以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
まず、図1及び図2を参照して本実施形態の照明器具100を説明する。図1及び図2は、本実施形態に係る照明器具100を示す斜視図である。本実施形態の照明器具100は、天井C(図10)に取り付けられる。より具体的には、本実施形態の照明器具100は、天井C(図10)に埋め込まれる。
図1及び図2に示すように、照明器具100は、灯具本体1と、支持部2と、取付部材3とを備える。灯具本体1は、放熱体6と、反射板8とを有する。支持部2は、固定枠4と、回転枠5とを有する。図2に示すように回転枠5は、光漏洩規制部51を有する。なお、反射板8は、「反射部材」の一例に相当する。
以下の説明では、説明の便宜のために、回転枠5において光漏洩規制部51が設けられている側を「前側」と規定し、前側と反対側を「後側」と規定して、本実施形態の照明器具100を説明する。また、照明器具100を後側から見て右側を「右側」と規定し、照明器具100を後側から見て左側を「左側」と規定して、本実施形態の照明器具100を説明する。また、灯具本体1に対して支持部2が配置される側を「下側」と規定し、下側と反対側を「上側」と規定して、本実施形態の照明器具100を説明する。ここで、「上」及び「下」は、照明器具100が天井C(図10)に取り付けられた状態であるときの「上」及び「下」に対応する。なお、図1は、左斜め後ろの下方から見た照明器具100を示す。また、図2は、左斜め前の下方から見た照明器具100を示す。
灯具本体1は、光Lを出射する。支持部2は、灯具本体1を支持する。本実施形態の支持部2は、灯具本体1を回転自在且つ傾動自在に支持する。より具体的には、固定枠4が回転枠5を回転自在に支持し、回転枠5が灯具本体1を傾動自在に支持する。
詳しくは、固定枠4及び回転枠5は環状又は略環状であり、固定枠4は、固定枠4及び回転枠5の周方向に回転自在に回転枠5を支持する。ここで、固定枠4が略環状であることは、周方向において固定枠4が一部途切れていることを示す。同様に、回転枠5が略環状であることは、周方向において回転枠5が一部途切れていることを示す。
回転枠5の光漏洩規制部51は、回転枠5において上下方向の幅(寸法)が他の部分(光漏洩規制部51以外の部分)と比べて大きい部分である。
光漏洩規制部51は、灯具本体1が後側に傾動した際に灯具本体1と回転枠5との間から光Lが漏洩することを規制する。具体的には、光漏洩規制部51は、灯具本体1が後側に傾動した際に灯具本体1と回転枠5との間に隙間が生じないようにする。あるいは、光漏洩規制部51は、灯具本体1が後側に傾動した際に灯具本体1と回転枠5との間に生じる隙間をより小さくする。本実施形態によれば、回転枠5が光漏洩規制部51を有することにより、灯具本体1が後側に傾動した際に光Lが天井裏へ漏洩し難くなる。よって、灯具本体1を後側に傾動させても、照明器具100の光効率が低下し難くなる。なお、照明器具100の光効率の低下を抑制するために、光漏洩規制部51の内面(灯具本体1側の面)は、白色塗装されていることが好ましい。あるいは、光漏洩規制部51の内面は、鏡面であることが好ましい。
光漏洩規制部51は更に、灯具本体1の傾動方向を規制する。本実施形態において、光漏洩規制部51は、灯具本体1が前側に傾動することを規制する。具体的には、灯具本体1を前側に傾動させようとすると、灯具本体1が光漏洩規制部51に当接して、灯具本体1の前側への傾動が規制される。したがって、灯具本体1は後側に傾動する。
なお、灯具本体1及び回転枠5は回転自在であるため、前後方向及び左右方向は、灯具本体1及び回転枠5の回転位置に応じて変化する。
取付部材3は、灯具本体1を取付位置に取り付ける。具体的には、取付部材3は、支持部2に固定されており、支持部2を取付位置に取り付ける。支持部2を取付位置に取り付けることにより、灯具本体1を取付位置に取り付けることができる。本実施形態において、取付位置は、天井C(図10)である。
詳しくは、取付部材3は、長尺の板状部材であり、その基端部がビスB1によって固定枠4に固定されている。取付部材3は、照明器具100が天井C(10)に取り付けられていない状態であるとき、固定枠4から径方向に突出する。取付部材3は、その先端部が灯具本体1へ近づく方向へ折り曲げ自在である。取付部材3は、照明器具100が天井C(図10)に取り付けられるとき、折り曲げられて略下方向へ付勢力を発生する。この付勢力を発生した取付部材3と、固定枠4の下端から光軸LAに直交する方向へ突出したフランジとで、天井板を挟むことにより、照明器具100が天井C(図10)に取り付けられる。取付部材3は、例えば、板バネである。
本実施形態の照明器具100は、2個の取付部材3を備える。本実施形態において、2個の取付部材3は、等間隔に配置される。2個の取付部材3が等間隔に配置されることにより、照明器具100を安定した姿勢で天井C(図10)に取り付けることができる。なお、取付部材3の個数は複数個であれば特に限定されるものではない。また、取付部材3を配置する位置も特に限定されるものではなく、複数個の取付部材3の間隔は、等間隔でなくてもよい。
放熱体6は、灯具本体1から熱を放熱する。放熱体6は、熱伝導率が高い材料を含む。例えば、放熱体6は、金属製である。具体的には、放熱体6は、アルミニウム製、又はアルミニウム合金製であり得る。
放熱体6は、複数の放熱フィン61を有する。複数の放熱フィン61はそれぞれ熱を放熱する。複数の放熱フィン61は、例えば左右方向に並ぶ。また、複数の放熱フィン61の各々は例えば板状である。各放熱フィン61は例えば前後方向に沿って配置される。放熱体6が複数の放熱フィン61を有することにより、放熱体6の比表面積が大きくなり、放熱体6の放熱性が向上する。
図1に示すように、放熱体6は、ケース部62を有する。本実施形態において、ケース部62は、円筒状である。詳しくは、ケース部62は、光Lが出射される側である光出射側が開放されている。
ケース部62は、天井部621と、複数の切欠き626と、溝部627とを有する。天井部621は、光出射側と反対側に位置する。本実施形態では、ケース部62は、切欠き626を3つ有する。複数の切欠き626は、切欠き626aと、切欠き626bと、切欠き626cとを含む。複数の切欠き626の各々は、略台形状である。複数の切欠き626は、等間隔に配置される。例えば、複数の切欠き626は、光軸LAを中心として等角度間隔で配置される。本実施形態では、光軸LAを中心として複数の切欠き626は、120度間隔で配置される。詳しくは、光軸LAを中心とした切欠き626aと切欠き626bとのなす角度は120度である。光軸LAを中心とした切欠き626bと切欠き626cとのなす角度は120度である。光軸LAを中心とした切欠き626cと切欠き626aとのなす角度は120度である。溝部627は、下部627aを有する。溝部627については、図3を参照して後述する。なお、ケース部62は、「枠体」の一例に相当する。
反射板8は、ケース部62に保持される。反射板8は、ケース部62の内側に配置される。反射板8については、図3を参照して後述する。
図3を参照して本実施形態の照明器具100を説明する。図3は、本実施形態に係る照明器具100を示す分解斜視図である。
図3に示すように、灯具本体1は、反射板支持部材11を更に有する。
反射板8は、例えば合成樹脂により逆円錐状に形成される。反射板8は、光源7が発光する光Lを下方に反射する。光源7については、図6を参照して後述する。反射板8は、外側へ突出する複数の突起部82を有する。複数の突起部82の各々は、略台形状である。詳しくは、複数の突起部82の各々は、外側に向かって反射板8の周方向に沿った幅が小さくなる形状を有している。本実施形態では、反射板8は、突起部82を3つ有する。複数の突起部82は、突起部82aと、突起部82bと、突起部82cとを含む。複数の突起部82の各々は、反射板8の光出射側に設けられる。本実施形態では、複数の突起部82の各々は、反射板8の下端に設けられる。光出射側は、灯具本体1が光Lを出射する側である。本実施形態では、光出射側は下側である。複数の突起部82は、複数の切欠き626に対応した位置に配置される。詳しくは、本実施形態では、複数の突起部82は、等間隔に配置される。例えば、複数の突起部82は、光軸LAを中心として等角度間隔で配置される。本実施形態では、複数の突起部82は、120度間隔で配置される。詳しくは、光軸LAを中心とした突起部82aと突起部82bとのなす角度は120度である。光軸LAを中心とした突起部82bと突起部82cとのなす角度は120度である。光軸LAを中心とした突起部82cと突起部82aとのなす角度は120度である。
複数の突起部82は、複数の切欠き626を通過可能である。詳しくは、突起部82aは、切欠き626aを通過可能である。突起部82bは、切欠き626bを通過可能である。突起部82cは、複数の切欠き626cを通過可能である。複数の切欠き626の各々は、上側で溝部627に連通する。
溝部627は、ケース部62の内周面に形成された凹みである。溝部627は環状である。溝部627には、複数の突起部82が配置される。反射板8がケース部62に保持されているとき、複数の突起部82は、複数の切欠き626と重ならない位置に配置される。例えば、複数の突起部82が溝部627に配置されている場合、光軸LAに沿った方向において、複数の突起部82は、切欠き626と重ならない位置に配置される。
複数の突起部82が溝部627に配置された状態で、反射板支持部材11は、溝部627に係合している。詳しくは、突起部82の上面は、溝部627の上面と接触する。突起部82の下面は、反射板支持部材11の上面と接触する。したがって、反射板支持部材11は、反射板8を支持する。反射板支持部材11は、例えば、円弧状である。反射板支持部材11は、弾性体であることが好ましい。反射板支持部材11は、例えば、バネである。
図4(a)及び図4(b)を参照して、反射板8のケース部62への取り付け方法について説明する。図4(a)及び図4(b)は、複数の突起部82と複数の切欠き626との位置関係を示す模式的な底面図である。図4(a)及び図4(b)では、切欠き626cが前側に位置するように、ケース部62を示している。図4(a)及び図4(b)において、複数の突起部82と複数の切欠き626との位置関係が分かりやすいように、反射板8にはハッチングを付している。
図4(a)及び図4(b)に示すように、下部627aの内径は反射板8の突起部82を含む最外径よりも小さい。したがって、反射板8を下部627aで保持することができる。また、下部627aの内径は反射板8の突起部82を除く外径よりも大きい。したがって、反射板8が下部627aの内側を通過しケース部62に着脱可能となる。また、下部627aは、切欠き626よりも、光軸LA側へ突出している。例えば、切欠き626が位置しない箇所の下部627aの幅(径方向に沿った長さ)は、切欠き626が位置する箇所の下部627aの幅(径方向に沿った長さ)よりも大きい。したがって、切欠き626が位置する箇所で反射板8が下部627aの内側を通過し着脱可能となり、切欠き626が位置しない箇所において、反射板8を下部627aで保持することができる。
まず、図4(a)に示すように、複数の突起部82の各々を対応する複数の切欠き626に通過させることによって、複数の突起部82の各々を溝部627に挿入する。詳しくは、突起部82aを切欠き626aに通過させることによって、突起部82aを溝部627に挿入する。突起部82bを切欠き626bに通過させることによって、突起部82bを溝部627に挿入する。突起部82cを切欠き626cに通過させることによって、突起部82cを溝部627に挿入する。
続いて、図4(b)に示すように、光軸LAに沿った方向において、複数の突起部82と複数の切欠き626とが重ならない位置まで、反射板8を光軸LAを中心として方向D1(右回り)に回転させる。なお、反射板8の回転方向は、左回りでもよい。続いて、反射板支持部材11をケース部62の溝部627に係合させる。その結果、反射板支持部材11が反射板8を支持し、反射板8がケース部62へ取り付けられる。反射板支持部材11を取り付ける際に、光軸LAに沿った方向において、複数の突起部82と複数の切欠き626とが重なっていないため、複数の突起部82と溝部627の下部627aとが引っ掛かっている。したがって、反射板8を作業者が押さえなくても、反射板支持部材11を取り付けるときに反射板8が自重で落下することを防げる。その結果、反射板8を容易にケース部62へ取り付けることができる。
続いて、反射板8のケース部62からの取り外し方法について説明する。まず、反射板支持部材11を溝部627から取り外す。続いて、図4(a)に示すように、光軸LAに沿った方向において、複数の突起部82と複数の切欠き626とが重なる位置まで、反射板8を光軸LAを中心として回転させる。続いて、複数の突起部82を複数の切欠き626に通過させて、複数の突起部82を溝部627から外すことによって、反射板8をケース部62から取り外すことができる。
反射板支持部材11を溝部627から取り外した際、光軸LAに沿った方向において、複数の突起部82と複数の切欠き626とが重なっていない。したがって、反射板支持部材11を溝部627から取り外す際に、複数の突起部82と溝部627の下部627aとが引っ掛かっている。したがって、反射板支持部材11を取り外したときに反射板8が自重で落下することを防げる。その結果、反射板支持部材11を外しながら反射板8を作業者が押さえることが不要となり、反射板8のケース部62からの取り外しを容易にできる。
続いて、図5~図8を参照して本実施形態の照明器具100を説明する。図5は、本実施形態に係る照明器具100を示す底面図である。図6は、図5のVI-VI線に沿った照明器具100の断面図である。図7は、図6の突起部82b近傍の拡大図である。図8は、図5のVIII-VIII線に沿った照明器具100の断面図である。なお、図5~図8に示す前後方向及び左右方向は、図1及び図2に示す前後方向及び左右方向に対応する。
まず、図6を参照して灯具本体1を更に説明する。図6に示すように、灯具本体1は、光源7と、カバー部材9とを更に有する。光源7は、放熱体6のケース部62に保持される。より具体的には、光源7は、ケース部62の天井部621の内側面に固定される。したがって、光源7は、ケース部62の内部に配置される。反射板8は、放熱体6のケース部62に保持される。
光源7は、図1及び図2を参照して説明した光Lを発光する。光源7は、LED(Light Emitting Diode)のような発光素子を有する。例えば、光源7は、COB(Chip on Board)であり得る。あるいは、光源7は、SMD(Surface Mount Device)であり得る。光源7は、発光素子を1つ有してもよく、発光素子を複数有してもよい。反射板8は、光源7が発光する光Lを下方に反射する。
カバー部材9は、放熱体6のケース部62に固定される。カバー部材9は、光源7を覆う。カバー部材9は、光Lを透過させる材料からなる。カバー部材9が光源7を覆うことにより、光源7に埃等の異物が付着し難くなる。したがって、光源7に埃等の異物が付着して光源7が故障することを抑制できる。
本実施形態において、カバー部材9はガラス製である。したがって、本実施形態のカバー部材9は、樹脂よりも耐熱温度が高いため、樹脂製のカバー部材と比べて熱の影響を受け難い。具体的には、熱による変形及び変色が発生し難い。よって、本実施形態によれば、樹脂製のカバー部材を使用する場合と比べて、所望の光学特性を維持することができる。具体的には、熱によりカバー部材9が変形すると、配光特性が変化する。また、熱によりカバー部材9が変色すると、照明器具100から出射される光Lの光色が変化する。したがって、本実施形態によれば、樹脂製のカバー部材を使用する場合と比べて、熱に起因する配光特性及び光色の変化を抑制することができる。
また、本実施形態のカバー部材9は、樹脂製のカバー部材と比べて熱の影響を受け難いため、樹脂製のカバー部材よりも光源7の近くに配置することができる。更に、カバー部材が樹脂製である場合、熱の影響を受け難くするために、例えばカバー部材をドーム型にして光源7から離す必要がある。これに対し、本実施形態のカバー部材9は、樹脂製のカバー部材と比べて熱の影響を受け難いため、平板状とすることができる。したがって、カバー部材9の作製が容易となる。具体的には、ドーム型の樹脂製カバー部材は、成型用金型を必要とする。また、ガラス製のカバー部材をドーム型にする場合、平板状のガラス板を切断加工した後、ドーム型となるように成形加工する必要がある。これに対し、平板状のガラス製カバー部材は、平板状のガラス板を所定形状に切断加工するだけで作製することができる。
続いて、図6を参照して支持部2を更に説明する。図6に示すように、固定枠4は、環状又は略環状の枠部41を有する。ここで、枠部41が略環状であることは、周方向において枠部41が一部途切れていることを示す。回転枠5は、枠部41の内側に位置する。
支持部2は、支持部材21を更に有する。支持部材21は、固定枠4に対して固定されて、回転枠5を回転自在に支持する。詳しくは、支持部材21は、光軸LAを中心軸とする回転方向CRに回転枠5を回転自在に支持する。
本実施形態において、支持部材21はビスB2である。ビスB2の軸は、固定枠4の枠部41を外側から内側に貫通する。その結果、ビスB2の軸の先端部が枠部41の内側に突出する。回転枠5は、周方向に延びる係合部52を有する。係合部52は、枠部41の内側に配置されて、ビスB2の軸の先端部と係合する。ビスB2の軸の先端部が係合部52と係合することにより、ビスB2によって回転枠5が支持される。また、係合部52が周方向に延びることにより、回転枠5がビスB2によって回転方向CRに回転自在に支持される。
図7を参照して、突起部82について更に説明する。図7に示すように、突起部82は、溝部627に配置されている。突起部82の上面は、溝部627の上面と接触する。突起部82の下面は、反射板支持部材11の上面と接触する。また、反射板支持部材11の下面は、溝部627の下部627aに支持される。したがって、溝部627の上面と、反射板支持部材11とによって、突起部82は挟まれる。その結果、反射板支持部材11がケース部62に保持される。
続いて、図8を参照して支持部2、及び放熱体6のケース部62を更に説明する。図8に示すように、回転枠5は、嵌合穴53を有する。嵌合穴53は、回転枠5を径方向に貫通する。放熱体6のケース部62は、径方向外側に突出する突出部622を有する。突出部622は、回転枠5の嵌合穴53に嵌合する。この結果、回転枠5が、突出部622が延びる方向を中心軸として、放熱体6のケース部62を傾動方向CLに傾動自在(回転自在)に支持する。
支持部2は、軸部材22を更に有する。軸部材22は、径方向において突出部622と対向する位置に配置されて、放熱体6のケース部62を傾動方向CLに傾動自在(回転自在)に支持する。
本実施形態において、軸部材22はビスB3である。また、回転枠5は、径方向において嵌合穴53に対向する位置に螺子穴54を有する。ビスB3の軸は、回転枠5の外側から螺子穴54に螺合される。その結果、ビスB3が回転枠5に固定されて、ビスB3の軸の先端部が回転枠5の内側に突出する。また、放熱体6のケース部62は、径方向において突出部622に対向する位置に嵌合穴623を有する。ビスB3の軸の先端部は、ケース部62の嵌合穴623に嵌合する。この結果、放熱体6のケース部62がビスB3によって傾動方向CLに傾動自在(回転自在)に支持される。
以上、図8を参照して説明したように、放熱体6のケース部62に設けられた突出部622が、回転枠5の嵌合穴53によって傾動方向CLに傾動自在(回転自在)に支持される。また、放熱体6のケース部62が軸部材22によって傾動方向CLに傾動自在(回転自在)に支持される。この結果、灯具本体1が傾動方向CLに傾動自在(回転自在)となる。
続いて、図9及び図10を参照して本実施形態の照明器具100を説明する。図9は、本実施形態に係る照明器具100を示す正面図である。図10は、図9のX-X線に沿った照明器具100の断面図である。なお、図10には、後側へ傾動させた状態の灯具本体1を2点鎖線で示している。
図10に示すように、照明器具100は天井Cに取り付けられる。取付部材3は、照明器具100が天井Cに取り付けられるとき、折り曲げられる。詳しくは、取付部材3は、その先端部が灯具本体1へ近づく方向へ折り曲げられる。
また、図10に示すように、灯具本体1は後側へ傾動可能である。放熱フィン61は、照明器具100が天井Cに取り付けられた状態であるとき、折り曲げられた状態の取付部材3との間に隙間を形成する。より具体的には、放熱フィン61は、灯具本体1を後側へ傾動させた際にも、折り曲げられた状態の取付部材3との間に隙間を形成する。したがって、本実施形態によれば、照明器具100が天井Cに取り付けられた状態であるとき、灯具本体1を後側へ傾動させても、折り曲げられた状態の取付部材3が放熱フィン61に干渉しない。
また、図10に示すように、光漏洩規制部51は、突出部51aを有する。突出部51aは、光漏洩規制部51の上端部に設けられて、後側へ突出する。本実施形態によれば、光漏洩規制部51が突出部51aを有することにより、灯具本体1が後側に傾動した際に光Lが天井裏へより漏洩し難くなる。
以上のように、本実施形態によれば、反射部材(反射板8)は、外側へ突出する突起部82を有する。枠体(ケース部62)は、溝部627と、切欠き626とを有する。溝部627には、突起部82が配置される。切欠き626は、突起部82が通過可能である。切欠き626は、溝部627に連通する。反射部材(反射板8)が枠体(ケース部62)に保持されているとき、突起部82は、切欠き626と重ならない位置に配置される。したがって、突起部82と溝部627の下部627a(図7)とが引っ掛かっている。その結果、突起部82を溝部627に配置することによって、安定して反射部材(反射板8)を保持しつつ、容易に反射部材(反射板8)を枠体(ケース部62)に容易に着脱することができる。具体的には、突起部82を溝部627に配置することによって、溝部627の下部627aによって反射板8が保持される。
更に、突起部82を反射部材(反射板8)に設けて、溝部627を枠体(ケース部62)に設けている。反射部材(反射板8)及び枠体(ケース部62)の作製が容易になる。枠体(ケース部62)は、比較的厚みがあるため、溝部627を形成することが容易であるためである。
更に、突起部82が溝部627に隠れるため、照明器具100の美観を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、突起部82は、反射部材(反射板8)の光出射側に設けられる。光出射側は、灯具本体1が光を出射する側である。したがって、光源7のモジュールカバー(カバー部材9)の形状に依存せずに、反射部材(反射板8)を枠体(ケース部62)に取り付けることができる。その結果、配光が異なる複数の照明器具100において反射部材(反射板8)を共用することができる。
図11(a)及び図11(b)を参照して、本発明の突起部82及び切欠き626の変形例について説明する。図11(a)及び図11(b)は、複数の突起部82と複数の切欠き626との位置関係を示す模式的な底面図である。図11(a)では、切欠き626bが前側に位置するように、ケース部62を示している。図11(b)では、切欠き626cが前側に位置するように、ケース部62を示している。図11(a)及び図11(b)において、複数の突起部82と複数の切欠き626との位置関係が分かりやすいように、反射板8にはハッチングを付している。
図11(a)に示すように、複数の突起部82のそれぞれは、互いに形状が異なってもよい。詳しくは、突起部82aの形状と突起部82bの形状とは異なる。ここでは、突起部82bの周方向に沿った長さは、突起部82aの周方向に沿った長さの2倍である。また、複数の切欠き626のそれぞれは、互いに形状が異なる。詳しくは、切欠き626aの形状と切欠き626bの形状とは異なる。ここでは、切欠き626bの周方向に沿った長さは、切欠き626aの周方向に沿った長さの2倍である。
突起部82bは、切欠き626bを通過可能である。一方、突起部82bは、切欠き626aよりも周方向に長いので、切欠き626aを通過できない。したがって、突起部82aと突起部82bとのそれぞれは、切欠き626aと切欠き626bとに対応する位置に配置した場合にのみ、突起部82aと突起部82bとを溝部627から出し入れすることができる。その結果、意図せず反射板8がケース部62から外れることを抑制することができる。
図11(b)に示すように、複数の突起部82は、不等間隔に配置されていてもよい。詳しくは、突起部82aと突起部82bとの間隔と、突起部82aと突起部82cとの間隔とは異なる。したがって、突起部82aと突起部82bと突起部82cとのそれぞれは、切欠き626aと切欠き626bと切欠き626cとに対応する位置に配置した場合にのみ、突起部82aと突起部82bとを溝部627から出し入れすることができる。その結果、意図せず反射板8がケース部62から外れることを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。
図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、本発明による実施形態では、反射板8は、突起部82を3つ有していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、反射板8は、突起部82を1つ又は3つ以上有していてもよい。同様に、枠体(ケース部62)は、切欠き626を3つ有していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、枠体(ケース部62)は、切欠き626を1つ又は3つ以上有していてもよい。
例えば、本発明による実施形態では、光源7は、発光素子としてLEDを有したが、光源7は、有機EL(Electro-Luminescence)素子のようなLED以外の発光素子を有してもよい。
また、本発明による実施形態では、取付部材3は長尺の板状部材であったが、取付部材3は、照明器具100を取付位置に取り付けることができる形状であればよく、取付部材3は、長尺の板状部材に限定されない。例えば、取付部材3は、弾性を有する線材であり得る。具体的には、取付部材3として、線バネが使用されてもよい。
また、本発明による実施形態では、各放熱フィン61が前後方向に沿って配置される構成を説明したが、各放熱フィン61は左右方向に沿って配置されてもよい。換言すると、各放熱フィン61は、灯具本体1が傾動する方向と直交する方向に沿って配置されてもよい。この場合、複数の放熱フィン61は、前後方向に並ぶ。