JP7334555B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本開示は、動力源としての二次電池を搭載した車両に関する。
近年、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車および燃料電池自動車等に代表されるように、動力源として二次電池を搭載した車両が普及してきている。車両は、正規の製造者が製造した二次電池(以下「正規品」とも称する)が搭載されることを想定して設計等されている。そのため、車両には、正規品が搭載されることが望ましい。
しかしながら、正規の製造者以外が製造した模倣品または正規品を不正に改造した不正改造品(以下、総称して「非正規品」とも称する)が存在し得る。非正規品が車両に搭載されることは、設計上の観点から望ましくない。そこで、たとえば、特開2012-174487号公報(特許文献1)には、二次電池の出荷時の重量と、車両に現在搭載されている二次電池の重量とを比較し、両者の差分の大きさが所定値以上である場合に、搭載されている二次電池が非正規品であると判定する技術が開示されている。
特開2012-174487号公報
しかしながら、非正規品の重量が正規品の重量と近似している場合もあり得る。このような場合には、特許文献1に開示された技術では、非正規品を正規品と誤判定してしまい、二次電池が正規品であるか非正規品であるかを正確に判定できない可能性がある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両に搭載された二次電池が正規品であるか非正規品であるかを精度よく判定することである。
この開示に係る車両は、車両外部の電源から供給される電力を用いて車載の二次電池を充電する外部充電が可能に構成された車両である。この車両は、車両に搭載されるべき正規の二次電池の電圧の変化量に対する容量の変化量の割合と、正規の二次電池の電圧との関係を表わす第1の関係を記憶した記憶装置と、外部充電を制御する制御装置とを備える。外部充電において、制御装置は、車載の二次電池の上記割合を算出し、算出した割合と、車載の二次電池の電圧との関係を表わす第2の関係を算出し、第1の関係と第2の関係とに基づいて、車載の二次電池が正規の二次電池であるか否かを判定する。
本発明者は、二次電池の正負極に用いられる材料および電解液の組成によって、二次電池の電圧の変化量(dV)に対する容量の変化量(dQ)の割合(dQ/dV)と、正規の二次電池の電圧との関係を示す曲線(V-dQ/dV曲線)の形状が大きく異なることに着目した。たとえば、正規品と非正規品とでは、V-dQ/dV曲線において、上記割合(dQ/dV)が最大となる二次電池の電圧(以下「ピーク電圧」とも称する)が異なる可能性が高い。
上記構成によれば、第1の関係(正規品のV-dQ/dV曲線)と第2の関係(車載の二次電池のV-dQ/dV曲線)とに基づいて、車載の二次電池が正規の二次電池であるか否かが判定される。たとえば、第1の関係から求まる正規品のピーク電圧と、第2の関係から求まる車載の二次電池のピーク電圧とが比較される。第1の関係と、第2の関係とを比較することによって、たとえば正規品と重量が近似した非正規品が車両に搭載されたとしても、当該搭載された二次電池が非正規品であると判定することができる。
本開示によれば、車両に搭載された二次電池が正規品であるか非正規品であるかを精度よく判定することができる。
実施の形態に係る車両の全体構成を概略的に示す図である。 セルの電圧Vと算出されたdQ/dVの値との関係を表すV-dQ/dV曲線の一例を示す図である。 組電池が交換されたことを検出した際に電池ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 外部充電が行なわれる際に電池ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。 実施の形態に係る車両と、比較例に係る車両との比較結果を説明するための図表である。 セルが劣化したときのV-dQ/dV曲線の変化を説明するための図である。 基準ピーク電圧Vprefを補正する処理の手順を示すフローチャートである。 変形例2に係る、組電池が交換されたことを検出した際に電池ECUにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<全体構成>
図1は、本実施の形態に係る車両1の全体構成を概略的に示す図である。本実施の形態に係る車両1は、車両外部の電源(以下「外部電源」とも称する)200から供給される電力を用いて車載の二次電池を充電する外部充電が可能に構成された電気自動車である。本実施の形態に係る外部電源200は、車両1に直流電力を供給する直流電源である。なお、外部電源200は、直流電源であることに限られるものではなく、車両1に交流電力を供給する交流電源であってもよい。
また、車両1は、外部充電が可能な車両であればよく、電気自動車であることに限られるものではない。たとえば車両1は、プラグインハイブリッド自動車または燃料電池自動車であってもよい。
図1を参照して、車両1は、蓄電装置10と、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)15と、電力制御装置(PCU:Power Control Unit)40と、モータジェネレータ50と、伝達ギヤ60と、駆動輪65と、DC/DCコンバータ68と、電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)90とを備える。また、車両1は、外部充電を行なうための構成として、充電リレー70と、インレット80とを備える。なお、外部電源が交流電源である場合には、車両1は、交流電源から車両1に供給される交流電力を直流電力に変換して蓄電装置10に出力する充電器をさらに備える。
蓄電装置10は、充放電が可能に構成された直流電源を含み、車両1の駆動力を発生させるための電力をPCU40に供給する。蓄電装置10の詳細については、後述する。
SMR15は、蓄電装置10とPCU40とを結ぶ電力線PL,NLに電気的に接続されている。SMR15は、ECU90からの制御信号に応じて、蓄電装置10とPCU40との間での電力の供給と遮断とを切り替える。
PCU40は、ECU90からの制御信号に応じて、蓄電装置10に蓄えられた直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータ50に供給する。また、PCU40は、モータジェネレータ50が発電した交流電力を直流電力に変換して蓄電装置10に供給する。
モータジェネレータ(三相交流モータ)50は、PCU40からの交流電力を受けることにより、車両1を走行させるための運動エネルギーを生成する。モータジェネレータ50によって生成された運動エネルギーは、駆動輪65に伝達される。一方で、車両1を減速させるときや、車両1を停止させるとき、モータジェネレータ50は、車両1の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する。モータジェネレータ50で生成された交流電力は、PCU40によって直流電力に変換されて蓄電装置10に供給される。これにより、回生電力を蓄電装置10に蓄えることができる。このように、モータジェネレータ50は、蓄電装置10との間での電力の授受(すなわち、蓄電装置10の充放電)を伴なって、車両1の駆動力または制動力を発生するように構成される。
なお、動力源としてエンジン(図示せず)がさらに搭載されたプラグインハイブリッド自動車として車両1が構成される場合には、モータジェネレータ50の出力に加えて、エンジンの出力を走行のための駆動力に用いることができる。あるいは、エンジン出力によって発電するモータジェネレータ(図示せず)をさらに搭載して、エンジン出力によって蓄電装置10の充電電力を発生させることも可能である。
DC/DCコンバータ68は、電力線PL、NLと、低電圧線ELとの間に接続される。DC/DCコンバータ68は、電力線PL、NLから供給される電力を降圧して低電圧線ELに供給する。DC/DCコンバータ68は、ECU90によって制御される。なお、DC/DCコンバータ68は、PCU30に内蔵されてもよい。
充電リレー70は、蓄電装置10とインレット80とを結ぶ電力線に電気的に接続されている。充電リレー70は、ECU90からの制御信号に応じて、蓄電装置10とインレット80との間での電力の供給と遮断とを切り替える。
インレット80は、外部電源200に接続された充電ケーブル210の先端に設けられた充電コネクタ215が接続可能に構成される。インレット80は、充電ケーブル210を介して、外部電源200からの直流電力を受ける。
ECU90は、低電圧線ELからの電力により駆動する。ECU90は、CPU(Central Processing Unit)91と、メモリ92と、入出力ポート(図示せず)とを含む。ECU90は、機能毎に複数のECUに分割されていてもよい。メモリ92は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含み、CPU91により実行されるプログラム、および各種の制御に用いられるマップ等を記憶する。CPU91は、ROMに格納されているプログラムをRAMに展開して実行する。CPU91は、各センサからの信号およびメモリ92に記憶されたマップ等に基づいて制御信号を出力するとともに、車両1が所望の状態となるように各機器を制御する。
<蓄電装置の構成>
蓄電装置10は、組電池20と、監視ユニットと、電池ECU30とを含む。組電池20、監視ユニットおよび電池ECU30は、電池ケースに収容されている。
組電池20は、積層された複数のセル21を含んで構成される。セルは、たとえば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の二次電池である。また、セルは、正極と負極との間に液体電解質を有する電池であってもよいし、固体電解質を有する電池(全固体電池)であってもよい。
監視ユニットは、組電池20の状態を監視する。監視ユニットは、組電池20の電圧VBを検出する電圧センサ25と、セル21の電圧Vを検出する電圧センサ26と、組電池20に入出力される電流IBを検出する電流センサ27と、組電池20の温度TBを検出する温度センサ28と、組電池20の重量を検出する重量センサ29とを含む。各センサは、その検出結果を示す信号を電池ECU30に出力する。なお、電圧センサ26は、すべてのセル21に対して設けられてもよいし、代表的なセル(たとえば積層された複数のセルのうちの中央に位置するセル、および/または端部に位置するセル等)に対して設けられてもよい。
電池ECU30は、低電圧線ELからの電力により駆動する。電池ECU30は、CPU31と、メモリ32と、入出力ポート(図示せず)とを含む。電池ECU30は、機能毎に複数のECUに分割されていてもよい。CPU31は、ROMに格納されているプログラムをRAMに展開して実行する。CPU31は、各センサからの信号およびメモリ32に記憶されたマップ等に基づいて制御信号を出力するとともに、蓄電装置10の充放電を制御する。
メモリ32は、ROMおよびRAMを含み、CPU31により実行されるプログラム、および各種の制御に用いられるマップ等を記憶する。また、メモリ32は、初期の組電池20の重量(以下「基準重量」とも称する)Wrefを記憶する。基準重量Wrefとは、たとえば、車両1の製造時等の一般ユーザが車両1を使用する前の時点において重量センサ29によって測定された組電池20の重量である。あるいは、基準重量Wrefは、車両1に搭載されるべき組電池20、すなわち正規の製造者が製造した組電池(正規品)の仕様上の重量であってもよい。纏めると、メモリ32には、正規品の重量を示す値が基準重量Wrefとして記憶されている。
電池ECU30は、組電池20の充放電を制御する。また、電池ECU30は、組電池20が搭載されているか否かを監視する。具体的には、電池ECU30は、監視ユニットからの信号に基づいて、組電池20が搭載されているか否かを監視する。たとえば、電池ECU30は、重量センサ29の検出値がゼロである場合には、フラグFLGを設定し(たとえばFLG=1)、重量センサ29の検出値がゼロでない場合には、フラグFLGを解除する(たとえばFLG=0)。すなわち、電池ECU30は、組電池20が搭載されていない場合にはフラグFLGを設定し、組電池20が搭載されている場合にはフラグFLGを解除する。
たとえば、組電池20が交換される場合を想定すると、まず、組電池20が取り外された際に、重量センサ29の検出値が0(ゼロ)になる。これによって、電池ECU30は、フラグFLGを設定する。つまり、フラグFLGの値は0から1になる。そして、新たな組電池20が搭載されると、重量センサ29が値を検出するので、電池ECU30は、フラグFLGを解除する。つまり、フラグFLGの値は1から0になる。電池ECU30は、重量センサ29の検出値を監視することによって、組電池20が交換されたことを検出することができる。なお、組電池20が交換されたことの検出は、ECU90が行なってもよい。たとえば、電池ECU30がECU90にフラグFLGの値を出力する。ECU90は、電池ECU30から受けるフラグFLGの値を監視して、組電池20が交換されたことを検出してもよい。
電池ECU30は、組電池20が交換されたことを検出すると、新たに搭載された組電池20の重量Wと、基準重量Wrefとを比較する。具体的には、新たに搭載された組電池20の重量Wと、基準重量Wrefとの差分の大きさが、閾重量Wth未満であるか否かを判定する。両者の差分の大きさが閾重量Wth未満であれば、電池ECU30は、新たに搭載された組電池20が正規品であると判定する。一方、両者の差分の大きさが閾重量Wth以上であれば、電池ECU30は、新たに搭載された組電池20が正規の製造者以外が製造した模倣品または正規品を不正に改造した不正改造品(非正規品)であると判定する。閾重量Wthは、基準重量Wrefに対して、たとえば測定誤差および組電池20の製造ばらつき等を考慮して設定される。
車両1は、正規品が搭載されることを想定して設計等されているため、非正規品が搭載されることは望ましくない。上記のように、組電池が交換された際に、新たに搭載された組電池の重量を基準重量と比較することによって、正規品と重量が異なる非正規品が搭載されたことを検出することができる。
しかしながら、正規品と同等の重量を有する非正規品も存在し得る。重量を比較することのみによっては、正規品と同等の重量を有する非正規品を、正規品と誤認識してしまう可能性がある。
そこで、本発明者は、セル21の正負極に用いられる材料および電解液の組成によって、V-dQ/dV曲線の形状が大きく異なることに着目した。dQ/dVとは、セル21の電圧Vの変化量dVに対するセル21の蓄電量Qの変化量dQの割合である。V-dQ/dV曲線とは、セル21の電圧VとdQ/dVの値との関係を表す曲線である。正規品(セル21)のV-dQ/dV曲線をメモリ32に記憶しておき、新たに搭載された組電池のセルのV-dQ/dV曲線を求めて、正規品のV-dQ/dV曲線と比較することによって、搭載された組電池20が正規品であるか否かを判定することができる。このような比較は、たとえば外部充電時に行なうことができる。以下、詳細を説明する。なお、本実施の形態においては、セルのV-dQ/dV曲線を比較するが、組電池のV-dQ/dV曲線を比較することによって、組電池が正規品であるか否かを判定してもよい。以下では、正規品のV-dQ/dV曲線は、正規品のセルのV-dQ/dV曲線を指し、非正規品のV-dQ/dV曲線とは、非正規品のセルのV-dQ/dV曲線を指す。
図2は、セル21の電圧Vと算出されたdQ/dVの値との関係を表すV-dQ/dV曲線の一例を示す図である。図2の横軸には、セル21の電圧Vが示され、縦軸には、算出したdQ/dVが示されている。図2の実線L1は、正規品のV-dQ/dV曲線を示している。図2の破線L2は、非正規品のV-dQ/dV曲線を示している。
本実施の形態に係る車両1は、蓄電装置10の外部充電時において、セル21の電圧Vの変化量dVに対するセル21の蓄電量Qの変化量dQの割合である、dQ/dVの値を算出し、セル21の電圧Vと算出されたdQ/dVの値との関係を表すV-dQ/dV曲線を得る。
より具体的には、電池ECU30は、外部充電時において、電流センサ27の出力に基づいて組電池20に入出力される電流IBを積算して、セル21の充電電力量を算出する。そして、電池ECU30は、算出した充電電力量からセル21の蓄電量Qを算出する。また、電池ECU30は、電流積算と同期させて、電圧センサ26の出力に基づいてセル21の電圧Vを取得する。
電池ECU30は、電圧センサ26で検出されたセル21の電圧Vと、算出したセル21の蓄電量Qとから、セル21の電圧Vの変化量dVに対するセル21の蓄電量Qの変化量dQの割合である、dQ/dVの値を算出する。つまり、セル21の蓄電量Qを電圧Vで微分することにより、dQ/dVの値を算出する。より具体的には、外部充電時において、所定時間毎に電圧Vと蓄電量Qを取得し、所定時間毎の電圧Vの変化量dVと蓄電量Qの変化量dQとを算出し、これらに基づいて、所定時間毎のdQ/dVの値を算出する。
上記のようにして、所定時間毎のdQ/dVの値を算出することによって、セル21について、電圧Vと算出されたdQ/dVの値との関係を表すV-dQ/dV曲線を得ることができる。なお、上記V-dQ/dV曲線は、本開示に係る「第2の関係」の一例に相当する。
図2から認識し得るように、正規品と非正規品とでは、dQ/dVの値が最大となる電圧Vが異なる。具体的には、実線L1に着目して、正規品においては、dQ/dVの最大値はA2であり、dQ/dVの値が最大値となるセル21の電圧(ピーク電圧)は、V1である。破線L2の着目して、非正規品においては、dQ/dVの最大値はA1であり、ピーク電圧は、V2である。
上記に鑑みて、電池ECU30は、搭載された組電池20に対する外部充電において、V-dQ/dV曲線を得て、dQ/dVの値が最大となるピーク電圧を算出する。電池ECU30は、メモリ32に正規品のV-dQ/dV曲線(以下「基準V-dQ/dV曲線」とも称する)を記憶している。電池ECU30は、算出したピーク電圧と、メモリ32から読み出した基準V-dQ/dV曲線から得られる正規品のピーク電圧(以下「基準ピーク電圧」とも称する)とを比較する。電池ECU30は、両者の差分の大きさが閾値Vth未満であれば、搭載された組電池20が正規品であると判定する。一方、電池ECU30は、両者の差分の大きさが閾値Vth以上であれば搭載された組電池20が非正規品であると判定する。閾値Vthは、たとえば、測定誤差および組電池20(セル21)の製造ばらつき等を考慮して設定される。なお、基準V-dQ/dV曲線は、本開示に係る「第1の関係」の一例に相当する。
搭載された組電池20が非正規品であると判定した場合には、不正に交換された組電池20の使用を抑制する観点から、警告等をすることが望ましい。そこで、電池ECU30は、組電池20が非正規品であると判定した場合には、警告処理を実行する。警告処理は、たとえば、組電池20が非正規品に交換されたことを示すダイアグを発生させる処理である。警告処理は上記に限られるものではなく、車両1のインパネ(図示せず)に警告ランプを点灯させる処理であってもよい。なお、組電池20が非正規品であると判定した結果を電池ECU30から受けたECU90が、警告処理を実行してもよい。また、組電池20が非正規品であると判定した結果を電池ECU30から受けたECU90は、警告処理を実行するとともに、車両1の走行を制限あるいは禁止してもよい。
なお、本実施の形態においては、外部充電開始時のセル21の電圧V(または組電池20の電圧VB)が下限電圧VL以下である場合に限り、dQ/dVの値を算出して、V-dQ/dV曲線を得る。外部充電を開始したときのセル21の電圧Vが下限電圧VLよりもすでに高い場合には、外部充電を開始した時点で、セル21の電圧Vがピーク電圧を上回っている可能性がある。外部充電を開始した時点でセル21の電圧Vがピーク電圧を上回っていると、真のピーク電圧を正確に取得できない。そこで、本実施の形態においては、外部充電開始時のセル21の電圧Vが下限電圧VL以下である場合に、上述のピーク電圧を比較することにより搭載された組電池20が正規品か非正規品かを判定する。
以上のように、本実施の形態に係る車両1は、組電池20が交換された場合に、新たに搭載された組電池20の重量Wを基準重量Wrefと比較することによって、新たに搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかを判定する。これによって、重量の異なる非正規品が搭載された場合には、非正規品が搭載されたことを検出することができる。
さらに、本実施の形態に係る車両1は、外部充電時にdQ/dVの値を算出して、V-dQ/dV曲線を得る。そして、V-dQ/dV曲線から求まるピーク電圧を、メモリ32に記憶された基準V-dQ/dV曲線から求まる基準ピーク電圧と比較する。これによって、非正規品が正規品に近似する重量を有していたとしても、非正規品を正規品と誤判定することなく、非正規品として検出することができる。また、外部充電時という、蓄電装置10に入出力される電流が安定した状態でdQ/dVの値の算出等が行なわれるため、たとえば車両1の走行時等の蓄電装置10に入出力される電流が安定しない状態と比べて、dQ/dVの値を精度よく算出することができる。そのため、車両1の走行時等に搭載された組電池20が正規品であるか否かの判定が行なわれる場合に比べて、正規品であるか否かを精度よく判定することができる。
<電池ECUで実行される処理>
<<組電池の交換時の処理>>
図3は、組電池20が交換されたことを検出した際に電池ECU30により実行される処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、たとえば、組電池20が交換されたことが検出された際に電池ECU30によって実行される。このフローチャートに含まれる各ステップ(以下、ステップを「S」と略す)は、基本的には電池ECU30によるソフトウェア処理によって実現されるが、電池ECU30内に作製された専用のハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。
組電池20が交換されたことを検出すると、電池ECU30は、新たに搭載された組電池20の重量Wを測定する(S1)。次いで、電池ECU30は、メモリ32から基準重量Wrefおよび閾重量Wthを読み出す(S2)。
電池ECU30は、S1で測定した組電池20の重量Wと、基準重量Wrefとを比較する(S3)。具体的には、電池ECU30は、重量Wと基準重量Wrefとの差分の大きさが閾重量Wth未満であるか否かを判定する。
重量Wと基準重量Wrefとの差分の大きさが閾重量Wth未満であると判定した場合(S3においてYES)、電池ECU30は、組電池20が正規品であると判定する(S4)。
一方、重量Wと基準重量Wrefとの差分の大きさが閾重量Wth以上であると判定した場合(S3においてNO)、電池ECU30は、組電池20が非正規品であると判定する(S5)。組電池20が非正規品であると判定すると、電池ECU30は、警告処理を実行して(S6)、処理を終了させる。
<<外部充電時の処理>>
図4は、外部充電が行なわれる際に電池ECU30により実行される処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、たとえば、インレット80に充電コネクタ215が接続されたことが検出された場合、あるいは、外部充電を開始するための開始スイッチ(図示せず)が操作された場合に開始される。このフローチャートに含まれる各ステップは、基本的には電池ECU30によるソフトウェア処理によって実現されるが、電池ECU30内に作製された専用のハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。
電池ECU30は、セル21の電圧Vが下限電圧VL未満であるか否かを判定する(S11)。
セル21の電圧Vが下限電圧VL未満であれば(S11においてYES)、電池ECU30は、充電を開始して、測定データを取得する(S12)。具体的には、電池ECU30は、監視ユニットから、組電池20の電圧VB、セル21の電圧V、組電池20に入出力される電流IBおよび組電池20の温度TBを取得して蓄積する。そして、電池ECU30は、所定時間毎にセル21の電圧Vの変化量dVと蓄電量Qの変化量dQとを算出し、これらに基づいて、所定時間毎のdQ/dVの値を算出する(S13)。
電池ECU30は、組電池20のSOCが所定SOCに到達するまで(S14においてNO)、充電を継続して、S12およびS13を繰り返し実行する。所定SOCは、たとえば組電池20の上限SOC(たとえば満充電)である。
組電池20のSOCが所定SOCに到達すると(S14においてYES)、電池ECU30は、所定時間毎のdQ/dVの値を算出することによって得た、セル21のV-dQ/dV曲線に基づいて、dQ/dVの最大値を算出する(S15)。そして、電池ECU30は、V-dQ/dV曲線に基づいて、dQ/dVの値が最大値となるセル21の電圧(ピーク電圧Vp)を算出する。
次いで、電池ECU30は、メモリ32に記憶された基準V-dQ/dV曲線に基づいて、基準ピーク電圧Vprefを読み出す(S16)。また、電池ECU30は、メモリ32から閾値Vthを読み出す。
そして、電池ECU30は、算出したピーク電圧Vpと、基準ピーク電圧Vprefとを比較する(S17)。具体的には、電池ECU30は、ピーク電圧Vpと基準ピーク電圧Vprefとの差分の大きさが閾値Vth未満であるか否かを判定する。
両者の差分の大きさが閾値Vth以上であると判定した場合(S17においてNO)、電池ECU30は、組電池20が非正規品であると判定する(S19)。そして、電池ECU30は、警告処理を実行して(S20)、処理を終了させる。
一方、S17において、ピーク電圧Vpと基準ピーク電圧Vprefとの差分の大きさが閾値Vth未満であると判定した場合(S17においてYES)、電池ECU30は、組電池20が正規品であると判定する(S18)。
S11において、セル21の電圧Vが下限電圧VL以上であれば(S11においてNO)、電池ECU30は、搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかを判定せずに、充電を行なう。電池ECU30は、組電池20のSOCが所定SOCに到達するまで(S21においてNO)、充電を継続して、組電池20のSOCが所定SOCに到達すると、処理を終了させる。
組電池20の交換が行なわれた場合、新たに搭載された組電池20は、蓄電されていない状態(SOC0%)で搭載されることが一般的である。そのため、組電池20の交換が行なわれると、外部充電が行なわれることが想定される。すなわち、図3の処理の実行後には、車両1が走行等することなく、図4の処理が実行されることが想定される。
そのため、正規品と近似する重量を有する非正規品が搭載された場合に、たとえ図3の処理において非正規品を正規品として誤判定してしまったとしても、当該非正規品が使用される前に図4の処理が実行されることによって、正規品と近似する重量を有する非正規品を、非正規品として正しく判定することができる。
<比較例>
図5は、本実施の形態に係る車両1と、比較例に係る車両との比較結果を説明するための図表である。比較例に係る車両は、組電池20の交換により新たに搭載された組電池20を、重量による比較のみで正規品か非正規品かを判定する車両である。図5においては、正規品B1、非正規品B2,B3の3つの組電池の判定結果が示されている。
正規品B1は、重量W1を有する組電池である。非正規品B2は、重量W2を有する組電池である。重量W2は、基準重量Wrefとの差分の大きさが閾重量Wth以上となる重量である。非正規品B3は、重量W3を有する組電池である。重量W3は、基準重量Wrefとの差分の大きさが閾重量Wth未満となる重量である。
比較例に係る車両は、正規品B1を、正規品として正確に判定できている。また、比較例に係る車両は、非正規品B2を、非正規品として正確に判定できている。しかしながら、基準重量Wrefとの差分の大きさが閾重量Wth未満となる重量W3を有する非正規品B3に関しては、比較例に係る車両は、正規品と誤判定している。
一方、本実施の形態に係る車両1は、重量による比較に加えて、V-dQ/dV曲線を用いた比較を行なうことにより、正規品B1、非正規品B2,B3のすべてにおいて、正規品であるか非正規品であるかを正確に判定できている。
<二次電池の劣化>
二次電池は、その使用および時間の経過とともに劣化することが知られている。二次電池が劣化すると、負極開回路電位と正極開回路電位との対応関係が、二次電池の初期状態から変動し、これに起因して二次電池の満充電容量が減少する。
図6は、セル21が劣化したときのV-dQ/dV曲線の変化を説明するための図である。図6の実線L1は、正規品の初期のV-dQ/dV曲線を示している。図6の破線L3は、正規品が劣化したときのV-dQ/dV曲線を示している。
上述のとおり、セル21が劣化すると、負極開回路電位と正極開回路電位との対応関係が初期状態から変動する。上記対応関係の変動に起因して、セル21のV-dQ/dV曲線が、実線L1から破線L3にシフトする。
V-dQ/dV曲線がシフトするため、ピーク電圧もシフトする。たとえば、図6の例では、ピーク電圧がV1からV1aにシフトしている。そのため、蓄電装置10の使用および時間の経過によって、組電池20(セル21)に劣化が生じると、外部充電の実行時において、搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかをピーク電圧を用いて判定しようとした場合、その判定精度が低下してしまう虞がある。
そこで、本実施の形態に係る車両1は、組電池20(セル21)の劣化度を算出して、算出した劣化度に基づいて、基準ピーク電圧Vprefを補正する。なお、補正の対象は、閾値Vthであってもよい。
本実施の形態では、劣化度として、組電池20の容量維持率CRが用いられる例について説明する。容量維持率CRとは、組電池20の初期状態における満充電容量C0に対する組電池20の現在の満充電容量Cの比率[単位:%]である。容量維持率CRは、たとえば、下記式(1)により算出される。なお、セル21の容量維持率を劣化度としてもよい。
CR=C/C0×100…(1)
満充電容量の初期値C0としては、蓄電装置10(または車両1)の製造時に測定された組電池20の満充電容量を用いてもよいし、組電池20の満充電容量の仕様値(カタログ値)を用いてもよい。
電池ECU30は、容量維持率(劣化度)と、基準ピーク電圧Vprefの補正量との関係を示す補正マップをメモリ32に記憶している。電池ECU30は、算出した容量維持率CRを補正マップに照合することによって、閾値Vthの補正量を得て、基準ピーク電圧Vprefを補正する。なお、補正の対象が閾値Vthである場合には、メモリ32には、容量維持率(劣化度)と、閾値Vthの補正量との関係を示す補正マップが記憶されている。
電池ECU30は、補正後の基準ピーク電圧Vprefを用いて、搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかを判定することによって、組電池20(セル21)が劣化したとしても、搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかを精度よく判定することができる。
なお、電池ECU30は、組電池20が交換されたことを検出した場合には、基準ピーク電圧Vprefを初期の値に戻す。
図7は、基準ピーク電圧Vprefを補正する処理の手順を示すフローチャートである。図7に示すフローチャートは、たとえば外部充電の開始とともに開始され、図3のS12からS14、またはS21とともに実行される。このフローチャートに含まれる各ステップは、基本的には電池ECU30によるソフトウェア処理によって実現されるが、電池ECU30内に作製された専用のハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。
電池ECU30は、外部充電時において、組電池20の容量維持率(劣化度)を算出する(S51)。具体的には、たとえば、電池ECU30は、外部充電の開始時に組電池20のSOCを算出する(このSOCを開始SOCと称する)。SOCの算出手法としては、予め取得された組電池20のOCV-SOCカーブを参照してOCVからSOCを求める公知の手法を用いることができる。
電池ECU30は、組電池20のSOCが開始SOCから所定SOC(図3)に到達するまでの間に組電池20に充放電された充電電力量ΔAhを算出する。電力量ΔAhは、監視ユニットに含まれる電流センサ27を用いて、組電池20を流れる電流値を積算することで算出することができる。
そして、電池ECU30は、開始SOC、所定SOCおよび充電電力量ΔAhを用いて、組電池20の満充電容量Cを下記式(2)に従って算出する。
C=ΔAh/|開始SOC-所定SOC|×100…(2)
電池ECU30は、算出した満充電容量Cを上述の式(1)に代入して、組電池20の容量維持率CRを算出する。
次いで、電池ECU30は、メモリ32から補正マップを読み出す(S53)。そして、電池ECU30は、S51で算出した容量維持率CRを補正マップに照合させることによって、基準ピーク電圧Vprefの補正量を得て、基準ピーク電圧Vprefを補正する(S55)。
電池ECU30は、S55で補正した基準ピーク電圧Vprefを、図3のS17の判定において用いる。なお、S55で補正した基準ピーク電圧Vprefを、次回の外部充電時における正規品/非正規品の判定(図3のS17)で用いるようにしてもよい。すなわち、図3のS17においては、前回の外部充電の結果を用いて補正された基準ピーク電圧Vprefを用いてもよい。
組電池20(セル21)の劣化に応じて、搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかを判定するために用いる基準ピーク電圧Vprefを補正することによって、搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかを精度よく判定することができる。
なお、本実施の形態において説明した電池ECU30の機能については、ECU90に持たせることも可能である。
[変形例1]
実施の形態においては、外部充電の開始時のセル21の電圧Vが下限電圧VL未満であれば、搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかを判定した。しかしながら、外部充電の実行毎に搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかを判定せずに、組電池20が交換された場合に、新たに搭載された組電池20に対する最初の外部充電時においてのみ、当該新たに搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかを判定してもよい。
新たに搭載された組電池20に対する最初の外部充電においては、組電池20のSOCが0%の状態から充電が開始されることが想定される。すなわち、セル21の電圧Vは、下限電圧VL未満であることが想定される。そのため、新たに搭載された組電池20に対する最初の外部充電が行なわれた際に、搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかを判定することで、たとえば図3のS11の判定処理を省略することが可能である。また、次回以降の外部充電においては、組電池20が交換されるまでは、搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかの判定を省略することができる。
蓄電装置10に対して行なわれる外部充電が、新たに搭載された組電池20に対する最初の外部充電であるか否かは、たとえば初回フラグの設定の有無によって判定すればよい。たとえば、組電池20が交換されたことを検出した場合に初回フラグを設定し、外部充電を実行したときに当該初回フラグを解除するようにすればよい。初回フラグの設定の有無を監視することによって、搭載された組電池20に対する最初の外部充電であるか否かを判定することができる。
新たに搭載された組電池20に対する最初の外部充電が行なわれた際に搭載された組電池20が正規品であるか非正規品であるかを判定するようにしても、実施の形態と同様の効果を奏することができる。
[変形例2]
実施の形態および変形例1においては、V-dQ/dV曲線から求まるピーク電圧Vpを用いて、組電池20が正規品であるか非正規品であるかを判定する例について説明した。変形例2においては、対応する電圧同士において、V-dQ/dV曲線におけるdQ/dVの値と、基準V-dQ/dV曲線におけるdQ/dVの値とを比較することによって、組電池20が正規品であるか非正規品であるかを判定する例を説明する。
図8は、変形例2に係る、組電池20が交換されたことを検出した際に電池ECU30により実行される処理の手順を示すフローチャートである。図8に示すフローチャートの処理は、図3のフローチャートの処理に対して、S15からS17を削除し、S71およびS72を追加したものである。図8のフローチャートの処理と同様の処理については、同様のステップ番号を付し、その説明は繰り返さない。
組電池20のSOCが所定SOCに到達すると(S14においてYES)、電池ECU30は、メモリ32から基準V-dQ/dV曲線を読み出す(S71)。
そして、電池ECU30は、所定時間毎のdQ/dVの値を算出することによって得た、セル21のV-dQ/dV曲線と、基準V-dQ/dV曲線とを比較する(S72)。具体的には、電池ECU30は、V-dQ/dV曲線からセル21のある電圧におけるdQ/dVの値を得る(以下「算出dQ/dV」とも称する)。そして、電池ECU30は、基準V-dQ/dV曲線から上記ある電圧に対応するセル21の電圧におけるdQ/dVの値を得る(以下「基準dQ/dV」とも称する)。電池ECU30は、算出dQ/dVが、基準dQ/dVに基づいて定まる閾範囲内であるか否かを判定する。閾範囲は、算出誤差等を考慮して、基準dQ/dVを用いて設定される。
電池ECU30は、セル21の複数の電圧において、算出dQ/dVと、基準dQ/dVとを比較する。比較した全電圧において、算出dQ/dVと基準dQ/dVとの差分が閾範囲内であれば(S72においてYES)、電池ECU30は、組電池20が正規品であると判定する(S18)。一方、比較した全電圧において、算出dQ/dVと基準dQ/dVとの差分が閾範囲内でない電圧があれば(S72においてNO)、組電池20が非正規品であると判定する(S19)。
以上のように、対応する電圧同士において、算出dQ/dVと基準dQ/dVとを比較することによっても、実施の形態と同様の効果を奏することができる。
[変形例3]
実施の形態および変形例1,2においては、蓄電装置10に含まれる組電池20が交換される場合を想定して説明した。しかしながら、蓄電装置10ごと交換される場合もある。このような場合にも、実施の形態および変形例1,2を適用することが可能である。
また、蓄電装置10が非正規品である場合には蓄電装置10に重量センサ29が含まれていない場合も想定される。このような場合には、組電池20の重量を検出できないことをもって、搭載された蓄電装置10が非正規品であると判定することができる。
なお、上記した実施の形態および変形例1~3は、その全部または一部を組み合わせて実施してもよい。
[付記]
上述の実施の形態および各変形例は、以下に示す各項の具体的な例示である。
(第1項)車両外部の電源から供給される電力を用いて車載の二次電池を充電する外部充電が可能に構成された車両であって、上記車両に搭載されるべき正規の二次電池の電圧の変化量に対する容量の変化量の割合と、上記正規の二次電池の電圧との関係を表わす第1の関係を記憶した記憶装置と、上記外部充電を制御する制御装置とを備え、上記外部充電において、上記制御装置は、上記車載の二次電池の上記割合を算出し、上記算出した割合と、上記車載の二次電池の電圧との関係を表わす第2の関係を算出し、上記第1の関係と上記第2の関係とに基づいて、上記車載の二次電池が正規の二次電池であるか否かを判定する、車両。
本発明者は、二次電池の正負極に用いられる材料および電解液の組成によって、二次電池の電圧の変化量(dV)に対する容量の変化量(dQ)の割合(dQ/dV)と、正規の二次電池の電圧との関係を示す曲線(V-dQ/dV曲線)の形状が大きく異なることに着目した。
そこで、第1の関係(正規品のV-dQ/dV曲線)と第2の関係(車載の二次電池のV-dQ/dV曲線)とに基づいて、車載の二次電池が正規の二次電池であるか否かを判定する。第1の関係と、第2の関係とを比較すれば、たとえば正規品と重量が近似した非正規品が車両に搭載されたとしても、当該搭載された二次電池が非正規品であると判定することができる。
(第2項)第1項に記載の車両において、上記制御装置は、上記第2の関係において上記割合が最大となる上記車載の二次電池の電圧と、上記第1の関係において上記割合が最大となる上記正規の二次電池の電圧との差分の大きさが第1の閾値よりも大きい場合には、上記車載の二次電池が正規の二次電池ではないと判定する。
正規品と非正規品とでは、V-dQ/dV曲線において、上記割合(dQ/dV)が最大となる二次電池の電圧(ピーク電圧)が異なる可能性が高い。そこで、第1の関係から求まる正規品のピーク電圧と、第2の関係から求まる車載の二次電池のピーク電圧とを比較する。両者の差分が第1の閾値よりも大きい場合には車載の二次電池が正規品でないと判定することができる。たとえ正規品と重量が近似した非正規品が車両に搭載されたとしても、当該搭載された二次電池が非正規品であると判定することができる。
(第3項)第1項に記載の車両において、上記制御装置は、上記算出した割合と、上記第1の関係において、上記算出した割合となる上記車載の二次電池の電圧に対応する上記正規の二次電池の電圧の上記割合との差分の大きさが第2の閾値よりも大きい場合には、上記車載の二次電池が正規の二次電池ではないと判定する。
正規品と非正規品とでは、V-dQ/dV曲線において、対応する電圧同士におけるdQ/dVの値が異なる可能性が高い。そこで、第2の関係から求まる、ある電圧におけるdQ/dVの値と、第1の関係において、上記ある電圧に対応する電圧のdQ/dVの値とを比較する。両者の差分が第2の閾値よりも大きい場合には車載の二次電池が正規品でないと判定することができる。たとえ正規品と重量が近似した非正規品が車両に搭載されたとしても、当該搭載された二次電池が非正規品であると判定することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、10 蓄電装置、15 SMR、20 組電池、21 セル、25,26 電圧センサ、27 電流センサ、28 温度センサ、29 重量センサ、30 電池ECU、31 CPU、32 メモリ、40 PCU、50 モータジェネレータ、60 伝達ギヤ、65 駆動輪、68 コンバータ、70 充電リレー、80 インレット、90 ECU、91 CPU、92 メモリ、200 外部電源、210 充電ケーブル、215 充電コネクタ、EL 低電圧線、NL,PL 電力線。

Claims (1)

  1. 車両外部の電源から供給される電力を用いて車載の二次電池を充電する外部充電が可能に構成された車両であって、
    前記車載の二次電池の重量を検出するように構成された重量センサと、
    前記車両に搭載されるべき正規の二次電池の電圧の変化量に対する容量の変化量の割合と、前記正規の二次電池の電圧との関係を表わす第1の関係、および前記車載の二次電池の基準重量を記憶した記憶装置と、
    前記外部充電を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記車載の二次電池の重量と前記基準重量との差分の大きさが閾重量以上である場合に、前記車載の二次電池が前記正規の二次電池でないと判定し、さらに、
    前記差分の大きさが前記閾重量未満である場合に、前記外部充電において、
    前記車載の二次電池の前記割合を算出し、
    前記算出した割合と、前記車載の二次電池の電圧との関係を表わす第2の関係を算出し、
    前記第1の関係と前記第2の関係とに基づいて、前記車載の二次電池が前記正規の二次電池であるか否かを判定する判定処理を実行し、
    前記判定処理は、
    前記第2の関係において前記割合が最大となる前記車載の二次電池の電圧であるピーク電圧と、前記第1の関係において前記割合が最大となる前記正規の二次電池の電圧である基準ピーク電圧との差分の大きさが閾値以上である場合に、前記車載の二次電池が前記正規の二次電池ではないと判定する第1処理と、
    前記ピーク電圧と前記基準ピーク電圧との差分の大きさが前記閾値未満である場合に、前記車載の二次電池が前記正規の二次電池であると判定する第2処理とを含む、車両。
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