JP7325967B2 - 手術器具 - Google Patents

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本発明は、手術中において、インプラント、トライアル等の医療部材を扱うに際し、医療部材としての対象物を把持するために用いられる手術器具に関する。
従来、関節置換術等の手術において、インプラント等が個々の患者に適合するように、複数のネックトライアル等が手術中に試される(例えば、特許文献1を参照)。このとき、インプラント、トライアル等の医療部材等は、術者自らの手によって把持されている。
特開2007-61620号公報
そのため、このような医療部材等を把持する手術器具が求められている。
上記課題を解決するため、本発明のある局面に係る手術器具は、対象物を把持可能な手術器具であって、操作部を含む本体部の先端側に位置する2つの先端部に配された把持部を備え、前記把持部は、第1把持部と、前記対象物に対する接触領域として前記第1把持部と共通する接触領域及び前記第1把持部と異なる接触領域を有する第2把持部と、を有し、前記把持部は、互いに対向する対向面を有し、当該対向面は、前記接触領域として、前端領域と、後端領域と、前記前端領域と前記後端領域との間に位置する内側領域と、を有し、前記第1把持部は、前記2つの先端部のそれぞれに位置し、前記第2把持部は、前記2つの先端部のそれぞれに位置し、複数の前記第1把持部は、互いに対向する位置で前記対象物に接触し、複数の前記第2把持部は、互いに対向する位置で前記対象物に接触することにより、前記対象物を把持し、前記前端領域および前記後端領域は、前記対象物を囲むように位置する複数の平面を有している
本発明に係る手術器具は、医療部材等を把持することができる。
本発明の一実施形態に係る手術器具を模式的に示す図であって、(a)は、術者の指が挿入される側から視た図であり、(b)は、手術器具が開閉により動作する方向から視た図である。 図1に示す手術器具が使用されて把持される対象物の一例を示す図である。 図1に示す手術器具に把持される対象物の一例を示す図である。 図1に示す手術器具に把持される対象物の一例を示す図である。 図1に示す手術器具の第1先端部と第2先端部とを示す図であって、対象物を把持していない状態を示す斜視図である。 図5に示す第1先端部を示す斜視図である。 図5に示す第2先端部を示す斜視図である。 図3に示す対象物が、図1に示す手術器具によって把持されている状態を示す斜視図である。 図4に示す対象物が、図1に示す手術器具によって把持された状態を示す斜視図である。 本発明の他の一実施形態に係る手術器具を示す図であって、(a)は、把持部が閉じた状態を示す図であり、(b)は、把持部が開いた状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、手術中において、インプラント、トライアル等の医療部材を扱うに際し、医療部材としての対象物を把持するために用いられる手術器具として、広く適用することができるものである。
図1は、本発明の一実施形態に係る手術器具1を模式的に示す図であって、(a)は、術者の指が挿入される側から視た図であり、(b)は、手術器具1が開閉により動作する方向から視た図である。本実施形態における手術器具1は、操作部3を含む本体部2と、本体部2の先端側に配された把持部4とを備えている。そして、手術器具1は、把持部4において対象物を把持するように構成されている。
[手術器具の把持対象物]
図2は、図1に示す手術器具1が使用されて手術器具1によって把持される対象物の一例を示す図である。なお、図中に示す細線は、表面の曲面形状を示すための線であり、以下の図3乃至図9においても同様である。
本実施形態における対象物としては、例えば、トライアル、インプラント等の医療部材が例示される。なお、トライアルは、人工関節置換術の手術中において、術者が個々の患者に適合するインプラントを選択できるよう、インプラントの患者の関節への適合可能性の確認に用いる、インプラントの一部を模した医療部材である。そのため、トライアルは、例えば、個々の患者に適合するサイズ及び形状のものを選択できるように、様々なサイズ及び形状を有するものが用意される。
図2においては、手術器具1によって把持される対象物として、人工股関節置換術において用いられるトライアル100を例示している。図2に示すトライアル100は、ブローチトライアル101と、ネックトライアル102と、を備えている。術者が手術器具1を用いて把持する対象物としては、例えば、トライアル100、あるいは、ブローチトライアル101から分離した状態のネックトライアル102を挙げることができる。なお、以下においては、手術器具1によって把持される対象物が、ネックトライアル102である場合を例にとって説明する。
ブローチトライアル101は、大腿骨の髄腔(図示省略)に設置される。ネックトライアル102は、ブローチトライアル101に対して着脱自在に連結される。図3及び図4は、ネックトライアル102の例を示す図である。手術器具1は、例えば図3及び図4に示すような、サイズ及び形状の異なる円柱状ネックトライアル102A及び拡径状ネックトライアル102Bを把持することができる。円柱状ネックトライアル102A及び拡径状ネックトライアル102Bはいずれも、ネックトライアル基端部103と、ネックトライアル軸部104と、ネックトライアル先端部105と、を有している。
ネックトライアル基端部103は、ブローチトライアル101に対してネックトライアル102が連結されるための部分である。ネックトライアル基端部103は、例えば、図3及び図4に示すように、角筒状又は円柱状に形成されていてもよい。
ネックトライアル軸部104は、ネックトライアル102がブローチトライアル101に取付けられた状態において、大腿骨側から骨盤側に向けて延びる部分である。ネックトライアル軸部104は、ネックトライアル先端部105に嵌められる骨頭ボール(図示省略)を支持する。ネックトライアル軸部104は、例えば、円柱状に形成されている。
ネックトライアル先端部105は、骨盤の寛骨臼(図示省略)に装着される骨頭ボールに対して挿入される部分である。ネックトライアル先端部105は、例えば、図3及び図4に示すように、先端に向かうに従って径が小さくなる円錐台形状に形成されている。即ち、ネックトライアル先端部105における周面は、ネックトライアル軸部104側からテーパを有して幅狭になるように形成されている。ネックトライアル先端部105は、ネックトライアル先端部105におけるネックトライアル軸部104に隣接する側において大径部106を有し、骨頭ボールに挿入される側において小径部107を有する。
ネックトライアル102は、個々の患者に適合するように、複数用意される。複数のネックトライアル102のネックトライアル先端部105は、大径部106が、例えば、ネックトライアル軸部104の外径と同じ大きさで形成されているものと、ネックトライアル軸部104の外径と異なる径で形成されているものとが含まれる。
より具体的には、ネックトライアル102として、例えば、図3に示すように、ネックトライアル軸部104からネックトライアル先端部105の大径部106に亘って均一な円柱状に形成される円柱状ネックトライアル102Aが使用される。また、ネックトライアル102として、例えば、図4に示すように、ネックトライアル軸部104からネックトライアル先端部105の大径部106に亘って径が拡大して形成される拡径状ネックトライアル102Bが使用される。即ち、拡径状ネックトライアル102Bは、ネックトライアル軸部104におけるネックトライアル先端部105に隣接する部分においてくびれ部108が形成される。
くびれ部108は、図4に示すように、ネックトライアル軸部104の外径と、ネックトライアル先端部105における大径部106の外径との段差部分として構成される。即ち、くびれ部108は、図3に示すように、ネックトライアル軸部104の外径とネックトライアル先端部105における大径部106の外径との寸法差がない場合には形成されない。また、くびれ部108は、ネックトライアル軸部104の外径と、ネックトライアル先端部105における大径部106の外径との寸法差の大小に応じた大きさに形成される。
[手術器具]
本実施形態に係る手術器具1は、1つの手術器具1によって円柱状ネックトライアル102Aと拡径状ネックトライアル102Bとを選択的に把持することが可能である。手術器具1は、図1に示すように、本体部2と、本体部2の先端に設けられた把持部4と、を備える。
本体部2は、操作部3と、第1部材5と、第2部材6と、連結部7と、を有する。操作部3は、環状に形成される一対の部材で構成される。操作部3は、把持部4を開閉動作させるために術者が指を開閉して操作する部分である。
第1部材5は、棒状に形成されており、操作部3の一方側の先端から延びている。第2部材6は、第1部材5と同様に棒状に形成されており、操作部3の他方側の先端から延びている。第1部材5及び第2部材6は、直線状に形成されており、中途位置において互いに交差するように設けられている。第1部材5及び第2部材6は、交差する位置において連結部7が設けられており、連結部7を中心に互いに回動自在に連結されている。術者は、操作部3によって第1部材5及び第2部材6を開閉操作し、ネックトライアル先端部105を把持部4で把持することができる。第1部材5は、先端において第1先端部8を有している。また、第2部材6は、先端において第2先端部9を有している。なお、把持部4は、第1先端部8及び第2先端部9のそれぞれの一部で構成されている。
図5は、図1に示す手術器具1の第1先端部8と第2先端部9とを示す図であって、対象物を把持していない状態を示す斜視図である。図6は、図5に示す第1先端部8を示す斜視図である。図7は、図5に示す第2先端部9を示す斜視図である。
第1先端部8及び第2先端部9は、ネックトライアル先端部105を安定して把持できる形状を有している。具体的には、第1先端部8及び第2先端部9の一部は、ネックトライアル先端部105の周面に沿った形状を有している。本実施形態に係る第1先端部8及び第2先端部9は、例えば、それぞれ半割の略円筒状に形成されている。第1先端部8及び第2先端部9のそれぞれは、対向面10を有している。即ち、第1先端部8及び第2先端部9は、互いに対向する複数の対向面10,10を有している。
また、第1先端部8及び第2先端部9の形状は、第1先端部8の対向面10と、第2先端部9の対向面10と、を互いに重ね合わせた状態において、互いに接触する面を基準に対称形状となっている。第1先端部8及び第2先端部9においては、対向面10,10側から外周側に貫通する穴部11がそれぞれ設けられている。穴部11では、ネックトライアル先端部105が手術器具1に対して適切な位置に把持されていることを確認することができる。
第1先端部8は、第1部材5の先端において一体に設けられている。第2先端部9は、第2部材6の先端において一体に設けられている。第1先端部8及び第2先端部9は、術者の手元側に位置する後端側から対象物に対向する側に位置する先端側に延びている。
把持部4は、本体部2の先端に設けられ、ネックトライアル102を把持する際に、術者が操作部3を操作することで開閉動作する部分に設けられている。把持部4は、第1把持部12と、第2把持部13と、を有している。また、把持部4は、第1先端部8を有する第1部材5、及び第2先端部9を有する第2部材6において設けられている。第1把持部12及び第2把持部13を有する把持部4は、複数の対向面10,10で構成されている。
把持部4を構成する複数の対向面10,10は、ネックトライアル102のネックトライアル先端部105を把持するために、第1先端部8及び第2先端部9において対向する部分として構成されている。対向面10は、対象物に対して接触する領域として接触領域を有している。第1先端部8及び第2先端部9の互いに対向する複数の対向面10,10の少なくとも一部は、円柱状ネックトライアル102Aを把持する第1把持部12と、拡径状ネックトライアル102Bを把持する第2把持部13と、を構成している。
複数の対向面10,10は、前端領域14と、後端領域15と、内側領域18と、を有している。前端領域14は、対向面10,10の前端に位置する領域である。後端領域15は、対向面10,10の後端に位置する領域である。内側領域18は、対向面10,10における外縁の部分である外縁部よりも内側に位置する。また、複数の対向面10,10のそれぞれは、対向面10,10の外縁部よりも凹んだ凹部20を有している。そして、本実施形態に係る手術器具1における第1把持部12は、第1先端部8及び第2先端部9の複数の対向面10,10におけるそれぞれの外縁部に位置している。
図5乃至図8に示すように、前端領域14及び後端領域15は、第1把持部12の少なくとも一部を構成している。言い換えれば、第1把持部12は、前端領域14と、後端領域15と、を有する。第1把持部12の前端領域14及び後端領域15は、ネックトライアル102のネックトライアル軸部104に対して、線接触することができる。即ち、前端領域14及び後端領域15は、例えば、複数の平面によって形成されており、円柱状ネックトライアル102Aのネックトライアル軸部104に対して線接触する。
より具体的には、第1把持部12の前端領域14は、円柱状ネックトライアル102Aのネックトライアル軸部104を囲むように複数の第1平面16で構成されている。本実施形態に係る第1先端部8及び第2先端部9は、それぞれ第1平面16を3つ有している。そして、第1把持部12の前端領域14は、3つの第1平面16によって、第1先端部8及び第2先端部9の前端側においてそれぞれ溝状に形成されている。
また、第1把持部12の後端領域15は、ネックトライアル102の小径部107を囲むように複数の第2平面17で構成されている。本実施形態に係る第1先端部8及び第2先端部9は、それぞれ第2平面17を3つ有している。そして、第1把持部12の後端領域15は、3つの第2平面17によって、第1先端部8及び第2先端部9の後端側においてそれぞれ溝状に形成されている。
溝状に形成される前端領域14及び後端領域15の深さは、ネックトライアル先端部105に沿うように設定されている。本実施形態では、後端領域15の深さは、円柱状ネックトライアル102Aのネックトライアル先端部105に沿うように、前端領域14の深さよりも小さく設定されている。第1平面16及び第2平面17が上述のように構成されることで、円柱状ネックトライアル102Aは、安定して把持することができる。
図5乃至図7、及び図9に示すように、前端領域14と、内側領域18は、第2把持部13の少なくとも一部を構成している。言い換えれば、第2把持部13は、前端領域14と、前端領域14及び後端領域15の間に位置する内側領域18と、を有している。第1把持部12及び第2把持部13の前端領域14と、第2把持部13の内側領域18との境界には段差が形成されている。また、第1把持部12の後端領域15と、第2把持部13の内側領域18との境界においても段差が形成されている。即ち、第2把持部13の内側領域18は、前端領域14及び後端領域15のいずれの領域に対しても重なる領域を有しておらず段差によって区切られている。
第2把持部13の内側領域18は、複数の平面によって形成されており、拡径状ネックトライアル102Bのネックトライアル先端部105の周面に対して線接触することができる。より具体的には、第2把持部13の内側領域18は、拡径状ネックトライアル102Bのネックトライアル先端部105の周面を囲むように4つの第3平面19で構成されている。即ち、第1先端部8及び第2先端部9は、それぞれ第3平面19を2つ有している。そして、第2把持部13の内側領域18は、2つの第3平面19によって、第1先端部8及び第2先端部9の中央部において、それぞれ前端領域14及び後端領域15よりも深い溝状に形成されている。また、第2把持部の少なくとも一部は、凹部20の一部である。
第3平面19が上述のように構成されることで、拡径状ネックトライアル102Bは、第1平面16と第3平面19とによって安定して確実に把持される。
第1把持部12における前端領域14及び後端領域15は、円柱状ネックトライアル102Aのネックトライアル先端部105及びネックトライアル軸部104と接触する接触領域を有している。図8は、図3に示す対象物が、図1に示す手術器具1によって把持された状態を示す斜視図である。第1把持部12の前端領域14は、図8に示すように、円柱状ネックトライアル102Aのネックトライアル軸部104を把持する。そして、第1把持部12の後端領域15は、円柱状ネックトライアル102Aのネックトライアル先端部105における小径部107を把持する。
第2把持部13における前端領域14及び内側領域18は、拡径状ネックトライアル102Bのネックトライアル先端部105及びネックトライアル軸部104と接触する接触領域を有している。図9は、図4に示す対象物が、図1に示す手術器具1によって把持された状態を示す斜視図である。第2把持部13の前端領域14は、図9に示すように、拡径状ネックトライアル102Bのネックトライアル軸部104を把持する。そして、第2把持部13の内側領域18は、拡径状ネックトライアル102Bの先端部105の周面を把持する。
第2把持部13は、第1把持部12と異なる接触領域を有している。本実施形態では、第2把持部13は、第1把持部12と共通する接触領域を有する前端領域14と、第1把持部12と異なる接触領域を有する内側領域18と、を有している。
第2把持部13は、複数の対向面10,10のうち、外縁部よりも内側に位置しているうち内側領域18を有している。即ち、第2把持部13の少なくとも一部である内側領域18は、対向面10,10のうちの外縁部よりも内側に位置している。
本実施形態に係る手術器具1における第2把持部13の少なくとも一部は、第1先端部8及び第2先端部9の複数の対向面10,10のうち外縁部よりも内側に位置している。
また、第2把持部13の前端領域14は、大径部106に隣接して位置するため、拡径状ネックトライアル102Bを把持した状態で、術者が操作部3を引き操作することで、前端領域14及び内側領域18の間に位置した段差がくびれ部108に係止される。このため、術者は、人体の奥まった箇所から確実に拡径状ネックトライアル102Bを取り出すことができる。
また、第2把持部13の前端領域14は、第1把持部12の前端領域14と共通している。即ち、第1把持部12の一部及び第2把持部13の一部である前端領域14は、第1先端部8及び第2先端部9の先端で構成されている。第2把持部13の前端領域14は、拡径状ネックトライアル102Bのくびれ部108に対して線接触するように複数の平面によって形成されている。
また、第1先端部8及び第2先端部9の複数の対向面10,10のネックトライアル102に接触する接触領域は、手術器具1でネックトライアル102を把持した状態において、ネックトライアル先端部105の外周面のテーパに沿うような形状を有している。即ち、本実施形態では、ネックトライアル先端部105は、小径部107側の先端に向かうに従って径が小さくなることから、複数の対向面10,10の接触領域は、手術器具1が最も閉じた位置にあるとき、第1先端部8及び第2先端部9は、対向面10,10における後端部分のみが互いに接触し、後端から先端に向かうに従って対向面10,10が互いに離間するように設けられている。
[本実施形態の作用及び効果]
本実施形態における手術器具1によると、対象物を把持可能であって、操作部3を含む本体部2の先端側に配された把持部4を備えるものである。このため、術者は、対象物を直接手で把持する必要がなく対象物が比較的小さな場合あるいは表面の状態が滑らかな場合であっても、本体部2の先端側の把持部3で容易に対象物を把持して取り扱うことができる。また、把持部4が本体部2の先端に配されているため、手術中において、把持部4を人体に挿入して対象物を確実に把持するような作業も容易に行うこともできる。また、手術器具1は、第1把持部12と、第1把持部12と異なる接触領域を有する第2把持部13と、を有するものである。このため、あるサイズ及び形状の対象物を、把持部4における第1の接触領域を有する第1把持部12で把持できるとともに、異なるサイズ及び形状の対象物を第2の接触領域を有する第2把持部13で把持することができる。即ち、サイズ及び形状の異なる対象物を1つの手術器具1で把持することができる。
従って、異なるサイズ及び形状の対象物であっても確実に把持することができるとともに、対象物を容易に取り扱うことができる手術器具を提供することができきる。
また、手術器具1によると、第1先端部8を有する第1部材5と、この第1部材5に交差するように設けられた第2部材6とを備えている。このため、第1部材5と第2部材6とが連結された部分を支点として、把持部4が操作部3によって開閉される。そして、第1先端部8及び第2先端部9の互いに対向する複数の対向面10,10が第1把持部12及び第2把持部13を構成している。このため、開閉操作される第1先端部8及び第2先端部9の複数の対向面10,10によって、対象物が挟まれるため、対象物が安定して確実に保持される。
また、手術器具1によると、第1把持部12が複数の対向面10,10の外縁部に位置し、第2把持部13の少なくとも一部が、その外縁部よりも内側に位置している。このため、第1把持部と第2把持部が対向面において効率良く配置され、対象物を安定して確実に把持できるコンパクトな手術器具が実現できる。更に、手術器具1によると、第1把持部12及び第2把持部13における対象物を把持する領域の中心点を大きくずらすことなく配置することができる。これにより、術者は、サイズ及び形状の異なる対象物を把持する際においても、ほぼ同じ感覚で操作することができる。
また、手術器具1によると、複数の対向面10,10は、第2把持部13の一部として凹部20を有している。このため、立体的形状で構成される対象物を把持部4によって包み込むように把持できるため、安定した状態で保持することができる。
また、手術器具1によると、サイズ及び形状の異なる対象物を把持する際においても、術者は、いずれの対象物であっても第1先端部8及び第2先端部9の先端を含む把持部で対象物を把持すればよいため、把持操作を容易に行うことができる。また、第1把持部12及び第2把持部13で接触領域を一部共用することができるため、対象物に対して広い接触領域を確保することが可能となり、サイズ及び形状の異なる対象物であってもそれぞれ安定した状態で保持することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。例えば、次のように変更して実施してもよい。
上述の実施形態では、医療部材として、例えば、トライアルを例に挙げネックトライアル102を把持する場合について説明したが、この通りでなくてもよい。例えば、トライアル以外のインプラント等に手術器具1が使用されてもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、第1部材5及び第2部材6は、互いに交差するように設けられており、第1部材5及び第2部材6が交差する位置において連結部7が設けられている。そして、第1部材5及び第2部材6は、連結部7を中心に互いに回動自在に連結されているが、この通りでなくてもよい。例えば、第1部材5及び第2部材6は、互いに平行に設けられた一方側の端部において連結されるものであってもよい。即ち、第1部材5及び第2部材6は、連結された側の端部を支点として、他方側の端部が揺動自在に開閉するようにクリップ状に構成されるものであってもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、手術器具1が、人工股関節置換術において用いられるトライアル100を扱う際において使用される場合について説明したが、この通りでなくてもよい。例えば、人工股関節置換術以外の関節置換術において使用されてもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、第2把持部13の前端領域14は、第1把持部12の前端領域14と共通するものとしたが、この通りでなくてもよい。例えば、第1把持部12と、第2把持部13とが、共通した接触領域を有していなくてもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、第1把持部12は、円柱状ネックトライアル102Aのネックトライアル先端部105及びネックトライアル軸部104と接触する領域として構成されるものとしたが、この通りでなくてもよい。例えば、第1把持部12は、円柱状ネックトライアル102Aのネックトライアル先端部105における大径部106及び小径部107と接触する領域として構成されてもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、第1把持部12の前端領域14及び後端領域15は、複数の平面によって形成されており、円柱状ネックトライアル102Aのネックトライアル軸部104、及びネックトライアル先端部105の小径部107に対して線接触するものとしたが、この通りでなくてもよい。例えば、第1把持部12の前端領域14及び後端領域15は、円柱状ネックトライアル102Aのネックトライアル軸部104、及びネックトライアル先端部105の小径部107の周面に沿うように曲面状に形成され面接触するものであってもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、第2把持部13の内側領域18は、複数の平面によって形成されており、拡径状ネックトライアル102Bのネックトライアル先端部105の周面に対して線接触するものとしたが、この通りでなくてもよい。例えば、第1把持部13の内側領域18は、拡径状ネックトライアル102Bのネックトライアル先端部105の周面に沿うように曲面状に形成され面接触するものであってもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、穴部11が、第1先端部8及び第2先端部9の対向面10,10側から外周側に貫通するように設けられているものとしたが、この通りでなくてもよい。例えば、第1先端部8及び第2先端部9は、穴部11を有しないものであってもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、把持部4が、第1把持部12及び第2把持部13を有するものとしたが、この通りでなくてもよい。例えば、手術器具1は、対象物に対して、第1把持部12及び第2把持部13と異なる接触領域を有する第3把持部を有していてもよい。
図10は、本発明の他の一実施形態に係る手術器具1Aを示す図であって、(a)は、把持部4が閉じた状態を示す図であり、(b)は、把持部4が開いた状態を示す図である。上述の実施形態では、連結部7を支点に本体部2の第1部材5及び第2部材6が互いに交差し、操作部3を開くと把持部4が開き、操作部3を閉じると把持部4が閉じるように構成されているが、この通りでなくてもよい。例えば、図10に示すように、連結部7を支点に本体部2Aの第1部材5A及び第2部材6Aが互いに中途位置において交差しない状態で連結されており、操作部3を開くと把持部4が閉じ、操作部3を閉じると把持部4が開くように構成されるものであってもよい。この場合、第1部材5A及び第2部材6Aはそれぞれ、互いに連結される中途位置の部分で屈曲するように形成されている。
本発明は、手術中において、インプラント、トライアル等の医療部材を扱うに際し、医療部材としての対象物を把持するために用いられる手術器具1として、広く適用することができるものである。
1、1A 手術器具
2、2A 本体部
3 操作部
4 把持部
5、5A 第1部材
6、6A 第2部材
8 第1先端部
9 第2先端部
10 対向面
12 第1把持部
13 第2把持部
21 凹部

Claims (10)

  1. 対象物を把持可能な手術器具であって、
    操作部を含む本体部の先端側に位置する2つの先端部に配された把持部を備え、
    前記把持部は、第1把持部と、前記対象物に対する接触領域として前記第1把持部と共通する接触領域及び前記第1把持部と異なる接触領域を有する第2把持部と、を有し、
    前記把持部は、互いに対向する対向面を有し、当該対向面は、前記接触領域として、前端領域と、後端領域と、前記前端領域と前記後端領域との間に位置する内側領域と、を有し、
    前記第1把持部は、前記2つの先端部のそれぞれに位置し、前記第2把持部は、前記2つの先端部のそれぞれに位置し、
    複数の前記第1把持部は、互いに対向する位置で前記対象物に接触し、複数の前記第2把持部は、互いに対向する位置で前記対象物に接触することにより、前記対象物を把持し、
    前記前端領域および前記後端領域は、前記対象物を囲むように位置する複数の平面を有している、手術器具。
  2. 請求項1に記載の手術器具であって、
    前記対象物は、第1の対象物と、前記第1の対象物とは形状が異なる第2の対象物と、を有し、
    前記第1把持部により第1の対象物を把持し、
    前記第2把持部により第2の対象物を把持することができる、手術器具。
  3. 請求項1に記載の手術器具であって、
    第1先端部を有する棒状の第1部材と、第2先端部を有するとともに前記第1部材と交差するように設けられた棒状の第2部材とを、さらに備え、
    前記第1先端部及び前記第2先端部の互いに対向する複数の対向面が、前記第1把持部及び前記第2把持部を構成する、手術器具。
  4. 請求項3に記載の手術器具であって、
    前記第1把持部は、前記複数の対向面のそれぞれの外縁部に位置しており、
    前記第2把持部の少なくとも一部は、前記複数の対向面のうち前記外縁部よりも内側に位置している、手術器具。
  5. 請求項4に記載の手術器具であって、
    前記複数の対向面のそれぞれは、前記外縁部よりも凹んだ凹部を有しており、
    前記第2把持部の少なくとも一部は、前記凹部の一部である、手術器具。
  6. 請求項5に記載の手術器具であって、
    前記第1把持部の一部及び前記第2把持部の一部は、前記第1先端部及び前記第2先端部の先端で構成されている、手術器具。
  7. 請求項3に記載の手術器具であって、
    第1先端部及び第2先端部の形状は、第1先端部の対向面と、第2先端部の対向面と、を互いに重ね合わせた状態において、互いに接触する面に対し対称形状となっている、手術器具。
  8. 請求項5に記載の手術器具であって、
    前記複数の対向面は平面である、手術器具。
  9. 請求項8に記載の手術器具であって、
    前記第1把持部は、前記複数の平面のそれぞれの外縁部を有し、
    前記第2把持部は、前記複数の平面の外縁部と、前記凹部の一部と、を有している、手術器具。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の手術器具であって、
    前記内側領域は、前記対象物を囲むように位置する複数の平面を有している、手術器具。
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