本出願は、米国特許法第119条の下で、2018年8月10日出願の米国仮特許出願第62/717170号の優先権の利益を主張するものであり、上記仮特許出願の内容は依拠され、参照によりその全体が本出願に援用される。
これより、本開示の簡潔な概要を提示することにより、「発明を実施するための形態」に記載されているいくつかの例示的実施形態の基礎的な理解を提供する。
本開示は一般に、ガラスリボンを製作するための装置及び方法に関し、より詳細には:溶融材料を格納するための格納デバイス;及び格納デバイスの重量を支持するための支持部材;並びに格納デバイス及び格納デバイス内の溶融材料の重量を支持部材で支持しながら、格納デバイスを用いて溶融材料を格納するための方法に関する。
いくつかの実施形態によると、装置は導管を備えることができ、上記導管は、上記導管の流れ方向に延在する領域を画定する周壁を備える。上記導管の上記周壁の第1の部分は、上記周壁の外周面を通って延在するスロットを備えることができる。上記スロットは、上記領域と連通できる。上記装置は更に支持部材を含むことができ、上記支持部材は、上記周壁の第2の部分を受承するエリアを画定する支持面を備える。上記支持部材は、1400℃の温度において1MPa~5MPaの圧力下で1×10-121/s~1×10-141/sのクリープ速度を備える支持材料で構成できる。上記装置はまた更に、上記導管の上記スロットから下流に位置決めされた成形用ウェッジを含むことができる。上記成形用ウェッジは、下流方向に集束して上記成形用ウェッジの基部を形成する、第1のウェッジ面及び第2のウェッジ面を備えることができる。
一実施形態では、上記支持材料はセラミック材料を含む。
別の実施形態では、上記セラミック材料は炭化ケイ素を含むことができる。
他の実施形態によると、装置は導管を備えることができ、上記導管は、上記導管の流れ方向に延在する領域を画定する周壁を備える。上記導管の上記周壁の第1の部分は、上記周壁の外周面を通って延在するスロットを備えることができる。上記スロットは、上記領域と連通できる。上記装置は更に炭化ケイ素製支持部材を含むことができ、上記支持部材は、上記周壁の第2の部分を受承するエリアを画定する支持面を備える。上記装置はまた更に、上記導管の上記スロットから下流に位置決めされた成形用ウェッジを含むことができる。上記成形用ウェッジは、下流方向に集束して上記成形用ウェッジの基部を形成する、第1のウェッジ面及び第2のウェッジ面を備えることができる。
一実施形態では、上記支持面は、上記周壁の上記外周面の約25%~約60%を取り囲むことができる。
別の実施形態では、上記周壁の上記第2の部分を受承する上記エリアの深さは、上記スロットの長さに沿って変動する。
別の実施形態では、上記周壁の上記第2の部分を受承する上記エリアの上記深さは、上記導管の上記流れ方向において測定された上記スロットの上記長さの約33%未満の位置において最大であってよい。
別の実施形態では、上記導管は、接合部において第2の導管と直列に接続された第1の導管を備えることができる。上記周壁の上記第2の部分を受承する上記エリアの上記深さは、上記接合部のある横方向位置において、上記第1の導管の中間横方向位置及び上記第2の導管の中間横方向位置においてよりも大きくてよい。
別の実施形態では、上記周壁の上記第1の部分は、上記周壁の上記第2の部分と対向していてよい。
別の実施形態では、上記スロットの幅は、上記導管の上記流れ方向に増大してよい。
別の実施形態では、上記導管の上記流れ方向に対して垂直な、上記領域の断面積は、上記導管の上記流れ方向に減少してよい。
別の実施形態では、上記周壁の上記外周面は、上記導管の上記流れ方向に対して垂直に得られた断面に沿って、円形状を有してよい。
別の実施形態では、上記導管の上記周壁の厚さは約3mm~約7mmであってよい。
別の実施形態では、上記導管の上記周壁は白金で構成されていてよい。
別の実施形態では、上記装置は更に、上記第1のウェッジ面を画定する第1の側壁と、上記第2のウェッジ面を画定する第2の側壁とを備えてよい。
別の実施形態では、上記第1の側壁は白金で構成されていてよく、上記第2の側壁は白金で構成されていてよい。
別の実施形態では、上記支持部材は、上記第1の側壁と上記第2の側壁との間に位置決めされていてよい。
別の実施形態では、上記第1の側壁及び上記第2の側壁は、上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない。
別の実施形態では、上記第1の側壁の上流部分の上流端部は、第1の境界面において、上記導管の上記周壁に取り付けられていてよい。更に、上記第2の側壁の上流部分の上流端部は、第2の境界面において、上記導管の上記周壁に取り付けられていてよい。
別の実施形態では、上記第1の境界面及び上記第2の境界面はそれぞれ、上記導管の上記スロットから下流に位置してよい。
別の実施形態では、上記第1の側壁の上記上流部分、及び上記第2の側壁の上記上流部分は、下流方向に広がって互いから離れてよい。
別の実施形態では、上記装置を用いて、ある量の溶融材料からガラスリボンを製作する方法は、上記領域内において上記溶融材料を上記導管の上記流れ方向に流すステップを含むことができる。上記方法は更に、上記溶融材料を、上記スロットを通して上記導管の上記領域から、溶融材料の第1の流れ及び溶融材料の第2の流れとして流すステップを含むことができる。上記方法は更に、上記溶融材料の上記第1の流れを、上記下流方向に沿って、上記第1のウェッジ面上に流し、上記溶融材料の上記第2の流れを、上記下流方向に沿って、上記第2のウェッジ面上に流すステップを含むことができる。上記方法は更に、上記溶融材料の上記第1の流れ、及び上記溶融材料の上記第2の流れを、上記成形用ウェッジの上記基部から、ガラスリボンとしてフュージョンドロー加工するステップを含むことができる。
他の実施形態によると、装置は支持部材を備えることができ、上記支持部材は、支持体トラフ、第1の支持体堰、及び第2の支持体堰を備える。上記支持体トラフは、上記第1の支持体堰と上記第2の支持体堰との間に横方向に位置決めできる。上記支持部材は、1400℃の温度において1MPa~5MPaの圧力下で1×10-121/s~1×10-141/sのクリープ速度を備える支持材料で構成できる。上記装置は更に上部壁を備えることができ、上記上部壁は、上記支持体トラフ内に位置決めされて上記支持体トラフに支持された溶融材料用トラフを、少なくとも部分的に画定する。いくつかの実施形態では、上記上部壁は上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない。上記装置は更に、上記上部壁の第1の側部に取り付けられた上側部分を備える第1の側壁を備えることができる。いくつかの実施形態では、上記第1の側壁は上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない。上記装置は、上記上部壁の第2の側部に取り付けられた上側部分を備える第2の側壁を更に備えることができる。いくつかの実施形態では、上記第2の側壁は上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない。上記装置は更に、上記第1の側壁の下側部分によって画定された第1のウェッジ面と、上記第2の側壁の下側部分によって画定された第2のウェッジ面とを備える、成形用ウェッジを備えることができる。上記第1のウェッジ面及び上記第2のウェッジ面は、下流方向に集束して上記成形用ウェッジの基部を形成できる。
一実施形態では、上記支持材料はセラミック材料を含むことができる。
別の実施形態では、上記セラミック材料は炭化ケイ素を含むことができる。
他の実施形態によると、装置は炭化ケイ素製支持部材を備えることができ、上記支持部材は、支持体トラフ、第1の支持体堰、及び第2の支持体堰を備える。上記支持体トラフは、上記第1の支持体堰と上記第2の支持体堰との間に横方向に位置決めできる。上記装置は更に上部壁を備えることができ、上記上部壁は、上記支持体トラフ内に位置決めされて上記支持体トラフに支持された溶融材料用トラフを、少なくとも部分的に画定する。いくつかの実施形態では、上記上部壁は上記炭化ケイ素製支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない。上記装置は更に、上記上部壁の第1の側部に取り付けられた上側部分を備える第1の側壁を含むことができる。いくつかの実施形態では、上記第1の側壁は上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない。上記装置は更に、上記上部壁の第2の側部に取り付けられた上側部分を備える第2の側壁を含むことができる。いくつかの実施形態では、上記第2の側壁は上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない。上記装置は更に、上記第1の側壁の下側部分によって画定された第1のウェッジ面と、上記第2の側壁の下側部分によって画定された第2のウェッジ面とを備える、成形用ウェッジを備えることができる。上記第1のウェッジ面及び上記第2のウェッジ面は、下流方向に集束して上記成形用ウェッジの基部を形成できる。
一実施形態では、中間材料は、上記上部壁、上記第1の側壁、及び上記第2の側壁が上記支持部材のいずれの部分に物理的に接触するのを防止する。
別の実施形態では、上記中間材料はアルミナを含むことができる。
別の実施形態では、上記上部壁、上記第1の側壁、及び上記第2の側壁はそれぞれ、約3mm~約7mmの範囲内の厚さを備えることができる。
別の実施形態では、上記上部壁、上記第1の側壁、及び上記第2の側壁はそれぞれ白金で構成されていてよい。
別の実施形態では、上記支持部材は上記第1の側壁と上記第2の側壁との間に位置決めできる。
別の実施形態では、上記装置を用いて、ある量の溶融材料からガラスリボンを製作する方法は、上記支持部材の上記支持体トラフが上記溶融材料の重量を支持した状態のまま、上記溶融材料用トラフ内において上記溶融材料を流れ方向に沿って流すステップを含むことができる。上記方法は更に、上記溶融材料を、上記溶融材料用トラフから、上記第1の支持体堰を越えて流れる上記溶融材料の第1の流れ、及び上記第2の支持体堰を越えて流れる上記溶融材料の第2の流れへと流すステップを含むことができる。上記方法は更に、上記溶融材料の上記第1の流れを、上記下流方向に沿って、上記第1のウェッジ面上に流し、上記溶融材料の上記第2の流れを、上記下流方向に沿って、上記第2のウェッジ面上に流すステップを含むことができる。上記方法は更に、上記溶融材料の上記第1の流れ、及び上記溶融材料の上記第2の流れを、上記成形用ウェッジの上記基部から、ガラスリボンとしてフュージョンドロー加工するステップを含むことができる。
他の実施形態によると、装置は格納デバイスを備えることができ、上記格納デバイスは、上記格納デバイスの流れ方向に延在する領域を画定する表面を含む。上記装置は更に、上記格納デバイスの重量を支持するように位置決めされた支持部材を備えることができる。上記支持部材は、1400℃の温度において1MPa~5MPaの圧力下で1×10-121/s~1×10-141/sのクリープ速度を備える支持材料で構成できる。上記装置は更に白金製壁を備えることができ、上記壁は、いくつかの実施形態では、上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない。
一実施形態では、上記支持材料はセラミック材料を含むことができる。
別の実施形態では、上記セラミック材料は炭化ケイ素を含むことができる。
他の実施形態によると、装置は格納デバイスを備えることができ、上記格納デバイスは、上記格納デバイスの流れ方向に延在する領域を画定する表面を含む。上記装置は更に、上記格納デバイスの重量を支持するように位置決めされた炭化ケイ素製支持部材を備えることができる。上記装置は更に白金製壁を備えることができ、上記壁は、いくつかの実施形態では、上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない。
一実施形態では、上記格納デバイスは白金製導管を備えることができ、上記白金製導管は上記領域を画定する周壁を備える。上記周壁の第1の部分は、上記周壁の外周面を通って延在するスロットを備えることができる。上記スロットは、上記領域と連通できる。
別の実施形態では、上記支持部材は、上記周壁の第2の部分を受承するエリアを画定する支持面を備えることができる。
別の実施形態では、上記支持面は、上記周壁の上記外周面の約25%~約60%を取り囲むことができる。
別の実施形態では、上記周壁の上記第2の部分を受承する上記エリアの深さは、上記スロットの長さに沿って変動する。
別の実施形態では、上記周壁の上記第2の部分を受承する上記エリアの上記深さは、上記格納デバイスの上記流れ方向において測定された上記スロットの上記長さの約33%未満の位置において最大であってよい。
別の実施形態では、上記白金製導管は、接合部において第2の白金製導管と直列に接続された第1の白金製導管を備えることができる。上記周壁の上記第2の部分を受承する上記エリアの上記深さは、上記接合部のある横方向位置において、上記第1の白金製導管の中間横方向位置及び上記第2の白金製導管の中間横方向位置においてよりも大きくてよい。
別の実施形態では、上記周壁の上記第1の部分は、上記周壁の上記第2の部分と対向していてよい。
別の実施形態では、上記スロットの幅は、上記流れ方向に増大してよい。
別の実施形態では、上記流れ方向に対して垂直な、上記領域の断面積は、上記流れ方向に減少してよい。
別の実施形態では、上記周壁の上記外周面は、上記流れ方向に対して垂直に得られた断面に沿って、円形状を有してよい。
別の実施形態では、上記白金製導管の上記周壁の厚さは約3mm~約7mmであってよい。
別の実施形態では、上記装置は更に、上記導管の上記スロットから下流に位置決めされた成形用ウェッジを備えることができる。上記成形用ウェッジは、下流方向に集束して上記成形用ウェッジの基部を形成する、第1のウェッジ面及び第2のウェッジ面を備えることができる。
別の実施形態では、上記白金製壁は、上記第1のウェッジ面を画定する第1の白金製側壁と、上記第2のウェッジ面を画定する第2の白金製側壁とを備えてよい。
別の実施形態では、上記支持部材は、上記第1の白金製側壁と上記第2の白金製側壁との間に位置決めされていてよい。
別の実施形態では、上記第1の白金製側壁の上流部分の上流端部は、第1の境界面において、上記白金製導管の上記周壁に取り付けられていてよい。また更に、上記第2の白金製側壁の上流部分の上流端部は、第2の境界面において、上記白金製導管の上記周壁に取り付けられていてよい。
別の実施形態では、上記第1の境界面及び上記第2の境界面はそれぞれ、上記白金製導管の上記スロットから下流に位置してよい。
別の実施形態では、上記第1の白金製側壁の上記上流部分、及び上記第2の白金製側壁の上記上流部分は、下流方向に広がって互いから離れてよい。
別の実施形態では、上記装置を用いて溶融材料を流す方法は、上記溶融材料を上記領域内において上記流れ方向に流すステップを含むことができる。上記方法は更に、上記溶融材料を、上記溶融材料の第1の流れ及び上記溶融材料の第2の流れとして、上記領域から上記スロットを通して流すステップを含むことができる。
別の実施形態では、上記支持部材は、支持体トラフ、第1の支持体堰、及び第2の支持体堰を備えることができる。上記支持体トラフは、上記第1の支持体堰と上記第2の支持体堰との間に横方向に位置決めできる。上記白金製壁は上部白金製壁を備えることができ、上記上部白金製壁は、上記支持体トラフ内に位置決めされて上記支持体トラフに支持された溶融材料用トラフを、少なくとも部分的に画定する。いくつかの実施形態では、上記上部白金製壁は上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない。
別の実施形態では、上記白金製壁は第1の白金製側壁及び第2の白金製側壁を備えることができる。上記支持部材は上記第1の側壁と上記第2の側壁との間に位置決めできる。
別の実施形態では、上記装置は更に、上記第1の白金製側壁の下側部分によって画定された第1のウェッジ面と、上記第2の白金製側壁の下側部分によって画定された第2のウェッジ面とを備える、成形用ウェッジを備えることができる。上記第1のウェッジ面及び上記第2のウェッジ面は、下流方向に集束して上記成形用ウェッジの基部を形成できる。
別の実施形態では、上記白金製壁は、約3mm~約7mmの範囲内の厚さを備えることができる。
別の実施形態では、中間材料は、上記白金製壁が上記支持部材のいずれの部分に物理的に接触するのを防止できる。
別の実施形態では、上記中間材料はアルミナを含むことができる。
別の実施形態では、上記装置を用いて溶融材料を流す方法は、上記支持部材の上記支持体トラフが上記溶融材料の重量を支持した状態のまま、上記溶融材料用トラフ内において上記溶融材料を上記流れ方向に流すステップを含むことができる。上記方法は更に、上記溶融材料を、上記溶融材料用トラフから、上記第1の支持体堰を越えて流れる上記溶融材料の第1の流れ、及び上記第2の支持体堰を越えて流れる上記溶融材料の第2の流れへと流すステップを含むことができる。
上述の「発明の概要」及び以下の「発明を実施するための形態」はいずれも本開示の実施形態を提示し、ここで説明及び請求されている実施形態の性質及び特徴を理解するための概観又は枠組みを提供することを目的としていることを理解されたい。添付の図面は、これらの実施形態の更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する。これらの図面は本開示の様々な実施形態を図示しており、本説明と併せて、これらの様々な実施形態の原理及び動作を説明する役割を果たす。
本開示のこれらの及び他の特徴、実施形態、及び利点は、添付の図面を参照して本開示を読むと、更に理解できる。
これより、例示的実施形態を示す添付の図面を参照して、実施形態をより詳細に説明する。可能な場合は常に、図面全体を通して、同一又は同様の部品を指すために同一の参照番号を使用する。しかしながら、本開示は多数の異なる形態で実現してよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものと解釈してはならない。
本開示の装置及び方法は、ガラスリボンを提供でき、このガラスリボンをその後、ガラスシートに分割してよい。いくつかの実施形態では、ガラスシートは4つの縁部を備えてよく、これらの縁部は、長方形(例えば正方形)等の平行四辺形、台形、又は他の形状を形成する。更なる実施形態では、ガラスシートは、1つの連続した縁部を有する円形、長円形、又は楕円形のガラスシートであってよい。2つ、3つ、5つ等の個数の湾曲した及び/又は直線状の縁部を有する他のガラスシートも提供でき、本記載の範囲内にあるものと考えられる。多様な長さ、高さ、及び厚さを含む、様々なサイズのガラスシートも考えられる。いくつかの実施形態では、ガラスシートの平均厚さは、ガラスシートの対向する大面の間の様々な平均厚さとすることができる。いくつかの実施形態では、ガラスシートの平均厚さは50マイクロメートル(μm)超、例えば約50μm~約1ミリメートル(mm)、例えば約100μm~約300μmとすることができるが、更なる実施形態では他の厚さが提供される場合もある。ガラスシートは、限定するものではないが、液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、及びプラズマディスプレイパネル(PDP)等の、幅広いディスプレイ用途に使用できる。
図1に概略図で示されているように、いくつかの実施形態では、例示的なガラス製造装置100は、ある量の溶融材料121からガラスリボン103を製造するために設計された成形用容器140を含む、ガラス成形装置101を含むことができる。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103は、ガラスリボン103の第1の外縁部153及び第2の外縁部155に沿って形成された対向する比較的厚い縁部ビードの間に配置された、中央部分152を含むことができる。更にいくつかの実施形態では、ガラスシート104をガラスリボン103から、ガラス分割器149(例えばスクライブ、スコアホイール、ダイヤモンドチップ、レーザ等)によって、分割経路151に沿って分割できる。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103からガラスシート104を分割する前又は分割した後に、第1の外縁部153及び第2の外縁部155に沿って形成された比較的厚い縁部ビードを除去して、均一な厚さを有する高品質のガラスシート104として中央部分152を提供できる。
いくつかの実施形態では、ガラス製造装置100は、貯蔵用蓋付き容器109からバッチ材料107を受承するよう配向された溶融用容器105を含むことができる。バッチ材料107は、モータ113によって動力供給されるバッチ送達デバイス111によって導入できる。いくつかの実施形態では、任意のコントローラ115を用いてモータ113を起動し、矢印117で示すように、所望量のバッチ材料107を溶融用容器105に導入できる。溶融用容器105はバッチ材料107を加熱して、溶融材料121を提供できる。いくつかの実施形態では、ガラス溶融プローブ119を用いて、スタンドパイプ123内の溶融材料121の液位を測定し、測定した情報を、通信ライン125によってコントローラ115に通信できる。
更にいくつかの実施形態では、ガラス製造装置100は第1の調質ステーションを含むことができ、上記第1の調質ステーションは、溶融用容器105の下流に配置され、第1の接続導管129によって溶融用容器105に連結された、清澄用容器127を含む。いくつかの実施形態では、溶融材料121は、第1の接続導管129によって、溶融用容器105から清澄用容器127へと重力によって供給できる。例えばいくつかの実施形態では、重力は溶融材料121を、溶融用容器105から清澄用容器127へと第1の接続導管129の内部通路を通過するように推進できる。更にいくつかの実施形態では、様々な技法によって、清澄用容器127内の溶融材料121から気泡を除去できる。
いくつかの実施形態では、ガラス製造装置100は更に第2の調質ステーションを含むことができ、上記第2の調質ステーションは、清澄用容器127から下流に配置できる混合用チャンバ131を含む。混合用チャンバ131を用いて、溶融材料121の均質な組成物を提供でき、これによって、清澄用容器127を出る溶融材料121内に存在することになり得る不均質性を低減又は排除する。図示されているように、清澄用容器127は、第2の接続導管135によって混合用チャンバ131に連結できる。いくつかの実施形態では、溶融材料121は、第2の接続導管135によって、清澄用容器127から混合用チャンバ131へと重力によって供給できる。例えばいくつかの実施形態では、重力は溶融材料121を、清澄用容器127から混合用チャンバ131へと第2の接続導管135の内部通路を通過するように推進できる。
更にいくつかの実施形態では、ガラス製造装置100は第3の調質ステーションを含むことができ、上記第3の調質ステーションは、混合用チャンバ131から下流に配置できる送達用容器133を含む。いくつかの実施形態では、送達用容器133は溶融材料121を、流入導管141内へと供給するために調質できる。例えば送達用容器133は、溶融材料121の一貫した流れを調整して流入導管141へと提供するための、アキュムレータ及び/又は流れコントローラとして機能できる。図示されているように、混合用チャンバ131は、第3の接続導管137によって送達用容器133に連結できる。いくつかの実施形態では、溶融材料121は、第3の接続導管137によって、混合用チャンバ131から送達用容器133へと重力によって供給できる。例えばいくつかの実施形態では、重力は溶融材料121を、混合用チャンバ131から送達用容器133へと第3の接続導管137の内部通路を通過するように推進できる。更に図示されているように、いくつかの実施形態では、送達用パイプ139(例えば下降管)を、成形用容器140の流入導管141へと溶融材料121を送達するように位置決めできる。
本開示の実施形態は、格納デバイスを有する装置であって、上記格納デバイスは、上記格納デバイスの流れ方向に延在する領域を画定する表面を含む、装置を提供できる。いくつかの実施形態では、上記格納デバイスは、上記格納デバイスの上記流れ方向に流れることができる溶融材料を格納するよう構成できる。いくつかの実施形態では、上記格納デバイスは、本開示の様々な実施形態による成形用容器を備えることができる。例えば、成形用容器を備える格納デバイスとしては、限定するものではないが、ガラスリボンをフュージョンドロー加工するための成形用ウェッジ、ガラスリボンをスロットドロー加工するためのスロット、トラフ、上側スロットを有するパイプ、及び/又はガラスリボンを圧延するためのプレスロールが挙げられる。
図1~3に示すように、本明細書で開示される実施形態は、ガラス成形装置101の成形用容器140を備えることができる格納デバイスを含む。図2に示すように、上記格納デバイスは、上記格納デバイスの流れ方向156に延在する成形用容器140の溶融材料用トラフ201を画定できる、表面202を含む。溶融材料用トラフ201は、流入導管141から溶融材料121を受承するように配向できる。例示を目的として、明瞭さのために、溶融材料121の網掛け部分は図2からは取り除かれている。いくつかの実施形態では、溶融材料用トラフ201の深さは流れ方向156に減少してよく、これにより、溶融材料用トラフ201の長さに沿って成形用容器140の溶融材料用堰203a、203bを越えて流れる溶融材料121の望ましい流れ分布が提供される。
いくつかの実施形態では、ガラス成形装置は、上部壁204を含んでよい少なくとも1つの壁を含むことができる。上部壁204は、溶融材料用トラフ201及び溶融材料用堰203a、203bを少なくとも部分的に画定できる。上記少なくとも1つの壁は更に、第1の側壁208a及び第2の側壁208bを含むことができる。第1の側壁208aは、上部204の第1の側部206aに取り付けられた上側部分を備えることができる。第2の側壁208bは、上部壁204の第2の側部206bに取り付けられた上側部分を備えることができる。
成形用容器140は、第1の側壁208aの下側部分によって画定される第1のウェッジ面207aと、第2の側壁208bの下側部分によって画定される第2のウェッジ面207bとを備える、成形用ウェッジ209を含むことができる。第1のウェッジ面207a及び第2のウェッジ面207bは、対向する端部210aと端部210bとの間に延在できる(図1を参照)。いくつかの実施形態では、第1のウェッジ面207a及び第2のウェッジ面207bは下向きに傾斜して下流ドロー方向154に集束し、成形用ウェッジ209の基部145を形成できる。ガラス製造装置100のドロー平面213は、ドロー方向154に沿って、基部145を通って延在できる。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103をドロー平面213に沿ってドロー方向154にドロー加工できる。図示されているように、ドロー平面213は基部145を通って成形用ウェッジ209を二等分できるが、いくつかの実施形態では、ドロー平面213は基部145に対して他の配向で延在してよい。
いくつかの実施形態では、上部壁204、第1の側壁208a及び/又は第2の側壁208b等の少なくとも1つの壁は、上記壁に接触する溶融材料のための移動経路を内包及び/又は画定するように設計された、白金(例えば白金合金)又は他の耐火材料で構成できる。成形用容器140の材料コストを削減するために、いくつかの実施形態では、上記少なくとも1つの壁の厚さ206を、約3mm~約7mmの範囲内で提供してよいが、更なる実施形態では他の厚さを使用してもよい。上記少なくとも1つの壁は、白金又は白金合金で構成された白金製壁を含んでよいが、溶融材料に適合し、かつ溶融材料の上昇した温度において構造的完全性を提供する、他の材料を提供してもよい。いくつかの実施形態では、上記少なくとも1つの壁の一部が、白金及び/又は白金合金で構成されていてよい。更なる実施形態では、上記少なくとも1つの壁全体が、白金及び/又は白金合金で構成されるか、あるいは白金及び/又は白金合金から本質的になってよい。
成形用容器140の実施形態は、上部壁204及び/又は側壁208a、208bの形状の維持を補助するための支持部材217を含む。いくつかの実施形態では、支持部材217は、格納デバイス及び格納デバイスに格納された溶融材料の重量を支持して、側壁間の望ましい距離を維持するのを補助するために、第1の側壁208aと第2の側壁208bとの間に位置決めされていてよい。更なる実施形態では、図3を参照すると、支持部材217は、支持体トラフ301、第1の支持体堰303a、及び第2の支持体堰303bを備えてよい。図示されているように、支持体トラフ301は、第1の支持体堰303aと第2の支持体堰303bとの間に横方向に位置決めできる。
支持部材217は、少なくとも上部壁204を支持するように設計でき、また更に第1の側壁208a及び第2の側壁208bの一部分を支持できる。例えば、上部壁204によって画定される溶融材料用トラフ201は、支持体トラフ301内に位置決めでき、また支持部材217の支持体トラフ301によって支持できる。従って支持体トラフ301は、上部壁204によって画定される溶融材料用トラフ201の形状を、支持体トラフ301による支持がない場合に発生することになり得るクリープ及び/又は機械的応力による変形に対抗して維持するのを補助できる。
更に、上部壁204によって画定される溶融材料用堰203a、203bは、支持部材217の支持体堰303a、303bによって更に支持できる。更に、外面305a、305bは、第1の側壁208a及び第2の側壁208bの一部分を支持できる。例えば支持体堰303a、303bの外面305a、305bは、第1の側壁208a及び第2の側壁208bの上側部分を支持することによって、側壁208a、208bの上部表面205a、205bの配向を維持できる。図示されていないがこれに加えて又はこれに代えて、支持部材217は、ウェッジ面207a、207bを画定する側壁208a、208bの下側部分を支持することによって、ウェッジ面の配向を適切に維持するのを補助できる。しかしながら、側壁の下側部分及び支持部材217のベースによって提供される三角形の構成によって、ウェッジ面207a、207bの適切な配向を維持するために十分な構造的完全性を提供できるため、成形用ウェッジ209の内側から支持部材217を排除することによって、材料コストを節約できる。
1つ以上の実施形態では、支持部材217、例えば支持部材217のうち支持体トラフ301、第1の支持体堰303a、及び/又は第2の支持体堰303bを画定する部分は、1400℃の温度において、1MPa~5MPaの圧力下で1×10-121/s~1×10-141/sのクリープ速度を有する支持材料で構成できる。このような支持材料は、トラフ、及びトラフ内で高温(例えば1400℃)で搬送される溶融材料に対して、最小限のクリープで十分な支持を提供でき、これにより、壁(例えば白金製壁)及び上記壁の表面によって搬送される溶融材料の重量下での大きな応力に耐えることができる比較的安価な材料で製作された支持部材217を提供しながら、溶融材料を汚染することなく溶融材料と物理的に接触するために理想的な白金又は他の高価な耐火材料の使用を最小限に抑えた、溶融用容器140を提供できる。同時に、上述の材料で製作された支持部材217は、高応力及び高温下でクリープに耐えることができ、これにより、溶融材料用堰、溶融材料用トラフ、及び側壁の外面の位置及び形状を維持できる。
支持部材217の支持材料は、多様な材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、支持部材217の支持材料は、1400℃の温度において、1MPa~5MPaの圧力下で1×10-121/s~1×10-141/sのクリープ速度を有するセラミック材料等のセラミック材料を含むことができる。更なる実施形態では、支持材料は、1400℃の温度において、1MPa~5MPaの圧力下で1×10-121/s~1×10-141/sのクリープ速度を有する炭化ケイ素を含むことができる。
いくつかの実施形態では、上記壁の材料は、支持部材217の材料との物理的接触に適合していない場合がある。例えばいくつかの実施形態では、上記壁は白金(例えば白金又は白金合金)で構成でき、支持部材217は炭化ケイ素で構成でき、炭化ケイ素は、壁が支持部材に物理的に接触すると白金を腐食するか、白金と他の化学的反応を起こす可能性がある。従っていくつかの実施形態では、不適合材料間の物理的接触を回避するために、壁(例えば上部壁204、第1の側壁208a、第2の側壁208b)のいずれの部分が支持部材217のいずれの部分に物理的に接触するのを防止できる。例えば図3に示されているように、上部壁204、第1の側壁208a、及び第2の側壁208bは、支持部材217のいずれの部分から離間し、物理的に接触しない。壁を支持部材から離間させるために、様々な技法を使用できる。例えばピラー又はリブを設けることによって、間隔を提供してよい。
更なる実施形態では、図示されているように、中間材料307の層を、壁と支持部材217との間に設けることにより、壁を支持部材217から離間させて接触しないようにしてよい。いくつかの実施形態では、中間材料307の層は、壁の全ての部分と、隣り合った支持部材217の離間した部分との間に、連続して設けてよい。連続した中間材料307の層を設けることにより、壁から離間した支持部材217の表面による、壁の全ての部分にわたる支持を促進できる。
図示されているように、いくつかの実施形態では、溶融材料用トラフ201は、支持体トラフ301内に位置決めして支持体トラフ301によって支持でき、ここで上部壁204は、支持部材217のいずれの部分から離間し、物理的に接触しないようにすることができる。例えば図示されているように、中間材料307の層を連続した中間材料の層として設けることにより、溶融材料用トラフ201を画定する上部壁204の全ての部分を、支持部材217のいずれの部分(例えば支持部材217の、支持体トラフ301を画定する部分)から離間させて物理的に接触しないようにすることができる。従って中間材料307の層は、溶融材料用トラフ201を画定する上部壁204の部分の連続した支持を提供でき、これにより、溶融材料用トラフ201の強度を増大させて、変形及びクリープに対する耐性を高めることができる。
更に図示されているように、中間材料307の層は、溶融材料用堰203a、203bを画定する上部壁204の全ての部分を、支持部材217のいずれの部分(例えば支持部材217の、支持体堰303a、303bを画定する部分)から離間させて物理的に接触しないようにするための、連続した中間材料の層として提供できる。従って中間材料307の層は、溶融材料用堰203a、203bを画定する上部壁204の部分の連続した支持を提供でき、これにより、溶融材料用堰203a、203bの強度を増大させて、変形及びクリープに対する耐性を高めることができる。
更に図示されているように、中間材料307の層は、上部表面205a、205b及び/又はウェッジ面207a、207bを画定する第1の側壁208a及び第2の側壁208bの全ての部分を、支持部材217のいずれの部分(例えば支持部材217の、側壁208a、208bを画定する表面)から離間させて物理的に接触しないようにするための、連続した中間材料の層として提供できる。従って中間材料307の層は、支持部材217に関連付けられた側壁208a、208bの部分の連続した支持を提供でき、これにより、支持部材217に関連付けられた側壁208a、208bの強度を増大させて、変形及びクリープに対する耐性を高めることができる。
壁及び支持部材の材料に応じて、様々な材料を中間材料として使用できる。例えば上記材料は、アルミナ、又は成形用容器140による溶融材料の格納及び案内に関連する高温・高圧条件下における白金及び炭化ケイ素との接触に適合した他の材料を含むことができる。よっていくつかの実施形態では、アルミナを含む中間材料の層によって、白金又は白金合金製の壁(例えば上部壁204、第1の側壁208a、第2の側壁208b)を、炭化ケイ素を含む支持部材217のいずれの部分から離間させて物理的に接触しないようにすることができる。
いくつかの実施形態では、ガラス製造装置100を用いて溶融材料121を流す方法は、支持部材217の支持体トラフ301で溶融材料121の重量を支持しながら、溶融材料121を溶融材料用トラフ201内で流れ方向156に流すステップを含むことができる。溶融材料121はその後、対応する溶融材料用堰203a、203bを越えて、側壁208a、208bの上部表面205a、205bにわたって下向きに流れることによって、溶融材料用トラフ201から溢れて流れることができる。具体的には、溶融材料の第1の流れは、第1の支持体堰303aで支持された第1の溶融材料用堰203aの外面に接触しながら、第1の支持体堰303aを越えて流れてよい。更に、溶融材料の第2の流れは、第2の支持体堰303bで支持された第2の溶融材料用堰203bの外面に接触しながら、第2の支持体堰303bを越えて流れてよい。溶融材料の第1の流れは、成形用ウェッジ209の、下向きに傾斜した第1のウェッジ面207aに沿って流れ続けてよく、また溶融材料の第2の流れは、成形用ウェッジ209の、下向きに傾斜したウェッジ面207bに沿って流れ続けてよい。従って溶融材料の第1及び第2の流れはそれぞれ、成形用ウェッジ209の基部145において一体に集束しながら、下流方向154に沿って流れてよい。次に、溶融材料の集束する流れは基部145で出会い、成形用容器140の基部145から引き出されてよく、ここで溶融材料の流れは集束して融合し、ガラスリボン103となる。
続いてガラスリボン103を基部145から、ドロー方向154に沿ってドロー平面213内でフュージョンドロー加工できる。いくつかの実施形態では、これに続いてガラス分割器149(図1を参照)が、分割経路151に沿って、ガラスリボン103からガラスシート104を分割できる。図示されているように、いくつかの実施形態では、分割経路151は、第1の外縁部153と第2の外縁部155との間のガラスリボン103の幅「W」に沿って延在できる。更にいくつかの実施形態では、分割経路151は、ガラスリボン103のドロー方向154に対して垂直に延在できる。更にいくつかの実施形態では、ドロー方向154は、ガラスリボン103を成形用容器140からフュージョンドロー加工できる方向を画定できる。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103は、ドロー方向154に沿って縦走する際に、≧50mm/s、≧100mm/s、又は≧500mm/s、例えば約50mm/s~約500mm/s、例えば約100mm/s~約500mm/s、並びにこれらの間の全ての範囲及び部分範囲内の速度を有することができる。
本開示全体を通して、ガラスリボン103の幅「W」は例えば、約20mm以上、例えば約50mm以上、例えば約100mm以上、例えば約500mm以上、例えば約1000mm以上、例えば約2000mm以上、例えば約3000mm以上、例えば約4000mm以上であるが、更なる実施形態では、上述の幅より小さな又は大きな他の幅を提供することもできる。例えばいくつかの実施形態では、ガラスリボン103の幅「W」は、約20mm~約4000mm、例えば約50mm~約4000mm、例えば約100mm~約4000mm、例えば約500mm~約4000mm、例えば約1000mm~約4000mm、例えば約2000mm~約4000mm、例えば約3000mm~約4000mm、例えば約20mm~約3000mm、例えば約50mm~約3000mm、例えば約100mm~約3000mm、例えば約500mm~約3000mm、例えば約1000mm~約3000mm、例えば約2000mm~約3000mm、例えば約2000mm~約2500mm、並びにこれらの間の全ての範囲及び部分範囲内とすることができる。
図2に示すように、ガラスリボン103を基部145からドロー加工でき、ここでガラスリボン103の第1の大面215aとガラスリボン103の第2の大面215bとは対向する方向を向いて、ガラスリボン103の厚さ「T」(例えば平均厚さ)を画定する。本開示全体を通していくつかの実施形態では、本開示の成形用容器では、ガラスリボン103の厚さ「T」を、約2ミリメートル(mm)以下、約1ミリメートル以下、約0.5ミリメートル以下、例えば約300マイクロメートル(μm)以下、約200マイクロメートル以下、又は約100マイクロメートル以下とすることができるが、更なる実施形態では他の厚さを提供することもできる。例えばいくつかの実施形態では、ガラスリボン103の厚さ「T」は、約50μm~約750μm、約100μm~約700μm、約200μm~約600μm、約300μm~約500μm、約50μm~約500μm、約50μm~約700μm、約50μm~約600μm、約50μm~約500μm、約50μm~約400μm、約50μm~約300μm、約50μm~約200μm、約50μm~約100μm(これらの間の全ての厚さの範囲及び部分範囲を含む)とすることができる。更にガラスリボン103は、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラス、アルカリ含有ガラス、又はアルカリ非含有ガラスを含むがこれらに限定されない、多様な組成物を含むことができる。
図4~12は、図1のガラス成形装置101で示されている成形用容器140の代わりに提供できる成形用容器401、701、901、1101、1201を備えることができる、格納デバイスの更なる実施形態を示す。成形用容器401、701、901、1101、1201は、領域801、902を画定する内面806、907を備える周壁405、905を備える、導管403、903を備えることができる。領域801、902は、導管403、903の流れ方向803(図8~9を参照)に延在できる。
周壁405、905の第1の部分404a、904aは、スロット501を備えることができる。図8に示すように、スロット501は、周壁405、905を通って延在する貫通スロットを含む。スロット501は、周壁405、905の外周面805、906及び内面806、907において開くことができ、これにより、周壁405、905の領域801、902と外周面805、906との間の連通を提供できる。図5、8、及び9に示すように、本開示のいずれの実施形態のスロット501は任意に、導管403、903の周壁405、905の外周面805、906に沿って、対向する縁部方向決定器807a、807bの内側境界位置806a、806b間の長さ804だけ延在する連続したスロットを含むことができる。図示されていないが、スロット501は任意に、導管の強度の向上を補助するために、図示されているスロットの経路に沿って、複数の断続的なスロット又は開口を備えてよい。あるいは連続したスロットを設けることによって、使用時に、スロット501の長さ804に沿った、スロット501を通る溶融材料の均一な体積流量を提供するのを補助できる。
図示されていないが、スロット501の幅は、本開示のいずれの実施形態において、例えばスロットの長さ804に沿って同一とすることができる。あるいは、本開示のいずれの実施形態において、スロットの幅は長さ804に沿って変動してよい。例えば図5に示すように、スロット501の幅は、流れ方向803に沿って、第1の幅W1から第2の幅W2まで、例えば断続的又は連続的に増大してよく、ここで第2の幅W2は第1の幅W1より大きくてよい。更に、幅が連続的に増大する場合、スロット幅は任意に、一定の割合で連続的に増大してよいが、更なる実施形態では、割合が変化しながら連続的に増大してもよい。例えば図5に示すように、スロット501は任意に、第1の幅W1から第2の幅W2まで、流れ方向803において一定の割合で連続して増大してよい。スロット501の幅が流れ方向803に増大する、例えば連続的に増大することにより、使用時に、スロット501の長さ804に沿った、スロット501を通る溶融材料の略同一の体積流量を提供するのを補助できる。
図6~9から分かるように、スロット501は、導管403、903の最上部の頂点において、周壁405、905の第1の部分404a、904aに設けることができ、ここでスロット501は、導管及びスロット501を二等分する垂直平面、例えば成形用ウェッジの基部も二分できるドロー平面213に沿って延在する。上記最上部の頂点に沿ってスロット501を設けることによって、スロット501を出る溶融材料を、反対方向に流れる流れに均等に分割するのを補助できる。図示されていないが、導管を二等分する垂直平面がスロットも二等分できるか、又はスロットに対して平行となることができるように延在する、複数のスロットを設けてもよい。例えば、スロットのうちの1つ以上のペアを、導管を二等分する垂直平面に関して対称に配置してよく、ここで上記スロットのペアの各スロットは、導管の対応する各側部に、これら専用の溶融材料の流れを提供する。必須ではないが、スロットのペアを垂直平面に関して対称に配置することにより、導管の対応する各側部から、溶融材料の同等の流量を提供することを補助できる。
導管403、903の周壁405、905は、白金又は白金合金で構成された白金製壁を含んでよいが、溶融材料と適合した、上昇した温度において構造的完全性を提供する他の材料を提供してもよい。更なる実施形態では、周壁405、905の全体が、白金若しくは白金合金を含むか、又は白金若しくは白金合金から本質的になってよい。従って、いくつかの実施形態では、格納デバイスは、領域801、902を画定する周壁405、905を備える白金製導管403、903を備えることができる。更に、白金製導管403、903が設けられている場合、これは上述のようにスロット501を含むことができ、このスロット501は、周壁405、905の外周面805、906を通って延在できる。上述のように、スロット501は、周壁405、905の領域801、902及び外周面805、906と流体連通する貫通スロットを含むことができる。
導管(例えば白金製導管403、903)の材料コストを削減するために、導管の周壁405、905の厚さ601、908は例えば約3mm~約7mmとすることができるが、更なる実施形態では、他の厚さを用いてもよい。約3mm~約7mmの範囲内の厚さ601、908を導管に提供することにより、導管に望ましいレベルの構造的完全性を提供するために十分に大きな厚さを提供できる一方で、導管(例えば白金製導管)を製造するための材料のコストを削減するために最小限に抑えることができる厚さも提供できる。
導管403、903の周壁405、905は、製造及び/若しくは組み立てコストを削減するため、並びに/又は導管403、903の機能性を向上するための、様々なサイズ、形状、及び機能性を備えることができる。例えば図示されているように、周壁405、905の外周面805、906及び/又は内面806、907は、流れ方向803に対して垂直方向に得られる断面に沿って、円形の形状を備えてよいが、更なる実施形態では、他の曲線形状(例えば楕円)又は多角形形状を提供してもよい。外周面及び内周面の両方の、円形状等の曲線形状を提供することにより、一定の厚さの周壁を提供でき、また比較的高い構造的強度を有する壁を提供でき、導管403、903の領域801を通る溶融材料の一貫した流れを防止するのを補助できる。
本開示のいずれの実施形態の、流れ方向に対して垂直方向に得られる上記領域の断面積は、流れ方向に沿って同一のままとすることができる。例えば図8に示すように、流れ方向803に対して垂直方向に得られる領域801の断面積は、流れ方向803において同一のままとすることができる。実際には図8に示すように、領域801の上流位置における断面積A1は、領域801の下流位置における断面積A2と略等しくすることができる。更に、図6~8から分かるように、導管403の外周面805及び/又は内面806は、長さ804に沿って同一の円形状(又は他の形状)を有することができる。このような実施形態では、スロットに沿った様々な位置における、スロット501を通る体積流量を、上述のようにスロット501の幅を流れ方向803に増大させることによって制御できる(例えば略同一に維持できる)。
あるいは、本開示のいずれの実施形態の、流れ方向に対して垂直方向に得られる上記領域の断面積は、流れ方向に沿って変動してもよい。例えば図9に示すように、導管903の流れ方向803に対して垂直方向に得られる領域902の断面積は、導管903の流れ方向803に減少させることができる。実際には図9に示すように、領域902の上流位置における断面積A1は、領域902の下流位置における断面積A2よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、図示されているように、上記断面積は、流れ方向803に沿ってA1からA2まで(例えば一定の割合で)連続的に減少させることができるが、この断面積は、変動する割合で減少させてもよく、又は段階的に減少してもよい。流れ方向803に沿って一定の割合で断面積を連続的に減少させることにより、スロットの長さに沿って、スロット501を通る溶融材料の、更に一貫した流量を提供できる。更に図9から分かるように、導管903の外周面906及び/又は内面907は、長さ804に沿って、幾何学的に同様の断面の円形状を有することができる。このような実施形態では、スロットに沿った様々な位置における、スロット501を通る堆積流量を、流れ方向803に沿った領域902の断面積を減少させることのみによって、又はこれと、上述のように流れ方向803においてスロット501の幅を増大させることとを組み合わせることによって、制御できる(例えば略同一に維持できる)。
本開示のいずれの実施形態の導管403、903(例えば白金製導管)は、連続した導管を含むことができるが、更なる実施形態では、セグメント化された導管を設けてもよい。例えば図8~11に示すように、導管403、903は、導管の長さに沿ってセグメント化されていない連続した導管を含むことができる。このような連続した導管は、構造的強度が向上したシームレスな導管を提供するために有益となり得る。いくつかの実施形態では、セグメント化された導管を設けてもよい。例えば図12に示すように、成形用容器1201の導管403、903(例えば白金製導管)は任意に、導管セグメント1203a、1203b、1203cを備えることができ、これらは、隣り合った導管セグメントのペアの当接する端部間の接合部1205a、1205bにおいて、1つに直列に接続できる。いくつかの実施形態では、上記接合部は、導管セグメント1203a、1203b、1203cを、スロット501の長さに沿って延在する一体型の導管として一体に接合するための、溶接された接合部を含んでよい。導管を一連の導管セグメント1203a、1203b、1203cとして提供することにより、一部の用途において、導管の製造を簡略化できる。
成形用容器401、701、901、1101、1201の実施形態は、支持部材603、703を含み、これらは、これらが存在しなければ成形用容器によって支持される、導管403、903と領域801、902内の溶融材料との重量を支持するように位置決めされる。図7に示すように、支持部材は、導管403、903及び関連する溶融材料の重量を支持するよう設計された上面705を含むことができる。上部支持面705は平坦な表面として図示されているが、更なる実施形態では、凹面等の他の表面を設けてもよい。凹面として設けられる場合、この凹面は、導管403、903の外周面805、906の凹面セグメントと幾何学的に同様となり得、これにより、支持面705に対する導管の位置決め、及び支持面705に沿った導管の重量の更に均等な分散を補助するための、クレードルを提供できる。
更なる実施形態では、導管403、903及び導管に関連する溶融材料の重量の支持に加えて、上記支持部材は、導管403、903の形状及び/又は寸法、例えばスロット501の形状及び寸法の維持を補助するように構成してよい。例えば、成形用容器401、901、1101、1201の実施形態は、周壁405、905の第2の部分404b、904bを受承するエリア609を画定する支持面605を備える支持部材603を含むことができる。図6、8、及び9に示すように、周壁405、905の第1の部分404a、904aは、周壁405、905の第2の部分404b、904bと対向させることができる。その結果、周壁405、905の第2の部分404b、904bに関連する、導管403、903の最下部は、支持部材603の支持部材605によって画定されるエリア609内に受承され、着座できる。いくつかの実施形態では、図6に示すように、支持部材603の支持面605は、導管403、903の周壁405、905の外周面805、906の約25%~約60%を取り囲むことができる。外周面805、906の約25%~約60%を取り囲む支持面を設けることにより、スロット501の幅の望ましくない増大を発生させることになり得る、導管403、903の周壁405、905の対向する部分の横方向変形の防止を補助できる。外周面805、906の少なくとも一部分を取り囲むことにより、変形の防止を補助でき、これにより、スロットの長さ804に沿ったスロット501の幅の寸法を維持することで、使用時にスロット501を通る溶融材料の一貫した流れ特性を提供できる。更に、導管403、903の断面形状を、望ましい所定の形状に維持することによって、流れ方向803に沿って移動する溶融材料の望ましい属性の維持を補助してもよい。
図6及び8~10に示すように、周壁405、905の第2の部分404b、904bを受承するエリア609の深さ「D」は、スロット501の長さ804に沿って略同一のままとすることができる。あるいは図11~12に示すように、周壁405、905の第2の部分404b、904bを受承するエリア609の深さは、スロット501の長さ804に沿って変動してよい。このような実施形態は、必要な横方向支持が比較的小さいエリアの支持部材を形成するために必要な材料の量を最小限に抑えながら、更なる横方向支持が必要とされ得る位置において、追加の横方向支持のために増大させた深さを更に提供できる。例えば図11に示すように、周壁の第2の部分404b、904bを受承するエリア609の深さは、導管403、903の流れ方向803において測定されたスロット501の長さ804の約33%以下の位置において、最も深い深さ「D2」とすることができる。いくつかの実施形態では、周壁の深さは、流入導管141の上端の対称中心線からの、流れ方向803における導管403、903の軸方向長さの約33%以下の位置において、最大とすることができる(図1を参照)。上述のように、導管403、903の軸方向長さの約33%未満、例えばスロット501の長さ804の約33%未満の位置において、増大させた深さ「D2」を設けることにより、応力が最大となる位置において導管403、903の横方向支持を最大化しながら、スロット501の幅等の導管403、903の寸法の維持のために必要な横方向支持が比較的小さい他の位置において、深さを(例えば深さ「D1」に)削減できる。
上述のように、図12に示すように、成形用容器1201の導管403、903(例えば白金製導管)は任意に、導管セグメント1203a、1203b、1203cを備えることができ、これらは、隣り合った導管セグメントのペアの当接する端部間の接合部1205a、1205bにおいて、1つに直列に接続できる。このような実施形態では、図12に示すように、周壁405、905の第2の部分404b、904bを受承するエリア609の深さ「D2」は、導管セグメント1203a、1203b、1203cの中間位置1207bにおいてよりも、接合部1205a、1205bの横方向位置1207aにおいて大きくすることができる。上述のように、接合部1205a、1205bの横方向位置1207aにおいて、増大させた深さ「D2」を設けることにより、いくつかの実施形態では、接合部のいずれの不連続性を原因として応力集中が発生する位置において導管403、903の横方向支持を最大化しながら、必要な横方向支持が小さい中間位置1207bにおいて深さを削減できる。
本開示の支持部材217、603、703は例えば、単一のモノリシックな支持部材(例えば単一のモノリシックな支持ビーム)として提供できる。いくつかの代替実施形態では、図2、3、6、及び7に概略図で示すように、支持部材217、603、703は任意に、第1の支持ビーム218a、604a、704aと、上記第1の支持ビームを支持する第2の支持ビーム218b、604b、704bとを含むことができる。図示されているように、第1の支持ビーム218a、604a、704a、及び第2の支持ビーム218b、604b、704bは、支持ビームの積層体で構成でき、ここでは、第1の支持ビーム218a、604a、704aが、第2の支持ビーム218b、604b、704bの上に積み重ねられる。支持ビームの積層体を提供することにより、製作を簡略化でき、及び/又は製作のコストを削減できる。例えばいくつかの実施形態では、第2の支持ビーム218b、604b、704bを第1の支持ビーム218a、604a、704aよりも長くすることができ、第2の支持ビーム218b、604b、704bの対向する端部が、図1及び4に示すように対向する位置158a、158bにおいて、支持されることになる(例えば単に支持される)基部145の幅の横方向外側に延在できる。従って第2の支持ビーム218b、604b、704bは、形成されるガラスリボン103の幅「W」より長くすることができ、成形用容器140、401、701、901を通って横方向に延在する中空エリア219を通って延在して、成形用容器の長さに沿って成形用容器を完全に支持できる。更に、第2の支持ビーム218b、604b、704bは、図示されている長方形等の形状を有してよいが、中空形状、Iビームの形状、又は他の形状を提供することによって、支持ビームに比較的高い曲げ慣性モーメントを依然として提供しながら、材料コストを削減できる。更に、第1の支持ビーム218a、604a、704aを、格納デバイスを支持するための形状で製作することによって、上述のような格納デバイスの形状及び寸法の維持を補助できる。
いくつかの実施形態では、第1の支持ビーム218a、604a、704a、及び第2の支持ビーム218b、604b、704bは、略同一の、又は同一の材料で製作してよいが、更なる実施形態では、複数の別の材料を提供してもよい。いくつかの実施形態では、上述の支持部材217と同様、支持部材603、703は、1400℃の温度において、1MPa~5MPaの圧力下で1×10-121/s~1×10-141/sのクリープ速度を有する支持材料で製作できる。いくつかの実施形態では、格納デバイスの重量を支持するように位置決めされる支持部材は、1400℃の温度において、1MPa~5MPaの圧力下で1×10-121/s~1×10-141/sのクリープ速度を有することができる、セラミック材料(例えば炭化ケイ素)で製作できる。このような支持材料は、格納デバイス、及び格納デバイスによって高温(例えば1400℃)で搬送される溶融材料に対して、最小限のクリープで十分な支持を提供でき、これにより、成形用容器及び上記成形用容器によって搬送される溶融材料の重量下での大きな応力に耐えることができる比較的安価な材料で製作された支持部材603、703を提供しながら、溶融材料を汚染することなく溶融材料と物理的に接触するために理想的な白金又は他の高価な耐火材料の使用を最小限に抑えた、溶融用容器401、701、901を提供できる。同時に、上述の材料で製作された支持部材603、703は、高応力及び高温下でクリープに耐えることができ、これにより、格納デバイス及び格納デバイスに関連する壁(例えば白金製壁)の位置及び形状を維持できる。
本開示の実施形態の成形用容器401、701、901のいずれは、成形用ウェッジを備えることができる。例えば図4及び6に示すように、成形用容器401は、ドロー方向154において導管403、903のスロット501から下流に位置決めされた成形用ウェッジ407を含む。図6に示すように、成形用ウェッジ407は、第1のウェッジ面613aを画定する第1の側壁611aと、第2のウェッジ面613bを画定する第2の側壁611bとを含むことができる。図6に示すように、第1のウェッジ面613a及び第2のウェッジ面613bは、下流ドロー方向154に集束して、成形用ウェッジ407の基部615を形成できる。
いくつかの実施形態では、側壁611a、611bは、導管の組成と同様又は同一の白金及び/又は白金合金で構成できるが、更なる実施形態では、異なる組成物を採用してよい。従っていくつかの実施形態では、第1の側壁611a及び第2の側壁611bはそれぞれ白金製側壁を含むことができる。材料コストを削減するために、側壁611a、611b(例えば白金製側壁)の厚さは、例えば約3mm~約7mmの範囲内とすることができる。厚さの削減によって、全体の材料コストを削減できる。同時に、側壁の構成及び/又は支持部材の配置により、側壁に、厚さが比較的小さいにもかかわらず使用時の変形に耐えるために十分な構造的完全性を備えることができる。例えば図6及び7に示すように、支持部材603、703は、第1の側壁611aの上流部分617aと第2の側壁611bの上流部分617bとの間に位置決めできる。従って、上流部分617aと上流部分617bとの間の間隔は、これらの間に位置決めされる支持部材603、703によって維持できる。更に、中空エリア219を任意に設けることができ、これは、材料コストを更に削減でき、また支持部材を、上記中空エリアを通って延在させることによって、位置158a、158bにおいて導管を支持できる。更に、第1の側壁611a及び第2の側壁611bは、下流ドロー方向154に集束して基部615を形成でき、側壁と支持部材603、703のベースとによって強固な三角形構成を形成できる。従って、構造的に堅固な構成を、約3mm~約7mmの範囲内の比較的薄い側壁で達成できる。
図6及び7に示すように、いくつかの実施形態では、第1の側壁611a(例えば白金製側壁)の上流部分617aの上流端部619aは、第1の境界面621aにおいて、導管403(例えば白金製導管)の周壁405に取り付けることができる。同様に、第2の側壁611b(例えば白金製側壁)の上流部分617bの上流端部619bは、第2の境界面621bにおいて、導管403(例えば白金製導管)の周壁405に取り付けることができる。図示されているように、第1の境界面621a及び第2の境界面621bはそれぞれ、導管403のスロット501から下流に位置してよい。いくつかの実施形態では、側壁611a、611bの上流端部619a、619bは、導管403の周壁405に溶接して、導管の上側部分の外面と側壁の外面との間に、対応する平滑な境界面621a、621bが得られるように機械加工できる。
いくつかの実施形態では、第1及び第2の側壁の上流部分は、図7に示すように互いに平行とすることができる。あるいは図6に示すように、第1の側壁611aの上流部分617a、及び第2の側壁611bの上流部分617bは、対応する境界面621a、621bから下流方向154に広がって互いから離れる。側壁が広がって互いから離れることにより、いくつかの実施形態では、支持部材603のためのスペースの増大も可能にしながら、下流方向154に沿った溶融材料の下向きの流れを促進できる。例えば図6に示すように、支持部材603の支持面605は、ベース壁608と、ベース壁608から上向きに延在する対向するチャネル壁606a、606bの、内側を向いた対向するチャネル壁面とによって画定できる。対向するチャネル壁606a、606bの内側を向いたチャネル壁面と、ベース壁608の内側を向いた底面とは、クレードルを形成でき、これは、周壁405の第2の部分404bを受承するための図示されているチャネルエリアを含むことができるエリア609を画定する。
いくつかの実施形態では、上記壁の材料は、支持部材603、703の材料との物理的接触に適合していない場合がある。例えばいくつかの実施形態では、上記壁は白金(例えば白金又は白金合金)で構成でき、支持部材603、703は炭化ケイ素で構成でき、炭化ケイ素は、壁が支持部材に接触すると白金を腐食するか、白金と他の化学的反応を起こす可能性がある。従っていくつかの実施形態では、不適合材料間の接触を回避するために、壁(例えば第1の側壁611a、第2の側壁611b)のいずれの部分、及び導管403、903のいずれの部分が、支持部材603、703のいずれの部分に物理的に接触するのを防止できる。例えば図6及び7に示されているように、第1の側壁611a及び第2の側壁611bはそれぞれ、支持部材603、703のいずれの部分から離間し、物理的に接触しない。更に、導管403、903は、支持部材603、703のいずれの部分から離間し、物理的に接触しない。壁を支持部材から離間させるために、様々な技法を使用できる。例えばピラー又はリブを設けて、離間を提供してよい。
更なる実施形態では、図示されているように、中間材料623の層を、側壁611a、611bと支持部材603、703との間に設けることにより、側壁611a、611b及び導管403、903を支持部材603、703から離間させて接触しないようにしてよい。いくつかの実施形態では、中間材料623の層は、側壁611a、611bの全ての部分と、隣り合った支持部材603、703の離間した部分との間に、連続して設けてよい。連続した中間材料623の層を設けることにより、側壁から離間した支持部材603、703の表面による、側壁の全ての部分にわたる支持を促進できる。
図示されているように、いくつかの実施形態では、導管403、903の周壁405、905の第2の部分404b、904bは、支持部材603、703のエリア609内に位置決めできまた支持部材603、703によって支持でき、ここで導管403、903(例えば導管の全ての部分)を、支持部材603、703のいずれの部分から離間させて、物理的に接触しないようにすることができる。例えば図示されているように、中間材料623の層を、導管403、903の全ての部分を、支持部材603、703のいずれの部分から離間させて物理的に接触しないようにするための、連続した中間材料の層として提供してよい。従って中間材料623の層は、導管403、903の上記部分の連続した支持を提供でき、これにより、導管403、903の強度を増大させて、変形及びクリープに対する耐性を高めることができる。
壁及び支持部材の材料に応じて、様々な材料を中間材料923として使用できる。例えば上記材料は、アルミナ、又は成形用容器401、701、901、1101、1201による溶融材料の格納及び案内に関連する高温・高圧条件下における白金及び炭化ケイ素との接触に適合した他の材料を含むことができる。よっていくつかの実施形態では、アルミナを含む中間材料の層によって、白金又は白金合金製の側壁及び白金製導管を、炭化ケイ素を含む支持部材603、703のいずれの部分から離間させて物理的に接触しないようにすることができる。
上述の成形用容器401、701、901、1101、1201のいずれを用いて、ある量の溶融材料121からガラスリボン103を製作する方法は、領域801内において溶融材料121を導管403、903の流れ方向803に流すステップを含むことができる。図6及び7を参照すると、上記方法は更に、溶融材料121を、スロット501を通して導管403、903の領域801から、溶融材料の第1の流れ625a及び溶融材料の第2の流れ625bとして流すステップを含むことができる。上記方法はまた更に、溶融材料の第1の流れ625aを、下流方向154に沿って、第1のウェッジ面613a上に流し、溶融材料の第2の流れ625bを、下流方向154に沿って、第2のウェッジ面613b上に流すステップを含むことができる。続いて上記方法は、溶融材料の第1の流れ625a、及び溶融材料の第2の流れ625bを、成形用ウェッジ407の基部615から、ガラスリボン103としてフュージョンドロー加工するステップを含むことができる。
本開示の様々な実施形態は、該特定の実施形態に関連して説明されている特定の特徴、要素又はステップを伴ってよいことが理解されるだろう。また、ある特定の特徴、要素又はステップは、それが1つの特定の実施形態に関連して説明されていても、相互交換可能であり、又は様々な例示されていない組み合わせ若しくは順列で、代替的な実施形態と組み合わせてよいことが理解されるだろう。
本明細書において使用される場合、用語「上記(the)」、「ある(a又はan)」は「少なくとも1つ(at least one)」を意味し、そうでないことが明示されていない限り、「ただ1つ(only one)」に限定されないことも理解されたい。同様に、「複数(plurality)」は「2つ以上(more than one)」を指すことを意図している。
本明細書において、範囲は「約(about)」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までとして表すことができる。このような範囲が表されている場合、実施形態は、上記1つの特定の値から、及び/又は上記別の特定の値までを含む。同様に、先行語句「約」の使用によって、値が近似値として表されている場合、上記特定の値は別の実施形態を形成することが理解されるだろう。更に、各範囲の端点は、他方の端点との関係においても、他方の端点とは独立しても、重要であることが理解されるだろう。
本明細書において使用される場合、用語「実質的な(substantial)」、「実質的に/略(substantially)」及びその変形形態は、記載されている特徴が、ある値又は記載と等しいか又は概ね等しいことを注記することを目的としている。
特段の記載がない限り、本明細書に記載のいずれの方法が、その複数のステップをある具体的な順序で実施することを必要とするものとして解釈されることは、全く意図されていない。従って、ある方法クレームが、その複数のステップが従うべき順序を実際に示していない場合、又は上記複数のステップがある具体的な順序に限定されることが請求項又は本説明において具体的に言明されていない場合、いずれの特定の順序を暗示することは一切意図されていない。
特定の実施形態の様々な特徴、要素又はステップが、移行句「…を含む(comprising)」を用いて開示されている場合、移行句「…からなる(consisting of)」又は「…から本質的になる(consisting essentially of)」を用いて記載され得るものを含む代替的な実施形態も暗に含まれていることを理解されたい。従って例えば、A+B+Cを含む装置に対する、暗に含まれている代替的な実施形態は、装置がA+B+Cからなる実施形態、及び装置がA+B+Cから本質的になる実施形態を含む。
添付の特許請求の範囲の精神及び範囲から逸脱することなく、本開示に対して様々な修正及び変形を実施できることは、当業者には明らかであろう。従って、本開示は、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内である限り、本明細書中の実施形態の修正例及び変形例を包含することが意図されている。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
装置であって:
導管であって、上記導管は、上記導管の流れ方向に延在する領域を画定する周壁を備え、上記周壁の第1の部分は、上記周壁の外周面を通って延在するスロットを備え、上記スロットは、上記領域と連通する、導管;
上記周壁の第2の部分を受承するエリアを画定する支持面を備える、支持部材であって、上記支持部材は、1400℃の温度において1MPa~5MPaの圧力下で1×10-121/s~1×10-141/sのクリープ速度を備える支持材料で構成される、支持部材;並びに
上記導管の上記スロットから下流に位置決めされた、成形用ウェッジであって、上記成形用ウェッジは、下流方向に集束して上記成形用ウェッジの基部を形成する、第1のウェッジ面及び第2のウェッジ面を備える、成形用ウェッジ
を備える、装置。
実施形態2
上記支持材料はセラミック材料を含む、実施形態1に記載の装置。
実施形態3
上記セラミック材料は炭化ケイ素を含む、実施形態2に記載の装置。
実施形態4
装置であって:
導管であって、上記導管は、上記導管の流れ方向に延在する領域を画定する周壁を備え、上記周壁の第1の部分は、上記周壁の外周面を通って延在するスロットを備え、上記スロットは、上記領域と連通する、導管;
上記周壁の第2の部分を受承するエリアを画定する支持面を備える、炭化ケイ素製支持部材;並びに
上記導管の上記スロットから下流に位置決めされた、成形用ウェッジであって、上記成形用ウェッジは、下流方向に集束して上記成形用ウェッジの基部を形成する、第1のウェッジ面及び第2のウェッジ面を備える、成形用ウェッジ
を備える、装置。
実施形態5
上記支持面は、上記周壁の上記外周面の約25%~約60%を取り囲む、実施形態1~4のいずれか1つに記載の装置。
実施形態6
上記周壁の上記第2の部分を受承する上記エリアの深さは、上記スロットの長さに沿って変動する、実施形態1~5のいずれか1つに記載の装置。
実施形態7
上記周壁の上記第2の部分を受承する上記エリアの上記深さは、上記導管の上記流れ方向において測定された上記スロットの上記長さの約33%未満の位置において最大である、実施形態6に記載の装置。
実施形態8
上記導管は、接合部において第2の導管と直列に接続された第1の導管を備え、
上記周壁の上記第2の部分を受承する上記エリアの上記深さは、上記接合部のある横方向位置において、上記第1の導管の中間横方向位置及び上記第2の導管の中間横方向位置においてよりも大きい、実施形態6に記載の装置。
実施形態9
上記周壁の上記第1の部分は、上記周壁の上記第2の部分と対向している、実施形態1~8のいずれか1つに記載の装置。
実施形態10
上記スロットの幅は、上記導管の上記流れ方向に増大する、実施形態1~9のいずれか1つに記載の装置。
実施形態11
上記導管の上記流れ方向に対して垂直な、上記領域の断面積は、上記導管の上記流れ方向に減少する、実施形態1~10のいずれか1つに記載の装置。
実施形態12
上記周壁の上記外周面は、上記導管の上記流れ方向に対して垂直に得られた断面に沿って、円形状を有する、実施形態1~11のいずれか1つに記載の装置。
実施形態13
上記導管の上記周壁の厚さは約3mm~約7mmである、実施形態1~12のいずれか1つに記載の装置。
実施形態14
上記導管の上記周壁は白金で構成される、実施形態1~13のいずれか1つに記載の装置。
実施形態15
上記第1のウェッジ面を画定する第1の側壁と、上記第2のウェッジ面を画定する第2の側壁とを更に備える、実施形態1~14のいずれか1つに記載の装置。
実施形態16
上記第1の側壁は白金で構成され、上記第2の側壁は白金で構成される、実施形態15に記載の装置。
実施形態17
上記支持部材は、上記第1の側壁と上記第2の側壁との間に位置決めされる、実施形態15又は16に記載の装置。
実施形態18
上記第1の側壁及び上記第2の側壁は、上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない、実施形態15~17のいずれか1つに記載の装置。
実施形態19
上記第1の側壁の上流部分の上流端部は、第1の境界面において、上記導管の上記周壁に取り付けられ、
上記第2の側壁の上流部分の上流端部は、第2の境界面において、上記導管の上記周壁に取り付けられる、実施形態15~18のいずれか1つに記載の装置。
実施形態20
上記第1の境界面及び上記第2の境界面はそれぞれ、上記導管の上記スロットから下流に位置する、実施形態19に記載の装置。
実施形態21
上記第1の側壁の上記上流部分、及び上記第2の側壁の上記上流部分は、下流方向に広がって互いから離れる、実施形態19又は20に記載の装置。
実施形態22
実施形態1~21のいずれか1つに記載の装置を用いて、ある量の溶融材料からガラスリボンを製作する方法であって、
上記領域内において上記溶融材料を上記導管の上記流れ方向に流すステップ;
上記溶融材料を、上記スロットを通して上記導管の上記領域から、上記溶融材料の第1の流れ及び上記溶融材料の第2の流れとして流すステップ;
上記溶融材料の上記第1の流れを、上記下流方向に沿って、上記第1のウェッジ面上に流し、上記溶融材料の上記第2の流れを、上記下流方向に沿って、上記第2のウェッジ面上に流すステップ;並びに
上記溶融材料の上記第1の流れ、及び上記溶融材料の上記第2の流れを、上記成形用ウェッジの上記基部から、ガラスリボンとしてフュージョンドロー加工するステップ
を含む、方法。
実施形態23
装置であって:
支持体トラフ、第1の支持体堰、及び第2の支持体堰を備える、支持部材であって、上記支持体トラフは、上記第1の支持体堰と上記第2の支持体堰との間に横方向に位置決めされ、上記支持部材は、1400℃の温度において1MPa~5MPaの圧力下で1×10-121/s~1×10-141/sのクリープ速度を備える支持材料で構成される、支持部材;
上記支持体トラフ内に位置決めされて上記支持体トラフに支持された溶融材料用トラフを、少なくとも部分的に画定する、上部壁であって、上記上部壁は上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない、上部壁;
上記上部壁の第1の側部に取り付けられた上側部分を備える、第1の側壁であって、上記第1の側壁は上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない、第1の側壁;
上記上部壁の第2の側部に取り付けられた上側部分を備える、第2の側壁であって、上記第2の側壁は上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない、第2の側壁;並びに
上記第1の側壁の下側部分によって画定された第1のウェッジ面と、上記第2の側壁の下側部分によって画定された第2のウェッジ面とを備える、成形用ウェッジであって、上記第1のウェッジ面及び上記第2のウェッジ面は、下流方向に集束して上記成形用ウェッジの基部を形成する、成形用ウェッジ
を備える、装置。
実施形態24
上記支持材料はセラミック材料を含む、実施形態23に記載の装置。
実施形態25
上記セラミック材料は炭化ケイ素を含む、実施形態24に記載の装置。
実施形態26
装置であって:
支持体トラフ、第1の支持体堰、及び第2の支持体堰を備える、炭化ケイ素製支持部材であって、上記支持体トラフは、上記第1の支持体堰と上記第2の支持体堰との間に横方向に位置決めされる、炭化ケイ素製支持部材;
上記支持体トラフ内に位置決めされて上記支持体トラフに支持された溶融材料用トラフを、少なくとも部分的に画定する、上部壁であって、上記上部壁は上記炭化ケイ素製支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない、上部壁;
上記上部壁の第1の側部に取り付けられた上側部分を備える、第1の側壁であって、上記第1の側壁は上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない、第1の側壁;
上記上部壁の第2の側部に取り付けられた上側部分を備える、第2の側壁であって、上記第2の側壁は上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない、第2の側壁;並びに
上記第1の側壁の下側部分によって画定された第1のウェッジ面と、上記第2の側壁の下側部分によって画定された第2のウェッジ面とを備える、成形用ウェッジであって、上記第1のウェッジ面及び上記第2のウェッジ面は、下流方向に集束して上記成形用ウェッジの基部を形成する、成形用ウェッジ
を備える、装置。
実施形態27
中間材料は、上記上部壁、上記第1の側壁、及び上記第2の側壁が上記支持部材のいずれの部分に物理的に接触するのを防止する、実施形態23~26のいずれか1つに記載の装置。
実施形態28
上記中間材料はアルミナを含む、実施形態27に記載の装置。
実施形態29
上記上部壁、上記第1の側壁、及び上記第2の側壁はそれぞれ、約3mm~約7mmの範囲内の厚さを備える、実施形態23~28のいずれか1つに記載の装置。
実施形態30
上記上部壁、上記第1の側壁、及び上記第2の側壁はそれぞれ白金で構成される、実施形態23~29のいずれか1つに記載の装置。
実施形態31
上記支持部材は上記第1の側壁と上記第2の側壁との間に位置決めされる、実施形態23~30のいずれか1つに記載の装置。
実施形態32
実施形態23~31のいずれか1つに記載の装置を用いて、ある量の溶融材料からガラスリボンを製作する方法であって:
上記支持部材の上記支持体トラフが上記溶融材料の重量を支持した状態のまま、上記溶融材料用トラフ内において上記溶融材料を流れ方向に沿って流すステップ;
上記溶融材料を、上記溶融材料用トラフから、上記第1の支持体堰を越えて流れる上記溶融材料の第1の流れ、及び上記第2の支持体堰を越えて流れる上記溶融材料の第2の流れへと流すステップ;
上記溶融材料の上記第1の流れを、上記下流方向に沿って、上記第1のウェッジ面上に流し、上記溶融材料の上記第2の流れを、上記下流方向に沿って、上記第2のウェッジ面上に流すステップ;並びに
上記溶融材料の上記第1の流れ、及び上記溶融材料の上記第2の流れを、上記成形用ウェッジの上記基部から、ガラスリボンとしてフュージョンドロー加工するステップ
を含む、方法。
実施形態33
装置であって:
格納デバイスであって、上記格納デバイスは、上記格納デバイスの流れ方向に延在する領域を画定する表面を含む、格納デバイス;
上記格納デバイスの重量を支持するように位置決めされた支持部材であって、上記支持部材は、1400℃の温度において1MPa~5MPaの圧力下で1×10-121/s~1×10-141/sのクリープ速度を備える支持材料で構成される、支持部材;及び
上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない、白金製壁
を備える、装置。
実施形態34
上記支持材料はセラミック材料を含む、実施形態33に記載の装置。
実施形態35
上記セラミック材料は炭化ケイ素を含む、実施形態34に記載の装置。
実施形態36
装置であって:
格納デバイスであって、上記格納デバイスは、上記格納デバイスの流れ方向に延在する領域を画定する表面を含む、格納デバイス;
上記格納デバイスの重量を支持するように位置決めされた、炭化ケイ素製支持部材;及び
上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない、白金製壁
を備える、装置。
実施形態37
上記格納デバイスは白金製導管を備え、上記白金製導管は上記領域を画定する周壁を備え、
上記周壁の第1の部分は、上記周壁の外周面を通って延在するスロットを備え、
上記スロットは、上記領域と連通する、実施形態33~36のいずれか1つに記載の装置。
実施形態38
上記支持部材は、上記周壁の第2の部分を受承するエリアを画定する支持面を備える、実施形態37に記載の装置。
実施形態39
上記支持面は、上記周壁の上記外周面の約25%~約60%を取り囲む、実施形態38に記載の装置。
実施形態40
上記周壁の上記第2の部分を受承する上記エリアの深さは、上記スロットの長さに沿って変動する、実施形態37~39のいずれか1つに記載の装置。
実施形態41
上記周壁の上記第2の部分を受承する上記エリアの上記深さは、上記格納デバイスの上記流れ方向において測定された上記スロットの上記長さの約33%未満の位置において最大である、実施形態40に記載の装置。
実施形態42
上記白金製導管は、接合部において第2の白金製導管と直列に接続された第1の白金製導管を備え、
上記周壁の上記第2の部分を受承する上記エリアの上記深さは、上記接合部のある横方向位置において、上記第1の白金製導管の中間横方向位置及び上記第2の白金製導管の中間横方向位置においてよりも大きい、実施形態40に記載の装置。
実施形態43
上記周壁の上記第1の部分は、上記周壁の上記第2の部分と対向している、実施形態38~42のいずれか1つに記載の装置。
実施形態44
上記スロットの幅は、上記流れ方向に増大する、実施形態37~43のいずれか1つに記載の装置。
実施形態45
上記流れ方向に対して垂直な、上記領域の断面積は、上記流れ方向に減少する、実施形態37~44のいずれか1つに記載の装置。
実施形態46
上記周壁の上記外周面は、上記流れ方向に対して垂直に得られた断面に沿って、円形状を有する、実施形態37~45のいずれか1つに記載の装置。
実施形態47
上記白金製導管の上記周壁の厚さは約3mm~約7mmである、実施形態37~46のいずれか1つに記載の装置。
実施形態48
上記導管の上記スロットから下流に位置決めされた成形用ウェッジを更に備え、
上記成形用ウェッジは、下流方向に集束して上記成形用ウェッジの基部を形成する、第1のウェッジ面及び第2のウェッジ面を備える、実施形態37~47のいずれか1つに記載の装置。
実施形態49
上記白金製壁は、上記第1のウェッジ面を画定する第1の白金製側壁と、上記第2のウェッジ面を画定する第2の白金製側壁とを備える、実施形態48に記載の装置。
実施形態50
上記支持部材は、上記第1の白金製側壁と上記第2の白金製側壁との間に位置決めされる、実施形態49に記載の装置。
実施形態51
上記第1の白金製側壁の上流部分の上流端部は、第1の境界面において、上記白金製導管の上記周壁に取り付けられ、
上記第2の白金製側壁の上流部分の上流端部は、第2の境界面において、上記白金製導管の上記周壁に取り付けられる、実施形態49又は50に記載の装置。
実施形態52
上記第1の境界面及び上記第2の境界面はそれぞれ、上記白金製導管の上記スロットから下流に位置する、実施形態51に記載の装置。
実施形態53
上記第1の白金製側壁の上記上流部分、及び上記第2の白金製側壁の上記上流部分は、下流方向に広がって互いから離れる、実施形態51又は52に記載の装置。
実施形態54
実施形態37~53のいずれか1つに記載の装置を用いて溶融材料を流す方法であって:
上記溶融材料を上記領域内において上記流れ方向に流すステップ;並びに
上記溶融材料を、上記溶融材料の第1の流れ及び上記溶融材料の第2の流れとして、上記領域から上記スロットを通して流すステップ
を含む、方法。
実施形態55
上記支持部材は、支持体トラフ、第1の支持体堰、及び第2の支持体堰を備え、
上記支持体トラフは、上記第1の支持体堰と上記第2の支持体堰との間に横方向に位置決めされ、
上記白金製壁は上部白金製壁を備え、上記上部白金製壁は、上記支持体トラフ内に位置決めされて上記支持体トラフに支持された溶融材料用トラフを、少なくとも部分的に画定し、
上記上部白金製壁は上記支持部材のいずれの部分にも物理的に接触しない、実施形態33~36のいずれか1つに記載の装置。
実施形態56
上記白金製壁は第1の白金製側壁及び第2の白金製側壁を備え、
上記支持部材は上記第1の側壁と上記第2の側壁との間に位置決めされる、実施形態33~36及び55のいずれか1つに記載の装置。
実施形態57
上記第1の白金製側壁の下側部分によって画定された第1のウェッジ面と、上記第2の白金製側壁の下側部分によって画定された第2のウェッジ面とを備える、成形用ウェッジを更に備え、
上記第1のウェッジ面及び上記第2のウェッジ面は、下流方向に集束して上記成形用ウェッジの基部を形成する、実施形態56に記載の装置。
実施形態58
上記白金製壁は、約3mm~約7mmの範囲内の厚さを備える、実施形態33~57のいずれか1つに記載の装置。
実施形態59
中間材料は、上記白金製壁が上記支持部材のいずれの部分に物理的に接触するのを防止する、実施形態33~58のいずれか1つに記載の装置。
実施形態60
上記中間材料はアルミナを含む、実施形態59に記載の装置。
実施形態61
実施形態55~60のいずれか1つに記載の装置を用いて溶融材料を流す方法であって:
上記支持部材の上記支持体トラフが上記溶融材料の重量を支持した状態のまま、上記溶融材料用トラフ内において上記溶融材料を上記流れ方向に流すステップ;並びに
上記溶融材料を、上記溶融材料用トラフから、上記第1の支持体堰を越えて流れる上記溶融材料の第1の流れ、及び上記第2の支持体堰を越えて流れる上記溶融材料の第2の流れへと流すステップ
を含む、方法。