JP7328919B2 - 磁気センサ及び診断装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、磁気センサ及び診断装置に関する。
磁性層を用いた磁気センサがある。磁気センサを用いた診断装置がある。磁気センサにおいて、感度の向上が望まれる。
特開2018-155719号公報
本発明の実施形態は、感度の向上が可能な磁気センサ及び診断装置を提供する。
本発明の実施形態によれば、磁気センサは、第1構造体を含む。前記第1構造体は、第1磁性部、第2磁性部、第1導電部材、第1磁性層、第2磁性層、第1非磁性部及び第2非磁性部を含む。前記第1磁性部は、第1部分、第2部分及び第3部分を含む。前記第2部分から前記第3部分への方向は、第1方向に沿う。前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分と前記第3部分との間にある。前記第1部分は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う第1長さと、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿う第2長さと、を有する。前記第2部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第3長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第4長さの少なくともいずれかを有する。前記第3部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第5長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第6長さの少なくともいずれかを有する。前記第2磁性部は、第4部分、第5部分及び第6部分を含む。前記第5部分から前記第6部分への方向は、前記第1方向に沿う。前記第4部分は、前記第1方向において前記第5部分と前記第6部分との間にある。前記第4部分は、前記第2方向に沿う第7長さと、前記第3方向に沿う第8長さと、を有する。前記第5部分は、前記第7長さよりも長い前記第2方向に沿う第9長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第3方向に沿う第10長さの少なくともいずれかを有する。前記第6部分は、前記第7長さよりも長い前記第2方向に沿う第11長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第3方向に沿う第12長さの少なくともいずれかを有する。第1導電部材であって、前記第1部分の一部から前記第1導電部材の一部への方向は、前記第2方向に沿う。前記第4部分の一部から前記第1導電部材の別の一部への方向は、前記第2方向に沿う。前記第1磁性層は、前記第1部分の前記一部と前記第1導電部材の前記一部との間に設けられる。前記第2磁性層は、前記第4部分の前記一部と前記第1導電部材の前記別の一部との間に設けられる。前記第1非磁性部は、前記第1部分の前記一部と前記第1磁性層との間に設けられる。前記第2非磁性部は、前記第4部分の前記一部と前記第2磁性層との間に設けられる。
図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図2は、磁気センサの特性を例示する表である。 図3は、第1実施形態に係る磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図4(a)~図4(c)は、第1実施形態に係る磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図5(a)及び図5(b)は、第1実施形態に係る磁気センサにおける検出回路を例示する模式図である。 図6は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的断面図である。 図7は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的断面図である。 図8は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。 図9(a)及び図9(b)は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。 図10(a)及び図10(b)は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。 図11(a)及び図11(b)は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。 図12(a)及び図12(b)は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的断面図である。 図13(a)及び図13(b)は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図14は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。 図15は、第2実施形態に係る磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図16(a)~図16(d)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図17(a)~図17(d)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図18は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。 図19(a)及び図19(b)は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図20は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図21(a)及び図21(b)は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図22は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図23(a)及び図23(b)は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図24は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図25は、実施形態に係る磁気センサの応用例を示す模式的斜視図である。 図26は、実施形態に係る磁気センサの応用例を示す模式的平面図である。 図27は、第3実施形態に係る磁気センサ及び診断装置を示す模式図である。 図28は、第3実施形態に係る磁気センサを示す模式図である。 図29(a)~図29(d)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図30(a)~図30(d)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図31は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。 図32は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。 図33(a)~図33(c)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図34(a)~図34(c)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図35(a)~図35(c)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図36は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図37(a)~図37(c)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図38は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図39(a)~図39(d)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図40(a)~図40(d)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図41は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。 図42(a)~図42(c)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図43(a)~図43(c)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図44は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図1(a)は、図1(b)の矢印ARからみた平面図である。図1(b)は、図1(a)のA1-A2線断面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、実施形態に係る磁気センサ110は、第1素子E1を含む。第1素子E1は、第1磁性部10A、第1磁性層11L、第1非磁性部11n、及び、第1中間磁性層11iを含む。
第1磁性部10Aは、第1部分p1、第2部分p2及び第3部分p3を含む。第2部分p2から第3部分p3への方向は、第1方向D1に沿う。
第1方向D1をX軸方向とする。X軸方向に対して垂直な1つの方向をZ軸方向とする。X軸方向及びZ軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。
第1部分p1は、第1方向D1において、第2部分p2と第3部分p3との間にある。第1部分p1は、第1長さL1及び第2長さL2を有する。第1長さL1は、第1部分p1の第2方向D2に沿う長さである。第2方向D2は、第1方向D1と交差する。第2方向D2は、例えば、Z軸方向である。以下では、第2方向D2をZ軸方向とする。
第2長さL2は、第1部分p1の第3方向D3に沿う長さである。第3方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2を含む平面と交差する。第3方向D3は、例えば、Y軸方向である。以下では、第3方向D3をY軸方向とする。
第2部分p2は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第3長さL3、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第4長さL4の少なくともいずれかを有する。この例では、第3長さL3は第1長さL1よりも長く、第4長さL4は、第2長さL2よりも長い。
第3部分p3は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第5長さL5、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第6長さL6の少なくともいずれかを有する。この例では、第5長さL5は第1長さL1よりも長く、第6長さL6は、第2長さL2よりも長い。
第1部分p1から第1磁性層11Lへの方向は、第2方向D2に沿う。第1非磁性部11nは、第1部分p1と第1磁性層11Lとの間に設けられる。第1非磁性部11nは、例えば、MgOを含む。第1中間磁性層11iは、第1部分p1と第1非磁性部11nとの間に設けられる。第1中間磁性層11iは、例えばCoFeBを含む。例えば、第1中間磁性層11iの磁化は、第1磁性部10Aの磁化に沿っている。例えば、外部磁界が実質的にゼロのときに、第1中間磁性層11iの磁化、及び、第1磁性部10Aの磁化は、第3方向D3に沿っている。第1中間磁性層11i、第1非磁性部11n及び第1磁性層11Lは、第1積層体SB1に含まれる。
第1素子E1に検出対象の外部磁界が、第1方向D1に沿って加わる。外部磁界は、第1磁性部10Aに入り、磁界は、第1部分p1に集中する。第1中間磁性層11iの磁化は、集中した第1部分p1の影響を受ける。一方、第1磁性層11Lの磁化11LMは、実質的に固定されている。第1中間磁性層11iの磁化と、第1磁性層11Lの磁化11LMと、の間の角度が、外部磁界により変化する。第1磁性部10Aと第1磁性層11Lとの間の電気抵抗は、第1素子E1に印加される磁界(外部磁界)に応じて、変化する。第1磁性部10Aと第1磁性層11Lとの間の電気抵抗を検出することで、第1素子E1に印加される外部磁界を検出できる。
第1磁性部10Aは、例えば、MFC(Magnetic Field Concentrator)として機能する。第1中間磁性層11i、第1非磁性部11n及び第1磁性層11Lを含む第1積層体SB1は、例えば、TMR(Tunnel Magneto Resistance Effect)素子として機能する。
第1磁性部10Aは、例えば、Co系アモルファス合金、及び、NiFe合金よりなる群から選択された少なくとも1つを含む。これらの材料において、軟磁性が良好である。これらの材料を用いることで、例えば、高い透磁率が得られる。第1中間磁性層11iは、例えば、第1磁性部10Aと磁気的に結合している。第1中間磁性層11iは、例えば、第1磁性部10Aと接している。
上記のように、第1磁性部10Aにおいて、長さ(幅または厚さ)の変化が設けられる。これにより、第1部分p1で磁界が集中し易くなる。これにより、高い感度が得られる。実施形態によれば、感度の向上が可能な磁気センサが提供できる。
図1(b)に示すように、第1磁性部10Aは、第1層部分10p及び第2層部分10qを含んでも良い。第2部分p2及び第3部分p3は、第1層部分10p及び第2層部分10qを含む。第1部分p1は、第1層部分10pを含み、第2層部分10qを含まない。第1層部分10p及び第2層部分10qにより、厚さ(第2方向D2における長さ)が互い異なる複数の部分が得られる。第1層部分10pと第2層部分10qとの間の境界は、不明確でも良い。
以下、磁気センサの特性のシミュレーション結果の例について説明する。シミュレーションのモデルにおいて、第1部分p1の第1方向D1における長さLx1(図1(b)参照)は、5μmである。長さLx1は、第2部分p2と第3部分p3との間の距離に対応する。積層体SB1の第1方向D1に沿う長さLx2(図1(b)参照)は、4μmである。第1磁性部10Aの第1方向D1に沿う長さLx3は、2000μmである。第1層部分10pの厚さt1(図1(b)参照)は、0.02μmである。第2層部分10qの厚さt2(図1(b)参照)が変更される。厚さt1は、第1部分p1の第1長さL1に対応する。厚さt1及び厚さt2の和が、第2部分p2の第3長さL3に対応する。第5長さL5は、第3長さL3と同じである。第2部分p2の第4長さL4(図1(a)参照)は、1000μmである。第3部分p3の第6長さL6は、第2部分p2の第4長さL4と同じである。第1部分p1の第2長さL2(図1(a)参照)が変更される。第4長さL4と第2長さL2との間で、長さは、線形に変化する。第6長さL6と第2長さL2との間で、長さは、線形に変化する。
第1磁性部10Aの比透磁率は2000である。第1磁性部10Aの磁気特性には、NiFeの磁気特性が適用される。第1中間磁性層11iの厚さは、2nmである。第1磁性部10Aの第1層部分10pの厚さt1(20nm)の、第1中間磁性層11iの厚さに対する比は、10である。例えば、第1中間磁性層11iが第1磁性部10Aと磁気結合することにより、第1中間磁性層11iの厚さが薄く、第1磁性部10Aの第1層部分10pの厚さt1の、第1中間磁性層11iの厚さに対する比が高い(約10倍以上)場合、第1中間磁性層11iにCoFeBが用いられる場合も、NiFeと同様に高い透磁率が得られる。
図2は、磁気センサの特性を例示する表である。
第1~第8モデルMD1~MD8における第4長さL4、第2長さL2、厚さt1及び厚さt2が図2に示されている。第1モデルMD1においては、第4長さL4は、第2長さL2と同じであり、厚さt2が0である。第1モデルMD1における第1中間磁性層11iの磁化の回転率を基準としたゲインGが用いられる。ゲインGは、回転率向上の増大倍率に対応する。第1モデルMD1におけるゲインGは、1である。
第1モデルMD1~第4モデルMD4から分かるように、第2長さL2が短くなると、ゲインGが大きくなる。第5モデルMD5~第8モデルMD8から分かるように、厚さt2が厚くなると、ゲインGが大きくなる。第8モデルMD8においては、非常に大きいゲインGが得られる。第8モデルMD8において、ゲインGは103である。
実施形態によれば、大きなゲインGが得られる。感度の向上が可能な磁気センサが得られる。
実施形態において、第3長さL3と第1長さL1との間における長さの変化は、連続的でもステップ的でも良い。例えば、長さは、第1長さL1から第3長さL3に向けて、単調に増加する。第4長さL4と第2長さL2との間における長さの変化は、連続的でもステップ的でも良い。例えば、長さは、第2長さL2から第4長さL4に向けて、単調に増加する。
実施形態において、第5長さL5と第1長さL1との間における長さの変化は、連続的でもステップ的でも良い。例えば、長さは、第1長さL1から第5長さL5に向けて、単調に増加する。第6長さL6と第2長さL2との間における長さの変化は、連続的でもステップ的でも良い。例えば、長さは、第2長さL2から第6長さL6に向けて、単調に増加する。
例えば、第1磁性層11Lの磁化11LMは、例えば、第3方向D3に沿う。
第1部分p1の磁化は、第2部分p2の磁化p2Mの向きに沿い、第3部分p3の磁化p3Mの向きに沿う。例えば、外部磁界が実質的にゼロのときに、第2部分p2の磁化p2Mの向きは、第3方向D3に沿う。第3部分p3の磁化p3Mの向きは、第3方向D3に沿う。
例えば、外部磁界は、X軸方向に沿う。外部磁界により、第1磁性部10Aの磁化の向きが変化する。これにより、第1中間磁性層11iの磁化の向きが変化する。例えば、外部磁界が0のときに、第1中間磁性層11iの磁化と、第1磁性層11Lの磁化11LMと、の間の角度は、実質的に0である。このときの抵抗(第1磁性部10Aと第1磁性層11Lとの間の電気抵抗)は低い。外部磁界が0でないときに、第1中間磁性層11iの磁化と、第1磁性層11Lの磁化11LMと、の間の角度は、大きくなる。このときの抵抗は高い。
例えば、第1素子E1は、第1端子T1及び第2端子T2を含む。第1端子T1は、第1磁性部10Aに電気的に接続される。第2端子T2は、第1磁性層11Lに電気的に接続される。
図1(b)に示すように、磁気センサ110は、回路部70をさらに含んでも良い。回路部70は、例えば、検出回路70dを含む。検出回路70dは、第1磁性部10Aと第1磁性層11Lとの間の電気抵抗に対応する値を検出可能である。検出回路70dは、例えば、バイアス電圧印加部70da及び検出部70ddを含む。バイアス電圧印加部70daは、例えば、第1端子T1及び第2端子T2の間にバイアス電圧Vbを印加する。検出部70ddは、第1端子T1及び第2端子T2の間の電気抵抗に対応する値(信号)を検出する。
例えば、第1素子E1は、第1配線51を含む。第1配線51は、第3方向D3に沿って延びる部分51pを含む。例えば、第1配線51の少なくとも一部は、第2方向D2において第1部分p1の少なくとも一部と重なる。第1配線51に流れる電流に基づく電流磁界が、第1積層体SB1に効率的に印加される。
図1(a)に示すように、回路部70は、電流供給回路70aを含んでも良い。電流供給回路70aは、第1配線51に交流電流を供給可能である。第1配線51に流れる交流電流による電流磁界と、外部磁界と、が、第1中間磁性層11iに印加される。電流磁界及び外部磁界に応じて、電気抵抗の変化が生じる。後述するように、電気抵抗の変化に対応する信号を処理することで、ノイズを小さくすることができる。
図3は、第1実施形態に係る磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
図3の横軸は、第1素子E1に印加される外部磁界Hexの強度である。縦軸は、第1磁性部10Aと第1磁性層11Lとの間の電気抵抗Rxである。電気抵抗Rxは、例えば、第1端子T1と第2端子T2との間の電気抵抗に対応する。図3は、R-H特性に対応する。
図3に示すように、第1磁性部10Aと第1磁性層11Lとの間の電気抵抗Rxは、第1素子E1に印加される磁界(外部磁界Hex、例えば、第1方向D1の磁界)に対して偶関数の特性を有する。例えば、電気抵抗Rxは、第1素子E1に第1磁界Hex1が印加されたときに第1値R1である。電気抵抗Rxは、第1素子E1に第2磁界Hex2が印加されたときに第2値R2である。電気抵抗Rxは、第1素子E1に第3磁界Hex3が印加されたときに第3値R3である。第1磁界Hex1の絶対値は、第2磁界Hex2の絶対値よりも小さく、第3磁界Hex3の絶対値よりも小さい。例えば、第1磁界Hex1は、実質的に0である。第2磁界Hex2の向きは、第3磁界Hex3の向きと逆である。第1値R1は、第2値R2よりも小さく、第3値R3よりも小さい。
以下、第1配線51に交流電流が供給され、交流電流による交流磁界が第1素子E1に印加されるときの電気抵抗Rxの変化の例について説明する。
図4(a)~図4(c)は、第1実施形態に係る磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
図4(a)は、第1素子E1に印加される信号磁界Hsig(外部磁界)が0のときの特性を示す。図4(b)は、信号磁界Hsigが正のときの特性を示す。図4(c)は、信号磁界Hsigが負のときの特性を示す。これらの図は、磁界Hと抵抗R(電気抵抗Rxに対応)との関係を示す。
図4(a)に示すように、信号磁界Hsigが0のときは、抵抗Rは、正負の磁界Hに対して対称な特性を示す。交流磁界Hacがゼロのときに、抵抗Rは、低抵抗Roである。第1中間磁性層11i(例えば自由層)の磁化が、正負の磁界Hに対して実質的に同じように回転する。このため、対称な抵抗増大特性が得られる。交流磁界Hacに対する抵抗Rの変動は、正負の極性で同じ値になる。抵抗Rの変化の周期は、交流磁界Hacの周期の1/2倍となる。抵抗Rの変化は、交流磁界Hacの周波数成分を実質的に有しない。
図4(b)に示すように、正の信号磁界Hsigが加わると、抵抗Rの特性は、正の磁界Hの側にシフトする。正側の交流磁界Hacにおいて、抵抗Rが大きくなる。負側の交流磁界Hacにおいて、抵抗Rは小さくなる。
図4(c)に示すように、負の信号磁界Hsigが加わると、抵抗Rの特性は、負の磁界Hの側にシフトする。正側の交流磁界Hacにおいて、抵抗Rが小さくなる。負側の交流磁界Hacにおいて、抵抗Rは大きくなる。
所定の大きさの信号磁界Hsigが加わったときに、交流磁界Hacの正負に対して、互いに異なる抵抗Rの変動が生じる。交流磁界Hacの正負に対する抵抗Rの変動の周期は、交流磁界Hacの周期と同じである。信号磁界Hsigに応じた交流周波数成分の出力電圧が発生する。
信号磁界Hsigが時間的に変化しない場合に上記の特性が得られる。信号磁界Hsigが時間的に変化する場合は、以下となる。信号磁界Hsigの周波数を信号周波数fsigとする。交流磁界Hacの周波数を交流周波数facとする。このとき、fac±fsigの周波数において、信号磁界Hsigに応じた出力が発生する。
信号磁界Hsigが時間的に変化する場合において、信号周波数fsigは、例えば、1kHz以下である。一方、交流周波数facは、信号周波数fsigよりも十分に高い。例えば、交流周波数facは、信号周波数fsigの10倍以上である。
例えば、磁気センサ110を用いて生体から生じる磁界を検出する用途がある。このような生体磁場(例えば、脳磁、心磁、または、神経細胞など)を検出する場合には、信号周波数fsigは、1kHz以下となる。この場合、交流周波数facは、例えば、100kHz以上である。
実施形態に係る磁気センサ110においては、このような特性を用いて、検出対象である外部磁界Hex(信号磁界Hsig)を高い感度で検出することができる。以下、検出の例について説明する。
図5(a)及び図5(b)は、第1実施形態に係る磁気センサにおける検出回路を例示する模式図である。
図5(a)に示す磁気センサ110A及び磁気センサ装置210Aにおいては、周波数発生器72Gが設けられる。周波数発生器72Gは、交流周波数fac(第1周波数)を有する信号を発生する。この信号が、電流供給回路70aに供給される。電流供給回路70aは、交流周波数fac(第1周波数)を有する交流電流を第1配線51に供給する。
一方、第1積層体SB1には、バイアス電圧印加部70daにより、バイアス電圧Vbが印加され、直流電流が供給される。
この例では、検出部70ddは、ロックインアンプ73aを含む。ロックインアンプ73aには、周波数発生器72Gで発生された、交流周波数fac(第1周波数)を有する信号が入力される。ロックインアンプ73aは、例えば、第1周波数(交流周波数fac)を含む範囲の周波数を有する交流信号を検出する。この例では、ロックインアンプ73aの出力が、ローパスフィルタ73bを介して出力信号SO1として出力される。これにより、出力信号SO1は、信号磁界Hsigに対応する信号となる。
図5(b)に示す磁気センサ110B及び磁気センサ装置210Bでは、バンドパスフィルタ73c、及び、PSD(phase sensitive detector)回路73dが、設けられる。バンドパスフィルタ73cには、電気抵抗Rxに対応する信号が入力される。バンドパスフィルタ73cは、例えば、第1周波数(交流周波数fac)の2倍以上の周波数の信号を減衰させる。PSD回路73dには、バンドパスフィルタ73cの出力が入力される。この例では、バンドパスフィルタ73cの出力がアンプ73eに入力され、アンプ73eの出力がPSD回路73dに入力される。PSD回路73dには、周波数発生器72Gで発生された、交流周波数fac(第1周波数)を有する信号が入力される。
例えば、信号磁界Hsigにおいて、最も高い周波数を最高周波数fsigmとする。このとき、バンドパスフィルタ73cは、例えば、fac±fsigmの範囲の周波数を通過する。そして、バンドパスフィルタ73cは、交流周波数facの2倍以上の周波数成分を減衰(例えばカット)する。
この場合も、PSD回路73dの出力が、ローパスフィルタ73bを介して出力信号SO1として出力される。これにより、出力信号SO1は、信号磁界Hsigに対応する信号となる。
実施形態において、検出部70dd及び検出回路70dは、任意の構成を有して良い。
図6は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的断面図である。
図6に示すように、磁気センサ110aにおいて、第1素子E1は、第1磁性部材11Mをさらに含んでも良い。磁気センサ110aにおける他の構成は、磁気センサ110における構成と同様で良い。
第1磁性部材11Mは、例えば、反強磁性体である。第1磁性層11Lは、第2方向D2において、第1非磁性部11nと第1磁性部材11Mとの間にある。第1磁性部材11Mにより、第1磁性層11Lの磁化が実質的に固定される。
第1磁性部材11Mは、例えば、Ir-Mn、Pt-Mn、及び、NiMnよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。
図7は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的断面図である。
図7に示すように、磁気センサ110bにおいて、第1磁性層11Lは、第1磁性膜11f、第2磁性膜12f及び第1非磁性膜11nfを含む。磁気センサ110bにおける他の構成は、磁気センサ110aにおける構成と同様で良い。
第2磁性膜12fは、第2方向D2において第1磁性膜11fと第1磁性部材11Mとの間に設けられる。第1非磁性膜11nfは、第1磁性膜11fと第2磁性膜12fとの間に設けられる。例えば、第1磁性膜11f及び第2磁性膜12fは、互いに、反強磁性カップリングする。第1磁性層11Lにおいて、安定した磁化11LMが得易くなる。
例えば、第2磁性膜12fは、例えば、CoFe合金などを含む。第1非磁性膜11nfは、例えば、Ruなどを含む。第1磁性膜11fは、例えば、CoFeB合金膜及びCoFe合金膜を含む積層膜を含む。CoFeB合金膜と第1非磁性膜11nfとの間にCoFe合金膜が設けられる。
図8は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。
図9(a)、図9(b)、図10(a)、図10(b)、図11(a)及び図11(b)は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図9(a)は、図9(b)の矢印ARからみた平面図である。図9(b)は、図9(a)のB1-B2線断面図である。図10(a)は、図10(b)の矢印ARからみた平面図である。図10(b)は、図10(a)のC1-C2線断面図である。図11(a)は、図11(b)の矢印ARからみた平面図である。図11(b)は、図11(a)のD1-D2線断面図である。
図8に示すように、実施形態に係る磁気センサ111は、第1素子E1に加えて、第2素子E2、第3素子E3及び第4素子E4をさらに含む。磁気センサ111において、第1素子E1には、磁気センサ110、110a及び110bにおける第1素子E1の構成と同様の構成を適用できる。第2素子E2、第3素子E3及び第4素子E4には、磁気センサ110、110a及び110bにおける第1素子E1の構成と同様の構成を適用できる。
図9(a)及び図9(b)に示すように、第2素子E2は、第2磁性部10B、第2磁性層12L、第2非磁性部12n、第2中間磁性層12i及び第2配線52を含む。
第2磁性部10Bは、第4部分p4、第5部分p5及び第6部分p6を含む。第5部分p5から第6部分p6への方向は、第4方向D4に沿う。第4方向D4は、例えば、X軸方向である。第4部分p4は、第4方向D4において第5部分p5と第6部分p6との間にある。第4部分p4は、第4方向D4と交差する第5方向D5に沿う第7長さL7と、第4方向D4及び第5方向D5を含む平面と交差する第6方向D6に沿う第8長さL8と、を有する。第5方向D5は、例えば、Z軸方向である。第6方向D6は、例えば、Y軸方向である。
第5部分p5は、第7長さL7よりも長い第5方向D5に沿う第9長さL9、及び、第8長さL8よりも長い第6方向D6に沿う第10長さL10の少なくともいずれかを有する。第6部分p6は、第7長さL7よりも長い第5方向D5に沿う第11長さL11、及び、第8長さL8よりも長い第6方向D6に沿う第12長さL12の少なくともいずれかを有する。
第4部分p4から第2磁性層12Lへの方向は、第5方向D5に沿う。第2非磁性部12nは、第4部分p4と第2磁性層12Lとの間に設けられる。第2中間磁性層12iは、第4部分p4と第2非磁性部12nとの間に設けられる。第2配線52は、第6方向D6に沿って延びる部分52pを含む。
第2中間磁性層12i、第2非磁性部12n及び第2磁性層12Lは、第2積層体SB2に含まれる。第2積層体SB2の電気抵抗は、第2素子E2に加わる磁界に応じて変化する。
図10(a)及び図10(b)に示すように、第3素子E3は、第3磁性部10C、第3磁性層13L、第3非磁性部13n、第3中間磁性層13i及び第3配線53を含む。
第3磁性部10Cは、第7部分p7、第8部分p8及び第9部分p9を含む。第8部分p8から第9部分p9への方向は、第7方向D7に沿う。第7方向D7は、例えば、X軸方向である。第7部分p7は、第7方向D7において、第8部分p8と第9部分p9との間にある。第7部分p7は、第7方向D7と交差する第8方向D8に沿う第13長さL13と、第7方向D7及び第8方向D8を含む平面と交差する第9方向D9に沿う第14長さL14と、を有する。第8方向D8は、例えば、Z軸方向である。第9方向D9は、例えば、Y軸方向である。
第8部分p8は、第13長さL13よりも長い第8方向D8に沿う第15長さL15、及び、第14長さL14よりも長い第9方向D9に沿う第16長さL16の少なくともいずれかを有する。
第9部分p9は、第13長さL13よりも長い第8方向D8に沿う第17長さL17、及び、第14長さL14よりも長い第9方向D9に沿う第18長さL18の少なくともいずれかを有する。
第7部分p7から第3磁性層13Lへの方向は、第8方向D8に沿う。第3非磁性部13nは、第7部分p7と第3磁性層13Lとの間に設けられる。第3中間磁性層13iは、第7部分p7と第3非磁性部13nとの間に設けられる。第3配線53は、第9方向D9に沿って延びる部分53pを含む。
第3中間磁性層13i、第3非磁性部13n及び第3磁性層13Lは、第3積層体SB3に含まれる。第3積層体SB3の電気抵抗は、第3素子E3に加わる磁界に応じて変化する。
図11(a)及び図11(b)に示すように、第4素子E4は、第4磁性部10D、第4磁性層14L、第4非磁性部14n、第4中間磁性層14i及び第4配線54を含む。
第4磁性部10Dは、第10部分p10、第11部分p11及び第12部分p12を含む。第11部分p11から第12部分p12への方向は、第10方向D10に沿う。第10方向D10は、例えば、X軸方向である。第10部分p10は、第10方向D10において第11部分p11と第12部分p12との間にある。
第10部分p10は、第10方向D10と交差する第11方向D11に沿う第19長さL19と、第10方向D10及び第11方向D11を含む平面と交差する第12方向D12に沿う第20長さL20と、を有する。第11方向D11は、例えば、Z軸方向である。第12方向D12は、例えば、Y軸方向である。
第11部分p11は、第19長さL19よりも長い第11方向D11に沿う第21長さL21、及び、第20長さL20よりも長い第12方向D12に沿う第22長さL22の少なくともいずれかを有する。
第12部分p12は、第19長さL19よりも長い第11方向D11に沿う第23長さL23、及び、第20長さL20よりも長い第12方向D12に沿う第24長さL24の少なくともいずれかを有する。
第10部分p10から第4磁性層14Lへの方向は、第11方向D11に沿う。第4非磁性部14nは、第10部分p10と第4磁性層14Lとの間に設けられる。第4中間磁性層14iは、第10部分p10と第4非磁性部14nとの間に設けられる。第4配線54は、第12方向D12に沿って延びる部分54pを含む。
第4中間磁性層14i、第4非磁性部14n及び第4磁性層14Lは、第4積層体SB4に含まれる。第4積層体SB4の電気抵抗は、第4素子E4に加わる磁界に応じて変化する。
図9(a)に示すように、例えば、第2磁性層12Lの磁化12LMは、第5部分p5の磁化p5Mの向き、または、磁化p5Mの反対の向きに沿う。第2磁性層12Lの磁化12LMは、第6部分p6の磁化p6Mの向き、または、磁化p6Mの反対の向きに沿う。
第4部分p4の磁化は、第5部分p5の磁化p5Mの向きに沿い、第6部分p6の磁化p6Mの向きに沿う。例えば、第5部分p5の磁化p5Mの向きは、第3方向D3に沿う。第6部分p6の磁化p6Mの向きは、第3方向D3に沿う。例えば、第2磁性部10Bと第2磁性層12Lとの間の電気抵抗は、第2素子E2に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する。
図10(a)に示すように、例えば、第3磁性層13Lの磁化13LMは、第8部分p8の磁化p8Mの向き、または、磁化p8Mの反対の向きに沿う。第3磁性層13Lの磁化13LMは、第9部分p9の磁化p9Mの向き、または、磁化p9Mの反対の向きに沿う。
第7部分p7の磁化は、第8部分p8の磁化p8Mの向きに沿い、第9部分p9の磁化p9Mの向きに沿う。例えば、第8部分p8の磁化p8Mの向きは、第3方向D3に沿う。第9部分p9の磁化p9Mの向きは、第3方向D3に沿う。例えば、第3磁性部10Cと第3磁性層13Lとの間の電気抵抗は、第3素子E3に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する。
図11(a)に示すように、例えば、第4磁性層14Lの磁化14LMは、第11部分p11の磁化p11Mの向き、または、磁化p11Mの反対の向きに沿う。第4磁性層14Lの磁化14LMは、第12部分p12の磁化p12Mの向き、または、磁化p12Mの反対の向きに沿う。
第10部分p10の磁化は、第11部分p11の磁化p11Mの向きに沿い、第12部分p12の磁化p12Mの向きに沿う。例えば、第11部分p11の磁化p11Mの向きは、第3方向D3に沿う。第12部分p12の磁化p12Mの向きは、第3方向D3に沿う。例えば、第4磁性部10Dと第4磁性層14Lとの間の電気抵抗は、第4素子E4に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する。
図9(b)に示すように、例えば、第3端子T3が、第2磁性部10Bに電気的に接続される。第4端子T4が、第2磁性層12Lに電気的に接続される。図10(b)に示すように、例えば、第5端子T5が、第3磁性部10Cに電気的に接続される。第6端子T6が、第3磁性層13Lに電気的に接続される。図11(b)に示すように、例えば、第7端子T7が、第4磁性部10Dに電気的に接続される。第8端子T8が、第4磁性層14Lに電気的に接続される。
図8に示すように、磁気センサ111は、回路部70を含む。回路部70は、電流供給回路70aを含む。電流供給回路70aは、第1配線51に第1交流電流Ia1を供給する。電流供給回路70aは、第2配線52に第2交流電流Ia2を供給する。電流供給回路70aは、第3配線53に第3交流電流Ia3を供給する。電流供給回路70aは、第4配線54に第4交流電流Ia4を供給する。
第1交流電流Ia1の向きと、第2交流電流Ia2の向きと、は、同じ時刻では、逆向きである。同じ時刻では、第1交流電流Ia1により生じ第1部分p1に印加される第1電流磁界H1の向きは、第2交流電流Ia2により生じ第4部分p4に印加される第2電流磁界H2の向きと、逆になる。
第3交流電流Ia3の向きと、第1交流電流Ia1の向きと、は、同じ時刻では、逆向きである。同じ時刻では、第3交流電流Ia3により生じ第7部分p7に印加される第3電流磁界H3の向きは、第1交流電流Ia1により生じ第1部分p1に印加される第1電流磁界H1の向きと、逆になる。
第4交流電流Ia4の向きと、第1交流電流Ia1の向きと、は、同じ時刻では、同じ向きとなる。同じ時刻では、第4交流電流Ia4により生じ第10部分p10に印加される第4電流磁界H4の向きは、第1交流電流Ia1により生じ第1部分p1に印加される第1電流磁界H1の向きと、同じになる。
例えば、バイアス電圧印加部70daが、第1~第4積層体SB1~SB4にバイアス電圧Vbを印加する。第1素子E1及び第3素子E3は、第2端子T2、第1端子T1、第5端子T5及び第6端子T6を含む電流経路により、直列に接続される。第2素子E2及び第4素子E4は、第4端子T4、第3端子T3、第7端子T7及び第8端子T8を含む電流経路により、直列に接続される。バイアス電圧印加部70daは、第1素子E1及び第3素子E3の電流経路と、第2素子E2及び第4素子E4の電流経路と、に、例えば、直流電流を供給する。
検出部70ddは、例えば、第1端子T1及び第5端子T5の中間部(第1接続点CN1)と、第3端子T3及び第7端子T7の中間部(第2接続点CN2)と、の間の電位差Voutを、信号Vsigとして検出する。信号磁界Hsigがゼロのとき、第1~第4素子E1~E4のそれぞれの抵抗は、互いに同じ抵抗である。このとき、第1接続点CN1と第2接続点CN2との間には、電位は発生しない。信号磁界Hsigが加わると、第1素子E1及び第4素子E4において、同じ抵抗変動が生じる。第2素子E2及び第3素子E3において、同じ抵抗変動が生じる。第1素子E1及び第4素子E4における抵抗変動と、第2素子E2及び第3素子E3における抵抗変動とは、互いに逆である。これにより、電位差Voutが生じる。
第1交流電流Ia1により生じ第1部分p1に印加される第1電流磁界H1の向きは、第2交流電流Ia2により生じ第4部分p4に印加される第2電流磁界H2の向きと逆の成分を含み、第3交流電流Ia3により生じ第7部分p7に印加される第3電流磁界H3の向きと逆の成分を含む。
第4交流電流Ia4により生じ第10部分p10に印加される第4電流磁界H4の向きは、第2電流磁界H2の向きと逆の成分を含み、第3電流磁界H3の向きと逆の成分を含む。
回路部70は、検出回路70dをさらに含む。この例では、検出回路70dは、例えば、第1接続点CN1及び第2接続点CN2と電気的に接続される。検出回路70dは、第1接続点CN1と、第2接続点CN2と、の間の電位差Voutに対応する信号Vsigを出力する。第1接続点CN1において、第1磁性部10A及び第1磁性層11Lを含む第1電流経路c1と、第3磁性部10C及び第3磁性層13Lを含む第3電流経路c3と、が互いに直列に電気的に接続される。第2接続点CN2において、第2磁性部10B及び第2磁性層12Lを含む第2電流経路c2と、第4磁性部10D及び第4磁性層14Lを含む第4電流経路c4と、が互いに直列に電気的に接続される。
第1磁性部10A及び第1磁性層11Lを含む第1電流経路c1と、第3磁性部10C及び第3磁性層13Lを含む第3電流経路c3と、が互いに直列に接続される。検出回路70dは、直列に接続された第1電流経路c1及び第3電流経路c3にバイアス電圧Vbを印加する。第2磁性部10B及び記第2磁性層12Lを含む第2電流経路c2と、第4磁性部10D及び第4磁性層14Lを含む第4電流経路c4と、が互いに直列に接続される。検出回路70dは、直列に接続された第2電流経路c2及び第4電流経路c4にバイアス電圧Vbを印加する。
このように、第1~第4素子E1~E4によりブリッジ回路が形成される。第1接続点CN1と第2接続点CN2との間の電位差が、電位差Voutに対応する。検出回路70dは、電位差Voutに応じた信号Vsigを出力可能である。信号Vsigは、検出対象の外部磁界に応じた信号を含む。
上記のように、第1電流磁界H1の向き、及び、第4電流磁界H4の向きは、第2電流磁界H2の向きと逆の成分を含み、第3電流磁界H3の向きと逆の成分を含む。例えば、第1部分p1及び第10部分p10に印加される交流磁界の位相は、第4部分p4及び第7部分p7に印加される交流磁界の位相と逆である。例えば、第1配線51による交流磁界のみが素子に加わる場合には(信号磁界Hsigなどの外部からの磁界はゼロ)、第1接続点CN1に発生する電圧を大幅に抑制できるので(各素子の抵抗が同じだとゼロ)、例えば、検出部70ddによる交流周波数成分の不要な電圧が低減できる。磁気センサ111において、信号磁界Hsigに応じて発生する第1接続点CN1の電位差Voutは、磁気センサ110と比べて、2倍になる。
このように、例えば、検出回路70dは、第1電流経路c1、第2電流経路c2、第3電流経路c3、及び、第4電流経路c4が互いに接続された接続点CN1の電気信号を検出する。検出回路70dから出力される信号Vsigにおいて、出力が増大して、ノイズが抑制される。磁気センサ111において、高い感度が得られる。
図12(a)及び図12(b)は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的断面図である。
図12(a)及び図12(b)は、図1(b)に対応する。
図12(a)に示すように、磁気センサ112においては、第1中間磁性層11iの一部は、第2方向D2において、第2部分p2及び第3部分p3と重なる。第1中間磁性層11iの別の一部は、第2方向D2において、第1部分p1と重なる。第1中間磁性層11iの上記の一部の厚さが、第1中間磁性層11iの上記の別の一部の厚さよりも薄くても良い。磁気センサ112における上記以外の構成は、磁気センサ110と同様で良い。
図12(b)に示すように、磁気センサ113においても、第1磁性部10Aは、第1部分p1を含む。第1部分p1は、第2方向D2において第1磁性層11Lと重なる部分と、第2方向D2において第1磁性層11Lと重ならない部分と、を含む。第2方向D2において第1磁性層11Lと重なる部分の厚さ(第2方向D2に沿う長さ)は、第2方向D2において第1磁性層11Lと重ならない部分の厚さ(第2方向D2に沿う長さ)よりも厚い。このように、第1部分p1は、厚さが互いに異なる部分を含んでも良い。このような場合、第1部分p1の厚さ(第1長さL1)として、第2方向D2において第1磁性層11Lと重なる部分の厚さ(第2方向D2に沿う長さ)を用いて良い。磁気センサ113における上記以外の構成は、磁気センサ110と同様で良い。
磁気センサ112及び113においても、感度の向上が可能な磁気センサを提供できる。
(第2実施形態)
図13(a)及び図13(b)は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図14は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。
図13(a)は、図13(b)の矢印ARからみた平面図である。図13(b)は、図13(a)のAx1-Ax2線断面図である。図14は、磁気センサ120の一部を例示している。
図13(a)及び図13(b)に示すように、実施形態に係る磁気センサ120は、第1素子E1を含む。第1素子E1は、第1磁性部10A、第1対向磁性部10Ac、第1非磁性部11n、第1中間磁性層11i及び第1対向中間磁性層11icを含む。
第1磁性部10Aは、第1部分p1、第2部分p2及び第3部分p3を含む。第2部分p2から第3部分p3への方向は、第1方向D1に沿う。第1方向D1は、例えば、X軸方向である。第1部分p1は、第1方向D1において第2部分p2と第3部分p3との間にある。
第1部分p1は、第1方向D1と交差する第2方向D2に沿う第1長さL1と、第1方向D1及び第2方向D2を含む平面と交差する第3方向D3に沿う第2長さL2と、を有する。第2方向D2は、例えば、Z軸方向である。第3方向D3は、例えば、Y軸方向である。
第2部分p2は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第3長さL3、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第4長さL4の少なくともいずれかを有する。第3部分p3は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第5長さL5、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第6長さL6の少なくともいずれかを有する。
第1対向磁性部10Acは、第4部分p4、第5部分p5及び第6部分p6を含む。第1部分p1から第4部分p4への方向は、第2方向D2に沿う。第2部分p2から第5部分p5への方向は、第2方向D2に沿う。第3部分p3から第6部分p6への方向は、第2方向D2に沿う。第4部分p4は、第1方向D1において第5部分p5と第6部分p6との間にある。
第4部分p4は、第2方向D2に沿う第7長さL7と、第3方向D3に沿う第8長さL8と、を有する。第5部分p5は、第7長さL7よりも長い第2方向D2に沿う第9長さL9、及び、第8長さL8よりも長い第3方向D3に沿う第10長さL10の少なくともいずれかを有する。第6部分p6は、第7長さL7よりも長い第2方向D2に沿う第11長さL11、及び、第8長さL8よりも長い第3方向D3に沿う第12長さL12の少なくともいずれかを有する。
第1非磁性部11nは、第1部分p1と第4部分p4との間に設けられる。第1中間磁性層11iは、第1部分p1と第1非磁性部11nとの間に設けられる。第1対向中間磁性層11icは、第1非磁性部11nと第4部分p4との間に設けられる。
磁気センサ120においては、上記の構成を有する第1磁性部10A及び第1対向磁性部10Acを用いることで、検出対象の外部磁界Hexを効率良く第1部分p1及び第4部分p4に集中させることができる。実施形態によれば、感度の向上が可能な磁気センサを提供できる。
例えば、第1部分p1の磁化p1Mは、第2部分p2の磁化p2Mの向き、及び、第3部分p3の磁化p3Mの向きに沿う。例えば、第4部分p4磁化p4Mは、第5部分p5の磁化p5Mの向き、及び、第6部分p6の磁化p6Mの向きに沿う。
例えば、第5部分p5の磁化p5Mは、第2部分p2の磁化p2Mの反対の向きに沿う。第6部分p6の磁化p6Mは、第3部分p3の磁化p3Mの反対の向きに沿う。
例えば、第1端子T1が、第1磁性部10Aに電気的に接続される。第2端子T2が、第1対向磁性部10Acに電気的に接続される。第1磁性部10Aと第1対向磁性部10Acとの間の電気抵抗は、第1端子T1と第2端子T2との間の電気抵抗に対応する。
例えば、第1磁性部10Aと第1対向磁性部10Acとの間の電気抵抗Rxは、第1素子E1に印加される磁界(例えば、第1方向D1に沿う磁界)に対して偶関数の特性を有する。
図15は、第2実施形態に係る磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
図15の横軸は、第1素子E1に印加される外部磁界Hexの強度である。縦軸は、第1磁性部10Aと第1磁性層11Lとの間の電気抵抗Rxである。電気抵抗Rxは、例えば、第1端子T1と第2端子T2との間の電気抵抗に対応する。図15は、R-H特性に対応する。
図15に示すように、例えば、第1磁性部10Aと第1対向磁性部10Acとの間の電気抵抗Rxは、第1素子E1に第1磁界Hex1が印加されたときに第1値R1であり、第1素子E1に第2磁界Hex2が印加されたときに第2値R2であり、第1素子E1に第3磁界Hex3が印加されたときに第3値R3である。第1磁界Hex1の絶対値は、第2磁界Hex2の絶対値よりも小さく、第3磁界Hex3の絶対値よりも小さい。第2磁界Hex2の向きは、第3磁界Hex3の向きと逆である。第1値R1は、第2値R2よりも大きく、第3値R3よりも大きい。
例えば、第1素子E1は、第1配線51をさらに含む。第1配線51は、第3方向D3に沿って延びる部分51pを含む。例えば、第1配線51の少なくとも一部は、第2方向D2において第1部分p1の少なくとも一部と重なる。第1配線51の少なくとも一部は、第2方向D2において第4部分p4の少なくとも一部と重なる。
磁気センサ120は、回路部70をさらに含む。回路部70は、電流供給回路70a及び検出回路70dを含む。電流供給回路70aは、第1配線51に交流電流を供給可能である。検出回路70dは、電気抵抗Rxに対応する値を検出可能である。
第1素子E1に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する電気抵抗Rxを利用することで、ノイズが抑制できる。磁気センサ120においては、例えば、第1中間磁性層11iの磁化、及び、第1対向中間磁性層11icの磁化が、信号磁界Hsigに応じて回転する。例えば、磁気センサ110における磁化の角度の変化に比べて、磁気センサ120においては、第1中間磁性層11iの磁化と、第1対向中間磁性層11icの磁化と、の間の角度の差が2倍になる。これにより、磁気センサ120においては、磁気センサ110と比べて、出力が2倍となる。例えば、磁気センサ120においては、検出磁界感度が2倍になる。
図16(a)~図16(d)、及び、図17(a)~図17(d)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
図16(a)は平面図である。図16(b)は、図16(a)のAy1-Ay2線断面である。図16(c)は、図16(a)のBy1-By2線断面である。図17(a)は平面図である。図17(b)は、図17(a)のCy1-Cy2線断面である。図17(c)は、図17(a)のDy1-Dy2線断面である。
図17(a)及び図17(b)に示すように、第2部分p2は、第1部分領域pr1及び第2部分領域pr2を含む。第1部分領域pr1から第2部分領域pr2への方向は、第3方向D3に沿う。例えば、第1部分領域pr1は、第3方向D3における、第2部分p2の端部である。例えば、第2部分領域pr2は、第3方向D3における、第2部分p2の別の端部である。
図16(a)及び図16(b)に示すように、第5部分p5は、第3部分領域pr3及び第4部分領域pr4を含む。第3部分領域pr3から第4部分領域pr4への方向は、第3方向D3に沿う。例えば、第3部分領域pr3は、第3方向D3における、第5部分p5の端部である。例えば、第4部分領域pr4は、第3方向D3における、第5部分p5の別の端部である。
第1素子E1は、第1磁性部材61、第2磁性部材62、第3磁性部材63及び第4磁性部材64をさらに含む。第1磁性部材61、第2磁性部材62、第3磁性部材63及び第4磁性部材64は、Ir-Mn、Pt-Mn、及び、Ni-Mnよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。
第1部分領域pr1から第1磁性部材61への方向、第2部分領域pr2から第2磁性部材62への方向、第3部分領域pr3から第3磁性部材63への方向、及び、第4部分領域pr4から第4磁性部材64への方向は、第2方向D2に沿う。
図17(b)に示すように、第1素子E1は、第1膜61n及び第2膜62nを含む。第1膜61nは、第1部分領域pr1と第1磁性部材61との間に設けられる。第2膜62nは、第2部分領域pr2と第2磁性部材62との間に設けられる。
図16(b)に示すように、第1素子E1は、第3膜63n及び第4膜64nを含む。第3膜63nは、第3部分領域pr3と第3磁性部材63との間に設けられる。第4膜64nは、第4部分領域pr4と第4磁性部材64との間に設けられる。
第1膜61n及び第2膜62nは、第1材料及び第2材料の一方を含む。第3膜63n及び第4膜64nは、第1材料及び第2材料の他方を含む。第1材料は、Ru、Ir及びRhの少なくともいずれかを含む。第2材料は、Co、Fe及びNiの少なくともいずれかを含む。第2材料は、強磁性材料である。
例えば、第1膜61n及び第2膜62nが上記の第1材料を含む場合、第1膜61n及び第2膜62nのそれぞれの厚さは、例えば、約0.8nm(例えば、0.5nm以上1.1nm以下)である。この場合、第1部分領域pr1と第1磁性部材61とは、例えば、互いに反強磁性的に磁気結合する。第2部分領域pr2と第2磁性部材62とは、例えば、互いに反強磁性的に磁気結合する。例えば、第1部分領域pr1との界面にCoFe膜が設けられ、第1磁性部材61との界面にCoFe膜が設けられる。これにより、第1部分領域pr1と第1磁性部材61とは、互いに反強磁性的に磁気結合する。第2部分領域pr2との界面にCoFe膜が設けられ、第2磁性部材62との界面にCoFe膜が設けられる。これにより、第2部分領域pr2と第2磁性部材62とは、例えば、互いに反強磁性的に磁気結合する。
例えば、第1膜61n及び第2膜62nのそれぞれは、第1CoFe膜69aと、第2CoFe膜69cと、第1CoFe膜69aと第2CoFe膜69cとの間に設けられたRu膜69b(第1材料の膜)を含む(図17(d)参照)。
第1膜61n及び第2膜62nは、例えば、反強磁性結合膜である。第3膜63n及び第4膜64nは、例えば、強磁性結合膜である。第1膜61n及び第2膜62nの材料は、第3膜63n及び第4膜64nの材料とは異なる。
例えば、第3方向D3に沿う磁界を加えながら、250℃~300℃の熱処理が行われる。これにより、第1~第4磁性部材61~64により、第3部分領域pr3の磁化及び第4部分領域pr4の磁化は、熱処理の磁界と同じ向きに固定される。第1部分領域pr1の磁化及び第2部分領域pr2の磁化は、熱処理の磁界と逆向きに固定される。その結果、外部磁界が無いときに、第1磁性部10Aと第1対向磁性部10Acとにおいて、逆向きの磁化が容易に得られる。
図17(c)に示すように、例えば、第3部分p3は、第5部分領域pr5及び第6部分領域pr6を含む。第5部分領域pr5から第6部分領域pr6への方向は、第3方向D3に沿う。
図16(c)に示すように、例えば、第6部分p6は、第7部分領域pr7及び第8部分領域pr8を含む。第7部分領域pr7から第8部分領域pr8への方向は、第3方向D3に沿う。
第1素子E1は、第5磁性部材65、第6磁性部材66、第7磁性部材67及び第8磁性部材68をさらに含む。第5磁性部材65、第6磁性部材66、第7磁性部材67及び第8磁性部材68は、Ir-Mn、Pt-Mn、及び、Ni-Mnよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。
図17(c)に示すように、第1素子E1は、第5膜65n及び第6膜66nをさらに含む。第5膜65nは、第5部分領域pr5と第5磁性部材65との間に設けられる。第6膜66nは、第6部分領域pr6と第6磁性部材66との間に設けられる。
図16(c)に示すように、第1素子E1は、第7膜67n及び第8膜68nをさらに含む。第7膜67nは、第7部分領域pr7と第7磁性部材67との間に設けられる。第8膜68nは、第8部分領域pr8と第8磁性部材68との間に設けられる。
第5膜65n及び第6膜66nは、第1材料及び第2材料の上記の一方を含む。第7膜67n及び第8膜68nは、第1材料及び第2材料の上記の他方を含む。第5膜65n及び第6膜66nは、第1膜61n及び第2膜62nの材料と同じ材料を含む。第7膜67n及び第8膜68nは、第3膜63n及び第4膜64nの材料と同じ材料を含む。
例えば、第5膜65n及び第6膜66nが上記の第1材料を含む場合、第5膜65n及び第6膜66nのそれぞれの厚さは、例えば、約0.8nm(例えば、0.5nm以上1.1nm以下)である。この場合、第5部分領域pr5と第5磁性部材65とは、例えば、互いに反強磁性的に磁気結合する。第6部分領域pr6と第6磁性部材66とは、例えば、互いに反強磁性的に磁気結合する。
例えば、図16(d)に示すように、第5膜65n及び第6膜66nのそれぞれは、例えば、第1CoFe膜69dと、第2CoFe膜69fと、第1CoFe膜69dと第2CoFe膜69fとの間に設けられたRu膜69e(第1材料の膜)を含む。このとき、第7膜67n及び第8膜68nのそれぞれは、例えば、CoFe(第2材料)を含む。
第5膜65n及び第6膜66nは、例えば、反強磁性結合膜である。第7膜67n及び第8膜68nは、例えば、強磁性結合膜である。第5膜65n及び第6膜66nの材料は、第7膜67n及び第8膜68nの材料とは異なる。
例えば、第3膜63n、第4膜64n、第7膜67n及び第8膜68nのそれぞれは、例えば、第1CoFe膜69dと、第2CoFe膜69fと、第1CoFe膜69dと第2CoFe膜69fとの間に設けられたRu膜69e(第1材料の膜)を含んでも良い。このとき、第1膜61n、第2膜62n、第5膜65n及び第6膜66nのそれぞれは、CoFeを含む。
このような構成により、第3部分p3において、安定した磁化が得易くなり、第6部分p6において、安定した磁化が得易くなる。第6部分p6の磁化p6Mは、第3部分p3の磁化p3Mの反対の向きに沿うことが容易になる。
図18は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。
図19(a)、図19(b)、図20、図21(a)、図21(b)、図22、図23(a)、図23(b)及び図24は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図19(a)は、図19(b)の矢印ARからみた平面図である。図19(b)は、図19(a)のBx1-Bx2線断面図である。図20は、磁気センサの一部を例示する平面図である。図21(a)は、図21(b)の矢印ARからみた平面図である。図21(b)は、図21(a)のCx1-Cx2線断面図である。図22は、磁気センサの一部を例示する平面図である。図23(a)は、図23(b)の矢印ARからみた平面図である。図23(b)は、図23(a)のDx1-Dx2線断面図である。図24は、磁気センサの一部を例示する平面図である。
図18に示すように、実施形態に係る磁気センサ121は、第1素子E1に加えて、第2素子E2、第3素子E3及び第4素子E4を含む。磁気センサ121は、回路部70をさらに含む。既に説明したように、第1素子E1は、第3方向D3に沿って延びる部分51pを含む。第2素子E2、第3素子E3及び第4素子E4には、磁気センサ120及び121に関して説明した第1素子E1の構成が適応できる。
磁気センサ121は、例えば、電流供給回路70aを含む。電流供給回路70aは、第1配線51に第1交流電流Ia1を供給する。電流供給回路70aは、第2配線52に第2交流電流Ia2を供給する。電流供給回路70aは、第3配線53に第3交流電流Ia3を供給する。
第1交流電流Ia1の向きと第2交流電流Ia2の向きと、は、同じ時刻で逆である。同じ時刻で、第1交流電流Ia1により生じ第1部分p1に印加される第1電流磁界H1の向きは、第2交流電流Ia2により生じ第4部分p4に印加される第2電流磁界H2の向きと逆である。
第3交流電流Ia3の向きと第1交流電流Ia1の向きと、は、同じ時刻で逆である。同じ時刻で、第3交流電流Ia3により生じ第7部分p7に印加される第3電流磁界H3の向きは、第1交流電流Ia1により生じ第1部分p1に印加される第1電流磁界H1の向きと逆である。
第4交流電流Ia4の向きと第1交流電流Ia1の向きと、は、同じ時刻で同じである。同じ時刻では、第4交流電流Ia4により生じ第10部分p10に印加される第4電流磁界H4の向きは、第1交流電流Ia1により生じ第1部分p1に印加される第1電流磁界H1の向きと同じになる。
例えば、第2素子E2は、第2磁性部10B、第2対向磁性部10Bc、第2非磁性部12n、第2中間磁性層12i、第2対向中間磁性層12ic層及び第2配線52を含む。
第2磁性部10Bは、第7部分p7、第8部分p8及び第9部分p9を含む。第8部分p8から第9部分p9への方向は、第4方向D4に沿う。第7部分p7は、第4方向D4において第8部分p8と第9部分p9との間にある。第7部分p7は、第4方向D4と交差する第5方向D5に沿う第13長さL13と、第4方向D4及び第5方向D5を含む平面と交差する第6方向D6に沿う第14長さL14と、を有する。
第8部分p8は、第13長さL13よりも長い第5方向D5に沿う第15長さL15、及び、第14長さL14よりも長い第6方向D6に沿う第16長さL16の少なくともいずれかを有する。第9部分p9は、第13長さL13よりも長い第5方向D5に沿う第17長さL17、及び、第14長さL14よりも長い第6方向D6に沿う第18長さL18の少なくともいずれかを有する。例えば、第4方向D4は、第1方向D1に沿い、第5方向D5は、第2方向D2に沿い、第6方向D6は、第3方向D3に沿う。
第2対向磁性部10Bcは、第10部分p10、第11部分p11及び第12部分p12を含む。第7部分p7から第10部分p10への方向は、第5方向D5に沿う。第8部分p8から第11部分p11への方向は、第5方向D5に沿う。第9部分p9から第12部分p12への方向は、第5方向D5に沿う。第10部分p10は、第4方向D4において第11部分p11と第12部分p12との間にある。
第10部分p10は、第5方向D5に沿う第19長さL19と、第6方向D6に沿う第20長さL20と、を有する。第11部分p11は、第19長さL19よりも長い第5方向D5に沿う第21長さL21、及び、第20長さL20よりも長い第6方向D6に沿う第22長さL22の少なくともいずれかを有する。第12部分p12は、第19長さL19よりも長い第5方向D5に沿う第23長さL23、及び、第20長さL20よりも長い第6方向D6に沿う第24長さL24の少なくともいずれかを有する。
第2非磁性部12nは、第7部分p7と第10部分p10との間に設けられる。第2中間磁性層12iは、第7部分p7と第2非磁性部12nとの間に設けられる。第2対向中間磁性層12icは、第2非磁性部12nと第10部分p10との間に設けられる。第2配線52は、第6方向D6に沿って延びる部分52pを含む。例えば、第2配線52の少なくとも一部は、第5方向D5において第7部分p7の少なくとも一部と重なる。第2配線52の少なくとも一部は、第5方向D5において第10部分p10の少なくとも一部と重なる。
例えば、第7部分p7の磁化p7Mは、第8部分p8の磁化p8Mの向き、及び、第9部分p9の磁化p9Mの向きに沿う。例えば、第10部分p10磁化p10Mは、第11部分p11の磁化p11Mの向き、及び、第12部分p12の磁化p12Mの向きに沿う。
例えば、第11部分p11の磁化p11Mは、第8部分p8の磁化p8Mの反対の向きに沿う。第12部分p12の磁化p12Mは、第9部分p9の磁化p9Mの反対の向きに沿う。
第3素子E3は、第3磁性部10C、第3対向磁性部10Cc、第3非磁性部13n、第3中間磁性層13i、第3対向中間磁性層13ic及び第3配線53を含む。
第3磁性部10Cは、第13部分p13、第14部分p14及び第15部分p15を含む。第14部分p14から第15部分p15への方向は、第7方向D7に沿う。第13部分p13は、第7方向D7において第14部分p14と第15部分p15との間にある。
第13部分p13は、第7方向D7と交差する第8方向D8に沿う第25長さL25と、第7方向D7及び第8方向D8を含む平面と交差する第9方向D9に沿う第26長さL26と、を有する。
第14部分p14は、第25長さL25よりも長い第8方向D8に沿う第27長さL27、及び、第26長さL26よりも長い第9方向D9に沿う第28長さL28の少なくともいずれかを有する。第15部分p15は、第25長さL25よりも長い第8方向D8に沿う第29長さL29、及び、第26長さL26よりも長い第9方向D9に沿う第30長さL30の少なくともいずれかを有する。例えば、第7方向D7は、第1方向D1に沿い、第8方向D8は、第2方向D2に沿い、第9方向D9は、第3方向D3に沿う。
第3対向磁性部10Ccは、第16部分p16、第17部分p17及び第18部分p18を含む。第13部分p13から第16部分p16への方向は、第8方向D8に沿う。第14部分p14から第17部分p17への方向は、第8方向D8に沿う。第15部分p15から第18部分p18への方向は、第8方向D8に沿う。第16部分p16は、第7方向D7において第17部分p17と第18部分p18との間にある。
第16部分p16は、第8方向D8に沿う第31長さL31と、第9方向D9に沿う第32長さL32と、を有する。第17部分p17は、第31長さL31よりも長い第8方向D8に沿う第33長さL33、及び、第32長さL32よりも長い第9方向D9に沿う第34長さL34の少なくともいずれかを有する。第18部分p18は、第31長さL31よりも長い第8方向D8に沿う第35長さL35、及び、第32長さL32よりも長い第9方向D9に沿う第36長さL36の少なくともいずれかを有する。
第3非磁性部13nは、第13部分p13と第16部分p16との間に設けられる。第3中間磁性層13iは、第13部分p13と第3非磁性部13nとの間に設けられる。第3対向中間磁性層13icは、第3非磁性部13nと第16部分p16との間に設けられる。第3配線53は、第9方向D9に沿って延びる部分53pを含む。例えば、第3配線53の少なくとも一部は、第8方向D8において第13部分p13の少なくとも一部と重なる。第3配線53の少なくとも一部は、第8方向D8において第16部分p16の少なくとも一部と重なる。
例えば、第13部分p13の磁化p13Mは、第14部分p14の磁化p14Mの向き、及び、第15部分p15の磁化p15Mの向きに沿う。例えば、第16部分p16の磁化p16Mは、第17部分p17の磁化p17Mの向き、及び、第18部分p18の磁化p18Mの向きに沿う。
例えば、第17部分p17の磁化p17Mは、第14部分p14の磁化p14Mの反対の向きに沿う。第18部分p18の磁化p18Mは、第15部分p15の磁化p15Mの反対の向きに沿う。
第4素子E4は、第4磁性部10D、第4対向磁性部10Dc、第4非磁性部14n、第4中間磁性層14i、第4対向中間磁性層14ic及び第4配線54を含む。
第4磁性部10Dは、第19部分p19、第20部分p20及び第21部分p21を含む。第20部分p20から第21部分p21への方向は、第10方向D10に沿う。第19部分p19は、第10方向D10において第20部分p20と第21部分p21との間にある。第19部分p19は、第10方向D10と交差する第11方向D11に沿う第37長さL37と、第10方向D10及び第11方向D11を含む平面と交差する第12方向D12に沿う第38長さL38と、を有する。例えば、第10方向D10は、第1方向D1に沿い、第11方向D11は、第2方向D2に沿い、第12方向D12は、第3方向D3に沿う。
第20部分p20は、第37長さL37よりも長い第11方向D11に沿う第39長さL39、及び、第38長さL38よりも長い第12方向D12に沿う第40長さL40の少なくともいずれかを有する。第21部分p21は、第37長さL37よりも長い第11方向D11に沿う第41長さL41、及び、第38長さL38よりも長い第12方向D12に沿う第42長さL42の少なくともいずれかを有する。
第4対向磁性部10Dcは、第22部分p22、第23部分p23及び第24部分p24を含む。第19部分p19から第22部分p22への方向は、第11方向D11に沿う。第20部分p20から第23部分p23への方向は、第11方向D11に沿う。第21部分p21から第24部分p24への方向は、第11方向D11に沿う。第22部分p22は、第10方向D10において第23部分p23と第24部分p24との間にある。
第22部分p22は、第11方向D11に沿う第43長さL43と、第12方向D12に沿う第44長さL44と、を有する。第23部分p23は、第43長さL43よりも長い第11方向D11に沿う第45長さL45、及び、第44長さL44よりも長い第12方向D12に沿う第46長さL46の少なくともいずれかを有する。第24部分p24は、第43長さL43よりも長い第11方向D11に沿う第47長さL47、及び、第44長さL44よりも長い第12方向D12に沿う第48長さL48の少なくともいずれかを有する。
第4非磁性部14nは、第19部分p19と第22部分p22との間に設けられる。第4中間磁性層14iは、第19部分p19と第4非磁性部14nとの間に設けられる。第4対向中間磁性層14icは、第4非磁性部14nと第22部分p22との間に設けられる。第4配線54は、第12方向D12に沿って延びる部分54pを含む。例えば、第4配線54の少なくとも一部は、第11方向D11において第19部分p19の少なくとも一部と重なる。第4配線54の少なくとも一部は、第11方向D11において第22部分p22の少なくとも一部と重なる。
例えば、第19部分p19の磁化p19Mは、第20部分p20の磁化p20Mの向き、及び、第21部分p21の磁化p21Mの向きに沿う。例えば、第22部分p22の磁化p22Mは、第23部分p23の磁化p23Mの向き、及び、第24部分p24の磁化p24Mの向きに沿う。
例えば、第23部分p23の磁化p23Mは、第20部分p20の磁化p20Mの反対の向きに沿う。第24部分p24の磁化p24Mは、第21部分p21の磁化p21Mの反対の向きに沿う。
例えば、第3端子T3が、第2磁性部10Bに電気的に接続される。第4端子T4が、第2対向磁性部10Bcに電気的に接続される。第2磁性部10Bと第2対向磁性部10Bcとの間の電気抵抗は、第3端子T3と第4端子T4との間の電気抵抗に対応する。
例えば、第5端子T5が、第3磁性部10Cに電気的に接続される。第6端子T6が、第3対向磁性部10Ccに電気的に接続される。第3磁性部10Cと第3対向磁性部10Ccとの間の電気抵抗は、第5端子T5と第6端子T6との間の電気抵抗に対応する。
例えば、第7端子T7が、第4磁性部10Dに電気的に接続される。第8端子T8が、第4対向磁性部10Dcに電気的に接続される。第4磁性部10Dと第4対向磁性部10Dcとの間の電気抵抗は、第7端子T7と第8端子T8との間の電気抵抗に対応する。
バイアス電圧印加部70daにより、第1~第4素子E1~E4にバイアス電圧Vbが印加される。第1素子E1及び第3素子E3は、第2端子T2、第1端子T1、第5端子T5及び第6端子T6を含む電流経路により、直列に接続される。第2素子E2及び第4素子E4は、第4端子T4、第3端子T3、第7端子T7及び第8端子T8を含む電流経路により、直列に接続される。バイアス電圧印加部70daは、第1素子E1及び第3素子E3の電流経路と、第2素子E2及び第4素子E4の電流経路と、に、例えば、直流電流を供給する。
検出部70ddは、例えば、第1端子T1及び第5端子T5の中間部(第1接続点CN1)と、第3端子T3及び第7端子T7の中間部(第2接続点CN2)と、の間の電位差Voutを、信号Vsigとして検出する。信号磁界Hsigがゼロのとき、第1~第4素子E1~E4のそれぞれの抵抗は、互いに同じ抵抗である。このとき、第1接続点CN1と第2接続点CN2との間には、電位は発生しない。信号磁界Hsigが加わると、第1素子E1及び第4素子E4において、同じ抵抗変動が生じる。第2素子E2及び第3素子E3において、同じ抵抗変動が生じる。第1素子E1及び第4素子E4における抵抗変動と、第2素子E2及び第3素子E3における抵抗変動とは、互いに逆である。これにより、電位差Voutが生じる。
図18に示すように、例えば、回路部70は、電流供給回路70aを含む。電流供給回路70aは、第1配線51に第1交流電流Ia1を供給可能である。電流供給回路70aは、第2配線52に第2交流電流Ia2を供給可能である。電流供給回路70aは、第3配線53に第3交流電流Ia3を供給可能である。電流供給回路70aは、第4配線54に第4交流電流Ia4を供給可能である。
第1交流電流Ia1により生じ第1部分p1に印加される第1電流磁界H1の向きは、第2交流電流Ia2により生じ第7部分p7に印加される第2電流磁界H2の向きと逆の成分を含む。第1電流磁界H1の向きは、第3交流電流Ia3により生じ第13部分p13に印加される第3電流磁界H3の向きと逆の成分を含む。第4交流電流Ia4により生じ第19部分p19に印加される第4電流磁界H4の向きは、第2電流磁界H2の向きと逆の前記成分を含む。第4電流磁界H4の向きは、第3電流磁界H3の向きと逆の成分を含む。このような交流電流を用い、図18に示すようなブリッジ回路を用いることで、ノイズの影響を抑制できる。
図18に示すように、第1~第4素子E1~E4によりブリッジ回路が形成される。例えば、回路部70は、検出回路70dを含む。例えば、検出回路70dは、例えば、第1接続点CN1及び第2接続点CN2と電気的に接続される。検出回路70dは、第1接続点CN1と、第2接続点CN2と、の間の電位差Voutに対応する信号Vsigを出力する。第1接続点CN1において、第1磁性部10A及び第1磁性層11Lを含む第1電流経路c1と、第3磁性部10C及び第3磁性層13Lを含む第3電流経路c3と、が互いに直列に電気的に接続される。第2接続点CN2において、第2磁性部10B及び第2磁性層12Lを含む第2電流経路c2と、第4磁性部10D及び第4磁性層14Lを含む第4電流経路c4と、が互いに直列に電気的に接続される。
第1実施形態及び第2実施形態において、例えば、第1~第4非磁性部11n~14nの少なくともいずれかは、マグネシウム及び酸素を含む。例えば、第1~第4非磁性部11n~14nの少なくともいずれかは、MgOを含む。例えば、高いMR比が得られ、高い感度が得られる。
以下、磁気センサ121の特性のシミュレーション結果の例について説明する。
シミュレーションにおいて、センサは、図8に例示したブリッジの構成を有する。1つの素子の形状は、図2に例示した第8モデルMD8の構成を有する。第8モデルMD8において、ゲインGは、103である。第1~第4配線51~54のそれぞれに供給される交流電流の値は、図15に例示するR-H特性において最大傾斜が得られる外部磁界Hexに対応する値に設定される。交流電流の周波数fは、1MHzである。第1~第4素子E1~E4のそれぞれの磁気抵抗変化率(ΔR/R)は200%である。第1~第4磁性部10A~10Dのそれぞれの飽和磁界Hsは、0.5mTである。バイアス電圧Vbは、0.5Vである。
第1~第4磁性層11L~14LのそれぞれのX軸方向の長さは15μmであり、Y軸方向の長さは20μmである。センサにおいて生じる主なノイズは、1/fノイズであり、他のノイズは十分小さい。1/fノイズのHooge定数αは、2×10-9μmである。出力として得られる信号Vsig、及び、1/fノイズVnは、以下の式で得られる。
Vsig=2×Vb×G×(ΔR/R)/Hs
Vn ={α×Vd×Vd/A/f}1/2
上記の式において、「A」は、第1~第4積層体SB1~SB4のそれぞれのX-Y平面における面積であり、18×18μmである。シミュレーションの結果、0.2μV/pTの信号Vsigが得られ、0.08μV/(Hz)1/2の1/fノイズVnが得られる。SN比が1となる最小検出磁界は0.4pTである。このように、実施形態によれば、1pT以下の微小磁界の検出が可能になる。
以下、実施形態に係る磁気センサの応用の例について説明する。
図25は、実施形態に係る磁気センサの応用例を示す模式的斜視図である。
図26は、実施形態に係る磁気センサの応用例を示す模式的平面図である。
図25及び図26に示すように、実施形態に係る磁気センサ150aは、電池610とともに用いられても良い。例えば、電池システム600は、電池610及び磁気センサ150aを含む。磁気センサ150aは、電池610に流れる電流により生じる磁界を検出できる。
例えば、図26に示すように、磁気センサ150aは、例えば、実施形態に係る複数の磁気センサを含む。この例では、磁気センサ150aは、複数の磁気センサ110(または、110A、110B、110a、110b、111、120または121など)を含む。複数の磁気センサは、例えば、2つの方向(例えば、X軸方向及びY軸方向)に沿って並ぶ。複数の磁気センサ110は、例えば、基板80sの上に設けられる。
磁気センサ150aは、電池610に流れる電流により生じる磁界を検出できる。例えば、電池610が異常な状態に近づくと、電池610に異常な電流が流れる場合がある。磁気センサ150aにより異常な電流を検出することで、電池610の状態の変化を知ることができる。例えば、電池610に近づけて磁気センサ150aが置かれた状態で、2つの方向のセンサ群駆動手段を用いて、電池610の全体を短時間で検査できる。磁気センサ150aは、電池610の製造における、電池610の検査に用いられても良い。
実施形態に係る磁気センサは、例えば、診断装置などに応用できる。以下、実施形態に係る磁気センサを用いた診断装置の例について説明する。
(第3実施形態)
図27は、第3実施形態に係る磁気センサ及び診断装置を示す模式図である。
図27に示すように、診断装置500は、磁気センサ150を含む。磁気センサ150は、第1実施形態及び第2実施形態に関して説明した磁気センサ(及び磁気センサ装置)、及び、それらの変形を含む。
診断装置500において、磁気センサ150は、例えば、脳磁計である。脳磁計は、脳神経が発する磁界を検出する。磁気センサ150が脳磁計に用いられる場合、磁気センサ150に含まれる磁気素子のサイズは、例えば、1mm以上10mm未満である。このサイズは、例えば、MFCを含めた長さである。
図27に示すように、磁気センサ150(脳磁計)は、例えば、人体の頭部に装着される。磁気センサ150(脳磁計)は、センサ部301(第1センサ部SU1など)を含む。磁気センサ150(脳磁計)は、複数のセンサ部301(第1センサ部SU1及び第2センサ部SU2など)を含んでも良い。複数のセンサ部301の数は、例えば、約100個(例えば50個以上150個以下)である。複数のセンサ部301は、柔軟性を有する基体302に設けられる。
磁気センサ150は、例えば、差動検出などの回路を含んでも良い。磁気センサ150は、磁気センサとは別のセンサ(例えば、電位端子または加速度センサなど)を含んでも良い。
磁気センサ150(第1実施形態及び第2実施形態に関して説明した磁気センサ)のサイズは、従来のSQUID磁気センサのサイズに比べて小さい。このため、複数のセンサ部301の設置が容易である。複数のセンサ部301と、他の回路と、の設置が容易である。複数のセンサ部301と、他のセンサと、の共存が容易である。
基体302は、例えばシリコーン樹脂などの弾性体を含んでも良い。基体302に、例えば、複数のセンサ部301が繋がって設けられる。基体302は、例えば、頭部に密着できる。
センサ部301の入出力コード303は、診断装置500のセンサ駆動部506及び信号入出力部504と接続される。センサ駆動部506からの電力と、信号入出力部504からの制御信号と、に基づいて、センサ部301において、磁界測定が行われる。その結果は、信号入出力部504に入力される。信号入出力部504で得た信号は、信号処理部508に供給される。信号処理部508において、例えば、ノイズの除去、フィルタリング、増幅、及び、信号演算などの処理が行われる。信号処理部508で処理された信号が、信号解析部510に供給される。信号解析部510は、例えば、脳磁計測のための特定の信号を抽出する。信号解析部510において、例えば、信号位相を整合させる信号解析が行われる。
信号解析部510の出力(信号解析が終了したデータ)が、データ処理部512に供給される。データ処理部512では、データ解析が行われる。このデータ解析において、例えば、MRI(Magnetic Resonance Imaging)などの画像データが取り入られることが可能である。このデータ解析においては、例えば、EEG(Electroencephalogram)などの頭皮電位情報などが取り入れられることが可能である。データ解析により、例えば、神経発火点解析、または、逆問題解析などが行われる。
データ解析の結果は、例えば、画像化診断部516に供給される。画像化診断部516において、画像化が行われる。画像化により、診断が支援される。
上記の一連の動作は、例えば、制御機構502によって制御される。例えば、一次信号データ、または、データ処理途中のメタデータなどの必要なデータは、データサーバに保存される。データサーバと制御機構とは、一体化されても良い。
本実施形態に係る診断装置500は、磁気センサ150と、磁気センサ150から得られる出力信号を処理する処理部と、を含む。この処理部は、例えば、信号処理部508及びデータ処理部512の少なくともいずれかを含む。処理部は、例えば、コンピュータなどを含む。
図27に示す磁気センサ150では、センサ部301は、人体の頭部に設置されている。センサ部301は、人体の胸部に設置されても良い。これにより、心磁測定が可能となる。例えば、センサ部301を妊婦の腹部に設置しても良い。これにより、胎児の心拍検査を行うことができる。
被験者を含めた磁気センサ装置は、シールドルーム内に設置されるのが好ましい。これにより、例えば、地磁気または磁気ノイズの影響が抑制できる。
例えば、人体の測定部位、または、センサ部301を局所的にシールドする機構を設けても良い。例えば、センサ部301にシールド機構を設けても良い。例えば、信号解析またはデータ処理において、実効的なシールドを行っても良い。
実施形態において、基体302は、柔軟性を有しても良く、柔軟性を実質的に有しなくても良い。図27に示す例では、基体302は、連続した膜を帽子状に加工したものである。基体302は、ネット状でも良い。これにより、例えば、良好な装着性が得られる。例えば、基体302の人体への密着性が向上する。基体302は、ヘルメット状で、硬質でも良い。
図28は、第3実施形態に係る磁気センサを示す模式図である。
図28は、磁計の一例である。図28に示す例では、平板状の硬質の基体305上にセンサ部301が設けられる。
図28に示した例において、センサ部301から得られる信号の入出力は、図27に関して説明した入出力と同様である。図28に示した例において、センサ部301から得られる信号の処理は、図27に関して説明した処理と同様である。
生体から発生する磁界などの微弱な磁界を計測する装置として、SQUID (Superconducting Quantum Interference Device:超伝導量子干渉素子)磁気センサを用いる参考例がある。この参考例においては、超伝導を用いるため、装置が大きく、消費電力も大きい。測定対象(患者)の負担が大きい。
実施形態によれば、装置が小型にできる。消費電力を抑制できる。測定対象(患者)の負担が軽減できる。実施形態によれば、磁界検出のSN比を向上できる。感度を向上できる。
実施形態は、以下の構成(例えば、技術案)を含んでも良い。
(構成1)
第1部分、第2部分及び第3部分を含み、前記第2部分から前記第3部分への方向は、第1方向に沿い、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分と前記第3部分との間にあり、前記第1部分は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う第1長さと、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿う第2長さと、を有し、前記第2部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第3長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第4長さの少なくともいずれかを有し、前記第3部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第5長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第6長さの少なくともいずれかを有する、第1磁性部と、
第1磁性層であって、前記第1部分から前記第1磁性層への方向は、前記第2方向に沿う、前記第1磁性層と、
前記第1部分と前記第1磁性層との間に設けられた第1非磁性部と、
前記第1部分と前記第1非磁性部との間に設けられた第1中間磁性層と、
前記第3方向に沿って延び前記第2方向において前記第1部分の少なくとも一部と重なる部分を含む第1配線と、
を含む第1素子を備えた磁気センサ。
(構成2)
前記第1磁性層の磁化は、前記第3方向に沿う、構成1記載の磁気センサ。
(構成3)
前記第1磁性部と前記第1磁性層との間の電気抵抗は、前記第1素子に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する、構成1または2に記載の磁気センサ。
(構成4)
前記第1磁性部と前記第1磁性層との間の電気抵抗は、前記第1素子に第1磁界が印加されたときに第1値であり、前記第1素子に第2磁界が印加されたときに第2値であり、前記第1素子に第3磁界が印加されたときに第3値であり、
前記第1磁界の絶対値は、前記第2磁界の絶対値よりも小さく、前記第3磁界の絶対値よりも小さく、
前記第2磁界の向きは、前記第3磁界の向きと逆であり、
前記第1値は、前記第2値よりも小さく、前記第3値よりも小さい、構成1または2に記載の磁気センサ。
(構成5)
回路部をさらに備え、
前記回路部は、
前記第1配線に交流電流を供給可能な電流供給回路と、
前記電気抵抗に対応する値を検出可能な検出回路と、
を含む、構成3または4に記載の磁気センサ。
(構成6)
前記第1中間磁性層の一部は、前記第2方向において、前記第2部分及び前記第3部分と重なる、構成1~5のいずれか1つに記載の磁気センサ。
(構成7)
前記第1素子は、第1磁性部材をさらに含み、
前記第1磁性部材は、Ir-Mn、Pt-Mn、及び、Ni-Mnよりなる群から選択された少なくとも1つかを含み、
前記第1磁性層は、前記第2方向において前記第1非磁性部と前記第1磁性部材との間にある、構成1~6のいずれか1つに記載の磁気センサ。
(構成8)
第2素子、第3素子及び第4素子をさらに備え、
前記第1素子は、前記第3方向に沿って延びる部分を含む第1配線をさらに含み、
前記第2素子は、第2磁性部、第2磁性層、第2非磁性部、第2中間磁性層及び第2配線を含み、
前記第2磁性部は、第4部分、第5部分及び第6部分を含み、前記第5部分から前記第6部分への方向は、第4方向に沿い、前記第4部分は、前記第4方向において前記第5部分と前記第6部分との間にあり、前記第4部分は、前記第4方向と交差する第5方向に沿う第7長さと、前記第4方向及び前記第5方向を含む平面と交差する第6方向に沿う第8長さと、を有し、前記第5部分は、前記第7長さよりも長い前記第5方向に沿う第9長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第6方向に沿う第10長さの少なくともいずれかを有し、前記第6部分は、前記第7長さよりも長い前記第5方向に沿う第11長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第6方向に沿う第12長さの少なくともいずれかを有し、
前記第4部分から前記第2磁性層への方向は、前記第5方向に沿い、
前記第2非磁性部は、前記第4部分と前記第2磁性層との間に設けられ、
前記第2中間磁性層は、前記第4部分と前記第2非磁性部との間に設けられ、
前記第2配線は、前記第6方向に沿って延びる部分を含み、
前記第3素子は、第3磁性部、第3磁性層、第3非磁性部、第3中間磁性層及び第3配線を含み、
前記第3磁性部は、第7部分、第8部分及び第9部分を含み、前記第8部分から前記第9部分への方向は、第7方向に沿い、前記第7部分は、前記第7方向において前記第8部分と前記第9部分との間にあり、前記第7部分は、前記第7方向と交差する第8方向に沿う第13長さと、前記第7方向及び前記第8方向を含む平面と交差する第9方向に沿う第14長さと、を有し、前記第8部分は、前記第13長さよりも長い前記第8方向に沿う第15長さ、及び、前記第14長さよりも長い前記第9方向に沿う第16長さの少なくともいずれかを有し、前記第9部分は、前記第13長さよりも長い前記第8方向に沿う第17長さ、及び、前記第14長さよりも長い前記第9方向に沿う第18長さの少なくともいずれかを有し、
前記第7部分から前記第3磁性層への方向は、前記第8方向に沿い、
前記第3非磁性部は、前記第7部分と前記第3磁性層との間に設けられ、
前記第3中間磁性層は、前記第7部分と前記第3非磁性部との間に設けられ、
前記第3配線は、前記第9方向に沿って延びる部分を含み、
前記第4素子は、第4磁性部、第4磁性層、第4非磁性部、第4中間磁性層及び第4配線を含み、
前記第4磁性部は、第10部分、第11部分及び第12部分を含み、前記第11部分から前記第12部分への方向は、第10方向に沿い、前記第10部分は、前記第10方向において前記第11部分と前記第12部分との間にあり、
前記第10部分は、前記第10方向と交差する第11方向に沿う第19長さと、前記第7方向及び前記第8方向を含む平面と交差する第12方向に沿う第20長さと、を有し、
前記第11部分は、前記第19長さよりも長い前記第11方向に沿う第21長さ、及び、前記第20長さよりも長い前記第12方向に沿う第22長さの少なくともいずれかを有し、
前記第12部分は、前記第19長さよりも長い前記第11方向に沿う第23長さ、及び、前記第20長さよりも長い前記第12方向に沿う第24長さの少なくともいずれかを有し、
前記第10部分から前記第4磁性層への方向は、前記第11方向に沿い、
前記第4非磁性部は、前記第10部分と前記第4磁性層との間に設けられ、
前記第4中間磁性層は、前記第10部分と前記第4非磁性部との間に設けられ、
前記第4配線は、前記第12方向に沿って延びる部分を含む、構成1~4のいずれか1つに記載の磁気センサ。
(構成9)
回路部をさらに備え、
前記回路部は、電流供給回路を含み、
前記電流供給回路は、前記第1配線に第1交流電流を供給可能であり、前記第2配線に第2交流電流を供給可能であり、前記第3配線に第3交流電流を供給可能であり、前記第4配線に第4交流電流を供給可能であり、
前記第1交流電流により生じ前記第1部分に印加される第1電流磁界の向きは、前記第2交流電流により生じ前記第4部分に印加される第2電流磁界の向きと逆の成分を含み、前記第3交流電流により生じ前記第7部分に印加される第3電流磁界の向きと逆の成分を含み、
前記第4交流電流により生じ前記第10部分に印加される第4電流磁界の向きは、前記第2電流磁界の前記向きと逆の前記成分を含み、前記第3電流磁界の前記向きと逆の前記成分を含む、構成8記載の磁気センサ。
(構成10)
前記回路部は、検出回路をさらに含み、
前記検出回路は、第1接続点と、第2接続点と、の間の電位差に対応する信号を出力し、
前記第1接続点において、前記第1磁性部及び前記第1磁性層を含む第1電流経路と、前記第3磁性部及び前記第3磁性層を含む第3電流経路と、が互いに直列に電気的に接続され、
前記第2接続点において、前記第2磁性部及び前記第2磁性層を含む第2電流経路と、前記第4磁性部及び前記第4磁性層を含む第4電流経路と、が互いに直列に電気的に接続された、構成9記載の磁気センサ。
(構成11)
第1部分、第2部分及び第3部分を含み、前記第2部分から前記第3部分への方向は、第1方向に沿い、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分と前記第3部分との間にあり、前記第1部分は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う第1長さと、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿う第2長さと、を有し、前記第2部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第3長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第4長さの少なくともいずれかを有し、前記第3部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第5長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第6長さの少なくともいずれかを有する、第1磁性部と、
第4部分、第5部分及び第6部分を含み、前記第1部分から前記第4部分への方向は、前記第2方向に沿い、前記第2部分から前記第5部分への方向は、前記第2方向に沿い、前記第3部分から前記第6部分への方向は、前記第2方向に沿い、前記第4部分は、前記第1方向において前記第5部分と前記第6部分との間にあり、前記第4部分は、前記第2方向に沿う第7長さと、前記第3方向に沿う第8長さと、を有し、前記第5部分は、前記第7長さよりも長い前記第2方向に沿う第9長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第3方向に沿う第10長さの少なくともいずれかを有し、前記第6部分は、前記第7長さよりも長い前記第2方向に沿う第11長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第3方向に沿う第12長さの少なくともいずれかを有する、第1対向磁性部と、
前記第1部分と前記第4部分との間に設けられた第1非磁性部と、
前記第1部分と前記第1非磁性部との間に設けられた第1中間磁性層と、
前記第1非磁性部と前記第4部分との間に設けられた第1対向中間磁性層と、
前記第3方向に沿って延び前記第2方向において前記第1部分と重なる部分を含む第1配線と、
を含む第1素子を備えた磁気センサ。
(構成12)
前記第5部分の磁化は、前記第2部分の磁化の反対の向きに沿い、
前記第6部分の磁化は、前記第3部分の磁化の反対の向きに沿う、構成11記載の磁気センサ。
(構成13)
前記第1磁性部と前記第1対向磁性部との間の電気抵抗は、前記第1素子に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する、構成11または12に記載の磁気センサ。
(構成14)
前記第1磁性部と前記第1対向磁性部との間の電気抵抗は、前記第1素子に第1磁界が印加されたときに第1値であり、前記第1素子に第2磁界が印加されたときに第2値であり、前記第1素子に第3磁界が印加されたときに第3値であり、
前記第1磁界の絶対値は、前記第2磁界の絶対値よりも小さく、前記第3磁界の絶対値よりも小さく、
前記第2磁界の向きは、前記第3磁界の向きと逆であり、
前記第1値は、前記第2値よりも大きく、前記第3値よりも大きい、構成11または12に記載の磁気センサ。
(構成15)
回路部をさらに備え、
前記回路部は、
前記第1配線に交流電流を供給可能な電流供給回路と、
前記電気抵抗に対応する値を検出可能な検出回路と、
を含む、構成13または14に記載の磁気センサ。
(構成16)
前記第1素子は、第1膜、第2膜、第3膜及び第4膜をさらに含み、
前記第1膜及び前記第2膜は、第1材料及び第2材料の一方を含み、
前記第3膜及び前記第4膜は、前記第1材料及び前記第2材料の他方を含み、
前記第1材料は、Ru、Ir及びRhの少なくともいずれかを含み、
前記第2材料は、Co、Fe及びNiの少なくともいずれかを含み、
前記第2部分は、第1部分領域及び第2部分領域を含み、前記第1部分領域から前記第2部分領域への方向は、前記第3方向に沿い、
前記第5部分は、第3部分領域及び第4部分領域を含み、前記第3部分領域から前記第4部分領域への方向は、前記第3方向に沿い、
前記第1素子は、第1磁性部材、第2磁性部材、第3磁性部材及び第4磁性部材をさらに含み、
前記第1磁性部材、前記第2磁性部材、前記第3磁性部材及び前記第4磁性部材は、Ir-Mn、Pt-Mn、及び、Ni-Mnよりなる群から選択された少なくとも1つを含み、
前記第1膜は、前記第1部分領域と前記第1磁性部材との間に設けられ、
前記第2膜は、前記第2部分領域と前記第2磁性部材との間に設けられ、
前記第3膜は、前記第3部分領域と前記第3磁性部材との間に設けられ、
前記第4膜は、前記第4部分領域と前記第4磁性部材との間に設けられた、構成11~15のいずれか1つに記載の磁気センサ。
(構成17)
前記第1素子は、第5膜、第6膜、第7膜及び第8膜をさらに含み、
前記第5膜及び前記第6膜は、前記第1材料及び前記第2材料の前記一方を含み、
前記第7膜及び前記第8膜は、前記第1材料及び前記第2材料の前記他方を含み、
前記第3部分は、第5部分領域及び第6部分領域を含み、前記第5部分領域から前記第6部分領域への方向は、前記第3方向に沿い、
前記第6部分は、第7部分領域及び第8部分領域を含み、前記第7部分領域から前記第8部分領域への方向は、前記第3方向に沿い、
前記第1素子は、第5磁性部材、第6磁性部材、第7磁性部材及び第8磁性部材をさらに含み、
前記第5磁性部材、前記第6磁性部材、前記第7磁性部材及び前記第8磁性部材は、Ir-Mn、Pt-Mn、及び、Ni-Mnよりなる群から選択された少なくとも1つを含み、
前記第5膜は、前記第5部分領域と前記第5磁性部材との間に設けられ、
前記第6膜は、前記第6部分領域と前記第6磁性部材との間に設けられ、
前記第7膜は、前記第7部分領域と前記第7磁性部材との間に設けられ、
前記第8膜は、前記第8部分領域と前記第8磁性部材との間に設けられた、構成16記載の磁気センサ。
(構成18)
回路部、第2素子、第3素子及び第4素子をさらに備え、
前記第2素子は、第2磁性部、第2対向磁性部、第2非磁性部、第2中間磁性層、第2対向中間磁性層及び第2配線を含み、
前記第2磁性部は、第7部分、第8部分及び第9部分を含み、前記第8部分から前記第9部分への方向は、第4方向に沿い、前記第7部分は、前記第4方向において前記第8部分と前記第9部分との間にあり、前記第7部分は、前記第4方向と交差する第5方向に沿う第13長さと、前記第4方向及び前記第5方向を含む平面と交差する第6方向に沿う第14長さと、を有し、前記第8部分は、前記第13長さよりも長い前記第5方向に沿う第15長さ、及び、前記第14長さよりも長い前記第6方向に沿う第16長さの少なくともいずれかを有し、前記第9部分は、前記第13長さよりも長い前記第5方向に沿う第17長さ、及び、前記第14長さよりも長い前記第6方向に沿う第18長さの少なくともいずれかを有し、
前記第2対向磁性部は、第10部分、第11部分及び第12部分を含み、前記第7部分から前記第10部分への方向は、前記第5方向に沿い、前記第8部分から前記第11部分への方向は、前記第5方向に沿い、前記第9部分から前記第12部分への方向は、前記第5方向に沿い、前記第10部分は、前記第4方向において前記第11部分と前記第12部分との間にあり、前記第10部分は、前記第5方向に沿う第19長さと、前記第6方向に沿う第20長さと、を有し、前記第11部分は、前記第19長さよりも長い前記第5方向に沿う第21長さ、及び、前記第20長さよりも長い前記第6方向に沿う第22長さの少なくともいずれかを有し、前記第12部分は、前記第19長さよりも長い前記第5方向に沿う第23長さ、及び、前記第20長さよりも長い前記第6方向に沿う第24長さの少なくともいずれかを有し、
前記第2非磁性部は、前記第7部分と前記第10部分との間に設けられ、
前記第2中間磁性層は、前記第7部分と前記第2非磁性部との間に設けられ、
前記第2対向中間磁性層は、前記第2非磁性部と前記第10部分との間に設けられ、
前記第2配線は、前記第6方向に沿って延びる部分を含み、
前記第3素子は、第3磁性部、第3対向磁性部、第3非磁性部、第3中間磁性層、第3対向中間磁性層及び第3配線を含み、
前記第3磁性部は、第13部分、第14部分及び第15部分を含み、前記第14部分から前記第15部分への方向は、第7方向に沿い、前記第13部分は、前記第7方向において前記第14部分と前記第15部分との間にあり、前記第13部分は、前記第7方向と交差する第8方向に沿う第25長さと、前記第7方向及び前記第8方向を含む平面と交差する第9方向に沿う第26長さと、を有し、前記第14部分は、前記第25長さよりも長い前記第8方向に沿う第27長さ、及び、前記第26長さよりも長い前記第9方向に沿う第28長さの少なくともいずれかを有し、前記第15部分は、前記第25長さよりも長い前記第8方向に沿う第29長さ、及び、前記第26長さよりも長い前記第9方向に沿う第30長さの少なくともいずれかを有し、
前記第3対向磁性部は、第16部分、第17部分及び第18部分を含み、前記第13部分から前記第16部分への方向は、前記第8方向に沿い、前記第14部分から前記第17部分への方向は、前記第8方向に沿い、前記第15部分から前記第18部分への方向は、前記第8方向に沿い、前記第16部分は、前記第7方向において前記第17部分と前記第18部分との間にあり、前記第16部分は、前記第8方向に沿う第31長さと、前記第9方向に沿う第32長さと、を有し、前記第17部分は、前記第31長さよりも長い前記第8方向に沿う第33長さ、及び、前記第32長さよりも長い前記第9方向に沿う第34長さの少なくともいずれかを有し、前記第18部分は、前記第31長さよりも長い前記第8方向に沿う第35長さ、及び、前記第32長さよりも長い前記第9方向に沿う第36長さの少なくともいずれかを有し、
前記第3非磁性部は、前記第13部分と前記第16部分との間に設けられ、
前記第3中間磁性層は、前記第13部分と前記第3非磁性部との間に設けられ、
前記第3対向中間磁性層は、前記第3非磁性部と前記第16部分との間に設けられ、
前記第3配線は、前記第9方向に沿って延びる部分を含み、
前記第4素子は、第4磁性部、第4対向磁性部、第4非磁性部、第4中間磁性層、第4対向中間磁性層及び第4配線を含み、
前記第4磁性部は、第19部分、第20部分及び第21部分を含み、前記第20部分から前記第21部分への方向は、第10方向に沿い、前記第19部分は、前記第10方向において前記第20部分と前記第21部分との間にあり、前記第19部分は、前記第10方向と交差する第11方向に沿う第37長さと、前記第10方向及び前記第11方向を含む平面と交差する第12方向に沿う第38長さと、を有し、前記第20部分は、前記第37長さよりも長い前記第11方向に沿う第39長さ、及び、前記第38長さよりも長い前記第12方向に沿う第40長さの少なくともいずれかを有し、前記第21部分は、前記第37長さよりも長い前記第11方向に沿う第41長さ、及び、前記第38長さよりも長い前記第12方向に沿う第42長さの少なくともいずれかを有し、
前記第4対向磁性部は、第22部分、第23部分及び第24部分を含み、前記第23部分から前記第24部分への方向は、前記第11方向に沿い、前記第20部分から前記第23部分への方向は、前記第11方向に沿い、前記第21部分から前記第24部分への方向は、前記第11方向に沿い、前記第22部分は、前記第10方向において前記第23部分と前記第24部分との間にあり、前記第22部分は、前記第11方向に沿う第43長さと、前記第12方向に沿う第44長さと、を有し、前記第23部分は、前記第43長さよりも長い前記第11方向に沿う第45長さ、及び、前記第44長さよりも長い前記第12方向に沿う第46長さの少なくともいずれかを有し、前記第24部分は、前記第43長さよりも長い前記第11方向に沿う第47長さ、及び、前記第44長さよりも長い前記第12方向に沿う第48長さの少なくともいずれかを有し、
前記第4非磁性部は、前記第19部分と前記第22部分との間に設けられ、
前記第4中間磁性層は、前記第19部分と前記第4非磁性部との間に設けられ、
前記第4対向中間磁性層は、前記第4非磁性部と前記第22部分との間に設けられ、
前記第4配線は、前記第12方向に沿って延びる部分を含み、
前記回路部は、電流供給回路を含み、
前記電流供給回路は、前記第1配線に第1交流電流を供給可能であり、前記第2配線に第2交流電流を供給可能であり、前記第3配線に第3交流電流を供給可能であり、前記第4配線に第4交流電流を供給可能であり、
前記第1交流電流により生じ前記第1部分に印加される第1電流磁界の向きは、前記第2交流電流により生じ前記第7部分に印加される第2電流磁界の向きと逆の成分を含み、前記第3交流電流により生じ前記第13部分に印加される第3電流磁界の向きと逆の成分を含み、
前記第4交流電流により生じ前記第19部分に印加される第4電流磁界の向きは、前記第2電流磁界の前記向きと逆の前記成分を含み、前記第3電流磁界の前記向きと逆の前記成分を含む、構成11~14のいずれか1つに記載の磁気センサ。
(構成19)
前記回路部は、検出回路をさらに含み、
前記検出回路は、第1接続点と、第2接続点と、の間の電位差に対応する信号を出力し、
前記第1接続点において、前記第1磁性部及び前記第1磁性層を含む第1電流経路と、前記第3磁性部及び前記第3磁性層を含む第3電流経路と、が互いに直列に電気的に接続され、
前記第2接続点において、前記第2磁性部及び前記第2磁性層を含む第2電流経路と、前記第4磁性部及び前記第4磁性層を含む第4電流経路と、が互いに直列に電気的に接続された、構成18記載の磁気センサ。
(構成20)
前記第1非磁性部は、マグネシウム及び酸素を含む、構成1~19のいずれか1つに記載の磁気センサ。
(構成21)
構成1~20のいずれか1つに記載の磁気センサと、
前記磁気センサから得られる出力信号を処理する処理部と、
を備えた診断装置。
(第4実施形態)
図29(a)~図29(d)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図29(a)は、図29(c)及び図29(d)の矢印ARからみた平面図である。図29(b)は、図29(a)のB1-B2線断面図である。図29(c)は、図29(a)のA1-A2線断面図である。図29(d)は、図29(a)のA3-A4線断面図である。
図29(a)~図29(d)に示すように、実施形態に係る磁気センサ130は、第1構造体81を含む。第1構造体81は、第1磁性部10A、第2磁性部10B、第1導電部材21、第1磁性層11L、第2磁性層12L、第1非磁性部11n及び第2非磁性部12nを含む。
第1磁性部10Aは、第1部分p1、第2部分p2及び第3部分p3を含む。第2部分p2から第3部分p3への方向は、第1方向D1に沿う。第1部分p1は、第1方向D1において第2部分p2と第3部分p3との間にある。第1方向D1は、例えば、X軸方向である。
第1部分p1は、第1方向D1と交差する第2方向D2に沿う第1長さL1と、第1方向D1及び第2方向D2を含む平面と交差する第3方向D3に沿う第2長さL2と、を有する。第2方向D2は、例えばZ軸方向である。第3方向D3は、例えばY軸方向である。
第2部分p2は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第3長さL3、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第4長さL4の少なくともいずれかを有する。この例では、第3長さL3は、第1長さL1よりも長い。
第3部分p3は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第5長さL5、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第6長さL6の少なくともいずれかを有する。この例では、第5長さL5は、第1長さL1よりも長い。
第2磁性部10Bは、第4部分p4、第5部分p5及び第6部分p6を含む。第5部分p5から第6部分p6への方向は、第1方向D1に沿う。第4部分p4は、第1方向D1において第5部分p5と第6部分p6との間にある。
第4部分p4は、第2方向D2に沿う第7長さL7と、第3方向D3に沿う第8長さL8と、を有する。第5部分p5は、第7長さL7よりも長い第2方向D2に沿う第9長さL9、及び、第8長さL8よりも長い第3方向D3に沿う第10長さL10の少なくともいずれかを有する。第6部分p6は、第7長さL7よりも長い第2方向D2に沿う第11長さL11、及び、第8長さL8よりも長い第3方向D3に沿う第12長さL12の少なくともいずれかを有する。
例えば、第1導電部材21は、Z軸方向において、第1磁性部10Aの第1部分p1、及び、第2磁性部10Bの第4部分p4と対向する。
例えば、第1部分p1の一部から第1導電部材21の一部21pへの方向は、第2方向D2に沿う。第4部分p4の一部から第1導電部材21の別の一部21qへの方向は、第2方向D2に沿う。
第1磁性層11Lは、第1部分p1の上記の一部と第1導電部材21の一部21pとの間に設けられる。第2磁性層12Lは、第4部分p4の上記の一部と第1導電部材21の別の一部21qとの間に設けられる。
第1非磁性部11nは、第1部分p1の上記の一部と、第1磁性層11Lと、の間に設けられる。第2非磁性部12nは、第4部分p4の上記の一部と、第2磁性層12Lと、の間に設けられる。
例えば、第1磁性部10A及び第2磁性部10Bは、MFCとして機能する。第1部分p1及び第4部分p4は、例えば、磁化自由層として機能する。第1磁性層11L及び第2磁性層12Lは、参照層として機能する。第1磁性層11L及び第2磁性層12Lは、例えば、磁化固定層である。
第1部分p1の上記の一部と、第1磁性層11Lと、第1非磁性部11nと、は、1つの素子となる。第4部分p4の上記の一部と、第2磁性層12Lと、第2非磁性部12nと、は、別の1つの素子となる。これらの素子の電気抵抗は、外部の磁界に応じて変化可能である。これらの素子は、第1導電部材21により、直列に接続される。ノイズの影響を抑制できる。感度をより向上できる磁気センサが提供できる。磁気センサ130においては、複数の素子(例えばTMR素子)が設けられることで、素子の面積(例えばTMR接合の面積)が大きい。これにより、高い感度が得やすい。
図29(a)~図29(d)に示すように、実施形態に係る磁気センサ130は、第1配線51をさらに含んでも良い。第1配線51の少なくとも一部は、第3方向D3に沿う。例えば、第1配線51は、第3方向D3に沿って延びる部分51pを含む。この例では、第1配線51の少なくとも一部(部分51p)は、第2方向D2において、第1部分p1の少なくとも一部、及び、第4部分p4の少なくとも一部と重なる。このような第1配線51が設けられ、例えば、図3、及び、図4(a)~図4(c)に関して説明した構成を適用することで、より高い感度が得られる。第1配線51を流れる電流により生じる磁界(電流磁界)が、第1磁性層11Lに加わる。例えば、部分51pのZ軸方向における位置は、第1導電部材21のZ軸方向における位置とは異なる。部分51pのZ軸方向における位置は、第1磁性層11LのZ軸方向における位置とは異なる。例えば、磁気センサ130は、回路部70をさらに含み、回路部70は、電流供給回路70aを含んでも良い。電流供給回路70aは、第1配線51に交流電流を供給可能である。回路部70は、第1磁性部10Aと第1磁性層11Lとの間の電気抵抗に対応する値を検出可能な検出回路70dをさらに含んでも良い。
図29(a)に例示する、第1磁性部10A及び第2磁性部10Bを含む構成が、複数設けられても良い。例えば、磁気センサ130は、複数の第1構造体81を含んでも良い。例えば、複数の第1構造体81は、第3方向D3に沿って並ぶ。複数の第1構造体81の1つの第1磁性部10Aと、複数の第1構造体81の別の1つの第2磁性部10Bと、が、電気的に接続される。電気的な接続は、磁性層(例えば、第1磁性層11Lと同様の磁性層)により行われる。
図30(a)~図30(d)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図30(a)は、図30(c)及び図30(d)の矢印ARからみた平面図である。図30(b)は、図30(a)のB1-B2線断面図である。図30(c)は、図30(a)のA1-A2線断面図である。図30(d)は、図30(a)のA3-A4線断面図である。
図30(a)~図30(d)に示すように、実施形態に係る磁気センサ131も、第1構造体81を含む。磁気センサ131においては、第1磁性部10A及び第2磁性部10Bの構成が、磁気センサ130におけるそれと異なる。磁気センサ131におけるそれ以外の構成は、磁気センサ130の構成と同様である。
図30(a)及び図30(c)に示すように、この例では、第2部分p2は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第3長さL3、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第4長さL4を有する。第3部分p3は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第5長さL5、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第6長さL6を有する。
第5部分p5は、第7長さL7よりも長い第2方向D2に沿う第9長さL9、及び、第8長さL8よりも長い第3方向D3に沿う第10長さL10を有する。第6部分p6は、第7長さL7よりも長い第2方向D2に沿う第11長さL11、及び、第8長さL8よりも長い第3方向D3に沿う第12長さL12を有する。
磁気センサ131においても、感度をより向上できる磁気センサが提供できる。
図31は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。
図31に示すように、実施形態に係る磁気センサ132は、複数の第2構造体82を含む。例えば、複数の第2構造体82の1つは、複数の第1構造体81を含む。複数の第1構造体81は、第3方向D3に沿って並ぶ。
複数の第1構造体81の1つの第1磁性部10Aと、複数の第1構造体81の別の1つの第2磁性部10Bと、が、電気的に接続される。電気的接続は、例えば、複数の第1導電部材21の1つにより行われる。複数の第1構造体81の別の1つは、複数の第1構造体81の1つの隣である。
複数の第2構造体82は、第1方向D1に沿って並ぶ。複数の第2構造体82の1つと、複数の第2構造体82の別の1つとは、電気的に接続される。電気的接続は、例えば、複数の第1導電部材21の1つにより行われる。複数の第2構造体82は、ミアンダ状に接続される。
このような磁気センサ132において、例えば、ノイズがより低減できる。
磁気センサ132において、複数の第2構造体82の1つに含まれる第1磁性部10Aから、複数の第2構造体82の別の1つに含まれる第1磁性部10Aへの方向は、第1方向D1に沿う。第1方向D1に沿って並ぶ2つの第1磁性部10Aは、互いに絶縁される。このとき、第1方向D1に沿って並ぶ2つの第1磁性部10Aを、磁束が、実質的に減衰しないで通過することが好ましい。例えば、第1方向D1に沿って並ぶ2つの第1磁性部10Aの間の距離(間隔)が適切に設定される。
例えば、図31に示すように、複数の第2構造体82の1つに含まれる複数の第1構造体81の1つの第1磁性部10Aと、複数の第2構造体82の別の1つに含まれる複数の第1構造体81の別の1つの第1磁性部10Aと、の間の第1方向D1に沿う距離を距離Lsとする。実施形態において、距離Lsは、第3長さL3(図29(c)参照)及び第5長さL5(図29(c)参照)の少なくともいずれかよりも短いことが好ましい。複数の第2構造体82の別の1つは、複数の第2構造体82の1つの隣である。これにより、隣合う2つの第1磁性部10Aを、磁束が実質的に減衰しないで通過し易くなる。外部磁界をより効果的に素子に流入させることができる。
図31に示すように、磁界センサ132は、複数の第1構造体81を含む。例えば、複数の第1構造体81は、第1方向D1に沿って並ぶ。複数の第1構造体81の1つの第1磁性部10Aと、複数の第1構造体81の別の1つの第1磁性部10Aと、の間の第1方向D1に沿う距離Lsは、例えば、第3長さL3及び第5長さL5の少なくともいずれかよりも短い。複数の第1構造体81の別の1つは、複数の第1構造体81の1つの隣である。
図32は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。
図32に示すように、実施形態に係る磁気センサ132aは、複数の第2構造体82を含む。例えば、複数の第2構造体82の1つは、複数の第1構造体81を含む。複数の第1構造体81は、第3方向D3に沿って並ぶ。磁気センサ132aにおいては、複数の第2構造体82が並列に電気的に接続される。磁気センサ132aにおいても、例えば、ノイズがより低減できる。
図33(a)~図33(c)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図33(a)は、図33(b)及び図33(c)の矢印ARからみた平面図である。図33(b)は、図33(a)のA1-A2線断面図である。図33(c)は、図33(a)のA3-A4線断面図である。
図33(a)~図33(c)に示すように、実施形態に係る磁気センサ133は、第1素子E1、第2素子E2、第3素子E3、第4素子E4、及び、第1磁性部品85を含む。第1素子E1、第2素子E2、第3素子E3及び第4素子E4のそれぞれは、第1磁性部10A、第1導電部材21及び第1磁性層11Lを含む。これらの素子のそれぞれは、第1非磁性部11n(図29(b)参照)をさらに含んでも良い。
第1磁性部10Aは、第1部分p1、第2部分p2及び第3部分p3を含む。第2部分p2から第3部分p3への方向は、第1方向D1に沿う。第1部分p1は、第1方向D1において第2部分p2と第3部分p3との間にある。
第1部分p1は、第1方向D1と交差する第2方向D2に沿う第1長さL1と、第1方向D1及び第2方向D2を含む平面と交差する第3方向D3に沿う第2長さL2と、を有する。第2部分p2は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第3長さL3、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第4長さL4の少なくともいずれかを有する。第3部分p3は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第5長さL5、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第6長さL6の少なくともいずれかを有する。この例では、第3長さL3は、第1長さL1よりも長い。第5長さL5は、第1長さL1よりも長い。
磁気センサ130と同様に、第1磁性層11Lは、第2方向D2において、第1部分p1の少なくとも一部と、第1導電部材21の少なくとも一部と、の間にある。第1非磁性部11nは、第2方向D2において、第1部分p1の少なくとも一部と、第1磁性層11Lと、の間にある。
図33(a)に示すように、第1素子E1から第2素子E2への方向は、第1方向D1に沿う。第3素子E3から第4素子E4への方向は、第1方向D1に沿う。この例では、第3素子E3から第1素子E1への方向は、第3方向D3に沿う。第4素子E4から第2素子E2への方向は、第3方向D3に沿う。
図33(b)に示すように、この例では、第1素子E1の第3部分p3は、第2素子E2の第2部分p2と連続している。図33(c)に示すように、第3素子E3の第3部分p3は、第4素子E4の第2部分p2と連続している。
図33(b)に示すように、第1素子E1の第1磁性部10Aの第3部分p3から第1磁性部品85の一部への方向は、第2方向D2に沿う。第2素子E2の第1磁性部10Aの第2部分p2から第1磁性部品85の一部への方向は、第2方向D2に沿う。
図33(c)に示すように、第3素子E3の第1磁性部10Aの第3部分p3から第1磁性部品85の一部への方向は、第2方向D2に沿う。第4素子E4の第1磁性部10Aの第2部分p2から第1磁性部品85の一部への方向は、第2方向D2に沿う。
例えば、第1磁性部品85に検出対象の外部磁界が加わる。外部磁界は、例えば、第2方向D2の成分を有しても良い。第1磁性部品85に入った、第2方向D2の成分の磁束が、第1磁性部10Aに入り、第1方向D1の成分の磁束となって、第1部分p1に集中する。例えば、第1素子E1の第1部分p1に加わる磁束の向きは、第2素子E2の第1部分p1に加わる磁束の向きと逆である。第3素子E3の第1部分p1に加わる磁束の向きは、第4素子E4の第1部分p1に加わる磁束の向きと逆である。第1素子E1の第1部分p1に加わる磁束の向きは、第3素子E3の第1部分p1に加わる磁束の向きと同じである。第2素子E2の第1部分p1に加わる磁束の向きは、第4素子E4の第1部分p1に加わる磁束の向きと同じである。第1磁性部品85は、例えば、MFCとして機能する。
第1磁性部品85は、第1磁性部10Aの一部としてみなされても良い。この場合、例えば、第1磁性部品85の第2方向D2に沿う厚さと、第5長さL5と、の和が、「第3部分の第2方向に沿う長さ」とみなされても良い。
この例では、第1磁性部品85は、第1磁性部10Aと接する。実施形態において、第1磁性部品85と、第1磁性部10Aと、の間に間隔が設けられても良い。この間隔が、第1磁性部10Aと第1磁性部品85とが互いに接するサイズ(例えば、第1磁性部10Aと第1磁性部品85とが互いに接する領域の幅)に比べて十分小さい場合には、第1磁性部品85と第1磁性部10Aとの間を磁束が実質的に減衰することなく通過できる。
図33(a)に示すように、第1素子E1の第1導電部材21は、第4素子E4の第1導電部材21と電気的に接続される。第2素子E2の第1導電部材21は、第3素子E3の第1導電部材21と電気的に接続される。これらの電気的な接続は、配線78などにより行われる。
この例では、第1素子E1、第2素子E2、第3素子E3及び第4素子E4のそれぞれは、複数の第1磁性部10Aを含む。1つの第1導電部材21の一部と、複数の第1磁性部10Aの1つと、の間に、複数の第1磁性層11Lの1つがある。1つの第1導電部材21の別の一部と、複数の第1磁性部10Aの別の1つと、の間に、複数の第1磁性層11Lの別の1つがある。複数の第1磁性部10Aの別の1つは、複数の第1磁性部10Aの1つの隣である。
第1~第4素子E1~E4により、ブリッジが形成される。例えば、第1素子E1と第4素子との接続点と、第2素子E2と第3素子E3との接続点と、の間の電位(信号)を検出することで、ノイズを抑制した検出ができる。
この例では、回路部70が設けられる。回路部70は、例えば、バイアス電圧印加部70da及び検出部70ddを含む。回路部70(例えば、バイアス電圧印加部70da)は、第1素子E1、第2素子E2、第3素子E3及び第4素子E4に電流を供給する。
この例では、バイアス電圧印加部70daにより、第1素子E1の第1導電部材21と、第2素子E2の第1導電部材21と、に電圧(例えば直流電圧)が印加される。第3素子E3の第1導電部材21と、第4素子E4の第1導電部材21と、が、グランドGNDに電気的に接続される。
第1素子E1の第1導電部材21を流れる電流の向きは、第2素子E2の第1導電部材21を流れる電流の向きと同じ成分を含む。第1素子E1の第1導電部材21を流れる電流の向きは、第4素子E4の第1導電部材21を流れる電流の向きと同じ成分を含む。第3素子E3の第1導電部材21を流れる電流の向きは、第2素子E2の第1導電部材21を流れる電流の前記向きと同じ成分を含む。第1素子E1の第1導電部材21を流れる電流、第2素子E2の第1導電部材21を流れる電流、第3素子E3の第1導電部材21を流れる電流、及び、第4素子E4の第1導電部材21を流れる電流は、例えば、第3方向D3に沿う。
例えば、検出部70ddは、第1素子E1と第4素子E4との接続点と、第2素子E2と第3素子E3との接続点と、の間の電位(信号)を検出する。ノイズを抑制した検出ができる。
この例では、第1磁性部品85の一部は、第1方向D1において、第1素子E1の第1磁性層11Lと、第2素子E2の第1磁性層11Lと、の間にある。第1磁性部品85の別の一部は、第1方向D1において、第3素子E3の第1磁性層11Lと、第4素子E4の第1磁性層11Lと、の間にある。
図34(a)~図34(c)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図34(a)は、図34(b)及び図34(c)の矢印ARからみた平面図である。図34(b)は、図34(a)のA1-A2線断面図である。図34(c)は、図34(a)のA3-A4線断面図である。
図34(a)~図34(c)に示すように、実施形態に係る磁気センサ134も、第1素子E1、第2素子E2、第3素子E3、第4素子E4、及び、第1磁性部品85を含む。磁気センサ134において、第1磁性部10Aの構成が、磁気センサ133におけるそれと異なる。これを除く磁気センサ134の構成は、磁気センサ133の構成と同じで良い。
図34(a)及び図34(b)に示すように、磁気センサ134においては、第2部分p2は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第3長さL3、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第4長さL4を有する。第3部分p3は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第5長さL5、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第6長さL6を有する。
磁気センサ133及び134においても、感度の向上が可能な磁気センサを提供できる。
図35(a)~図35(c)及び図36は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図35(a)及び図36は、図35(b)及び図35(c)の矢印ARからみた平面図である。図35(b)は、図35(a)のA1-A2線断面図である。図35(c)は、図35(a)のA3-A4線断面図である。
図35(a)~図35(c)に示すように、実施形態に係る磁気センサ135は、第1素子E1、第2素子E2、第3素子E3、第4素子E4、第1磁性部品85及び第2磁性部品86を含む。磁気センサ135においては、第1~第4配線51~54が設けられる。磁気センサ135において、第1~第4素子E1~E4の電気的な接続が、磁気センサ133におけるそれと異なる。上記を除く磁気センサ135の構成(例えば、第1~第4素子E1~E4の構成)は、磁気センサ133の構成と同じで良い。
例えば、磁気センサ135においても、第1磁性層11Lは、第2方向D2において、第1部分p1の少なくとも一部と、第1導電部材21の少なくとも一部と、の間にある。例えば、第1素子E1から第2素子E2への方向は、第1方向D1に沿う。第3素子E3から第4素子E4への方向は、第1方向D1に沿う。
図35(b)に示すように、第1素子E1の第1磁性部10Aの第3部分p3から第1磁性部品85の一部への方向は、第2方向D2に沿う。第2素子E2の第1磁性部10Aの第2部分p2から第1磁性部品85の一部への方向は、第2方向D2に沿う。図35(c)に示すように、第3素子E3の第1磁性部10Aの第3部分p3から第2磁性部品86の一部への方向は、第2方向D2に沿う。第4素子E4の第1磁性部10Aの第2部分p2から第2磁性部品86の一部への方向は、第2方向D2に沿う。
図35(a)に示すように、第1素子E1の第1導電部材21は、第4素子E4の第1導電部材21と電気的に接続される。第2素子E2の第1導電部材21は、第3素子E3の第1導電部材21と電気的に接続される。これらの電気的な接続は、配線78などにより行われる。
図35(a)に示すように、例えば、回路部70が設けられる。回路部70は、例えば、バイアス電圧印加部70da及び検出部70ddを含む。回路部70(例えば、バイアス電圧印加部70da)は、第1素子E1、第2素子E2、第3素子E3及び第4素子E4に電流を供給する。
第1素子E1の第1導電部材21を流れる電流の向きは、第2素子E2の第1導電部材21を流れる電流の向きと逆の成分を含む。第1素子E1の第1導電部材21を流れる電流の向きは、第4素子E4の第1導電部材21を流れる電流の向きと同じ成分を含む。第3素子E3の第1導電部材21を流れる電流の向きは、第2素子E2の第1導電部材21を流れる電流の向きと同じ成分を含む。
例えば、検出部70ddは、第1素子E1と第4素子との接続点と、第2素子E2と第3素子E3との接続点と、の間の電位(信号)を検出する。ノイズを抑制した検出ができる。
図35(b)に示すように、磁気センサ135においては、第1磁性部品85は、第1方向D1において、第1素子E1の第1磁性層11Lと、第2素子E2の第1磁性層11Lと、の間にある。図35(c)に示すように、第2磁性部品86は、第1方向D1において、第3素子E3の第1磁性層11Lと、第4素子E4の第1磁性層11Lと、の間にある。
図35(a)~図35(c)に示すように、この例では、第1配線51の少なくとも一部(例えば部分51p)は、第2方向D2において、第1素子E1の第1磁性部10Aの第1部分p1、及び、第2素子E2の第1磁性部10Aの第1部分p1と重なる。この例では、第2配線52の少なくとも一部は、第2方向D2において、第2素子E2の第1磁性部10Aの第1部分p1、及び、第4素子E4の第1磁性部10Aの第1部分p1と重なる。第1配線51の少なくとも一部(例えば部分51p)を流れる電流、及び、第2配線52の少なくとも一部を流れる電流は、第3方向D3に沿う。
例えば、第1配線51を流れる電流により生じる磁界が、第1素子E1に加わる。第2配線52を流れる電流により生じる磁界が、第2素子E2に加わる。例えば、第3配線53を流れる電流により生じる磁界が、第3素子E3に加わる。例えば、第4配線54を流れる電流により生じる磁界が、第4素子E4に加わる。例えば、第1配線51のZ軸方向における位置は、第1素子E1のZ軸方向における位置とは異なる。例えば、第2配線52のZ軸方向における位置は、第2素子E2のZ軸方向における位置とは異なる。例えば、第3配線53のZ軸方向における位置は、第3素子E3のZ軸方向における位置とは異なる。例えば、第4配線54のZ軸方向における位置は、第4素子E4のZ軸方向における位置とは異なる。
図36に示すように、第1配線51の一端は、第4配線54の一端と電気的に接続される。第2配線52の一端は、第3配線53の一端と電気的に接続される。これらの電気的な接続が配線78a及び配線78bにより行われる。
磁気センサ135は、電流供給回路70aを含む。電流供給回路70aは、例えば、第1配線51及び第4配線54を含む電流経路に交流電流を供給し、第2配線52及び第3配線53を含む電流経路に交流電流を供給する。図36に示すように、電流供給回路70aとこれらの電流経路との接続は、例えば、配線78c及び配線78dにより行われる。例えば、グランドGNDとこれらの電流経路との接続は、例えば、配線78e及び配線78fにより行われる。
このように接続された第1~第4配線51~54に交流電流が供給され、第1~第4素子E1~E4がブリッジ接続される。例えば、第1素子E1に加わる交流電流磁界は、第4素子E4に加わる交流電流磁界に対して、同相である。例えば、第2素子E2に加わる交流電流磁界は、第3素子E3に加わる交流電流磁界に対して、同相である。第1素子E1に加わる交流電流磁界、及び、第4素子E4に加わる交流電流磁界は、第2素子E2に加わる交流電流磁界、及び、第3素子E3に加わる交流電流磁界に対して逆相である。ノイズがより低減できる。感度をより向上できる。
図37(a)~図37(c)及び図38は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図37(a)及び図38は、図37(b)及び図37(c)の矢印ARからみた平面図である。図37(b)は、図37(a)のA1-A2線断面図である。図37(c)は、図37(a)のA3-A4線断面図である。
図37(a)~図37(c)に示すように、実施形態に係る磁気センサ136も、第1素子E1、第2素子E2、第3素子E3、第4素子E4、第1磁性部品85及び第2磁性部品86を含む。磁気センサ136においては、第1磁性部品85及び第2磁性部品86の位置が、磁気センサ135におけるそれと異なる。これを除く磁気センサ136の構成は、磁気センサ135の構成と同じで良い。
図37(b)及び図37(c)に示すように、磁気センサ136においては、第1磁性部品85は、第1方向D1において、第1配線51と第2配線52との間にある。第2磁性部品86は、第1方向D1において、第3配線53と第4配線54との間にある。
図38に示すように、磁気センサ136においても、第1~第4配線51~54に交流電流が供給され、第1~第4素子E1~E4がブリッジ接続される。これにより、ノイズがより低減できる。感度をより向上できる。
磁気センサ135及び136においても、感度の向上が可能な磁気センサを提供できる。第1~第4配線51~54は、第1磁性部品85及び第2磁性部品86に近接して設けられる。例えば、第1配線51及び第2配線52に流れる電流による磁界が、第1磁性部品85に加わる。例えば、第3配線53及び第4配線54に流れる電流による磁界が、第2磁性部品86に加わる。第1~第4配線51~54は、第2方向D2において、第1~第4素子E1~E4とそれぞれ重ならなくても良い。
図39(a)~図39(d)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図39(a)は、図39(c)及び図39(d)の矢印ARからみた平面図である。図39(b)は、図39(a)のB1-B2線断面図である。図39(c)は、図39(a)のA1-A2線断面図である。図39(d)は、図39(a)のA3-A4線断面図である。
図39(a)~図39(d)に示すように、実施形態に係る磁気センサ137aは、第1構造体81を含む。第1構造体81は、第1磁性部10A、第2磁性部10B、第1磁性層11L、第1非磁性部11n及び第2非磁性部12nを含む。
磁気センサ137aにおける第1磁性部10A及び第2磁性部10Bには、磁気センサ133における第1磁性部10A及び第2磁性部10Bの構成が適用できる。
図39(b)及び図39(c)に示すように、例えば、第1部分p1の一部から第1磁性層11Lの一部11Lpへの方向は、第2方向D2に沿う。図39(b)及び図39(d)に示すように、例えば、第4部分p4の一部から第1磁性層11Lの別の一部11Lqへの方向は、第2方向D2に沿う。
第1非磁性部11nは、第1部分p1の上記の一部と、第1磁性層11Lの上記の一部11Lpとの間に設けられる。第2非磁性部12nは、第4部分p4の上記の一部と、第1磁性層11Lの上記の別の一部11Lqとの間に設けられる。
第1部分p1の上記の一部と、第1磁性層11Lの上記の一部11Lpと、第1非磁性部11nと、は、1つの素子となる。第4部分p4の上記の一部と、第1磁性層11Lの上記の別の一部11Lqと、第2非磁性部12nと、は、別の1つの素子となる。これらの素子の電気抵抗は、外部の磁界に応じて変化可能である。これらの素子は、第1磁性層11Lにより、直列に接続される。ノイズの影響を抑制できる。感度をより向上できる磁気センサが提供できる。
図40(a)~図40(d)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図40(a)は、図40(c)及び図40(d)の矢印ARからみた平面図である。図40(b)は、図40(a)のB1-B2線断面図である。図40(c)は、図40(a)のA1-A2線断面図である。図40(d)は、図40(a)のA3-A4線断面図である。
図40(a)~図40(d)に示すように、実施形態に係る磁気センサ137bも、第1構造体81を含む。磁気センサ137bにおいては、第1磁性部10A及び第2磁性部10Bの構成が、磁気センサ137aにおけるそれと異なる。磁気センサ137bにおけるそれ以外の構成は、磁気センサ137aの構成と同様である。
図40(a)及び図40(c)に示すように、この例では、第2部分p2は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第3長さL3、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第4長さL4を有する。第3部分p3は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第5長さL5、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第6長さL6を有する。
第5部分p5は、第7長さL7よりも長い第2方向D2に沿う第9長さL9、及び、第8長さL8よりも長い第3方向D3に沿う第10長さL10を有する。第6部分p6は、第7長さL7よりも長い第2方向D2に沿う第11長さL11、及び、第8長さL8よりも長い第3方向D3に沿う第12長さL12を有する。
図41は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式的平面図である。
図41に示すように、実施形態に係る磁気センサ137cは、複数の第2構造体82を含む。例えば、複数の第2構造体82の1つは、複数の第1構造体81を含む。複数の第1構造体81は、第3方向D3に沿って並ぶ。
複数の第1構造体81の1つの第1磁性部10Aと、複数の第1構造体81の別の1つの第2磁性部10Bと、が、電気的に接続される。電気的接続は、例えば、複数の第1磁性層11Lの1つにより行われる。複数の第1構造体81の別の1つは、複数の第1構造体81の1つの隣である。
複数の第2構造体82は、第1方向D1に沿って並ぶ。複数の第2構造体82の1つと、複数の第2構造体82の別の1つとは、電気的に接続される。電気的接続は、例えば、複数の第1磁性層11Lの1つにより行われる。
磁気センサ137cにおいて、距離Lsは、第3長さL3及び第5長さL5の少なくともいずれかよりも短いことが好ましい。
図42(a)~図42(c)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図42(a)は、図42(b)及び図42(c)の矢印ARからみた平面図である。図42(b)は、図42(a)のA1-A2線断面図である。図42(c)は、図42(a)のA3-A4線断面図である。
図42(a)~図42(c)に示すように、実施形態に係る磁気センサ137dは、第1素子E1、第2素子E2、第3素子E3、第4素子E4、及び、第1磁性部品85を含む。第1素子E1、第2素子E2、第3素子E3及び第4素子E4のそれぞれは、第1磁性部10A、第1磁性層11L及び第1非磁性部11nを含む。
磁気センサ137dにおける第1磁性部10A及び第2磁性部10Bには、磁気センサ133における第1磁性部10A及び第2磁性部10Bの構成が適用できる。
図42(b)に示すように、第1素子E1の第1磁性部10Aの第3部分p3から第1磁性部品85の一部への方向は、第2方向D2に沿う。第2素子E2の第1磁性部10Aの第2部分p2から第1磁性部品85の一部への方向は、第2方向D2に沿う。
図42(c)に示すように、第3素子E3の第1磁性部10Aの第3部分p3から第1磁性部品85の一部への方向は、第2方向D2に沿う。第4素子E4の第1磁性部10Aの第2部分p2から第1磁性部品85の一部への方向は、第2方向D2に沿う。
図43(a)~図43(c)は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図43(a)は、図43(b)及び図43(c)の矢印ARからみた平面図である。図43(b)は、図43(a)のA1-A2線断面図である。図43(c)は、図43(a)のA3-A4線断面図である。
図43(a)~図43(c)に示すように、実施形態に係る磁気センサ137eも、第1素子E1、第2素子E2、第3素子E3、第4素子E4、及び、第1磁性部品85を含む。磁気センサ137eにおいて、第1磁性部10Aの構成が、磁気センサ137dにおけるそれと異なる。これを除く磁気センサ137eの構成は、磁気センサ137dの構成と同じで良い。
図43(a)及び図43(b) に示すように、磁気センサ137eにおいては、第2部分p2は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第3長さL3、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第4長さL4を有する。第3部分p3は、第1長さL1よりも長い第2方向D2に沿う第5長さL5、及び、第2長さL2よりも長い第3方向D3に沿う第6長さL6を有する。
磁気センサ137a~137eにおいても、感度の向上が可能な磁気センサを提供できる。
磁気センサ135及び磁気センサ136の少なくともいずれかにおいて、磁気センサ137aのように、1つの素子に第1導電部材21が設けられなくても良い。磁気センサ135及び磁気センサ136の少なくともいずれかにおいて、磁気センサ137aのように、1つの素子が、第1部分p1の一部と、第1磁性層11Lの一部11Lpと、第1非磁性部11nと、を含んでも良い。磁気センサ137aのように、1つの素子が、第4部分p4の一部と、第1磁性層11Lの一部11Lqと、第2非磁性部12nと、を含んでも良い。このような磁気センサにおいても、感度の向上が可能な磁気センサを提供できる。
図44は、第4実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図44は、回路部70の一部の構成を例示している。この例では、第1素子E1と第4素子E4とが電気的に直列に接続される。第2素子E2と第3素子E3とが電気的に直列に接続される。第1素子E1と第4素子E4との接続点と、第2素子E2と第3素子E3との接続点と、の電位差がアンプ75aに入力される。アンプ75aは、例えば差動増幅器である。アンプ75aの出力が抵抗75b及びインダクタ75c介してグランドGNDに電気的に接続される。インダクタ75cは、例えば、第1~第4配線54などに対応する。このような回路は、例えば、負帰還回路である。このような回路を用いることで、これらの素子の特性の変化が、フィードバックされる例えば、検出対象の磁界による第1~第4素子E1~E4の動作点が変動することが抑制された状態で、磁界の検出が可能となる。例えば、素子の動作点変動が抑制され、安定した検出出力が得られる。このような回路は、上記の任意の磁気センサに適用できる。
磁気センサ130~136、及び、137a~137eは、診断装置500に含まれても良い。実施形態に係る診断装置500は、第4実施形態に係る磁気センサと、磁気センサから得られる出力信号を処理する処理部と、を含む。この処理部は、例えば、信号処理部508及びデータ処理部512の少なくともいずれかを含む。処理部は、例えば、コンピュータなどを含む。
実施形態は、以下の構成(例えば技術案)を含んでも良い。
(構成A12)
第1部分、第2部分及び第3部分を含む第1磁性部であって、前記第2部分から前記第3部分への方向は、第1方向に沿い、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分と前記第3部分との間にあり、前記第1部分は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う第1長さと、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿う第2長さと、を有し、前記第2部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第3長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第4長さの少なくともいずれかを有し、前記第3部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第5長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第6長さの少なくともいずれかを有する、前記第1磁性部と、
第4部分、第5部分及び第6部分を含む第2磁性部であって、前記第5部分から前記第6部分への方向は、前記第1方向に沿い、前記第4部分は、前記第1方向において前記第5部分と前記第6部分との間にあり、前記第4部分は、前記第2方向に沿う第7長さと、前記第3方向に沿う第8長さと、を有し、前記第5部分は、前記第7長さよりも長い前記第2方向に沿う第9長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第3方向に沿う第10長さの少なくともいずれかを有し、前記第6部分は、前記第7長さよりも長い前記第2方向に沿う第11長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第3方向に沿う第12長さの少なくともいずれかを有する、前記第2磁性部と、
第1導電部材であって、前記第1部分の一部から前記第1導電部材の一部への方向は、前記第2方向に沿い、前記第4部分の一部から前記第1導電部材の別の一部への方向は、前記第2方向に沿う、前記第1導電部材と、
前記第1部分の前記一部と前記第1導電部材の前記一部との間に設けられた第1磁性層と、
前記第4部分の前記一部と前記第1導電部材の前記別の一部との間に設けられた第2磁性層と、
前記第1部分の前記一部と前記第1磁性層との間に設けられた第1非磁性部と、
前記第4部分の前記一部と前記第2磁性層との間に設けられた第2非磁性部と、
を含む第1構造体を備えた、磁気センサ。
(構成A13)
第1配線をさらに備え、
前記第1配線の少なくとも一部は、前記第3方向に沿う、
構成A12記載の磁気センサ。
(構成A14)
複数の前記第1構造体を備え、
前記複数の第1構造体は、前記第3方向に沿って並び、
前記複数の第1構造体の1つの前記第1磁性部と、前記複数の第1構造体の別の1つの前記第2磁性部と、が、電気的に接続された、構成A12またはA13に記載の磁気センサ。
(構成A15)
複数の第2構造体をさらに備え、
前記複数の第2構造体の1つは、複数の前記第1構造体を含み、
前記複数の第1構造体は、前記第3方向に沿って並び、
前記複数の第1構造体の1つの前記第1磁性部と、前記複数の前記第1構造体の別の1つの前記第2磁性部と、が、電気的に接続され、
前記複数の第2構造体は、前記第1方向に沿って並び、
前記複数の第2構造体の1つと、前記複数の第2構造体の別の1つとは、電気的に接続された、構成A12記載の磁気センサ。
(構成A16)
前記複数の前記第2構造体の前記1つに含まれる前記複数の第1構造体の1つの前記第1磁性部と、前記複数の前記第2構造体の前記別の1つに含まれる前記複数の第1構造体の別の1つの前記第1磁性部と、の間の前記第1方向に沿う距離は、前記第3長さ及び前記第5長さの少なくともいずれかよりも短い、構成A15記載の磁気センサ。
(構成A17)
第1素子と、
第2素子と、
第3素子と、
第4素子と、
第1磁性部品と、
を備え、
前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子及び前記第4素子のそれぞれは、第1磁性部、第1導電部材及び第1磁性層を含み、
前記第1磁性部は、第1部分、第2部分及び第3部分を含み、前記第2部分から前記第3部分への方向は、第1方向に沿い、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分と前記第3部分との間にあり、前記第1部分は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う第1長さと、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿う第2長さと、を有し、前記第2部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第3長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第4長さの少なくともいずれかを有し、前記第3部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第5長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第6長さの少なくともいずれかを有し、
前記第1磁性層は、前記第2方向において、前記第1部分の少なくとも一部と、前記第1導電部材の少なくとも一部と、の間にあり、
前記第1素子から前記第2素子への方向は、前記第1方向に沿い、
前記第3素子から前記第4素子への方向は、前記第1方向に沿い、
前記第1素子の前記第1磁性部の前記第3部分から前記第1磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第2素子の前記第1磁性部の前記第2部分から前記第1磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第3素子の前記第1磁性部の前記第3部分から前記第1磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第4素子の前記第1磁性部の前記第2部分から前記第1磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第1素子の前記第1導電部材は、前記第4素子の前記第1導電部材と電気的に接続され、
前記第2素子の前記第1導電部材は、前記第3素子の前記第1導電部材と電気的に接続された、磁気センサ。
(構成A18)
回路部をさらに備え、
前記回路部は、前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子及び前記第4素子に電流を供給し、
前記第1素子の前記第1導電部材を流れる前記電流の向きは、前記第2素子の前記第1導電部材を流れる前記電流の向きと同じ成分を含み、
前記第1素子の前記第1導電部材を流れる前記電流の前記向きは、前記第4素子の前記第1導電部材を流れる前記電流の向きと同じ成分を含み、
前記第3素子の前記第1導電部材を流れる前記電流の向きは、前記第2素子の前記第1導電部材を流れる前記電流の前記向きと同じ成分を含む、構成A17記載の磁気センサ。
(構成A19)
第1素子と、
第2素子と、
第3素子と、
第4素子と、
第1磁性部品と、
第2磁性部品と、
を備え、
前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子及び前記第4素子のそれぞれは、第1磁性部、第1導電部材及び第1磁性層を含み、
前記第1磁性部は、第1部分、第2部分及び第3部分を含み、前記第2部分から前記第3部分への方向は、第1方向に沿い、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分と前記第3部分との間にあり、前記第1部分は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う第1長さと、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿う第2長さと、を有し、前記第2部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第3長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第4長さの少なくともいずれかを有し、前記第3部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第5長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第6長さの少なくともいずれかを有し、
前記第1磁性層は、前記第2方向において、前記第1部分の少なくとも一部と、前記第1導電部材の少なくとも一部と、の間にあり、
前記第1素子から前記第2素子への方向は、前記第1方向に沿い、
前記第3素子から前記第4素子への方向は、前記第1方向に沿い、
前記第1素子の前記第1磁性部の前記第3部分から前記第1磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第2素子の前記第1磁性部の前記第2部分から前記第1磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第3素子の前記第1磁性部の前記第3部分から前記第2磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第4素子の前記第1磁性部の前記第2部分から前記第2磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第1素子の前記第1導電部材は、前記第4素子の前記第1導電部材と電気的に接続され、
前記第2素子の前記第1導電部材は、前記第3素子の前記第1導電部材と電気的に接続された、磁気センサ。
(構成A20)
回路部をさらに備え、
前記回路部は、前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子及び前記第4素子に電流を供給し、
前記第1素子の前記第1導電部材を流れる前記電流の向きは、前記第2素子の前記第1導電部材を流れる前記電流の向きと逆の成分を含み、
前記第1素子の前記第1導電部材を流れる前記電流の前記向きは、前記第4素子の前記第1導電部材を流れる前記電流の向きと同じ成分を含み、
前記第3素子の前記第1導電部材を流れる前記電流の向きは、前記第2素子の前記第1導電部材を流れる前記電流の前記向きと同じ成分を含む、構成A17記載の磁気センサ。
(構成A21)
第1配線と、
第2配線と、
第3配線と、
第4配線と、
電流供給回路と、
をさらに備え、
前記第1配線の一端は、前記第4配線の一端と電気的に接続され、
前記第2配線の一端は、前記第3配線の一端と電気的に接続され、
前記電流供給回路は、前記第1配線及び前記第4配線を含む電流経路に交流電流を供給し、前記第2配線及び前記第3配線を含む電流経路に交流電流を供給する、構成A20記載の磁気センサ。
(構成A22)
第1部分、第2部分及び第3部分を含む第1磁性部であって、前記第2部分から前記第3部分への方向は、第1方向に沿い、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分と前記第3部分との間にあり、前記第1部分は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う第1長さと、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿う第2長さと、を有し、前記第2部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第3長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第4長さの少なくともいずれかを有し、前記第3部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第5長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第6長さの少なくともいずれかを有する、前記第1磁性部と、
第4部分、第5部分及び第6部分を含む第2磁性部であって、前記第5部分から前記第6部分への方向は、前記第1方向に沿い、前記第4部分は、前記第1方向において前記第5部分と前記第6部分との間にあり、前記第4部分は、前記第2方向に沿う第7長さと、前記第3方向に沿う第8長さと、を有し、前記第5部分は、前記第7長さよりも長い前記第2方向に沿う第9長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第3方向に沿う第10長さの少なくともいずれかを有し、前記第6部分は、前記第7長さよりも長い前記第2方向に沿う第11長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第3方向に沿う第12長さの少なくともいずれかを有する、前記第2磁性部と、
第1磁性層であって、前記第1部分の一部から前記第1磁性層の一部への方向は、前記第2方向に沿い、前記第4部分の一部から前記第1磁性層の別の一部への方向は、前記第2方向に沿う、前記第1磁性層と、
前記第1部分の前記一部と前記第1磁性層の前記一部との間に設けられた第1非磁性部と、
前記第4部分の前記一部と前記第1磁性層の前記別の一部との間に設けられた第2非磁性部と、
を含む第1構造体を備えた、磁気センサ。
(構成A23)
第1配線をさらに備え、
前記第1配線の少なくとも一部は、前記第3方向に沿う、構成A22記載の磁気センサ。
(構成A24)
複数の前記第1構造体を備え、
前記複数の第1構造体は、前記第3方向に沿って並び、
前記複数の第1構造体の1つの前記第1磁性部と、前記複数の第1構造体の別の1つの前記第2磁性部と、が、電気的に接続された、構成A22またはA23に記載の磁気センサ。
(構成A25)
複数の第2構造体をさらに備え、
前記複数の第2構造体の1つは、複数の前記第1構造体を含み、
前記複数の第1構造体は、前記第3方向に沿って並び、
前記複数の第1構造体の1つの前記第1磁性部と、前記複数の前記第1構造体の別の1つの前記第2磁性部と、が、電気的に接続され、
前記複数の第2構造体は、前記第1方向に沿って並び、
前記複数の第2構造体の1つと、前記複数の第2構造体の別の1つとは、電気的に接続され、
前記複数の前記第2構造体の前記1つに含まれる前記複数の第1構造体の1つの前記第1磁性部と、前記複数の前記第2構造体の前記別の1つに含まれる前記複数の第1構造体の別の1つの前記第1磁性部と、の間の前記第1方向に沿う距離は、前記第3長さ及び前記第5長さの少なくともいずれかよりも短い、構成A22記載の磁気センサ。
(構成A26)
第1素子と、
第2素子と、
第3素子と、
第4素子と、
第1磁性部品と、
を備え、
前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子及び前記第4素子のそれぞれは、第1磁性部、第1磁性層及び第1非磁性部を含み、
前記第1磁性部は、第1部分、第2部分及び第3部分を含み、前記第2部分から前記第3部分への方向は、第1方向に沿い、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分と前記第3部分との間にあり、前記第1部分は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う第1長さと、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿う第2長さと、を有し、前記第2部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第3長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第4長さの少なくともいずれかを有し、前記第3部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第5長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第6長さの少なくともいずれかを有し、
前記第1非磁性部は、前記第2方向において、前記第1部分の少なくとも一部と、前記第1磁性層の少なくとも一部と、の間にあり、
前記第1素子から前記第2素子への方向は、前記第1方向に沿い、
前記第3素子から前記第4素子への方向は、前記第1方向に沿い、
前記第1素子の前記第1磁性部の前記第3部分から前記第1磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第2素子の前記第1磁性部の前記第2部分から前記第1磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第3素子の前記第1磁性部の前記第3部分から前記第1磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第4素子の前記第1磁性部の前記第2部分から前記第1磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第1素子の前記第1磁性層は、前記第4素子の前記第1磁性層と電気的に接続され、
前記第2素子の前記第1磁性層は、前記第3素子の前記第1磁性層と電気的に接続された、磁気センサ。
(構成A27)
第1素子と、
第2素子と、
第3素子と、
第4素子と、
第1磁性部品と、
第2磁性部品と、
を備え、
前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子及び前記第4素子のそれぞれは、第1磁性部、第1導電部材及び第1磁性層を含み、
前記第1磁性部は、第1部分、第2部分及び第3部分を含み、前記第2部分から前記第3部分への方向は、第1方向に沿い、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分と前記第3部分との間にあり、前記第1部分は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う第1長さと、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿う第2長さと、を有し、前記第2部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第3長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第4長さの少なくともいずれかを有し、前記第3部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第5長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第6長さの少なくともいずれかを有し、
前記第1磁性層は、前記第2方向において、前記第1部分の少なくとも一部と、前記第1導電部材の少なくとも一部と、の間にあり、
前記第1素子から前記第2素子への方向は、前記第1方向に沿い、
前記第3素子から前記第4素子への方向は、前記第1方向に沿い、
前記第1素子の前記第1磁性部の前記第3部分から前記第1磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第2素子の前記第1磁性部の前記第2部分から前記第1磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第3素子の前記第1磁性部の前記第3部分から前記第2磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第4素子の前記第1磁性部の前記第2部分から前記第2磁性部品の一部への方向は、前記第2方向に沿い、
前記第1素子の前記第1磁性層は、前記第4素子の前記第1磁性層と電気的に接続され、
前記第2素子の前記第1磁性層は、前記第3素子の前記第1磁性層と電気的に接続された、磁気センサ。
(構成A28)
第1配線と、
第2配線と、
第3配線と、
第4配線と、
電流供給回路と、
をさらに備えた構成A27記載の磁気センサ。
(構成A29)
構成A12~A28のいずれか1つに記載の磁気センサと、
前記磁気センサから得られる出力信号を処理する処理部と、
を備えた診断装置。
実施形態によれば、感度の向上が可能な磁気センサ及び診断装置が提供できる。
本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、磁気センサに含まれる素子、磁性層、非磁性部、配線、抵抗部及び回路部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した磁気センサ及び診断装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての磁気センサ及び診断装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10A~10D…第1~第4磁性部、 10Ac~10Dc…第1~第4対向磁性部、 10p、10q…第1、第2層部分、 11L~14L…第1~第4磁性層、 11LM~14LM…磁化、 11M…第1磁性部材、 11f…第1磁性膜、 11i~14i…第1~第4中間磁性層、 11ic~14ic…第1~第4対向中間磁性層、 11n~14n…第1~第4非磁性部、 11nf…第1非磁性膜、 12f…第2磁性膜、 21…第1導電部材、 21p、21q…一部、 51~54…第1~第4配線、 51p~54p…部分、 61~68…第1~第8磁性部材、 61n~68n…第1~第8膜、 70…回路部、 70a…電流供給回路、 70d…検出回路、 70da…バイアス電圧印加部、 70dd…検出部、 72G…周波数発生器、 73a…ロックインアンプ、 73b…ローパスフィルタ、 73c…バンドパスフィルタ、 73d…PSD回路、 73e…アンプ、 80s…基板、 78、78a~78f…配線、 81、82…第1、第2構造体、 85…第1磁性部品、 86…第2磁性部品、 110、110A、110B、110a、110b、111、112、113、120、121、130~132、132a、134~136、137a~137e、150、150a…磁気センサ、 210A、210B…磁気センサ装置、 301…センサ部、 302…基体、 303…入出力コード、 305…基体、 500…診断装置、 502…制御機構、 504…信号入出力部、 506…センサ駆動部、 508…信号処理部、 510…信号解析部、 512…データ処理部、 516…画像化診断部、 600…電池システム、 610…電池、 AR…矢印、 CN1、CN2…第1、第2接続点、 D1~D12…第1~第12方向、 E1~E4…第1~第4素子、 G…ゲイン、 GND…グランド、 H…磁界、 H1~H4…第1~第4電流磁界、 Hac…交流磁界、 Hex…外部磁界、 Hex1~Hex3…第1~第3磁界、 Hsig…信号磁界、 Ia1~Ia4…第1~第4交流電流、 L1~L48…第1~第48長さ、 Ls…距離、 Lx1~Lx3…長さ、 MD1~MD8…第1~第8モデル、 R…抵抗、 R1~R3…第1~第3値、 Ro…低抵抗、 Rx…電気抵抗、 SB1~SB4…第1~第4積層体、 SO1…出力信号、 SU1、SU2…第1、第2センサ部、 T1~T8…第1~第8端子、 Vb…バイアス電圧、 Vout…出力、 Vsig…信号、 c1~c4…第1~第4電流経路、 p1~p24…第1~第24部分、 p1M~p24M…磁化、 pr1~pr8…第1~第8部分領域、 t1、t2…厚さ

Claims (10)

  1. 第1部分、第2部分及び第3部分を含み、前記第2部分から前記第3部分への方向は、第1方向に沿い、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分と前記第3部分との間にあり、前記第1部分は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う第1長さと、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿う第2長さと、を有し、前記第2部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第3長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第4長さの少なくともいずれかを有し、前記第3部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第5長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第6長さの少なくともいずれかを有する、第1磁性部と、
    第1磁性層であって、前記第1部分から前記第1磁性層への方向は、前記第2方向に沿う、前記第1磁性層と、
    前記第1部分と前記第1磁性層との間に設けられた第1非磁性部と、
    前記第1部分と前記第1非磁性部との間に設けられた第1中間磁性層と、
    を含む第1素子と、
    前記第3方向に沿って延び前記第2方向において前記第1部分の少なくとも一部と重なる部分を含む第1配線と、
    回路部と、
    を備え、
    前記第1磁性部と前記第1磁性層との間の電気抵抗は、前記第1素子に印加される磁界に対して偶関数の特性を有し、
    前記回路部は、
    前記第1配線に第1交流電流を供給可能な電流供給回路と、
    前記電気抵抗に対応する値を検出可能な検出回路と、
    を含み、
    前記検出回路は、検出部を含み、
    前記検出部は、前記第1交流電流の周波数を含む範囲の周波数を有する交流信号を検出する、または、前記第1交流電流の前記周波数の2倍以上の周波数の成分を減衰させる、磁気センサ。
  2. 前記電気抵抗は、前記第1素子に第1磁界が印加されたときに第1値であり、前記第1素子に第2磁界が印加されたときに第2値であり、前記第1素子に第3磁界が印加されたときに第3値であり、
    前記第1磁界の絶対値は、前記第2磁界の絶対値よりも小さく、前記第3磁界の絶対値よりも小さく、
    前記第2磁界の向きは、前記第3磁界の向きと逆であり、
    前記第1値は、前記第2値よりも小さく、前記第3値よりも小さい、請求項1記載の磁気センサ。
  3. 第2素子、第3素子及び第4素子をさらに備え
    記第2素子は、第2磁性部、第2磁性層、第2非磁性部、第2中間磁性層及び第2配線を含み、
    前記第2磁性部は、第4部分、第5部分及び第6部分を含み、前記第5部分から前記第6部分への方向は、第4方向に沿い、前記第4部分は、前記第4方向において前記第5部分と前記第6部分との間にあり、前記第4部分は、前記第4方向と交差する第5方向に沿う第7長さと、前記第4方向及び前記第5方向を含む平面と交差する第6方向に沿う第8長さと、を有し、前記第5部分は、前記第7長さよりも長い前記第5方向に沿う第9長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第6方向に沿う第10長さの少なくともいずれかを有し、前記第6部分は、前記第7長さよりも長い前記第5方向に沿う第11長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第6方向に沿う第12長さの少なくともいずれかを有し、
    前記第4部分から前記第2磁性層への方向は、前記第5方向に沿い、
    前記第2非磁性部は、前記第4部分と前記第2磁性層との間に設けられ、
    前記第2中間磁性層は、前記第4部分と前記第2非磁性部との間に設けられ、
    前記第2配線は、前記第6方向に沿って延びる部分を含み、
    前記第3素子は、第3磁性部、第3磁性層、第3非磁性部、第3中間磁性層及び第3配線を含み、
    前記第3磁性部は、第7部分、第8部分及び第9部分を含み、前記第8部分から前記第9部分への方向は、第7方向に沿い、前記第7部分は、前記第7方向において前記第8部分と前記第9部分との間にあり、前記第7部分は、前記第7方向と交差する第8方向に沿う第13長さと、前記第7方向及び前記第8方向を含む平面と交差する第9方向に沿う第14長さと、を有し、前記第8部分は、前記第13長さよりも長い前記第8方向に沿う第15長さ、及び、前記第14長さよりも長い前記第9方向に沿う第16長さの少なくともいずれかを有し、前記第9部分は、前記第13長さよりも長い前記第8方向に沿う第17長さ、及び、前記第14長さよりも長い前記第9方向に沿う第18長さの少なくともいずれかを有し、
    前記第7部分から前記第3磁性層への方向は、前記第8方向に沿い、
    前記第3非磁性部は、前記第7部分と前記第3磁性層との間に設けられ、
    前記第3中間磁性層は、前記第7部分と前記第3非磁性部との間に設けられ、
    前記第3配線は、前記第9方向に沿って延びる部分を含み、
    前記第4素子は、第4磁性部、第4磁性層、第4非磁性部、第4中間磁性層及び第4配線を含み、
    前記第4磁性部は、第10部分、第11部分及び第12部分を含み、前記第11部分から前記第12部分への方向は、第10方向に沿い、前記第10部分は、前記第10方向において前記第11部分と前記第12部分との間にあり、
    前記第10部分は、前記第10方向と交差する第11方向に沿う第19長さと、前記第7方向及び前記第8方向を含む平面と交差する第12方向に沿う第20長さと、を有し、
    前記第11部分は、前記第19長さよりも長い前記第11方向に沿う第21長さ、及び、前記第20長さよりも長い前記第12方向に沿う第22長さの少なくともいずれかを有し、
    前記第12部分は、前記第19長さよりも長い前記第11方向に沿う第23長さ、及び、前記第20長さよりも長い前記第12方向に沿う第24長さの少なくともいずれかを有し、
    前記第10部分から前記第4磁性層への方向は、前記第11方向に沿い、
    前記第4非磁性部は、前記第10部分と前記第4磁性層との間に設けられ、
    前記第4中間磁性層は、前記第10部分と前記第4非磁性部との間に設けられ、
    前記第4配線は、前記第12方向に沿って延びる部分を含む、請求項1記載の磁気センサ。
  4. 記電流供給回路は、前記第2配線に第2交流電流を供給可能であり、前記第3配線に第3交流電流を供給可能であり、前記第4配線に第4交流電流を供給可能であり、
    前記第1交流電流により生じ前記第1部分に印加される第1電流磁界の向きは、前記第2交流電流により生じ前記第4部分に印加される第2電流磁界の向きと逆の成分を含み、前記第3交流電流により生じ前記第7部分に印加される第3電流磁界の向きと逆の成分を含み、
    前記第4交流電流により生じ前記第10部分に印加される第4電流磁界の向きは、前記第2電流磁界の前記向きと逆の前記成分を含み、前記第3電流磁界の前記向きと逆の前記成分を含む、請求項記載の磁気センサ。
  5. 記検出回路は、第1接続点と、第2接続点と、の間の電位差に対応する信号を出力し、
    前記第1接続点において、前記第1磁性部及び前記第1磁性層を含む第1電流経路と、前記第3磁性部及び前記第3磁性層を含む第3電流経路と、が互いに直列に電気的に接続され、
    前記第2接続点において、前記第2磁性部及び前記第2磁性層を含む第2電流経路と、前記第4磁性部及び前記第4磁性層を含む第4電流経路と、が互いに直列に電気的に接続された、請求項記載の磁気センサ。
  6. 第1部分、第2部分及び第3部分を含む第1磁性部であって、前記第2部分から前記第3部分への方向は、第1方向に沿い、前記第1部分は、前記第1方向において前記第2部分と前記第3部分との間にあり、前記第1部分は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う第1長さと、前記第1方向及び前記第2方向を含む平面と交差する第3方向に沿う第2長さと、を有し、前記第2部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第3長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第4長さの少なくともいずれかを有し、前記第3部分は、前記第1長さよりも長い前記第2方向に沿う第5長さ、及び、前記第2長さよりも長い前記第3方向に沿う第6長さの少なくともいずれかを有する、前記第1磁性部と、
    第4部分、第5部分及び第6部分を含む第2磁性部であって、前記第5部分から前記第6部分への方向は、前記第1方向に沿い、前記第4部分は、前記第1方向において前記第5部分と前記第6部分との間にあり、前記第4部分は、前記第2方向に沿う第7長さと、前記第3方向に沿う第8長さと、を有し、前記第5部分は、前記第7長さよりも長い前記第2方向に沿う第9長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第3方向に沿う第10長さの少なくともいずれかを有し、前記第6部分は、前記第7長さよりも長い前記第2方向に沿う第11長さ、及び、前記第8長さよりも長い前記第3方向に沿う第12長さの少なくともいずれかを有する、前記第2磁性部と、
    第1導電部材であって、前記第1部分の一部から前記第1導電部材の一部への方向は、前記第2方向に沿い、前記第4部分の一部から前記第1導電部材の別の一部への方向は、前記第2方向に沿う、前記第1導電部材と、
    前記第1部分の前記一部と前記第1導電部材の前記一部との間に設けられた第1磁性層と、
    前記第4部分の前記一部と前記第1導電部材の前記別の一部との間に設けられた第2磁性層と、
    前記第1部分の前記一部と前記第1磁性層との間に設けられた第1非磁性部と、
    前記第4部分の前記一部と前記第2磁性層との間に設けられた第2非磁性部と、
    を含む第1構造体と、
    第1配線と、
    電流供給回路と、
    検出回路と、
    を備え、
    前記第1配線の少なくとも一部は、前記第3方向に沿い、前記第2方向において前記第1部分の少なくとも一部と重なり、
    前記第1磁性部と前記第1磁性層との間の電気抵抗は、前記第1磁性部に印加される磁界に対して偶関数の特性を有し、
    前記電流供給回路は、前記第1配線に交流電流を供給可能であり、
    前記検出回路は、前記電気抵抗に対応する値を検出可能であり、
    前記検出回路は、検出部を含み、
    前記検出部は、前記交流電流の周波数を含む範囲の周波数を有する交流信号を検出する、または、前記交流電流の前記周波数の2倍以上の周波数の成分を減衰させる、磁気センサ。
  7. 複数の前記第1構造体を備え、
    前記複数の第1構造体は、前記第3方向に沿って並び、
    前記複数の第1構造体の1つの前記第1磁性部と、前記複数の第1構造体の別の1つの前記第2磁性部と、が、電気的に接続された、請求項に記載の磁気センサ。
  8. 複数の第2構造体を備え、
    前記複数の第2構造体の1つは、複数の前記第1構造体を含み、
    前記複数の第1構造体は、前記第3方向に沿って並び、
    前記複数の第1構造体の1つの前記第1磁性部と、前記複数の前記第1構造体の別の1つの前記第2磁性部と、が、電気的に接続され、
    前記複数の第2構造体は、前記第1方向に沿って並び、
    前記複数の第2構造体の1つと、前記複数の第2構造体の別の1つとは、電気的に接続された、請求項記載の磁気センサ。
  9. 前記複数の前記第2構造体の前記1つに含まれる前記複数の第1構造体の1つの前記第1磁性部と、前記複数の前記第2構造体の前記別の1つに含まれる前記複数の第1構造体の別の1つの前記第1磁性部と、の間の前記第1方向に沿う距離は、前記第3長さ及び前記第5長さの少なくともいずれかよりも短い、請求項記載の磁気センサ。
  10. 請求項1~のいずれか1つに記載の磁気センサと、
    前記磁気センサから得られる出力信号を処理する処理部と、
    を備えた診断装置。
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