JP7325238B2 - 熱硬化性樹脂組成物、硬化物および積層体 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物、硬化物および積層体 Download PDF

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Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物、該組成物からなる硬化物、および該組成物からなる硬化膜を含む積層体に関する。
従来、自動車用塗料や家電用塗料、建材などの様々な分野において、ポリオールとアルキルエーテル化メラミンとを含む熱硬化性樹脂組成物が使用されており、該組成物の保存安定性が良好であること、ならびに、得られる硬化膜の耐久性および外観に優れることが求められている。また、前記熱硬化性樹脂組成物の硬化には、概ね110~160℃の温度で10~60分の加熱時間が必要となるが、省エネルギーの観点から、より低温かつ短時間で硬化可能な熱硬化性樹脂が強く求められている。
ここで、ポリオールとアルキルエーテル化メラミン間の架橋反応は、ポリオールの水酸基(A-OH)とアルキルエーテル化メラミンのエーテル基(B-OR)との間でエーテル交換が進行し、アルキルエーテル化メラミン由来のアルコール(R-OH)が脱離する。この反応は平衡反応であるが、脱離したアルコールを系外に揮発させることで架橋を不可逆に進行させることができ、そのための条件として、概ね110~160℃の温度と10~60分の加熱時間が必要となる。この架橋反応には、架橋促進を目的に触媒が使用されることがあり、プロトン酸の他、ルイス酸触媒が効果的であることが報告されている。
前記アルキルエーテル化メラミンとしては、工業的には、メチルエーテル化メラミン(以下「メチル化メラミン」という。)やブチルエーテル化メラミン(以下「ブチル化メラミン」という。)が製造および使用されている。一方、特許文献1には、エチルエーテル化メラミン(以下「エチル化メラミン」という。)樹脂を用いて、90~180℃で20~30分(より具体的には120℃で30分)の焼き付け条件において無触媒下でポリオールを硬化させることで、メチル化メラミンおよびブチル化メラミンを用いた場合よりも、硬度と耐水性のバランスに優れた硬化膜が形成できることが開示されている。
特開2014-098105号公報
本発明者らが特許文献1の方法を追試したところ、得られた硬化膜は耐溶剤性および鉛筆硬度は一定の性能を有しているにも関わらず、その架橋密度は十分ではなく、ハードコートと言えるほどの十分な耐摩耗性は有していないことが判明した。
ここで、熱硬化性樹脂に比べ、紫外線ないし電子線などの放射線硬化性樹脂を用いることで、極めて簡便に高い耐摩耗性を有するハードコート性硬化膜が得られることが広く知られている。例えば3官能以上の(メタ)アクリル酸エステルのオリゴマー、より具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTAと略す)や、ペンタエリスリトールトリアクリレート/テトラアクリレート(それぞれPETTA/PETAと略す)の混合物、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート/ヘキサアクリレート(それぞれDPPA/DPHAと略す)の混合物などに代表される市販のオリゴマーを、光ラジカル開始剤の存在下で紫外線を照射して硬化させることで形成された塗膜は高い耐摩耗性を有し、これらはハードコート塗膜の原料として利用される。
しかしこれらは、未反応のアクリル基が後で徐々に反応するために収縮応力が高まり最終的に塗膜割れが生じたり、光開始剤由来の成分により徐々に黄変するなど、硬化システムに由来する耐候性の弱さがあるため、例えば屋外で常時使用される用途への適用に限界がある。また、硬化反応に電子線を使う場合、光開始剤は不要となるが、電子線の照射設備が大掛かりで極めて高価であるという問題を有している。さらに、紫外線・電子線に共通して放射線の直接当たらない部分を硬化させることができないために、複雑な立体物への適応が困難であることなどの問題も有している。
一方で、ポリマーポリオールとアルキル化メラミンをベースとした熱硬化性樹脂の硬化塗膜は、自動車や建材など屋外での使用が前提となる用途で広く使用されるなど、紫外線硬化性樹脂に比して耐候性がよく、被着体の形状に依らず硬化することができ、また紫外線・電子線照射設備に比べ安価な乾燥炉のみで硬化できるものの、一般に放射線硬化性樹脂からなるハードコートに比べて耐摩耗性が劣るという問題があった。
本発明は、ポリオールとアルキルエーテル化メラミン樹脂を用いた熱硬化性樹脂組成物からなる塗膜の耐摩耗性を、実用的な加熱条件下でハードコートとして利用可能なレベルに向上させることを課題とする。
ポリオールとアルキルエーテル化メラミンをベースとした熱硬化性樹脂からなる塗膜の耐摩耗性を向上させるため発明者らが鋭意検討した結果、少なくとも一部がエチルエーテル化もしくはブチルエーテル化されたメラミン樹脂と、水酸基価が150mgKOH/g以上かつ数平均分子量が62~800の低分子ポリオールを含むポリオールと、特定の硬化触媒とを含み、前記ポリオール全体に対する低分子ポリオールの含有量が特定の範囲であり、かつ、前記メラミン樹脂と前記ポリオールの総固形分質量比が特定の範囲である熱硬化性樹脂組成物を用いることで、高い耐摩耗性を有する塗膜を形成できることを見出した。
すなわち、本発明は以下の態様を含む。
[1] 少なくとも一部がエチルエーテル化もしくはブチルエーテル化されたメラミン樹脂(A)と、
水酸基価が150mgKOH/g以上かつ数平均分子量が62~800の低分子ポリオール(C)を含むポリオール(P)と、
Paulingの電気陰性度が1.61~1.90の金属からなるカチオンと酸解離定数pKaが2.0以下のプロトン酸の脱プロトン化体である対アニオンとからなるルイス酸触媒、および酸解離定数pKaが2.0以下のプロトン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化触媒(D)とを含み、
前記低分子ポリオール(C)の含有量が、前記ポリオール(P)100質量部に対して30質量部以上であり、
前記メラミン樹脂(A)と前記ポリオール(P)の総固形分質量比(A)/(P)が99/1~35/65の範囲であることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
[2] 前記低分子ポリオール(C)が、1級もしくは2級の水酸基を1つ以上含むことを特徴とする項[1]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[3] 前記ポリオール(P)が、水酸基を含有する重量平均分子量が5,000~500,000であるポリマー(B)をさらに含むことを特徴とする項[1]または[2]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[4] 前記触媒(D)の含有量が、前記メラミン樹脂(A)、前記ポリマー(B)および前記低分子ポリオール(C)の合計100質量部に対して0.1~5質量部であることを特徴とする項[3]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[5] 顔料、染料、レベリング剤、密着付与材、安定向上剤、発泡抑制剤、耐候性向上剤、ワキ防止剤、酸化防止剤、分散剤、湿潤剤、チクソ剤および紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤(E)をさらに含むことを特徴とする項[1]~[4]のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[6] 項[1]~[5]のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする硬化物。
[7] 項[1]~[5]のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物を60~160℃の温度に加熱して硬化させる工程を含むことを特徴とする硬化物の製造方法。
[8] 前記工程における加熱時間が20秒~60分の範囲であることを特徴とする項[7]に記載の硬化物の製造方法。
[9] 項[1]~[5]のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物からなる硬化膜を含むことを特徴とする積層体。
[10] 基材と硬化膜を含む積層体の製造方法であって、項[1]~[5]のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物を基材に塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜を60~160℃の温度で20秒~60分の範囲で加熱して硬化膜を形成する工程とを含むことを特徴とする積層体の製造方法。
[11] 前記基材が、金属、ガラスおよび樹脂から選ばれる少なくとも1種の材料を含むことを特徴とする項[10]に記載の積層体の製造方法。
本発明によれば、耐久性および外観に優れ、しかもハードコート性を有する塗膜を形成することができる熱硬化性樹脂組成物、該組成物からなる硬化物、および該組成物からなる硬化膜を含む積層体が提供される。本発明の熱硬化性樹脂組成物は、その硬化の速さから、耐熱性の十分でないプラスチックフィルム用途などへの塗装も適用が可能であり、さらに十分な硬化温度および時間をかけた場合、紫外線硬化性樹脂に匹敵するレベルの耐摩耗性を有する硬化膜を形成することができる。
各種化合物において、硬化時に新規に形成される架橋点同士の距離を近似的に比較する図である。
まず本発明を完成するに至った検討内容について説明する。
硬化膜の耐摩耗性に効く因子として、硬化膜の原料樹脂の単位分子(いわゆるオリゴマー、ポリマー)内における架橋に寄与する官能基数や架橋点間距離、塗膜を構成する樹脂のガラス転移温度、水素結合やπ-π結合など可逆的な結合の有無、塗膜の一部に柔軟な部位を含むか、など様々なもの挙げられるが、特に架橋に寄与する官能基数と架橋点間距離の寄与が比較的高いことが一般に知られている。
耐摩耗性の評価をするためには、塗膜にスチールウールや摩耗輪、布、紙などを乗せてその上から一定の荷重をかけながら塗膜上を往復し、試験の前後のヘーズや光沢などを定量する方法が広く用いられている。例えば、市販の紫外線硬化樹脂からなる硬化膜の耐摩耗性を評価した下記参考例1~3の結果を表1に示す。ここで比較した3つはアクリル官能基当量(架橋点間距離とほぼ同義である)が同程度の水準であるため、アクリル官能基数に比例して耐摩耗性が向上していることがわかる。
[参考例1]
アロニックスM309(TMPTA、東亞合成(株)製)5.00gとIrgacure1173(BASFジャパン(株) 製)0.150gを混合した液を、膜厚100μmの易接着PETフィルム(コスモシャインA4300、東レ(株)製)に、バーコーター#10で塗装し、UVコンベア内を一度通過させてUV照射(無電極Hバルブ 240W/cm2,出力100%、ランプ高さ70mm、コンベア速度9.5m/分,積算光量400mJ/cm2, Electronic Instrumentation & Technology, Inc.,社製 UV Power PuckIIにて測定)して硬化膜を作成した。
硬化直後の硬化膜のヘーズと、当該膜を学振形摩耗試験機(摩耗試験機II形、(株)安田精機製作所製)を用いてスチールウール(ボンスター No.0000、日本スチールウール工業(株)製)の上から500g荷重をかけて50往復した後のヘーズをヘーズメーター(NDH-4000型、日本電色工業(株)製)で測定し、耐摩耗試験を行った。
[参考例2]
アロニックスM309をアロニックスM305(PETTA/PETA混合物、東亞合成(株)製)に変え、酢酸ブチル(純正化学(株)製)5.15gを加え、バーコーター#20で塗装した後に、溶剤を除去するため80℃で2分乾燥させたこと以外は参考例1と同様に硬化膜を作成し、耐摩耗試験を行った。
[参考例3]
アロニックスM305をアロニックスM402(DPPA/DPHA混合物、東亞合成(株)製)に変えたこと以外は参考例2と同様に硬化膜を作成し、耐摩耗試験を行った。
Figure 0007325238000001
このことから、ポリオールとアルキルエーテル化メラミン間の架橋反応により形成された硬化膜をハードコート化するためには、官能基数を上昇させたり、架橋点間距離を短くしていくことが重要になる。
アルキルエーテル化メラミン樹脂は、一般にメラミンとホルムアルデヒドとアルコールとを反応させることで形成され、最大6か所の架橋に寄与しうる官能基(メチロール基、およびアルキルエーテル基)を持ち、これらはそれぞれポリオールとの縮合のみならず、アルキルエーテル化メラミン樹脂同士の自己縮合も同時に起こし、架橋膜を形成する。これは官能基数で言うと、非常に高い耐摩耗性を持つDPHAと同等の官能基数である。
硬化時に新規に形成される架橋点同士の距離を近似的に比較するため、新規に生じる架橋点となる原子の1つを基準として、他の新規架橋点となる原子までの原子数とそれぞれの個数を見ると、アルキルエーテル化メラミンが4原子先に新規架橋点が1か所、8原子先に4か所であるのに対し、DPHAは8原子先に新規架橋点が2か所、12原子先に3か所であり、平均の架橋点間距離としてはアルキルエーテル化メラミンの方が短い(図1の1.および2.参照。「1」と記載の原子が新規架橋点の起点となる原子であり、大きな数字で記載の原子がその他の架橋点である。以下同じ。)。このことから架橋点数と架橋密度のみで考えるとアルキルエーテル化メラミンの自己縮合のみで架橋が進行する場合、DPHA以上の架橋密度を有し得るため、非常に耐摩耗性のある硬化膜を形成できる可能性がある。
しかし、ポリオールとアルキルエーテル化メラミン間の縮合を考えると、ポリオール側を含めた架橋点間距離が問題になる。ポリオールとしてはアクリルポリオールポリマーやポリエステルポリオールが自動車用塗料やプレコートメタル、建材などの分野で広く用いられている。
例えば、アクリルポリオールポリマーは、(メタ)アクリルモノマーを重合させる際に2-ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)や2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)などのモノマーを少なくとも一部用いてポリマーにヒドロキシ基を導入することで合成される。ポリマー中で最も水酸基間の距離が短くなるのは、分子量の小さい水酸基含有モノマー同士が連続的に連結した部分となるが、例えばHEAが3分子連続した部分構造を考えても、新規架橋点は12原子先に2か所であり、アルキルエーテル化メラミンの自己縮合やDPHAの架橋と比べて距離が長い(図1の3.参照)。その上、アクリルポリマーは物性のバランスを取るためにヒドロキシル基を持たないモノマーを共重合させるケースが多く、その場合、更に水酸基の新規架橋点同士の距離は長くなっていくため、耐摩耗性はさらに低下していく。
また、ポリエステルポリオールの場合も同様に考えると、ポリオールとポリカルボン酸の脱水縮合で合成するために狭い範囲で大量のヒドロキシ基を残すことは一般に難しい。例えば最短のポリオールであるエチレングリコール2分子と最短のジカルボン酸であるシュウ酸1分子からなるポリエステルを考えても新規架橋点が9原子先となり、やはりアルキルエーテル化メラミンの自己縮合やDPHAの架橋と比べて距離を短くすることは難しい(図1の4.参照)。
以上から、架橋点間距離のみで考察した場合、基本的にはポリオールとアルキルエーテル化メラミンの硬化膜の耐摩耗性は、アルキルエーテル化メラミンがある程度多い系でないと高い領域には達しないことが予想される。
これについて、下記参考例4~15において、実際にポリマーポリオールとアルキルエーテル化メラミンの比と耐摩耗性の影響を検証したところ、アルキルエーテル化メラミンが多いと耐摩耗性の向上が見られるが、多すぎても逆に悪化する結果となった(下記表2参照)。
その理由としては、メラミン樹脂が有するトリアジン環が平面構造であるために、ある程度架橋反応が進行したら動きが束縛されやすいうえに、架橋点間距離がメラミン樹脂に比べて長いポリオールの成分が少なすぎると応力を逃がす部分がなくなることで二重に塗膜の動きが固定化され、非常に堅脆い構造になっていることなどが考えられる。
[参考例4]
以下に示すエチル化メラミン樹脂溶液(A-1)3.89gとアルマテックスXA573(B-1)32.0g(固形分比20/80)をイソブタノール/1-メトキシ-2-プロパノール(以下「PGM」と称する)=50/50の混合溶剤を30.1g加えて良く攪拌混合し、そこに硬化触媒として硝酸アルミニウム九水和物(富士フイルム和光純薬(株)製)の5質量%PGM溶液2.72g(樹脂固形分に対する触媒量:1wt%)を加えることで不揮発分20質量%の混合液を得た。この混合液を膜厚100μmの易接着PETフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡(株)製)にバーコーター#14で塗装し、温風乾燥機にて140℃で40秒加熱することで膜厚約3μmの硬化膜を作成し、参考例1と同様に耐摩耗試験を実施した。結果を表2に示す。
<<エチル化メラミン樹脂溶液(A-1)>>
撹拌機、温度計、還流コンデンサーおよび窒素導入管を備えた4つ口フラスコにメラミン126g(1.0モル)、ホルマリン濃度が92質量%のパラホルムアルデヒド196g(6.0モル)およびエタノール276g(6.0モル)を仕込み、還流温度まで昇温した。還流温度で1時間メチロール化反応を行った後、パラトルエンスルホン酸の50質量%水溶液(水;SP値=47.9)0.180g(0.53ミリモル)を加え、還流状態にてエチルエーテル化反応を3時間行った。その後、20質量%水酸化ナトリウム溶液0.160g(0.80ミリモル)で反応生成物を中和し、次いで減圧下でエタノールおよび水を留去した後、イソブタノール(SP値=23.5)で不揮発分70質量%となるまで希釈することでエチル化メラミン樹脂溶液(A-1)を得た。得られた樹脂の数平均分子量は900、重量平均分子量は2,000であった。
<<ポリマー(B-1)>>
アクリルポリオール「アルマテックスXA573」(三井化学(株)製)
・溶剤:酢酸n-エチルとイソプロパノールの混合溶剤
・固形分:34質量%
・固形分水酸基価:200mgKOH/g
・固形分酸価:3.9mgKOH/g
・数平均分子量:15,000
・重量平均分子量:46,000
[参考例5~15]
エチル化メラミン樹脂溶液(A-1)とアルマテックスXA573(B-1)を固形分の比で30/70~100/0になるように混合し、それに合わせて総固形分20質量%になるように溶剤量を調整したこと以外は、参考例4と同様にして硬化膜を形成し、耐摩耗性評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0007325238000002
以上のようにメラミン樹脂の含有率による耐摩耗性の向上には限界があり、また、ポリオール側から架橋密度を上げるためにアクリルポリオールポリマーやポリエステルポリオールの水酸基濃度(水酸基価)を上げたとしても、上述したように構造上の限界がある。
そこで、より架橋点間距離の短い塗膜形成のため、水酸基価の高い低分子ポリオールをさらに添加することを検討した結果、水酸基価および数平均分子量が特定の範囲にある低分子ポリオールが特定の比で混合されているときに耐摩耗性が向上することが判明した。
この検討の中で、意外にも低分子ポリオールの水酸基価は架橋点間距離の考察から推定されるよりも低い領域から効果があり、逆に最も水酸基価の高い低分子ポリオールであるエチレングリコールは耐摩耗性の向上に十分効果はあるものの、最も効果的というわけではないことなどが明らかになった。これは水酸基自体は多くなくても水酸基間の距離が適正な範囲にあることで硬化中に分子鎖の運動に自由度が担保されて水酸基の反応率が向上し、結果としてより水酸基価の高いものの動きに制限がかかる低分子ポリオールと同程度の架橋度となったり、水酸基間距離が多くても極端に短いために反応に寄与できずに残存する水酸基が多くなり結果として緻密な架橋が形成されないなど、水酸基価間の距離と反応率が寄与していると推定している。さらにアルキルエーテル化メラミン樹脂や触媒の有効範囲を検証することで、本発明を完成した。
以下、本発明について詳細に説明する。
[熱硬化性樹脂組成物]
本発明の熱硬化性樹脂組成物(以下、単に「本発明の組成物」ともいう。)は、少なくとも一部がエチルエーテル化もしくはブチルエーテル化されたメラミン樹脂(A)と、水酸基価が150mgKOH/g以上かつ数平均分子量が62~800の低分子ポリオール(C)を含むポリマー(P)と、Paulingの電気陰性度が1.61~1.90の金属からなるカチオンと酸解離定数pKaが2.0以下のプロトン酸の脱プロトン化体である対アニオンとからなるルイス酸触媒、および酸解離定数pKaが2.0以下のプロトン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化触媒(D)とを含み、前記低分子ポリオール(C)の含有量が、前記ポリオール(P)100質量部に対して30質量部以上であり、前記メラミン樹脂(A)と前記ポリオール(P)の総固形分質量比(A)/(P)が99/1~35/65の範囲であることを特徴とする。以下に各成分の詳細を示す。
<メラミン樹脂(A)>
本発明で用いられるメラミン樹脂(A)は、メラミン樹脂(該メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとから得られる熱硬化性樹脂のことを指す。)のメチロール基の少なくとも一部がエチルエーテル化もしくはブチルエーテル化された樹脂をいう。
メラミン樹脂(A)の好ましい例としては、特許文献1に記載のエチル化(エチルエーテル化)メラミン樹脂が挙げられる。
また、メラミン樹脂(A)の市販品としては、三井化学(株)製「ユーバン 20SE60」、「ユーバン 28-60」などのブチル化(ブチルエーテル化)メラミン樹脂も用いることができる。
メラミン樹脂(A)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が、好ましくは800~15,000であり、より好ましくは1,000~7,000であり、さらに好ましくは1,100~5,000である。メラミン樹脂(A)の重量平均分子量が前記範囲にあることで、適度な粘性を有する樹脂組成物を得ることができ、機械特性、平滑性、外観などに優れる硬化物を得ることができる。
メラミン樹脂(A)は、好ましくは、メラミン、ホルムアルデヒドおよび炭素数1~6のアルキル鎖を有するアルコールを、酸触媒の存在下で縮合させて得ることができ、前記アルコールとして、少なくともエタノールもしくはブタノールが用いられる。このようなメラミン樹脂(A)の製造方法としては、特許文献1に記載の方法を用いることができる。例えば、エチル化メラミン樹脂の場合、前記アルコールとしてエタノールが用いられるが、該エタノールとしては、含水エタノールを用いてもよく、またメタノールやイソプロパノールなど別のアルコールを少量含有する、いわゆる混合エタノールを用いてもよい。また、ブチル化メラミン樹脂の場合、n-ブタノールおよびイソブタノールが広く用いられるが、一部s-ブタノールやt-ブタノールを含んでもよい。
前記メラミンとしては、特に限定されず、従来公知の方法で合成してもよく、市販品でもよい。前記ホルムアルデヒドは、水溶液であってもよく、固形のパラホルムアルデヒドであってもよい。経済性の観点からホルマリン濃度が80%以上のパラホルムアルデヒドが好ましい。
本発明の組成物全量に対する前記メラミン樹脂(A)と後述するポリオール(P)の総固形分質量比(A)/(P)は、99/1~35/65、好ましくは95/5~40/60、より好ましくは90/10~60/40である。メラミン樹脂(A)の含有割合が前記範囲内であることにより、耐摩耗性と外観のバランスに優れた塗膜が得られる。
<ポリオール(P)>
本発明で用いられるポリオール(P)は、水酸基価が150mgKOH/g以上かつ数平均分子量が62~800の低分子ポリオール(C)を含み、その全てが低分子ポリオール(C)であってもよいし、低分子ポリオール(C)と他のポリオールを含んでもよい。
低分子ポリオール(C)の含有量は、ポリオール(P)100質量部に対して、30質量部以上100質量部以下、好ましくは50質量部以上100質量部以下である。低分子ポリオール(C)の含有割合が前記範囲内であることにより、塗装性および耐摩耗性などに優れる塗膜を得ることができる。
低分子ポリオール(C)以外の他のポリオールとしては、特に限定されないが、水酸基を含有する重量平均分子量が5,000~500,000であるポリマー(B)が好ましい。なお、ポリオール(P)は、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリマー(B)および低分子ポリオール(C)以外のポリオールを含んでもよい。
<ポリマー(B)>
本発明で用いられるポリマー(B)としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂およびウレタン樹脂などが挙げられる(ただし、前記メラミン樹脂(A)を除く。)。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。ポリマー(B)は、低分子ポリオール(C)との相溶性や塗膜の耐摩耗性向上の観点から水酸基やカルボニル基を有することが好ましく、水酸基とカルボニル基をともに有するアクリル樹脂および水酸基とカルボニル基をともに有するポリエステル樹脂がさらに好ましい。
前記ポリマー(B)の水酸基価は、好ましくは30~250mgKOH/g、より好ましくは40~200mgKOH/g(固形分)である。水酸基価が前記範囲内であると、塗膜の架橋密度が高く塗膜の強度及び硬度が十分であるとともに、耐衝撃性および外観が良好となる。
前記ポリマー(B)は、GPCにより測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、通常5,000~500,000、好ましくは10,000~200,000であり、より好ましくは20,000~150,000である。ポリマー(B)のMwが前記範囲内であることにより、塗装性、塗膜の外観、強度、硬度および耐摩耗性などに優れる。
前記ポリマー(B)の市販品の例としては、水酸基を持つものとしては、東レ・ファインケミカル(株)製「コータックス LH-601」、「コータックス LH-591」、三井化学(株)製「アルマテックス P646」、「アルマテックス XA573」、「アルマテックスL1057」、「オレスター Q164」、「オレスター Q810」、「オレスター Q519」が挙げられる。
<低分子ポリオール(C)>
本発明で用いられる低分子ポリオール(C)は、水酸基価が150mgKOH/g以上であり、かつ、数平均分子量が62~800である。
前記低分子ポリオール(C)の水酸基価は、好ましくは180~4128mgKOH/g、より好ましくは250~2500mgKOH/gであり、さらに好ましくは300~1900mgKOH/gである。
前記低分子ポリオール(C)の数平均分子量は、好ましくは62~600、より好ましくは80~400であり、さらに好ましくは90~300である。
前記低分子ポリオール(C)は、反応性の観点から、1級または2級の水酸基を1つ以上含むことが好ましく、1級の水酸基を2つ以上含むことが特に好ましい。
前記低分子ポリオール(C)としては、前述した水酸基価および数平均分子量の要件を満たしていれば特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ブチルエチルペンタンジオール等の脂肪族ジオール;1,4-シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール;トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトールなどの脂肪族ポリオール;グルコース、スクロース、アミロースなどの糖類;ビスフェノール化合物;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール;ポリカーボネートジオールやポリエステルポリオールなどが挙げられる。
<ポリマー(b)>
本発明の組成物は、必要に応じて前記メラミン樹脂(A)および前記ポリオール(P)以外のポリマー(b)を含んでいてもよい。例えば水酸基を持たない重量平均分子量が5,000~500,000のポリマー(例:三井化学(株)製「アルマテックス1044」等)が挙げられる。
<硬化触媒(D)>
本発明で用いられる硬化触媒(D)(以下、単に「触媒(D)」ともいう。)は、Paulingの電気陰性度が1.61~1.90の金属からなるカチオンと、酸解離定数pKaが2.0以下のプロトン酸の脱プロトン化体である対アニオンとからなるルイス酸触媒、および酸解離定数pKaが2.0以下のプロトン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化触媒である。pKaは(株)化学同人 ブルース有機化学 第4版および J. P. Cuthrie, Can. J. Chem. 1978, 56, 2342-2354.などに記載の値を参照した。
Paulingの電気陰性度が1.61~1.90の金属としては、例えば、アルミニウム、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、亜鉛、銅などが挙げられる。これらの中ではアルミニウム、亜鉛、コバルト、銅が好ましく、硬化の速さの点ではアルミニウムと銅が特に好ましい。また樹脂系が水分散系の場合、無機塩からなるルイス酸触媒が凝集剤として作用する場合があるが、銅およびコバルトは、樹脂を凝集させにくいという点で好ましい。
酸解離定数pKaが2.0以下のプロトン酸(ブレンステッド酸)としては、硝酸、硫酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸などの無機酸やメタンスルホン酸やパラトルエンスルホン酸などの有機酸が挙げられる。
前記ルイス酸触媒は、硝酸塩、硫酸塩およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、硝酸塩が入手のしやすさや溶解度の観点から特に好ましい。前記ルイス酸触媒の具体例としては、硝酸アルミニウム、硝酸亜鉛、硝酸コバルト、硝酸銅およびその水和物などが挙げられる。
価格の面からは特に無機プロトン酸が好ましいが、作業者の取り扱い上の安全性や塗装設備の配管等へのダメージが少ない点からはルイス酸塩が好ましい。
前記触媒(D)の含有量は、前記メラミン樹脂(A)、前記ポリマー(B)および前記低分子ポリオール(C)の固形分の合計100質量部に対して、好ましくは0.1~5質量部、より好ましくは0.25~3質量部、特に好ましくは0.5~2質量部である。触媒(D)の含有量が前記範囲内であることにより、保存安定性および硬化性に優れた熱硬化性樹脂組成物が得られる。
<添加剤(E)>
本発明の組成物は、必要に応じて添加剤(E)を含有してもよい。このような添加剤としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、公知の添加剤を用いることができる。具体的には、顔料、染料、レベリング剤、密着付与材、安定向上剤、発泡抑制剤、耐候性向上剤、ワキ防止剤、酸化防止剤、分散剤、湿潤剤、チクソ剤および紫外線吸収剤などが挙げられる。添加剤(E)は、触媒(D)の範疇に入らないルイス酸およびプロトン酸を含んでいてもよい。また、添加剤(E)は1種単独で用いても、2種以上を用いてもよい。
本発明の組成物の全量100質量部に対する前記添加剤(E)の含有量は、通常0~50質量部、好ましくは0~30質量部である。添加剤(E)の含有量が前記範囲内であることにより、塗装性、塗膜物性および保存安定性に優れた熱硬化性樹脂組成物が得られる。
<溶剤>
本発明の組成物は、必要に応じて溶剤を含有してもよい。溶剤は本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、例えば、ベンゼン,トルエン,キシレン等のアルキルベンゼン系溶剤、酢酸エチル,酢酸プロピル,酢酸ブチル,酢酸アミル,アセト酢酸メチル等の酢酸エステル系溶剤、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、イソブタノール、1-メトキシ-2-プロパノール(PGM)等のアルコール系溶剤、および水などが挙げられる。前記溶剤は1種単独で用いても、2種以上を用いてもよい。
本発明の組成物は低分子ポリオール(C)を含むことから、溶剤の少なくとも一部にアルコール系溶剤または水を含むことが相溶性の観点から好ましい。また、沸点が200℃を超えるような溶剤は乾燥性が悪く、反応速度を引き下げるので好ましくない。
本発明の組成物全量に対する前記溶剤全体の含有量は、好ましくは10~95質量%、より好ましくは20.0~90.0質量%、さらに好ましくは50.0~85.0質量%である。
[硬化物および積層体]
本発明の硬化物は、本発明の組成物からなることを特徴とし、通常、硬化膜の形態である。また、本発明の積層体は、本発明の組成物からなる硬化膜を含むことを特徴とする。
本発明の硬化物(硬化膜)の製造方法は、本発明の組成物を60~160℃、好ましくは70~140℃の温度に加熱して硬化させる工程(以下「加熱工程」ともいう。)を含むことを特徴とする。
前記加熱工程における加熱時間は、加熱温度にもよるが20秒~60分の範囲、好ましくは30秒~40分の範囲であり、基材(被塗装体)の耐熱性や塗装ラインの生産性に応じて温度と時間を適切に組み合わせることができる。
本発明の組成物は、塗料(コーティング材)用途に好適に用いることができる。すなわち、本発明の組成物を基材(被塗装体)に塗布して塗膜を形成した後、該塗膜を前記加熱工程と同様の条件で加熱(乾燥)して硬化膜を形成することにより、本発明の積層体を製造することができる。
なお、加熱は二段階以上で行ってもよく、前記記載範囲の温度と時間の範囲で硬化させた積層体を別の保温庫に移動し、別途加熱するなど後養生工程を入れてもよい。前記加熱工程は、減圧下で行ってもよく、不活性ガス雰囲気下等で行ってもよい。
本発明の組成物は、反応速度が速く、比較的低温でも耐摩耗性の良い硬化膜を形成できるため、加熱温度の低下による省エネを図ることができるだけでなく、高温短時間で硬化を完了させることもできることから、優れた生産性を達成することができる。このような特性を有する本発明の組成物を用いれば、熱に弱いプラスチックなどの基材(被塗装体)が軟化してしまう前に硬化を完了できることから、基材(被塗装体)の適用範囲を拡張することができる。
前記基材(被塗装体)は、金属、ガラスおよび樹脂から選ばれる少なくとも1種の材料を含むことが好ましい。例えば、金属素材としては、鉄、アルミ、亜鉛、ステンレス及びこれらに表面処理をされたものが挙げられ、樹脂素材としては、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ABS、PMMA、ナイロン、ポリアミド及びこれらに表面処理をされたものが挙げられる。また、これらの材料からなる基材に、必要に応じてプライマー、中塗り、上塗り塗料が塗装されたものも使用することができる。
前記のとおり、本発明では低温かつ短時間での硬化が可能であることから、前記基材の熱変形を抑制することができる。すなわち、本発明では、耐熱性に劣る基材を用いることができるため、所望の用途に応じて、様々な基材を選択することができる。
本発明の組成物を基材に塗布する方法としては、特に限定されず、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、グラビアコート法、スピンコート法、および、バーコーターやドクターブレードを用いる方法などが挙げられる、
前記硬化膜の厚さは、特に限定されず、所望の用途に応じて適宜選択すればよいが、好ましくは0.05~40μmであり、より好ましくは0.1~30μmである。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
[物性]
実施例および比較例において用いた材料の物性の測定方法は下記のとおりである。
<数平均分子量および重量平均分子量>
メラミン樹脂(A)、ポリマー(B)およびポリマー(b)の数平均分子量および重量平均分子量は、GPCにより、以下の条件で測定した。
装置:昭和電工(株)製Shodex GPC-101
検出器:RI-71S
カラム:昭和電工(株)製GPC KF804L(Φ8.0mm×300mm)×3本
測定温度:40℃
溶離液:THF(テトラヒドロフラン)
流速:1.0ml/min
<水酸基価>
ポリマー(B)の水酸基価は、JIS K 1557-1(水酸基価の求め方)に準じて測定した値をいう。但し、低分子ポリオール(C)に関しては分子式と分子量から算出した計算値とした。
[材料]
実施例および比較例において、組成物(コーティング材)を調製する際に用いた原料および組成物を塗布する際に用いた基材は以下のとおりである。
<メラミン樹脂(A)>
(A-1)エチル化メラミン樹脂溶液:参考例4に記載のとおり
・溶剤:イソブタノール
・固形分:70質量%
・数平均分子量:900
・重量平均分子量:2,000
(A-2)ブチル化メラミン樹脂:「ユーバン20SE60」(三井化学(株)製)
・溶剤:キシレン/n-ブタノール=40/60(質量比)の混合溶剤
・固形分:60質量%
・数平均分子量:1,200
・重量平均分子量:3,900
<ポリマー(B)>
(B-1)アクリルポリオール:「アルマテックスXA573」(三井化学(株)製)
・溶剤:酢酸n-エチルとイソプロパノールの混合溶剤
・固形分:34質量%
・固形分水酸基価:200mgKOH/g
・固形分酸価:3.9mgKOH/g
・数平均分子量:15,000
・重量平均分子量:46,000
<ポリマー(b)>
(b-2)アクリルポリマー:「アルマテックス1044」(三井化学(株)製)
・溶剤:トルエン
・固形分:50質量%
・固形分水酸基価:なし
・固形分酸価:1mgKOH/g未満
・数平均分子量:31,000
・重量平均分子量:59,000
<低分子ポリオール(C)およびポリオール(C’)>
下記表3に示す低分子ポリオール(C)および本発明における低分子ポリオール(C)の範疇に含まれないポリオール(C’)を用いた。
Figure 0007325238000003
表3中、ポリエチレングリコール300(PEG300)、ポリエチレングリコール600(PEG600)、グリセリン(GLY)、エチレングリコール(EG)、ポリプロピレングリコール300(トリオール型)(PPG300T)、およびポリオール(C’)であるポリエチレングリコール1000(PEG1000)は、富士フイルム和光純薬(株)製を用い、
1,6-ヘキサンジオール(1,6-HD)、2,5-ヘキサンジオール(2,5-HD)、トリメチロールプロパン(TMP)は、東京化成工業(株)製を用い、
ポリプロピレングリコール400(D-400)は、アクトコールD-400(三井化学SKCポリウレタン(株)製)を用いた。
<触媒(D)>
ルイス酸はいずれも富士フイルム和光純薬(株)製をそのまま用いた。プロトン酸はそれぞれ富士フイルム和光純薬(株)製の原料をPGMで5質量%溶液に希釈した上で使用した。
なお、本発明の触媒(D)の範疇に含まれない触媒(D’)として、硝酸マグネシウム六水和物、硝酸マンガン六水和物、硝酸ニッケル六水和物、ビス(エチルアセトアセタト)(2,4-ペンタンジオナト)アルミニウムおよび酢酸も検討した。これらの触媒の物性を表4に示す。
Figure 0007325238000004
<基材>
・易接着PETフィルム:前記のコスモシャインA4300(東洋紡(株)、210mm×297mm×厚さ100μm)
・SUS304:JIS,G,4305((株)テストピース製、150mm×70mm×厚さ2mm)
・ポリカーボネート樹脂板:PC1600(タキロンシーアイ(株)製、100mm×100mm×厚さ2.0mm)
・ガラス板:青板硝子((株)テストピース製、150mm×100mm×厚さ2.0mm)
[評価項目および評価方法]
実施例および比較例で作成した塗膜の評価は以下のようにして行った。
<耐摩耗性試験>
参考例1に記載の方法で行った。
<鉛筆硬度>
JIS K 5600-5-4に準じて、試験塗板面に対し約45°の角度に鉛筆の芯を当て、芯が折れない程度に強く試験塗板面に押し付けながら前方に均一な速さで約10mm動かした。塗膜に傷が生じなかった最も硬い鉛筆の硬度記号を鉛筆硬度とした。
<密着試験>
JIS K 5600-5-6に順じ、碁盤目剥離試験を行った。
[実施例1~32、比較例1~7]
エチル化メラミン樹脂溶液(A-1)の固形分75質量部に対して、アルマテックスXA573(B-1)と各低分子ポリオール(C)もしくは(C’)の30質量%PGM溶液とを、両者の合計固形分が25質量部になるように、かつ、両者の合計固形分100質量%に対する成分(C)もしくは(C’)の固形分の割合が表5に記載の割合となるように混合し、イソブタノール/PGM=50/50(質量比)の混合溶媒を加えて十分に溶解混合した。次いで、触媒(D)として硝酸アルミニウム九水和物の5質量%PGM溶液を、成分(A-1)、成分(B-1)および成分(C)もしくは(C’)の総固形分100質量部に対して硝酸アルミニウム九水和物が1質量部となるように添加した。なお、溶剤の量は、最終的に得られる熱硬化性樹脂組成物の不揮発分が20質量%となるように適宜変更して配合した。得られた組成物を膜厚100μmの易接着PETフィルム(コスモシャインA4300)にバーコーター#14で塗装し、温風乾燥機にて140℃で40秒加熱することで膜厚約3μmの硬化膜を作成し、参考例4と同様に耐摩耗試験を実施した。結果を表5に示す。
Figure 0007325238000005
[実施例33~40、比較例8~12]
エチル化メラミン樹脂溶液(A-1)10.7gと、アルマテックスXA573(B-1)0.735gと、低分子ポリオール(C)としてトリメチロールプロパン(TMP)の30%PGM溶液7.50g(固形分の質量比75/2.5/22.5)とを配合し、イソブタノール/PGM=50/50の混合溶媒29.6gを加えて十分に溶解混合した。次いで、各種触媒(D)ないし(D’)の5質量%PGM溶液を2.00g(成分(A-1)、(B-1)および(C)の総固形分100質量部に対して1質量部)添加し、不揮発分20質量%の熱硬化性樹脂組成物を調製した。得られた組成物を膜厚100μmの易接着PETフィルム(コスモシャインA4300)にバーコーター#14で塗装し、温風乾燥機にて140℃で40秒または120秒の条件で加熱することで膜厚約3μmの硬化膜を作成し、参考例4と同様に耐摩耗試験を実施した。結果を表6に示す。
[実施例41~44、比較例13~24]
エチル化メラミン樹脂溶液(A-1)10.7gとアルマテックスXA573(B-1)7.35g(固形分の質量比75/25)を配合し、イソブタノール/PGM=50/50(質量比)の混合溶媒30.4gを加えて十分に溶解混合した。次いで、各種触媒(D)の5質量%PGM溶液2.00g((A-1)と(B-1)の総固形分100質量部に対して1質量部)を添加し、不揮発分20質量%の熱硬化性樹脂組成物となるように配合した。得られた組成物を膜厚100μmの易接着PETフィルム(コスモシャインA4300)にバーコーター#14で塗装し、温風乾燥機にて140℃で40秒または120秒の条件で加熱することで膜厚約3μmの硬化膜を作成し、参考例4と同様に耐摩耗試験を実施した。結果を表6に示す。
Figure 0007325238000006
[実施例45~46]
各種メラミン樹脂(A)と、ポリマー(B)またはポリマー(b)と、低分子ポリオール(C)としてTMPの30質量%PGM溶液(固形分の質量比75/2.5/22.5)とを配合し、イソブタノール/PGM=50/50(質量比)の混合溶媒を加えて十分に溶解混合した。次いで、触媒(D)として硝酸アルミニウム九水和物の5質量%PGM溶液を、成分(A)、(B)および(C)の総固形分100質量部に対して1質量部となるように添加した。なお、溶剤の量は、最終的に得られる熱硬化性樹脂組成物の不揮発分が20質量%となるよう適宜変更して配合した。得られた組成物を膜厚100μmの易接着PETフィルム(コスモシャインA4300)にバーコーター#14で塗装し、温風乾燥機にて140℃で40秒の条件で加熱することで膜厚約3μmの硬化膜を作成し、参考例4と同様に耐摩耗試験を実施した。結果を表7に示す。
[比較例25~26]
各種メラミン樹脂(A)10.7gと、ポリマー(B)またはポリマー(b)7.35g(固形分の質量比75/25)とを配合し、イソブタノール/PGM=50/50(質量比)の混合溶媒30.4gを加えて十分に溶解混合した。次いで、各種触媒(D)の5質量%PGM溶液2.00g(成分(A-1)と(B-1)の総固形分100質量部に対して1質量部)を添加し、不揮発分20質量%の熱硬化性樹脂組成物となるように配合した。得られた組成物を膜厚100μmの易接着PETフィルム(コスモシャインA4300)にバーコーター#14で塗装し、温風乾燥機にて140℃で40秒の条件で加熱することで膜厚約3μmの硬化膜を作成し、参考例4と同様に耐摩耗試験を実施した。結果を表7に示す。
Figure 0007325238000007
[実施例47~48]
エチル化メラミン樹脂溶液(A-1)10.7gと、アルマテックスXA573(B-1)0.735gと、低分子ポリオール(C)としてTMPの30質量%PGM溶液g7.50g(固形分の質量比75/2.5/22.5)とを配合し、イソブタノール/PGM=50/50(質量比)の混合溶媒を29.6g加えて十分に溶解混合した。次いで、触媒(D)として硝酸アルミニウム九水和物の5質量%PGM溶液2.00g(成分(A-1)、(B-1)および(C)の総固形分100質量部に対して1質量部)を添加し、不揮発分20質量%の熱硬化性樹脂組成物を調製した。得られた組成物をSUS304ないしガラス板にバーコーター#50で塗装し、温風乾燥機にて140℃で30分の条件で加熱することで膜厚約10μmの硬化膜を作成し、参考例4と同様に耐摩耗試験を実施し、また鉛筆硬度を測定した。結果を表8に示す。
[比較例27~28]
エチル化メラミン樹脂溶液(A-1)10.7gとアルマテックスXA573(B-1)7.35g(固形分の質量比75/25)を配合し、イソブタノール/PGM=50/50(質量比)の混合溶媒30.4g加えて十分に溶解混合した。次いで、触媒(D)として硝酸アルミニウム九水和物の5質量%PGM溶液を2.00g(成分(A-1)、(B-1)および(C)の総固形分100質量部に対して1質量部)を添加し、不揮発分20質量%の熱硬化性樹脂組成物となるように配合した。得られた組成物をSUS304ないしガラス板にバーコーター#50で塗装し、温風乾燥機にて140℃で30分の条件で加熱することで膜厚約10μmの硬化膜を作成し、参考例4と同様に耐摩耗試験を実施し、また鉛筆硬度を測定した。結果を表8に示す。
Figure 0007325238000008
[実施例49]
エチル化メラミン樹脂溶液(A-1)10.7gと、アルマテックスXA573(B-1)0.735gと、低分子ポリオールとしてTMPの30質量%PGM溶液g7.50g(固形分の質量比75/2.5/22.5)とを配合し、さらに密着付与材としてベネビオールNL1030B(三菱化学(株)製、ポリカーボネートジオール、分子量1000)の10質量%PGM溶液10.0g(成分(A-1)、(B-1)および(C)の総固形分100質量部に対して10質量部)を加え、さらにイソブタノール/PGM=50/50(質量比)の混合溶媒を24.5g加えて十分に溶解混合した。次いで、触媒(D)として硝酸アルミニウム九水和物の5質量%PGM溶液2.00g(成分(A-1)、(B-1)および(C)の総固形分100質量部に対して1質量部)を添加し、不揮発分20質量%の熱硬化性樹脂組成物を調製した。得られた組成物をポリカーボネート(PC)板にバーコーター#50で塗装し、温風乾燥機にて110℃で30分の条件で加熱することで膜厚約10μmの硬化膜を作成し、参考例4と同様に耐摩耗試験を実施し、また鉛筆硬度を測定し、さらに密着性を評価した。結果を表9に示す。なお、本実施例で用いた密着付与材「ベネビオールNL1030B」は、ポリマー(B)および低分子ポリオール(C)の範疇には含まれないが、ポリオール(P)の範疇には含まれる。
[比較例29]
比較例27において、基材をポリカーボネート(PC)板に変更し、加熱を110℃で30分の条件で行ったこと以外は同様にして硬化膜を作成し、参考例4と同様に耐摩耗試験を実施し、また鉛筆硬度を測定し、さらに密着性を評価した。結果を表9に示す。
Figure 0007325238000009

Claims (11)

  1. 少なくとも一部がエチルエーテル化されたメラミン樹脂(A)、
    水酸基価が150mgKOH/g以上かつ数平均分子量が62~800の低分子ポリオール(C)を含むポリオール(P)、
    Paulingの電気陰性度が1.61~1.90の金属からなるカチオンと酸解離定数pKaが2.0以下のプロトン酸の脱プロトン化体である対アニオンとからなるルイス酸触媒、および酸解離定数pKaが2.0以下のプロトン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化触媒(D)、
    溶剤、および
    任意成分として、顔料、染料、レベリング剤、密着付与材、安定向上剤、発泡抑制剤、耐候性向上剤、ワキ防止剤、酸化防止剤、分散剤、湿潤剤、チクソ剤、および紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤(E)
    からなる熱硬化性樹脂組成物であって、
    前記低分子ポリオール(C)の含有量が、前記ポリオール(P)100質量部に対して30質量部以上であり、
    前記熱硬化性樹脂組成物の全量100質量部に対して、前記溶剤の含有量が10~95質量部であり、かつ、前記添加剤(E)の含有量が0~30質量部であり、
    前記メラミン樹脂(A)と前記ポリオール(P)の総固形分質量比(A)/(P)が99/1~35/65の範囲であることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記低分子ポリオール(C)が、1級もしくは2級の水酸基を1つ以上含むことを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記ポリオール(P)が、水酸基を含有する重量平均分子量が5,000~500,000であるポリマー(B)をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 前記硬化触媒(D)の含有量が、前記メラミン樹脂(A)、前記ポリマー(B)および前記低分子ポリオール(C)の合計100質量部に対して0.1~5質量部であることを特徴とする請求項3に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 前記低分子ポリオール(C)の数平均分子量が、62~300であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする硬化物。
  7. 請求項1~5のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物を60~160℃の温度に加熱して硬化させる工程を含むことを特徴とする硬化物の製造方法。
  8. 前記工程における加熱時間が20秒~60分の範囲であることを特徴とする請求項7に記載の硬化物の製造方法。
  9. 請求項1~5のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物からなる硬化膜を含むことを特徴とする積層体。
  10. 基材と硬化膜を含む積層体の製造方法であって、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物を基材に塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜を60~160℃の温度で20秒~60分の範囲で加熱して硬化膜を形成する工程とを含むことを特徴とする積層体の製造方法。
  11. 前記基材が、金属、ガラスおよび樹脂から選ばれる少なくとも1種の材料を含むことを特徴とする請求項10に記載の積層体の製造方法。
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