ユーザへの情報提示を行う出力部142と、撮影画像を取得する撮影部138(カメラ118)を含む。入力部140は、受付装置102、撮影装置128、編集装置126等に設置されるタッチパネルに対するユーザの操作入力を検出する。入力部140は、スタイラスペン122による操作入力も検出する。出力部142は、受付装置102、撮影装置128、編集装置126等における画像表示のほか、音声出力、印刷出力など各種の出力処理を実行する。
入力部140は、ID取得部158を含む。ID取得部158は、ユーザカードから、ユーザIDを取得する。
出力部142は、撮影指示部160と説明部162を含む。撮影指示部160は、被写体となるユーザに対して撮影方法、たとえば、立ち位置や表情等について指示する(詳細後述)。撮影指示部160は、撮影ポーズ指示部164を含む。撮影ポーズ指示部164は、撮影ポーズを指示する。説明部162は、受付・撮影・編集・印刷に際し、テキスト画像および音声により、ユーザに対して遊戯画像撮影装置100の使用方法の説明を行う。
データ処理部132は、撮影制御部144、編集処理部146(編集部)、受付管理部148、印刷処理部150、イベント実行部152および画像認識部154を含む。
撮影制御部144は、撮影ブース104における撮影処理を制御する。撮影制御部144は、撮影ブース104においてユーザに撮影タイミングを通知する。撮影タイミングを時刻t1とすると、撮影制御部144は時刻t1よりも1.5秒前から0.1秒前まで動画像(以下、「前半動画像」とよぶ)を記録し、時刻t1において撮影静止画像を取得し、時刻t1の0.1秒後から1.5秒後まで動画像(以下、「後半動画像」とよぶ)を再び記録する。撮影制御部144は、前半動画像と後半動画像をつなげることにより撮影動画像を生成する。撮影制御部144は、撮影部138に撮影の開始指示および停止指示を送信することにより、撮影部138を制御する。また、撮影制御部144は、撮影静止画の取得時においては、図示しないストロボを発光させる。撮影動画像は、撮影静止画の取得期間、いいかえれば、ストロボ発光時の動画が含まれないため、ストロボ発光が映り込むことがない。
撮影制御部144は、撮影ポーズ選択部156を含む。撮影ポーズ選択部156は、複数種類の撮影ポーズのいずれかを選択する。撮影ポーズ指示部164は、サンプル画像として第2撮影モニタ114に撮影ポーズを表示させる。撮影ポーズについては、図10(a)~図10(d)に関連して後述する。
出力部142は、撮影画像を対象画像として編集モニタ120(静電容量式のタッチパネル)に表示させる。編集処理部146は、ユーザからの操作入力にしたがって対象画像を装飾加工する。編集作業の詳細は、図14等に関連して後述する。受付管理部148は、受付装置102においてユーザによるプレイ料金の支払いと予約順序を管理する。受付管理部148は、撮影ブース104において撮影作業が終了するごとに、予約中のユーザを撮影ブース104に案内する。印刷処理部150は、印刷装置110における対象画像の印刷を制御する。イベント実行部152は、2以上のユーザが同時に撮影するとき、2人の関係に基づいてさまざまなイベントを発生させる。また、イベント実行部152は、ユーザが持参するオブジェクトによってもさまざまなイベントを発生させる(以下、オブジェクトに基づくイベントのことを特に「オブジェクトイベント」とよぶ)。イベントは、撮影および編集に際して実行される演出である。画像認識部154は、撮影画像および対象画像の画像認識を行う。たとえば、画像認識部154は、撮影画像等からオブジェクトやユーザの顔画像を認識する。
通信部134は、ユーザ情報取得部166、ユーザID送信部168、イベントデータ受信部186および画像送信部188を含む。ユーザID送信部168は、ID取得部158が取得したユーザIDをサーバ202に送信する。ユーザ情報取得部166は、ユーザIDに対応するユーザ情報をサーバ202から受信する。イベントデータ受信部186は、サーバ202からイベントの実行方法を定義するイベントデータを受信する。画像送信部188は、装飾加工後の対象画像をサーバ202にアップロードする。
図7は、サーバ202の機能ブロック図である。
サーバ202は、通信部210、データ処理部212およびデータ格納部214を含む。通信部210は、インターネット204を介して遊戯画像撮影装置100、ユーザ端末206との通信処理を担当する。データ格納部214はユーザ情報等の各種データを格納する。データ処理部212は、通信部210により取得されたデータおよびデータ格納部214に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部212は、通信部210およびデータ格納部214のインタフェースとしても機能する。
通信部210は、ユーザID取得部216、ユーザ情報送信部218、イベントデータ送信部294および画像受信部296を含む。ユーザID取得部216は、遊戯画像撮影装置100からユーザIDを受信する。ユーザ情報送信部218は、ユーザID取得部216が受信したユーザIDに対応するユーザ情報を遊戯画像撮影装置100に送信する。イベントデータ送信部294は、イベントデータを遊戯画像撮影装置100に送信する。画像受信部296は、遊戯画像撮影装置100から装飾加工後の対象画像を受信する。
データ処理部212は、重要画像選択部220、撮影条件登録部222、ユーザ情報管理部224および楽曲選択部292を含む。重要画像選択部220は、複数の撮影画像のうち、後述の方法によりユーザの満足度が高いと考えられる撮影画像である「重要画像」を選択する。撮影条件登録部222は、重要画像に基づいて好適な撮影条件を登録する。重要画像の選択および重要画像に基づく撮影条件の設定方法については、図18に関連して後述する。ユーザ情報管理部224は、データ格納部214に格納されるユーザ情報を管理する。楽曲選択部292は、撮影時に流す楽曲を選択する。楽曲選択については図12等に関連して後述する。
図8は、ユーザ情報230のデータ構造図である。
ユーザ情報230は、サーバ202のデータ格納部214に格納される。ユーザ情報230は、ユーザの属性、好みなどを定義する情報である。ユーザは、遊戯画像撮影システム200に会員登録したときにユーザIDが発行される。ユーザ情報230は、ユーザの年齢等を含む基本情報、ユーザの好みの音楽を示す音楽情報、ユーザの好みの編集設定を示すマイパレット情報を含む。ユーザは、ユーザ端末206からユーザIDを指定してサーバ202にログインすることにより、ユーザ情報を任意に編集できる。図8はユーザ情報230の一部を示す。
図8によると、ユーザID=P01のユーザ(以下、「ユーザ(P01)」のように表記する)は、18歳の女性であり、ニックネームは「あーちゃん」である。ユーザは、他のユーザとともにグループをつくることもできる。グループは、グループIDにより識別される。グループは、同じクラス、同じ学校、同じ出身地など、複数のユーザは任意にグループを形成できる。図8によれば、ユーザ(P01)はグループ(G04)に属し、ユーザ(P03)はグループ(G01)とグループ(G03)に属し、ユーザ(P02)はいずれのグループにも属していない。グループの詳細に関しては図15に関連して後述する。
音楽情報には、ユーザが好きなアーティスト(音楽家)、好きな楽曲が登録される。音楽情報には、好みの音楽のジャンル(ロック、ジャズ、ポップス等)、好きな作曲家、など他の音楽に関する情報が含まれてもよい。図8においては、ユーザ(P01)はアーティスト(A1)と楽曲(B1)を好み、ユーザ(P02)はアーティスト(A2)と楽曲(B1)、楽曲(B2)を好んでいる。ユーザ(P01)とユーザ(P02)は、どちらも楽曲(B1)を好むという共通点がある。
マイパレット情報は、上述したようにユーザが好む編集設定を示す情報である。マイパレット情報にしたがって、編集処理部146は編集装置126における編集入力インタフェースを初期設定する。遊戯画像撮影装置100の愛好者には、編集に際しても独特のこだわりをもつ者も多い。たとえば、スタイラスペン122による線の好みも極太から極細まで、ユーザによってさまざまである。また、青色線を好むユーザであっても、インディゴ・ブルーのような深い青色を好む者もいれば、フローレンス・ブルーのような青紫に近い色を好む者もいる。ユーザは、マイパレット情報にあらかじめ好みの編集設定をしておけば、最初から好みの編集設定にて編集作業に取り掛かることができる。
図8によれば、ユーザ(P01)は、極細線とアイスランド・ブルーをマイパレット情報として設定している。このため、ユーザ(P01)が編集ブース106において対象画像を編集する際、編集処理部146はユーザ(P01)のスタイラスペンをアイスランド・ブルーの極太ペンとして初期設定する。ユーザ(P01)は、編集時にアイスランド・ブルーのための色味調整をしなくても、最初から好みのペン色にて編集作業に取り掛かることができる。マイパレット情報の初期設定については、図16(a)、図16(b)に関連して後述する。
ユーザ情報230には、このほかにもさまざまな情報が含まれてもよい。たとえば、基本情報として、ユーザの名前(本名)、生年月日、出身地、学校、会社、職業等が含まれてもよい。また、音楽情報に限らず、ユーザの嗜好情報として、好きな食べ物、好きな言葉、好きな有名人、好きなキャラクタ、好きなゲームなどが設定できてもよい。
このほかにも、ユーザ情報230には編集履歴が含まれてもよい。編集履歴には、たとえば、ユーザが設定したペンの線種や色彩、各種スタンプの利用履歴が含まれる。編集処理部146は、ユーザの編集作業の結果を編集履歴として記録し、編集終了後にサーバ202に編集履歴をユーザIDとともに送信する。ユーザ情報管理部224は、編集履歴を取得してユーザ情報230を適宜更新してもよい。
ユーザ情報230には、使用履歴が含まれてもよい。使用履歴は、ユーザがどの遊戯画像撮影装置100をどのくらい利用しているかを示す情報であるが、詳細は図17に関連して後述する。
図9は、同時撮影履歴情報240のデータ構造図である。
ユーザ情報管理部224は、同時撮影履歴情報240をユーザ情報230の一部として管理する。同時撮影履歴情報240は、誰と誰の組み合わせでどのくらい撮影されたことがあるかをまとめた情報である。
図9によれば、ユーザ(P01)とユーザ(P02)の同時撮影は2回あるが、ユーザ(P01)はユーザ(P03)とは同時に撮影したことはない。たとえば、ユーザ(P01)とユーザ(P02)それぞれがユーザIDを受付装置102に入力し、2人で撮影ブース104に入室したとする。このとき、受付管理部148は、2人のユーザIDを「同時撮影者」としてサーバ202に送信する。サーバ202のユーザ情報管理部224は、ユーザ(P01)とユーザ(P02)の同時撮影回数に1を加算する。3人以上、たとえば、ユーザ(P01)、ユーザ(P02)およびユーザ(P03)が同時撮影するときには、ユーザ情報管理部224は、ユーザ(P01)とユーザ(P02)、ユーザ(P02)とユーザ(P03)、ユーザ(P01)とユーザ(P03)の同時撮影回数にそれぞれ1を加算する。同時撮影履歴情報240により、複数のユーザについて同時撮影回数をまとめて管理できる。同時撮影回数が多い2以上のユーザは親しい関係にあると推測される。
同時撮影履歴情報240には、同時撮影回数だけでなく、同時撮影の日時も登録されてもよい。
本実施形態においては、撮影ポーズ選択部156は、単位期間における同時撮影回数に基づいて親密度を判定する。具体的には、撮影ポーズ選択部156、最近6ヶ月における同時撮影回数が50回以上のユーザの組み合わせについては親密度A、10回以上49回以下であれば親密度B、1回以上9回以下であれば親密度C、0回であれば親密度Dと判定する。
図10(a)から図10(d)は、撮影ポーズ242を例示する画面図である。
図10(a)は、親密度Aのときの撮影ポーズ242aを示す画面図である。撮影ポーズ選択部156は、撮影ブース104に入室した2人のユーザの親密度がAランクであるときには、2人のモデルが互いに頬を寄せ、体も密着させる撮影ポーズ242a(図10(a))を選択し、撮影ポーズ指示部164は第2撮影モニタ114に撮影ポーズ242aを表示させる。撮影ポーズ指示部164は、撮影ポーズ242aを表示しつつ、2人のユーザに同じ撮影ポーズ242aをするように促す。2人のユーザはすでに親密な関係にあると考えられるため、密着度の高い撮影ポーズ242aがユーザに受け入れられる可能性が高い。
図10(b)は、親密度Bのときの撮影ポーズ242bを示す画面図である。撮影ポーズ選択部156は、2人のユーザの親密度がBランクのとき、2人のモデルが互いに頬を寄せ、手でハートマークをつくる撮影ポーズ242bを選択し、撮影ポーズ指示部164は第2撮影モニタ114に撮影ポーズ242bを表示させる。2人のユーザは親密な関係にあると推測されるが、撮影ポーズ242aよりは密着度の低い少し控えめな撮影ポーズ242bが提案される。
図10(c)は、親密度Cのときの撮影ポーズ242cを示す画面図である。撮影ポーズ選択部156は、2人のユーザの親密度がCランクのときには、2人のモデルが横に並んでおそろいのジェスチャーを決める撮影ポーズ242cを選択し、撮影ポーズ指示部164は第2撮影モニタ114に撮影ポーズ242cを表示させる。2人のユーザが親密な関係にあるか不明であるため、撮影ポーズ242cよりも更に密着度の低い撮影ポーズ242を提案している。
図10(d)は、親密度Dのときの撮影ポーズ242dを示す画面図である。撮影ポーズ選択部156は、2人のユーザの親密度がDランクのときには、2人のモデルが背中合わせとなる撮影ポーズ242dを選択し、撮影ポーズ指示部164は第2撮影モニタ114に撮影ポーズ242dを表示させる。2人のユーザは親密な関係にあるとは推測できないため、撮影ポーズ選択部156は最も控えめな撮影ポーズ242dを選択する。
撮影ポーズ選択部156がユーザに受け入れられやすい適切な撮影ポーズ242を提案することにより、2人の親近感を効果的に高めることができる。被写体となるユーザは、遊戯画像撮影装置100のような「機械」に撮影ポーズ242を提案されることで、自分からは言い出しにくい密着度の高い撮影ポーズにチャレンジしやすくなる。また、撮影ポーズ選択部156がさまざまな撮影ポーズ242を提案することは、撮影のマンネリ化を防ぐ上でも効果的である。親密度が高まるほど、遊戯画像撮影装置100が提案する撮影ポーズ242も変化するため、ユーザの同時撮影に対する意欲を喚起しやすくなる。
図11は、S12(図4)の撮影処理の詳細を示すフローチャートである。
説明部162は、まず、撮影時において遊戯方法の説明の要否を判定する(S20)。説明部162は、ユーザ情報230の一部である使用履歴(図17に関連して後述)を参照し、ユーザが遊戯画像撮影装置100を所定回数、たとえば、3回以上利用したことがあれば説明不要と判定し(S20のN)、遊戯画像撮影装置100の利用回数が2回未満であれば説明が必要と判定する(S20のY)。説明が必要であれば(S20のY)、説明部162は撮影時において所定の説明情報を第2撮影モニタ114に表示させるとともに、説明のために用意された音声を再生する(S22)。次に、撮影ポーズ選択部156は、同時撮影履歴情報240を参照して複数のユーザの親密度を判定する(S24)。
図12は、図11の撮影処理の続きのフローチャートである。
イベント実行部152は、ユーザ情報230を参照し、被写体となる2以上のユーザについて音楽情報の一致があるか否かを判定する(S26)。音楽情報に一致があれば(S26のY)、イベント実行部152は対応する音楽を撮影時に再生する(S28)。たとえば、ユーザ(P01)とユーザ(P03)はどちらも楽曲(B1)を好んでいるため(図8参照)、この2人が同時撮影するときには楽曲選択部292は楽曲(B1)を選択し、イベント実行部152は楽曲(B1)を再生する。また、ユーザ(P01)とユーザ(P04)はどちらもアーティスト(A1)を好んでいるため(図8参照)、この2人が同時撮影するときには楽曲選択部292はアーティスト(A1)に対応づけられるいずれかの楽曲を選択し、イベント実行部152は選択された楽曲を再生する。
より具体的には、サーバ202は、あらかじめアーティストおよび楽曲を対応づけて保存しておく。イベント実行部152は、楽曲(B1)を再生するときには、サーバ202から楽曲(B1)のデータをダウンロードして再生する。このような制御方法により、音楽の好みが一致する2人のユーザが同時撮影をするときには、2人に共通する楽曲を再生することで撮影を盛り上げることができる。2人のユーザは、お互いの共通点をサプライズ的に発見できる。音楽情報に一致がなければ(S26のN)、S28の処理はスキップされる。このように、イベント実行部152は、同時撮影する2以上のユーザにおいて所定の関連条件が成立したとき、各種のイベントを実行する。「音楽情報の一致」は関連条件の一種であるが、このほかにもさまざまな関連条件を設定可能である(後述)。
次に、イベント実行部152は、同時撮影履歴情報240を参照し、被写体となる2以上のユーザが所定期間(以下、「確認期間」とよぶ)において同時撮影をしたことがあるか否かをチェックする(S30)。本実施形態においては、撮影日の12ヶ月前から13ヶ月前までの1ヶ月間を確認期間とし、この確認期間において2以上のユーザが同時撮影をしたことがあるか否かを判定する。この場合、この確認期間に同時撮影があることが関連条件となる。
確認期間において同時撮影経験があれば(S30のY)、イベント実行部152は2人のユーザの過去の撮影画像(以下、単に「過去画像」とよぶ)を第2撮影モニタ114に表示させる。過去画像は確認期間において撮影された画像であってもよい。より具体的には、イベント実行部152は、サーバ202から同時撮影履歴情報240をダウンロードして、確認期間における同時撮影の有無を判定する。確認期間において同時撮影経験がなければ(S30のN)、S32はスキップされる。
遊戯画像撮影システム200のデータ格納部214には、会員ユーザの撮影画像が撮影日時およびユーザIDとともに保存されている。たとえば、ユーザ(P01)とユーザ(P02)が同時撮影する場合において、確認期間において2人の同時撮影があったときには、イベント実行部152はユーザID=P01、P02に対応づけられる過去画像をサーバ202からダウンロードし、第2撮影モニタ114に表示させる。
被写体となるユーザは、撮影時に懐かしい過去画像を視認することで、過去の同時撮影経験を思い出す。2人のユーザの思い出の過去画像を表示させることにより、2人のユーザの親近感をいっそう高めることができる。また、自分たちの若さや幼さを過去画像により認識させることは、撮影の盛り上がりにも寄与すると考えられる。過去画像を表示させることにより、昔やった撮影ポーズ242をもう一度やってみるという楽しみ方も提案できる。過去画像は、ユーザそのものではなくシルエットとして表示されてもよい。撮影制御部144は過去画像を対象画像として編集装置126(編集処理部146)に転送してもよいし、撮像画像の一部に過去画像を重ねた対象画像を生成してもよい。
撮影ポーズ選択部156は、次に、複数のユーザの親密度に基づいて撮影ポーズ242を選択する(S34)。撮影ポーズ指示部164は、選択された撮影ポーズ242を第2撮影モニタ114に表示させる(S36)。
画像認識部154は、第1撮影モニタ112に映る被写体を画像認識することにより、イベントを発生させるオブジェクト(以下、「起動オブジェクト」とよぶ)が存在するか否かを判定する(S38)。起動オブジェクトが検出されたときには(S38のY)、イベント実行部152は起動オブジェクトに対応するオブジェクトイベントを実行する(S40)。起動オブジェクトが検出されなければ(S38のN)、S40はスキップされる。
一例として、ユーザがA社の衣服CA1を着ているとする。また、衣服CA1は、あらかじめ起動オブジェクトとして設定されているものとする。画像認識部154は衣服CA1を画像認識したとき、衣服CA1を特定するオブジェクトIDをサーバ202に送信する。サーバ202のデータ格納部214には、あらかじめオブジェクトIDとイベントデータが対応づけられている。ここでは、衣服CA1にはA社の提供する帽子CA2の画像がイベントデータとして対応づけられているものとする。サーバ202のイベントデータ送信部294は、帽子CA2の画像(イベントデータ)を遊戯画像撮影装置100に送信し、イベント実行部152は帽子CA2の画像をユーザに重ねて表示させる。このような制御方法によれば、衣服CA1を着て撮影に臨むと、帽子CA2をかぶった撮影画像を取得できる。
以上の前処理をしたあと、撮影部138はユーザを撮影する(S42)。撮影制御部144は、撮影画像に事前修正を施す(S44)。ユーザは、受付装置102において事前修正を設定してもよいし、撮影画像の取得後に事前修正を施してもよい。事前修正は、肌の色味調整、目の大きさの調整、まつ毛のボリュームの調整、撮影画像の背景の設定などである。撮影終了条件が成立したときには(S46のY)、撮影処理は終了する。撮影終了条件が成立していなければ(S46のN)、処理はS34に戻り、再度、撮影が行われる。
なお、図11および図12においては、2以上のユーザが被写体となる場合を想定して説明した。ユーザが1人で撮影するときには、S24、S26、S28、S30、S32、S34、S36の処理は実行されない。
図13は、S14(図4)の編集処理の詳細を示すフローチャートである。
編集処理部146は、マイパレット情報(ユーザ情報230)に基づいて編集入力インタフェースを初期設定する(S50)。具体的には、スタイラスペンの線種、色彩を初期設定し、線種や色彩を選択するためのボタンの大きさおよび配置を変更する。マイパレット情報の初期設定後、編集処理部146は、ユーザからの対象画像に対する各種編集入力を受け付け、対象画像に装飾加工を施す(S52)。編集完了後、編集処理部146(編集装置126)は印刷処理部150(印刷装置110)に対象画像を送信し、印刷処理部150は印刷準備を開始する(S54)。
図14は、編集画面250の画面図である。
編集処理部146は、編集画面250のグラフィックデータを作成し、出力部142に編集画面250を表示させる。編集画面250は、編集モニタ120に表示される。図14では、2人のユーザ170a、170bを含む対象画像が編集対象となっている。図14のユーザ170aはユーザ(P01)であり、ユーザ170bはユーザ(P02)であるとする。
編集処理部146は、編集画面250を第1編集領域252a(第1の編集画面)と第2編集領域252b(第2の編集画面)に分割する。第1編集領域252aおよび第2編集領域252bには第1画像表示領域254aと第2画像表示領域254bがそれぞれ設定される。なお、第1編集領域252aと第2編集領域252bに対応して2つの編集モニタ120を別々に設けてもよい。第1画像表示領域254aと第2画像表示領域254bには個別に対象画像が表示される。編集画面250においては、2人のユーザ(P01)とユーザ(P02)は2つの対象画像を個別に装飾加工できる。
図14においては、ユーザ(P01)は第1画像表示領域254aに表示される対象画像を装飾加工する。ユーザ(P02)は第2画像表示領域254bに表示される対象画像を装飾加工するものとして説明する。編集画面250は静電容量式タッチパネルであるから、ユーザは、スマートフォンと同様の操作感にて、スタイラスペン122または指により各種操作入力を行う。ユーザ(P01)は第1編集領域252aの左隣りに設置されるスタイラスペン122aを使用する。ユーザ(P02)は第2編集領域252bの右隣りに設置されるスタイラスペン122bを使用する。スタイラスペン122aは導電コード172aを介して編集装置126と接続され、ユーザ170bは導電コード172bを介して編集装置126と接続される。
撮影ブース104においては、上述したように最大6セットの撮影画像が取得される。1つの撮影画像は、撮影静止画像と撮影動画像を含む。出力部142は、画像表示領域254に撮影静止画像を対象画像(対象静止画像)として表示する。画像表示領域254においては、6枚の対象静止画像が重ねて表示される。ユーザは6つのタブ256(タブ256aおよびタブ256b)を選択することにより、編集対象となる対象静止画像を選択できる。また、ユーザが再生ボタン258をタッチすると、出力部142は対象静止画像に対応する約3秒間の対象動画像を再生表示する。編集処理部146は、対象静止画像に対する装飾加工の結果を対象動画像にも反映される。
編集処理部146は、編集の制限時間を管理する。出力部142は、残余時間表示領域174に残余の制限時間をカウントダウン表示する。制限時間が満了すると、編集処理部146は、編集作業を強制終了させる。制限時間未了であっても、ユーザは終了ボタン176をタッチすることにより、編集処理を強制終了させることができる。
編集作業に際し、ユーザは、装飾ボタン180から「スタンプ」「ペン」「文字」を適宜選択する。出力部142は、装飾ボタン180の選択に応じて、装飾選択領域182の表示を切り替える。図14の第1画像表示領域254aにおいては「スタンプ」が選択されているため、出力部142はさまざまなスタンプ画像を装飾選択領域182に表示する。ユーザ(P01)は、装飾選択領域182からスタンプ画像を選択して、第1画像表示領域254aの任意の箇所にスタンプ画像を貼り付ける。具体的には、ユーザ(P01)は指またはスタイラスペン122aによりいずれかのスタンプ画像をタッチし、第1画像表示領域254aの貼付箇所をタッチすると、編集処理部146は対象画像にスタンプ画像を合成する。
ユーザ(P01)のニックネームは「あーちゃん」であるため(図8参照)、ユーザ170aが名前スタンプ184を使ったときには、第1画像表示領域254aには「あーちゃん」という名前のスタンプ画像が追加される。ユーザ(P02)のニックネームは「サッチー」であるため(図8参照)、ユーザ(P02)が名前スタンプ184を使ったときには、第2画像表示領域254bには「サッチー」という名前のスタンプ画像が追加される。
編集開始時において、編集処理部146はユーザ(P01)を第1画像表示領域254a、ユーザ(P02)を第2画像表示領域254bに誘導するための指示画像を画像表示領域254に表示させる。編集処理部146は、ユーザ情報230を参照することにより、ユーザ(P01)およびユーザ(P02)それぞれのニックネームを特定する。ユーザ(P01)が名前スタンプ184を使う時には、いいかえれば、第1編集領域252aを対象として名前スタンプ184が使われるときには、編集処理部146はユーザ(P01)のニックネームを示すスタンプ画像を追加する。同様にして、ユーザ(P02)が名前スタンプ184を使う時には、編集処理部146はユーザ(P02)のニックネームを示すスタンプ画像を追加する。このような制御方法によれば、ユーザは、スタイラスペン122を使ってニックネームを書かなくても、名前スタンプ184を使うことによりあらかじめ登録されていた自分のニックネームを簡単に追加できる。
このほか、ユーザ170aのそばで名前スタンプ184を押印するとユーザ170aに対応するユーザ(P01)のニックネームが追加され、ユーザ170bのそばで名前スタンプ184を押印するとユーザ170bに対応するユーザ(P02)のニックネームが追加されるとしてもよい。このためには、まず、ユーザIDと顔画像をあらかじめ対応づけておく。画像認識部154は、第1画像表示領域254aの対象画像を画像認識することにより、対象画像には2人のユーザが写っており、ユーザ170aの顔画像がユーザ(P01)に対応し、ユーザ170bの顔画像がユーザ(P02)に対応すると認識する。
次に、いずれかのユーザが名前スタンプ184を押印したときには、編集処理部146は押印箇所と二つの顔画像の中心点との距離を測定し、近い顔画像に対応するユーザのニックネームを追加する。ユーザ170aの近くで名前スタンプ184を押印すれば、ユーザ(P01)のニックネームが表示される。一方、ユーザ170bの近くで名前スタンプ184を押印すれば、ユーザ(P02)のニックネームが表示される。このような制御方法によれば、ユーザの顔画像の近くで名前スタンプ184を押印することにより、ユーザの顔画像に適合するニックネームを簡単に追加できる。
ニックネームは、名前スタンプ184を使用することなく自動的に押印されてもよい。上述の方法により、画像認識部154は画像表示領域254に映る顔画像と顔画像に対応するユーザIDおよびニックネームを特定する。編集処理部146は、顔画像の近く、たとえば、顔画像の輪郭線から所定距離内にニックネーム画像を自動追加してもよい。顔画像のニックネーム画像の位置関係は任意に設定可能である。
ユーザが「ペン」を選択したときには、ユーザはスタイラスペン122により自由に線を描くことができる。「文字」を選択したときには、あらかじめ用意された文字画像をスタンプ画像と同様のユーザインタフェースにて対象画像に貼り付けることができる。消去ボタン178をタッチすれば、スタイラスペン122は「消しゴム」となり、画像表示領域254に記載されたスタンプ画像や線画等を消しゴムの要領にて消去できる。
編集モニタ120は、投影型静電容量式タッチパネルであり、いわゆるマルチタッチが可能である。このため、ユーザは右手にスタイラスペン122を握って操作しつつ、左手で装飾ボタン180等の選択をすることもできる。ユーザは両手を使って編集作業ができるため、効率的な編集が可能となる。編集作業の効率化は編集時間の短縮にもつながるため、顧客回転率を高める上でも有用である。
図15は、グループ情報260のデータ構造図である。
グループ情報260は、サーバ202のデータ格納部214に格納される。グループ情報260は、グループのマーク(以下、「グループマーク」とよぶ)、グループマークの適用条件およびグループのメンバー数を定義する。ユーザは、ユーザ端末206からサーバ202にグループ作成を要求し、サーバ202のユーザ情報管理部224はグループを識別するグループIDとアクセスキーをユーザ端末206に発行する。他のユーザは、グループIDとアクセスキーを入力することにより、作成済みのグループへ参加できる。また、グループに所属するユーザは、任意のグループマークを登録できる。ユーザ情報管理部224は、グループマークを識別するマークIDを付与する。ユーザは、また、グループマークの適用条件を設定する。適用条件が成立するとき、撮影制御部144は事前修正実行時において撮影画像にグループマークを貼り付ける。
たとえば、図15によれば、グループ(G01)のメンバーは6人である。グループ(G01)のグループマーク(M01)の適用条件は「1人」である。撮影制御部144は、被写体となる1以上のユーザのうち1人だけがグループ(G01)のメンバーであるとき、撮影画像の所定箇所、たとえば、左下隅にグループマーク(M01)を追加する。また、グループ(G01)の6人のメンバーすべてが被写体となっているときには、撮影制御部144はグループマーク(M03)を撮影画像に追加する。このような制御方法によれば、グループを定義し、グループのメンバーがあつまったときにグループに特有のグループマークを「集合の印」として撮影画像に貼り付けることができる。グループマークを定義することにより、グループで撮影する楽しみを増やすことができる。
グループマークは、編集時に利用可能なスタンプとして提供されてもよい。また、グループマークに限らず、編集処理部146は、グループの適用条件が成立したとき、グループに固有の色をペン色として設定してもよい。このように、グループに特有の編集入力インタフェースを提供してもよい。
図16(a)および図16(b)は、編集入力インタフェースのマイパレット設定を説明するための模式図である。
ここでは、ユーザ(P01)とユーザ(P02)の2人が同時撮影をした場合を想定して説明する。編集処理部146は、ユーザ(P01)を編集モニタ120の左側(第1画像表示領域254a)に誘導し、ユーザ(P02)を編集モニタ120の右側(第2画像表示領域254b)に誘導する。ユーザ(P01)は、ペンの太さについては極細線264、細線266、太線268の順に好み、これをマイパレット情報に設定している。一方、ユーザ(P02)は、ペンの太さについて極太線270、細線266、極細線264の順に好み、これをマイパレット情報に設定しているものとする。
図14に関連して説明したように、編集画面250は第1編集領域252aと第2編集領域252bに分割される。ユーザ170aは、装飾ボタン180等の編集入力インタフェースを選択することにより、第1編集領域252aに対する入力方法を設定する(以下、このような入力に関する設定を「入力設定情報」とよぶ)。編集処理部146は、第1編集領域252aにおける入力設定情報をデータ格納部214に保存し、第2編集領域252bにおける入力設定情報も同様にデータ格納部214に保存する。
編集処理部146は、それぞれのマイパレット情報(ユーザ情報230)を参照し、第1編集領域252aにおいては、ユーザ(P01)のマイパレット情報を反映したレイアウトである編集入力インタフェース262aを入力設定情報として初期設定する。また、撮影ポーズ指示部164は、第2編集領域252bにおいては、ユーザ(P02)のマイパレット情報を反映したレイアウトである編集入力インタフェース262bを入力設定情報として初期設定する。このような初期設定により、各ユーザは、撮影ブース104においては自分の好みが反映された編集入力インタフェースにて即時に編集作業に取り掛かることができる。
編集入力インタフェース262においては、各種ボタンの並び順およびサイズをマイパレット情報に応じて変更してもよい。具体的には、ユーザが好むボタン(編集設定)を上位に表示し、あるいは、大きなサイズにて表示すればよい。
編集処理部146は、ユーザが明示的に設定するマイパレット情報ではなく、ユーザの編集履歴に基づいて編集入力インタフェース262を設定してもよい。このような制御方法によれば、ユーザはマイパレット情報を設定しなくても、自分の編集履歴を編集入力インタフェース262の初期設定に反映させることができる。
図17は、使用履歴情報280のデータ構造図である。
使用履歴情報280は、サーバ202のデータ格納部214に格納される。使用履歴情報280も、ユーザ情報230の一部である。使用履歴情報280は、複数種類の遊戯画像撮影装置100(機種A、機種Bおよび機種C)についての各ユーザの所定期間における使用履歴を示す。ユーザ(P01)が遊戯画像撮影装置100(機種A)にユーザIDを入力したとき、ユーザID送信部168はユーザIDおよび機種IDをサーバ202に送信し、サーバ202のユーザ情報管理部224は使用履歴情報280を更新する。このような制御方法により、使用履歴情報280には、誰がどの機種をよく使っているかが登録される。
ゲームセンターには、通常、複数種類の遊戯画像撮影装置100が設置される。また、ユーザは、一般的には遊戯画像撮影装置100について好みがある。図17によれば、ユーザ(P01)は機種Aを好み、ユーザ(P02)は機種Bを好んでいる。ユーザ(P01)が来店したゲームセンターにおいて機種Aの遊戯画像撮影装置100(以下、「遊戯画像撮影装置(A)」のように表記する)が設置されていない場合、あるいは、遊戯画像撮影装置100(A)が混雑している場合、ユーザ(P01)は遊戯画像撮影装置100(B)をやむを得ず利用するかもしれない。この場合、遊戯画像撮影装置100(B)の編集処理部146は、使用履歴情報280を参照し、機種Aのユーザインタフェースを遊戯画像撮影装置100(B)に設定してもよい。このような制御方法によれば、ユーザ(P01)は、使い慣れている機種Aが使用不可能であるときでも、機種Aと同等のユーザインタフェースにて機種Bを使用できる。いわば、遊戯画像撮影装置100(B)にエミュレーション機能をもたせることで、機種Bであっても必要に応じて機種Aのユーザインタフェースを実現できる。
ユーザは、遊戯画像撮影装置100(B)を利用するとき、機種Aのユーザインタフェースを要求してもよい。遊戯画像撮影装置100(B)はユーザの選択にしたがって、ユーザインタフェースを変更してもよい。
より具体的には、サーバ202は、機種A、B、Cのユーザインタフェースを実現するソフトウェアをあらかじめ用意しておく。ユーザ(P01)が遊戯画像撮影装置100(B)を使用するとき、遊戯画像撮影装置100(B)は機種Aのユーザインタフェースをサーバ202に要求する。サーバ202は、機種Aのユーザインタフェースを実現するソフトウェアを遊戯画像撮影装置100(B)に送信する。遊戯画像撮影装置100の編集処理部146は、ユーザ(P01)に対しては機種Aのユーザインタフェースを設定する。ここでいうユーザインタフェースとは、編集画面250における画像表示領域254の表示位置やサイズ、装飾ボタン180のメニューなどである。
ユーザインタフェースは、編集装置126に限らず、撮影装置128および受付装置102についてもエミュレーション可能であることが望ましい。
編集用の設定に限らず、撮影用の設定についても、エミュレーションが可能である。たとえば、遊戯画像撮影装置100(A)の撮影に関する設定、具体的には、ストロボ(図示せず)およびライト116の光量、照射時間、事前修正のメニュー、提案可能な撮影ポーズの種類などを遊戯画像撮影装置100(B)においてエミュレートしてもよい。遊戯画像撮影装置100(A)の撮影設定をあらかじめサーバ202にも保存しておく。ユーザ(P01)が遊戯画像撮影装置100(B)を使用するときには、遊戯画像撮影装置100(B)は機種Aの撮影設定をサーバ202に要求する。遊戯画像撮影装置100(B)の撮影制御部144は、ユーザ(P01)に対しては機種Aの撮影設定を採用する。このような制御方法によれば、ユーザ(P01)は使い慣れている遊戯画像撮影装置100(A)と同様の撮影環境を遊戯画像撮影装置100(B)にて再現した上で撮影できる。
なお、遊戯画像撮影装置100(B)に対して、あらかじめ機種A、機種Cのユーザインタフェースを実装しておけば、遊戯画像撮影装置100(B)はサーバ202からユーザインタフェース・ソフトウェアをダウンロードしなくても即時にユーザインタフェースを切り替えることができる。
図17によれば、ユーザ(P01)とユーザ(P04)は機種Aの利用回数が多いため、2人は機種Aの操作方法を熟知していると考えられる。説明部162は、使用履歴情報280を参照し、必要に応じて受付・撮影・編集・印刷における説明をスキップさせる。所定期間、たとえば、過去1ヶ月の間にユーザ(P01)が3回以上、機種Aを利用しているときには、説明部162はユーザ(P01)に対する説明をスキップさせてもよい。以下、1人のユーザについて、説明をスキップさせるための条件を「スキップ条件」とよぶ。スキップ条件は、所定機種の遊戯画像撮影装置100について、所定期間において所定回数以上の利用経験があるときに成立する。スキップ条件は、遊戯画像撮影装置100の設計者が任意に定義可能である。また、ここでいうスキップとは、説明すべての省略だけでなく、説明の一部の省略、詳細説明を簡易説明に変更することであってもよい。
複数のユーザが同時撮影する場合において、全ユーザについてスキップ条件が成立しているとき、説明部162は説明をスキップする。また、過半数のユーザについてスキップ条件が成立しているときに説明をスキップさせるとしてもよいし、いずれかのユーザについてスキップ条件が成立するときに説明をスキップさせるとしてもよい。スキップ条件を設けることにより、遊戯画像撮影装置100の使用方法を熟知しているユーザは説明を聞くことなくすぐに撮影等を楽しむことができる。また、説明のスキップは顧客回転率を高める上でも有効である。
図18は、フィードバック情報290のデータ構造図である。
フィードバック情報290は、サーバ202のデータ格納部214に格納される。フィードバック情報290は、ユーザがどのような撮影条件で撮影したときの撮影画像に満足する傾向があるかを示す統計情報である。重要画像選択部220は、撮影画像からユーザが満足している撮影画像である「重要画像」を選択する。本実施形態においては、ユーザは、複数の撮影画像に対して、「満足」「普通」「不満」のいずれかを入力する。重要画像選択部220は、「満足」と設定された撮影画像を重要画像と判断する。
撮影条件登録部222は、撮影画像ごとの撮影条件を記録する。図18によれば、ユーザ(P01)は比較的前方に立って撮影したときの撮影画像のうち30%については「満足」、60%については「普通」、10%については「不満」と回答している。したがって、ユーザ(P01)の満足度は、撮影時の立ち位置にあまり影響されていないことがわかる。
ユーザ(P01)は、顔を傾けたときの撮影画像については70%について満足しており、不満は2%しかない。したがって、ユーザ(P01)は、小首をかしげたときの撮影画像に満足しやすい傾向がある。撮影条件登録部222は、ユーザ(P01)については「顔を傾ける」という撮影条件を登録しておく。遊戯画像撮影装置100の撮影指示部160は、ユーザ(P01)の撮影時においては「少し首を傾けてみよう」のように音声またはテキストにて撮影条件を指示する。このような制御方法によれば、ユーザ(P01)は撮影結果に満足する可能性が高くなると考えられる。
同様にして、ユーザ(P01)は微笑したときの撮影画像については不満が大きい。この場合、撮影指示部160はユーザ(P01)に対して「澄まし顔をつくってみよう」とアドバイスしてもよい。
上述したように、撮影制御部144は撮影画像に事前修正を施す。事前修正のひとつが、目の大きさの修正である。図18によれば、ユーザ(P01)は目を少しだけ拡大するときにもっとも満足している。したがって、ユーザ(P01)が事前修正として目を大きく拡大する設定を選んだとしても、撮影制御部144は拡大率を少し下げてもよい。このような制御方法によれば、ユーザが自分で考える好みだけでなく、ユーザが気づいていない適切な事前修正を施すことができる。撮影指示部160は、事前修正に際して、「目は大きくしすぎない方がかわいいよ」のようにフィードバック情報290に基づくアドバイスをユーザに指示してもよい。
撮影条件登録部222が満足度の高い撮影画像(重要画像)についての撮影条件(以下、「満足条件」とよぶ)を登録することにより、撮影制御部144が満足条件を再現することで満足度の高い撮影画像を高確率で取得できる。撮影条件(満足条件)とは、カメラの位置や高さ、方向、撮影時の立ち位置、ストロボの発光量のほか、事前修正の方法(フェイスライン調整、目の大きさ、肌の色など)など、撮影画像における被写体の構図と映像品質を定義する設定情報であればよい。
撮影に限らず、編集についても満足条件が設定されてもよい。ユーザは、チークやリップの濃さや色などさまざまな装飾加工を対象画像に施す。編集完了後、ユーザは遊戯画像撮影装置100において、あるいは、ユーザ端末206から対象画像の満足度を入力する。編集処理部146の撮影条件登録部222は、満足度の高い対象画像(重要画像)に対して施された編集内容(満足条件)も登録してもよい。編集処理部146は、ユーザが対象画像を編集するときには、満足条件を反映させた対象画像を編集モニタ120にあらかじめ表示させてもよい。ユーザの過去の編集内容に基づいて満足度の高い編集内容を特定し、そのような編集内容をあらかじめ反映させた対象画像を表示させることにより、ユーザの編集作業を効率化できる。
以上、実施形態に基づいて遊戯画像撮影装置100および遊戯画像撮影システム200を説明した。
本実施形態における遊戯画像撮影装置100によれば、ユーザは会員登録することにより、ユーザ情報230に基づいてさまざまなサービスを受けることができる。まず、撮影ポーズ選択部156は2人のユーザの親密度に応じて撮影ポーズを提案する。ユーザの仲の良さに基づいて適切な撮影ポーズを提案することにより、ユーザ同士の親近感・一体感をいっそう深めることができる。たとえば、付き合いたてのカップルに対して撮影ポーズ選択部156が非常に密着度の高い撮影ポーズを提案した場合、必ずしもカップルに受け入れられるとは限らず、2人のデートの雰囲気を壊してしまう恐れもある。本実施形態において示したように、撮影ポーズ選択部156がカップルの親密度に応じて適切な撮影ポーズを提案すれば、2人のデートをより一層楽しく演出できると考えられる。
編集処理部146は、ユーザ情報230に応じて、編集入力インタフェースの初期設定を変更する。たとえば、名前スタンプ184によるスタンプ画像をユーザ情報230に応じて変更することにより、ユーザは撮影画像に自分用のスタンプ画像を簡単に重ねることができる。また、グループに応じたスタンプ画像(グループマーク)を用意することにより、グループのメンバーに集まる楽しみを提供できる。
ペンの太さや色彩、好みのスタンプなどさまざまな「こだわり」を持つユーザも多い。このような、いわゆるヘビーユーザは、編集画面250において自分のこだわりの編集設定をするための作業を煩わしく感じることがある。本実施形態によれば、ユーザはマイパレット情報として自分のこだわりを事前に設定でき、編集処理部146はマイパレット情報に基づいて編集入力インタフェースを初期設定できるため、ユーザはお気に入りの編集設定にてすぐに編集作業に取り掛かることができる。対象となる編集入力インタフェースは、たとえば、スタイラスペン122の線種、色彩、各種ボタンによる画像等、装飾加工のために用意されるユーザインタフェースであればよい。
編集処理部146は、また、他機種のユーザインタフェースをユーザに提供できる。このため、ユーザは普段使い慣れている機種のユーザインタフェースを別の機種でも使うことができる。このような制御方法によれば、特定の遊戯画像撮影装置100だけに人気が集中してしまうという状況を緩和できる。
本実施形態の遊戯画像撮影装置100は、音楽の趣味が一致する、同時撮影をしたことがあるなど、ユーザの間になんらかの共通点があるとき、その共通点に応じてさまざまなイベントを発生させることができる。このようなユーザの関係性に基づいてサプライズ演出を実行することで、撮影の興趣をいっそう深めることができる。
説明部162は、遊戯画像撮影装置100の使用方法に馴染んでいるユーザに対して使用方法の説明をスキップさせることができる。説明を必要とするユーザにのみ説明をすることで、ユーザの利便性を維持しつつ、顧客回転率を高めることができる。
また、本実施形態における遊戯画像撮影装置100によれば、撮影画像に映り込むオブジェクトに応じて多様なオブジェクトイベントを発生させることができる。このような制御方法によれば、さまざまなオブジェクトを持ち込んでオブジェクトイベントを発生させるという「発見の楽しさ」を提供できる。また、一般企業に対しても、自社製品に対してオブジェクトイベントを設定することは製品の販促に寄与すると考えられる。
更に、撮影条件登録部222は、ユーザの撮影画像に対する満足度に基づいて、満足条件を特定する。「満足する理由」を探すことにより、ユーザがお気に入りの撮影画像を得られる可能性を効果的に高めることができる。
以上に示したように、会員登録にともなってユーザにさまざまなサービスを提供することでユーザの会員登録を促しやすくなる。また、会員登録が増えればユーザ情報230等が充実するため、遊戯画像撮影装置100の開発のために有益な情報が集まりやすくなると考えられる。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
遊戯画像撮影装置100とサーバ202、ユーザ端末206により、特に、遊戯画像撮影装置100とサーバ202により遊戯画像撮影システム200が構成されるとして説明したが、遊戯画像撮影装置100の機能の一部はサーバ202により実現されてもよいし、サーバ202の機能の一部が遊戯画像撮影装置100に割り当てられてもよい。また、遊戯画像撮影装置100やサーバ202以外の第3の装置が、これらの装置の機能の一部を担ってもよい。1つまたは複数のハードウェアに対して、本発明を実現するために必要な複数の機能をどのように配分するかは、各ハードウェアの処理能力やゲームシステム100に求められる仕様等に鑑みて決定されればよい。
たとえば、遊戯画像撮影装置100のみにより、遊戯画像撮影システム200の機能が実現されてもよい。この場合、遊戯画像撮影装置100のデータ格納部136がユーザ情報230等を格納し、重要画像選択部220、撮影条件登録部222、ユーザ情報管理部224、楽曲選択部292の各機能は遊戯画像撮影装置100に実装されるとしてもよい。また、撮影ポーズの選択等をサーバ202により実行してもよい。サーバ202が、撮影ポーズ選択部156、イベント実行部152等の各機能を実装してもよい。
本実施形態においては、撮影制御部144および編集処理部146の双方または一方は、撮影および編集の設定をユーザ情報230に応じて変更する「設定変更部」として機能する。「設定変更部」の機能は、遊戯画像撮影装置100に搭載されてもよいし、サーバ202に搭載されてもよい。
[変形例]
説明部162は、編集装置126に限らず、受付装置102の使用説明、撮影ブース104における各種案内のための説明をスキップさせてもよい。
本実施形態においては、ユーザがユーザIDを入力することを前提として説明した。変形例として、ユーザIDとユーザの顔画像を対応づけておき、受付装置102においてユーザの顔画像を撮影することによりユーザを特定してもよい。顔画像以外にも指紋等の生体情報をユーザIDの代わりに使用してもよい。このような制御方法によれば、ID取得部158を不要化できる。また、生体認証とID取得部158を併用する場合には、ユーザカード(ユーザID)を忘れたユーザであっても、事前に会員登録をしていれば生体認証によって会員としてのサービスを受けることができる。
撮影ポーズ指示部164は、音声により撮影ポーズを指示してもよい。撮影ポーズ指示部164は「もっと顔をくっつけてみよう」「手をつないでみよう」「もう少し近づかないときれいに映りません」のように命令・提案することにより、ユーザに遊戯画像撮影装置100が人工知能(疑似人格)であるかのように感じさせることができる。
本実施形態においては、2人以上のユーザが同時撮影するとき、2人の関係に基づいて撮影ポーズを提案するとして説明した。変形例としてユーザが1人だけで撮影するときにも、撮影ポーズ選択部156はさまざまな撮影ポーズを提案してもよい。たとえば、撮影ポーズ選択部156は、被写体となるユーザの過去の撮影画像を検索し、このユーザが以前やったことのない撮影ポーズを提案してもよい。あるいは、単位期間あたり所定回数以上の撮影をしたことがあるなど、所定の条件を満足したユーザだけに特別な撮影ポーズを提案してもよい。
撮影部138は、撮影ポーズ検出部(図示せず)を備えてもよい。撮影ポーズ検出部は、ユーザの撮影ポーズを画像認識により特定する。撮影制御部144は、撮影ポーズ指示部164が指示した撮影ポーズとユーザが実際に行っている撮影ポーズが一致したとき、撮影部138に対して撮影を指示してもよい。あるいは、撮影制御部144は、提案した撮影ポーズをユーザが実際に行ったか否かに関わらず、所定のタイミング、たとえば、カウントダウンがゼロとなるタイミングにてユーザを撮影してもよい。
同時撮影する2人のユーザは、必ずしも同時に撮影ブース104に存在する必要はない。たとえば、ユーザ(P02)はユーザ端末206から遊戯画像撮影装置100に自分の撮影画像を送信し、撮影ブース104にいるユーザ(P01)は、ユーザ(P02)から送信されたユーザ(P02)の画像を含む撮影画像を取得してもよい。このような制御方法によれば、遠隔地にいるユーザとであっても同時撮影を楽しむことができる。
更に、ユーザ(P01)は有名人の映像といっしょに撮影することもできる。まず、ユーザ(P01)は有名人Q1を受付装置102において指定選択する。撮影制御部144は、この有名人Q1の画像を第1撮影モニタ112に表示させる。ユーザ(P01)は第1撮影モニタ112に映る有名人Q1と自分の映像の距離感を測りつつ、2人を含む撮影画像を取得してもよい。このような制御方法は、いわゆる拡張現実感技術の応用により実現可能である。
ユーザ(P01)と有名人Q1の関係に応じて、撮影ポーズ選択部156は撮影ポーズを提案してもよい。たとえば、ユーザ(P01)が有名人Q1のコンサートに来場したとき、コンサート運営者はコンサート入場情報をサーバ202に送信し、ユーザ情報管理部224はユーザ(P01)のコンサート入場履歴をユーザ情報230に登録する。撮影ポーズ選択部156は、ユーザ(P01)について有名人Q1のコンサートへの入場履歴があれば、撮影ポーズR1を提案する。このとき、撮影制御部144は、有名人Q1も撮影ポーズR1をしたときの画像を表示させてもよい。このような制御方法によれば、ユーザ(P01)は、コンサートに行ったユーザしかできない撮影ポーズにて有名人Q1とのツーショット写真を撮ることができる。コンサート来場のほか、CDの購入、出演番組の視聴などのポーズ解放条件の達成情報をサーバ202に記憶し、この達成情報に基づいて撮影制御部144は多様な撮影ポーズを提案してもよい。ポーズ解放条件は、遊戯画像撮影装置100やユーザ端末206によってユーザに通知される。このような制御方法によれば、撮影ポーズの「コンプリート(全種類実行)」を目的として、ユーザの有名人Q1に対する関わりを深めさせることができる。有名人Q1にとってもファンとの一体感を維持する有効なツールになると考えられる。
有名人Q1の代わりに、アニメーションのキャラクタのような架空の人物・生物とユーザを同時撮影可能としてもよい。キャラクタの場合にも、さまざまなポーズ解放条件を設定することで、撮影ポーズのコンプリート意欲を高めることができる。このような制御方歩によれば、ユーザのキャラクタに対する愛情を撮影画像、特に、撮影ポーズとして具象化できる。
本実施形態においては、2以上のユーザの同時撮影回数に基づいて親密度を計算するとして説明した。このほかにも、撮影ポーズ選択部156は、ユーザの同時撮影の頻度、2以上のユーザの過去の撮影画像における笑顔の有無、過去の撮影画像における2人の密着度、あるいは、ユーザ情報230における共通点の多さ等に基づいて、またそれらの組み合わせによって親密度を算出してもよい。
たとえば、撮影ポーズ選択部156は、過去の同時撮影回数に基づいてユーザ(P22)とユーザ(P32)の親密度をAランクと判定したとする。撮影ポーズ選択部156は、Aランクに対応する密着度の高い撮影ポーズを2人に提案したとする。しかし、2人のユーザが提案されたポーズにしたがわずに撮影したとする。この場合、撮影ポーズ選択部156は、次回以降の撮影に際しては、同時撮影回数には関わらずAランク未満、たとえば、Bランクの撮影ポーズをこの2人に提案するとしてもよい。このように、実際に提案した撮影ポーズが採用されたか否かに応じて親密度の上限を決めることで、ユーザに対してより適切な撮影ポーズを提案できる。
同時撮影する2人のユーザが、SNS(Social Networking Service)においてフレンド関係にあるとき撮影ポーズ選択部156は2人の親密度をBランク以上と判定してもよい。このほか、同時撮影する2人のユーザが自分たちの親密度を自己申告してもよいし、心理テスト等により2人の親密度を探ってもよい。
親密度に限らず、撮影ポーズ選択部156は男女のユーザによる撮影のときには、男女のユーザに対応づけられる撮影ポーズを提案してもよい。男女のユーザが同時撮影するときには、撮影ポーズ選択部156は、男女のユーザに対応づけられる複数種類の撮影ポーズから、2人の親密度に対応した撮影ポーズを選択してもよい。2人の女子ユーザが同時撮影するときには、撮影ポーズ選択部156は、女子ペアに対応づけられる複数種類の撮影ポーズから、2人の親密度に対応した撮影ポーズを選択してもよい。このような制御方法によれば、親密度だけでなく、性別の組み合わせ、いいかえれば、親密度以外の属性に基づいて、多様な撮影ポーズを提案できる。上述の例の場合、親密度Bの女性同士のユーザが同時撮影するときと、親密度Bの男女のユーザが同時撮影するときでは、異なる撮影ポーズが提案されることになる。このほか、撮影ポーズ選択部156は、ユーザの年齢層、年齢差、出身地等、さまざまなユーザ情報230に基づいて、またユーザ情報230と親密度との組み合わせに基づいて撮影ポーズを選択してもよい。
本実施形態においては、名前スタンプ184を使うとき、ユーザのニックネームが自動的に選ばれるとして説明した。ニックネームに限らず、編集処理部146は、本名、星座、ユーザのオリジナルマーク、生年月日など、ユーザ情報230に応じて単一のスタンプボタンに対応するスタンプ画像を変化させてもよい。
たとえば、「出身地」に関するスタンプボタンを操作したユーザが岡山県出身であれば、岡山県の特産物である「きびだんご」がスタンプされてもよい。あるいは、出身地のキャラクタ、たとえば「桃太郎」をスタンプできてもよい。
本実施形態においては、複数のユーザが撮影するとき、過去に同時撮影経験があるときには過去画像を表示させるとして説明した。3人以上のユーザが同時撮影するときも同様の制御が可能である。たとえば、ユーザ(P01)、ユーザ(P02)およびユーザ(P03)が2017年2月に同時撮影したとする。このときの撮影画像は「撮影画像X1」としてサーバ202に記憶される。2018年2月にユーザ(P01)とユーザ(P02)が同時撮影をしたとする。このとき、イベント実行部152は3人のユーザのうち2以上が同時撮影しているため、撮影画像X1(過去画像)をサーバ202から受信し第2撮影モニタ114に表示させてもよいし、3人が揃っていないので撮影画像X1を表示させないとしてもよい。撮影制御部144は、過去画像からユーザ(P03)の顔画像を抽出することにより、ユーザ(P01)およびユーザ(P02)の撮影画像にユーザ(P03)の顔画像を追加してもよい。
イベント実行部152は、音楽情報以外にもさまざまな関連条件に基づいて、イベントを発生させてもよい。たとえば、2以上のユーザが同時撮影するとき2人のユーザの出身県が同一であれば、その出身県に対応するキャラクタを第2撮影モニタ114に表示させてもよい。音楽や出身県に限らず、同時撮影をする2以上のユーザに関するユーザ情報230の一部または全部について、共通点があることを関連条件として、その共通点にあらかじめ対応づけられるイベントを発生させてもよい。イベントは映像表示、音声出力のほか、編集設定の変更であってもよい。
イベント実行部152は、グループ・メンバーのうちの2人以上、または、全員が揃ったときに、所定のイベントを発生させてもよい。
起動オブジェクトは、任意の製品であってもよいし、有名人やキャラクタの写真であってもよい。たとえば、アイドルグループのメンバーQ2の写真をもって撮影に臨むとき、編集処理部146は撮影画像の背景をメンバーQ2のイメージカラーに変更してもよい。また、メンバーQ2の写真をもって撮影したときには、編集処理部146はペンの色をこのイメージカラーに初期設定してもよい。イベント実行部152は、有名人やキャラクタにちなんだ音楽を流してもよいし、有名人の出演番組の名場面を第2撮影モニタ114にて再生してもよい。起動オブジェクトには、画像認識を容易にするための識別パターン(2次元コードや特殊な配色パターンなど)が配されてもよい。152は、起動オブジェクトそのものを画像認識により特定してもよいし、識別パターンを画像認識することにより起動オブジェクトを特定してもよい。
ユーザは、サーバ202にアップロードされた対象画像をユーザ端末206にて閲覧、あるいは、ユーザ端末206にダウンロードすることもできる。以下、閲覧とダウンロードをまとめて「画像取得」とよぶ。ユーザは、サーバ202に対して会員登録をすることにより、遊戯画像撮影システム200の会員となることができる。会員には、無料会員と有料会員がある。無料会員は、1撮影につき得られる6枚の対象画像のうち、2枚をサーバ202から画像取得できる。有料会員は、月会費を支払う代わりに、6枚の対象画像すべてを画像取得可能である。有料会員は、一般的には、スマートフォン等(ユーザ端末206)の利用料金に上乗せする形(以下、「キャリア課金」とよぶ)で会費を支払うこともあれば、有料会員用のウェブサイトにてクレジットカードで支払うこともある。本発明者らの調査によれば、キャリア課金に抵抗感があるユーザも多く、クレジットカードを持っていないユーザも多い。したがって、キャリア課金等とは異なる新たな支払い方法が望まれる。そこで、有料会員は、受付装置102にユーザIDを入力することでユーザ認証し、現金により(月会費)を支払うことができてもよい。この場合、会員は、プレイ料金と会費を合算して現金により支払ってもよい。
画像取得には対価(以下、「画像取得対価」とよぶ)が設定されてもよい。この場合、有料会員は、無料会員よりも画像取得対価を低く設定されるとしてもよい。有料会員は毎月定額の会費を支払い、画像取得回数に応じて従量制にて画像取得対価も支払う。無料会員は、会費は支払わず、画像取得回数に応じて従量制にて画像取得対価を支払う。会員は、画像取得対価をキャリア課金により支払ってもよいし、現金にて支払ってもよい。現金による支払いの場合、会員は、任意のタイミングにて受付装置102において画像取得対価をあらかじめ支払っておく。会員の支払総額を「預託金」とよぶ。ユーザ情報管理部224は、ユーザIDと預託金を対応づけて登録しておく。会員のユーザ端末206からサーバ202に対して画像取得が要求されたときには、サーバ202の画像送信部(図示せず)はユーザ端末206に対して要求された対象画像を送信する。このとき、ユーザ情報管理部224は、画像取得対価を預託金から減算する。このような制御方法によれば、現金による画像取得対価の支払いが可能となる。
上述したように有料会員は、定期的に最寄りの遊戯画像撮影装置100を訪問し、ユーザIDを入力した上で現金にて会費を支払うことができる。ユーザ情報管理部224は、ユーザIDと預託金を対応づけて管理する。ユーザ情報管理部224は、定期的に、たとえば、月末に預託金から会費を減算してもよい。預託金が会費に足りていなければ、ユーザ情報管理部224は有料会員を無料会員に変更する。会費の引き落としができれば、翌月まで有料会員として扱われる。このような制御方法によれば、キャリア課金に抵抗のあるユーザであっても、現金払いにて有料会員になることができる。有料会員になるユーザは、遊戯画像撮影装置100を高頻度にて利用することを想定していると考えられるため、会費を支払うために遊戯画像撮影装置100の所在地に行くことはそれほど負担にはならないと考えられる。
画像取得の枚数、あるいは、画像取得対価以外にも、有料会員と無料会員の間で特典に差を設けてもよい。たとえば、有料会員は、誕生日にはプレイ料金が無料に設定されてもよいし、サーバ202は無料会員の対象画像は短期間しか保存しないが、有料会員の対象画像はそれよりも長い期間保存するとしてもよい。
画像取得対価は、有料会員は無料、無料会員は有料としてもよい。あるいは、画像取得対価は有料会員であるか無料会員であるかに関わらず無料としてもよい。この場合には、有料会員は会費を支払うことで1撮影あたり6枚の対象画像すべてを取得でき、無料会員は会費を支払わない代わりに1撮影あたり取得可能な対象画像が2枚に制限される。
本実施形態においては、重要画像の満足条件をフィードバックすることにより、満足度の高い撮影画像を提供する方法について説明した。本実施形態においては、ユーザが撮影画像から「重要画像」を指定するとして説明した。重要画像選択部220は、撮影画像に対するユーザの行動に基づいて重要画像を自動的に判定してもよい。たとえば、複数の撮影画像のうち、ユーザがユーザ端末206への送信を指示した撮影画像はユーザが気に入っている可能性が高い。あるいは、重要画像選択部220は、編集作業に時間をかけた撮影画像、多数のスタンプやペン入力がなされた加工度の大きな撮影画像、大きなサイズでの印刷を指定した撮影画像を重要画像として選択してもよい。
撮影制御部144は、ユーザが前方に位置しているときには、ストロボの光量を抑制することにより、いわゆる「白飛び」を防止してもよい。撮影条件登録部222は、重要画像と撮影条件の因果関係をニューラルネットワーク等の解析モデルにより分析してもよい。