JP7315515B2 - 歯間清掃具 - Google Patents

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Description

本発明は、歯と歯の隙間を清掃する樹脂製の歯間清掃具に関する。
歯と歯の隙間を清掃するための道具として、把持部と把持部の先端に清掃部が形成された歯間清掃具が知られている。
歯間清掃具には、二つ折りにした金属製のワイヤーの間に樹脂製のフィラメントを挟んだ状態で捩ることで形成されたブラシ部を、熱可塑性樹脂に埋設して成形したものがあるが、ワイヤーの先端が歯茎に触れた際に為害性があることから好まれない場合がある。一方、歯茎への為害性が少なく、使用感のよい歯間清掃具として、熱可塑性樹脂にて一体成形された1次成形部にて構成される把持部及び軸部と、軸部先端にエラストマにて重ねて成形された2次成形部の清掃部を有する、いわゆる樹脂製の歯間清掃具がある(特許文献1)。
特開2017-119095号公報
ところで、人の歯は顔の正面から側面まで円弧状に並んでおり、切歯(前歯)であれば顎の前方に位置しかつ歯間となる隙間も顔の正面に開口しているが、臼歯(奥歯)は顎の奥側に位置しかつ歯間の開口方向は顔の側面となる。
このため、切歯間の歯間を清掃するのであれば歯間清掃具を顔の正面から口内に挿入して、清掃部も同様に顔の正面から歯間に挿入することで清掃が可能である。しかし、臼歯の歯間を清掃する場合には歯間清掃具の口内への挿入方向と清掃部の歯間への挿入方向が異なるため、把持部の幅方向に歯間清掃具全体を湾曲させた形状としたものが存在するが、臼歯間にのみ適した形状であり顔の前方に位置する切歯には適用しにくく、また歯間清掃具全体が幅方向に湾曲しており口内での操作性がよくなかった。
一方、把持部と軸部とが直線的に構成されている歯間清掃具では、把持部に対して軸部を指で折り曲げて把持部に対する清掃部の角度を変更して使用することがある。また、歯間清掃具は複数の歯間の清掃に使用されるなど使用開始から廃棄までの間に複数回にわたって軸部が折り曲げられることがある。
しかし、このような歯間清掃具は使い捨てであるため慎重に扱われることは少なく、例えば、右側の歯間を清掃したあと左側の歯間を清掃する場合などは、歯間清掃具の軸部が複数回折り曲げられ、さらには先の折り曲げ方向と異なる方向に折り曲げて使用される場合がある。
そうすると、歯間清掃具の折り曲げ角度は、一方向に折り曲げられる場合に比して2倍となり、また、そのような折り曲げが複数回繰り返されると歯間清掃具の軸部の折り曲げ部分が疲労して折損する場合がある。
そこで、本発明は、使用者に歯間清掃具の折り曲げ方向を同一方向に指示しやすく、折損を抑制することができる歯間清掃具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1は、把持部と軸部が熱可塑性樹脂にて一体成形された1次成形部を有し、前記軸部の先端側には前記1次成形部に重ねてエラストマにて成形された2次成形部からなる清掃部を有し、前記把持部と前記軸部との間に変形部を有する歯間清掃具であって、前記把持部の延伸方向に対して前記軸部の延伸方向が厚み方向に傾斜していることを特徴とする。
請求項2は、前記傾斜は、前記変形部が厚み方向に湾曲していることによることを特徴とする。
請求項3は、前記1次成形部からなる前記変形部における厚み方向の一方の表面にのみ幅方向に延びる凹部が長さ方向に1つ以上形成されていることを特徴とする。
請求項4は、前記把持部の延伸方向に対する前記軸部の延伸方向の傾斜は、前記凹部が形成されている側に向いて傾斜していることを特徴とする。
請求項5は、前記変形部は1次成形部からなる変形基部と同変形基部を被覆する2次成形部からなる変形被覆部とからなることを特徴とする。
請求項6は、前記変形被覆部の両表面には幅方向に延びる被覆部凹部と被覆部凸部が長さ方向に交互に形成されており、前記凹部は変形基部に形成されており、前記凹部と前記被覆部凹部とは厚み方向に重なる位置に形成されていることを特徴とする。
請求項7は、前記1次成形部において、前記変形部は前記把持部及び前記軸部よりも薄肉に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、使用者に歯間清掃具の折り曲げ方向を同一方向に指示しやすく、折損を抑制することができる。
本実施形態の歯間清掃具の平面図。 同側面図。 図1のA-A線断面図。 1次成形部の平面図。 同底面図。 図4のB-B線断面図。 図6の変形基部の拡大図、2次成形部を破線で示す。 清掃部の幅方向断面図。 歯間清掃具の使用状態を示す説明図。 図10(a)は歯間清掃具を把持した状態、図10(b)は軸部を指で押して傾斜させた状態の説明図。
以下、発明を具体化した歯間清掃具の一実施形態を図1~図10にしたがって説明する。
図1に本実施形態の歯間清掃具10の平面図を示す。また、図2に歯間清掃具10の側面図を示す。
ここで、以下の説明で用いる歯間清掃具10の方向、面等について定義をする。図1に図示の歯間清掃具10について同図の上下(方向)を幅(方向)という。また、図1及び図2の左右(方向)を長さ(方向)あるいは延伸方向ともいう。さらに、図2の上下(方向)、より詳細には長さに直交する向きを厚み・高さ(方向)という。なお、図1及び図2に図示の歯間清掃具10の長さ方向において、図中右(側・方向)を基端(側・方向)、図中左(側・方向)を先端(側・方向)とも表現することがある。
さらに、図1に図示されている面及びその反対面(図1に示す平面図の反対に位置する底面図(図なし)に表れる面)を表面という。同じく、図2に図示されている面、及びその反対面(図3に示す側面図の反対に位置する側面図(図なし)に表れる面)を側面という。
なお、図1に示す表面の反対面となる表面、また図2に示す側面の反対面となる側面は、それぞれ図1及び図2に示す表面及び側面と同一形状であるため、図示を略するとともに、図1及び図2に示す表面及び側面についてした説明がそれぞれの反対面となる表面及び側面にも当てはまる。
図1及び図2に示すように、歯間清掃具10を機能の点から区別すると、長さ方向において基端から先端に向かって順に、把持部20、変形部30、軸部40から構成され、歯間清掃具10は全体として図1、図2の長さ方向に沿う直線状をなしている。
また、図1ないし図3に示す歯間清掃具10を構造及び材質の点から区別すると、図4ないし図6に示す熱可塑性樹脂で一体成形された1次成形部50と、図1及び図2にて着色部分として示すエラストマからなる2次成形部60とから構成されている。図3に示すように2次成形部60は1次成形部50に重ねて成形されており、その成形方法としていわゆる2色成形(ダブルモールド成形)が用いられている。
1次成形部50に使用する熱可塑性樹脂は、歯間清掃具10の分野で一般に使用することのできるものであれば特に限定はない。例えば、オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、飽和ポリエステル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、プロピオン酸セルロース、熱可塑性ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂などがある。オレフィン系樹脂としては、例えば、プロピレン系重合体(ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー)、エチレン系重合体(ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー)などがある。また、飽和ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートなどがある。1次部に使用する熱可塑性樹脂は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも、成形加工性や機械特性の観点から、オレフィン系樹脂、飽和ポリエステル系樹脂やポリアミド系樹脂が好ましく、さらに、歯間清掃具10の耐折れ性、経済性などを考慮すると、オレフィン系樹脂、特に、ポリプロピレンがより好ましい。また、1次成形部50に使用する熱可塑性樹脂には、添加材としてガラス繊維や炭素繊維やアラミド繊維などの繊維材を採用することができる。特にポリプロピレンを用いる場合にはガラス繊維が添加材としてより好ましい。
2次成形部60として使用することができるエラストマは特に限定されず、例えば、スチレン系、オレフィン系、塩化ビニル系、ポリアミド系などの熱可塑性エラストマ(TPE)がある。また、シリコーン系、ウレタン系、フッ素系などの熱硬化性の樹脂からなる熱硬化性エラストマも使用することができる。さらに、熱硬化性エラストマとしては合成ゴムや、天然ゴムなどのゴムも使用することができる。合成ゴムとしては、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、プチルゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム、ふっ素ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、塩素化ブチルゴム、エビクロルヒドリンゴムなどがある。特に成形の容易性から熱可塑性エラストマが好ましい。エラストマは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
把持部20について
図1及び図2に示すように、把持部20は厚みに対して幅が広い板状をなしており、長さ方向に長い略長方形状をなす。この把持部20は、図3(図1のA-A線断面図)に示すように1次成形部50を構成する把持基部21と、その上の一部に重ねて成形された2次成形部60を構成する弾性把持部22からなる。
図4ないし図6に示すように、把持基部21は平面視で略矩形状をなし、その外周部分に厚肉の外枠23を有する。外枠23は把持基部21の外周のうち基端及び側縁に形成されており、把持基部21の先端手前で終了している。このため把持基部21は平面視でU字形状をなしている。把持基部21には外枠23の内周縁に沿って外枠23よりも厚みの少ない段部24が形成されている。図4に示すように、段部24は外枠23の両先端にて側面に回り込み、図5に示す反対側の表面の段部24と連通する無端状に形成されている。このため、段部24も平面視では外枠23に内接するU字形状をなす。
把持基部21のうち外枠23及び段部24を除いた部分、すなわち段部24の幅方向内側及び段部24よりも先端は、段部24よりも厚みの少ない薄肉の平板部25となっている。この平板部25には自身を厚み方向に貫通する複数、図4及び図5では5個の貫通孔26が成形されている。
図1及び図3に示すように、平板部25の両表面上には、2次成形部60を構成する弾性把持部22が成形されている。弾性把持部22は、図4ないし図6に示す平板部25の両表面上に重ねて成形されており、平板部25と両面の弾性把持部22とを併せた厚みは外枠23と同じ厚みになっている。弾性把持部22はエラストマからなり、使用者が把持部20を厚み方向の両側から指で把持する際の滑り止めとして機能する。図1及び図2に示すように、把持基部21に弾性把持部22が成形された状態では、把持基部21の段部24は外枠23と弾性把持部22との間に位置する溝となる。
変形部30について
図1及び図2に示すように、変形部30は把持部20の先端に連続して形成されており、平面視では基端から先端に向かって凸凹を繰り返しながら順次幅が狭くなっている。図3に示すように、変形部30は、1次成形部50を構成する変形基部31と2次成形部60を構成する変形被覆部32とからなる。変形被覆部32は変形基部31の全体を覆っており、歯間清掃具10となった状態では変形基部31は外部には露出していない。
また、変形部30は、図2に示す側面視すなわち幅方向から見た場合に直線ではなく図2の上が凹となる形で基端と先端との間に3度の角度差がある湾曲状に形成されている。この結果、図2に示す側面視では把持部20の厚み方向における中心線(図2の破線)に対して、軸部40の厚み方向の中心線(図2の一点鎖線)が図中の上方向に3度傾斜している。把持部、または軸部の側面視の厚み方向における中心線が、直線でない場合における角度差とは、清掃部先端から3mmにおける清掃部の厚み方向の中心線と、変形部基端から基端側3mmにおける把持部の厚み方向の中心線のなす角度である。
図4ないし図6に示すように、変形基部31は1次成形部50において把持基部21の先端に連続して形成され、平面視で先端に向かうほど幅が狭くなる台形状をなす。また、図7に図6の変形基部31の拡大図を示すように、変形基部31は把持基部21の平板部25がその厚みのまま先端に延長形成された構成を基本として、一方の表面のみが凹凸形状を有する。具体的には、図7の側面視において上下に位置する両表面のうち、一方の表面(図4に示す面)には、幅方向に延びる側面視円弧状をなす基部凹部33が複数、本実施形態では3個形成されている。
これに対して、変形基部31の他方の表面(図5に示す面)は把持基部21の平板部25が延長形成された構成のまま表面も平坦である。このように、変形基部31の一方の表面は凹凸形状を有する一方、他方の表面は平坦であり、両表面が非対称形状となっている。
図1及び図2に示すように、変形被覆部32には、その両表面及び両側面を幅方向及び厚み方向に周回する被覆部凹部34と、同じく幅方向及び厚み方向に周回する被覆部凸部35とが長さ方向に交互に形成されており、その外形は蛇腹状となっている。また、図7に破線で示すように、変形被覆部32の被覆部凹部34は、変形基部31の基部凹部33と厚み方向に重なる位置に形成されており、変形被覆部32の被覆部凸部35は、変形基部31の基部凹部33間と厚み方向に重なる位置に形成されている。これら被覆部凹部34と被覆部凸部35の断面(図7の破線参照)はそれぞれ円弧状の凹、円弧状の凸となっており、被覆部凹部34に対して被覆部凸部35の曲率が大きく形成されている。そして、被覆部凸部35の頂点は弾性把持部22の表面よりもわずかに高く、被覆部凹部34の底面は弾性把持部22の表面よりも低い位置にある。
図7に示すように、変形被覆部32に表出される被覆部凹部34と被覆部凸部35からなる凹凸形状は両表面が同一形状となるように成形されている。変形基部31は一方の表面にのみ基部凹部33が形成されてこの基部凹部33の部分は薄肉となっている。このため、基部凹部33上(図7の上側)に重ねて形成される被覆部凹部34は、変形基部31の反対側の表面(図7の下側)に形成される被覆部凹部34よりも、基部凹部33の凹形状分だけ厚肉に形成されている。
軸部40について
軸部40は、1次成形部50を構成し変形部30に連続して形成されているネック軸部43と清掃軸部44とからなるネック部41と、2次成形部60を構成しネック軸部43に重ねて成形されているブリッジ部46と1次成形部50の清掃軸部44に重ねて成形されている清掃部47とからなる。
図4及び図5に示すように、ネック部41は、平面視で変形基部31との境界部分よりも幅広な基端を有し、先端に向かって順次幅が狭くなるネック軸部43と、このネック軸部43の先端に連続して形成された先細り状の清掃軸部44とからなる。図6に示すように、ネック軸部43は、把持基部21の外枠23と同じ厚みを有し変形基部31より厚肉である。ネック軸部43の先端はテーパ状に縮径して清掃軸部44に繋がっている。ネック軸部43の両表面の幅方向中央には基端から先端に延びる連通溝45が形成されており、連通溝45の基端は変形基部31に開口し、先端はネック軸部43の縮径にともなって消滅している。連通溝45の底面の厚みは変形基部31の基部凹部33が形成されていない部分の厚みと同じである。
連通溝45内にはブリッジ部46が充填成形されており、清掃軸部44の表面はネック軸部43の表面と面一になっている。また、清掃部47は、清掃軸部44の全周を被覆する軸被覆部48と、この軸被覆部48上に長さ方向に並列形成された円錐状の多数の突起からなるブラシ列49とからなり、ブリッジ部46の先端は軸被覆部48の基端に連続して形成されている。図8に示すように、ブラシ列49は、軸被覆部48上において上下方に延びる各2列と幅方向両側に延びる各1列の合計6列が形成されている。
歯間清掃具10の全体構成について
図2に示すように、歯間清掃具10の変形部30は側面視において直線ではなく図2の上側が凹となる形で基端と先端との間に3度の角度差を有する湾曲状をなす。変形部30に湾曲を形成したのは、歯間清掃具10において変形部30を挟んで位置する把持部20の延伸方向と軸部40の延伸方向との間に相対的に角度差を設け、把持部20に対して軸部40の延伸方向を傾斜させるためである。このため、歯間清掃具10としては変形部30を介した把持部20に対する軸部40の延伸方向が側面視、すなわち幅方向から見て厚み方向に3度傾斜している。
歯間清掃具10の製造方法について
歯間清掃具10を製造するには、熱可塑性樹脂を使用した1次成形部50の成形に続けて、1次成形部50に対してエラストマを使用した2次成形部60の成形、といういわゆる2色成形を使用して製造することができる。
1次成形部50を構成する把持基部21の平板部25には複数の貫通孔26が形成されている。そして、この平板部25の両表面上に2次成形部60であるエラストマを射出すると溶融状態のエラストマが貫通孔26に侵入して両側の弾性把持部22同士が貫通孔26を介して連結されて剥離しにくくなる。
また、2次成形部60は両表面に成形される構成を含めて全体が一体成形されている。このため、1つの歯間清掃具10に対する2次成形部60の射出ゲートは1つだけである。
歯間清掃具10の使用方法と歯間清掃具10の作用とを説明する。
図示しないが、歯間清掃具10は使用前には複数個の歯間清掃具10が並列し把持部20の側面同士が連結された状態となっている。この連結は力を加えると容易に分離できる程度のものであり、使用者は端部に位置する1つの歯間清掃具10を手に取り、捻りあるいは引っ張って隣接する歯間清掃具10との連結を解除して使用する。
使用者は、取り出した歯間清掃具10の把持部20を厚み方向の両側から指で把持し、歯間清掃具10の清掃部47を使用者側に向けた状態とする。使用者はそのまま歯間清掃具10を口内に挿入し清掃部47を歯間に挿入して清掃を行う。このとき、使用者の顔正面に位置する歯、例えば切歯の歯間であれば、歯間清掃具10の挿入方向を使用者の顔に対して正面や斜め横方向とすることで把持部20に対して軸部40を曲げることなく歯間を清掃することができる。
これに対して使用者の顔正面には位置しない臼歯(奥歯)の歯間を清掃する場合には、歯間清掃具10の把持部20を例えば親指と中指とで厚み方向から把持し、人差し指をネック部41に添える。その状態で人差し指によりネック部41を厚み方向に押すと、図9に示すように歯間清掃具10の変形部30が曲がって、把持部20に対する清掃部47の延伸方向の角度が変化する。そうして歯間清掃具10を折り曲げて、把持部20に対して清掃部47の延びる方向を歯間の開口方向に併せ、清掃部47を歯間に挿入して清掃を行う。
図10(a)に示すように、使用者が歯間清掃具10の把持部20を厚み方向から指で把持した状態では、軸部40の延伸方向は把持部20に対して厚み方向に3度傾斜している。使用者は把持した歯間清掃具10に対して視覚的に軸部40の傾斜を把握し、図10(b)に示すようにもともと軸部40が傾斜している方向へ軸部40を傾けるきっかけとなる。また、歯間清掃具10を再度使用する場合にも同様に軸部40を同じ方向へ傾けるきっかけとなる。
上記実施形態の歯間清掃具10によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1).上記実施形態では、把持部20を厚み方向から指で把持した状態でネック部41を厚み方向に指で押すと、変形部30が曲がって把持部20に対して清掃部47の延びる角度を容易に変更することができる。このため、歯間清掃具10を容易に折り曲げることができる。
(2).把持部20に対して清掃部47の延びる角度を容易に変更することができるため、歯間清掃具10の挿入方向と歯間の開口方向とが異なる場合、例えば臼歯間や切歯間を清掃する場合であっても、清掃部47の延びる方向を歯間の開口方向に合わせて自由に変更し、歯間の清掃を行うことができる。
(3).歯間清掃具10の1次成形部50を厚み方向から見たとき、すなわち図4に示す平面視では、変形基部31は長さ方向両側に位置する把持基部21及びネック軸部43よりも幅狭となっている。また、1次成形部50を幅方向から見たとき、すなわち図6に示す側面視では、変形基部31は長さ方向両側に位置する把持基部21及びネック軸部43よりも厚みの少ない薄肉となっている。
歯間清掃具10の把持部20を厚み方向から指で把持した状態でネック部41に厚み方向の荷重を掛けると(図9)、薄肉かつ幅狭である変形基部31に応力集中が生じて変形部30が厚み方向に曲がり、把持部20に対して軸部40の角度を容易に変更することができる。このように歯間清掃具10は変形部30を介して軸部40を厚み方向に傾けることができるため、幅方向に湾曲している、または幅方向に曲げることができる歯間清掃具に比べ、把持部が臼歯外側と頬粘膜の間の狭い空間に入りやすく、頬粘膜に接触しづらいため操作性が良い。
(4).変形基部31には複数箇所に基部凹部33が形成されている。このため、変形基部31を基部凹部33のある側の厚み方向に曲げた際に、曲げの谷側となる樹脂に圧縮応力が生じにくく、かつ圧縮応力が複数の基部凹部33に分散して特定の箇所に集中しない。このため、応力集中による変形基部31の折損を防止することができる。また、変形基部31を基部凹部33のある側の厚み方向に曲げた際に、曲げの山側となる樹脂には引張応力が生じ、樹脂の引き延ばしにより樹脂厚が減少する。このため、変形基部31の一方の表面(図4に示す面)にのみ基部凹部33を形成することで、変形基部31が薄肉になりすぎず、臼歯への使用時に曲げた変形基部31を、切歯に使用するために変形前の状態に復元した際にも、歯間清掃具として必要な強度を確保しつつ、軸部40の角度の変更の容易さを実現することができる。この構成により、変形基部31の両側に基部凹部33を設けた構成や、いずれにも設けない構成とは異なり、基部凹部33が設けられた方向に対する曲げに特に耐性のある歯間清掃具とすることができる。
(5).変形被覆部32は、図2及び図3に示すように被覆部凹部34と被覆部凸部35とが交互に形成された蛇腹状になっている。このため、変形部30が曲がる際には複数の被覆部凹部34が谷となって曲がることとなり、この点でも変形基部31への圧縮応力が分散されて変形基部31の折損を防止することができる。また、曲げの角度が大きくなると、変形被覆部32に設けられた被覆部凸部35同士が当接し、過度な曲げを規制するため、変形基部31の折損を防止することができる。
(6).変形部30は図2に示す側面視、すなわち幅方向から見た場合に直線ではなく図2の上が凹となる形で基端と先端との間に3度の角度差がある湾曲状に形成されている。このため、変形部30を介して位置する把持部20と軸部40との延伸方向は3度傾斜している。把持部20を厚み方向から把持した使用者は、この傾斜を視覚的に把握して、軸部40がもともと傾斜している方向に傾けようと考えやすくなり、歯間清掃具10の曲げ方向を一定方向に指示しやすくなる。また、軸部40が変形基部31の一方の表面に形成された基部凹部33の側に傾斜していることで、曲げにより耐性のある方向へ曲げ方向を指示することができる。
(7).エラストマからなる2次成形部60、すなわち弾性把持部22、変形被覆部32、ブリッジ部46及び清掃部47は、歯間清掃具10全体で一体物として形成されており、成形時のゲートは1つで足りるため金型製造が容易となる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・変形部30を基端と先端との間に3度の角度差がある湾曲状に形成したが、これに限定されず角度差は0.5度から8度の範囲内で選択可能である。この角度差は好ましくは1から6度であり、より好ましい範囲は2から5度である。角度差が0.5度より小さい場合、使用者がその角度を認識できず、8度より大きい場合、切歯の歯間への使用に支障が生じる。
・変形基部31に複数の基部凹部33を形成したが、基部凹部33は1つ以上であればよい。また、基部凹部33の形状は断面円弧状に限らず、多角形状でもよく、複数の基部凹部33を形成する場合に各基部凹部33は必ずしも同一形状でなくてもよい。
・把持部20について2次成形部60を成形せず、熱可塑性樹脂からなる1次成形部50のみで構成してもよい。この場合、把持基部21のみが把持部20を構成する。
・変形部30について2次成形部60を成形せず、熱可塑性樹脂からなる1次成形部50のみで構成してもよい。この場合、変形基部31のみが変形部30を構成する。
・変形部30を構成する変形被覆部32は両表面にのみ被覆部凹部34と被覆部凸部35とを形成してもよく、側面の被覆部凹部34と被覆部凸部35とを省略してもよい。
・ネック軸部43についてブリッジ部46を形成せず、熱可塑性樹脂からなる1次成形部50のみで構成してもよい。
・変形部30の湾曲は、変形部30を挟んだ把持部20と軸部40との延びる方向が幅方向から見て角度差を有し、相対的に傾斜した関係にあれば足りる。このため、変形部30の湾曲は曲線状、多角形状等の具体的な形状を問わず把持部20と軸部40との延びる方向が傾斜した関係となればよい。
・使用者が把持部20を把持する方向と軸部40の傾斜方向を同じ厚み方向としたが、これを異ならせても良い。例えば、使用者が把持部20を把持する方向に対して軸部40の傾斜方向を直交方向としてもよい。
10・・・歯間清掃具
20・・・把持部
21・・・把持基部(把持部)
30・・・変形部
31・・・変形基部(変形部)
32・・・変形被覆部
33・・・基部凹部(凹部)
34・・・被覆部凹部
35・・・被覆部凸部
40・・・軸部
47・・・清掃部
50・・・1次成形部
60・・・2次成形部

Claims (6)

  1. 把持部と軸部が熱可塑性樹脂にて一体成形された1次成形部を有し、前記軸部の先端側には前記1次成形部にエラストマにて重ねて成形された2次成形部からなる清掃部を有し、前記把持部と前記軸部との間に変形部を有する歯間清掃具であって、
    指で把持しない状態で、前記変形部が厚み方向に湾曲しており、前記把持部及び前記軸部は厚み方向に湾曲しておらず、かつ、前記把持部の延伸方向に対して前記軸部の延伸方向が厚み方向に傾斜しており、
    前記把持部を厚み方向から指で把持した状態で前記軸部を厚み方向に指で押すことにより前記変形部の湾曲状態を変更して前記把持部の延伸方向に対する前記軸部の延伸方向の傾斜を変更可能であることを特徴とする歯間清掃具。
  2. 前記1次成形部からなる前記変形部における厚み方向の一方の表面にのみ幅方向に延びる凹部が長さ方向に1つ以上形成されていることを特徴とする請求項1に記載の歯間清掃具。
  3. 前記把持部の延伸方向に対する前記軸部の延伸方向の傾斜は、前記凹部が形成されている側に向いて傾斜していることを特徴とする請求項に記載の歯間清掃具。
  4. 前記変形部は1次成形部からなる変形基部と同変形基部を被覆する2次成形部からなる変形被覆部とからなることを特徴とする請求項に記載の歯間清掃具。
  5. 前記変形被覆部の両表面には幅方向に延びる被覆部凹部と被覆部凸部が長さ方向に交互に形成されており、前記凹部は変形基部に形成されており、前記凹部と前記被覆部凹部とは厚み方向に重なる位置に形成されていることを特徴とする請求項に記載の歯間清掃具。
  6. 前記1次成形部において、前記変形部は前記把持部及び前記軸部よりも薄肉に形成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の歯間清掃具。
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