JP7320805B1 - エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び積層体 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び積層体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7320805B1 JP7320805B1 JP2023510315A JP2023510315A JP7320805B1 JP 7320805 B1 JP7320805 B1 JP 7320805B1 JP 2023510315 A JP2023510315 A JP 2023510315A JP 2023510315 A JP2023510315 A JP 2023510315A JP 7320805 B1 JP7320805 B1 JP 7320805B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- epoxy resin
- resin composition
- compound
- epoxy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B27/00—Layered products comprising a layer of synthetic resin
- B32B27/38—Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising epoxy resins
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B7/00—Layered products characterised by the relation between layers; Layered products characterised by the relative orientation of features between layers, or by the relative values of a measurable parameter between layers, i.e. products comprising layers having different physical, chemical or physicochemical properties; Layered products characterised by the interconnection of layers
- B32B7/04—Interconnection of layers
- B32B7/12—Interconnection of layers using interposed adhesives or interposed materials with bonding properties
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G59/00—Polycondensates containing more than one epoxy group per molecule; Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups
- C08G59/18—Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing
- C08G59/20—Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing characterised by the epoxy compounds used
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G59/00—Polycondensates containing more than one epoxy group per molecule; Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups
- C08G59/18—Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing
- C08G59/40—Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing characterised by the curing agents used
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09J—ADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
- C09J163/00—Adhesives based on epoxy resins; Adhesives based on derivatives of epoxy resins
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
Description
本願は、2021年11月24日に、日本に出願された特願2021-190532号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
[1] エポキシ当量が500~10,000g/eqのエポキシ樹脂(A)と、
エポキシ当量が100~300g/eqのエポキシ樹脂(B)と、
アントラセン二量体骨格を有する化合物(C)と、
を含有し、
前記エポキシ樹脂(A)が下記一般式(1)で表され、
前記化合物(C)が、2つ以上のエポキシ基含有基、又は2つ以上の硬化性基含有基を有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
Xは下記一般式(2)で表される構造単位であり、Yは下記一般式(3)で表される構造単位であり、
R1、R2はそれぞれ独立して水素原子、メチル基又はエチル基であり、
R’は炭素原子数2~12の2価の炭化水素基であり、
R3、R4、R7、R8はそれぞれ独立して水酸基、グリシジルエーテル基又は2-メチルグリシジルエーテル基であり、
R5、R6、R9、R10はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基であり、
n1は4~16の整数であり、
n2は繰り返し単位の平均値で2~30である。]
R11、R12はそれぞれ独立して、グリシジルエーテル基又は2-メチルグリシジルエーテル基であり、
R13、R14はそれぞれ独立して水酸基、グリシジルエーテル基又は2-メチルグリシジルエーテル基であり、
R15、R16は水素原子又はメチル基であり、
m1、m2、p1、p2、qは繰り返しの平均値であって、
m1、m2は、それぞれ独立して0~25であり、且つm1+m2≧1であり、
p1、p2はそれぞれ独立して0~5であり、
qは0.5~5である。ただし、前記一般式(2)で表されるXと前記一般式(3)で表されるYとの結合は、ランダムであってもブロックであってもよく、1分子中に存在する各構造単位X、Yの数の総数がそれぞれm1、m2であることを示す。〕
[2] 前記一般式(1)~(3)中のArが、それぞれ独立して下記構造式(4)
で表される何れかである[1]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[3] 前記一般式(2)中のn1が6~12であり、R3及びR4が水酸基であり、R5及びR6が水素原子である、[1]又は[2]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[4] 前記一般式(3)中の、R’が炭素原子数2~6の2価の炭化水素基であり、R7及びR8が水酸基であり、R9及びR10が水酸基である、[1]~[3]の何れかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[5] 前記アントラセン二量体骨格を有する化合物(C)が、以下一般式(I-1)で表さる化合物(C―i1)である、[1]~[4]の何れかに記載のエポキシ樹脂組成物。
複数のR1aはそれぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表し、ただし少なくとも1つのR1aはエポキシ基含有基であり、
複数のR2aはそれぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表し、ただし少なくとも1つのR2aはエポキシ基含有基である。〕
[6] 前記アントラセン二量体骨格を有する化合物(C)が、以下一般式(I-2)で表される化合物(C―i2)であるである、[1]~[4]の何れかに記載のエポキシ樹脂組成物。
複数のR11aはそれぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表し、ただし少なくとも1つのR11aは、硬化性基含有基であり、
複数のR21aはそれぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表し、ただし少なくとも1つのR21aは、硬化性基含有基である。〕
[7] 前記一般式(I-2)で表される前記化合物(C―i2)において、少なくとも1つのR11aおよび少なくとも1つのR21aがアミノ基含有基、ヒドロキシ基含有基およびカルボキシ基含有基からなる群より選ばれる、[6]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[8] 前記一般式(I-2)で表される前記化合物(C―i2)において、少なくとも1つのR11aおよび少なくとも1つのR21aがカルボキシ基含有基である、[6]又は[7]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[9] 更に硬化剤(D)を含む[1]~[8]の何れかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[10] 接着剤である[1]~[9]の何れかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[11] [1]~[10]の何れかに記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。
[12] 前記エポキシ樹脂組成物の硬化物は、海部と島部からなる海島構造を有し、
前記海部の平均粒子径が10nm~100μmである、[11]に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。
[13] 基材と、[11]又は[12]に記載の硬化物とを積層してなる積層体。
[14] 第一の基材、[11]又は[12]に記載の硬化物からなる層、第二の基材の順に積層されてなる積層体。
[15] 前記第一の基材が金属又は金属酸化物からなる基材であり、前記第二の基材がプラスチックからなる基材である[14]記載の積層体。
本明細書における「有機基」の語は、特に断りが無い限り、有機化合物から1つ以上の水素原子を除いた原子団のことを意味する。例えば、「1価の有機基」とは、任意の有機化合物から1つの水素原子を除いた原子団のことを表す。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ当量が500~10,000g/eqのエポキシ樹脂(A)と、エポキシ当量が100~300g/eqのエポキシ樹脂(B)と、アントラセン二量体骨格を有する化合物(C)と、を含有する。エポキシ樹脂(A)と、エポキシ樹脂(B)と、化合物(C)について、後に詳細説明する。
また、アントラセン二量体骨格を単量体構造とする(解離する)ためには、熱以外を必要としない。このことは、例えば、不透明/複雑な形状のものを接着してその後解体する際に好ましい性質である。
本実施態様に係るエポキシ樹脂組成物が、エポキシ当量が500~10,000g/eqのエポキシ樹脂(A)と、エポキシ当量が100~300g/eqのエポキシ樹脂(B)と、アントラセン二量体骨格を有する化合物(C)と、を含有する、前記化合物(C)が、2つ以上のエポキシ基含有基、又は2つ以上の硬化性基含有基を有する。前記エポキシ樹脂(A)が下記一般式(1)で表される。
Xは下記一般式(2)で表される構造単位であり、Yは下記一般式(3)で表される構造単位であり、
R1、R2はそれぞれ独立して水素原子、メチル基又はエチル基であり、
R’は炭素原子数2~12の2価の炭化水素基であり、
R3、R4、R7、R8はそれぞれ独立して水酸基、グリシジルエーテル基又は2-メチルグリシジルエーテル基であり、
R5、R6、R9、R10はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基であり、
n1は4~16の整数であり、
n2は繰り返し単位の平均値で2~30である。]
R11、R12はそれぞれ独立して、グリシジルエーテル基又は2-メチルグリシジルエーテル基であり、
R13、R14はそれぞれ独立して水酸基、グリシジルエーテル基又は2-メチルグリシジルエーテル基であり、
R15、R16は水素原子又はメチル基であり、
m1、m2、p1、p2、qは繰り返しの平均値であって、
m1、m2は、それぞれ独立して0~25であり、且つm1+m2≧1であり、
p1、p2はそれぞれ独立して0~5であり、
qは0.5~5である。ただし、前記一般式(2)で表されるXと前記一般式(3)で表されるYとの結合は、ランダムであってもブロックであってもよく、1分子中に存在する各構造単位X、Yの数の総数がそれぞれm1、m2であることを示す。〕
本実施形態にかかるエポキシ樹脂(A)は、その構造中に一般式(2)で表される構造単位X及び/又は一般式(3)で表される構造単位Yを含有するものであり、それぞれの構造単位中のアルキレン鎖あるいはポリエーテル鎖の存在によって、硬化物に高い柔軟性を発現させることが可能となる。特にアルキレン鎖による柔軟性は、これを接着剤として用いた際に基材の熱膨張に追従することが可能となり、またポリエーテル鎖はエポキシ樹脂(A)自体の粘度を低くする効果がある点から、エポキシ樹脂組成物としての塗工性、加工性の向上に寄与できる。
前記エポキシ樹脂(A)の製造方法において、前記で得られた前駆体(中間体)ヒドロキシ化合物のグリシジルエーテル化反応の手法については特に限定は無く、フェノール性水酸基とエピハロヒドリンとを反応させる方法や、フェノール性水酸基をオレフィン化し、オレフィンの炭素―炭素二重結合を酸化剤で酸化する方法等が挙げられる。これらの中でも、エピハロヒドリン(a3)を用いる方法が、原料入手や反応が容易である点から好ましい。
アントラセン二量体骨格を含む化合物(C)は、分子中に1のみのアントラセン二量体骨格を含んでいてもよいし、分子中に2以上(例えば2から4)のアントラセン二量体骨格を含んでいてもよい。前記化合物(C)が、分子中に2以上のアントラセン二量体骨格を含むことで、より良好な易解体性が得られると考えられる。前記化合物(C)が、2つ以上のエポキシ基含有基、又は2つ以上の硬化性基含有基を有する。
アントラセン二量体骨格を含む化合物(C)としては、以下の一般式(I-1)で表されるアントラセン二量体骨格を含む化合物(C―i1)(以後、単に、「化合物(C―i1)」ということがある。)が好ましい。
また、解体処理前(第2の熱処理前)における接着強度をより高める点では、エポキシ基含有基は、一般式(I-1)における上下の各アントラセン構造における1位または2位に置換していることが好ましく、2位に置換していることがより好ましい。本発明者の知見などによれば、エポキシ基含有基が一般式(I-1)における上下の各アントラセン構造における1位または2位に置換している場合、エポキシ基含有基が一般式(I-1)における上下の各アントラセン構造における9位に置換している場合と比べて、二量体の分解温度が高くなる傾向がある。よって、被着体の接着(第1の熱処理)の際の、アントラセン二量体骨格の分解が抑えられて、結果、接着強度がより高まると推測される。
アントラセン二量体骨格を含む化合物(C)としては、以下一般式(I-2)で表されるアントラセン二量体骨格を含む化合物(C―i2)(以後、単に、「化合物(C―i2)」ということがある。)が好ましい。
R21aが硬化性基含有基ではない場合のR2aの具体的態様は、R11aと同様である。
念のため述べておくと、アントラセン二量体骨格を含む硬化剤(b1)は、硬化性基含有基の置換位置が異なる複数種の硬化剤の混合物であってもよい。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物としては、更に一般的なエポキシ樹脂と反応可能な硬化剤(D)を含むことが好ましい。
前記ビスフェノール類化合物としては、例えば、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、及び1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、及びビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン(ビスフェノールS)等が挙げあれる。
また、本実施形態のエポキシ樹脂組成物には、硬化促進剤を含んでいてもよい。前記硬化促進剤としては種々のものが使用できるが、例えば、ウレア化合物、リン化合物、第3級アミン、イミダゾール、イミダゾリン、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。接着剤用途として使用する場合には、作業性、低温硬化性に優れる点から、ウレア化合物、特に3-(3,4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチルウレア(DCMU)が好ましい。半導体封止材料用途として使用する場合には、硬化性、耐熱性、電気特性、耐湿信頼性等に優れる点から、リン系化合物ではトリフェニルホスフィン、第3級アミンでは1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-ウンデセンが好ましい。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物には、前記エポキシ樹脂(A)、前記エポキシ樹脂(B)以外に、本実施形態の効果を損なわない範囲において、その他のエポキシ樹脂を併用しても良い。このとき、本実施形態のエポキシ樹脂組成物中におけるエポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)の総量が、全エポキシ樹脂中30質量%以上であることが好ましく、特に40質量%以上であることが好ましい。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、樹脂組成物の固形分量や粘度を調整する目的として、分散媒を使用してもよい。分散媒としては、本発明の効果を損ねることのない液状媒体であればよく、各種有機溶剤、液状有機ポリマー等が挙げられる。
また、本実施形態の樹脂組成物は、本実施形態の前述した各種化合物以外の樹脂を有していてもよい。樹脂としては、本実施形態の効果を損なわない範囲であれば公知慣用の樹脂を配合すればよく、例えば熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いることができる。
本実施形態の樹脂組成物は、その他の配合物を有していてもかまわない。例えば、触媒、重合開始剤、無機顔料、有機顔料、体質顔料、粘土鉱物、ワックス、界面活性剤、安定剤、流動調整剤、カップリング剤、染料、レベリング剤、レオロジーコントロール剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、反応性希釈剤等が挙げられる。
本実施形態の樹脂組成物を硬化させることで、硬化物を得ることができる。硬化させる場合には、常温または加熱による硬化をおこなえばよい。熱硬化を行う場合、1回の加熱で硬化させてもよいし、多段階の加熱工程を経て硬化させてもかまわない。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物の硬化温度は、エポキシ樹脂組成物に含まれているアントラセン二量体骨格の解離開始温度より低い温度であることが好ましい。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物の硬化温度は、このアントラセン二量体骨格の解離開始温度より20度低い温度であることがより好ましい。このアントラセン二量体骨格の解離開始温度より30度低い温度であることがさらに好ましい。
アントラセン二量体骨格の解離開始温度について、例えば、置換アントラセン二量体化合物またはその溶液を所定の温度で加熱し、熱解離によって生じる置換アントラセン単量体化合物の発生量をNMR、GPC、ガスクロマトグラフィー等の分析装置で定量することにより、解離開始温度の挙動を見積もることができる。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、前述の各成分を均一に混合すればよく、その方法として特に限定されるものではない。例えば、ポットミル、ボールミル、ビーズミル、ロールミル、ホモジナイザー、スーパーミル、ホモディスパー、万能ミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー等を用いて均一に混合することにより調製することができる。
本実施形態の硬化物は、前述のエポキシ樹脂組成物を硬化させることで得られ、硬化剤、硬化促進剤の種類等により、硬化条件を種々選択できる。この硬化条件は、公知のエポキシ樹脂組成物の硬化条件と同様であり、特別な方法は必要ない。得られた硬化物は、基材と積層することで積層体とすることができる。積層体の基材としては、金属やガラス等の無機材料や、プラスチックや木材といった有機材料等、用途によって適時使用すればよく、積層体の形状としても、平板、シート状、あるいは三次元構造を有していても立体状であってもかまわない。全面にまたは一部に曲率を有するもの等目的に応じた任意の形状であってよい。また、基材の硬度、厚み等にも制限はない。また、本実施形態の硬化物を基材とし、更に本実施形態の硬化物を積層してもかまわない。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物の硬化物は、海部と島部からなる海島構造を有し、前記海部の平均粒子径が10nm~100μmであることが好ましい。
本発明の樹脂組成物から半導体封止材料を得る方法としては、前記樹脂組成物、及び硬化促進剤、及び無機充填剤等の配合剤とを必要に応じて押出機、ニ-ダ、ロ-ル等を用いて均一になるまで充分に溶融混合する方法が挙げられる。その際、無機充填剤としては、通常、溶融シリカが用いられるが、パワートランジスタ、パワーIC用高熱伝導半導体封止材として用いる場合は、溶融シリカよりも熱伝導率の高い結晶シリカ、アルミナ、窒化ケイ素などの高充填化、または溶融シリカ、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ケイ素などを用いるとよい。その充填率は硬化性樹脂組成物100質量部当たり、無機充填剤を30~95質量%の範囲で用いることが好ましく、中でも、難燃性や耐湿性や耐ハンダクラック性の向上、線膨張係数の低下を図るためには、70質量部以上がより好ましく、80質量部以上であることがさらに好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物から半導体装置を得る半導体パッケージ成形としては、上記半導体封止材料を注型、或いはトランスファー成形機、射出成形機などを用いて成形し、さらに50~250℃で2~10時間の間、加熱する方法が挙げられる。
本発明の組成物からプリント回路基板を得る方法としては、上記プリプレグを、常法により積層し、適宜銅箔を重ねて、1~10MPaの加圧下に170~300℃で10分~3時間、加熱圧着させる方法が挙げられる。
本発明の組成物からビルドアップ基板を得る方法は、例えば以下の工程が挙げられる。まず、ゴム、フィラーなどを適宜配合した上記組成物を、回路を形成した回路基板にスプレーコーティング法、カーテンコーティング法等を用いて塗布した後、硬化させる工程(工程1)。その後、必要に応じて所定のスルーホール部等の穴あけを行った後、粗化剤により処理し、その表面を湯洗することによって凹凸を形成させ、銅などの金属をめっき処理する工程(工程2)。このような操作を所望に応じて順次繰り返し、樹脂絶縁層及び所定の回路パターンの導体層を交互にビルドアップして形成する工程(工程3)。なお、スルーホール部の穴あけは、最外層の樹脂絶縁層の形成後に行う。また、本発明のビルドアップ基板は、銅箔上で当該樹脂組成物を半硬化させた樹脂付き銅箔を、回路を形成した配線基板上に、170~300℃で加熱圧着することで、粗化面を形成、メッキ処理の工程を省き、ビルドアップ基板を作製することも可能である。
本発明の組成物からビルドアップフィルムを得る方法としては、基材である支持フィルム(Y)の表面に、上記組成物を塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけ等により有機溶剤を乾燥させて組成物の層(X)を形成させることにより製造することができる。
本発明の組成物から導電ペーストを得る方法としては、例えば、導電性粒子を該組成物中に分散させる方法が挙げられる。上記導電ペーストは、用いる導電性粒子の種類によって、回路接続用ペースト樹脂組成物や異方性導電接着剤とすることができる。
1H-NMR:JEOL RESONANCE製「JNM-ECA600」
磁場強度:600MHz
積算回数:32回
溶媒:DMSO-d6
試料濃度:30質量%
FD-MS:日本電子株式会社製「JMS-T100GC AccuTOF」
測定範囲:m/z=50.00~2000.00
変化率:25.6mA/min
最終電流値:40mA
カソード電圧:-10kV
GPC:東ソー株式会社製「HLC-8320GPC」
カラム:東ソー株式会社製「TSK-GEL G2000HXL」+「TSK-GEL G3000HXL」+「TSK-GEL G4000HXL」
検出器:RI(示差屈折率計)
測定条件:40℃
移動相:テトラヒドロフラン
流速:1ml/min
標準:東ソー株式会社製「PStQuick A」「PStQuick B」「PStQuick E」「PStQuick F」
合成したエポキシ樹脂のエポキシ当量については、JIS K7236に則って測定を行ない、エポキシ当量(g/eq)を算出した。
繰り返し単位数の算出方法としては、GPC分子量測定や、FD-MS、NMR等の適切な各種の機器分析結果からの算出が例示できる。
温度計、撹拌機を取り付けたフラスコに1,12-ドデカンジオールのジグリシジルエーテル(四日市合成株式会社製:エポキシ当量210g/eq)210g(0.5モル)とビスフェノールA(水酸基当量114g/eq)119.7g(0.53モル)を仕込み、140℃まで30分間要して昇温した後、20%水酸化ナトリウム水溶液3.2gを仕込んだ。その後、30分間要して150℃まで昇温し、さらに150℃で16時間反応させた。その後、中和量のリン酸ソーダを添加し、ヒドロキシ化合物(Ph-1)を320g得た。このヒドロキシ化合物(Ph-1)はマススペクトルで下記構造式(Ph-1)中のm1=1、n1=12の理論構造に相当するM+=771のピークが得られたことから、目的物であるヒドロキシ化合物を含有することが確認された。このヒドロキシ化合物(Ph-1)のGPCより算出した水酸基当量は2000g/eqであった。
合成例1における1,12-ドデカンジオールのジグリシジルエーテル(エポキシ当量210g/eq)210g(0.5モル)を、1,6-ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル(阪本薬品製「SR-16H」:エポキシ当量160g/eq)136g(0.43モル)とポリテトラメチレングリコールのジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス製「デナコールEX-991L」:エポキシ当量445g/eq)66g(0.07モル)に変えた以外は合成例1と同様に反応し、ヒドロキシ化合物(Ph-2)を320g得た。このヒドロキシ化合物(Ph-2)はマススペクトルで下記構造式(Ph-2)中のn1=6、m1=1、n2=11、m2=1の理論構造に相当するM+=1839のピークが得られたことから目的物であるヒドロキシ化合物を含有することが確認された。このヒドロキシ化合物(Ph-2)のGPCより算出した水酸基当量は1896g/eqであった。
合成例1における1,12-ドデカンジオールのジグリシジルエーテル(エポキシ当量210g/eq)210g(0.5モル)を、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス製「デナコールEX-931」:エポキシ当量481g/eq)481g(0.5モル)に変えた以外は合成例1と同様に反応し、ヒドロキシ化合物(Ph-3)を590g得た。このヒドロキシ化合物(Ph-3)はマススペクトルで下記構造式(Ph-3)中のm=1、n=11の理論構造に相当するM+=1226のピークが得られたことから、目的物であるヒドロキシ化合物を含有することが確認された。このヒドロキシ化合物(Ph-3)のGPCより算出した水酸基当量は593g/eqであり、繰り返し単位mの平均値は0.8であった。
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、合成例1で得られたヒドロキシ化合物(Ph-1)を200g、エピクロルヒドリン437g(4.72モル)、n-ブタノール118gを仕込み溶解させた。65℃に昇温した後、共沸する圧力まで減圧して、49%水酸化ナトリウム水溶液6.66g(0.08モル)を5時間かけて滴下した。その後、同条件で0.5時間撹拌を続けた。この間、共沸によって留出してきた留出分をディーンスタークトラップで分離し、水層を除去し、油層を反応系内に戻しながら、反応を行った。その後、未反応のエピクロルヒドリンを減圧蒸留によって留去させた。それで得られた粗エポキシ樹脂にメチルイソブチルケトン150gとn-ブタノール150gとを加え溶解した。更にこの溶液に10%水酸化ナトリウム水溶液10gを添加して80℃で2時間反応させた後に洗浄液のPHが中性となるまで水50gで水洗を3回繰り返した。次いで共沸によって系内を脱水し、精密濾過を経た後に、溶媒を減圧下で留去して、エポキシ樹脂(Ep-1)を190g得た。得られたエポキシ樹脂Ep-1のエポキシ当量は2320g/eqであった。このエポキシ樹脂(Ep-1)は、マススペクトルで下記構造式(Ep-1)中のm1=1、n1=12、p1=0、p2=0、q=1の理論構造に相当するM+=883のピークが得られたことから、目的物であるエポキシ樹脂(Ep-1)を含有することが確認された。
合成例1で得られたヒドロキシ化合物(Ph-1)の200gを合成例2で得られたヒドロキシ化合物(Ph-2)の200gに変えた以外は合成例3と同様に反応し、エポキシ樹脂(Ep-2)を190g得た。得られたエポキシ樹脂(Ep-2)のエポキシ当量は2167g/eqであった。このエポキシ樹脂(Ep-2)は、マススペクトルで下記構造式(Ep-2)中のm1=1、n1=6、m2=1、n2=11、q=1、p1=0、p2=0の理論構造に相当するM+=1951のピークが得られたことから目的物である構造のエポキシ樹脂(Ep-2)を含有することが確認された。
合成例1で得られたヒドロキシ化合物(Ph-1)の200gを合成例3で得られたヒドロキシ化合物(Ph-3)の200gに変えた以外は合成例3と同様に反応し、エポキシ樹脂(Ep-3)を191g得た。得られたエポキシ樹脂(Ep-3)のエポキシ当量は2167g/eqであった。このエポキシ樹脂(Ep-2)は、マススペクトルで下記構造式(Ep-3)中のm=1、n=11、q=1、p1=0、p2=0の理論構造に相当するM+=1492のピークが得られたことから目的物である構造のエポキシ樹脂(Ep-3)を含有することが確認された。
既報(Chemistry Letters (2009),38,(7),726-727)に従って、光化学反応を利用して、以下構造の2-アントラセンカルボン酸二量体(以下、2-AC dimerとも記載する)を合成した。
既報(Journal of the American Chemical Society (2018),140,(34),10820-10828)に従って、光化学反応を利用して、以下構造の9-アントラセンカルボン酸二量体(以下、9-AC dimerとも記載する)を合成した。
既報(Scientific Reports (2020),10,(1),20214)に従って、以下構造のグリシジルエーテル基含有アントラセン化合物(A-1)を合成した。
ナスフラスコに、合成例9で得られたアントラセン化合物(A-1)を6.0g、テトロヒドロフランを20g仕込み、撹拌子を使用して溶解した。ここへ、UVスポット光源(浜松ホトニクス株式会社製「LC8」)を使用し、光量30mW/cm2でUV光を30時間照射した。その後、吸引ろ過で沈殿を回収し、室温で一晩減圧乾燥後、70℃で加熱減圧乾燥を24時間行い、以下構造のアントラセン二量体(以下、9-AG dimerとも記載する)を4.9g得た。
表1に従った配合で、エポキシ樹脂、置換アントラセン二量体化合物、硬化剤および硬化促進剤を、混合機(株式会社シンキー製「あわとり練太郎ARV-200」)にて均一混合して、実施例1~9及び比較例1~3のエポキシ樹脂組成物EPC-1~9、cEPC-1~3をそれぞれ得た。
上記実施例1~9及び比較例1~3でそれぞれ得られたエポキシ樹脂組成物EPC-1~9、cEPC-1~3を、2枚の冷間圧延鋼板(TP技研株式会社製「SPCC-SD」、1.0mm×25mm×100mm)のうち1枚に塗布し、スペーサーとしてガラスビーズ(ポッターズ・バロティーニ株式会社製「J-80」)を添加し、もう1枚のSPCC-SDを貼り合わせた(接着面積:25mm×12.5mm)。これを表1に従った温度で加熱硬化を行い、試験片を得た。その試験片を用いて引張りせん断試験を行うことで接着性を評価した。試験はJIS K 6850に従って行い、測定環境23℃における最大点応力を比較した。
加熱後接着力:作製した試験片を、加熱乾燥機にて表1に示す「追加加熱」の所定の条件で加熱した後、せん断試験を行った。結果を表1に示す。
「(初期接着力―加熱後接着力)/初期接着力×100」にて、強度の低下率を算出した。結果を表1に示す。
表1に従った配合で得た樹脂組成物を、シリコンチューブをスペーサーとしてアルミニウム鏡面板(株式会社エンジニアリングテストサービス製「JIS H 4000 A1050P」)にて挟み込み、表1に従った温度で加熱硬化を行い、厚さ0.8mmの樹脂硬化物を得た。得られた樹脂硬化物をウルトラミクロトームで断面を作製し、構造周期性の観察を行なった。観察方法は、モルフォロジーのコントラストが明確に判別できるよう、走査型電子顕微鏡(SEM)にて行った。SEM観察により、硬化物中の相分離構造の有無を確認することができる。硬化物が相分離構造を有し、その構造が海島構造を形成する場合は、島部の粒径を測定した。なお、粒径の平均値については、200μm×260μmの視野の中にある島部から、50個の島部を任意に抽出して粒径を測定し、平均粒径を求めた。結果を表1に示す。
使用機種:日本電子製JSM-7800F
加速電圧:5kV
エポキシ樹脂B:DIC株式会社製エポキシ樹脂 EPICLON 850S(ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、エポキシ当量188g/eq)
硬化剤:群栄化学工業製 BPF-HG(ビスフェノールF)
硬化剤:三菱ケミカル株式会社製ジシアンジアミド DICY7
硬化剤:関東化学製メタキシリレンジアミン(mXDA)
硬化促進剤:DIC株式会社製 B-605-IM(3-(3,4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチルウレア)
また、表中に示す比較例1及び2の「強度低下率:-2.3%、-0.8%」の意味は、それぞれ「強度増大率:2.3%、0.8%」の意味である。
<引張試験>
上記実施例1、2、5~8及び比較例2でそれぞれ得られたエポキシ樹脂組成物EPC-1、2、5~8、cEPC-2を、シリコンチューブをスペーサーとしてアルミニウム鏡面板(株式会社エンジニアリングテストサービス製「JIS H 4000 A1050P」)にて挟み込み、表2に従った温度で加熱硬化を行い、厚さ0.8mmの樹脂硬化物を得た。得られた硬化物を打抜き刃にてダンベル形状(JIS K 7161-2-1BA)に打ち抜き、これを試験片とした。この試験片の引張試験を引張試験機(株式会社島津製作所製「オートグラフAG-IS」)を用いて、JIS K 7162-2に従って行ない、測定環境23℃における破断点伸び率を評価した(試験速度:2mm/min)。結果を表2に示す。
本発明のエポキシ組成物の硬化物において、相分離構造を有することにより、低弾性相(高柔軟性)と高弾性相(接着強度)が独立して、両性能を兼備する。この相分離は、低弾性相/高弾性相それぞれを構成するマトリックス樹脂の「架橋速度の差」および架橋後硬化物の「相容性の差」から生ずると考察することができる。
また、低弾性相として、長鎖アルキルおよびポリエーテルを主鎖に含有する樹脂を用いることにより、高い柔軟性を付与することができると考察することができる。
また、アントラセン二量化体が、エポキシ基と反応しうる硬化性基を有することで、硬化後のネットワーク中にアントラセン二量体骨格が組み込まれる。この硬化物を追加加熱することにより、アントラセン二量体骨格の熱解離機能が発現し、ネットワークの切断が生じ、易解体性が発現すると考察することができる。
比較例1では、解離機能を発揮するアントラセン二量体骨格が含まれていないために、易解体性が発現しなかった。なお比較例3では、樹脂組成物が高粘度の為配合できず、評価不可であった。
また本発明の一実施形態のエポキシ樹脂組成物の硬化物が海島構造を有する場合、海部と島部において、アントラセン二量化体骨格が解離機能に有利な分布で分散されたと推測する。
Claims (16)
- エポキシ当量が500~10,000g/eqのエポキシ樹脂(A)と、
エポキシ当量が100~300g/eqのエポキシ樹脂(B)と、
アントラセン二量体骨格を有する化合物(C)と、
を含有するエポキシ樹脂組成物であって、
前記エポキシ樹脂(A)が下記一般式(1)で表され、
前記化合物(C)が、2つ以上のエポキシ基含有基、又は2つ以上の硬化性基含有基を有し、
前記化合物(C)が、前記2つ以上のエポキシ基含有基を有する場合、前記エポキシ樹脂組成物は更に硬化剤(D)を含み、
前記硬化性基含有基は、アミノ基含有基、ヒドロキシ基含有基、カルボキシル基含有基、酸無水物基含有基、アミド基含有基、イミド基含有基、チオール基含有基、エステル基含有基、マレイミド基含有基からなる群より選ばれる少なくともいずれかであることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
Xは下記一般式(2)で表される構造単位であり、Yは下記一般式(3)で表される構造単位であり、
R1、R2はそれぞれ独立して水素原子、メチル基又はエチル基であり、
R’は炭素原子数2~12の2価の炭化水素基であり、
R3、R4、R7、R8はそれぞれ独立して水酸基、グリシジルエーテル基又は2-メチルグリシジルエーテル基であり、
R5、R6、R9、R10はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基であり、
n1は4~16の整数であり、
n2は繰り返し単位の平均値で2~30である。]
R11、R12はそれぞれ独立して、グリシジルエーテル基又は2-メチルグリシジルエーテル基であり、
R13、R14はそれぞれ独立して水酸基、グリシジルエーテル基又は2-メチルグリシジルエーテル基であり、
R15、R16は水素原子又はメチル基であり、
m1、m2、p1、p2、qは繰り返しの平均値であって、
m1、m2は、それぞれ独立して0~25であり、且つm1+m2≧1であり、
p1、p2はそれぞれ独立して0~5であり、
qは0.5~5である。ただし、前記一般式(2)で表されるXと前記一般式(3)で表されるYとの結合は、ランダムであってもブロックであってもよく、1分子中に存在する各構造単位X、Yの数の総数がそれぞれm1、m2であることを示す。〕 - 前記一般式(2)中のn1が6~12であり、R3及びR4が水酸基であり、R5及びR6が水素原子である、請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記一般式(3)中の、R’が炭素原子数2~6の2価の炭化水素基であり、R7及びR8が水酸基であり、R9及びR10が水酸基である、請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記硬化性基含有基は、アミノ基含有基、ヒドロキシ基含有基、カルボキシル基含有基からなる群より選ばれる少なくともいずれかである、請求項1又は2にエポキシ樹脂組成物。
- 前記一般式(I-2)で表される前記化合物(C―i2)において、少なくとも1つのR11aおよび少なくとも1つのR21aがアミノ基含有基、ヒドロキシ基含有基およびカルボキシ基含有基からなる群より選ばれる、請求項7に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記一般式(I-2)で表される前記化合物(C―i2)において、少なくとも1つのR11aおよび少なくとも1つのR21aがカルボキシ基含有基である、請求項7に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記化合物(C)が、前記2つ以上の硬化性基含有基を有する場合、更に硬化剤(D)を含む請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 接着剤である請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。
- 前記エポキシ樹脂組成物の硬化物は、海部と島部からなる海島構造を有し、
前記海部の平均粒子径が10nm~100μmである、請求項12に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。 - 基材と、請求項12に記載の硬化物とを積層してなる積層体。
- 第一の基材、請求項12に記載の硬化物からなる層、第二の基材の順に積層されてなる積層体。
- 前記第一の基材が金属又は金属酸化物からなる基材であり、前記第二の基材がプラスチックからなる基材である請求項15に記載の積層体。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021190532 | 2021-11-24 | ||
JP2021190532 | 2021-11-24 | ||
PCT/JP2022/041694 WO2023095615A1 (ja) | 2021-11-24 | 2022-11-09 | エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2023095615A1 JPWO2023095615A1 (ja) | 2023-06-01 |
JP7320805B1 true JP7320805B1 (ja) | 2023-08-04 |
Family
ID=86539458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023510315A Active JP7320805B1 (ja) | 2021-11-24 | 2022-11-09 | エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び積層体 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7320805B1 (ja) |
TW (1) | TW202328279A (ja) |
WO (1) | WO2023095615A1 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006225544A (ja) | 2005-02-18 | 2006-08-31 | Nagase Chemtex Corp | エポキシ樹脂接着剤 |
JP2010270022A (ja) | 2009-05-20 | 2010-12-02 | Kawasaki Kasei Chem Ltd | アントラセン二量体骨格を有する新規なエポキシ化合物及びその製造法 |
JP2010275234A (ja) | 2009-05-29 | 2010-12-09 | Kawasaki Kasei Chem Ltd | アントラセン二量体骨格を有する新規なエポキシアクリレート化合物及びその製造法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003286464A (ja) | 2002-03-28 | 2003-10-10 | Mitsui Chemicals Inc | エポキシ系接着剤組成物 |
JP2013256557A (ja) | 2012-06-11 | 2013-12-26 | Hitachi Ltd | 接着剤組成物及び接着構造体の解体方法 |
JP7455476B2 (ja) | 2020-05-28 | 2024-03-26 | 株式会社ディスコ | ウエーハ検査装置、及びウエーハ検査方法 |
-
2022
- 2022-11-09 WO PCT/JP2022/041694 patent/WO2023095615A1/ja active Application Filing
- 2022-11-09 JP JP2023510315A patent/JP7320805B1/ja active Active
- 2022-11-17 TW TW111143852A patent/TW202328279A/zh unknown
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006225544A (ja) | 2005-02-18 | 2006-08-31 | Nagase Chemtex Corp | エポキシ樹脂接着剤 |
JP2010270022A (ja) | 2009-05-20 | 2010-12-02 | Kawasaki Kasei Chem Ltd | アントラセン二量体骨格を有する新規なエポキシ化合物及びその製造法 |
JP2010275234A (ja) | 2009-05-29 | 2010-12-09 | Kawasaki Kasei Chem Ltd | アントラセン二量体骨格を有する新規なエポキシアクリレート化合物及びその製造法 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
AKIYAMA H. et al.,Reversible Photocuring of Liquid Hexa-Anthracene Compounds for Adhesive Applications,The Journal of Adhesion,2018年 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2023095615A1 (ja) | 2023-06-01 |
TW202328279A (zh) | 2023-07-16 |
JPWO2023095615A1 (ja) | 2023-06-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6809628B2 (ja) | エポキシ化合物、組成物、硬化物及び積層体 | |
JP6886602B2 (ja) | 樹脂組成物、硬化物及び積層体 | |
JP6825723B2 (ja) | ヒドロキシ化合物、組成物、硬化物及び積層体 | |
JP2024040323A (ja) | エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び積層体 | |
JP7320805B1 (ja) | エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び積層体 | |
JP2021152146A (ja) | エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、その硬化物、及び積層体 | |
JP7415533B2 (ja) | エポキシ化合物、組成物、硬化物及び積層体 | |
JP7375347B2 (ja) | エポキシ化合物、組成物、硬化物及び積層体 | |
JP2021095514A (ja) | ヒドロキシ化合物、組成物、硬化物及び積層体 | |
JP2021008411A (ja) | ヒドロキシ化合物、組成物、硬化物及び積層体 | |
TWI835835B (zh) | 樹脂組成物、硬化物、積層體及電子構件 | |
CN118159581A (zh) | 环氧树脂组合物、其硬化物及层叠体 | |
WO2023223924A1 (ja) | グリシジルエーテル基含有化合物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び積層体 | |
WO2023223927A1 (ja) | グリシジルエーテル基含有化合物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び積層体 | |
WO2023223925A1 (ja) | フェノール性水酸基含有化合物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び積層体 | |
WO2023223926A1 (ja) | グリシジルエーテル基含有化合物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び積層体 | |
WO2023223923A1 (ja) | 水酸基含有化合物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び積層体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20230213 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20230213 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20230213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230404 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230524 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230704 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230714 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7320805 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |