JP7328110B2 - ワーク加工装置 - Google Patents

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本発明は、ワーク加工装置に関する。
ワークとしての板材の角部に面取加工を施すための板材面取装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000-301442号公報
また、形鋼等の長尺ワークのコーナー部に面取加工を施す場合がある。このような長尺ワークへの面取加工は、従来は、グラインダーを用いた作業員の手作業によって行われていた。しかしながら、長尺ワークの面取加工を手作業で行うことは時間がかかり、効率的ではない。そこで、例えば、形鋼からなるワークを当該ワークの長手方向に送りながら、ワークのコーナー部に面取加工を施す構成が考えられる。この場合、面取用の砥石は、特許文献1に記載の構成のように、位置を固定された状態でワークのコーナー部に面取加工を施す構成が考えられる。しかしながら、長尺のワークの長手方向に当該ワークを送る場合、形鋼の走行振動や、形鋼に存在する曲がりや反りの影響により、砥石が配置されている箇所におけるコーナー部の上下位置が変化する。このため、特許文献1に記載の構成のように、砥石の位置が固定されている場合、砥石とコーナー部との相対位置が変化し、面取加工を形鋼の長手方向全域に亘って均等に施すことができない。このような課題は、形鋼への面取加工以外の加工においても存在する。
本発明は、上記事情に鑑みることにより、形鋼等のワークを加工する際に、被加工部をより均等に加工できるワーク加工装置を提供することを目的とする。
本発明は、下記を要旨とする。
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わるワーク加工装置は、
所定の送り方向に搬送されるワークを加工するワーク加工装置であって、
前記ワークの被加工部を加工する工具を保持する工具ホルダと、
前記工具ホルダを支持し、前記送り方向と直交する所定の可動方向における前記被加工部の位置変化に伴い前記工具とともに前記工具ホルダを前記可動方向に変位させるように構成された第1支持部と、
を有している。
(2)前記(1)に記載のワーク加工装置であって、
前記第1支持部を支持する第2支持部をさらに備え、
前記第2支持部は、前記可動方向における前記被加工部の位置変化に伴い前記第1支持部を前記可動方向に変位させる。
(3)前記(1)または前記(2)に記載のワーク加工装置であって、
前記可動方向における前記第1支持部の位置を規定するためのシリンダ機構をさらに備え、
前記シリンダ機構は、シリンダケースおよびロッドを含み、
前記シリンダケースまたは前記ロッドが可動部材として前記工具ホルダと前記可動方向に連動して移動可能に構成され、
前記可動部材は、前記シリンダ機構へ供給される所定の流体圧によって前記可動方向における所定の加工位置に保持されるとともに、前記工具および前記工具ホルダが前記可動方向に外力を受けることで前記可動方向へ移動するように構成されている。
(4)前記(1)~前記(3)の何れか1項に記載のワーク加工装置であって、
前記ワークの前記被加工部は、コーナー部を含み、
前記工具ホルダは、前記コーナー部を切削する前記工具を保持するように構成されている。
本発明によると、形鋼等のワークを加工する際に、被加工部をより均等に加工できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るワーク加工装置の模式的な正面図であり、一部を断面で示している。 図2は、図1の一部を拡大した図である。 図3は、ワーク加工装置の主要部を示す模式的な右側面図である。 図4は、図3の一部を拡大した図である。 図5は、ワーク加工装置の主要部を示す模式的な左側面図である。 図6は、ワーク加工装置の主要部の模式的な平面図である。 図7は、ワーク加工装置の空気圧回路等の構成を示す模式図であり、ワーク加工装置の待機状態を示している。 図8は、ワーク加工装置の準備状態を示す図である。 図9は、ワーク加工装置の加工状態を示す図である。 図10は、ワーク加工装置において砥石の摩耗が進んだ状態を示す図である。 図11は、ワーク加工装置において種類の異なるワークが加工される状態を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るワーク加工装置1の模式的な正面図であり、一部を断面で示している。図2は、図1の一部を拡大した図である。図3は、ワーク加工装置1の主要部を示す模式的な右側面図である。図4は、図3の一部を拡大した図である。図5は、ワーク加工装置1の主要部を示す模式的な左側面図である。図6は、ワーク加工装置1の主要部の模式的な平面図である。
図1~図6を参照して、ワーク加工装置1は、ワーク200を加工するための装置である。ワーク加工装置1で加工されるワーク200は、硬質且つ長尺の部材である。このようなワークとして、形鋼を例示できる。形鋼として、アングル(L形鋼)、チャンネル(C形鋼)、ジョイスト鋼(I形鋼)を例示できる。なお、ワーク200は、硬質且つ長尺の部材であればよく、具体的な構成は限定されない。本実施形態では、ワーク200が不等辺のアングルである形態を例に説明する。本実施形態のワーク200は、全長が例えば10mを超える極めて長いアングルである。ワーク加工装置1は、本実施形態では、ワーク200のコーナー部201に面取加工(切削加工)を施すことに用いられる。特に、本実施形態では、コーナー部201のうちワーク200の長手方向と直交する方向における互いに隣接する2箇所に面取加工を一括して施す。なお、ワーク加工装置1は、ワーク200に砥石43,63等の工具を用いて加工を施すことができればよく、切削加工以外に、研磨加工等の他の加工に用いられてもよい。ワーク加工装置1は、搬送ローラ2によって所定の送り方向D1に搬送されるワーク200を加工する。本実施形態では、送り方向D1は、水平方向であり、右から左に向かう方向である。搬送ローラ2は、ワーク加工装置1に隣接して配置されている。
搬送ローラ2は、ワーク200と転がり接触するローラである。搬送ローラ2は、図示しない電動モータ等の動力源からの動力によって回転することで、ワーク200を送り方向D1に搬送する。ワーク200は、送り方向D1に搬送されつつ、ワーク加工装置1によって面取加工を施される。
ワーク加工装置1は、支柱3と、支柱3に固定されたステー4と、ステー4に支持された昇降シリンダ5と、昇降ガイド6と、昇降ガイド6にガイドされつつ昇降シリンダ5によって可動方向D2に沿って昇降する昇降ベース7と、昇降ベース7に取り付けられた搬送ガイド機構8と、搬送ガイド機構8に隣接して配置された加工ユニット9と、を有している。このうち、昇降ベース7、搬送ガイド機構8、および、加工ユニット9は、可動ユニット10を形成している。
可動方向D2は、送り方向D1と直交する方向であり、本実施形態では、上下方向である。なお、本明細書では、ワーク加工装置1を正面から見た状態を基準として、上下、左右、および、前後をいう。
支柱3は、ワーク加工装置1の土台部分を構成しており、本実施形態では、上下に延びている。支柱3は、ワーク加工装置1の後部に配置されている。支柱3の上部にステー4が固定されている。ステー4は、支柱3の前方に配置されており、水平に配置された平板状部分を含んでいる。この平板状部分に、昇降シリンダ5が設置されている。
昇降シリンダ5は、本実施形態では、上下方向(鉛直方向)を可動方向D2として、可動ユニット10を昇降させる。昇降シリンダ5は、流体圧シリンダであり、本実施形態では、空気圧シリンダである。昇降シリンダ5は、可動方向D2における搬送ガイド機構8および加工ユニット9(可動ユニット10)の位置を規定するために設けられている。
昇降シリンダ5は、シリンダケース5aと、シリンダケース5a内に設置されたピストン5bと、ピストン5bに連結されたロッド5cと、を有している。シリンダケース5aは、当該シリンダケース5aの軸線方向が上下方向となるように縦向きに配置された状態でステー4に固定されている。ロッド5cは、ピストン5bの下方に配置されており、シリンダケース5aの下方に延びている。ロッド5cは、本実施形態では可動部材として設けられており、ロッド5cの下端部に昇降ベース7が固定されている。これにより、ロッド5cは、搬送ガイド機構8の後述するローラ28,34、および、加工ユニット9の後述する工具ホルダ42,62と可動方向D2に連動して移動可能である。なお、ロッド5cがステー4に固定され、ロッド5cの下方にシリンダケース5aが可動部材として配置されてもよい。この場合、シリンダケース5aに昇降ベース7が固定される。
昇降ベース7は、本発明の「第2支持部」の一例であり、加工ユニット9の後述する上流側加工部35の第1支持部41および下流側加工部36の第1支持部61を支持している。昇降ベース7は、可動方向D2におけるワーク200の被加工部202の位置変化に伴い、第1支持部41,61を可動方向D2に変位させるように構成されている。昇降ベース7は、昇降シリンダ5のロッド5cと一体的に可動方向D2に移動する部分であり、搬送ガイド機構8、および、加工ユニット9を支持している。昇降ベース7は、平面視で矩形の枠状部分を含んでいる。昇降ベース7は、昇降シリンダ5によって、待機位置A1と、ワーク200を加工するときの位置である加工位置A2と、の間を可動方向D2に移動可能である。
昇降ベース7は、後壁15と、後壁15の左右両端部から前方に延びる右側壁16および左側壁17と、前後方向における側壁16,17の中間部同士を連結する中間梁18と、右側壁16の前部に配置された上流側前部19と、左側壁17の前部に配置された下流側前部20と、を有している。
後壁15は、左右方向に延びる板状部分を含む梁状部材である。本実施形態では、送り方向D1における後壁15の中央前面に、昇降シリンダ5のロッド5cの下端部が固定されており、このロッド5cと昇降ベース7とが可動方向D2に一体的に移動可能である。後壁15および支柱3に、昇降ガイド6が設けられている。
昇降ガイド6は、可動方向D2に延びるリニアガイドであり、昇降ベース7を可動方向D2にスムーズに移動させるように構成されている。昇降ガイド6は、支柱3の前面に固定された凸状のガイドレールと、昇降ベース7の後壁15の後面に固定され前記凸状のガイドレールとは可動方向D2にスライド可能に嵌合する凹状のスライダと、を有している。
昇降ベース7の右側壁16および左側壁17は、可動方向D2に沿った向き(縦向き)に配置されており、送り方向D1に離隔して互いに向かい合って配置されている。なお、後壁15に対する側壁16,17のそれぞれの前後位置が調整可能に構成されていてもよい。
中間梁18は、前後方向における側壁16,17の略中央に配置されて送り方向D1に沿って延びている。中間梁18は、右側壁16と左側壁17のそれぞれに固定されていることで、昇降ベース7の剛性を高めている。中間梁18の前方に、上流側前部19および下流側前部20が配置されている。
図2および図4を参照して、上流側前部19は、右側壁16、すなわち、送り方向D1における昇降ベース7の上流側部分に配置されている。上流側前部19は、右側壁16に固定され、且つ、右側壁16から送り方向D1の下流側(左側)に延びる略平板状の部材である。上流側前部19は、加工ユニット9の後述する上流側加工部35の砥石43の中心軸線S1が可動方向D2に対してなす角度θ1と同じ角度だけ、水平面に対して傾斜して配置されている。なお、角度θ1を調整可能な構成が採用されてもよい。具体的には、上流側前部19を右側壁16に対して送り方向D1と平行な軸線回りに位置調整可能に固定してもよい。
図2および図5を参照して、下流側前部20は、左側壁17、すなわち、送り方向D1における昇降ベース7の下流側部分に配置されている。下流側前部20は、左側壁17に固定され、且つ、左側壁17から送り方向D1の上流側(右側)に延びる略平板状の部材である。下流側前部20は、加工ユニット9の後述する下流側加工部36の砥石63の中心軸線S2が可動方向D2に対してなす角度θ2と同じ角度だけ、水平面に対して傾斜して配置されている。なお、角度θ2を調整可能な構成が採用されてもよい。具体的には、下流側前部20を左側壁17に対して送り方向D1と平行な軸線回りに位置調整可能に固定してもよい。本実施形態では、図6に示されているように、前後方向において、上流側前部19の位置と下流側前部20の位置とが異なっており、上流側前部19の後方側に下流側前部20が配置されている。この構成により、砥石43の後方側に砥石63を配置できる。
図2、図4および図5を参照して、上記の構成を有する昇降ベース7に、搬送ガイド機構8が設置されている。搬送ガイド機構8は、送り方向D1に送られるワーク200に対する可動ユニット10の可動方向D2(上下方向)の位置を整えるために設けられている。搬送ガイド機構8は、ワーク加工装置1によって面取加工を施されている最中のワーク200を上側から送り方向D1において多点支持(本実施形態では、2点支持)するために設けられている。搬送ガイド機構8は、昇降ベース7の前部に設置されている。本実施形態の搬送ガイド機構8は、ローラ式のガイド機構である。
搬送ガイド機構8は、昇降ベース7の右側壁16に設置された上流側ガイド21と、昇降ベース7の左側壁17に設置された下流側ガイド22と、を有している。
上流側ガイド21は、ワーク200が砥石43に接触する前にワーク200の被加工部202を含むコーナー部201と接触するように構成されている。ワーク200は、上流側ガイド21、砥石43、砥石63、下流側ガイド22の順に接触する。
上流側ガイド21は、ガイドステー25と、支軸26と、支軸26に軸受27を介して回転自在に支持されたローラ28と、を有している。
ガイドステー25は、左側壁17に固定された部材であり、左側壁17から下方且つ送り方向D1の下流側に向けて延びている。ガイドステー25の先端側部分(下端側部分)に、前後方向に延びる支軸26が取り付けられている。ローラ28は、本発明の「ガイド部材」の一例である。ローラ28は、ワーク200と直接転がり接触する部材である。ローラ28は、前後方向に細長い円筒ローラである。ローラ28は、送り方向D1に搬送されるワーク200の被加工部202を受けることで、送り方向D1へのワーク200の移動を案内する。また、ローラ28は、ワーク200と接触することで、可動方向D2に沿ってワーク200に対する位置を変更可能に構成されている。
下流側ガイド22は、ワーク200が砥石63に接触した後にワーク200の被加工部202を含むコーナー部201と接触するように構成されている。
下流側ガイド22は、ガイドステー31と、支軸32と、支軸32に軸受33を介して回転自在に支持されたローラ34と、を有している。
ガイドステー31は、右側壁16に固定された部材であり、右側壁16から下方且つ送り方向D1の下流側に向けて延びている。ガイドステー31の先端側部分(下端側部分)に、前後方向に延びる支軸32が取り付けられている。ローラ34は、本発明の「第2ガイド部材」の一例である。ローラ34は、ワーク200と直接転がり接触する部材である。ローラ34は、前後方向に細長い円筒ローラである。ローラ34は、送り方向D1に搬送されるワーク200の被加工部202を受けることで、送り方向D1へのワーク200の移動を案内する。また、ローラ34は、ワーク200と接触することで、可動方向D2に沿ってワーク200に対する位置を変更可能に構成されている。ローラ28,34とワーク200とが接触することで、昇降ベース7は、送り方向D1における2点(ローラ28,34のそれぞれの位置である2点)で、ワーク200によって両持ち支持される状態となる。また、本実施形態では、ローラ28,34の外径は同じである。上記の搬送ガイド機構8によって送り方向D1に挟まれるようにして、加工ユニット9が配置されている。
加工ユニット9は、ワーク200の被加工部202に直接接触して被加工部202に面取加工を施すために設けられている。本実施形態では、加工ユニット9は、送り方向D1における2箇所において被加工部202に面取加工を施す。
加工ユニット9は、昇降ベース7の上流側前部19に設置された上流側加工部35と、昇降ベース7の下流側前部20に設置された下流側加工部36と、を有している。
上流側加工部35は、上流側ガイド21のローラ28と接触した後の被加工部202を切削するために設けられている。
上流側加工部35は、支点軸44およびモータ46を含む第1支持部41であって上流側前部19に支持された第1支持部41と、モータ46に取り付けられた工具ホルダ42と、工具ホルダ42によってモータ46に取り付けられた工具としての砥石43と、を含んでいる。
第1支持部41は、可動方向D2におけるワーク200の被加工部202の位置変化に伴い砥石43とともに工具ホルダ42を可動方向D2に変位させるように構成されている。
第1支持部41は、前述した支点軸44と、この支点軸44を介して上流側前部19に揺動可能に支持されている揺動部材45と、揺動部材45に固定され揺動部材45とは支点軸44回りに一体的に揺動可能なモータ46と、揺動部材45を支点軸44回りに揺動させるためのアクチュエータ47と、アクチュエータ47および揺動部材45を互いに連結する作用点軸48と、を有している。
揺動部材45は、支点軸44回りに揺動可能に構成されているとともに、モータ46、工具ホルダ42、および、砥石43を支点軸44回りに揺動可能に支持している。揺動部材45は、上流側前部19の下方に配置されている。
揺動部材45は、天板51と、天板51から下方に延びる一対の側板52,52と、天板51の右部から上方に突出する第1凸部53と、天板51の左部から上方に突出する第2凸部54と、を有している。
天板51は、平板状に形成されており、水平面に対して角度θ1だけ傾斜している。天板51の前端および後端に、一対の側板52,52が固定されている。一対の側板52,52は、前後方向に互いに向かい合って配置されており、天板51に対して直交して延びている。側板52,52の間に、モータ46が配置されている。
第1凸部53には、支点軸44が取り付けられている。支点軸44は、前後方向に延びる軸部材である。支点軸44は、上流側前部19に連結されている。この構成により、揺動部材45は、支点軸44回りを揺動可能である。
第2凸部54には、作用点軸48が取り付けられている。作用点軸48は、支点軸44と平行に配置された軸部材である。第2凸部54(揺動部材45)は、作用点軸48を介してアクチュエータ47に連結されている。
アクチュエータ47は、支点軸44回り方向における揺動部材45の位置を規定するために設けられている。アクチュエータ47は、揺動軸55回りを揺動する揺動シリンダ機構である。アクチュエータ47は、流体圧シリンダであり、本実施形態では、空気圧シリンダである。
アクチュエータ47は、シリンダケース47aと、シリンダケース47a内に設置されたピストン47bと、ピストン47bに連結されたロッド47cと、を有している。シリンダケース47aは、当該シリンダケース47aの軸線方向が縦向きとなるように配置された状態で、揺動軸55を介して上流側前部19に支持されており、揺動軸55回りを揺動可能である。揺動軸55は、支点軸44と平行に配置されている。ロッド47cは、ピストン47bからシリンダケース47aの下方に延びている。ロッド47cの下端部は、作用点軸48を介して第2凸部54に相対回転可能に連結されている。この構成により、アクチュエータ47は、揺動部材45に対して作用点軸48回りに揺動可能に連結されている。このように、本実施形態では、シリンダケース47aおよびロッド47cのうちのロッド47cが可動部材としてシリンダケース47aの軸方向に移動することで、工具ホルダ42および工具43を支点軸44回りに揺動させる。アクチュエータ47のロッド47cがシリンダケース47aに対して軸方向に移動すると、ロッド47cに作用点軸48を介して連結されている揺動部材45が、モータ46等とともに支点軸44回りを揺動する。アクチュエータ47は、ロッド47cが下方に移動することで、被加工部202へ砥石43を押し付ける支点軸44回りの押付力を発生する。なお、シリンダケース47aおよびロッド47cのうちのロッド47cが揺動軸55に連結されるとともに、ロッド47cの下方にシリンダケース47aが配置されてもよい。この場合、可動部材としてのシリンダケース47aに作用点軸48が取り付けられる。
モータ46は、砥石43を回転させるために設けられている。モータ46は、電動モータまたは油圧モータ等の回転駆動源であり、本実施形態では、電動モータである。モータ46のハウジング46aは、一対の固定軸46b,46bによって、一対の側板52,52に固定されている。モータ46の回転軸46cは、鉛直軸に対して角度θ1傾斜している。モータ46の先端に、工具ホルダ42を用いて砥石43が取り付けられている。
砥石43は、本実施形態では、円環状に形成されている。砥石43は、モータ46の回転軸46cの回転によって回転しつつ当該砥石43の外周部をワーク200の被加工部202の前側部分に当てられることで、面取加工を施す。本実施形態では、送り方向D1における砥石43の下流側位置において、砥石43がワーク200と接触する。砥石43の中心の孔部に、工具ホルダ42が取り付けられている。工具ホルダ42は、送り方向D1におけるローラ28の下流側に配置され、ローラ28,34と可動方向D2に連動して変位可能に構成されている。工具ホルダ42は、ワーク200の被加工部202を面取加工する砥石43を保持する。工具ホルダ42は、回転軸46cに砥石43を固定することで砥石43を回転軸46cと一体回転させることが可能な構成であれば、具体的な構成は限定されない。
下流側加工部36は、上述した上流側加工部35と概ね同様の構成を有している。下流側加工部36は、上流側加工部35に対して前後方向における後方側に配置されている(図6参照)。下流側加工部36は、砥石43での面取加工に続いて砥石63での面取加工を施す。
下流側加工部36は、支点軸64およびモータ66を含む第1支持部61であって昇降ベース7の下流側前部20に支持された第1支持部61と、モータ66に取り付けられた工具ホルダ62と、工具ホルダ62によってモータ66に取り付けられた工具としての砥石63と、を含んでいる。
第1支持部61は、可動方向D2におけるワーク200の被加工部202の位置変化に伴い砥石63とともに工具ホルダ62を可動方向D2に変位させるように構成されている。
第1支持部61は、前述した支点軸64と、この支点軸64を介して下流側前部20に揺動可能に支持されている揺動部材65と、揺動部材65に固定され揺動部材65とは支点軸64回りに一体的に揺動可能なモータ66と、揺動部材65を支点軸64回りに揺動させるためのアクチュエータ67と、アクチュエータ67および揺動部材65を互いに連結する作用点軸68と、を有している。
揺動部材65は、支点軸64回りに揺動可能に構成されているとともに、モータ66、工具ホルダ62、および、砥石63を支点軸64回りに揺動可能に支持している。揺動部材65は、下流側前部20の下方に配置されている。
揺動部材65は、天板71と、天板71から下方に延びる一対の側板72,72と、天板71の右部から上方に突出する第1凸部73と、天板71の左部から上方に突出する第2凸部74と、を有している。
天板71は、平板状に形成されており、水平面に対して角度θ2だけ傾斜している。天板71の前端および後端に、一対の側板72,72が固定されている。一対の側板72,72は、前後方向に互いに向かい合って配置されており、天板71に対して直交して延びている。天板71,71の間に、モータ66が配置されている。
第1凸部73には、支点軸64が取り付けられている。支点軸64は、前後方向に延びる軸部材である。支点軸64は、下流側前部20に連結されている。この構成により、揺動部材65は、支点軸64回りを揺動可能である。
第2凸部74には、作用点軸68が取り付けられている。作用点軸68は、支点軸64と平行に配置された軸部材である。第2凸部74(揺動部材65)は、作用点軸68を介してアクチュエータ67に連結されている。
アクチュエータ67は、支点軸64回り方向における揺動部材65の位置を規定するために設けられている。アクチュエータ67は、揺動軸75回りを揺動する揺動シリンダ機構である。アクチュエータ67は、流体圧シリンダであり、本実施形態では、空気圧シリンダである。
アクチュエータ67は、シリンダケース67aと、シリンダケース67a内に設置されたピストン67bと、ピストン67bに連結されたロッド67cと、を有している。シリンダケース67aは、当該シリンダケース67aの軸線方向が縦向きとなるように配置された状態で、揺動軸75を介して下流側前部20に支持されており、揺動軸75回りを揺動可能である。揺動軸75は、支点軸64と平行に配置されている。ロッド67cは、ピストン67bからシリンダケース67aの下方に延びている。ロッド67cの下端部は、作用点軸68を介して第2凸部74に相対回転可能に連結されている。この構成により、アクチュエータ67は、揺動部材65に対して作用点軸68回りに揺動可能に連結されている。このように、本実施形態では、シリンダケース67aおよびロッド67cのうちのロッド67cが可動部材としてシリンダケース67aの軸方向に移動することで、工具ホルダ62および工具63を支点軸64回りに揺動させる。アクチュエータ67のロッド67cがシリンダケース67aに対して軸方向に移動すると、ロッド67cに作用点軸68を介して連結されている揺動部材65が、モータ66等とともに支点軸64回りを揺動する。アクチュエータ67は、ロッド67cが下方に移動することで、被加工部202へ砥石63を押し付ける支点軸64回りの押付力を発生する。なお、シリンダケース67aおよびロッド67cのうちのロッド67cが揺動軸75に連結されるとともに、ロッド67cの下方にシリンダケース67aが配置されてもよい。この場合、可動部材としてのシリンダケース67aに作用点軸68が取り付けられる。
モータ66は、砥石63を回転させるために設けられている。モータ66は、電動モータまたは油圧モータ等の回転駆動源であり、本実施形態では、電動モータである。モータ66のハウジング66aは、一対の固定軸66b,66bによって、一対の側板72,72に固定されている。モータ66の回転軸66cは、鉛直軸に対して角度θ2傾斜している。モータ66の先端に、工具ホルダ62を用いて砥石63が取り付けられている。
砥石63は、本実施形態では、円環状に形成されている。砥石63は、モータ66の回転軸66cの回転によって回転しつつ当該砥石63の外周部をワーク200の被加工部202の後側部分に当てられることで、面取加工を施す。本実施形態では、送り方向D1における砥石63の下流側位置において、砥石63がワーク200と接触する。砥石63の中心の孔部に、工具ホルダ62が取り付けられている。工具ホルダ62は、送り方向D1におけるローラ28の下流側に配置され、ローラ28,34と可動方向D2に連動して変位可能に構成されている。工具ホルダ62は、ワーク200の被加工部202を面取加工する砥石63を保持する。工具ホルダ62は、回転軸66cに砥石63を固定することで砥石63を回転軸66cと一体回転させることが可能な構成であれば、具体的な構成は限定されない。
次に、ワーク加工装置1の空気圧回路の構成を説明する。図7は、ワーク加工装置1の空気圧回路80等の構成を示す模式図である。図7は、ワーク加工装置1がワーク200を加工していないときの待機状態を示している。ワーク加工装置1が待機状態にあるとき、昇降シリンダ5のロッド5cは、上側の位置としての待機位置A1に位置しており、上流側加工部35のアクチュエータ47および下流側加工部36のアクチュエータ67は、上側の位置としての待機位置A11,A12に位置している。本実施形態では、ワーク加工装置1は、空気圧回路80をさらに有している。空気圧回路80は、ポンプ等の空気圧源81に接続されている。
空気圧回路80は、供給路82と、2つの電磁弁104,105を含み供給路82に接続された5ポート弁83と、昇降シリンダ路84と、上流側アクチュエータ路85と、下流側アクチュエータ路86と、を有している。
供給路82は、空気圧源81に接続されており、圧縮空気を供給される。
昇降シリンダ路84は、昇降シリンダ5のロッド5cを昇降させるために設けられている。昇降シリンダ路84は、供給路82に接続された電磁弁91と、電磁弁91に接続された第1路92および第2路93と、昇降シリンダ戻り路94と、を有している。
電磁弁91は、本実施形態では4ポート電磁弁である。第1路92は、電磁弁91と昇降シリンダ5の上側ポート5dとを接続している。第1路92には、当該第1路92の空気圧を所定の空気圧P1に維持するためのレギュレータ95が設けられている。第2路93は、電磁弁91と昇降シリンダ5の下側ポート5eとを接続している。第2路93には、エアオペレート弁96が設けられている。エアオペレート弁96は、第1路92の空気圧によって動作する3ポート弁である。エアオペレート弁96には、昇降シリンダ戻り路94が接続されている。昇降シリンダ戻り路94は、レギュレータ97を介して供給路82に接続されている。レギュレータ97は、第2路93のうち昇降シリンダ5の下流側ポート5eからエアオペレート弁96までの間、および、昇降シリンダ戻り路94の空気圧を所定の空気圧P2に維持するために設けられている。例えば、空気圧P1<空気圧P2とすることで、昇降シリンダ5のロッド5cは、加工ユニット9を含む可動ユニット10の自重を受けつつ、可動ユニット10の浮動状態を維持できる。すなわち、昇降ベース7および加工ユニット9が軽い力で可動方向D2に移動できる状態を維持できる。
5ポート弁83は、上流側アクチュエータ路85の一部および下流側アクチュエータ路86の一部を構成している。5ポート弁83は、供給路82に接続されたポート101と、大気開放ポート102,103と、電磁弁104,105と、を有している。
上流側アクチュエータ路85は、上流側加工部35のアクチュエータ47のロッド47cを昇降させるために設けられている。上流側アクチュエータ路85は、5ポート弁83に含まれる電磁弁104と、電磁弁104に接続された第3路111および第4路112と、アクチュエータ戻り路113と、を有している。
電磁弁104は、本実施形態では4ポート電磁弁である。第3路111は、電磁弁104とアクチュエータ47の上側ポート47dとを接続している。第3路111には、当該第3路111の空気圧を所定の空気圧P3に維持するためのレギュレータ114が設けられている。第4路112は、電磁弁104とアクチュエータ47の下側ポートとを接続している。第4路112には、エアオペレート弁115が設けられている。エアオペレート弁115は、第3路111の空気圧によって動作する3ポート弁である。エアオペレート弁115には、アクチュエータ戻り路113が接続されている。アクチュエータ戻り路113は、レギュレータ116を介して供給路82に接続されている。レギュレータ116は、第4路112のうちアクチュエータ47の下流側ポート47eからエアオペレート弁115までの間、および、アクチュエータ戻り路113の空気圧を所定の空気圧P4に維持するために設けられている。例えば、空気圧P3>空気圧P4とすることにより、アクチュエータ47のロッド47cを下方へ進出させることができる。また、背圧としての空気圧P4を設定することにより、アクチュエータ47のロッド47cを適度な速度で降下させることができる。
下流側アクチュエータ路86は、下流側加工部36のアクチュエータ67のロッド67cを昇降させるために設けられている。下流側アクチュエータ路86は、上流側アクチュエータ路85と略同様の構成を有している。具体的には、下流側アクチュエータ路86は、5ポート弁83に含まれる電磁弁105と、電磁弁105に接続された第5路121および第6路122と、アクチュエータ戻り路113と、を有している。すなわち、上流側アクチュエータ路85と下流側アクチュエータ路86とは、アクチュエータ戻り路113を共有している。
電磁弁105は、本実施形態では4ポート電磁弁である。第5路121は、電磁弁105とアクチュエータ67の上側ポート67dとを接続している。第5路121には、当該第5路121の空気圧を所定の空気圧P3に維持するためのレギュレータ124が設けられている。第6路122は、電磁弁105とアクチュエータ67の下側ポート67eとを接続している。第6路122には、エアオペレート弁125が設けられている。エアオペレート弁125は、第5路121の空気圧によって動作する3ポート弁である。エアオペレート弁125には、アクチュエータ戻り路113が接続されている。アクチュエータ戻り路113にレギュレータ116が設けられていることで、第6路122のうちアクチュエータ67の下流側ポート67eからエアオペレート弁125までの間、および、アクチュエータ戻り路113の空気圧を所定の空気圧P3に維持できる。前述したように、例えば、空気圧P3>空気圧P4とすることにより、アクチュエータ67のロッド67cを下方へ進出させることができる。また、背圧としての空気圧P4を設定することにより、アクチュエータ67のロッド67cを適度な速度で降下させることができる。
次に、ワーク加工装置1における動作を説明する。なお、図7~図9では、空気圧源81からの圧縮空気が供給されているラインを太い実線で示し、昇降シリンダ5およびアクチュエータ47,67からの空気のラインを点線で示している。
<ワーク加工装置1がワーク200を加工しない待機状態にあるとき>
図7に示すように、ワーク加工装置1がワーク200を加工しない待機状態にあるとき、昇降シリンダ5のロッド5c、上流側アクチュエータ47のロッド47c、および、下流側アクチュエータ67のロッド67cは、何れも、上側の待機位置A1、A11,A12に配置される。このような配置とするために、昇降シリンダ路84においては、圧縮空気が第2路93から昇降シリンダ5の下流側ポート5eへ供給されている。これにより、昇降シリンダ5のピストン5bおよびロッド5cが、シリンダケース5a内の上側位置へ押し上げられている。このとき、昇降シリンダ5の上側ポート5dは、第2路93、レギュレータ95、および、電磁弁91を通して大気開放されている。また、上流側アクチュエータ路85においては、圧縮空気が第4路112からアクチュエータ47の下側ポート47eへ供給されている。これにより、アクチュエータ47のピストン47bおよびロッド47cが、シリンダケース47a内の上側位置へ押し上げられている。また、アクチュエータ47の上側ポート47dは、第3路111、レギュレータ114、および、5ポート弁83を通して大気開放されている。上記の構成により、上流側加工部35の揺動部材45、および、砥石43が、水平姿勢に維持されている。また、下流側アクチュエータ路86においては、圧縮空気が第6路122からアクチュエータ67の下側ポート67eへ供給されている。これにより、アクチュエータ67のピストン67bおよびロッド67cが、シリンダケース67a内の上側位置へ押し上げられている。また、アクチュエータ67の上側ポート67dは、第5路121、レギュレータ124、および、5ポート弁83を通して大気開放されている。上記の構成により、下流側加工部36の揺動部材65、および、砥石63が、水平姿勢に維持されている。
<ワーク加工装置1がワーク200を加工するために昇降ベース7を加工位置A2に降下させた一方で砥石43,63による面取加工は行われない準備状態にあるとき>
図8に示すように、準備状態にあるとき、昇降シリンダ5のロッド5cは、待機位置A1の下方の加工位置A2に配置される。一方、上流側アクチュエータ47のロッド47c、および、下流側アクチュエータ67のロッド67cは、何れも、上側の待機位置A11,A12に配置されたままである。このような配置とするために、昇降シリンダ路84においては、圧縮空気が第1路92から昇降シリンダ5の上側ポート5dへ供給されている。これにより、昇降シリンダ5のピストン5bおよびロッド5cが、シリンダケース5a内の下側位置へ押し下げられている。このとき、昇降シリンダ5の下側ポート5eは、第2路93、エアオペレート弁96、および、昇降シリンダ戻り路94を通っており、レギュレータ97によって一定の空気圧P2を維持されている。これにより、昇降シリンダ5のピストン5bおよびロッド5cは、加工位置A2に浮動状態で配置されている。可動方向D2における加工位置A2の高さ、すなわち、可動方向D2における昇降シリンダ5のロッド5cの位置は、空気圧P1,P2を適宜設定することで規定される。このように、昇降シリンダ5のロッド5cは、昇降シリンダ5へ供給される流体圧P1,P2によって可動方向D2における加工位置A2に保持される。このとき、空気圧P1<空気圧P2(P2がP1より僅かに大きい)とすることで、昇降シリンダ5のロッド5cは、加工ユニット9を含む可動ユニット10の自重を受けつつ、可動ユニット10の浮動状態を維持できる。すなわち、昇降ベース7および加工ユニット9が軽い力で可動方向D2に移動できる状態を維持できる。
<ワーク加工装置1がワーク200を面取加工している加工状態にあるとき>
図9に示すように、ワーク加工装置1がワーク200を加工している加工状態にあるとき、図8に示す準備状態からさらに、上流側アクチュエータ47のロッド47c、および、下流側アクチュエータ67のロッド67cが、それぞれ、下側の加工位置A21,A22に配置される。このような配置とするために、上流側アクチュエータ路85においては、圧縮空気が第3路111からアクチュエータ47の上側ポート47dへ供給されている。これにより、アクチュエータ47のピストン5bおよびロッド5cが、シリンダケース5a内の下側位置へ押し下げられている。また、アクチュエータ47の下側ポート47eは、第4路112およびアクチュエータ戻り路113に通じており、レギュレータ116での設定圧を維持されている。上記の構成により、上流側加工部35の揺動部材45、および、砥石43が、支点軸44回りを回転することで、水平姿勢から傾斜姿勢に変化する。また、下流側アクチュエータ路86においては、圧縮空気が第5路121からアクチュエータ67の上側ポート67dへ供給されている。これにより、アクチュエータ67のピストン67bおよびロッド67cが、シリンダケース67a内の下側位置へ押し下げられている。また、アクチュエータ67の下側ポート67eは、第6路122およびアクチュエータ戻り路113に通じており、レギュレータ116での設定圧を維持されている。上記の構成により、下流側加工部36の揺動部材65、および、砥石63が、支点軸64回りを回転することで、水平姿勢から傾斜姿勢に変化する。このように、ロッド47c,67cは、アクチュエータ47,67へ供給される圧縮空気によって、砥石43,63を被加工部202側へ加圧するように構成されている。
この状態で、ワーク200が搬送ローラ2によって送り方向D1に送られる。このとき、ワーク200は、まず、上流側ガイド21のローラ28と接触することで、ワーク200に対する昇降ベース7および加工ユニット9の可動方向高さ(上下位置)が揃えられる。このとき、昇降ベース7および加工ユニット9は、ローラ28とワーク200との接触によって可動方向D2に移動する。このとき、昇降シリンダ5は、可動方向D2の両側から空気圧P1,P2によってフローティング支持されているので、可動方向D2に軽い力で移動することができる。すなわち、砥石43,63および工具ホルダ42,62がワーク200から可動方向D2に外力を受けることで、搬送ガイド機構8および加工ユニット9が、可動方向D2に移動する。そして、ワーク200が送り方向D1に送られることで、被加工部202に回転中の砥石43,63が接触し、被加工部202に面取加工が施される。このとき、空気圧P3>P4とすることで、アクチュエータ47は、砥石43をワーク200の被加工部202へ強力に押し付けた状態を維持できる。同様に、空気圧P3>P4とすることで、アクチュエータ67は、砥石63をワーク200の被加工部202へ強力に押し付けた状態を維持できる。
また、砥石43,63が面取加工によって外周部から順に摩耗した場合、図10に示すように、ロッド47c,67cがアクチュエータ47,67の上側ポート47d,67dへ供給された圧縮空気によって下方に移動することで、砥石43,63を支点軸44,64回りに移動させることができる。これにより、砥石43,63と被加工部202との接触状態の変化を抑制できる。ワーク200は、送り方向D1に沿って砥石43,63を通過した後、下流側ガイドのローラ34と接触する。これにより、ワーク200に対する昇降ベース7および加工ユニット9の可動方向高さ(上下位置)が揃えられる。このとき、昇降ベース7および加工ユニット9は、ローラ34とワーク200との接触によって可動方向D2に移動する。このとき、前述したように、昇降シリンダ5は、可動方向D2の両側から空気圧P1,P2によってフローティング支持されているので、可動方向D2に軽い力で移動することができる。
ワーク200が送り方向D1に沿ってローラ34を通過すると、被加工部202への面取加工が終了する。引き続き別のワーク200への面取加工が継続される場合、新たなワーク200が送り方向D1に沿ってローラ28、砥石43,63、ローラ34の順に通過する。一方、ワーク200の面取加工が終了すると、図8に示す準備状態、図7に示す待機状態の順にワーク加工装置1が動作し、その後、ワーク加工装置1の電源がオフにされる。
以上説明したように、本実施形態によると、上流側加工部35および下流側加工部36の第1支持部41,61は、可動方向D2におけるワーク200の被加工部202の位置変化に伴い砥石43,63とともに工具ホルダ42,62を可動方向D2に変位させるように構成されている。この構成によると、長尺のワーク200の長手方向に当該ワーク200が送られる。このためワーク200の走行振動や、ワーク200に存在する曲がりや反りの影響により、砥石43,63が配置されている箇所における被加工部202の可動方向D2における位置が変化する。このような位置変化に応じて、可動方向D2における砥石43,63および昇降ベース7の位置を、フローティング支持された揺動シリンダロッド5cの移動によって移動させることができる。これにより、ワーク200に存在する曲がりや反りの影響を抑制された状態で、砥石43,63によるワーク200の面取加工を行うことができる。よって、ワーク200を加工する際に、被加工部202をより均等に加工できる。
また、本実施形態によると、昇降シリンダ5のロッド5cは、昇降シリンダ5へ供給される流体圧P1,P2によって可動方向D2における加工位置A2に保持されるとともに、砥石43,63および工具ホルダ42,62が可動方向D2に外力を受けることで可動方向D2へ移動するように構成されている。この構成によると、昇降シリンダ5のロッド5cが空気圧P1,P2によってフローティング支持されていることで、ワーク200から砥石43,63に作用する外力に応じて砥石43,63を可動方向D2に自動的に移動させることができる。
また、本実施形態によると、ワーク200の被加工部202は、コーナー部201を含み、工具ホルダ42,62は、コーナー部201を切削する砥石43,63を保持する。この構成によると、形鋼への面取加工に最適なワーク加工装置1を実現できる。
また、本実施形態によると、上流側加工部35および下流側加工部36の第1支持部41,61は、ワーク200の被加工部202の加工中において揺動部材45,65が対応する支点軸44,64回りに変位可能に構成されている。そして、第1支持部41,61のアクチュエータ47,67が、被加工部202へ砥石43,63を押し付ける支点軸44,64回りの押付力を発生する。この構成によると、長尺のワーク200の長手方向に当該ワーク200を送りながら砥石43,63によって面取加工を施すため、砥石43,63が次第に削れてきてしまう。そこで、砥石43,63の摩耗に伴って支点軸44回りに工具ホルダ42,62および砥石43,63が回転することで、砥石43,63の摩耗量にかかわらず砥石43,63をワーク200の被加工部202に押し当て続けることができる。このため、砥石43,63と被加工部202との接触状態が変化することを抑制でき、面取加工をワーク200の長手方向全域に亘って均等に施すことができる。よって、ワーク200を加工する際に、被加工部202をより均等に加工できる。
また、本実施形態によると、上流側加工部35のアクチュエータ47と、下流側加工部36のアクチュエータ67は、それぞれ、アクチュエータ47,67のロッド47c,67cを軸方向に移動することで対応する工具ホルダ42,62を支点軸44,64回り方向に揺動させる。そして、ロッド47c,67cは、アクチュエータ47,67へ供給される空気圧P3,P4によって、砥石43,63を被加工部202側へ加圧する。この構成によると、アクチュエータ47,67へ空気圧P3,P4を供給することで、適度な位置に砥石43,63を配置できる。
また、本実施形態によると、搬送ガイド機構8のローラ28は、送り方向D1に搬送されるワーク200をガイドし、ワーク200を受けることで可動方向D2に沿ってワーク200に対する位置を変更可能である。さらに、工具ホルダ42,62および砥石43,63は、送り方向D1におけるローラ28の下流側に配置され、ローラ28とは可動方向D2に連動して変位可能に構成されている。本実施形態では、長尺のワーク200を当該ワーク200の長手方向に送りながら面取加工を施す構成であり、ワーク200の形状に大なり小なりの形状誤差が存在する。また、ワーク200を高速で送りながら面取加工を施す場合、ワーク200が砥石43,63に対して可動方向D2に位置ずれする場合がある。このような条件下であっても、ローラ28がワーク200と接触することで、ローラ28および昇降ベース7とともに砥石43,63が可動方向D2に移動できる。よって、可動方向D2におけるワーク200と砥石43,63との相対位置を、ローラ28、昇降ベース7、および、昇降シリンダ5等の動作によって一定にできる。その結果、ワーク200が砥石43,63の外周面(研削面)以外の箇所と接触することを抑制でき、砥石43,63の破損を抑制できる。すなわち、ワーク200を加工する際に、砥石43,63の破損をより確実に抑制できる。
また、本実施形態によると、搬送ガイド機構8のローラ34は、送り方向D1における工具ホルダ42,62および砥石43,63の下流側に配置され、送り方向D1に搬送されるワーク200を受けることで可動方向D2に沿ってワーク200に対する位置を変更可能に構成されている。この構成によると、送り方向D1に離隔した2箇所に配置されたローラ28,34でワーク200と接触できる。これにより、ワーク200からの力を受けてローラ28,34および昇降ベース7等を含む可動ユニット10全体が送り方向D1に対して傾くことを抑制できる。よって、可動ユニット10を可動方向D2にスムーズに移動させることができる。
また、ローラ28,34とワーク200とは、転がり接触するように構成されている。この構成によるとローラ28,34は、ワーク200を少ない接触抵抗でスムーズに送り方向D1に送ることができる。
また、本実施形態によると、ワーク加工装置1においては、昇降シリンダ5のロッド5cの位置、アクチュエータ47,67のロッド47c,67cの位置、および、砥石43,63の位置を検出するためのセンサが不要である。さらに、ワーク加工装置1においては、砥石43,63や昇降ベース7の位置制御を行うサーボ機構が不要である。また、空気圧回路80においては、各電磁弁91,104,105をオン/オフする手動スイッチが設けられているに過ぎない。このように、高価な位置制御機構(例えば、フィードバック制御やフィードフォワード制御)を用いることなく、ワーク加工装置1におけるワーク200の加工を安価に実現できる。
なお、上述の説明では、ワーク200を加工する場合について説明したけれども、ワーク200以外のワークの加工にもワーク加工装置1を用いることができる。例えば、図11に示すように、寝かされた状態において、ワーク200よりも高さの高いワーク200Aの加工にワーク加工装置1が用いられてもよい。搬送ローラ2からのワーク200の高さと搬送ローラ2からのワーク200Aの高さとの差は、差Δであり、例えば十数mmである。ワーク加工装置1がワーク200Aを面取加工する場合の加工状態において、昇降シリンダ5のピストン5bの高さ位置は、ワーク加工装置1がワーク200を面取加工するときにおける加工状態でのピストン5bの高さと比べて、上記差Δだけ上方に位置する。この場合、ワーク200Aがローラ28に接触することで、ローラ28には上方へ向かう力が作用する。この力は、昇降ベース7を介して昇降シリンダ5のロッド5cおよびピストン5bに伝わる。ピストン5bは、前述したように、空気圧P1,P2によってフローティング支持されているので、シリンダケース5aの上側ポート5dから作動空気を排出しつつ上方へ移動する。そして、ローラ28の高さ位置がワーク200Aの被加工部202Aの高さ位置と一致する高さまでピストン5bが上方へ移動すると、ピストン5bの移動が停止される。
上記図11を参照しながら説明した構成から明らかなように、搬送ローラ2からの高さの異なるワーク200,200Aの何れに対しても、特段の砥石43,63の高さ位置調整を行うことなく、面取加工を施すことができる。すなわち、搬送ローラ2からの被加工部202,202Aの高さの違いに対しては、昇降シリンダ5のロッド5cの位置変化によって対応することができる。一方、砥石43,63の摩耗に対しては、アクチュエータ47,67のロッド47c,67cの位置変化によって対応することができる。このように、ワークのサイズ対応のための昇降シリンダ5と、砥石43,63の摩耗対応のためのアクチュエータ47,67とが別個に設けられていることで、それぞれの機能をより確実に発揮できる。
以上、本発明の実施形態について説明したけれども、本発明は上述の実施の形態に限られない。本発明は、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。
本発明は、ワーク加工装置として、広く適用することができる。
1 ワーク加工装置
5 昇降シリンダ(シリンダ機構)
5a シリンダケース
5c ロッド
7 昇降ベース(第2支持部)
41,61 第1支持部
42,62 工具ホルダ
43,63 砥石(工具)
200,200A ワーク
201 コーナー部
202 被加工部
A2 加工位置
D1 送り方向
D2 可動方向


Claims (4)

  1. 所定の送り方向に搬送されるワークを加工するワーク加工装置であって、
    前記ワークの被加工部を加工する工具を保持する工具ホルダと、
    前記工具ホルダを支持し、前記送り方向と直交する所定の可動方向における前記被加工部の位置変化に伴い前記工具とともに前記工具ホルダを前記可動方向に変位させるように構成された第1支持部と、
    を備え
    前記工具は、円環状の砥石であり、
    前記工具ホルダおよび前記第1支持部は、それぞれ2つ設けられて前記送り方向に並んでおり、
    一方の前記工具ホルダは、前記砥石が前記可動方向に対して所定の角度θ1傾斜した回転軸線回りを回転するように前記砥石を支持し、
    他方の前記工具ホルダは、前記砥石が前記可動方向に対して前記角度θ1とは異なる所定の角度θ2傾斜した回転軸線回りを回転するように前記砥石を支持している、ワーク加工装置。
  2. 請求項1に記載のワーク加工装置であって、
    各前記第1支持部は、前記送り方向と直交する方向を軸線方向とする支点軸を有しており、前記砥石を前記支点軸回りに揺動可能に支持しており、
    一方の前記第1支持部における前記砥石と他方の前記第1支持部における前記砥石とが互いに独立して前記支点軸回りを揺動する、ワーク加工装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のワーク加工装置であって、
    前記送り方向に搬送される前記ワークをガイドするガイド部材であって、前記ワークの前記被加工部を受けることで前記可動方向に沿って前記ワークに対する位置を変更可能に構成されたガイド部材をさらに備え、
    各前記工具ホルダは、前記ガイド部材とともに前記可動方向に変位する、ワーク加工装置。
  4. 請求項1~請求項3の何れか1項に記載のワーク加工装置であって、
    前記ワークの前記被加工部は、コーナー部を含み、
    前記工具ホルダは、前記コーナー部を切削する前記工具を保持するように構成されている、ワーク加工装置。
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