JP7331056B2 - 複合材の加工装置及び複合材の加工方法 - Google Patents

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Description

本開示は、複合材の加工装置及び複合材の加工方法に関するものである。
航空機の胴体、主翼等の航空機部品は、例えば熱硬化性の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等の複合材が用いられる場合がある。このような熱硬化性の複合材を所望の形状に加工する方法として、複合材にレーザ光を照射して切断する方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、レーザ光を出力するレーザ光源部と、板状の炭素繊維複合材料であるCFRPが載置されるステージと、ガス供給装置から非酸化性ガスである窒素ガスが供給される複数のガスノズルと、を備えている加工装置が記載されている。ガスノズルは、CFRPの一方の表面側に、切断予定線に沿って直列に配置されている。より具体的には、各ガスノズルは、表面に対して所定の角度だけ傾斜して配置されている。この加工装置では、レーザ光の照射と同時に、複数のガスノズルにより、レーザ光を照射している部分(切断予定線およびその近傍)に向かって、窒素ガスを吹きつけている。
特許第6719231号公報
しかしながら、特許文献1では、加工装置で、厚さ2mmの比較的薄い複合材(CFRP)を切断している。このように、特許文献1では、例えば、厚さが20mm等の比較的厚い複合材を切断することは想定されていない。
また、特許文献1の加工装置では、複数のガスノズルが切断予定線に沿って直列に配置されている。このため、各ガスノズルの傾斜角度が同じ角度とされている。したがって、複合材(CFRP)を切断する過程で形成される溝の内部において、ガスノズルから噴射されたガス(窒素ガス)が不均一に流通する可能性があった。特に、厚さが厚い複合材を切断する場合には、切断過程で形成される溝の深さが深くなる。このため、溝の内部にガスが流入し難いことから、溝の内部においてガスが不均一に流通する可能性があった。
溝の内部においてガスが不均一に流通すると、ガスによる冷却作用が落ちる。ガスの冷却作用が落ちるとレーザ光照射時の熱影響により、複合材に含まれる樹脂が熱により損傷し、加工後の複合材の品質が低減することにつながる可能性があった。また、溝の内部においてガスが不均一に流通すると、複合材の切断時に発生するヒュームを溝内から効率的に排出することができない可能性があった。ヒュームが溝内から排出されないとヒュームとレーザ光とが干渉し、好適に加工を施すことができずに、加工後の複合材の品質が低減したり、加工速度が低下することにつながる可能性があった。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、加工後の複合材の品質を向上させることができる複合材の加工装置及び複合材の加工方法を提供することを目的とする。
また、比較的厚さが厚い複合材を切断する場合であっても、加工速度を低下させることなく、加工後の複合材の品質を向上させることができる複合材の加工装置及び複合材の加工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の複合材の加工装置及び複合材の加工方法は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係る複合材の加工装置は、繊維と樹脂とが複合している複合材を切断予定線に沿って切断する複合材の加工装置であって、前記複合材の表面にレーザ光を照射する照射部と、前記照射部が前記レーザ光を照射する点である照射点にガスを供給するガス供給部と、を備え、前記ガス供給部は、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射する第1噴射部と、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射し、前記第1噴射部よりも上方に配置される第2噴射部と、を有し、前記第1噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度と、前記第2噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度とは、異なっている。
本開示の一態様に係る複合材の加工方法は、繊維と樹脂とが複合している複合材の表面に対して加工を施す複合材の加工方法であって、照射部によって前記複合材にレーザ光を照射する照射工程と、第1噴射部及び前記第1噴射部よりも上方に配置される第2噴射部によって、前記照射部が前記レーザ光を照射する点である照射点の近傍に向かってガスを噴射する噴射工程と、を備え、前記第1噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度と、前記第2噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度とは、異なっている。
本開示によれば、加工速度を低下させることなく、加工後の複合材の品質を向上させることができる。
また、比較的厚さが厚い複合材を切断する場合であっても、加工後の複合材の品質を向上させることができる。
本開示の実施形態に係る加工装置の概略構成図である。 本開示の実施形態に係るアシストガス供給部の模式的な正面図である。 本開示の実施形態に係る溝内における底面からの距離ガスの流速を示すグラフである。 本開示の変形例に係る1段目ノズル又は2段目ノズルを示す斜視図である。 本開示の変形例に係る1段目ノズル又は2段目ノズルを示す斜視図である。
以下に、本開示に係る複合材の加工装置及び複合材の加工方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る加工装置10は、航空機構造体を構成する航空機部品を製造するために、大型の複合材1を切断する装置である。被加工物である複合材1の例として、例えば、熱硬化性の樹脂と繊維とが複合した炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が挙げられる。具体的には、複合材1は、繊維に樹脂が含浸している繊維強化シートを複数枚積層した積層体であってもよい。なお、複合材1は、繊維と樹脂とが複合した複合材1であればよく、熱硬化性の炭素繊維強化プラスチックに限定されない。複合材1は、例えば、熱可塑性の複合材1であってもよい。
本実施形態では、複合材1の厚さは、一例として、20mm程度とされている。なお、複合材1の厚さは一例であり、20mmに限定されない。20mmよりも薄くてもよく、また、20mmよりも厚くてもよい。ただし、後述するように、20mm以上の比較的厚い複合材1を切断する際に本実施形態の加工装置10を用いるとより好適である。
加工装置10は、図1に示すように、レーザ光Lを出力するレーザ発振器11と、レーザ発振器11で出力されたレーザ光Lを複合材1へ照射するレーザヘッド(照射部)12と、照射点PへアシストガスGを供給するアシストガス供給部(ガス供給部)13(図2参照)と、アシストガス供給部13へアシストガスGを供給するアシストガス供給源14と、を備えている。加工装置10は、ステージ(図示省略)上に載置された板状の複合材1を切断予定線に沿って切断する。本実施形態では、切断予定線は、図1及び図2の紙面左右方向に延びる線である。
レーザ発振器11は、例えば、出力の大きい連続波のレーザ光Lを出力する。レーザ発振器11から出力されたレーザ光Lは、レーザヘッド12へ導かれる。
レーザヘッド12は、照射点P(レーザ光Lが集まる焦点)にレーザ光Lを照射する。照射点Pは、切断予定線上に設けられる。レーザヘッド12は、被加工部材である複合材1の表面1aにレーザ光Lを照射して、複合材1を加工する。具体的には、複合材1にレーザ光Lを照射することで、複合材1を切断予定線に沿って切断する。レーザヘッド12は、例えば、ガルバノスキャナにより構成され、平面鏡であるガルバノミラー(図示省略)と、ガルバノミラーの鏡面を揺動させる駆動モータ(図示省略)と、を備えている。レーザヘッド12は、入力されたレーザ光Lを、ガルバノミラーにより反射して、複合材1の表面1aの任意の位置に照射できるように構成されている。なお、このレーザヘッド12の具体的な構成については、所要の機能を果たすことができるのであれば、どのような構成であってもよく、上記説明の構成に限定されるものではない。
レーザヘッド12と複合材1(詳細には、照射点P)との距離は、600mm程度とされている。
アシストガス供給部13は、図1及び図2に示すように、照射点Pに向かってアシストガスG(本実施形態では、空気)を噴射する1段目ノズル(第1噴射部)13Aと、照射点Pに向かってアシストガスG(本実施形態では、空気)を噴射し、1段目ノズル13Aよりも上方に配置される2段目ノズル(第2噴射部)13Bと、を備えている。なお、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13BがアシストガスGを噴射する位置には、正確に照射点Pでなくてもよく、照射点Pの近傍であればよい。
照射点Pの近傍とは、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13BがアシストガスGを噴射することで、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bが有する所定の機能を発揮できる範囲である。1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bが有する所定の機能とは、例えば、照射点P及びレーザ光Lの照射により複合材1の表面1aに形成される溝内にアシストガスGを流入させる機能や、レーザ光Lを照射することで発生するヒュームの除去する機能等である。また、照射点Pの近傍とは、例えば、照射点Pを中心として、半径数mm(例えば、3mm)の範囲であってもよい。
1段目ノズル13Aは、複合材1の表面1a側に設けられている。また、2段目ノズル13Bは、複合材1の表面1a側に設けられている。
1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bは、各々、中心軸線C1及び中心軸線C2を中心とする円筒状の部材であって、内部にアシストガスGが流通している。1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bは、先端に形成された開口から、アシストガスGを噴射する。1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bの内部は、例えば、縮径部と拡径部とがアシストガスGの流通方向に並んで配置される、いわゆるラバルノズル構造とされていてもよい。このような構造とすることで、音速を越えたアシストガスGを噴射することができる。なお、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bの構造は、照射点PにアシストガスGを噴射することができれば、どのような構造であってもよく、上記説明の構成に限定されるものではない。例えば、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bは、円管ノズルであってもよい。
図2に示すように、1段目ノズル13Aは、アシストガスG(図1参照)を噴射する方向と複合材1の表面1aとが所定の角度θ1を為すように配置されている。換言すれば、1段目ノズル13Aは、中心軸線C1の延長線と複合材1の表面1aとが所定の角度θ1(以下、「傾斜角度θ1」と称する)を為すように配置されている。本実施形態では、傾斜角度θ1は、40度とされている。
また、2段目ノズル13Bは、アシストガスG(図1参照)を噴射する方向と複合材1の表面1aとが所定の角度θ2を為すように配置されている。換言すれば、2段目ノズル13Bは、中心軸線C2の延長線と複合材1の表面1aとが所定の角度θ2(以下、「傾斜角度θ2」と称する)を為すように配置されている。本実施形態では、傾斜角度θ2は、60度とされている。
このように、1段目ノズル13Aの傾斜角度θ1と、2段目ノズル13Bの傾斜角度θ2とは、異なっている。具体的には、1段目ノズル13Aの傾斜角度θ1よりも、2段目ノズル13Bの傾斜角度θ2の方が大きい。
本実施形態では、1段目ノズル13Aの先端の高さ(複合材1の表面1aに対する高さ)H1は、30mmとされている。また、複合材1の表面1aを平面視した際(以下、単に「平面視」と称する)の1段目ノズル13Aの先端と照射点Pとの距離L1は、40mmとされている。
また、2段目ノズル13Bの先端の高さ(複合材1の表面1aに対する高さ)H2は、40mmとされている。また、複合材1の表面1aを平面視した際の2段目ノズル13Bの先端と照射点Pとの距離L2は、30mmとされている。
なお、上記説明の噴射量、角度、高さ及び距離の具体的な数値は、一例であり、上記説明の数値に限定されない。
1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bは、平面視で重複するように配置されている。すなわち、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bは、平面視で同方向から照射点Pに向かってアシストガスGを噴射している。
アシストガス供給源14は、アシストガスGをアシストガス供給部13へ供給する。詳細には、アシストガス供給源14は、アシストガス配管15を介して1段目ノズル13A及び2段目ノズル13BにアシストガスGを供給する。アシストガス配管15は、上流端がアシストガス供給源14に接続されている。また、アシストガス配管15は、途中位置で第1アシストガス配管15Aと、第2アシストガス配管15Bとに分岐している。第1アシストガス配管15Aの下流端は、1段目ノズル13Aに接続されている。また、第2アシストガス配管15Bの下流端は、2段目ノズル13Bに接続されている。
次に、加工装置10を用いた複合材1の切断方法について説明する。
まず、レーザ発振器11からレーザ光Lを出力させる。つづいて、レーザ光Lをレーザヘッド12へ導く。つづいて、レーザヘッド12により、複合材1の切断予定線をなぞるようにレーザ光Lを照射する(照射工程)。すなわち、照射点Pが切断予定線に重なる位置となるようにレーザ光Lを照射する。次に、切断予定線に沿ってレーザ光Lを複数回走査する。その結果、レーザ光Lのエネルギによって複合材1の表面1aが削られ、切断予定線に沿って溝が形成される。つづいて、溝の底面にレーザ光Lを照射し複数回走査することで、溝の底面を削って溝の深さを深くしていく。これを繰り返すことで段階的に溝の深さを深くしていき、最終的に複合材1を切断する。
また、レーザ光Lを複合材1に照射するのと同時に、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bにより、レーザ光Lを照射している部分(照射点P及び/又は近傍)に向かって、アシストガスGを噴射する(噴射工程)。
レーザ光Lを照射する方法及びアシストガスGを噴射する方法の詳細について説明する。
本実施形態では、レーザ光Lを所定回数走査する毎に、照射点Pを複合材1の板厚方向に所定距離移動させる。詳細には、照射点Pを複合材1の背面1b(表面1aの反対側の面)の方向へ所定距離移動させる。また、照射点Pの移動に伴って、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13BにおけるアシストガスGの噴射目標点(供給点)も照射点Pに追随するように、背面1bの方向へ所定距離移動させる。
具体的には、例えば、レーザ光Lの往復走査を5回行う毎に、約2mm照射点Pを移動させることが考えられる。また、レーザ光Lの往復走査を5回行う毎に、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13BにおけるアシストガスGの噴射目標点(供給点)も照射点Pに追随するように、複合材1の板厚の10分の1の長さ分移動させる。この場合には、レーザ光Lの5回の往復走査を10セット行うことで、複合材1を切断することができる。
レーザ光Lの照射点Pの移動及び1段目ノズル13A及び2段目ノズル13BにおけるアシストガスGの噴射目標点の移動は、制御装置が行ってもよく、手動で行ってもよい。
制御装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
なお、制御装置の構成は、上記説明の構成に限定されない。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、照射点PにアシストガスGを噴射する1段目ノズル13A及び1段目ノズル13Aの上方に設けられる2段目ノズル13Bを備えている。また、1段目ノズル13AがアシストガスGを噴射する方向と複合材1の表面1aとが為す角度(傾斜角度θ1)と、2段目ノズル13BがアシストガスGを噴射する方向と複合材1の表面1aとが為す角度(傾斜角度θ2)とは、異なっている。このように、角度が異なるノズルが上下2段となるように設けられている。複合材1を切断する過程で複合材1に形成される溝内にアシストガスGが流入するが、ノズルを2段とすることで溝の内部においてアシストガスGの流量のバラつきを抑制することができる。より詳細には、溝の底部から溝の上端部までの間において、各高さ位置におけるアシストガスGの流量を均一化することができる。特に、厚さが厚い複合材1を切断する場合には、切断過程で形成される溝の深さが深くなることで溝の内部にアシストガスGが流入し難くなり、溝の内部においてアシストガスGの流量のバラつきが生じ易いが、このような場合であっても溝の内部においてアシストガスGの流量のバラつきを抑制することができる。
アシストガスGが均一化される効果について図3を用いて詳細に説明する。図3は、シミュレーションによる解析を行った結果のデータを示したものであって、レーザ照射位置(照射点P)を鉛直方向に見た流速分布である。図3の縦軸は、溝の底面からの距離(mm)を示している。また、横軸は、アシストガスGの主流方向の流速であって、最も早い流速を1とした場合の割合を示している。なお、本実施形態では、切断線(溝)に沿う方向のアシストガスGの流れを、アシストガスGの主流方向としている。また、図3の実線は、上下2段のノズルでアシストガスGの噴射を行った場合を示し、破線は1段のみのノズルでアシストガスGの噴射を行った場合を示している。なお、噴射するアシストガスの総流量は、上下2段のノズルの場合も、1段のみのノズルの場合も同じ量とされている。
図3からわかるように、本実施形態のように上下2段のノズルでアシストガスGを噴射した場合には、底面から離れた領域(すなわち、複合材1の表面側)においてもアシストガスGの主流方向の流速が比較的速くなっている。特に、底面から15mmから20mm離れた領域においてもアシストガスGの主流方向の流速が比較的速くなっている。この分、1段のノズルでアシストガスGを噴射する場合と比較して、溝内において、各高さ位置におけるアシストガスGの流量を均一化されていることがわかる。
溝の内部においてアシストガスGの流量のバラつきを抑制することで、均一な冷却作用が働き、レーザ光L照射時の熱影響を低減することができる。よって、加工後の複合材1の品質を向上させることができる。また、溝内に流入するアシストガスG流量を均一化することができるので、複合材1の切断時に発生するヒュームを溝内から効率的に排出することができる。これにより、ヒュームとレーザ光Lとの干渉が抑制されるので、好適に複合材1を加工することができる。したがって、加工後の複合材1の品質を向上させることができる。
また、本実施形態では、レーザ照射時の熱影響を低減することができるとともに、ヒュームとレーザ光Lとの干渉を抑制することができる。これにより、より大きいエネルギのレーザ光L(例えば、連続波のレーザ光)を複合材1に照射することができるので、1回のレーザ光Lの照射によって複合材1を削る量を増大させることができる。すなわち、1回のレーザ光Lの照射によって、より溝を深くすることができる。これにより、切断に要する照射回数を低減することができる。したがって、加工速度を上昇させ、加工に費やす時間を短くすることができる。
また、本実施形態では、アシストガスGとして空気を利用しているので、例えば、アシストガスGとして不活性ガス等の特殊なガスを利用する場合と比較して、コストを低減することができる。
また、本実施形態では、アシストガス供給部13は、照射点Pの移動に応じてアシストガスGを供給する噴射目標点を移動可能とされている。これにより、例えば、厚みのある複合材1を切断する際等に、複合材1の板厚方向に照射点Pを移動させた場合であっても、的確に照射点PにアシストガスGを供給することができる。したがって、好適に複合材1を加工することができる。
なお、本開示は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
[変形例1]
例えば、上記実施形態では、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bが、各々、円筒状の部材である例について説明したが、本開示はこれに限定されない。
例えば、1段目ノズル13A及び/又は2段目ノズル13Bは、図4に示すように、アシストガスGを噴射する複数の開口21が先端部に形成されている平型ノズル20であってもよい。複数の開口21は、切断予定線に沿って所定の間隔で並んで配置されている。各開口21から噴射されたアシストガスGは、広がり隣接する開口から噴射されたアシストガスGと合流する。このため、平型ノズル20からは、切断予定線に沿って延びる面状にアシストガスGが噴射されることとなる。したがって、切断予定線に沿って延びる領域にアシストガスGを噴射することができる。
また、平型ノズル20は、基端部に1段目ノズル13A及び/又は13Bと接続する円筒部22が設けられている。
また、1段目ノズル13A及び/又は2段目ノズル13Bは、図5に示すように、アシストガスGを噴射する開口31が先端部に形成されている平型ノズル20であってもよい。
開口31は、略長方形状であって、長辺が切断予定線に沿って延びるように形成されている。このため、平型ノズル30からは、切断予定線に沿って延びる面状にアシストガスGが噴射されることとなる。したがって、切断予定線に沿って延びる領域にアシストガスGを噴射することができる。
また、平型ノズル30は、基端部に1段目ノズル13A及び/又は13Bと接続する円筒部32が設けられている。
本変形例では、1段目ノズル13A及び/又は2段目ノズル13Bは、切断予定線によって延びる領域にアシストガスGを噴射する。これにより、切断予定線に沿って形成される溝内にガスを流入し易くすることができる。したがって、溝内に流入するガスの量を増加させることができる。よって、ガスによる冷却作用がより働くので、レーザ光L照射時の熱影響をより低減することができる。また、ヒュームを溝内から効率的に排出することができる。したがって、加工後の複合材1の品質を向上させることができる。
[変形例2]
また、所定時間毎に、アシストガス供給部13から噴射されるアシストガスGの噴射目標点を上下方向又は左右方向にずらしてもよい。
噴射目標点をずらす方法は、特に限定されない。例えば、アシストガス供給部13が、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bの先端部を上下方向又は左右方向に移動させる先端部移動機構(図示省略)を備え、先端部移動機構が1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bの先端部を移動させることで、噴射目標点をずらしてもよい。先端部移動機構は、例えば、モータ及びモータの軸と各ノズルとを接続するギアを有し、モータの回転駆動力によって各ノズルの先端部を移動させてもよい。
また、例えば、アシストガス供給部13が、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bとは噴射目標点が上下方向又は左右方向にずれているノズルを別途備え、アシストガスGが噴射されるノズルを切替えることで噴射目標点をずらしてもよい。
所定時間毎に噴射目標点をずらすことで、複合材1に形成された溝の内部におけるアシストガスGの流入分布が変化するので、溝の内部の熱影響を抑制することができる。
[変形例3]
また、例えば、上記実施形態では、1段目ノズルと2段目ノズルとを備える例について説明したが、本開示はこれに限定されない。ノズルの段数は3以上であってもよい。すなわち、1段目ノズル及び2段目ノズルと高さ位置及び傾斜角度が異なるノズル(第3噴射部)を1又は複数設けてもよい。
このようにノズルを3つ以上設けることで、ノズルが2つの場合と比較して、各ノズルの流量の自由度を向上させることができる。したがって、より好適に溝の内部において、アシストガスGの流量のバラつきを抑制することができる。よって、レーザ光L照射時の熱影響を低減することができる。よって、加工後の複合材1の品質を向上させることができる。
[変形例4]
また、上記実施形態では、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bが、平面視した際に重複するように配置されている例について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bは、平面視で重複しないように配置されていてもよい。ただし、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bは、複合材1を平面視し照射点Pを中心とした場合において、同じ象限内に配置されていると好適である。換言すれば、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bは、平面視した際に、アシストガスGが噴射される方向同士が為す角度が90度以内となるように配置されると好適である。
1段目ノズル13Aと2段目ノズル13Bとが異なる象限に配置されている場合には、1段目ノズル13Aと2段目ノズル13Bとが照射点Pを挟さむように配置されることとなり、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bが各々反対方向から照射点Pに向かってアシストガスGを噴射することになる。このような場合には、1段目ノズル13Aから噴射されたアシストガスGと2段目ノズル13Bから噴射されたアシストガスGとがぶつかり合い、上昇気流を発生させる可能性がある。上昇気流が発生すると、複合材1の切断時に発生するヒュームが舞い上がり、ヒュームとレーザ光Lとが干渉し、好適に複合材1を加工することができない可能性があった。
一方、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bを同じ象限内に配置することで、1段目ノズル13Aから噴射されたアシストガスGと、2段目ノズル13Bから噴射されたアシストガスGとが同方向に流通することとなる。これにより、上昇気流が発生しないので、ヒュームが舞い上がり難くすることができる。したがって、ヒュームとレーザ光Lとの干渉を抑制し、好適に複合材1を加工することができる。
[変形例5]
また、上記実施形態では、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13BからアシストガスGとして空気を噴射する例について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、1段目ノズル13A及び2段目ノズル13Bの両方からアシストガスとして不活性ガス(例えば、窒素)を噴射してもよい。また、1段目ノズル13Aまたは2段目ノズル13Bのいずれか一方からアシストガスとして不活性ガスを噴射してもよい。
このように構成することで、レーザ光Lの照射点Pに不活性ガスが供給される。したがって、レーザ光Lのエネルギによる樹脂(複合材1に含まれる母材樹脂)の燃焼を抑制することができるので、熱影響を低減することができる。
以上説明した実施形態に記載の複合材の加工装置及び複合材の加工方法は、例えば以下のように把握される。
本開示の一態様に係る複合材の加工装置は、繊維と樹脂とが複合している複合材を切断予定線に沿って切断する複合材(1)の加工装置(10)であって、前記複合材の表面(1a)にレーザ光(L)を照射する照射部(12)と、前記照射部が前記レーザ光を照射する点である照射点(P)にガス(G)を供給するガス供給部(13)と、を備え、前記ガス供給部は、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射する第1噴射部(13A)と、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射し、前記第1噴射部よりも上方に配置される第2噴射部(13B)と、を有し、前記第1噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度(θ1)と、前記第2噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度(θ2)とは、異なっている。
上記構成では、複合材にレーザ光を照射することで、複合材を切断することができる。また、上記構成では、照射点の近傍にガスを噴射する第1噴射部及び第1噴射部の上方に設けられる第2噴射部を備えている。また、第1噴射部がガスを噴射する方向と複合材の表面とが為す角度と、第2噴射部がガスを噴射する方向と複合材の表面とが為す角度とは、異なっている。このように、角度が異なる噴射部が2段となるように設けられている。複合材を切断する過程で複合材に溝が形成される場合には、溝内にガスが流入するが、噴射部を2段とすることで溝の内部においてガスの流量のバラつきを抑制することができる。より詳細には、溝の底部から溝の上端部までの間において、各高さ位置におけるガスの流量を均一化することができる。特に、厚さが厚い複合材を切断する場合には、切断過程で形成される溝の深さが深くなることで溝の内部にガスが流入し難くなり、溝の内部においてガスの流量のバラつきが生じ易いが、このような場合であっても溝の内部においてガスの流量のバラつきを抑制することができる。
溝の内部においてガスの流量のバラつきを抑制することで、レーザ光照射時の熱影響を低減することができる。よって、加工後の複合材の品質を向上させることができる。また、溝内に流入するガス流量を均一化することができるので、複合材の切断時に発生するヒュームを溝内から効率的に排出することができる。これにより、ヒュームとレーザ光との干渉が抑制されるので、好適に複合材を加工することができる。したがって、加工後の複合材の品質を向上させることができる。
また、例えば、厚みのある複合材を切断する際に、一回のレーザ光の照射で複合材を切断するのではなく、切断予定線に複数回レーザ光を照射し、切断予定線を段階的に削っていくように切断する場合がある。より詳細に説明すると、レーザ光を照射することで切断予定線に沿って溝を形成し、その溝の底面にレーザ光を照射することで底面を削って溝の深さを深くする。これを繰り返すことで段階的に溝の深さを深くしていき、最終的に切断する場合がある。一回のレーザ光の照射で複合材を切断する方法は、複数回レーザ光を照射して溝を掘っていく方法と比較して、加工速度が速くなるが、熱影響が大きい。一方、複数回レーザ光を照射して溝を掘っていく方法は、レーザ光の走査速度を速くすることで、熱影響を小さくすることができるというメリットを有する。走査速度を速くすると、一回の照射で削れる厚さが小さくなるが、複数回レーザ光を照射することで溝を掘り進めることで複合材を切断することができる。
上記構成では、上述したように、第1噴射部と第2噴射部とを備えることで(すなわち、噴射部を2段とすることで)、噴射部が1段の場合と比較して、レーザ照射時の熱影響を低減することができる。また、ヒュームとレーザ光との干渉を抑制することができる。これにより、噴射部が1段の場合と比較して、より大きいエネルギのレーザ光を照射することができる。これにより、切断予定線に複数回レーザ光を照射し、切断予定線を段階的に削っていくように切断する場合であっても、1回のレーザ光の照射によって複合材を削る量を増大させることができる。すなわち、1回のレーザ光の照射によって、より溝を深くすることができる。これにより、噴射部が1段の場合と比較して、切断に要する照射回数を低減することができる。したがって、噴射部が1段の場合と比較して、加工速度を上昇させ、加工に費やす時間を短くすることができる。
なお、照射点の近傍とは、第1噴射部及び第2噴射部がガスを噴射することで、第1噴射部及び第2噴射部が有する所定の機能を発揮できる範囲である。第1噴射部及び第2噴射部が有する所定の機能とは、例えば、レーザ光の照射により形成される溝内にガスを流入させる機能や、レーザ光を照射することで発生するヒュームの除去する機能等である。また、照射点の近傍とは、例えば、照射点を中心として、半径数mm(例えば、3mm)の範囲であってもよい。
また、本開示の一態様に係る複合材の加工装置は、前記第1噴射部及び/又は前記第2噴射部は、前記切断予定線に沿って延びる領域に前記ガスを噴射する。
上記構成では、第1噴射部及び/又は第2噴射部は、切断予定線によって延びる領域にガスを噴射する。これにより、切断予定線に沿って形成される溝内にガスを流入し易くすることができる。したがって、溝内に流入するガスの量を増加させることができるので、レーザ光照射時の熱影響を低減することができる。また、ヒュームを溝内から効率的に排出することができる。したがって、加工後の複合材の品質を向上させることができる。
また、本開示の一態様に係る複合材の加工装置は、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射し、前記第2噴射部よりも上方に配置される第3噴射部を備え、前記第3噴射部は、水平面に対して傾斜する方向に前記ガスを噴射し、前記第3噴射部が前記ガスを噴射する方向と水平面とが為す角度は、前記第1噴射部及び前記第2噴射部が前記ガスを噴射する方向と水平面とが為す角度と異なっている。
上記構成では、第3噴射部を備えている。すなわち、噴射部が3つ設けられている。これにより、噴射部が2つの場合と比較して、各噴射部の流量の自由度を向上させることができる。したがって、より好適に溝の内部において、ガスの流量のバラつきを抑制することができる。よって、レーザ光照射時の熱影響を低減することができる。よって、加工後の複合材の品質を向上させることができる。
また、本開示の一態様に係る複合材の加工装置は、前記第1噴射部及び/又は前記第2噴射部から噴射される前記ガスは、不活性ガスである。
上記構成では、第1噴射部及び/又は第2噴射部から噴射されるガスが、不活性ガスである。これにより、レーザ光の照射点に不活性ガスが供給される。したがって、レーザ光のエネルギによる樹脂(複合材に含まれる母材樹脂)の燃焼を抑制することができるので、熱影響を低減することができる。
また、本開示の一態様に係る複合材の加工装置は、前記第1噴射部及び前記第2噴射部は、前記複合材を平面視し前記照射点を中心とした場合において、同じ象限内に配置されている。
第1噴射部と第2噴射部とが異なる象限に配置されている場合には、第1噴射部と第2噴射部とが照射点を挟さむように配置されることとなり、第1噴射部及び第2噴射部が各々反対方向から照射点に向かってガスを噴射することになる。このような場合には、第1噴射部から噴射されたガスと第2噴射部から噴射されたガスとがぶつかり合い、上昇気流を発生させる可能性がある。上昇気流が発生すると、複合材の切断時に発生するヒュームが舞い上がり、ヒュームとレーザ光とが干渉し、好適に複合材を加工することができない可能性があった。
一方、上記構成では、第1噴射部及び第2噴射部が、複合材を平面視し照射点を中心とした場合において、同じ象限内に配置されている。このように、第1噴射ガスから噴射されたガスと、第2噴射部から噴射されたガスとが同方向に流通する。これにより、上昇気流が発生しないので、ヒュームが舞い上がり難くすることができる。したがって、ヒュームとレーザ光との干渉を抑制し、好適に複合材を加工することができる。
また、本開示の一態様に係る複合材の加工装置は、前記照射部は、前記複合材の板厚方向に前記照射点を移動させることができ、前記ガス供給部は、前記照射点の移動に応じて前記ガスを供給する供給点を移動可能とされている。
上記構成では、ガス供給部は、照射点の移動に応じてガスを供給する供給点を移動可能とされている。これにより、例えば、厚みのある複合材を切断する際等に、複合材の板厚方向に照射点を移動させた場合であっても、的確に照射点にガスを供給することができる。したがって、好適に複合材を加工することができる。
また、本開示の一態様に係る複合材の加工装置は、繊維と樹脂とが複合している複合材に対して加工を施す複合材(1)の加工方法であって、照射部(12)によって前記複合材の表面(1a)にレーザ光(L)を照射する照射工程と、第1噴射部(13A)及び前記第1噴射部よりも上方に配置される第2噴射部(13B)によって、前記照射部が前記レーザ光を照射する点である照射点(P)の近傍に向かってガス(G)を噴射する噴射工程と、を備え、前記第1噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度(θ1)と、前記第2噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度(θ2)とは、異なっている。
1 :複合材
1a :表面
1b :背面
10 :加工装置
11 :レーザ発振器
12 :レーザヘッド(照射部)
13 :アシストガス供給部(ガス供給部)
13A :1段目ノズル(第1噴射部)
13B :2段目ノズル(第2噴射部)
14 :アシストガス供給源
15 :アシストガス配管
15A :第1アシストガス配管
15B :第2アシストガス配管
20 :平型ノズル
21 :開口
22 :円筒部
30 :平型ノズル
31 :開口
32 :円筒部

Claims (12)

  1. 繊維と樹脂とが複合している複合材を切断予定線に沿って切断する複合材の加工装置であって、
    前記複合材の表面にレーザ光を照射する照射部と、
    前記照射部が前記レーザ光を照射する点である照射点に向かって前記複合材に形成される溝内からヒュームを排出するアシストガスを供給するガス供給部と、を備え、
    前記ガス供給部は、前記照射点の近傍に向かって前記アシストガスを噴射する第1噴射部と、前記照射点の近傍に向かって前記アシストガスを噴射し、前記第1噴射部よりも上方に配置される第2噴射部と、を有し、
    前記第1噴射部が前記アシストガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度と、前記第2噴射部が前記アシストガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度とは、異なっている複合材の加工装置。
  2. 前記第1噴射部及び/又は前記第2噴射部は、前記切断予定線に沿って延びる領域に前記アシストガスを噴射する請求項1に記載の複合材の加工装置。
  3. 前記照射点の近傍に向かって前記アシストガスを噴射し、前記第2噴射部よりも上方に配置される第3噴射部を備え、
    前記第3噴射部は、水平面に対して傾斜する方向に前記アシストガスを噴射し、
    前記第3噴射部が前記アシストガスを噴射する方向と水平面とが為す角度は、前記第1噴射部及び前記第2噴射部が前記アシストガスを噴射する方向と水平面とが為す角度と異なっている請求項1または請求項2に記載の複合材の加工装置。
  4. 前記第1噴射部及び/又は前記第2噴射部から噴射される前記アシストガスは、不活性ガスである請求項1から請求項3のいずれかに記載の複合材の加工装置。
  5. 前記第1噴射部及び前記第2噴射部は、前記複合材を平面視し前記照射点を中心とした場合において、同じ象限内に配置されている請求項1から請求項4のいずれかに記載の複合材の加工装置。
  6. 前記照射部は、前記複合材の板厚方向に前記照射点を移動させることができ、
    前記ガス供給部は、前記照射点の移動に応じて前記アシストガスを供給する供給点を移動可能とされている請求項1から請求項5のいずれかに記載の複合材の加工装置。
  7. 繊維と樹脂とが複合している複合材を切断予定線に沿って切断する複合材の加工装置であって、
    前記複合材の表面にレーザ光を照射する照射部と、
    前記照射部が前記レーザ光を照射する点である照射点にガスを供給するガス供給部と、を備え、
    前記ガス供給部は、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射する第1噴射部と、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射し、前記第1噴射部よりも上方に配置される第2噴射部と、を有し、
    前記第1噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度と、前記第2噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度とは、異なっていて、
    前記第1噴射部及び/又は前記第2噴射部は、前記切断予定線に沿って延びる領域に前記ガスを噴射する複合材の加工装置。
  8. 繊維と樹脂とが複合している複合材を切断予定線に沿って切断する複合材の加工装置であって、
    前記複合材の表面にレーザ光を照射する照射部と、
    前記照射部が前記レーザ光を照射する点である照射点にガスを供給するガス供給部と、を備え、
    前記ガス供給部は、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射する第1噴射部と、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射し、前記第1噴射部よりも上方に配置される第2噴射部と、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射し、前記第2噴射部よりも上方に配置される第3噴射部と、を有し、
    前記第1噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度と、前記第2噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度とは、異なっていて、
    前記第3噴射部は、水平面に対して傾斜する方向に前記ガスを噴射し、
    前記第3噴射部が前記ガスを噴射する方向と水平面とが為す角度は、前記第1噴射部及び前記第2噴射部が前記ガスを噴射する方向と水平面とが為す角度と異なっている複合材の加工装置。
  9. 繊維と樹脂とが複合している複合材を切断予定線に沿って切断する複合材の加工装置であって、
    前記複合材の表面にレーザ光を照射する照射部と、
    前記照射部が前記レーザ光を照射する点である照射点にガスを供給するガス供給部と、を備え、
    前記ガス供給部は、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射する第1噴射部と、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射し、前記第1噴射部よりも上方に配置される第2噴射部と、を有し、
    前記第1噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度と、前記第2噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度とは、異なっていて、
    前記第1噴射部及び/又は前記第2噴射部から噴射される前記ガスは、不活性ガスである複合材の加工装置。
  10. 繊維と樹脂とが複合している複合材を切断予定線に沿って切断する複合材の加工装置であって、
    前記複合材の表面にレーザ光を照射する照射部と、
    前記照射部が前記レーザ光を照射する点である照射点にガスを供給するガス供給部と、を備え、
    前記ガス供給部は、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射する第1噴射部と、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射し、前記第1噴射部よりも上方に配置される第2噴射部と、を有し、
    前記第1噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度と、前記第2噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度とは、異なっていて、
    前記第1噴射部及び前記第2噴射部は、前記複合材を平面視し前記照射点を中心とした場合において、同じ象限内に配置されている複合材の加工装置。
  11. 繊維と樹脂とが複合している複合材を切断予定線に沿って切断する複合材の加工装置であって、
    前記複合材の表面にレーザ光を照射する照射部と、
    前記照射部が前記レーザ光を照射する点である照射点にガスを供給するガス供給部と、を備え、
    前記ガス供給部は、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射する第1噴射部と、前記照射点の近傍に向かって前記ガスを噴射し、前記第1噴射部よりも上方に配置される第2噴射部と、を有し、
    前記第1噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度と、前記第2噴射部が前記ガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度とは、異なっていて、
    前記照射部は、前記複合材の板厚方向に前記照射点を移動させることができ、
    前記ガス供給部は、前記照射点の移動に応じて前記ガスを供給する供給点を移動可能とされている複合材の加工装置。
  12. 繊維と樹脂とが複合している複合材に対して加工を施す複合材の加工方法であって、
    照射部によって前記複合材の表面にレーザ光を照射する照射工程と、
    第1噴射部及び前記第1噴射部よりも上方に配置される第2噴射部によって、前記照射部が前記レーザ光を照射する点である照射点の近傍に向かって前記複合材に形成される溝内からヒュームを排出するアシストガスを噴射する噴射工程と、を備え、
    前記第1噴射部が前記アシストガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度と、前記第2噴射部が前記アシストガスを噴射する方向と前記複合材の前記表面とが為す角度とは、異なっている複合材の加工方法。
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