JP7334466B2 - 走行車 - Google Patents
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Description
特許文献2には、障害物センサで衝突防止を行う無人搬送車が開示されている。
従来の走行車システムでは、手動操作モード中の走行車は、警報音を発生するか、又は走行車の走行速度を超低速にすることで、手動操作モードであることを作業者に知らせていた。これにより、作業者が目の前の走行車が手動操作モードであることを把握して、衝突を回避していた。
また、走行車の走行速度を超低速にする解決策では、作業効率が悪くなる。
障害物検出センサは、走行部に搭載されている。
コントローラは、手動操作モードでは障害物検出センサを有効とし、自動運転モードでは障害物検出センサを無効とする。
この走行車では、手動操作モード時には障害物検出センサを有効とすることで、人や物を検知して速度制御することで、衝突を確実に防止できる。そして、自動運転モード時には障害物検出センサを無効にすることで、誤検出に起因する誤停止を防ぐことができる。また、自動運転モード時に誤停止が発生すると復旧に時間がかかり作業効率が落ちてしまうが、そのような事態を防ぐこともできる。
コントローラは、前方走行車との衝突を防止するための車間距離演算部をさらに有していてもよい。
コントローラは、手動操作モードでは車間距離演算部を無効とし、自動運転モードでは車間距離演算部を有効としてもよい。
この走行車では、自動運転モード時には車間距離演算部により確実に衝突を防止し、手動操作モード時には通信不成立による衝突可能性を考慮して別手段による衝突防止を行う。
障害物検出センサは少なくとも走行車前方及び後方を検出範囲としてもよい。
この走行車では、走行車の前方後方を1台のセンサで検出できる。
コントローラは、手動操作モード時には、送信部に外向きカメラの映像を手動操作者の手元の端末に送信させてもよい。
この走行車では、手動操作時に手動操作者が画像確認をすることで、正しく操作していることを確認できる。
(1)走行車システム
図1及び図2を用いて、走行車システム1を説明する。図1は、走行車システムの模式的平面図である。図2は、走行車の模式的平面図である。
走行車システム1は、定められた軌道7上に複数の走行車3を走行させるためのシステムである。走行車3は、軌道7上を一方向に走行し、管理コントローラ11(後述)によって割り付けられる搬送指令に従い、目的のステーション9から物品を積み込み、次に搬送先のステーション9で走行して物品を積み出す。
管理コントローラ11は、搬送指令を作成するために各走行車3と連続的に通信して、各走行車3から送信された位置データをもとにその位置情報を得ている。例えば、エンコーダを走行車3に設けておいて、ポイントを通過してからの走行距離を走行車3から管理コントローラ11へ位置データとして送信させ、管理コントローラ11がこれによって走行車3の位置を把握する。
走行車3は、移載装置22(図3)を有している。移載装置22は、公知の技術であり、モータ、駆動機構、移載アーム等を有する。なお、移載装置22は任意である。
なお、障害物検出センサ23は、走行車本体21aの側方片側(軌道7の周回路の外側)のみを検出する。走行車本体21aの反対の側方片側は軌道7の周回路の内側であるので人や物が存在する可能性が低いからである。
障害物検出センサ23は、内部に検出制御部(図示せず)を備えている。検出制御部は、外部からの設定により、障害物検出センサ23が計測する測定領域を制限することができる。具体的には、検出制御部は、設定された測定領域外にて測定されたデータを無視することによって、設定された測定領域内に存在する物体のみを検出する。障害物検出センサ23はこのように構成されているため、測定領域を走行車本体の前方、後方、及び側方片側(周回路の外側)の領域Aに制限している。
障害物検出センサ23が人や物を検知すると、走行制御部32が減速または停止の速度制御を行う。この結果、走行車3が人や物に衝突を防止できる。
なお、障害物検出センサの数、位置、及び検出範囲は上記例に限定されない。
走行車3は、第2通信装置27(図3)を有している。第2通信装置27は、管理コントローラ11と通信可能である。走行車3からは、管理コントローラ11に向けて、走行車3の情報(例えば、おおまかな走行位置情報)が送信される。その情報は、最新の情報として管理コントローラ11に保存される。管理コントローラ11からは、各走行車3に対して、前方走行車3に関する情報(例えば、前方走行車のおおまかな走行位置情報)が送信される。その情報は、コントローラ30の記憶部37に保存される。
走行車3には、第3通信装置28(図3)を有している。第3通信装置28は、無線リモコン5と通信可能であり、例えば無線LAN(Local Area Network)等の無線通信を介して接続される。
図3を用いて、走行車システム1の制御構成を説明する。図3は、走行車システムの制御構成を示す機能ブロック図である。
走行車3は、コントローラ30を有している。コントローラ30は、走行車3の動作制御を行う装置である。
コントローラ30は、単一のプロセッサで構成されていてもよいが、各制御のために独立した複数のプロセッサから構成されていてもよい。
コントローラ30の各要素の機能は、一部又は全てが、制御部を構成するコンピュータシステムにて実行可能なプログラムとして実現されてもよい。その他、コントローラ30の各要素の機能の一部は、カスタムICにより構成されていてもよい。
コントローラ30には、図示しないが、荷物の大きさ、形状及び位置検出するセンサ、各装置の状態を検出するためのセンサ及びスイッチ、並びに情報入力装置が接続されている。
コントローラ30は、走行制御部32を有している。走行制御部32は、走行装置21に走行制御指令を送信する。
1.障害物検出センサ23をOFFにする。つまり、障害物検出センサ23からのレーザの送出を停止する。
2.レーザの送出はそのままで、物体を検出しても障害物検出センサ23からの出力を行わない(センサコントローラが検出結果を無視する)。
3.レーザの送出はそのままで、物体を検出すると障害物検出センサ23は障害物情報を出力するが、コントローラ30が無視する。
4.障害物検出センサ23の測定領域を極端に小さくすることで、物体を検出しないようにする。
コントローラ30は、記憶部37を有している。記憶部37には、走行モードの設定(自動運転モードであるか、手動操作モードであるか)を示す情報が格納されている。
自動運転モードでは、走行車3は、例えば管理コントローラ11から送信される指示に従って、自動的に動作を行う。
無線リモコン5は、単独でも使用可能であり、作業者からの操作指示を受け付ける携帯機器(例えば、スマートフォン、タブレット)と組み合わせて使用可能である。
無線リモコン5は、表示パネル41、動作ボタン42、及び各種ボタン(後述)を備えており、動作ボタン42が押圧された状態で各種ボタンのいずれかが押下された場合に、無線リモコン5前方の信号射出部43から、押下されたボタンに応じたリモコン信号(例えば赤外線信号)が放射されるものである。動作ボタン42は、リモコンが作業者に握られた際に押圧され、押下状態となる。
動作ボタン42が押圧された状態で手動操作モード設定ボタン46が押下された場合、手動操作モードの設定を指示するリモコン信号が射出され、走行車3は手動操作モードに設定される。
動作ボタン42が押圧された状態で自動運転モード設定ボタン45が押下された場合、自動運転モードの設定を指示するリモコン信号が射出され、走行車3は自動運転モードに設定される。
図6を用いて、コントローラ30によるモード切替制御動作を説明する。図6は、モード切替制御動作を示すフローチャートである。
以下に説明する制御フローチャートは例示であって、各ステップは必要に応じて省略及び入れ替え可能である。また、複数のステップが同時に実行されたり、一部又は全てが重なって実行されたりしてもよい。
さらに、制御フローチャートの各ブロックは、単一の制御動作とは限らず、複数のブロックで表現される複数の制御動作に置き換えることができる。
なお、各装置の動作は、制御部から各装置への指令の結果であり、これらはソフトウェア・アプリケーションの各ステップによって表現される。
ステップS2では、手動操作モードか自動運転モードのいずれかが判断される。具体的には、走行モード切替・判定部31が上記判断を実行する。手動操作モードであればプロセスはステップS3に移行し、自動運転モードであればプロセスはステップS5に移行する。
ステップS4では、障害物検出センサ23が有効に切り替えられる。具体的には、障害物検出センサ23をOFFからONにする。その後、プロセスはステップS1に戻る。
ステップS6では、障害物検出センサ23が無効に切り替えられる。具体的には、障害物検出センサ23をONからOFFにする。その後、プロセスはステップS1に戻る。
手動操作モードでは、操作者は、無線リモコン5を操作して対象の走行車3を制御する。具体的には、操作者は、動作状態を確認したり、異常リセットを行ったりする。
図7を用いて、第2実施形態を説明する。図7は、第2実施形態のモード切替制御動作を示すフローチャートである。
基本的な構成は第1実施形態と同じであるので、異なる点のみを説明する。
ステップS7が、第1実施形態の図6のステップS4の後に設けられている。ステップS7では、車間距離演算部34が有効から無効に切り替えられる。具体的には、車間距離演算が行われない、又は車間距離演算が行われてもその結果が無視される。
このように手動操作モードでは車間距離演算部34を無効とし、自動運転モードでは車間距離演算部34を有効とする。したがって、自動運転モード時には、車間距離演算部34により確実に衝突を防止することできる。一方、手動操作モード時には、通信不成立による衝突可能性を考慮して別手段による衝突防止を行う。例えば、別手段としては、走行車本体に設けられた測距センサによって前方走行車3との車間距離を測定できる。
図8を用いて、第3実施形態を説明する。図8は、第3実施形態のモード切替制御動作を示すフローチャートである。
基本的な構成は第1実施形態と同じであるので、異なる点のみを説明する。
ステップS9が、第1実施形態の図6のステップS4の後に設けられている。ステップS9では、第1外向きカメラ24及び第2外向きカメラ25が無効から有効に切り替えられる。この場合、手動操作モード時には、第1外向きカメラ24及び第2外向きカメラ25の映像を手動操作者の手元の無線リモコン5に送信される。その結果、図5に示すように、走行車3の周囲の状況が無線リモコン5の表示パネル41に表示される。
このように手動操作モードでは第1外向きカメラ24及び第2外向きカメラ25を有効とし、自動運転モードでは第1外向きカメラ24及び第2外向きカメラ25を無効とする。
上記のように、手動操作時に操作者が第1外向きカメラ24及び第2外向きカメラ25の撮影画像を確認することで、走行車3を正しく操作していることを確認できる。
なお、第2実施形態と第3実施形態を組み合わせてもよい。
上記第1~第3実施形態は、下記の構成及び機能を共通に有している。
走行車(例えば、走行車3)は、手動操作モード及び自動運転モードを切り替えて走行できる走行車であって、走行部(例えば、走行装置21)と、障害物検出センサ(例えば、障害物検出センサ23)と、コントローラ(例えば、コントローラ30)と、を備えている。
障害物検出センサは、走行部に搭載されている。
コントローラは、手動操作モードでは障害物検出センサを有効とし(例えば、図6のステップS4)、自動運転モードでは障害物検出センサを無効とする(例えば、図6のステップS6)。
この走行車では、手動操作モード時には障害物検出センサを有効とすることで、人や物を検知して速度制御することで、衝突を確実に防止できる。そして、自動運転モード時には障害物検出センサを無効にすることで、誤検出に起因する誤停止を防ぐことができる。
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
走行車の種類は特に限定されない。有軌道台車以外に、無軌道の走行車、周回ルートを有する走行車であってもよい。
障害物検出センサは、カメラを利用するセンサでもよい。
3 :走行車
5 :無線リモートコントローラ
7 :軌道
9 :ステーション
11 :管理コントローラ
21 :走行装置
21a :走行車本体
22 :移載装置
23 :障害物検出センサ
24 :第1外向きカメラ
25 :第2外向きカメラ
26 :第1通信装置
27 :第2通信装置
28 :第3通信装置
30 :コントローラ
31 :判定部
32 :走行制御部
33 :障害物検出センサ設定部
34 :車間距離演算部
35 :車間距離演算部設定部
36 :外向きカメラ設定部
37 :記憶部
Claims (4)
- 操作者が有線又は無線のリモコン操作で走行車を走行させることができる手動操作モード及び自動運転モードを切り替えて走行できる走行車であって、
走行部と、
前記走行部に搭載された障害物検出センサと、
コントローラと、を備え、
前記コントローラは、手動操作モードでは前記障害物検出センサを有効とし、自動運転モードでは前記障害物検出センサを無効とする、走行車。 - 少なくとも前方走行車と通信を行う通信装置をさらに備え、
前記コントローラは、
前記前方走行車との衝突を防止するための車間距離演算部をさらに有し、
手動操作モードでは前記車間距離演算部を無効とし、自動運転モードでは前記車間距離演算部を有効とする、請求項1に記載の走行車。 - 前記障害物検出センサは、前記走行部の側方位置に設けられ、
前記障害物検出センサは少なくとも走行車前方及び後方を検出範囲とする、請求項1又は2に記載の走行車。 - 前記走行部に搭載された外向きカメラと、前記外向きカメラの映像を送信する送信部をさらに備え、
前記コントローラは、手動操作モード時には、前記送信部に前記外向きカメラの映像を前記操作者の手元の端末に送信させる、請求項1~3のいずれかに記載の走行車。
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