JP7320077B2 - 印刷装置及び方法並びに印刷物製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は印刷装置及び方法並びに印刷物製造方法に係り、特にロールツーロール方式によって基材にインクジェット印刷を行う印刷技術に関する。
特許文献1及び特許文献2には、ロールツーロール方式によって搬送される軟包装用の基材にインクジェット印刷を行う印刷装置が記載されている。ロールツーロール搬送において基材の印刷面と搬送用のローラとの接触を回避して、基材の搬送経路を基材の印刷面側の方向に曲げる方向変換を行う場合に、ローラ表面から風を吹き出して基材をローラ表面から浮かせた状態で搬送する技術が知られている。このように風の力によって基材を浮上させることにより無接触の搬送を行う技術を本明細書では「浮上搬送」と記載する。
特許文献3-4には、ロールツーロール方式において浮上搬送を行う構成が記載されている。
特開2019-55570号公報 特開2019-147320号公報 特開2019-119609号公報 特開2017-185666号公報
軟包装印刷の分野では、透明な基材の印刷面に印刷された画像を、印刷面とは反対側の面から基材を通して視認する、いわゆる「裏刷り」の印刷が行われることがある。インクジェット印刷装置を用いて軟包装裏刷り印刷を行う場合、インクジェット印刷前に基材の印刷面にローラが接触すると、印刷面に傷がついて印刷画質が乱れることが懸念される。
また、インクジェット印刷前に基材の印刷面に下塗り液を付与する場合に、その下塗り液が塗布された印刷面にローラが接触すると、基材から下塗り液がローラに転写してしまうことが懸念される。
このため、インクジェット印刷が行われる基材の印刷面に搬送用のローラを接触させることなく、基材を搬送してインクジェット印刷を行うことが望ましい。基材の搬送経路を印刷面側の方向に方向変換させる場合、エアターンバーのような浮上搬送装置を採用することにより、無接触で基材の搬送方向を任意の方向に曲げることができる。
その一方で、浮上搬送においては基材に対して風を当てるため、この風の温度によって基材の温度が変化する。インクジェット印刷においては、印刷時の基材の温度が変化すると、基材上に付着したインクのドットの広がり方が変化し、印刷された色の色味が変わる。このような色味の変化が発生すると、同じ画像を印刷しても印刷結果の画像の色が微妙に異なってしまう。
特許文献1-4では、浮上搬送を行う構成に関して記載はあるものの、印刷前の浮上搬送にて基材に当てる風(以下、「浮上搬送風」という。)の温度のばらつきについては記載がない。また、特許文献1-4では、印刷前の浮上搬送における浮上搬送風の温度の変化に起因する印刷物の色味変化の課題について記載がない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、浮上搬送が行われるロールツーロール方式のインクジェット印刷において色味の変化を抑制して安定した色味の画像を得ることができる印刷装置及び方法並びに印刷物製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る印刷装置は、ウェブ状の基材を巻き出す巻出部と、巻出部から巻き出された基材に対して気体を吹き出すことにより基材を浮上させて搬送する無接触搬送部と、無接触搬送部を通過した基材にインクを吐出して画像を印刷するインクジェット印刷部と、インクジェット印刷部によって印刷が行われた基材を巻き取る巻取部と、無接触搬送部から吹き出す気体の温度のばらつきを±4℃以内の範囲に収める温度制御を行う温度調節装置と、を備える。
本態様によれば、基材の搬送経路におけるインクジェット印刷部よりも上流の無接触搬送部にて基材に対して吹き出す気体の温度のばらつきが抑制されることにより、インクジェット印刷部にて基材にインクを付与する際の基材温度のばらつきが抑制される。これにより、基材上でのインクのドットの広がり方が安定化し、温度の変化に起因する色味の変化が抑制され、安定した色味の画像を得ることができる。無接触搬送部にて基材に対して吹き出す気体は「浮上搬送風」と言い換えてもよい。「浮上搬送風」及び「風」などの記載は、気体の流れを意味しており、特に明記がない限り、気体の種類はエアー(空気)に限定されない。
無接触搬送部から吹き出される気体の温度は、インクジェット印刷部から吐出されるインクの温度以下であることが好ましい。かかる態様によれば、インクを吐出するプリントヘッド(インクジェットヘッド)の結露に起因するインクの吐出不良を抑制することができ、結露起因の画像欠陥の発生を抑制することができる。
本開示の他の態様において、基材に下塗り液を付与するプレコート部をさらに備え、プレコート部は、基材の搬送経路におけるインクジェット印刷部の位置よりも上流側の位置に配置される構成とすることができる。下塗り液を用いることにより、基材上におけるインクのドットの広がり及び/又は移動を抑制することができる。
本開示のさらに他の態様において、プレコート部は、基材の搬送経路における無接触搬送部の位置よりも上流側の位置に配置される構成とすることができる。かかる態様によれば、下塗り液が付与された基材を無接触で搬送するため、基材から下塗り液がローラ等に転写される懸念がなく、高品質の印刷が可能である。
本開示のさらに他の態様において、基材に付与された下塗り液を乾燥されるプレコート乾燥部をさらに備え、プレコート乾燥部は、基材の搬送経路におけるプレコート部と無接触搬送部との間の位置に配置される構成とすることができる。プレコート乾燥部は、例えば、基材に温風を当てる構成であってよい。
下塗り液は、インクと反応することにより、インク中の色材成分を凝集、若しくは不溶化、又はインクを増粘させる成分を含有する構成とすることができる。下塗り液が付与された基材に当てる気体の温度のばらつきが抑制されることにより、インクと下塗り液の反応速度が安定化する。
本開示のさらに他の態様において、温度調節装置は、気体の温度を検出する温度センサと、気体を加熱するヒータと、気体を冷却する冷却装置と、温度センサから信号を基にヒータ及び冷却装置を制御するコントローラと、を含む構成とすることができる。
本開示のさらに他の態様において、無接触搬送部に気体を供給する気体供給管をさらに備え、ヒータ及び冷却装置は、気体供給管に配置される構成とすることができる。
無接触搬送部において基材に対して吹き出す気体は空気であってよい。
無接触搬送部は、基材の搬送経路を基材の印刷面側の方向に方向変換させる構成とすることができる。
基材は、非浸透性を有するフィルム基材であってよい。
インクジェット印刷部は、複数色のインクのそれぞれを吐出する複数のインクジェットヘッドを備える構成とすることができる。
インクジェット印刷部は、ホワイトインクを吐出するインクジェットヘッドを含む構成とすることができる。かかる態様によれば、透明の基材に裏刷り印刷を行うことができ、ホワイトインクによって白色背景を印刷することが可能である。
本開示の他の態様に係る印刷方法は、ウェブ状の基材を巻出ロールから巻き出すことと、巻出ロールから巻き出された基材に対して気体を吹き出すことにより基材を浮上させて無接触搬送を行うことと、基材の搬送経路における無接触搬送の部分を通過した基材にインクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を行うことと、インクジェットヘッドによって印刷が行われた基材を巻取ロールに巻き取ることと、無接触搬送の際に基材に当てる気体の温度のばらつきを±4℃以内の範囲に収める温度制御を行うことと、を含む。
本開示の他の態様に係る印刷物製造方法は、ロールツーロール方式によって基材を搬送することと、基材の搬送経路の一部において基材に対して気体を吹き出すことにより基材を浮上させて無接触搬送を行うことと、基材の搬送経路における無接触搬送の部分を通過した基材にインクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を行うことと、無接触搬送の際に基材に当てる気体の温度のばらつきを±4℃以内の範囲に収める温度制御を行うことと、を含む。
本態様に係る印刷物製造方法によれば、印刷される画像の色味の変化が抑制され、安定した色味の画像の印刷物を製造することができる。
印刷が行われる基材は、軟包装に用いられる透明のフィルム基材であってよい。
本発明によれば、インクジェット印刷における色味の変化が抑制され、安定した色味の画像を得ることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る印刷装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、25℃での色味と各温度での色味との色味の変化量を示すデータとその近似曲線を示すグラフである。 図3は、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローの各色での色味の基材温度による変化を示すグラフである。 図4は、レッド、グリーン、及びブルーの各色での色味の基材温度による変化を示すグラフである。 図5は、基材温度と結露起因の単発スジとの関係を調べた実験結果を示すグラフである。 図6は、無接触搬送部の構成例を概略的に示す斜視図である。 図7は、浮上搬送風の温度制御に用いられる温度調節装置の構成例を概略的に示す断面図である。 図8は、浮上搬送風の制御方法の例を示すフローチャートである。 図9は、印刷装置の電気的構成を示すブロック図である。 図10は、搬送制御部の機能を示すブロック図である。 図11は、本発明の実施形態に係る印刷物製造方法の例を示すフローチャートである。
以下、添付図面に従って本発明の実施の形態について詳説する。
《印刷装置の構成例》
図1は、本発明の実施形態に係る印刷装置10の構成を概略的に示す図である。印刷装置10は、ウェブ状の基材12にシングルパス方式で画像を印刷するロールツーロール方式のインクジェット印刷装置である。基材12は非浸透媒体であり、例えば、軟包装に用いられる透明のフィルム基材である。ここで、非浸透とは、後述する水性プライマー及び水性インクに対して非浸透性を有することをいう。軟包装とは、包装される物品の形状により変形する材料による包装をいう。透明とは、可視光の透過率が30%以上100%以下であることをいい、好ましくは70%以上100%以下であることをいう。基材12は、例えばONY(Oriented Nylon)、OPP(Oriented Poly Propylene)、又はPET(Polyethylene Terephthalate)などであってよい。
印刷装置10は、基材12の印刷面とは反対側の面から印刷画像が視認される裏刷りの印刷物を製造する。図1において矢印Aで示す方向は、ユーザによる印刷画像の観察方向を示す。基材12の印刷面とは、インクジェット印刷によってインクが付与される基材面をいう。本実施形態に係る印刷装置10を用いて製造される印刷物は、印刷面と反対側の面である非印刷面の側から印刷画像を観察する印刷物となる。
印刷装置10は、巻出部20と、プレコート部30と、プレコート乾燥部34と、第1無接触搬送部40と、第1サクションドラム50と、ジェッティング部60と、第2サクションドラム70と、第2無接触搬送部80と、巻取部90と、を含む。巻出部20から巻取部90までの基材12の搬送経路を「基材搬送経路」という。基材搬送経路に沿った基材12の搬送方向を「基材搬送方向」という。基材搬送経路について「上流側」とは巻出部20に近い側を意味し、「下流側」とは巻取部90に近い側を意味する。
巻出部20から基材搬送経路に沿って、プレコート部30、プレコート乾燥部34、第1無接触搬送部40、第1サクションドラム50、ジェッティング部60、第2サクションドラム70、第2無接触搬送部80、及び巻取部90が、この順序で配置される。
巻出部20から巻き出した基材12を基材搬送経路に沿って巻取部90へと搬送する基材搬送機構100は、第1無接触搬送部40、第1サクションドラム50、第2サクションドラム70、及び第2無接触搬送部80を含むロールツーロール搬送機構である。なお、巻出部20及び巻取部90は、基材搬送機構100に含まれてよい。また、基材搬送機構100は、図1に示す構成の他に、ガイドローラとして機能する不図示のパスローラ、不図示の駆動ローラ、及び無接触搬送部等の要素を1つ以上含んで構成されてもよい。基材搬送機構100は、基材12を一定の搬送速度で搬送することができる。
巻出部20には、巻出ロール22が配置される。巻出ロール22は、印刷前の(未印刷の)基材12がロール状に巻かれているロールである。巻出部20は、巻出ロール22のコア23を回転可能に支持する不図示の巻出装置を備えており、巻出ロール22から基材12が巻き出される。
巻取部90には、巻取ロール92が配置される。巻取ロール92は、ジェッティング部60によって印刷が行われた印刷済みの基材12がロール状に巻き取られたロールである。巻取部90は不図示の巻取装置を備えており、巻取装置に保持された不図示の巻取リールには巻出部20から巻き出された基材12の一端が接続される。巻取装置は巻取リールを回転駆動させる不図示の巻取モータを備えている。巻取リールを回転させることによって、基材12は巻取ロール92に巻き取られる。
印刷装置10は、ジェッティング部60におけるインクジェット印刷の前に、プレコート部30において基材12に下塗り液を付与してからインクジェット印刷を行う2液構成が採用されている。すなわち、プレコート部30は、ジェッティング部60よりも基材搬送経路の上流側に配置される。インク組成物と下塗り液とを用いることで、インクジェット印刷を高速化でき、高速印刷しても濃度及び解像度の高い描画性、例えば細線や微細部分の再現性に優れた画像が得られる。本実施形態では、インクジェット印刷において水性インクが用いられ、下塗り液として水性プライマーが用いられる。
プレコート部30は、基材12の印刷面に水性プライマーを塗布する。水性プライマーは、水と、水性インク中の色材成分を凝集、若しくは不溶化又はインクを増粘させる成分と、を含む。水性プライマーの塗布量は、例えば、ジェッティング部60によって塗布される水性インクの塗布量の1/10程度である。水性プライマーの粘度は、例えば、0.5cP以上5.0cP以下である。なお、1cP(センチポアズ)は0.001Pa・s(パスカル秒)である。
プレコート部30には、例えば、チャンバードクター式のコーターが用いられる。コーターは、塗布ローラ32と、不図示のチャンバと、不図示のブレードと、を備える。チャンバは水性プライマーを貯留する容器である。塗布ローラ32は、不図示のモータによって回転する。チャンバから塗布ローラ32の表面に水性プライマーが供給される。ブレードは、回転する塗布ローラ32の表面の余分な水性プライマーを掻き取る。塗布ローラ32は、不図示の対向ローラとの間に基材12を挟み込み、水性プライマーが供給されたローラ表面を基材12の印刷面に当接させることにより、水性プライマーを基材12の印刷面に塗布する。
なお、コーターは、チャンバードクター式のコーターに限定されず、ダイレクトグラビアコーターを適用してもよいし、キスリバースコーターを適用してもよい。また、下塗り液の塗布方法はローラ塗布方式に限らず、インクジェット方式を採用してもよい。
プレコート乾燥部34は、プレコート部30によって基材12の印刷面に塗布された水性プライマーを乾燥させる処理を行う。プレコート乾燥部34は、不図示の温風ヒータを備える。温風ヒータは、例えば、基材12の幅全体に渡る不図示のスリットノズルを有する。プレコート乾燥部34は、温風ヒータのスリットノズルから基材12の印刷面に向けて温風を吹き付け、水性プライマーを乾燥させる。
水性プライマーが乾燥された基材12は、第1無接触搬送部40及び第1サクションドラム50を経由してジェッティング部60に搬送される。
第1無接触搬送部40は、基材12に対してエアーを吹き出して浮上搬送を行い、基材12の印刷面に接触することなく、基材12の進行方向を基材12の印刷面側の方向に曲げる方向変換を行う。図1に示す第1無接触搬送部40は、プレコート乾燥部34において水平方向に搬送される基材12の進行方向を上向きに90度ターンさせる例を示すが、方向変換の角度は90度に限らず、0度を超える角度で180度以下の任意の角度とすることができる。第1無接触搬送部40の詳細は後述する。
第1無接触搬送部40によって基材12の進行方向が曲げられた基材12は第1サクションドラム50へと搬送される。第1サクションドラム50は、ジェッティング部60よりも基材搬送経路の上流側に配置される。
第1サクションドラム50は、不図示のモータによって回転し、基材12をドラム外周面に吸着して搬送する。第1サクションドラム50は、ドラム外周面に複数の不図示の吸着孔を有する。第1サクションドラム50は、不図示のポンプにより吸着孔が吸引されることで、ドラム外周面に基材12を吸着する。
第1サクションドラム50によって搬送された基材12は、第2サクションドラム70に搬送される。第2サクションドラム70の構成は、第1サクションドラム50と同様である。第2サクションドラム70の回転速度と不図示の駆動ローラの回転速度とに回転速度差を与えることにより、基材12に搬送テンションを付与することができる。搬送テンションとは、基材12が基材12の進行方向に受ける引張力である。
ジェッティング部60は、第1サクションドラム50と第2サクションドラム70との間の基材搬送経路に配置される。ジェッティング部60は、インクジェットヘッド62K、62C、62M、62Y、62Wを備える。ジェッティング部60は本開示における「インクジェット印刷部」の一例である。インクジェットヘッド62K、62C、62M、62Y、62Wは、それぞれブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ホワイト(W)の水性インクを吐出するプリントヘッドである。
水性インクとは、水と水に可溶な溶媒に染料、顔料等の色材とを溶解又は分散させたインクをいう。本実施形態においては水性顔料インクが用いられる。CMYKの各水性インクの顔料には有機系の顔料が用いられる。水性ホワイトインクの顔料には酸化チタンが用いられる。各水性インクの粘度は、0.5cP以上5.0cP以下である。水性インクは水性プライマーと反応することにより増粘する。
インクジェットヘッド62K、62C、62M、62Y、62Wのそれぞれには、対応する色の不図示のインクタンクから不図示の配管経路を経由して、水性インクが供給される。インクジェットヘッド62K、62C、62M、62Y、62Wのそれぞれのインク供給系にはインクの温度を指定されたインク温度に維持するための不図示のインク温度調節装置が設けられている。インク温度調節装置は、インク温度を検出する不図示の温度センサと、インクを加熱する不図示のヒータと、温度センサの検出信号を基にヒータを制御する不図示のコントローラと、を含む。
インクジェットヘッド62K、62C、62M、62Y、62Wは、基材搬送機構100によって搬送される基材12に対して1回の走査によって印刷可能なライン型のプリントヘッドである。
インクジェットヘッド62K、62C、62M、62Y、62Wの各ノズル面には、インクの吐出口である複数のノズルが二次元配列されている。ノズル面とは、ノズルが形成されている吐出面をいう。インクジェットヘッド62K、62C、62M、62Y、62Wの各ノズル面には、撥水膜が形成されている。
インクジェットヘッド62K、62C、62M、62Y、62Wは、それぞれ複数のヘッドモジュールを基材12の幅方向に繋ぎ合わせて構成することができる。
基材搬送機構100によって搬送される基材12の印刷面に向けて、インクジェットヘッド62K、62C、62M、62Y、62Wのうち少なくとも1つからインクの液滴が吐出され、吐出された液滴が基材12に付着することにより、基材12の印刷面に画像が印刷される。ジェッティング部60において基材12の印刷面に付与されたインクは、プレコート部30において基材12の印刷面に塗布された水性プライマーによって凝縮増粘反応する。
なお、ここではKCMYの4色のカラーインク(非白色インク)とホワイト(白色)インクとを用いる構成を示したが、インク色と色数については本実施形態に限定されない。例えば、ライトマゼンタ、ライトシアン等の淡色インク、グリーン、オレンジ、バイオレット等の特色インク、クリアインク、メタリックインク等を吐出するインクジェットヘッドを追加してもよい。また、同じ色のインクを吐出する複数本のインクジェットヘッドを配置してもよい。各色のインクジェットヘッドの配置順序についても特に限定されないが、ホワイトインクは白色背景画像を印刷する際に使用することから、インクジェットヘッド62Wは、非白色インクを吐出するインクジェットヘッドよりも下流側の位置に配置されることが好ましい。
第2無接触搬送部80は、第2サクションドラム70と巻取部90との間の基材搬送経路に配置される。第2無接触搬送部80の構成は第1無接触搬送部40と同様である。
《第1無接触搬送部40から吹き出す風の温度について》
軟包装においては印刷物の色味の変化に非常に敏感であることが市場調査等から把握されている。したがって、印刷物の色味の変化を、要求される許容範囲内に抑えることが求められる。具体的に、色味の変化量ΔEがΔE≦2を満たしていれば、市場の要求に応えることができると考えられる。ΔEは国際照明委員会(CIE:Commission internationale de l'eclairage)が定めるCIE L*a*b*(CIELAB)色空間における色差である。
[基材温度と色味変化の関係]
図2から図4は、基材温度と色味の変化量との関係を調べた実験結果を示すグラフである。実験では、基材温度を25℃から40℃まで振り、各温度での印刷濃度を変更したチャートを印刷して、温度による色味の変化量から温度に対する色味の変化率(傾き)を求めた。実験にて使用した基材、下塗り液、インク、インク温度、及び基材標準温度の条件は下記のとおりである。
〈実験条件〉
・基材:Carta Integra 265gsm
・下塗り液:富士フイルム社製 プレコンディショニング液 C-FJ-CP3
・インク:富士フイルム社製 インクジェット用水性顔料インク
・インク温度:30℃
・基材標準温度:30℃
図2は、最低温度(ここでは25℃)での色味と各温度での色味との色味の変化量を示すデータとその近似曲線を示すグラフである。横軸は温度を表し、縦軸は色差ΔEを表す。図3は、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色での色味の基材温度による変化を示すグラフである。図4は、レッド、グリーン、及びブルーの各色での色味の基材温度による変化を示すグラフである。図3及び図4において横軸は印刷濃度を表し、縦軸は単位温度あたりの色味変化量(ΔE/ΔT)を表す。ΔE/ΔTを「温度に対する色味の傾き」という。なお、横軸の印刷濃度は、網点面積率によって表されている。
図3及び図4から、温度に対する色味の傾きの最大値は0.25以下であることがわかる。したがって、色味変化をΔE≦2に収めるには、基材の温度変化量は2/0.25=8[℃]以内にする必要がある。これは基材の温度のばらつきを±4℃以内に収める必要があることを意味している。
使用する基材の種類を変えて同様の実験を実施した場合においても、各種の非浸透媒体について、図2~図4に示す結果と概ね同様の結果となる。
軟包装に用いられる基材12は、一般に、その厚みが概ね20μm~25μmと極めて薄い基材であることから、印刷時における基材12の温度は、第1無接触搬送部40の浮上搬送にて基材12に当てる風の温度に容易に追従すると考えられる。
したがって、印刷物の色味変化をΔE≦2に収めるには、第1無接触搬送部40における浮上搬送にて基材12に当てる風の温度のばらつきを±4℃以内の範囲内に抑えることが必要である。本実施形態に係る印刷装置10は、第1無接触搬送部40にて基材12に当てる風の温度をT1[℃]、温度制御における目標温度をTgt[℃]とすると、温度T1をTgt±4℃以内の温度範囲に制御する。目標温度Tgtはジェッティング部60にてインクジェットヘッドから吐出されるインクの温度よりも低い値に設定されることが好ましい。
[インク温度と浮上搬送風の温度との関係について]
図5は、基材温度と結露起因の単発スジとの関係を調べた実験結果を示すグラフである。単発スジとは、ノズルの吐出不良によって印刷物に発生するスジ状の画像欠陥である。結露起因の単発スジとは、プリントヘッドのノズル面が結露することによって発生するノズルの吐出不良に起因する単発スジをいう。
図5の横軸は基材温度を表し、縦軸は結露起因の単発スジの本数を100枚当たりの発生本数によって表す。実験を実施した環境は温度28℃、湿度60%RHであり、インク温度は30℃とした。インク温度とは、プリントヘッドから吐出するインクの温度であり、ノズル面の温度と理解してよい。インクは水性顔料インクのブラックインク(P20K)を用いた。
図5に示すグラフによれば、インク温度30℃に対して、基材温度が32℃以下の温度である場合に単発スジは未発生であるのに対し、基材温度が33℃を超えると単発スジの発生頻度が急激に上昇する。インクジェット印刷時における基材温度は、インクジェット印刷の手前の浮上搬送にて基材に当てる風の温度にならうと理解される。したがって、結露起因の単発スジの発生を抑制する観点から、浮上搬送風の好ましい温度の条件は、マージンを見て、インク温度以下である。すなわち、第1無接触搬送部40における浮上搬送風の温度範囲の上限温度であるTgt+4℃がインク温度以下であることが好ましい。
《無接触搬送部の構成例》
図6は、無接触搬送部の構成例を概略的に示す斜視図である。ここでは基材搬送経路をU字型に180度方向変換する180度ターンバーの例を示すが、90度ターンバーなど他の角度に方向変換するターンバーについても基本的な構造は同様である。第1無接触搬送部40及び第2無接触搬送部80のそれぞれは、概ね同様の構成を採用し得る。ここでは第1無接触搬送部40について説明する。
第1無接触搬送部40は、ターンバー42を備える。ターンバー42は、基板搬送経路に沿ったU字状の曲面を有する搬送板44と、搬送板44の幅方向の両端の側面部分を覆う2枚の側板45、45と、搬送板44の後背部(図2における上端部分)を覆う後背板46と、を含む。
搬送板44は、円弧状に湾曲された曲面部44Aと、曲面部44Aの円弧の両端から延出する平面部44Bとを含む。搬送板44の曲面部44A及び平面部44Bには、基材12に対してエアーを吹き出す複数の吹出口48が配置されている。吹出口48は、円形状の貫通孔であってよい。吹出口48は、搬送板44の面内において基材搬送方向に直交する基材幅方向と基材搬送方向と方向に所定のピッチで千鳥状に配置されている。吹出口48のピッチは、吹出口48の孔径に応じて設定することが好ましい。
ターンバー42の内部は、仕切板410、410によって複数の部屋412A、412B、412Cに分割されており、それぞれの部屋間のエアーの流れが遮断されている。図6では2枚の仕切板410、410によってターンバー42の幅方向に等間隔で3つの部屋412A,412B、412Cに区画する例を示すが、ターンバー42の内部の部屋の分割形態はこの例に限らず、適宜の構成を採用し得る。
後背板46には、複数の部屋412A、412B、412Cのそれぞれにエアーを供給するエアー供給管414A、414B、414Cが接続される。エアー供給管414A、414B、414Cには、不図示のブロアが接続される。ターンバー42として、例えば、BELLMATIC株式会社製エアターンバーTBA、又はTBEを使用することができる。
エアー供給管414A、414B、414Cを介してターンバー42に供給されたエアーは、吹出口48から吹き出される。本実施形態では吹出口48から吹き出すエアーの温度のばらつきが±4℃以内に制御される。
吹出口48から吹き出すエアーにより、基材12は搬送板44から浮上し、ターンバー42に無接触で浮上搬送される。なお、浮上搬送という用語は、浮揚搬送、無接触搬送、又はエアーフロート搬送と同義である。エアー供給管414A、414B、414Cは本開示における「気体供給管」の一例である。
図7は、浮上搬送風の温度制御に用いられる温度調節装置440の構成例を概略的に示す断面図である。温度調節装置440は、温度センサ442と、ヒータ444と、ペルチェ素子446と、コントローラ448と、を備える。温度センサ442、ヒータ444、及びペルチェ素子446は、コントローラ448と接続される。
温度センサ442は、例えば、熱電対であってよい。温度センサ442は、ターンバー42の内部に配置され、吹出口48から吹き出すエアーの温度を検出する。コントローラ448は温度センサ442から得られる信号を基に浮上搬送風の温度を測定する温度測定器449を含む。温度測定器449は、測定された温度の情報を表示するディスプレイを備えていてもよい。
コントローラ448は、浮上搬送風の温度が指定された温度範囲となるようにヒータ444及びペルチェ素子446を動作させる。コントローラ448は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを含んで構成される。
ヒータ444及びペルチェ素子446は、エアー供給管414に配置される。エアー供給管414は、図6に示すエアー供給管414A、414B、414Cを表している。複数本のエアー供給管414A、414B、414Cのそれぞれにヒータ444及びペルチェ素子446が配置される。ヒータ444は、エアーを加熱して浮上搬送風の温度を上昇させる加熱装置の一例である。ヒータ444は、コントローラ448によってON/OFFが制御される。ペルチェ素子446は、エアーを冷却して浮上搬送風の温度を下げる冷却装置の一例である。
コントローラ448は、浮上搬送風の温度をインク温度以下の温度に制御し、かつ温度ばらつきを±4℃以内の範囲に収める温度制御を行う。例えば、インク温度を30℃に設定する場合、コントローラ448は、浮上搬送風の温度を26℃±4℃の範囲内に制御する。つまり、±4℃の温度ばらつきの許容範囲における最大の値がインク温度以下となるように浮上搬送風の温度が制御される。
基材12の印刷面には、プレコート層33が形成されている。第1無接触搬送部40によれば、プレコート層33を搬送板44に接触させることなく、基材12を搬送することができる。第1無接触搬送部40は本開示における「無接触搬送部」の一例である。
《浮上搬送風の制御方法の例》
図8は、浮上搬送風の制御方法の例を示すフローチャートである。図8に示すフローチャートのステップは、コントローラ448によって実行される。
ステップS11において、コントローラ448は浮上搬送風の送風を開始する。コントローラ448は、不図示のエアー供給弁を開き、エアー供給管414を介してターンバー42へのエアーの供給を開始して吹出口48からエアーを吹き出させる。
ステップS12において、コントローラ448はヒータ444の電源をONする。また、ステップS13において、コントローラ448は温度測定器449の電源をONする。以後、温度測定器449による温度の測定が継続され、コントローラ448は浮上搬送風の温度を常時監視する。
ステップS14において、コントローラ448は印刷装置10による印刷が可能な状態であるか否かを判定する。この判定処理は、後述するステップS16又はステップS18にて設定されるフラグに基づいて行われる。印刷可能な状態を「印刷OK」の状態といい、印刷不能な状態を「印刷NG」の状態という。制御開始直後の初期状態においては「印刷NG」の状態であるとする。
ステップS14の判定結果がNo判定である場合、つまり、印刷装置10が印刷NGの状態である場合、コントローラ448はステップS15に進む。
ステップS15において、コントローラ448は浮上搬送風の温度が印刷可能温度であるか否かを判定する。印刷可能温度は、例えば、26℃±4℃の温度範囲に指定される。ステップS15の判定結果がNo判定である場合、コントローラ448はステップS20に進む。
ステップS15の判定結果がYes判定である場合、コントローラ448はステップS16に進む。ステップS16において、コントローラ448は印刷装置10が印刷OKの状態であることを示すフラグをセットする。印刷OKのフラグがセットされている状態は、印刷装置10による印刷の実行が許可される状態であることを表している。ステップS16の後、コントローラ448はステップS20に進む。印刷OKの状態である場合に印刷ジョブが実行され、印刷が行われる。
ステップS14の判定結果がYes判定である場合、コントローラ448はステップS17に進む。ステップS17においてコントローラ448は、浮上搬送風の温度が印刷不可能温度であるか否かを判定する。印刷不可能温度とは、印刷可能温度ではないこと、つまり印刷可能温度の範囲から外れている温度であることを意味する。
ステップS17において、コントローラ448は浮上搬送風の温度が印刷不可能温度であるか否かを判定する。印刷不可能温度は、例えば、26℃±4℃の温度範囲に指定される。ステップS17の判定結果がYes判定である場合、つまり、浮上搬送風の温度が印刷不可能温度である場合、コントローラ448はステップS18に進む。
ステップS18において、コントローラ448は印刷装置10が印刷NGの状態であることを示すフラグをセットする。印刷NGのフラグがセットされている状態は、印刷装置10による印刷の実行が禁止される状態であることを表している。ステップS18の後、コントローラ448はステップS20に進む。
ステップS17の判定結果がNo判定である場合、コントローラ448はステップS20に進む。
ステップS20において、コントローラ448はヒータ電源がONの状態であるか否かを判定する。ステップS20の判定結果がYes判定である場合、コントローラ448はステップS21に進み、浮上搬送風の温度が指定上限温度以上であるか否かを判定する。指定上限温度は、印刷可能温度として指定されている温度範囲の上限を示す温度、又はこれよりも僅かに低い温度に設定される。
ステップS21の判定結果がNo判定である場合、コントローラ448はステップS14に戻る。
ステップS21の判定結果がYes判定である場合、コントローラ448はステップS22に進み、ヒータ444の電源をOFFし、かつ、ペルチェ素子446の電源をONする。ステップS22の後、コントローラ448はステップS14に戻る。
ステップS20の判定結果がNo判定である場合、コントローラ448はステップS23に進み、浮上搬送風の温度が指定下限温度以下であるか否かを判定する。指定下限温度は、印刷可能温度として指定されている温度範囲の下限を示す温度、又はこれよりも僅かに高い温度に設定される。
ステップS23の判定結果がNo判定である場合、コントローラ448はステップS14に戻る。
ステップS23の判定結果がYes判定である場合、コントローラ448はステップS24に進み、ヒータ444の電源をONし、かつ、ペルチェ素子446の電源をOFFする。ステップS24の後、コントローラ448はステップS14に戻る。
印刷装置10の稼働中に図8の制御を継続的に実行することにより、印刷時における浮上搬送風の温度のばらつきを±4℃以内にすることが可能である。
《印刷装置10の制御系の説明》
図9は、印刷装置10の電気的構成を示すブロック図である。印刷装置10は、通信部202と、ユーザインターフェース204と、記憶部206と、統括制御部210と、巻出制御部220と、搬送制御部222と、プレコート制御部230と、プレコート乾燥制御部234と、ジェッティング制御部260と、巻取制御部290と、を備えている。
通信部202は、有線又は無線の通信インターフェースを含む。印刷装置10は通信部202を介して印刷対象の画像データ等を取得することができる。
ユーザインターフェース204は、ユーザが印刷装置10を操作するための不図示の入力装置と不図示の表示装置とを含む。入力装置は、例えばユーザからの入力を受け付ける操作パネルである。入力装置には、キーボード、マウス、タッチパネル、トラックボールなど、各種の入力装置を採用することができ、これらの適宜の組み合わせであってもよい。表示装置は、例えば画像データと各種の情報とを表示するディスプレイである。ユーザは入力装置を操作することで、印刷装置10に所望の画像を印刷させることができる。
記憶部206は、印刷装置10を制御するためのプログラムと、プログラムの実行に必要な情報と、を記憶する。記憶部206は、不図示のハードディスク、及び/又は各種半導体メモリ等の非一時的な有体物たるコンピュータ可読媒体により構成される。
統括制御部210は、記憶部206に記憶されたプログラムに従って各種の処理を行い、印刷装置10の全体の動作を統括制御する。
巻出制御部220は、巻出部20における不図示のモータの回転を制御し、基材12の巻出動作を制御する。
搬送制御部222は、基材搬送機構100の動作を制御する。巻出部20及び巻取部90は基材搬送機構100に含まれてもよい。
搬送制御部222は、不図示のモータ等の回転を制御し、それぞれ所定の速度で回転させることで、基材12をロールツーロール方式で搬送させる。搬送制御部222は、図7で説明したコントローラ448を含む。
プレコート制御部230は、プレコート部30のコーターを制御する。すなわち、プレコート制御部230は、塗布ローラ32を駆動する不図示のモータの回転を制御し、塗布ローラ32を所定の速度で回転させ、塗布ローラ32によって基材12の印刷面に水性プライマーを塗布させる。
プレコート乾燥制御部234は、プレコート乾燥部34に備えた温風ヒータの温度と風量を制御し、基材12上の下塗り液を乾燥させる。
ジェッティング制御部260は、印刷データに基づいて、ジェッティング部60における各インクジェットヘッド62K,62C、62M、62Y、62Wのインク吐出動作を制御する。ジェッティング制御部260は、印刷対象の画像データに対する各種の変換処理や補正処理、並びにハーフトーン処理などを行う画像処理部を含む。変換処理には、画素数変換、階調変換、色変換などが含まれる。補正処理には、濃度補正及び不吐出ノズルによる画像欠陥の視認性を抑制するための不吐出補正などが含まれる。
ジェッティング制御部260は、インクジェットヘッド62K,62C、62M、62Yによって、それぞれのノズル面と対向する位置を基材12が通過するタイミングにおいて、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの水性インクの液滴を基材12に向けて吐出させる。これにより、基材12の印刷面にカラー画像が印刷される。
ジェッティング制御部260は、インクジェットヘッド62Wのノズル面と対向する位置を基材12が通過するタイミングにおいて、インクジェットヘッド62Wからホワイトの水性インクの液滴を基材12に向けて吐出させる。これにより、基材12の印刷面に白色背景画像が印刷される。白色背景画像は、カラー画像の領域の全面に印刷される画像に限定されず、カラー画像の領域に対して選択的に印刷される画像であってもよい。
巻取制御部290は、巻取部90における不図示のモータの回転を制御し、巻取ロール92を回転させて、基材12の巻取動作を制御する。
図10は、搬送制御部222の機能を示すブロック図である。搬送制御部222は、第1無接触搬送制御部224と、サクションドラム制御部225と、第2無接触搬送制御部228と、を含む。第1無接触搬送制御部224は、第1無接触搬送部40における浮上搬送風の温度と吹出口48からのエアーの吹き出し量(風量)とを制御する。第1無接触搬送制御部224は、図7にて説明したコントローラ448を含む。
サクションドラム制御部225は、第1サクションドラム50及び第2サクションドラム70のそれぞれの回転速度及び吸引圧力を制御する。サクションドラム制御部225は、基材12の搬送テンションを制御するテンション制御部として機能し得る。
第2無接触搬送制御部228は、第2無接触搬送部80の吹出口から吹きだすエアーの風量を制御する。なお、第2無接触搬送部80は、風の温度を制御しない形態が可能であり、温度センサ442、ヒータ444、及びペルチェ素子446を省略することができる。
《印刷物製造方法の例》
図11は、本発明の実施形態に係る印刷物製造方法の例を示すフローチャートである。なお、図11のフローチャートは、印刷装置10を用いて実施される印刷方法の例と理解してもよい。印刷装置10を用いてロールツーロール方式のインクジェット印刷を実行することにより、印刷物を製造することができる。
ステップS110において、第1無接触搬送制御部224は浮上搬送風の目標温度を設定する。この設定はプログラムに従って予め指定された値に自動的に設定されてもよいし、ユーザインターフェース204を介してユーザによって指定された値に設定されてもよい。
浮上搬送風の目標温度は、印刷時におけるインク温度を基に自動的に決定されてもよい。指定された目標温度を中心に±4℃のばらつきの許容範囲が設定され、印刷可能温度の範囲が設定される。なお、ステップS110において、基準温度としての目標温度を設定する構成に限らず、±4℃の許容範囲の下限温度と上限温度とを設定してもよい。
ステップS111において、第1無接触搬送制御部224は浮上搬送風の制御を開始する。ステップS111における制御処理の内容は、図8で説明したフローチャートであってよい。ステップS111にて開始される浮上搬送風の制御は、以後、印刷が終了するまで継続的に実行される。
ステップS112において、統括制御部210は印刷OKの状態であるか否かを判定する。この判定処理は、図8のステップS16又はステップS18にて設定されるフラグに基づいて行われる。ステップS113の判定結果がNo判定である場合、統括制御部210はステップS112の処理をループし、印刷OKの状態になるまで待つ。
ステップS112の判定結果がYes判定である場合、統括制御部210はステップS112に進み、指定された印刷ジョブの実行を行う。
ステップS113において、基材搬送機構100は巻出ロール22から基材12を巻き出し、基材12の搬送を行う。
ステップS114において、プレコート部30は基材12の印刷面に水性プライマーを塗布する。
ステップS115において、プレコート乾燥部34は基材12の印刷面に塗布された水性プライマーを乾燥させる。
ステップS116において、第1無接触搬送部40は基材12の印刷面に浮上搬送風を吹き出し、無接触で基材搬送経路の方向変換を行う。
ステップS117において、第1サクションドラム50は基材12を非印刷面側から吸着して基材12を搬送する。
ステップS118において、ジェッティング部60は基材12の印刷面にインクを付与して基材12に画像を印刷する。ジェッティング部60によりインクジェット印刷が行われた基材12の領域は第2サクションドラム70による吸着搬送と第2無接触搬送部80による無接触搬送とを経て巻取部90へと搬送される。
その後、ステップS120において、巻取部90は印刷済みの基材12を巻取ロール92に巻き取る。印刷済みの基材12は本開示における「印刷物」の一例である。なお、ステップS118とステップS120との間にインク乾燥を行うステップを追加してもよい。例えば、不図示のインク乾燥部は、基材搬送経路において第2無接触搬送部80と巻取部90との間に配置され、インク乾燥部は、基材12の印刷面に付与されたインクを乾燥させる。
ステップS121において、統括制御部210は印刷を終了するか否かを判定する。指定された印刷ジョブが未完了の場合など、印刷を継続する場合には、ステップS121の判定結果がNo判定となり、ステップS112に戻る。なお、ステップS112からステップS121の処理が実行されている期間中は、図8で説明した浮上搬送風の制御も実行され、印刷時における第1無接触搬送部40の浮上搬送風の温度のばらつきは±4℃以内に抑えられる。
指定された印刷ジョブの処理が完了した場合、あるいは、印刷ジョブの途中で巻出ロール22を交換する場合など、印刷を終了する場合には、ステップS121の判定結果がYes判定となり、統括制御部210は図11のフローチャートを終了する。こうして、印刷物の製造が終了する。本実施形態に係る印刷物製造方法によれば、安定した色味の印刷物を得ることができる。
ステップS114の基材巻き出し動作とステップS120の基材巻き取り動作とを含む基材搬送の動作によって巻出部20から巻取部90に基材12を搬送することは、本開示における「ロールツーロール方式によって基材を搬送すること」の一例である。
《インクジェットヘッドの吐出方式について》
インクジェットヘッドのイジェクタは、液体を吐出するノズルと、ノズルに通じる圧力室と、圧力室内の液体に吐出エネルギーを与える吐出エネルギー発生素子と、を含んで構成される。イジェクタのノズルから液滴を吐出させる吐出方式に関して、吐出エネルギーを発生させる手段は、圧電素子に限らず、発熱素子や静電アクチュエータなど、様々な吐出エネルギー発生素子を適用し得る。例えば、発熱素子による液体の加熱による膜沸騰の圧力を利用して液滴を吐出させる方式を採用することができる。インクジェットヘッドの吐出方式に応じて、相応の吐出エネルギー発生素子が流路構造体に設けられる。
《下塗り液の例》
下塗り液は、プレコンディショニング液、プレコート液、前処理液、あるいは処理液などと呼ばれる場合がある。下塗り液は、例えば、インクのインク組成物中の成分を凝集させる凝集剤を少なくとも含み、必要に応じて、さらに他の成分を用いて構成することができる。凝集剤としては、インク組成物のpHを変化させることができる化合物であってもよいし、多価金属塩であってもよく、ポリアリルアミン類であってもよい。例えば、凝集剤としては、水溶性の高い酸性物質を用いることができ、凝集性を高め、インク全体を固定化させる点で、有機酸が好ましく、2価以上の有機酸がより好ましく、2価以上3価以下の酸性物質が特に好ましい。具体的には、リン酸、シュウ酸、マロン酸、クエン酸などが好適に挙げられる。凝集剤は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
下塗り液は、目的の凝集効果を損なわない範囲内で、さらにその他の成分として他の添加剤を含有することができる。他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。
《各処理部及び制御部のハードウェア構成について》
図9及び図10で説明した通信部202、統括制御部210、巻出制御部220、搬送制御部222、第1無接触搬送制御部224、サクションドラム制御部225、第2無接触搬送制御部228、プレコート制御部230、プレコート乾燥制御部234、ジェッティング制御部260、及び巻取制御部290などの各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造は、次に示すような各種のプロセッサ(processor)である。
各種のプロセッサには、プログラムを実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。
1つの処理部は、これら各種のプロセッサのうちの1つで構成されていてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサで構成されてもよい。例えば、1つの処理部は、複数のFPGA、或いは、CPUとFPGAの組み合わせによって構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第一に、クライアントやサーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第二に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)などに代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサを1つ以上用いて構成される。
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
《実施形態の利点》
(1)本実施形態によれば、ジェッティング部60にてインクジェット印刷を行う前の浮上搬送にて基材12に当てる風の温度のばらつきを±4℃以内に抑えたことにより、インクジェット印刷における色味の変化が抑制され、ΔE≦2を満たす安定した色味の画像を得ることができる。
(2)また、インクジェット印刷を行う前の浮上搬送にて基材12に当てる風の温度をインク温度以下とすることにより、結露起因の印刷不良の発生を抑制することができる。
(3)本実施形態によれば、浮上搬送風の温度制御によって無接触で基材12の温度を制御できるため、接触式の加熱ローラ等を用いて基材温度を制御する構成と比較して、温度制御の追従性(応答性)が高く、インクジェット印刷時における基材12の温度の安定化を図ることができる。
《変形例1》
図1で説明した印刷装置10の構成については、様々な変形が可能である。例えば、巻出部20とプレコート部30との間の基材搬送経路においてコロナ処理などの表面改質を行う表面改質部を備える形態も可能である。
《変形例2》
また、印刷装置10は、ジェッティング部60と巻取部90との間にインク乾燥部及び画像検査部を備えてもよい。この場合、印刷装置10は、インク乾燥部を制御する不図示のインク乾燥制御部と、画像検査部を制御する不図示の画像検査制御部と、を備える。インク乾燥部は、基材12の印刷面に付与されたインクを乾燥させる温風ヒータを含む。インク乾燥制御部は、温風ヒータの温度及び風量を制御し、基材12上のインクを乾燥させる。
画像検査部は、基材12に印刷された画像を撮像する撮像デバイスを含む。画像検査部は、基材12に印刷されたテストパターン画像を読み取り、その読取画像から不良ノズルを特定する処理を行うことができる。また、画像検査部は、基材12に印刷された印刷対象の画像を読み取り、その読取画像を基に画像内にスジ等の画像欠陥があるか否かを検査する印刷画像検品の処理を行うことができる。ここでいう「印刷対象の画像」とは、印刷ジョブにて指定された印刷用の画像データに対応する画像であり、ユーザによって指定される印刷目的の画像を指す。画像検査制御部は、画像検査部による画像の読み取り動作の制御と、得られた読取画像の処理と、を行う。
《変形例3》
図1では下塗り液を用いる2液構成の印刷装置10の例を説明したが、下塗り液を使用しない形態も可能であり、図1の印刷装置10からプレコート部30を省略した構成も可能である。
《変形例4》
上述の実施形態では浮上搬送風としてエアー(空気)を用いる例を説明したが、浮上搬送の際に基材12に対して吹き出す気体の種類は特に限定されない。エアーに代えて、窒素などの不活性ガスを用いてもよい。
《変形例5》
浮上搬送風の温度のばらつきを±4℃よりもさらに狭い範囲に抑えることにより、例えば、±3℃以内に抑えることにより、より一層色味の変化を抑制することができる。
《変形例6》
上述の実施形態では軟包装用の透明基材に対する裏刷り印刷の例を説明したが、基材は不透明なフィルム基材であってもよく、また、裏刷り印刷に限らず、印刷面側から印刷画像を観察する印刷物を製造する印刷装置であってもよい。
《変形例7》
上述の実施形態では基材12の片面を印刷面とし、他方の面を非印刷面として説明したが、本発明は両面印刷を行う印刷装置に対しても適用することができる。例えば、基材の第1面に画像を印刷した後に、反対側の第2面に画像を印刷する場合において、第2面の印刷時においては、第2面が「印刷面」として理解される。
《変形例8》
上述の実施形態では非浸透性の基材12を例に説明したが、塗工紙などの低浸透性の媒体についても本開示の技術を適用することが可能である。
《変形例9》
上述の実施形態では、シングルパス方式のインクジェット印刷装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、シリアル型(シャトルスキャン型)ヘッドなど、短尺のプリントヘッドを移動させながら、複数回のヘッド走査により画像記録を行う印刷装置についても本発明を適用可能である。この場合、基材搬送機構は基材を間欠搬送する構成を採用してよい。
なお、インクジェット方式のプリントヘッドを用いてカラー画像を形成する場合は、複数色のインクの色別にヘッドを配置してもよいし、1つのプリントヘッドから複数色のインクを吐出可能な構成としてもよい。
《用語について》
「印刷装置」という用語は、印刷機、プリンタ、印字装置、画像記録装置、画像形成装置、画像出力装置、或いは、描画装置などの用語と同義である。「画像」は広義に解釈するものとし、カラー画像、白黒画像、単一色画像、グラデーション画像、均一濃度(ベタ)画像なども含まれる。「画像」は、写真画像に限らず、図柄、文字、記号、線画、モザイクパターン、色の塗り分け模様、その他の各種パターン、若しくはこれらの適宜の組み合わせを含む包括的な用語として用いる。
「印刷」という用語は、画像の記録、画像の形成、印字、描画、及びプリントなどの用語の概念を含む。「装置」という用語は「システム」用語の概念を含む。
《その他》
上述の実施形態で説明した構成や変形例で説明した事項は、適宜組み合わせて用いることができ、また、一部の事項を置き換えることもできる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
10 印刷装置
12 基材
20 巻出部
22 巻出ロール
23 コア
30 プレコート部
32 塗布ローラ
33 プレコート層
34 プレコート乾燥部
40 第1無接触搬送部
42 ターンバー
44 搬送板
44A 曲面部
44B 平面部
45 側板
46 後背板
48 吹出口
50 第1サクションドラム
60 ジェッティング部
62K インクジェットヘッド
62C インクジェットヘッド
62M インクジェットヘッド
62Y インクジェットヘッド
62W インクジェットヘッド
70 第2サクションドラム
80 第2無接触搬送部
90 巻取部
92 巻取ロール
100 基材搬送機構
202 通信部
204 ユーザインターフェース
206 記憶部
210 統括制御部
220 巻出制御部
222 搬送制御部
224 第1無接触搬送制御部
225 サクションドラム制御部
228 第2無接触搬送制御部
230 プレコート制御部
234 プレコート乾燥制御部
260 ジェッティング制御部
290 巻取制御部
410 仕切板
412A,412B,412C 部屋
414,414A,414B,414C エアー供給管
440 温度調節装置
442 温度センサ
444 ヒータ
446 ペルチェ素子
448 コントローラ
449 温度測定器
S11~S24 浮上搬送風の制御方法のステップ
S110~S121 印刷物製造方法のステップ

Claims (15)

  1. ウェブ状の基材を巻き出す巻出部と、
    前記巻出部から巻き出された前記基材に対して気体を吹き出すことにより前記基材を浮上させて搬送する無接触搬送部と、
    前記無接触搬送部を通過した前記基材にインクを吐出して画像を印刷するインクジェット印刷部と、
    前記インクジェット印刷部によって印刷が行われた前記基材を巻き取る巻取部と、
    前記無接触搬送部から吹き出す前記気体の温度のばらつきを±4℃以内の範囲に収める温度制御を行う温度調節装置と、
    を備え
    前記無接触搬送部は、前記基材の搬送経路を前記基材の印刷面側の方向に方向変換させる印刷装置。
  2. 前記無接触搬送部から吹き出される前記気体の温度は、前記インクジェット印刷部から吐出される前記インクの温度以下である、請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記基材に下塗り液を付与するプレコート部をさらに備え、
    前記プレコート部は、前記基材の搬送経路における前記インクジェット印刷部の位置よりも上流側の位置に配置される、請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記プレコート部は、前記基材の搬送経路における前記無接触搬送部の位置よりも上流側の位置に配置される、請求項3に記載の印刷装置。
  5. 前記基材に付与された前記下塗り液を乾燥されるプレコート乾燥部をさらに備え、
    前記プレコート乾燥部は、前記基材の搬送経路における前記プレコート部と前記無接触搬送部との間の位置に配置される、請求項4に記載の印刷装置。
  6. 前記下塗り液は、前記インクと反応することにより、前記インクの色材成分を凝集、若しくは不溶化、又は前記インクを増粘させる成分を含有する、請求項3から5のいずれか一項に記載の印刷装置。
  7. 前記温度調節装置は、
    前記気体の温度を検出する温度センサと、
    前記気体を加熱するヒータと、
    前記気体を冷却する冷却装置と、
    前記温度センサから信号を基に前記ヒータ及び前記冷却装置を制御するコントローラと、
    を含む請求項1から6のいずれか一項に記載の印刷装置。
  8. 前記無接触搬送部に前記気体を供給する気体供給管をさらに備え、
    前記ヒータ及び前記冷却装置は、前記気体供給管に配置される、請求項7に記載の印刷装置。
  9. 前記気体は空気である、請求項1から8のいずれか一項に記載の印刷装置。
  10. 前記基材は、非浸透性を有するフィルム基材である、請求項1から9のいずれか一項に記載の印刷装置。
  11. 前記インクジェット印刷部は、複数色のインクのそれぞれを吐出する複数のインクジェットヘッドを備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の印刷装置。
  12. 前記インクジェット印刷部は、ホワイトインクを吐出するインクジェットヘッドを含む請求項1に記載の印刷装置。
  13. ウェブ状の基材を巻出ロールから巻き出すことと、
    前記巻出ロールから巻き出された前記基材に対して気体を吹き出すことにより前記基材を浮上させて無接触搬送を行うことと、
    前記基材の搬送経路における前記無接触搬送の部分を通過した前記基材にインクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を行うことと、
    前記インクジェットヘッドによって印刷が行われた前記基材を巻取ロールに巻き取ることと、
    前記無接触搬送の際に前記基材に当てる前記気体の温度のばらつきを±4℃以内の範囲に収める温度制御を行うことと、
    を含み、
    前記無接触搬送は、前記基材の搬送経路を前記基材の印刷面側の方向に方向変換させる印刷方法。
  14. ロールツーロール方式によって基材を搬送することと、
    前記基材の搬送経路の一部において前記基材に対して気体を吹き出すことにより前記基材を浮上させて無接触搬送を行うことと、
    前記基材の前記搬送経路における前記無接触搬送の部分を通過した前記基材にインクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を行うことと、
    前記無接触搬送の際に前記基材に当てる前記気体の温度のばらつきを±4℃以内の範囲に収める温度制御を行うことと、
    を含み、
    前記無接触搬送は、前記基材の搬送経路を前記基材の印刷面側の方向に方向変換させる印刷物製造方法。
  15. 前記基材は、軟包装に用いられる透明のフィルム基材である、請求項1に記載の印刷物製造方法。
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