JP7323737B2 - 液-液抽出による金属イオンの分離 - Google Patents

液-液抽出による金属イオンの分離 Download PDF

Info

Publication number
JP7323737B2
JP7323737B2 JP2019516989A JP2019516989A JP7323737B2 JP 7323737 B2 JP7323737 B2 JP 7323737B2 JP 2019516989 A JP2019516989 A JP 2019516989A JP 2019516989 A JP2019516989 A JP 2019516989A JP 7323737 B2 JP7323737 B2 JP 7323737B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hopo
metal
metal ions
group
extraction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019516989A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019532182A (ja
Inventor
レベッカ ジェイ. アベルジェル,
ゴーティエ ジェイ.ピー. デブロンド,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of California
Original Assignee
University of California
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of California filed Critical University of California
Publication of JP2019532182A publication Critical patent/JP2019532182A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7323737B2 publication Critical patent/JP7323737B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21FPROTECTION AGAINST X-RADIATION, GAMMA RADIATION, CORPUSCULAR RADIATION OR PARTICLE BOMBARDMENT; TREATING RADIOACTIVELY CONTAMINATED MATERIAL; DECONTAMINATION ARRANGEMENTS THEREFOR
    • G21F9/00Treating radioactively contaminated material; Decontamination arrangements therefor
    • G21F9/04Treating liquids
    • G21F9/06Processing
    • G21F9/12Processing by absorption; by adsorption; by ion-exchange
    • G21F9/125Processing by absorption; by adsorption; by ion-exchange by solvent extraction
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C19/00Arrangements for treating, for handling, or for facilitating the handling of, fuel or other materials which are used within the reactor, e.g. within its pressure vessel
    • G21C19/42Reprocessing of irradiated fuel
    • G21C19/44Reprocessing of irradiated fuel of irradiated solid fuel
    • G21C19/46Aqueous processes, e.g. by using organic extraction means, including the regeneration of these means
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21FPROTECTION AGAINST X-RADIATION, GAMMA RADIATION, CORPUSCULAR RADIATION OR PARTICLE BOMBARDMENT; TREATING RADIOACTIVELY CONTAMINATED MATERIAL; DECONTAMINATION ARRANGEMENTS THEREFOR
    • G21F9/00Treating radioactively contaminated material; Decontamination arrangements therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/46Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • C07K14/47Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

関連出願への相互参照
この出願は、2017年5月12日に出願された米国仮出願第62/505,458号および2016年9月29日に出願された同第62/401,687号(これは、その全体が参考として本明細書に援用される)の利益を主張する。
連邦政府による資金提供を受けた研究開発に関する陳述
本発明は、米国エネルギー省とカリフォルニア大学との間の契約番号DE-AC02-05CH 11231の下で、政府支援により行われた。政府は、本発明において、ある特定の権利を有する。
本開示は、金属イオンのための分離プロセスに関する。
従来のエネルギー源によって排出されるCOに起因する地球温暖化に関する懸念のために、原子エネルギーは、代替のエネルギー源として浮上している。しかしながら、核廃棄物の処分は、重大な課題である。
選択性および有効性の観点から成功が限られた、液-液抽出を使用するいくつかのプロセスが、開発中である:TALSPEAKプロセス(米国)、GANEXプロセス(フランス)およびDIAMEX-SANEXプロセス(フランス)。元素のアクチニウム(Ac3+)の精製も、高い注目を集めている。実際に、アクチニウム同位体は、「標的化アルファ療法」などのがんの処置のための新たに生まれた放射線源である。Ac3+同位体の製造方法は、通常、トリウム(Th4+)で作られている初期物質に加えて、Ln3+核分裂生成物を生成する。アクチニウムのための現在の精製プロトコールは、精製されたAc3+の画分を得るために、異なる化学媒体が必要な多数のクロマトグラフィーステップを含む。
一部の実施形態では、使用済み核燃料を処理する方法を提供する。これは、酸性媒体に溶解した使用済み核燃料を得るステップと、溶解した使用済み核燃料を八座配位子および有機相と接触させて、混合物を生成するステップと、Pu4+について富化された水相を混合物から分離するステップとを含む。
一部の実施形態では、金属イオンを富化するための方法を提供する。方法は、第1の水相を有機相と接触させて、混合物を生成するステップであって、第1の水相が、複数の金属イオン、および八座配位子を含み、水相が、1未満の酸性のpHを有する、ステップを含む。方法は、複数の金属イオンのうちのある金属イオンについて富化された第2の水相を混合物から分離するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、医療用同位体を調製する方法を提供する。方法は、酸性条件下で溶解した金属前駆体を得るステップであって、金属前駆体が、医療用同位体を含む、ステップと、溶解した金属前駆体を八座配位子および有機相と接触させて、混合物を生成するステップと、八座配位子と医療用同位体との間の相互作用に基づいて、医療用同位体を、溶解した金属前駆体中の1つまたは複数の金属イオンから分離するステップとを含む。
一部の実施形態では、核鑑識(nuclear forensics)のために金属イオンを分離する方法を提供する。方法は、核物質に由来する試料を得るステップであって、試料が、UO 2+、Ac3+、Pu4+およびNp4+を含む、ステップと、試料を八座配位子と接触させて、第1の混合物を生成するステップであって、第1の混合物が、1またはそれよりも低い酸性のpHを有する、ステップと、八座配位子とUO 2+、Ac3+、Pu4+およびNp4+のそれぞれとの間の相互作用または相互作用の欠如に基づいて、混合物中のUO 2+およびAc3+をPu4+およびNp4+から分離して、Pu4+およびNp4+を含む第2の混合物を生成するステップと、古典的な技術によって、両方の混合物内で、各金属をさらに分離するステップとを含む。
一部の実施形態では、金属イオンを分離する方法を提供する。方法は、複数の金属イオンを含む液体組成物を、複数の金属イオンのうちのある金属イオンを含む金属イオン-配位子錯体を形成するのに十分な条件下、八座配位子と接触させて、混合物を生成するステップと、金属イオン-配位子錯体について富化された混合物の第1の画分を、金属イオン-配位子錯体について枯渇した第2の画分から分離するステップであって、混合物の第1の画分が、1未満の酸性のpHを有する、ステップとを含む。複数の金属イオンは、第5もしくはそれよりも大きな周期のp-、d-もしくはf-ブロックの元素、第3族元素または第4族元素からなる群より選択される。
一部の実施形態では、三価金属イオンを四価金属イオンから分離する方法を提供する。方法は、四価金属イオンおよび三価金属イオンを含む水溶液を提供するステップであって、溶液が、酸性のpHを有する、ステップと、HOPOキレート剤を水溶液に添加するステップと、水溶液に対して抽出を行うステップであって、HOPOキレート剤が、保持剤として機能して、抽出の最後にデカンテーションすることによって三価金属イオンを除去しながら、水溶液中に四価金属イオンを保持する、ステップとを含む。
一部の実施形態では、金属イオンを分離するための方法を提供する。方法は、第1の金属イオンおよび第2の金属イオンを含む水溶液を提供するステップであって、溶液が、酸性のpHを有する、ステップと、HOPOキレート剤を水溶液に添加するステップと、水溶液に対して抽出を行うステップとを含む。HOPOキレート剤は、保持剤として機能して、抽出の間に第2の金属イオンを有機相に移動させながら、水溶液中に第1の金属イオンを選択的に保持する。
図1は、227/225Acの現在の技術水準の精製を示す。
図2は、抽出が1つまたは複数の原理に基づき得ることを示す。
図3は、液-液抽出プロセスの原理の実施形態を示す。
図4は、2MのHCl中でのSn4+錯体形成の分光学的特徴付けを示す。
図5は、PUREXプロセスの実施形態を示し、これは、本明細書に記載の1つまたは複数のHOPOキレート剤によって、改変することができる。
図6は、TALSPEAKプロセスにおいて使用される化合物の構造を示し、これは、本明細書に記載のシデロホアのエンテロバクチン(Enterboactin)に端を発する1つまたは複数のHOPOキレート剤によって、改変することができる。
図7は、TALSPEAKプロセスの実施形態を示し、これは、本明細書に記載の1つまたは複数のHOPOキレート剤によって、改変することができる。
図8は、過剰のDTPA(25℃で、I=0.1M)の存在下でのEu(III)のスペシエーション図を示す。
図9は、水性の八座配位子のキレート剤である3,4,3-LI(1,2-HOPO)(左側)のおよび結合部分である1,2-HOPO(右側)の構造を示す。特定のプロトンが、不安定であり、金属イオンに結合するための脱プロトン化の際に、[3,4,3-LI(1,2-HOPO)]4-の形成をもたらす。HOPO=ヒドロキシピリジノン。
図10は、酸性溶液中でのMn+へのDTPA(左側)の結合を示す。
図11は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)およびDTPAについて、有機相中でのAc/Am比の比較を示す。
図12は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)およびDTPAについて、有機相中でのAc/Gd比の比較を示す。
図13は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)およびDTPAについて、有機相中でのGd/Am比の比較を示す。
図14は、Gd、AcおよびAmのためのDTPAについての抽出係数のグラフを示す。
図15は、Gd、AcおよびAmのための3,4,3-LI(1,2-HOPO)についての抽出係数のグラフを示す。
図16は、保持試薬としてのDTPAの存在下での三価のAc、AmおよびGdイオンについて、pHの関数として、抽出のパーセンテージを示す。
図17は、保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)を使用する1ステップの抽出について、計算された分離係数(Ac/GdおよびAc/Am)を示す。
図18は、pHの関数として、プルトニウム(IV)の抽出パーセンテージを示す。明確にするために、対数目盛を、Y軸において使用する。
図19は、保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)を用い、様々なpHでプロットされた分離係数と一緒に、Gd(III)およびAm(III)についての抽出プロファイルを示す。
図20は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の錯体について公表されている安定度定数の値を示す。
図21は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)および1当量のEu3+またはTh4+を含有する溶液についてのスペシエーション図を示し(25℃で、I=0.1M)、M4+の抽出およびM3+の選択的抽出を抑制するための3,4,3-LI(1,2-HOPO)の使用を示す。
図22は、他のアクチニドおよびランタニドイオンのための3,4,3-LI(1,2-HOPO)についての、イオン半径と安定度定数との間の関係を示す。
図23は、保持試薬としての3,4,3-LI(1,2-HOPO)の存在下での、三価のアクチニウム、アメリシウムおよびガドリニウムイオン(それぞれ、Ac(III)-225、Am(III)-243およびGd(III)-153)について、pHの関数として、抽出のパーセンテージを示す。
図24は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)およびHDEHPを使用する、アクチニウム同位体の精製のために提案された一般的なプロセスのフローシートの実施形態を示す。
図25は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)および非選択的抽出剤を使用する、アクチニウムの回収のために提案された別のプロセスの実施形態を示す。
図26は、一定のpHで、保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)を使用する、HDEHPによるプルトニウム(IV)、アメリシウム(III)およびガドリニウム(III)の抽出のパーセンテージを示す。
図27は、図26についての対応する分離係数を示す。
図28は、一定のpHで、保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)を使用する、HDEHPによるアメリシウム(III)およびガドリニウム(III)の抽出のパーセンテージを示す。
図29は、Zr4+-3,4,3-LI(1,2-HOPO)の相互作用に対する、酸およびpHの効果を示す。
図30は、Ti4+-3,4,3-LI(1,2-HOPO)の相互作用に対する、酸およびpHの効果を示す。
図31は、Sn4+-3,4,3-LI(1,2-HOPO)の相互作用に対する、酸およびpHの効果を示す。
図32は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の存在下での、M3+イオンまたはM2+イオン対M4+イオンのスペシエーションを示す。
図33は、低いpHでの、M4+イオン対他のイオンのグループ分けした分離についての戦略の実施形態を示す。
図34は、トリウムのための保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)を使用する選択的抽出ステップのための、酸性供給溶液についてのフローシートを示す。
図35は、トリウムのための保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)を使用する選択的抽出ステップのための、pH3付近で、抽出剤としてHDEHPを使用する、供給溶液についてのフローシートを示す。
図36は、Thの核破砕標的からのAc-225の回収および精製のための一般的なプロセス戦略の実施形態を示す。
図37は、HOPOキレート剤によるTALSPEAKプロセスの実施形態を示す。 図38Aは、一般的なペプトイド合成の実施形態を表す。 図38Bは、一般的なペプトイド合成の実施形態を表す。 図38Cは、一般的なペプトイド合成の一部の実施形態を表す。 図38Dは、一般的なペプトイド合成の一部の実施形態を表す。 図38Eは、一般的なペプトイド合成スキームから得られる生成物の組み合わせの一部の実施形態を表す。 図38Fは、蛍光タグの一部の実施形態を表す。 図39Aは、コンジュゲーション経路の一部の実施形態を表す。 図39Bは、コンジュゲーション経路の一部の実施形態を表す。 図40Aは、コンジュゲーションのための反応スキームを表す。 図40Bは、コンジュゲーションのための反応スキームを表す。 図40Cは、蛍光タグ組み込みの一部の実施形態を表す。 図41は、代表的な逆相HPLCのトレースを表す。 図42Aは、質量スペクトル(HHHCペプトイド)を表す。MS1:遊離ペプトイド、MS2:ペプトイド-Na、MS3:ペプトイド-Feおよびペプトイド-Fe-K。 図42Bは、CHHHペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-K、MS2:ペプトイド-Na、ペプトイド-Feおよび可能性がある不純物。 図42Cは、HCHHペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-K、MS2:ペプトイド-Na、ペプトイド-Fe。 図42Dは、HHCHペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイドおよび可能性がある不純物、MS2:ペプトイド-Na、MS3:ペプトイド-Fe。 図42Eは、CHHCペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイドのみおよびペプトイド-K、MS2:ペプトイド-Naおよびペプトイド-Fe。 図42Fは、HHCCペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Na、MS2:ペプトイド-Na、遊離ペプトイドおよびペプトイド-Fe。 図42Gは、CCHHペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Na、MS2:ペプトイド-Feおよび可能性がある三量体。 図42Hは、HCHCペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイド、MS2:ペプトイド-Feおよびペプトイド-Na。 図42Iは、HCCHペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイドおよび少量の三量体、MS2:ペプトイド-Fe、MS3:ペプトイド-Naおよび可能性がある断片。 図42Jは、CHCHペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-K、MS2:ペプトイド-Fe。 図42Kは、HCCCペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイドおよび微量の三量体-Fe、MS2:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Fe。 図42Lは、CHCCペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Na、MS2:遊離ペプトイドおよび未確認の質量。 図42Mは、CCHCペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイド、MS2:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Na。 図42Nは、CCCHペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Na、MS2:遊離ペプトイドおよびペプトイド-K/Na。 図42Oは、CCCHペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Na、MS2:遊離ペプトイドおよびペプトイド-K/Na。 図42Pは、HHHHペプトイドについての質量スペクトルを表す。MS1:遊離ペプトイド、MS2:ペプトイド-Fe/Na、MS3:ペプトイド-Fe-Na。 図43A~図43Cは、ネガティブモードで得られたスペクトルを表す。すべてのペプトイドは、CCCCおよびHHHHを除き、1:1のFe3+錯体である。上のスペクトルを計算し、下のスペクトルを得た。 図43A~図43Cは、ネガティブモードで得られたスペクトルを表す。すべてのペプトイドは、CCCCおよびHHHHを除き、1:1のFe3+錯体である。上のスペクトルを計算し、下のスペクトルを得た。 図43A~図43Cは、ネガティブモードで得られたスペクトルを表す。すべてのペプトイドは、CCCCおよびHHHHを除き、1:1のFe3+錯体である。上のスペクトルを計算し、下のスペクトルを得た。 図44は、選択されたペプトイドのTOF MSMSを表す。 図45A~図45Dは、選択されたペプトイドのNMRの結果を表す。 図45A~図45Dは、選択されたペプトイドのNMRの結果を表す。 図45A~図45Dは、選択されたペプトイドのNMRの結果を表す。 図45A~図45Dは、選択されたペプトイドのNMRの結果を表す。
本明細書において、水溶液中における金属イオンのための分離プロセスを提供する。一部の実施形態では、これは、液-液抽出に基づき得る。一部の実施形態では、これは、これらの原子価および抽出条件のpHに基づいて、ランタニドからのアクチニドの回収および/または精製を可能にする。
一部の実施形態では、抽出は、酸性または塩基性のマトリクスに原料を溶解すること、および目的の金属イオン(複数可)を選択的に抽出するキレート剤または配位子(HOPOキレート剤など)を提供すること、を含む。これは、一部の実施形態では、比較的低いpHで行うことができる。例えば、一部の実施形態では、抽出の第1のステップは、酸性または塩基性のマトリクスに原料を溶解することであり、第2のステップは、目的の金属イオン(複数可)を選択的に抽出(または逆抽出)する可溶性の化学種、例えば、HOPOキレート剤または配位子を見出すことである(図2)。次いで、このキレート剤と会合する金属は、キレート剤と会合しない金属が除去(または保持)され得ながら、配位子の性質によって、抽出(または保持)され得る。さらにまた、本明細書に開示するように、HOPO分子などのキレート剤は、低いpHであっても、pHの関数として、様々な金属イオンの結合を可能にする。これは、異なる金属イオン種に対して、特定の金属イオン種の選択的な結合を駆動するために(例えば、M3+対M4+)、pHの操作を可能にする。それ故に、このようなキレート剤を使用すること、および適切にpHを調節することによって、所望の金属イオンを選択的に結合し、(例えば、有機相に移動する、一般的な「抽出剤」を介して)残った任意の金属イオンを除去することができ、次いで、有機相をデカンテーションしたら、金属の所望の金属イオンを収集し、キレート剤からそれを除去する。分離技術としては、液-液抽出(大スケール)、および/またはクロマトグラフィーもしくはイオン交換を挙げることができる。一部の実施形態では、様々な金属分離技術は、クロマトグラフィーおよび/または液-液抽出を用いることができる。一部の実施形態では、存在し得るさらなるステップは、例えば、液-液抽出、クロマトグラフィーおよび/または分析技術を含む。
定義
本明細書で使用される「純粋な」、「精製された」、「実質的に精製された」および「単離された」という用語は、その天然状態(例えば、天然鉱石)において、原料として、再利用のための廃棄物または人工材料において、見出される場合、化合物が、その天然状態において、または原料として関係するであろう他の異種化合物を含まない化合物の実施形態を指す。本明細書における「純粋な」、「精製された」、「実質的に精製された」または「単離された」という記載のある特定の実施形態では、化合物は、少なくとも、0.5%~1%、1%~5%、5%~10%、10%~20%、20%~50%、50%~70%、70%~90%、90%~95%、95%~99%および99%~100%を構成し得る。一部の実施形態では、化合物の量は、所与の試料の質量の少なくとも50重量%または75重量%である。「機能純度」は、化合物の機能に不利な影響を及ぼし得る試料中の他の化合物に対する、試料または生成物中の特定の化合物の測定量である。したがって、化合物の活性を妨げない試料中の他の構成成分(例えば、水)は、試料または生成物の純度の決定において使用されない。
「誘導体」、「変異体」という用語、または他の同様の用語は、他の化合物の類似体である化合物を指す。
「および/または」という用語は、特定の状況において、「および」の選択肢および「または」の選択肢の両方を指す。しかしながら、本明細書において他に規定のない限り、「または」または「および」という用語の使用は、両方の選択肢の説明を、同様に包含する。したがって、「または」という用語の使用は、追加の文脈がそれをすべきであると指示していない限り、「および」の選択肢を除外するものとして解釈すべきではない(この定義は、特許請求の範囲における言語には適用されない)。他に指示がない限り、単数形または複数形の用語の使用は、両方の選択肢(単数または複数)および両方の選択肢の組み合わせ(単数および複数)を包含する。
方法
一部の実施形態では、使用済み核燃料を処理する方法を提供する。これは、酸性媒体に溶解した使用済み核燃料を得るステップと、溶解した使用済み核燃料を八座配位子および有機相と接触させて、混合物を生成するステップと、Pu4+について富化された水相を混合物から分離するステップとを含む。
一部の実施形態では、金属イオンを富化するための方法を提供する。方法は、第1の水相を有機相と接触させて、混合物を生成するステップであって、第1の水相が、複数の金属イオン、および八座配位子を含み、水相が、1未満の酸性のpHを有する、ステップを含む。方法は、複数の金属イオンのうちのある金属イオンについて富化された第2の水相を混合物から分離するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、医療用同位体を調製する方法を提供する。方法は、酸性条件下で溶解した金属前駆体を得るステップであって、金属前駆体が、医療用同位体を含む、ステップと、溶解した金属前駆体を八座配位子および有機相と接触させて、混合物を生成するステップと、八座配位子と医療用同位体との間の相互作用に基づいて、医療用同位体を、溶解した金属前駆体中の1つまたは複数の金属イオンから分離するステップとを含む。
一部の実施形態では、核鑑識のために金属イオンを分離する方法を提供する。方法は、核物質に由来する試料を得るステップであって、試料が、UO 2+、Ac3+、Pu4+およびNp4+を含む、ステップと、試料を八座配位子と接触させて、第1の混合物を生成するステップであって、第1の混合物が、1またはそれよりも低い酸性のpHを有する、ステップと、八座配位子とUO 2+、Ac3+、Pu4+およびNp4+のそれぞれとの間の相互作用または相互作用の欠如に基づいて、混合物中のUO 2+およびAc3+をPu4+およびNp4+から分離して、Pu4+およびNp4+を含む第2の混合物を生成するステップと、古典的な技術によって、両方の混合物内で、各金属をさらに分離するステップとを含む。
一部の実施形態では、金属イオンを分離する方法を提供する。方法は、複数の金属イオンを含む液体組成物を、複数の金属イオンのうちのある金属イオンを含む金属イオン-配位子錯体を形成するのに十分な条件下、八座配位子と接触させて、混合物を生成するステップと、金属イオン-配位子錯体について富化された混合物の第1の画分を、金属イオン-配位子錯体について枯渇した第2の画分から分離するステップであって、混合物の第1の画分が、1未満の酸性のpHを有するステップとを含む。複数の金属イオンは、第5もしくはそれよりも大きな周期のp-、d-もしくはf-ブロックの元素、第3族元素または第4族元素からなる群より選択される。
一部の実施形態では、三価金属イオンを四価金属イオンから分離する方法を提供する。方法は、四価金属イオンおよび三価金属イオンを含む水溶液を提供するステップであって、溶液が、酸性のpHを有する、ステップと、HOPOキレート剤を水溶液に添加するステップと、水溶液に対して抽出を行うステップであって、HOPOキレート剤が、保持剤として機能して、抽出の最後にデカンテーションすることによって三価金属イオンを除去しながら、水溶液中に四価金属イオンを保持する、ステップとを含む。
一部の実施形態では、金属イオンを分離するための方法を提供する。方法は、第1の金属イオンおよび第2の金属イオンを含む水溶液を提供するステップであって、溶液が、酸性のpHを有する、ステップと、HOPOキレート剤を水溶液に添加するステップと、水溶液に対して抽出を行うステップとを含む。HOPOキレート剤は、保持剤として機能して、抽出の間に第2の金属イオンを有機相に移動させながら、水溶液中に第1の金属イオンを選択的に保持する。
一部の実施形態では、酸性は、約1~約0の間のpHを表す。
一部の実施形態では、八座配位子は、ヒドロキシピリドネート配位子である。一部の実施形態では、八座配位子は、スペルミン足場上に構築される。一部の実施形態では、八座配位子は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)である。
一部の実施形態では、方法は、酸性溶液に金属を溶解させて、液体組成物を得るステップをさらに含む。
一部の実施形態では、第1の画分は、四価金属イオンについて富化され、第2の画分は、三価金属イオンおよび/または二価金属イオンについて富化される。
一部の実施形態では、接触させるステップは、試料を有機相と接触させるステップをさらに含む。
一部の実施形態では、三価金属イオンを四価金属イオンから分離する方法を提供する。方法は、四価金属イオンおよび三価金属イオンを含む水溶液を提供するステップであって、溶液が、酸性のpHを有する、ステップと、HOPOキレート剤を水溶液に添加するステップと、水溶液に対して抽出を行うステップであって、HOPOキレート剤が、保持剤として機能して、抽出の最後にデカンテーションすることによって三価金属イオンを除去しながら、水溶液中に四価金属イオンを保持する、ステップとを含む。
一部の実施形態では、方法は、HOPOキレート剤を四価金属から分離し、それによって、四価金属を収集するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、方法は、pHを0より下に低下させて、四価イオンを分離するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、分離することは、濾過すること、沈殿させること、液-液抽出またはクロマトグラフィーを含むか、あるいは方法は、濾過すること、沈殿させること、液-液抽出またはクロマトグラフィーをさらに含む。
一部の実施形態では、第1の画分は、第2の画分中で富化された第2の金属イオンの電荷と異なる電荷を有する第1の金属イオンについて、富化される。
一部の実施形態では、1)分離することは、液体組成物を有機相と接触させることを含むか、または2)液体組成物を有機相と接触させることをさらに含む。
一部の実施形態では、方法は、金属を溶解させた後に、液体組成物のpHを調節することを含まない。一部の実施形態では、方法は、金属を溶解させた後に、液体組成物のpHを上昇させることを含まない。
一部の実施形態では、有機相は、非選択的抽出剤を含む。一部の実施形態では、有機相は、第1または第2の金属イオンに選択的に結合する抽出剤を含まない。一部の実施形態では、方法は、溶解した使用済み核燃料のpHを調節することを含まない。一部の実施形態では、抽出剤は、ジ-(2-エチルヘキシル)リン酸(HDEHP)、HDEHPの誘導体、カリックスアレーン、ジグリコールアミド(diglycoamide)誘導体、カルバモイルホスフィンオキシド誘導体、トリブチルホスフェート(TBP)、モノアミド誘導体、および第三級アミンおよび第四級アンモニウム塩からなる群より選択される。
一部の実施形態では、第1の金属イオンは、四価金属イオンであり、第2の金属イオンは、二価金属イオンおよび三価金属イオンからなる群より選択される。一部の実施形態では、第1の金属イオンは、三価金属イオンであり、第2の金属イオンは、三価金属イオンである。
一部の実施形態では、HOPOキレート剤は、所与のpHで、それが第2の金属イオンに結合するよりも効率的に、第1の金属イオンに結合する。
一部の実施形態では、燃料、第1の水相、前駆体、核物質、液体組成物または溶液は、アクチニウムを含む。一部の実施形態では、アクチニウムは、M4+金属から分離される。アクチニウムは、本明細書において提供する方法のいずれかの結果として、含まれ得るか、および/または単離され得る。
一部の実施形態では、本明細書において提供するキレート剤は、クエン酸塩などの古典的な水性キレート剤とは区別され、古典的なキレート剤としてのEDTA(エチレンジアミン四酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)は、より高い酸性条件下、金属イオンを錯体化することができなかった。これに起因して、金属イオンの従来の分離は、抽出剤(有機相に溶解する、TBPなどの有機分子)の選択性または固体支持体(クロマトグラフィーの場合において)の選択性に依拠していた。この選択性は、本明細書において提供する一部の実施形態では、必要ではない。
一部の実施形態では、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の使用により、より高い酸性条件下、四価金属イオンに選択的に結合することを可能にする。結果は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)が、pH8~強酸性の溶液(少なくとも6MのHCl)で、Hf4+およびZr4+に結合したままであることを示す。同じ化合物は、Ti4+の場合において、pH6~10MのHCl(少なくとも)で、Sn4+の場合において、pH8~1MのHClで、その状態のままである。熱力学的データ(錯体の安定度定数)に基づいて、Pu4+、Th4+およびCe4+は、Zr4+およびHf4+のように挙動すると予想され得る。
一部の実施形態では、キレート化剤は、152Eu(III)、241Am(III)、238Pu(IV)、237Np(IV)、237Np(V)および233U(VI)などのEu、Pu、Np、Th、Amおよび/またはCfのカチオンなどの、アクチニドおよび/またはランタニドと、結合もしくはキレート化することが可能であるか、または安定な錯体を形成することが可能である。
上述したように、酸性のpH範囲での選択的pH依存性結合は、HOPO分子を使用して達成することができる。さらにまた、熱力学的研究は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)が、pH値が約1よりも低くなるとすぐに、三価金属イオン(M3+)および二価ウラニル(UO 2+)を放出することを示している。したがって、一部の実施形態では、M4+金属は、より低いpH値に供した場合、HOPO配位子により、M3+および/またはM2+から分離することができる。一部の実施形態では、配位子の3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、固体支持体(例えば、ビーズ、ナノ粒子、または他の形態の固体支持体)に固定化することもできる。
一部の実施形態では、本明細書において、3,4,3-LI(1,2-HOPO)が水性および酸性の液中で四価金属イオンを選択的に結合するために使用される、高酸性度(金属標的の溶解後すぐ)を含むプロセスを提供する。次いで、(未結合の)他のイオンに対する(キレート剤に結合した)四価イオンの分離は、残った金属イオンのために非選択的抽出剤を使用すること、および液-液抽出ステップ(例えば)を行うことによって、達成することができる。四価イオンは、水相中に留まる一方、残りは、有機相に抽出される。このようなプロセスの選択性は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)が、酸性条件下、(三価金属イオンではなく)四価金属イオンを特異的に結合するので、極めて高くあり得る。一部の実施形態では、HClの濃度は、約0M~約4Mの範囲であり得る。一部の実施形態では、HClの濃度は、約4M~約8Mの範囲であり得る。一部の実施形態では、HClの濃度は、約8M~約12Mの範囲であり得る。一部の実施形態では、HClの濃度は、約0、1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10M、または前述の値の任意の2つによって定義される範囲内の値である。プロセスの選択性は、水相中での3,4,3-LI(1,2-HOPO)の存在に起因し得る(表0.2を参照のこと)。非選択的抽出剤は、有機相中で使用され得る。
一部の実施形態では、四価イオンの選択的錯体形成は、非常に酸性の条件下、例えば、3、2.9、2.8、2.7、2.6、2.5、2.4、2.3、2.2、2.1、2.0、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1、1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0またはそれより低いpH未満で、3,4,3-LI(1,2-HOPO)によって、達成される。
一部の実施形態では、本明細書において提供する金属イオン分離のための戦略は、金属イオン分離プロセスのために革新的なキレート剤(例えば、HOPO含有分子)を使用することを目的とする。一部の実施形態では、現在の技術水準よりも、選択的、有効、かつ柔軟なプロセスを提供する。
一部の実施形態では、本明細書において開示する1つまたは複数のプロセスは、M3+からM4+からM2+を分離するために使用することができ、ここで、各Mは、金属である。一部の実施形態では、M2+は、M3+/M4+混合物から最初に分離され、次いで、M3+は、クロマトグラフィーなどの異なる技術により、M4+から分離される。一部の実施形態では、本明細書において開示する1つまたは複数のプロセスは、第2のM4+から第1のM4+を、または第2のM3+から第1のM3+を、分離するために用いることができる。一部の実施形態では、分離は、他の金属からのアクチニウムの分離である。分離は、キレート剤に対する各金属イオンの異なる親和性によって、達成される。これはまた、pH依存性の様式で、駆動されてもよく、駆動されなくてもよい(すなわち、親和性は、様々な金属イオンについても同様に、pHの関数として、変化する)。
一部の実施形態では、分離は、アクチニドからのランタニドの分離であり得る。一部の実施形態では、分離は、ランタニドおよびアクチニドの両方からの、アクチニウム元素の分離である。
三価のアクチニドイオン(例:Ac3+、Am3+、Cm3+、Bk3+、Cf3+など、本明細書の以下において、An3+と称する)からの三価のランタニドイオン(例:Gd3+、Eu3+など、本明細書において、Ln3+と称する)の分離は、これらの2つのクラスの金属イオンが、類似した化学的性質を示すので、困難であり得る。それにもかかわらず、An3+からLn3+を分離することが可能な効率の良いプロセスには価値がある。実際に、Ln3+およびAn3+は、両方とも使用済み核燃料(民生用および軍用)中に存在し、これらの分離は、2つの開発を可能にし得る。第1に、An3+の存在は、An3+が、仮定上の地下貯蔵場所において、過度の熱を発生させるので、核廃棄物の長期貯蔵を損なう。したがって、主たる核廃棄物からのAn3+の除去は、貯蔵を容易にし、費用を削減する。第2に、マイナーなアクチニドAn3+は、次世代の原子炉において、より毒性の低い元素に核変換され得るが、この核変換はランタニド核分裂生成物のLn3+の非存在下においてのみ、可能である。したがって、Ln3+/An3+の分離は、閉鎖された核燃料サイクル(UおよびPuの再利用、An3+の核変換、およびLn3+の貯蔵)を得るために有益である。
一部の実施形態では、金属イオンの分離は、天然資源について採鉱する間に有益である。一部の実施形態では、金属イオンの分離は、価値のある廃棄物の再利用のために、採鉱する間に含まれる。一部の実施形態では、金属イオンの分離は、医療用および/または研究用の同位体、例えば、177Lu、223Ra、225Acおよび227Thの精製のために、採鉱する間に必要である。一部の実施形態では、金属イオン分離は、天然石からの採鉱、価値のある廃棄物の再利用、177Lu、223Ra、225Acおよび227Thなどの医療用および/または研究用の同位体の精製のためであり得る。227/225Acの精製の例を図1に示す(Radchenkoら、2015年、Journal of Chromatography A、55~63頁、これは、その全体が、参照により、本明細書に組み込まれる)。
一部の実施形態では、金属イオンの分離のための方法は、限定せずに、液-液抽出、およびクロマトグラフィーまたはイオン交換ベースの方法を含む。一部の実施形態では、方法は、大スケールである。一部の実施形態では、方法は、小スケールである。一部の実施形態では、液-液抽出法は、大スケールである。一部の実施形態では、クロマトグラフィーまたはイオン交換ベースの方法は、小スケールである。一部の実施形態では、向流液-液抽出を、用いることができる。
液-液抽出(図3)プロセスは、目的の元素が選択的に移動する間の2つの非混和相(1つが水相、1つが有機相)が関与する。一部の実施形態では、水相中で1つまたは複数のキレート剤(保持試薬ともいう)を使用する、かつ優先的に、有機相中に他の金属の一部またはすべてを引き寄せるために非選択的抽出剤を使用することができる。
一部の実施形態では、本開示は、水性媒体中で標的化された元素(Ac3+、Am3+、Gd3+など)を選択的に結合または放出することができる、結合単位の1,2-HOPOに基づく配位子を用いる液-液抽出を提供する。本明細書に開示するように、所与の金属イオンに対する1,2-HOPO配位子の親和性は、水性媒体の酸性度にも依存する。したがって、酸性度を改変することは、選択した金属へのHOPOキレート剤の選択的な結合または放出を可能にする。さらにまた、HOPO配位子の選択性は、通常、この種類の適用のために現在使用されているキレート剤(例えば、DTPA)の選択性よりも優れている。したがって、一部の実施形態では、化学的条件に応じて、所与の元素を、HOPO配位子を含有する水相中の特定の化学的条件および有機相中の非特異的抽出剤を使用することによって、元素の混合物から、有機相中に選択的に抽出することができる。
一部の実施形態では、他のイオン(4+の電荷を示さない)からの四価金属イオンの錯体形成および精製のための新たな戦略を提供する。四価イオンを自然に形成する元素の例は、プルトニウム(Pu4+)、トリウム(Th4+)、チタン(Ti4+)、ジルコニウム(Zr4+)、ハフニウム(Hf4+)、セリウム(Ce4+)、スズ(Sn4+)、白金(Pt4+)、イリジウム(Ir4+)である。特定の条件下で四価イオンとして安定化され得る元素の例は、バークリウム(Bk4+)、ウラン(U4+)および鉛(Pb4+)である。したがって、元素のいずれかを、本方法において使用することができる。一部の実施形態では、アクチニウムは、これらの金属のいずれかから分離することができる。
一部の実施形態では、分離技術は、M3+をM4+から分離することが可能なように、溶液のpHを変更することおよび/または制御することを用いることができる。一部の実施形態では、溶液のpHを、溶液内の様々な構成成分を分離するために、約8から非常に強い酸性溶液(pH約0)に変化させることができる。一部の実施形態では、金属種は、溶液のpHが0~6の間である場合に形成され、他の種は、溶液のpHが6~8の間である場合に形成される。
一部の実施形態では、M3+は、pH依存性のプロセスによって、M4+から分離することができる。一部の実施形態では、これは、溶液のpHを2未満に下げることを含むことができ、これにより、四価金属から三価金属を分離することを可能になる。すなわち、一部の実施形態では、M4+およびM3+は、pHの相違により分離することができる。M4+イオンが、pH<0で依然として結合している一方、M3+イオンは、pH<2で放出され、これは、2MのHCl中でのSn4+の錯体形成によって、示される(図4)。他の例としては、0.05MのHSO中で研究されたCe4+およびTh4+錯体、ならびに0.05~0.5MのHSO中で研究されたZr4+およびPu4+錯体が挙げられる(Inorg. Chem.、2013年およびInorg. Chem.、2015年、これらは、その全体が、参照により、本明細書に組み込まれる)。したがって、M4+金属は、キレート剤(例えば、3,4,3-LI(1,2-HOPO))と会合したままであるが、M3+金属は、溶液中で依然として遊離している。次いで、これらのM3+金属イオンは、例えば、抽出プロセスの有機相中に抽出される有機金属結合化合物の添加によって、除去することができる。(M4+金属イオンと共に)HOPO配位子は、水相中に留まる。一部の実施形態では、M3+は、アクチニウムである。
一部の実施形態では、これらの選択肢のいずれかは、供給溶液としてのより高い酸性の水性媒体の使用を含む。一部の実施形態では、HOPO配位子が、方法のために十分に選択性である場合、水溶液は酸性である必要はない。
より高い酸性条件下での液-液抽出のための市販の非選択的抽出剤の例としては、限定されるものではないが、トリオクチルアミン、第四級アンモニウム塩(Aliquat(登録商標)336など)、TODGA、cyanex(登録商標)、HDEHP、CMPOなどが挙げられる。
一部の実施形態では、抽出剤の非限定的な特徴としては、標的化された物質を水相から有機相に移動させる能力、ならびに有機希釈剤への溶解度および水性媒体への不溶性が挙げられる。一部の実施形態では、2つまたは複数の抽出剤の混合物を使用することができる。一部の実施形態では、純粋な形態の抽出剤は、高価で、ほとんどの場合において、粘性が高すぎることがある。したがって、一部の実施形態では、抽出剤は、有機希釈剤に希釈される。一部の実施形態では、希釈剤は、通常、不活性で安価な液体であり(非限定的な例としては、ドデカン、トルエンなどが挙げられる)、希釈された抽出剤を運ぶためにのみそこに存在する。
一部の実施形態では、M2+、M3+およびM4+のうちの1つまたは複数を含む溶液は、HOPOキレート剤の添加により、1つまたは複数の部分(例えば、M2+のみ、M3+のみ、M2+およびM3+、M3+およびM4+など)に分離することができ、ここで、HOPOキレート剤は、pH依存性の様式で、金属に結合する。
一部の実施形態では、金属イオンは、金属の結合が可能なレベルより低いpHに低下させることによって、キレート剤から放出される。したがって、およそ-1のpHを、HOPO分子から四価金属を放出させるために使用することができる。他の非限定的な選択肢としては、M+4イオンを放出させるために、pHを約10に上昇させることが挙げられる。一部の実施形態では、標的化された金属が非常に価値がある場合、M4+/HOPO溶液は、HOPO配位子を燃焼させて、金属を回収するために、蒸発およびか焼することができる。一部の実施形態では、分離される金属は、アクチニウムである。
適用
一部の実施形態では、プロセスは、医療用同位体の製造のための核燃料の再利用(民生用および軍用)、また、分析デバイス、放射線源の製造などにも、適用することができる。一部の実施形態では、液-液抽出による金属イオンの分離の典型的な例としては、核廃棄物の再処理のフレームにおける、ランタニド核分裂生成物(Ln3+)、ウラニル(UO 2+)およびマイナーなアクチニド(Am3+、Cm3+)からのプルトニウム(Pu4+)の分離が挙げられる。
この種類の技術は、例えば、原子エネルギーの環境への影響を低減するために有用であり得、閉鎖された核燃料サイクルに対する必要性は、より重大になるであろう。これまで、米国で使用済み核燃料のために提案された計画は、いまだに決定されていない貯蔵場所での長期貯蔵である。使用済み核燃料の貯蔵は、非常に強いアルファ放射体であり、使用済み燃料の熱負荷を左右する、アメリシウム(Am)およびキュリウム(Cm)のような、より長寿命のアクチニド(An)同位体のために、問題になる。Travis S. Grimes、Richard D. TillotsonおよびLeigh R. Martin、「Trivalent Lanthanide/Actinide Separation Using Aqueous-Modified TALSPEAK Chemistry」、Solvent Extr. Ion Exch.、32巻(4号)、378~390頁(2014年);Kenneth L. Nash、「The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science」、Solvent Extr. Ion Exch.、33巻(1号)、1~55頁(2015年)を参照のこと。
それ故に、貯蔵場所は、開放燃料サイクルからのマイナーなアクチニド種を収容するために、より大きく、かつより長期間、よく換気されなければならず、したがって、より高価になる。高速増殖炉は、次世代の原子炉であり、AmおよびCmをより短寿命の放射性核種に核変換する可能性を有し、これにより、使用済み燃料の、貯蔵時間、発生する熱および放射線毒性が減少する。しかしながら、ランタニド(Ln)の核分裂生成物は、中性子について、An金属と競合し、核変換プロセスの効率を低下させる。Kenneth L. Nash、「The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science」、Solvent Extr. Ion Exch.、33巻(1号)、1~55頁(2015年)を参照のこと。
マイナーなアクチニドは、核変換プロセスのために、ランタニドから分離することができるが、この分離は、Ln、AmおよびCmが、溶液中の三価イオンとして優勢であり、類似のイオン半径、したがって、ほぼ同一の化学的性質を示すので、困難であり得る。Travis S. Grimes、Richard D. TillotsonおよびLeigh R. Martin、「Trivalent Lanthanide/Actinide Separation Using Aqueous-Modified TALSPEAK Chemistry」、Solvent Extr. Ion Exch.、32巻(4号)、378~390頁(2014年)を参照のこと。本発明において提供する一部の実施形態は、一部の金属を互いから分離することを可能にする。
別の典型的な例は、医療用同位体の製造のフレームにおける、アクチニウム(Ac3+)、トリウム(Th4+)の精製であり、その逆も同様である。
別の例は、医療用同位体の製造のフレームにおける、ハフニウム(Hf4+)からのルテチウム(Lu3+)の分離、またはジルコニウム(Zr4+)からのイットリウム(Y3+)の分離である。
一部の実施形態では、本明細書におけるプロセスは、酸性媒体中でのSn/ZrまたはSn/Hfの分離に適用することができる。一部の実施形態では、プロセスは、約7のpHで、Sn/Tiを分離することができる。一部の実施形態では、プロセスは、pH6~11で、Ti/ZrまたはTi/Hfを分離することができる。一部の実施形態では、プロセスは、酸性媒体中で、Sn/ZrまたはSn/Hfを分離することができる。一部の実施形態では、プロセスは、pH7で、Sn/Tiをさらに分離することができる。
一部の実施形態では、プロセスは、金属イオンの分離および/または精製のために、現在のものよりも単純で効率的な工業的プロセスを提供する。
本発明の適用は、非常に多く、核燃料の再利用(民生用および軍用)に始まり、医療用同位体の製造、また、分析デバイス、放射線源の製造などになる。液-液抽出による金属イオンの分離の典型的な例としては、核廃棄物の再処理のフレームにおける、マイナーなアクチニド(Am3+、Cm3+)からのランタニド核分裂生成物(Ln3+)の分離を挙げることができる。別の典型的な例は、医療用同位体の製造のフレームにおける、ランタニド(Ln3+およびCe4+)およびアクチニド(Th4+、Am3+など)からのアクチニウム(Ac3+)の精製である。一部の実施形態では、これは、工業的プロセスにスケールアップして、ランタニドおよびアクチニド元素の分離ならびに/または精製のための、現在のものよりも単純で効率的であり得る。
一部の実施形態では、本明細書において開示する1つまたは複数のプロセスは、CeからのBk、例えば、Bk4+からCe4+を分離するために使用することができる。一部の実施形態では、本明細書において開示する1つまたは複数のプロセスは、An3+からBk4+を分離するために使用することができる。一部の実施形態では、本明細書において開示する1つまたは複数のプロセスは、例えば、核燃料廃棄物の処理において、他のAnからPuを分離するために使用することができる。一部の実施形態では、本明細書において開示する1つまたは複数のプロセスは、核鑑識のために使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書において開示する1つまたは複数のプロセスは、医療用同位体、例えば、Th4+からSc3+および/またはAc3+を含む、ThからScおよび/またはAcを分離するために使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書において開示する1つまたは複数のプロセスは、Pu4+からNp4+から、UO 2+を含む核鑑識のためのイオンを分離するために使用することができる。Puは、クロマトグラフィーによりNpから分離することができる。一部の実施形態では、本明細書において開示する1つまたは複数のプロセスは、Pu4+およびNp4+から、UO 2+を分離するために使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書において開示する1つまたは複数のプロセスは、例えば、医療用同位体の処理において、Tm3+からCe4+を分離するために使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書において開示する1つまたは複数のプロセスは、例えば、医療用同位体の処理において、Y3+からZr4+を分離するために使用することができる。
一部の実施形態では、異なる電荷を示す金属イオンの混合物が得られ、これらの金属イオンは、最終生成物を得るために、分離されるものである。例えば、使用済み核燃料を再処理する場合、使用済み核燃料棒は、より高い酸性溶液(通常、濃HNO)に溶解される。これらの酸性溶液は、Pu4+だけでなく、三価のランタニド核分裂生成物(Ln3+)、三価のアクチニド(Am3+、Cm3+)、二価のウラニルイオン(UO 2+)および一価のネプツニル([NpO)も含有する。Pu4+は、最終的に、他の適用のためにプルトニウム物質を再使用するために、他のイオンから分離されなければならない。他のイオンからのPu4+の分離は、現在、「PUREX」と呼ばれる液-液抽出プロセスを使用することによって、工業的スケールで行われている。
一部の実施形態では、金属イオンの分離は、PUREXプロセスの変形を含む(図5)。PUREXプロセスは、使用済み核燃料からのUおよびPuの回収を含む。PUREXプロセスの基本原理は、M3+ではなくPu4+およびUO 2+を抽出する、TBPの使用を含む。イギリス、フランス、日本およびロシアにおいて、毎年およそ5040tの核燃料が再処理されていると推定される。
PUREXプロセスは、硝酸を含む元の溶液中にLn3+、Am3+、Cm3+および[NpOイオンがある状態を許容しながら、TBP(リン酸トリブチル)分子を含む有機相中でのPu4+およびUO 2+の同時抽出に基づく。UO 2+からのPu4+の分離は、液-液抽出または逆抽出ステップをさらに必要とする。このようなプロセスの選択性は、異なる金属イオン(初期は有機相中)に対する、TBP(有機相中に存在する)の親和性の相違に基づく。プロセスの選択性を改善するために、水相中に試薬を添加する必要はない。一部の実施形態では、PUREXプロセスは、酸性条件下でTBPの代わりにpH依存性HOPOキレート化剤を用いて、酸性条件下でHOPO配位子をPu4+に選択的にキレート化させるが、三価金属をキレート化しないという点で、改変される。Pu4+は、水相中に残るが、他の金属は、代わりに、有機相に移動する。したがって、この改変PUREXアプローチでは、Pu4+は、酸性の水相中に残る。
一部の実施形態では、三価のアクチニウムイオン(Ac3+)は、医療用同位体の製造のフレームにおいて、トリウム(Th4+)から分離することができる。目標は、Ac3+同位体またはTh4+同位体のいずれかを回収することであり得る。医療用同位体の製造では、ときおりイットリウム(Y3+)からZr4+を分離する必要もある。これらのプロセスは、通常、クロマトグラフィー技術またはイオン交換技術によって異なる金属イオンを分離する前に、金属標的(目的の同位体、初期の金属標的物質および同位体の製造の間に生成した不純物を含有する)を酸性溶液、例えば、HClまたはHNOに溶解することを含む。
TALSPEAKは、Oak Ridge National Labで、60年代に開発された。Kenneth L. Nash、「The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science」、Solvent Extr. Ion Exch.、33巻(1号)、1~55頁(2015年)を参照のこと。TALSPEAKは、原則として、非選択的抽出剤および保持試薬を使用することによる、アクチニドからのランタニドの完全な抽出を可能にする、液-液抽出プロセスである。
一部の実施形態では、TALSPEAKは、PUREXプロセス後に、An3+またはLn3+の分離のために使用される。TALSPEAKプロセスは、本明細書における開示を考慮すると、変更することもできる。一部の実施形態では、目標は、放射性廃棄物の貯蔵を容易にするために、Am、Cm、Bk、Cf同位体を回収することである。TALSPEAKプロセスは、まだ開発中であり、いくつかの欠点:i)pHの上昇に伴う抽出効率の低下、ii)抽出動態の遅さ、およびiii)最適効率のための狭い一連の条件のために、工業的レベルで適用されていない。Kenneth L. Nash、「The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science」、Solvent Extr. Ion Exch.、33巻(1号)、1~55頁(2015年)を参照のこと。TALSPEAKプロセスを改善するための多くの努力は、前述の問題に取り組み、核サイクルのスキーム中でこのプロセスの実装を平易にすることを中心に展開している。図7は、TALSPEAKプロセス(出典:JohnsonおよびMaloney、2013年、米国特許第8475747B1号、これは、その全体が、参照により、本明細書に組み込まれる)の実施形態を示す。
金属イオン分離プロセスは、等式(1)(式中、M=An3+またはLn3+、HDTPAは、五プロトン性の保持試薬であり、HDEHPは、非選択的抽出剤である)により記載することができる。プロセスの選択性は、保持試薬に起因し、これは、例えば、ジエチレントリアミン-N,N,N’,N’’,N’’-五酢酸(DTPA)であり得る。アクチニドは、それらの4-f類似体に関して、より高度の共有結合性を示し、したがって、より強いDTPAとの錯体を形成する。したがって、三価のアクチニドおよびランタニドについて、等式(1)における平衡は、それぞれ、左および右にある。
M(DTPA)2-(aq)+3(HDEHP)2(org)⇔M(DEHP-HDEHP)3(org)+H(DTPA)2-(aq) (1)
DTPAおよびHDEHPの構造は、以下の通りである。
Figure 0007323737000001
ジエチレントリアミン-N,N,N’,N’’,N’’-五酢酸(DTPA)を左側に示し、ジ(2-エチルヘキシル)リン酸(HDEHP)を右側に示す。
一部の実施形態では、3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、TALSPEAKプロセスにおいて、DTPAの代わりとして使用することができる。HOPOキレート剤を用いるTALSPEAKプロセスの非限定的な例を図37に示す。一部の実施形態では、プロセスは、ただし、(3~4よりはむしろ)0~3のpH、例えば、0~2.9、0~2.8、0~2.7、0~2.6、0~2.5、0.5~2などのpHである、TALSPEAKプロセスであり得る。
水性錯体からのリン試薬抽出による三価のアクチニド-ランタニドの分離(Trivalent Actinide-Lanthanide Separation by Phosphorous reagent Extraction from Aqueous Komplexes)(TALSPEAK)プロセスは、液-液抽出を使用して、核分裂生成物から長寿命のマイナーなアクチニド(Am、Cm)を選択的に除去し、このようにして、貯蔵のサイズおよび時間、ならびに抽出残液の放射線毒性を低減することによって、問題に対処している。一部の実施形態では、このTALSPEAKプロセスは、現在の保持試薬のジエチレントリアミン-N,N,N’,N’’,N’’-五酢酸(DTPA)よりも強い錯体を形成することが示されるHOPOキレート剤を使用することによって、改変することができる。pH>2.5で、Gd(III)およびAm(III)よりもAc(III)を優先する選択的抽出について、証拠が観察された。さらにまた、Am(III)よりもGd(III)を優先する分離は、TALKSPEAKプロセスの条件と類似の条件下でHOPOキレート剤を使用する場合に、達成することができる。
TALSPEAKのスキームにおいて、乳酸塩は、緩衝剤としての機能を果たし、移動動態を加速し、ビス-2-エチルヘキシルリン酸(HDEHP)は、有機相中での非選択的抽出剤であり、DTPAは、水相中における現在のTALSPEAK保持試薬であり、エンテロバクチンは、天然に見出される鉄キレート剤である(図6)。
予備研究を、40mMの保持試薬および500μMのEu(III)について、pHの関数として、溶液中の化学種をモデル化することによって、行った(図8および図9)。ユーロピウムを、3,4,3-LI(1,2-HOPO)との安定度定数が十分に特徴付けられているので、スペシエーション図において使用した。Rebecca J. Abergel、Anthony D’Aleo、Clara Ng Pak Leung、David K. ShuhおよびKenneth N. Raymond、「Using the Antenna Effect as a Spectroscopic Tool: Photophysics and Solution Thermodynamics of the Model Luminescent Hydroxypyridonate Complex [EuIII(3,4,3-LI(1,2-HOPO))]-」、Inorg. Chem.、48巻、10868~10870頁(2009年)を参照のこと。0.1Mのイオン強度、25℃で、利用可能な熱力学的データを使用することによって、DTPAおよび3,4,3-LI(1,2-HOPO)によるEu(III)の結合を、比較した。典型的なTALSPEAK条件は、乳酸ナトリウム(0.5~2.0M)によって提供される厳密なpH制御が必要であることに起因して、>0.1Mのイオン強度である。Kenneth L. Nash、「The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science」、Solvent Extr. Ion Exch.、33巻(1号)、1~55頁(2015年)を参照のこと。したがって、Ln-乳酸塩の安定度定数の広範囲での調査は、HOPOキレート剤を欠く高いイオン強度で、得られている。それにもかかわらず、これは、金属の錯体形成が生じると予想される領域の概要を得るために使用することができる。計算は、乳酸塩(Eu(III)についてlogβ130=5.88、25℃でI=2.0M)(Kenneth L. Nash、「The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science」、Solvent Extr. Ion Exch.、33巻(1号)、1~55頁(2015年)を参照のこと)が3,4,3-LI(1,2-HOPO)(Eu(III)についてlogβ111=24.8、25℃でI=0.1M)およびDTPA(Eu(III)についてlogβ111=22.56、25℃でI=2.0M)(Kenneth L. Nash、「The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science」、Solvent Extr. Ion Exch.、33巻(1号)、1~55頁(2015年)を参照のこと)よりも非常に弱いキレート剤であるので、乳酸塩の非存在下で行った。図26において、3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、0程度の低いpHでEu(III)を結合する一方、DTPA(図8)では、遊離金属は、1を下回るpHで存在した。このように、図8は、DTPAが、pH<1で結合を示さない、すなわち、遊離Eu(III)が、pH<1で観察されることを示す。安定度定数を、NISTデータベースから得た。Rebecca J. Abergel、Anthony D’Aleo、Clara Ng Pak Leung、David K. ShuhおよびKenneth N. Raymond、「Using the Antenna Effect as a Spectroscopic Tool: Photophysics and Solution Thermodynamics of the Model Luminescent Hydroxypyridonate Complex [EuIII(3,4,3-LI(1,2-HOPO))]-」、Inorg. Chem.、48巻、10868~10870頁(2009年)を参照のこと。対照的に、図26は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)が、低いpHで、Eu(III)を結合することについての証拠を示すことを示す。
モデルは、低いpHであっても、金属錯化剤としての3,4,3-LI(1,2-HOPO)の使用を支持し、これは、抽出残液が高酸媒体中で始まるので、TALSPEAKプロセスにとって有利である。また、より低いpHでの作業は、緩衝剤の使用を回避し得、pH制御がより頑強であるので、工業的な観点から、有益である。加えて、プロトン化された3,4,3-LI(1,2-HOPO):Eu錯体は、比較的広いpH範囲(0~4)にわたって支配的な化学種であり、中性の化学種を形成し、古典的なプロセスにおいて乳酸塩が関与している、より好適な相間移動動態を可能にする可能性がある。Kenneth L. Nash、「The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science」、Solvent Extr. Ion Exch.、33巻(1号)、1~55頁(2015年)を参照のこと。
図21は、保持試薬として[Gd(III)-153]=0.21nM)のDTPAによる、Gd(III)-153、Ac(III)-225およびAm(III)-243のpH抽出プロファイルを示す。[Ac(III)-225]=0.4nM、[Gd(III)]=500μM、[Am(III)-243]=40.4nMで、TALSPEAK条件下、この系について予想された通りのpH3~4でのGd(III)の選択的抽出が観察される。一部の実施形態では、同じことが、例えば、153、225および243を含む、異なる同位体にあてはまる。
図28は、保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)による、Gd(III)-153、Ac(III)-225およびAm(III)-243のpH抽出プロファイルを示す。[Gd(III)-153]=0.21nM、[Ac(III)-225]=0.4nM、[総Gd(III)]=500μM、[Am(III)-243]=40.4nMで、Gd(III)およびAm(III)-243よりもAc(III)を優先する選択的抽出が、2.5を上回るpHで見られる。図24は、保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)を用いる、Am(III)よりもGd(III)を優先する選択的抽出についての証拠を示す。一部の実施形態では、同じことが、例えば、153、225および243を含む、異なる同位体にあてはまる。
一部の実施形態では、DTPAキレート剤は、Ac(III)について比較的弱い錯化剤である。Gd(III)およびAm(III)からのAc(III)の分離は、pH>2.5で、HOPOキレート剤を使用することによって、達成することができる。また、pH1~2.5の間で、Am(III)よりもGd(III)を優先する選択的抽出についての証拠が観察された。
一部の実施形態では、Nd(III)およびAm(III)を分離することができ、これは、しばしば、Ln(III)/An(III)抽出における制限対である。
上で記載するように、金属抽出プロセスは、配位子および有機抽出剤の選択性に依拠する。一部の実施形態では、金属抽出プロセスにおける最初の供給物は、供給物の溶解を可能にするために、より高い酸性である。金属抽出プロセスにおいて水相のために使用される配位子は、本質的に、カルボン酸である。しかしながら、水性配位子は、通常、酸性溶液中、Mn+を結合することができない(例えば、DTPAについて、図10)。例外は、HOPO配位子である(図9)。HOPO配位子は、原子力の操作のために適切であり、高度に可溶性であり、FまたはCl原子を有する必要はない。加えて、3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、4+の金属イオンに対して、極めて高い親和性および選択性を有する(表1)。
Figure 0007323737000002
一部の実施形態では、TALSPEAKプロセスは、現在の保持試薬のジエチレントリアミン-N,N,N’,N’’,N’’-五酢酸(DTPA)よりも強い錯体を形成することが示される、有望なf元素キレート剤である、3,4,3-LI(1,2-HOPO)を使用することによって、改変することができる。
最も軽いアクチニド元素であるアクチニウム(Ac)に対するデータの欠如を考慮して、TALSPEAK条件下での抽出実験は、このアクチニド(Ac(III)-225およびAc(III)-227)についても行った。pH>3でのGd(III)およびAm(III)よりもAc(III)を優先する定量的かつ選択的抽出についての証拠は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)を使用する場合に、得られた。したがって、様々な金属が、3,4,3-LI(1,2-HOPO)配位子に対して多様な親和性を示すので、同じ電荷の金属間の分離も、この技術により可能である。
一部の実施形態では、本明細書において開示する1つまたは複数のプロセスは、第2のM3+から第1のM3+を、分離するために用いることができる。図11、図12および図13は、DTPAと比較して、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の選択性を示す。それぞれ、Ac/Gd、Ac/AmまたはGd/Amの混合物を用いて開始された場合、これらは、抽出後の有機相中の金属間の計算比(何かを精製したい場合に、回収するもの)を与える。図14および図15は、それぞれ、DTPAおよび3,4,3-LI(1,2-HOPO)と比較する、抽出係数の値の概要を述べる。
一部の実施形態では、pH>3で、Gd(III)およびAm(III)よりもAc(III)を優先する選択的抽出を得ることが可能である。さらにまた、DTPAと比較して3,4,3-LI(HOPO)を保持試薬として使用する場合、より低いpHの範囲で、Am(III)よりもGd(III)を優先する、より高い抽出を得ることが可能であり、抽出条件のさらなる最適化の際に、三価のアクチニドよりも三価のランタニドを優先して抽出することを予想することが可能であった。
さらにまた、一部の実施形態では、DTPAと比較して3,4,3-LI(1,2-HOPO)を保持試薬として使用する場合、より低いpHの範囲で、Am(III)よりもGd(III)が優先的に、より高く抽出された。分離係数Gd/Amはまた、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の場合におけるよりも高かった。一部の実施形態では、三価のランタニドが、より低いpHで、三価のアクチニドよりも優先して抽出され、これはTALSPEAKプロセスの相当な最適化である。
伝統的に、アクチニウムは、保持試薬としてDTPAを使用する場合、金属が、同時に、部分的に抽出されるので、Ac3+、Ln3+およびAn3+の混合物から、精製することができない。EDTA、NTAおよびDOTAなどの分離プロセスにおいて一般に使用されるDTPAファミリー(すなわち、カルボン酸)のキレート剤は、アクチニウムに対して、同様の非選択性を示す可能性がある。対照的に、一部の実施形態では、HOPOベースの方法は、2つの特色:(i)アクチニウムについての定量的抽出、および(ii)非常に高い汚染除去能力を兼ね備える。一部の実施形態では、HOPO配位子は、たった1回の抽出ステップ後に、アクチニウムとランタニドまたはアクチニドとの間で、非常に高い分離係数を提供する。
3,4,3-LI(1,2-HOPO)を、両方の保持試薬を用いるAc(III)の挙動と一緒に、TALSPEAKプロセスにおけるDTPAの代わりに、調査した。Ac(III)は、水性錯化剤としてDTPAを使用する場合に、Am(III)と同様に挙動することが観察され、このことは、TALSPEAKプロセスにおけるDTPAの巧妙さを示すのに役立つが、Am(III)よりもAc(III)を優先する選択的抽出が観察されるpH範囲を欠く。3,4,3-LI(1,2-HOPO)を用いる液-液抽出におけるAc(III)の完全かつ選択的な抽出が観察されたが、Am(III)およびGd(III)の両方は水相中に保持されていた。An(III)およびLn(III)からのAc(III)の、選択的で、有効で単純化された分離プロセスは、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の挙動から想定することができる。加えて、低いpHでのAm(III)よりもGd(III)を優先する選択的抽出についての証拠は、DTPAに対する実際の利点と考えられる。他のf元素との3,4,3-LI(1,2-HOPO)のさらなる探索は、これを、保持試薬として完全に特徴付けることを保証する。一部の実施形態では、液-液抽出において使用される条件は、古典的なTALSPEAKプロセスからであったが、DTPAの置き換えのための良好な出発点としての機能を果たした。抽出条件の最適化の際に、3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、Ln核分裂生成物からAn(III)(Am、Cm)を選択的に分離すると予想される。
金属イオン分離プロセスのためのHOPO配位子
HOPO分子の実施形態の構造は以下の通りである。
Figure 0007323737000003
#1 式I
適切な1,2-HOPOキレート化剤としては、限定されるものではないが、構造:
Figure 0007323737000004
[式中、Rは、ヒドロキシ基または
Figure 0007323737000005
(式中、RおよびRは、H、-CH、-CHCHおよび-CH-φからなる群より選択される)であり、Xは、水素、アルカリ金属イオンまたは第四級アンモニウムイオンのいずれかである]によって定義される分子が挙げられる。
適切な1,2-HOPOキレート化剤としては、限定されるものではないが、
Figure 0007323737000006
[式中、l、mおよびnは、1~20の間の整数である]を含む、複数のHOPO型構造が組み込まれた分子が挙げられる。一部の実施形態では、4つのHOPO基(上に示す)の代わりに5つのHOPO基が存在し得る。
Figure 0007323737000007
一部の実施形態では、-(CH2)m-鎖は、結合-(CH2-O-CH2)-または分岐のいずれかを含有し得る。-(CH2-CHR’-CH2)-またはヒドロキシル基-(CH2-CH(OH)’-CH2)-など。一部の実施形態では、HOPO環上の酸素の一方または両方を、硫黄で置換することができる。
Figure 0007323737000008

本発明の特定の実施形態では、mは、3である。本発明の特定の実施形態では、mは、3であり、nは、4である。本発明の特定の実施形態では、lおよびnは、3であり、mは、4である。使用のために適切な1,2-HOPOおよび3,2-HOPOキレート化剤は、米国特許第4,698,431号(「Hydroxypyridonate Chelating Agents」)、第5,634,901号(「3-Hydroxy-2(1H)-pyridonate Chelating Agents」)および第5,892,029号(「3-Hydroxy-2(1H)-pyridonate Chelating Agents」)においても教示されており、これらのすべては、参照により、本明細書に組み込まれる。本明細書に記載の本方法のために有用な適当なキレート剤の例を、図、構造I、例示的な実施形態1~51に示し、本明細書において提供するHOPOの式のいずれか、または、図38B~38E、および39および44~45Dならびに出願当初の特許請求の範囲のものを含む、他の開示のキレート化の式を挙げることができる。本明細書において提供するキレート剤のいずれかは、様々なpHの操作に関する、本明細書において提供する抽出の様々な方法に適用することができる。
適切な1,2-HOPOおよび3,2-HOPOキレート化剤としては、限定されるものではないが、1つまたは複数の連結部によって接合された、複数のキレート化機能単位で構成されるキレート化剤が挙げられ、前記キレート化機能単位は、独立して
Figure 0007323737000009
からなる群より選択され、ここで、前記キレート化剤上の前記複数のキレート化機能単位の少なくとも1つは、
Figure 0007323737000010
[式中、RおよびRは、独立して、水素、C1~4脂肪族炭化水素基、および単一の、ハロゲン化物、ヒドロキシ、カルボキシ、アクリルアミド基またはアリール基によって置換されたC1~4脂肪族炭化水素基からなる群より選択され、R’は、連結部への結合、水素原子、C1~8脂肪族炭化水素基、アリール基、およびアミノ、カルボキシ、またはヒドロキシ基によって置換されたC1~8脂肪族炭化水素基からなる群より選択されるメンバーである]である。
適切な3,2-HOPOキレート化剤としては、限定されるものではないが、構造:
Figure 0007323737000011
[式中、Rは、水素、C1~4脂肪族炭化水素基、および単一の、ハロゲン化物、ヒドロキシ、カルボキシまたはアリール基によって置換されたC1~4脂肪族炭化水素基からなる群より選択されるメンバーであり、Zは、O、NH、N-アルキルおよびN-アリールからなる群より選択されるメンバーであり、aは、2~4であり、bは、2~4である]を有するキレート化剤が挙げられる。
1,2-HOPOおよび3,2-HOPOキレート化剤を合成するための方法は、米国特許第4,698,431号、第5,634,901号および第5,892,029号において教示されており、これらのすべては、参照により、本明細書に組み込まれる。
一部の実施形態では、低いpHで結合する任意のシデロホアベースのキレート剤を、本明細書において提供するプロセスのいずれかにおいて用いることができる。
一部の実施形態では、「3,4,3-LI(1,2-HOPO)」(図9、左側)を、キレート剤として使用することができる。この水溶性キレート剤は、ウラニル、ランタニド(III)イオン、アメリシウム(III)、キュリウム(III)、ジルコニウム(IV)、セリウム(IV)、トリウム(IV)、プルトニウム(IV)およびバークリウム(IV)を含む、様々な金属イオンのin vitroまたはin vivoでの錯体形成のために、以前に調査されている。したがって、この分子の溶液の熱力学的性質は、十分に文書化されている。M. Sturzbecher-Hoehne、G.J.-P. Deblonde、R.J. Abergel、Solution thermodynamic evaluation of hydroxypyridinonate chelators 3,4,3-LI(1,2-HOPO) and 5-LIO(Me-3,2-HOPO) for UO2(VI) and Th(IV) decorporation、Radiochim. Acta.、101巻(2013年)359~366頁、doi:10.1524/ract.2013.2047;R.J. Abergel、A. D’Aleo、C. Ng Pak Leung、D.K. Shuh、K.N. Raymond、Using the Antenna Effect as a Spectroscopic Tool: Photophysics and Solution Thermodynamics of the Model Luminescent Hydroxypyridonate Complex [Eu(III)(3,4,3-LI(1,2-HOPO))]-、Inorg. Chem.、48巻(2009年)10868~10870頁、doi:10.1021/ic9013703;M. Sturzbecher-Hoehne、C. Ng Pak Leung、A. D’Aleo、B. Kullgren、A.-L. Prigent、D.K. Shuh、K.N. Raymond、R.J. Abergel、3,4,3-LI(1,2-HOPO): In vitro formation of highly stable lanthanide complexes translates into efficacious in vivo europium decorporation、Dalton Trans.、40巻(2011年)8340頁、doi:10.1039/c1dt10840a;M. Sturzbecher-Hoehne、P. Yang、A. D’Aleo、R.J. Abergel、Intramolecular sensitization of americium luminescence in solution: shining light on short-lived forbidden 5f transitions、Dalton Trans.、(2016年)、doi:10.1039/C6DT00328A;M. Sturzbecher-Hoehne、B. Kullgren、E.E. Jarvis、D.D. An、R.J. Abergel、Highly Luminescent and Stable Hydroxypyridinonate Complexes: A Step Towards New Curium Decontamination Strategies、Chem.-Eur. J.、20巻(2014年)、9962~9968頁、doi:10.1002/chem.201402103;M. Sturzbecher-Hoehne、T.A. Choi、R.J. Abergel、Hydroxypyridinonate Complex Stability of Group (IV) Metals and Tetravalent f-Block Elements: The Key to the Next Generation of Chelating Agents for Radiopharmaceuticals、Inorg. Chem.、54巻(2015年)、3462~3468頁、doi:10.1021/acs.inorgchem.5b00033;G.J.-P. Deblonde、M. Sturzbecher-Hoehne、R.J. Abergel、Solution Thermodynamic Stability of Complexes Formed with the Octadentate Hydroxypyridinonate Ligand 3,4,3-LI(1,2-HOPO): A Critical Feature for Efficient Chelation of Lanthanide(IV) and Actinide(IV) Ions、Inorg. Chem.、52巻(2013年)、8805~8811頁、doi:10.1021/ic4010246;G.J.-P. Deblonde、M. Sturzbecher-Hoehne、P.B. Rupert、D.D. An、M.-C. Illy、C.Y. Ralston、J. Brabec、W.A. de Jong、R.K. Strong、R.J. Abergel、Chelation and stabilization of berkelium in oxidation state +IV、Nat. Chem.、(2017年)、doi:10.1038/nchem.2759を参照のこと。
配位子の3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、幅広い種々の金属イオンに対する前例のない親和性を示し、これは、Th4+およびPu4+などの四価イオンに対して、特に、効率が良い。図20は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の錯体について公表されている安定度定数の値を示す。3,4,3-LI(1,2-HOPO)の様々な錯体に対する安定度定数の値(log βML)。図20は、配位子が、三価および四価イオンと極めて安定な錯体を形成するが、四価イオンに対して高い選択性も保持することを示す。βML=[ML]eq/([Mx+eq[Ln-eq)。データは、25℃で収集した。
この特定のキレート剤は、限定されるものではないが、(i)三価および四価イオンの両方に対する極めて安定な錯体の形成、(ii)四価金属イオンに対する高い選択性、ならびに(iii)非常に速い錯体形成動態(金属イオンは数秒以内に結合した)を含む、いくつかの特色を兼ね備える。一部の実施形態では、配位子は、1つまたは複数のこれらの性質を有する。
3,4,3-LI(1,2-HOPO)分子の別の特色は、高酸性度であっても、四価イオン(例えば、Th4+、Pu4+)を結合することが可能であるという点である。一部の実施形態では、結果として、3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、少なくとも、最高で6mol/LのHを含有する溶液中で、M4+イオンに結合したままである。この特色は、前例がなく、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)またはテトラアザシクロドデカン-1,4,7,10-四酢酸(DOTA)などの核化学分野において使用される一般的なキレート剤のいずれの追随も許さない。
分離の態様
図21は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の水溶液中においてどのような化学種が見出されるかを示す、配位子および1当量のEu3+またはTh4+を含有する溶液についてのスペシエーションを示す。図21は、Eu3+(左側)およびTh4+(右側)の3,4,3-LI(1,2-HOPO)溶液についてのスペシエーション図を示す。条件:[金属]=[配位子]=1mM。水酸化物の安定度定数は、NISTデータベースから入手した。A.E. Martell、R.M. Smith、R.J. Motekaitis、NIST Standard Reference Database 46, (n.d.)を参照のこと。中性に近いpH領域において、三価金属イオンは、負に荷電した錯体[M(III)L]を形成するが、四価金属イオンは、中性の錯体[M(IV)L]を形成する。しかしながら、pHが約2を下回る酸性のpH範囲において、三価ランタニドイオンは、3,4,3-LI(1,2-HOPO)によって放出される。対照的に、四価イオンは、0よりも低いpHであっても、配位子に錯体形成したままである。金属のスペシエーションの観点からのこの明確な相違(すなわち、遊離M3+対結合したM4+)は、例えば、Ac3+/Th4+混合物からアクチニウムを精製する場合に、四価イオンから三価イオンを分離するために活用することができる。
これまで、3,4,3-LI(1,2-HOPO)のアクチニウム(Ac3+)錯体について、安定度定数は公表されていない。Ac3+のイオン半径(1.22Å;D. Lundberg、I. Persson、The size of actinoid(III) ions - structural analysis vs. common misinterpretations、Coord. Chem. Rev.、318巻(2016年)、131~134頁、doi:10.1016/j.ccr.2016.04.003を参照のこと)ならびに他のアクチニドおよびランタニドイオンについて決定された安定度定数に基づいて、Ac3+錯体の安定性は、約12のlog β[AcL]-値で、非常に低いと予想される(図22)。金属のイオン半径の関数として、三価イオンとの3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体の安定度の定数を、図22に示す。このグラフは、アクチニウム錯体の安定性が、低いと予想されることを示す。イオン半径の値は、九配位の金属イオンについて、Lundbergらから入手した。Ac3+のデータ点は、推定である。Lundberg、I. Persson、The size of actinoid(III) ions - structural analysis vs. common misinterpretations、Coord. Chem. Rev.、318巻(2016年)、131~134頁、doi:10.1016/j.ccr.2016.04.003;D. Lundberg、I. Persson、L. Eriksson、P. D’Angelo、S. De Panfilis、Structural Study of the N,N’-Dimethylpropyleneurea Solvated Lanthanoid(III) Ions in Solution and Solid State with an Analysis of the Ionic Radii of Lanthanoid(III) Ions、Inorg. Chem.、49巻(2010年)、4420~4432頁、doi:10.1021/ic100034qを参照のこと。このように、他の錯体と比較してこの弱い安定性は、分離目的のために使用することができる。
3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体の溶液の熱力学を考慮して、提供される一部の実施形態は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)が金属イオンに対して示す親和性の相違に基づく非常に選択的なプロセスを含む。金属イオンに対する配位子の親和性は、以下の順序である:M4+>>>Cm3+>Am3+>Lu3+~La3+>>Ac3+。したがって、アクチニウムイオンを未結合のままにしながら、所与の媒体中に存在する不純物(Th4+、Ln3+など)を選択的に封鎖すると予測することができる。一部の実施形態では、金属イオンのいずれかは、抽出の時間量、添加されるキレート剤の量、pH値、有機相中の抽出剤の量、有機相と水相の間との比などの変数に基づいて、HOPO分子に対する親和性のこれらの相違により、互いから、分離することができる。
液-液抽出プロセスの場合において、次いで、不純物を水相中に残したままにしながら、未結合のAc3+イオンを有機相中に抽出することができる。プロセスの選択性は、水性キレート剤の3,4,3-LI(1,2-HOPO)に由来するので、有機相中にAc3+を移動させることが可能な任意の抽出剤を使用することができ、アクチニウムのための選択的有機抽出剤を開発する必要はない。それゆえ分離方法は、湿式冶金プロセスにおいて通常使用される市販の化合物に依拠し得る。
一部の実施形態では、有機相中へのAc3+イオンに対する抽出は、ジ-(2-エチルヘキシル)リン酸(HDEHP)、カリックスアレーン(C. Wai、D. Fisher他、Carboxylate-derived calixarenes with high selectivity for actinium-225、Chem. Commun.(1998年)377~378頁を参照のこと)、ジグリコールアミド誘導体(V. Radchenko、J.W. Engle、J.J. Wilson、J.R. Maassen、F.M. Nortier、W.A. Taylor、E.R. Birnbaum、L. A. Hudston、K.D. John、M.E. Fassbender、Application of ion exchange and extraction chromatography to the separation of actinium from proton-irradiated thorium metal for analytical purposes、J. Chromatogr. A.、1380巻(2015年)、55~63頁、doi:10.1016/j.chroma.2014.12.045を参照のこと)、カルバモイルホスフィンオキシド誘導体(V. Ostapenko、A. Vasiliev、E. Lapshina、S. Ermolaev、R. Aliev、Y. Totskiy、B. Zhuikov、S. Kalmykov、Extraction chromatographic behavior of actinium and REE on DGA, Ln and TRU resins in nitric acid solutions、J. Radioanal. Nucl. Chem.、306巻(2015年)、707~711頁、doi:10.1007/s10967-015-4331-yを参照のこと)および第四級アンモニウム塩(L.R. Morss、N.M. Edelstein、J. Fuger、The Chemistry of the Actinide and Transactinide Elements、第4版、Springer、2010年を参照のこと)の1つまたは複数であり得る。
一部の実施形態では、HOPOは、Zr4+の抽出のために使用することができる。一部の実施形態では、Zr4+-3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体は、6MのHClから安定である(図29)。一部の実施形態では、Zr4+-3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体は、pH11まで安定である(図29)。
一部の実施形態では、HOPOは、Hf4+の抽出のために使用することができる。一部の実施形態では、Hf4+-3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体は、6MのHClから安定である。一部の実施形態では、Hf4+-3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体は、pH11まで安定である。
一部の実施形態では、Ti4+-3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体は、少なくとも、約6MのHClから安定である(図30)。一部の実施形態では、Ti4+-3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体は、pH約6まで安定である(図30)。一部の実施形態では、Ti/ZrまたはTi/Hfの分離は、HOPOを使用して、pH6~11で可能である。
一部の実施形態では、Sn4+-3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体は、約1MのHClから安定である(図31)。一部の実施形態では、Sn4+-3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体は、pH約8まで安定である(図31)。一部の実施形態では、Sn/ZrまたはSn/Hfの分離は、HOPOを使用して、酸性媒体中で可能である。一部の実施形態では、Sn/Tiの分離は、HOPOを使用して、pH約7で可能である。
一部の実施形態では、M3+またはM2+対M4+イオンのスペシエーションは、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の存在下で、容易に相違する(図32)。一部の実施形態では、Ln3+、An3+およびUO 2+は、約1を下回るpHで放出される(図32)。
一部の実施形態では、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の可能な適用は、低いpHで、M4+イオン対他のイオンのグループ分けした分離のためである。一部の実施形態では、分離戦略を図33に示す。図33の分離戦略の適用の非限定的な例としては、227Ac3+および223Ra2+からの227Th4+、Ln3+、An3+、TcO 、UO 2+、NpO からのPu4+、Pb2+からのSn4+177Lu3+からのHf4+、Sc3+からのTi4+、およびCf3+からのBk4+の分離が挙げられる。
一部の実施形態では、3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、実際に酸性条件下で、M4+を結合するキレート剤である。M4+/M3+のスペシエーションは、酸性条件下で、容易に相違する。したがって、一部の実施形態では、3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、M4+の抽出を抑えるために使用することができる。
一部の実施形態では、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の存在下でのM3+の選択的抽出は、例えば、古典的なREE抽出剤(例えば、HDEHP、CMPOなど)を用いて可能である(図26)。
一部の実施形態では、下記の例において提供される結果に基づいて、アクチニウム、トリウムおよびランタニドの混合物からのアクチニウムの回収および/または精製のために、プロセスを確立することができる。出発物質は、核破砕のTh標的が、鉱酸水溶液に溶解する可能性があるので、酸性溶液であると考えられる。
一部の実施形態では、第1の戦略は、水相中にランタニド(III)およびトリウム(IV)の3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体がある状態を許容しながら、HDEHPを使用して、有機相中にアクチニウムのみを抽出することを含む(図24)。約3へのpHの調節が、HDEHPの使用に起因して必要である。アクチニウムイオンは、次いで、一般的な手順(HClまたはHNOとの接触)によって、逆抽出され、溶媒は、抽出ステップに再利用される。次いで、Th4+およびLn3+錯体を含有する水相は、Th4+およびLn3+の水酸化物を沈殿させて、3,4,3-LI(1,2-HOPO)を再利用するために、中和することができる。次いで、固体物質は、短寿命同位体(227Thおよびランタニド核分裂生成物)の崩壊をおこさせ、次いで、新たな232Th核破砕標的を作るために再処理することができる。
一部の実施形態では、別の戦略(図25)は、pHの調節なしで、酸性の供給液に対して直接作業することを含む。非常に酸性の条件下(例えば、3~7.5MのHNO)、3,4,3-LI(1,2-HOPO)のランタニドおよびアクチニウム錯体は、形成されないが、トリウム(IV)錯体は形成される。これに起因して、Ac3+イオンは、Th4+から選択的に抽出することができるが、Ln3+イオンは、(酸性度および使用される抽出剤に応じて)有機相に移動する可能性もある。その場合において、プロセスは、アクチニウム回収方法およびAc3+/Th4+分離ステップとしての機能を果たす。有機相のさらなる処理は、図31に記載のものなどの最終のAc3+/Ln3+の分離を行うために、またはクロマトグラフィーカラムにより、行うことができる(J.T. Harvey、Production of Actinium-225 via High Energy Proton Induced Spallation of Thorium-232.、Final Technical Report DE-SC0003602、NorthStar Medical Radioisotopes, LLC、https ://world wide web .osti.gov/scitech/servlets/purl/1032445/を参照のこと)。
追加の実施形態
表3は、様々な金属イオンとの3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体の形成定数を与える。本明細書に提供するように、Ln3+、An3+およびAn4+イオンに対する3,4,3-LI(1,2-HOPO)の高い親和性は、アクチニウムが、有機相中に移動する状態を許容しながら、キレート剤がこれらのイオンに対する保持試薬として作用するように。
Figure 0007323737000012
ラジウムイオン(Ra2+)とキレート剤の3,4,3-LI(1,2-HOPO)またはその誘導体との間の化学的相互作用は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)と他の金属イオン(すなわち、Cd2+、Pb2+、UO 2+およびSr2+)との間の相互作用に関するデータから、推定することができる。
Ra2+イオンの挙動は、2つの現象:(1)水相中でRa2+イオンを結合する3,4,3-LI(1,2-HOPO)の能力、(2)有機相中への非錯体化Ra2+イオンを移動させる選択された抽出剤の能力によって、駆動される。
配位子の3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、通常、三価および四価イオンと比較して、二価カチオンに対して、より低い親和性を示す(表3)。この配位子は、Pb2+錯体と比較した場合に、Cd2+錯体のより低い安定性によって例証されるように、ハードな供与体でもあり、ソフトな金属イオンに対してより低い親和性を有する(表3)。これらの大きなイオン半径により、Ra2+イオンは、3,4,3-LI(1,2-HOPO)によって、より弱く結合するか、または全く結合していないとさえ予想される。したがって、配位子は、pHスケール全体にわたって、特に、プロトンとの競合が生じ得る酸性領域では、Ra2+イオンを保持するとは予想されない。したがって、ラジウムの挙動を予測するために考慮する主なパラメーターは、Ra2+イオンを有機相に移動させる抽出剤の能力である。
Ra2+イオンは、有機キレート剤との配位化合物を容易に形成しない。反対に、ラジウムの精製は、通常、ラジウムが水相中にある状態を許容しながら、媒体中に存在する他のイオンを有機相に抽出することによって、行われる。ラジウム、およびストロンチウムともかなり強い錯体を形成するクラウンエーテルを除き、HDEHPのような古典的な有機抽出剤は、Ra2+イオンを抽出することはできない。前述で提案されたプロセスのフローシートを考えると、ラジウムは、おそらく抽出されず、アクチニウムから分離される。図34および図35は、提案されたプロセスの抽出ステップの間にラジウムイオンの最も可能性のある挙動を強調する。ラジウムは、最終的に水性の抽出残液中にあるので、最終的に、追加のステップが、ラジウムの選択的回収のために開発され得た。例えば、硫酸バリウムを使用するRa2+の選択的沈殿は、ラジウムの選択的回収のための一般的な技術である。
別の選択肢は、水性の抽出残液(トリウム、ラジウム、および最終的にはランタニド核分裂生成物を含有する)(図34および図35)を、Ra-225からのAc-225の内部増殖(in-growth)が妥当であるとみなされ、Ac-225の第2のバッチを採取するための別の抽出ステップを単に行うまで、貯蔵することを含む。サイクルは、最終的に、ラジウムの親同位体が、完全に崩壊するまで、繰り返すことができる。
一部の実施形態では、それを抽出する代わりに、水相中にトリウムがある状態にする。同様に、アクチニウムは、一部の実施形態では、提案されたプロセスにおいて抽出することができる。
トリウムが、核破砕標的中に存在する主たる金属イオンを表す場合、(溶解ステップに由来する)供給水溶液の容積は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)およびTh4+によって形成される錯体の溶解度によって左右される。
錯体の溶解度はまた、pH値と共に変化すると予想される。
配位子それ自体の水溶解度は、室温で1mol/Lとして、実験的に決定された。数パーセントのジメチルホルムアミド(DMF)またはジメチルスルホキシド(DMSO)が、配位子およびその金属錯体の溶解度を増加させ得ることも、実験的に観察された。
一部の実施形態では、溶解ステップそれ自体は、より少ない容積で行うことができ、配位子の添加およびその下流のステップは、独立して行うことができる。別個の溶解ステップは、より高濃度の酸の使用が可能であり、その結果として、金属標的の溶解が速くなる。
一部の実施形態では、プロセスは、マイクログラム量のアクチニウムを抽出することができるので、その後の抽出ステップは、低い比のO/A(有機流(organic flow)/水流(aqueous flow))を使用することができる。これは、アクチニウム流を濃縮するので、アクチニウム含有溶液(ロードされる有機相)の容積を最小化する利点を有する。したがって、下流のプロセスは、数百mLの範囲の容積を必要とする。
トリウムの核破砕標的から出発してアクチニウムを回収および精製するための一部の実施形態を、図36に表す。一部の実施形態では、アクチニウム抽出部分は、上述したような低い比のO/Aを使用する。一部の実施形態では、アクチニウムの定量的抽出を得るための段数は、McCabeおよびThiele法によって、決定することができる。一部の実施形態では、段数は、少ない(1~3段)。実際に、既に得られた実験結果は、Ac3+イオンに対する3,4,3-LI(1,2-HOPO)の低い親和性に起因して、アクチニウムについての非常に高い抽出効率を示す。一部の実施形態では、有機相を飽和させないために好適な、ほんの数マイクログラムのアクチニウムが抽出される必要があり、結果として、少ない抽出段数および低いO/A比の使用を可能にする。一部の実施形態では、より大量のAc3+イオンを抽出することができる。
アクチニウムの逆抽出に関して、ほんの数マイクログラム量が、ロードされた有機相から取り除かれる必要があるので、少ない逆抽出段数が予想される(1~3段)。アクチニウムの逆抽出の寸法決定はまた、近い将来、McCabeおよびThiele法によって、評価することができる。高い比のO/Aは、最終のAc-225の精製溶液が、可能な限り濃縮されるように、使用される可能性があり得る。予備的な結果は、HDEHPベースの有機溶媒からアクチニウムを取り除くために、生物学的に適合した緩衝液を使用することについての可能性を示す。
抽出の態様
一部の実施形態では、水相は、水で構成され得る。一部の実施形態では、水相は、HOPO型キレート剤、pHを制御するための緩衝剤、溶解した無機塩もしくは鉱酸(例、NaNO、HNO、HCl、NaCl、HSOなど)、および/または溶解度向上剤(数パーセントのDMFまたはDMSO)も含む。
一部の実施形態では、有機相は、水相に無駄に溶解または溶け込まない限り、任意の有機溶液または溶媒であり得る。一部の実施形態では、有機相は、1つもしくはいくつかの抽出剤、不活性希釈剤(例:ドデカン、ケロシン、TPH、Elixore(登録商標)、トルエンなど)、および/または相のデカンテーションを助けるための調相剤(phase modifier)を含むこともできる。一部の実施形態では、有機相と水相の容積比(または流量(flow))(通常、「O/A」と呼ぶ)は、1とは異なり得る。一部の実施形態では、有機相は、オクタノール、ドデカノール、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、オクタン、ドデカン、ケロシンからなる群より選択される。
一部の実施形態では、水の容積は、少なくとも1mL、例えば、1~100または1~1000mLである。一部の実施形態では、水の容積は、少なくとも1L、例えば、1~10L、1~100、1~1000、1~10000、10~10000、10~100000もしくは100~1000000L、またはそれよりも大きい容積である。一部の実施形態では、有機の容積は、少なくとも1mL、例えば、1~100mLまたは1~1000mLである。一部の実施形態では、有機の容積は、少なくとも1L、例えば、1~10L、1~100、1~1000、1~10000、10~10000、10~100000もしくは100~1000000L、またはそれよりも大きい容積である。一部の実施形態では、有機相は、水相よりも大きく、例えば、1.1、1.5、2、5、10、20、100、1000倍大きい。一部の実施形態では、2つの相の容積は、ほぼ同じである。一部の実施形態では、水相は、有機相よりも大きく、例えば、1.1、1.5、2、5、10、20、100、1000倍大きい。
一部の実施形態では、2つの相は、室温で混合される。一部の実施形態では、これらは、凍結~沸騰直下の温度で混合される。一部の実施形態では、混合物は、1、10、20、30、40、50、60、70、80、90または99℃で生じる。
一部の実施形態では、抽出および/または混合は、有効または必要な限り行われ、所望の精製および/または富化を得るために、所望の回数だけ、繰り返すことができる。一部の実施形態では、これは、1~10分間、1~60分間、1時間またはそれよりも長く、例えば、1、2、3、4、5、6、10、20もしくは24時間、または1日もしくはそれよりも長い。一部の実施形態では、抽出混合は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれよりも多くの回数、行われ得る。一部の実施形態では、抽出プロセス(添加、撹拌、デカンテーション)は、1またはそれよりも多くの回数、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10、またはそれよりも多くの回数、行われ得る。
当業者によって理解されるように、本開示は、しばしば、富化、単離、収集のための所望の金属として、HOPO分子によってキレート化されている金属に言及する。しかしながら、これらの実施形態のそれぞれは、様々な実施形態のために(有機相中に)HOPOキレート剤から分離される他の金属に、等しく適用することができる。したがって、キレート剤の分離に関して本明細書に開示される各プロセスは、キレート剤と会合する金属を(水相中に)収集するための選択肢としてだけでなく、それらから分離された金属を(有機相中に)収集するための選択肢としても、想定される。これは、本明細書において提供するすべての実施形態に適用される。
本開示は、ある特定の実施形態および実施例の文脈内にあるが、当業者は、本開示が、具体的に開示された実施形態を超えて、他の代替の実施形態および/または実施形態の使用ならびに自明な改変およびそれらの等価物に拡大適用されることを理解するであろう。加えて、実施形態のいくつかの変形を、示し、詳細に説明してきたが、本開示の範囲内である他の改変は、本開示に基づいて、当業者には容易に明らかであろう。実施形態の特定の特色および態様の様々な組み合わせまたは下位の組み合わせを行ってもよく、それでもなお、本開示の範囲内であることも企図する。開示された実施形態の様々な特色および態様が、本開示の様々な様式または実施形態を形成するために、互いに組み合わせる、または置換することができることが理解されるべきである。したがって、本明細書において開示される本開示の範囲は、上に記載の開示される特定の実施形態によって限定されるべきではないことを意図する。例えば、化学的条件(例えば、酸性度、濃度など)は、様々な適用について、目的のものに適合するように行うことができる。一部の実施形態では、クロマトグラフィー技術が、液-液抽出法よりも好ましい場合、配位子の3,4,3-LI(1,2-HOPO)はまた、固体支持体上に固定化することができる。したがって、一部の実施形態では、本明細書に記載の任意の抽出プロセスは、むしろ、固体支持体およびクロマトグラフィー技術による代わりに、行うことができる。加えて、本明細書における1つまたは複数の実施形態は、本明細書における任意の1つまたは複数の他の実施形態と組み合わせることができる。
特定の実施形態では、キレート剤は、金属と結合する、いくつかの金属-配位原子を含むことができる。金属-配位原子は、+1の電荷を有するカチオンを有する金属と結合することができる。金属-配位原子は、+2の電荷を有するカチオンを有する金属と結合することもできる。加えて、金属-配位原子は、+3の電荷を有するカチオンを有する金属と結合することができる。さらに、金属-配位原子は、+4の電荷を有するカチオンを有する金属と結合することができる。一部の場合では、本明細書に記載のキレート剤は、シデロホアを含むことができる。
特定の実施形態では、本明細書に記載のキレート剤の金属-配位原子は、キレート剤の1つまたは複数の官能基中に含まれ得る。一部の例では、キレート剤の金属-配位原子は、1つまたは複数のカテコレート(CAM)基中に含まれ得る。CAM基は、隣接する炭素原子上でヒドロキシル基によって置換された少なくとも1つのフェニル環を含み得る。一部の例示的な実施形態によれば、CAM基は、
Figure 0007323737000013
を含み得る。
一部の実施形態では、キレート剤の金属-配位原子は、1つまたは複数のヒドロキサメート(HA)基中に含まれ得る。一部の実施形態によれば、HA基は、
Figure 0007323737000014
[式中、Rは、H、または5個以下の炭素原子を含むアルキル基を含み得る]を含み得る。例えば、Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基またはイソペンチル基を挙げることができる。
一部の実施形態では、キレート剤の金属-配位原子は、1つまたは複数のヒドロキシピリジノン(HOPO)基中に含まれ得る。HOPO基は、N原子上でヒドロキシル基によって置換されたピリジノン環を含み得る。一部の場合では、HOPO基は、1,2-HOPO基を含み得る。一部の例示的な実施形態によれば、1,2-HOPO基は、
Figure 0007323737000015
を含み得る。
キレート剤の金属-配位原子は、1つもしくは複数のCAM基、1つもしくは複数のHA基、または1つもしくは複数のHOPO基の2つあるいはそれよりも多くの組み合わせ中に含まれ得る。例示的な例では、キレート剤の金属-配位原子は、1つまたは複数のCAM基および1つまたは複数のHA基中に含まれ得る。他の例示的な例では、キレート剤の金属-配位原子は、1つまたは複数のCAM基および1つまたは複数のHOPO基中に含まれ得る。追加の例示的な例では、キレート剤の金属-配位原子は、1つまたは複数のHA基および1つまたは複数のHOPO基中に含まれ得る。さらに例示的な例では、キレート剤の金属-配位原子は、1つまたは複数のHA基、1つまたは複数のCAM基および1つもまたは複数のHOPO基中に含まれ得る。
キレート剤は、直鎖状の足場または分枝状の足場に結合した官能基を有する、金属-配位原子を有するいくつかの官能基を含み得る。本明細書に記載の官能基および/または置換基は、置換されていても置換されていなくてもよい。置換された官能基および/または置換基は、1つもしくは複数のヒドロキシル基、10個以下の炭素原子を有する1つもしくは複数のアルキル基、1つもしくは複数のアミン基、1つもしくは複数のチオール基、1つもしくは複数のエステル基またはこれらの組み合わせによって、置換され得る。
足場は、1つまたは複数のアミン基を含み得る。アミン基は、3つの置換基に結合した窒素原子を含み得る。特定の実施形態では、アミン基は、置換基の少なくとも1つの炭素原子を結合した窒素原子を含み得る。様々な実施形態では、アミン基は、少なくとも第1の置換基の第1の炭素原子および第2の置換基の第2の炭素原子に結合した窒素原子を含み得る。さらなる実施形態では、アミン基は、第1の置換基の第1の炭素原子、第2の置換基の第2の炭素原子および第3の置換基の第3の炭素原子に結合した窒素原子を含み得る。ある特定の実施形態では、アミン基は、1個または複数の水素原子に結合した窒素原子を含み得る。
一部の実施形態では、足場は、1つまたは複数のアミド基を含み得る。アミド基は、カルボニル基および2つの追加の置換基に結合した窒素原子を含み得る。様々な例では、アミド基は、カルボニル基および第1の追加の置換基の炭素原子に結合した窒素原子を含み得る。他の例では、アミド基は、カルボニル基ならびに第1の追加の置換基の第1の炭素原子および第2の追加の置換基の第2の炭素原子に結合した窒素原子を含み得る。ある特定の実施形態では、アミン基は、1個または複数の水素原子に結合した窒素原子を含み得る。
特定の実施形態では、足場は、1つまたは複数のアミン基および1つまたは複数のアミド基を含み得る。足場は、アミン基間で結合した1つもしくは複数の炭素ベースの鎖、アミド基間で結合した炭素ベースの鎖、または1つもしくは複数のアミン基および1つもしくは複数のアミド基の組み合わせの間で結合した1つもしくは複数の炭素ベースの鎖を含み得る。炭素ベースの鎖は、少なくとも1個の炭素原子、少なくとも2個の炭素原子、少なくとも3個の炭素原子、少なくとも4個の炭素原子、または少なくとも5個の炭素原子を含み得る。加えて、炭素ベースの鎖は、10個以下の炭素原子、9個以下の炭素原子、8個以下の炭素原子、7個以下の炭素原子、または6個以下の炭素原子を含み得る。様々な実施形態では、炭素ベースの鎖は、1個の炭素原子~10個の炭素原子、2個の炭素原子~7個の炭素原子、または3個の炭素原子~6個の炭素原子を含み得る。例示的な実施形態では、炭素ベースの鎖は、炭素-炭素単結合を有するアルカン鎖を含み得る。一部の場合では、炭素ベースの鎖は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有するアルケン鎖を含み得る。炭素ベースの鎖は、置換されていても置換されていなくてもよい。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造Iと称する以下の構造:
Figure 0007323737000016
を有し得る。
一部の例では、A1、A2、A3およびA4は、個々に、CAM基、HOPO基またはHA基を含み得る。加えて、B1、B2、B3およびB4は、個々に、アミド基またはアミン基を含み得る。さらに、C1、C2、C3、C4、C5またはC6の少なくとも1つは、個々に、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。また、様々な例では、C1、C2、C3、C4、C5またはC6の少なくとも別の1つは、任意選択であり得る。特定の例では、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12またはL13の少なくとも1つは、個々に、H、10個以下の炭素原子を有するアルキル基、10個以下の炭素原子および2個以下の窒素原子を有するアルキルアミノ基、10個以下の炭素原子および2個以下の窒素原子を有するアルキルアミド基、10個以下の炭素原子を有するアルキルエーテル基、ヒドロキシエステル基、または10個以下の炭素原子を有するアルキルエステル基を含み得る。ある特定の例では、L1、L5、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12またはL13の少なくとも1つは、任意選択であり得る。
例示的な例では、L2、L3またはL4の少なくとも別の1つは、個々に、アミン基またはアミド基を含み得る。追加の例示的な例では、L1、C1、L7、C2、L9、C3、L11、C4、およびL13、C5は、存在しなくてよく、L5は、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含み得、C6は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。さらなる例示的な例では、L2、L3、L4、L6、L8、L10およびL12は、個々に、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。また、A1は、CAM基または1,2-HOPO基を含み得、A2は、HA基を含み得、A3は、HA基を含み得、A4は、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含み得る。他の例示的な例では、L2、L3またはL4の少なくとも1つは、アルキルアミノ基またはアルキルアミド基を含む。
様々な例示的な例では、B1、B2およびB3は、個々に、アミド基を含み得、B4は、アミノ基を含み得、L2およびL3は、アミノ基を含み得、L4は、5個以下の炭素原子を有するアルキル(alky)基を含み得る。加えて、C1、C2、C3、C4、C5、L1、A1、A2、A3、L1、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12およびL13は、存在しなくてよく、A4は、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含み得、L5は、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。
ある特定の例示的な例では、B1、B2およびB3は、アミド基を含み得、B4は、アミド基を含み得、L2およびL3は、個々に、アミノ基を含み得、L4は、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含む。さらに、C1、C2、C3、C4、C5、A1、A2、A3、L1、L6、L7、L8、L9、L10、L11およびL13は、存在しなくてよく、L12は、アミノ基を含み得、L5は、10個以下の炭素原子を有するエーテル基を含み得、A4は、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含み得る。
特定の例示的な例では、C1、C2、C5、C6、L1、L2、L3、L4、L5、L7、L13、B2およびB4は、存在しなくてよく、B1およびB3は、個々に、アミド基を含み得、L6、L8、L10およびL12は、個々に、アミノ基を含み得、A1、A2、A3およびA4は、個々に、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含み得、L9およびL11は、個々に、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造IIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000017
を有し得る。
、R、R、RおよびRは、個々に、H、1~10個の炭素原子を有するアルキル基、CAM基、HA基または1,2-HOPO基を含み得る。Rは、H、1~10個の炭素原子を有するアルキル基、または1~10個の炭素原子を有し、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンもしくはアジドの少なくとも1つによって置換された、アルキル基を含み得る。mは、1~6であり得、nは、1~6であり得、oは、1~6であり得る。特定の実施形態では、R、R、R、RまたはRの少なくとも1つは、個々に、CAM基、HA基または1,2-HOPO基を含み得る。様々な実施形態では、構造IIは、直鎖状のスペルミンベースの骨格を含み得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造IIIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000018
を有し得る。
、R、RまたはRの少なくとも1つは、個々に、CAM基、HA基または1,2-HOPO基を含み得る。任意選択で、R、R、RまたはRの別の1つは、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。Rは、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み得る。pは、0~4であり得る。Rは、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。例示的な実施形態では、Rは、CAM基または1,2-HOPO基を含み得、RおよびRは、個々に、HA基を含み得、Rは、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含み得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造IVと称する以下の構造:
Figure 0007323737000019
を有し得る。
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。R、RおよびRは、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み得る。pは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造Vと称する以下の構造:
Figure 0007323737000020
を有し得る。
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。R、RおよびRは、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み得る。pは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造VIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000021
を有し得る。
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。R、R、RおよびR10は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み得る。pは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造VIIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000022
を有し得る。
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。R、RおよびRは、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み得る。pは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造VIIIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000023
を有し得る。
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。R、RおよびRは、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み得る。pは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造IXと称する以下の構造:
Figure 0007323737000024
を有し得る。
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。R、R、RおよびR10は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み得る。pは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造Xと称する以下の構造:
Figure 0007323737000025
を有し得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000026
を有し得る。
特定の実施形態では、組成物は、構造III~XIの直鎖状のスペルミンベースの骨格ではなく、分枝状骨格を有し得る。特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XIIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000027
を有し得る。
11、R12、R13またはR15の少なくとも1つは、個々に、CAM基、HA基または1,2-HOPO基を含み得る。任意選択で、R11、R12、R13またはR15の少なくとも別の1つは、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。rは、0~6であり得る。R、R14およびR16は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。例示的な実施形態では、R11は、CAM基または1,2-HOPO基を含み得、R12およびR15は、個々に、HA基を含み得、R13は、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含み得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XIIIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000028
を有し得る。
、R14、R16、R18およびR19は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。rは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XIVと称する以下の構造:
Figure 0007323737000029
を有し得る。
、R14、R16、R18およびR19は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。rは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XVと称する以下の構造:
Figure 0007323737000030
を有し得る。
、R14、R16、R18、R19およびR20は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。rは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XVIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000031
を有し得る。
、R14、R16、R18、R19およびR20は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。rは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XVIIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000032
を有し得る。
、R14、R16、R18およびR19は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。rは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XVIIIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000033
を有し得る。
、R14、R16、R18およびR19は、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R17は、個々に、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。rは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、組成物は、いくつかのアミド基およびいくつかのアミン基を含む骨格を有し得る。一部の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物の骨格は、デスフェリオキサミンBに基づき得る。
特定の実施形態では、キレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XIXと称する以下の構造:
Figure 0007323737000034
を有し得る。
21およびR22は、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R23は、H、OH、1~10個の炭素原子を有するアルキル基、または(CH(式中、Rは、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドであり、eは、1~10である)を含み得る。R24は、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含む置換基を含み得る。任意選択で、R24は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。a、bおよびcは、1~10を含み得、dは、1~4を含み得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XXと称する以下の構造:
Figure 0007323737000035
を有し得る。
25、R26およびR27は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R28は、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。sは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XXIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000036
を有し得る。
25、R26、R27およびR30は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R28およびR29は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。sは、0~4であり得る。tは0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XXIIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000037
を有し得る。
25、R26、R27およびR30は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R28およびR29は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。sは、0~4であり得る。tは0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XXIIIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000038
を有し得る。
25、R26、R27、R30およびR31は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R28およびR29は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。sは、0~4であり得る。tは0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XXIVと称する以下の構造:
Figure 0007323737000039
を有し得る。
25、R26およびR27は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R28は、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。sは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XXVと称する以下の構造:
Figure 0007323737000040
を有し得る。
25、R26、R27およびR32は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R28は、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。sは、0~4であり得る。
特定の実施形態では、組成物は、アミドベースの骨格を有し得る。特定の実施形態では、キレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XXVIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000041
を有し得る。
A、B、CおよびDは、個々に、1つもしくは複数のアミド基、1つもしくは複数のアミン基、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。R33、R34、R35およびR36は、個々に、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含み得る。g、h、iおよびjは、個々に、1~10であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XXVIIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000042
を有し得る。
37およびR42は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。R38、R39、R40およびR41は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。uおよびvは、個々に、0~5であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XXVIIIと称する以下の構造:
Figure 0007323737000043
を有し得る。
37およびR42は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。R38、R39、R40およびR41は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。uおよびvは、個々に、0~5であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造XXIXと称する以下の構造:
Figure 0007323737000044
を有し得る。
37およびR42は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み得る。R38、R39、R40およびR41は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を有するアルキル基を含み得る。uおよびvは、個々に、0~5であり得る。
特定の実施形態では、放射性核種のためのキレート剤として機能する組成物は、本明細書において構造Lと称する以下の構造:
Figure 0007323737000045
[式中、R、R、R、R、Rの少なくとも1つは、個々に、CAM基、HA基または1,2-HOPO基を含み、R、R、R、RおよびRの少なくとも別の1つは、個々に、H、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、Rは、(i)H、(ii)1~10個の炭素原子を有するアルキル基、または(iii)1~100個の炭素原子および2個以下の窒素原子を有し、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキン、アミド、蛍光部分またはアジドの少なくとも1つによって置換されたアルキル基を含み、mは、1~6であり得、nは、1~6であり得、oは、1~6であり得、pは、1~6であり得、qは、0~6であり得、rは、1~6であり得、sは、1~6であり得、tは、1~6であり得る]を有し得る。
一部の実施形態では、キレート剤は、図のいずれかの任意の1つまたは複数のキレート剤である。一部の実施形態では、キレート剤は、図38Eに表される構造を有する。一部の実施形態では、キレート剤は、本図において提供される任意の1つまたは複数のフローチャートによって作られる。一部の実施形態では、キレート剤は、ペプトイドキレート剤である。
単離、収集、富化および/または使用などのために有用な放射性同位元素の例としては、225Ac、226Ac、228Ac、105Ag、106mAg、110mAg、111Ag、112Ag、113Ag、239Am、240Am、242Am、244Am、37Ar、71As、72As、73As、74As、76As、77As、209At、210At、191Au、192Au、193Au、194Au、195Au、196Au、196Au、198Au、198mAu、199Au、200mAu、128Ba、131Ba、133mBa、135mBa、140Ba、Be、203Bi、204Bi、205Bi、206Bi、210Bi、212Bi、243Bk、244Bk、245Bk、246Bk、248mBk、250Bk、76Br、77Br、80mBr、82Br、11C、14C、45Ca、47Ca、107Cd、115Cd、115mCd、117mCd、132Ce、133mCe、134Ce、135Ce、137Ce、137mCe、139Ce、141Ce、143Ce、144Ce、246Cf、247Cf、253Cf、254Cf、240Cm、241Cm、242Cm、252Cm、55Co、56Co、57Co、58Co、58mCo、60Co、48Cr、51Cr、127Cs、129Cs、131Cs、132Cs、136Cs、137Cs、61Cu、62Cu、64Cu、67Cu、153Dy、155Dy、157Dy、159Dy、165Dy、166Dy、160Er、161Er、165Er、169Er、171Er、172Er、250Es、251Es、253Es、254Es、254mEs、255Es、256mEs、145Eu、146Eu、147Eu、148Eu、149Eu、150mEu、152mEu、156Eu、157Eu、52Fe、59Fe、251Fm、252Fm、253Fm、254Fm、255Fm、257Fm、66Ga、67Ga、68Ga、72Ga、73Ga、146Gd、147Gd、149Gd、151Gd、153Gd、159Gd、68Ge、69Ge、71Ge、77Ge、170Hf、171Hf、173Hf、175Hf、179Hf、180mHf、181Hf、184Hf、192Hg、193Hg、193mHg、195Hg、195mHg、197Hg、197mHg、203Hg、160mHo、166Ho、167Ho、123I、124I、126I、130I、132I、133I、135I、109In、110In、111In、114mIn、115mIn、184Ir、185Ir、186Ir、187Ir、188Ir、189Ir、190Ir、190Ir、192Ir、193mIr、194Ir、194Ir、195mIr、42K、43K、76Kr、79Kr、81mKr、85mKr、132La、133La、135La、140La、141La、262Lr、169Lu、170Lu、171Lu、172Lu、174mLu、176mLu、177Lu、177mLu、179Lu、257Md、258Md、260Md、28Mg、52Mn、90Mo、93mMo、99Mo、13N、24Na、90Nb、91mNb、92mNb、95Nb、95mNb、96Nb、138Nd、139mNd、140Nd、147Nd、56Ni、57Ni、66Ni、234Np、236mNp、238Np、239Np、15O、182Os、183Os、183mOs、185Os、189mOs、191Os、191mOs、193Os、32P、33P、228Pa、229Pa、230Pa、232Pa、233Pa、234Pa、200Pb、201Pb、202mPb、203Pb、209Pb、212Pb、100Pd、101Pd、103Pd、109Pd、111mPd、112Pd、143Pm、148Pm、148mPm、149Pm、151Pm、204Po、206Po、207Po、210Po、139Pr、142Pr、143Pr、145Pr、188Pt、189Pt、191Pt、193mPt、195mPt、197Pt、200Pt、202Pt、234Pu、237Pu、243Pu、245Pu、246Pu、247Pu、223Ra、224Ra、225Ra、81Rb、82Rb、82mRb、83Rb、84Rb、86Rb、181Re、182Re、182mRe、183Re、184Re、184mRe、186Re、188Re、189Re、190mRe、99Rh、99mRh、100Rh、101mRh、102Rh、103mRh、105Rh、211Rn、222Rn、97Ru、103Ru、105Ru、35S、118mSb、119Sb、120Sb、120mSb、122Sb、124Sb、126Sb、127Sb、128Sb、129Sb、43Sc、44Sc、44mSc、46Sc、47Sc、48Sc、72Se、73Se、75Se、153Sm、156Sm、110Sn、113Sn、117mSn、119mSn、121Sn、123Sn、125Sn、82Sr、83Sr、85Sr、89Sr、91Sr、173Ta、175Ta、176Ta、177Ta、180Ta、182Ta、183Ta、184Ta、149Tb、150Tb、151Tb、152Tb、153Tb、154Tb、154mTb、154Tb、155Tb、156Tb、156mTb、156Tb、160Tb、161Tb、94Tc、95Tc、95mTc、96Tc、97mTc、99mTc、118Te、119Te、119mTe、121Te、121mTe、123mTe、125mTe、127Te、127mTe、129mTe、131mTe、132Te、227Th、231Th、234Th、45Ti、198Tl、199Tl、200Tl、201Tl、202Tl、204Tl、165Tm、166Tm、167Tm、168Tm、170Tm、172Tm、173Tm、230U、231U、237U、240U、48V、178W、181W、185W、187W、188W、122Xe、125Xe、127Xe、129mXe、131mXe、133Xe、133mXe、135Xe、85mY、86Y、87Y、87mY、88


90Y、90mY、91Y、92Y、93Y、166Yb、169Yb、175Yb、62Zn、65Zn、69mZn、71mZn、72Zn、86Zr、88Zr、89Zr、95Zr、および97Zrが挙げられる。一部の実施形態では、以下が、使用および/または収集および/または単離および/または富化され得る:147Sm、227Ac、232Th、232U、233U、234U、235U、236U、237U、238U、237Np、238Pu、239Pu、240Pu、242Pu、244Pu、241Am、243Am、242Cm、243Cm、244Cm、245Cm、246Cm、247Cm、248Cm、247Bk、249Bk、249Cf、252Cf。
類似体(構造的類似体または化学的類似体も)という用語は、別の化合物と構造的に類似しているが、原子、官能基または部分構造などのある特定の構成成分に関して異なる化合物を指すために使用される。誘導体という用語は、化学反応によって、類似の化合物または前駆体化合物から得られる化合物を指す。本明細書において使用される場合、類似体および誘導体は、親化合物の治療有効性を保持するか(すなわち、画像化アッセイまたは臨床改善の評価によれば、治療活性において、統計学的有意差がない)、または本明細書の他の箇所において定義される改善された治療有効性を有する。
例示的な実施形態
1.
Figure 0007323737000046
[式中、
(i)A1、A2、A3およびA4は、個々に、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含み、
(ii)B1、B2、B3およびB4は、個々に、アミド基またはアミン基を含み、
(iii)C1、C2、C3、C4、C5またはC6の少なくとも1つは、個々に、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
(iv)C1、C2、C3、C4、C5またはC6の少なくとも別の1つは、任意選択であり、
(v)L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12またはL13の少なくとも1つは、個々に、H、10個以下の炭素原子を有するアルキル基、10個以下の炭素原子および2個以下の窒素原子を有するアルキルアミノ基、10個以下の炭素原子および2個以下の窒素原子を有するアルキルアミド基、10個以下の炭素原子を有するアルキルエーテル基、ヒドロキシエステル基、または10個以下の炭素原子を有するアルキルエステル基を含み、
(vi)L1、L5、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12またはL13の少なくとも1つは、任意選択である]
を含む構造を有する組成物。
2.L2、L3またはL4の少なくとも別の1つが、個々に、アミン基またはアミド基を含む、実施形態1に記載の組成物。
3.L1、C1、L7、C2、L9、C3、L11、C4、およびL13、C5が、存在せず、L5が、5個以下の炭素原子を有する無置換のアルキル基を含み、C6が、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含む、実施形態1または実施形態2に記載の組成物。
4.L2、L3、L4、L6、L8、L10およびL12が、個々に、5個以下の炭素原子を有する無置換のアルキル基を含む、実施形態3に記載の組成物。
5.A1が、CAM基またはHOPO基を含み、A2が、HA基を含み、A3が、HA基を含み、A4が、CAM基、HOPO基またはHA基を含む、実施形態4に記載の組成物。
6.L2、L3またはL4の少なくとも1つが、個々に、アルキルアミノ基またはアルキルアミド基を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の組成物。
7.B1、B2およびB3が、個々に、アミド基を含み、B4が、アミノ基を含み、L2およびL3が、アミノ基を含み、L4が、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含む、実施形態1に記載の組成物。
8.C1、C2、C3、C4、C5、L1、A1、A2、A3、L1、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12およびL13が、存在せず、A4が、CAM基、HOPO基またはHA基を含み、L5が、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含む、実施形態7に記載の組成物。
9.B1、B2およびB3が、個々に、アミド基を含み、B4が、アミド基を含み、L2およびL3が、個々に、アミノ基を含み、L4が、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含む、実施形態1に記載の組成物。
10.C1、C2、C3、C4、C5、A1、A2、A3、L1、L6、L7、L8、L9、L10、L11およびL13が、存在せず、L12が、アミノ基を含み、L5が、10個以下の炭素原子を有するエーテル基を含み、A4が、CAM基、HOPO基またはHA基を含む、実施形態9に記載の組成物。
11.C1、C2、C5、C6、L1、L2、L3、L4、L5、L7、L13、B2およびB4が、存在せず、B1およびB3が、個々に、アミド基を含み、L6、L8、L10およびL12が、個々に、アミノ基を含み、A1、A2、A3およびA4が、個々に、CAM基、HOPO基またはHA基を含み、L9およびL11が、個々に、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含む、実施形態1に記載の組成物。
12.構造:
Figure 0007323737000047
[式中、
、R、R、RおよびRの少なくとも1つは、個々に、CAM基、HA基または1,2-HOPO基を含み、
、R、R、RおよびRの少なくとも別の1つは、個々に、H、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
は、(i)H、(ii)1~10個の炭素原子を有するアルキル基、または(iii)1~10個の炭素原子を有し、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドの少なくとも1つによって置換されたアルキル基を含み、
mは、1~6であり得、
nは、1~6であり得、
oは、1~6であり得る]
を含む、組成物。
13.構造:
Figure 0007323737000048
[式中、
、R、RまたはR、R、R、R、RおよびRの少なくとも1つは、個々に、CAM基、HA基または1,2-HOPO基を含み、
任意選択で、R、R、RまたはR、R、R、R、RおよびRの別の1つは、個々に、H、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
は、H、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
pは、0~4である]
を含む、実施形態12に記載の組成物。
14.Rが、CAM基または1,2-HOPO基を含み、
およびRが、個々に、HA基を含み、
が、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含む、
実施形態13に記載の組成物。
15.構造:
Figure 0007323737000049
[式中、
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
、RおよびRは、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
pは、0~4である]
を含む、実施形態12に記載の組成物。
16.構造:
Figure 0007323737000050
[式中、
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
、RおよびRは、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
pは、0~4である]
を含む、実施形態12に記載の組成物。
17.構造:
Figure 0007323737000051
[式中、
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
、R、RおよびR10は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
pは、0~4である]
を含む、実施形態12に記載の組成物。
18.構造:
Figure 0007323737000052
[式中、
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
、RおよびRは、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
pは、0~4である]
を含む、実施形態12に記載の組成物。
19.構造:
Figure 0007323737000053
[式中、
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
、RおよびRは、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
pは、0~4である]
を含む、実施形態12に記載の組成物。
20.構造:
Figure 0007323737000054
[式中、
は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
、R、RおよびR10は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
pは、0~4である]
を含む、実施形態12に記載の組成物。
21.構造:
Figure 0007323737000055
を含む、実施形態12に記載の組成物。
22.構造:
Figure 0007323737000056
を含む、実施形態12に記載の組成物。
23.構造:
Figure 0007323737000057
[式中、
11、R12、R13またはR15の少なくとも1つは、個々に、CAM基、HA基または1,2-HOPO基を含み、
任意選択で、R11、R12、R13またはR15の少なくとも別の1つは、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
、R14およびR16は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
rは、0~6であり得る]
を含む、組成物。
24.R11が、CAM基または1,2-HOPO基を含み、
12およびR15が、個々に、HA基を含み、
13が、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含む、
実施形態23に記載の組成物。
25.構造:
Figure 0007323737000058
[式中、
、R14、R16、R18およびR19は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
rは、0~4であり得る]
を含む、実施形態23に記載の組成物。
26.構造:
Figure 0007323737000059
[式中、
、R14、R16、R18およびR19は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み
17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
rは、0~4である]
を含む、実施形態23に記載の組成物。
27.構造:
Figure 0007323737000060
[式中、
、R14、R16、R18、R19およびR20は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み
17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
rは、0~4であり得る]
を含む、実施形態23に記載の組成物。
28.構造:
Figure 0007323737000061
[式中、
、R14、R16、R18、R19およびR20は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み
17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
rは、0~4であり得る]
を含む、実施形態23に記載の組成物。
29.構造:
Figure 0007323737000062
[式中、
、R14、R16、R18およびR19は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
rは、0~4である]
を含む、実施形態23に記載の組成物。
30.構造:
Figure 0007323737000063
[式中、
、R14、R16、R18およびR19は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
17は、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
rは、0~4である]
を含む、実施形態23に記載の組成物。
31.構造:
Figure 0007323737000064
[式中、
21およびR22は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
23は、H、OH、1~10個の炭素原子を有するアルキル基、または(CH(式中、Rは、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドである)を含み、
24は、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を有する置換基を含み、
a、bおよびcは、個々に、1~10であり、
dは、1~4であり、
eは、1~10である]
を含む、組成物。
32.R24が、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを有する置換基を含む、実施形態31に記載の組成物。
33.構造:
Figure 0007323737000065
[式中、
25、R26およびR27は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
28は、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
sは、0~4である]
を含む、実施形態31に記載の組成物。
34.構造:
Figure 0007323737000066
[式中、
25、R26、R27およびR30は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
28およびR29は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
sは、0~4であり、
tは、0~4である]
を含む、実施形態31に記載の組成物。
35.構造:
Figure 0007323737000067
[式中、
25、R26、R27およびR30は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
28およびR29は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネートまたはアジドを含み、
sは、0~4であり、
tは、0~4である]
を含む、実施形態31に記載の組成物。
36.構造:
Figure 0007323737000068
[式中、
25、R26、R27、R30およびR31は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
28およびR29は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネートまたはアジドを含み、
sは、0~4であり、
tは、0~4である]
を含む、実施形態31に記載の組成物。
37.構造:
Figure 0007323737000069
[式中、
25、R26およびR27は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
28は、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
sは、0~4である]
を含む、実施形態31に記載の組成物。
38.構造:
Figure 0007323737000070
[式中、
25、R26、R27およびR32は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
28は、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
sは、0~4である]
を含む、実施形態31に記載の組成物。
39.構造:
Figure 0007323737000071
[式中、
A、B、CおよびDは、個々に、1つもしくは複数のアミド基、1つもしくは複数のアミン基、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
33、R34、R35およびR36は、個々に、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含み、
g、h、iおよびjは、個々に、1~10である]
を含む、組成物。
40.構造:
Figure 0007323737000072
[式中、
37およびR42は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
38、R39、R40およびR41は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
uおよびvは、個々に、0~5である]
を含む、実施形態39に記載の組成物。
41.構造:
Figure 0007323737000073
[式中、
37およびR42は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
38、R39、R40およびR41は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
uおよびvは、個々に、0~5である]
を含む、実施形態39に記載の組成物。
42.構造:
Figure 0007323737000074
[式中、
37およびR42は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキンまたはアジドを含み、
38、R39、R40およびR41は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
uおよびvは、個々に、0~5である]
を含む、実施形態39に記載の組成物。
43.ジクロロジフェニルメタンを使用して、シデロホアを合成する方法。
44.シデロホアまたはシデロホア様配位子が、以下の経路:
Figure 0007323737000075
にしたがって合成される、実施形態43に記載の方法。
45.金属が、放射性核種である、実施形態1~42のいずれか1つに記載の組成物。
46.放射性核種が、225Ac、226Ac、228Ac、105Ag、106mAg、110mAg、111Ag、112Ag、113Ag、239Am、240Am、242Am、244Am、37Ar、71As、72As、73As、74As、76As、77As、209At、210At、191Au、192Au、193Au、194Au、195Au、196Au、196Au、198Au、198mAu、199Au、200mAu、128Ba、131Ba、133mBa、135mBa、140Ba、Be、203Bi、204Bi、205Bi、206Bi、210Bi、212Bi、243Bk、244Bk、245Bk、246Bk、248mBk、250Bk、76Br、77Br、80mBr、82Br、11C、14C、45Ca、47Ca、107Cd、115Cd、115mCd、117mCd、132Ce、133mCe、134Ce、135Ce、137Ce、137mCe、139Ce、141Ce、143Ce、144Ce、246Cf、247Cf、253Cf、254Cf、240Cm、241Cm、242Cm、252Cm、55Co、56Co、57Co、58Co、58mCo、60Co、48Cr、51Cr、127Cs、129Cs、131Cs、132Cs、136Cs、137Cs、61Cu、62Cu、64Cu、67Cu、153Dy、155Dy、157Dy、159Dy、165Dy、166Dy、160Er、161Er、165Er、169Er、171Er、172Er、250Es、251Es、253Es、254Es、254mEs、255Es、256mEs、145Eu、146Eu、147Eu、148Eu、149Eu、150mEu、152mEu、156Eu、157Eu、52Fe、59Fe、251Fm、252Fm、253Fm、254Fm、255Fm、257Fm、66Ga、67Ga、68Ga、72Ga、73Ga、146Gd、147Gd、149Gd、151Gd、153Gd、159Gd、68Ge、69Ge、71Ge、77Ge、170Hf、171Hf、173Hf、175Hf、179Hf、180mHf、181Hf、184Hf、192Hg、193Hg、193mHg、195Hg、195mHg、197Hg、197mHg、203Hg、160mHo、166Ho、167Ho、123I、124I、126I、130I、132I、133I、135I、109In、110In、111In、114mIn、115mIn、184Ir、185Ir、186Ir、187Ir、188Ir、189Ir、190Ir、190Ir、192Ir、193mIr、194Ir、194Ir、195mIr、42K、43K、76Kr、79Kr、81mKr、85mKr、132La、133La、135La、140La、141La、262Lr、169Lu、170Lu、171Lu、172Lu、174mLu、176mLu、177Lu、177mLu、179Lu、257Md、258Md、260Md、28Mg、52Mn、90Mo、93mMo、99Mo、13N、24Na、90Nb、91mNb、92mNb、95Nb、95mNb、96Nb、138Nd、139mNd、140Nd、147Nd、56Ni、57Ni、66Ni、234Np、236mNp、238Np、239Np、15O、182Os、183Os、183mOs、185Os、189mOs、191Os、191mOs、193Os、32P、33P、228Pa、229Pa、230Pa、232Pa、233Pa、234Pa、200Pb、201Pb、202mPb、203Pb、209Pb、212Pb、100Pd、101Pd、103Pd、109Pd、111mPd、112Pd、143Pm、148Pm、148mPm、149Pm、151Pm、204Po、206Po、207Po、210Po、139Pr、142Pr、143Pr、145Pr、188Pt、189Pt、191Pt、193mPt、195mPt、197Pt、200Pt、202Pt、234Pu、237Pu、243Pu、245Pu、246Pu、247Pu、223Ra、224Ra、225Ra、81Rb、82Rb、82mRb、83Rb、84Rb、86Rb、181Re、182Re、182mRe、183Re、184Re、184mRe、186Re、188Re、189Re、190mRe、99Rh、99mRh、100Rh、101mRh、102Rh、103mRh、105Rh、211Rn、222Rn、97Ru、103Ru、105Ru、35S、118mSb、119Sb、120Sb、120mSb、122Sb、124Sb、126Sb、127Sb、128Sb、129Sb、43Sc、44Sc、44mSc、46Sc、47Sc、48Sc、72Se、73Se、75Se、153Sm、156Sm、110Sn、113Sn、117mSn、119mSn、121Sn、123Sn、125Sn、82Sr、83Sr、85Sr、89Sr、91Sr、173Ta、175Ta、176Ta、177Ta、180Ta、182Ta、183Ta、184Ta、149Tb、150Tb、151Tb、152Tb、153Tb、154Tb、154mTb、154Tb、155Tb、156Tb、156mTb、156Tb、160Tb、161Tb、94Tc、95Tc、95mTc、96Tc、97mTc、99mTc、118Te、119Te、119mTe、121Te、121mTe、123mTe、125mTe、127Te、127mTe、129mTe、131mTe、132Te、227Th、231Th、234Th、45Ti、198Tl、199Tl、200Tl、201Tl、202Tl、204Tl、165Tm、166Tm、167Tm、168Tm、170Tm、172Tm、173Tm、230U、231U、237U、240U、48V、178W、181W、185W、187W、188W、122Xe、125Xe、127Xe、129mXe、131mXe、133Xe、133mXe、135Xe、85mY、86Y、87Y、87mY、88Y、90Y、90mY、91Y、
92Y、93Y、166Yb、169Yb、175Yb、62Zn、65Zn、69mZn、71mZn、72Zn、86Zr、88Zr、89Zr、95Zr、および/または97Zrを含む、実施形態53に記載の組成物。
47.放射性核種が、90Y、67Cu、213Bi、212Bi、186Re、67Cu、90Y、213Bi、177Lu、186Reおよび/または67Gaを含む、実施形態46に記載の組成物。
48.放射性核種が、89Zr、225Acおよび/または227Thを含む、実施形態46に記載の組成物。
49.金属が、放射性核種の娘同位体を含む、実施形態1~42のいずれか1つに記載の組成物。
50.放射性核種の娘同位体が、89Y、18O、221Fr、213Biおよび/または209Pbを含む、実施形態49に記載の組成物。
51.構造:
Figure 0007323737000076
[式中、
、R、R、RおよびRの少なくとも1つは、個々に、CAM基、HA基または1,2-HOPO基を含み、
、R、R、RおよびRの少なくとも別の1つは、個々に、H、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
は、(i)H、(ii)1~10個の炭素原子を有するアルキル基、または(iii)1~100個の炭素原子および2個以下の窒素原子を有し、NH、C(=O)OH、マレイミド、ジブロモ-マレイミド、イソチオシアネート、アルキン、アミドもしくは蛍光部分もしくはアジドの少なくとも1つによって置換されたアルキル基を含み、
mは、1~6であり得、
nは、1~6であり得、
oは、1~6であり得、
pは、1~6であり得、
qは、0~6であり得、
rは、1~6であり得、
sは、1~6であり得、
tは、1~6であり得る]
を含む、組成物。
一部の実施形態では、キレート剤の3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、スペルミン(「3,4,3-LI」)足場上に付着した4つの二座1,2-HOPO金属結合単位を含む、八座の四プロトン性化合物であり、これは、最近、モノクローナル抗体の付着を可能にし、89Zrに結合したときに陽電子放射断層撮影(PET)のための優れた性質を示すバイオコンジュゲートキレート剤を形成するために、改変された(Deriら、Bioconjugate Chemistry、2015年、26巻(12号):2579~2591頁;Deriら、J. Med. Chem.、2014年、57巻(11号):4849~4860頁)。2,3-ジヒドロキシ安息香酸メチル(2)。100mLのMeOH中の1(8.06g、52.3mmol)の撹拌した懸濁物を、2.00mlの濃硫酸で処理した。懸濁物は、添加後2分で、温まり、透明になった。反応物は、還流冷却器を備え、65℃に終夜加熱した。翌朝、変換を、LC-MSによって検証し、揮発性物質を、減圧下で除去した。粗製物を、HO(100mL)と酢酸エチル(100mL)との間で分配し、水層を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を、合わせ、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を、溶離液としてヘキサン中10%の酢酸エチルを使用して、シリカのプラグを通過させた。溶離液を、減圧下で濃縮し、高真空下で2時間乾燥して、2(7.66g、45.6mmol、88%)を白色固体として得、この分光特性は、以前の報告(Weitlら、J. Am. Chem. Soc.、1980年、102巻(7号):2289~2293頁)と一致した。
2,2-ジフェニルベンゾ[d][1,3]ジオキソール-4-カルボン酸メチル(3)。前駆体2(5.00g、29.7mmol)を、アルゴン雰囲気下、ジクロロジフェニルメタン(8.56mL、44.6mol)と混合し、得られた懸濁物を、撹拌し、160℃に1時間加熱した。混合物を、室温に冷却し、100mLの酢酸エチルで希釈した。溶液を、飽和NaHCO(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、次いで、減圧下で濃縮した。続いて、灰色がかった油状物を、30mLの温MeOH(65℃)に溶解し、ゆっくりと5℃に冷却し、これにより、白色結晶の形成をもたらした。結晶は、3および容易に分離できないベンゾフェノンの混合物であり、粗生成物は、そのまま、次のステップで使用した。
2,2-ジフェニルベンゾ[d][1,3]ジオキソール-4-カルボン酸(4)。前のステップからの混合物を、100mLのTHFに溶解し、100mLの0.9MのLiOHで処理した。エマルジョンを、急速に撹拌し、5時間加熱還流した。変換を、LC-MSによって検証し、反応物を、室温に冷却した。溶液を、10%v/vの酢酸水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を、合わせ、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を、溶離液としてヘキサン中25%の酢酸エチルを使用して、クロマトグラフィーで分離した。次いで、揮発性物質を、減圧下、続いて、高真空で除去して、4(7.6g、24.06mmol、2ステップで81%)を白色固体として得、この分光特性は、以前の報告(Weitlら、J. Am. Chem. Soc.、1980年、102巻(7号):2289~2293頁)と一致した。
3,4,3-LI(2,2-ジフェニルベンゾ[d][1,3]-2,3-カテコールアミド)(5)。前駆体4(746mg、2.33mmol)を、アルゴン雰囲気下、10mLの乾燥トルエンに懸濁させ、塩化オキサリル(220μL、2.55mmol)で処理した。触媒のN,N-ジメチルホルムアミドを添加し、懸濁物を40℃に加熱した。溶液を、ガスの発生が終わるまで、撹拌し、マニホールド真空で、同じ温度で濃縮した。得られた褐色油状物を、10mLの乾燥THFに溶解した。分離容器中で、スペルミン(118mg、0.583mmol)、トリエチルアミン(356μL、2.56mmol)およびTHF(5mL)の溶液を調製した。溶液を、合わせ、密閉したフラスコ中で、50℃に終夜加熱した。次の日、反応物を、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗油状物を、溶離液としてCHCl中3%のMeOHを使用して、クロマトグラフィーで分離した。次いで、揮発性物質を、減圧下で除去し、真空下で乾燥して、5を白色泡状物(641mg、0.457mmol、収率78%)として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.88 (1H, t, J = 5.7 Hz), 7.66-7.76 (6H, br t), 7.60 (1H, br s), 7.57 (1H, br s), 7.43-7.53 (10H, br s), 7.33-7.40 (4H, br s), 7.19-7.31 (20H, br s), 7.01 (2H, d, J = 7.6 Hz), 6.91 (4H, dd, J = 12.1 Hz, 8.0 Hz), 6.80 (2H, br s), 6.72 (2H, br s), 3.85 (4H, br s), 3.43 (2H br s), 3.21 (2H, br s), 3.06 (1H, br s), 2.96 (1H, br s), 2.80 (2H, br s), 1.81 (4H, br s), 1.54 (1H, br s), 1.43 (1H, br s), 1.19 (1H, br s), 0.89 (2H, br s). 13C NMR (75 MHz, CDCl) δ 167.5, 163.7, 147.3, 147.1, 145.0, 142.8, 139.7, 139.4, 138.9, 129.7, 129.2, 128.4, 128.3, 126.4, 126.3, 126.1, 126.0, 122.3, 122.2, 121.7, 120.4, 118.4, 118.1, 116.0, 111.8, 111.4, 111.3, 109.4, 47.9, 41.8, 36.5, 27.9, 25.5 。
3,4,3-LI(CAM)(6)。保護されたキレート剤5(411mg、0.293mmol)を、5mLの酢酸、0.5mLのHOおよび0.1mLの濃HClの混合物に溶解した。溶液を、密閉容器中、60℃で終夜撹拌した。翌日、変換を、LC-MSによって確認し、揮発性物質を真空下で除去した。粗製物の一部を、溶離液としてHO中10→50%のMeOH+0.1%トリフルオロ酢酸を使用する、逆相分取HPLCを使用して、精製した。溶媒を、Genevac遠心エバポレーターで除去し、続いて、残ったHOを凍結乾燥した。6を、純粋な白色粉末として得た(収率90%)。H NMR (600 MHz, DMSO-d) δ 12.82 (1H, br s), 12.69 (1H, br s), 9.52 (2H, br s), 9.11 (2H, br s), 8.78 (1H, br s), 8.60 (3H, br s), 7.26 (1H, br s), 7.12 (1H, br s), 6.90 (2H, br s), 6.77 (1H, br s), 6.66 (4H, br s), 6.56 (2H, br s), 6.44 (1H, br s), 2.88-3.52 (12H, 重複する脂肪族シグナル), 1.16-1.83 (8H, 重複する脂肪族シグナル); 13C NMR (125 MHz, MeOD-d) δ 172.9, 171.5, 150.4, 147.3, 146.6, 125.6, 125.4, 121.0, 119.6, 119.1, 118.8, 118.6, 116.9, 116.6, 47.7, 44.9, 43.2, 37.8, 37.5, 29.3, 28.2, 26.5, 25.5. MS-ESI(m/z)[M+H]C384312の計算値、747.2878;実測値747.2922および[M-H]C384112の計算値、745.2721;実測値745.2774。
タンパク質または染料などの別の化合物と結合するためのカルボキシル基を含むキレート剤を合成するための別の経路は、以下を含むことができる。
Figure 0007323737000077
金属、キレート剤溶液。三価のランタニドLn(III)の作業ストック溶液を、標準化した0.1MのHCl中で調製した。Zr(IV)ストック溶液を、加水分解を防ぐために、3.0MのHSO中にZrClを溶解することによって、調製した。金属塩のZrClは、不活性雰囲気下を保ったグローブボックス中で、取り扱いおよび保管した。Zr(IV)ストック溶液を、指示薬としてキシレンオレンジを用いて、EDTAに対して標準化した(Welcher, F. J.、The analytical uses of ethylenediamine tetraacetic acid;1958年)。Th(IV)ストック溶液を、0.1MのHSO中で調製した。Entおよび3,4,3-LI(CAM)のストック溶液(4mM)を、キレート剤の秤量した部分をDMSO中に直接溶解することによって、調製し、アリコートを、各実験セットの前に取り出した。
溶液の熱力学。すべての滴定溶液を、Ar下、パージしながら、1時間沸騰させることによって、脱気した。炭酸塩を含まない0.1MのKOHを、濃縮物(J.T Baker Dilut-It)から調製し、0.1Mのフタル酸水素カリウム(99.95%、Sigma Aldrich)に対して滴定することによって、標準化した。0.1MのHCl溶液を、同様に調製し、TRIS(99.9%、J.T.Baker)に対して滴定することによって、標準化した。pH測定のために使用するガラス電極(Metrohm-Micro Combi、[H+]に応答)を、各電位差または分光光度滴定の前に、25.0℃で、0.1M(KCl)のイオン強度で、較正した。較正データを、E°および傾きについて精緻化するために、プログラムGLEE(GansおよびO’Sullivan、Talanta、2000年、51巻(1号):33~37頁)を使用して、分析した。すべての熱力学的測定は、Arガスの陽圧下、0.1MのKClの支持電解質中、25.0℃で実施した。自動化された滴定システムを、867pHモジュール(Metrohm)によって、制御した。2ミリリットルのDosino 800ビュレット(Metrohm)により、温度調節された滴定槽(5~90mL)に、滴定液(0.1MのKOHまたは0.1MのHCl)を加えた。UV-可視スペクトルを、TP-300浸漬プローブ(Ocean Optics、10mmの経路長)、光ファイバーおよびDH-2000光源(重水素およびハロゲンランプ)を備えたOcean Optics USB4000-UV-可視分光計により、取得した。完全に自動化された滴定システムおよびUV-可視分光光度計を、所内で開発したコンピュータープログラムのLBNL滴定システムによって、連携させた。
漸増分光光度滴定(Incremental Spectrophotometric Titration)。この方法を使用して、3,4,3-LI(CAM)のプロトン化定数、ならびにEu(III)、Zr(IV)および232Th(IV)と形成されるその錯体の安定度定数を決定した。実験の滴定の設定は、以前に記載のシステム(Sturzbecher-Hoehneら、Radiochimica Acta.、2013年、101巻(6号):359~366頁)と同様である。3,4,3-LI(CAM)のプロトン化(およびEu(III)-3,4,3-LI(CAM)錯体)について、初期濃度が50μMの3,4,3-LI(CAM)(および50μMのEu(III))を用いて滴定を行ったところ、滴定全体を通して、0~1.0の間を含む吸光度値が得られた。典型的には、3,4,3-LI(CAM)(およびEu(III))および支持電解質(KCl/HCl)を含有する9mLの試料を、0.025mLの炭酸塩を含まない0.1MのKOHの添加、その後の80秒の時間遅延によって、漸増的に摂動させた。溶液の緩衝化を、10mMのHEPES、10mMのCHESおよび10mMのMESの添加によって、確実にした。130~250の間のデータ点を、滴定ごとに収集し、各データ点は、1.5~12.0のpH範囲にわたる、pH測定およびUV-可視スペクトル(250~450nm)を含んだ。すべてのスペクトルを、データのフィッティングの前に、希釈について補正した。全手順(電極の較正、滴定およびデータ処理)を、プロトン化定数については5回、Eu(III)-3,4,3-LI(CAM)錯体については4回、独立して行った。Zr(IV)およびTh(IV)錯体について、滴定を同様に行ったが、3,4,3-LI(CAM)による取り込みの前に、低いpHで、金属水酸化物の形成を回避するためにDTPAの存在下で行った。各金属について、3回の滴定を、1.1~40当量のDTPAの存在下で、独立して行った。滴定の例は、サポート情報に示す。
データ処理。熱力学的定数およびスペクトルのデコンボリューションを、非線形の最小二乗フィッティングプログラムのHypSpec(Gansら、Talanta、1996年、43巻(10号):1739~1753頁)を使用して、精緻化した。すべての平衡定数を、等式(1)(式中、金属およびキレート剤は、それぞれ、MおよびLとして表される)による、累積の形成定数、βmlhとして定義した。すべての金属およびキレート剤の濃度を、標準化したストック溶液の容積から決定した推定値で、保持した。3,4,3-LI(CAM)により形成されたすべての化学種は、UV-可視スペクトルで観察される顕著な吸光度を有すると考えられ、したがって、精緻化プロセスに含めた。各場合において、全体の形成定数βの精緻化は、以前に決定されたキレート剤のプロトン化定数、および金属の加水分解生成物を含み、これらの平衡定数は、文献値に固定した(Smithら、NIST standard reference database 46. NIST Critically selected stability constants of metal complexes database, ver 2004, 2)。スペシエーション図を、モデリングプログラムのHyss(Alderighiら、Coordination Chemistry Reviews、1999年、184巻(1号):311~318頁)を使用して、計算した。この実施例に存在するlog βmlhおよびpK値に対する誤差は、全手順(電極の較正、滴定およびデータ処理)のn回反復(n=3~5)にわたって観察された標準偏差に相当する。
Figure 0007323737000078
3,4,3-LI(CAM)を、容易に入手可能な構成要素から合成した。新たな調製は、保護されたジフェニルメチレンアセタール誘導体(5)を使用することによって、厳しい反応条件を使用することから離れ、これは、最終生成物の精製を非常に単純化する。
3+および4+金属に対する3,4,3-LI(CAM)の親和性。三価および四価金属に対する3,4,3-LI(CAM)の親和性、ならびに八座のスペルミン足場上でのCAM結合単位の1,2-HOPOによる置換の効果を特徴付けるために、包括的な溶液の熱力学的分析を行った。3,4,3-LI(CAM)のプロトン化定数を、分光光度滴定によって、決定し、8つのプロトン化平衡を、4つのCAM単位それぞれからの2つのプロトンの逐次除去に割り当てた。Entおよび他のCAM含有合成類似体の以前の研究は、メタ-ヒドロキシルの酸素原子のプロトン化定数(pKa1~pKa4)が、オルト-ヒドロキシルの酸素原子(pKa5~pKa8)から十分に分離していることを確立した(LoomisおよびRaymond、Inorganic Chemistry、1991年、30巻(5号):906~911頁)。最後の4つのpK値は、これらの値に対応する部分が、金属イオンを結合するために、生理学的なpHで脱プロトン化されなければならないので、金属結合に最も関連がある。3,4,3-LI(CAM)の全体的な酸性度は、より高い酸性度を表すより低い値の3,4,3-LI(1,2-HOPO)の21.2(Abergelら、Inorganic chemistry、2009年、48巻(23号):10868~10870頁)に対して、ΣpKa5~8=45.4として、定義され得る。したがって、3,4,3-LI(CAM)は、金属の取り込みとCAM部分のプロトン化との間の競合に起因して、その1,2-HOPO類似体よりも低いpHで、ハードなルイス酸を結合する傾向が小さい。
次いで、漸増分光光度滴定を行って、3,4,3-LI(CAM)との、EuIII、ZrIVまたはThIV錯体の形成を決定した。225Acの非常に短い半減期およびより長寿命の227Acの低い入手可能性のため、ここでは、EuIIIを、AcIIIに代わる非放射性Lnとして使用した。3,4,3-LI(1,2-HOPO)、および他の一般的なポリアミノカルボキシレートキレート剤である15の、LnIII錯体の以前の溶液の熱力学的研究に基づいて、3,4,3-LI(CAM)のEuIIIおよびAcIII錯体について、同様の安定度定数を予想することは妥当である。CAM八座キレート剤は、3+および4+イオンの両方に対して、非常に高い親和性を示した。[Eu-3,4,3-LI(CAM)]5-、[Th-3,4,3-LI(CAM)]4-および[Zr-3,4,3-LI(CAM)]4-の安定度定数は、これらの1,2-HOPO対応物のものよりも数桁大きく、それぞれ、29.7、47.7および57.3のlog β110値である。したがって、3,4,3-LI(CAM)は、三価および四価のf-元素の両方のキレート化についてこれまでに報告された中で最も強いキレート剤の1つである。比較のために、環状の八座テレフタルアミド誘導体が、最近、in vivoでTh4+を結合するように設計され、53.7のlog β110(ThL4-)値で、Th4+について前例のない親和性を示した(Phamら、J. Am. Chem. Soc.、2014年、136巻(25号):9106~9115頁)。金属錯体の形成のpH依存性を調べるために、スペシエーション図を、1当量のEu(III)、Zr(IV)またはTh(IV)の存在下で、3,4,3-LI(CAM)について、計算した。Zr(IV)およびTh(IV)錯体は、両方とも、pH3周辺で、生理学的なpH(7.4)で優勢な、モノおよび完全に脱プロトン化された化学種の[MIVLH]3-および[MIVL]4-と共に、形成を開始する。この挙動は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の挙動からは逸脱しており、4+金属錯体は、非常に酸性の条件(pH<0)下であっても形成される(Deblondeら、Inorganic chemistry、2013年、52巻(15号):8805~8811頁;Sturzbecher-Hoehneら、Inorganic chemistry、2015年、54巻(7号):3462~3468頁)。Eu(III)について、3,4,3-LI(CAM)による錯体形成は、pH5で開始し、モノプロトン化された錯体[EuIIILH]4-が、pH7.4で、唯一存在する化学種である。4+金属で観察されるもの同様に、Eu(III)-3,4,3-LI(CAM)錯体が形成を開始するpHは、同じ条件下、pH1で既に現れるEu(III)-3,4,3-LI(1,2-HOPO)の化学種の場合よりも高い(Abergelら、Inorganic chemistry、2009年、48巻(23号):10868~10870頁)。様々なキレート剤の追加の実施形態を図38Aに示し、これは、一般的なペプトイド合成の実施形態を表す。サブモノマー単位は、通常、「R」基として表され、利用可能な第一級アミンで置換された金属キレート化単位であり得る。これらのサブモノマー単位は、標準的なカップリング化学を用いて、Rinkアミド樹脂上でペプトイドを調製するために使用することができる。無限の数のサブモノマー単位を付加することができ、各サブモノマー単位は、1、2、3個またはそれよりも多くの、酸素、窒素または硫黄供与体などの金属キレート化原子を提供する。1、2、3、4または5つのサブモノマーのCAMまたはHOPOベースの単位で形成されるペプトイド構造は、二座、四座、六座、八座または五座配位子をもたらす。特に明記しない限り、すべての合成態様は、再使用のためにサブモノマーの回収を可能にする、フリットポリプロピレンシリンジ中で行ってもよい。合成は以下を含み得る:1. 100~150mgのRinkアミド樹脂を、フリットシリンジに添加する。2mLのDMFを添加することによって、樹脂を膨潤させ、30分間、振動させる。溶液を駆出して、膨潤した樹脂を単離する。2. 1mLのDMF中20%の4-メチルピペリジン(v/v)を添加して、Fmoc基を脱保護する。2分間撹拌し、排液し、12分間繰り返す。3.樹脂をDMF(2mL、1分間、5回)ですすぐ。4.ブロモアセチル化。DMF中0.8Mのブロモ酢酸を、0.8MのN,N-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)と予備混合して、0.4Mの各試薬を有する合計で2mLの溶液にする。溶液をシリンジ中に引き、5分間撹拌し、すすぐ(2mLのDMF、5×1分)。5.置換(displacement)。1.5mLのサブモノマー溶液(DMF中、0.2M)を引き、45℃で1時間撹拌し、次いで、すすぐ(DMF、5×1分)。6.合成が終了するまで、ブロモアセチル化および置換を繰り返す。最後のDMF洗浄後に、DCM(2mL、3×1分)で洗浄し、プランジャーを引き抜き、シリンジ針に穏やかな真空を適用することによって、樹脂を乾燥させる。
図38Bは、4つのカップリングステップを通して、1つの同じサブモノマー単位のみを使用する、一般的なペプトイド合成の実施形態を表す。サブモノマー単位は、ペプトイド足場にカップリングすることを可能にするために、エチレン架橋を通じて第一級アミンに連結する、1,2-HOPOキレート化官能基を含む。得られたペプトイド配位子は、金属結合のために利用可能な4つのHOPOキレート化単位を有する、八座である。一部の実施形態では、異なる単位を、架橋または他の機能が可能であるように、異なる官能基のために追加することができる。
図38Cは、4つのカップリングステップを通して、2つの異なるサブモノマー単位を使用する、一般的なペプトイド合成の実施形態を表す。サブモノマー単位は、ペプトイド足場にカップリングすることを可能にするために、エチレン架橋を通じて第一級アミンに連結する、1,2-HOPOまたはCAMキレート化官能基のいずれかを含む。ペプトイド合成のコンビナトリアルな性質は、結合部分の配列を制御するための特異な機会を提供する。足場のモジュール性は、金属結合のために利用可能な0、1、2、3または4つのHOPOまたはCAMキレート化単位を有する、最大で16の可能なテトラペプトイドの八座配位子の調製を可能にする。「H」および「C」は、図38Dにおいて定義する。このアプローチの選択肢は、得られるキレート剤の多種多様な生成を可能にする。
図38Dは、2つのカップリングステップを通して、2つの異なるサブモノマー単位をそれぞれ使用する、一般的なペプトイド合成の実施形態を表す。サブモノマー単位は、ペプトイド足場にカップリングすることを可能にするために、エチレン架橋を通じて第一級アミンに連結する、1,2-HOPOまたはCAMキレート化官能基を含み得る。特定の実施形態は、「CHHC」ペプトイド配位子を表し、これは、金属結合のために利用可能な、1つのCAM、2つのHOPOおよび1つのCAMキレート化単位を、Rinkアミド樹脂の方向から組み込む。
図38Eは、4つのカップリングステップを通して、2つの異なるサブモノマー単位を使用する、一般的なペプトイド合成から得られる16個の生成物の実施形態を表す。サブモノマー単位は、ペプトイド足場にカップリングすることを可能にするために、エチレン架橋を通じて第一級アミンに連結する、1,2-HOPOまたはCAMキレート化官能基を含む。足場のモジュール性は、金属結合のために利用可能な0、1、2、3または4つのHOPOまたはCAMキレート化単位を有する、最大で16の可能なテトラペプトイドの八座配位子の調製を可能にする。
図38Fは、蛍光タグとして使用することができる、有機フルオロフォアのFITCの実施形態を表す。タグは、十分に特徴付けられている大部分の市販のフルオロフォアと同様に、その利用可能な第一級アミン反応性イソチオシアネート官能基を使用して、標準的なアミンカップリング条件により、ペプトイド構造上に組み込むことができる。
図39Aは、チオール反応部位(例えば、システイン残基中のもの)を含有する、生物学的に関連のある、標的化分子、固体樹脂またはナノ粒子への付着のためのコンジュゲーション経路の実施形態を表す。マレイミドまたはジブロモ-マレイミド官能基は、最後のキレート化サブモノマーの添加後に続くステップとして、標準的なアミドカップリング条件によって、ペプトイド配位子に付着することができる。この実施形態は、アルキル鎖を通してマレイミドまたはジブロモマレイミド基に連結したカルボン酸基による、利用可能なペプトイド第二級アミンの官能化を、具体的に表す。この場合において、アルキル鎖は、5個の炭素を含むが、その長さは、2~10個の炭素原子で変更し得る。
図39Bは、生物学的に関連のある、標的化分子、固体樹脂またはナノ粒子への付着のためにクリックケミストリー法を使用するコンジュゲーション経路の実施形態を表す。イソチオシアネート、アジドまたはアルキンで構成される官能基は、最後のキレート化サブモノマーの添加後に続くステップとして、標準的なアミドカップリング条件によって、ペプトイド配位子に付着することができる。この実施形態は、アルキル鎖を通して足場に連結する利用可能なペプトイド第一級アミンの付加、およびイソチオシアネート、アジドまたはアルキン部分を形成するためのその後続の反応を、具体的に表す。この場合において、アルキル鎖は、5個の炭素を含むが、その長さは、2~10個の炭素原子で変更し得る。
図40Aは、抗体上で利用可能なジスルフィド架橋への、マレイミドまたはジブロモマレイミド置換ペプトイドのコンジュゲーションのための反応スキームを表す。ジスルフィド架橋の還元は、標的化抗体上でのチオール官能基の形成をもたらし、次いで、これは、置換ペプトイドと容易に反応する。
図40Bは、標準的なクリックケミストリー法による、抗体の置換部位への、イソチオシアネートまたはアジド置換ペプトイドのコンジュゲーションのための反応スキームを表す。
図40Cは、蛍光タグ組み込みの一部の実施形態を表す。フルオロフォアは、最後のキレート化サブモノマーの添加後に続くステップとして、標準的なアミドカップリング条件によって、ペプトイド配位子に付着することができる。この実施形態は、アルキル鎖を通して第一級アミンと置換したFITCフルオロフォアを用いる追加のブロモアセチル化および置換ステップによる、ペプトイドの官能化を、具体的に表す。この場合において、アルキル鎖は、2個の炭素を含むが、その長さは、2~10個の炭素原子で変更し得る。一部の実施形態では、任意のフルオロフォアを使用することができる。
以下の実施例は、非限定的であり、当業者によって企図される他の例示的な変形は、許容される。
(実施例1)
HDEHPは、95%純粋であり、Merckから入手し、ケロシンに溶解して、0.5MのHDEHPの有機ストック溶液を形成した。硝酸ナトリウム(99%)を、Alfa Aesarから購入し、Milli-Q水に溶解して、5.168Mのストックを形成した。塩化Gd(III)六水和物は、99.999%の純度で、Aldrichから購入し、0.1Mの硝酸に溶解して、5.0mMのストック溶液を形成した。硝酸は、70%の濃度で、BDHから購入した。ラセミ体の乳酸ナトリウムは、99%の純度で、Sigma Aldrichから購入した。DTPA(98%、東京化成工業)のストック溶液を、固体酸を水に溶解し、37%のNaOHによってpHを5.4に調節することによって、作製した。3,4,3-LI(1,2-HOPO)を、Synthetech,Incによって、以前に報告された手順11、12を使用して、調製した。東京化成工業から購入した98%純粋なHOPOモノマーを、Milli-Q水に溶解した。50μLの50mMのHClに溶解した1mCiの225-Ac(NOを、99%の純度で、Oak Ridge National Labから入手した。326.85μCiのGd-153を、Oak Ridge National Laboratoryから入手し、1.0MのHClに溶解した。実験のために使用するCmClは、同位体分布が、95.78%の248-Cm、4.12%の246-Cm、0.06%のCm-245、0.02%のCm-244/Cm-247であった。
すべての液-液抽出は、総容積が1mLの、1:1の有機相と水相の比を使用して、実施した。試料は、HNOによって、pHを調節し、1.0Mの乳酸ナトリウム、40mMの保持試薬(HOPOモノマーの場合において、160mM)および2.0MのNaの最終濃度に調製した。三価のf-元素の濃度は、同位体の利用可能性および放射能に依存した。有機相は、ケロシン中0.5MのHDEHPからなっていた。すべての試料を、28℃に保持されたサーモスタット振とう器中でインキュベートし、280rpmで90分間、振動させた。完全な相分離を確実にするために、試料を、終夜、室温で放置して、平衡化した。放射性試料を、液体シンチレーション計数(LSC)によって、分析した。分析のプロトコールは、10mLのUltima Gold(商標)中に10μLの放射性試料を希釈することからなっていた。Ultima Gold(商標)は、LSCのために一般的に使用される市販の分析試薬である。得られた分析試料を、10分間、振とうした後、Perkin-Elmer Packard Tri-Carb装置(model B4430)で計数した。
データを、それぞれ、等式(6)、(7)および(8)によって定義される、分布比(D)、分離係数(SFm1/m2)および抽出パーセンテージ(%抽出)によって、分析した。等式(8)は、水相:有機相の比が1であったので、各相中の金属の濃度を使用する。有機相および水相は、両方とも、液-液抽出および相分離後に、分析した。これらの計算方法は、金属(M)が吸着または沈殿のために失われない、および水相と有機相との間の物質移動の間に容積の変動が生じない、という前提に依拠する。
Figure 0007323737000079
結果を、図11および12に示す。
(実施例2)
一連の液-液抽出実験を、最初に、放射性核種のアクチニウム-225で行った。アクチニウムは、アクチニド系列の最も軽い元素であり、3つの元素:Ac(III)、Am(III)およびCm(III)が溶液中で同じ酸化状態を示すが、それぞれ、イオン半径が、1.26Å、1.115Åおよび1.11Åであるので、その化学的性質は、アメリシウムおよびキュリウムの化学的性質と類似すると予想された。Ac、AmおよびCmの中での主な相違は、バルク化学に利用可能なアクチニウムの同位体(Ac-225およびAc-227)のみが、短寿命同位体(それぞれ、t1/2=9.95日および21.8年)である一方、アメリシウムおよびキュリウムの長寿命同位体が、研究目的のために利用可能である(Am-243について、t1/2=7,388年、およびCm-248について、3.5×10年)ことである。実際の結果は、Ac-225の試料が、対応するAm-243およびCm-248の試料よりもはるかにより放射性であることである。これまで、TALSPEAKプロセスにおけるアクチニウムの挙動についてのデータは公表されていない。
Ac(III)の挙動を、TALSPEAKの条件と同様の液-液抽出条件の間に、精査し、これを、Am(III)およびGd(III)と比較した。Gd(III)をEu(III)の代わりに使用し、Gd(III)およびEu(III)についてのイオン半径が、それぞれ、1.08Åおよび1.09Åという類似性に基づき、同様に挙動すると予想された。Ac、AmおよびGdの抽出をまとめたグラフを、DTPAおよび3,4,3-LI(1,2-HOPO)について、それぞれ図8および図26に示す。
図8は、保持試薬としてDTPAを用いる、Ac(III)-225、Am(III)-243および([Gd(III)-153]=0.21nMを有する)Gd(III)の抽出プロファイルを示す。[Ac(III)-225]=0.4nM、[Gd(III)]=500μM、[Am(III)-243]=40.4nM。pH3~4でのGd(III)の選択的抽出が、TALSPEAK条件下のこの系について予想された通りに、観察された。図26は、保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)を用いる、Ac(III)-225、Am(III)-243および([Gd(III)-153]=0.21nMを有する)Gd(III)の抽出プロファイルを示す。[Ac(III)-225]=0.4nM、[総Gd(III)]=500μM、[Am(III)-243]=40.4nM。この場合において、Gd(III)およびAm(III)-243よりもAc(III)を優先する選択的抽出についての証拠が見られた。
Ac(III)/M(III)(M=Am、Gd)の分離係数を、表2において、DTPAおよび3,4,3-LI(1,2-HOPO)について、比較する。3,4,3-LI(1,2-HOPO)についてのAmとGdとの間の挙動の比較を図19に提示し、これは、分離係数と一緒にGd(III)およびAm(III)についての抽出プロファイルが様々なpHでプロットされることを示す。Gd(III)についての選択的抽出が、pH1~2.5で観察された。
(実施例3)
図18は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の存在下で、HDEHPの抽出能力が、全体的に抑えられること、およびPu4+が、有機相に移動しないことを示す。抽出後の有機相中で、文字通り、放射能が検出されないことは、[Pu(IV)3,4,3-LI(1,2-HOPO)]がHDEHPによる攻撃に対して非常に安定であることを意味する。図18は、pHの関数として、プルトニウム(IV)の抽出のパーセンテージ、すなわち、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の存在下で、窒素媒体からの四価のプルトニウムイオンについて得られた抽出収率を示す。この市販の分子は、核化学の分野および湿式冶金プロセスにおいて非常に一般的であるので、この実施例において使用される抽出剤は、HDEHPであった。K. L. Nash、The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science、Solvent Extr. Ion Exch.、33巻(2015年)、1~55頁、doi:10.1080/07366299.2014.985912を参照のこと。また、同様の実験を、DTPAが、しばしば、アクチニドイオンのための参照キレート剤として採用されるので、3,4,3-LI(1,2-HOPO)に代えてDTPAを用いて実施した。プルトニウム(IV)が、トリウム(IV)の良好な化学的代替物であるため、および本発明者らの研究室でPu-242が利用可能であったので、プルトニウム(IV)の場合を、ここで研究したことに留意されたい。Pu-242(t1/2=3.7×10年)はまた、天然の長寿命同位体のトリウム(Th-232;t1/2=1.4×1010年)よりも液体シンチレーション計数による分析に好都合であった。
0.03%の値が、図18にプロットされ、これは、試験条件下での本発明者らの機器の検出限界に相当するが、この抽出収率は、Pu4+の上限として採用されなければならない。
対照的に、DTPAが水相中に存在する場合、Pu4+イオンは、DTPAによるPu4+の放出に起因してpHが4.2から0.4に低下した場合に、0.30%から95.2%への抽出収率の増加を伴って、抽出される(図18)。これらの結果は、DTPAが、水相中で、Pu4+を保持するために使用することができないことを明確に示す。
3,4,3-LI(1,2-HOPO)の場合において、配位子は、水相中におけるPu4+の完全な金属イオン封鎖を提供する。溶液の熱力学的データ(図20)に基づいて、Zr4+、Ce4+およびTh4+などの他の四価イオンの場合において、同様の挙動が予想される。
図23において、水相:[配位子]=40mM、緩衝液 乳酸ナトリウム/硝酸ナトリウム。有機相:[HDEHP]=0.5M,ケロシン希釈剤。T=25℃。O/A=1、1回の接触。初期の金属濃度:[Ac-225]=0.4nM、[Am-243]=40.4nMまたは[Gd]=500μM(LSC測定のためにGd-153を混ぜた)。アクチニウムについて、500μMのEu(III)の非存在下または存在下で取得したデータは、抽出収率に対して、何ら大きな影響を示さなかった。
図23は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)の存在下で、三価のアクチニウム、アメリシウムおよびガドリニウムイオンについて、pHの関数として、抽出のパーセンテージを、すなわち、3,4,3-LI(1,2-HOPO)およびPu4+について上で記載した条件と同様の化学的条件を使用して、三価イオンのAc3+、Gd3+およびAm3+について得られた抽出収率を示す。配位子からの放出に対する等式を、等式(4)によって示し、三価イオンおよびHDEHPについての主な相移動の等式を、等式(5)によって示す。K. L. Nash、The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science、Solvent Extr. Ion Exch.、33巻(2015年)、1~55頁、doi:10.1080/07366299.2014.985912を参照のこと。1を下回るpHで、三価イオンの抽出と競合するHDEHPのプロトン化に起因して、低い抽出収率が得られる。K. L. Nash、The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science、Solvent Extr. Ion Exch.、33巻(2015年)、1~55頁、doi:10.1080/07366299.2014.985912;K. V. Lohithakshan、P. Patil、S.K. Aggarwal、Solvent extraction studies of plutonium(IV) and americium(III) in room temperature ionic liquid (RTIL) by di-2-ethyl hexyl phosphoric acid (HDEHP) as extractant、J. Radioanal. Nucl. Chem.、301巻(2014年)、153~157頁、doi:10.1007/s10967-014-3119-9を参照のこと。この挙動は、抽出剤のHDEHPに特異的であり、本発明を限定するものではない。第三級アルキルアミンまたはアルキルホスフェートなどの低いpH値で働く他の抽出剤を、HDEHPの代わりに使用することができる。
等式(4)(配位子からの放出):
Figure 0007323737000080
(4)
等式(5)(抽出):
Figure 0007323737000081
3,4,3-LI(1,2-HOPO)が存在し、1より高いpHである場合、Am3+およびGd3+イオンは、水相中に保持される。この挙動は、図20における溶液の熱力学的データから予想された。わずかなGd3+イオンの抽出が、3,4,3-LI(1,2-HOPO)によるGd3+イオンの放出に起因する、1~2のpH範囲で観察される。Gd3+錯体と比較して(M. Sturzbecher-Hoehne、C. Ng Pak Leung、A. D’Aleo、B. Kullgren、A.-L. Prigent、D.K. Shuh、K.N. Raymond、R.J. Abergel、3,4,3-LI(1,2-HOPO): In vitro formation of highly stable lanthanide complexes translates into efficacious in vivo europium decorporation、Dalton Trans.、40巻(2011年)、8340頁、doi:10.1039/c1dt10840aを参照のこと)、より高い安定性のAm3+錯体と一致するAm3+について、抽出は観察されない(M. Sturzbecher-Hoehne、P. Yang、A. D’Aleo、R.J. Abergel、Intramolecular sensitization of americium luminescence in solution: shining light on short-lived forbidden 5f transitions、Dalton Trans.、(2016年)、doi:10.1039/C6DT00328Aを参照のこと)。アクチニウムの場合において、定量的抽出が、1.5より高いpHで観察され、Ac3+の3,4,3-LI(1,2-HOPO)錯体が、HDEHPによる抽出と競合するのに十分安定ではないことを示唆する(等式(5))。Ac3+についてのこの明確な挙動は、分離方法に対する強力な影響力を示す。
図18および図23の結果を組み合わせると、保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)を使用する場合、アクチニウムを、三価のランタニド、三価のアクチニドおよび四価イオンの混合物から、選択的に抽出できることが明らかである。1ステップのプロセスでは、アクチニウムの直接的かつ非常に選択的な抽出が得られる。
(実施例4)
アクチニウムに対する3,4,3-LI(1,2-HOPO)キレート剤の特異性を実証した。同様の実験を、DTPA配位子および三価金属イオンについて、行った。図16は、DTPAが、水相中で、Ac3+、Gd3+またはAm3+イオンを除去するのに十分な強さではないことを示す。図16において、水相:[配位子]=40mM、緩衝液 乳酸ナトリウム/硝酸ナトリウム。有機相:[HDEHP]=0.5M、ケロシン希釈剤。T=25℃。O/A=1、1回の接触。初期の金属濃度:[Ac-225]=0.4nM、[Am-243]=40.4nMまたは[Gd]=500μM(LSC測定のためにGd-153を混ぜた)。アクチニウムについて、500μMのEu(III)の非存在下または存在下で取得したデータは、抽出収率に対して、任意の大きな影響を示さなかった。したがって、アクチニウムは、保持試薬としてDTPAを使用する場合、金属が、同時に、部分的に抽出されるので、Ac3+、Ln3+およびAn3+の混合物から、精製することができない。Ac3+についての抽出収率はまた、(試験された条件下で)定量的ではなく、Ac同位体の部分的な回収をもたらす。EDTA、NTAおよびDOTAなどの分離プロセスにおいて一般に使用されるDTPAファミリー(すなわち、カルボン酸)のキレート剤は、アクチニウムに対して、同様の非選択性を示す可能性がある。比較の目的のために、ここで提案される方法で得られる分離係数を、図17において、プロットする。
図17において、水相:[配位子]=40mM、緩衝液 乳酸ナトリウム/硝酸ナトリウム、有機相:[HDEHP]=0.5M、ケロシン希釈剤。T=25℃。O/A=1、1回の接触。初期の金属濃度:[Ac-225]=0.4nM、[Am-243]=40.4nMまたは[Gd]=500μM(LSC測定のためにGd-153を混ぜた)。分離係数=最終の有機相中でのM/M比/初期の水相中でのM1/M2比。
図18において、水相:[配位子]=40mM、緩衝液 乳酸ナトリウム/硝酸ナトリウム、有機相:[HDEHP]=0.5M、ケロシン希釈剤。T=25℃。O/A=1、1回の接触。初期の金属濃度:[Pu-242]=5μM。一回の接触後に、相を分析した。接触時間:30分。検出限界:初期のPu-242の放射能の0.03%。四価金属イオンのための保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)を使用する三価金属イオンからの四価金属イオンの分離についてのデータを、表0.1に示す。
Figure 0007323737000082
非常に高い分離係数が、たった1回の抽出ステップ後に、アクチニウムとランタニドまたはアクチニドとの間で、得ることができた。3,4,3-LI(1,2-HOPO)の存在下では、Pu4+の抽出収率がゼロであるので(図18)、Ac3+/Pu4+の分離係数は計算されず、これは、実質的に無限大の分離係数を意味する。
したがって、一部の実施形態では、提案された方法は、2つの本質的な特色:(i)アクチニウムについての定量的抽出、および(ii)非常に高い汚染除去能力を兼ね備える。
DTPAの抽出のために、TALSPEAK条件下、pH3~4でのGd(III)の選択的抽出を伴う、予想された系の挙動が、観察された。約1.5を下回るpHで(図21)、水相中でのAc(III)およびAm(III)の保持が、観察され、平衡が左側にある等式(2)に対応した。有機相中の抽出剤のプロトン化は、金属の錯体形成を防ぎ、DTPAの結合を必ずしも示すわけではない。図8のスペシエーション図において、遊離金属または硝酸塩錯体が、1を下回るpHで存在すると予想される。抽出試料中のpHが上昇するにつれて、Gd(III)がHDEHPによって抽出される間に、DTPAの選択性が、Ac(III)およびAm(III)への優先的な結合を伴って、現れ始める。加えて、2.5~3.5のpH範囲でプロセスの高いpH依存が観察され、これは、図8においてモデル化されるように、プロトン化された金属錯体からプロトン非依存性錯体へのシフトに寄与し得る。
Gd(III)の抽出は、pH4の後まで、90%を上回ったが、Ac(III)(49%)およびAm(III)(78%)について、最大の金属抽出は、pH1.5の周辺であり、pH4で10%未満に減少する。pHが3.5を上回ると、Gd(III)の抽出の減少、したがって、現在のTALSPEAKモデルについての選択性の減少が、観察される。
より大きなイオン半径を有する金属は、より小さな金属に対して、より弱い錯体を形成すると予想された。したがって、水相中で、Ac(III)(1.26Å)に対して、より多くのAm(III)(1.115Å)が保持される。しかしながら、逆が観察された。
Figure 0007323737000083
図26における3,4,3-LI(1,2-HOPO)に対するスペシエーション図に基づき、金属の錯体形成が、低いpHであっても持続すると予想された。しかしながら、1.5を上回るpHでのAc(III)の完全な抽出は(図28)、予想できず、DTPAと比較して、HOPOキレート剤によるAc(III)の比較的弱い結合を示した。
いかなる特定の理論に拘束されなることなく、DTPAおよび3,4,3-LI(1,2-HOPO)の構造の試験の際に、金属を結合する場合の相対的なキャビティの制限について議論を行うことができる。3,4,3-LI(1,2-HOPO)中のキレート化部分のそれぞれは、二座であり、配位子の足場は、金属の結合に直接関与しない。一方、DTPAは、ジエチレントリアミン骨格中の3個の窒素原子および5個のカルボン酸基によりキレート化し、それがキレート化することができる金属のサイズにおいて、より高い柔軟性を与える可能性がある。3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、足場の長さによって制限され、DTPAのようなより柔軟な配位子よりも効率性が劣り、Ac(III)と同じ大きさの金属を、キレート化し得る。
図28において、Ac(III)およびGd(III)/Am(III)の挙動が著しく対照的であることが観察され、Gd(III)およびAm(III)の完全な保持が、2.5を上回るpHで見られる。表2は、3,4,3-LI(1,2-HOPO)およびDTPAを使用する場合に、Ac(III)の選択的抽出における相違の強調を助ける。
Figure 0007323737000084
表2におけるデータは、Acの抽出が、3,4,3-LI(1,2-HOPO)を使用する場合に、より選択的であり、選択性は、pHの上昇と共に増加することを示す。pH値は、±0.1である。
一部の実施形態では、DTPAは、AcとGd(III)/Am(III)との間に選択性を付与しなかった一方、3,4,3-LI(1,2-HOPO)では、Ac(III)の選択的抽出が観察された。
先に言及したように、3,4,3-LI(1,2-HOPO)は、より低いpHで錯体を形成すると予想され、DTPA様抽出プロファイルがより低いpH領域にシフトすると予想された。Gd(III)およびAm(III)の低い抽出(図19)が、1を下回るpHでも観察され、1をわずかに上回るpHでわずかな増加が観察され、ここで、後者は、等式(2)でのようなHDEHPの脱プロトン化および金属の抽出に相当する。図19は、Gd(III)についての選択的抽出が、pH1~2.5で観察されることを示す。
DTPA系でのように、より高いpHでの金属へのより高い親和性が観察され、2.5を上回るpHで、ほぼ完全な抽出に達した。プロセスの平衡は、等式(3)によって説明され、プロトン化錯体は、溶液中の主要な化学種である。Am(III)よりもGd(III)を優先する選択的抽出は、pH1~2.5で見られ、現在の条件下では小さな相違にもかかわらず、これは、Gd(III)の選択的抽出についての証拠の役割を果たす。
Figure 0007323737000085
(実施例5)
図26および図27は、四価金属イオンのための保持試薬としてHOPOキレート剤を使用する三価金属イオンからの四価金属イオンの分離に関するデータを示す。
図26は、一定のpHで、保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)を使用する、HDEHPによる、プルトニウム(IV)、アメリシウム(III)およびガドリニウム(III)の抽出のパーセンテージを示す。図26において、水相:[配位子]=1mM、緩衝液 0.1MのHNO/1.9MのNaNO。有機相:ケロシンに希釈されたHDEHP。[HDEHP]=0.05、0.10、0.25、0.50、1.0または2.0M。T=25℃。有機相の容積/水相の容積=1。初期の金属濃度:[Pu-242]=10μM、[Am-243]=0.25μM、または[Gd-153]=0.16nM。一回の接触後に、相を分析した。接触時間:30分。
図27は、対応する分離係数を示す:SF M/M=最終の有機相中の[M1]/[M2]比/初期の水溶液中の[M1]/[M2]比。ここで示す分離係数の値は、Pu(IV)の抽出がゼロに近いので、下限として見なければならない。図26および図27についてのデータを、表0.2に示す。
図28は、水相中で3,4,3-LI(1,2-HOPO)、および有機相中で非選択的抽出剤を使用する、三価ランタニドからの三価アクチニドの分離に関するデータを示す。図28は、一定のpHで、保持試薬として3,4,3-LI(1,2-HOPO)を使用する、HDEHPによる、アメリシウム(III)およびガドリニウム(III)の抽出のパーセンテージを示す。図28において、水相:[配位子]=1mM、緩衝液 0.1MのHNO/1.9MのNaNO。有機相:ケロシンに希釈されたHDEHP。[HDEHP]=0.05、0.10、0.25、0.50、1.0または2.0M。T=25℃。有機相の容積/水相の容積=1。初期の金属濃度:[Am-243]=0.25μM、または[Gd-153]=0.16nM。一回の接触後に、相を分析した。接触時間:30分。対応する分離係数(SF)を、右側のY軸に示す。SF Gd/Am=最終の有機相中の[Gd]/[Am]比/初期の水溶液中の[Gd]/[Am]比。図28についてのデータを、表0.2に示す。
Figure 0007323737000086
(実施例6)
金属イオンは、抽出において分離することができる。最初に、第1の金属イオン(M4+)および第2の金属イオン(M3+)を含む水溶液を提供する。溶液は、0~1の間のpHである。次いで、HOPOキレート剤(3,4,3-LI(1,2-HOPO))を水溶液に添加する。次いで、有機溶液を使用して、水溶液に対して抽出を行い、ここで、HOPOキレート剤は、水溶液中に第1の金属イオンを選択的に保持するための保持剤として機能する。これは、第2の金属イオンを、抽出の間に、有機相に移動させる。次いで、有機溶液をデカンテーションし、第1の金属イオンを水相中に保持する。次いで、任意選択で、pHをさらに低下させることによって、キレート剤から第1の金属イオンを放出させることができる。任意選択で、非特異的抽出剤を使用して、M3+金属イオンを有機相に移動させるのを助けることができる。
(実施例7)
金属イオンは、抽出において分離することができる。最初に、第1の金属イオン(M3+)および第2の金属イオン(M3+)を含む水溶液を提供する。溶液は、0~1の間のpHである。次いで、HOPOキレート剤(3,4,3-LI(1,2-HOPO))を水溶液に添加する。第1の金属イオンは、第2の金属イオンよりも、HOPOキレート剤に対して、より強い親和性を有する。次いで、有機溶液を使用して、水溶液に対して抽出を行い、ここで、HOPOキレート剤は、水溶液中に第1の金属イオンを選択的に保持するための保持剤として機能する。これは、いっそう多くの第2の金属イオンを、抽出の間に、有機相に移動させる。次いで、有機溶液をデカンテーションし、第1の金属イオンを水相中に保持する。次いで、任意選択で、pHをさらに低下させることによって、キレート剤から第1の金属イオンを放出させることができる。任意選択で、非特異的抽出剤を使用して、M3+金属イオンを有機相に移動させるのを助けることができる。
(実施例8)
使用済み核燃料を処理する方法を提供する。これは、Pu4+を含む使用済み核燃料を得るステップと、pHが2未満で、酸性媒体中に金属を溶解するステップとを含む。次いで、溶解した使用済み核燃料をスペルミンベースの八座配位子および有機相と接触させて、混合物を生成する(ならびに、有機相および水相のミックスなどの混合物を撹拌する)。次いで、Pu4+について富化された水相を、デカンテーションすることによって、混合物から分離する。有機相は、様々なM3+および/またはM2+金属イオンを含有する。任意選択で、非特異的抽出剤を使用して、M3+/M2+金属イオンを有機相に移動させるのを助けることができる。
(実施例8)
金属イオンを富化するための方法を提供する。第1の水相を有機相と接触させて、混合物を生成する(例えば、抽出の間に)。第1の水相は、複数の金属イオン(M3+およびM4+の両方)、およびスペルミンベースの八座配位子(例えば、HOPOキレート剤)を含む。水相は、1未満の酸性のpHを有する。次いで、第2の水相を混合物から分離する。第2の水相は、複数の金属イオンのうちのM4+金属イオンについて比較的富化されている(またはより高い純度を有する)点においてのみ、第1の水相と相違する。有機相は、M3+金属イオンについて富化される。任意選択で、非特異的抽出剤を使用して、M3+金属イオンを有機相に移動させるのを助けることができる。
(実施例9)
医療用同位体を調製する方法を提供する。方法は、酸性条件下で溶解した金属前駆体を得るステップを含む。金属前駆体は、医療用同位体(M4+またはM3+)を含むが、前駆体は、様々な金属イオン(M4+およびM3+、または異なるM3+)の混合物である。次いで、溶解した金属前駆体をスペルミンベースの八座配位子(例えば、3,4,3-LI(1,2-HOPO))および有機相と接触させて、混合物を生成する。次いで、八座配位子と医療用同位体との間の相互作用に基づいて、医療用同位体を、溶解した金属前駆体中の1つまたは複数の金属イオンから分離する。HOPO配位子に対してより高い親和性を有する金属は、水相中に残るが、より低い親和性の金属(これは、キレート化しない)は、非特異的抽出剤により、有機相に移動することができる。次いで、所望の医療用同位体は、水相もしくは有機相の一方または他方中に存在する。
(実施例10)
核鑑識のために金属イオンを分離する方法を提供する。方法は、核物質に由来する試料を得るステップであって、試料が、UO 2+、Pu4+およびNp4+を含む、ステップを含む。次いで、試料をスペルミンベースの八座配位子(例えば、3,4,3-LI(1,2-HOPO))と接触させて、第1の混合物を生成する。第1の混合物は、1またはそれよりも低い酸性のpHを有する。次いで、3,4,3-LI(1,2-HOPO)とPu4+およびNp4+との間の相互作用に基づいて、混合物中のUO 2+をPu4+およびNp4+から分離する。非特異的抽出剤を使用して、UO 2+を有機相に移動させるのを助けることができる。これは、第1の混合物が変化して、Pu4+およびNp4+を含む第2の混合物の形成をもたらす(しかし、依然として、水相中に存在する)。次いで、第2の混合物中で、Np4+からPu4+をクロマトグラフィー的に分離することができる。
(実施例11)
金属イオンを分離する方法を提供する。方法は、複数の金属イオンを含む液体組成物を、複数の金属イオンのうちのある金属イオンを含む金属イオン-配位子錯体を形成するのに十分な条件下、スペルミンベースの八座配位子(例えば、3,4,3-LI(1,2-HOPO))と接触させて、混合物を生成するステップを含む。次いで、金属イオン-配位子錯体について富化された混合物の第1の画分を、金属イオン-配位子錯体について枯渇した第2の画分から分離する。混合物の第1の画分は、1未満の酸性のpHを有し、3,4,3-LI(1,2-HOPO)およびそれにキレート化した任意の金属を含む。非特異的抽出剤を使用して、キレート化されていない任意の金属イオンを有機相に移動させるのを助けることができる。複数の金属イオンは、第5もしくはそれよりも大きな周期のp-、d-またはf-ブロックの元素、第3族元素あるいは第4族元素からなる群より選択される。
(実施例12)
実験手順
一般的検討事項。化学物質は、商業的供給者から得て、特に明記しない限り、入手したままで使用した。H NMRスペクトルは、Bruker装置で記録し、13C NMRスペクトルは、内部標準としてテトラメチルシランを用いて、Bruker装置で記録した。SilicaFlash G60(粒子径60~200μm)を、フラッシュカラムクロマトグラフィーのために使用した。LC-MSは、Agilent 1200バイナリーLCポンプ、温度制御されたオートサンプラー、PDA UV検出器、および6530 Accurate Mass Q-TOF質量分析計(Wilmington、DE、USA)からなる、Agilent LC/MSシステムで行った。質量分析計は、大気圧で動作するJetStream(登録商標)ESIプローブを備えていた。ESI源のパラメーター設定は、質量範囲m/zが100~1200、ガス温度が350℃、ガス流が10L/分、噴霧器が50psi、シースガス温度が400℃、シースガス流が12L/分、キャピラリー電圧(Vcap)が3500V、ノズル電圧が500V、フラグメンターが200V、スキマーが65V、八重極RF(OCT 1RF Vpp)が750Vであった。逆相分取HPLCは、Vydac C18カラムを用いるVarian ProStarシステムで行った。HRMSおよびMS-MSは、Waters Xevo G2 Qtof質量分析計で得、質量補正したロイシンエンケファリンロックスプレーを、HRMSのために使用した。
(実施例13)
合成前駆体-サブモノマー
Figure 0007323737000087
2,3-ジヒドロキシ安息香酸メチル、4。100mlのメタノール中の3(8.06g、52.3mmol)の撹拌した懸濁物を、2.00mlの濃硫酸で処理した。懸濁物は、添加後2分で、温まり、透明になった。反応物は、還流冷却器を備え、65℃に終夜加熱した。翌朝、変換を、LC-MSによって検証し、揮発性物質を、減圧下で除去した。粗製物を、水(100ml)と酢酸エチル(100ml)との間で分配し、水層を酢酸エチル(3×50ml)で抽出した。有機抽出物を、合わせ、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を、溶離液としてヘキサン中10%の酢酸エチルを使用して、シリカのプラグを通過させた。溶離液を、減圧下で濃縮し、高真空下で2時間乾燥して、4(7.66g、45.6mmol、88%)を白色固体として得、この分光特性は、以前の報告と一致した。
Figure 0007323737000088
2,2-ジフェニルベンゾ[d][1,3]ジオキソール-4-カルボン酸メチル、5。4(5.00g、29.7mmol)を、アルゴン雰囲気下、ジクロロジフェニルメタン(8.56ml、44.6mol)と混合し、得られた懸濁物を、撹拌し、160℃に1時間加熱した。混合物を、室温に冷却し、100mlの酢酸エチルで希釈した。溶液を、飽和NaHCO(30mL)、次いで、ブライン(30mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、次いで、減圧下で濃縮した。続いて、灰色がかった油状物を、30mLの温メタノール(65℃)に溶解し、ゆっくりと5℃に冷却し、これにより、白色結晶の形成をもたらした。結晶は、5および容易に分離できないベンゾフェノンジメチルアセタールの混合物であり、生成物は、そのまま、次のステップで使用した。
2,2-ジフェニルベンゾ[d][1,3]ジオキソール-4-カルボン酸、6。前のステップからの混合物を、100mLのTHFに溶解し、100mLの0.9MのLiOHで処理した。エマルジョンを、急速に撹拌し、5時間加熱還流した。変換を、LC-MSによって検証し、反応物を、室温に冷却した。溶液を、10%v/vの酢酸水溶液で中和し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を、合わせ、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を、溶離液としてヘキサン中25%の酢酸エチルを使用して、クロマトグラフィーで分離した。次いで、揮発性物質を、減圧下、続いて、高真空で除去して、6(7.6g、24mmol、2ステップで81%)を白色固体として得、この分光特性は、以前の報告と一致した。
Figure 0007323737000089

「CAMサブモノマー、2」。1(3.84g、12.1mmol)を、アルゴン雰囲気下、30mLのトルエンに懸濁させた。次いで、塩化オキサリル(1.14mL、13.3mmol)、続いて、触媒量のN,N-ジメチルホルムアミドを添加した。懸濁物を、40℃に加熱し、透明になって、ガスの発生が終わるまで、撹拌した(約1時間)。次いで、揮発性物質を、減圧下で除去し、得られた白色固体を、乾燥ジクロロメタンに溶解した。添加漏斗が取り付けられた別の1Lの丸底フラスコに、エチレンジアミン(8mL、120mmol)および50mLの乾燥ジクロロメタンを仕込み、得られた溶液を、氷浴を使用して、0℃に冷却した。前述の塩化アシルの溶液を、添加漏斗に移し、ジクロロメタンで、700mLの総容積に希釈した。次いで、塩化アシル溶液を、激しく撹拌したエチレンジアミンに、1.5時間かけて、0℃で添加した。添加に続いて、反応溶液を、分液漏斗に移し、50%飽和NaCl水溶液中0.5MのNaOH(50mL×2)で洗浄した。有機相を、MgSOで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、シリカカラムクロマトグラフィー(1%EtNを有するDCM中5→10%のMeOH、DCM中10%のMeOHで、R=0.35)を使用して、精製した。所望の画分を、合わせ、減圧下で濃縮し、真空下で乾燥して、CAMサブモノマーを、粘性の黄色油状物(3.49g、9.68mmol、収率80%)として得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.64 (1H, br s, NH), 7.56-7.61 (5H, m, ArH), 7.37-7.42 (6H, m, ArH), 7.01 (1H, dd, J = 7.7, 1.4 Hz, ArH), 6.94 (1H, t, J = 7.9 Hz, ArH), 3.56 (2H, q, J = 6.0 Hz, NHC ), 2.97 (2H, t, J = 6.0 Hz, NH ), 2.75 (2H, s, NH). 13C NMR (75 MHz, CDCl) δ 163.7, 147.2, 144.7, 139.4, 129.5, 128.4, 126.2, 122.4, 122.0, 118.0, 116.0, 111.6, 42.3, 41.5. HRMS-ESI(m/z)[M+H]C2220+Hの計算値、361.1563;実測値、361.1581。
Figure 0007323737000090

「HOPOサブモノマー、3」。3を、出発物質として1-ベンジルオキシ-6-カルボキシ-2(1H)-ピリジノンを使用して、上記の2と同じ仕方で合成した(J. Labelled Cpd. Radiopharm.、2001年、44巻、13~19頁、CAS 210366-15-7、米国特許第6846915号)。粗生成物を、シリカカラムクロマトグラフィー(MeOH中10%のNHOH(10%)、DCM中で、R=0.08)を使用して、精製した。所望の画分を、合わせ、減圧下で濃縮し、真空下で乾燥して、HOPOサブモノマー3を、粘性の黄色油状物として、約80%の収率で、得た。H NMR (300 MHz, CDCl) δ 7.40-7.48 (3H, m, ArH), 7.35-7.38 (3H, m, ArHおよびNH), 7.24-7.29 (1H, m, ArH), 6.66 (1H, dd, J = 9.0, 1.5 Hz, CHCCH), 6.45 (1H, dd, J = 6.9, 1.8 Hz, CHCHC), 5.29 (2H, s, CHPh), 3.36 (2H, q, J = 6.0 Hz, NCH), 2.80 (2H, t, J = 6.0 Hz, NH ). 13C NMR (75 MHz, CDCl) δ 160.3, 158.5, 142.5, 138.0, 133.2, 130.1, 129.4, 128.6, 124.0, 106.4, 79.3, 77.4, 77.0, 76.6, 42.7, 40.7. C1517+Hの計算値、288.1328;実測値、288.1361。
(実施例14)
ペプトイドの合成
特に明記しない限り、すべてのステップは、再使用のためにサブモノマーの回収を可能にする、フリットポリプロピレンシリンジ中で行った。自動ペプトイド合成は、サブモノマーの調製の困難さに起因して、この作業のための選択肢ではなかった。
1.100~150mgのRinkアミド樹脂を、フリットシリンジに添加する。2mLのDMFを添加することによって、樹脂を膨潤させ、30分間、振動させる。溶液を駆出させて、膨潤した樹脂を単離する。
2.1mLのDMF中20%の4-メチルピペリジン(v/v)を添加して、Fmoc基を脱保護する。2分間撹拌し、排液し、12分間繰り返した。
3.樹脂をDMF(2mL、1分間、5回)ですすぐ。
4.ブロモアセチル化。DMF中0.8Mのブロモ酢酸を、0.8MのN,N-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)と予備混合して、0.4Mの各試薬を有する合計で2mLの溶液にする。溶液をシリンジ中に引き、5分間撹拌し、すすぐ(2mLのDMF、5×1分)。
5.置換。1.5mLのサブモノマー溶液(DMF中、0.2M)を引き、45℃で1時間撹拌し、次いで、すすぐ(2mLのDMF、5×1分)。
6.合成が終了するまで、ブロモアセチル化および置換を繰り返す。最後のDMF洗浄後に、DCM(2mL、3×1分)で洗浄し、プランジャーを引き抜き、シリンジ針に穏やかな真空を適用することによって、樹脂を乾燥させる。
(実施例15)
脱プロトン化、切断および精製
乾燥樹脂(100~150mg)を、シンチレーションバイアルに入れ、9mLのDCM中、30分間振とうすることによって、膨潤させた。ヘキサン中1mLの1.0MのBBrを、シリンジによって添加し、バイアルに蓋をし、60分間振とうして、すべての樹脂が完全に浸ったことを確実にし、これにより、HOPO単位からベンジル保護基を除去する。溶媒を、ガラスピペットで、注意深く除去し、樹脂を、DCM(2mL)、メタノール(2×2mL)、続いてDCM(2×2mL)で洗浄した。次いで、ペプトイドを、切断カクテルで60分間処理することによって、樹脂から切断した(処理は、CAM単位も脱保護する)。切断カクテル(95%のトリフルオロ酢酸、2.5%の水、2.5%のトリエチルシラン)を、樹脂から濾過し、小アリコートを、取り出し、LC-MS分析(20分かけて、HO中1→30%のMeCN、両方とも0.1%のギ酸を有する)のために、メタノールで希釈し、樹脂から微量のTFAを洗浄し、廃棄した。ほとんどのLC-MS分析は、比較的きれいな所望の化合物を示し、鉄錯体が、時々見られ、これは、本発明者らは、装置のステンレス鋼部品に由来すると考えている。次いで、揮発性物質を、真空ポンプを使用して、濾液から除去した。得られた残渣を、90/10の酢酸/水(0.5~1mL)に溶解し、得られた透明な溶液を、42℃で撹拌し、0.5mL増分の水で処理した。溶液は、水の添加の際に濁り、撹拌を続けると、ゆっくりと透明になった(添加の間に5~15分)。合計で約2.5mLの水を添加し、その時点で、溶液は、長時間の撹拌でさえも、濁ったままであった。
濁った溶液を、シリンジにとり、2.0mL以下のバッチで、0.45μmのフィルターを通して、逆相分取HPLCに注入した(ペプトイドあたり約2回の注入)。
(実施例16)
逆相分取HPLC法
Figure 0007323737000091
ほとんどのペプトイドは、20~40分の間に最大ピークを有し、方法は、典型的には、標的物質が収集されたら、終了した。カラムは、50/50の溶媒組成で、5分間フラッシュし、すべての注入前に、少なくとも20分間、初期条件に平衡化した。不十分な平衡化は、低いカラムローディングおよび非常に低い収率をもたらす。より高いCAM組成を有するペプトイドは、極性が低い傾向であり、したがって、HOPOの重い類似体よりも、後で出てきた。
代表的な逆相分取HPLCトレースを図41に提示する。
(実施例17)
精製されたペプトイドのペプトイドLC-MS
ペプトイドA@320のLCトレース。ショルダーを含む全ピークに沿ったイオンカウントを使用して、質量スペクトルを生成した。スペクトルは、Agilent 6530質量分析計において、ネガティブモードで得た。
MSを、左から右に標識し、図42Aに示す(HHHCペプトイド。MS1:遊離ペプトイド、MS2:ペプトイド-Na、MS3:ペプトイド-Feおよびペプトイド-Fe-K。図42Bは、CHHHペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-K、MS2:ペプトイド-Na、ペプトイド-Feおよび可能性がある不純物。図42Cは、HCHHペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-K、MS2:ペプトイド-Na、ペプトイド-Fe。図42Dは、HHCHペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイドおよび可能性がある不純物、MS2:ペプトイド-Na、MS3:ペプトイド-Fe。図42Eは、CHHCペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイドのみおよびペプトイド-K、MS2:ペプトイド-Naおよびペプトイド-Fe。図42Fは、HHCCペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Na、MS2:ペプトイド-Na、遊離ペプトイドおよびペプトイド-Fe。図42Gは、CCHHペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Na、MS2:ペプトイド-Feおよび可能性がある三量体。図42Hは、HCHCペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイド、MS2:ペプトイド-Feおよびペプトイド-Na。図42Iは、HCCHペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイドおよび少量の三量体、MS2:ペプトイド-Fe、MS3:ペプトイド-Naおよび可能性がある断片。図42Jは、CHCHペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-K、MS2:ペプトイド-Fe。図42Kは、HCCCペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイドおよび微量の三量体-Fe、MS2:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Fe。図42Lは、CHCCペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Na、MS2:遊離ペプトイドおよび未確認の質量。図42Mは、CCHCペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイド、MS2:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Na。図42Nは、CCCHペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Na、MS2:遊離ペプトイドおよびペプトイド-K/Na。図42Oは、CCCHペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイドおよびペプトイド-Na、MS2:遊離ペプトイドおよびペプトイド-K/Na。図42Pは、HHHHペプトイドについての質量スペクトルである。MS1:遊離ペプトイド、MS2:ペプトイド-Fe/Na、MS3:ペプトイド-Fe-Na。
(実施例18)
高分解能質量分析データ
図43Aから43Cは、ネガティブモードで得られたスペクトルを表す。すべてのペプトイドは、CCCCおよびHHHHを除き、1:1のFe3+錯体である。上のスペクトルを計算し、下のスペクトルを得た。
(実施例19)
選択したペプトイドのTOF MSMS
図44は、ポジティブモードの、目的の分子イオンの質量の断片化を表す。ペプトイドの相違は、組成および配列の両方に基づき説明される。HおよびC単位は、1amuの質量で相違する。図45A~45DはNMRの結果を表す。
この開示において引用した参考文献は、それらの全体が、本明細書に、参照によって組み込まれる。
参考文献
“Designing a Process for Selecting a Site for a Deep-Mined, Geologic Repository for High Level Radioactive Waste and Spent Nuclear Fuel,” United States Nuclear Waste Technical Review Board, 1-228 (2015).
Travis S. Grimes, Richard D. Tillotson, and Leigh R. Martin, “Trivalent Lanthanide/Actinide Separation Using Aqueous-Modified TALSPEAK Chemistry,” Solvent Extr. Ion Exch. 32(4), 378-390 (2014).
Kenneth L. Nash, “The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science,” Solvent Extr. Ion Exch. 33(1), 1-55 (2015).
Gregg J. Lumetta, Amanda J. Casella, Brian M. Rapko, Tatiana G., Levitskaia, et al., “An Advanced TALSPEAK Concept Using 2-Ethylhexylphosphonic Acid Mono-2-Ethylhexyl Ester as the Extractant,” Solvent Extr. Ion Exch. 33(3), 211-223 (2015).
Manuel Sturzbecher-Hoehne, Clara Ng Pak Leung, Anthony D’Aleo, et al. “ 3,4,3-LI(1,2-HOPO): In vitro formation of highly stable lanthanide complexes translates into efficacious in vivo europium decorporation,” Dalton Trans. 40, 8340-8346 (2011).
Ilya Captain, Gauthier J.-P. Deblonde, Peter B. Rupert, et al. “Engineered Recognition of Tetravalent Zirconium and Thorium by Chelator-Protein Systems: Toward Flexible Radiotherapy and Imaging Platforms,” Inorg. Chem. 55(22), 11930-11936 (2016).
R.D Shannon, “Revised Effective Ionic Radii and Systematic Studies of Interatomic Distances in Halides and Chalcogenides,” Acta Cryst. A32, 751-767 (1976).
Manuel Sturzbecher-Hoehne, Birgitta Kullgren, Erin E. Jarvis, et al. “Highly Luminescent and Stable Hydroxypyridinonate Complexes: A Step Towards New Curium Decontamination Strategies,” Chem.-Eur. J. 20 (32), 9962-9968 (2014).
Manuel Sturzbecher-Hoehne, P. Yang, A. D’Aleo, Rebecca Abergel, “Intramolecular sensitization of americium luminescence in solution: shining light on short-lived forbidden 5f transitions,” Dalton Trans. 45, 9912-9919 (2016).
David L. White, Patricai W. Durbin, Nylan Jeung, and Kenneth n. Raymond, “Specific Sequestering Agents for the Actinides. 16. Synthesis and Initial Biological Testing of Polydentate Oxohydroxypyridinecarboxylate Ligands,” J. Med. Chem. 31 (1), 11-18 (1988).
Jide Xy, Birgitta Kullgren, Patricia W. Durbin, and Kenneth N. Raymond, “Specific Sequestering Agents for the Actinides. 28. Synthesis and Initial Evaluation of Multidentate 4-Carbamoyl-3-hydroxy-1-methyl-2(1H)-pyridinone Ligands for in Vivo Plutonium (IV) Chelation,” J. Med. Chem. 38 (14), 2606-2614 (1988).
Martell, A. E.; Smith, R. M.; Motekaitis, R. J. NIST Standard Reference Database; National Institute of Standards and Technology: Gaithersburg, MD.
Rebecca J. Abergel, Anthony D’Aleo, Clara Ng Pak Leung, David K. Shuh, and Kenneth N. Raymond, “Using the Antenna Effect as a Spectroscopic Tool: Photophysics and Solution Thermodynamics of the Model Luminescent Hydroxypyridonate Complex [EuIII(3,4,3-LI(1,2-HOPO))]-,” Inorg. Chem. 48, 10868-10870 (2009).
J.T. Harvey, Production of Actinium-225 via High Energy Proton Induced Spallation of Thorium-232. Final Technical Report DE-SC0003602, NorthStar Medical Radioisotopes, LLC, https:// world wide web .osti.gov/scitech/servlets/purl/1032445/.
M. Sturzbecher-Hoehne, G.J.-P. Deblonde, R.J. Abergel, Solution thermodynamic evaluation of hydroxypyridinonate chelators 3,4,3-LI(1,2-HOPO) and 5-LIO(Me-3,2-HOPO) for UO2(VI) and Th(IV) decorporation, Radiochim. Acta. 101 (2013) 359-366. doi:10.1524/ract.2013.2047.
R.J. Abergel, A. D’Aleo, C. Ng Pak Leung, D.K. Shuh, K.N. Raymond, Using the Antenna Effect as a Spectroscopic Tool: Photophysics and Solution Thermodynamics of the Model Luminescent Hydroxypyridonate Complex [Eu(III)(3,4,3-LI(1,2-HOPO))]-, Inorg. Chem. 48 (2009) 10868-10870. doi:10.1021/ic9013703.
M. Sturzbecher-Hoehne, C. Ng Pak Leung, A. D’Aleo, B. Kullgren, A.-L. Prigent, D.K. Shuh, K.N. Raymond, R.J. Abergel, 3,4,3-LI(1,2-HOPO): In vitro formation of highly stable lanthanide complexes translates into efficacious in vivo europium decorporation, Dalton Trans. 40 (2011) 8340. doi:10.1039/c1dt10840a.
M. Sturzbecher-Hoehne, P. Yang, A. D’Aleo, R.J. Abergel, Intramolecular sensitization of americium luminescence in solution: shining light on short-lived forbidden 5f transitions, Dalton Trans. (2016). doi:10.1039/C6DT00328A.
M. Sturzbecher-Hoehne, B. Kullgren, E.E. Jarvis, D.D. An, R.J. Abergel, Highly Luminescent and Stable Hydroxypyridinonate Complexes: A Step Towards New Curium Decontamination Strategies, Chem. - Eur. J. 20 (2014) 9962-9968. doi:10.1002/chem.201402103.
M. Sturzbecher-Hoehne, T.A. Choi, R.J. Abergel, Hydroxypyridinonate Complex Stability of Group (IV) Metals and Tetravalent f-Block Elements: The Key to the Next Generation of Chelating Agents for Radiopharmaceuticals, Inorg. Chem. 54 (2015) 3462-3468. doi:10.1021/acs.inorgchem.5b00033.
G.J.-P. Deblonde, M. Sturzbecher-Hoehne, R.J. Abergel, Solution Thermodynamic Stability of Complexes Formed with the Octadentate Hydroxypyridinonate Ligand 3,4,3-LI(1,2-HOPO): A Critical Feature for Efficient Chelation of Lanthanide(IV) and Actinide(IV) Ions, Inorg. Chem. 52 (2013) 8805-8811. doi:10.1021/ic4010246.
G.J.-P. Deblonde, M. Sturzbecher-Hoehne, P.B. Rupert, D.D. An, M.-C. Illy, C.Y. Ralston, J. Brabec, W.A. de Jong, R.K. Strong, R.J. Abergel, Chelation and stabilization of berkelium in oxidation state +IV, Nat. Chem. (2017). doi:10.1038/nchem.2759.
A.E. Martell, R.M. Smith, R.J. Motekaitis, NIST Standard Reference Database 46, (n.d.).
D. Lundberg, I. Persson, The size of actinoid(III) ions - structural analysis vs. common misinterpretations, Coord. Chem. Rev. 318 (2016) 131-134. doi:10.1016/j.ccr.2016.04.003.
D. Lundberg, I. Persson, L. Eriksson, P. D’Angelo, S. De Panfilis, Structural Study of the N,N’-Dimethylpropyleneurea Solvated Lanthanoid(III) Ions in Solution and Solid State with an Analysis of the Ionic Radii of Lanthanoid(III) Ions, Inorg. Chem. 49 (2010) 4420-4432. doi:10.1021/ic100034q.
C. Wai, D. Fisher, others, Carboxylate-derived calixarenes with high selectivity for actinium-225, Chem. Commun. (1998) 377-378.
V. Radchenko, J.W. Engle, J.J. Wilson, J.R. Maassen, F.M. Nortier, W.A. Taylor, E.R. Birnbaum, L.A. Hudston, K.D. John, M.E. Fassbender, Application of ion exchange and extraction chromatography to the separation of actinium from proton-irradiated thorium metal for analytical purposes, J. Chromatogr. A. 1380 (2015) 55-63. doi:10.1016/j.chroma.2014.12.045.
V. Ostapenko, A. Vasiliev, E. Lapshina, S. Ermolaev, R. Aliev, Y. Totskiy, B. Zhuikov, S. Kalmykov, Extraction chromatographic behavior of actinium and REE on DGA, Ln and TRU resins in nitric acid solutions, J. Radioanal. Nucl. Chem. 306 (2015) 707-711. doi:10.1007/s10967-015-4331-y.
L.R. Morss, N.M. Edelstein, J. Fuger, The Chemistry of the Actinide and Transactinide Elements, 4th ed., Springer, 2010.
K.L. Nash, The Chemistry of TALSPEAK: A Review of the Science, Solvent Extr. Ion Exch. 33 (2015) 1-55. doi:10.1080/07366299.2014.985912.
K.V. Lohithakshan, P. Patil, S.K. Aggarwal, Solvent extraction studies of plutonium(IV) and americium(III) in room temperature ionic liquid (RTIL) by di-2-ethyl hexyl phosphoric acid (HDEHP) as extractant, J. Radioanal. Nucl. Chem. 301 (2014) 153-157. doi:10.1007/s10967-014-3119-9.
J.T. Harvey, Production of Actinium-225 via High Energy Proton Induced Spallation of Thorium-232. Final Technical Report DE-SC0003602, NorthStar Medical Radioisotopes, LLC, n.d. https:// world wide web.osti.gov/scitech/servlets/purl/1032445/.
本発明は、以下を提供する。
(項目1)
使用済み核燃料を処理する方法であって、
酸性媒体に溶解した使用済み核燃料を得るステップと、
上記溶解した使用済み核燃料を八座配位子および有機相と接触させて、混合物を生成するステップと、
Pu4+について富化された水相を上記混合物から分離するステップと
を含む、方法。
(項目2)
金属イオンを富化するための方法であって、
第1の水相を有機相と接触させて、混合物を生成するステップであって、上記第1の水相が、以下:
複数の金属イオン、および
八座配位子を含み、上記水相が、1未満の酸性のpHを有する、ステップと、
上記複数の金属イオンのうちのある金属イオンについて富化された第2の水相を上記混合物から分離するステップと
を含む、方法。
(項目3)
医療用同位体を調製する方法であって、
酸性条件下で溶解した金属前駆体を得るステップであって、上記金属前駆体が、医療用同位体を含む、ステップと、
上記溶解した金属前駆体を八座配位子および有機相と接触させて、混合物を生成するステップと、
上記八座配位子と上記医療用同位体との間の相互作用に基づいて、上記医療用同位体を、上記溶解した金属前駆体中の1つまたは複数の金属イオンから分離するステップと
を含む、方法。
(項目4)
核鑑識のために金属イオンを分離する方法であって、
核物質に由来する試料を得るステップであって、上記試料が、UO 2+、Ac3+、Pu4+およびNp4+を含む、ステップと、
上記試料を八座配位子と接触させて、第1の混合物を生成するステップであって、上記第1の混合物が、1またはそれよりも低い酸性のpHを有する、ステップと、
上記八座配位子とUO 2+、Ac3+、Pu4+およびNp4+のそれぞれとの間の相互作用または相互作用の欠如に基づいて、上記混合物中のUO 2+およびAc3+をPu4+およびNp4+から分離して、上記Pu4+および上記Np4+を含む第2の混合物を生成するステップと、
古典的な技術によって、両方の混合物内で、各金属をさらに分離するステップと
を含む、方法。
(項目5)
金属イオンを分離する方法であって、
複数の金属イオンを含む液体組成物を、上記複数の金属イオンのうちのある金属イオンを含む金属イオン-配位子錯体を形成するのに十分な条件下、八座配位子と接触させて、混合物を生成するステップと、
上記金属イオン-配位子錯体について富化された上記混合物の第1の画分を、上記金属イオン-配位子錯体について枯渇した第2の画分から分離するステップであって、上記混合物の上記第1の画分が、1未満の酸性のpHを有する、ステップと
を含み、
上記複数の金属イオンが、第5もしくはそれよりも大きな周期のp-、d-またはf-ブロックの元素、第3族元素あるいは第4族元素からなる群より選択される、
方法。
(項目6)
酸性が、約1~約0の間のpHを示す、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目7)
上記八座配位子が、ヒドロキシピリドネート配位子である、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目8)
上記八座配位子が、スペルミン足場上に構築される、項目7に記載の方法。
(項目9)
上記八座配位子が、3,4,3-LI(1,2-HOPO)である、項目7に記載の方法。
(項目10)
酸性溶液に金属を溶解させて、上記液体組成物を得るステップをさらに含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目11)
上記第1の画分が、四価金属イオンについて富化され、上記第2の画分が、三価金属イオンおよび/または二価金属イオンについて富化される、項目5に記載の方法。
(項目12)
上記接触させることが、上記試料を有機相と接触させることをさらに含む、項目4または5に記載の方法。
(項目13)
三価金属イオンを四価金属イオンから分離する方法であって、
四価金属イオンおよび三価金属イオンを含む水溶液を提供するステップであって、上記溶液が、酸性のpHを有する、ステップと、
HOPOキレート剤を上記水溶液に添加するステップと、
上記水溶液に対して抽出を行うステップであって、上記HOPOキレート剤が、保持剤として機能して、上記抽出の最後にデカンテーションすることによって上記三価金属イオンを除去しながら、上記水溶液中に上記四価金属イオンを保持する、ステップと
を含む、方法。
(項目14)
上記HOPOキレート剤を上記四価金属から分離し、それによって、上記四価金属を収集するステップをさらに含む、項目13に記載の方法。
(項目15)
pHを0より下に低下させて、四価イオンを分離するステップをさらに含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目16)
抽出剤をさらに含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目17)
上記抽出剤が、ジ-(2-エチルヘキシル)リン酸(HDEHP)、HDEHPの誘導体、カリックスアレーン、ジグリコールアミド誘導体、カルバモイルホスフィンオキシド誘導体、トリブチルホスフェート(TBP)、モノアミド誘導体、ならびに第三級アミンおよび第四級アンモニウム塩からなる群より選択される、項目16に記載の方法。
(項目18)
分離することが、濾過すること、沈殿させること、液-液抽出またはクロマトグラフィーを含むか、あるいは上記方法が、濾過すること、沈殿させること、液-液抽出またはクロマトグラフィーをさらに含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目19)
上記第1の画分が、上記第2の画分中で富化された第2の金属イオンの電荷と異なる電荷を有する第1の金属イオンについて、富化される、項目5に記載の方法。
(項目20)
1)上記分離することが、上記液体組成物を有機相と接触させることを含むか、または
2)上記液体組成物を有機相と接触させることをさらに含む、
先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目21)
上記金属を溶解させた後に、上記液体組成物のpHを調節することを含まない、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目22)
上記金属を溶解させた後に、上記液体組成物のpHを上昇させることを含まない、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目23)
上記有機相が、非選択的抽出剤を含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目24)
上記有機相が、上記第1の金属イオンまたは上記第2の金属イオンに選択的に結合する抽出剤を含まない、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目25)
上記溶解した使用済み核燃料のpHを調節することを含まない、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目26)
金属イオンを分離するための方法であって、
第1の金属イオンおよび第2の金属イオンを含む水溶液を提供するステップであって、上記溶液が、酸性のpHを有する、ステップと、
HOPOキレート剤を上記水溶液に添加するステップと、
上記水溶液に対して抽出を行うステップであって、上記HOPOキレート剤が、保持剤として機能して、上記抽出の間に上記第2の金属イオンを有機相に移動させながら、上記水溶液中に上記第1の金属イオンを選択的に保持する、ステップと
を含む、方法。
(項目27)
上記第1の金属イオンが、四価金属イオンであり、上記第2の金属イオンが、二価金属イオンおよび三価金属イオンからなる群より選択される、項目26に記載の方法。
(項目28)
上記第1の金属イオンが、三価金属イオンであり、上記第2の金属イオンが、三価金属イオンである、項目26に記載の方法。
(項目29)
上記HOPOキレート剤が、所与のpHで、上記第2の金属イオンに結合するよりも効率的に、上記第1の金属イオンに結合する、項目28に記載の方法。
(項目30)
上記燃料、上記第1の水相、上記前駆体、上記核物質、上記液体組成物または上記溶液が、アクチニウムを含む、先行する項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目31)
上記アクチニウムが、M4+金属から分離される、項目30に記載の方法。
(項目32)
Figure 0007323737000092
[式中、
(i)A1、A2、A3およびA4は、個々に、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含み、
(ii)B1、B2、B3およびB4は、個々に、アミド基またはアミン基を含み、
(iii)C1、C2、C3、C4、C5またはC6の少なくとも1つは、個々に、SH、C(=O)OH、NHを含み、
(iv)C1、C2、C3、C4、C5またはC6の少なくとも別の1つは、任意選択であり、
(v)L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12またはL13の少なくとも1つは、個々に、H、10個以下の炭素原子を有するアルキル基、10個以下の炭素原子および2個以下の窒素原子を有するアルキルアミノ基、10個以下の炭素原子を有するアルキルエーテル基、ヒドロキシエステル基、または10個以下の炭素原子を有するアルキルエステル基を含み、
(vi)L1、L5、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12またはL13の少なくとも1つは、任意選択である]
を含む構造を有する組成物。
(項目33)
L2、L3またはL4の少なくとも別の1つが、個々に、アミン基またはアミド基を含む、項目32に記載の組成物。
(項目34)
L1、C1、L7、C2、L9、C3、L11、C4、およびL13、C5が、存在せず、L5が、5個以下の炭素原子を有する無置換のアルキル基を含み、C6が、SH、C(=O)OHまたはNHを含む、項目32に記載の組成物。
(項目35)
L2、L3、L4、L6、L8、L10およびL12が、個々に、5個以下の炭素原子を有する無置換のアルキル基を含む、項目34に記載の組成物。
(項目36)
A1が、CAM基またはHOPO基を含み、A2が、HA基を含み、A3が、HA基を含み、A4が、CAM基、HOPO基またはHA基を含む、項目35に記載の組成物。
(項目37)
L2、L3またはL4の少なくとも1つが、個々に、アルキルアミノ基を含む、項目32に記載の組成物。
(項目38)
B1、B2およびB3が、個々に、アミド基を含み、B4が、アミノ基を含み、L2およびL3が、アミノ基を含み、L4が、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含む、項目32に記載の組成物。
(項目39)
C1、C2、C3、C4、C5、L1、A1、A2、A3、L1、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12およびL13が、存在せず、
A4が、CAM基、HOPO基またはHA基を含み、
L5が、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含む、
項目38に記載の組成物。
(項目40)
B1、B2およびB3が、個々に、アミド基を含み、B4が、アミド基を含み、L2およびL3が、個々に、アミノ基を含み、L4が、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含む、項目32に記載の組成物。
(項目41)
C1、C2、C3、C4、C5、A1、A2、A3、L1、L6、L7、L8、L9、L10、L11およびL13が、存在せず、L12が、アミノ基を含み、L5が、10個以下の炭素原子を有するエーテル基を含み、A4が、CAM基、HOPO基またはHA基を含む、項目40に記載の組成物。
(項目42)
C1、C2、C5、C6、L1、L2、L3、L4、L5、L7、L13、B2およびB4が、存在せず、B1およびB3が、個々に、アミド基を含み、L6、L8、L10およびL12が、個々に、アミノ基を含み、A1、A2、A3およびA4が、個々に、CAM基、HOPO基またはHA基を含み、L9およびL11が、個々に、5個以下の炭素原子を有するアルキル基を含む、項目32に記載の組成物。
(項目43)
構造:
Figure 0007323737000093
[式中、
、R、R、RおよびRの少なくとも1つは、個々に、CAM基、HA基または1,2-HOPO基を含み、
、R、R、RおよびRの少なくとも別の1つは、個々に、H、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
は、(i)H、(ii)1~10個の炭素原子を有するアルキル基、または(iii)1~10個の炭素原子を有し、SH、NHもしくはC(=O)OHの少なくとも1つによって置換されたアルキル基を含み、
mは、1~6であり得、
nは、1~6であり得、
oは、1~6であり得る]
を含む、組成物。
(項目44)
構造:
Figure 0007323737000094
[式中、
、R、RまたはR、R、R、R、RおよびRの少なくとも1つは、個々に、CAM基、HA基または1,2-HOPO基を含み、
任意選択で、R、R、RまたはR、R、R、R、RおよびRの別の1つは、個々に、H、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
は、H、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
は、SH、C(=O)OHまたはNHを含み、
pは、0~4である]
を含む、項目43に記載の組成物。
(項目45)
が、CAM基または1,2-HOPO基を含み、
およびRが、個々に、HA基を含み、
が、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含む、
項目44に記載の組成物。
(項目46)
構造:
Figure 0007323737000095
[式中、
は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
、RおよびRは、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
pは、0~4である]
を含む、項目43に記載の組成物。
(項目47)
構造:
Figure 0007323737000096
[式中、
は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
、RおよびRは、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
pは、0~4である]
を含む、項目43に記載の組成物。
(項目48)
構造:
Figure 0007323737000097
[式中、
は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
、R、RおよびR10は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
pは、0~4である]
を含む、項目43に記載の組成物。
(項目49)
構造:
Figure 0007323737000098
[式中、
は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
、RおよびRは、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
pは、0~4である]
を含む、項目43に記載の組成物。
(項目50)
構造:
Figure 0007323737000099
[式中、
は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
、RおよびRは、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
pは、0~4である]
を含む、項目43に記載の組成物。
(項目51)
構造:
Figure 0007323737000100
[式中、
は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
、R、RおよびR10は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を含むアルキル基を含み、
pは、0~4である]
を含む、項目43に記載の組成物。
(項目52)
構造:
Figure 0007323737000101
を含む、項目43に記載の組成物。
(項目53)
構造:
Figure 0007323737000102
を含む、項目43に記載の組成物。
(項目54)
構造:
Figure 0007323737000103
[式中、
11、R12、R13またはR15の少なくとも1つは、個々に、CAM基、HA基または1,2-HOPO基を含み、
任意選択で、R11、R12、R13またはR15の少なくとも別の1つは、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
17は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
、R14およびR16は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
rは、0~6であり得る]
を含む、組成物。
(項目55)
11が、CAM基または1,2-HOPO基を含み、
12およびR15が、個々に、HA基を含み、
13が、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含む、
項目54に記載の組成物。
(項目56)
構造:
Figure 0007323737000104
[式中、
、R14、R16、R18およびR19は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
17は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
rは、0~4であり得る]
を含む、項目54に記載の組成物。
(項目57)
構造:
Figure 0007323737000105
[式中、
、R14、R16、R18およびR19は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
17は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
rは、0~4である]
を含む、項目54に記載の組成物。
(項目58)
構造:
Figure 0007323737000106
[式中、
、R14、R16、R18、R19およびR20は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
17は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
rは、0~4であり得る]
を含む、項目54に記載の組成物。
(項目59)
構造:
Figure 0007323737000107
[式中、
、R14、R16、R18、R19およびR20は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
17は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
rは、0~4であり得る]
を含む、項目54に記載の組成物。
(項目60)
構造:
Figure 0007323737000108
[式中、
、R14、R16、R18およびR19は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
17は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
rは、0~4である]
を含む、項目54に記載の組成物。
(項目61)
構造:
Figure 0007323737000109
[式中、
、R14、R16、R18およびR19は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
17は、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
rは、0~4である]
を含む、項目54に記載の組成物。
(項目62)
構造:
Figure 0007323737000110
[式中、
21およびR22は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
23は、H、OH、1~10個の炭素原子を有するアルキル基、または(CH(式中、Rは、SH、C(=O)OHまたはNHである)を含み、
24は、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を有する置換基を含み、
a、bおよびcは、個々に、1~10であり、
dは、1~4であり、
eは、1~10である]
を含む、組成物。
(項目63)
24が、SH、C(=O)OHまたはNHを有する置換基を含む、項目62に記載の組成物。
(項目64)
構造:
Figure 0007323737000111
[式中、
25、R26およびR27は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
28は、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
sは、0~4である]
を含む、項目62に記載の組成物。
(項目65)
構造:
Figure 0007323737000112
[式中、
25、R26、R27およびR30は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
28およびR29は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
sは、0~4であり、
tは、0~4である]
を含む、項目62に記載の組成物。
(項目66)
構造:
Figure 0007323737000113
[式中、
25、R26、R27およびR30は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
28およびR29は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
sは、0~4であり、
tは、0~4である]
を含む、項目62に記載の組成物。
(項目67)
構造:
Figure 0007323737000114
[式中、
25、R26、R27、R30およびR31は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
28およびR29は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
sは、0~4であり、
tは、0~4である]
を含む、項目62に記載の組成物。
(項目68)
構造:
Figure 0007323737000115
[式中、
25、R26およびR27は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
28は、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
sは、0~4である]
を含む、項目62に記載の組成物。
(項目69)
構造:
Figure 0007323737000116
[式中、
25、R26、R27およびR32は、個々に、H、OH、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
28は、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、SH、NHまたはC(=O)OHを含み、
sは、0~4である]
を含む、項目62に記載の組成物。
(項目70)
構造:
Figure 0007323737000117
[式中、
A、B、CおよびDは、個々に、1つもしくは複数のアミド基、1つもしくは複数のアミン基、または1~10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
33、R34、R35およびR36は、個々に、CAM基、1,2-HOPO基またはHA基を含み、
g、h、iおよびjは、個々に、1~10である]
を含む、組成物。
(項目71)
構造:
Figure 0007323737000118
[式中、
37およびR42は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、SH、C(=O)OHまたはNHを含み、
38、R39、R40およびR41は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
uおよびvは、個々に、0~5である]
を含む、項目70に記載の組成物。
(項目72)
構造:
Figure 0007323737000119
[式中、
37およびR42は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、SH、C(=O)OHまたはNHを含み、
38、R39、R40およびR41は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
uおよびvは、個々に、0~5である]
を含む、項目70に記載の組成物。
(項目73)
構造:
Figure 0007323737000120
[式中、
37およびR42は、個々に、H、1~5個の炭素原子を有するアルキル基、SH、C(=O)OHまたはNHを含み、
38、R39、R40およびR41は、個々に、H、OH、または1~5個の炭素原子を有するアルキル基を含み、
uおよびvは、個々に、0~5である]
を含む、項目70に記載の組成物。
(項目74)
項目32~73の構造のいずれかに結合したシデロカリンを含む、組成物。

Claims (32)

  1. 使用済み核燃料を処理する方法であって、
    酸性媒体に溶解した、Pu 4+ を含む使用済み核燃料を得るステップと、
    前記溶解した使用済み核燃料を、少なくとも2つのヒドロキシピリジノン単位を含む八座配位子および有機相と接触させて、混合物を生成するステップと、
    Pu4+について富化された水相を前記混合物から分離するステップと
    を含み、
    ここで、前記水相が1未満の酸性のpHを有する、
    方法。
  2. 金属イオンを富化するための方法であって、
    第1の水相を有機相と接触させて、混合物を生成するステップであって、前記第1の水相が、以下:
    複数の金属イオン、および
    少なくとも2つのヒドロキシピリジノン単位を含む八座配位子を含み、前記第1の水相が、1未満の酸性のpHを有する、ステップと、
    前記複数の金属イオンのうちのある金属イオンについて富化された第2の水相を前記混合物から分離し、前記第2の水相が、1未満の酸性のpHを有するステップと
    を含む、方法。
  3. 医療用同位体を調製する方法であって、
    酸性条件下で溶解した金属前駆体を得るステップであって、前記金属前駆体が、医療用同位体を含む、ステップと、
    前記溶解した金属前駆体を、少なくとも2つのヒドロキシピリジノン単位を含む八座配位子および有機相と接触させて、混合物を生成するステップと、
    前記八座配位子と前記医療用同位体との間の相互作用に基づいて、前記医療用同位体を、前記溶解した金属前駆体中の1つまたは複数の金属イオンから分離するステップであって、1未満の酸性のpHを有する画分中で前記医療用同位体が分離される、ステップと
    を含む、方法。
  4. 核鑑識のために金属イオンを分離する方法であって、
    核物質に由来する試料を得るステップであって、前記試料が、UO 2+、Ac3+、Pu4+およびNp4+を含む、ステップと、
    前記試料を、少なくとも2つのヒドロキシピリジノン単位を含む八座配位子と接触させて、第1の混合物を生成するステップであって、前記第1の混合物が、1またはそれよりも低い酸性のpHを有する、ステップと、
    前記八座配位子とUO 2+、Ac3+、Pu4+およびNp4+のそれぞれとの間の相互作用または相互作用の欠如に基づいて、前記第1の混合物中のUO 2+およびAc3+をPu4+およびNp4+から分離して、前記Pu4+および前記Np4+を含む第2の混合物を生成するステップと、
    古典的な技術によって、前記第1のおよび第2の混合物両方内で、各金属をさらに分離するステップと
    を含む、方法。
  5. 金属イオンを分離する方法であって、
    複数の金属イオンを含む液体組成物を、前記複数の金属イオンのうちのある金属イオンを含む金属イオン-配位子錯体を形成するのに十分な条件下、少なくとも2つのヒドロキシピリジノン単位を含む八座配位子と接触させて、前記金属イオン-配位子錯体について富化された混合物を生成するステップと、
    前記金属イオン-配位子錯体について富化された前記混合物の第1の水性画分を、前記金属イオン-配位子錯体について枯渇した第2の有機画分から分離するステップであって、前記混合物の前記第1の水性画分が、1未満の酸性のpHを有する、ステップと
    を含み、
    前記複数の金属イオンが、第5もしくはそれよりも大きな周期のp-、d-またはf-ブロックの元素、第3族元素あるいは第4族元素からなる群より選択される、
    方法。
  6. 前記八座配位子が、ヒドロキシピリドネート配位子である、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記八座配位子が、スペルミン足場上に構築される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記八座配位子が、3,4,3-LI(1,2-HOPO)である、請求項6に記載の方法。
  9. 前記第1の水性画分が、四価金属イオンについて富化され、前記第2の有機画分が、三価金属イオンおよび/または二価金属イオンについて富化される、請求項5に記載の方法。
  10. 前記接触させることが、前記試料を有機相と接触させることをさらに含む、請求項に記載の方法。
  11. 三価金属イオンを四価金属イオンから分離する方法であって、
    四価金属イオンおよび三価金属イオンを含む水溶液を提供するステップであって、前記溶液が、1未満の酸性のpHを有する、ステップと、
    HOPOキレート剤を前記水溶液に添加するステップと、
    前記水溶液に対して抽出を行うステップであって、前記HOPOキレート剤が、保持剤として機能して、前記抽出の最後にデカンテーションすることによって前記三価金属イオンを除去しながら、前記水溶液中に前記四価金属イオンを保持する、ステップと
    を含む、方法。
  12. 前記HOPOキレート剤を前記四価金属から分離し、それによって、前記四価金属を収集するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  13. pHを0より下に低下させて、四価イオンを分離するステップをさらに含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 抽出剤をさらに含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記抽出剤が、ジ-(2-エチルヘキシル)リン酸(HDEHP)、HDEHPの誘導体、カリックスアレーン、ジグリコールアミド誘導体、カルバモイルホスフィンオキシド誘導体、トリブチルホスフェート(TBP)、モノアミド誘導体、ならびに第三級アミンおよび第四級アンモニウム塩からなる群より選択される、請求項14に記載の方法。
  16. 分離することが、濾過すること、沈殿させること、液-液抽出またはクロマトグラフィーを含むか、あるいは前記方法が、濾過すること、沈殿させること、液-液抽出またはクロマトグラフィーをさらに含む、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記第1の水性画分が、前記第2の有機画分中で富化された第2の金属イオンの電荷と異なる電荷を有する第1の金属イオンについて、富化される、請求項5に記載の方法。
  18. 1)前記分離することが、前記液体組成物を有機相と接触させることを含むか、または2)前記液体組成物を有機相と接触させることをさらに含む、
    請求項に記載の方法。
  19. 前記使用済み核燃料を溶解させた後に、Hを調節することを含まない、請求項に記載の方法。
  20. 前記有機相が、非選択的抽出剤を含む、請求項1、2、3、10および18のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記第2の有機画分が、前記第1の金属イオンまたは前記第2の金属イオンに選択的に結合する抽出剤を含まない、請求項17に記載の方法。
  22. 金属イオンを分離するための方法であって、
    第1の金属イオンおよび第2の金属イオンを含む水溶液を提供するステップであって、前記溶液が、1未満の酸性のpHを有する、ステップと、
    HOPOキレート剤を前記水溶液に添加するステップと、
    前記水溶液に対して抽出を行うステップであって、前記HOPOキレート剤が、保持剤として機能して、前記抽出の間に前記第2の金属イオンを有機相に移動させながら、前記水溶液中に前記第1の金属イオンを選択的に保持する、ステップと
    を含む、方法。
  23. 前記第1の金属イオンが、四価金属イオンであり、前記第2の金属イオンが、二価金属イオンおよび三価金属イオンからなる群より選択される、請求項2に記載の方法。
  24. 前記第1の金属イオンが、三価金属イオンであり、前記第2の金属イオンが、三価金属イオンである、請求項2に記載の方法。
  25. 前記HOPOキレート剤が、所与のpHで、前記第2の金属イオンに結合するよりも効率的に、前記第1の金属イオンに結合する、請求項2に記載の方法。
  26. 前記使用済み核燃料、アクチニウムを含む、請求項に記載の方法。
  27. 前記アクチニウムが、M4+金属から分離される、請求項2に記載の方法。
  28. 前記第1の水相が、アクチニウムを含む、請求項2に記載の方法。
  29. 前記金属前駆体が、アクチニウムを含む、請求項3に記載の方法。
  30. 前記核物質が、アクチニウムを含む、請求項4に記載の方法。
  31. 前記液体組成物が、アクチニウムを含む、請求項5に記載の方法。
  32. 前記水溶液が、アクチニウムを含む、請求項11または22に記載の方法。
JP2019516989A 2016-09-29 2017-08-28 液-液抽出による金属イオンの分離 Active JP7323737B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201662401687P 2016-09-29 2016-09-29
US62/401,687 2016-09-29
US201762505458P 2017-05-12 2017-05-12
US62/505,458 2017-05-12
PCT/US2017/048934 WO2018097871A2 (en) 2016-09-29 2017-08-28 Separation of metal ions by liquid-liquid extraction

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019532182A JP2019532182A (ja) 2019-11-07
JP7323737B2 true JP7323737B2 (ja) 2023-08-09

Family

ID=62195206

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019516989A Active JP7323737B2 (ja) 2016-09-29 2017-08-28 液-液抽出による金属イオンの分離

Country Status (5)

Country Link
US (2) US12002595B2 (ja)
EP (2) EP4290532A3 (ja)
JP (1) JP7323737B2 (ja)
CA (1) CA3038723A1 (ja)
WO (1) WO2018097871A2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10982136B2 (en) 2016-02-26 2021-04-20 The Regents Of The University Of California Ligand-sensitized lanthanide nanocrystals as ultraviolet downconverters
US11235076B2 (en) 2016-08-29 2022-02-01 Fred Hutchinson Cancer Research Center Chelating platform for delivery of radionuclides
CA3035966A1 (en) 2016-09-06 2018-03-15 The Regents Of The University Of California Formulations of hydroxypyridonate actinide/lanthanide decorporation agents
EP4290532A3 (en) 2016-09-29 2024-03-20 The Regents of the University of California Separation of metal ions by liquid-liquid extraction
KR20220119067A (ko) * 2019-12-20 2022-08-26 뉴클리어 리서치 앤 컨설턴시 그룹 금속의 크로마토그래피 분리
US20220002840A1 (en) * 2020-07-06 2022-01-06 Ut-Battelle, Llc Methods for separation and recovery of rare earth elements from aqueous solutions using diglycolamide derivatives
CN113209667B (zh) * 2021-03-30 2022-04-12 浙江大学 一种离子液体/碱双水相体系萃取分离金属含氧酸根的方法
CN113742920B (zh) * 2021-09-06 2024-06-14 中国恩菲工程技术有限公司 萃取模型创建方法、确定方法、系统、设备及存储介质
CN114790519B (zh) * 2022-02-17 2024-09-06 中国原子能科学研究院 一种处理purex流程废有机相中保留钚的方法
CN114804413A (zh) * 2022-04-15 2022-07-29 中国科学院生态环境研究中心 重金属废水处理方法,处理系统及其吸附剂的制备方法
CN115403721B (zh) * 2022-09-21 2023-11-17 西安交通大学 一种用于锂同位素分离的共价有机框架材料的制备方法及其应用

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008525812A (ja) 2004-12-29 2008-07-17 コンパニー・ジェネラル・デ・マティエール・ニュークレエール Purex法の完全化およびこの利用
CN101479808A (zh) 2006-04-19 2009-07-08 法国原子能委员会 从强酸性水相中分离锕系族元素

Family Cites Families (48)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3323857A (en) * 1965-12-16 1967-06-06 Donald J Bauer Selective extraction and separation of lanthanides with a quaternary ammonium compound
US3634113A (en) * 1968-10-30 1972-01-11 Larry L Fehrenbacher Stabilized zirconium dioxide and hafnium dioxide compositions
US4025602A (en) * 1976-05-25 1977-05-24 The United States Of America As Represented By The United States Energy Research And Development Administration Recovery of transplutonium elements from nuclear reactor waste
US4278559A (en) * 1978-02-16 1981-07-14 Electric Power Research Institute Method for processing spent nuclear reactor fuel
US4698431A (en) 1985-11-12 1987-10-06 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Hydroxypyridonate chelating agents
GB8602304D0 (en) 1986-01-30 1986-03-05 Dakubu S Dihydropyridine condensation products
DE3920358A1 (de) 1989-06-22 1991-01-17 Behringwerke Ag Bispezifische und oligospezifische, mono- und oligovalente antikoerperkonstrukte, ihre herstellung und verwendung
US5571894A (en) 1991-02-05 1996-11-05 Ciba-Geigy Corporation Recombinant antibodies specific for a growth factor receptor
GB9114948D0 (en) 1991-07-11 1991-08-28 Pfizer Ltd Process for preparing sertraline intermediates
US5587458A (en) 1991-10-07 1996-12-24 Aronex Pharmaceuticals, Inc. Anti-erbB-2 antibodies, combinations thereof, and therapeutic and diagnostic uses thereof
DE69333807T2 (de) 1992-02-06 2006-02-02 Chiron Corp., Emeryville Marker für krebs und biosynthetisches bindeprotein dafür
FR2694451B1 (fr) 1992-07-29 1994-09-30 Asulab Sa Cellule photovoltaïque.
US5634901A (en) 1992-11-02 1997-06-03 Localmed, Inc. Method of using a catheter sleeve
JPH07104096A (ja) * 1993-10-05 1995-04-21 Japan Atom Energy Res Inst 酸性溶液中のランタニド元素と超プルトニウム元素の溶媒抽出による相互分離法
US5624901A (en) 1994-04-15 1997-04-29 The Regents Of The University Of California 3-hydroxy-2(1H)-pyridinone chelating agents
US5869046A (en) 1995-04-14 1999-02-09 Genentech, Inc. Altered polypeptides with increased half-life
FR2748951B1 (fr) * 1996-05-24 1998-07-03 Commissariat Energie Atomique Procede de separation selective des actinides (iii) et lanthanides (iii)
US20020122752A1 (en) 1998-11-05 2002-09-05 Taylor Charles E. Electro-kinetic air transporter-conditioner devices with interstitial electrode
FR2794032B1 (fr) * 1999-05-27 2002-06-14 Univ Claude Bernard Lyon Procede pour separer en milieu aqueux des lanthanides et/ou des actinides par complexation-nanofiltration, et nouveaux complexants mis en oeuvre dans ce procede
US6221476B1 (en) * 1999-06-11 2001-04-24 Ibc Advanced Technologies, Inc. Polymeric membranes functionalized with polyhydroxypyridinone ligands
JP4312969B2 (ja) * 2001-03-02 2009-08-12 東京電力株式会社 使用済原子燃料の再処理方法
US6846915B2 (en) 2001-08-13 2005-01-25 The Regents Of The University Of California Hydroxypyridonate and hydroxypyrimidinone chelating agents
WO2006028523A2 (en) 2004-04-29 2006-03-16 THE REGENTS OF THE UNIVERSITY OF CALIFORNIA, SAN DIEGO USDC Technology Transfer Office Hydroxypyridinone, hydroxypyridinethione, pyrone, and thiopyrone metalloprotein inhibitors
ATE475669T1 (de) 2004-06-29 2010-08-15 Immunocore Ltd Einen modifizierten t-zellen-rezeptor exprimierende zellen
RS50785B (sr) 2005-01-05 2010-08-31 F-Star Biotechnologische Forschungs-Und Entwicklungsges M.B.H. Domeni sintetskih imunoglobulina sa svojstvima vezivanja, konstruisani u svojstvima molekula, koji se razlikuju od regiona, koji određuju komplementarnost
CN101189216B (zh) 2005-04-04 2011-10-19 佛罗里达大学研究基金会 Desferrithiocin聚醚类似物
EP1829895A1 (en) 2006-03-03 2007-09-05 f-star Biotechnologische Forschungs- und Entwicklungsges.m.b.H. Bispecific molecule binding TLR9 and CD32 and comprising a T cell epitope for treatment of allergies
CA2659251C (en) * 2006-07-10 2016-06-14 The Regents Of The University Of California Luminescent 1-hydroxy-2-pyridinone chelates of lanthanides
US8052947B2 (en) * 2006-12-26 2011-11-08 Japan Atomic Energy Agency Method for selective separation of trivalent and tetravalent actinoids from trivalent lanthanoids using hybrid donor type extractant having functional group carrying active oxygen and nitrogen atoms
US8217173B2 (en) 2007-02-13 2012-07-10 Board Of Supervisors Of Louisiana State University And Agricultural And Mechanical College Fluoride-releasing compositions
WO2009018332A1 (en) 2007-08-01 2009-02-05 Alnylam Pharmaceuticals, Inc. Single-stranded and double-stranded oligonucleotides comprising a metal-chelating ligand
US20100158772A1 (en) 2008-06-13 2010-06-24 Decode Biostructures, Inc. Nanovolume microcapillary crystallization system
WO2010129962A2 (en) 2009-05-08 2010-11-11 The Regents Of The University Of California Combination treatment of hydroxypyridonate actinide/lanthanide decorporation agents
US20100317117A1 (en) * 2009-06-16 2010-12-16 Los Alamos National Security, Llc Selective membrane extraction of radioactive analytes
US8933526B2 (en) 2009-07-15 2015-01-13 First Solar, Inc. Nanostructured functional coatings and devices
US20120132277A1 (en) 2010-11-30 2012-05-31 General Electric Company Photovoltaic device and method for making
FR2988222B1 (fr) 2012-03-13 2016-06-24 Commissariat Energie Atomique Module photovoltaique comprenant des elements de conversion spectrale localises et procede de realisation
WO2013162732A1 (en) 2012-04-23 2013-10-31 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Composition and method for upconversion of light and devices incorporating same
EP3071201A4 (en) 2013-11-22 2017-04-26 University of Florida Research Foundation, Inc. Desferrithiocin analogs and uses thereof
WO2016106241A1 (en) * 2014-12-22 2016-06-30 Lumiphore, Inc. Functionalized linear ligands and complexes thereof
CN104825389B (zh) 2015-04-10 2018-03-16 广东药学院 一种盐酸小檗碱自微乳制剂及其制备方法
CN104998251A (zh) 2015-07-08 2015-10-28 哈尔滨吉象隆生物技术有限公司 用于口服肠溶制剂制备的具有促肠吸收作用的利拉鲁肽盐
CA2998420A1 (en) 2015-09-10 2017-06-22 Memorial Sloan Kettering Cancer Center Compositions for therapeutics, targeted pet imaging and methods of their use
US10982136B2 (en) 2016-02-26 2021-04-20 The Regents Of The University Of California Ligand-sensitized lanthanide nanocrystals as ultraviolet downconverters
EP4393548A3 (en) 2016-05-03 2024-09-04 The Regents of the University of California Formulations and treatments employing hydroxypyridonate actinide/lanthanide decorporation agents
CA3035966A1 (en) 2016-09-06 2018-03-15 The Regents Of The University Of California Formulations of hydroxypyridonate actinide/lanthanide decorporation agents
EP4290532A3 (en) 2016-09-29 2024-03-20 The Regents of the University of California Separation of metal ions by liquid-liquid extraction
EP3519034A4 (en) 2016-09-29 2021-02-17 The Regents of The University of California CHELATING MOLECULES

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008525812A (ja) 2004-12-29 2008-07-17 コンパニー・ジェネラル・デ・マティエール・ニュークレエール Purex法の完全化およびこの利用
CN101479808A (zh) 2006-04-19 2009-07-08 法国原子能委员会 从强酸性水相中分离锕系族元素
US20090184051A1 (en) 2006-04-19 2009-07-23 Xavier Heres Grouped separation of actinides from a highly acidic aqueous phase
JP2009534639A (ja) 2006-04-19 2009-09-24 コミッサリア タ レネルジー アトミーク 強酸性水相からのアクチニド類の群分離

Also Published As

Publication number Publication date
EP4290532A2 (en) 2023-12-13
WO2018097871A4 (en) 2018-08-23
US12002595B2 (en) 2024-06-04
US20240304351A1 (en) 2024-09-12
EP3520117A2 (en) 2019-08-07
US20190287691A1 (en) 2019-09-19
EP3520117A4 (en) 2020-09-30
EP3520117B1 (en) 2023-11-08
JP2019532182A (ja) 2019-11-07
CA3038723A1 (en) 2018-05-31
EP4290532A3 (en) 2024-03-20
WO2018097871A2 (en) 2018-05-31
WO2018097871A3 (en) 2018-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7323737B2 (ja) 液-液抽出による金属イオンの分離
Shkrob et al. Ionic Liquid Based Separations of Trivalent Lanthanide and Actinide Ions.
Zarrougui et al. Highly efficient extraction and selective separation of uranium (VI) from transition metals using new class of undiluted ionic liquids based on H-phosphonate anions
RU2577640C2 (ru) Способ отделения америция от других металлических элементов, присутствующих в кислотной водной или органической фазе, и варианты его применения
Gorden et al. Coordination chemistry with f-element complexes for an improved understanding of factors that contribute to extraction selectivity
CN110312702B (zh) 尤其用于分离铀(vi)和钚(iv)的不对称n,n-二烷基酰胺,其合成及用途
ES2594652T3 (es) Novedosos ácidos fosfínicos y sus derivados de azufre y métodos para su preparación
Ingham et al. Getting a lead on Pb 2+-amide chelators for 203/212 Pb radiopharmaceuticals
JP4452837B2 (ja) 抽出分離方法
He et al. Novel water-soluble aromatic bisdiglycolamide masking agents for the separation of trivalent americium over lanthanides by NTAamide (n-Oct) extractant
US20220401856A1 (en) Chromatographic separation of metals using dota-based chelators
Iqbal et al. Synthesis and evaluation of ligands with mixed amide and phosphonate, phosphinoxide, and phosphonothioate sites for An (III)/Ln (III) extraction
CN102712578B (zh) 用于从镧系元素中分离三价锕系元素的二烷基二氮杂-四烷基辛烷二酰胺衍生物及其制备方法
JP4568897B2 (ja) 3価アクチノイドと3価ランタノイドを含む溶液から1,10−フェナントロリンまたはそのアルキル誘導体を用いて選択的に3価アクチノイドのみを分離する方法
JP5317256B2 (ja) 抽出剤及び抽出分離方法、並びにn,n,n’,n’’−テトラキス(2−メチルピリジル)エチレンジアミン誘導体及びその製造方法
WO2022082324A1 (es) Proceso de extracción sólido-líquido para recuperar iones de interés desde materiales sólidos
Gullo Towards a closed nuclear fuel cycle: ligands for the actinide-lanthanide separation
JP2019112312A (ja) ジルコニウムの標識方法
Westwood Progress towards the development of metal selective ligands for nuclear waste reprocessing
Peterman INL DPAH STAAR 2015 Annual Report
Scott Advanced Extraction Methods for Actinide/Lanthanide Separations
Matloka Synthetic development of C (3)-symmetric triphenoxymethane based reagents for the selective recognition and sequestration of lanthanides and actinides
Uhnak Aqueous Pyridine Ligands for Actinide Lanthanide Separations
Higginson Rapid Radiochemical Separations of Americium from Actinides, Mixed Fission Products and Matrix Elements
Urch Radiochemistry

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210805

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20210910

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211026

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220809

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20221109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230427

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7323737

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150