JP7316228B2 - 化合物および化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、化合物およびその製造方法に関する。より詳しくは、N,N’-ジホルミル-N,N’-ジアルキルヒドラジン化合物およびその製造方法に関する。
ヒドラジン誘導体は、色素、医薬、農薬、工業材料などの機能性材料またはこれらの中間体など、種々の用途に用いられている。また、ヒドラジン誘導体の一種としてN,N’-ジホルミル-N,N’-ジアルキルヒドラジン化合物などがある。例えば、非特許文献1には下記構造の化合物が記載されている。
Figure 0007316228000001
Chemische berichte,27,2277(1894)
N,N’-ジホルミル-N,N’-ジアルキルヒドラジン化合物に関し、近年、色素、医薬、農薬、工業材料またはこれらの中間体などに有用な新規な化合物についての開発が望まれている。
よって、本発明の目的は、色素、医薬、農薬、工業材料などの機能性材料またはこれらの中間体などに有用な新規な化合物およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、以下を提供する。
<1> 式(I)で表される化合物;
Figure 0007316228000002
式(I)中、R11およびR12は各々独立に炭素数3以上の無置換の直鎖アルキル基を表す。
<2> R11とR12が同一の基である、<1>に記載の化合物。
<3> 式(II)で表される化合物と、式(III)で表される化合物の1種又は2種以上とを反応させることを含む、式(I)で表される化合物の製造方法;
Figure 0007316228000003
式(I)中、R11およびR12は各々独立に炭素数3以上の無置換の直鎖アルキル基を表す;
式(III)中、R31は炭素数3以上の無置換の直鎖アルキル基を表し、X31は脱離基を表す。
<4> 式(II)で表される化合物と、式(III)で表される化合物の1種又は2種以上とを、無機塩基の存在下で反応させる、<3>に記載の化合物の製造方法。
本発明によれば、色素、医薬、農薬、工業材料などの機能性材料またはこれらの中間体などに有用な新規な化合物およびその製造方法を提供することができる。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さない基と共に置換基を有する基を包含する。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含する。
本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程を意味するだけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
本発明の化合物は、式(I)で表される化合物である。また、本発明の化合物の製造方法は、式(II)で表される化合物と、式(III)で表される化合物の1種又は2種以上とを反応させることを含む、式(I)で表される化合物の製造方法である。
Figure 0007316228000004
式(I)中、R11およびR12は各々独立に炭素数3以上の無置換の直鎖アルキル基を表す。式(III)中、R31は炭素数3以上の無置換の直鎖アルキル基を表し、X31は脱離基を表す。
まず、式(I)で表される化合物について説明する。式(I)中、R11およびR12は各々独立に炭素数3以上の無置換の直鎖アルキル基を表す。R11およびR12は、炭素数3~20の無置換の直鎖アルキル基であることが好ましく、炭素数3~18の無置換の直鎖アルキル基であることがより好ましく、炭素数3~14の無置換の直鎖アルキル基であることが更に好ましく、炭素数3~8の無置換の直鎖アルキル基であることがより一層好ましく、炭素数3~6の無置換の直鎖アルキル基であることが更に一層好ましく、炭素数4の無置換の直鎖アルキル基であることが特に好ましい。R11およびR12は同じでも異なっていてもよいが、同一であることが製造時の収率の観点で好ましい。
式(I)で表される化合物の具体例としては、下記構造の化合物が挙げられる。
Figure 0007316228000005
式(I)で表される化合物は、各種機能性材料およびその中間体として好ましく用いることができる。具体的には、色素(染料、顔料など)、医薬、農薬、工業材料(分散剤、褪色防止剤、変色防止剤、界面活性剤、樹脂添加剤など)、食品添加剤、化粧品添加剤、土壌改良剤、水質改良剤またはこれらの中間体などに好ましく用いることができる。例えば、この化合物を各種機能性材料およびその中間体として用いることで、従来公知のN,N’-ジホルミル-N,N’-ジアルキルヒドラジン化合物では得られない物性や、生理活性などが期待できる。また、式(I)で表される化合物を原料として用いて各種反応を行った場合においては、各種反応生成物を従来よりも高い収率で製造することができる。例えば、N,N’-ジホルミル-N,N’-ジアルキルヒドラジン化合物の脱ホルミル体を製造する場合においては、式(I)で表される化合物を原料として用いることで、脱ホルミル体を従来よりも高い収率で製造することができる。その他、式(I)で表される化合物を原料として用いることで、種々のヒドラジン誘導体を従来よりも高い収率で製造することができる。
次に、式(I)で表される化合物の製造に用いられる原料である式(III)で表される化合物について説明する。
式(III)中、R31は炭素数3以上の無置換の直鎖アルキル基を表す。R31は、炭素数3~20の無置換の直鎖アルキル基であることが好ましく、炭素数3~18の無置換の直鎖アルキル基であることがより好ましく、炭素数3~14の無置換の直鎖アルキル基であることが更に好ましく、炭素数3~8の無置換の直鎖アルキル基であることがより一層好ましく、炭素数3~6の無置換の直鎖アルキル基であることが更に一層好ましく、炭素数4の無置換の直鎖アルキル基であることが特に好ましい。
式(III)中、X31は脱離基を表す。脱離基としては、式(III)で表される化合物が式(II)で表される化合物と反応して、式(III)で表される化合物のR31が式(II)で表される化合物の窒素原子と結合を形成する際に脱離しうる基であればよく、特に限定はない。脱離基としては、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基、3-ニトロベンゾイルオキシ基)、アルキルスルホニルオキシ基(例えばメタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基)、アリールスルホニルオキシ基(例えばベンゼンスルホニルオキシ基、p-トルエンスルホニルオキシ基)が挙げられ、ハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基およびアリールスルホニルオキシ基が好ましく、ハロゲン原子、炭素数4以下のアルキルスルホニルオキシ基および炭素数8以下のアリールスルホニルオキシ基がより好ましく、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、p-トルエンスルホニルオキシ基およびベンゼンスルホニルオキシ基が更に好ましく、臭素原子、p-トルエンスルホニルオキシ基およびベンゼンスルホニルオキシ基が特に好ましい。
式(III)で表される化合物の具体例としては、下記構造の化合物が挙げられる。
Figure 0007316228000006
次に、式(I)で表される化合物の製造方法について説明する。式(I)で表される化合物の製造方法において、式(II)で表される化合物と、式(III)で表される化合物との反応は、溶媒の存在下で行ってもよいし、溶媒を用いることなく反応を行ってもよい。また、前述の反応は、他の有機化合物(例えばトリブチルアンモニウムブロミドなどの4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコールなどのエーテル系化合物)や無機化合物(ヨウ化ナトリウムなどの塩類など)を添加して行ってもよい。溶媒としては、アミド系溶媒(例えばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチルー2-ピロリドン)、スルホン系溶媒(例えばスルホラン)、スルホキシド系溶媒(例えばジメチルスルホキシド)、ウレイド系溶媒(例えばテトラメチルウレア)、アルコール系溶媒(例えばメタノール、オクタノール、ベンジルアルコール)、エーテル系溶媒(例えばジオキサン、アニソール、テトラヒドロフラン)、ケトン系溶媒(例えばアセトン、シクロヘキサノン)、炭化水素系溶媒(例えばトルエン、キシレン、メシチレン、n-オクタン、n-ドデカン)、ハロゲン系溶媒(例えばクロロベンゼン、テトラクロロエタン、ジクロロベンゼン)、ピリジン系溶媒(例えばピリジン、γ-ピコリン、2,6-ルチジン)、ニトリル系溶媒(例えばアセトニトリル)、エステル系溶媒(例えば酢酸エチル)および水溶媒が挙げられ、これらの溶媒を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの溶媒のうち好ましくは、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキシド系溶媒、ウレイド系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、ハロゲン系溶媒、ピリジン系溶媒、ニトリル系溶媒およびエステル系溶媒であり、より好ましくはアミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキシド系溶媒、ウレイド系溶媒、ニトリル系溶媒およびエステル系溶媒であり、更に好ましくはアミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキシド系溶媒、ウレイド系溶媒、およびニトリル系溶媒であり、特に好ましくはアミド系溶媒、スルホン系溶媒、ウレイド系溶媒およびニトリル系溶媒である。
式(I)で表される化合物の製造方法において、式(II)で表される化合物と、式(III)で表される化合物との反応温度は、0~200℃が好ましい。下限は10℃以上が好ましく、20℃以上がより好ましく、25℃以上が更に好ましく、50℃以上が特に好ましい。上限は、180℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましく、130℃以下が更に好ましく、110℃以下が特に好ましい。
式(I)で表される化合物の製造方法において、式(II)で表される化合物と、式(III)で表される化合物は、収率の観点から、式(II)で表される化合物のモル数に対する、式(III)で表される化合物のモル数の比率が1.0以上となる割合で反応させることが好ましく、2.0以上となる割合で反応させることがより好ましく、2.1以上となる割合で反応させることが更に好ましく、2.2以上となる割合で反応させることがより一層好ましく、2.3以上となる割合で反応させることが特に好ましい。前述の比の上限は、製造コストの観点から10.0以下であることが好ましく、6.0以下であることがより好ましく、5.0以下であることが更に好ましく、4.0以下であることがより一層好ましく、3.0以下であることが特に好ましく、2.5以下であることが最も好ましい。式(III)で表される化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合は、それらの合計量が上記範囲であることが好ましい。
式(I)で表される化合物の製造方法において、式(II)で表される化合物と、式(III)で表される化合物を有機又は無機の塩基の存在下で反応させることが収率等の観点から好ましい。塩基としては、収率および製造コストの観点から無機塩基であることが好ましい。
無機塩基としては、水酸化物(例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、炭酸塩(例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)、酢酸塩(例えば酢酸ナトリウム、酢酸カリウム)、金属水素化物(例えば水素化ナトリウム、水素化リチウム)などが挙げられる。有機塩基としては、アミン類(例えばトリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルピペリジン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-エン(略称DBU)、ピリジン、α-ピコリン、γ-ピコリン、α、α’-ルチジン)、ヘテロ環化合物(例えばピラゾール、イミダゾール)などが挙げられる。
塩基は、水酸化物、炭酸塩、アミン類、ピリジン類が好ましく、炭酸塩、アミン類、ピリジン類がより好ましく、炭酸塩が更に好ましい。具体的には、塩基は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン、α-ピコリン、γ-ピコリン、α,α’-ルチジンが好ましく、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン、γ-ピコリンがより好ましく、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、ピリジンが更に好ましく、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが特に好ましい。
塩基の使用量としては、式(II)で表される化合物のモル数に対する塩基のモル数の比率が0.3以上となる割合で反応させることが好ましく、0.5以上となる割合で反応させることがより好ましく、0.8以上となる割合で反応させることが更に好ましく、1.0以上となる割合で反応させることがより一層好ましく、1.5以上となる割合で反応させることが更に一層好ましく、2.0以上となる割合で反応させることが特に好ましく、2.8以上となる割合で反応させることが最も好ましい。前述の比の上限は、20.0以下であることが好ましく、15.0以下であることがより好ましく、10.0以下であることが更に好ましく、8.0以下であることがより一層好ましく、7.0以下であることが更に一層好ましく、6.0以下であることが特に好ましく、5.0以下であることが最も好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は、質量基準である。また、NMRは核磁気共鳴の略語である。
(実施例1)
下記のスキームに従って化合物(I-1)を合成した。
Figure 0007316228000007
3口フラスコに化合物(1)の62.6g、イソプロピルアルコールの109mL、ギ酸の125.4gを入れ、加熱還流下にて3時間攪拌した。その後、フラスコを水冷し、15℃にて1時間攪拌した後、析出した結晶を濾過して、化合物(II)の84.7gを得た(収率96%)。
3口フラスコに化合物(II)の69.9g、炭酸カリウムの332.0g、N,N-ジメチルアセトアミドの105mLおよびアセトニトリルの253mLを入れ、加熱還流下にて、式(III)で表される化合物として化合物(III-4)の260.6gを滴下した。滴下後、そのまま3時間加熱還流した後、冷却し、酢酸エチルの776mLと水の777mLを添加して攪拌し、抽出を行った。得られた酢酸エチル相を食塩の11.6gと水の817mLから調製した食塩水にて3回洗浄した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、残渣物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物(I-1)を146.3g得た(収率92%)。
NMR(CDCl):δ=8.1(2H,brS),3.0-4.3(4H,m),1.2-1.8(8H,m),0.95(6H,t,J=7.1Hz)
(実施例2~9)
原料および反応条件を下記表に変更した以外は実施例1と同様にして下記表の生成物の欄に記載の化合物を製造した。
Figure 0007316228000008
上記表中、式(III)で表される化合物の欄に記載の化合物(III-1)、(III-3)、(III-5)、(III-6)、(III-8)、(III-9)は、式(III)で表される化合物の具体例で挙げた構造の化合物である。また、生成物の欄に記載の化合物(I-1)、(I-5)、(I-9)、(I-7)、(I-17)は、式(I)で表される化合物の具体例で挙げた構造の化合物である。また、溶媒の欄に記載のDMAcはジメチルアセトアミドの略称であり、DMFはN,N-ジメチルホルムアミドの略称である。
(実施例10)
下記のスキームに従って化合物(I-18)を合成した。
Figure 0007316228000009
3口フラスコに化合物(II)の44.0g、炭酸カリウムの103.7g、N,N-ジメチルアセトアミドの88mL、アセトニトリルの176mLを入れ、加熱還流下にて化合物(III-4)の82.2gを滴下した。滴下後、そのまま3時間加熱還流した後、さらにここへ炭酸カリウムの138.21gを追加し、化合物(III-8)の208.3gを滴下した。そのまま3時間加熱攪拌した後、冷却し、酢酸エチルの1100mLと水の1100mLを添加して攪拌し、抽出を行った。得られた酢酸エチル相を食塩の20gと水の1000mLから調製した食塩水にて3回洗浄した後、ロータリーエバポレーターで濃縮して、残渣物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物(I-18)を48.7g得た(収率38%)。
[製造例1]
下記のスキームに従って化合物(V-1)を合成した。
Figure 0007316228000010
3口フラスコに化合物(I-1)の100.1g、p-トルエンスルホン酸・1水和物の190.2g、メタノールの230mLを入れて40℃にて2時間、加熱攪拌した。次いで、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、酢酸エチルの500mLを添加して結晶を分散させた。次いで、濾過、乾燥を行い化合物(V-1)の244.3gを得た(収率100%)。
[製造例2]
下記のスキームに従って化合物(V-2)を合成した。
Figure 0007316228000011
3口フラスコに化合物(I-7)の156.3g、p-トルエンスルホン酸・1水和物の190.2g、メタノールの500mLを入れて50℃で3時間加熱攪拌した。次いで、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、アセトニトリルの600mLを添加して結晶を分散させた。次いで、濾過、乾燥して、化合物(V-2)の297.5gを得た(収率99%)。
[製造例3]
下記のスキームに従って化合物(V-3)を合成した。
Figure 0007316228000012
3口フラスコに化合物(I-4)の114.2g、p-トルエンスルホン酸・1水和物の190.2g、メタノールの250mLを入れて50℃で3時間加熱攪拌した。次いで、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、酢酸エチルの600mLを添加して結晶を分散させた。次いで、濾過、乾燥して、化合物(V-3)の255.8gを得た(収率99%)。
[製造例R1]
下記のスキームに従って化合物(21)を合成した。
Figure 0007316228000013
3口フラスコに化合物(11)の100.1g、p-トルエンスルホン酸・1水和物の190.2g、メタノールの230mLを入れて40℃にて2時間、加熱攪拌した。次いで、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、酢酸エチルの500mLを添加して結晶を分散させた。次いで、濾過、乾燥して、化合物(21)の215.0gを得た(収率88%)。
[製造例R2]
下記のスキームに従って化合物(22)を合成した。
Figure 0007316228000014
3口フラスコに化合物(12)の156.3g、p-トルエンスルホン酸・1水和物の190.2g、メタノールの500mLを入れて50℃で3時間加熱攪拌した。次いで、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、アセトニトリルの600mLを添加して結晶を分散させた。次いで、濾過、乾燥して、化合物(22)の222.5gを得た(収率74%)。
[製造例R3]
下記のスキームに従って化合物(23)を合成した。
Figure 0007316228000015
3口フラスコに化合物(13)の114.2g、p-トルエンスルホン酸・1水和物の190.2g、メタノールの250mLを入れて50℃で3時間加熱攪拌した。次いで、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、酢酸エチルの600mLを添加して結晶を分散させた。次いで、濾過、乾燥して、化合物(23)の142.2gを得た(収率55%)。
[製造例R4]
下記のスキームに従って化合物(24)を合成した。
Figure 0007316228000016
3口フラスコに化合物(14)の97.1g、p-トルエンスルホン酸・1水和物の190.2g、メタノールの500mLを入れて50℃で3時間加熱攪拌した。次いで、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、アセトニトリルの500mLを添加して結晶を分散させた。次いで、濾過、乾燥して、化合物(24)の190.6gを得た(収率79%)。
[製造例R5]
下記のスキームに従って化合物(25)を合成した。
Figure 0007316228000017
3口フラスコに化合物(15)の157.2g、p-トルエンスルホン酸・1水和物の380.4g、メタノールの1000mLを入れて50℃で3時間加熱攪拌した。次いで、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、アセトニトリルの500mLを添加して結晶を分散させた。次いで、濾過、乾燥して、化合物(25)の317.3gを得た(収率67%)。
[製造例R6]
下記のスキームに従って化合物(26)を合成した。
Figure 0007316228000018
3口フラスコに化合物(16)の72.1g、p-トルエンスルホン酸・1水和物の190.2g、メタノールの250mLを入れて50℃で3時間加熱攪拌した。次いで、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、アセトニトリルの500mLを添加して結晶を分散させた。次いで、濾過、乾燥して、化合物(26)の170.9gを得た(収率79%)。
[製造例R7]
下記のスキームに従って化合物(27)を合成した。
Figure 0007316228000019
3口フラスコに化合物(17)の72.1g、p-トルエンスルホン酸・1水和物の190.2g、メタノールの250mLを入れて50℃で3時間加熱攪拌した。次いで、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、アセトニトリル500mLを添加して結晶を分散させようとしたたが、岩状の塊のため、十分洗えなかった。アセトニトリルの代わりに酢酸エチル500mLでも試みたが、同様の結果となった。
製造例1~3と製造例R1~R3の結果より、N,N’-ジホルミル-N,N’-ジアルキルヒドラジン化合物の脱ホルミル体を製造する際において、N,N’-ジホルミル-N,N’-ジアルキルヒドラジン化合物として、N,N’-ジホルミル-N,N’-ジアルキルヒドラジン化合物の窒素原子に直結するアルキル基が同じ炭素数のアルキル基であっても、無置換の直鎖アルキル基である化合物(I-1)、(I-7)、(I-4)を用いた場合は、分岐アルキル基である化合物(11)、(12)、(13)を用いた場合に比べて大幅に収率がよかった。これは直鎖アルキル型の構造の化合物を原料として用いた場合、得られる生成物である結晶の溶媒への溶解性が低く、濾液への消失が殆どないためであると推測される。
また、製造例R4、R5の結果より、N,N’-ジホルミル-N,N’-ジアルキルヒドラジン化合物として窒素原子に直結するアルキル基が置換基を有するアルキル基である化合物を用いた場合においては、脱ホルミル体の収率が低かった。この理由は、得られる結晶の溶解性が高く、濾液への消失が多かったためであると推測される。
また、製造例R6の結果より、N,N’-ジホルミル-N,N’-ジアルキルヒドラジン化合物として窒素原子に直結するアルキル基が分岐アルキル基である化合物を用いた場合においては、脱ホルミル体の収率が低かった。この理由は、得られる結晶の溶解性が高く、濾液への消失が多かったためであると推測される。
また、製造例R7の結果より、N,N’-ジホルミル-N,N’-ジアルキルヒドラジン化合物として窒素原子に直結するアルキル基がエチル基である化合物を用いた場合においては、脱ホルミル体を十分に洗浄できなかった。この理由は、結晶と共存する不純物が低溶解性であることから、結晶がまったくほぐれなかったためと推測される。

Claims (7)

  1. 式(I)で表される化合物;
    式(I)中、R11およびR12は各々独立に炭素数3以上の無置換の直鎖アルキル基を表す。
  2. 11とR12が同一の基である、請求項1に記載の化合物。
  3. 式(II)で表される化合物と、式(III)で表される化合物の1種又は2種以上とを反応させることを含む、式(I)で表される化合物の製造方法;
    式(I)中、R11およびR12は各々独立に炭素数3以上の無置換の直鎖アルキル基を表す;
    式(III)中、R31は炭素数3以上の無置換の直鎖アルキル基を表し、X31は脱離基を表す。
  4. 前記式(II)で表される化合物と前記式(III)で表される化合物とを、前記式(II)で表される化合物のモル数に対する、前記式(III)で表される化合物のモル数の比率が1.0以上となる割合で反応させる、請求項3に記載の化合物の製造方法。
  5. 式(II)で表される化合物と、式(III)で表される化合物の1種又は2種以上とを、無機塩基の存在下で反応させる、請求項3または4に記載の化合物の製造方法。
  6. 前記無機塩基が、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、水素化ナトリウムおよび水素化リチウムから選ばれる少なくとも1種である、請求項5に記載の化合物の製造方法。
  7. 前記式(II)で表される化合物のモル数に対する前記無機塩基のモル数の比率が0.3以上である、請求項5または6に記載の化合物の製造方法。
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