JP7329682B2

JP7329682B2 - ロック検出を有する電子作動式ランプスタイルロッキングディファレンシャル

Info

Publication number: JP7329682B2
Application number: JP2022513429A
Authority: JP
Inventors: リーウェリング、アンドリュー
Original assignee: Eaton Intelligent Power Ltd
Current assignee: Eaton Intelligent Power Ltd
Priority date: 2019-08-30
Filing date: 2020-08-28
Publication date: 2023-08-18
Anticipated expiration: 2040-08-28
Also published as: JP2022545948A; WO2021037398A1; EP4022199A1; CN114391071A; US11867270B2; BR112022003830A2; KR102667207B1; AU2020336813A1; KR20220050222A; US20220186820A1

Description

（関連出願の相互参照）
本出願は、２０１９年８月３０日に出願された米国特許仮出願第６２／８９３，８７９号に対する優先権を主張するものである。上記出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。

（発明の分野）
本開示は、概してディファレンシャルギアアセンブリに関し、より具体的にはロック検出機構を有する電子作動式ランプスタイルロッキングディファレンシャルに関する。

ディファレンシャルギア機構は、車軸アセンブリに提供され、駆動シャフトから一対の出力シャフトにトルクを伝達するために使用され得る。駆動シャフトは、ディファレンシャルのハウジングに取り付けられたリングギアと噛み合うベベルギアの使用を通じてディファレンシャルを駆動することができる。自動車用途では、ディファレンシャルは、車軸アセンブリの両端に装着されたタイヤが異なる速度で回転することを可能にする。これは、車両が曲がるときに、外側タイヤが内側タイヤよりも長い距離の弧を移動するために重要である。したがって、外側タイヤは、より長い移動距離を補うために、内側タイヤよりも速い速度で回転しなければならない。ディファレンシャルは、ディファレンシャルケースと、トルクを駆動シャフトから出力シャフトに伝達させると同時に出力シャフトを必要に応じて異なる速度で回転させるギア装置とを含む。ギア装置は、一般に、対応する出力シャフトと共に回転するように取り付けられた一対のサイドギアを含み得る。一連のクロスピン又はピニオンギアシャフトは、共に回転するようにディファレンシャルケースに固定的に取り付けられている。対応する複数のピニオンギアは、ピニオンギアシャフトと共に回転するように取り付けられ、両方のサイドギアと噛み合い関係にある。

いくつかのディファレンシャルギア機構は、ロック機能を提供するものなどの、トラクション修正ディファレンシャルを含む。ロッキングディファレンシャルは、一方のサイドギアがギアケースに対して回転するのを防止するためのある種のロック機構を含み、ロック機構の係合は、ある種の作動装置によって開始される。単なる例として、作動装置は、ランププレートの回転がギアケースに対して遅延するボールランプ機構を含むことができ、これは、ランププレートに隣接して配置された電磁コイルに送信される信号に応答してランピングを開始する。他の構成は、直動式であり、コイルが通電されると電機子の運動によって移動したロッドで押されることによって、サイドギアと連結するように移動されるドッグクラッチを利用する。これに関して、多くの構成が利用可能である。上記のタイプのロッキングディファレンシャルの例は、米国特許第６，０８３，１３４号及び同第６，５５１，２０９号に示されており、その両方が本開示の譲受人に譲渡されており、参照により本明細書に組み込まれる。

本明細書に提供される背景説明は、本開示の文脈を一般的に提示するためのものである。この背景技術の項に記載されている範囲での、本指名発明者らの研究、並びに出願時に他に先行技術と見なし得ない説明の態様は、本開示に対する先行技術として明示的にも黙示的にも認められない。

本開示による電子ロッキングディファレンシャルアセンブリは、ディファレンシャルケース、第１及び第２のサイドギア、ロック作動機構、第１及び第２のトーンホイール、第１及び第２のピックアップセンサ、並びにコントローラを含む。ディファレンシャルケースは、ディファレンシャルケースの回転軸に沿って同軸上に並んだ第１及び第２の出力シャフト開口部を画定する。第１及び第２のサイドギアは、ディファレンシャルケース内に回転可能に取り付けられている。第１及び第２のサイドギアは、ディファレンシャルケースの回転軸に沿って同軸上に並んでいる。第１のサイドギアは、第１の出力シャフトとの第１のトルク伝達接続を提供する。第２のサイドギアは、第２の出力シャフトとの第２のトルク伝達接続を提供する。ロック作動機構は、サイドギアが同時に回転するように固定されたロック状態と、サイドギアが互いに対して回転するロック解除状態との間で選択的に移動するランププレートを含む。第１のトーンホイールは、ディファレンシャルケース上に形成された第１の複数の歯を有する。第２のトーンホイールは、ランププレート上に形成された第２の複数の歯を有する。第１のピックアップセンサは、第１の複数の歯の位置を感知する。第２のピックアップセンサは、第２の複数の歯の位置を感知する。コントローラは、第１及び第２の複数の歯のそれぞれの位置に基づいて、ロック作動機構がロック状態又はロック解除状態にあるかどうかを判定する。

他の特徴では、ロック作動機構は、ランププレートの谷部にそれぞれ位置するプッシュロッドを更に備える。第１の複数の歯は、ディファレンシャルケース上に一体的に形成される。第２の複数の歯は、ランププレート上に一体的に形成される。第１のピックアップセンサは、ディファレンシャルケースに近接して静止配置される。第２のピックアップセンサは、ランププレートに近接して静止配置される。第１及び第２のサイドギアは、ピニオンギアと噛み合い、ピニオンギアと第１及び第２のサイドギアとの間でトルクを伝達して第１及び第２のサイドギアを回転軸の周りで回転させるように構成されたトルク伝達装置を形成する。トルク伝達装置はまた、ロック解除状態では、第１及び第２のサイドギアを回転軸の周りで互いに対して異なる回転速度で回転させるように構成され得る。

本出願の更なる特徴に従って構成された電子ロッキングディファレンシャルアセンブリは、ディファレンシャルケース、第１及び第２のサイドギア、ロック作動機構、第１のセンサ、第２のセンサ、並びにコントローラを含む。ディファレンシャルケースは、ディファレンシャルケースの回転軸に沿って同軸上に並んだ第１及び第２の出力シャフト開口部を画定する。ディファレンシャルケースは、その外側表面の周りに形成された第１の複数の歯を備え得る。第１及び第２のサイドギアは、ディファレンシャルケース内に回転可能に取り付けられている。第１及び第２のサイドギアは、ディファレンシャルケースの回転軸に沿って同軸上に並んでいる。第１のサイドギアは、第１の出力シャフトとの第１のトルク伝達接続を提供する。第２のサイドギアは、第２の出力シャフトとの第２のトルク伝達接続を提供する。ロック作動機構は、サイドギアが同時に回転するように固定されたロック状態と、サイドギアが互いに対して回転するロック解除状態との間で選択的に移動するランププレートを含む。ランププレートは、その外側表面の周りに形成された第２の複数の歯を備える。第１のセンサは、第１の複数の歯の回転位置を感知する。第２のセンサは、第２の複数の歯の回転位置を感知する。コントローラは、第１及び第２の複数の歯のそれぞれの位置に基づいて、ロック作動機構がロック状態又はロック解除状態にあるかどうかを判定する。コントローラは、判定に基づいて信号を出力する。

他の特徴では、ロック作動機構は、ランププレートの谷部にそれぞれ位置するプッシュロッドを更に備える。第１のピックアップセンサは、ディファレンシャルケースに近接して静止配置される。第２のピックアップセンサは、ランププレートに近接して静止配置される。第１の複数の歯は、ディファレンシャルケース上に一体的に形成される。第２の複数の歯は、ランププレート上に一体的に形成される。第１及び第２のサイドギアは、ピニオンギアと噛み合い、ピニオンギアと第１及び第２のサイドギアとの間でトルクを伝達して第１及び第２のサイドギアを回転軸の周りで回転させるように構成されたトルク伝達装置を形成する。トルク伝達装置はまた、ロック解除状態では、第１及び第２のサイドギアを回転軸の周りで互いに対して異なる回転速度で回転させるように構成され得る。

電子ロッキングディファレンシャルアセンブリがロック解除状態又はロック状態にあるかどうかを判定する方法は、外側表面の周りに形成された第１の複数の歯を有するディファレンシャルケースを提供することを含む。外側表面の周りに形成された第２の複数の歯を有するランププレートを提供する。第１の複数の歯のうちの少なくとも１つの歯の第１の位置を感知する。第２の複数の歯のうちの少なくとも１つの歯の第２の位置を感知する。コントローラは、第１及び第２の位置に基づいて、電子ロッキングディファレンシャルアセンブリがロック解除状態又はロック状態にあるかどうかを判定する。コントローラは、判定に基づいて信号を出力する。

他の特徴によれば、第１の位置を感知することは、ディファレンシャルケースに近接して静止配置された第１のピックアップセンサから第１の位置を感知することを含む。第２の位置を感知することは、ランププレートに近接して静止配置された第２のピックアップセンサから第２の位置を感知することを含む。コントローラから信号を出力することは、電子ロッキングディファレンシャルアセンブリのロック状態又はロック解除状態を伝えるインストルメントクラスタに信号を出力することを含む。

本開示は、詳細な説明及び添付の図面からより完全に理解されるであろう。

簡略化された車両ドライブラインの概略例である。

先行技術の一例による例示的な電子ロッキングディファレンシャルの分解図である。

本開示の一例に従って構成されたロック検出アセンブリを有する電子ロッキングディファレンシャルの斜視図である。

図３のロック検出アセンブリの詳細図である。

電子ロッキングディファレンシャルがロック解除状態にある場合、位相遅れを示さないケース及びランププレートにおけるケースセンサパルスを示すプロットである。

電子ロッキングディファレンシャルがロック状態にある場合、位相遅れを示すケース及びランププレートにおけるケースセンサパルスを示すプロットである。

最初に図１を参照すると、例示的な車両ドライブラインが示されている。図示した例では、車両は前輪駆動であり、これは、主原動力が前輪駆動軸に接続されていることを意味する。エンジン１０６、変速機１０７、及び電力伝達ユニット１０８は、左前軸１００及び右前軸１０１に直接トルクを伝達するように車両の前部で動作可能に接続されている。車輪１０２及び１０３は、車輪ハブ１１５及び１１６を通じてトルクを受け、車両にトラクションを提供する。ハイポイドギア及びピニオンなどの電力伝達ユニット１０８内の機構を介して、駆動シャフト１０９はトルクを受け、それを車両の後部に伝達する。任意の全輪駆動カップリング１２０は、駆動シャフト１０９に接続しており、後輪駆動ユニット１１０は、電子ロッキングディファレンシャル１３０を収容し得る。

リア電子ロッキングディファレンシャル１３０は、オープンモード又はロックモードのいずれかで動作することができる。オープンモードでは、車輪ハブ１１７及び左後軸１１１を介した左後輪１１３は、右車輪１１４とは異なる速度で回転することができる。同様に、車輪ハブ１１８及び右後軸１１２を介した右後輪１１４は、左後輪１１３とは異なる速度で回転することができる。ロックモードでは、左右の後軸１１１及び１１２がリアディファレンシャル１３０の内部部品を介してロックされるため、左右両方の後輪１１３及び１１４が同じトルクを受ける。図１のドライブラインは一例であり、その原理は、後輪駆動車両又は２つ以上のディファレンシャル装置を有する車両に使用され得ることが理解されよう。

図２を参照すると、先行技術の一例に従って構成された電子ロッキングディファレンシャル１３０が示されている。電子ロッキングディファレンシャル１３０は、一対の入力ピニオンギア２１７を有するディファレンシャルギアケース２１３を含む。ピニオンギア２１７は、ディファレンシャルギアセットの入力ギアを備え、一対のサイドギア２１９及び２２１と噛み合い係合している。右側ケース２１１に固定されたリングギアが回転すると、ピニオンシャフト２１８がそれと共に回転する。次に、これにより、サイドギア２１９及び２２１が回転する。サイドギア２１９及び２２１は、一連の内部直線スプライン２２３及び２２５を含み、これらは、対応する左右の後部出力シャフト又は車軸１１１及び１１２上の相手外部スプラインとそれぞれスプライン係合している。リングギアが回転すると、後軸シャフト１１１及び１１２が回転する。

電子ロッキングディファレンシャル１３０がオープンモードで動作するとき、車両の通常の直進動作中に、左右の車軸１１１及び１１２間、又は左右のサイドギア２１９及び２２１間に差異は生じない。したがって、ピニオンギア２１７は、ピニオンシャフト２１８に対して回転しない。結果として、左側及び右側ギアケース２１２及び２１１、ピニオンギア２１７、並びにサイドギア２１９及び２２１は全て、固体ユニットからなるかのように回転軸Ａを中心に回転する。しかしながら、車両が曲がるか、又は後輪１１３及び１１４を異なる速度で回転させる乱れを感じると、ピニオンギア２１７は、ピニオンシャフト２１８及び２１６の周りで回転して、ピニオンシャフトの回転に対して異なるサイドギア速度を可能にする。いくつかの状況では、必ず同じ速度で回転するように左右の後軸１１１及び１１２をロックすることが望ましい場合がある。したがって、ロックモード中は、サイドギアが必ずピニオンシャフト２１８と共に回転するようにハウジングにロックされる。図２に示す例では、左サイドギア２１９が噛み合い係合を介してロックされており、これにより、ピニオンギア２１７がサイドギア２１９に対してロックされ、またこれにより、サイドギア２２１もロックされる。

ピニオンシャフト２１８が回転すると、サイドギア２１９及び２２１が回転し、したがって後軸１１１及び１１２が回転する。ロック解除、すなわちオープンモードでは、サイドギアは、異なる速度でピニオン２１７に対して回転することができるため、各サイドギア２１９及び２２１は、もう一方のサイドギアとは異なる速度で回転することができる。ロックモードでは、ロッカギア２１９がロックプレート２１０に連結される。右側ケース２１１は、駆動シャフトピニオンが回転力を加えると回転するようにリングギアに連結される。ロッカギア２１９は、ロックプレート２１０を介してロックされて、ピニオンシャフト２１８と同じ速度でディファレンシャルケース２１３と共に回転するため、右側サイドギア２２１もまた、差動回転からロックされて、同様に必ずロッカギア２１９と同じ速度で回転する。これに関して、後軸１１１及び１１２は、ロックされたディファレンシャル１３０を介して同じ速度で回転する。

作動機構２３３は、固定子に電力供給するために起動スイッチ又は他の制御手段に連結している電気リード２５９を含む。固定子の通電又は非通電状態により、ランププレート２５３が上昇又は下降しているかどうかが判定される。上昇しているとき、ランププレート２５３は、ランププレート２５３上のピーク領域をプッシュロッド２４７に押し付けるように回転され、これによってプッシュロッド２４７がロックプレート（lock pate）２１０に向かって押される。ロックプレート２１０は、右側ケース２１１の凹部内で軸方向に摺動する。下降位置では、ランププレート２５３は、プッシュロッドがランププレート２５３の谷部に留まり得るように回転される。ウェーブスプリングがロックプレート２１０を押してもよく、これにより、プッシュロッド２４７を谷部に押し込むことができる。

ここで図３～図６を参照すると、本開示に従って構成されたロック状態検出アセンブリ３１０を有する電子ロッキングディファレンシャル３００が説明されている。別段の記載がない限り、電子ロッキングディファレンシャル３００は、電子ロッキングディファレンシャル１３０に関して上述したように、ロック状態及びロック解除状態で動作することができる。電子ロッキングディファレンシャル１３０は、一般にディファレンシャルケース３２０及びランププレート３２２を含む。ディファレンシャルケース３２０は、ディファレンシャルケース３２０の回転軸３２８に沿って同軸上に並んだ第１及び第２の出力シャフト開口部３２４、３２６を画定する。第１及び第２のサイドギア（図２の２１９及び２２１も参照）は、ディファレンシャルケース３２０内に回転可能に取り付けられており、第１及び第２のサイドギアは、ディファレンシャルケース３２０の回転軸に沿って同軸上に並んでいる。第１のサイドギアは、第１の出力シャフト開口部内に受容された第１の出力シャフトに第１のトルク伝達接続を提供するように構成された、第１のシャフト開口部を画定する。第２のサイドギアは、第２の出力シャフト開口部内に受容された第２の出力シャフトに第２のトルク伝達接続を提供するように構成された、第２の出力シャフト開口部を画定する。ロック作動機構（図２の２３３も参照）は、サイドギアが同時に回転するように固定されたロック状態と、サイドギアが互いに対して回転するロック解除状態との間で選択的に移動する。

以下の考察から理解されるように、ロック状態検出アセンブリ３１０は、トーンホイール及びセンサピックアップを使用して、ディファレンシャルケース３２０及びランププレート３２２の位置を互いに対して判断する。これに関して、ロック解除されたディファレンシャルは、位相の一致したディファレンシャルケース３２０及びランププレート３２２を有するであろう。ロックされたディファレンシャルは、位相のずれたディファレンシャルケース３２０及びランププレート３２２を有するであろう。電子ロッキングディファレンシャル３００の状態を知ることにより、ドライバは、運転挙動及び車両挙動をより正確に予測することができる。

図３及び図４を詳細に参照すると、ロック状態検出アセンブリ３１０が更に説明されている。ディファレンシャルケース３２０は、第１のトーンホイール３３０を含む。ランププレート３２２は、第２のトーンホイール３３２を含む。第１及び第２のトーンホイール３３０及び３３２は、それぞれの第１及び第２の複数の歯３４０及び３４２を備え得る。いくつかの例では、第１の複数の歯３４０は、ディファレンシャルケース３２０と一体的に形成され得る。同様に、第２の複数の歯３４２は、ランププレート３２２と一体的に形成され得る。第１のピックアップセンサ３５０は、第１の複数の歯３４０を感知するために、第１のトーンホイール３３０に近接して静止配置される。第２のピックアップセンサ３５２は、第２の複数の歯３４２を感知するために、第２のトーンホイール３３２に近接して静止配置される。

上述したように、ランプスタイルの電子ロッキングディファレンシャルは、ランププレート３２２に抵抗トルクを与えるために電磁コイルを使用することによって動作する。次いで、ランププレート３２２は、ディファレンシャルケース３２０とは独立して回転し、内部でロック機構を係合させる。ランププレート３２２は、ディファレンシャルケース３２０に対して回転するため、第１及び第２のトーンホイール３３０及び３３２により、ディファレンシャルケース３２０及びランププレート３２２のそれぞれの位置の判定が可能になる。電子ロッキングディファレンシャル３００は、ロック及びロック解除を行うことができるように、ディファレンシャルケース３２０又はランププレート３２２の回転を生じさせる必要がある。ディファレンシャルケース３２０とランププレート３２２との相対回転は、電圧パルスを用いて電子制御ユニット（ＥＣＵ）３６０に感知され得る。ＥＣＵ３６０は、ディファレンシャルアセンブリ３００が前の状態からロック又はロック解除されているかどうかを判定するために生じる必要がある相対回転の度合い（位相の一致した又は位相のずれたパルス、すなわち位相遅れ）を較正するために使用され得る位置アルゴリズムを保存することができる。いくつかの例では、ＥＣＵ３６０は、電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ３００がロック又はロック解除されていることをドライバに伝えるインストルメントクラスタ３６４又は車両に信号を送信することができる。本開示は、車軸上の固定センサを可能にし、車軸内にテレメトリシステムを必要としない。

図５を参照すると、ロック解除状態にあるディファレンシャルアセンブリ３００（図３）が示されている。第１のトレース３６６は、ディファレンシャルケースセンサ３５０によって感知されたパルスを表す。第２のトレース３６８は、ランププレートセンサ３５２によって感知されたパルスを表す。ロック解除状態では、ディファレンシャルケース３２０の基準ピーク３７０とランププレート３２２の対応する基準ピーク３７２との間に位相遅れは存在しない。

図６を参照すると、ロック状態にあるディファレンシャルアセンブリ３００（図３）が示されている。第１のトレース３７６は、ディファレンシャルケースセンサ３５０によって感知されたパルスを表す。第２のトレース３７８は、ランププレートセンサ３５２によって感知されたパルスを表す。ロック状態では、ディファレンシャルケース３２０の基準ピーク３８０とランププレート３２２の対応する基準ピーク３８２との間に位相遅れ３９０が存在する。

例として、ランププレート３２２は、ロック解除状態からロック状態へとディファレンシャルケース３２０に対して約１８度回転するように構成され得る。本開示の範囲内でロック解除状態とロック状態との間に別の回転角度が意図されることが理解されよう。ＥＣＵ３６０内のソフトウェアロジックは、ディファレンシャルケースセンサ３５０及びランププレートセンサ３５２の信号から、電子ロッキングディファレンシャル３００がどの位置（ロック又はロック解除）にあるのかを判定することができる。具体的には、ＥＣＵ３６０は、第１及び第２の複数の歯３４０及び３４２の歯の計数を保存し、センサ３５０及び３５２間で信号を比較するためのトリガを確立して、ディファレンシャルアセンブリ３００の位置と、したがってロックの状態とを判断することができる。

前述の説明の例は、例示及び説明のために提供されている。網羅的であることを意図したり、又は本開示を限定することを意図するものではない。特定の例の個々の要素又は特徴は、一般にその特定の例に限定されないが、適用可能な場合には、具体的に図示又は説明されていなくても、交換可能であり、選択した例で使用することができる。また、それらを多くの方法で変更してもよい。そのような変更例は、本開示からの逸脱と見なされるべきではなく、そのような全ての修正は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。

Claims

ディファレンシャルケースであって、前記ディファレンシャルケースの回転軸に沿って同軸上に並んだ第１及び第２の出力シャフト開口部を画定する、ディファレンシャルケースと、
前記ディファレンシャルケース内に回転可能に取り付けられた第１及び第２のサイドギアであって、前記第１及び第２のサイドギアが、前記ディファレンシャルケースの前記回転軸に沿って同軸上に並んでおり、前記第１のサイドギアが、第１の出力シャフトに第１のトルク伝達接続を提供し、前記第２のサイドギアが、第２の出力シャフトに第２のトルク伝達接続を提供する、第１及び第２のサイドギアと、
前記サイドギアが同時に回転するように固定されたロック状態と、前記サイドギアが互いに対して回転するロック解除状態との間で選択的に移動するランププレートを含む、ロック作動機構と、
前記ディファレンシャルケース上に形成された第１の複数の歯を有する、第１のトーンホイールと、
前記ランププレート上に形成された第２の複数の歯を有する、第２のトーンホイールと、
前記第１の複数の歯の位置を感知する、第１のピックアップセンサと、
前記第２の複数の歯の位置を感知する、第２のピックアップセンサと、
前記第１及び第２の複数の歯のそれぞれの位置に基づいて、前記ロック作動機構が前記ロック状態又はロック解除状態にあるかどうかを判定する、コントローラと、を備える、電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
前記ロック作動機構が、前記ランププレートの谷部にそれぞれ位置するプッシュロッドを更に備える、請求項１に記載の電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
前記第１の複数の歯が、前記ディファレンシャルケース上に一体的に形成されている、請求項１に記載の電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
前記第２の複数の歯が、前記ランププレート上に一体的に形成されている、請求項１に記載の電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
前記第１のピックアップセンサが、前記ディファレンシャルケースに近接して静止配置されている、請求項１に記載の電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
前記第２のピックアップセンサが、前記ランププレートに近接して静止配置されている、請求項５に記載の電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
前記第１及び第２のサイドギアが、ピニオンギアと噛み合い、前記ピニオンギアと前記第１及び第２のサイドギアとの間でトルクを伝達して前記第１及び第２のサイドギアを前記回転軸の周りで回転させるように構成されたトルク伝達装置を形成し、前記トルク伝達装置がまた、前記ロック解除状態では、前記第１及び第２のサイドギアを前記回転軸の周りで互いに対して異なる回転速度で回転させるように構成されている、請求項１に記載の電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
ディファレンシャルケースであって、前記ディファレンシャルケースの回転軸に沿って同軸上に並んだ第１及び第２の出力シャフト開口部を画定し、その外側表面の周りに形成された第１の複数の歯を備える、ディファレンシャルケースと、
前記ディファレンシャルケース内に回転可能に取り付けられた第１及び第２のサイドギアであって、前記第１及び第２のサイドギアが、前記ディファレンシャルケースの前記回転軸に沿って同軸上に並んでおり、前記第１のサイドギアが、第１の出力シャフトとの第１のトルク伝達接続を提供し、前記第２のサイドギアが、第２の出力シャフトとの第２のトルク伝達接続を提供する、第１及び第２のサイドギアと、
前記サイドギアが同時に回転するように固定されたロック状態と、前記サイドギアが互いに対して回転するロック解除状態との間で選択的に移動するランププレートを含む、ロック作動機構であって、前記ランププレートが、その外側表面の周りに形成された第２の複数の歯を備える、ロック作動機構と、
前記第１の複数の歯の回転位置を感知する、第１のセンサと、
前記第２の複数の歯の回転位置を感知する、第２のセンサと、
（ｉ）前記第１及び第２の複数の歯のそれぞれの位置に基づいて、前記ロック作動機構が前記ロック状態又はロック解除状態にあるかどうかを判定し、（ｉｉ）前記判定に基づいて信号を出力する、コントローラと、を備える、電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
前記ロック作動機構が、前記ランププレートの谷部にそれぞれ位置するプッシュロッドを更に備える、請求項８に記載の電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
前記第１のセンサが、前記ディファレンシャルケースに近接して静止配置される、請求項８に記載の電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
前記第２のセンサが、前記ランププレートに近接して静止配置される、請求項８に記載の電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
前記第１の複数の歯が、前記ディファレンシャルケース上に一体的に形成される、請求項８に記載の電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
前記第２の複数の歯が、前記ランププレート上に一体的に形成される、請求項８に記載の電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
前記第１及び第２のサイドギアが、ピニオンギアと噛み合い、前記ピニオンギアと前記第１及び第２のサイドギアとの間でトルクを伝達して前記第１及び第２のサイドギアを前記回転軸の周りで回転させるように構成されたトルク伝達装置を形成し、前記トルク伝達装置がまた、前記ロック解除状態では、前記第１及び第２のサイドギアを前記回転軸の周りで互いに対して異なる回転速度で回転させるように構成されている、請求項８に記載の電子ロッキングディファレンシャルアセンブリ。
電子ロッキングディファレンシャルアセンブリがロック解除状態又はロック状態にあるかどうかを判定する方法であって、
外側表面の周りに形成された第１の複数の歯を有するディファレンシャルケースを提供することと、
外側表面の周りに形成された第２の複数の歯を有するランププレートを提供することと、
前記第１の複数の歯のうちの少なくとも１つの歯の第１の位置を感知することと、
前記第２の複数の歯のうちの少なくとも１つの歯の第２の位置を感知することと、
コントローラを使用して、前記第１及び第２の位置に基づいて、前記電子ロッキングディファレンシャルアセンブリが前記ロック解除状態又は前記ロック状態にあるかどうかを判定することと、
前記判定に基づいて、前記コントローラから信号を出力することと、を含む、方法。
前記第１の位置を感知することが、前記ディファレンシャルケースに近接して静止配置された第１のピックアップセンサから前記第１の位置を感知することを含む、請求項１５に記載の方法。
前記第２の位置を感知することが、前記ランププレートに近接して静止配置された第２のピックアップセンサから前記第２の位置を感知することを含む、請求項１６に記載の方法。
前記コントローラから前記信号を出力することが、ロック状態又はロック解除状態を伝えるインストルメントクラスタに前記信号を出力することを含む、請求項１５に記載の方法。