JP7326241B2 - 乳化用スリットチャンバーおよび乳化装置 - Google Patents

乳化用スリットチャンバーおよび乳化装置 Download PDF

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Description

本発明は、原料スラリーを乳化処理するための乳化用スリットチャンバーおよび乳化装置に関する。
従来、乳化装置(乳化用スリットチャンバー)としては、ボールミル、コロイドミル、分散機、ホモジナイザー、微粒化装置等が用いられてきた。
また、乳化性能を得るためには、乳化用スリットチャンバーの構成が重要であり、乳化用スリットチャンバーを構成するノズルやライナーの構造の改良が各種されている。
例えば、流路を硬質のプレート材からなる2枚のライナー部材によって閉塞し、流入側に配設された第1のライナー部材には、板面中心に対して対象位置に、上記ノズルから噴出された各混合液が通過可能な2つの第1の透孔を貫通形成すると共に、一方の板面に上記透孔の端部を連通させる溝部を形成し、また、上記第1のライナー部材に密着して流出側に配設された第2のライナー部材には、第1のライナー部材との密着対向面に、上記第1の溝部と直交する第2の溝部を形成すると共に、この第2の溝部の両外方端に、排出用の2つの第2の透孔を貫通形成し、混合液がこれらのライナー部材を通過する間に上記乳化を行うようにしたことを特徴とする乳化装置がある(例えば、特許文献1参照)。
平2―261525号公報
前記した従来の乳化装置では、第1、第2のライナー部材に透孔や案内溝を形成しているものの、混合液(以下、原料スラリーという)がライナー部材、透孔および案内溝の内面や端面を衝突および通過する際に、構造的に弱い部分や応力が集中する箇所から破断してしまう、という課題があった。
さらに、ライナー部材は小さく、薄い形状をしているため、破断した際のメンテナンス性の向上に関しても要望があった。
そこで、本発明では、前記した問題に対し、乳化用スリットチャンバーを構成する部材にかかる応力集中を緩和し、メンテナンス性能を向上した乳化用スリットチャンバーおよび乳化装置を提供すること、を課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、増圧機によって100~245MPaまで加圧した原料スラリーを乳化するための乳化用スリットチャンバーであって、チャンバー流路から原料スラリーを導入する第1および第2の上流側導水孔を有する上流ノズルと、上流ノズルの出口側端面を接触させた状態で配置され、原料スラリーを導入する第1および第2の下流側導水孔を有する下流ノズルと、上流ノズルと下流ノズルを挿入する固定溝を有するとともに、チャンバー流路と連結され、上流ノズルと下流ノズルを通過することで、乳化した原料スラリーを噴射する噴射口を有するチャンバー本体と、を備え、下流ノズルは、第1および第2の下流側導水孔を結ぶ乳化補助流路と、乳化補助流路と直交し、第1および第2の上流側導水孔と連通する乳化流路とを備えること、を特徴とする。
この構成では、下流ノズルに、乳化補助流路と乳化流路を備えたことによって、上流ノズルと下流ノズルにかかる応力を分散することができ、チャンバー内にかかる応力集中を緩和することができる。
前記した乳化用スリットチャンバーにおいて、乳化補助流路の断面視で左右方向の幅は、乳化流路の断面視で上下方向の幅よりも小さいこと、を特徴とする。
この構成では、上流ノズルの第1、第2の上流側導水孔に導水される原料スラリーは、第1、第2の上流側導水孔から下流ノズルの入口側端面に衝突した後、それぞれ下流ノズルの内側方向に直角的に移動し、縮径された乳化流路で乳化された後、再度衝突することによって乳化が促進されるとともに、乳化補助流路の流路が乳化流路の流路よりも大きいことで、乳化後の再凝集も抑制される。その乳化流路内の動きが重要であり、縮径の程度によって流量を調整することができる。
前記した乳化用スリットチャンバーにおいて、乳化流路の深さは、乳化補助流路の深さよりも小さいこと、を特徴とする。
この構成では、乳化流路で縮径された状態で乳化が促されることが重要であり、上記構造によって、より乳化性能を向上させることができる。
前記した乳化用スリットチャンバーにおいて、乳化流路の断面視で上下方向の幅は、第1および第2の上流側導水孔の直径よりも小さいこと、を特徴とする。
この構成では、直角的かつ縮径された乳化流路で原料スラリーの乳化が促されることが重要であり、上記構造によって、より乳化性能を向上させることができる。
前記した乳化用スリットチャンバーにおいて、下流ノズルの出口側端面を接触させた状態で配置され、原料スラリーを噴射ノズルの噴射口へ導水する荷重受けノズルによって、下流ノズルに荷かる応力集中を緩和するように配置されること、を特徴とする。
この構成では、弾性部材と荷重受けノズルで各種ノズルの固定を柔軟にしたことによって、特定部位に偏荷重や応力集中が発生しない構成とすることができる。
前記した乳化用スリットチャンバーにおいて、上流ノズルの第1、第2の上流側導水孔の間の位置に、窪みを形成すること、を特徴とする。
この構成では、乳化補助流路と乳化流路が交差する場所であり、乳化中の原料スラリーが衝突する箇所であるため、窪みを形成することで、流路内部にかかる応力を緩和することができる。
また、本発明の乳化装置は、前記した乳化用スリットチャンバーを含み、原料スラリーを貯留する原料タンクと、原料タンクの前記原料スラリーを圧送する給液ポンプと、給液ポンプから圧送される原料スラリーを加圧する前記増圧機と、乳化用スリットチャンバーと、を備えることを特徴する。
この構成では、本発明の乳化用スリットチャンバーを用いることで、装置寿命を延ばし、メンテナンス性能を向上することができる。
本発明の乳化用スリットチャンバーによれば、チャンバーの構成部材にかかる応力集中を緩和し、メンテナンス性能を向上した乳化用スリットチャンバーおよび乳化装置を提供することができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。
(乳化用スリットチャンバーの構成)
本実施形態の乳化用スリットチャンバー1は、図1に示すように、加圧された原料スラリーを乳化するためのものである。乳化用スリットチャンバー1は、原料スラリーが入口側(IN)から出口側(OUT)に向かって供給され、チャンバー流路2と、チャンバー流路2と連結されるチャンバー本体3と、チャンバー本体3の固定溝3a内に上流ノズル4、下流ノズル5および荷重受けノズル7と、噴射口8が配置されている。
上流ノズル4は、図2(a)に示すように、円板を一部切り欠いた形状の部材であり、断面視で左右に第1、第2の上流側導水孔9a、9bを有する。また、下流ノズル5は、図2(b)に示すように、円板を一部切り欠いた形状の部材であり、断面視で上下に第1、第2の下流側導水孔10a、10bを有する。さらに、荷重受けノズル7は、図2(c)に示すように、第1、第2の下流側導水孔10a、10bと同様の位置に、第1、第2の下流側導水孔10a、10bよりも一回り大きい孔を2つ有する。上流ノズル4、下流ノズル5、荷重受けノズル7の材質としては、超硬や焼結ダイヤ等の硬度の高いものを用いることが望ましい。
下流ノズル5は、第1、第2の下流側導水孔10a、10bを結ぶ乳化補助流路11aと、乳化補助流路11aと直交し、第1、第2の上流側導水孔9a、9bと連通する乳化流路12aを有する。
チャンバー流路2に供給される原料スラリーが第1、第2の上流側導水孔9a、9bを通り、下流ノズル5の入口側端面に衝突する。その後、原料スラリーは、乳化流路12aを通って乳化され、乳化補助流路11aおよび第1、第2の下流側導水孔10a、10bを通って、噴射口8から乳化物が噴射される。
また、乳化補助流路11aの断面視で左右方向の幅は、乳化流路12の断面視で上下方向の幅よりも小さく設定することができる。原料スラリーが通過する第1、第2の上流側導水孔9a、9bから下流ノズル5の入口側端面に衝突した後、直角状に移動し、縮径された乳化流路12aで原料スラリーが乳化される。
乳化装置100の起動時には、一時的に第1、第2の上流側導水孔9a、9b付近の内部空間に充填される原料スラリーの流れが乱れるが、噴射口8から乳化物が噴射され続けることによって、内部空間の乱れがなくなり、流れが調整されていく。
また、乳化流路12aの深さは、乳化補助流路11aの深さよりも小さく設定することができる。その結果、前述の縮径時、拡径時の乳化性能の向上を促進させることができる。
乳化流路12aの断面視で上下方向の幅は、第1、第2の上流側導水孔9a、9bの直径よりも小さく設定することができる。その結果、前述の縮径時、拡径時の乳化性能の向上を促進させることができる。
その他、乳化補助流路11aや乳化流路12aの流路内に表面処理を施すことや、流路を凹凸形状とすること等も想定できる。
また、図1に示すように、チャンバー本体3の固定溝3a内に上流ノズル4、下流ノズル5、荷重受けノズル7の順に配置しているが、応力集中を防ぐためのさらなる措置として、チャンバー流路3と上流ノズル4の間に、弾性部材6を配置する。弾性部材6としては、Oリングが最適であるが、上流ノズル4および下流ノズル5を中心として、荷重受けノズル7との相性に応じて各種変更できる。また、固定溝3aの形状としても、円筒状、角筒状等、相互に配置される部材に応じて各種変更できる。
さらに、下流ノズル5の出口側端面を接触させた状態で配置され、乳化物をチャンバー本体3の噴射口8へ導水する荷重受けノズル7を配置する。弾性部材と荷重受けノズル7で各種ノズルの固定を柔軟にしたことによって、特定部位に偏荷重や応力集中が発生しない構成とすることができる。
(乳化装置の構成)
乳化装置100の構成としては、図3に示すように、原料スラリーを貯留する原料タンク101と、原料タンク101の原料スラリーを圧送する給液ポンプ102と、給液ポンプ102から圧送される原料スラリーを加圧する増圧機103と、加圧された原料スラリーを乳化処理する乳化用スリットチャンバー1で構成する。
次に、図4を用いて、従来の上流ノズル4Aおよび下流ノズル5Aと、本発明の上流ノズル4および下流ノズル5にかかる応力集中について、有限要素法を用いて比較した解析結果を説明する。
従来の上流ノズル4Aおよび下流ノズル5Aの構成としては、上流ノズル4Aに第1、第2の上流側導水孔9A、9Bと乳化補助流路11Aを備えるとともに、下流ノズル5Aに第1、第2の下流側導水孔10A、10Bと乳化流路12Aを形成したものである。本発明の構成と類似するが、本発明では下流ノズル5に形成する乳化補助流路11aを従来の構成においては、上流ノズル4Aに形成していた。
従来と本発明の構成のそれぞれに対し、200MPaでの応力集中について、有限要素法を用いて解析結果を比較した。
従来の構成の場合、上流ノズル4Aの第1、第2の上流側導水孔9A、9Bの出口側周辺部の中心において、最大451MPaの応力が発生したことが判明した。これは、上流ノズル4Aの入口側端面に対して垂直方向に、原料スラリーの流れ方向の圧力がかかるとともに、第1、第2の上流側導水孔9A、9Bと乳化補助流路11Aの内側の肉厚が薄い箇所に、第1、第2の上流側導水孔9A、9Bの内周にかかる圧力が中心方向に対してかかることによって、全方向から応力が集中していることが推測できる。この結果により、従来の構成においては、上流ノズル4Aの寿命を短くする要因となっていたことも推測できる。
本発明の構成の場合、上流ノズル4の第1、第2の上流側導水孔9a、9bの出口側周辺部の中心において、最大335MPaの応力が発生したことが判明した。従来の上流ノズル4Aおよび下流ノズル5Aに係る応力よりも小さい値となった。これは、本発明において、従来の第1、第2の上流側導水孔9A、9Bと乳化補助流路11Aの内側の肉厚が薄い箇所をなくすために、乳化補助流路11aを下流ノズル5に形成したことによって、応力が分散されたことが理由であると考えられる。
また、従来と本発明における乳化用スリットチャンバーの寿命試験も実施した。寿命試験は、図3の乳化装置100に従来と本発明の乳化用スリットチャンバーを装着し、増圧機103を通して、200MPaの圧力の原料スラリーを乳化させる処理を行った。
その結果、従来の構成の場合、試験開始から80時間で上流ノズル4Aが破断したのに対し、本発明の構成の場合、上流ノズル4が破断することなく、試験開始から200時間を経過後も使用できた。
(乳化用スリットチャンバーの変形例)
以下に、図5を用いて、乳化用スリットチャンバー1の変形例を説明する。
最適な実施例としては、前記の本発明の構成同様、上流ノズル4における第1、第2の上流側導水孔9a、9bに連通する形で、下流ノズル5に乳化補助流路11a、乳化流路12a、第1の下流側導水孔10a、第2の下流側導水孔10b、を備えるものである。
第1の変形例としては、図5(a)に示すように、最適な実施例において、上流ノズル4における第1、第2の上流側導水孔9a、9bに連通する形で、下流ノズル5の乳化流路12aが配置されていた構成を変更し、下流ノズル5に第2の乳化流路12bを形成する構成である。
この構成によれば、原料スラリーの乳化を最も促す乳化流路12a、14が2本存在することで、乳化物を2倍処理することができる。
第2の変形例としては、図5(b)に示すように、最適な実施例において、上流ノズル4における第1、第2の上流側導水孔9a、9bに連通する形で、下流ノズル5の乳化流路12aが配置されていた構成を変更し、下流ノズル5に第2の乳化流路12b、さらに、第3、第4の上流側導水孔9c、9dを形成する構成である。
この構成によれば、原料スラリーの乳化を最も促す乳化流路12a、12bが2本存在することで、乳化物を2倍処理することができる。第1の変形例の場合は、上流側導水孔9a、9bを通過する原料スラリーを分岐する形で乳化処理を施せるが、第2の変形例の場合は、第3、第4の上流側導水孔9c、9dを増やしたことによって、乳化流路12a、第2の乳化流路12bそれぞれに対し、均等な乳化物を供給することが可能になる。
第3の変形例としては、図5(c)に示すように、最適な実施例において、上流ノズル4における第1、第2の上流側導水孔9a、9bに連通する形で、下流ノズル5の乳化流路12aが配置され、さらに、上流ノズル4の下流側導水孔10a、10bに乳化補助流路11aが形成されていた構成を変更し、下流ノズル5に第3、第4の下流側導水孔10c、10dおよび第2の乳化補助流路11bを形成するとともに、上流ノズル4における上流側導水孔9a、9bに上流側導水孔9cを形成する構成である。
この構成によれば、第3、第4の下流側導水孔10c、10dおよび第2の乳化補助流路11bを形成したことによって、乳化物がより潤滑に通過することによって、乳化物の処理流量の調整を施すことができ、さらに、不要な詰まり等も防止することができる。
最適な実施例および第1~3の変形例を例示したが、これらの構成だけでなく、上流側導水孔9および下流側導水孔10の孔数や、乳化補助流路11aおよび乳化流路12aの流路数を変更することで、乳化した原料スラリーの完成品の処理量の増加や作業効率の向上を図ることができることは言うまでもない。
また、前記変形例とは別であるが、上流ノズル4の変形例として、図6に示すように、上流ノズル4の出口側端面において、第1、第2の上流側導水孔9a、9bの間に、窪み4aを形成することもできる。下流ノズル5の乳化補助流路11aと乳化流路12aが交差しあう箇所において、対向する乳化流路12aから噴射された原料スラリーが衝突し、衝突噴流によって上流ノズル4が磨耗および壊食するため、上流ノズル4の出口側端面に窪み4aを形成することによって、こうした磨耗および壊食を抑制することに繋がる。
また、前記説明においては、下流ノズル5の入口側端面に乳化補助流路11aと乳化流路12aなどを形成することを説明したが、下流ノズル5の変形例として、図7に示すように、荷受けノズル7と接触する下流ノズル5の出口側端面に、補助流路11bと乳化流路12bを形成することもできる。
乳化流路12aと乳化流路12bを同じ幅と深さで形成すれば、乳化流路12aが経時使用して使えなくなった場合でも、下流ノズル5の入口側端面と出口側端面を入れ替え、乳化流路12bを使用することで継続使用が可能となる。すなわち、ノズルの寿命を従来よりも2倍増やすことが出来る。
また、乳化流路12aと乳化流路12bを異なる幅と深さにした場合、乳化流路12aと乳化流路12bでは乳化性能と流量が異なるため、用途に応じた使い分けが可能となる。
ここで、本実施形態の乳化装置100における乳化処理手順の流れについて説明する。なお、乳化用スリットチャンバー1の構成としては、前記最適な実施例を用いる。
まず、原料タンク101内に乳化対象となる原料を投入しスラリー状に調整する。次に、原料タンク101内の原料スラリーが給液ポンプ102によって、増圧器103の増圧室内に圧送される。圧送された原料スラリーは、増圧器103によって加圧された状態となる。そして、加圧された原料スラリーは、乳化用スリットチャンバー1に供給される。
乳化用スリットチャンバー1内のチャンバー流路2内に供給された原料スラリーは、上流ノズル4の第1、第2の上流側導水孔9a、9bに入った後、下流ノズル5の端面に衝突し、直角的に軌道を変えて乳化流路12aで縮径されることでせん断応力およびキャビテーション効果を得、さらに対向する12aから原料スラリーが噴射し、噴射液同士の衝突力を得て乳化される。乳化材料は、乳化補助流路11aを経て、噴射口8から噴射される。なお、この処理は1回だけでなく、複数回繰り返す構成とすることもできる。
本実施形態の乳化用スリットチャンバー1を示した側面図である。 本実施形態の上流ノズル4と下流ノズル5を示した断面図である。 本実施形態の乳化用スリットチャンバー1を有した乳化装置の構成図である。 従来と本発明における上流ノズル4、4Aおよび下流ノズル5、5Aにかかる応力集中について、有限要素法を用いて比較した解析結果である。 (a)本実施形態の変形例1、(b)本実施形態の変形例2、(c)本実施形態の変形例3を示した断面図である。 本実施形態の上流ノズル4の変形例を示した断面図である。 本実施形態の下流ノズル5の変形例を示した断面図である。
1 乳化用スリットチャンバー
2 チャンバー流路
3 チャンバー本体
3a 固定溝
4 上流ノズル
4a 窪み
5 下流ノズル
6 弾性部材
7 荷重受けノズル
8 噴射口
9a 第1の上流側導水孔
9b 第2の上流側導水孔
9c 第3の上流側導水孔
9d 第4の上流側導水孔
10a 第1の下流側導水孔
10b 第2の下流側導水孔
10c 第3の下流側導水孔
10d 第4の下流側導水孔
11a 乳化補助流路
11b 第2の乳化補助流路(乳化補助流路)
12a 乳化流路
12b 第2の乳化流路(乳化流路)
13 補助流路
100 乳化装置
101 原料タンク
102 給液ポンプ
103 増圧器

Claims (7)

  1. 増圧機によって100~245MPaまで加圧した原料スラリーを乳化するための乳化用スリットチャンバーであって、
    チャンバー流路から前記原料スラリーを導入する第1および第2の上流側導水孔を有する上流ノズルと、
    前記上流ノズルの出口側端面を接触させた状態で配置され、前記原料スラリーを導入する第1および第2の下流側導水孔を有する下流ノズルと、
    前記上流ノズルと前記下流ノズルを挿入する固定溝を有するとともに、前記チャンバー流路と連結され、前記上流ノズルと前記下流ノズルを通過することで、乳化した前記原料スラリーを噴射する噴射口を有するチャンバー本体と、を備え、
    前記下流ノズルは、前記第1および第2の下流側導水孔を結ぶ乳化補助流路と、
    前記乳化補助流路と直交し、第1および第2の前記上流側導水孔と連通する乳化流路とを備えること、を特徴とする乳化用スリットチャンバー。
  2. 前記乳化補助流路の断面視で左右方向の幅は、前記乳化流路の断面視で上下方向の幅よりも小さいこと、を特徴とする請求項1記載の乳化用スリットチャンバー。
  3. 前記乳化流路の深さは、前記乳化補助流路の深さよりも小さいこと、を特徴とする請求項1または2に記載の乳化用スリットチャンバー。
  4. 前記乳化流路の断面視で上下方向の幅は、前記第1および第2の上流側導水孔の直径よりも小さいこと、を特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の乳化用スリットチャンバー。
  5. 前記下流ノズルの出口側端面を接触させた状態で配置され、前記原料スラリーを前記チャンバー本体の噴射口へ導水する荷重受けノズルによって、前記下流ノズルに荷かる応力集中を緩和するように配置されること、
    を特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の乳化用スリットチャンバー。
  6. 前記上流ノズルにおいて、前記第1、第2の上流側導水孔の間の位置に、窪みを形成すること、を特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の乳化用スリットチャンバー。
  7. 前記原料スラリーを貯留する原料タンクと、
    前記原料タンクの前記原料スラリーを圧送する給液ポンプと、
    前記給液ポンプから圧送される前記原料スラリーを加圧する前記増圧機と、
    前記請求項1~6のいずれかに記載の乳化用スリットチャンバーと、を備えることを特徴する乳化装置。
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