以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る給湯システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、給湯システム1は、給湯装置10と、サーバ50とを備える。給湯装置10は、ルータ20および外部通信網40を介して、携帯端末装置30により遠隔制御可能である。
給湯装置10は、給湯器11と、リモートコントローラ12、13を備えている。給湯器11は、ガスを燃料として湯を供給するガス給湯器である。給湯器11により生成された湯は、給湯口11aにそれぞれ接続された配管を介して、台所の蛇口や、浴槽、カラン等に供給される。給湯器11が、床暖房機能や、浴室暖房機能およびパネルヒータによる暖房機能を備える場合、これら機能を実現する機器に対して、給湯器11から湯が供給される。
リモートコントローラ12、13は、給湯器11に接続され、給湯装置10の各機能について種々の設定を行うために用いられる。リモートコントローラ12、13は、それぞれ、表示部121、131と、入力部122、132とを備える。使用者は、表示部121、131に表示された画面に従って入力部122、132を操作することにより、湯張りや給湯温度調節等について、任意の設定を行うことができる。リモートコントローラ12は、浴室に設置され、リモートコントローラ13は、キッチン等に設置される。
以下、浴室に設置されるリモートコントローラ12を、「浴室リモコン12」と称し、浴室外のキッチン等に設置されるリモートコントローラ13を、「台所リモコン13」と称する。
浴室リモコン12および台所リモコン13の入力部122、132には、運転ボタン122a、132aが含まれている。運転ボタン122a、132aは、給湯器11を運転オン状態と運転オフ状態とに切り替えるためのボタンである。
浴室リモコン12および台所リモコン13が運転オフ状態(カラン等の給湯栓が開かれて基準流量以上の通水が発生したとしても給湯器11が給湯運転を行わない状態)にあるとき、表示部121、131は消灯状態にあり、運転ボタン122a、132a以外の操作ボタンの操作は受け付けられない。運転ボタン122a、132aが操作され、運転オン状態(カラン等の給湯栓が開かれて基準流量以上の通水が発生したときに給湯器11が給湯運転を行える状態)になると、表示部121、131が点灯して設定内容が表示されるとともに、運転ボタン122a、132a以外の操作ボタンの操作が受け付け可能となる。
さらに、入力部122、132には、給湯温度を変更するためのボタンが含まれている。使用者は、このボタンを操作することにより、給湯の設定温度を変更することができる。この他、入力部122、132には、追い焚き機能やふろ自動機能を実行するためのボタン等、給湯器11の動作を制御するためのボタンが含まれている。
ルータ20は、建物内(ここでは、宅内H10)に存在する各機器を、外部通信網40を介してサーバ50に接続するための無線ルータである。ルータ20は、宅内H10の機器を外部通信網40に接続するための通信中継器である。
台所リモコン13は、無線通信により、ルータ20に接続される。また、携帯端末装置30が宅内H10に存在する場合、携帯端末装置30は、無線通信によりルータ20に接続されて、サーバ50と通信可能である。携帯端末装置30は、たとえば、携帯電話機である。この他、携帯端末装置30が、携帯型のタブレット端末等の他の携帯可能な端末装置であってもよい。外部通信網40は、たとえば、インターネットである。
外部通信網40には、給湯装置10に対する遠隔制御(遠隔操作および遠隔監視)を管理するためのサーバ50が接続されている。台所リモコン13は、ルータ20および外部通信網40を介して、サーバ50と通信を行う。携帯端末装置30が宅内H10に存在する場合、携帯端末装置30は、ルータ20および外部通信網40を介してサーバ50と通信を行う。また、携帯端末装置30が宅外にある場合、携帯端末装置30は、外部に設置されたルータ60または基地局70を介して外部通信網40に接続され、サーバ50と通信を行う。
台所リモコン13と携帯端末装置30には、給湯システム1のアプリケーションプログラムが、サーバ50からダウンロードされ、インストールされている。このアプリケーションプログラムに、サーバ50にアクセスするためのアドレス情報(IPアドレス)が含まれている。台所リモコン13と携帯端末装置30は、このアドレス情報に基づいて、サーバ50にアクセスし、通信を行う。
台所リモコン13のアドレス情報は、初期設定の際に、サーバ50に送信され保持される。このとき同時に、台所リモコン13のID情報(識別情報)が、台所リモコン13からサーバ50に送信される。台所リモコン13のアドレス情報として、たとえば、台所リモコン13の無線通信部136(図2参照)に保持されたMAC(Media Access Control)アドレスが用いられる。台所リモコン13のアドレス情報として、台所リモコン13の無線通信部136のグローバルIPアドレスが用いられてもよい。台所リモコン13のID情報として、たとえば、台所リモコン13の無線通信部136のTHINGが用いられる。台所リモコン13のID情報として、台所リモコン13の無線通信部136のMACアドレスが用いられてもよい。
図1の構成において、使用者は、宅内H10と宅外の何れにおいても、携帯端末装置30を用いて、給湯装置10に対する遠隔制御を行うことができる。
すなわち、携帯端末装置30が宅内H10と宅外の何れにある場合も、使用者から携帯端末装置30に入力された設定要求は、外部通信網40を介して、一旦、サーバ50に送信される。これを受けて、サーバ50は、設定要求を受信した携帯端末装置30に予め対応付けられている給湯装置10に対して、受信した設定要求を送信する。これにより、設定要求が、外部通信網40およびルータ20を介して、対応する給湯装置10の台所リモコン13に送信される。こうして、使用者が要求する内容の設定が、遠隔操作により、給湯装置10に適用される。
また、給湯装置10の状態情報が、所定周期で随時、台所リモコン13からルータ20を介してサーバ50に送信される。状態情報は、現在の給湯装置10の設定状態および動作状態を示す情報である。状態情報は、給湯装置10が運転オン状態にある場合のみならず運転オフ状態にある場合においても、給湯器11、浴室リモコン12および台所リモコン13において共有され、随時、サーバ50に送信される。サーバ50は、受信した状態情報を、給湯装置10ごとに管理する。
使用者から携帯端末装置30に入力された遠隔監視の閲覧要求は、外部通信網40を介して、一旦、サーバ50に送信される。これを受けて、サーバ50は、閲覧要求を受信した携帯端末装置30に予め対応付けられている給湯装置10の状態情報を、当該携帯端末装置30に送信する。これにより、給湯装置10の状態が、携帯端末装置30において出力される。こうして、使用者は、給湯装置10の状態を、宅内H10および宅外の両方において確認できる。
図2は、給湯システム1を構成する各機器の回路ブロックを示す図である。なお、図2には、便宜上、携帯端末装置30の無線通信部305が宅内H10のルータ20を介して外部通信網40に接続された状態が示されているが、上記のように、携帯端末装置30の無線通信部305は、宅外においても、ルータ60または基地局70を介して外部通信網40に接続され得る。
給湯器11は、制御部111と、記憶部112と、通信部113と、流量センサ114と、湯温センサ115とを備える。制御部111は、マイクロコンピュータを備え、記憶部112に記憶されたプログラムに従って、給湯器11内の各部の制御を行う。記憶部112は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。通信部113は、制御部111からの制御に従って、浴室リモコン12および台所リモコン13と通信を行う。
流量センサ114は、給湯器11の入水口付近の配管に設置され、給湯器11を流通する水量を検出する。制御部111は、給湯動作時において、流量センサ114により検出される流量が予め決められた最低流量(基準流量)以上となった場合に、給湯器11を動作させる。したがって、流量センサ114により検出される流量が、上記最低流量以上である場合に、給湯器11が使用状態にあると判定され得る。制御部111は、流量センサ114の検出結果を、随時、状態情報として、浴室リモコン12および台所リモコン13に送信する。
湯温センサ115は、給湯器11(図1の給湯口11a)から出湯される湯の温度を検出する。湯温センサ115は、図1の給湯口11aと給湯器11の燃焼器とを接続する配管に設置されている。制御部111は、湯温センサ115の検出結果を、随時、状態情報として、浴室リモコン12および台所リモコン13に送信する。
浴室リモコン12は、上述の表示部121および入力部122の他、制御部123と、記憶部124と、通信部125とを備える。表示部121は、たとえば、液晶パネルにより構成される。入力部122は、温度設定ボタン等の各種操作ボタンを備える。表示部121が、タッチパネルであってもよい。
制御部123は、マイクロコンピュータを備え、記憶部124に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部124は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。通信部125は、制御部123からの制御に従って、給湯器11と通信を行う。
台所リモコン13は、上述の表示部131および入力部132の他、制御部133と、記憶部134と、通信部135を備える。表示部131は、たとえば、液晶パネルにより構成される。入力部132は、各種操作ボタンを備える。表示部131が、タッチパネルであってもよい。
制御部133は、マイクロコンピュータを備え、記憶部134に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。このプログラムによって、制御部133は、給湯装置10の給湯温度を設定するための湯温設定部133aの機能を実行する。記憶部134は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。通信部135は、制御部133からの制御に従って、給湯器11と通信を行う。
さらに、台所リモコン13は、無線通信部136を備える。ここで、無線通信部136は、ルータ20との間で無線通信が可能な無線通信モジュールである。無線通信部136(無線通信モジュール)には、宅内H10に設定されたLAN(Local Area Network)上の機器を特定するためのIPアドレスが割り振られている。また、無線通信部136は、自身のMACアドレスを保持している。この他、台所リモコン13は、音声を出力するためのスピーカを備えている。
携帯端末装置30は、表示部301と、入力部302と、制御部303と、記憶部304と、無線通信部305とを備える。表示部301は、たとえば、液晶パネルにより構成される。入力部132は、各種操作ボタンと、表示部301に積層されたタッチパネルとを備える。
制御部303は、CPU(Central Processing Unit)を備え、記憶部304に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部304は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。記憶部304は、給湯システム1のアプリケーションプログラムを制御プログラムとして記憶している。
無線通信部305は、制御部303からの制御に従って、ルータ20と通信を行う。無線通信部305は、ルータ20との間で無線通信が可能な無線通信モジュールである。無線通信部305にもIPアドレスが割り振られている。また、無線通信部305は、自身のMACアドレスを保持している。この他、携帯端末装置30は、音声を出力するためのスピーカを備えている。
サーバ50は、制御部501と、記憶部502と、通信部503を備える。制御部501は、CPUを備え、記憶部502に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部502は、メモリおよびハードディスクを備え、所定の制御プログラムおよびデータベースを記憶する。通信部503は、制御部501からの制御に従って、所定の制御を行う。
本実施形態1では、予め、給湯装置10に対して遠隔制御を行うことが可能な携帯端末装置30が、給湯装置10に対応付けて、サーバ50に登録される。すなわち、予め、給湯装置10と携帯端末装置30とがペアリングされ、ペアリングを示す情報(ペアリング情報)が、サーバ50において管理される。具体的には、給湯装置10のID情報と携帯端末装置30のID情報とが互いに対応づけられて、ペアリング情報が構成される。このようなペアリングは、たとえば、給湯装置10が設置された宅内H10において行われる。これにより、悪意の第三者によって不当に、携帯端末装置30と給湯装置10とがペアリングされる可能性が減少する。
ところで、図1の給湯システム1では、宅内H10の使用者が給湯装置10を使用している状態において、携帯端末装置30を用いて宅外から、給湯装置10の運転状態を切り替える遠隔操作が行われることが起こり得る。この場合、この遠隔操作によって、給湯装置10の運転状態が切り替えられると、宅内の使用者に不都合を与える惧れがある。たとえば、宅内の使用者が、給湯装置10の運転がオフの状態のまま、カラン等の給湯栓を開いて水を使用している際に、宅外からの遠隔操作によって給湯装置10の運転が開始されると、水が突然高温の湯に切り替わり、宅内の使用者に不都合が生じる惧れがある。
そこで、実施形態1では、宅内H10の使用者に与える不都合を極力抑止しつつ、宅外からの運転切換の遠隔制御を円滑に実行させるための制御が実行される。以下、この制御について説明する。
図3(a)は、使用者が携帯端末装置30を介して運転オンの遠隔操作を行った場合に台所リモコン13の制御部133において行われる処理を示すフローチャートである。
図3(a)の処理に先立ち、携帯端末装置30の使用者は、自身の携帯端末装置30を操作して、給湯システム1のアプリケーションプログラムを立ち上げる。これにより、携帯端末装置30はサーバ50にアクセスし、当該携帯端末装置30にペアリングされている給湯装置10の状態情報をサーバ50から取得する。
携帯端末装置30は、取得した状態情報に基づく受付画面が表示される。この受付画面には、給湯装置10の現在の状態(運転オン/オフ、給湯の設定温度、等)に関する情報が含まれている。携帯端末装置30の使用者は、この情報を参照して、自身が所望する遠隔操作を受付画面に入力する。これにより、当該遠隔操作に応じた指令通知が、携帯端末装置30からサーバ50に送信され、さらに、当該携帯端末装置30にペアリングされている給湯装置10(台所リモコン13)にサーバ50から転送される。
台所リモコン13の制御部133は、サーバ50から指令通知を受信すると(S101)、受信した指令通知が運転オンに関する指令通知であるか否かを判定する(S102)。受信した指令通知が運転オンの指令通知でない場合(S102:NO)、制御部133は、指令通知に応じた遠隔制御を実行する(S105)。他方、受信した指令通知が運転オンの指令通知である場合(S102:YES)、制御部133は、湯温設定部133aの機能により、給湯装置10の給湯温度を所定給湯温度に設定し(S103)、給湯装置10の状態をオフからオンに切り替える(S104)。
ここで、ステップS103で設定される「所定給湯温度」は、浴室リモコン12を介して設定された給湯温度以下の温度に設定される。たとえば、「所定給湯温度」は、浴室リモコン12を介して設定された給湯温度であってもよい。また、「所定給湯温度」は、給湯装置10に設定可能な温度範囲の最低温度(たとえば、32℃)に固定されてもよい。あるいは、「所定給湯温度」は、給湯装置10に設定可能な温度範囲の最低温度(たとえば、32℃)よりやや高めの温度(たとえば、35℃)と、浴室リモコン12を介して設定された給湯温度とのうち、何れか低い方の温度に設定されてもよい。
図3(a)のステップS103により給湯温度が上述の所定給湯温度に設定される場合、その旨を報知するための報知画面が、一定時間、台所リモコン13の表示部131に表示されてもよい。
図3(b)、(c)は、図3(a)の処理が行われた場合に台所リモコン13の表示部131に表示される報知画面の一例を示す図である。
図3(b)は、上述の所定給湯温度として、浴室リモコン12により設定された給湯温度が用いられた場合の報知画面であり、図3(c)は、上述の所定給湯温度として固定温度が用いられた場合の報知画面である。図3(b)の報知画面は、給湯装置10の設定温度が浴室リモコン12により設定された給湯温度に設定されることを示すメッセージM11を含んでいる。また、図3(c)の報知画面は、給湯装置10の設定温度が固定温度である35℃に設定されることを示すメッセージM12を含んでいる。
これにより、宅内H10の使用者は、遠隔操作によって給湯装置10の運転状態がオンに切り替えられることにより、給湯装置10の給湯温度が、浴室で設定された給湯温度または固定温度に設定されることを把握できる。
なお、この報知画面は、浴室リモコン12においても並行して表示されてもよい。これにより、浴室にいる使用者も、遠隔操作によって給湯装置10の運転状態がオンに切り替えられることにより、給湯装置10の給湯温度が、浴室で設定された給湯温度または固定温度に設定されることを把握できる。
また、この報知は、画面とともに音声で行われてもよく、あるいは、音声のみでおこなわれてもよい。すなわち、制御部133は、報知画面の出力とともに、メッセージM11、M12に対応する音声を、台所リモコン13のスピーカから出力させる制御を行ってもよい。同様に、浴室リモコン12においても、同様の音声が出力されてもよい。これにより、宅内H10の使用者は、給湯に伴う作業を行っていても、音声による報知により、給湯装置10の給湯温度が、遠隔操作による運転状態の切り替えに応じて、浴室で設定された給湯温度または固定温度に設定されることを円滑に把握できる。
<実施形態1の効果>
本実施形態1によれば、以下の効果が奏され得る。
携帯端末装置30を介して運転状態をオンに変更する遠隔操作がなされた場合、給湯装置10の給湯温度が、浴室リモコン12で設定された給湯温度以下の所定給湯温度に設定される。ここで、浴室リモコン12により設定された給湯温度は、通常、浴室内のシャワー使用のために設定される給湯温度であるため、高温領域に設定される可能性は低い。このため、運転オンへの切替時に設定される所定給湯温度も比較的温度が低い領域に設定される。したがって、遠隔操作により不意に給湯装置10が運転オンに切り替えられたとしても、宅内の使用者に大きな不都合が生じることがない。よって、宅内の使用者に与える不都合を極力抑止しつつ、宅外からの運転オンの遠隔操作を円滑に実行させることができる。
また、図3(a)のステップS103で設定される所定給湯温度は、浴室リモコン12で設置された給湯温度とされ得る。上記のように、浴室リモコン12により設定された給湯温度は、通常、浴室内のシャワー使用のために設定される給湯温度であるため、高温領域に設定される可能性は低い。よって、このように、所定給湯温度を浴室リモコン12で設置された給湯温度にすることにより、遠隔操作により不意に給湯装置10が運転オンに切り替えられたとしても、宅内の使用者に大きな不都合が生じることを回避できる。
<実施形態1の変更例>
図4は、実施形態1の変更例に係る、使用者が携帯端末装置30を介して運転オンの遠隔操作を行った場合に台所リモコン13の制御部133において行われる処理を示すフローチャートである。
図4のフローチャートでは、図3(a)のフローチャートに比べ、ステップS111が追加されている。その他のステップにおける処理は、図3(a)の対応する各ステップの処理と同様である。
サーバ50から受信した指令通知が、給湯装置10の運転状態をオフからオンに変更する指令通知である場合(S102:YES)、制御部133は、記憶部134に記憶されている現時点の状態情報を参照し、給湯器11が通水中であるか否か(流量センサ114の検出結果が燃焼動作に必要な最低流量以上であるか否か)を判定する(S111)。ここで、給湯器11が通水中でない場合(S111:NO)、制御部133は、指令通知に応じた制御、すなわち、ここでは、給湯装置10の運転状態をオンに切り替える制御を実行する(S105)。
他方、給湯器11が通水中である場合(S111:YES)、制御部133は、湯温設定部133aの機能により、給湯装置10の給湯温度を所定給湯温度に設定し(S103)、給湯装置10の状態をオフからオンに切り替える(S104)。所定給湯温度は、上記実施形態1と同様に設定される。
この変更例によれば、通水状態において遠隔操作により給湯装置10の運転が開始されて使用中の水が湯に切り替わったとしても、運転開始後の湯の温度が比較的温度の低い領域の所定給湯温度であるため、宅内H10の使用者に大きな不都合が生じることを回避できる。よって、宅内H10の使用者に与える不都合を極力抑止しつつ、宅外からの運転オンの遠隔操作を円滑に実行させることができる。
なお、この変更例においても、ステップS103の実行に伴い、上記実施形態1と同様、遠隔操作による運転状態の切り替えに応じて、給湯装置10の給湯温度が、浴室で設定された給湯温度または固定温度に設定されることを報知する処理が実行されてもよい。
<実施形態2>
図5(a)は、実施形態2に係る、使用者が携帯端末装置30を介して運転オンの遠隔操作を行った場合に台所リモコン13の制御部133において行われる処理を示すフローチャートである。
図5(a)のフローチャートでは、図3(a)のフローチャートに比べ、ステップS121が追加され、ステップS103がステップ122に置き換えられている。その他のステップにおける処理は、図3(a)の対応する各ステップの処理と同様である。
サーバ50から受信した指令通知が、給湯装置10の運転状態をオフからオンに変更する指令通知である場合(S102:YES)、制御部133は、記憶部134に記憶されている現時点の状態情報を参照し、浴室内に使用者がいるか否か、すなわち、人感センサ126が人を検出しているか否かを判定する(S121)。ここで、浴室内に使用者がいない場合(S121:NO)、制御部133は、指令通知に応じた制御を実行する(S105)。ここでは、給湯装置10の運転状態をオンに切り替える制御が実行される。
他方、浴室内に使用者がいる場合(S121:YES)、制御部133は、湯温設定部133aの機能により、給湯装置10の給湯温度を、浴室リモコン12で設定された給湯温度に設定し(S122)、給湯装置10の状態をオフからオンに切り替える(S104)。
なお、本実施形態において、制御部133(湯温設定部133a)は、別途、固定の給湯温度を用いることなく、浴室リモコン12で設定された給湯温度と台所リモコン13で設定された給湯温度の何れか一方を、給湯装置10の設定温度として設定する。すなわち、宅内H10では、使用者が、直接、浴室リモコン12または台所リモコン13に体する操作を行うことにより、給湯温度の設定を行う。この場合、最後に操作されたリモコンにより設定された給湯温度が、給湯装置10の給湯温度に設定される。この他、たとえば、浴室リモコン12に給湯温度の優先ボタンが含まれている場合、この優先ボタンが操作されるごとに、給湯装置10に設定される給湯温度が、浴室リモコン12で設定された給湯温度と台所リモコン13で設定された給湯温度との間で変更される。
図5(a)のステップS122において、制御部133(湯温設定部133a)は、浴室リモコン12で設定された給湯温度と台所リモコン13で設定された給湯温度のうち、浴室リモコン12で設定された給湯温度を、給湯装置10に設定する給湯温度として選択する。こうして、遠隔操作により運転状態がオンに切り替えられる際に、給湯装置10の給湯温度が、浴室リモコン12で設定された給湯温度に設定される。
なお、実施形態2においても、図5(a)のステップS122の実行に伴い、図5(b)の報知画面が、浴室リモコン12の表示部121に表示されてもよい。また、この報知画面とともに、メッセージM21に対応する音声が、浴室リモコン12のスピーカから出力されてもよい。報知画面は表示されずに、報知の音声のみが浴室リモコン12から出力されてもよい。これにより、浴室内の使用者は、遠隔操作によって給湯装置10の運転状態がオンに切り替えられることにより、給湯装置10の給湯温度が、浴室で設定された給湯温度に設定されることを把握できる。同様の報知が、さらに、台所リモコン13において行われてもよい。
<実施形態2の効果>
実施形態2によれば、以下の効果が奏され得る。
携帯端末装置30を介して運転状態をオンに変更する遠隔操作がなされた場合、浴室内に使用者がいると、給湯装置10の給湯温度として、浴室内に設置された浴室リモコン12(第1リモートコントローラ)により設定された給湯温度(第1給湯温度)に設定される。ここで、第1給湯温度は、浴室での湯の使用を目的に設定される温度であるため、浴室内に使用者がいる場合に、給湯装置10の給湯温度として第1給湯温度が選択されたとしても、浴室内の使用者に不都合を与えることはなく、むしろ、この温度は、浴室内の使用者に好ましい温度である。また、第1給湯温度は、通常、浴室内のシャワー使用のために設定される給湯温度であるため、高温領域に設定される可能性は低い。このため、遠隔操作により運転状態がオンに切り替えられた後に、浴室外において湯が使用されたとしても、浴室外の使用者に大きな不都合を与えることはない。よって、宅内の使用者に与える不都合を極力抑止しつつ、宅外からの運転オンの遠隔操作を円滑に実行させることができる。
<実施形態2の変更例>
図6(a)は、実施形態2の変更例に係る、使用者が携帯端末装置30を介して運転オンの遠隔操作を行った場合に台所リモコン13の制御部133において行われる処理を示すフローチャートである。
図6(a)のフローチャートでは、図5(a)のフローチャートに比べ、ステップS123が追加されている。その他のステップにおける処理は、図5(a)の対応する各ステップの処理と同様である。なお、図6(a)では、便宜上、図5(a)のステップS101、S102の図示が省略されている。
サーバ50から受信した指令通知が、給湯装置10の運転状態をオフからオンに変更する指令通知である場合に(S102:YES)、浴室内に使用者がいると(S121:YES)、制御部133は、記憶部134に記憶されている現時点の状態情報を参照し、給湯器11が通水中であるか否かを判定する(S123)。ここで、給湯器11が通水中でない場合(S123:NO)、制御部133は、指令通知に応じた制御、すなわち、ここでは、給湯装置10の運転状態をオンに切り替える制御を実行する(S105)。
他方、給湯器11が通水中である場合(S123:YES)、制御部133は、湯温設定部133aの機能により、給湯装置10の給湯温度を、浴室リモコン12により設定された給湯温度に設定し(S122)、給湯装置10の状態をオフからオンに切り替える(S104)。
この変更例によれば、給湯装置10が通水中である場合に、遠隔操作により給湯装置10の運転が開始されて、使用中の水が湯に切り替わったとしても、浴室リモコン12により設定された低い温度の給湯温度(第1給湯温度)に湯の温度が設定される。このため、運転開始前に宅内で、使用者が、運転オフの状態のままカラン等の給湯栓を開いて水を使用していたとしても、使用者に大きな不都合を与えることはない。特に、浴室内で、使用者が運転オフの状態のまま給湯栓を開いて水を使用していた場合に、遠隔操作により給湯装置10の運転が開始されて、水が湯に切り替わったとしても、湯の温度が低いため、浴室内で使用者に大きな不都合を与えることはない。よって、宅内の使用者に与える不都合を極力抑止しつつ、宅外からの運転オンの遠隔操作を円滑に実行させることができる。
図6(b)は、実施形態2の他の変更例に係る、使用者が携帯端末装置30を介して運転オンの遠隔操作を行った場合に台所リモコン13の制御部133において行われる処理を示すフローチャートである。
図6(b)のフローチャートでは、図5(a)のフローチャートに比べ、ステップS124、125が追加されている。その他のステップにおける処理は、図5(a)の対応する各ステップの処理と同様である。なお、図6(b)では、便宜上、図5(a)のステップS101、S102の図示が省略されている。
制御部133は、ステップS122において給湯装置10の給湯温度を浴室リモコン12により設定された給湯温度に設定し、さらに、ステップS104において給湯装置10の運転状態をオンに切り替えると、随時更新される状態情報を参照し、浴室から使用者が退出したか否か、すなわち、人感センサ126が人を検出しなくなったか否かを監視する(S124)。その後、浴室から使用者が退出すると(S124:YES)、制御部133は、給湯装置10の給湯温度を台所リモコン13により設定された給湯温度に切り替えて(S125)、処理を終了する。
この変更例によれば、浴室から使用者が退出して浴室内で湯が使用される状況でなくなったことに応じて、給湯装置10の給湯温度が、浴室外の台所リモコン13(第2リモートコントローラ)により設定された給湯温度(第2給湯温度)に設定されるため、浴室外の使用者にとってより好ましい温度で湯を供給することができる。これにより、給湯装置10の利便性を高めることができる。
なお、この変更例においても、図6(a)のステップS123が、ステップS121とステップS122との間に追加されてもよい。これにより、さらに、図6(a)と同様の効果が奏され得る。
<実施形態3>
上記実施形態1では、運転オンへの切替時に給湯温度を所定給湯温度に設定する制御が台所リモコン13において行われたが、実施形態3では、この制御がサーバ50において行われる。この場合、サーバ50の制御部501は、湯温設定部133aに対応する機能を実行する。
図7(a)は、実施形態3に係る、使用者が携帯端末装置30を介して運転オンの遠隔操作を行った場合にサーバ50の制御部501において行われる処理を示すフローチャートである。
サーバ50の制御部501は、携帯端末装置30から指令通知を受信すると(S201)、受信した指令通知が運転オンに関する指令通知であるか否かを判定する(S202)。受信した指令通知が運転オンの指令通知でない場合(S202:NO)、制御部501は、受信した遠隔操作の指令通知を、送信元の携帯端末装置30にペアリングされている給湯装置10(台所リモコン13)に送信する(S205)。これにより、送信先の給湯装置10において、遠隔操作に応じた制御が行われる。
他方、受信した指令通知が運転オンの指令通知である場合(S202:YES)、制御部501は、湯温設定部の機能により、給湯装置10の給湯温度を所定給湯温度に設定し(S203)、当該設定情報とともに、給湯装置10の状態をオフからオンに切り替えるための指令通知を、送信元の携帯端末装置30にペアリングされている給湯装置10(台所リモコン13)に送信する(S204)。これにより、送信先の給湯装置10において、給湯温度が所定給湯温度に設定され、さらに、運転状態がオフからオンに切り替えられる。
ステップS203で設定される所定給湯温度は、上記実施形態1と同様、浴室リモコン12を介して設定された給湯温度以下の温度に設定される。また、上記実施形態1と同様、運転オンへの切替時に給湯温度が所定給湯温度に設定されることを報知する処理が、台所リモコン13や浴室リモコン12で行われてもよい。
実施形態3においても、実施形態1と同様の効果が奏され得る。
なお、実施形態3においても、図4に示した実施形態1の変更例と同様、ステップS202とステップS203との間に、状態情報に基づいて給湯装置10が通水中であるか否かを判定するステップ(図4のステップS111に対応するステップ)が追加されてもよい。これにより、図4に示した実施形態1の変更例と同様の効果が奏され得る。
<実施形態4>
また、実施形態1において行われた制御と同様の制御が、携帯端末装置30において行われてもよい。この場合、携帯端末装置30の制御部303は、湯温設定部133aに対応する機能を実行する。
図7(b)は、実施形態4に係る、使用者が携帯端末装置30を介して運転オンの遠隔操作を行った場合に携帯端末装置30の制御部303において行われる処理を示すフローチャートである。
なお、実施形態4では、携帯端末装置30における給湯システム1のアプリケーションプログラムの起動に応じて、携帯端末装置30にペアリングされている給湯装置10の状態情報が、サーバ50から携帯端末装置30に送信され、携帯端末装置30の記憶部304に記憶される。また、その後も、随時、最新の状態情報が、サーバ50から携帯端末装置30に送信され、携帯端末装置30の記憶部304に更新記憶される。この点は、後述の実施形態6においても同様である。
この状態情報には、上記のように、給湯装置10の現時点の給湯温度や、浴室リモコン12および台所リモコン13を介して設定された給湯温度、給湯装置10が通水中であるか否かの情報(流量センサ114の検出結果)および浴室に使用者がいるか否かの情報(人感センサ126の検出結果)等が含まれている。
携帯端末装置30の制御部303は、入力部302を介して遠隔操作の入力を受け付けると(S301)、受け付けた遠隔操作が運転オンに関する指令通知であるか否かを判定する(S302)。受け付けた遠隔操作が運転オンの指令通知でない場合(S302:NO)、制御部501は、受け付けた遠隔操作に応じた指令通知を、サーバ50に送信する(S305)。これにより、サーバ50から、当該携帯端末装置30にペアリングされている給湯装置10(台所リモコン13)に当該指令通知が転送され、送信先の給湯装置10において、遠隔操作に応じた制御が行われる。
他方、受け付けた遠隔操作が運転オンの遠隔操作である場合(S302:YES)、制御部303は、湯温設定部の機能により、給湯装置10の給湯温度を所定給湯温度に設定し(S303)、当該設定情報とともに、給湯装置10の状態をオフからオンに切り替えるための指令通知を、サーバ50に送信する(S304)。これにより、サーバ50から、当該携帯端末装置30にペアリングされている給湯装置10(台所リモコン13)に当該設定情報と当該指令通知が転送される。こうして、送信先の給湯装置10において、給湯温度が所定給湯温度に設定され、さらに、運転状態がオフからオンに切り替えられる。
実施形態4においても、ステップS303で設定される所定給湯温度は、上記実施形態1と同様、浴室リモコン12を介して設定された給湯温度以下の温度に設定される。また、上記実施形態1と同様、運転オンへの切替時に給湯温度が所定給湯温度に設定されることを報知する処理が、台所リモコン13や浴室リモコン12で行われてもよい。
実施形態4においても、実施形態1と同様の効果が奏され得る。
なお、実施形態4においても、図4に示した実施形態1の変更例と同様、ステップS302とステップS303との間に、状態情報に基づいて給湯装置10が通水中であるか否かを判定するステップ(図4のステップS111に対応するステップ)が追加されてもよい。これにより、図4に示した実施形態1の変更例と同様の効果が奏され得る。
<実施形態5>
上記実施形態2では、運転オンへの切替時に浴室に使用者がいる場合に給湯温度を浴室で設定された給湯温度に設定する制御が台所リモコン13において行われたが、実施形態5では、この制御がサーバ50において行われる。この場合、サーバ50の制御部501は、湯温設定部133aに対応する機能を実行する。
図8(a)は、実施形態5に係る、使用者が携帯端末装置30を介して運転オンの遠隔操作を行った場合にサーバ50の制御部501において行われる処理を示すフローチャートである。
図8(a)のフローチャートでは、図7(a)のフローチャートに比べ、ステップS211が追加され、ステップS203がステップS212に置き換えられている。その他のステップにおける処理は、図7(a)の対応する各ステップの処理と同様である。
携帯端末装置30から受信した指令通知が、給湯装置10の運転状態をオフからオンに変更する指令通知である場合(S202:YES)、制御部501は、記憶部502に記憶されている現時点の状態情報を参照し、浴室内に使用者がいるか否か、すなわち、人感センサ126が人を検出しているか否かを判定する(S211)。ここで、浴室内に使用者がいない場合(S211:NO)、制御部501は、受信した遠隔操作の指令通知を、送信元の携帯端末装置30にペアリングされている給湯装置10(台所リモコン13)に送信する(S205)。これにより、給湯装置10において、運転状態をオンに切り替える制御が実行される。
他方、浴室内に使用者がいる場合(S211:YES)、制御部501は、湯温設定部の機能により、給湯装置10の給湯温度を、浴室リモコン12で設定された給湯温度に設定し(S212)、当該設定情報とともに、給湯装置10の状態をオフからオンに切り替えるための指令通知を、送信元の携帯端末装置30にペアリングされている給湯装置10(台所リモコン13)に送信する(S204)。これにより、送信先の給湯装置10において、給湯温度が浴室で設定された給湯温度に設定され、さらに、運転状態がオフからオンに切り替えられる。
実施形態5においても、実施形態2と同様、制御部501は、別途、固定の給湯温度を用いることなく、浴室リモコン12で設定された給湯温度と台所リモコン13で設定された給湯温度の何れか一方を、給湯装置10の設定温度として設定する。すなわち、ステップS212において、制御部501は、浴室リモコン12で設定された給湯温度と台所リモコン13で設定された給湯温度のうち、浴室リモコン12で設定された給湯温度を、給湯装置10に設定する給湯温度として選択する。
実施形態5においても、実施形態2と同様の効果が奏され得る。
なお、実施形態5においても、図6(a)に示した実施形態2の変更例と同様、ステップS211とステップS212との間に、状態情報に基づいて給湯装置10が通水中であるか否かを判定するステップ(図6(a)のステップS123に対応するステップ)が追加されてもよい。これにより、図6(a)に示した実施形態2の変更例と同様の効果が奏され得る。
また、実施形態5においても、図6(b)に示した実施形態2の変更例と同様、ステップS204の後に、図6(b)のステップS124、S125に対応するステップが追加されてもよい。この場合、浴室から使用者が退出すると、台所リモコン13で設定された給湯温度を設定するための指令通知が、サーバ50から給湯装置10に送信されて、給湯装置10の給湯温度が変更される。これにより、図6(b)に示した実施形態2の変更例と同様の効果が奏され得る。
<実施形態6>
また、実施形態2において行われた制御と同様の制御が、携帯端末装置30において行われてもよい。この場合、携帯端末装置30の制御部303は、湯温設定部133aに対応する機能を実行する。
図8(b)は、実施形態6に係る、使用者が携帯端末装置30を介して運転オンの遠隔操作を行った場合に携帯端末装置30の制御部303において行われる処理を示すフローチャートである。
図8(b)のフローチャートでは、図7(b)のフローチャートに比べ、ステップS311が追加され、ステップS303がステップS312に置き換えられている。その他のステップにおける処理は、図7(b)の対応する各ステップの処理と同様である。
入力部302を介して受け付けた遠隔操作が、給湯装置10の運転状態をオフからオンに変更する遠隔操作である場合(S302:YES)、制御部501は、記憶部502に記憶されている現時点の状態情報を参照し、浴室内に使用者がいるか否か、すなわち、人感センサ126が人を検出しているか否かを判定する(S311)。ここで、浴室内に使用者がいない場合(S311:NO)、制御部501は、受け付けた遠隔操作に応じた指令通知を、サーバ50に送信する(S205)。これにより、当該携帯端末装置30にペアリングされている給湯装置10において、運転状態をオンに切り替える制御が実行される。
他方、浴室内に使用者がいる場合(S311:YES)、制御部501は、湯温設定部の機能により、給湯装置10の給湯温度を、浴室リモコン12で設定された給湯温度に設定し(S312)、当該設定情報とともに、給湯装置10の状態をオフからオンに切り替えるための指令通知を、サーバ50に送信する(S304)。これにより、当該携帯端末装置30にペアリングされている給湯装置10において、給湯温度が浴室で設定された給湯温度に設定され、さらに、運転状態がオフからオンに切り替えられる。
実施形態6においても、実施形態2と同様の効果が奏され得る。
なお、実施形態6においても、図6(a)に示した実施形態2の変更例と同様の変更がなされてもよく、また、図6(b)に示した実施形態2の変更例と同様の変更がなされてもよい。これにより、これら変更例と同様の効果が奏され得る。
<その他の変更例>
上記実施形態1、2では、図3(a)、図4、図5(a)および図6(a)、(b)の処理が、台所リモコン13の制御部133において行われたが、これらの処理が、給湯器11の制御部111で行われてもよい。この場合、台所リモコン13の制御部133は、サーバ50から運転状態をオンに切り替える指令通知を受信すると、当該指令通知が遠隔操作に基づく指令通知であることを示す特定情報とともに、当該指令通知を給湯器11の制御部111に送信する。給湯器11の制御部111は、受信した特定情報により、当該指令通知が遠隔操作に基づく指令通知であると判定し、図3(a)、図4、図5(a)および図6(a)、(b)と同様の処理を実行する。これによっても、上記実施形態1、2と同様の効果が奏され得る。同様に、給湯器11以外の他の制御装置が宅内H10に設置される場合は、この制御装置が図3(a)、図4、図5(a)および図6(a)、(b)の処理を実行してもよい。
また、上記実施形態1、2では、給湯装置10を構成する台所リモコン13に無線通信部136が設けられたが、無線通信部が給湯器11に設けられて給湯器11がルータ20に接続されてもよい。この場合、上記実施形態1、2における台所リモコン13の制御は、給湯器11の制御部111により行われればよい。また、無線通信部が浴室リモコン12に設けられて浴室リモコン12がルータ20に接続されてもよい。この場合、上記実施形態1、2における台所リモコン13の制御は、浴室リモコン12の制御部123により行われればよい。あるいは、給湯器11、浴室リモコン12および台所リモコン13以外に無線通信部を備えた制御ユニットが給湯装置10に配置され、この制御ユニットがルータ20に接続されてもよい。この場合、上記実施形態1、2における台所リモコン13による制御は、制御ユニットによって行われればよい。
また、上記実施形態1、2では、遠隔操作により運転状態がオンに変更されたことに応じて設定される給湯温度に関する報知が台所リモコン13の制御部133において行われたが、宅内に給湯器11が設置される構成の場合、給湯器11に報知出力のための出力部(表示部やスピーカ等)があれば、給湯器11の出力部において、この報知が行われてもよい。
また、図6(b)のステップS125では、給湯装置10の給湯温度が、台所リモコン13により設定された給湯温度に設定されたが、台所リモコン13により設定された給湯温度と、浴室リモコン12により設定された給湯温度のうち、遠隔操作により運転状態がオンに切り替えられる直前の運転オン時に設定されていた給湯温度が、ステップS125において、給湯装置10の給湯温度として設定されてもよい。
また、上記実施形態では、浴室内に使用者がいることを検出するための人感センサ126が浴室リモコン12に設けられたが、浴室内に使用者がいることを検知可能である限りにおいて、人感センサが浴室リモコン12とは別体であってもよい。この場合、人感センサは、浴室リモコン12および台所リモコン13の少なくとも一方に、通信可能に接続されていればよい。
なお、給湯装置10を遠隔制御する端末装置に、携帯性がなく所定の場所に設置される据え置き型の端末装置が含まれてもよい。また、給湯装置10は、ガス燃料を用いるものに限らず、オイルを燃料とする給湯装置であってもよい。給湯装置10は、貯留タンクを用いた貯留式のものであってもよく、燃料電池等の発電ユニットをさらに備えた構成であってもよい。
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載の範囲で適宜種々の変更可能である。