JP7323325B2 - 角形状容器 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、縦方向のビード状の加工部が、各コーナー面には形成されておらず、各側壁面に形成された矩形加工部およびコーナー面を挟むようにして形成され、縦方向のビード状の加工部の両先端部が胴部の上下端縁と一致するように構成することが記載されている。
また、特許文献2には、各コーナー面に縦方向のビード状の加工部を形成するとともに、その縦方向のビード状の加工部は、各コーナー面の上下端縁から延びるように形成され、かつコーナー面の頂部上に形成されていることが記載され、その縦方向のビード状の加工部の個数や配置を変更させた構成が開示されている。
また、特許文献3には、コーナー面のうち接合部が形成されているコーナー面にはビード状の加工部を形成せず、その他のコーナー面に縦方向のビード状の加工部を形成することが開示されている。
さらに、特許文献4には、ビード状の加工部の隆起形状を工夫することで座屈強度を向上させる点が開示されている。
例えば、内容物を充填した状態で、コーナー面を下方にして落下した場合、図5に示すように、天面と胴部との接合部の近傍が複雑に屈曲変形して、巻締されている天面と胴部との接合部が密封性を失い、内容物の漏れが発生するという問題あった。
特に、内容物が毒性や可燃性の高い液体の場合、極めて危険な状態となる。
このことで、天面と胴部との接合部が急激に折れ曲がることがなく、変形が発生しても密封性を担保可能となる。
また、縦補強部と傾斜加工部は、それぞれ直線状の凸条部で構成され、側壁面、コーナー面及び天面の交点側の傾斜加工部の端部が、縦補強部と連続するように形成されていることにより、角形状容器の側壁面の強度をさらに向上させることができる。
本請求項5に記載の構成によれば、コーナー面に、直線状の座屈補強部を有することにより、角形状容器の胴部のコーナー面における座屈強度を向上させることができる。
胴部と天面103は、巻締部120によって接合されている。
各側壁面101には、加工部として、4隅のコーナー面102と天面の接合部に向けて伸びる4つの傾斜加工部111を有している。
傾斜加工部111は、その天面103側の端縁が、天面103に近づくに連れてコーナー面102に近づくように形成されている。
各側壁面101には、側壁面101とコーナー面102の接続線と平行に伸びる2つの縦補強部112を有している。
また、本実施形態では、縦補強部112のさらにコーナー面102側に、縦補強部112と平行に伸び、かつ、縦補強部112よりも長い直線状の座屈補強部113を有している。
また、コーナー面102には、巻締部120近傍から縦補強部112と平行に伸びる直線状の座屈補強部114を有している。
落下による形状変化後の状態である図5に示すように、従来例も本発明(縦補強部112と傾斜補強部111を設けたもの)も、極めて短時間(100分の数秒程度)で、巻締部120、520のコーナー面102、502の天面103、503側のコーナー部Cが平坦となるとともに、側壁面101、501、天面103、503にシワができ、巻締部120、520の第1屈曲点K1と第2屈曲点K2の間に、内方に折れ込んだ内方変形部Sが形成される。
図5の状態に至る過程についてさらに説明すると、落下前の図6の状態から、コーナー面502を下方にして落下した直後は、図7に示すように、巻締部520が接地して第2屈曲点K1で折れ曲がり、天面503のコーナー面に近い部分Dがせり上がる。
その後、図8に示すように、側壁501にコーナー面を挟んで、内方変形部Sが形成される。
内方変形部Sは、第一屈曲点K1と第2屈曲点K2の間に内方に折れ込んで形成される。
さらに時間が進むと、図9に示すように、コーナー面502を挟んで形成していた内方変形部Sが繋がり、天面503に三角形状変形部分Tが形成される。
そのことで、落下直後から巻締部120の中央寄りに変形力が誘導分散され、その結果、巻締部120が変形する際の、第1屈曲点K1と第2屈曲点K2に集中する変形力が小さくなり、内方変形部Sが従来例に比べなだらかに形成され、第1屈曲点K1、第2屈曲点K2の巻締状態は維持されたままとなり、漏れの発生が防止される。
側壁面101の板厚は一般的な鉄製18リットル缶と同じ0.2~0.32mmであり、図11に示すように、凸条部は略台形状であって、高さ0.5~2mm、幅3~25mm、肩部の丸みがR0.1~R1で、傾斜加工部111は全長が40~90mmであるのが好ましい。
また、コーナー面102と天面103の接合部側の傾斜加工部111の端部の位置は、当該端部の天板103側への延長線と、コーナー面102を挟んで隣り合うもう一つの傾斜加工部111の端部から天板103側への延長線との交点が、図12に示すように、天面103から-10~10mmとなるように形成され、側壁面101とコーナー面102の接続線から15~25mmであるのが好ましく、中央側の傾斜加工部111の端部の位置は、図12に示すように、天面103とのなす角が20°から50°であって、全長が前記の通りとなるよう形成することが好ましい。
また、図3に示すように、もう1対の縦補強部112bを中央側に設け、中央側の傾斜加工部111の端部が、縦補強部112bと連続するようにしてもよい。
参考例として図4に示すように、中央側の縦補強部112bのみとし、中央側の傾斜加工部111の端部が、縦補強部112bと連続するようにすることも考えられる。
さらに、図10に示すように、傾斜加工部111bは複数からなる半球状の凸部が直線状もしくは曲線状に配置されて形成することも考えられる。
また、傾斜加工部111、縦補強部112を凸条部としたが、凹条部(容器内部に向けて凸)としてもよく、板厚を変化させたり、補強部材を接合して形成してもよい。
また、上記実施形態では、ほぼ正方形断面を有する角形状容器としたが、複数の側壁面と複数のコーナー面とが交互に連続して構成される筒状の胴部を有するものであれば、いかなるものであってもよい。
また、缶の材質は、鉄と同様に変形するものであればいかなるものであってもよい。
また、胴部と天面の接合は、同様に屈曲により損傷する可能性がある場合、巻締以外の接合方法であってもよい。
101、501 ・・・ 側壁面
102、502 ・・・ コーナー面
103、503 ・・・ 天面
111 ・・・ 傾斜加工部
112 ・・・ 縦補強部
113 ・・・ 座屈補強部(側壁面)
114 ・・・ 座屈補強部(コーナー面)
120、520 ・・・ 巻締部(天面と胴部の接合部)
C ・・・ コーナー変形部
S ・・・ 内方変形部
K1 ・・・ 第1屈曲点
K2 ・・・ 第2屈曲点
Claims (3)
- 複数の側壁面と複数のコーナー面とが交互に連続して構成される筒状の胴部と、前記胴部の両開口端に接合される2つの天面を有し、
少なくとも前記側壁面に加工部を有する角形状容器であって、
前記加工部が、前記コーナー面と前記天面の接合部に向けて伸びる傾斜加工部を含み、
前記傾斜加工部の前記天面側の端縁が、前記天面に近づくに連れて前記コーナー面に近づくように設けられ、
前記加工部が、前記側壁面と前記コーナー面の接続線と平行に伸びる縦補強部を含み、
前記縦補強部の両端に連続して前記傾斜加工部が形成され、
前記縦補強部と前記傾斜加工部は、それぞれ直線状の凸条部で構成され、
前記コーナー面と前記天面の接合部側の前記傾斜加工部の端部が、前記縦補強部と連続するように形成されていることを特徴とする角形状容器。 - 前記縦補強部のさらに前記コーナー面側に、前記縦補強部と平行に伸び、かつ、前記縦補強部よりも長い直線状の座屈補強部を有することを特徴とする請求項1に記載の角形状容器。
- 前記コーナー面に、直線状の座屈補強部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の角形状容器。
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FR2187620B1 (ja) * | 1972-06-12 | 1976-10-29 | Carnaud & Forges | |
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- 2019-04-19 JP JP2019080466A patent/JP7323325B2/ja active Active
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